JPH113572A - ディジタル信号処理装置および方法 - Google Patents

ディジタル信号処理装置および方法

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JPH113572A
JPH113572A JP15493997A JP15493997A JPH113572A JP H113572 A JPH113572 A JP H113572A JP 15493997 A JP15493997 A JP 15493997A JP 15493997 A JP15493997 A JP 15493997A JP H113572 A JPH113572 A JP H113572A
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JP
Japan
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packet
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error
signal
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JP15493997A
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Inventor
Minoru Kawahara
実 河原
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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  • Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)
  • Television Signal Processing For Recording (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ECCデコーダICにおいて、不定な遅延が
存在するような場合でもIDの再現が可能とする。 【解決手段】 ヘッド切替信号SWPが遅延回路111
によって遅延され、端子100から供給された再生信号
に同期される。遅延された信号SWPがエッジ検出され
ヘッド切替パルスとされる。1シンク毎に出力されヘッ
ド切替パルスでクリアされる信号cyが、所定のフォー
マットに基づきカウントを行ないヘッド切替パルスでク
リアされるカウンタ116に供給される。カウンタ11
6で、信号cyおよびヘッド切替パルスに基づき、ID
0の期待値であるpid0がカウントされ生成されるp
id0は、再生信号から作成されるパケットに埋め込ま
れる。後段のID再現回路において、前後のパケットの
IDからID再現が行なえない場合には、このpid0
がID0の代わりに用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、積符号を用いて
エラー訂正符号化されたディジタルデータを復号化する
ようなディジタル信号処理装置および方法に関し、特
に、信号に不定な遅延が伴う場合にもIDの再現が可能
なディジタル信号処理装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ビデオ信号をディジタル方式で処理する
ような信号処理装置、例えば高解像度ビデオ信号を記録
再生するディジタルVTR(ビデオテープレコーダ)に
用いられる信号処理装置では、入力された映像信号に対
して画像圧縮符号化が施される。そして、この圧縮符号
化されたビデオ信号が例えばビデオテープに対して記録
される。高データレートの記録データを記録/再生する
ために、磁気テープを回転ドラムに斜めに巻付け、回転
ドラムに磁気ヘッドが取り付けられたヘリカルスキャン
型の記録/再生装置が知られている。この装置では、磁
気テープ上に斜めのトラックを形成するように、記録デ
ータが順次記録される。
【0003】例えばディジタルビデオ信号からなる記録
データが所定の方法で圧縮符号化され、さらにエラー訂
正符号化される。エラー訂正符号化には、積符号による
符号化が多く用いられる。この積符号による符号化で
は、1シンボル(例えば1バイト)単位でマトリクス状
に配列されたデータに対して、その列方向に対して例え
ばリードソロモン符号によってそれぞれ符号化がなさ
れ、外符号パリティが生成される。そして、データおよ
び外符号パリティに対して、行方向に対して符号化がな
され、内符号パリティが生成される。このように、列方
向に対して外符号パリティが生成され、行方向に対して
内符号パリティが生成されることによって、積符号によ
るエラー訂正符号化が行われる。このとき、データの時
系列の順序は、例えば行方向に一致している。
【0004】内符号方向の1行のデータが1シンクブロ
ックに対応する。このエラー訂正符号化を行うエラー訂
正エンコーダにおいて、シンクブロック毎に識別信号
(ID)が付される。
【0005】エラー訂正符号化された記録データがイコ
ライザや記録アンプなどを介して、磁気ヘッドによって
磁気テープに記録される。このときの記録は、例えば、
回転ドラム上に設けられた記録用磁気ヘッドによって磁
気テープに対して斜めにトラックを形成するような、ヘ
リカルスキャン方式で以て行われ、さらに、互いに異な
る角度を有する1組の記録用磁気ヘッドによって、隣接
するトラックにおいてアジマスが異ならされ記録され
る、アジマス方式が用いられる。1トラックに対して複
数のシンクブロックが記録される。また、1トラックに
は、それぞれ複数のビデオセクタとオーディオセクタと
が含まれる。
【0006】再生用磁気ヘッドによって磁気テープから
記録データが読み出され、再生アンプやイコライザを介
して再生データとされる。再生データは、ECC(Error
Correcting Code) デコーダに供給される。ECCデコ
ーダでは、例えば1シンクブロックのデータが1パケッ
トとして扱われ、パケット毎に付されたIDに基づき再
生データの復号化が行われる。
【0007】ECCデコーダに接続されたRAMに対し
て、再生データが書き込まれる。この再生データが内符
号方向に読み出され、内符号によるエラー訂正(以下、
内符号訂正と称する)がなされる。次に、外符号による
エラー訂正(以下、外符号訂正と称する)を行うため
に、内符号訂正がなされた再生データが再びRAMに書
き込まれる。このRAMにおいて、IDから計算された
アドレスに対してパケットが書き込まれる。
【0008】RAMに書き込まれた再生データがアドレ
ス順に従って読み出され外符号訂正がなされる。このと
き、内符号によってエラー訂正しきれないパケットが発
生する場合がある。このような場合、そのパケットのI
Dは信用できない。そのため、RAMに対して正しいア
ドレスにパケットを書き込むことができず、正しく外符
号訂正をすることができない可能性がある。
【0009】そのため、ECCデコーダにおいて、内符
号訂正がなされた後に、IDの再現が行われる。例え
ば、その前後のパケットを参照して、エラーを含むパケ
ットのIDを予測し、予測されたIDとエラーを含むパ
ケットのIDとを差し替える。ID再現を行うことで、
内符号訂正処理でエラーとされたパケットでも、外符号
の系列に正しく組み込むことができるようになる。
【0010】こうして外符号訂正がなされた再生データ
は、再びRAMに書き込まれる。そして、このRAMに
書き込まれた再生データが内符号方向に向けて読み出さ
れることによって、時系列に従った再生データが得られ
る。ECCデコーダから出力された再生データは、記録
時に施された圧縮符号化を解かれ出力される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のID
再現の際に、エラーを含むパケットの前後に信用できる
IDが存在しない場合、IDの再現を行なうことができ
ない。すなわち、IDの位置は、トラックフォーマット
的には一定とされているため、例えば回転ヘッドの18
0°の回転毎に生じる、ヘッド切り替えのタイミングを
知ることによってIDを予測し、この予測に基づきID
の再現を行なうことは、可能である。しかしながら、磁
気ヘッドで再生された信号がID再現を行なう回路に到
達するまでに、遅延が生じる。この遅延は一定ではない
ため、ID再現の段階以前では、IDの正確な予測が出
来ないという問題点があった。
【0012】一方、磁気テープ上で、トラック中には、
エデッィトギャップなどのフォーマット的に無効な部分
が設定されている。この無効部分は、例えばビデオなら
びにオーディオセクタのマージンを確保するために設定
される。この無効部分から再生されたデータに対して内
符号によるエラー訂正を行なうと、訂正結果が必ずエラ
ーとなる。
【0013】装置のチェックなどの際には、例えば、こ
の内符号によるエラー訂正の結果に基づくエラー数をエ
ラーモニタに表示させる。このときに、フォーマット上
の無効部分によるエラーがモニタに表示されてしまう
と、真のエラーが発見されにくくなるという問題点があ
った。
【0014】また、チェックの際に、エラー箇所に対し
てオシロスコープでトリガを掛けるといったようなこと
が困難になってしまうという問題点があった。同様に、
エラー計数の対象に無効部分に起因するエラーが混ざる
と、真のエラー数を計測することが困難になるという問
題点があった。
【0015】したがって、この発明の目的は、不定な遅
延が存在するような場合でもIDの再現が可能なディジ
タル信号処理装置および方法を提供することにある。
【0016】また、この発明の他の目的は、フォーマッ
ト上無効であるような箇所を予測し、その箇所で得られ
たエラー訂正結果をエラー表示やエラー計測の対象から
除外するようなディジタル信号処理装置および方法を提
供することにある。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上述した
課題を解決するために、磁気テープに対してエラー訂正
符号化されたデータとデータ単位毎に設けられたIDと
が記録され、記録された信号を回転ドラム上に設けられ
たヘッドで以て再生し、再生された信号を処理するディ
ジタル信号処理装置において、再生信号に基づきデータ
単位毎にパケットを作成するパケット作成手段と、再生
位相に同期したタイミング信号に基づきデータ単位毎の
IDを予測するID予測手段とを有し、パケット作成手
段は、ID予測手段によって得られた予測IDをパケッ
トに折り込むことを特徴とするディジタル信号処理装置
である。
【0018】また、この発明は、上述した課題を解決す
るために、磁気テープに対してエラー訂正符号化された
データとデータ単位毎に設けられたIDとが記録され、
記録された信号を回転ドラム上に設けられたヘッドで以
て再生し、再生された信号を処理するディジタル信号処
理方法において、再生信号に基づきデータ単位毎にパケ
ットを作成するパケット作成のステップと、再生位相に
同期したタイミング信号に基づきデータ単位毎のIDを
予測するID予測のステップとを有し、パケット作成の
ステップは、ID予測のステップによって得られた予測
IDをパケットに折り込むことを特徴とするディジタル
信号処理方法である。
【0019】また、この発明は、上述した課題を解決す
るために、磁気テープに対してエラー訂正符号化された
データが記録され、記録された信号を回転ドラム上に設
けられたヘッドで以て再生し、再生された信号をシンク
ブロック単位で処理するディジタル信号処理装置におい
て、再生信号からシンクブロック単位でパケットを作成
するパケット作成手段と、ヘッド切り替え情報に基づき
シンクブロック毎のIDを予測すると共に、フォーマッ
ト上無効とされるシンクブロックに対応するパケットに
は、無効を示す情報を折り込むID予測手段とを有する
ことを特徴とするディジタル信号処理装置である。
【0020】また、この発明は、上述した課題を解決す
るために、磁気テープに対してエラー訂正符号化された
データが記録され、記録された信号を回転ドラム上に設
けられたヘッドで以て再生し、再生された信号をシンク
ブロック単位で処理するディジタル信号処理方法におい
て、再生信号からシンクブロック単位でパケットを作成
するパケット作成のステップと、ヘッド切り替え情報に
基づきシンクブロック毎のIDを予測すると共に、フォ
ーマット上無効とされるシンクブロックに対応するパケ
ットには、無効を示す情報を折り込むID予測のステッ
プとを有することを特徴とするディジタル信号処理方法
である。
【0021】上述したように、この発明は、再生位相に
同期したタイミング信号に基づきデータ単位毎にIDが
予測され、この予測されたIDがパケットに折り込まれ
るため、エラーがあるパケットの前後に信用できるパケ
ットが存在しないような場合でも、この予測IDを用い
てIDの再現を行なうことができる。
【0022】また、この発明は、フォーマット上無効で
あるとされるシンクブロックからなるパケットに対して
無効を示す情報が折り込まれるため、エラー観測などに
おいて無効なパケットを除外することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態
を、図面を参照しながら説明する。先ず、理解を容易と
するために、この発明を適用することができるディジタ
ルVTRについて説明する。このディジタルVTRは、
高解像度ビデオ信号を磁気テープに記録し、磁気テープ
から高解像度ビデオ信号を再生する。図1は、かかるデ
ィジタルVTRの記録・再生系の構成の一例を示す。図
1は、4個の記録ヘッドおよび4個の再生ヘッドを備え
た4ヘッドシステムである。
【0024】図1において、入力端子1には、高解像度
ディジタルビデオ信号が入力される。このディジタルビ
デオ信号が入力フィルタ2に供給される。入力フィルタ
2では、(4:2:2)信号を(3:1:1)信号に圧
縮するフィルタリング処理がなされる。また、クロック
周波数が74.25MHzから46.40625MHz
へ乗せ替えられる。
【0025】さらに、入力フィルタ2では、(3:1:
1)信号を2チャンネルのデータに変換する。各チャン
ネルのデータは、46.40625MHzのデータレー
トを有する。この2チャンネルのデータに対して、BR
R(Bit Rate Reduction)エンコーダ3,4による圧縮符
号化、エラー訂正エンコーダ(ECCエンコーダ)5,
6によるエラー訂正の符号化処理がなされる。
【0026】この例では、BRRエンコーダ3,4で
は、フィールド内圧縮とフレーム内圧縮とを適応的に切
り替えるように構成され、さらに、DCTブロックを単
位とするシャッフリングがなされる。フィールド間の動
きが多い場合では、フィールド内のデータによりDCT
ブロックが構成され、一方、フィールド間の動きが少な
い場合では、フレーム内のデータによりDCTブロック
が構成される。フィールド内圧縮符号化とフレーム内圧
縮符号化との切り替えは、例えば1フレームを最小の単
位としてなされる。
【0027】ECCエンコーダ5,6では、積符号の符
号化が行われ、また、シンクブロックが連続する記録デ
ータの生成がなされる。まず、外符号の符号化が行わ
れ、ついでテープ上に記録されているシンクブロック単
位に、シンクブロックの順番や各種フラグ類が含まれる
ID部が付加される。そして、内符号の符号化が行われ
る。内符号の符号化範囲は、このID部分を含む。内符
号のパリティとシンクブロックの先頭部分を示すシンク
信号を含めて1シンクブロックが構成される。1シンク
ブロックが記録/再生されるデータの最小単位である。
【0028】ECCエンコーダ5,6の出力は、記録イ
コライザ7に供給される。記録イコライザ7からの2チ
ャンネルの記録データが回転トランス8を介して記録ヘ
ッドドライバ9Rに供給される。記録ヘッドドライバ9
Rは、記録アンプおよびヘッドへの記録信号の供給を切
り替えるスイッチング回路を有する。記録ヘッドドライ
バ9Rには、記録ヘッド10,11,12,13が接続
され、記録ヘッド10〜13により記録データが磁気テ
ープ14上に記録される。
【0029】次に、再生側の構成について説明する。磁
気テープ14に記録された信号が再生ヘッド15〜18
によって再生される。再生信号が再生ヘッドドライバ9
Pに供給され、再生ヘッドドライバ9Pから2チャンネ
ルの再生信号が得られる。この再生信号が回転トランス
8を介して再生イコライザ20に供給される。再生イコ
ライザ20によって再生等化され、再生シリアルデータ
が完成する。同時に再生イコライザ20では、再生信号
に同期したクロックが発生され、データと共にECCデ
コーダ21,22に供給される。
【0030】再生イコライザ20の各チャンネルの出力
信号(再生シリアルデータ)がECCデコーダ21,2
2に供給される。このECCデコーダ21,22では、
入力データの同期検出をして、記録レートからシステム
クロックに乗り替え、さらに、テープ上で発生する各種
エラーを訂正する。すなわち、ECCデコーダ21,2
2では、予め構成されていた誤り訂正符号の内符号の訂
正が行われる。内符号は1シンクブロック中に完結す
る。エラーの大きさが内符号の訂正能力内ならば、訂正
が行われ、それ以上のものならば、エラー位置にエラー
フラグをセットする。ついで、外符号の訂正に移り、エ
ラーフラグを参照してイレージャー訂正が行われる。大
部分のエラーはこれによって訂正しきれてしまうが、テ
ープ長手方向に渡る長大エラーのような場合には、まれ
にエラー訂正しきれない時がある。その時には、外符号
の検出能力範囲での検出が行われて、エラーワードの位
置にエラーフラグをセットする。
【0031】ECCデコーダ21,22からは、46.
40625MHzのクロックに乗せられ、シンクブロッ
ク単位でデータが出力され、また、ワードエラーフラグ
が出力される。ECCデコーダ21,22の出力がBR
Rデコーダ23,24にそれぞれ供給される。BRRデ
コーダ23,24では、可変長符号化の復号、逆DCT
変換並びにデシャフリングを行い、圧縮符号の復号化を
行う。さらに、BRRエンコーダ23,24でなされた
フィールド内符号化/フレーム内符号化と対応して、B
RRデコーダ23,24において、フィールド内復号/
フレーム内復号がなされる。
【0032】BRRデコーダ23,24の出力信号がコ
ンシール用のエラーフラグと共にコンシール回路25に
供給される。コンシール回路25では、再生信号におい
てECCデコーダ21,22のエラー訂正能力を超えた
エラーのコンシールを行う。例えばエラー訂正がなされ
ずに欠損した部分を、所定の方法で補間することでなさ
れる。例えばBRRデコーダ23,24において、圧縮
を解く際に、エラー位置にセットされているワードエラ
ーフラグからDCT係数のどの次数のものにエラーが生
じているのか判断される。比較的重要度が高い、DC係
数や低次のAC係数にエラーが生じている場合は、その
DCTブロックの復号をあきらめ、次段のコンシール回
路25にコンシールフラグを渡し、そのDCTブロック
部分の補間処理が行われる。
【0033】コンシール回路25の出力信号が出力フィ
ルタ26に供給される。出力フィルタ46では、クロッ
ク周波数の乗り換え(46.40625MHzから7
4.25MHzへ)がなされ、また、2チャンネルの
(3:1:1)信号を(4:2:2)信号に変換する。
出力フィルタ26から再生ビデオ信号が出力される。
【0034】入力オーディオデータは、オーディオプロ
セッサ19で所定の処理を施され、ECCデコーダ5,
6に供給される。ビデオデータと同様に、1トラックに
記録される1チャンネルのオーディオデータ毎に積符号
の符号化がされている。また、再生時には、オーディオ
データは、ECCデコーダ21,22から取り出され、
オーディオプロセッサ19で所定の処理を施され出力さ
れる。
【0035】上述した記録ヘッド10〜13は、例えば
90Hzで回転する回転ドラム上に取り付けられる。記
録ヘッド10および12の対、並びに記録ヘッド11お
よび13の対は、近接した位置に設けられる。また、記
録ヘッド10および12のアジマスは、異なるものとさ
れる。同様に、記録ヘッド11および13のアジマス
は、異なるものとされる。さらに、180°で対向する
記録ヘッド10,11の対が同一アジマスとされる。さ
らに、回転ドラムには、再生ヘッド15,16,17お
よび18が設けられる。これら再生ヘッド15,16,
17および18の配置ならびにアジマスの関係は、上述
の記録ヘッド10,11,12および13のものと同様
である。
【0036】回転ドラムに対して、180°の巻き付け
角で以て磁気テープが巻き付けられ、記録データは、磁
気テープ上に斜めのトラックとして順次記録される。記
録ヘッドドライバ9Rには、記録アンプと共に、ヘッド
の回転と同期して記録信号を切り替えるスイッチング回
路が設けられている。再生ヘッドドライバ9Pにも、同
様に、再生アンプおよびスイッチング回路が設けられて
いる。ヘッドの回転と同期したスイッチングパルスSW
Pが破線で示すように、サーボ回路28から供給され
る。このスイッチングパルスSWPは、ECCエンコー
ダ5,6,ECCデコーダ21,22にも供給される。
【0037】記録ヘッド10〜13および再生ヘッド1
5〜18にそれぞれ対応して、図1に示すように、A,
B,C,Dの符号を付した場合、記録ヘッド10,12
により、記録ヘッドA,Bと対応するトラックが同時に
形成され、次に記録ヘッド11,13により、記録ヘッ
ドC,Dと対応するトラックC,Dが同時に形成され
る。この発明の実施の一形態では、ビデオ信号の1フレ
ーム(1/30秒)の記録データは、連続する12トラ
ックに記録される。互いにアジマスの異なる、隣接した
2トラック(AおよびBチャンネル、並びにCおよびD
チャンネル)を1組としてセグメントが構成される。従
って、ビデオ信号の1フレームは、6セグメントからな
る。これら6個のセグメントのそれぞれには、0〜5ま
でのセグメント番号が付される。なお、4チャンネルあ
るオーディオデータは、例えば、各トラックの中央部
に、ビデオデータに挟まれるように記録される。
【0038】図2は、この発明を適用できるディジタル
VTRの他の例を示す。図2は、ビデオカメラとディジ
タルVTRとが一体構成のもので、記録ヘッドおよび再
生ヘッドをそれぞれ8個有する8ヘッドシステムであ
る。120で示すCCDによってカラー画像が撮像さ
れ、A/D変換およびカメラプロセッサ121により2
チャンネルのビデオ信号に変換される。各チャンネルの
ビデオ信号がBRRエンコーダ122,123で圧縮符
号化され、ECCエンコーダ30,31に供給される。
【0039】ECCエンコーダ30,31によって、各
チャンネルがさらに2チャンネルに分割され、4チャン
ネルの記録データが形成される。記録イコライザ32、
回転トランス33および記録ヘッドドライバ34Rを介
して、8個の記録ヘッド35,36,37,38,3
9,40,41,42に記録データが供給され、磁気テ
ープ14上に斜めのトラックとして記録される。
【0040】記録ヘッドと同様の再生ヘッド43,4
4,45,46,47,48,49,50が設けられ、
再生ヘッドの出力信号が再生ヘッドドライバ34Pにて
4チャンネルの再生信号とされる。この再生信号が回転
トランス33を介して再生イコライザ52に供給され
る。再生イコライザ52の出力がECCデコーダ53,
54に供給され、エラー訂正処理がなされる。ECCデ
コーダ53,54の出力では、2チャンネルの再生デー
タが発生し、これらがBRRデコーダ55,56で復号
される。
【0041】サーボ回路58からのスイッチングパルス
SWPがECCエンコーダ30,31、ECCデコーダ
53,54、記録ヘッドドライバ34Rおよび再生ヘッ
ドドライバ34Pに供給され、ヘッドの回転と同期した
タイミング制御がなされる。
【0042】BRRデコーダ55,56で圧縮符号化が
解かれた再生データがコンシール回路59に供給され、
訂正できないエラーの補間がなされる。コンシール回路
59の出力が出力フィルタ127に供給される。出力フ
ィルタ127によって、(3:1:1)信号が(4:
2:2)信号へ変換され、出力ビデオ信号として取り出
される。
【0043】入力オーディオデータは、オーディオプロ
セッサ126で所定の処理を施され、ECCエンコーダ
30,31に供給される。ビデオデータと同様に、1ト
ラックに記録される1チャンネルのオーディオデータ毎
に積符号の符号化がされている。また、再生時には、オ
ーディオデータは、ECCデコーダ53,54から取り
出され、オーディオプロセッサ126で所定の処理を施
され出力される。
【0044】この図2に示す構成では、記録ヘッドおよ
び再生ヘッドが図1の構成の場合の2倍の個数(すなわ
ち、8個)設けられている。これは、ドラムの回転数を
図1の4ヘッドシステムの場合のものの半分とし、騒音
の発生を抑えるためである。すなわち、図2における4
個の記録ヘッド35〜38は、同一アジマスであり、記
録ヘッド39〜42も同一アジマスである。記録ヘッド
35〜38の組と記録ヘッド39〜42の組とは逆アジ
マスである。記録ヘッド35(A)および36(E)の
対、記録ヘッド37(C)および38(G)の対、記録
ヘッド39(B)および40(F)の対、記録ヘッド4
1(D)および42(H)の対は、それぞれ180°対
向で回転ドラム上に取り付けられている。
【0045】そして、記録ヘッド35,37,39,4
1がほぼ同時に磁気テープ14をトレースし、次に、記
録ヘッド36,38,40,42がほぼ同時に磁気テー
プ14をトレースする。ドラム回転数を1/2とし、ヘ
ッドの個数を2倍とするので、4ヘッドシステムと同一
のトラックパターンがテープ上に形成される。このよう
に、同時に記録されるトラックは4本ずつである。従っ
て、回転トランス33を通る記録信号は4系統となり、
サーボ回路58から供給されるスイッチングパルスSW
Pによって対向ヘッドが選択される。再生ヘッド43〜
50も記録ヘッドと同様の関係を有する。
【0046】図2の8ヘッドシステムでは、再生信号は
4系統で、図1の構成の倍の本数であるが、データレー
トは半分なので、入力段を追加すれば、それ以降は図1
の場合と全く同じ回路で処理できる。また、逆アジマス
についても同様の回路で良いので、結局、ECCデコー
ダ21,22(図1)とECCデコーダ53,54は、
全て同じICで実現できる。この発明は、上述した4ヘ
ッドシステムのディジタルVTR(図1)および8ヘッ
ドシステムのディジタルVTR(図2)の何れに対して
も適用することができる。以下の説明は、4ヘッドのデ
ィジタルVTRに対してこの発明を適用した場合であ
る。
【0047】磁気テープ上に形成される1トラックのフ
ォーマットを図3に示す。このトラックは、ヘッドがト
レースする方向に沿って、データ配置を表している。1
トラックは、ビデオセクタV1、V2とオーディオセク
タA1〜A4とに大別される。1トラック内に記録され
るビデオデータおよびオーディオデータを単位として積
符号の符号化がされる。OP1、OP2は、ビデオデー
タを積符号化した時に発生する外符号のパリティを示
す。オーディオデータを積符号化した時に発生する外符
号のパリティは、オーディオセクタ内に記録される。各
トラックは等間隔233バイトに区切られていて、その
ひとつひとつをシンクブロックと称す。
【0048】1トラック内に記録される各データの長さ
の一例を図3に示す。この例では、1トラック内に、2
75シンクブロック+124バイトのデータが記録され
る。ビデオセクタは、226シンクブロックである。ま
た、1トラックの時間長は約5.6msである。セクタ
間の隙間に無記録部分が挟まっている。この隙間は、エ
ディットギャップと称され、セクタ単位の記録をする際
に、隣のセクタを消去してしまうことのないように設け
られている。
【0049】図4Aは、ビデオデータに対するエラー訂
正符号の構成の一例である。1トラックに記録される量
のビデオデータ毎にエラー訂正符号化がなされる。すな
わち、この1トラック分のビデオデータが(217×2
26)に配列される。この配列の垂直方向に整列する2
26ワード(1ワードは、ここでは1バイト)に対して
(250,226)リード・ソロモン符号の符号化(外
符号の符号化)がなされる。24ワードの外符号のパリ
ティが付加される。外符号を用いることによって、一例
として、10ワードまでの通常エラー訂正、並びに24
ワードまでのイレージャ訂正を行うようにしている。
【0050】また、2次元配列の水平方向に整列する2
17ワード(ビデオデータまたは外符号のパリティ)に
対して、2ワードのIDが付加される。そして、水平方
向に整列する(217+2=219)ワードに対して
(231,219)リード・ソロモン符号の符号化(内
符号の符号化)がなされる。その結果、12ワードの内
符号のパリティが発生する。内符号を用いることによっ
て、一例として、4ワードまでのエラー訂正を行い、ま
た、外符号のエラー訂正のためのイレージャフラグが生
成される。
【0051】なお、オーディオデータに対しても、1ト
ラック中のデータ量は異なるが、ビデオデータと同様に
積符号の符号化がなされる。
【0052】外符号の符号化がされ、IDを含む外符号
の符号化出力に対して内符号の符号化がなされる。内符
号の符号化方向にデータが切り出され、ブロックシンク
が付加されることによって、図4Bに示すように、23
3バイト長の1シンクブロックが構成される。すなわ
ち、図4Aの配列の各行の(2+217+12=23
1)ワードに対して2ワードのブロックシンクが付加さ
れる。磁気テープ上には、シンクブロックが連続するデ
ータがスクランブルの処理を受けてから記録される。
【0053】各シンクブロックには、シンクパターンの
後に、2バイトのID(ID0およびID1)が挿入さ
れる。図5は、これらID0およびID1の構成を示
す。ID0は、シンクブロック番号を示す(図5A)。
1トラック内のシンクブロックは、シンクブロック番号
によって、区別可能とされている。また、ID1には、
オーディオセクタ/ビデオセクタを区別するフラグSe
ctor a/v、アジマスが異なる隣接するトラック
を区別するためのトラック番号Track b/a、0
〜5のセグメント番号の情報が挿入される。さらに、圧
縮符号化のパラメータ(フレーム内符号化/フィールド
内符号化:Frm/Fld、高画質/標準画質:HQ/
SQ、シャッフリングパターンSFP)のフラグもID
1に挿入される(図5B)。
【0054】さらに、各シンクブロック中の217ワー
ドのデータ中の先頭の1ワード(HDで示す)は、デー
タヘッダである。このデータヘッダ中には、データの量
子化特性等を示す情報と共に、1ビットのシンクエラー
フラグ挿入される。
【0055】次に図6を用いて、ECCデコーダ21ま
たは22のより詳細な構成を説明する。8ヘッドシステ
ムにおけるECCデコーダ53(または54)も、入力
系統が2倍となるのみで、図6と同様の構成である。図
6において、60は、ECCデコーダのIC回路の部分
を示す。このECCデコーダIC60は、内符号エラー
訂正機能、外符号エラー訂正機能、オーディオ信号処理
機能、エラーカウント機能、補助データ読出し機能を基
本的に有している。
【0056】このECCデコーダIC60に対して、9
4Mbpsの記録レートで再生されるシリアルデータ
と、それから生成したクロックがパラレルで入力され、
S/P変換器61に入力され、シリアルからパラレルデ
ータへ変換された8ビット幅のデータと、1/8分周さ
れたクロックになる。
【0057】この段階のデータは、高速の1ビット幅の
データが単純に11Mbpsレートの8ビット幅に低速
化されただけなので、バイト単位およびシンクブロック
単位の切れ目が適当であり、同期検出回路62の同期検
出機能によって、それらが正規のデータ列に変換され
る。バイトの切れ目は、同期検出回路62の出力端子の
ビットアサインに規定され、また、シンクブロックの切
れ目は、同期検出回路62で追加されるストローブパル
スSTBで規定される。次にレート変換器63によっ
て、システムクロック46MHzに乗せ替えられる。
【0058】なお、ECCデコーダIC60は、8ヘッ
ドシステムに対応するため、メイン系とサブ系との2系
統の入力を有する。以上は、メイン系を通った入力に対
する回路であるが、サブ系の入力に対しても同様の構成
が設けられている。サブ系の再生データを処理するため
に、メイン系と同様にS/P変換器65、同期検出回路
66、レート変換器67が設けられている。これらの回
路が出力するデータパケットは、混合器68のOR回路
で1系統に混合される。もともと11Mbpsのレート
で来た信号が46Mbpsのレートに変換される。従っ
て、各パケット間に隙間が空くので、サブ系とメイン系
のデータの混合が可能である。但し、無造作に混合処理
を行うと、両方の系のデータが衝突するため、二つのレ
ート変換器63,67は互いにビジーを参照に調歩して
いて、相手の出力中は出力を留めるようにしている。こ
のとき同時に、パケットの出所が判別できるように、サ
ブ/メインという1ビットのフラグをパケット中に埋め
込む。
【0059】入力されるスイッチングパルスSWPは、
内部回路の遅延時間分、タイミング生成器64にて遅延
され、また、テープ走行方向を示す情報等が同様に遅延
され、レート変換器63,67にてパケットに埋め込ま
れる。レート変換器63,67は、ヘッド切替えのタイ
ミングで初期化され、ストローブパルスSTBでカウン
トされるカウンタを有し、このカウンタによって、フォ
ーマット的にデータ無記録区間(以下ギャップと称す
る)であるか否かを判別し、その情報もパケットに折り
込む。
【0060】混合器68から出力されたパケットは、内
符号デコーダ69によって内符号訂正される。内符号デ
コーダ69からのデータには、エラー訂正情報がパケッ
ト上にも埋め込まれて、ID再現回路71に入力され
る。内符号デコーダ69で内符号訂正不能だった場合、
IDを信用できない。しかしながら、後述するメモリコ
ントローラ74では、そのIDを参考にして外符号訂正
の系列や順番を決めるので、IDを再現する必要があ
る。前後の訂正不能でないパケットのIDなどから予想
して、訂正不能のパケットのIDを再現するのが、ID
再現回路71の機能である。このID再現回路71は、
後から来るパケットも参照するために、3個のパケット
を格納できるRAMを、メイン系とサブ系とでそれぞれ
に持っている。そのRAMを流用して、16ビット幅へ
の変換、並びにビデオ外符号デコーダ76との調歩を行
っている。
【0061】なお、内符号デコーダ69から得られる、
例えば訂正不能か否か、何バイト訂正したかといった、
エラー訂正情報は、図示されないエラーモニタに入力さ
れる。エラーモニタで、エラー訂正情報とその他の情報
とが併せてエンコードされ、メイン/サブそれぞれの信
号に集約され、ECCデコーダIC60の外部に出力さ
れる。この出力をD/A変換することで、エラー訂正の
状態を観測することができる。
【0062】ID再現回路71から出力されるデータ
は、デスクランブル回路72によって、デスクランブル
処理などが加えられる。デスクランブル回路72から出
力された本線データは、メモリコントローラ74を介し
てICに外付けのSDRAM(Synchronous Dynamic Ra
ndom Access Memory) 75に蓄えられていく。
【0063】この際、メモリコントローラ74は、デス
クランブル回路72からくるデータのタイミングコント
ロールおよびSDRAM75へのセグメント別にビデオ
データ、オーディオデータに分けて書込むためのアドレ
スコントロールを行う。
【0064】メイン系のビデオデータが1エラー訂正符
号ブロック(1トラック分)溜まったところで、ビデオ
外符号デコーダ76による外符号訂正処理を行うため
に、SDRAM75に対して読出しコントロールを行
い、外符号方向にデータを読み込み、ビデオ外符号デコ
ーダ76へデータを送る。メモリコントローラ74は、
外符号の処理が終わったデータから再びSDRAM75
に戻すための書き込みを行う。
【0065】1トラック分の外符号の復号処理が終わっ
たデータに対して、メモリコントローラ74がメイン/
サブデータの選択を行って、内符号方向に読出して、図
示されないIDリナンバ回路を介して圧縮デコーダとの
インターフェイスのためにIDを付け替えられ、端子7
7から出力される。
【0066】一方、オーディオデータは、1フィールド
分(オーディオデータの1つのエラー訂正符号化単位)
がSDRAM75に溜まると、オーディオ処理回路78
に供給される。オーディオ処理回路78で外符号訂正,
デシャッフリング,エラー補間などの所定の処理がなさ
れた後、シリアルデータに変換され、端子79から出力
される。
【0067】以上説明した他に、システムコントロール
のマイコン(以下、シスコンと称する)とのインターフ
ェース80が設けられ、シスコンによって各種設定をし
たり、エラー情報を読み取ったりすることが可能とされ
ている。さらに、図示しないが、ビデオデータ以外のビ
デオ補助データを抽出する回路と、オーディオデータ以
外のオーディオ補助データを抽出する回路とが設けら
れ、抽出された補助データがインターフェース80を介
してシスコンへ送られる。さらに、エラー数を計数する
エラーカウンタ73も設けられている。
【0068】なお、シスコンとのデータのやりとりは、
インターフェイス80,タイミング生成回路64,エラ
ーカウンタ73,メモリコントローラ74,外符号デコ
ーダ76,オーディオ処理回路78,インターフェイス
80の順に、所定のデータ幅のバスを用いデータが流さ
れる。各部において、バスから必要なデータが取り出さ
れる。また、各部において、インターフェイス80で読
み出されるためのデータがバスに対して流される。
【0069】次に、磁気テープ14上のデータがSDR
AM75に書き込まれるまで、どのように変化していく
かを、図7〜図13を用いて説明する。図7は、テープ
上の記録パターンを示す。図3を参照して、上述したよ
うに、1トラックは6個のセクタに分割されており、I
D0という、セクター内で連続した通し番号が振られる
(16進表記)。各セクタの間は、エディットギャップ
と称される無記録部分が設けられる。このエディットギ
ャップは、セクタ単位の記録をするとき、記録しないセ
クタを破壊しないためのマージンとして設けられる。実
際には、このエディットギャップに対して同期検出のた
めに同期パターンSY0,SY1,およびID0,ID
1が記録される。また、全セクタを記録する際には、残
りをサブナイキスト周波数の信号で満たすことになって
いる。
【0070】この信号が再生され、同期検出回路62で
同期検出まで終了すると、図8のようなデータ列ができ
る。これは記録時のデータ列と全く同じであり、先頭か
ら、同期検出に使う固定パターンSY0,SY1,シン
クブロックの特定に使うID0,ID1,217byt
eのデータ本体D0〜D216,内符号訂正のための1
2byteのパリティip0〜ip11という構成とさ
れる。
【0071】このデータ列がレート変換器63に供給さ
れ、図9に示されるようなパケットとされる。レートが
高くなるため、それまで間断なく連なっていたパケット
は、不連続とされる。このとき、SY0,SY1は除去
され、代わりにpid0とid2というデータが組み込
まれる。
【0072】pid0は図7に示された値を取る。図1
0Aは、pid0の構成を示す。このpid0は、ヘッ
ド切替えを示す信号SWPからの時間で予測したID0
の期待値である。従って、基本的にID0と同じ値を取
る。しかしながら、エディットギャップの区間では不要
であるため、この区間では’ffh’が代入される。ま
た、これにより、その区間がエディットギャップである
ことが示されると共に、位置的に無効であることが示さ
れる。ここで、「h」が付された数値は、16進表記で
あることを表す。各図中では、煩雑さを避けるために
「h」の表記は省略されている。
【0073】なお、この例では、’ffh’によって位
置的に無効であることを示しているが、これはこの例に
限定されず、正規のID0と異なる値であれば他の値を
代入するようにもできる。また、別の位置に例えば1b
itのフラグとして乗せるようにしてもよい。
【0074】図10Bは、id2の構成を示す。このi
d2は、先に述べたヘッドの切替えを示すフラグOpp
Head,Sub/Mainの判別に使うフラグSub
Head,テープ走行方向を示すフラグTapeDi
r,DT Jumpを示すフラグJump,SY0とS
Y1が正しい値だったかどうかを示すフラグFabSy
ncといった情報を含む。他のビットは、この段階では
未定とされ’0’が代入される。
【0075】図9に戻り、レート変換器63では、トラ
ックの切り替わり目、すなわちスイッチングパルスSW
Pに基づくタイミング90や91(図7を参照)で、N
ullパケット92が付加される。このNullパケッ
ト92でid2が伝送される。このNulパケット92
は、図9に示されるように、2byteからなる短いパ
ケットであり、先頭のpid0が’00h’であること
で特定できる。
【0076】次いで、内符号デコーダ69で内符号訂正
され、図11に示されるデータ列を得る。ip0〜ip
11は、内符号訂正処理が済むと不要となるので除去さ
れ、代わりに’0’で満たされる。また、内符号訂正の
結果がc1efとされ、そのパケットに組み込まれる。
図10Cは、c1efの構成を示す。このように、c1
efは、3bitの内符号訂正による実訂正数Ttl,
それぞれ1bitずつからなる、訂正不能を表すフラグ
Errorおよびid2から書き写したフラグFabS
yncを含む。
【0077】続くID再現回路71において、SDRA
M75のデータ幅に合わせるため、データ列の幅が16
bitとされる。同時に、メモリコントローラ74がS
DRAM75のアドレスを計算するための時間を確保す
るため、ID0,ID1の期間を延ばす処置も加わる。
これは、メモリコントローラ74から出力される信号b
usyを参照してなされる。図12は、ID再現回路7
1から出力されるパケットを示す。パケットの先頭に配
されるpid0,id2は、図12に示されるように、
パケットの後端側に転写され、SDRAM75に書き込
めるようにされる。
【0078】データD0〜D216は、記録時に、EC
Cエンコーダ5によってスクランブルされている。これ
らのデータは、デスクランブラ72を介して元の値に戻
される。図13は、デスクランブラ72から出力される
パケットを示す。デスクランブラ72では、さらに、S
DRAM75のチェック用のCRCC(Cyclic Redun-da
ncy Check Code) が後端側に埋め込まれる。このパケッ
トは、メモリコントローラ74を介してSDRAM75
に蓄えられる。
【0079】次に、上述のid2の生成について説明す
る。この機能は、図6のレート変換器63,67と、タ
イミング生成回路64に搭載されているので、まず、レ
ート変換器63(67)によるレート変換機能を、概略
的に説明する。図14は、レート変換器63(67)の
構成の一例を示す。同期検出回路63から出力されたパ
ケットが端子100から入力される。パケットは、セレ
クタ101を経て、1パケット長の容量を有するRAM
102aに書き込まれる。RAM102aに対して1パ
ケット分のデータが書き込まれた段階で、読み出しが開
始される。
【0080】RAM102aからの読み出し時には、通
常は、次のパケットが供給されている。そのため、RA
M102aと同様なRAM102bが設けられ、この供
給された次のパケットは、RAM102bに対して書き
込まれる。この書き込みのためのライト・イネーブル信
号weとアドレスは、ライト・コントロール回路103
によって発生される。このライト・コントロール回路1
03によって発生された終了パルス信号termによっ
て、リード・コントロール回路104が起動される。リ
ード・コントロール回路104から、アドレスならびに
RAM102aおよび102bのうち読み出す対象のR
AMを選択するための選択信号が発生される。この選択
信号に基づき、RAM102aおよび102bの出力を
選択するセレクタ105が切り替えられると共に、RA
M102aおよび102bの選択された側から読み出さ
れたパケットが出力される。
【0081】RAM102aあるいは102bに対する
書き込みを、再生RF信号に基づく約11MHzのクロ
ック行い、読み出しをシステムクロックである46MH
zで行なうことにより、レート変換が実現される。ま
た、2つのRAM102aおよび102bとを交互に読
み書きすることで、連続した入力データに対応できる。
【0082】パケットに対して、同期パターンSY0,
SY1の代わりに付加されるpid0,id2は、回路
151〜156によって発生され、セレクタ101に対
して供給される。そして、セレクタ101の選択に基づ
き、RAM102aあるいは102bに対するパケット
の書き込み時に、上述の図9に示した、所定の位置に埋
め込まれ、同期パターンSY0,SY1とすげ替えられ
る。後述するが、pid0およびid2は、基本的に、
データの内容に関係なく、供給されるフラグSWP,R
ev,およびJumpと、再生クロック11MHzに基
づき作成される。
【0083】端子110からSWP遅延回路111に対
して供給された信号SWPは、同期検出などの、所定の
遅延時間だけ遅らされて出力される。また、磁気テープ
の走行方向を示すフラグRev(TapeDir)およ
びDT Jumpを示すフラグJumpもSW遅延回路
111に供給され、同様にして、所定の遅延時間だけ遅
らされて出力される。
【0084】SWP遅延回路111で遅延された信号S
WPは、id2コンポーザ112に供給され、OppH
eadとして、上述の図10Bに示したように、id2
のLSBに置かれる。他のフラグRevおよびJump
も同様に遅らされてid2コンポーザ112に供給さ
れ、図10BにそれぞれフラグTapeDirおよびJ
umpで示されるように並べられる。また、Sub/M
ainを示すフラグSubHeadも加えられる。こう
して、遅延が一定である段階で各種信号がパケットに乗
せられるので、入力RF信号との同期が取れる。
【0085】一方、端子100から入力されたパケット
は、比較器113にも供給される。比較器113では、
パケットに含まれる同期パターンSY0,SY1と、同
期パターンのタイミングでSY0,SY1を示す定数と
比較され、不一致ならば’H’、一致ならば’L’がフ
ラグFabSyncとして出力される。例えば、この実
施の一形態においては、SY0,SY1がそれぞれ’2
Eh’,’D3h’と定められているので、比較器11
3において、供給されたパケットに含まれる同期パター
ンSY0,SY1とこれらの値とが比較される。こうし
て得られたフラグFabSyncは、id2コンポーザ
112に供給され、図10Bに示した所定の位置に埋め
込まれる。
【0086】このようにid2コンポーザ112で生成
されたid2は、セレクタ101に供給される。そし
て、セレクタ101の選択に基づき、RAM102aあ
るいは102bに対するパケットの書き込み時に、上述
の図9に示した所定の位置に埋め込まれる。
【0087】SWP遅延回路111から出力された信号
SWPは、エッジ検出回路114にも供給される。エッ
ジ検出回路114で、信号SWPが微分されヘッド切替
パルスが生成される。このヘッド切替パルスは、シンク
長回路115およびpid0カウンタ116に共に供給
される。シンク長回路115では、1シンク毎に信号c
yが出力される。この出力は、ヘッド切替パルスによっ
てクリアされる。信号cyは、pid0カウンタ116
に供給される。
【0088】pid0カウンタ116は、ヘッド切替パ
ルスによってクリアされ、信号cyに基づき、上述の図
7に示されるpid0の順番でカウントを行なうカウン
タである。すなわち、このpid0カウンタ116によ
って、ヘッド切り替えのタイミングを基準として予測さ
れた、ID0の期待値がpid0として得られる。この
pid0がセレクタ101に供給され、セレクタ101
の選択に基づき、RAM102aあるいは102bに対
するパケットの書き込み時に、上述の図9に示した所定
の位置に埋め込まれる。
【0089】セレクタ105から出力されたパケット
は、セレクタ106に供給される。また、セレクタ10
6の他の端子には、id2コンポーザ112で作成され
たid2が共に供給される。セレクタ106のさらに他
の端子は、接地されている。このセレクタ106は、リ
ード・コントロール回路104から供給される、他の選
択信号によって切り替えを制御される。
【0090】リード・コントロール回路104に対し
て、ヘッド切替パルスが供給される。ヘッド切替パルス
に基づき、リード・コントロール回路104からセレク
タ106に対して他の選択信号が供給される。回路10
4では、ヘッド切替パルスの入力があると、セレクタ1
06に対して、まず接地端子を選択し、次にid2入力
端子を選択するように、他の選択信号を出力する。これ
により、’00h’に続けてid2が出力され、2by
teからなる短いパケットが生成される。このパケット
をNullパケットと称する。
【0091】図15は、このレート変換器63(67)
での各信号のタイミングチャートの一例を示す。ECC
デコーダ21(22,51,あるいは52)に対して、
再生RF信号および信号SWPがそれぞれ図15Aおよ
び図15Bのように供給される。信号SWPは、トラッ
クとトラックとの間のブランク区間に切り替わる。図1
5Cは、シンク検出回路62(66)の出力の一例を示
す。各パケット中に記された数値は、ID0である。再
生RF信号に対して、5シンクブロック分だけ遅延して
いるのがわかる。それに伴い、信号SWPがSWP遅延
回路111で5シンクブロック分だけ遅延される(図1
5D)。この遅延された信号SWPから、図15Eに示
されるヘッド切替パルスが生成される。pid0のカウ
ントがこのヘッド切替パルスによってクリアされる。そ
して、同じくヘッド切替パルスによりクリアされた信号
cyに基づき、pid0カウンタ116でpid0のカ
ウントが開始される(図15F)。
【0092】また、図15Gは、このレート変換器63
(67)から出力されるパケットを示す。タイミングP
に示されるように、同期検出回路62の出力が1パケッ
ト終了した直後に、レート変換器63からのパケット出
力がなされる。また、ヘッド切替パルスに対応してNu
llパケットが出力される。このNullパケットの出
力は、若し、ヘッド切替パルスが供給されたときに、b
usy inが’H’であったり、RAM102aある
いは102bからパケットを読み出し出力中である場合
には、保留される。図15Gは後者の例であり、ヘッド
切替パルスのタイミングで’ffh’というパケットが
出力されている。このパケットの出力が終了した時点で
Nullパケットが出力されている。なお、この図15
Gで、パケット中に記されている数値は、pid0であ
る。
【0093】ところで、レート変換器63および67に
おいて、RAM102aあるいは102bから読み出し
が行なわれている間、リード・コントロール回路104
から、busy中であることを示す信号busyが出力
される(busy out)。この信号busyは、も
う一方のレート変換器のリード・コントロール回路10
4に対して供給される。また、RAM102aあるいは
102bからの読み出しが行なわれていない場合には、
リード・コントロール回路104から出力される制御信
号に基づきセレクタ106において接地側の端子が選択
され、出力データが全て’L’となるようにされる。こ
れらにより、レート変換器63および67の間での調歩
がなされる。
【0094】例えば、サブ側のbusy outは、デ
ータ出力中の期間だけ’H’になる。それに伴い、メイ
ン側のbusy inは、’H’とされる。その間にメ
イン側のパケットが入力し終えた場合、出力が保留さ
れ、busy inが’L’になった時点で出力を開始
する。この保留処理があるために、パケットの遅延が一
定にならない。したがって、出力を待たされた場合、パ
ケットは、遅れて後段に到達する。
【0095】次に、ID再現回路71について説明す
る。ID再現回路71の詳細な説明に先立って、ID再
現方法について図16を参照して説明する。なお、図1
6の各図において、斜線が付された部分は、エラーがあ
ることを示す。図16Aは、イナーシャと称される方法
を示す。これは、フライホイールとも称され、正常なパ
ケットのID0をプリセットし、プリセットされたID
0に対して、パケットが来る度に1ずつ加算する。そし
て、加算された値で、エラーしたID0を置き換える方
法である。この例では、ID0の値が’52h’である
パケットがエラー無しなので、それを参照に、以降のパ
ケットに対して’53h’,’54h’,’55
h’,’56h’というID0を付けている。
【0096】図16Bは、前値と不連続になるセクタの
先頭で主に使われる、遡りという方法を示す。この方法
では、後から来るエラー無しのID0から演算してい
き、その値で置き換える。後から来るものを参照するの
だから、上述のイナーシャと異なり、例えばRAMにパ
ケットを保留する必要がある。元となるID0の候補が
多いほど、再現できる可能性が高くなるが、その分保留
されるデータが増え、RAMの容量が増加することにな
る。そのため、この実施の一形態では、遡り量を2パケ
ットに抑えている。この例では、ID0の値が’03
h’であるパケットがエラー無しであることから、パケ
ットを遡り、’01h’および’02h’というID0
を得ている。
【0097】図16Cは、遡りの守備範囲を越えてエラ
ーがある場合の、ID再現の例である。上述したよう
に、ヘッド切替パルスからタイミング的に予想したID
0であるpid0がパケットに乗っている。そこで、こ
の場合には、再生RF信号においてID0の値が’01
h’であるパケットのID0は、このpid0で置き換
えられる。
【0098】この実施の一形態では、IDの再現を、こ
れら図16A〜図16Cに示された方法の中から、状況
に応じて適宜選択して行なう。これらの方法から何れの
方法を選択するかについてを、図17および図18に示
されるフローチャートに従い説明する。図17におい
て、ステップS1で、参照されるパケットそれ自身がエ
ラーでなく使用可能であるかどうかが判断される。この
判断は、内符号訂正によるエラーフラグに基づきなされ
る。使用可能と判断されれば、処理はステップS2に移
行し、参照パケットのID0がそのまま使用される。使
用不能(NG)であると判断されたら、処理はステップ
S3に移行する。
【0099】ステップS3では、イナーシャによるID
再現が可能であり、且つ、FabSyncを用いてシン
クブロックの先頭にエラーが無いかどうかが判断され
る。イナーシャが使用可能であるかどうかは、参照パケ
ットのセクタにおける位置によって判断される。すなわ
ち、参照パケットがセクタの先頭に位置している場合に
は、イナーシャを用いることができない。また、Fab
Syncは、上述したように、パケットに含まれる同期
パターンSY0,SY1の正誤を示す値であり、シンク
ブロックの先頭がエラーであるかどうかが判断される。
図中の「!」は、「not」を表す。
【0100】若し、ステップS3で、イナーシャによる
ID再現が可能であり、且つ、FabSyncによって
シンクブロックの先頭にエラーが無いとされれば、ステ
ップS4でイナーシャによるID再現が行なわれる。す
なわち、参照パケットのID0は、前のパケットのID
0に1を加えたものとされる。一方、イナーシャによる
ID再現が不能であるとされたら、処理はステップS5
に移行する。
【0101】ステップS5では、参照パケットより1つ
後のパケットが使用可能であるかどうかが判断される。
若し、使用可能であると判断されたら、処理はステップ
S6に移行し、1つ後のパケットのIDを用いた遡りに
よるID再現が行なわれる。すなわち、1つ後のパケッ
トのIDから1引いた値が参照パケットのIDとされ
る。一方、1つ後のパケットが使用不能であるとされた
ら、処理はステップS7に移行する。
【0102】ステップS7では、参照パケットより2つ
後のパケットが使用可能であるかどうかが判断される。
若し、使用可能であると判断されたら、処理はステップ
S8に移行し、2つ後のパケットのIDを用いた遡りに
よるID再現が行なわれる。一方、2つ後のパケットが
使用不能であるとされたら、処理はステップS9に移行
する。
【0103】ステップS9では、イナーシャが使用可能
であるかどうかが判断される。ここでは、上述のステッ
プS3で行なったようなFabSyncによる判断は、
なされない。若し、イナーシャが使用可能であるとされ
たら、処理はステップS4に移行し、イナーシャによる
ID再現が行なわれる。若し、イナーシャが使用不能で
あるとされたら、処理はステップS10に移行し、対応
するpid0がID0として用いられる。
【0104】なお、この発明では、このように、最終的
にはpid0で以てID0が置き替えられるため、SD
RAM75に対して必ず何らかのデータが書き込まれる
ことになる。これにより、外符号訂正の対象が広がり、
訂正不能に陥る確率を下げることができる。
【0105】図18は、図17のフローチャートの、ス
テップS3以下の各判断処理における、使用可能かNG
であるかどうかを判断する際の処理を示す。最初のステ
ップS20では、シスコンによる設定においてID再現
を許可しているかどうかが判断される。不許可であれ
ば、NGとされる。許可されていれば、次のステップS
21で、内符号訂正によるエラーフラグが参照される。
若し、エラーフラグが内符号訂正が不能であることを示
していれば、NGとされる。エラー無しであるとされれ
ば、次のステップS22で、参照パケットがセクタ境界
のパケットであるかどうかが判断される。若し、セクタ
境界のパケットであれば、NGとされる。ステップS2
0〜S22までの条件判断を全て満たしていれば、使用
可能と判断される。
【0106】図19は、これらのフローチャートに基づ
きID再現を行なった場合の効果の一例を示す。これ
は、上述の従来例で示した、セクタの途中にエラーが存
在する場合の例である。ID0が’64h’および’6
5h’のパケットは、共にシンクブロックの先頭がエラ
ーであるから、上述のステップS3でのFabSync
による判断に基づき、後から来る、ID0が’66h’
のパケットによってID0が再現される。このような場
合、従来方法のようにID0再現をイナーシャだけで行
なうと、相関の弱いID0が’61h’のパケットに基
づきID0の再現が行なわれてしまう。一方、ID0
が’62h’のパケットは、先頭がエラーではないの
で、イナーシャによりID0が’61h’のパケットに
基づきID0の再現が行なわれ、相関の強い方のパケッ
トが参照される。
【0107】なお、上述の図17および図18では図示
されていないが、フローチャートでpid0による再現
まで行なった段階(ステップS10)で、pid0を評
価し、値が’ffh’である場合、そのパケットは、位
置的に無効とされ破棄される。上述したように、このp
id0が’ffh’であるパケットは、磁気テープ上で
エディットギャップの位置に対応するためである。この
ようなパケットは、外符号訂正の対象にならないので、
消費電力を抑えるためにも、この段階で捨ててしまうの
である。
【0108】また、同段階で、pid0と前値が一致し
たらやはりそのパケットは、破棄される。これは、ヘッ
ド切替のタイミングがずれた場合の対策である。例えば
セクタの最後が正常に得られたとして、そのID0と同
じpid0を持つパケットが次に来たら、それを無理に
生かそうとすると、正常なパケットが上書きで消えてし
まうからである。なお、パケットを破棄すると説明した
が、実際には、id2だけは生かしたいので、Null
にする処理がなされる。
【0109】さらに、pid0が’ffh’でありその
パケットが位置的に無効であるという情報は、上述した
エラーモニタでも用いられる。エディットギャップ部か
ら得られたパケットは、必ずエラーである。エラーモニ
タにおいて、このような箇所がエラーと表示されては、
測定の邪魔になるため、ミュートされる。
【0110】さらにまた、この情報は、デスクランブラ
72内にある期待値比較によるエラー数カウントでも利
用される。この回路では、入力と期待値とを比較し、不
一致であったバイト数を数え、エラー総数をバイト単位
で求めている。ここで、位置的に無効なパケットは常に
不一致になるが、これをそのまま加算すると、真のエラ
ー数が読み取れなくなる。そこで、pid0が’ff
h’であれば計測しないようにしている。
【0111】図20は、このような処理を行なうため
の、ID再現回路71の構成の一例を示す。このID再
現回路71は、同一の構成からなるメイン用の回路とサ
ブ用の回路をそれぞれ有し、2系統の信号処理を行なえ
るようにされている。ここでは、メイン用の回路の説明
だけを行ない、サブ用の回路を構成する各部の符号に
は、にはメイン用回路との対応を示すダッシュ(’)を
付し、説明を省略する。
【0112】内符号デコーダ69から入力された8bi
t幅のデータは、入力処理回路200によって16bi
t幅に並べられる。この段階では、データは、入出力の
レートが等しく、2クロックに1回だけが有効という間
欠データである。入力処理回路200から16bitに
並び替えられたデータがFIFO201およびID生成
回路203に共に供給される。
【0113】また、入力処理回路200では、出力した
データの有効を示すライトイネーブル信号weが同時に
用意されると共に、FIFO201での書き込みバンク
を指定するためのバンク番号wbaseが生成される。
これら信号weおよびバンク番号wbaseとが上述の
データと共に、FIFO201およびID生成回路20
3とに供給される。
【0114】FIFO201は、3パケット分のデータ
の書き込みが可能なRAM202からなる。信号weに
よって、このRAM202に対するデータの書き込みの
タイミングが規定される。
【0115】この実施の一形態においては、このFIF
O201は、一般の押し出し式ではなく、バンク指定方
式で制御される。RAM202を3つの領域に分け、各
々の領域に対してバンク番号が割り当てられる。アクセ
スする際は、FIFO201の外部から与えられるバン
ク番号に基づき、ベースアドレス、すなわち、RAMア
ドレスの初期値を求める。
【0116】RAM202に対するデータの書き込み時
は、入力処理回路200からデータと共に与えられるバ
ンク番号wbaseに基づき、ベースアドレスが選択さ
れる。このバンク番号wbaseは、例えば0,1,
2,0,1,・・・という順に、RAM202の3つの
バンクを順次選択するように繰り返される。
【0117】一方、ID生成回路203において、供給
された16bit幅のデータからID0,ID1,pi
d0,およびid2が抽出される。これらID0,ID
1,pid0,およびid2と、共に供給された信号w
eおよびバンク番号wbaseとが、各段がパケットに
対応した3段のシフトレジスタ204に積まれる。ID
生成回路203では、このシフトレジスタ204に積ま
れた各データに基づきID0およびID1の再現がなさ
れる。再現されたIDは、出力処理回路205に供給さ
れる。
【0118】FIFO202からのデータの読み出し
は、次のようになされる。シフトレジスタ204に、I
D0などと共に積まれたバンク番号wbaseが、読み
出しバンクを指定するバンク番号rbaseとして、I
D0などと共に引き出される。引き出されたバンク番号
rbaseがFIFO202に供給される。供給された
バンク番号rbaseに基づきRAM203のバンクが
指定され、RAM203からデータの読み出しが行なわ
れる。RAM202からのデータの読み出しは、連続的
に行なわれる。したがって、上述の図12に示されるよ
うな、16bit幅のパケットが得られる。このパケッ
トは、FIFO202から出力され出力処理回路205
に供給される。
【0119】このように、パケットを保持するFIFO
202をバンク指定方式とし、ID0を溜め込むシフト
レジスタ204に対して、このID0に対応したパケッ
トのバンク番号を共に溜め込むことで、シフトレジスタ
204におけるID0とFIFO201から読み出され
たパケットのID0との不整合が無くなる。また、パケ
ットを破棄することも容易となる。
【0120】なお、コントローラ206は、メモリコン
トローラ74から供給された信号busyに基づき、こ
のID再生回路71の制御を行なう。また、エラーカウ
ンタ73から制御信号functionが入力処理回路
200,ID生成回路203,ID生成回路203’,
およびコントローラ206に対して供給される。これ
は、シスコンから供給され、ECCデコーダIC60内
で、各部に対してバスを介して供給される信号である。
【0121】コントローラ206は、トリガ信号やステ
ータス信号などにより、入力処理回路200,ID生成
回路203,203’の制御ならびに監視を行なう。同
様に、コントローラ206は、スタート信号やセンド信
号などにより、出力処理回路205の制御ならびに監視
を行なう。
【0122】図21は、ID生成回路204のID生成
部の構成の一例を示す。入力処理回路200から供給さ
れる16bit幅のデータのうち、下位の8bitがこ
の回路に供給される。このデータは、3段の8ビットシ
フトレジスタ204に供給される。シフトレジスタ20
4の初段204aによって、ID0若しくはpid0が
抽出される。何方を保持するかは、id2の’Erro
r’に基づき判断される。先ず、先行して到達するpi
d0をラッチし、エラーでない場合は、ID0を上書き
する。ID再現の処理では、何れか一方だけが必要とな
るので、両者をシフトレジスタに溜め込む必要がなく、
こうして回路を節約している。
【0123】シフトレジスタ204の初段204aに保
持されたID0は、1パケット毎に、シフトレジスタ2
04の各段を順にシフトされていく。シフトレジスタ2
04の各段からデータが抽出され、それぞれ減算器21
1,212,およびセレクタ213の端子213cに供
給される。すなわち、初段204aの出力が減算器21
1に、2段目204bの出力が減算器212に、3段目
204cの出力が端子213cにそれぞれ供給される。
【0124】減算器211および212は、それぞれ’
2’および’1’の減算を行なう。これら減算器211
および212の出力は、それぞれセレクタ213の端子
213aおよび213bに対して供給される。端子21
3dには、’1’の加算を行なう加算器214の出力が
供給される。セレクタ213の出力は、ラッチ回路21
6でラッチされ出力される。ラッチ回路214の出力
は、加算器214にも供給される。
【0125】ID0がシフトレジスタ204の3段目2
04cに至った時点で、初めてこのID0に対するID
再現の作業が始まる。上述の図17および図18のフロ
ーチャートによる判断の結果、信号selectが得ら
れる。この信号selectに基づき、セレクタ213
が切り替えられる。、例えば、ステップS1で対象のパ
ケットがエラーでないとされれば、セレクタ213にお
いて端子213cが選択される。これにより、自身のI
D0であるシフトレジスタ204の3段目204cの出
力が選択される。選択されたID0は、セレクタ213
を介してラッチ回路216にラッチされ、確定したID
0として出力される。
【0126】若し、1つ後のパケットのID0が有効と
判断されれば(ステップS5)、減算器212の出力が
セレクタ213で選ばれ、また、2つ後のパケットが有
効と判断されれば(ステップS7)、減算器211の出
力が選択される。一方、イナーシャが有効という判断で
ある場合は(ステップS3あるいはステップS9)、前
値を保持しているラッチ回路216の出力に対して加算
器214で’1’だけ加えた結果がセレクタ213で選
択される。また、pid0を使う場合には(ステップS
9でNGとされた場合)、シフトレジスタ204の3段
目204cの出力が選択される。
【0127】こうして確定され得られたID0がID生
成回路203から出力処理回路205に対して供給され
る。そして、出力処理回路205でパケットの所定の位
置に挿入される。
【0128】なお、この図17では説明のために、減算
器211,212,および加算器214を別個に表現し
たが、これはこの方法に限定されない。例えば、加算器
を1つだけ用意し、加数を選択する方法で実現すること
が可能である。
【0129】この実施の一形態においては、ID1にセ
グメント番号が入っている。これはトラックを特定する
ための情報で、各フレームで0,1,2,3,4,5と
いう値が入っている。これらのセグメント番号について
も、ID再現が必要とされる。この例では、エラーの無
いパケットのID1からセグメント番号を取り出し、i
d2のOppHeadから得たヘッド切り替えタイミン
グで取り出されたセグメント番号を増加させる。そし
て、増加されたセグメント番号が5になったら、再びセ
グメント番号を0に戻す。このような計算によってセグ
メント番号を得て、エラーしたID1の置き換えを行な
う。
【0130】なお、テープ走行が逆方向の場合、セグメ
ント番号の変化が5,4,3,2,1,0というように
逆向方向になる。テープ走行の方向を示す情報は、テー
プ走行方向情報TapeDirとしてid2に乗ってい
るので、これに基づき逆方向の計算がなされる。
【0131】ID生成回路203のシフトレジスタ20
4には、上述したように、ID0,1D1などと共に、
id2も積まれる。このID1の再現は、例えば、シフ
トレジスタ204からid2およびID1とを取り出
し、図示されない加算器によって上述のセグメント番号
の加算を行なうことでなされる。
【0132】ところで、このID生成回路203には、
イナーシャ機能で置き換えるID0を流用して、パケッ
トの欠落を検出する機能がある。図21において、シフ
トレジスタ204の3段目204cの出力は、自身のI
D0である。一方、加算器214の出力は、前値に’
1’を加えることによって得たID0の予測値である。
つまり、ID0が連続している場合の期待値であるか
ら、これらを比較器221に供給し比較することによっ
て、そのパケットのID0についての連続性の情報を信
号equalとして得ることができる。
【0133】一方、ID0は、デコーダ222にも供給
される。デコーダ222において、供給されたID0に
基づきトラック中の最初のビデオシンクブロックを示す
パルス(first of video)と、最後のビデオシンクブロッ
クを示すパルス(last of video) とをそれぞれ得る。最
初のビデオシンクブロックを示すパルスで’H’にセッ
トされるフリップフロップ223によって、1トラック
期間にわたり評価を続ける。
【0134】ANDゲート224に対して、フリップフ
ロップ223の出力と信号equalとが入力される。
ANDゲート224の出力がフリップフロップ223に
供給される。フリップフロップ223の出力は、一度で
も信号equalが’L’になれば’L’が持続され
る。すなわち、フリップフロップ223の出力がトラッ
クの最後まで’H’を持続すれば、そのトラックには不
連続が1つも無い、つまり、ビデオシンクブロックの欠
落が一切無いと判断できる。このフリップフロップ22
3の出力がフリップフロップ225でラッチされる。こ
のフリップフロップ225には、最後のビデオシンクブ
ロックを示すパルスがトリガとして供給される。フリッ
プフロップ225の出力がフラグReqC2とされ、出
力処理回路205に供給される。
【0135】なお、上述のビデオシンクブロックの期間
は、外符号訂正のパリティを除いたデータ本体だけの期
間を指す。これはこの例に限られず、回路を簡略化する
ためにパリティを含んでもよい。また、オーディオデー
タを加えて、判定を厳しくすることも考えられる。さら
に、この例では、イナーシャの場合のID0を期待値と
しているが、遡りの場合のID0、すなわち減算器21
1あるいは212の出力を用いても、同様の処理が実現
できる。
【0136】ID再現の際に、上述した方法のうち何れ
を用いるかは、コントローラ206において、図17お
よび図18のフローチャートの手順に従って選択され
る。また、信号functionに含まれる情報である
フラグdepthおよびフラグuse_pid0によっ
て、その項目の再現を禁止する機能も持っている。フラ
グdepthは、ID再現の参照範囲を限定する。例え
ば、フラグdepthの値が’0’ならpid0のみで
の再現を行い、’1’ならイナーシャをさらに用いる。
さらにまた、’2’なら1パケット遡っての再現まで加
え、’3’なら2パケットまで遡った再現をさらに加え
る。これは、シスコンによって設定される。
【0137】上述したように、ID再現回路71におい
て、出力処理回路205に対して、FIFO202から
読み出されたデータ本体が供給されると共に、ID再現
回路71から出力された、データ本体と対応したID0
が供給される。これら供給されたID0とデータ本体と
が出力処理回路205において所定のタイミングで以て
切り替えられ、パケットとされ出力される。
【0138】ID再現回路71から出力されたパケット
は、デスクランブラ72を介してメモリコントローラ7
4に供給される。デスクランブラ72での遅延は、一律
(この例では4クロックの遅延)であるため、ID再現
回路71から出力されたパケットは、そのままメモリコ
ントローラ74に対して供給されると見做せる。
【0139】また、ID再現回路71のID生成回路2
03から出力されたフラグReqC2は、後段のデスク
ランブラ72で取り出される。そして、デスクランブラ
72で、エラー条件の加味と、1トラック分の集計が施
される。この結果が再びフラグReqC2として同位置
に乗せられる。メモリコントローラ74では、そのフラ
グReqC2をトラックの先頭で読んで、前トラックが
外符号訂正を必要としているか否かを知ることができ
る。外符号訂正が必要な場合には、外符号デコーダ76
が起動され、外符号訂正が行なわれる。
【0140】デスクランブラ72は、所謂エラーカウン
ト機能の前処理回路を有する。これは、正常なシンクブ
ロックの定義を選択するもので、一番緩い条件は、内符
号訂正不能以外を正常とするものである。それ以外に、
訂正数のしきい値も条件に加えることができる。例え
ば、このしきい値を’1’に設定すると、エラーが1つ
もない場合だけを正常と扱うことができる。また、この
条件にフラグFabSyncを加えて、さらにシンクパ
ターンも正常である場合だけを計数対象にすることがで
きる。
【0141】なお、上述した外符号訂正を省略する際の
条件にも、同様にフラグFabSyncの条件を加える
ことが可能である。これにより、外符号訂正が必要であ
るにも関わらず、省略してしまうという誤動作の起こる
確率を、下げることができる。
【0142】図22は、ID再現回路71およびメモリ
コントローラ74における、信号の入出力に関するタイ
ミングチャートである。図22A〜図22Cは、ID再
現回路71での信号を示し、図22D〜図22Fは、メ
モリコントローラ74によるSDRAM75のアクセス
制御を示す。また、図22D〜図22Fは、時間軸が図
22A〜図22Cに対して拡大されている。
【0143】図22Aおよび図22Cは、それぞれ入力
および出力されるパケットを示し、図22Bは、メモリ
コントローラ74から供給される信号busyを示す。
パケット250が入力されると、このパケットのID
0,ID1を参照する可能性のある、2つ前のパケット
251が出力される。パケット250は、2つ後のパケ
ット252が入力された後に出力される。しかしなが
ら、この例では、その時点で信号busyが’H’であ
るので、’L’になった後、パケット250’として出
力される。
【0144】また、ヘッドの切り替わりを示すNull
パケット253が入力されると、その時点でFIFO2
02内のRAM203に溜まっているパケットが、パケ
ット254のように連続して掃き出される。その後、パ
ケット255が入力される際には、RAM203に対し
てパケットが溜まっていないため、パケットが出力され
ない。そして、2つ後のパケット256が入力された時
点で出力が再開される。パケット256が入力される
と、パケット255の内容がパケット255’とされ出
力される。
【0145】このように、この実施の一形態において
は、ヘッド切り替えのタイミングに基づき、FIFO2
02に溜め込まれたパケットを掃き出すようにしてい
る。このヘッド切り替えによる掃き出しを、flush
と称する。このflushは、コントローラ206によ
って制御される。なお、この例では、Nullパケット
に基づきflushが実行されるが、これに限らず、通
常パケットにおけるid2に含まれる、OppHead
によって実行するようにできる。また、シスコンの設定
により、flushを禁止することもできる。
【0146】若し、あるパケットが来て、出力を開始で
きないうちに次のパケットが来てしまい、FIFO20
2が溢れてしまうような場合には、所定のパケットが破
棄されう。このパケットの破棄は、基本的には、古いパ
ケットから順になされる。加えて、コントローラ205
において、以下の優先順位で以て判断がなされ、この判
断に基づく指令がID生成回路203および203’に
対して出され、パケットが破棄される。第1に、最新の
パケットがNullパケットなら、これが破棄される。
第2に、最古のパケットがエラーなら、それが破棄され
る。第3に、入力されたパケットがNullパケットな
ら、それが破棄される。第4に、上述の第1〜第3以外
であれば、最古のパケットが破棄される。
【0147】最新のパケットの破棄は、入力されFIF
O202に到来したパケットを上書きすることでなされ
る。最古のパケットの破棄は、シフトレジスタ204を
空送りすることなされる。FIFO202に到来したパ
ケットの破棄は、このパケットを無視することでなされ
る。FIFO202はバンク指定方式であり、そのバン
ク番号はシフトレジスタ204に書かれている。そのた
め、FIFO202の空読みは不要で、シフトレジスタ
204の方の操作だけで済む。
【0148】メモリコントローラ74は、図22Fに示
される、1008クロック周期で動作している。ビデオ
データの出力期間260,オーディオデータ出力期間2
61,およびビデオデータの外符号訂正出力の期間26
2の位置は、それぞれこの1008クロック内で固定と
される。それらが使用しない582クロックの期間がI
D再現回路71からデスクランブラ72を介して入力さ
れるパケットのために解放される。この期間は、メモリ
コントローラ74が受信開始不能とされる。メモリコン
トローラ74から受信開始不能を示す信号busyが出
力される。この、信号busyは、ID再現回路71に
供給される。これにより、上述のようなSDRAM75
に対する調歩を行なうことが可能とされる。
【0149】なお、上述では、データ圧縮型のディジタ
ルVTRとしてこの実施の一形態が説明されているが、
これは一例であって、この発明はこれに限定されるもの
ではない。例えば、この発明は、データが非圧縮である
装置にも適用することができる。さらに、ドラム回転数
やフレーム周波数が異なっても構わない。もちろん、V
TRに限らず、一定の間隔のデータパケットにより構成
されるデータ伝送で、エラー訂正回路を有するあらゆる
システムにおいて、この発明の応用が可能である。
【0150】さらに、上述の実施の一形態では、テープ
フォーマットは、1トラック当たり、ビデオデータが2
セクタで全250シンクブロック、オーディオデータが
4セクタで全16シンクブロックとされているが、これ
はこの例に限定されない。例えば、1トラック当たりの
シンクブロック数やセクタ数、構成が異なっていても、
全く問題なく実現可能である。
【0151】さらにまた、シンクブロック内のデータの
配列や、バイト数,ビットサイン,あるいは内部パケッ
トのそれらの条件も、この実施の一形態に示されたもの
以外でも実現可能である。例えば、ID0は、単調増加
である必要はなく、所定の規則に従い前後のパケットか
ら予測できるようなものであれば応用可能である。ま
た、信号源のデータにスクランブルが掛かっていなくて
もよい。
【0152】また、上述で示した各部のブロック図は、
それぞれ一例であり、これに限定されるものではなく、
例えばpid0やid2の各種情報は、遅延時間が固定
である段階でパケットに乗せられればよい。また、上述
ではこれら各種情報の用途を幾つか示したが、これは一
例であって、必ずしも全てを実現する必要もない。
【0153】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、ヘッド切り替えのタイミングに基づき予測した各種
情報がパケットに埋め込まれるため、これら情報が再生
信号に基づくデータ本体と全く同一の遅延時間で伝搬さ
れる。したがって、データ本体をパケットから取り出す
と同時にこれら各種情報を抽出することで、各段階での
タイミング調整が不要となる効果がある。
【0154】また、この発明によれば、ヘッド切り替え
のタイミングに基づき予測したID0の期待値(pid
0)がパケットに埋め込まれるため、エラーがあるパケ
ットの前後のパケットのIDが信用できないような場合
でも、エラーがあるパケットのIDを再現することがで
きる効果がある。
【0155】さらに、この発明によれば、ID0を最終
的にはpid0で置き替えることができ、何らかのデー
タがSDRAMに対して書き込まれる。そのため、例え
ばトラック全体にエラーがあるような場合でもSDRA
Mが書き替えられていくため、更新されない古いデータ
が重複して送り出されることが無いという効果がある。
【0156】さらにまた、この発明では、フォーマット
的に無効であることを示す情報がパケットに折り込まれ
るので、例えばエラーモニタやエラー計数において、無
効部分を観測対象から除外することができる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に適用できる、4ヘッドシステムによ
るディジタルVTRの記録・再生系の構成の一例を示す
ブロック図である。
【図2】この発明に適用できる、8ヘッドシステムによ
るディジタルVTRの記録・再生系の構成の一例を示す
ブロック図である。
【図3】磁気テープ上に形成される1トラックのフォー
マットを示す略線図である。
【図4】積符号によるエラー訂正符号を説明するための
略線図である。
【図5】ID0およびID1の構成の一例を示す略線図
である。
【図6】ECCデコーダのIC回路の一例を示すブロッ
ク図である。
【図7】磁気テープ上の記録パターンを示す略線図であ
る。
【図8】ECCデコーダ内部でのデータの変化を説明す
るための略線図である。
【図9】ECCデコーダ内部でのデータの変化を説明す
るための略線図である。
【図11】ECCデコーダ内部でのデータの変化を説明
するための略線図である。
【図12】ECCデコーダ内部でのデータの変化を説明
するための略線図である。
【図13】ECCデコーダ内部でのデータの変化を説明
するための略線図である。
【図14】レート変換器の構成の一例を示すブロック図
である。
【図15】レート変換器での各信号の一例を示すタイミ
ングチャートである。
【図16】ID再現の方法を説明するための略線図であ
る。
【図17】ID再現の方法を説明するためのフローチャ
ートである。
【図18】ID再現の方法を説明するためのフローチャ
ートである。
【図19】この発明の方法でID再現を行なった際の効
果の一例を示す略線図である。
【図20】ID再現回路の構成の一例を示すブロック図
である。
【図21】ID再現回路におけるID生成部の構成の一
例を示すブロック図である。
【図22】ID再現回路およびメモリコントローラにお
ける、信号の入出力に関するタイミングチャートである
【符号の説明】
14・・・磁気テープ、21,22,53,54・・・
ECCデコーダ、60・・・ECCデコーダIC、6
3,67・・・レート変換器、69・・・内符号デコー
ダ、71・・・ID再現回路、72・・・デスクランブ
ラ、74・・・メモリコントローラ、75・・・SDR
AM、76・・・ビデオ外符号デコーダ、101,10
5,106・・・セレクタ、103・・・ライト・コン
トローラ、104・・・リード・コントローラ、111
・・・SWP遅延回路、113・・・比較器、201,
201’・・・FIFO、202,202’・・・RA
M、203,203’・・・ID生成回路、204,2
04’・・・シフトレジスタ、206・・・コントロー
ラ、213・・・セレクタ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年8月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】追加
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に適用できる、4ヘッドシステムによ
るディジタルVTRの記録・再生系の構成の一例を示す
ブロック図である。
【図2】この発明に適用できる、8ヘッドシステムによ
るディジタルVTRの記録・再生系の構成の一例を示す
ブロック図である。
【図3】磁気テープ上に形成される1トラックのフォー
マットを示す略線図である。
【図4】積符号によるエラー訂正符号を説明するための
略線図である。
【図5】ID0およびID1の構成の一例を示す略線図
である。
【図6】ECCデコーダのIC回路の一例を示すブロッ
ク図である。
【図7】磁気テープ上の記録パターンを示す略線図であ
る。
【図8】ECCデコーダ内部でのデータの変化を説明す
るための略線図である。
【図9】ECCデコーダ内部でのデータの変化を説明す
るための略線図である。
【図10】pid0,id2,およびc1efを説明す
るための略線図である。
【図11】ECCデコーダ内部でのデータの変化を説明
するための略線図である。
【図12】ECCデコーダ内部でのデータの変化を説明
するための略線図である。
【図13】ECCデコーダ内部でのデータの変化を説明
するための略線図である。
【図14】レート変換器の構成の一例を示すブロック図
である。
【図15】レート変換器での各信号の一例を示すタイミ
ングチャートである。
【図16】ID再現の方法を説明するための略線図であ
る。
【図17】ID再現の方法を説明するためのフローチャ
ートである。
【図18】ID再現の方法を説明するためのフローチャ
ートである。
【図19】この発明の方法でID再現を行なった際の効
果の一例を示す略線図である。
【図20】ID再現回路の構成の一例を示すブロック図
である。
【図21】ID再現回路におけるID生成部の構成の一
例を示すブロック図である。
【図22】ID再現回路およびメモリコントローラにお
ける、信号の入出力に関するタイミングチャートである
【符号の説明】 14・・・磁気テープ、21,22,53,54・・・
ECCデコーダ、60・・・ECCデコーダIC、6
3,67・・・レート変換器、69・・・内符号デコー
ダ、71・・・ID再現回路、72・・・デスクランブ
ラ、74・・・メモリコントローラ、75・・・SDR
AM、76・・・ビデオ外符号デコーダ、101,10
5,106・・・セレクタ、103・・・ライト・コン
トローラ、104・・・リード・コントローラ、111
・・・SWP遅延回路、113・・・比較器、201,
201’・・・FIFO、202,202’・・・RA
M、203,203’・・・ID生成回路、204,2
04’・・・シフトレジスタ、206・・・コントロー
ラ、213・・・セレクタ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気テープに対してエラー訂正符号化さ
    れたデータとデータ単位毎に設けられたIDとが記録さ
    れ、該記録された信号を回転ドラム上に設けられたヘッ
    ドで以て再生し、該再生された信号を処理するディジタ
    ル信号処理装置において、 再生信号に基づきデータ単位毎にパケットを作成するパ
    ケット作成手段と、 再生位相に同期したタイミング信号に基づき上記データ
    単位毎のIDを予測するID予測手段とを有し、 上記パケット作成手段は、上記ID予測手段によって得
    られた予測IDを上記パケットに折り込むことを特徴と
    するディジタル信号処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のディジタル信号処理装
    置において、 上記パケットが供給され、供給された該パケットにエラ
    ーがある場合に上記供給されたパケットのIDを再現す
    るID再現手段を有し、 上記ID再現手段は、所定の方法で上記IDの再現を行
    なえない場合には、対応する上記予測IDを上記エラー
    があるパケットのIDとして用いることを特徴とするデ
    ィジタル信号処理装置。
  3. 【請求項3】 磁気テープに対してエラー訂正符号化さ
    れたデータが記録され、該記録された信号を回転ドラム
    上に設けられたヘッドで以て再生し、該再生された信号
    をシンクブロック単位で処理するディジタル信号処理装
    置において、 再生信号からシンクブロック単位でパケットを作成する
    パケット作成手段と、 ヘッド切り替え情報に基づき上記シンクブロック毎のI
    Dを予測すると共に、フォーマット上無効とされるシン
    クブロックに対応するパケットには、上記無効を示す情
    報を折り込むID予測手段とを有することを特徴とする
    ディジタル信号処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のディジタル信号処理装
    置において、 上記再生信号のエラー訂正符号の復号化の際に得られた
    エラー訂正情報を観測するエラー観測手段をさらに有
    し、 上記エラー観測手段は、上記無効を示す情報が上記折り
    込まれたパケットの上記エラー訂正情報を除外すること
    を特徴とするディジタル信号処理装置。
  5. 【請求項5】 磁気テープに対してエラー訂正符号化さ
    れたデータとデータ単位毎に設けられたIDとが記録さ
    れ、該記録された信号を回転ドラム上に設けられたヘッ
    ドで以て再生し、該再生された信号を処理するディジタ
    ル信号処理方法において、 再生信号に基づきデータ単位毎にパケットを作成するパ
    ケット作成のステップと、 再生位相に同期したタイミング信号に基づき上記データ
    単位毎のIDを予測するID予測のステップとを有し、 上記パケット作成のステップは、上記ID予測のステッ
    プによって得られた予測IDを上記パケットに折り込む
    ことを特徴とするディジタル信号処理方法。
  6. 【請求項6】 磁気テープに対してエラー訂正符号化さ
    れたデータが記録され、該記録された信号を回転ドラム
    上に設けられたヘッドで以て再生し、該再生された信号
    をシンクブロック単位で処理するディジタル信号処理方
    法において、 再生信号からシンクブロック単位でパケットを作成する
    パケット作成のステップと、 ヘッド切り替え情報に基づき上記シンクブロック毎のI
    Dを予測すると共に、フォーマット上無効とされるシン
    クブロックに対応するパケットには、上記無効を示す情
    報を折り込むID予測のステップとを有することを特徴
    とするディジタル信号処理方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4872061A (en) * 1987-07-13 1989-10-03 Tokyo Electric Co., Ltd. Facsimile

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US4872061A (en) * 1987-07-13 1989-10-03 Tokyo Electric Co., Ltd. Facsimile

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