JPH1136773A - スラリー連続改質システム - Google Patents

スラリー連続改質システム

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JPH1136773A
JPH1136773A JP20857597A JP20857597A JPH1136773A JP H1136773 A JPH1136773 A JP H1136773A JP 20857597 A JP20857597 A JP 20857597A JP 20857597 A JP20857597 A JP 20857597A JP H1136773 A JPH1136773 A JP H1136773A
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匡剛 安本
Yoshio Iwai
義雄 岩井
Yasuhiko Asai
康彦 浅井
Satoshi Tabata
覚士 田畑
Akio Uraya
昭夫 浦矢
Masaru Yasukochi
勝 安河内
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Sanei Kogyo KK
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Sanei Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 掘削に伴い発生するスラリーを短時間に、か
つ、連続的に改質させることができるスラリー連続改質
システムを提供すること。 【解決手段】 スラリーと改質剤とを均質に分散するス
タティックミキサー10と、分散後のスラリーに、高速
伏流を発生させてせん断力を生じさせて撹拌する撹拌ミ
キサー12と、撹拌後のスラリーの改質時間を確保し、
搬出口付近で改質を完了させる大口径のスパイラルミキ
サー4と、スタティックミキサー10の入口付近で改質
剤を添加する改質剤添加手段70〜74と、前記改質剤
添加手段70〜74等を制御する制御装置20とを含ん
で構成し、スラリーを改質する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、土木工事等に伴い
発生するスラリーを連続的に改質するスラリー連続改質
システムに関する。
【0002】
【背景技術および発明が解決しようとする課題】泥水工
法の分野では、泥水処理システムは、例えば安定液を用
いた立坑の掘削工法や、泥水式シールド工法等におい
て、工事に使用した排泥水としてのスラリーを処理する
ために用いられている。ここで、スラリーとは、水と微
細粒子が混合した液体のことであり、地中連続壁の安定
液や、泥水式シールド工法等における泥水も含まれる。
【0003】このような泥水処理システムは通常、地上
に設けられることが多いため、現場用地の制約から設置
スペースが小さくかつ柔軟性のあるレイアウトが要求さ
れ、しかも工事現場からの排泥水を短時間に処理できる
能力も要求される。
【0004】例えば、泥水式シールド機を用いて切羽を
掘削する場合、泥水式シールド機内で切羽の安定に用い
られた泥水は、掘削土砂と攪拌混合されたスラリーとな
って地上の泥水処理設備へ送り返される。泥水処理設備
では、送り返されてくるスラリーから土砂成分を分離除
去して必要な成分調整を行った後、再度シールド機に向
け送り出す処理を行う。
【0005】前記泥水処理設備は通常、1次処理設備と
2次処理設備とを含んで構成される。
【0006】泥水式シールド機から地上に送られてくる
スラリーは、まず1次処理設備で処理された後、調整槽
に貯えられる。1次処理設備では、液体サイクロンを用
いて、粒径74μm以上の砂等が除去され、さらに振動
篩にかけられることにより、74μm以下のシルトや、
粘土を含んだスラリーとなって調整槽に貯えられる。1
次処理設備で分離された土砂は、ベルトコンベヤーを介
しホッパーに貯えられ、ダンプカー等で排土として搬出
される。
【0007】調整槽に貯えられたスラリーは、作泥設備
により増粘剤等が添加されて粘性調整等が行われ、さら
に清水槽から水が供給されての密度調整等が行われるこ
とにより、その成分調整が行われ、送泥管を介して再度
シールド機に向け送られる。
【0008】このような調整槽内における成分調整を行
う場合、清水槽から送られる水により、調整槽内のスラ
リーがオーバーフローする。このオーバーフローしたス
ラリーは余剰泥水として余剰泥水槽に貯えられる。この
余剰泥水は2次処理設備で処理され、水とそれ以外のシ
ルト粘土分とに分離され、分離されたシルト粘土は改質
された状態でホッパーに供給される。そして、ホッパー
に貯えられた土砂は、残土としてダンプカー等により排
出され、産業廃棄物の中間処理場等へ運び出される。
【0009】従来、この2次処理設備は、余剰泥水層か
ら取り出される泥水に、凝集剤を添加し、これをフィル
タープレスで極めて高い圧力で圧縮し、水とそれ以外の
土砂成分とに分離していた。そして分離された水は3次
処理設備を介して放流され、土砂成分は、固まった状態
となって搬出され、ベルトコンベヤーによりホッパーへ
搬入されていた。
【0010】しかし、このようなフィルタープレスを用
いる手法では、余剰泥水としてのスラリーを極めて高い
圧力で圧縮しなければならないため、フィルタープレス
自体の機械的強度に非常に高いものが要求される。この
ため、システム全体が大型でかつ高価なものとなってし
まう。
【0011】このような問題を解決するため、2次処理
設備に液体サイクロンを用いて余剰泥水であるスラリー
を濃縮化し、この濃縮スラリーを改質剤を加えて改質す
る泥水処理設備の提案もなされている。
【0012】この提案に係る泥水処理設備は、通常は濃
縮スラリーに改質剤を混入して改質し、このようにして
得られた改質土砂をホッパー等に一時的に貯蔵し、その
後ダンプカー等で搬出していた。
【0013】したがって、改質された土砂を格納するた
めの大きなスペースが必要となり、しかもこの格納スペ
ースは土砂搬出の効率を考えると、ダンプカー等への積
み込みエリアに近接して設けなければならず、そのレイ
アウトも限定されたものとなってしまう。この結果、こ
の提案に係る泥水処理設備も、広い設置スペースが必要
となり、改質時間もかかるという問題があった。
【0014】本発明の目的は、土砂を任意の位置まで液
体のまま搬送し、その出口付近で直ちに改質させる構成
を採用することにより、地上設備の省面積化を図り、か
つ、スラリーを短時間かつ連続的に改質するスラリー連
続改質システムを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、処理対象となるスラリーが
搬送される第1の経路と、前記第1の経路内を搬送され
るスラリーに、スラリーを改質するための改質剤を混入
する改質剤混入手段と、前記スラリーに混入された前記
改質剤を、前記スラリー内に均等に分散する分散手段
と、前記分散後のスラリーを、高速伏流を発生させて撹
拌する撹拌手段と、を含むことを特徴とする。
【0016】また、請求項2記載の発明は、処理対象と
なるスラリーが搬送される第1の経路と、前記第1の経
路内を搬送されるスラリーに、スラリーを改質するため
の改質剤を混入する改質剤混入手段と、前記スラリーに
混入された前記改質剤を、前記スラリー内に均等に分散
する分散手段と、前記分散後のスラリーに、せん断力を
発生させて撹拌する撹拌手段と、を含むことを特徴とす
る。
【0017】また、前記各請求項記載の前記改質剤は、
請求項5記載のように、アニオン系ポリマー粒子と、前
記アニオン系ポリマー粒子と反応しない非水系の媒体
と、を含んで構成されているものを用いることが好まし
い。
【0018】ここで、改質とは、凝結作用により、微細
粒子の表面電位が中和され、粒子同士が結合しやすくな
り、高分子の官能基による水素結合等による架橋吸着作
用により、粒子が粗大化されることをいう。このため、
改質剤としては、微細なアニオン系ポリマー粒子を、こ
のアニオン系ポリマー粒子と反応しない非水系の媒体に
分散懸濁させたものが好ましい。
【0019】アニオン系ポリマー粒子は単鎖状高分子体
であるため、この改質剤をスラリーに添加すると、アニ
オン系ポリマー粒子内のイオン基同士の静電気反発力に
より、固まりであった単鎖状高分子が、それぞれ鎖が延
びた状態となる。この状態で撹拌混合すると、前記単鎖
状高分子の官能基による水素結合等による架橋吸着作用
により、粒子を粗大化させることができる。
【0020】改質の効果を高めるためには、スラリーに
改質剤を添加した後、改質剤を速やかに分散させ、撹拌
等によって強いせん断力をスラリーに発生させることが
好ましい。
【0021】ここで、アニオン系ポリマー粒子として
は、例えば、ポリアクリルアミド加水分解物、ポリアク
リル酸塩、アクリルアミド・アクリル酸塩共重合物、ポ
リスチレンスルホン酸、ポリビニルスルホン酸、ポリマ
レイン酸重合物、カルボキシメチルセルロースがあり、
特にアクリルアミド・アクリル酸塩共重合物が好まし
い。また、アニオン系ポリマー粒子の大きさは、1〜5
μm程度の微細なものであるため、固まりであった単鎖
状高分子が、水中に分散した後、短時間でそれぞれ鎖が
延びた状態になる。
【0022】また、上記の媒体としては、例えば、ベン
ゼン、トルエン、キシレン、鉱油、灯油、ナフサ等の液
状炭化水素があり、特に炭素原子数4〜8個の脂肪族炭
化水の化合物の混合物が好ましい。アニオン系ポリマー
に対し、不活性で疎水性であり、毒性がなく、安全性が
高いからである。
【0023】請求項1、2記載の発明によれば、スラリ
ーに改質剤を添加した後、分散手段により、改質剤を速
やかにスラリー中に均等に分散させ、撹拌手段によって
撹拌することにより、高速伏流を発生させ、強いせん断
力をスラリーに発生させることができる。これにより、
改質効果を高めることができ、連続かつ短時間にスラリ
ーを改質することができる。
【0024】また、請求項3記載の発明は、請求項1、
2のいずれかにおいて、前記分散手段は、スタティック
ミキサーを用いて構成され前記撹拌手段は、ケーシング
と、前記ケーシング内に設けられ、回転駆動されること
によってスラリーの撹拌を行う羽体と、前記羽体の回転
面に隣接する形で前記ケーシング内に設けられ、スラリ
ーに伏流を発生させる伏流発生スペースと、前記羽体の
回転面の中心側からケーシング内にスラリーを導入する
導入口と、撹拌後のスラリーを前記羽体の回転面の中心
より外側から吐出する吐出口と、を含んで構成されてい
る撹拌ミキサーを用いて構成されていることを特徴とす
る。
【0025】本発明によれば、改質剤添加後のスラリー
をスタティックミキサーを用いて撹拌することにより、
短時間、例えば2、3秒で改質剤をスラリー中に均等に
分散させることができる。また、改質剤を均等に分散さ
せたスラリーを撹拌ミキサーを用いて撹拌することによ
り、スラリーに強いせん断力を発生させ、改質効果を高
めることができる。これは、導入口から羽体の回転中心
軸に向けて導入されたスラリーが、羽体によって回転さ
れ、ケーシング内の伏流発生スペースおよびその近辺で
発生した伏流によって強いせん断力を付与されることに
よる。
【0026】また、請求項4記載の発明は、請求項3に
おいて、前記羽体の回転速度を制御する制御手段を有す
ることを特徴とする。
【0027】本発明によれば、スラリーの比重等に応じ
て羽体の回転速度を調整することができるため、処理対
象となるスラリーの性状に応じて適切に改質できる。
【0028】また、請求項6記載の発明は、請求項1〜
5のいずれかにおいて、前記スラリーの比重は、1.3
以上1.7以下であることを特徴とする。
【0029】従来は、土砂ピット等にスラリーを貯留
し、このスラリーに石灰等を添加して改質していたた
め、大きな地上面積を必要とし、改質時間に通常3、4
時間かかっていた。特に、比重1.4未満の低比重のス
ラリーでは、経済的かつ短時間に改質させることは困難
であった。
【0030】本発明によれば、スラリーが低比重のもの
であっても、分散と撹拌により強力な改質作用が生じる
ため、土砂ピット等を用いることなく、経済的かつ短時
間にスラリーを改質することができ、地上面積の省面積
化にもつながる。なお、比重1.7以上のスラリーに対
しても改質可能であるが、スラリー搬送中の経路の閉塞
を考慮すればスラリーの比重は1.7以下のものが好ま
しい。また、連続かつ短時間にスラリーを改質させるた
め、スラリーの比重は1.3以上のものが好ましい。
【0031】また、請求項7記載の発明は、請求項1〜
6のいずれかにおいて、前記第1の経路より下流側に第
2の経路が設けられ、前記第2の経路は、前記第1の経
路で改質剤と撹拌混合されたスラリーの改質に十分な時
間が確保できるよう、前記第2の経路への搬入から搬出
までの搬送時間が設定されていることを特徴とする。
【0032】本発明によれば、第1の経路により撹拌混
合し、第2の経路により改質時間を確保することがで
き、効率的にスラリーを改質できる。
【0033】また、請求項8記載の発明は、請求項7に
おいて、前記第2の経路は、大口径のミキサーを含んで
構成され、前記大口径のミキサーは、ミキサー内部で改
質されたスラリーを搬送できる口径に形成されているこ
とを特徴とする。
【0034】本発明によれば、大口径のミキサー内部で
スラリーが改質した場合でもミキサーが閉塞することが
なく、良好に改質土を搬出できる。このミキサーの口径
は、土砂の処理量により異なり一概には言えないが、
0.3〜0.7mくらいが適当である。例えば、このミ
キサーの搬送量が0.5m3/分〜1m3/分であれば、
0.6mのものが好ましい。
【0035】また、請求項9記載の発明は、請求項7、
8のいずれかにおいて、前記第2の経路に、スラリーに
安定剤を添加する安定剤添加手段が設けられていること
を特徴とする。
【0036】本発明によれば、スラリーに安定剤を添加
して改質させることができるため、改質土が産業廃棄物
の中間処理場に運搬されて固化した後も長期間安定した
状態を保つことができる。
【0037】また、請求項10記載の発明は、請求項7
〜9のいずれかにおいて、前記第2の経路の出口は、搬
送車への積込み位置に設けられていることを特徴とす
る。
【0038】本発明によれば、改質状態でダンプトラッ
ク等に積込めるため、土砂ピット等の一時貯留設備が不
要となるため、地上の処理設備を省面積化できる。
【0039】また、請求項11記載の発明は、請求項1
〜10のいずれかにおいて、前記第1の経路の上流側
に、スラリーの密度を測定する密度測定手段と、スラリ
ーの流量を測定する流量測定手段とを有し、前記制御手
段は、前記密度測定手段により測定した密度と前記流量
測定手段により測定した流量に基づき、改質剤添加量を
制御することを特徴とする。
【0040】本発明によれば、密度測定手段と流量測定
手段により測定したスラリーの性状に応じて改質剤の添
加量をリアルタイムに調整できるため、良好な改質を行
うことができる。また、改質剤の添加量を必要最低限の
量とすることができるため、高価な改質剤の使用量を低
減し、低コストで泥水処理を行うことが可能となる。
【0041】また、請求項12記載の発明は、請求項9
において、前記安定剤として、石灰系またはセメント系
の安定剤を用いることを特徴とする。
【0042】特に、このようにして改質された改質土砂
は、仮に産業廃棄物の中間処理場に長期間放置された場
合においても、石灰系またはセメント系安定剤の改質作
用により、長期間安定した状態で改質土砂を貯えておく
ことができる。
【0043】
【発明の実施の形態】以下、本発明によるスラリー連続
改質システムを活用した好適な実施の形態について、図
面を参照しつつ詳細に説明する。
【0044】図1は、スラリー200に改質剤210を
添加した状態を示す概略図である。ここで、改質とは、
凝結作用により、微細粒子の表面電位が中和され、粒子
同士が結合しやすくなり、高分子の官能基による水素結
合等による架橋吸着作用により、粒子が粗大化されるこ
とをいう。このため、改質剤210としては、微細なア
ニオン系ポリマー粒子212を、アニオン系ポリマー粒
子212と反応しない非水系の媒体214に分散懸濁さ
せたものが好ましい。
【0045】アニオン系ポリマー粒子212は単鎖状高
分子体であるため、改質剤210をスラリー200に添
加すると、アニオン系ポリマー粒子212内のイオン基
同士の静電気反発力により、固まりであった単鎖状高分
子が、それぞれ鎖が延びた状態となる。この状態で撹拌
混合すると、前記単鎖状高分子の官能基による水素結合
等による架橋吸着作用により、粒子を粗大化させること
ができる。
【0046】図1(A)は、スラリー200の概略図で
あり、スラリー200は、主に粘土粒子202と水分子
204とを含んで構成されている。また、図1(B)
は、改質剤210の概略図であり、改質剤210は、主
にアニオン系ポリマー粒子212と非水系の媒体214
とを含んで構成されている。
【0047】スラリー200に改質剤210を添加した
状態は、図1(C)に示すようなものとなる。ポリマー
粒子212である単鎖状高分子は、スラリーに添加され
る前は、図1(B)に示すように糸が絡まったような状
態であるが、水分子204と結合することにより長い鎖
上のポリマー212となる。図1(B)の状態において
は、ポリマー粒子212は、非水系の媒体214に分散
懸濁されているため、長い鎖状とはなっていない。しか
し、単純に改質剤210を添加しただけでは不均質な状
態であり、このまま改質させると不安定なフロック21
8となり、処理場への搬送中に再流動化する危険があ
る。このため、改質剤210をスラリー200に均等に
分散する必要がある。
【0048】この分散状態を示すのが図1(D)であ
る。このように各粒子間が均等に分散されていれば、図
1(E)に示すように、フロック218となった場合も
強固なフロック218となり、安定する。
【0049】さらに、改質の効果を高めるためには、ス
ラリー200に改質剤210を添加して改質剤210を
速やかに分散させた後、撹拌等によって強いせん断力を
スラリー200に発生させることが好ましい。
【0050】ここで、アニオン系ポリマー粒子212と
しては、例えば、ポリアクリルアミド加水分解物、ポリ
アクリル酸塩、アクリルアミド・アクリル酸塩共重合
物、ポリスチレンスルホン酸、ポリビニルスルホン酸、
ポリマレイン酸重合物、カルボキシメチルセルロースが
あり、特にアクリルアミド・アクリル酸塩共重合物が好
ましい。また、アニオン系ポリマー粒子212の大きさ
は、1〜5μm程度の微細なものであるため、固まりで
あった単鎖状高分子が、水中に分散した後、短時間でそ
れぞれ鎖が延びた状態になる。
【0051】また、上記の媒体214としては、例え
ば、ベンゼン、トルエン、キシレン、鉱油、灯油、ナフ
サ等の液状炭化水素があり、特に炭素原子数4〜8個の
脂肪族炭化水の化合物の混合物が好ましい。アニオン系
ポリマー粒子212に対し、不活性で疎水性であり、毒
性がなく、安全性が高いからである。
【0052】以下、上述した改質作用を利用した本発明
によるスラリー連続改質システムを活用した好適な実施
の形態について、泥水式シールド工法を例にとり、図面
を参照しつつ詳細に説明する。
【0053】図2は、本発明を適用した泥水式シールド
工法を示す。泥水式シールド工法は、調泥システム8
と、シールド機34と、送泥システム43と、排泥シス
テム47と、連続改質システム30とを有して実現され
る。
【0054】調泥システム8において所定の性状に調泥
された泥水は、送泥システム43を介してシールド機3
4内部のチャンバー42に送られ、切羽46の安定に用
いられ、チャンバー42内で掘削土砂と攪拌混合された
スラリー200とされ、排泥システム47を介して連続
改質システム30に送られる。
【0055】送泥システム43は、送泥ポンプ56と、
送泥管44とを含んで構成され、送泥ポンプ56により
加圧した調泥水を送泥管44を介してチャンバー42に
供給する。
【0056】シールド機34は、切羽46を掘削するカ
ッターディスク40と、トンネル内への掘削土砂の浸入
を防止する隔壁41と、カッターディスク40と隔壁4
1に挟まれる形で設けられ、内部を送泥システム43か
ら供給された調泥水等で満たして切羽46面の土圧等に
対抗するチャンバー42とを含んで構成されている。
【0057】排泥システム47は、調泥水がチャンバー
42内で掘削土砂と攪拌混合されたスラリー200を搬
送する経路であり、チャンバー42から送られたスラリ
ー200を加圧搬送する排泥ポンプ58と、経路となる
排泥管48と、搬送中にスラリー200を再び加圧して
搬送する中継ポンプ57とを含んで構成されている。
【0058】連続改質システム30は、第1の経路1と
第2の経路3とを含んで構成されている。排泥システム
47から第1の経路1に搬送されたスラリー200は、
改質剤210が添加され、均等に分散され、撹拌された
後、第2の経路3に搬送され、第2の経路3の出口直前
で改質し、ダンプトラック120に直接積み込まれる。
【0059】図3は、連続改質システム30の詳細図を
示す。第1の経路1は、改質剤210が供給され、改質
剤210をスラリー200内に均等に分散するスタティ
ックミキサー10と、スタティックミキサー10の下流
側に設けられ、改質剤210が添加されたスラリー20
0を高速に撹拌する撹拌ミキサー12とを含んで構成さ
れている。また、スタティックミキサー10には、改質
剤タンク70に接続されている改質剤供給管74が接続
されている。
【0060】また、第2の経路3は、第1の経路1の下
流に設けられ、スパイラルミキサー4を含んで構成され
ている。スパイラルミキサー4は、撹拌ミキサー12の
下流側に設けられており、ミキサー94を介して、安定
剤タンク90から安定剤がスパイラルミキサー4入口付
近の安定剤供給口に供給されるよう配置されている。
【0061】図4は、スタティックミキサー10の断面
図を示す。スタティックミキサー10は、筒体142と
筒体142内部にエレメント154、155、156、
157、158、159とが一体的に形成されている静
止型のミキサーである。エレメントは、長方形の板であ
り、搬送方向に対して下流側の板の半分を右に180度
捻ってあるもの(右エレメント)または左に180度捻
ってあるもの(左エレメント)である。スタティックミ
キサー10の作用として、分割作用、転換作用、反転作
用とがある。分割作用は、被搬送物が1エレメントを通
過するごとに2分割される作用のことであり、転換作用
は、エレメント間の境界において、被搬送物の回転が正
方向の回転から逆方向の回転に転換され、慣性力により
流れが乱され、混合が促進される作用のことであり、反
転作用とは、エレメントごとに被搬送物の回転が正方向
の回転から逆方向の回転になる作用のことである。
【0062】なお、本発明の処理対象であるスラリー2
00は、物質粘度が大きいため、反転作用はほとんど働
かず、分割作用と転換作用が働く。これらの各作用によ
り、短時間、例えば2、3秒で改質剤210をスラリー
200中に均等に分散させることができ、上述したよう
に改質効果を高めることができる。また、図4のスタテ
ィックミキサー10は、6エレメントで構成されている
が、分割作用を調整するためエレメント数は6に限られ
ない。
【0063】図5〜図7は撹拌ミキサー12の説明図で
あり、それぞれ、正面断面図、側面断面図、側面断面概
略図である。撹拌ミキサー12は、ケーシング102
と、ケーシング102内に設けられ、回転駆動されるこ
とによってスラリー200の撹拌を行う羽体100と、
羽体100の回転面に隣接する形でケーシング102内
に設けられ、スラリー200に伏流を発生させる伏流発
生スペース104と、羽体100の回転面の中心側から
ケーシング102内にスラリー200を導入する導入口
110と、撹拌後のスラリー200を羽体100の回転
面の中心より外側から吐出する吐出口112とを含んで
構成されている。
【0064】図5に示すように、羽体100は、回転面
の中心付近から外側に向かってスパイラル状に配置さ
れ、ケーシング102内に複数設けられている。スタテ
ィックミキサー10によって均等に分散されたスラリー
200は、図6に示すように、導入口110からケーシ
ング102内に導入され、羽体100が高速に回転駆動
されることにより撹拌され、吐出口112から吐出さ
れ、第2の経路3に向けて搬送される。
【0065】図7に示すように、ケーシング102内に
は羽体100と隣接するスペースに伏流発生スペース1
04が設けられている。羽体100が高速に回転駆動さ
れることにより、ケーシング102内のスラリー200
に高速伏流105が発生され、スラリー200にせん断
力が生じる。
【0066】これにより、改質効果を高めることがで
き、連続かつ短時間にスラリー200を改質することが
できる。これは、導入口110から羽体100の回転中
心軸に向けて導入されたスラリーが、羽体100によっ
て回転され、ケーシング102内の伏流発生スペース1
04およびその近辺で発生した伏流によって強いせん断
力を付与されることによる。
【0067】図8は羽体100間に生じるスラリー20
0の流れの速度分布を示し、(A)に比べ(B)は羽体
100の回転速度を上げた場合の分布を示す。このよう
に、羽体100の回転速度が上がるにつれてケーシング
102内のスラリー200内の速度差が大きくなり、上
述したせん断力が増すことになる。
【0068】すなわち、羽体100の回転速度を制御す
ることにより、改質効果を調整できるため、所定箇所か
ら改質剤210を所定量添加する場合も、スラリー20
0の比重に応じて羽体100の回転速度を制御すれば、
撹拌ミキサー12経過後のスラリー200を常に一定の
改質品質とすることができる。
【0069】図9は、撹拌ミキサー12の回転速度と改
質時間との関係を表すグラフである。図9において、曲
線120は、曲線122よりも高比重のスラリー200
である。図9に示すように、所定の改質品質をt1時間
で得るためには、スラリー200が、曲線120に示す
ような比重である場合は撹拌ミキサー12の回転速度を
v1となるよう制御し、これより低比重の曲線122に
示すような比重である場合は撹拌ミキサー12の回転速
度を上げてv2となるよう制御すればよい。
【0070】特に、比重1.3以上1.7以下のスラリ
ー200に対して本実施の形態に係る連続改質システム
30を適用することが好ましい。
【0071】通常、高比重のスラリー200であれば、
少量の改質剤210の添加およびわずかな撹拌によって
も改質させやすいが、比重1.4未満の低比重のスラリ
ー200は改質させにくく、高価な改質剤210を大量
に添加しなければならない上、改質にも時間がかかり、
経済的かつ短時間に改質させることは困難である。本実
施の形態では、改質剤210を均等に分散させ、高速伏
流発生等による強いせん断力を生じさせることにより、
比重1.4未満の低比重スラリーに対しても経済的かつ
短時間に十分な改質を行うことができる。
【0072】また、土砂ピット等を用いることなく、連
続かつ短時間にスラリーを改質することができ、地上面
積の省面積化にもつながる。なお、比重1.7以上のス
ラリーに対しても改質可能であるが、スラリー搬送中の
経路の閉塞を考慮すればスラリーの比重は1.7以下の
ものが好ましい。また、連続かつ短時間にスラリーを改
質させるため、スラリーの比重は1.3以上のものが好
ましい。
【0073】第1の経路1において、改質剤210が添
加され、分散され、撹拌されたスラリー200は、流動
状態のまま第2の経路3に搬送される。第2の経路3
は、前記第1の経路1で改質剤210と撹拌混合された
スラリー200の改質に十分な時間が確保できるよう、
前記第2の経路3への搬入から搬出までの搬送時間が設
定されている。これにより、第1の経路1により分散撹
拌し、第2の経路により改質時間を確保することがで
き、短時間かつ連続的にスラリー200を改質できる。
【0074】図3に示すように、第2の経路3には、ミ
キサーが設けられており、ミキサーとしては、例えば、
スパイラルミキサー4が用いられる。スパイラルミキサ
ー4は、スタティックミキサー10に比べ、大口径のミ
キサーであり、スパイラルミキサー4内部で改質された
スラリー200を搬送できる口径に形成されている。こ
れにより、スパイラルミキサー4内部でスラリー200
が改質した場合でもスパイラルミキサー4が閉塞するこ
とがなく、良好に改質土砂を搬出できる。また、第1の
経路により撹拌混合し、一定の改質を行うとともに、第
2の経路により一定の改質時間を確保することができ
る。
【0075】スパイラルミキサー4の口径は、土砂の処
理量により異なり一概には言えないが、0.3〜0.7
mくらいが適当である。例えば、スパイラルミキサー4
の搬送量が0.5m3/分〜1m3/分であれば、0.6
mのものが好ましい。この程度の搬送量を確保できれ
ば、5分〜10分で1台のダンプトラック120に積み
込むことができる。
【0076】また、スパイラルミキサー4に供給された
スラリー200は、安定剤タンク90とスパイラルミキ
サー4との経路であるミキサー94を通ってスパイラル
ミキサー4の入口から供給された安定剤が添加され、ス
パイラルミキサー4内部で撹拌されて搬送される。安定
剤としては石灰系またはセメント系の安定剤が望まし
い。スラリー200に安定剤を添加して改質された改質
土砂は、仮に産業廃棄物の中間処理場に長期間放置され
た場合においても、石灰系またはセメント系安定剤の改
質作用により、長期間安定した状態で改質土砂を貯えて
おくことができる。 さらに、図3に示すように、スパ
イラルミキサー4の搬出口下方は、ダンプトラック12
0への積込み場所となっており、改質土砂を連続的に積
込むことができる。これにより、改質状態でダンプトラ
ック120等に積込めるので、土砂ピット等の一時貯留
設備が不要となるため、地上の処理設備を省面積化でき
る。
【0077】次に、連続改質システム30での改質剤2
10添加等の制御の流れについて説明する。図3に示す
ように、各種制御は、制御装置20により行われる。ス
タティックミキサー10の上流側には、流量測定手段と
して流量計66、密度測定手段として密度計64が設け
られ、これらの測定手段は制御装置20により制御され
ている。
【0078】また、流量計66および密度計64によ
り、スタティックミキサー10に供給されるスラリー2
00の流量および密度が測定され、制御装置20によ
り、これらの測定値が既知の基準値と比較されることに
よりスラリー200性状が判断される。判断されたスラ
リー200性状に基づき、改質剤210の添加量が決定
される。
【0079】以上のように、改質剤210の添加量を制
御することも可能であるが、改質剤210は高価である
ため、改質剤210の添加量は必要最低限の量にするこ
とが好ましい。このためには、上述したように、改質剤
210の添加量を必要最低限の一定量とし、撹拌ミキサ
ー12の回転制御により調整することができる。この制
御も同様に、流量計66および密度計64により、スタ
ティックミキサー10に供給されるスラリー200の流
量および密度が測定され、制御装置20により、これら
の測定値が既知の基準値と比較されることによりスラリ
ー200性状が判断され、撹拌ミキサー12の回転制御
が行われる。
【0080】これにより、改質剤210の添加量を必要
最低限の量とすることができるため、高価な改質剤21
0の使用量を低減し、低コストで改質を行うことが可能
となる。
【0081】また、スパイラルミキサー4のモーター9
6の回転速度は、通常は一定にしておくが、スラリー2
00性状に応じて回転速度を変更するよう形成してもよ
い。すなわち、スタティックミキサー102に供給され
るスラリー200の比重が高い場合や流量が少ない場合
には、改質剤210や安定剤は少なく添加され、比重が
低い場合や流量が多い場合には、改質剤210や安定剤
は多く添加される。
【0082】さらに、制御装置20により、測定された
スラリー200性状に基づいてモーター97が制御さ
れ、ミキサー94から安定剤の添加が行われる。
【0083】従来は、改質のためにフィルタープレス等
の大型泥水処理設備が必要であり、スラリーの改質に何
時間もかかり、改質させない場合は、処理費の高いバキ
ューム車で処分場まで運搬しなければならなかったた
め、多大なコストがかかっていた。
【0084】本実施の形態によれば、フィルタープレス
等の大型泥水処理設備が必要ないため、地上設備を省面
積化することができ、かつ、十数秒程度で改質できるた
め、泥水処理時間が短縮し、処理費の安いダンプトラッ
ク120に連続的に積込むことができるため、コストの
削減にもなる。また、流量制御手段および密度制御手段
等により、必要最小限の改質剤210および安定剤をス
ラリー200に添加して改質できるため、高価な改質剤
210および安定剤の使用を低減し、産業廃棄物の中間
処理場等への排出量も低減することができる。
【0085】なお、本発明の適用は、泥水式シールド工
法に限定されない。例えば、地中連続壁工法やリバース
工法等におけるスラリー処理にも適用できる。また、実
施の形態は上述したものに限られず、各種の変形例に対
しても適用できる。
【0086】例えば、図10に示すように、スパイラル
ミキサー4の搬出口側を所定量上側に移動させることに
より、低比重スラリー200が十分に改質せず、水に近
い状態でスパイラルミキサー4に搬送されてきた場合で
も、水に近い状態のスラリー200はスパイラルミキサ
ー4内のモーター96に近い部分に保留することができ
る。また、スパイラルミキサー4内部は、リボンスクリ
ューで構成されているため、隙間が多く、水に近いスラ
リー200は搬出せず、ある程度改質した改質土砂のみ
リボンスクリューの回転により搬送し、搬出することが
できる。
【0087】また、処理対象となるスラリー200を分
級し改質用に濃縮化されたスラリーを生成するスラリー
200処理用の液体サイクロン装置と、この液体サイク
ロン装置で分級された濃縮スラリーを貯蔵する濃縮スラ
リー貯蔵手段とを設け、この濃縮スラリー貯蔵手段から
前記第1の経路に濃縮スラリーを供給し、改質してもよ
い。これにより、比重1.3未満の低比重のスラリー2
00であっても、液体サイクロン装置によって比重1.
3以上1.7以下の改質させやすい比重に調整し、改質
させることができる。
【0088】また、立坑内等の排泥経路にスラリー貯留
設備を設け、スラリー200を一時的に貯留できるよう
構成してもよい。
【0089】
【図面の簡単な説明】
【図1】スラリーに改質剤を添加した状態を示す概略図
であり、(A)は改質剤添加前のスラリーの状態、
(B)はスラリーに添加される前の改質剤の状態、
(C)は改質剤添加直後のスラリーの状態、(D)は分
散後のスラリーの状態、(E)は撹拌後のスラリーの状
態を示す。
【図2】本発明の実施の形態の一例に係る泥水式シール
ド工法の全体図である。
【図3】本発明の実施の形態の一例に係る連続改質シス
テムの概略図である。
【図4】本発明の実施の形態の一例に係るスタティック
ミキサーの側面断面図である。
【図5】本発明の実施の形態の一例に係る撹拌ミキサー
の正面断面図である。
【図6】本発明の実施の形態の一例に係る撹拌ミキサー
の側面断面図である。
【図7】本発明の実施の形態の一例に係る撹拌ミキサー
内のスラリーの流れを示す概略図である。
【図8】一般的な渦巻型ポンプ内における羽体間の流体
の速度分布を示す図であり、(A)は渦巻型ポンプへの
流入量が8リットル/秒、(B)は同じく12リットル
/秒の場合の速度分布を示す。
【図9】本発明の実施の形態の一例に係る撹拌ミキサー
の羽体の回転速度とスラリーの改質時間との関係を示す
グラフである。
【図10】本発明の実施の形態の一例に係る連続改質シ
ステムの別の一例を示すが概略図である。
【符号の説明】
2 ミキサー 4 スパイラルミキサー 8 調泥システム 10 スタティックミキサー 12 撹拌ミキサー 20 制御装置 32 立坑 34 シールド機 36 トンネル 40 カッターディスク 41 隔壁 42 チャンバー 44 送泥管 46 切羽 48 排泥管 56 送泥ポンプ 57 中継ポンプ 58 排泥ポンプ 64 密度計 66 流量計 70 改質剤タンク 72 改質剤供給ポンプ 74 改質剤供給管 90 安定剤タンク 94 安定剤供給管 96、97 モーター 100 羽体 102 ケーシング 104 伏流発生スペース 105 伏流 110 導入口 112 吐出口 120 ダンプトラック 142 筒体 154〜159 エレメント 200 スラリー 202 粘土粒子 204 水分子 210 改質剤 212 ポリマー粒子 214 非水系の媒体 218 フロック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅井 康彦 東京都中央区京橋1丁目7番1号 戸田建 設株式会社内 (72)発明者 田畑 覚士 東京都中央区京橋1丁目7番1号 戸田建 設株式会社内 (72)発明者 浦矢 昭夫 東京都練馬区羽沢3丁目39番1号 サンエ ー工業株式会社内 (72)発明者 安河内 勝 東京都練馬区羽沢3丁目39番1号 サンエ ー工業株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理対象となるスラリーが搬送される第
    1の経路と、 前記第1の経路内を搬送されるスラリーに、スラリーを
    改質するための改質剤を混入する改質剤混入手段と、 前記スラリーに混入された前記改質剤を、前記スラリー
    内に均等に分散する分散手段と、 前記分散後のスラリーを、高速伏流を発生させて撹拌す
    る撹拌手段と、 を含むことを特徴とするスラリー連続改質システム。
  2. 【請求項2】 処理対象となるスラリーが搬送される第
    1の経路と、 前記第1の経路内を搬送されるスラリーに、スラリーを
    改質するための改質剤を混入する改質剤混入手段と、 前記スラリーに混入された前記改質剤を、前記スラリー
    内に均等に分散する分散手段と、 前記分散後のスラリーに、せん断力を発生させて撹拌す
    る撹拌手段と、 を含むことを特徴とするスラリー連続改質システム。
  3. 【請求項3】 請求項1、2のいずれかにおいて、 前記分散手段は、 スタティックミキサーを用いて構成され前記撹拌手段
    は、 ケーシングと、 前記ケーシング内に設けられ、回転駆動されることによ
    ってスラリーの撹拌を行う羽体と、 前記羽体の回転面に隣接する形で前記ケーシング内に設
    けられ、スラリーに伏流を発生させる伏流発生スペース
    と、 前記羽体の回転面の中心側からケーシング内にスラリー
    を導入する導入口と、 撹拌後のスラリーを前記羽体の回転面の中心より外側か
    ら吐出する吐出口と、 を含んで構成されている撹拌ミキサーを用いて構成され
    ていることを特徴とするスラリー連続改質システム。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 前記羽体の回転速度を制御する制御手段を有することを
    特徴とするスラリー連続改質システム。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかにおいて、 前記改質剤は、 アニオン系ポリマー粒子と、 前記アニオン系ポリマー粒子と反応しない非水系の媒体
    と、 を含んで構成されていることを特徴とするスラリー連続
    改質システム。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかにおいて、 前記スラリーの比重は、1.3以上1.7以下であるこ
    とを特徴とするスラリー連続改質システム。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかにおいて、 前記第1の経路より下流側に第2の経路が設けられ、 前記第2の経路は、 前記第1の経路で改質剤と撹拌混合されたスラリーの改
    質に十分な時間が確保できるよう、前記第2の経路への
    搬入から搬出までの搬送時間が設定されていることを特
    徴とするスラリー連続改質システム。
  8. 【請求項8】 請求項7において、 前記第2の経路は、 大口径のミキサーを含んで構成され、 前記大口径のミキサーは、 ミキサー内部で改質されたスラリーを搬送できる口径に
    形成されていることを特徴とするスラリー連続改質シス
    テム。
  9. 【請求項9】 請求項7、8のいずれかにおいて、 前記第2の経路に、スラリーに安定剤を添加する安定剤
    添加手段が設けられていることを特徴とするスラリー連
    続改質システム。
  10. 【請求項10】 請求項7〜9のいずれかにおいて、 前記第2の経路の出口は、搬送車への積込み位置に設け
    られていることを特徴とするスラリー連続改質システ
    ム。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれかにおいて、 前記第1の経路の上流側に、 スラリーの密度を測定する密度測定手段と、 スラリーの流量を測定する流量測定手段とを有し、 前記制御手段は、前記密度測定手段により測定した密度
    と前記流量測定手段により測定した流量に基づき、改質
    剤添加量を制御することを特徴とするスラリー連続改質
    システム。
  12. 【請求項12】 請求項9において、 前記安定剤として、石灰系またはセメント系の安定剤を
    用いることを特徴とするスラリー連続改質システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007275850A (ja) * 2006-04-12 2007-10-25 Doro Kogyo Co Ltd 改良土生成方法および改良土生成システム
JP2009066471A (ja) * 2007-09-10 2009-04-02 Kajima Corp 建設汚泥処理土作製システム及び建設汚泥処理土作製方法
CN107935338A (zh) * 2018-01-10 2018-04-20 广东鼎瑞建设工程有限公司 一种管道淤泥固化处理设备及其施工方法
CN113144722A (zh) * 2021-04-06 2021-07-23 广汉市阿里圣姆石油设备有限公司 一种负压振动筛

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CN113144722B (zh) * 2021-04-06 2022-08-09 广汉市阿里圣姆石油设备有限公司 一种负压振动筛

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