JPH1135714A - 親水化被覆フィルム - Google Patents
親水化被覆フィルムInfo
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- JPH1135714A JPH1135714A JP9191703A JP19170397A JPH1135714A JP H1135714 A JPH1135714 A JP H1135714A JP 9191703 A JP9191703 A JP 9191703A JP 19170397 A JP19170397 A JP 19170397A JP H1135714 A JPH1135714 A JP H1135714A
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- film
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Abstract
(57)【要約】
【課題】プラスチックフィルム表面に親水性塗膜を形成
してなる被覆フィルムであって、特に耐屋外暴露汚染性
の要求される用途に有用な親水化被覆フィルムを提供す
る。 【解決手段】プラスチックフィルム上に、反応硬化型樹
脂組成物の樹脂固形分100重量部に対して、下記一般
式 Si(OR)4 (式中、Rは炭素数1〜3のアルキル基)で示されるア
ルキルシリケ−ト及び/又はその低縮合物を0.5〜5
0重量部を配合してなる被覆用組成物を塗布した後、そ
の被膜表面を酸で処理し、水洗してなる親水化被覆フィ
ルム。
してなる被覆フィルムであって、特に耐屋外暴露汚染性
の要求される用途に有用な親水化被覆フィルムを提供す
る。 【解決手段】プラスチックフィルム上に、反応硬化型樹
脂組成物の樹脂固形分100重量部に対して、下記一般
式 Si(OR)4 (式中、Rは炭素数1〜3のアルキル基)で示されるア
ルキルシリケ−ト及び/又はその低縮合物を0.5〜5
0重量部を配合してなる被覆用組成物を塗布した後、そ
の被膜表面を酸で処理し、水洗してなる親水化被覆フィ
ルム。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチックフィ
ルム表面に親水性塗膜を形成してなる被覆フィルムに関
し、特に耐屋外暴露汚染性の要求される用途に有用な親
水化被覆フィルムに関する。
ルム表面に親水性塗膜を形成してなる被覆フィルムに関
し、特に耐屋外暴露汚染性の要求される用途に有用な親
水化被覆フィルムに関する。
【0002】
【従来技術及びその課題】プラスチックフィルムは、各
種用途に応じて多様な材質のものが製造されており、例
えば表面被覆に利用されるものとしては、ポリ塩化ビニ
ル、ポリエチレン、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリ
エチレンテレフタレ−ト(PET)、エチレン・テトラ
フルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリテトラフ
ルオロエチレン・パ−フルオロプロポキシビニルエ−テ
ル共重合体(PFA)等が挙げられ、一般包装材料まで
用途を拡げると、ナイロン、ポリスチレン、ポリウレタ
ン、ポリカ−ボネ−ト(PC)、ポリビニルアルコ−ル
(PVA)、エチレン・ビニルアルコ−ル共重合体(E
VOH)等が挙げられる。
種用途に応じて多様な材質のものが製造されており、例
えば表面被覆に利用されるものとしては、ポリ塩化ビニ
ル、ポリエチレン、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリ
エチレンテレフタレ−ト(PET)、エチレン・テトラ
フルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリテトラフ
ルオロエチレン・パ−フルオロプロポキシビニルエ−テ
ル共重合体(PFA)等が挙げられ、一般包装材料まで
用途を拡げると、ナイロン、ポリスチレン、ポリウレタ
ン、ポリカ−ボネ−ト(PC)、ポリビニルアルコ−ル
(PVA)、エチレン・ビニルアルコ−ル共重合体(E
VOH)等が挙げられる。
【0003】近年、ラミネ−ト鋼板や化粧板等の外装建
材用途や、窓ガラス等への貼着シ−ト、農業用ビニルハ
ウス等の用途などでは、プラスチックフィルムの機能と
して耐汚染性、防曇性等が要求され、それに伴ってフィ
ルム表面に親水性を付与する処理が行われている。
材用途や、窓ガラス等への貼着シ−ト、農業用ビニルハ
ウス等の用途などでは、プラスチックフィルムの機能と
して耐汚染性、防曇性等が要求され、それに伴ってフィ
ルム表面に親水性を付与する処理が行われている。
【0004】プラスチックフィルム自体ではPVAフィ
ルムが最も親水性であるが、これをそのまま用いるとフ
ィルム全体が吸水し屋外用途では乾湿の影響で急速に劣
化してしまう。またEVOHフィルムでも親水性は不十
分である。そこでプラスチックフィルム表面を親水化す
る手段としては、従来、プラズマ処理、コロナ処理等の
表面処理や、フィルム上に更に親水性を有する被膜を形
成する方法などが知られている。
ルムが最も親水性であるが、これをそのまま用いるとフ
ィルム全体が吸水し屋外用途では乾湿の影響で急速に劣
化してしまう。またEVOHフィルムでも親水性は不十
分である。そこでプラスチックフィルム表面を親水化す
る手段としては、従来、プラズマ処理、コロナ処理等の
表面処理や、フィルム上に更に親水性を有する被膜を形
成する方法などが知られている。
【0005】表面処理を施す方法では親水性が長く持続
できないという問題があり、またフィルム上に更に親水
性を有する被膜を形成する方法、例えば被膜中にエチル
シリケートオリゴマーを混入させておき、表面に滲出し
たエチルシリケートオリゴマーを雨、空気中の水分など
によって加水分解しシラノール基を生成させて被膜表面
を親水化する方法では、被膜表面が親水化するまでに屋
外放置で3〜6ヶ月間を必要とし、それまでは表面が疎
水性で表面の耐暴露汚染性が悪く、表面に顕著な汚れを
生じやすいという問題があった。
できないという問題があり、またフィルム上に更に親水
性を有する被膜を形成する方法、例えば被膜中にエチル
シリケートオリゴマーを混入させておき、表面に滲出し
たエチルシリケートオリゴマーを雨、空気中の水分など
によって加水分解しシラノール基を生成させて被膜表面
を親水化する方法では、被膜表面が親水化するまでに屋
外放置で3〜6ヶ月間を必要とし、それまでは表面が疎
水性で表面の耐暴露汚染性が悪く、表面に顕著な汚れを
生じやすいという問題があった。
【0006】本発明の目的は、余分な工程を必要とする
ことなく、屋外での使用において初期から被膜表面を親
水化できて耐暴露汚染性に優れ、かつ耐久性等の膜性能
も良好な被膜をプラスチックフィルム表面に形成してな
る親水化被覆フィルムを提供することである。
ことなく、屋外での使用において初期から被膜表面を親
水化できて耐暴露汚染性に優れ、かつ耐久性等の膜性能
も良好な被膜をプラスチックフィルム表面に形成してな
る親水化被覆フィルムを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
を解決すべく鋭意検討した結果、オルガノシリケ−ト及
び/又はその低縮合物を配合してなる被覆用組成物を塗
布後その被膜表面を酸処理することによって、膜表面が
初期から親水化された被覆フィルムが得られることを見
出し本発明を完成するに至った。
を解決すべく鋭意検討した結果、オルガノシリケ−ト及
び/又はその低縮合物を配合してなる被覆用組成物を塗
布後その被膜表面を酸処理することによって、膜表面が
初期から親水化された被覆フィルムが得られることを見
出し本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち本発明は、プラスチックフィルム
上に、反応硬化型樹脂組成物の樹脂固形分100重量部
に対して、下記一般式 Si(OR)4 (式中、Rは炭素数1〜3のアルキル基)で示されるア
ルキルシリケ−ト及び/又はその低縮合物を0.5〜5
0重量部を配合してなる被覆用組成物を塗布した後、そ
の被膜表面を酸で処理し、水洗してなる親水化被覆フィ
ルムを提供するものである。
上に、反応硬化型樹脂組成物の樹脂固形分100重量部
に対して、下記一般式 Si(OR)4 (式中、Rは炭素数1〜3のアルキル基)で示されるア
ルキルシリケ−ト及び/又はその低縮合物を0.5〜5
0重量部を配合してなる被覆用組成物を塗布した後、そ
の被膜表面を酸で処理し、水洗してなる親水化被覆フィ
ルムを提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】上記被覆用組成物に使用される反
応硬化型樹脂組成物としては、従来公知の樹脂組成から
適宜選択して使用できるが、耐汚染性の面からは、水酸
基含有樹脂を基体樹脂とする樹脂組成物が好適である。
応硬化型樹脂組成物としては、従来公知の樹脂組成から
適宜選択して使用できるが、耐汚染性の面からは、水酸
基含有樹脂を基体樹脂とする樹脂組成物が好適である。
【0010】水酸基含有樹脂としては、例えば、アクリ
ル樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、シリコ−ン樹
脂などを挙げることができる。アクリル樹脂はウレタン
変性などの変性をされたものであってもよく、ポリエス
テル樹脂は、オイルフリーポリエステル樹脂、油変性ア
ルキド樹脂、ウレタン変性ポリエステル樹脂、ウレタン
変性アルキド樹脂などのいずれであってもよい。該水酸
基含有樹脂は、数平均分子量が1,000〜100,0
00、水酸基価が2〜200mgKOH/gの範囲であ
ることが好ましい。
ル樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、シリコ−ン樹
脂などを挙げることができる。アクリル樹脂はウレタン
変性などの変性をされたものであってもよく、ポリエス
テル樹脂は、オイルフリーポリエステル樹脂、油変性ア
ルキド樹脂、ウレタン変性ポリエステル樹脂、ウレタン
変性アルキド樹脂などのいずれであってもよい。該水酸
基含有樹脂は、数平均分子量が1,000〜100,0
00、水酸基価が2〜200mgKOH/gの範囲であ
ることが好ましい。
【0011】これらのうちアクリル樹脂としては、2−
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−ト、ヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレ−ト等の水酸基含有モノマ−
と、スチレンや(メタ)アクリル酸のアルキルエステル
等の他のモノマ−との共重合体などが例示できる。
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−ト、ヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレ−ト等の水酸基含有モノマ−
と、スチレンや(メタ)アクリル酸のアルキルエステル
等の他のモノマ−との共重合体などが例示できる。
【0012】上記水酸基含有樹脂は架橋剤と組合せて使
用することができ、該架橋剤としては、例えばアミノ樹
脂及びポリイソシアネート化合物などが挙げられ、特に
ポリイソシアネ−ト化合物が好適である。該ポリイソシ
アネート化合物は、フリーのイソシアネート基を有する
ポリイソシアネート化合物であってもイソシアネート基
をブロック化剤によってブロック化したものであっても
よい。
用することができ、該架橋剤としては、例えばアミノ樹
脂及びポリイソシアネート化合物などが挙げられ、特に
ポリイソシアネ−ト化合物が好適である。該ポリイソシ
アネート化合物は、フリーのイソシアネート基を有する
ポリイソシアネート化合物であってもイソシアネート基
をブロック化剤によってブロック化したものであっても
よい。
【0013】上記ブロック化する前のポリイソシアネー
ト化合物としては、例えばヘキサメチレンジイソシアネ
ートもしくはトリメチルヘキサメチレンジイソシアネー
トの如き脂肪族ジイソシアネート類;水素添加キシリレ
ンジイソシアネートもしくはイソホロンジイソシアネー
トの如き環状脂肪族ジイソシアネート類;トリレンジイ
ソシアネートもしくは4,4′−ジフェニルメタンジイ
ソシアネートの如き芳香族ジイソシアネート類の如き有
機ジイソシアネートそれ自体、またはこれらの各有機ジ
イソシアネートと多価アルコール、低分子量ポリエステ
ル樹脂もしくは水等との付加物、あるいは上記した如き
各有機ジイソシアネート同志の環化重合体、更にはイソ
シアネート・ビウレット体等が挙げられる。
ト化合物としては、例えばヘキサメチレンジイソシアネ
ートもしくはトリメチルヘキサメチレンジイソシアネー
トの如き脂肪族ジイソシアネート類;水素添加キシリレ
ンジイソシアネートもしくはイソホロンジイソシアネー
トの如き環状脂肪族ジイソシアネート類;トリレンジイ
ソシアネートもしくは4,4′−ジフェニルメタンジイ
ソシアネートの如き芳香族ジイソシアネート類の如き有
機ジイソシアネートそれ自体、またはこれらの各有機ジ
イソシアネートと多価アルコール、低分子量ポリエステ
ル樹脂もしくは水等との付加物、あるいは上記した如き
各有機ジイソシアネート同志の環化重合体、更にはイソ
シアネート・ビウレット体等が挙げられる。
【0014】イソシアネート基をブロックするブロック
化剤としては、例えばフェノール系、ラクタム系、アル
コール系、オキシム系、活性メチレン系などのブロック
化剤を使用することができる。
化剤としては、例えばフェノール系、ラクタム系、アル
コール系、オキシム系、活性メチレン系などのブロック
化剤を使用することができる。
【0015】また上記被覆用組成物に用いられる反応硬
化型樹脂組成物として、シラノ−ル基及び/又は加水分
解性シリル基、水酸基及びエポキシ基を必須官能基成分
として、同一樹脂内又は混合樹脂内に含有し、さらに硬
化触媒を含有する樹脂組成物が使用できる。かかる基体
樹脂としては、例えば水酸基含有樹脂、エポキシ基含
有樹脂、シラノ−ル基及び/又は加水分解性シリル基含
有樹脂の3成分を含有する樹脂混合物、エポキシ基含
有樹脂、シラノ−ル基及び/又は加水分解性シリル基含
有樹脂の2成分の樹脂混合物であって、両者のいずれか
一方又は両方に水酸基を含有する樹脂混合物、水酸
基、エポキシ基、シラノ−ル基及び/又は加水分解性シ
リル基を含有する樹脂が挙げられる。
化型樹脂組成物として、シラノ−ル基及び/又は加水分
解性シリル基、水酸基及びエポキシ基を必須官能基成分
として、同一樹脂内又は混合樹脂内に含有し、さらに硬
化触媒を含有する樹脂組成物が使用できる。かかる基体
樹脂としては、例えば水酸基含有樹脂、エポキシ基含
有樹脂、シラノ−ル基及び/又は加水分解性シリル基含
有樹脂の3成分を含有する樹脂混合物、エポキシ基含
有樹脂、シラノ−ル基及び/又は加水分解性シリル基含
有樹脂の2成分の樹脂混合物であって、両者のいずれか
一方又は両方に水酸基を含有する樹脂混合物、水酸
基、エポキシ基、シラノ−ル基及び/又は加水分解性シ
リル基を含有する樹脂が挙げられる。
【0016】上記〜の樹脂としては、例えば特開平
2−160879号公報に示されているように、2−ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレ−ト、ヒドロキシプロ
ピル(メタ)アクリレ−ト等の水酸基含有モノマ−;グ
リシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエー
テル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)
アクリレート等のエポキシ基含有モノマ−;γ−(メ
タ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、
γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシ
シラン、ビニルトリメトキシシラン、p−(トリメトキ
シシリルプロピル)−α−メチルスチレン、これらに基
づくポリシロキサン系マクロモノマー等のシラン化合
物;スチレンや(メタ)アクリル酸のアルキルエステル
等の他のモノマ−から適宜選択し共重合させて得られる
ものが例示できる。
2−160879号公報に示されているように、2−ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレ−ト、ヒドロキシプロ
ピル(メタ)アクリレ−ト等の水酸基含有モノマ−;グ
リシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエー
テル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)
アクリレート等のエポキシ基含有モノマ−;γ−(メ
タ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、
γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシ
シラン、ビニルトリメトキシシラン、p−(トリメトキ
シシリルプロピル)−α−メチルスチレン、これらに基
づくポリシロキサン系マクロモノマー等のシラン化合
物;スチレンや(メタ)アクリル酸のアルキルエステル
等の他のモノマ−から適宜選択し共重合させて得られる
ものが例示できる。
【0017】硬化触媒として、アルミニウムキレート化
合物、チタニウムキレート化合物、ジルコニウムキレー
ト化合物及び錫キレート化合物から選ばれる少なくとも
1種のキレート化合物を含有することが好ましい。上記
キレート化合物の配合量は、樹脂固形分100重量部に
対して0.2〜5重量%の範囲とすることが好適であ
る。
合物、チタニウムキレート化合物、ジルコニウムキレー
ト化合物及び錫キレート化合物から選ばれる少なくとも
1種のキレート化合物を含有することが好ましい。上記
キレート化合物の配合量は、樹脂固形分100重量部に
対して0.2〜5重量%の範囲とすることが好適であ
る。
【0018】上記被覆用組成物に使用されるアルキルシ
リケ−ト及び/又はその低縮合物は、下記一般式 Si(OR)4 (式中、Rは炭素数1〜3のアルキル基)で示されるア
ルキルシリケ−ト及び/又はこれを縮合反応させて得ら
れる約2〜10量体なる低縮合物である。該アルキル基
としては、直鎖状又は分岐状のいずれであってもよく、
例えばメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル基
が挙げられる。該アルキルシリケ−ト及び/又はその低
縮合物中の(OR)基は加水分解によって一部シラノ−
ル基を生成していてもよい。
リケ−ト及び/又はその低縮合物は、下記一般式 Si(OR)4 (式中、Rは炭素数1〜3のアルキル基)で示されるア
ルキルシリケ−ト及び/又はこれを縮合反応させて得ら
れる約2〜10量体なる低縮合物である。該アルキル基
としては、直鎖状又は分岐状のいずれであってもよく、
例えばメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル基
が挙げられる。該アルキルシリケ−ト及び/又はその低
縮合物中の(OR)基は加水分解によって一部シラノ−
ル基を生成していてもよい。
【0019】上記アルキルシリケ−トの好ましい具体例
としては、例えばテトラメトキシシラン、テトラエトキ
シシラン、テトラプロポキシシラン、ジメトキシジエト
キシシラン及びこれらの縮合物が挙げられる。これらの
ものは1種もしくは2種以上組み合わせたものも使用で
きる。
としては、例えばテトラメトキシシラン、テトラエトキ
シシラン、テトラプロポキシシラン、ジメトキシジエト
キシシラン及びこれらの縮合物が挙げられる。これらの
ものは1種もしくは2種以上組み合わせたものも使用で
きる。
【0020】上記アルキルシリケ−ト及び/又はその低
縮合物は、前記反応硬化型樹脂組成物の樹脂固形分10
0重量部に対して、0.5〜50重量部、好ましくは3
〜40重量部配合される。該配合量が0.5未満では、
被膜層の耐汚染性に劣り、一方50重量部を越えると被
膜物性が低下するの好ましくない。
縮合物は、前記反応硬化型樹脂組成物の樹脂固形分10
0重量部に対して、0.5〜50重量部、好ましくは3
〜40重量部配合される。該配合量が0.5未満では、
被膜層の耐汚染性に劣り、一方50重量部を越えると被
膜物性が低下するの好ましくない。
【0021】上記被覆用組成物には、さらに必要に応じ
て、有機溶剤、着色剤、充填剤、流動調整剤、可塑剤、
紫外線吸収剤などを配合することができる。
て、有機溶剤、着色剤、充填剤、流動調整剤、可塑剤、
紫外線吸収剤などを配合することができる。
【0022】本発明では、プラスチックフィルム表面
に、上記被覆用組成物をスプレー、刷毛、ローラー、ナ
イフコ−タ−、リップコ−タ−、グラビアコ−タ−など
従来公知の手段によって塗布して被膜層を設けるもので
ある。被膜層の膜厚は特に限定されるものではないが、
通常、乾燥膜厚で0.5〜200ミクロン、好ましくは
3〜100ミクロンの範囲であることが好適である。ま
た被膜層は、常温〜200℃で約10秒〜10時間程度
乾燥させる(熱風又は赤外線加熱)ことにより硬化させ
ることができる。
に、上記被覆用組成物をスプレー、刷毛、ローラー、ナ
イフコ−タ−、リップコ−タ−、グラビアコ−タ−など
従来公知の手段によって塗布して被膜層を設けるもので
ある。被膜層の膜厚は特に限定されるものではないが、
通常、乾燥膜厚で0.5〜200ミクロン、好ましくは
3〜100ミクロンの範囲であることが好適である。ま
た被膜層は、常温〜200℃で約10秒〜10時間程度
乾燥させる(熱風又は赤外線加熱)ことにより硬化させ
ることができる。
【0023】次いで本発明では、得られた被膜表面を酸
で処理した後、該被膜表面に付着した酸を水洗して除去
する。酸処理の方法としては、0.0001〜5N、好
ましくは0.001〜1Nの硫酸や塩酸水溶液などを必
要に応じて常温〜80℃に加温して用いて、約10秒〜
10時間浸漬或いは噴霧などを行なうことが挙げられ
る。生産ラインの適性からは浸漬或いは噴霧を約5分以
内、好ましくは約2分以内に行うことが望ましい。水洗
後の乾燥は常温〜80℃で約1分〜1時間程度(熱風又
は赤外線加熱)行なうことができる。
で処理した後、該被膜表面に付着した酸を水洗して除去
する。酸処理の方法としては、0.0001〜5N、好
ましくは0.001〜1Nの硫酸や塩酸水溶液などを必
要に応じて常温〜80℃に加温して用いて、約10秒〜
10時間浸漬或いは噴霧などを行なうことが挙げられ
る。生産ラインの適性からは浸漬或いは噴霧を約5分以
内、好ましくは約2分以内に行うことが望ましい。水洗
後の乾燥は常温〜80℃で約1分〜1時間程度(熱風又
は赤外線加熱)行なうことができる。
【0024】上記プラスチックフィルムとしては、従来
公知のものが使用でき、例えばポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリ酢酸
ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニル(PV
F)、ポリエチレンテレフタレ−ト(PET)、エチレ
ン・テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポ
リテトラフルオロエチレン・パ−フルオロプロポキシビ
ニルエ−テル共重合体(PFA)、ナイロン、ポリスチ
レン、ポリウレタン、ポリカ−ボネ−ト(PC)、ポリ
ビニルアルコ−ル(PVA)、エチレン・ビニルアルコ
−ル共重合体(EVOH)、ポリカ−ボネ−ト、ポリア
セタ−ル、AS樹脂、ABS樹脂、メラミン樹脂、アク
リル樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、ポリエステル
樹脂等の熱可塑型プラスチックもしくは架橋型プラスチ
ックフィルムなどを挙げることができる。またこれらプ
ラスチックフィルムは紫外線吸収剤、充填剤、熱安定剤
などを含むものであってもよい。これらのうち酸に弱い
PETやEVALなどを用いる場合には酸処理時の液濃
度や処理時間に留意する必要がある。
公知のものが使用でき、例えばポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリ酢酸
ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニル(PV
F)、ポリエチレンテレフタレ−ト(PET)、エチレ
ン・テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポ
リテトラフルオロエチレン・パ−フルオロプロポキシビ
ニルエ−テル共重合体(PFA)、ナイロン、ポリスチ
レン、ポリウレタン、ポリカ−ボネ−ト(PC)、ポリ
ビニルアルコ−ル(PVA)、エチレン・ビニルアルコ
−ル共重合体(EVOH)、ポリカ−ボネ−ト、ポリア
セタ−ル、AS樹脂、ABS樹脂、メラミン樹脂、アク
リル樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、ポリエステル
樹脂等の熱可塑型プラスチックもしくは架橋型プラスチ
ックフィルムなどを挙げることができる。またこれらプ
ラスチックフィルムは紫外線吸収剤、充填剤、熱安定剤
などを含むものであってもよい。これらのうち酸に弱い
PETやEVALなどを用いる場合には酸処理時の液濃
度や処理時間に留意する必要がある。
【0025】また塗布に先立って、該プラスチックフィ
ルム表面をコロナ放電などによる表面処理を施しておい
てもよい。さらに必要に応じてプライマ−塗装、着色塗
装などの下地塗装を施しておいてもよい。
ルム表面をコロナ放電などによる表面処理を施しておい
てもよい。さらに必要に応じてプライマ−塗装、着色塗
装などの下地塗装を施しておいてもよい。
【0026】本発明のフィルムは、また必要に応じて、
プラスチックフィルム層の片面(上記組成物による被膜
と反対の面)に、接着剤層を介して、天然紙、合成紙な
どの紙類、及びこれらを組み合わせてなるフィルム類な
どを積層してもよく、また接着剤層を介してラミネ−ト
金属板を形成してもよい。
プラスチックフィルム層の片面(上記組成物による被膜
と反対の面)に、接着剤層を介して、天然紙、合成紙な
どの紙類、及びこれらを組み合わせてなるフィルム類な
どを積層してもよく、また接着剤層を介してラミネ−ト
金属板を形成してもよい。
【0027】本発明の親水化被覆フィルムを適当な基材
にラミネ−トするなどの方法を用いて外装建材用途など
の屋外用途に供すると、親水性被膜層によって汚れが雨
水などによって洗い流されやすくなり、良好な耐暴露汚
染性を示すものである。
にラミネ−トするなどの方法を用いて外装建材用途など
の屋外用途に供すると、親水性被膜層によって汚れが雨
水などによって洗い流されやすくなり、良好な耐暴露汚
染性を示すものである。
【0028】本発明のフィルムは、外装建材用途だけで
なく、防曇性が要求される農業用フィルムや結露防止が
要求される浴室回りや窓ガラス、熱交換器などにも用い
ることができる。
なく、防曇性が要求される農業用フィルムや結露防止が
要求される浴室回りや窓ガラス、熱交換器などにも用い
ることができる。
【0029】屋外暴露による被膜層の汚れの評価方法
は、例えば、鋼橋塗装 Vol.21 No.4に建設省土木研究
所、片脇氏らによって記載されており、目視官能評価と
最も高い相関性を示したのは、明度差の測定結果であ
り、汚れを定量的に評価する方法として明度差(Δ
L* )が最もよいことが記載されている。
は、例えば、鋼橋塗装 Vol.21 No.4に建設省土木研究
所、片脇氏らによって記載されており、目視官能評価と
最も高い相関性を示したのは、明度差の測定結果であ
り、汚れを定量的に評価する方法として明度差(Δ
L* )が最もよいことが記載されている。
【0030】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明する。「部」及び「%」は、それぞれ重量基準によ
るものとする。
説明する。「部」及び「%」は、それぞれ重量基準によ
るものとする。
【0031】被覆用組成物の作成 作成例1 加熱、保持したエチレングリコールモノエチルエーテル
アセテート100部中で、γ−メタクリロイルオキシプ
ロピルトリメトキシシラン20部、2−ヒドロキシエチ
ルメタクリレート5部、3,4−エポキシシクロヘキシ
ルメチルメタクリレート20部、スチレン15部、メチ
ルメタクリレート10部及びエチルアクリレート30部
のモノマー混合物を重合開始剤の存在下にて重合して固
形分50%のアクリル樹脂溶液(1)を得た。得られた
樹脂溶液(1)の樹脂固形分は、数平均分子量約6,0
00であり、エポキシ基量1.1当量/kg、珪素原子
に直接結合するメトキシ基量2.9当量/kgを有して
いた。
アセテート100部中で、γ−メタクリロイルオキシプ
ロピルトリメトキシシラン20部、2−ヒドロキシエチ
ルメタクリレート5部、3,4−エポキシシクロヘキシ
ルメチルメタクリレート20部、スチレン15部、メチ
ルメタクリレート10部及びエチルアクリレート30部
のモノマー混合物を重合開始剤の存在下にて重合して固
形分50%のアクリル樹脂溶液(1)を得た。得られた
樹脂溶液(1)の樹脂固形分は、数平均分子量約6,0
00であり、エポキシ基量1.1当量/kg、珪素原子
に直接結合するメトキシ基量2.9当量/kgを有して
いた。
【0032】上記で得た固形分50%のアクリル樹脂溶
液(1)200部に、硬化触媒であるトリス(アセチル
アセトナト)アルミニウム2部、及び「エチルシリケ−
ト48」(コルコ−ト社製、テトラエチルシリケ−トの
縮合物)10部を混合、撹拌して被覆用組成物を得
た。
液(1)200部に、硬化触媒であるトリス(アセチル
アセトナト)アルミニウム2部、及び「エチルシリケ−
ト48」(コルコ−ト社製、テトラエチルシリケ−トの
縮合物)10部を混合、撹拌して被覆用組成物を得
た。
【0033】作成例2 加熱、保持したエチレングリコールモノエチルエーテル
100部中で、スチレン30部、メチルメタクリレート
30部、エチルアクリレート30部及び2−ヒドロキシ
エチルメタクリレート10部のモノマー混合物を重合開
始剤の存在下にて重合して固形分50%のアクリル樹脂
溶液(2)を得た。得られた樹脂溶液(2)の樹脂固形
分は、数平均分子量約2,000、水酸基価43mgK
OH/gを有していた。
100部中で、スチレン30部、メチルメタクリレート
30部、エチルアクリレート30部及び2−ヒドロキシ
エチルメタクリレート10部のモノマー混合物を重合開
始剤の存在下にて重合して固形分50%のアクリル樹脂
溶液(2)を得た。得られた樹脂溶液(2)の樹脂固形
分は、数平均分子量約2,000、水酸基価43mgK
OH/gを有していた。
【0034】上記で得た固形分50%のアクリル樹脂溶
液(2)を200部、「TPA−90E」(旭化成工業
社製、N,N´,N''−トリス(6−イソシアネ−トヘ
キシル)イソシアネ−ト、固形分90%)30部、ジブ
チル錫ジラウレート0.065部、及び「エチルシリケ
−ト48」(コルコ−ト社製、テトラエチルシリケ−ト
の縮合物)10部を混合、撹拌して被覆用組成物を得
た。
液(2)を200部、「TPA−90E」(旭化成工業
社製、N,N´,N''−トリス(6−イソシアネ−トヘ
キシル)イソシアネ−ト、固形分90%)30部、ジブ
チル錫ジラウレート0.065部、及び「エチルシリケ
−ト48」(コルコ−ト社製、テトラエチルシリケ−ト
の縮合物)10部を混合、撹拌して被覆用組成物を得
た。
【0035】作成例3 作成例1において、「エチルシリケ−ト48」10部の
かわりに、テトラエチルシリケートを加水分解触媒であ
る塩酸、少量の水及びエタノールの存在下に加水分解縮
合して得られる固形分50%のエチルシリケート縮合体
溶液20部を用いる以外は作成例1と同様にして被覆用
組成物を得た。
かわりに、テトラエチルシリケートを加水分解触媒であ
る塩酸、少量の水及びエタノールの存在下に加水分解縮
合して得られる固形分50%のエチルシリケート縮合体
溶液20部を用いる以外は作成例1と同様にして被覆用
組成物を得た。
【0036】該エチルシリケート縮合体は平均約4量体
であり、示性式 Si(OC2 H5)1.5 (OH)0.5
で表されるものであり、珪素原子に直接結合するエト
キシ基の量は12.5当量/kgであった。
であり、示性式 Si(OC2 H5)1.5 (OH)0.5
で表されるものであり、珪素原子に直接結合するエト
キシ基の量は12.5当量/kgであった。
【0037】作成例4 作成例2において、「エチルシリケ−ト48」10部の
かわりに、作成例3で得た固形分50%のエチルシリケ
ート縮合体溶液20部を用いる以外は作成例2と同様に
して被覆用組成物を得た。
かわりに、作成例3で得た固形分50%のエチルシリケ
ート縮合体溶液20部を用いる以外は作成例2と同様に
して被覆用組成物を得た。
【0038】作成例5、6 作成例1及び作成例2において、夫々「エチルシリケ−
ト48」10部を除く以外は作成例1及び作成例2と同
様にして被覆用組成物、を得た。
ト48」10部を除く以外は作成例1及び作成例2と同
様にして被覆用組成物、を得た。
【0039】被覆フィルムの製造 実施例1〜8及び比較例1〜11 上記作成例で得た被覆用組成物〜を、透明で紫外線
吸収剤を配合した厚さ25μmのポリエチレンテレフタ
レ−トフィルム(PET)(コロナ放電処理済)又は透
明な厚さ50μmの塩化ビニルフィルム(PVC)に対
して、乾燥膜厚で5μmとなるようバ−コ−タ−にて塗
布し、同表に示す乾燥条件で焼き付けた後、必要に応じ
て該被覆フィルムを60℃に加温した0.1N硫酸水溶
液に2分間浸漬し水洗・乾燥して各親水化被覆フィルム
を製造した。
吸収剤を配合した厚さ25μmのポリエチレンテレフタ
レ−トフィルム(PET)(コロナ放電処理済)又は透
明な厚さ50μmの塩化ビニルフィルム(PVC)に対
して、乾燥膜厚で5μmとなるようバ−コ−タ−にて塗
布し、同表に示す乾燥条件で焼き付けた後、必要に応じ
て該被覆フィルムを60℃に加温した0.1N硫酸水溶
液に2分間浸漬し水洗・乾燥して各親水化被覆フィルム
を製造した。
【0040】次いで「レタンPG−80ホワイト」(ア
クリルウレタン塗料、関西ペイント社製)が塗装された
錫メッキ鋼板(厚さ0.8mm)上にアクリル系接着剤
を乾燥膜厚で約10μmになるように塗布し、この上か
ら上記で得た各親水化被覆フィルムの被膜層を有さない
面を重ね合わせて圧力をかけラミネ−トした後、約10
0℃で1分間乾燥して各試験板を作成し、これを下記試
験に供した。尚、比較例11ではETFEフィルムをラ
ミネ−トして試験に供した。結果を表1に示す。
クリルウレタン塗料、関西ペイント社製)が塗装された
錫メッキ鋼板(厚さ0.8mm)上にアクリル系接着剤
を乾燥膜厚で約10μmになるように塗布し、この上か
ら上記で得た各親水化被覆フィルムの被膜層を有さない
面を重ね合わせて圧力をかけラミネ−トした後、約10
0℃で1分間乾燥して各試験板を作成し、これを下記試
験に供した。尚、比較例11ではETFEフィルムをラ
ミネ−トして試験に供した。結果を表1に示す。
【0041】試験方法 初期被膜の外観:各試験板の被膜表面のチヂミ、ツヤボ
ケを目視で観察し下記基準で評価した。
ケを目視で観察し下記基準で評価した。
【0042】○:全く異常が認められない △:チヂミ、ツヤボケが認められる ×:チヂミ、ツヤボケが著しく認められる 初期フィルムの透明性:各試験板フィルムの透明性を目
視で観察し下記基準で評価した。
視で観察し下記基準で評価した。
【0043】 ○:透明、異常なし ×:透明性が若干劣る 初期フィルムの光沢:JIS K−5400に従って6
0度グロスを測定した。
0度グロスを測定した。
【0044】初期被膜の付着性:JIS K−5400
8.5.3のクロスカットテ−プ法に従って行った。
評価は10点満点で行った。
8.5.3のクロスカットテ−プ法に従って行った。
評価は10点満点で行った。
【0045】初期の水接触角:塗装直後の試験板を温度
20℃、湿度60%RHの室内に約1時間放置した後、
試験板の被膜面に、0.03ccの脱イオン水の水滴を
形成し、水滴の接触角を協和化学(株)製、コンタクト
アングルメータCA−X150型にて測定した。接触角
が小さくなると親水性が強くなる。
20℃、湿度60%RHの室内に約1時間放置した後、
試験板の被膜面に、0.03ccの脱イオン水の水滴を
形成し、水滴の接触角を協和化学(株)製、コンタクト
アングルメータCA−X150型にて測定した。接触角
が小さくなると親水性が強くなる。
【0046】屋外暴露性:関西ペイント(株)東京工
場、南面30度の角度に試験板を設置し、屋外暴露試験
を行った。屋外暴露2週間後及び2年後の試験板の被膜
表面について、(1)水接触角及び(2)暴露汚染性に
ついて評価を行った。
場、南面30度の角度に試験板を設置し、屋外暴露試験
を行った。屋外暴露2週間後及び2年後の試験板の被膜
表面について、(1)水接触角及び(2)暴露汚染性に
ついて評価を行った。
【0047】(1)水接触角:上記初期板の水接触角の
試験方法と同様に水滴の接触角を測定した。
試験方法と同様に水滴の接触角を測定した。
【0048】(2)暴露汚染性:暴露した試験板の暴露
汚染性を目視で、及び暴露していない初期塗板との明度
差(CIE表色系における明度差ΔL* 値)で評価し
た。ΔL* 値が大きいほど汚れが目立つ。目視による評
価は下記基準にて行った。
汚染性を目視で、及び暴露していない初期塗板との明度
差(CIE表色系における明度差ΔL* 値)で評価し
た。ΔL* 値が大きいほど汚れが目立つ。目視による評
価は下記基準にて行った。
【0049】○:被膜面がほとんど汚れていない(ΔL
* 値が3未満程度) △:被膜面が少し汚れている(ΔL* 値が3以上、10
未満程度) ×:被膜面が著しく汚れている(ΔL* 値が10以上程
度)
* 値が3未満程度) △:被膜面が少し汚れている(ΔL* 値が3以上、10
未満程度) ×:被膜面が著しく汚れている(ΔL* 値が10以上程
度)
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、オルガノシリケ−ト及
び/又はその低縮合物を配合してなる被覆用組成物をプ
ラスチックフィルムに塗布後その被膜表面を酸処理する
ことによって、膜表面が初期から親水化された被覆フィ
ルムが得られる。該フィルムは屋外においても親水性が
持続して、表面の汚れが雨水などによって洗い流されや
すくなり、良好な耐暴露汚染性を長期にわたって示すも
のである。
び/又はその低縮合物を配合してなる被覆用組成物をプ
ラスチックフィルムに塗布後その被膜表面を酸処理する
ことによって、膜表面が初期から親水化された被覆フィ
ルムが得られる。該フィルムは屋外においても親水性が
持続して、表面の汚れが雨水などによって洗い流されや
すくなり、良好な耐暴露汚染性を長期にわたって示すも
のである。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
Claims (3)
- 【請求項1】 プラスチックフィルム上に、反応硬化型
樹脂組成物の樹脂固形分100重量部に対して、下記一
般式 Si(OR)4 (式中、Rは炭素数1〜3のアルキル基)で示されるア
ルキルシリケ−ト及び/又はその低縮合物を0.5〜5
0重量部を配合してなる被覆用組成物を塗布した後、そ
の被膜表面を酸で処理し、水洗してなる親水化被覆フィ
ルム。 - 【請求項2】 反応硬化型樹脂組成物が、水酸基含有樹
脂及びポリイソシアネ−ト化合物を含有するものである
請求項1記載の親水化被覆フィルム。 - 【請求項3】 反応硬化型樹脂組成物が、シラノ−ル基
及び/又は加水分解性シリル基、水酸基及びエポキシ基
を必須官能基成分として、同一樹脂内又は混合樹脂内に
含有し、さらに硬化触媒を含有するものである請求項1
記載の親水化被覆フィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19170397A JP3676539B2 (ja) | 1997-07-17 | 1997-07-17 | 親水化被覆フィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19170397A JP3676539B2 (ja) | 1997-07-17 | 1997-07-17 | 親水化被覆フィルム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1135714A true JPH1135714A (ja) | 1999-02-09 |
JP3676539B2 JP3676539B2 (ja) | 2005-07-27 |
Family
ID=16279083
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19170397A Expired - Fee Related JP3676539B2 (ja) | 1997-07-17 | 1997-07-17 | 親水化被覆フィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3676539B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012040687A (ja) * | 2010-08-12 | 2012-03-01 | Mitsubishi Plastics Inc | 外装用シートおよび外装用シート積層鋼板並びにその製造方法 |
JP2015017262A (ja) * | 2014-08-28 | 2015-01-29 | 大日本印刷株式会社 | 親水性コーティングフィルム及び化粧シート |
-
1997
- 1997-07-17 JP JP19170397A patent/JP3676539B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012040687A (ja) * | 2010-08-12 | 2012-03-01 | Mitsubishi Plastics Inc | 外装用シートおよび外装用シート積層鋼板並びにその製造方法 |
JP2015017262A (ja) * | 2014-08-28 | 2015-01-29 | 大日本印刷株式会社 | 親水性コーティングフィルム及び化粧シート |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3676539B2 (ja) | 2005-07-27 |
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---|---|---|---|
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TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
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