JPH1136968A - エンジンの空燃比制御装置 - Google Patents

エンジンの空燃比制御装置

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JPH1136968A
JPH1136968A JP9192806A JP19280697A JPH1136968A JP H1136968 A JPH1136968 A JP H1136968A JP 9192806 A JP9192806 A JP 9192806A JP 19280697 A JP19280697 A JP 19280697A JP H1136968 A JPH1136968 A JP H1136968A
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JP
Japan
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air
fuel ratio
engine
catalyst
fuel
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Application number
JP9192806A
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English (en)
Inventor
Yoichi Saito
陽一 斎藤
Takamitsu Kashima
隆光 鹿島
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Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Heavy Industries Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Heavy Industries Ltd filed Critical Fuji Heavy Industries Ltd
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Publication of JPH1136968A publication Critical patent/JPH1136968A/ja
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/40Engine management systems

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  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 NOx吸蔵型触媒の温度がNOxを還元可能
な温度より低下した場合に、吸蔵したNOxの排出を抑
える。 【解決手段】 触媒温度TCが設定値TCSより低く(S5
5)、アイドル運転のとき(S56)、エンジン運転領域に
応じた適正リーン空燃比を得るための燃料減量率を定め
るリーン減量係数KLEANを、アイドル安定性を阻害しな
い程度に空燃比をリーン側に補正するための設定値KLN
Sで更新する(S57)。そして、エンジン運転状態に応じ
て設定された各種補正項に対し、上記リーン減量係数K
LEANを減算項として与え、空気過剰率λの逆数として表
される目標当量比KTGTを算出することで(S58)、NO
x吸蔵型触媒の温度がNOxを還元可能な温度より低下
した場合に、空燃比がストイキオ或いはリッチ側になら
ないよう目標空燃比を補正し、吸蔵したNOxの排出を
抑える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排気ガス中のNO
xを吸蔵し、HC,COとともに還元浄化する三元触媒
を排気系に介装したエンジンの空燃比制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、エンジンの空燃比制御において
は、排気ガスを触媒で浄化するため、触媒の排気ガス浄
化効率の最も良い領域に空燃比が収まるように燃料噴射
量等を制御しているが、最近のエンジンでは燃焼過程の
解析が進み、希薄な空燃比であっても失火せず、少ない
燃料量で効率的に燃焼させることのできる希薄燃焼(リ
ーンバーン)エンジンが開発されている。
【0003】上記リーンバーンエンジンでは、排気ガス
の酸素濃度が高いとき、HC,COを酸化還元するとと
もにNOxを吸蔵し、排気ガス中の酸素濃度が低下する
と、吸蔵したNOxを放出して酸化還元されずに余剰と
なったHC,COで還元浄化するNOx吸蔵型触媒を採
用するものが多い。
【0004】このNO吸蔵型触媒では、例えば、特開平
6−50139号公報等に開示されているように、リー
ン空燃比での運転中に排出されたNOxを触媒に吸蔵さ
せ、リッチ運転或いはストイキオ運転時に排出されたH
C,COによって吸蔵したNOxを放出させて還元浄化
するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一般に、NOx吸蔵型
触媒においては、触媒温度がある程度以上高温(例え
ば、500°C以上)になると、NOx吸蔵効果が小さ
くなるため、このNOx吸蔵型触媒を採用するシステム
では、NOx吸蔵型触媒を通常の触媒の位置よりも後方
に配置するようにしている。
【0006】しかしながら、NOx吸蔵機能を分担する
物質(例えば、アルカリ金属、アルカリ土類、希土類
等)と、酸化・還元機能を分担する物質(例えば、貴金
属類等)とでは、機能が有効な温度範囲が異なり、例え
ば、前者の温度は200〜500°C程度、後者の温度
は350°C以上である。
【0007】このため、エンジンの運転状態によって
は、排気系の比較的後方に配置したNOx吸蔵型触媒の
温度が低下し、NOx吸蔵機能を分担する触媒物質の活
性温度以上であっても酸化・還元機能を分担する触媒物
質の活性温度以下の温度条件、例えば、350°Cより
低くなってしまう場合があり、このような温度条件でリ
ーン運転からストイキオ或いはリッチ運転に移行する
と、リーン運転時に吸蔵したNOxがNOxを吸蔵する
触媒物質から放出されてしまい、酸化・還元の触媒物質
が不活性のため、NOxが還元されずに排出される虞が
ある。
【0008】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、NOx吸蔵型触媒の温度がNOxを還元可能な温度
より低下した場合、吸蔵したNOxの排出を抑えること
のできるエンジンの空燃比制御装置を提供することを目
的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
排気ガス中のNOxを吸蔵し、HC,COとともに還元
浄化する触媒を排気系に介装したエンジンの空燃比制御
装置において、図1(a)の基本構成図に示すように、
上記触媒の温度に基づいて上記触媒のNOx吸蔵及び還
元作用の活性状態を判別する触媒活性判別手段と、上記
触媒活性判別手段で触媒不活性と判別したとき、空燃比
がストイキオ或いはリッチ側にならないよう目標空燃比
を補正する空燃比補正手段とを備えたことを特徴とす
る。
【0010】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、図1(b)に示すように、上記触媒の温度
を、エンジン回転数とエンジン負荷とに基づいて推定す
ることを特徴とする。
【0011】請求項3記載の発明は、請求項1又は請求
項2記載の発明において、図1(c)又は図1(d)に
示すように、上記目標空燃比を、触媒不活性でアイドル
運転領域のとき、ストイキオ或いはリッチ側にならない
よう補正することを特徴とする。
【0012】すなわち、本発明によるエンジンの空燃比
制御装置では、請求項1に記載したように、排気ガス中
のNOxを吸蔵し、HC,COとともに還元浄化する触
媒の温度に基づいて触媒のNOx吸蔵及び還元作用の活
性状態を判別し、触媒不活性と判別したとき、空燃比が
ストイキオ或いはリッチ側にならないよう目標空燃比を
補正する。
【0013】この場合、触媒の温度は実際にセンサ等に
よって検出することができるが、請求項2に記載したよ
うに、エンジン回転数とエンジン負荷とに基づく運転状
態から推定することができる。また、請求項3に記載し
たように、触媒不活性の場合には、排気ガス温度の低い
アイドル運転領域でストイキオ或いはリッチ側にならな
いよう空燃比を補正することが望ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図2〜図11は本発明の実施の第
1形態に係わり、図2は目標当量比設定ルーチンのフロ
ーチャート、図3及び図4は空燃比フィードバック補正
係数設定ルーチンのフローチャート、図5は燃料噴射量
設定ルーチンのフローチャート、図6は触媒温度とNO
x吸着率との関係を示す説明図、図7はリーン減量係数
テーブルの説明図、図8は目標当量比と排気当量比との
比較結果による空燃比フィードバック補正係数の設定状
態を示すタイムチャート、図9はエンジンの全体概略
図、図10は吸気系の要部詳細を示す説明図、図11は
電子制御系の回路構成図である。
【0015】先ず、図9に基づいてエンジンの全体構成
について説明する。同図において、符号1は自動車等の
車輌用のリーンバーンエンジン(以下、単に「エンジ
ン」と略記する)であり、図においては水平対向型4気
筒ガソリンエンジンを示す。このエンジン1のシリンダ
ブロック1aの左右両バンクには、シリンダヘッド2が
それぞれ設けられ、各シリンダヘッド2に吸気ポート2
aと排気ポート2bが形成されている。
【0016】このエンジン1の吸気系は、各吸気ポート
2aにインテークマニホルド3が連通され、このインテ
ークマニホルド3に各気筒の吸気通路が集合するエアチ
ャンバ4を介してスロットルチャンバ5が連通されてい
る。そして、このスロットルチャンバ5の上流側に吸気
管6を介してエアクリーナ7が取り付けられ、このエア
クリーナ7がエアインテークチャンバ8に連通されてい
る。
【0017】また、上記スロットルチャンバ5には、ア
クセルペダルに連動するスロットル弁5aが設けられて
いる。上記吸気管6には、スロットル弁5aをバイパス
するバイパス通路9が接続され、このバイパス通路9
に、アイドル時にその弁開度によって該バイパス通路9
を流れるバイパス空気量を調整することでアイドル回転
数を制御するアイドル回転数制御弁(ISC弁)10が
介装されている。更に、上記インテークマニホールド3
の各気筒の吸気ポート2aの直上流に、吸気流方向に指
向してインジェクタ11が配設されている。
【0018】図10に示すように、上記吸気ポート2a
はストレートポート形状に形成されており、吸入空気量
の少ない低,中負荷時には、吸気ポート2aのストレー
ト形状による吸気流によって、燃焼室12に流入する混
合気に該燃焼室12に対して同図に矢印で示すように縦
方向の渦流いわゆるタンブル流が生じ、リーン空燃比制
御時には、このタンブル流により層状燃焼が可能とな
り、リーンバーンが行われる。また、吸入空気量の多い
高負荷時には、燃焼室12に流入する混合気がタンブル
流によって流動強化されて、燃焼性が向上し、これとス
トイキオ(理論空燃比)制御(リッチ空燃比制御を含
む)によりエンジン出力が確保される。尚、図10にお
いて、符号13は吸気弁、14は排気弁である。
【0019】上記インジェクタ11は燃料供給路15を
介して燃料タンク16に連通されており、この燃料タン
ク16にはインタンク式の燃料ポンプ17が設けられて
いる。この燃料ポンプ17からの燃料が、上記燃料供給
路15に介装された燃料フィルタ18を経て上記インジ
ェクタ11及びプレッシャレギュレータ19に圧送さ
れ、このプレッシャレギュレータ19から上記燃料タン
ク16にリターンされて上記インジェクタ11への燃料
圧力が所定の圧力に調圧される。
【0020】一方、上記シリンダヘッド2の各気筒毎
に、先端の放電電極20aを上記燃焼室12に露呈する
点火プラグ20が取り付けられ、この点火プラグ20
に、各気筒毎に配設された点火コイル21を介してイグ
ナイタ22が接続されている。
【0021】また、エンジン1の排気系としては、上記
シリンダヘッド2の各排気ポート2bに連通するエキゾ
ーストマニホルド23の集合部に排気管24が連通さ
れ、この排気管24の比較的後方位置、例えば、車両の
アンダーフロア等に触媒コンバータ25が介装され、マ
フラ26に連通されている。
【0022】上記触媒コンバータ25には、例えば、ア
ルカリ金属、アルカリ土類、希土類等のNOx吸蔵物質
と白金等の貴金属とをアルミナ等の担体上に担持させて
なる触媒が内蔵され、NOx及びO2のストレージ機能
により、排気ガスの酸素濃度が高いとき、HC,COを
酸化還元するとともにNOxを吸蔵し、排気ガス中の酸
素濃度が低下すると、吸蔵したNOxを放出して酸化還
元されずに余剰となったHC,COで還元浄化する。
【0023】次に、エンジン運転状態を検出するための
センサ類について説明する。上記吸気管6のエアクリー
ナ7の直下流に、ホットワイヤ或いはホットフィルム等
を用いた熱式の吸入空気量センサ27が介装され、更
に、上記スロットルチャンバ5に設けられたスロットル
弁5aに、スロットル開度センサ28aとスロットル弁
5aの全閉でONするアイドルスイッチ28bとを内蔵
したスロットルセンサ28が連設されている。
【0024】また、エンジン1のシリンダブロック1a
にノックセンサ29が取り付けられていると共に、シリ
ンダブロック1aの左右バンクを連通する冷却水通路3
0に冷却水温センサ31が臨まされている。また、上記
触媒コンバータ25の上流に空燃比センサの一例とし
て、空燃比に応じてリニアな出力特性を有するリニアO
2センサ(リニア空燃比センサ)32が配設され、上記
触媒コンバータ25には、触媒温度を検出する触媒温度
センサ33が配設されている。
【0025】また、エンジン1のクランクシャフト34
に軸着するクランクロータ35の外周に、クランク角セ
ンサ36が対設され、更に、クランクシャフト34に対
して1/2回転するカムシャフト37に連設するカムロ
ータ38に、気筒判別センサ39が対設されている。
【0026】上記インジェクタ11、点火プラグ20、
ISC弁10等のアクチュエータ類に対する制御量の演
算、制御信号の出力、すなわち空燃比制御を含む燃料噴
射制御、点火時期制御、アイドル回転数制御等のエンジ
ン制御は、図11に示す電子制御装置(ECU)50に
よって行われる。
【0027】上記ECU50は、CPU51、ROM5
2、RAM53、バックアップRAM54、カウンタ・
タイマ群55、及びI/Oインターフェイス56がバス
ラインを介して互いに接続されるマイクロコンピュータ
を中心として構成され、各部に安定化電源を供給する定
電圧回路57、上記I/Oインターフェイス56に接続
される駆動回路58及びA/D変換器59等の周辺回路
が内蔵されている。
【0028】なお、上記カウンタ・タイマ群55は、フ
リーランカウンタ、気筒判別センサ信号(カムパルス)
の入力計数用カウンタ等の各種カウンタ、燃料噴射用タ
イマ、点火用タイマ、定期割り込みを発生させるための
定期割り込み用タイマ、クランク角センサ信号(クラン
クパルス)の入力間隔計時用タイマ、エンジン始動後の
経過時間を計時する始動後時間計時用タイマ、及びシス
テム異常監視用のウオッチドッグタイマ等の各種タイマ
を便宜上総称するものであり、その他、各種のソフトウ
エアカウンタ・タイマが用いられる。
【0029】上記定電圧回路57は、2回路のリレー接
点を有する電源リレー60の第1のリレー接点を介して
バッテリ61に接続され、バッテリ61に、上記電源リ
レー60のリレーコイルがイグニッションスイッチ62
を介して接続されている。また、上記定電圧回路57
は、直接、上記バッテリ61に接続されており、イグニ
ッションスイッチ62がONされて電源リレー60の接
点が閉となるとECU50内の各部へ電源を供給する一
方、上記イグニッションスイッチ62のON,OFFに
拘らず、常時、上記バックアップRAM54にバックア
ップ用の電源を供給する。更に、上記バッテリ61に
は、燃料ポンプリレー63のリレー接点を介して燃料ポ
ンプ17が接続されている。なお、上記電源リレー60
の第2のリレー接点には、上記バッテリ61から各アク
チュエータに電源を供給するための電源線が接続されて
いる。
【0030】上記I/Oインターフェイス56の入力ポ
ートには、アイドルスイッチ28b、ノックセンサ2
9、クランク角センサ36、気筒判別センサ39、車速
を検出するための車速センサ40、エンジン始動状態を
検出するためスタータスイッチ41が接続されており、
更に、上記A/D変換器59を介して、吸入空気量セン
サ27、スロットル開度センサ28a、冷却水温センサ
31、リニアO2センサ32、及び触媒温度センサ33
が接続されると共に、バッテリ電圧VBが入力されてモ
ニタされる。
【0031】一方、上記I/Oインターフェイス56の
出力ポートには、ISC弁10、インジェクタ11、及
び、燃料ポンプリレー63のリレーコイルが上記駆動回
路58を介して接続されると共に、イグナイタ22が接
続されている。
【0032】上記CPU51では、ROM52に記憶さ
れている制御プログラムに従って、I/Oインターフェ
イス56を介して入力されるセンサ・スイッチ類からの
検出信号、及びバッテリ電圧等を処理し、RAM53に
格納される各種データ、及びバックアップRAM54に
格納されている各種学習値データ,ROM52に記憶さ
れている固定データ等に基づき、燃料噴射量、点火時
期、ISC弁10に対する駆動信号のデューティ比等を
演算し、空燃比制御を含む燃料噴射制御、点火時期制
御、アイドル回転数制御等のエンジン制御を行う。
【0033】このようなエンジン制御系において、EC
U50による燃料噴射制御では、エンジン運転状態に基
づいてリーン減量係数KLEANを設定し、エンジン運転状
態に応じて設定される各種補正項に対して上記リーン減
量係数KLEANを減算項として与え、空燃比の制御目標値
に相当する目標当量比(空気過剰率λの逆数として表さ
れる)KTGTを設定する。
【0034】さらに、リニアO2センサ32の出力電圧
(出力値)VO2に基づいて排気当量比EXRを検出
し、上記目標当量比KTGTと排気当量比EXRとの比較
結果に応じて空燃比フィードバック補正係数LAMBD
Aを設定する。そして、エンジン運転状態に基づいて設
定した燃料噴射量を上記目標当量比KTGT及び上記空燃
比フィードバック補正係数LAMBDAによって補正し
てエンジンへ供給する最終的な燃料噴射量を定める燃料
噴射パルス幅Tiを設定する。
【0035】この場合、空燃比をストイキオ(或いはリ
ッチ)に制御する極低負荷低回転のアイドル運転時に
は、触媒が触媒全体としての活性温度に達していない場
合、上記目標当量比KTGTを強制的にリーン側に変更
し、触媒に吸蔵されたNOxが還元されずに排出される
ことを防止する。
【0036】例えば、触媒コンバータ25に、NOx吸
着触媒としてバリウムBaを用い、酸化還元触媒として
白金Ptを用いる場合、リーン雰囲気でBaに吸着した
NOxがリッチ雰囲気で放出され、この放出されたNO
xがPtによる酸化還元の触媒作用で還元される(NO
x+HC→N2,CO2,H2O)が、BaのNOx吸着
作用は、図6に示すように、200〜500°Cの温度
範囲で有効であるのに対し、Ptが触媒として機能する
温度は350°C以上である。従って、触媒全体として
有効な活性温度は350°C以上であり、この活性温度
より低い温度では、NOxが還元されずに排出される虞
がある。
【0037】このため、ストイキオ或いはリッチ空燃比
で運転を行うアイドル時には、触媒温度が上記活性温度
以上の活性状態であるか否かを判別し、触媒温度が上記
活性温度より低い場合には、上記目標当量比KTGTをリ
ーン側の設定値として空燃比をリーンに維持すること
で、Baに吸蔵されたNOxが放出されることを防止
し、排気ガスエミッションの悪化を未然に回避する。す
なわち、ECU50は、本発明に係る触媒活性判別手
段、空燃比補正手段としての機能を実現する。
【0038】以下、上記ECU50によって実行される
本発明に係る燃料噴射制御処理について、図2〜図5に
示すフローチャートに従って説明する。
【0039】図5は、システムイニシャライズ後、所定
周期(例えば、180°CA)毎に実行される燃料噴射
量設定ルーチンであり、図2のルーチンによって設定さ
れる目標当量比KTGT、図3及び図4のルーチンによっ
て設定される空燃比フィードバック補正係数LAMBD
Aに応じ、気筒毎にエンジンに供給する最終的な燃料噴
射量を定める燃料噴射パルス幅Tiを設定する。
【0040】まず、図2の目標当量比設定ルーチンにつ
いて説明する。この目標当量比設定ルーチンは、システ
ムイニシャライズ後、所定周期毎に実行され、ステップ
S51で、エンジン回転数NEとエンジン負荷を表す基本燃
料噴射パルス幅Tpとに基づいてROM52に格納され
ているフル増量係数テーブルを参照してフル増量係数K
FULLを設定する(KFULL←TBL(NE,Tp))。
【0041】上記フル増量係数KFULLは、エンジン運転
状態が高回転及び高負荷との少なくとも一方の状態のと
きに、燃料増量補正により触媒温度の異常上昇を防止し
て触媒を保護すると共にエンジン出力を確保するための
ものであり、上記フル増量係数テーブルの一例を、ステ
ップS51中に示す。
【0042】このフル増量係数テーブルの例では、基本
燃料噴射パルス幅Tpが大きいエンジン高負荷領域及び
エンジン高回転領域との少なくとも一方の領域にあると
き、フル増量係数KFULLが、KFULL>0に設定される。
そして、この領域がフル増量係数KFULLにより燃料増量
補正が行われる、いわゆるフル増量領域となる。このフ
ル増量領域外においては、フル増量係数KFULLが、KFU
LL=0に設定され、フル増量係数KFULLによる燃料増量
補正は行われない。また、フル増量係数テーブルには、
基本燃料噴射パルス幅Tpが大きくエンジン回転数NE
が高いほど、すなわち高負荷高回転であるほど、大きい
値のフル増量係数KFULLがメモリされている。
【0043】続くステップS52では、冷却水温TWとエン
ジン始動後の経過時間TMASとに基づいてテーブル参照
により始動後増量係数KASを設定する(KAS←TBL
(TW,TMAS))。この始動後増量係数KASは、エンジン
始動直後のエンジン回転数の安定性を確保するためエン
ジン始動直後から所定期間燃料増量補正を行うためのも
ので、冷却水温センサ31による冷却水温度TWに基づ
いて初期値が設定され、ステップS52中に示すように、
スタータスイッチ41のOFFによるエンジン始動後の
経過時間TMASに応じ、KAS=0になるまで漸次的に減
少される。
【0044】次いでステップS53で、冷却水温度TWに基
づいてテーブル参照により水温増量係数KTWを設定する
(KTW←TBL(TW))。この水温増量係数KTWは、エ
ンジン冷態時の運転性を確保するための燃料増量率を定
めるものであり、ステップS53中に示すように、冷却水
温度TWが低いほど、大きい値の水温増量係数KTWがテ
ーブルにストアされている。
【0045】そして、ステップS54で、エンジン運転状
態としてエンジン負荷を表す基本燃料噴射パルス幅Tp
とエンジン回転数NEとに基づいてリーン減量係数テー
ブルを検索し、エンジン運転領域に応じ適正リーン空燃
比を得るための燃料減量率を定めるリーン減量係数KLE
ANを設定する(KLEAN←TBL(NE,Tp))。
【0046】上記リーン減量係数テーブルは、エンジン
負荷を表す基本燃料噴射パルス幅Tpとエンジン回転数
NEとによる領域毎に、適正空燃比を得るに的確な燃料
減量率を予めシミュレーション或いは実験等により求
め、この燃料減量率に対応した当量比に対する減算値
を、基本燃料噴射パルス幅Tpとエンジン回転数NEと
をパラメータとするテーブルに設定し、ROM52の一
連のアドレスにストアするものである。
【0047】上記リーン減量係数テーブルの一例を、図
7に示す。同図に示すように、極低負荷低回転領域及び
高負荷領域においては、空燃比をストイキオ(或いはリ
ッチ)に制御する領域であり、リーン減量係数KLEAN
が、KLEAN=0に設定され、燃料減量補正無しの状態に
設定される。また、極低負荷低回転領域及び高負荷領域
を除く低負荷及び中負荷領域がリーン空燃比によりリー
ンバーンを行うリーンバーン領域であり、この領域にお
いて上記リーン減量係数KLEANが、KLEAN>0に設定さ
れ、燃料減量補正が行われて空燃比がリーンに制御され
る。
【0048】次いでステップS55へ進み、触媒温度セン
サ33によって検出した触媒温度TCを設定値TCS(例
えば、350°C)と比較し、触媒活性すなわち触媒の
酸化還元反応が可能になったか否かを判断する。その結
果、上記ステップS55において、TC≧TCSのときには触
媒活性と判断し、上記ステップS54で設定したリーン減
量係数KLEANを用いて目標当量比KTGTを設定すべくス
テップS58へジャンプし、TC<TCSのとき、ステップS5
6へ進んで現在の運転状態がアイドル運転状態か否かを
判別する。
【0049】そして、上記ステップS56においてアイド
ル運転でないと判別したときには、高負荷領域でストイ
キオあるいはリッチ空燃比となっても排気ガス温度が高
いため、直ちに触媒が活性化されることから、同様に、
上記ステップS54で設定したリーン減量係数KLEANを用
いて目標当量比KTGTを設定すべくステップS58へジャン
プする。
【0050】一方、上記ステップS56においてアイドル
運転と判別したときには、上記ステップS56からステッ
プS57へ進み、上記ステップS54でアイドル運転に対応し
て設定したリーン減量係数KLEAN(KLEAN=0;ストイ
キオあるいはリッチ空燃比)を設定値KLNSで更新し、
ステップS58へ進む。この設定値KLNSは、アイドル安定
性を阻害しない程度に空燃比をリーン側に補正するもの
であり、例えば、KLNS=0.05程度の値である。
【0051】ステップS58では、エンジン運転状態に応
じて設定された各種補正項に対し、上記リーン減量係数
KLEANを減算項として与え、空気過剰率λの逆数として
表される目標当量比KTGTを算出する。すなわち、上記
フル増量係数KFULL、始動後増量係数KAS、水温増量係
数KTW、及び上記リーン減量係数KLEANによって、目標
空燃比を得るための補正係数として空気過剰率の逆数と
して表される目標当量比KTGTを次式により算出し、ル
ーチンを抜ける。 KTGT←1+KFULL+KAS+KTW−KLEAN
【0052】以上によって設定される目標当量比KTGT
は、本来、エンジン回転数NEと基本燃料噴射パルス幅
Tpとに基づいて、エンジン運転領域に応じた適正リー
ン空燃比を得るための燃料減量率を定めるリーン減量係
数KLEAN(ステップS54)を用いて設定されるが、アイ
ドル運転時には、触媒温度TCが設定値TCSより低い場
合に限り、アイドル安定性を阻害しない程度のリーン空
燃比とするリーン減量係数KLEAN(ステップS57)を用
いて設定される。
【0053】次に、図3及び図4の空燃比フィードバッ
ク補正係数設定ルーチンについて説明する。
【0054】この空燃比フィードバック補正係数設定ル
ーチンは、システムイニシャライズ後、所定周期毎に実
行され、先ず、ステップS61〜S63で、空燃比フィードバ
ック条件が成立しているか否かを判断する。この空燃比
フィードバック条件は、ステップS61で初期条件を判断
し、NE≠0のエンジン回転状態で、且つスタータスイ
ッチ41がOFF、且つ前記始動後時間計時用タイマに
より計時されるスタータスイッチ41のOFFによるエ
ンジン始動後の時間が設定時間(例えば、4sec)以上
経過しており、初期条件が非成立のとき、且つ、ステッ
プS62でリニアO2センサ32の出力電圧VO2が設定値
以上或いは所定範囲の状態が設定時間以上継続しており
リニアO2センサ32が活性状態と判断され、且つ、ス
テップS63でクランプ条件非成立のエンジン定常運転状
態のとき、空燃比フィードバック条件成立と判断する。
【0055】上記ステップS61で、NE=0のエンジン非
回転状態、或いはスタータスイッチ41がONのエンジ
ンクランキング時、或いはエンジン始動後の時間が設定
時間に達しておらず、初期条件の成立時、或いはステッ
プS62でリニアO2センサ32が不活性状態のときには、
ステップS64へ進み、空燃比フィードバック補正係数L
AMBDAを、LAMBDA=1.0に固定してルーチ
ンを抜ける。また、上記ステップS63で、加減速中、燃
料カット中等、エンジン過渡運転状態のクランプ条件の
成立時には、ステップS65へ進み、空燃比フィードバッ
ク補正係数LAMBDAを所定値(通常、1.0)にク
ランプしてルーチンを抜ける。その結果、空燃比フィー
ドバック条件の非成立時には、空燃比オープンループ制
御となる。
【0056】一方、上記ステップS61〜S63の判断により
空燃比フィードバック条件の成立時には、ステップS66
へ進み、ステップS66以下の処理によりリニアO2センサ
32の出力電圧に基づき検出した排気当量比EXRと上
記目標当量比設定ルーチンにおいて設定された目標当量
比KTGTとの比較結果に応じ比例積分制御(PI制御)
によって空燃比フィードバック補正係数LAMBDAを
設定する。
【0057】ステップS66では、リニアO2センサ32の
出力電圧VO2を読み込み、リニアO2センサ出力電圧V
O2に基づいてテーブル参照等によって排気当量比EX
Rを検出する。すなわち、リニアO2センサ32の出力
特性は、排気当量比EXR=1/λ(=理論空燃比/実
空燃比)に対し、リニアな出力電圧VO2を出力するた
め、リニアO2センサ32の初期特性、中央値特性にお
けるリニアO2センサ出力電圧VO2に対応する排気当量
比EXRを予め実験等により求め、ステップS66中に示
すように、リニアO2センサ出力電圧VO2をパラメータ
とするテーブルとして設定し、ROM52の一連のアド
レスにメモリしておくことで、リニアO2センサ出力電
圧VO2に基づいてテーブル参照により容易に排気当量
比EXRを検出することが可能となる。
【0058】続くステップS67では、上記目標当量比設
定ルーチンにおいて設定された目標当量比KTGTを読み
出し、上記ステップS66で検出した排気当量比EXR
を、該目標当量比KTGTと比較する。そして、EXR>
KTGTで、目標当量比KTGTにより定まる目標空燃比に対
して排気当量比EXRによる実空燃比がリッチのときに
は、ステップS68へ進み、反転初回判別フラグFRを参照
する。
【0059】この反転初回判別フラグFRは、目標当量
比KTGTと排気当量比EXRとの比較により排気当量比
EXRが目標当量比KTGTを横切った初回、すなわち目
標当量比KTGTにより定まる目標空燃比に対し排気当量
比EXRによる実空燃比がリーンからリッチに反転した
初回、或いはリッチからリーンに反転した初回を判断す
るためのフラグであり、EXR≦KTGTからEXR>KT
GTとなった後、すなわち目標空燃比に対し実空燃比がリ
ーンからリッチに反転した後に0→1とされ、EXR>
KTGTからEXR≦KTGTとなり目標空燃比に対し実空燃
比がリッチからリーンに反転した後に1→0とされる。
【0060】従って、EXR>KTGTで、且つFR=0の
ときには、目標空燃比に対し実空燃比がリーンからリッ
チに反転した初回であるため、上記ステップS68からス
テップS69へ進み、エンジン回転数NEとエンジン負荷を
表す基本燃料噴射パルス幅Tpとに基づいてテーブル参
照により空燃比フィードバック補正係数LAMBDAを
マイナス方向にスキップさせるためのPI制御の比例定
数PDを設定する。
【0061】ステップS69中に示すように、上記テーブ
ルには、基本燃料噴射パルス幅Tpが増加しエンジン回
転数NEが高いほど、すなわち高負荷高回転であるほ
ど、大きい値の比例定数PDがメモリされている。すな
わち、エンジン運転状態が高負荷高回転であるほど、比
例定数PDを大きくすることで、排気当量比EXRの目
標当量比KTGTに対する収束性を向上し、逆に、低負荷
低回転であるほど、比例定数PDを小さくすることで、
低負荷低回転域での空燃比フィードバック制御による過
補正を防止すると共に空燃比の安定性を向上する。
【0062】そして、ステップS70で、空燃比フィード
バック補正係数LAMBDAを上記比例定数PDにより
マイナス方向へスキップさせ(LAMBDA←LAMB
DA−PD)、ステップS71で、反転初回判別フラグFR
をセットして(FR←1)、ルーチンを抜ける。
【0063】また、上記ステップS67,S68において、E
XR>KTGTで目標当量比KTGTにより定まる目標空燃比
に対して排気当量比EXRによる実空燃比がリッチで、
且つFR=1のときには、既に空燃比フィードバック補
正係数LAMBDAに対し比例定数PDによるマイナス
方向へのスキップが実行されているため上記ステップS6
8からステップS72へ進み、エンジン回転数NEとエンジ
ン負荷を表す基本燃料噴射パルス幅Tpとに基づいてテ
ーブル参照により空燃比フィードバック補正係数LAM
BDAを漸次的に減少させるためのPI制御の積分定数
IDを設定する。
【0064】ステップS72中に示すように、このテーブ
ルには、基本燃料噴射パルス幅Tpが増加しエンジン回
転数NEが高いほど、すなわち高負荷高回転であるほ
ど、大きい値の積分定数IDがメモリされている。すな
わち、上記比例定数PDと同様に、エンジン運転状態が
高負荷高回転であるほど、積分定数IDを大きくするこ
とで、排気当量比EXRの目標当量比KTGTに対する収
束性を向上し、逆に、低負荷低回転であるほど、積分定
数IDを小さくすることで、低負荷低回転域での空燃比
フィードバック制御による過補正を防止すると共に空燃
比の安定性を確保する。
【0065】そして、ステップS73で、空燃比フィード
バック補正係数LAMBDAを上記積分定数IDにより
ルーチン実行毎に漸次減少させ(LAMBDA←LAM
BDA−ID)、上記ステップS71を経てルーチンを抜け
る。
【0066】一方、上記ステップS67において、EXR
≦KTGTで目標当量比KTGTにより定まる目標空燃比に対
して排気当量比EXRによる実空燃比がリーンのときに
は、ステップS74へ分岐し、同様に反転初回判別フラグF
Rを参照する。そして、目標空燃比に対し実空燃比がリ
ーンで、且つFR=1のときには、目標空燃比に対し実
空燃比がリッチからリーンに反転した初回であるため、
上記ステップS74からステップS75へ進み、エンジン回転
数NEと基本燃料噴射パルス幅Tpとに基づいてテーブ
ル参照により空燃比フィードバック補正係数LAMBD
Aをプラス方向にスキップさせるためのPI制御の比例
定数PUを設定する。
【0067】ステップS75中に示すように、上記テーブ
ルには、上述のマイナス方向へのスキップを行わせるた
めの比例定数PDと同様に、基本燃料噴射パルス幅Tp
が増加しエンジン回転数NEが高いほど、すなわち高負
荷高回転であるほど、大きい値の比例定数PUがメモリ
されている。
【0068】そして、ステップS76で、空燃比フィード
バック補正係数LAMBDAを上記比例定数PUにより
プラス方向へスキップさせ(LAMBDA←LAMBD
A+PU)、ステップS77で、反転初回判別フラグFRを
クリアして(FR←0)、ルーチンを抜ける。
【0069】また、上記ステップS67,S74において、E
XR≦KTGTで目標当量比KTGTにより定まる目標空燃比
に対して排気当量比EXRによる実空燃比がリーンで、
且つFR=0のときには、既に空燃比フィードバック補
正係数LAMBDAに対し比例定数PUによるプラス方
向へのスキップが実行されているため上記ステップS74
からステップS78へ進み、エンジン回転数NEと基本燃料
噴射パルス幅Tpとに基づいてテーブル参照により空燃
比フィードバック補正係数LAMBDAを漸次的に増加
させるためのPI制御の積分定数IUを設定する。
【0070】ステップS78中に示すように、上記テーブ
ルには、上述のマイナス方向への積分定数IDと同様
に、基本燃料噴射パルス幅Tpが増加しエンジン回転数
NEが高いほど、すなわち高負荷高回転であるほど、大
きい値の積分定数IUがメモリされている。
【0071】そして、ステップS79で、空燃比フィード
バック補正係数LAMBDAを上記積分定数IUにより
ルーチン実行毎に漸次増加させ(LAMBDA←LAM
BDA+IU)、上記ステップS77を経てルーチンを抜け
る。
【0072】以上の排気当量比EXRと目標当量比KTG
Tとの比較結果に対する空燃比フィードバック補正係数
LAMBDAの設定関係を、図8のタイムチャートに示
す。すなわち、比例積分制御によって、EXR>KTGT
で目標当量比KTGTにより定まる目標空燃比に対して排
気当量比EXRによる実空燃比がリッチのときには、空
燃比フィードバック補正係数LAMBDAが減少され、
EXR≦KTGTで目標空燃比に対し実空燃比がリーンの
ときには空燃比フィードバック補正係数LAMBDAが
増加される。
【0073】そして、以下に説明するように、この空燃
比フィードバック補正係数LAMBDAが燃料噴射パル
ス幅Tiの演算式に組み込まれることで、EXR>KTG
Tで目標空燃比に対し実空燃比がリッチのときには燃料
噴射量が空燃比フィードバック補正係数LAMBDAに
よって減量補正され、また、EXR≦KTGTで目標空燃
比に対して実空燃比がリーンのときには燃料噴射量が増
量補正される。これによって排気当量比EXRが目標当
量比KTGTに収束するよう、すなわち、排気当量比EX
Rによる実空燃比が、目標当量比KTGTにより定まる目
標空燃比に収束するよう制御される。
【0074】以下、図5の燃料噴射量設定ルーチンにつ
いて説明する。この燃料噴射量設定ルーチンでは、ステ
ップS81で、エンジン回転数NEと吸入空気量センサ27
からの出力信号に基づく吸入空気量Qとから、基本燃料
噴射量を定める基本燃料噴射パルス幅Tpを算出し(T
p←K×Q/NE;Kはインジェクタ特性補正定数)、
ステップS82,S83で、それぞれ上記目標当量比KTGT、
空燃比フィードバック補正係数LAMBDAを読み出
す。
【0075】続くステップS84では、エンジン回転数NE
とエンジン負荷を表す基本燃料噴射パルス幅Tpとに基
づいてバックアップRAM54の一連のアドレスからな
る空燃比学習値テーブルを参照して空燃比学習値KLRを
検索し、補間計算により空燃比学習補正係数KBLRCを設
定して、ステップS85へ進む。この空燃比学習補正係数
KBLRCの基となる空燃比学習値KLRは、周知のように、
エンジン回転数NEとエンジン負荷を表す基本燃料噴射
パルス幅Tpとによるエンジン運転領域毎に、上記空燃
比フィードバック補正係数LAMBDAの所定周期にお
ける平均値の基準値に対するずれに応じて学習され、吸
入空気量センサ27等の吸入空気量計測系、及びインジ
ェクタ11等の燃料供給系の生産時のバラツキや経時劣
化等を補正するためのものである。
【0076】そして、ステップS85へ進み、吸入空気量
Q、冷却水温度TW、及びエンジン回転数NEに基づい
て、燃料付着補正係数Kxを設定する。この燃料付着補
正係数Kxは、周知のように、インジェクタ11からの
噴射燃料の一部が吸気ポート壁面に付着することによる
付着燃料量分を補償するためのもので、冷却水温度TWに
より基本燃料付着率をテーブル参照等により設定し、こ
の基本燃料付着率をエンジン回転数NEに基づき補正し
て燃料付着率を求め、更に、この燃料付着率と吸入空気
量の加重平均値とによって該燃料付着補正係数Kxが設
定される。
【0077】次いでステップS86で、バッテリ電圧VBに
基づきテーブル参照によりインジェクタ11の無効噴射
時間を補償する電圧補正パルス幅TSを設定する。そし
て、ステップS87で、上記基本燃料噴射パルス幅Tp
に、上記目標当量比KTGT及び空燃比フィードバック補
正係数LAMBDAを乗算して空燃比補正すると共に、
空燃比学習補正係数KBLRCを乗算して学習補正し、ま
た、上記燃料付着補正係数Kxを乗算して燃料付着補正
を行い、更に上記電圧補正パルス幅TSを加算して電圧
補正し、エンジンへ供給する最終的な燃料噴射量を定め
る燃料噴射パルス幅Tiを設定する(Ti←Tp×KTG
T×LAMBDA×KBLRC×Kx+TS)。
【0078】そして、ステップS88で、上記燃料噴射パ
ルス幅Tiを燃料噴射対象気筒の噴射タイマにセットし
てルーチンを抜ける。その結果、所定タイミングで上記
噴射タイマがスタートされ、上記燃料噴射パルス幅Ti
の駆動パルス信号が燃料噴射対象気筒のインジェクタ1
1へ出力され、該インジェクタ11から所定に計量され
た燃料が噴射される。
【0079】すなわち、エンジン運転状態が低負荷及び
中負荷のリーンバーン領域にあるときには、KLEAN>0
に設定されたリーン減量係数KLEANが、エンジン運転状
態に応じて設定されるフル増量係数KFULL、始動後増量
係数KAS、及び水温増量係数KTW等の各種補正項に対
し、目標当量比KTGTの演算式においてマイナス項で与
えられ(図2のステップS58)、この目標当量比KTGT
が、燃料噴射量を定める燃料噴射パルス幅Tiの演算式
に組み込まれることで(図5のステップS87)、燃料噴
射量が減量補正され、空燃比がリーンに制御される。
【0080】また、極低負荷低回転のアイドル運転時に
は、NOx吸蔵型触媒の温度が活性温度以上の通常状態
では、ストイキオ或いはリッチに空燃比が制御される
が、NOx吸蔵型触媒の温度が活性温度より低下して浄
化作用が期待できない場合には、リーン空燃比に補正さ
れて排気ガス中の酸素濃度を確保し、吸蔵されたNOx
が還元されずに排出されることを防止する。
【0081】図12は本発明の実施の第2形態に係わる
目標当量比設定ルーチンのフローチャートである。
【0082】この第2形態は、前述の第1形態に対し、
触媒温度センサ33を用いることなく、エンジン運転状
態から触媒温度を推定するものである。具体的には、本
形態では、前述の第1形態におけるエンジン制御系から
触媒温度センサ33を廃止するとともに、第1形態の目
標当量比設定ルーチンにおける処理の一部を変更し、図
12に示す目標当量比設定ルーチンによって目標当量比
KTGTを設定する。その他のルーチンについては上記実
施の第1形態と同様である。
【0083】以下、図12の目標当量比設定ルーチンに
ついて説明する。尚、第1形態と同一のステップについ
ては同一の符号を付して、その詳細説明は省略する。
【0084】図12に示す本形態の目標当量比設定ルー
チンは、第1形態の目標当量比設定ルーチン(図2参
照)に対し、ステップS54とステップS55との間にステッ
プS55-0を追加する変更を行うものであり、ステップS54
でリーン減量係数KLEANをエンジン回転数NEと基本燃
料噴射パルス幅Tpとに基づいて設定した後、ステップ
S55-0で、エンジン回転数NEとエンジン負荷を表す基本
燃料噴射パルス幅Tpとに基づいて触媒温度TCを推定
し(TC←TBL(NE,Tp))、ステップS55で触媒温度
TCと触媒活性を示す設定値TCSとを比較する。
【0085】この触媒温度の推定は、基本燃料噴射パル
ス幅Tpが増加し、エンジン回転数NEが高いほど、す
なわち高負荷高回転であるほど、排気ガス温度の上昇に
伴って触媒温度も高くなることから、ステップS55-0中
に図示するように、予め実験などによって求めた運転領
域毎の触媒温度を格納したテーブルを参照することで行
われる。
【0086】本形態では、前述の第1形態と同様、NO
x吸蔵型触媒の温度が活性温度より低下して浄化作用が
期待できない場合に、吸蔵されたNOxが還元されずに
排出されることを防止し、しかも、触媒温度センサ33
が不要のため、部品点数削減、構成の簡素化によってト
ータルコストを低減することができる。
【0087】図13及び図14は本発明の実施の第3形
態に係わり、図13は目標当量比設定ルーチンのフロー
チャート、図14はリーン減量係数テーブルの説明図で
ある。
【0088】この第3形態は、前述の第1形態に対し、
触媒温度に応じてリーン減量係数KLEANを設定するもの
であり、第1形態の目標当量比設定ルーチンにおける処
理の一部を変更し、触媒温度が活性温度以上か否かによ
ってリーン減量係数KLEANを設定するためのテーブルを
選択する。尚、その他のルーチンについては上記実施の
第1形態と同様であり、また、目標当量比設定ルーチン
においても、第1形態と同一のステップについては同一
の符号を付し、その詳細説明は省略する。
【0089】本形態の目標当量比設定ルーチンは、図1
3に示され、このルーチンでは、ステップS53で冷却水
温度TWに基づいて水温増量係数KTWを設定した後、ス
テップS55へ進んで触媒温度TCと触媒活性を示す設定値
TCSとを比較する。尚、この場合、触媒温度TCは、触
媒温度センサ33によらず、第2形態で説明したように
エンジン回転数NEとエンジン負荷とに基づいて推定す
るようにしても良い。
【0090】そして、TC≧TCSのとき、上記ステップS
55からステップS57-1へ進んでテーブルTBL1を選択
し、このテーブルTBL1をエンジン負荷を表す基本燃
料噴射パルス幅Tpとエンジン回転数NEとに基づいて
検索してリーン減量係数KLEANを設定する(KLEAN←T
BL1(NE,Tp))。このテーブルTBL1は、第1形
態におけるリーン減量係数テーブルと同等であり、触媒
温度が活性温度以上の通常状態で採用される。
【0091】一方、上記ステップS55において、TC<T
CSのときには、上記ステップS55からステップS57-2へ進
んで修正テーブルTBL2を選択し、この修正テーブル
TBL2をエンジン負荷を表す基本燃料噴射パルス幅T
pとエンジン回転数NEとに基づいて検索してリーン減
量係数KLEANを設定する(KLEAN←TBL2(NE,T
p))。
【0092】上記修正テーブルTBL2は、通常状態で
の上記テーブルTBL1に対し、図14に示すように、
高負荷領域、低負荷及び中負荷領域は、上記テーブルT
BL1と同じであるが、極低負荷低回転領域におけるリ
ーン減量係数KLEANを、KLEAN=0からKLEAN=0.0
5に変更しており、触媒温度が活性温度より低い状態で
は、燃料減量補正によって空燃比が僅かにリーン側とな
るようにしている。
【0093】そして、上記ステップS57-1あるいは上記
ステップS57-2でリーン減量係数KLEANを設定した後、
該当ステップからステップS58へ進み、エンジン運転状
態に応じて設定された各種補正項に対し、上記リーン減
量係数KLEANを減算項として与えて目標当量比KTGTを
算出する。
【0094】本形態では、前述の各形態に対し、触媒温
度が活性温度より低いとき、リーン減量係数KLEANを設
定値として与えるのではなく、専用テーブルによって設
定するため、エンジン運転状態を反映して制御性を向上
することができるという利点がある。
【0095】尚、以上の各形態では、運転領域に応じて
リーン空燃比とストイキオ(或いはリッチ)空燃比とを
切換えるリーンバーンエンジンを例にとって説明した
が、本発明は、リーン空燃比の運転を全運転領域で行
い、リッチスパイクを適宜与えてNOx吸蔵型触媒のN
Oxを放出・還元するリーンバーンエンジンにも適用さ
れることは言うまでもない。また、エンジン負荷として
基本燃料噴射量を定める基本燃料噴射パルス幅Tpを採
用しているが、エンジン負荷を表すものであれば良く、
これに限定されない。
【0096】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、排気ガス中のNOxを吸蔵し、HC,CO
とともに還元浄化する触媒の温度に基づいて触媒のNO
x吸蔵及び還元作用の活性状態を判別し、触媒不活性と
判別したとき、空燃比がストイキオ或いはリッチ側にな
らないよう目標空燃比を補正するため、触媒の温度がN
Oxを還元可能な温度より低下した場合でも、吸蔵した
NOxが還元されずに排出されることがなく、排気ガス
エミッションの悪化を未然に回避することができる。
【0097】この場合、請求項2記載の発明では、触媒
の温度をエンジン回転数とエンジン負荷とに基づく運転
状態から推定することで温度センサを不要とし、部品点
数削減、構成の簡素化によってトータルコストを低減す
ることができる。また、請求項3記載の発明では、触媒
不活性の場合、排気ガス温度の低いアイドル運転領域で
ストイキオ或いはリッチ側にならないよう空燃比を補正
するため、吸蔵したNOxが還元されずに排出されるこ
とを、より確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本構成図
【図2】本発明の第1形態に係わり、目標当量比設定ル
ーチンのフローチャート
【図3】同上、空燃比フィードバック補正係数設定ルー
チンのフローチャート
【図4】同上、空燃比フィードバック補正係数設定ルー
チンのフローチャート(続き)
【図5】同上、燃料噴射量設定ルーチンのフローチャー
【図6】同上、触媒温度とNOx吸着率との関係を示す
説明図
【図7】同上、リーン減量係数テーブルの説明図
【図8】同上、目標当量比と排気当量比との比較結果に
よる空燃比フィードバック補正係数の設定状態を示すタ
イムチャート
【図9】同上、エンジンの全体概略図、
【図10】同上、吸気系の要部詳細を示す説明図
【図11】同上、電子制御系の回路構成図
【図12】本発明の第2形態に係わり、目標当量比設定
ルーチンのフローチャート
【図13】本発明の第3形態に係わり、目標当量比設定
ルーチンのフローチャート
【図14】同上、リーン減量係数テーブルの説明図
【符号の説明】
1 …リーンバーンエンジン 25 …触媒コンバータ 50 …ECU(触媒活性判別手段、空燃比補正手段) TC …触媒温度 TCS …設定値 KLEAN…リーン減量係数 KTGT …目標当量比 NE …エンジン回転数 Tp …基本燃料噴射パルス幅(エンジン負荷)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F01N 3/24 F01N 3/24 Z F02D 41/14 310 F02D 41/14 310L 41/22 305 41/22 305Z

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】排気ガス中のNOxを吸蔵し、HC,CO
    とともに還元浄化する触媒を排気系に介装したエンジン
    の空燃比制御装置において、 上記触媒の温度に基づいて上記触媒のNOx吸蔵及び還
    元作用の活性状態を判別する触媒活性判別手段と、 上記触媒活性判別手段で触媒不活性と判別したとき、空
    燃比がストイキオ或いはリッチ側にならないよう目標空
    燃比を補正する空燃比補正手段とを備えたことを特徴と
    するエンジンの空燃比制御装置。
  2. 【請求項2】 上記触媒の温度を、エンジン回転数とエ
    ンジン負荷とに基づいて推定することを特徴とする請求
    項1記載のエンジンの空燃比制御装置。
  3. 【請求項3】 上記目標空燃比を、触媒不活性でアイド
    ル運転領域のとき、ストイキオ或いはリッチ側にならな
    いよう補正することを特徴とする請求項1又は請求項2
    記載のエンジンの空燃比制御装置。
JP9192806A 1997-07-17 1997-07-17 エンジンの空燃比制御装置 Pending JPH1136968A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010138837A (ja) * 2008-12-12 2010-06-24 Daihatsu Motor Co Ltd 内燃機関の空燃比制御方法
JP2010138838A (ja) * 2008-12-12 2010-06-24 Daihatsu Motor Co Ltd 内燃機関の空燃比制御方法
JP2010255531A (ja) * 2009-04-24 2010-11-11 Honda Motor Co Ltd 内燃機関の排気浄化システム

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