JPH1137259A - 自動変速機の制御装置 - Google Patents

自動変速機の制御装置

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JPH1137259A
JPH1137259A JP9211362A JP21136297A JPH1137259A JP H1137259 A JPH1137259 A JP H1137259A JP 9211362 A JP9211362 A JP 9211362A JP 21136297 A JP21136297 A JP 21136297A JP H1137259 A JPH1137259 A JP H1137259A
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clutch
lock
accelerator pedal
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Toru Matsubara
亨 松原
Kunihiro Iwatsuki
邦裕 岩月
Koji Taniguchi
浩司 谷口
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動変速機の制御状態を可及的に向上させる
ことの可能な自動変速機の制御装置を提供する。 【解決手段】 アクセルペダルの操作量に対応して電気
的に制御され、かつ、アクセルペダルの操作量とは異な
る開度に制御可能な電子スロットルバルブを有するエン
ジンの出力側に配置された自動変速機を備え、アクセル
ペダルの操作量またはスロットルバルブの開度に基づい
て、自動変速機の制御が行われる自動変速機の制御装置
において、エンジンのアイドル状態をアクセルペダルの
開度に基づいて判断するアイドル状態判断手段(ステッ
プ1)と、このアイドル状態判断手段の判断結果に基づ
いて、自動変速機を制御する自動変速機制御手段(ステ
ップ2)とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、アクセルペダル
の操作量と、スロットルバルブの開度との相対関係を制
御可能な駆動力源の出力側に配置された自動変速機の制
御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近では、電子制御装置の発展によって
車両におけるエンジンなどの駆動力源の出力を電気的に
制御するようになってきている。例えば、エンジンを搭
載した車両では、アクセルペダルの操作量(アクセル開
度)を電気的に検出し、その検出結果に応じてエンジン
のスロットルバルブの開度(スロットル開度)を制御す
ることにより、多様な走行特性を得るなどのドライバビ
リティを向上させることが行われている。その一例が、
特開平7−257237号公報に記載されている。
【0003】この公報に記載された制御装置は、アクセ
ル開度が検出され、検出結果に応じてスロットル開度が
制御される。また、自動変速機のアップシフトが検出さ
れた場合は、アクセル開度に対するスロットル開度の増
大量または増大傾向を、アップシフト前よりも高くする
制御が行われる。その結果、所定のアクセル開度に対す
るエンジン出力の増大量あるいは増大傾向が、アップシ
フト前よりアップシフト後で大きくなる。このため、ア
ップシフトにより変速比が小さくなっても駆動力が迅速
に増大して良好な加速性能を維持できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一方、自動変速機は、
トルクコンバータおよび歯車変速機構ならびに摩擦係合
装置などのトルク伝達要素を備えている。そして、車両
の走行状態、例えば車速とスロットル開度またはアクセ
ル開度に基づいてこれらのトルク伝達要素が制御されて
出力トルクが変化し、走行性能やドライバビリティの向
上が図られる。
【0005】しかしながら、上記公報に記載された制御
装置においては、アクセル開度に応じたスロットル開度
にならない可能性があるため、これらのアクセル開度お
よびスロットル開度により自動変速機を制御した場合
は、所期の走行性能やドライバビリティを得られなくな
る可能性があった。
【0006】この発明は上記の事情を背景としてなされ
たものであり、アクセルペダルの操作量と、スロットル
バルブの開度との相対関係を制御可能な駆動力源の出力
側に配置された自動変速機の制御状態を可及的に向上さ
せることの可能な制御装置を提供することを目的とする
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用】上記の目
的を達成するために、請求項1の発明は、アクセルペダ
ルの操作量に対応して電気的に制御され、かつ、前記ア
クセルペダルの操作量とは異なる開度に制御可能なスロ
ットルバルブを有する駆動力源の出力側に配置された自
動変速機を備え、前記アクセルペダルの操作量または前
記スロットルバルブの開度に基づいて、前記自動変速機
の制御が行われる自動変速機の制御装置において、前記
アクセルペダルの開度に基づいて前記駆動力源のアイド
ル状態を判断する第1アイドル状態判断手段と、この第
1アイドル状態判断手段の判断結果に基づいて、前記自
動変速機を制御する第1自動変速機制御手段とを備えて
いることを特徴とする。
【0008】請求項1の発明によれば、運転者により直
接操作されるアクセル開度を基準として駆動力源のアイ
ドル状態を判断するため、駆動力源のアイドル判断を迅
速にに行うことが可能になり、自動変速機の制御応答性
が良好に維持される。
【0009】請求項2の発明は、アクセルペダルの操作
量に対応して電気的に制御され、かつ、前記アクセルペ
ダルの操作量とは異なる開度に制御可能なスロットルバ
ルブを有する駆動力源の出力側に配置された自動変速機
を備え、この自動変速機に、前記駆動力源と変速機構と
を連結する流体伝動装置と、この流体伝動装置に対して
並列に配置されたロックアップクラッチとが設けられ、
前記アクセルペダルの操作量または前記スロットルバル
ブの開度に基づいて、前記自動変速機の制御が行われる
自動変速機の制御装置において、前記アクセルペダルの
操作量および前記スロットルバルブの開度を基準として
前記駆動力源のアイドル状態を判断する第2アイドル状
態判断手段と、この第2アイドル状態判断手段の判断結
果に基づいて、前記ロックアップクラッチを制御する第
1ロックアップクラッチ制御手段とを備えていることを
特徴とする。
【0010】請求項2の発明によれば、アクセルペダル
の操作量およびスロットルバルブの開度を基準として駆
動力源のアイドル状態が判断される。そして、駆動力源
のアイドル状態の判断が成立した場合は、ロックアップ
クラッチの制御が実施される。したがって、ロックアッ
プクラッチの係合中に駆動力源がアイドル状態になった
場合は、ロックアップクラッチが解放またはスリップ制
御され、駆動力源の低下によるショックが軽減されて車
両の乗り心地が向上する。
【0011】請求項3の発明は、請求項2の構成に加
え、前記アクセルペダルの操作量に基づいて前記駆動力
源のアイドル状態の判断が成立した場合に、この判断結
果に基づいて前記スロットルバルブの開き制御を行い、
かつ、前記ロックアップクラッチの制御を行う第2自動
変速機制御手段と、前記スロットルバルブの開度に基づ
いて前記駆動力源のアイドル状態の判断が成立した場合
に、この判断結果に基づいて前記ロックアップクラッチ
の制御を行い、かつ、前記スロットルバルブの開き制御
を禁止する第3自動変速機制御手段とを備えていること
を特徴とする。
【0012】請求項3の発明によれば、請求項2と同様
の作用に加え、スロットルバルブの開度に基づいてロッ
クアップクラッチの減速スリップ制御が行われた場合
は、スロットルバルブの開き制御が禁止される。このた
め、ロックアップクラッチの減速スリップ制御が途中で
終了されることなく継続される。したがって、自動変速
機の出力トルクの頻繁な変化、言い換えればハンチング
が抑制され、乗り心地を良好に維持することができる。
【0013】請求項4の発明は、請求項2の構成に加
え、前記スロットルバルブの開度が前記アクセルペダル
の操作量に関わりなく電気的に制御されていることを検
出するスロットル開度検出手段と、前記スロットルバル
ブの開度が前記アクセルペダルの操作量に関わりなく電
気的に制御されている場合に、前記スロットルバルブの
開度のみに基づいて前記駆動力源のアイドル状態を判断
する第3アイドル状態判断手段と、この第3アイドル状
態判断手段により判断される前記駆動力源のアイドル状
態に基づいて、前記ロックアップクラッチを制御する第
2ロックアップクラッチ制御手段とを備えていることを
特徴とする。
【0014】請求項4の発明によれば、請求項2と同様
の作用に加え、車両が定速走行中など、常時アクセルが
全閉状態にある場合でも、スロットル開度に基づいて、
ロックアップクラッチの制御を行うことができる。した
がって、自動変速機の出力トルクが所期の状態に制御さ
れ、走行性能やドライバビリティが向上する。
【0015】
【発明の実施の形態】つぎに、この発明の自動変速機の
制御装置を図面に示す実施例に基づいて具体的に説明す
る。図3は、駆動力源としてのエンジン1、およびエン
ジン1の出力側に配置された自動変速機2の制御系統図
を示している。すなわち、アクセルペダル3の操作量
(アクセル開度)がアクセルペダルスイッチにより検出
され、その検出信号がエンジン用電子制御装置4に入力
されている。
【0016】またエンジン1の吸気配管には、スロット
ルアクチュエータ5によって駆動される電子スロットル
バルブ6が設けられている。そして、前記アクセルペダ
ル3の操作量に応じてエンジン用電子制御装置4からス
ロットルアクチュエータ5に制御信号が出力され、その
制御量に応じて電子スロットルバルブ6の開度(スロッ
トル開度)が制御されるようになっている。
【0017】エンジン1を制御するためのエンジン用電
子制御装置4は、中央演算処理装置(CPU)および記
憶装置(RAM,ROM)ならびに入出力インターフェ
ースを主体とするものであって、このエンジン用電子制
御装置4には、上記のアクセルペダルスイッチの信号に
加えて、エンジン回転速度Ne 、吸入空気量Q、吸入空
気温度、スロットル開度、車速、エンジン水温、サービ
スブレーキスイッチおよびパーキングブレーキスイッチ
の出力信号などが、制御データとして入力されている。
【0018】また、エンジン用電子制御装置4は、上記
のスロットルアクチュエータ5の制御に加えて、自動変
速機2の変速時、または、減速時などにおいて、燃料噴
射装置7の燃料噴射量や、イグナイタ8の点火時期を制
御することにより、エンジン1の出力トルクの制御を行
うように構成されている。すなわち、スロットル開度が
全閉状態で、かつ車速が所定の基準車速以上であれば、
燃費を向上させるために燃料供給を遮断するフューエル
カット制御が行われる。
【0019】上記エンジン1に連結された自動変速機2
は、油圧を電気的に制御して変速やロックアップクラッ
チの係合・解放の制御などを行ういわゆる電子制御式の
自動変速機である。そして、自動変速機2の油圧を制御
する油圧制御装置9は、主として変速を実行するための
3つのシフトソレノイドバルブSOL1 ,SOL2 ,SOL3
と、主としてエンジンブレーキ状態を制御するソレノイ
ドバルブSOL4 と、主としてロックアップクラッチを制
御するリニアソレノイドバルブSLUと、スロットル開度
に応じてライン圧を制御するリニアソレノイドバルブS
LTと、主としてアキュームレータの背圧を制御するリニ
アソレノイドバルブSLNとを備えている。
【0020】この油圧制御装置9における各ソレノイド
バルブに制御信号を出力する自動変速機用電子制御装置
10が設けられている。この自動変速機用電子制御装置
10は、前述したエンジン用電子制御装置4と同様に、
中央演算処理装置(CPU)および記憶装置(RAM,
ROM)ならびに入出力インターフェースを主体とする
ものである。したがって、必要に応じてエンジン用電子
制御装置4と、自動変速機用電子制御装置10とを統合
・一体化することができる。
【0021】この自動変速機用電子制御装置10には、
自動変速機2の変速やロックアップクラッチを制御する
ために、予め変速マップや演算式が記憶されている。こ
の変速マップは、スロットル開度またはアクセル開度
と、車速とを基準とするものであり、変速マップには、
低速段から高速段にアップシフトすることを許可するア
ップダウンシフト線、高速段から低速段にダウンシフト
することを許可するダウンシフト線が設定されている。
【0022】そして、自動変速機用電子制御装置10に
入力されるデータに基づく演算を行い、その演算結果に
基づいた制御信号を前記各ソレノイドバルブに出力し
て、変速制御およびロックアップクラッチの制御ならび
に変速時の過渡油圧の制御などを実行するように構成さ
れている。
【0023】そして自動変速機用電子制御装置10に
は、制御データとして、スロットル開度、車速、エンジ
ン水温、ブレーキスイッチの出力信号に加えて、自動変
速機2のレンジを選択するシフト装置(図示せず)のマ
ニュアルシフトスイッチの出力信号、パターンセレクト
スイッチの出力信号、後述するクラッチC0 の回転数を
検出するC0 センサからの出力信号、第2クラッチC2
の回転数を検出するC2センサの出力信号、自動変速機
2の作動油であるATF(オートマチック・トランスミ
ッション・フルード)の油温センサの検出信号、オーバ
ードライブスイッチの出力信号、車速を一定に制御する
クルーズコントロールスシステムのクルーズ信号などが
入力されている。
【0024】上記各電子制御装置4,10は、相互にデ
ータ通信可能に接続されており、特に自動変速機用電子
制御装置10からエンジン用電子制御装置4には、各変
速段を設定する信号、クルーズ信号が送信されており、
またエンジン用電子制御装置4から自動変速機用電子制
御装置10には、エンジン1の一回転当たりの吸入空気
量(Q/Ne )が送信されている。
【0025】上記の自動変速機2は、前進5段・後進1
段の変速段を設定することができ、そのギヤトレーンの
一例を図4に示してある。図4において、自動変速機2
はトルクコンバータ13を介してエンジン1に連結され
ている。このトルクコンバータ13は、エンジン1のク
ランク軸14に連結されたポンプインペラ15と、自動
変速機2の入力軸16に連結されたタービンランナー1
7と、これらポンプインペラ5とタービンランナー17
との間を直結するロックアップクラッチ18と、一方向
クラッチ19によって一方向の回転が阻止されているス
テータ20とを備えている。
【0026】上記自動変速機2は、ハイおよびローの2
段の切り換えを行う副変速部(変速機構)21と、後進
段および前進4段の切り換えが可能な主変速部(変速機
構)22とを備えている。副変速部21は、サンギヤS
0 、リングギヤR0 、およびキャリヤK0 に回転可能に
支持されてそれらサンギヤS0 およびリングギヤR0に
噛み合わされているピニオンP0 からなる遊星歯車装置
23と、サンギヤS0とキャリヤK0 との間に設けられ
たクラッチC0 および一方向クラッチF0 と、サンギヤ
S0 とハウジング29との間に設けられたブレーキB0
とを備えている。
【0027】主変速部22は、サンギヤS1 、リングギ
ヤR1 、およびキャリヤK1 に回転可能に支持されてそ
れらサンギヤS1 およびリングギヤR1 に噛み合わされ
ているピニオンP1 からなる第1遊星歯車装置24と、
サンギヤS2 、リングギヤR2 、およびキャリヤK2 に
回転可能に支持されてそれらサンギヤS2 およびリング
ギヤR2 に噛み合わされているピニオンP2 からなる第
2遊星歯車装置25と、サンギヤS3 、リングギヤR3
、およびキャリヤK3 に回転可能に支持されてそれら
サンギヤS3 およびリングギヤR3 に噛み合わされてい
るピニオンP3 からなる第3遊星歯車装置26とを備え
ている。
【0028】上記サンギヤS1 とサンギヤS2 とは互い
に一体的に連結され、リングギヤR1 とキャリヤK2 と
キャリヤK3 とが一体的に連結され、そのキャリヤK3
は出力軸27に連結されている。また、リングギヤR2
がサンギヤS3 に一体的に連結されている。そして、リ
ングギヤR2 およびサンギヤS3 と中間軸28との間に
第1クラッチC1 が設けられ、サンギヤS1 およびサン
ギヤS2 と中間軸28との間に第2クラッチC2 が設け
られている。
【0029】またブレーキ手段として、サンギヤS1 お
よびサンギヤS2 の回転を止めるためのバンド形式の第
1ブレーキB1 がハウジング29に設けられている。ま
た、サンギヤS1 およびサンギヤS2 とハウジング29
との間には、第1一方向クラッチF1 およびブレーキB
2 が直列に設けられている。この第1一方向クラッチF
1 は、サンギヤS1 およびサンギヤS2 が入力軸6と反
対の方向へ逆回転しようとする際に係合させられるよう
に構成されている。
【0030】キャリヤK1 とハウジング29との間には
第3ブレーキB3 が設けられており、リングギヤR3 と
ハウジング29との間には、第4ブレーキB4 と第2一
方向クラッチF2 とが並列に設けられている。この第2
一方向クラッチF2 は、リングギヤR3 が逆回転しよう
とする際に係合させられるように構成されている。上記
クラッチC0 ,C1 ,C2 、ブレーキB0 ,B1 ,B2
,B3 ,B4 は、油圧が作用することにより摩擦材が
係合させられる油圧式摩擦係合装置である。
【0031】そして副変速部23におけるクラッチC0
の回転数、すなわち入力回転数を検出するC0 センサ3
0と、主変速部22における第2クラッチC2 の回転数
を検出するC2 センサ31が設けられている。なお、こ
れらのセンサ30,31は、前述したように自動変速機
用電子制御装置10に接続されている。
【0032】上記の自動変速機2では、前進5段と後進
段とを設定することができ、これらの変速段を設定する
ための各摩擦係合装置の係合・解放の状態を図5の係合
作動図表に示してある。なお、図5において○印は係合
状態、◎印は係合してもトルク伝達に関係しないこと
を、●印はエンジンブレーキを効かせるために係合する
ことを、空欄は解放状態をそれぞれ示す。
【0033】ここで電子スロットルバルブ6の制御につ
いて説明する。この電子スロットルバルブ6は、アクセ
ルペダル3の踏み込み操作に伴ってエンジン用電子制御
装置4がスロットルアクチュエータ5を駆動することに
よって制御される。そして、のアクセルペダル3の踏み
込み量(アクセル開度)VPAに対応する基本スロットル
開度TTAに、他の制御要因に基づく開度が加減算され
る。その関係を図6に線図で示してあり、基本スロット
ル開度TTAにクルーズコントロールシステムの要求開度
TTACCが加減算され、スロットル目標開度TTANGLEが設
定される。
【0034】また自動変速機2での変速などに基づいて
要求されるスロットル開度TVECTや、燃料噴射制御に基
づいて要求されるスロットル開度TVEFIあるいはトラク
ションコントロールに基づいて要求されるスロットル開
度TVTRCが設定されている場合には、これらの開度の最
小値がスロットル目標開度TTANGLEとされる。そしてエ
ンジン用電子制御装置10は、そのスロットル目標開度
TTANGLEを達成するべくスロットルアクチュエータ5を
駆動し、その結果、スロットル現在開度θが得られる。
また前記基本スロットル開度TTAのアクセル開度VPAに
対する特性は非線形化されており、さらにその特性は、
エンジン1の駆動状態や自動変速機2の変速段に応じて
変更できるように構成されている。
【0035】さらにまた、ペダルアイドル接点のONに
よりロックアップクラッチ18の減速スリップ(後述)
制御が開始された場合は、ロックアップクラッチ18の
係合圧が所期どおりの圧力になってスリップ制御が実質
的に達成されるまでの間、電子スロットルバルブ6を開
く制御が実行される。すなわち、電子スロットルバルブ
6の全閉時の開度に所定値を加えた開度に制御される。
この所定値は、エンジン1での燃焼を安定化するために
必要な吸気を行うための開度に相当する値であり、実験
的に求めた一定値あるいはエンジン水温やエアコンの動
作状態などのエンジン1の駆動状態を示すパラメータに
基づいて変化する変数が必要に応じて採用される。
【0036】さらにまた、この実施例では、クルーズ信
号が自動変速機用電子制御装置10に入力されており、
このクルーズ信号に基づいて自動変速機2の制御および
エンジン1の制御が行われる。すなわち、クルーズコン
トロールシステムは、システムを起動させるメインスイ
ッチと、所定の車速をセットするセットスイッチと、定
速走行を解除するキャンセルスイッチと、一旦解除され
た車速に復帰させるリジュームスイッチとを備えてい
る。そして、アクセルペダル3を踏み込むことなく電子
スロットルバルブ6の開度が自動的に制御され、定速走
行制御が実行される。
【0037】また、この定速走行制御中は、クルーズ信
号に基づいて、自動変速機2の変速段、またはロックア
ップクラッチ18の制御が行われる。なお、定速走行制
御中に、サービスブレーキペダルスイッチまたはパーキ
ングブレーキスイッチがONされた場合、あるいはシフ
ト装置がDレンジ以外の位置にマニュアルシフトされた
場合には自動的に定速走行がキャンセルされる。キャン
セルスイッチの操作または自動的なキャンセル制御が行
われた場合は、アクセルペダル3の操作に応じたスロッ
トル開度の制御に復帰する。
【0038】つぎに、この発明における流体伝動装置に
相当するトルクコンバータ13およびこれに内蔵したロ
ックアップクラッチ18について図7を参照して説明す
る。このトルクコンバータ13は、通常の自動変速機に
用いられているものと基本的には同様な構成であり、エ
ンジン1に連結されたフロントカバー32に一体化され
ているポンプインペラー15に対向してタービンランナ
ー17が配置され、ポンプインペラー15が回転するこ
とによって生じたフルード(オイル)の螺旋流をタービ
ンランナー17に与えて回転させることにより、両者の
間でトルクを伝達するように構成されている。またこれ
らポンプインペラー15とタービンランナー17との間
には、ケーシングに一体化された固定軸(それぞれ図示
せず)に一方向クラッチ19を介して支持されたステー
タ20が配置されている。
【0039】ロックアップクラッチ13は、これらポン
プインペラー15およびタービンランナー17ならびに
ステータ20によって構成される流体伝動装置に対して
並列に配置されており、より具体的には、フロントカバ
ー32の内面に対向して配置されるとともに、タービン
ランナー17と一体に回転するようにハブもしくは入力
軸(それぞれ図示せず)に取り付けられている。このロ
ックアップクラッチ13は、フロントカバー32に油圧
によって押し付けられることによりフロントカバー32
と入力軸との間でトルクを伝達するものであり、このロ
ックアップクラッチ13を挟んでフロントカバー32側
が解放油室33とされ、またこれとは反対側(タービン
ランナー17側)が係合油室34とされている。
【0040】したがって係合油室34に油圧を供給する
とともに解放油室33から排圧することにより、ロック
アップクラッチ18がフロントカバー32に押し付けら
れて完全係合し、その状態で解放油室33の油圧を昇圧
することにより、ロックアップクラッチ18をフロント
カバー32に押し付ける圧力(係合力)が低下してスリ
ップ状態となり、さらに解放油室33に油圧を供給した
状態で係合油室34から排圧することにより、ロックア
ップクラッチ18がフロントカバー32から離れて解放
状態となるように構成されている。
【0041】前述したようにロックアップクラッチ18
の係合および解放ならびにスリップ状態の制御をリニア
ソレノイドバルブSLUによって行うよう構成されてい
る。すなわち図7において符号35はソレノイドリレー
バルブを示し、このソレノイドリレーバルブ35は、所
定の中速段以上の変速段(例えば第3速ないし第4速)
で出力される油圧(これらの変速段で係合する摩擦係合
装置の油圧PB2)が制御ポートに印加されることによ
り、入力ポート36を出力ポート37に連通させるよう
に構成されている。そしてこの入力ポート36にリニア
ソレノイドバルブSLUが接続され、また出力ポート37
が後述するロックアップリレーバルブ38の制御ポート
39に接続されている。
【0042】また図7において符号40はロックアップ
コントロールバルブを示し、このロックアップコントロ
ールバルブ40はライン圧PL を調圧してロックアップ
クラッチ27の解放圧(L/U OFF圧)として出力
するように構成されている。すなわちこのロックアップ
コントロールバルブ40は、スプリングによって一方向
に押圧されたスプールを備えたバルブであり、そのスプ
ールの一端側に開口するよう形成した第1の制御ポート
41が前記解放油室33に連通されており、またこの第
1の制御ポート41に隣接して形成された第2の制御ポ
ート42にリニアソレノイドバルブSLUが接続されてい
る。さらにこれらの制御ポート41,42に対してスプ
ールを挟んだ反対側に信号圧ポート43が形成され、こ
の信号圧ポート43が前記係合油室34に接続されてい
る。そしてこれら制御ポート41,42に印加された油
圧と信号圧ポート43に印加された油圧との差に応じ
て、入力ポート44に供給されたライン圧PL を調圧し
て出力ポート45から出力するように構成されている。
【0043】なお、リニアソレノイドバルブSLUは、図
8に示すように、そのデューティ比DSLU が大きくなる
に従って出力圧PSLU が次第に低下するように構成され
ており、またロックアップコントロールバルブ40は第
2制御ポート42に印加される油圧が高いほど調圧レベ
ルが高くなって出力圧が高くなるように構成されてい
る。したがってロックアップコントロールバルブ40の
出力圧は、リニアソレノイドバルブSLUのデューティ比
DSLU が大きいほど低圧に制御される。
【0044】さらにロックアップリレーバルブ38につ
いて説明すると、このロックアップリレーバルブ38
は、図示しないセカンダリーモジュレータバルブによっ
て調圧した油圧を前記解放油室33と係合油室34とに
選択的に供給し、またロックアップコントロールバルブ
40で調圧した油圧を解放油室33に選択的に供給する
スプールタイプのいわゆる切換弁であり、第1の入力ポ
ート46にセカンダリーモジュレータ圧PSMが供給さ
れ、また第2の入力ポート47が前記ロックアップコン
トロールバルブ40の出力ポート45に接続されてい
る。これに対して第1の入力ポート46に選択的に連通
される第1出力ポート48が前記係合油室34に接続さ
れ、また第1および第2の入力ポート46,47に選択
的に切り換えて連通される第2出力ポート49が前記解
放油室33に接続されている。なお、符号50は第3出
力ポートを示し、この第3出力ポート50はオイルクー
ラ(図示せず)に接続されている。
【0045】そしてロックアップリレーバルブ38は、
その制御ポート39にソレノイドリレーバルブ35から
出力される油圧が供給されているオン状態で第1入力ポ
ート46が第1出力ポート48に連通するとともに第2
入力ポート47が第2出力ポート49に連通するように
構成されている。したがってこの状態では、ロックアッ
プクラッチ18の係合油室34にセカンダリーモジュレ
ータ圧PSMが供給されてロックアップクラッチ18が係
合状態とになり、かつ解放油室33に調圧された油圧が
作用することにより、ロックアップクラッチ18の係合
圧(係合力)が適宜に制御される。その係合圧とリニア
ソレノイドバルブSLUの出力圧PSLU との関係を示せば
図9のとおりである。
【0046】また制御ポート39に油圧が供給されてい
ないOFF状態では、第1出力ポート48が第3出力ポ
ート50に連通されて係合油室34からドレーンされ、
また第2出力ポート49が第1入力ポート46に連通さ
れて解放油室33にセカンダリーモジュレータ圧PSMが
供給されてロックアップクラッチ18が解放状態にな
る。
【0047】上記のようにして設定されるロックアップ
クラッチ18の係合および解放ならびにスリップの各制
御は、車速(出力軸回転数NO )と、アクセル開度また
はスロットル開度の少なくとも一方とをパラメータとし
て設定した領域に応じて実行される。より具体的には、
この領域を定めたマップを自動変速機用電子制御装置1
0に予め記憶させておき、入力されたデータに基づいて
判断された走行状態がいずれかの領域に入ることによ
り、その領域に応じたロックアップクラッチ18の制御
が実行されるようになっている。その領域を設定したマ
ップの一例を示せば、図10のとおりである。なお、こ
の実施例では、前進第3速および第4速でロックアップ
クラッチ18が係合あるいはスリップ制御される。
【0048】上述したロックアップクラッチ18のスリ
ップ制御は、トルクの急激な変動を遮断しつつエンジン
1と自動変速機2との間でトルクの伝達を行う場合に実
行され、その一例として減速時のフューエルカット制御
と並行して行われる。
【0049】(第1制御例)ところで、電子スロットル
バルブは、その開閉時の衝撃を緩和するダッシュポット
機構を備えている。このため、アクセルペダルの戻り動
作に比べて、電子スロットルバルブの戻りが遅れる場合
がある。つまり、図2のタイムチャートに示すように、
ペダルアイドル接点がON状態になった後、T時間後に
スロットルアイドル接点がONされる可能性がある。し
たがって、スロットルアイドル接点を基準としてエンジ
ンのアイドル状態を判断し、その判断結果に基づいて自
動変速機を制御した場合、制御応答性が低下する可能性
がある。
【0050】このような課題を解決するための第1制御
例を、図1のフローチャートおよび図2のタイムチャー
トに基づいて説明する。この第1制御例は、この発明の
請求項1に対応する。
【0051】まず、ペダルアイドル接点を基準として、
エンジン1のアイドル状態が判断される(ステップ
1)。ステップ1で肯定判断された場合は、アクセル開
度の全閉時に対応する自動変速機2の制御(ECT制
御)が行われ(ステップ2)、この制御ルーチンを終了
する。具体的には、アクセル開度に基づいて、自動変速
機2の変速段の制御や、摩擦係合装置の係合油圧の制御
が行われる。このアクセル開度の全閉時に対応する自動
変速機2の制御内容は、予め自動変速機用電子制御装置
10に記憶されている。
【0052】一方、ステップ1で否定判断された場合
は、スロットルアイドル接点のON時に対応する自動変
速機2の制御が実施され(ステップ3)、この制御ルー
チンを終了する。ステップ3で行われる制御内容は、ス
テップ2で実施される制御内容とは異なり、予め自動変
速機用電子制御装置10に記憶されている。
【0053】ここで、図1にフローチャートに示された
機能的手段と、請求項1の構成との対応関係を説明す
る。すなわち、ステップ1が請求項1の第1アイドル状
態判断手段に相当し、ステップ2が請求項1の第1自動
変速機制御手段に相当する。
【0054】このように、第1制御例によれば、運転者
により直接操作されるペダルアイドル接点を基準として
エンジン1のアイドル状態を判断するため、エンジン1
のアイドル判断を迅速に行うことが可能になり、自動変
速機2の制御応答性が良好に維持される。
【0055】(第2制御例)また、スロットル開度を検
出するスロットルアイドル接点と、アクセル開度を検出
するペダルアイドル接点とが別個に設けられている場合
は、スロットルアイドル接点およびペダルアイドル接点
は、開度判定に用いられるしきい値がそれぞれ相違して
いる。例えば、スロットルアイドル接点のしきい値が、
ペダルアイドル接点のしきい値よりも高く設定されてい
る場合は、減速要求によりアクセルペダルがゆっくりと
戻されると、スロットルアイドル接点だけがONされ、
ペダルアイドル接点はOFFしている場合が生じる。
【0056】このような条件下では、ペダルアイドル接
点を基準としてエンジンのアイドル状態を判断し、その
判断結果に基づいてロックアップクラッチの制御が行わ
れた場合はつぎのような不都合が生じる。すなわち、車
両の減速時に、ペダルアイドル接点のOFF判定に基づ
くロックアップクラッチの完全係合制御と、スロットル
アイドル接点のON判定に基づくエンジンのフューエル
カット制御とが並行して行われる可能性がある。その結
果、フューエルカット制御によるエンジン出力の低下が
そのまま出力トルクの急激な変化として現れ、ショック
により車両の乗り心地が低下する可能性がある。
【0057】上記課題を解決するための第2制御例を、
図11のフローチャートに基づいて説明する。第2制御
例は、この発明の請求項2に対応する。
【0058】まず、ペダルアイドル接点がONされてい
るか否かに基づいて、エンジン1のアイドル状態が判断
される(ステップ11)。ステップ11で肯定判断され
た場合は、減速要求があることになるため、図10のマ
ップに基づいて、ロックアップクラッチ18を解放する
制御、またはロックアップクラッチ18をスリップさせ
る減速スリップ制御が行われ(ステップ12)、この制
御ルーチンを終了する。
【0059】また、ステップ11で否定判断された場合
はスロットルアイドル接点がONされているか否かに基
づいて、エンジン1のアイドル状態が判断される(ステ
ップ13)。ステップ13で肯定判断された場合はステ
ップ12に進み、ステップ13で否定判断された場合
は、車両の減速が要求されていないことになるためステ
ップ14に進む。
【0060】ステップ14では、図10のマップに基づ
いて、ロックアップクラッチ18を完全係合させる制
御、またはロックアップクラッチ18を完全に解放させ
てトルクコンバータ13によるトルク伝達状態を設定す
る制御、またはロックアップクラッチ18をスリップ状
態に維持する加速スリップ制御が行われる。また、ステ
ップ14では減速スリップ制御が禁止され、この制御ル
ーチンを終了する。
【0061】ここで、図11のフローチャートに示され
た機能的手段と、この発明の請求項2とを対応関係を説
明する。すなわち、ステップ11,13が請求項2の2
アイドル状態判断手段に相当し、ステップ12,14が
請求項2の第1ロックアップクラッチ制御手段に相当す
る。
【0062】以上のように、第2制御例によれば、ペダ
ルアイドル接点およびスロットルアイドル接点を基準と
してエンジン1のアイドル状態が判断される。そして、
ロックアップクラッチ18の係合中に、エンジン1のア
イドル状態の判断が成立した場合は、ロックアップクラ
ッチ18を完全に解放する制御、またはロックアップク
ラッチ18を減速スリップさせる制御が実施される。し
たがって、車両の減速に対応してエンジン1のフューエ
ルカット制御が行われた場合でも、エンジン出力の低下
によるショックが軽減されて車両の乗り心地が向上す
る。
【0063】(第3制御例)さらに、スロットル開度ま
たはアクセル開度に基づいてエンジンのアイドル状態を
判断し、この判断結果に基づいて、ロックアップクラッ
チの減速スリップ制御と、電子スロットルの開き制御と
が並行して行われる場合がある。この電子スロットルの
開き制御は、ロックアップクラッチの係合圧が所期どお
りの圧力に設定するために行われる。すると、スロット
ルアイドル接点がOFFになり、ロックアップクラッチ
のスリップ制御が終了するが、ペダルアイドル接点がO
Nされているために、再び減速スリップ制御が開始され
る。このようにして、ロックアップクラッチのスリップ
制御の実行と終了とが交互に繰り返され、出力トルクの
頻繁な変化、言い換えればハンチングが生じて乗り心地
が低下する可能性がある。
【0064】上記課題を解決するための第3制御例を、
図12のフローチャートに基づいて説明する。まず、ペ
ダルアイドル接点がONされているか否か、つまりエン
ジン1がアイドル状態になって減速要求が生じているか
否かが判断される(ステップ21)。ステップ21で肯
定判断された場合は、ロックアップクラッチ18のスリ
ップ制御に対応する電子スロットルバルブ6の開き制御
を実行し(ステップ22)、かつ、ロックアップクラッ
チ18の減速スリップ制御が行われ(ステップ23)、
この制御ルーチンを終了する。
【0065】また、ステップ21で否定判断された場合
は、スロットルアイドル接点に基づいて、エンジン1の
アイドル状態が判断される(ステップ24)。ステップ
24でエンジン1のアイドル状態による減速要求の判断
が成立した場合は、ステップ23に進み、ロックアップ
クラッチ18の減速スリップ制御だけが実行される。す
なわち、電子スロットルバルブ6の開き制御が禁止され
る。
【0066】なお、ステップ24でエンジン1がアイド
ル状態にないと判断された場合は、車両の減速要求がな
いことになるため、ロックアップクラッチ18の減速ス
リップ制御を実施せずに(ステップ25)、この制御ル
ーチンを終了する。
【0067】ここで図12のフローチャートに示された
機能的手段と、請求項3の構成との対応関係を説明す
る。すなわち、ステップ21,22,23が請求項3の
第2自動変速機制御手段に相当し、ステップ24,23
が請求項3の第3自動変速機制御手段に相当する。
【0068】以上のように、第3制御例によれば、スロ
ットル開度に基づいてロックアップクラッチ18の減速
スリップ制御が行われた場合は、電子スロットルバルブ
6の開き制御が禁止される。このため、ロックアップク
ラッチ18の減速スリップ制御が途中で終了されること
なく継続される。したがって、自動変速機2の出力トル
クの頻繁な変化、言い換えればハンチングが抑制され、
乗り心地を良好に維持することができる。
【0069】(第4制御例)ところで、クルーズコント
ロールシステムの起動中は、クルーズ信号に基づいて、
アクセルペダルを踏み込まなくてもスロットル開度が自
動的に制御され、車両が定速走行する。つまり、ペダル
アイドル接点が常時ONされているため、ペダルアイド
ル接点に基づいて自動変速機のロックアップクラッチを
制御した場合は、ロックアップクラッチが完全係合され
ないことになり、走行性能やドライバビリティを所期の
状態に維持できなくなる可能性がある。
【0070】上記課題を解決するための第4実施例を、
図13のフローチャートに基づいて説明する。この第4
制御例はこの発明の請求項4に対応する制御例である。
【0071】まず、クルーズ信号に基づいて、クルーズ
コントロールシステムによる定速走行制御中であるか否
かが判断される(ステップ31)。ステップ31で肯定
判断された場合は、スロットルアイドル接点がONされ
たか否かが判断される(ステップ32)。例えば、ブレ
ーキスイッチがONされるなどの理由により、定速走行
がキャンセルされた場合は、減速要求に基づいてスロッ
トルアイドル接点がONされるため、ステップ32で肯
定判断されてロックアップクラッチ18を解放させる制
御が行われ(ステップ33)、この制御ルーチンを終了
する。
【0072】また、ステップ32で否定判断された場合
は、定速走行制御が継続されていることになるため、図
10に示すマップに基づいて、ロックアップクラッチ1
8を完全係合させる走行状態であるか否かが判断される
(ステップ34)。ステップ34で肯定判断された場合
は、ロックアップクラッチ18を完全係合させる制御が
行われて燃費の向上が図られ(ステップ35)、この制
御ルーチンを終了する。なお、ステップ34で否定判断
された場合は、ステップ33に進む。
【0073】一方、ステップ31で否定判断された場合
は、ペダルアイドル接点に基づいてエンジン1のアイド
ル状態が判断される(ステップ36)。ステップ36で
ペダルアイドル接点がONされていると判断された場合
は、ステップ33に進む。また、ステップ36で否定判
断された場合はステップ32に進む。
【0074】ここで、図13のフローチャートに示され
た機能的手段と、請求項4との対応関係を説明する。す
なわち、ステップ31が請求項4のスロットル開度検出
手段に相当し、ステップ32が請求項4の第3アイドル
状態判断手段に相当し、ステップ33,34,35が請
求項4の第2ロックアップクラッチ制御手段に相当す
る。
【0075】以上のように、第4制御例によれば、車両
がクルーズコントロールシステムにより定速走行制御中
である場合は、スロットルアイドル接点に基づいてエン
ジン1のアイドル状態が判断され、その判断結果に基づ
いてロックアップクラッチ18の制御が行われる。この
ため、定速走行制御中にペダルアイドル接点が常時ON
された状態でも、ロックアップクラッチ18を係合させ
て伝達トルクを高めることが可能になり、車両の特性性
能が所期の状態に制御され、ドライバビリティおよびが
燃費が向上する。
【0076】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明によ
れば、運転者により直接操作されるアクセル開度を基準
として駆動力源のアイドル状態を判断するため、駆動力
源のアイドル判断を迅速に行うことが可能になり、自動
変速機の制御応答性が良好に維持される。
【0077】請求項2の発明によれば、アクセルペダル
の操作量およびスロットルバルブの開度を基準として駆
動力源のアイドル状態が判断される。そして、駆動力源
のアイドル状態の判断が成立した場合は、ロックアップ
クラッチの制御が実施される。したがって、ロックアッ
プクラッチの係合中に駆動力源がアイドル状態になった
場合は、ロックアップクラッチが解放またはスリップ制
御され、駆動力源の低下によるショックが軽減されて車
両の乗り心地が向上する。
【0078】請求項3の発明によれば、請求項2と同様
の効果に加え、スロットル開度に基づいてロックアップ
クラッチの減速スリップ制御が行われた場合は、スロッ
トルバルブの開き制御が禁止される。このため、ロック
アップクラッチの減速スリップ制御が途中で終了される
ことなく継続される。したがって、自動変速機の出力ト
ルクの頻繁な変化、言い換えればハンチングが抑制さ
れ、乗り心地を良好に維持することができる。
【0079】請求項4の発明によれば、請求項2と同様
の効果に加え、車両が定速走行中など、常時アクセルペ
ダルが全閉状態にある場合でも、スロットルバルブの開
度に基づいて、ロックアップクラッチを制御して出力ト
ルクを所期の状態に維持できる。したがって、走行性能
やドライバビリティが向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1制御例を示すフローチャートで
ある。
【図2】この発明の第1制御例におけるペダルアイドル
接点およびスロットルアイドル接点の動作状態を示すタ
イムチャートである。
【図3】この発明で対象とするエンジンおよび自動変速
機の全体的な制御系統を模式的に示す図である。
【図4】図3に示した自動変速機のギヤトレーンの一例
を示すスケルトン図である。
【図5】図4に示した自動変速機の各変速段を設定する
ための摩擦係合装置の係合・解放状態を示す図表であ
る。
【図6】この発明の実施例で適用される実際のスロット
ル開度の決定要因の関係を示す線図である。
【図7】図4に示す自動変速機のロックアップクラッチ
を制御する油圧回路の一例を示す図である。
【図8】図7に示すリニアソレノイドバルブのデューテ
ィ比と出力圧との関係を示す線図である。
【図9】図7に示すリニアソレノイドバルブの出力圧
と、ロックアップクラッチの係合圧との関係を示す線図
である。
【図10】図4に示すロックアップクラッチの係合領域
と、解放領域と、スリップ制御領域とを設定したマップ
の一例を示す図である。
【図11】この発明の第2制御例を示すフローチャート
である。
【図12】この発明の第3制御例を示すフローチャート
である。
【図13】この発明の第4制御例を示すフローチャート
である。
【符号の説明】
1 エンジン 2 自動変速機 3 アクセルペダル 6 電子スロットルバルブ 13 トルクコンバータ 18 ロックアップクラッチ 21 副変速部 22 主変速部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // F16H 59:22

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクセルペダルの操作量に対応して電気
    的に制御され、かつ、前記アクセルペダルの操作量とは
    異なる開度に制御可能なスロットルバルブを有する駆動
    力源の出力側に配置された自動変速機を備え、前記アク
    セルペダルの操作量または前記スロットルバルブの開度
    に基づいて、前記自動変速機の制御が行われる自動変速
    機の制御装置において、 前記アクセルペダルの開度に基づいて前記駆動力源のア
    イドル状態を判断する第1アイドル状態判断手段と、 この第1アイドル状態判断手段の判断結果に基づいて、
    前記自動変速機を制御する第1自動変速機制御手段とを
    備えていることを特徴とする自動変速機の制御装置。
  2. 【請求項2】 アクセルペダルの操作量に対応して電気
    的に制御され、かつ、前記アクセルペダルの操作量とは
    異なる開度に制御可能なスロットルバルブを有する駆動
    力源の出力側に配置された自動変速機を備え、この自動
    変速機に、前記駆動力源と変速機構とを連結する流体伝
    動装置と、この流体伝動装置に対して並列に配置された
    ロックアップクラッチとが設けられ、前記アクセルペダ
    ルの操作量または前記スロットルバルブの開度に基づい
    て、前記自動変速機の制御が行われる自動変速機の制御
    装置において、 前記アクセルペダルの操作量および前記スロットルバル
    ブの開度を基準として前記駆動力源のアイドル状態を判
    断する第2アイドル状態判断手段と、 この第2アイドル状態判断手段の判断結果に基づいて、
    前記ロックアップクラッチを制御する第1ロックアップ
    クラッチ制御手段とを備えていることを特徴とする自動
    変速機の制御装置。
  3. 【請求項3】 前記アクセルペダルの操作量に基づいて
    前記駆動力源のアイドル状態の判断が成立した場合に、
    この判断結果に基づいて前記スロットルバルブの開き制
    御を行い、かつ、前記ロックアップクラッチの制御を行
    う第2自動変速機制御手段と、 前記スロットルバルブの開度に基づいて前記駆動力源の
    アイドル状態の判断が成立した場合に、この判断結果に
    基づいて前記ロックアップクラッチの制御を行い、か
    つ、前記スロットルバルブの開き制御を禁止する第3自
    動変速機制御手段とを備えていることを特徴とする請求
    項2に記載の自動変速機の制御装置。
  4. 【請求項4】 前記スロットルバルブの開度が前記アク
    セルペダルの操作量に関わりなく電気的に制御されてい
    ることを検出するスロットル開度検出手段と、 前記スロットルバルブの開度が前記アクセルペダルの操
    作量に関わりなく電気的に制御されている場合に、前記
    スロットルバルブの開度のみに基づいて前記駆動力源の
    アイドル状態を判断する第3アイドル状態判断手段と、 この第3アイドル状態判断手段により判断される前記駆
    動力源のアイドル状態に基づいて、前記ロックアップク
    ラッチを制御する第2ロックアップクラッチ制御手段と
    を備えていることを特徴とする請求項2に記載の自動変
    速機の制御装置。
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