JP4087508B2 - 制電性樹脂成形品及びその二次成形品 - Google Patents

制電性樹脂成形品及びその二次成形品 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱を加えて二次成形しても制電性の低下を生じない透明又は有色不透明の制電性樹脂成形品と、その二次成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、半導体製造に用いるキャリアーボックス、製造装置の外板、コンピューターハウジング、クリーンルームなどの塵埃を嫌う用途には、静電気を逃がして塵埃の付着を防止する制電性プラスチック板などの樹脂成形品が多用されている。
【0003】
斯かる制電性プラスチック板は、金属酸化物粉末やカーボン粉末又は繊維などの導電フィラーを配合した塗料を塗布するなどの手段によって、プラスチック板の表面に薄い制電層を形成したものが、製造面、コスト面から優位性があるため多用されている。このプラスチック板は、制電層に分散する導電フィラーの相互接触によって制電性が発現されるものである。
【0004】
しかし、金属酸化物粉末を配合した塗料を用いて制電層を形成した制電性プラスチック板は、制電層が透明ないし白色となるが、カーボン粉末やカーボン繊維等の炭素系フィラーを配合した塗料を用いて制電層を形成したものは、制電層が炭素系フィラーによって黒色化するため、透明な制電性プラスチック板を得ることができず、自由な着色もできないという不都合があった。ところが、最近になって、炭素系フィラーを配合しているにも拘らず黒色化しない組成物が開発された。
【0005】
一つは、特開平9−115334号に開示された透明導電膜形成用組成物であり、この組成物は、樹脂バインダー中に中空炭素マイクロファイバーを0.01〜1重量%と、透明導電性金属酸化物粉末を1〜40重量%含有させたものである。他の一つは、特開平9−111135号に開示された導電性ポリマー組成物であり、この組成物は、有機ポリマー中に中空炭素マイクロファイバーを0.01〜2重量%未満と、導電性白色粉末を2.5〜40重量%含有させたものである。
【0006】
これらの組成物は、いずれも極細の中空炭素マイクロファイバーを使用し、その配合量を前者の組成物では1重量%以下、後者の組成物では2重量%未満と少なくすると共に、透明導電性金属酸化物粉末や導電性白色粉末を多量に配合しているため、前者の組成物では比較的高い全光線透過率と比較的低いヘーズを有する透明な制電層を形成することが可能となり、また、後者の組成物では中程度の白色度を有する制電層を形成することが可能となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前者の組成物を用いて透明な制電層を形成した制電性プラスチック板は、制電層における中空炭素マイクロファイバーの含有量が0.01〜1重量%と非常に少なく、導電フィラーの大部分が導電性金属酸化物粉末で占められているため、該プラスチック板を10倍以下の成形倍率で更に熱成形(例えば加熱真空成形など)して二次成形品を造ると、表面の制電層が延伸されて、導電フィラー相互の接触頻度、特に、大部分を占める金属酸化物粉末相互の接触頻度が極端に減少すると共に、該粉末の相互間隔も拡がり、表面抵抗率が著しく増大して制電性が失われるという問題があった。
【0008】
また、後者の組成物で制電層を形成した制電性プラスチック板も、制電層における中空炭素マイクロファイバーの含有量が0.01〜2重量%未満と少なく、導電フィラーの大部分が導電性白色粉末で占められているため、二次成形品を製造すると上記と同様に制電性が失われるという問題があり、しかも、中空炭素マイクロファイバーと導電性白色粉末がバルクで混合されているため、この夫々の配合物に対して可視光線の吸収・散乱が多く発生し、目的達成範囲内での最小限の中空炭素マイクロファイバーの配合量とした場合においても高い白色度は得られにくく、制電層が白色というよりも濃い灰色に近くなり、着色剤を配合しても、意図する色調とは程遠い色調にしか着色できないという問題があった。
【0009】
上述したような二次成形品の制電性の低下、消失の問題は、従来の金属酸化物粉末やカーボン粉末を配合した塗料等で制電層を形成した制電性プラスチック板を二次成形する場合においても、同様に生じるものであり、その解決が希求されている。
【0010】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、第一の目的は、熱成形(二次成形)によって制電性が低下せず、むしろ制電性も透明性も実質的に向上するような透明の制電性樹脂成形品を提供することにある。また、第二の目的は、熱成形(二次成形)によって制電性が実質的に向上し、制電層越しに基材の色と殆ど変わらない深みのある色を視認できる制電性樹脂成形品を提供することにある。そして、第三及び第四の目的は、これらの制電性樹脂成形品を更に熱成形した二次成形品を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の第一の目的を達成する制電性樹脂成形品は、請求項1に記載されているように、熱可塑性樹脂の透明な基材の表面に、曲がりくねって絡み合う線径が100nm以下、アスペクト比が5以上の極細の長炭素繊維を2〜15重量%含んだ厚さ0.15〜3.5μmの熱可塑性樹脂の透明な制電層を有する成形品であって、3倍の成形倍率で更に熱成形したときの制電層の表面抵抗率が熱成形前の制電層の表面抵抗率以下となり、また、1.1〜10倍の成形倍率で熱成形したときの全光線透過率が60%以上、ヘーズが20%以下、制電層の表面抵抗率が1012Ω/□未満となることを特徴とするものである。ここに成形倍率とは、熱成形前の制電性樹脂成形品の面積に対する熱成形後の二次成形品の面積の比率を意味する。
【0012】
このような制電性樹脂成形品は、制電層に2〜15重量%含まれた極細の長炭素繊維が曲がりくねって絡み合いながら互いに接触し、或は、導通可能な微小間隔を保って分散しているため、後述の実験データに示されるように、表面抵抗率が1012Ω/□未満であり、充分な制電性を有している。
【0013】
そして、この制電性樹脂成形品を熱成形(二次成形)すると、基材と共に制電層が伸び変形しつつ薄肉化し、これに伴って、制電層中の極細の曲がりくねった長炭素繊維は伸び変形の方向に伸張する。しかし、10倍以下の成形倍率では、長炭素繊維が伸び変形の方向にまっすぐ配向するまでには至らず、曲がりながら絡み合った状態を維持するため、長炭素繊維の接触頻度は減少することがなく、むしろ、制電層の薄肉化に伴って長炭素繊維が上下方向に接近するため、長炭素繊維の接触頻度や導通可能な微小間隔部分は増加し、その分だけ制電層の表面抵抗率が低下して、制電性が向上することになる。従って、この制電性樹脂成形品は、後述の実験データに示されるように、二次成形(熱成形)後の制電層の表面抵抗率も1012Ω/□未満となって、二次成形前よりも表面抵抗率がむしろ成形条件等によっては低下し、例えば3倍の成形倍率で熱成形したときには制電層の表面抵抗率が確実に熱成形前の制電層の表面抵抗率以下となって、制電性が向上した二次成形品を得ることが可能となる。
【0014】
また、極細の長炭素繊維は、制電層中に最大限15重量%程度含有させても、従来のカーボン繊維ほど制電層を黒色化することがなく、可視光線の散乱も少ないので、上記のように制電層の厚みを最大限3.5μmと薄く形成すれば、充分な透明になるものであり、しかも、二次成形(熱成形)によって制電層が薄肉化すると、制電層はますます透明性が向上するので、全光線透過率が60%以上、ヘーズが20%以下の実質的に無色透明の二次成形品を得ることが可能となる。
【0015】
極細の長炭素繊維としては、100nm以下の線径と5以上のアスペクト比を有する曲がりくねった繊維であって、絡み合って集合体ないしは凝集体となっているものが使用される。アスペクト比の上限は特に限定されるものではないが、3000以下のものが好適に使用され、線径の好ましい下限は3.5nmである。また、この極細の長炭素繊維の集合体ないしは凝集体を装置を用いて微細化し、上記同様の線径とアスペクト比を有する曲がりくねって絡み合った極細の長炭素繊維として制電層中に分散した状態に含有させる。線径が上記より太く、アスペクト比が上記より小さい炭素繊維は、曲がりくねりや絡み合いが不足するので、二次成形時に表面抵抗率の増加を招く恐れがあり、また、制電層をかなり黒くするので好ましくない。
【0016】
次に、本発明の第二の目的を達成する制電性樹脂成形品は、請求項2に記載されているように、熱可塑性樹脂の有色不透明な基材の表面に、曲がりくねって絡み合う線径が100nm以下、アスペクト比が5以上の極細の長炭素繊維を2〜15重量%含んだ厚さ0.15〜3.5μmの熱可塑性樹脂の透明な制電層を有する成形品であって、1.1〜10倍の成形倍率で更に熱成形したときの白色度W(Lab)が、基材単独の白色度W(Lab)の45%以上の値となり、且つ、制電層の表面抵抗率が1012Ω/□未満となることを特徴とするものである。
【0017】
ここに白色度W(Lab)とは、ハンターLab表色系のL,a,bの測定値に基づいて次式から算出される値を意味する。
W(Lab)=100−[(100−L)2 + a2 + b21/2
【0018】
かかる制電性樹脂成形品は、制電層が前記請求項1の制電層と同じものであるため充分な制電性を有し、更に熱成形(二次成形)すると、制電層の表面抵抗率が1012Ω/□未満となり、成形前よりも表面抵抗率がむしろ成形条件等によっては低下して制電性が向上した二次成形品を得ることができる。
【0019】
そして、有色不透明の基材の表面に上記の制電層が形成されていると、二次成形したときに制電層の透明性が向上して、成形品の白色度W(Lab)が基材単独の白色度W(Lab)の45%以上の値となり、制電層越しに基材の色と殆ど変わらない深みのある色を視認できるようになる。また、特に、上記極細の長炭素繊維を3.0〜15重量%含んだ厚さ0.15〜1.2μmの熱可塑性樹脂の透明な制電層とした場合、充分な制電性を有することは勿論のこと、成形品の白色度W(Lab)が基材単独の白色度W(Lab)の70%以上の値となり、制電層越しの基材の色が一層変わらない深みのある色を視認することが可能となる。制電層の透明性が悪くて、成形品の白色度W(Lab)が基材単独の白色度W(Lab)の45%未満の値となり、白色度W(Lab)の低下率が55%を上回るようになると、制電層越しに見る基材の色はくすんだ色となり、実際の基材の色とはかなり色調の異なる色となるので、意図した通りの色を有する成形品を得ることが困難となる。
【0020】
更に、本発明の第三の目的を達成する二次成形品は、請求項5に記載されているように、前記請求項1の制電性樹脂成形品を1.1〜10倍の成形倍率で更に熱成形した二次成形品であって、その全光線透過率が60%以上、ヘーズが20%以下、制電層の表面抵抗率が1012Ω/□未満であることを特徴とするものである。そして、本発明の第四の目的を達成する二次成形品は、請求項6に記載されているように、前記請求項2の制電性樹脂成形品を1.1〜10倍の成形倍率で更に熱成形した二次成形品であって、その白色度W(Lab)が基材単独の白色度W(Lab)の45%以上の値であり、且つ、制電層の表面抵抗率が1012Ω/□未満であることを特徴とするものである。
【0021】
これらの二次成形品はいずれも、最大限10倍までの成形倍率で二次成形することが可能であり、これより高倍率で二次成形すると、制電層に含まれる長炭素繊維が切断したり配向性が高くなったりして接触頻度の低下を招き、表面抵抗率が増大して制電性を損なう恐れが生じる。尚、これら二次成形品の物性、色調などは、請求項1及び請求項2の制電性樹脂成形品の説明のところで併せて説明した通りである。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の制電性樹脂成形品は、透明な基材の表面に透明な制電層を形成した透明タイプの成形品と、有色不透明の基材の表面に透明な制電層を形成した着色タイプの成形品とに大別される。
【0023】
いずれのタイプの成形品においても、基材は熱成形の可能な熱可塑性樹脂で形成する必要があり、例えばポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレンなどのビニル系樹脂、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、芳香族ポリエステルなどのエステル系樹脂、ABS樹脂、これら樹脂それぞれの共重合体樹脂が好適に使用される。
【0024】
透明タイプの成形品の基材は、上記の熱可塑性樹脂に、可塑剤、安定剤、紫外線吸収剤などの添加剤を適宜配合した透明な基材であり、特に、85%以上の全光線透過率と、5%以下のヘーズを有する透明性に優れた基材が好適である。
【0025】
また、着色タイプの成形品の基材は、上記の透明な基材に、更に顔料、染料、その他の着色剤を配合して所望の色に着色したものである。尚、「色」には有彩色も無彩色も含まれる。
【0026】
基材の形状は、二次成形(熱成形)の容易な板状やシート状が好ましいが、これに限定されるものではなく、その他、管状、棒状、線状、フィルム状など、用途に応じた所望の形状とすることができる。
【0027】
基材の表面に形成する制電層は、曲がりくねって絡み合う極細の長炭素繊維を含んだ熱可塑性樹脂の透明な層であって、長炭素繊維が絡み合いながら互いに接触し、或は、導通可能な微小間隔を保って分散しているため、静電気を逃がして塵埃の付着を防止する働きを有するものである。この制電層は、基材のいずれか片面に形成してもよいし、両面に形成してもよい。
【0028】
この制電層も、熱成形の可能な熱可塑性樹脂で形成する必要があり、前述した基材の熱可塑性樹脂と同種の熱可塑性樹脂、又は、相溶性のある異種の熱可塑性樹脂が使用される。制電層は基材の表面に形成するものであるから、特に、耐候性、表面硬度、耐摩耗性などに優れた熱可塑性樹脂を選択使用することが望ましい。
【0029】
制電層に含有させる長炭素繊維は、アスペクト比が大きく線径が小さい極細の曲がりくねった長繊維であって、絡み合いながら制電層中に分散しているものであり、不定形炭素質繊維でもグラファイト質繊維でもよく、また、素繊維に不定形炭素とグラファイトとが共存するような炭素繊維であってもよい。
【0030】
特に好ましい長炭素繊維は、構造上はグラファイト質繊維であって、繊維軸に同軸状にグラファイト層が積層形成された断面円形のグラファイト質の極細の長繊維であり、その線径が3.5〜100nm、アスペクト比が5以上のものである。また、特に上限は限定されないが、アスペクト比3000までのものが好適に使用される。このようなグラファイト質繊維は、特公平3−64606号公報明細書中にその製法が開示されており、芳香族又は非芳香族炭化水素と水素との混合気流中で鉄族金属又はその酸化物の接触反応により繊維軸に同軸状のグラファイト層を析出させて形成した極細の繊維である。この繊維はグラファイトの層状結晶のC軸が繊維軸と直交する構造であり、不定形炭素の析出の少ないものが好ましい。
【0031】
長炭素繊維の線径が3.5nmより細くなると、成形品を更に熱成形(二次成形)するときに長炭素繊維が切れやすくなり、線径が100nmを超えると、繊維の剛直性が増すため、曲がりくねって絡み合いながら分散するのに不利となり、可視光線も散乱しやすくなるので、透明性の低下を招く恐れが生じる。
【0032】
また、長炭素繊維のアスペクト比(線径に対する長さの比)が5より小さくなると、制電層中に長炭素繊維が絡み合いながら分散した状態を形成し難くなるため、繊維相互の接触頻度が低下したり、導通可能な微小間隔を保ちにくくなり、成形品を熱成形(二次成形)する際には長炭素繊維の接触短絡が解けて、制電性が低下する恐れも生じる。
【0033】
制電層中の長炭素繊維の含有量は2〜15重量%とする必要があり、また、制電層の厚さは0.15〜3.5μmとする必要がある。長炭素繊維の含有量を2重量%より少なくした場合、制電層の厚みを3.5μmとしても、二次成形によって表面抵抗率が1012Ω/□未満の充分な制電性を有する二次成形品を得ることが難しくなる。他方、長炭素繊維の含有量を15重量%より多くした場合、制電層の厚みを制電層の透明性を考慮して0.15μm以下にしようとすると、二次成形時に制電層が部分的に破断する恐れもあり、また、制電層の形成がしづらくなる。長炭素繊維のより好ましい含有量は2〜12重量%の範囲であり、制電層のより好ましい厚さは0.2〜3μmの範囲である。
【0034】
制電層の形成は、熱可塑性樹脂を揮発性溶剤に溶解した溶液に、上記の長炭素繊維を均一に分散させて塗液を調製し、この塗液を基材表面に塗布して硬化させる塗工手段によることが望ましい。また、制電性に優れた制電層を形成するには、長炭素繊維を非常に細かく均一に分散させた塗液を調製する必要があるので、高速インぺラー、サンドミル、アトライター、三本ロールなどの混合装置で充分に混合、分散させることが大切である。
【0035】
塗液の基材表面への塗布は、ナイフエッジコーティング、ロールコーティング、スプレーコーティング等が利用可能であるが、基材が表面の平坦な平板である場合には、ロールコーティングによるグラビア印刷法を採用するのが好ましい。このようなグラビア印刷法で塗液を塗布すると、塗布厚みを一定に調整しやすいという利点がある。
【0036】
また、上記の塗工手段に代えて、基材と同種の熱可塑性樹脂フィルム又は相溶性のある熱可塑性樹脂フィルムの表面に、前述の長炭素繊維を含む制電層の塗膜を形成した制電性フィルムを作製し、この制電性フィルムを基材の表面に接着剤を介して接着したり、或は、加熱プレスやロールプレスで該制電性フィルムを熱圧着する方法を採用して、制電性樹脂成形品を製造してもよい。
【0038】
また、上記の制電層には、界面活性剤やカップリング剤などの分散剤、紫外線吸収剤、表面改質剤、安定剤などの添加剤を適宜加えてもよい。
【0039】
以上のように、透明な制電層を透明な熱可塑性樹脂の基材表面に形成した透明タイプの制電性樹脂成形品は、制電層に2〜15重量%含まれた極細の長炭素繊維が曲がりくねって絡み合いながら互いに接触し、或は、導通可能な微小間隔を保って分散しているため、後述するように表面抵抗率が1012Ω/□未満であり、充分な制電性を有している。
【0040】
斯かる制電性樹脂成形品は、基材も制電層も熱可塑性樹脂から成るため、用途に応じて更に熱成形(二次成形)が可能であり、1.1〜10倍の成形倍率で該成形品を更に熱成形すると、基材と共に制電層が伸び変形しながら薄肉化して、制電層中の極細の曲がりくねった長炭素繊維が伸び変形の方向に伸張する。しかし、10倍以下の成形倍率では、長炭素繊維が伸び変形の方向にまっすぐ配向するまでには至らず、曲がりながら絡み合った状態を維持するため、長炭素繊維の接触頻度は減少することがなく、むしろ、制電層の薄肉化によって長炭素繊維が上下方向に接近するため、長炭素繊維の接触頻度や導通可能な微小間隔部分は増加し、その分だけ制電層の表面抵抗率が低下して制電性が向上することになる。従って、この制電性樹脂成形品を更に熱成形して得られる二次成形品は、制電層の表面抵抗率が1012Ω/□未満となり、二次成形前よりも表面抵抗率が低下して制電性が向上するようになる。特に、成形倍率が3〜5倍程度のときに、制電性の向上が顕著である。
【0041】
しかも、線径が3.5〜100nmの極細の長炭素繊維は、可視光線の散乱が少なく、従来の太いカーボン繊維ほど制電層を黒色化するものではないため、制電層の厚みが0.15〜3.5μmと薄ければ、長炭素繊維を2〜15重量%含有させても、制電層は充分な透明になるものであり、更に熱成形(二次成形)によって制電層が薄肉化すると、制電層はますます透明性が向上するため、得られる二次成形品は全光線透過率が60%以上、ヘーズが20%以下の実質的に無色透明の成形品となる。
【0042】
二次の熱成形方法としては、成形品を加熱して行う曲げ加工、プレス成形、真空成形、圧空成形、ブロー成形、型押し成形などの方法を採用できるが、いずれの熱成形方法の場合も、その成形倍率を最大限10倍までとする必要があり、これより高倍率で熱成形すると、制電層に含まれる長炭素繊維が切断したり配向性が高くなったりして接触頻度の低下を招き、表面抵抗率が増大して制電性を損なう恐れが生じる。
【0043】
また、透明な制電層を有色不透明の熱可塑性樹脂の基材表面に形成した着色タイプの制電性樹脂成形品は、その制電層が透明タイプの制電性樹脂成形品の制電層と同じであるから充分な制電性を有しており、更に熱成形(二次成形)すると、制電層の表面抵抗率が1012Ω/□未満の制電性が向上した二次成形品を得ることができる。しかも、この成形品は、二次成形したときに制電層の薄肉化によって透明性が向上し、二次成形品の白色度W(Lab)が基材単独の白色度W(Lab)の45%以上の値となって、制電層越しに基材の色と殆ど変わらない深みのある色を視認できるようになる。
【0044】
制電層の透明性が悪くて、成形品の白色度W(Lab)が基材単独の白色度W(Lab)の45%未満の値となり、白色度W(Lab)の低下率が55%を上回るようになると、制電層越しに見る基材の色がくすんだ色となり、実際の基材の色とはかなり色調の異なる色となるので、意図した通りの色を有する成形品を得ることが困難になるが、この成形品のように白色度W(Lab)の低下率が55%未満で制電層の透明性が良いものは、制電層越しに基材の実際の色と殆ど同じ深みのある色を透視することができ、色調の変化が殆どないので、基材を所望の色に着色することによって、意図した色と殆ど同じ色に見える成形品を得ることができる。
【0045】
次に、本発明の更に具体的な実施例と比較例を説明する。
【0046】
[実施例1〜8]
溶媒としてのシクロヘキサノンに、熱可塑性樹脂としてポリ塩化ビニルの粉末を添加して溶解し、この溶液中に長炭素繊維としてグラファイト質繊維[ハイピリオンカタリシスインターナショナル社製の品名「グラファイトフィブリルズ」(下記の表1及び表2ではGFと記す)、平均線径10nm、平均長さ10μm、アスペクト比1000)を種々濃度を変えて添加し、均一に混合、分散して塗液を形成した。
【0047】
基材として、厚さ3mm、全光線透過率86.2%、ヘーズ3.2%のポリ塩化ビニルプレートを用いて、その表面に上記の塗液を種々異なる膜厚に塗布し、乾燥硬化させることによって、下記の表1に示す長炭素繊維の含有量と厚さを有する制電層を表面に形成した実施例1〜8の制電性ポリ塩化ビニルプレートを作製した。
【0048】
これらの制電性ポリ塩化ビニルプレートについて、表面抵抗率、全光線透過率(下記の表1では透過率と記す)、ヘーズ(曇度)を測定したところ、下記の表1に示す通りの結果が得られた。
【0049】
更に、これらの制電性ポリ塩化ビニルプレートを200度に加熱し、3倍と5倍の成形倍率(成形前のプレート面積に対する成形後の二次成形品の面積の比)で真空成形して二次成形品を得た。そして、これらの二次成形品について表面抵抗率、全光線透過率、ヘーズを測定したところ、下記の表1に示す通りの結果が得られた。
【0050】
尚、全光線透過率及びヘーズはASTM D1003に準拠して測定したものであり、また表面抵抗率はASTM D257に準拠して測定したものである。
【0051】
[比較例1〜5]
比較のために、カーボンブラック(下記の表1及び表2ではCBと記す)を5重量%含む厚さ0.7μmの制電層、同じくカーボンブラックを5重量%含む厚さ1.4μmの制電層、同じくカーボンブラックを10重量%含む厚さ0.7μmの制電層、前記実施例のグラファイト質繊維を1重量%とアンチモンドープ酸化錫(下記の表1及び表2では酸化錫と記す)を39重量%含む厚さ1.0μmの制電層、同じくグラファイト質繊維を1重量%とアンチモンドープ酸化錫を39重量%含む厚さ5.0μmの制電層を、前記実施例で用いたポリ塩化ビニルプレートの表面にそれぞれ形成した比較例1〜5の制電性ポリ塩化ビニルプレートを作製した。そして、それぞれの表面抵抗率、全光線透過率、ヘーズを測定したところ、下記の表1に示す通りの結果が得られた。
【0052】
これらの制電性ポリ塩化ビニルプレートを更に200度に加熱し、前記実施例と同様に3倍と5倍の成形倍率で真空成形して二次成形品を得た。そして、これらの二次成形品の表面抵抗率、全光線透過率、ヘーズを測定したところ、下記の表1に示す通りの結果が得られた。
【0053】
【表1】
Figure 0004087508
【0054】
この表1を見ると、グラファイト質繊維を2.0〜15.0重量%の範囲で含む厚さ0.15〜3.1μmの範囲の制電層を表面に形成した実施例1〜8の制電性ポリ塩化ビニルプレートは、いずれも表面抵抗率が8×106 〜9×1011Ω/□の範囲にあり、良好な制電性を有することが判る。そして、成形倍率が3倍及び5倍の二次成形品は、いずれも表面抵抗率が1012未満で、二次成形前のプレートに比べて実施例5を除きいずれも表面抵抗率が低下しており、二次成形前のプレートよりも制電性が向上していることが判る。
【0055】
また、実施例1〜8の制電性ポリ塩化ビニルプレートは、二次成形によって全光線透過率が向上し、成形倍率が3倍の二次成形品はいずれも全光線透過率が63.0%以上であり、成形倍率が5倍に上がると、全光線透過率が更に高くなって82.8%以上になる。一方、ヘーズは二次成形前のプレートの方が低く、二次成形の成形倍率が高くなるほど増大するが、成形倍率が5倍の二次成形品でもヘーズは14.7以下である。このように、実施例1〜8の制電性ポリ塩化ビニルプレートは、いずれも二次成形したときの全光線透過率が60%以上、ヘーズが20%以下という本発明の透明性に関する条件を満足し、本発明の意図する透明性を具備していることが判る。
【0056】
これに対し、カーボンブラックを含む制電層を形成した比較例1〜3の制電性ポリ塩化ビニルプレートは、二次成形前も二次成形後も表面抵抗率が1013Ω/□より高く、制電性が殆どないことが判る。これは、カーボンブラックが粉末であるため、5〜10重量%程度の含有量では導通接触の頻度が極めて少ないからである。また、グラファイト質繊維を1重量%とアンチモンドープ酸化錫を39重量%含む制電層を形成した比較例4,5の制電性ポリ塩化ビニルプレートは、表面抵抗率が107 Ω/□以下で良好な制電性を有するが、二次成形すると表面抵抗率が1013Ω/□より高くなり、制電性を失うことが判る。これは、二次成形前は多量のアンチモンドープ酸化錫による導通接触の頻度が高いため表面抵抗率は下がるが、二次成形すると伸び変形によってアンチモンドープ酸化錫の接触頻度が激減し、実質的に少量のグラファイト質繊維の接触のみによる導通では不充分であるためである。なお、全光線透過率やヘーズは、比較例1〜5の方が実施例1〜8よりも若干優れている。
【0057】
[実施例9〜16]
基材として、前記実施例1〜8で使用した透明なポリ塩化ビニルプレートに代えて、厚さ3mmのアイボリーに着色したポリ塩化ビニルプレート[ハンターLab表色系の白色度W(Lab):92]を使用した以外は、前記実施例1〜8と同様にして、実施例9〜16のアイボリー色の制電性ポリ塩化ビニルプレートを作製した。
【0058】
そして、これらの制電性ポリ塩化ビニルプレートについて、実施例1〜8と同様に、二次成形前、成形倍率が3倍の二次成形品、成形倍率が5倍の二次成形品の表面抵抗率を測定した。その結果は、下記の表2に示すように実施例1〜8のものと全く同じであった。
【0059】
更に、これらの二次成形前のプレート、成形倍率が3倍の二次成形品、成形倍率が5倍の二次成形品について、ハンターLab表色系のLabのそれぞれをJIS Z8730に準拠して測定したものを白色度W(Lab)に代入して算出した。その結果を下記の表2に示す。
【0060】
【表2】
Figure 0004087508
【0061】
この表2を見れば、実施例9〜16の制電性プレートはいずれも、二次成形後の白色度W(Lab)が42以上で、基材のポリ塩化ビニルプレート単独の白色度92の45%以上の値である。従って、白色度の低下率は55%未満であり、制電層の透明性が良いため、制電層越しに基材のアイボリー色と色調が殆ど変わらないアイボリー色を透視できることが判る。
【0062】
【発明の効果】
本発明の透明タイプの制電性樹脂成形品は、極細の曲がりくねって絡み合う長炭素繊維を制電層に特定の含有率で含有させたため、熱成形(二次成形)によって制電性機能が消失せず、表面抵抗率が1012Ω/□未満となってむしろ成形条件等によっては制電性が向上し、しかも透明性が比較的良好で二次成形により透明性が更に向上するといった効果を奏する。
【0063】
また、本発明の着色タイプの制電性樹脂成形品も、同様の長炭素繊維を含んだ制電層を有色不透明の基材表面に形成したので、透明タイプの成形品と同様に優れた制電性を有し、しかも、二次成形後の白色度W(Lab)が基材単独の白色度W(Lab)の45%以上の値となるので、基材を所望の色に着色することによって、意図した色と殆ど変わらない色調の深みのある色に見える成形品を容易に得ることができるといった効果を奏する。
【0064】
従って、上記の透明タイプの制電樹脂成形品を更に熱成形した二次成形品は、良好な制電性と透明性を兼ね備えたものとなり、上記の着色タイプの制電樹脂成形品を更に熱成形した二次成形品は、良好な制電性と意図した深みのある色を有するものとなる。

Claims (4)

  1. 熱可塑性樹脂の有色不透明な基材の表面に、曲がりくねって絡み合う線径が100nm以下、アスペクト比が5以上の極細の長炭素繊維を2〜15重量%含んだ厚さ0.15〜3.5μmの熱可塑性樹脂の透明な制電層を有する成形品であって、
    1.1〜10倍の成形倍率で更に熱成形したときの白色度W(Lab)が、基材単独の白色度W(Lab)の45%以上の値となり、且つ、制電層の表面抵抗率が1012Ω/□未満となることを特徴とする制電性樹脂成形品。
  2. 長炭素繊維が、3.5〜100nmの線径と5以上のアスペクト比を有する曲がりくねった繊維であり、絡み合って分散していることを特徴とする請求項1に記載の制電性樹脂成形品。
  3. 制電層に導電性金属酸化物の粉末が含まれていないことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の制電性樹脂成形品。
  4. 請求項1に記載した制電性樹脂成形品を1.1〜10倍の成形倍率で更に熱成形した二次成形品であって、その白色度W(Lab)が基材単独の白色度W(Lab)の45%以上の値であり、且つ、制電層の表面抵抗率が1012Ω/□未満であることを特徴とする二次成形品。
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