JPH11353947A - 制電性樹脂成形品及びその二次成形品 - Google Patents

制電性樹脂成形品及びその二次成形品

Info

Publication number
JPH11353947A
JPH11353947A JP10178124A JP17812498A JPH11353947A JP H11353947 A JPH11353947 A JP H11353947A JP 10178124 A JP10178124 A JP 10178124A JP 17812498 A JP17812498 A JP 17812498A JP H11353947 A JPH11353947 A JP H11353947A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
antistatic
antistatic layer
molding
less
transparent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10178124A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4087508B2 (ja
Inventor
Masahito Sakai
将人 坂井
Hiroshi Takahashi
浩 高橋
Hidemi Ito
秀己 伊藤
Toshiji Nagamine
敏次 永峰
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takiron Co Ltd
Original Assignee
Takiron Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takiron Co Ltd filed Critical Takiron Co Ltd
Priority to JP17812498A priority Critical patent/JP4087508B2/ja
Publication of JPH11353947A publication Critical patent/JPH11353947A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4087508B2 publication Critical patent/JP4087508B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Non-Insulated Conductors (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱成形(二次成形)によって制電性が低下せ
ず、むしろ制電性も透明性も実質的に向上するような透
明の制電性樹脂成形品と、熱成形(二次成形)によって
むしろ制電性が向上し、制電層越しに基材の色と殆ど変
わらない深みのある色を視認できる有色不透明の制電性
樹脂成形品を提供する。 【解決手段】 透明の制電性樹脂成形品は、熱可塑性樹
脂の透明な基材の表面に、曲がりくねって絡み合う極細
の長炭素繊維を2〜15重量%含んだ厚さ0.15〜
3.5μmの熱可塑性樹脂の透明な制電層を有する成形
品であって、1.1〜10倍の成形倍率で更に熱成形し
たときの全光線透過率が60%以上、ヘーズが20%以
下、制電層の表面抵抗率が1012Ω/□未満となるもの
である。また有色不透明の制電性樹脂成形品は、熱可塑
性樹脂の有色不透明の基材の表面に、上記の制電層を有
する成形品であって、1.1〜10倍の成形倍率で更に
熱成形したときの白色度W(Lab)が、基材単独の白
色度W(Lab)の45%以上の値となり、且つ制電層
の表面抵抗率が1012Ω/□未満となるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱を加えて二次成
形しても制電性の低下を生じない透明又は有色不透明の
制電性樹脂成形品と、その二次成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、半導体製造に用いるキャ
リアーボックス、製造装置の外板、コンピューターハウ
ジング、クリーンルームなどの塵埃を嫌う用途には、静
電気を逃がして塵埃の付着を防止する制電性プラスチッ
ク板などの樹脂成形品が多用されている。
【0003】斯かる制電性プラスチック板は、金属酸化
物粉末やカーボン粉末又は繊維などの導電フィラーを配
合した塗料を塗布するなどの手段によって、プラスチッ
ク板の表面に薄い制電層を形成したものが、製造面、コ
スト面から優位性があるため多用されている。このプラ
スチック板は、制電層に分散する導電フィラーの相互接
触によって制電性が発現されるものである。
【0004】しかし、金属酸化物粉末を配合した塗料を
用いて制電層を形成した制電性プラスチック板は、制電
層が透明ないし白色となるが、カーボン粉末やカーボン
繊維等の炭素系フィラーを配合した塗料を用いて制電層
を形成したものは、制電層が炭素系フィラーによって黒
色化するため、透明な制電性プラスチック板を得ること
ができず、自由な着色もできないという不都合があっ
た。ところが、最近になって、炭素系フィラーを配合し
ているにも拘らず黒色化しない組成物が開発された。
【0005】一つは、特開平9−115334号に開示
された透明導電膜形成用組成物であり、この組成物は、
樹脂バインダー中に中空炭素マイクロファイバーを0.
01〜1重量%と、透明導電性金属酸化物粉末を1〜4
0重量%含有させたものである。他の一つは、特開平9
−111135号に開示された導電性ポリマー組成物で
あり、この組成物は、有機ポリマー中に中空炭素マイク
ロファイバーを0.01〜2重量%未満と、導電性白色
粉末を2.5〜40重量%含有させたものである。
【0006】これらの組成物は、いずれも極細の中空炭
素マイクロファイバーを使用し、その配合量を前者の組
成物では1重量%以下、後者の組成物では2重量%未満
と少なくすると共に、透明導電性金属酸化物粉末や導電
性白色粉末を多量に配合しているため、前者の組成物で
は比較的高い全光線透過率と比較的低いヘーズを有する
透明な制電層を形成することが可能となり、また、後者
の組成物では中程度の白色度を有する制電層を形成する
ことが可能となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
組成物を用いて透明な制電層を形成した制電性プラスチ
ック板は、制電層における中空炭素マイクロファイバー
の含有量が0.01〜1重量%と非常に少なく、導電フ
ィラーの大部分が導電性金属酸化物粉末で占められてい
るため、該プラスチック板を10倍以下の成形倍率で更
に熱成形(例えば加熱真空成形など)して二次成形品を
造ると、表面の制電層が延伸されて、導電フィラー相互
の接触頻度、特に、大部分を占める金属酸化物粉末相互
の接触頻度が極端に減少すると共に、該粉末の相互間隔
も拡がり、表面抵抗率が著しく増大して制電性が失われ
るという問題があった。
【0008】また、後者の組成物で制電層を形成した制
電性プラスチック板も、制電層における中空炭素マイク
ロファイバーの含有量が0.01〜2重量%未満と少な
く、導電フィラーの大部分が導電性白色粉末で占められ
ているため、二次成形品を製造すると上記と同様に制電
性が失われるという問題があり、しかも、中空炭素マイ
クロファイバーと導電性白色粉末がバルクで混合されて
いるため、この夫々の配合物に対して可視光線の吸収・
散乱が多く発生し、目的達成範囲内での最小限の中空炭
素マイクロファイバーの配合量とした場合においても高
い白色度は得られにくく、制電層が白色というよりも濃
い灰色に近くなり、着色剤を配合しても、意図する色調
とは程遠い色調にしか着色できないという問題があっ
た。
【0009】上述したような二次成形品の制電性の低
下、消失の問題は、従来の金属酸化物粉末やカーボン粉
末を配合した塗料等で制電層を形成した制電性プラスチ
ック板を二次成形する場合においても、同様に生じるも
のであり、その解決が希求されている。
【0010】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
で、第一の目的は、熱成形(二次成形)によって制電性
が低下せず、むしろ制電性も透明性も実質的に向上する
ような透明の制電性樹脂成形品を提供することにある。
また、第二の目的は、熱成形(二次成形)によって制電
性が実質的に向上し、制電層越しに基材の色と殆ど変わ
らない深みのある色を視認できる制電性樹脂成形品を提
供することにある。そして、第三及び第四の目的は、こ
れらの制電性樹脂成形品を更に熱成形した二次成形品を
提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の第一の目的を達
成する制電性樹脂成形品は、請求項1に記載されている
ように、熱可塑性樹脂の透明な基材の表面に、曲がりく
ねって絡みあう極細の長炭素繊維を2〜15重量%含ん
だ厚さ0.15〜3.5μmの熱可塑性樹脂の透明な制
電層を有する成形品であって、1.1〜10倍の成形倍
率で更に熱成形したときの全光線透過率が60%以上、
ヘーズが20%以下、制電層の表面抵抗率が1012Ω/
□未満となることを特徴とするものである。ここに成形
倍率とは、熱成形前の制電性樹脂成形品の面積に対する
熱成形後の二次成形品の面積の比率を意味する。
【0012】このような制電性樹脂成形品は、制電層に
2〜15重量%含まれた極細の長炭素繊維が曲がりくね
って絡み合いながら互いに接触し、或は、導通可能な微
小間隔を保って分散しているため、後述の実験データに
示されるように、表面抵抗率が1012Ω/□未満であ
り、充分な制電性を有している。
【0013】そして、この制電性樹脂成形品を熱成形
(二次成形)すると、基材と共に制電層が伸び変形しつ
つ薄肉化し、これに伴って、制電層中の極細の曲がりく
ねった長炭素繊維は伸び変形の方向に伸張する。しか
し、10倍以下の成形倍率では、長炭素繊維が伸び変形
の方向にまっすぐ配向するまでには至らず、曲がりなが
ら絡み合った状態を維持するため、長炭素繊維の接触頻
度は減少することがなく、むしろ、制電層の薄肉化に伴
って長炭素繊維が上下方向に接近するため、長炭素繊維
の接触頻度や導通可能な微小間隔部分は増加し、その分
だけ制電層の表面抵抗率が低下して、制電性が向上する
ことになる。従って、この制電性樹脂成形品は、後述の
実験データに示されるように、二次成形(熱成形)後の
制電層の表面抵抗率も1012Ω/□未満となって、二次
成形前よりも表面抵抗率がむしろ成形条件等によっては
低下し、制電性が向上した二次成形品を得ることが可能
となる。
【0014】また、極細の長炭素繊維は、制電層中に最
大限15重量%程度含有させても、従来のカーボン繊維
ほど制電層を黒色化することがなく、可視光線の散乱も
少ないので、上記のように制電層の厚みを最大限3.5
μmと薄く形成すれば、充分な透明になるものであり、
しかも、二次成形(熱成形)によって制電層が薄肉化す
ると、制電層はますます透明性が向上するので、全光線
透過率が60%以上、ヘーズが20%以下の実質的に無
色透明の二次成形品を得ることが可能となる。
【0015】極細の長炭素繊維としては、3.5〜10
0nmの線径と5以上のアスペクト比を有する曲がりく
ねった繊維であって、絡み合って集合体ないしは凝集体
となっているものが使用される。アスペクト比の上限は
特に限定されるものではないが、3000以下のものが
好適に使用される。また、この極細の長炭素繊維の集合
体ないしは凝集体を装置を用いて微細化し、上記同様の
3.5〜100nmの線径と5以上のアスペクト比を有
する曲がりくねって絡み合った極細の長炭素繊維として
制電層中に分散した状態に含有させる。なお、この場合
も上記同様、アスペクト比の上限は特に限定されない
が、3000以下の範囲で好適に使用される。線径が上
記より太く、アスペクト比が上記より小さい炭素繊維
は、曲がりくねりや絡み合いが不足するので、二次成形
時に表面抵抗率の増加を招く恐れがあり、また、制電層
をかなり黒くするので好ましくない。
【0016】次に、本発明の第二の目的を達成する制電
性樹脂成形品は、請求項2に記載されているように、熱
可塑性樹脂の有色不透明な基材の表面に、曲がりくねっ
て絡み合う極細の長炭素繊維を2〜15重量%含んだ厚
さ0.15〜3.5μmの熱可塑性樹脂の透明な制電層
を有する成形品であって、1.1〜10倍の成形倍率で
更に熱成形したときの白色度W(Lab)が、基材単独
の白色度W(Lab)の45%以上の値となり、且つ、
制電層の表面抵抗率が1012Ω/□未満となることを特
徴とするものである。
【0017】ここに白色度W(Lab)とは、ハンター
Lab表色系のL,a,bの測定値に基づいて次式から
算出される値を意味する。 W(Lab)=100−[(100−L)2 + a2 + b21/2
【0018】かかる制電性樹脂成形品は、制電層が前記
請求項1の制電層と同じものであるため充分な制電性を
有し、更に熱成形(二次成形)すると、制電層の表面抵
抗率が1012Ω/□未満となり、成形前よりも表面抵抗
率がむしろ成形条件等によっては低下して制電性が向上
した二次成形品を得ることができる。
【0019】そして、有色不透明の基材の表面に上記の
制電層が形成されていると、二次成形したときに制電層
の透明性が向上して、成形品の白色度W(Lab)が基
材単独の白色度W(Lab)の45%以上の値となり、
制電層越しに基材の色と殆ど変わらない深みのある色を
視認できるようになる。また、特に、上記極細の長炭素
繊維を3.0〜15重量%含んだ厚さ0.15〜1.2
μmの熱可塑性樹脂の透明な制電層とした場合、充分な
制電性を有することは勿論のこと、成形品の白色度W
(Lab)が基材単独の白色度W(Lab)の70%以
上の値となり、制電層越しの基材の色が一層変わらない
深みのある色を視認することが可能となる。制電層の透
明性が悪くて、成形品の白色度W(Lab)が基材単独
の白色度W(Lab)の45%未満の値となり、白色度
W(Lab)の低下率が55%を上回るようになると、
制電層越しに見る基材の色はくすんだ色となり、実際の
基材の色とはかなり色調の異なる色となるので、意図し
た通りの色を有する成形品を得ることが困難となる。
【0020】更に、本発明の第三の目的を達成する二次
成形品は、請求項4に記載されているように、前記請求
項1の制電性樹脂成形品を1.1〜10倍の成形倍率で
更に熱成形した二次成形品であって、その全光線透過率
が60%以上、ヘーズが20%以下、制電層の表面抵抗
率が1012Ω/□未満であることを特徴とするものであ
る。そして、本発明の第四の目的を達成する二次成形品
は、請求項5に記載されているように、前記請求項2の
制電性樹脂成形品を1.1〜10倍の成形倍率で更に熱
成形した二次成形品であって、その白色度W(Lab)
が基材単独の白色度W(Lab)の45%以上の値であ
り、且つ、制電層の表面抵抗率が1012Ω/□未満であ
ることを特徴とするものである。
【0021】これらの二次成形品はいずれも、最大限1
0倍までの成形倍率で二次成形することが可能であり、
これより高倍率で二次成形すると、制電層に含まれる長
炭素繊維が切断したり配向性が高くなったりして接触頻
度の低下を招き、表面抵抗率が増大して制電性を損なう
恐れが生じる。尚、これら二次成形品の物性、色調など
は、請求項1及び請求項2の制電性樹脂成形品の説明の
ところで併せて説明した通りである。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の制電性樹脂成形品は、透
明な基材の表面に透明な制電層を形成した透明タイプの
成形品と、有色不透明の基材の表面に透明な制電層を形
成した着色タイプの成形品とに大別される。
【0023】いずれのタイプの成形品においても、基材
は熱成形の可能な熱可塑性樹脂で形成する必要があり、
例えばポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフィン
系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリメチルメタクリレート、
ポリスチレンなどのビニル系樹脂、ポリカーボネート、
ポリエチレンテレフタレート、芳香族ポリエステルなど
のエステル系樹脂、ABS樹脂、これら樹脂それぞれの
共重合体樹脂が好適に使用される。
【0024】透明タイプの成形品の基材は、上記の熱可
塑性樹脂に、可塑剤、安定剤、紫外線吸収剤などの添加
剤を適宜配合した透明な基材であり、特に、85%以上
の全光線透過率と、5%以下のヘーズを有する透明性に
優れた基材が好適である。
【0025】また、着色タイプの成形品の基材は、上記
の透明な基材に、更に顔料、染料、その他の着色剤を配
合して所望の色に着色したものである。尚、「色」には
有彩色も無彩色も含まれる。
【0026】基材の形状は、二次成形(熱成形)の容易
な板状やシート状が好ましいが、これに限定されるもの
ではなく、その他、管状、棒状、線状、フィルム状な
ど、用途に応じた所望の形状とすることができる。
【0027】基材の表面に形成する制電層は、曲がりく
ねって絡み合う極細の長炭素繊維を含んだ熱可塑性樹脂
の透明な層であって、長炭素繊維が絡み合いながら互い
に接触し、或は、導通可能な微小間隔を保って分散して
いるため、静電気を逃がして塵埃の付着を防止する働き
を有するものである。この制電層は、基材のいずれか片
面に形成してもよいし、両面に形成してもよい。
【0028】この制電層も、熱成形の可能な熱可塑性樹
脂で形成する必要があり、前述した基材の熱可塑性樹脂
と同種の熱可塑性樹脂、又は、相溶性のある異種の熱可
塑性樹脂が使用される。制電層は基材の表面に形成する
ものであるから、特に、耐候性、表面硬度、耐摩耗性な
どに優れた熱可塑性樹脂を選択使用することが望まし
い。
【0029】制電層に含有させる長炭素繊維は、アスペ
クト比が大きく線径が小さい極細の曲がりくねった長繊
維であって、絡み合いながら制電層中に分散しているも
のであり、不定形炭素質繊維でもグラファイト質繊維で
もよく、また、素繊維に不定形炭素とグラファイトとが
共存するような炭素繊維であってもよい。
【0030】特に好ましい長炭素繊維は、構造上はグラ
ファイト質繊維であって、繊維軸に同軸状にグラファイ
ト層が積層形成された断面円形のグラファイト質の極細
の長繊維であり、その線径が3.5〜100nm、アス
ペクト比が5以上のものである。また、特に上限は限定
されないが、アスペクト比3000までのものが好適に
使用される。このようなグラファイト質繊維は、特公平
3−64606号公報明細書中にその製法が開示されて
おり、芳香族又は非芳香族炭化水素と水素との混合気流
中で鉄族金属又はその酸化物の接触反応により繊維軸に
同軸状のグラファイト層を析出させて形成した極細の繊
維である。この繊維はグラファイトの層状結晶のC軸が
繊維軸と直交する構造であり、不定形炭素の析出の少な
いものが好ましい。
【0031】長炭素繊維の線径が3.5nmより細くな
ると、成形品を更に熱成形(二次成形)するときに長炭
素繊維が切れやすくなり、線径が100nmを超える
と、繊維の剛直性が増すため、曲がりくねって絡み合い
ながら分散するのに不利となり、可視光線も散乱しやす
くなるので、透明性の低下を招く恐れが生じる。
【0032】また、長炭素繊維のアスペクト比(線径に
対する長さの比)が5より小さくなると、制電層中に長
炭素繊維が絡み合いながら分散した状態を形成し難くな
るため、繊維相互の接触頻度が低下したり、導通可能な
微小間隔を保ちにくくなり、成形品を熱成形(二次成
形)する際には長炭素繊維の接触短絡が解けて、制電性
が低下する恐れも生じる。
【0033】制電層中の長炭素繊維の含有量は2〜15
重量%とする必要があり、また、制電層の厚さは0.1
5〜3.5μmとする必要がある。長炭素繊維の含有量
を2重量%より少なくした場合、制電層の厚みを3.5
μmとしても、二次成形によって表面抵抗率が1012Ω
/□未満の充分な制電性を有する二次成形品を得ること
が難しくなる。他方、長炭素繊維の含有量を15重量%
より多くした場合、制電層の厚みを制電層の透明性を考
慮して0.15μm以下にしようとすると、二次成形時
に制電層が部分的に破断する恐れもあり、また、制電層
の形成がしづらくなる。長炭素繊維のより好ましい含有
量は2〜12重量%の範囲であり、制電層のより好まし
い厚さは0.2〜3μmの範囲である。
【0034】制電層の形成は、熱可塑性樹脂を揮発性溶
剤に溶解した溶液に、上記の長炭素繊維を均一に分散さ
せて塗液を調製し、この塗液を基材表面に塗布して硬化
させる塗工手段によることが望ましい。また、制電性に
優れた制電層を形成するには、長炭素繊維を非常に細か
く均一に分散させた塗液を調製する必要があるので、高
速インぺラー、サンドミル、アトライター、三本ロール
などの混合装置で充分に混合、分散させることが大切で
ある。
【0035】塗液の基材表面への塗布は、ナイフエッジ
コーティング、ロールコーティング、スプレーコーティ
ング等が利用可能であるが、基材が表面の平坦な平板で
ある場合には、ロールコーティングによるグラビア印刷
法を採用するのが好ましい。このようなグラビア印刷法
で塗液を塗布すると、塗布厚みを一定に調整しやすいと
いう利点がある。
【0036】また、上記の塗工手段に代えて、基材と同
種の熱可塑性樹脂フィルム又は相溶性のある熱可塑性樹
脂フィルムの表面に、前述の長炭素繊維を含む制電層の
塗膜を形成した制電性フィルムを作製し、この制電性フ
ィルムを基材の表面に接着剤を介して接着したり、或
は、加熱プレスやロールプレスで該制電性フィルムを熱
圧着する方法を採用して、制電性樹脂成形品を製造して
もよい。
【0037】なお、上記の制電層には、長炭素繊維の他
に、透明な導電性金属酸化物の粉末を30〜50重量%
程度含有させてもよい。このように導電性金属酸化物の
粉末を含有させると、制電層の表面抵抗率が低下し、二
次成形前の成形品の制電性が向上する利点がある。透明
な導電性金属酸化物の粉末としては、酸化錫、アンチモ
ン錫複合酸化物、錫インジウム複合酸化物、酸化亜鉛、
アルミニウムドープ酸化亜鉛、酸化タングステン、酸化
モリブデン、酸化バナジウムなどの平均一次粒径が0.
5μm以下の粉末が使用される。
【0038】また、上記の制電層には、界面活性剤やカ
ップリング剤などの分散剤、紫外線吸収剤、表面改質
剤、安定剤などの添加剤を適宜加えてもよい。
【0039】以上のように、透明な制電層を透明な熱可
塑性樹脂の基材表面に形成した透明タイプの制電性樹脂
成形品は、制電層に2〜15重量%含まれた極細の長炭
素繊維が曲がりくねって絡み合いながら互いに接触し、
或は、導通可能な微小間隔を保って分散しているため、
後述するように表面抵抗率が1012Ω/□未満であり、
充分な制電性を有している。
【0040】斯かる制電性樹脂成形品は、基材も制電層
も熱可塑性樹脂から成るため、用途に応じて更に熱成形
(二次成形)が可能であり、1.1〜10倍の成形倍率
で該成形品を更に熱成形すると、基材と共に制電層が伸
び変形しながら薄肉化して、制電層中の極細の曲がりく
ねった長炭素繊維が伸び変形の方向に伸張する。しか
し、10倍以下の成形倍率では、長炭素繊維が伸び変形
の方向にまっすぐ配向するまでには至らず、曲がりなが
ら絡み合った状態を維持するため、長炭素繊維の接触頻
度は減少することがなく、むしろ、制電層の薄肉化によ
って長炭素繊維が上下方向に接近するため、長炭素繊維
の接触頻度や導通可能な微小間隔部分は増加し、その分
だけ制電層の表面抵抗率が低下して制電性が向上するこ
とになる。従って、この制電性樹脂成形品を更に熱成形
して得られる二次成形品は、制電層の表面抵抗率が10
12Ω/□未満となり、二次成形前よりも表面抵抗率が低
下して制電性が向上するようになる。特に、成形倍率が
3〜5倍程度のときに、制電性の向上が顕著である。
【0041】しかも、線径が3.5〜100nmの極細
の長炭素繊維は、可視光線の散乱が少なく、従来の太い
カーボン繊維ほど制電層を黒色化するものではないた
め、制電層の厚みが0.15〜3.5μmと薄ければ、
長炭素繊維を2〜15重量%含有させても、制電層は充
分な透明になるものであり、更に熱成形(二次成形)に
よって制電層が薄肉化すると、制電層はますます透明性
が向上するため、得られる二次成形品は全光線透過率が
60%以上、ヘーズが20%以下の実質的に無色透明の
成形品となる。
【0042】二次の熱成形方法としては、成形品を加熱
して行う曲げ加工、プレス成形、真空成形、圧空成形、
ブロー成形、型押し成形などの方法を採用できるが、い
ずれの熱成形方法の場合も、その成形倍率を最大限10
倍までとする必要があり、これより高倍率で熱成形する
と、制電層に含まれる長炭素繊維が切断したり配向性が
高くなったりして接触頻度の低下を招き、表面抵抗率が
増大して制電性を損なう恐れが生じる。
【0043】また、透明な制電層を有色不透明の熱可塑
性樹脂の基材表面に形成した着色タイプの制電性樹脂成
形品は、その制電層が透明タイプの制電性樹脂成形品の
制電層と同じであるから充分な制電性を有しており、更
に熱成形(二次成形)すると、制電層の表面抵抗率が1
12Ω/□未満の制電性が向上した二次成形品を得るこ
とができる。しかも、この成形品は、二次成形したとき
に制電層の薄肉化によって透明性が向上し、二次成形品
の白色度W(Lab)が基材単独の白色度W(Lab)
の45%以上の値となって、制電層越しに基材の色と殆
ど変わらない深みのある色を視認できるようになる。
【0044】制電層の透明性が悪くて、成形品の白色度
W(Lab)が基材単独の白色度W(Lab)の45%
未満の値となり、白色度W(Lab)の低下率が55%
を上回るようになると、制電層越しに見る基材の色がく
すんだ色となり、実際の基材の色とはかなり色調の異な
る色となるので、意図した通りの色を有する成形品を得
ることが困難になるが、この成形品のように白色度W
(Lab)の低下率が55%未満で制電層の透明性が良
いものは、制電層越しに基材の実際の色と殆ど同じ深み
のある色を透視することができ、色調の変化が殆どない
ので、基材を所望の色に着色することによって、意図し
た色と殆ど同じ色に見える成形品を得ることができる。
【0045】次に、本発明の更に具体的な実施例と比較
例を説明する。
【0046】[実施例1〜8]溶媒としてのシクロヘキ
サノンに、熱可塑性樹脂としてポリ塩化ビニルの粉末を
添加して溶解し、この溶液中に長炭素繊維としてグラフ
ァイト質繊維[ハイピリオンカタリシスインターナショ
ナル社製の品名「グラファイトフィブリルズ」(下記の
表1及び表2ではGFと記す)、平均線径10nm、平
均長さ10μm、アスペクト比1000)を種々濃度を
変えて添加し、均一に混合、分散して塗液を形成した。
【0047】基材として、厚さ3mm、全光線透過率8
6.2%、ヘーズ3.2%のポリ塩化ビニルプレートを
用いて、その表面に上記の塗液を種々異なる膜厚に塗布
し、乾燥硬化させることによって、下記の表1に示す長
炭素繊維の含有量と厚さを有する制電層を表面に形成し
た実施例1〜8の制電性ポリ塩化ビニルプレートを作製
した。
【0048】これらの制電性ポリ塩化ビニルプレートに
ついて、表面抵抗率、全光線透過率(下記の表1では透
過率と記す)、ヘーズ(曇度)を測定したところ、下記
の表1に示す通りの結果が得られた。
【0049】更に、これらの制電性ポリ塩化ビニルプレ
ートを200度に加熱し、3倍と5倍の成形倍率(成形
前のプレート面積に対する成形後の二次成形品の面積の
比)で真空成形して二次成形品を得た。そして、これら
の二次成形品について表面抵抗率、全光線透過率、ヘー
ズを測定したところ、下記の表1に示す通りの結果が得
られた。
【0050】尚、全光線透過率及びヘーズはASTM
D1003に準拠して測定したものであり、また表面抵
抗率はASTM D257に準拠して測定したものであ
る。
【0051】[比較例1〜5]比較のために、カーボン
ブラック(下記の表1及び表2ではCBと記す)を5重
量%含む厚さ0.7μmの制電層、同じくカーボンブラ
ックを5重量%含む厚さ1.4μmの制電層、同じくカ
ーボンブラックを10重量%含む厚さ0.7μmの制電
層、前記実施例のグラファイト質繊維を1重量%とアン
チモンドープ酸化錫(下記の表1及び表2では酸化錫と
記す)を39重量%含む厚さ1.0μmの制電層、同じ
くグラファイト質繊維を1重量%とアンチモンドープ酸
化錫を39重量%含む厚さ5.0μmの制電層を、前記
実施例で用いたポリ塩化ビニルプレートの表面にそれぞ
れ形成した比較例1〜5の制電性ポリ塩化ビニルプレー
トを作製した。そして、それぞれの表面抵抗率、全光線
透過率、ヘーズを測定したところ、下記の表1に示す通
りの結果が得られた。
【0052】これらの制電性ポリ塩化ビニルプレートを
更に200度に加熱し、前記実施例と同様に3倍と5倍
の成形倍率で真空成形して二次成形品を得た。そして、
これらの二次成形品の表面抵抗率、全光線透過率、ヘー
ズを測定したところ、下記の表1に示す通りの結果が得
られた。
【0053】
【表1】
【0054】この表1を見ると、グラファイト質繊維を
2.0〜15.0重量%の範囲で含む厚さ0.15〜
3.1μmの範囲の制電層を表面に形成した実施例1〜
8の制電性ポリ塩化ビニルプレートは、いずれも表面抵
抗率が8×106 〜9×1011Ω/□の範囲にあり、良
好な制電性を有することが判る。そして、成形倍率が3
倍及び5倍の二次成形品は、いずれも表面抵抗率が10
12未満で、二次成形前のプレートに比べて実施例5を除
きいずれも表面抵抗率が低下しており、二次成形前のプ
レートよりも制電性が向上していることが判る。
【0055】また、実施例1〜8の制電性ポリ塩化ビニ
ルプレートは、二次成形によって全光線透過率が向上
し、成形倍率が3倍の二次成形品はいずれも全光線透過
率が63.0%以上であり、成形倍率が5倍に上がる
と、全光線透過率が更に高くなって82.8%以上にな
る。一方、ヘーズは二次成形前のプレートの方が低く、
二次成形の成形倍率が高くなるほど増大するが、成形倍
率が5倍の二次成形品でもヘーズは14.7以下であ
る。このように、実施例1〜8の制電性ポリ塩化ビニル
プレートは、いずれも二次成形したときの全光線透過率
が60%以上、ヘーズが20%以下という本発明の透明
性に関する条件を満足し、本発明の意図する透明性を具
備していることが判る。
【0056】これに対し、カーボンブラックを含む制電
層を形成した比較例1〜3の制電性ポリ塩化ビニルプレ
ートは、二次成形前も二次成形後も表面抵抗率が1013
Ω/□より高く、制電性が殆どないことが判る。これ
は、カーボンブラックが粉末であるため、5〜10重量
%程度の含有量では導通接触の頻度が極めて少ないから
である。また、グラファイト質繊維を1重量%とアンチ
モンドープ酸化錫を39重量%含む制電層を形成した比
較例4,5の制電性ポリ塩化ビニルプレートは、表面抵
抗率が107 Ω/□以下で良好な制電性を有するが、二
次成形すると表面抵抗率が1013Ω/□より高くなり、
制電性を失うことが判る。これは、二次成形前は多量の
アンチモンドープ酸化錫による導通接触の頻度が高いた
め表面抵抗率は下がるが、二次成形すると伸び変形によ
ってアンチモンドープ酸化錫の接触頻度が激減し、実質
的に少量のグラファイト質繊維の接触のみによる導通で
は不充分であるためである。なお、全光線透過率やヘー
ズは、比較例1〜5の方が実施例1〜8よりも若干優れ
ている。
【0057】[実施例9〜16]基材として、前記実施
例1〜8で使用した透明なポリ塩化ビニルプレートに代
えて、厚さ3mmのアイボリーに着色したポリ塩化ビニ
ルプレート[ハンターLab表色系の白色度W(La
b):92]を使用した以外は、前記実施例1〜8と同
様にして、実施例9〜16のアイボリー色の制電性ポリ
塩化ビニルプレートを作製した。
【0058】そして、これらの制電性ポリ塩化ビニルプ
レートについて、実施例1〜8と同様に、二次成形前、
成形倍率が3倍の二次成形品、成形倍率が5倍の二次成
形品の表面抵抗率を測定した。その結果は、下記の表2
に示すように実施例1〜8のものと全く同じであった。
【0059】更に、これらの二次成形前のプレート、成
形倍率が3倍の二次成形品、成形倍率が5倍の二次成形
品について、ハンターLab表色系のLabのそれぞれ
をJIS Z8730に準拠して測定したものを白色度
W(Lab)に代入して算出した。その結果を下記の表
2に示す。
【0060】
【表2】
【0061】この表2を見れば、実施例9〜16の制電
性プレートはいずれも、二次成形後の白色度W(La
b)が42以上で、基材のポリ塩化ビニルプレート単独
の白色度92の45%以上の値である。従って、白色度
の低下率は55%未満であり、制電層の透明性が良いた
め、制電層越しに基材のアイボリー色と色調が殆ど変わ
らないアイボリー色を透視できることが判る。
【0062】
【発明の効果】本発明の透明タイプの制電性樹脂成形品
は、極細の曲がりくねって絡み合う長炭素繊維を制電層
に特定の含有率で含有させたため、熱成形(二次成形)
によって制電性機能が消失せず、表面抵抗率が1012Ω
/□未満となってむしろ成形条件等によっては制電性が
向上し、しかも透明性が比較的良好で二次成形により透
明性が更に向上するといった効果を奏する。
【0063】また、本発明の着色タイプの制電性樹脂成
形品も、同様の長炭素繊維を含んだ制電層を有色不透明
の基材表面に形成したので、透明タイプの成形品と同様
に優れた制電性を有し、しかも、二次成形後の白色度W
(Lab)が基材単独の白色度W(Lab)の45%以
上の値となるので、基材を所望の色に着色することによ
って、意図した色と殆ど変わらない色調の深みのある色
に見える成形品を容易に得ることができるといった効果
を奏する。
【0064】従って、上記の透明タイプの制電樹脂成形
品を更に熱成形した二次成形品は、良好な制電性と透明
性を兼ね備えたものとなり、上記の着色タイプの制電樹
脂成形品を更に熱成形した二次成形品は、良好な制電性
と意図した深みのある色を有するものとなる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B32B 5/28 B32B 5/28 Z 7/02 103 7/02 103 104 104 (72)発明者 永峰 敏次 大阪市中央区安土町2丁目3番13号 タキ ロン株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性樹脂の透明な基材の表面に、曲が
    りくねって絡み合う極細の長炭素繊維を2〜15重量%
    含んだ厚さ0.15〜3.5μmの熱可塑性樹脂の透明
    な制電層を有する成形品であって、 1.1〜10倍の成形倍率で更に熱成形したときの全光
    線透過率が60%以上、ヘーズが20%以下、制電層の
    表面抵抗率が1012Ω/□未満となることを特徴とする
    制電性樹脂成形品。
  2. 【請求項2】熱可塑性樹脂の有色不透明な基材の表面
    に、曲がりくねって絡み合う極細の長炭素繊維を2〜1
    5重量%含んだ厚さ0.15〜3.5μmの熱可塑性樹
    脂の透明な制電層を有する成形品であって、 1.1〜10倍の成形倍率で更に熱成形したときの白色
    度W(Lab)が、基材単独の白色度W(Lab)の4
    5%以上の値となり、且つ、制電層の表面抵抗率が10
    12Ω/□未満となることを特徴とする制電性樹脂成形
    品。
  3. 【請求項3】長炭素繊維が、3.5〜100nmの線径
    と5以上のアスペクト比を有する曲がりくねった繊維で
    あり、絡み合って分散していることを特徴とする請求項
    1又は請求項2に記載の制電性樹脂成形品。
  4. 【請求項4】請求項1に記載した制電性樹脂成形品を
    1.1〜10倍の成形倍率で更に熱成形した二次成形品
    であって、その全光線透過率が60%以上、ヘーズが2
    0%以下、制電層の表面抵抗率が1012Ω/□未満であ
    ることを特徴とする二次成形品。
  5. 【請求項5】請求項2に記載した制電性樹脂成形品を
    1.1〜10倍の成形倍率で更に熱成形した二次成形品
    であって、その白色度W(Lab)が基材単独の白色度
    W(Lab)の45%以上の値であり、且つ、制電層の
    表面抵抗率が1012Ω/□未満であることを特徴とする
    二次成形品。
JP17812498A 1998-06-09 1998-06-09 制電性樹脂成形品及びその二次成形品 Expired - Fee Related JP4087508B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17812498A JP4087508B2 (ja) 1998-06-09 1998-06-09 制電性樹脂成形品及びその二次成形品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17812498A JP4087508B2 (ja) 1998-06-09 1998-06-09 制電性樹脂成形品及びその二次成形品

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007335571A Division JP2008103354A (ja) 2007-12-27 2007-12-27 制電性樹脂成形品及びその二次成形品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11353947A true JPH11353947A (ja) 1999-12-24
JP4087508B2 JP4087508B2 (ja) 2008-05-21

Family

ID=16043081

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17812498A Expired - Fee Related JP4087508B2 (ja) 1998-06-09 1998-06-09 制電性樹脂成形品及びその二次成形品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4087508B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006117924A1 (ja) * 2005-04-28 2006-11-09 Bussan Nanotech Research Institute Inc. 透明導電膜および透明導電膜用コーティング組成物
US7166351B2 (en) * 2000-09-29 2007-01-23 Takiron, Co., Ltd. Fire-retardant antistatic vinyl chloride resin moldings
JP2007314417A (ja) * 2001-03-26 2007-12-06 Eikos Inc カーボンナノチューブ含有分散体
JP2008010329A (ja) * 2006-06-30 2008-01-17 Takiron Co Ltd 導電性合成樹脂棒体及びその製造方法
KR20110003338A (ko) * 2008-03-14 2011-01-11 나노-씨, 인크. 투명한 전도성 용도를 위한, 탄소 나노튜브-투명한 전도성 무기 나노입자 하이브리드 박막
JP2013537570A (ja) * 2010-07-12 2013-10-03 ハンワ ケミカル コーポレイション 伝導性塗料組成物及びそれを用いた伝導膜の製造方法
WO2022030106A1 (ja) 2020-08-07 2022-02-10 積水化学工業株式会社 積層体および二次成形品

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7166351B2 (en) * 2000-09-29 2007-01-23 Takiron, Co., Ltd. Fire-retardant antistatic vinyl chloride resin moldings
JP2007314417A (ja) * 2001-03-26 2007-12-06 Eikos Inc カーボンナノチューブ含有分散体
WO2006117924A1 (ja) * 2005-04-28 2006-11-09 Bussan Nanotech Research Institute Inc. 透明導電膜および透明導電膜用コーティング組成物
JP2008010329A (ja) * 2006-06-30 2008-01-17 Takiron Co Ltd 導電性合成樹脂棒体及びその製造方法
KR20110003338A (ko) * 2008-03-14 2011-01-11 나노-씨, 인크. 투명한 전도성 용도를 위한, 탄소 나노튜브-투명한 전도성 무기 나노입자 하이브리드 박막
US9214256B2 (en) 2008-03-14 2015-12-15 Nano-C, Inc. Carbon nanotube-transparent conductive inorganic nanoparticles hybrid thin films for transparent conductive applications
JP2013537570A (ja) * 2010-07-12 2013-10-03 ハンワ ケミカル コーポレイション 伝導性塗料組成物及びそれを用いた伝導膜の製造方法
WO2022030106A1 (ja) 2020-08-07 2022-02-10 積水化学工業株式会社 積層体および二次成形品
KR20230007423A (ko) 2020-08-07 2023-01-12 세키스이가가쿠 고교가부시키가이샤 적층체 및 2 차 성형품

Also Published As

Publication number Publication date
JP4087508B2 (ja) 2008-05-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4471346B2 (ja) 電磁波シールド体
KR20050115230A (ko) 전도막이 분산되어 있는 전도체
US20060257638A1 (en) Articles with dispersed conductive coatings
JP7055096B2 (ja) 展延性導電ペーストおよび曲面プリント配線板の製造方法
CN108084627B (zh) 基于碳纳米管及石墨烯复配体系的hips基导电母粒及其制备方法
EP2080792B1 (en) Water soluble photo-curable antistatic composition with improved wear resistance and high transparency, and conductive hard tile flooring material coated with the same
WO1997015934A1 (en) Electrically conductive polymer composition
TWI508104B (zh) A method for producing a transparent conductive film and a transparent conductive film
CN108084686B (zh) 基于碳纳米管及石墨烯复配体系的聚酯基导电母粒及其制备方法
JP3398587B2 (ja) 成形可能な制電性樹脂成形品
JPH11353947A (ja) 制電性樹脂成形品及びその二次成形品
JP2011208123A (ja) 導電性樹脂組成物、及びその成形体
JP6580431B2 (ja) 透明導電性フィルム
US20080128661A1 (en) Mica-based electrically-conductive reinforcing material
US6214451B1 (en) Formable antistatic resin molded article
JP4454426B2 (ja) インモールド成形用導電性フィルム
JP2001062952A (ja) 制電性透明樹脂板
JP2008103354A (ja) 制電性樹脂成形品及びその二次成形品
WO2021172086A2 (ja) 透明導電性フィルム
JP7137026B2 (ja) 積層体および二次成形品
JP2821762B2 (ja) 粉末状導電性付与剤及びそれを用いた帯電防止体
KR20180027750A (ko) 표면 격자 패턴을 가지는 투명한 대전방지용 보호필름 및 이의 제조방법
JP6712860B2 (ja) 透明導電性フィルム
KR20220168218A (ko) 펄 질감을 갖는 비산방지 필름 및 이의 제조방법
JPH0790150A (ja) 着色制電性成形体および着色制電性積層体

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050301

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060418

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060608

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070322

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070518

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071107

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071227

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080130

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080221

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110228

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110228

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110228

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120229

Year of fee payment: 4

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120229

Year of fee payment: 4

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120229

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120229

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130228

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130228

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140228

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees