JPH1137205A - バウンドストッパ - Google Patents

バウンドストッパ

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Publication number
JPH1137205A
JPH1137205A JP20018097A JP20018097A JPH1137205A JP H1137205 A JPH1137205 A JP H1137205A JP 20018097 A JP20018097 A JP 20018097A JP 20018097 A JP20018097 A JP 20018097A JP H1137205 A JPH1137205 A JP H1137205A
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JP
Japan
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urethane
bound stopper
vehicle
compression
coil spring
Prior art date
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Pending
Application number
JP20018097A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Shindo
宏明 神藤
Keiji Akaboshi
啓二 赤星
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コストで、操舵感と耐久性の向上したバウ
ンドストッパ。 【解決手段】 バウンドストッパ10は、内側にピスト
ンロッド28が挿通された発泡ウレタン製のアッパウレ
タン54、ロワーウレタン56及び、アッパウレタン5
4とロワーウレタン56との間でピストンロッド28に
巻き回して配設された圧縮コイルスプリング58とを備
えており、バウンドストッパ10の下端が、ショックア
ブソーバ24の筒体26の上端に接している。車体に対
して車輪が相対的に上昇した際に、上昇の初期からバウ
ンドストッパ10が変形するため、滑らかに荷重を吸収
でき、操舵感が向上する。筒体26等の形状を変更する
必要がなく、コストの上昇を招かない。圧縮コイルスプ
リング58はアッパウレタン54、ロワーウレタン56
よりも高剛性とされ、バウンドストッパ10は座屈しな
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バウンドストッパ
に関し、さらに詳しくは、車両走行時に車体のバウンド
で車輪が車体と相対移動する場合に、互いに相対移動す
る車体側部材と車輪側部材との間のバウンドストローク
に設けられるバウンドストッパに関する。
【0002】
【従来の技術】図4には、従来の一般的なバウンドスト
ッパ110が採用されたアブソーバ・コイルユニット1
12の一部が示されている(トヨタカローラ新型車解説
書1995年5月号等参照)。
【0003】バウンドストッパ110は、ウレタン等の
弾性材料によって略筒状に形成され、内側にショックア
ブソーバ114のピストンロッド116が挿通されてい
る。バウンドストッパ110の上端はアッパサポート1
18に通常接触しており、ピストンロッド116に対し
て、車輪のバウンド、リバウンドに伴い摺動する。
【0004】一方、バウンドストッパ110の下端と、
ショックアブソーバ114の筒体120の上端との間に
は所定のクリアランスC1が構成されている。このた
め、例えば、車両が段差等に乗り上げて筒体120がこ
のクリアランスC1の長さ以上に上昇すると、バウンド
ストッパ110がアッパサポート118とショックアブ
ソーバ114との間で押し縮められて、車輪から車体へ
の荷重を吸収する。
【0005】しかし、このクリアランスC1の分だけ筒
体120が上昇するまでは、バウンドストッパ110が
その機能を発揮できない。このため、タイヤから車体に
作用する荷重が大きくなる。
【0006】また、例えば車両ロール時には、旋回の内
側のアブソーバ・コイルユニット112は縮み、外側の
アブソーバ・コイルユニット112は伸びるが、旋回内
側の筒体120が上昇してバウンドストッパ110の下
端に当たる前後で突き上げ荷重が不連続に変化する。こ
のため、アブソーバ・コイルユニット112を介して車
体に作用する荷重の変動も不連続となる。また、車両ロ
ール時だけでなく、悪路等の走行時に急激にバウンドス
トッパ110に筒体120が当たると、乗り心地が悪く
なる。
【0007】かかる不都合を回避するためには、バウン
ドストッパ110を長く成形し、当初からバウンドスト
ッパ110の下端を筒体120の上端に当接させておく
ことが考えられる。特に、荷物等を積載するバンタイプ
の自動車のリヤサスペンションの場合には、バウンドス
トッパ110の変形前後の容積差が大きくなるためバウ
ンドストッパ110を長く設定する必要もある。一方、
車輪から車体への衝撃的な荷重を吸収するという機能を
維持するためには、変形初期にバウンドストッパ110
がある程度柔らかくなるように形成する必要がある。
【0008】しかし、バウンドストッパ110を単に柔
らかく、且つ、長くすると、耐久性が低下し、中央部で
座屈してしまうおそれが生じる。このため、バンタイプ
の自動車のリヤサスペンションには適用が難しい。
【0009】また、筒体120を長く形成して上端を上
方に延ばし、バウンドストッパ110の下端に当接させ
ておくことも考えられる。しかし、この構成では、筒体
120が大型になるためコスト高となり、しかも、筒体
120のストロークを犠牲にしてしまうことになる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる事実を
考慮し、低コストで、操舵感と耐久性の向上したバウン
ドストッパを得ることを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明で
は、車両走行時に車体のバウンドで車輪が車体と相対移
動する場合に互いに相対移動する車体側部材と車輪側部
材との間のバウンドストロークに設けられるバウンドス
トッパであって、前記バウンドストロークの一部に設け
られて前記車体のバウンド時に圧縮力を受けて変形する
ブロック状の弾性体と、前記バウンドストロークの他の
部分に前記弾性体と直列的に設けられこの弾性体よりも
高剛性とされて弾性体と共に圧縮変形する高剛性体と、
を有することを特徴とする。
【0012】すなわち、車体側部材と車輪側部材との間
のバウンドストロークの一部には、弾性体が設けられ、
他の部分には高剛性体が設けられているため、弾性体と
高剛性体とで構成されるバウンドストッパは、全体とし
て従来のものより長く、車体のバウンド前の状態で、車
体側部材と車輪側部材との両方に当接している。車両の
ロール時や路面の段差を通過する時等は、車体側部材と
車両側部材とが相対的に接近し、バウンドストッパに圧
縮力が作用する。弾性体は、車体側部材と車両側部材と
の接近開始初期から十分に弾性変形して、車輪側部材か
ら車体側部材への荷重を吸収する。このため、車輪側部
材から車体側部材へ作用する荷重の吸収が連続的となっ
て乗り心地が向上すると共に、操舵感も向上する。車輪
側部材の形状を変更する必要もないので、コストの上昇
を招くこともない。
【0013】また、高剛性体は、弾性体よりも剛性が高
いので、バウンドストッパ全体として従来のものより長
くなっていても、座屈してしまうことはなく、耐久性が
高い。
【0014】
【発明の実施の形態】図1には、本発明の一実施の形態
に係るバウンドストッパ10が採用されたアブソーバ・
コイルユニット12の上部が示されている。また、図2
には、このアブソーバ・コイルユニット12を有するス
トラット式サスペンション14の概略が示されている。
【0015】ストラット式サスペンション14は、一端
が車体(図示省略)に軸支されたロワーアーム16を有
している。ロワーアーム16の他端が、アクスルハウジ
ング18の下端に軸支されている。ロワーアーム16が
一端を中心として揺動し、アクスルハウジング18が上
下動する。そして、アクスルハウジング18に挿通され
た車軸20及び、この車軸20と一体で回転するハブ2
2も上下動するため、ハブ22に取り付けられた車輪
(図示省略)が車体に対して上下動する。
【0016】アブソーバ・コイルユニット12は、アク
スルハウジング18の上端と図示しない車体との間に配
設されている。
【0017】図1にも示すように、アブソーバ・コイル
ユニット12は、ショックアブソーバ24を有してい
る。ショックアブソーバ24は、有底円筒状に形成され
て内部に粘性流体が封入された筒体26と、この筒体2
6の上端の開口から筒体26内に挿入されたピストンロ
ッド28及び、ピストンロッド28の下端に取り付けら
れたピストン(図示省略)から構成されている。このピ
ストンが筒体26内で上下動(軸方向への移動)をしよ
うとすると、ピストンに形成されたオリフィスを粘性流
体が通過し、この時の粘性抵抗によって、ピストン及び
ピストンロッド28の上下動が抵抗を受ける。
【0018】図2に示すように、筒体26の下端は、ジ
ョイント30を介してアクスルハウジング18の上端に
連結されている。
【0019】図1にも示すように、ピストンロッド28
の上端には、略円盤状に形成されたアッパサポート下金
具32が、ベアリング34を介して取り付けられてお
り、アッパサポート下金具32は、ピストンロッド28
の軸を中心として回転可能となっている。アッパサポー
ト下金具32の周囲には、アッパサポートゴム36が固
着され、さらにアッパサポートゴム36の周囲に、アッ
パサポート上金具38が固着されている。そして、アッ
パサポート上金具38が車体のパネル40にボルト42
によって取り付けられることで、アブソーバ・コイルユ
ニット12が車体に取り付けられている。
【0020】また、ピストンロッド28には、ベアリン
グ34の下方位置に、略円板状に形成された上スプリン
グシート44が固定されている。上スプリングシート4
4の下面には、円環状の中間サポートゴム46を介し
て、コイルスプリング48の上端が固定されている。コ
イルスプリング48は、ピストンロッド28及び筒体2
6の上部を巻き回して配置され、その下端は、ロワーサ
ポートゴム50を介して、筒体26に固定された略円板
状の下スプリングシート52に支持されている。
【0021】従って、車体に対して車輪が上下動する
と、筒体26内で図示しないピストンが上下動し、ピス
トンロッド28が筒体26に対して上下動するため、コ
イルスプリング48も弾性的に伸縮する。
【0022】上スプリングシート44と、筒体26との
間には、バウンドストッパ10が配置されている。この
バウンドストッパ10は、発泡ウレタンによって略円筒
状に形成され、内側にピストンロッド28が挿通された
アッパウレタン54と、同じく発泡ウレタンによって略
円筒状に形成され、内側にピストンロッド28が挿通さ
れたたロワーウレタン56及び、アッパウレタン54と
ロワーウレタン56との間でピストンロッド28に巻き
回して配設された圧縮コイルスプリング58とを備えて
いる。従って、車体側部材である上スプリングシート4
4と、車輪側部材である筒体26との間のバウンドスト
ロークの一部にアッパウレタン54とロワーウレタン5
6とが配置され、他の部分に圧縮コイルスプリング58
が設けられていることになる。
【0023】アッパウレタン54の外周面には、軸方向
に所定間隔をあけて、複数の凹部60が全周に亘って形
成されてアッパウレタン54が部分的に縮径されてい
る。また、アッパウレタン54の内周面にも、軸方向に
所定間隔をあけて、複数の凹部62が全周に亘って形成
されて、アッパウレタン54が部分的に縮径されてい
る。そして、アッパウレタン54に対して上下から圧縮
力が作用すると、アッパウレタン54内の気泡が潰され
ながらアッパウレタン54が弾性変形する。このとき、
凹部60、62によって縮径された部分がまず変形し、
次いで、変形部位が縮径されていない部分へと移ってい
く。圧縮弾性特性は、アッパウレタン54の変形量が多
くなるに従って、変形量の微小変化に対する圧縮力の微
小変化も大きくなる非線型特性となっている。なお、ア
ッパウレタン54の圧縮弾性特性は、例えば凹部60、
62の形状及び数を調整することで、任意の特性に設定
することができる。
【0024】アッパウレタン54と同様に、ロワーウレ
タン56の外周面にも、軸方向に所定間隔をあけて、複
数の凹部64が全周に亘って形成されてロワーウレタン
56が部分的に縮径されている。また、ロワーウレタン
56の下端部近傍の外周面は、下端部に向かうに従って
次第に縮径されると共に、内周面にも全周に亘って凹部
66が形成されて、弾性率の低い薄肉部68が形成され
ている。ロワーウレタン56に対して上下から圧縮力が
作用すると、アッパウレタン54と略同様に、ロワーウ
レタン56内の気泡が潰されながらアッパウレタン54
が弾性変形する。この圧縮弾性特性は、変形量が多くな
るに従って、変形量の微小変化に対する圧縮力の微小変
化も大きくなる非線型特性である。しかも、低い弾性率
の薄肉部68が形成されていることで、変形初期ではま
ずこの薄肉部68が変形するため、ロワーウレタン56
全体として、アッパウレタン54よりも変形しやすくな
っている。なお、ロワーウレタン56の圧縮弾性特性
も、例えば凹部64の形状及び数を調整したり、薄肉部
68の肉厚及び長さを調整したりすることで、任意の特
性に設定することができる。
【0025】そして、アッパウレタン54とロワーウレ
タン56とで構成されるウレタン部70の圧縮弾性特性
は、図3に二点鎖線L1で示す特性となっている。すな
わち、変形量が多くなるに従って、変形に要する圧縮力
が大きくなると共に変形量の微小変化に対する圧縮力の
微小変化も大きくなる、滑らかな非線型特性となってい
る。特に、変形量が小さいときは、変形に要する圧縮力
も小さい。
【0026】アッパウレタン54の下端には、略円板状
のキャップ72が嵌め込まれている。同様に、ロワーウ
レタン56の上端にも、略円板状のキャップ74が嵌め
込まれている。
【0027】キャップ72の下面及びキャップ74の上
面には、それぞれ、差し込み孔76が形成されており、
この差し込み孔76に、圧縮コイルスプリング58の上
端及び下端が差し込まれて固定されている。
【0028】圧縮コイルスプリング58の圧縮弾性特性
は、図3に一点鎖線L2で示すように、変形量の多少に
関わらず、変形量の微小変化に対する圧縮力の微小変化
の割合が同じで(従って、一点鎖線L2は直線であ
る)、且つ、ウレタン部70の圧縮弾性特性(二点鎖線
L1)と比較して、弾性率が大きくなるように(従っ
て、一点鎖線L2は二点鎖線L1よりも常に上にある)
設定されている。
【0029】バウンドストッパ10全体としての圧縮弾
性特性は、ウレタン部70の圧縮弾性特性と、圧縮コイ
ルスプリング58の圧縮弾性特性とを合わせたものとな
り、図3に実線L3で示すように、滑らかな非線型特性
になっている。すなわち、例えばバウンドストッパ10
に上下から圧縮力F1が作用すると、ウレタン部70が
S1だけ変形し、圧縮コイルスプリング58がδ1だけ
変形するので、バウンドストッパ10全体としての変形
量は、S1+δ1となる。また、圧縮力が小さい場合に
は、ウレタン部70が大きく変形して、圧縮力を十分に
吸収するのに対して、圧縮コイルスプリング58の変形
量は少ない。
【0030】圧縮力が徐々に大きくなると、ウレタン部
70の変形に要する圧縮力が非線型に大きくなる(図3
においては二点鎖線L1が立ち上がってくる)ので、ウ
レタン部70が変形し難くなるが、圧縮コイルスプリン
グ58の圧縮弾性特性は線型なので、バウンドストッパ
10全体の変形量のうち、圧縮コイルスプリング58の
変形量の割合が徐々に大きくなってくる。
【0031】また、アッパウレタン54とロワーウレタ
ン56との間に圧縮コイルスプリング58が配設されて
いることで、バウンドストッパ10は、従来のバウンド
ストッパ(例えば、図4に示すバウンドストッパ110
等)と比較して、長さが長くなっている。このため、図
1からも明らかなように、バウンドストッパ10の下端
が、ショックアブソーバ24の筒体26の上端に接して
いる。これにより、車輪に対して上方への荷重が作用し
て車体に対して相対的に上昇した際に、この上昇の初期
からバウンドストッパ10が変形する。このため、車輪
の上昇の途中からバウンドストッパ10が変形して荷重
の吸収が不連続になるということがなく、滑らかに荷重
を吸収できる。
【0032】次に、本実施の形態に係るバウンドストッ
パ10の作用を説明する。通常の車両走行時(従って、
少なくとも1名乗車している)では、図1に示すよう
に、バウンドストッパ10の下端が、ショックアブソー
バ24の上端に接している。
【0033】車両が路面の凹凸を通過すると、車輪に突
き上げ荷重が作用し、車輪は車体に対して相対的に上昇
しようとする。また、コーナリング時のロールによって
も、旋回内側の車輪が車体に対して相対的に上昇しよう
とする。このとき、アブソーバ・コイルユニット12を
構成するコイルスプリング48が圧縮されて、車体への
荷重の作用が緩和される。
【0034】このとき、コイルスプリング48の圧縮に
よって上スプリングシート44と下スプリングシート5
2との間隔が短くなるため、上スプリングシート44と
ショックアブソーバ24との間隔も短くなる。バウンド
ストッパ10の上端は上スプリングシート44に接し、
下端はショックアブソーバ24に接しているので、車輪
が車体に対して上昇すると当時に、バウンドストッパ1
0に圧縮力が作用する。このため、車体に対する車輪の
上昇の途中で、ショックアブソーバ24の上端がバウン
ドストッパ10の下端に当たって不連続に荷重が吸収さ
れるということがなく、上昇初期から連続的で滑らかに
荷重が吸収される。しかも、図3の実線L3の傾きが、
圧縮量が小さいうちはなだらかであることからも明らか
なように、バウンドストッパ10の圧縮変形の初期で
は、小さな圧縮力であっても十分にバウンドストッパ1
0(特に、ロワーウレタン56の薄肉部68)が変形す
る。従って、例えば車両が路面の凹凸を通過している場
合には、この凹凸からの突き上げ荷重を効果的に吸収で
き、乗り心地が良くなる。また、車両旋回時のローリン
グでは、旋回当初から連続的、且つ滑らかに荷重が吸収
されるので、操舵感が向上する。
【0035】加えて、アッパウレタン54とロワーウレ
タン56との間に圧縮コイルスプリング58を配設する
ことで、ウレタン部70自体を長くすることなく、バウ
ンドストッパ10の全長を、従来のバウンドストッパよ
り長くしている。また、圧縮コイルスプリング58はウ
レタン部70を構成するアッパウレタン54及びロワー
ウレタン56よりも剛性が高い。このため、ウレタン部
70の弾性率を小さく設定しても(すなわち、ウレタン
部70を柔らかくしても)、バウンドストッパ10は所
定の耐久性を維持し、上下からの圧縮力で座屈してしま
わない。このため、例えば、荷物等を多く積み込むこと
が想定されるバンタイプのリヤサスペンションにもこの
バウンドストッパ10を採用することができる。
【0036】しかも、例えば筒体26を長く形成する等
の形状変更によらずに、バウンドストッパ10の下端が
筒体26の上端に接するようにできるので、コストの上
昇を招くことはない。
【0037】アブソーバ・コイルユニット12を構成す
るコイルスプリング48は、圧縮変形によって弾性エネ
ルギーが蓄積されるため、凹凸を通過した後も振動しよ
うとする。しかし、この場合には、ショックアブソーバ
24の筒体26内の粘性流体の粘性抵抗で、筒体26内
の図示しないピストンの動きが抵抗を受けるため、コイ
ルスプリング48の振動が短時間で熱エネルギーとして
散逸されるので、車体に対する車輪の上下動も短時間で
減衰し、安定した走行が可能となる。
【0038】なお、上記説明においては、弾性体として
アッパウレタン54及びロワーウレタン56が採用さ
れ、高剛性体として圧縮コイルスプリング58が採用さ
れたバウンドストッパ10を例として挙げたが、弾性体
及び高剛性体としては、これらのものに限られない。要
するに、弾性体は、車輪が車体に対して相対的に上昇し
たバウンド時の圧縮力で変形して、この圧縮による荷重
を吸収できるものであれよく、例えば、ゴムであっても
よい。また、ウレタンやゴム等と同様の圧縮弾性特性を
有するように形成されたスプリングであってもよい。特
に、弾性体としてウレタンを採用した場合には、図3に
二点鎖線L1で示す非線型特性が得られるため、変形初
期では小さな圧縮力で十分に変形し、乗り心地が向上す
る。
【0039】また、高剛性体は、弾性体(ウレタンやゴ
ム等)よりも高剛性(すなわち、弾性変形し難い)とさ
れていればよく、この条件を満たすものであれば、例え
ば金属製の円筒や柱等であってもよい。
【0040】さらに、バウンドストッパ10の全体的構
成も、上記したものに限られず、要するに、高剛性体
(圧縮コイルスプリング58)が弾性体(ウレタン部7
0)と直列的に設けられて、全体として、バウンド時の
車体側部材と車両側部材との間のバウンドストロークに
設けられていればよい。すなわち、これによってバウン
ドストッパの全長を長くして、車輪が車体に対して相対
的に上昇を開始する前の状態で、バウンドストッパの下
端がショックアブソーバ24の上端に接しているように
すれば、連続的な荷重吸収が可能となる。例えば、バウ
ンドストッパの上部が圧縮コイルスプリングで構成さ
れ、下部がウレタンで構成されていてもよいし、逆に、
上部がウレタンで構成され、下部が圧縮コイルスプリン
グで構成されていてもよい。さらに、ウレタンと圧縮コ
イルスプリングとを交互に積層して、バウンドストッパ
を構成してもよい。
【0041】また、上記説明においては、ストラット式
サスペンション14のアブソーバ・コイルユニット12
に本発明のバウンドストッパ10が採用されたものを例
として挙げたが、バウンドストッパ10が採用されるサ
スペンションの形式としては、ストラット式サスペンシ
ョンに限られず、例えば、ルーフスプリング式サスペン
ション等のサスペンション全般に採用できる。
【0042】
【発明の効果】請求項1の発明においては、バウンドス
トロークの一部に設けられて車体のバウンド時に圧縮力
を受けて変形するブロック状の弾性体と、バウンドスト
ロークの他の部分に弾性体と直列的に設けられこの弾性
体よりも高剛性とされて弾性体と共に圧縮変形する高剛
性体と、を有するので、車輪側部材から車体側部材へ作
用する荷重の吸収が連続的となって乗り心地が向上する
と共に、操舵感も向上する。車輪側部材の形状変更等に
よらないので、コストの上昇を招くこともない。また、
バウンドストッパ全体として従来のものより長くなって
いても、座屈してしまうことはなく、耐久性が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るバウンドストッパ
が採用されたアブソーバ・コイルユニットの上部を示す
断面図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係るバウンドストッパ
が採用されたアブソーバ・コイルユニットを有するスト
ラット式サスペンションを示す斜視図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係るバウンドストッ
パ、ウレタン部及び圧縮コイルスプリングの圧縮弾性特
性を示すグラフである。
【図4】従来の一般的なバウンドストッパが採用された
アブソーバ・コイルユニットの上部を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
10 バウンドストッパ 26 筒体(車輪側部材) 44 上スプリングシート(車体側部材) 54 アッパウレタン(弾性体) 56 ロワーウレタン(弾性体) 58 圧縮コイルスプリング(高剛性体) 70 ウレタン部(弾性体)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両走行時に車体のバウンドで車輪が車
    体と相対移動する場合に互いに相対移動する車体側部材
    と車輪側部材との間のバウンドストロークに設けられる
    バウンドストッパであって、 前記バウンドストロークの一部に設けられて前記車体の
    バウンド時に圧縮力を受けて変形するブロック状の弾性
    体と、 前記バウンドストロークの他の部分に前記弾性体と直列
    的に設けられこの弾性体よりも高剛性とされて弾性体と
    共に圧縮変形する高剛性体と、 を有することを特徴とするバウンドストッパ。
JP20018097A 1997-07-25 1997-07-25 バウンドストッパ Pending JPH1137205A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20018097A JPH1137205A (ja) 1997-07-25 1997-07-25 バウンドストッパ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20018097A JPH1137205A (ja) 1997-07-25 1997-07-25 バウンドストッパ

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JPH1137205A true JPH1137205A (ja) 1999-02-12

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JP20018097A Pending JPH1137205A (ja) 1997-07-25 1997-07-25 バウンドストッパ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20040006905A (ko) * 2002-07-16 2004-01-24 현대모비스 주식회사 차량의 현가장치
JP2004504559A (ja) * 2000-07-17 2004-02-12 プジョー シトロエン オートモービル エス アー 自動車のショックアブソーバ用ストローク制限装置ならびにそのストローク制限装置の製造方法
DE102006026822A1 (de) * 2006-06-09 2007-12-20 Audi Ag Schwingungsdämpfer für ein Fahrzeug
DE102014206756A1 (de) * 2014-04-08 2015-10-08 Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft Federanordnung für ein Fahrzeug
DE102004007961B4 (de) * 2003-04-17 2015-11-12 Zf Friedrichshafen Ag Schwingungsdämpfer mit einem Zuganschlag

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