JPH1135332A - 被成形ガラス素材の成形型への供給方法及びそれに用いる装置並びにガラス光学素子の製造方法 - Google Patents

被成形ガラス素材の成形型への供給方法及びそれに用いる装置並びにガラス光学素子の製造方法

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JPH1135332A
JPH1135332A JP10132100A JP13210098A JPH1135332A JP H1135332 A JPH1135332 A JP H1135332A JP 10132100 A JP10132100 A JP 10132100A JP 13210098 A JP13210098 A JP 13210098A JP H1135332 A JPH1135332 A JP H1135332A
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glass
mold
molding
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忠幸 藤本
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紀士男 菅原
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慎一郎 広田
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    • C03B11/00Pressing molten glass or performed glass reheated to equivalent low viscosity without blowing
    • C03B11/06Construction of plunger or mould
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 落下途中における被成形ガラス素材の成形型
外への飛び出し防止方法、被成形ガラス素材を下型の成
形面のほぼ中央に位置させる方法及び装置並びに効率的
なガラス光学素子の製造方法を提供すること。 【解決手段】 上型と下型からなる成形型の下型の成形
面上に被成形ガラス素材を上方から落下させることで供
給する方法であって、被成形ガラス素材を落下させるた
めのガイド手段を用い、かつ前記ガイド手段を被成形ガ
ラス素材が下型の成形面上に落下する位置に設ける方
法、被成形ガラス素材を下型の成形面上に供給した後、
被成形ガラス素材の位置を被成形ガラス素材の垂直中心
と下型の成形面の中心点とが実質的に合致するように修
正する方法。前記方法に用いるガイド手段及び位置修正
手段。前記方法により下型の成形面上に供給された被成
形ガラス素材を加圧成形するガラス光学素子の製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成形型に被成形ガ
ラス素材を供給する方法及びこの方法に使用するため装
置に関する。さらに本発明は、上記本発明の方法を用い
た、プレス成形後において研削や研磨を必要としない、
高精度のレンズ等のガラス光学素子を含むガラス光学素
子の製造方法に関する。特に、本発明は、より高い面精
度を有するガラス光学素子を高い生産効率で製造する方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】軟化ガラスが融着せず、鏡面加工が可能
な型材料を精密加工した成形型を用い、プレス成形後に
おいて研削や研磨を必要としない、高精度のレンズ等の
ガラス光学素子の成形方法が近年種々開発されてきた。
プレス成形により、要求されるレンズを得るには表面形
状精度や表面の品質(滑らかな面粗度)とともに、肉
厚、外径、偏心等のスペックを満足させなければならな
い。屈折率や透過率等の内部品質が良好であることは勿
論である。
【0003】さらに、このようなガラス光学素子の成形
方法を実用化するに当たっては、どの程度の生産性が得
られるかが大きな問題となっている。即ち、より短い時
間でより多くのガラス光学素子を生産できるかが、大き
な課題である。生産性を向上させる手段の1つは、複数
のガラス素材を並行して加工することであり、もう1つ
は1回の加工時間を短縮することである。それぞれにつ
いて種々の改良方法が提案されている。1回の加工時間
の短縮には、成形型の加熱冷却のサイクルをより短縮す
る必要があり、そのため、成形条件の内の成形時のガラ
ス素材と成形型の温度条件を種々工夫している。
【0004】例えば、特開平7−10556号公報(以
下先行技術1という)には、107〜109 ポアズの範
囲の粘度を有するガラス素材をこのガラス素材が1010
〜1012ポアズの粘度を示す温度の成形型で加圧成形す
る方法が記載されている。また、特開平9−12317
号公報(以下先行技術2という)には105.5 〜109
ポアズの範囲の粘度を有するガラス素材をこのガラス素
材が108 〜1012ポアズの粘度を示す温度の成形型
(但し、成形型の温度はガラス素材の温度より低い)で
加圧成形する方法が記載されている。何れの方法も成形
型の温度を不必要に高くしないことで、昇温及び降温に
要する時間を短縮してサイクルタイムを短縮している。
【0005】このように、軟化ガラスが融着せず、鏡面
加工が可能な型材料を精密加工した成形型を用いて、高
精度のレンズ等のガラス光学素子を成形する方法が近年
注目され、種々開発されている。さらに、いずれの方法
でも、成形型の成形面の劣化防止のため、成形型以外の
場所で加熱軟化したガラス素材を成形前に成形型に移送
し、成形している。例えば、被成形ガラス素材は、通
常、球状又はマーブル形状(偏平した球形)プリフォー
ムの形態で、浮上皿、吸着パッド等により成形型の下型
の上方に移送し、次いで落下させることにより、成形型
に供給されている。
【0006】例えば、特開平6-340430号には、溶融させ
たガラスを、多孔質部材表面からガスを噴出する、水平
方向に開閉可能な割型からなる浮上皿で搬送し、成形型
上で割型を開いてガラスを成形型に供給する方法が開示
されている。また、特開平8-133758号には、ガラスプリ
フォームを、ガラスプリフォームの径より小さいか、等
しいか、または大きい開口径を有し、その底部に気流を
供給する少なくとも一つの細孔を設けた浮上治具を用い
て当該細孔からの気流により浮上させながら加熱軟化さ
せ、またはガラスプレスの外径の曲率に近似する球面ま
たは平面を有する多孔質の浮上治具を用いて多孔質から
の気流により浮上させながら加熱することにより軟化さ
せ、かつ加熱軟化したガラスプリフォームを落下させる
ことにより成形型に供給する方法が開示されている。ま
た、特開平8-259242号には、ガラスプリフォームを、ラ
ッパ状の上方開口部を有する形状の浮上治具を用いて、
中央部付近下方の複数の細孔から吹き出る気流により回
転浮上させながら加熱することにより軟化させ、かつ加
熱軟化したガラスプリフォームを落下させることにより
成形型に供給する方法が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記方
法のように、被成形ガラス素材を自然落下させることに
より成形型 (下型) に供給する場合、被成形ガラス素材
の形状や大きさ(重量)等により以下のような問題があ
った。例えば、比較的小型の被成形ガラス素材では、落
下途中の気流の状態や浮上皿等との接触等により、下型
の成形面上に落下せず、成形型外に飛び出してしまうこ
とがあった。或いは、非球状の被成形ガラス素材の場
合、下型上に落下してもその位置が成形面の中心からず
れることがあり、このような状態で成形を行うと、成形
材料が型内に均一に広がりにくく偏肉が発生し、また、
成形材料が型からはみ出たりして不良品を生じることが
あった。特に、気流により浮上中のガラスプリフォーム
は回転していたり、上下左右に微妙に振動していたりす
るため、このようなガラスプリフォームを落下させる場
合には、落下開始時点でのガラスプリフォームは不安定
な状態にある。従って、このような場合には、上記問題
が起こりやすかった。
【0008】そこで、本発明の目的は、被成形ガラス素
材を落下させることにより成形型に供給するにあたっ
て、落下途中における被成形ガラス素材の成形型外に飛
び出し防止できる方法及び装置を提供することにある。
さらに、本発明の目的は、被成形ガラス素材を落下させ
ることにより成形型に供給するにあたって、被成形ガラ
ス素材を下型の成形面のほぼ中央に位置させることがで
きる方法及び装置を提供することにある。加えて本発明
は、上記方法を利用して被成形ガラス素材の成形型外へ
の飛び出しと不良品の発生を防止したガラス光学素子の
製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上型と下型か
らなる成形型の下型の成形面上に被成形ガラス素材を上
方から落下させることで供給する方法であって、被成形
ガラス素材を落下させるためのガイド手段を用い、かつ
前記ガイド手段を被成形ガラス素材が下型の成形面上に
落下する位置に設けることを特徴とする被成形ガラス素
材の供給方法(以下、「供給方法1」と記す)を提供す
る。
【0010】また、本発明は、上型と下型からなる成形
型の下型の成形面上に被成形ガラス素材を供給する方法
であって、被成形ガラス素材を下型の成形面上に供給し
た後、被成形ガラス素材の位置を被成形ガラス素材の垂
直中心と下型の成形面の中心点とが実質的に合致するよ
うに修正することを特徴とする被成形ガラス素材の供給
方法。(以下、「供給方法2」と記す)を提供する。
【0011】さらに、本発明は、上型と下型からなる成
形型の下型の成形面上に被成形ガラス素材を上方から落
下させることで供給する方法に使用されるガイド手段で
あって、被成形ガラス素材の落下通路を形成し、かつ被
成形ガラス素材を落下させることができるガイド部を有
することを特徴とするガイド手段を提供する。
【0012】さらに、本発明は、上型と下型からなる成
形型の下型の成形面上に供給される被成形ガラス素材の
位置を修正する方法に使用される手段であって、被成形
ガラス素材に当接させて移動させるための被成形ガラス
素材当接部を有し、かつ該被成形ガラス素材当接部は開
口端面がリング状であるか、または同心円状に配列した
突起部を有することを特徴とする位置修正手段を提供す
る。
【0013】さらに本発明は、上記本発明の被成形ガラ
ス素材の供給方法1または2を利用しして下型の成形面
上に供給された被成形ガラス素材を加圧成形することを
特徴とするガラス光学素子の製造方法に関する。
【0014】
【発明の実施の形態】
(供給方法1)本発明の供給方法1は、上型と下型から
なる成形型の下型の成形面上に被成形ガラス素材を上方
から落下、好ましくは自然落下させることで供給する方
法であるが、被成形ガラス素材が供給される成形型の種
類、形状、材質等には特に制限はない。被成形ガラス素
材の材質、形状等にも制限はなく、形状は、例えば、球
状またはマーブル形状であり得る。被成形ガラス素材
は、例えば、ガラスプリフォームやガラスゴブであるこ
とができ、加熱軟化した状態であっても、加熱していな
い状態であっても良い。但し、被成形ガラス素材の落下
による下型の成形面上への供給は、加熱軟化した状態に
おいて有効であるので、本発明の供給方法も加熱軟化し
た状態の被成形ガラス素材の場合に特に有効である。被
成形ガラス素材の上方からの落下は、例えば、被成形ガ
ラス素材を吸着した吸着パッドを下型の上方に配置また
は移動し、次いで吸着を解除するか、或いは被成形ガラ
ス素材を噴出する気流により保持した分割可能な浮上皿
を下型の上方に配置または移動し、次いで浮上皿を分割
することで行うことができる。
【0015】本発明の方法においては、被成形ガラス素
材を落下させるが、被成形ガラス素材は、実質的に垂直
に落下させることが好ましい。本発明の方法において
は、被成形ガラス素材を実質的に垂直に落下させるため
のガイド手段を用い、かつ前記ガイド手段を被成形ガラ
ス素材が下型の成形面上に落下する位置に設ける。上記
ガイド手段は、具体的には、被成形ガラス素材の落下通
路を形成し、かつ被成形ガラス素材を実質的に垂直に落
下させることができるガイド部を有するものであること
ができる。ガイド手段の被成形ガラス素材の落下通路を
形成するガイド部は、被成形ガラス素材を下型の成形面
上に導くことができるものであればいかなる構造及び形
状であっても良い。例えば、貫通孔を設けた板状(図1
及び図2参照)、筒状(図3参照)、漏斗状(図4参
照)、脚付きのリング形状(図5参照)等であり得る。
ガイド手段については後に詳述する。
【0016】ガイド手段は、被成形ガラス素材を下型の
上方に移送する前もしくは後に、または移送と同時に被
成形ガラス素材移送位置と下型との間に介挿される。ガ
イド手段は、被成形ガラス素材の成形型外への飛び出し
を有効に防止できるという観点から、下型に近接して配
置されることが好ましい。また、ガイド手段は、加熱し
て使用することが、被成形ガラス素材の温度を維持する
上で好ましい。特に、被成形ガラス素材が105.5 〜1
8 ポアズ程度に加熱軟化している場合には、被成形ガ
ラス素材がガイド手段と接触することでガラス表面にい
わゆるチルマークが形成されない温度にまで加熱されて
いることが必要であり、例えば、被成形ガラス素材の
(ガラス転移点−200℃)の温度よりも高い温度であ
ることが好ましい。さらにガイド手段と被成形ガラス素
材との融着を防止するという観点から、例えば、被成形
ガラス素材のガラス転移点付近(ガラス転移点±100
℃、より好ましくはガラス転移点±50℃)、あるいは
それ以下であることが好ましい。
【0017】(ガイド手段)本発明のガイド手段は、被
成形ガラス素材の落下通路を形成し、かつ被成形ガラス
素材を実質的に垂直に落下させることができるガイド部
を有するものである。また、ガイド手段は、ガイド部を
移動させるための手段も有する。被成形ガラス素材の落
下通路は、通過させる被成形ガラス素材の直径より僅か
に大きい内径を有するのが好ましい。内径が下方に向か
って小さくなり、最小内径が被成形ガラス素材の直径よ
り僅かに大きい通路がさらに好ましい。ガイド手段は、
被成形ガラス素材の通路を有し、被成形ガラス素材の落
下位置を水平方向に関して規制し得るガイド部を有する
ものであれば形状は問わない。ガイド部は、例えば肉厚
の板体に貫通孔が設けられたものであり得る(図1参
照)。貫通孔は、好ましくは少なくとも一部が下方に向
かって狭くなる漏斗形状を有する(図2)。また、ガイ
ド部は、略円筒形状の部材でもあり得る(図3参照)。
さらに、ガイド部は、少なくとも一部が下方に向かって
狭くなる漏斗形状の部材でもあり得る(図4参照)。ま
た、ガイド部は、リングに3本以上の脚部材を突設して
なるものであり得る。好ましくは、各脚部材は基部から
先端部にかけてリング中心方向に傾斜している(図5参
照)。
【0018】また、図6に示すように、成形型が上母型
(図示せず)及び下母型2の各々に複数の上型(図示せ
ず)及び下型3を組付けてなり、同時に複数の成形品を
成形するものである場合、ガイド部1は、該母型の上面
形状にほぼ倣う形状を有し、複数の貫通孔が下型組付け
位置に、セット時に全ての貫通孔が下型と同心になるよ
うに形成されたものであり得る(図6参照)。この場合
も、貫通孔の少なくとも一部が下方に向かって狭くなる
漏斗形状であることが好ましい(図7参照)。ガイド手
段の材質は、耐熱性の材質であれば特に限定されない。
例えば金属、セラミック、炭素材料であり得る。ガイド
手段の被成形ガラス素材の落下通路は、被成形ガラス素
材の滑動を可能にするために表面加工が施されることも
できる。被成形ガラス素材をさらに滑らかにガイドし、
しかも被成形ガラス素材に傷等がつくのを防ぐために、
上記各形状において存在する角部が曲面化されているの
が好ましい。
【0019】本発明においてガイド手段は、被成形ガラ
ス素材の落下過程の所定のタイミングで、着地させたい
位置(成形型中心)に向かうベクトル成分を含む抗力を
与えることにより、所望の位置に被成形ガラス素材を着
地させるものである。従って、本発明で用いるガイド手
段は、所定のタイミングでかかる修正を行うために、そ
れを設ける位置も重要である。例えば、本発明のガイド
手段の作用は次の通りである。被成形ガラス素材が、落
下前は気流によって浮上していたものである場合、当該
被成形ガラス素材は、回転運動、振動運動をしているこ
とが多い。このとき、被成形ガラス素材を落下させるた
めに当該気体による浮上から開放すると、被成形ガラス
素材には前記回転運動、振動運動に基づく慣性力が働
き、当該開放した位置とは水平方向にずれた位置に着地
することになる。しかも、被成形ガラス素材が有する運
動エネルギーの作用方向は、規則的に又は不規則に変化
しているので、前記開放したときの状態によって、前記
ずれの大きさ、前記ずれの方向が異なる。しかし、ガイ
ド手段を用いた場合は、前記ずれの原因である水平方向
の慣性力に対して、着地させたい位置(成形型の中心)
に向かう水平方向のベクトル成分を有する抗力を与える
ので、落下位置を調節することができる。ここで、かか
る抗力を与えるタイミングは、ガイド手段を設ける高さ
や形状を選択することによって選択できる。即ち、ガイ
ド手段を比較的高い位置に設けることで、落下中、比較
的初期の段階で被成形ガラス素材に対して前記抗力を与
えることができる。また、ガイド手段を比較的低い位置
に設けることで、落下中、比較的終わりに近い段階で被
成形ガラス素材に対して前記抗力を与えることができ
る。
【0020】このとき、ガイド手段を複数個設けること
や、縦方向の大きいガイド手段を用いることは、被成形
ガラス素材とガイド手段との接触する(即ち、被成形ガ
ラス素材がガイド手段から前記抗力を受け取る)タイミ
ングを増やす方向に働く。例えば、図3のガイド手段
は、図1のガイド手段よりもガイド手段が被成形ガラス
素材に対して前記抗力を与えるタイミングは多くなる傾
向にある。また、ガイド手段の形状や材料は、抗力の向
き及び抗力の大きさに影響を与える。このときガイド手
段の縦方向の大きさを大きくすることは、抗力を与える
高さの範囲を広くすることができる。
【0021】(供給方法2)本発明の供給方法2は、上
型と下型からなる成形型の下型の成形面上に被成形ガラ
ス素材を供給する方法であるが、成形型や被成形ガラス
素材については供給方法1とほぼ同様である。但し、本
方法は、被成形ガラス素材の形状が、真球以外の大略球
形状である場合に特に有効である。真球状の被成形ガラ
ス素材は、成形面の中心に供給されなくても、ガラスの
状態によっては回転して自然に成形面の中心に移動する
こともある。それに対して、真球以外の球形状、例え
ば、マーブル形状のような偏平状の球形の場合、成形面
の中心に供給されなかった場合、回転して自然に成形面
の中心に移動することは難しいからである。尚、被成形
ガラス素材の下型への供給は、例えば、吸着パッド、浮
上皿等から落下させる等の公知の方法により行うことが
でき、好ましくは、本発明の供給方法1により行う。
【0022】本発明の供給方法2では、被成形ガラス素
材を下型の成形面上に供給した後、被成形ガラス素材の
位置を、被成形ガラス素材の垂直方向の中心と下型の成
形面の中心とが実質的に合致するように修正する。これ
により、被成形ガラス素材が型内に均一に広がるために
偏肉が防止され、従って、被成形ガラス素材が型からは
み出たり、不良品を生じることを防止できる。上記被成
形ガラス素材の位置の修正は、例えば、開口端面がリン
グ状の被成形ガラス素材当接部または同心円状に配列し
た突起部を有する被成形ガラス素材当接部を有する位置
修正手段を用いて行うことが出来る。位置修正手段の構
造等については、後に詳述する。
【0023】位置の修正は、被成形ガラス素材当接部の
垂直中心が下型の成形面の中心点に一致するように配置
し、かつ前記被成形ガラス素材当接部を被成形ガラス素
材に当接させながら垂直に降下することで行うことがで
きる。即ち、被成形ガラス素材を下型の成形面上に供給
した後、位置修正手段を下型の上方に被成形ガラス素材
当接部の中心が下型の成形面の中心点に一致するよう配
置または移動させる。次いで、位置修正手段を降下させ
て被成形ガラス素材の偏肉部周辺に当接させ、さらに当
接させながら位置修正手段を降下させることにより、位
置の修正を行うことができる。位置修正手段は、例え
ば、図8に示すように被成形ガラス素材の径よりやや大
きい径のリング4を有する手段であり得る。この場合、
位置の修正は以下のように行える。リング4をその中心
が下型6の成形面6aの中心6bに一致するように配置
する(図8A参照)。次いで、リング4を垂直に降下さ
せて被成形ガラス素材5に当接させる(図8B参照)。
さらにリング4で被成形ガラス素材5の曲面を押しなが
ら降下させることにより、被成形ガラス素材5の中心5
aが成形面6aの中心6bに近づくように移動させるこ
とができる(図8C参照)。
【0024】位置修正手段の被成形ガラス素材との当接
部材は、上記のようにリング状の他、例えば、同心円状
に配列した突起部を有する被成形ガラス素材当接部のよ
うに、被成形ガラス素材に対して下型と同心円の位置で
当接することができるものであればいかなる形状のもの
であっても良い。位置修正手段の構造等については、次
に詳述する。また、位置修正手段は、加熱して使用する
ことが、被成形ガラス素材の温度を維持する上で好まし
い。尚、位置修正手段の加熱温度には制限はないが、例
えば、被成形ガラス素材のガラス転移点以下であること
ができる。
【0025】(位置修正手段)位置修正手段は、被成形
ガラス素材に対して下型と同心円上の位置で当接するも
のであればいかなる形状のものであっても良く、例え
ば、リング状や同心円状に配列した突起部を有する被成
形ガラス素材当接部を有するものであることができる。
また、位置修正手段は、適当な昇降手段及び往復動手段
により下型上に配置され得る。
【0026】位置修正手段は、例えば、内径が被成形ガ
ラス素材の径より小さいかほぼ同じであるリング4であ
り得る(図9A参照)。リングの断面形状は、矩形でも
良いが、被成形ガラス素材との当接部がテーパー状にな
っている(図9B参照)か、円形である(図9C参照)
ことが好ましい。この場合、前述のように、リング4を
その中心が下型6の水平方向の中心に一致するように配
置し(図8A参照)、その後、垂直に降下させて被成形
ガラス素材5に当接させ(図8B参照)、さらに被成形
ガラス素材の曲面を押しながら降下させることにより、
被成形ガラス素材の位置を修正することができる(図8
C参照)。下記に例示するいずれの形状の位置修正手段
も、被成形ガラス素材と下型と同心円の位置で当接する
ものであれば、基本的に同じ方法により位置の修正を行
い得る。
【0027】位置修正手段は、例えば、内径が被成形ガ
ラス素材の径より大きいかまたは同じである円筒でもあ
り得る。また、位置修正手段は、内径が下端に向かって
大きくなり、内径の少なくとも一か所が被成形ガラス素
材の径と同じである円筒状であり得る。この場合、位置
の修正をすべき被成形ガラス素材の径が多少変動しても
対応し得る。即ち、図10に示すように、被成形ガラス
素材の径とほぼ同等である場合は、円筒7の下方の部分
で位置の修正が行われ、図11に示すように、被成形ガ
ラス素材の径が小さい場合は、円筒の上方の部分で位置
の修正が行われる。
【0028】位置修正手段は、肉厚の板体の下面に径が
上方に向かって狭くなる碗状の窪み又は台錐状の窪みが
形成されたものでもあり得る(図12及び図13参
照)。また、位置修正手段は、リング、板体等に同心円
上に3本以上の脚部材を突設してなる部材であり得る。
好ましくは、各脚部材は基部から先端部にかけて広がる
(図14参照)。また、成形型が、上母型及び下母型の
各々に複数の上型及び下型を組付けてなるものである場
合、位置修正手段は、該母型の横断面形状にほぼ倣う横
断面形状を有し、複数の貫通孔、碗状の窪み又は台錐状
の窪みが下型組付け位置に、セット時に全ての窪みが下
型と同心になるように形成されたものであり得る(図1
5参照)。
【0029】また、成形型が、上母型及び下母型の各々
に複数の上型及び下型を組付けてなるものである場合、
位置修正手段は、複数のリングが、下型組付け位置に、
セット時に全てのリングが下型と同心になるように連結
されたものでもあり得る(図16参照)。位置修正手段
の部材は、ある程度の耐熱性の部材であれば特に限定さ
れない。例えば金属、セラミック、炭素系材料であり得
る。位置修正手段の被成形ガラス素材に当接する部分
は、好ましくは被成形ガラス素材の滑動を可能にするた
めに表面加工が施されている。また、被成形ガラス素材
に傷等がつくのを防ぐために、上記各形状において存在
する角部が曲面化されているのが好ましい。
【0030】また、位置修正手段は、加熱して使用する
ことが、被成形ガラス素材の温度を維持する上で好まし
い。特に、被成形ガラス素材が105.5 〜108 ポアズ
程度に加熱軟化している場合には、被成形ガラス素材が
位置修正手段と接触することでガラス表面にいわゆるチ
ルマークが形成されない温度にまで加熱されていること
が必要であり、例えば、被成形ガラス素材の(ガラス転
移点−200℃)の温度よりも高い温度であることが好
ましい。さらに位置修正手段と被成形ガラス素材との融
着を防止するという観点から、例えば、被成形ガラス素
材のガラス転移点付近(ガラス転移点±100℃、より
好ましくはガラス転移点±50℃)、あるいはそれ以下
であることが好ましい。
【0031】上記本発明の供給方法1及び2、並びにガ
イド手段及び位置修正手段は、例えば、特開平6-340430
号、特開平8-133758号、及び特開平8-259242号に記載
の、浮上しながら加熱軟化したガラスプリフォームを成
形型に供給するいずれの方法にも適用することができ
る。
【0032】(ガラス光学素子の製造方法)本発明のガ
ラス光学素子の製造方法は、前記本発明の供給方法1に
より下型の成形面上に供給された被成形ガラス素材、ま
たは前記本発明の供給方法2により位置を修正した被成
形ガラス素材、または前記本発明の供給方法1により下
型の成形面上に供給され、かつ前記本発明の供給方法2
により位置を修正した被成形ガラス素材を加圧成形する
ことを特徴とする。被成形ガラス素材を加圧成形する方
法や被成形ガラス素材の予熱方法等には特に制限はな
い。
【0033】例えば、被成形ガラス素材を加圧成形する
方法は、105.5 〜108 ポアズの範囲の粘度を有する
被成形ガラス素材をこの被成形ガラス素材が108 〜1
10.5ポアズの粘度を示す温度の成形型(但し、被成形
ガラス素材の温度は成形型の温度より高い)で初期加圧
し成形する工程、成形型及び成形されたガラス(以下、
成形ガラスという)をこのガラスの転移点以下に降温さ
せる工程、並びに成形ガラスを成形型から取り出す工程
を含むことができる。
【0034】この方法では、前記ガラス素材を該ガラス
素材の粘度が105.5 〜108 ポアズの範囲の粘度に相
当する温度に加熱して軟化させる。ガラス素材の粘度が
108 ポアズ以下であることで、108 〜1010.5ポア
ズの粘度に相当する温度に予熱した成形型でガラス素材
を十分に変形させて成形することが可能である。また、
ガラス素材の粘度が105.5 ポアズ以上であることで、
成形前にガラス素材が自重により大きく変形することを
防ぐことができる。成形型の温度を比較的低温にして安
定して、良好な成形を行うには、ガラス素材は、好まし
くは106.5 〜107.6 ポアズに相当する温度に加熱し
て軟化させることが適当である。成形型の予熱の温度
は、前記ガラス素材の粘度が108 〜1010.5ポアズに
相当する温度とする。粘度が1010.5ポアズに相当する
温度未満では、ガラス素材を大きく伸ばして、コバ厚の
薄いガラス成形体を得ることが難しくなり、また、高面
精度が得にくく、粘度が108 ポアズに相当する温度を
超える温度では、成形のサイクルタイムが必要以上に長
くなり、また、成形型の寿命が短くなる。成形型の予熱
の温度は、好ましくは前記ガラス素材の粘度が108
109.6 ポアズに相当する温度とする。尚、成形型の温
度は被成形ガラス素材の温度より低く設定する。このよ
うにすることで、サイクルタイムを短縮することが可能
になり、かつ成形型の寿命を長くすることができる。
【0035】さらに、初期加圧成形開始時において、上
型温度を下型温度より低く設定するすることが、離型時
に成形体が上型に貼付くのを防止するという観点から特
に好ましい。より具体的には、上型温度を下型温度より
5〜20℃低くすることが適当である。
【0036】本発明に用いる成形型は、従来から公知の
成形型をそのまま用いることができる。但し、成形型の
成形面が非晶質及び/又は結晶質の、グラファイト及び
/又はダイヤモンドの、単一成分層又は混合層からなる
炭素膜で構成されているものを用いることが好ましい。
上記のような炭素膜で構成されている成形面を有する成
形型では、成形型の温度が、ガラス素材のガラス転移点
以上であっても、ガラスの融着(固着)が生じることは
ない。上記の炭素膜は、スパッタリング法、プラズマC
VD法、CVD法、イオンプレーティング法等の手段で
成膜されるものである。スパッタリング法で成膜する場
合には、基盤温度250〜600℃、RFパワー密度5
〜15W/cm2 、スパッタリング時真空度5×10-4
〜5×10-1torrの範囲でスパッタガスとしてAr
の如き不活性ガスを、スパッタターゲットとしてグラフ
ァイトを用いてスパッタリングするのが好ましい。マイ
クロ波プラズマCVD法により成膜する場合には、基盤
温度650〜1000℃、マイクロ波電力200W〜1
kW、ガス圧力10-2〜600torrの条件下に、原
料ガスとしてメタンガスと水素ガスを用いて成膜するの
が好ましい。イオンプレーティング法により形成する場
合には、基盤温度を200〜450℃とし、ベンゼンガ
スをイオン化するのが好ましい。これらの炭素膜はC−
H結合を有するものを含む。
【0037】また、下型の成形面上に供給される被成形
ガラス素材は、例えば、被成形ガラス素材を気流により
浮上させながら加熱することにより軟化させ、かつ加熱
軟化した被成形ガラス素材を落下させることにより成形
型に供給することができる。特に、被成形ガラス素材を
気流により浮上させながら加熱軟化し、かつ加熱軟化し
た被成形ガラス素材を予熱した成形型に落下させて移送
することが好ましい。被成形ガラス素材が、その自重に
よって変形する程の低粘性域においては、加熱の際に被
成形ガラス素材を保持する治具とガラスの融着を防止す
るのは容易ではない。本発明では、例えば、治具の内部
よりガスを噴出することで、被成形ガラス素材を気流に
より浮上させる。治具面とガラス両面にガスのレイヤー
が形成され、このため治具とガラスが反応することな
く、加熱軟化することが可能となる。更に被成形ガラス
素材がプリフォームの場合、プリフォームの形状を概ね
維持しつつ加熱軟化することができる。また、被成形ガ
ラス素材がガラスゴブであり、不規則な形状で表面にシ
ワ等の表面欠陥がある場合でも、加熱軟化しながら気流
により浮上させることで、形状を整え、表面欠陥を消去
することも可能である。
【0038】本発明において被成形ガラス素材の浮上の
ために用いる気流となるガスとしては、特に制限はな
い。但し、加熱した被成形ガラス素材が治具と反応しな
いこと、さらに、加熱した治具の酸化による劣化を防止
するという観点から、非酸化性ガスであることが好まし
く、例えば窒素等であることが適当である。還元性のガ
ス、例えば水素ガス等を添加することもできる。気流の
流量は、気流を吹き出す口の形状や被成形ガラス素材の
形状及び重量等を考慮して適宜変更できる。通常の場
合、ガス流量は0.005〜20リットル/分の範囲が
被成形ガラス素材の浮上に適している。但し、ガス流量
が0.005リットル/分未満であると、被成形ガラス
素材の重量が300mg以上の場合、被成形ガラス素材
を十分に浮上させることができない場合がある。また、
ガス流量が20リットル/分を超えると、ガラス重量が
2000mg以上の場合でも、浮上治具上のガラスが大
きく揺れて、加熱の際に被成形ガラス素材がプリフォー
ムの場合、その形状が変化することがあるからである。
さらに被成形ガラス素材の加熱軟化の条件は、ガラスの
種類等により適宜変えることができ、軟化した被成形ガ
ラス素材に必要とされる粘度となるように調整される。
【0039】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。実施例1 本実施例の方法により被成形ガラス素材を供給する成形
装置においては、長尺形状の上母型及び下母型が、各々
プレスの上主軸及び下主軸に取り付けられており、上母
型(図示せず)及び下母型11には、各々6個の上型
(図示せず)及び下型12が取り付けられており、上母
型及び下母型の周囲には、これらの長尺形状を倣った形
に巻回された誘導加熱コイル13が2箇所、即ち上母型
及び下母型の周囲に設けられている(図17参照)。上
側のコイルと下側のコイルの間には20mmの隙間を設け
た。この装置により、バリウムホウケイ酸ガラス(転移
点514 ℃、屈伏点545 ℃)をプレスして外径10mmの両凸
形状のレンズが成形される。
【0040】6個の球状被成形ガラス素材を、図18に
示す開閉可能な支持アーム14上に直線上に1列配置
(上下型の間隔と等間隔に配置)された6 個の割型式浮
上皿15(グラッシーカーボン製)上で、下方から噴出
する気流により、浮上させて加熱、軟化させた。その
後、支持アーム14を上下の誘導加熱コイル13の間に
挿入し、複数の下型12の直上に配置した。同時に、図
19に示す長尺板に6個のろうと形状の貫通孔16を形
成してなるガイド手段17を支持アーム14と下型12
の間に介挿した。その後、支持アーム14を素早く開く
ことにより、複数の浮上皿15を左右に分割し、複数の
被成形ガラス素材を、浮上皿15からそれぞれに対応す
る下型12上に同時に落下させることにより、下型12
上に供給した(図20参照)。被成形ガラス素材は、全
て下型12の中心に供給された。尚、ガイド手段17
は、被成形ガラス素材のガラス転移温度(514℃)よ
り低い400℃に設定し、被成形ガラス素材のガイド手
段17への融着はなかった。その後、直ちに支持アーム
およびガイド手段を下型上から後退させ、高周波パワー
を切り、下母型を上昇させてプレスを行った。上記操作
を1000回繰返行ったが、被成形ガラス素材が成形型
外に飛び出すことなく、安定して、しかも品質の良好な
レンズが得られた。
【0041】実施例2 実施例1と同様の成形型により、バリウムホウケイ酸ガ
ラス製の両凸レンズを成形した。但し、本実施例におい
ては、被成形ガラス素材としてマーブル形状に熱間成形
された被成形ガラス素材(直径7mm、高さ4.5m
m)を用い、実施例1と同様にガイド手段を用い、さち
に、被成形ガラス素材を分割浮上皿から下型に落下させ
た後に位置修正手段による位置の修正を行った。位置修
正手段としては、図16に示すような被成形ガラス素材
径よりわずかに大きい内径を有するリング6個を連結し
てなるものを用いた。まず、図21に示すように、位置
修正手段18を、各リングの中心が対応する下型の中心
に合うように配置した(図19参照)。その後、下母型
19にセットされた下型20に向かって降下させ、各リ
ングを下型20上の被成形ガラス素材21に当接させ
た。さらに位置修正手段18を降下させると、被成形ガ
ラス素材21が下型中央に滑り、これにより被成形ガラ
ス素材21の中心と下型20の中心が合い、位置の修正
が完了する。次いで、実施例1と同様にプレス成形し
た。表1に示す何れの条件でも、品質の良好なレンズが
得られた。
【0042】
【表1】 温度:℃、粘度:ポアズ
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、被成形ガラス素材を落
下させることにより成形型に供給するにあたって、落下
途中における被成形ガラス素材の成形型外に飛び出し防
止できる方法及び装置を提供することができる。さら
に、本発明によれば、被成形ガラス素材を落下させるこ
とにより成形型に供給するにあたって、被成形ガラス素
材を下型の成形面のほぼ中央に位置させることができる
方法及び装置を提供することができる。本発明の光学素
子成形材料の供給方法及び装置を用いることで、品質の
良好な光学素子を安定して生産することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の形態のガイド手段を示す断面図
【図2】本発明の他の形態のガイド手段を示す断面図
【図3】本発明の他の形態のガイド手段を示す断面図
【図4】本発明の他の形態のガイド手段を示す断面図
【図5】本発明の他の形態のガイド手段を示す斜静図
【図6】本発明の他の形態のガイド手段を示す断面図
【図7】本発明の他の形態のガイド手段を示す断面図
【図8】本発明の位置修正手段の使用形態を示す図
【図9】本発明の第一の形態の位置修正手段を示す図
【図10】本発明の他の形態の位置修正手段の使用形態
を示す図
【図11】本発明の他の形態の位置修正手段の使用形態
を示す図
【図12】本発明の他の形態の位置修正手段を示す断面
【図13】本発明の他の形態の位置修正手段を示す断面
【図14】本発明の他の形態の位置修正手段を示す斜視
【図15】本発明の他の形態の位置修正手段を示す断面
【図16】本発明の他の形態の位置修正手段を示す上面
【図17】本発明の一実施例の方法に使用する成形装置
を示す断面図
【図18】本発明の一実施例の方法に使用する分割浮上
皿を示す上面図
【図19】本発明の一実施例に使用する位置修正手段を
示す上面図
【図20】本発明の一実施例の方法を示す断面図
【図21】本発明の他の実施例の方法を示す断面図
【符号の説明】
1 ガイド部 3、6 下型 4 位置修正手段 5 被成形ガラス素材

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上型と下型からなる成形型の下型の成形
    面上に被成形ガラス素材を上方から落下させることで供
    給する方法であって、被成形ガラス素材を落下させるた
    めのガイド手段を用い、かつ前記ガイド手段を被成形ガ
    ラス素材が下型の成形面上に落下する位置に設けること
    を特徴とする被成形ガラス素材の供給方法。
  2. 【請求項2】 ガイド手段が、被成形ガラス素材を実質
    的に垂直に落下させるためのものである請求項1に記載
    の方法。
  3. 【請求項3】 ガイド手段が、被成形ガラス素材の落下
    通路を形成し、かつ被成形ガラス素材を実質的に垂直に
    落下させることができるガイド部を有する請求項1また
    は2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 ガイド手段が、加熱されている請求項1
    〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 ガイド手段が、被成形ガラス素材のガラ
    ス転移温度以下の温度に加熱されている請求項1〜3の
    いずれか1項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 上型と下型からなる成形型の下型の成形
    面上に被成形ガラス素材を上方から落下させることで供
    給する方法に使用されるガイド手段であって、被成形ガ
    ラス素材の落下通路を形成し、かつ被成形ガラス素材を
    落下させることができるガイド部を有することを特徴と
    するガイド手段。
  7. 【請求項7】 ガイド部が、被成形ガラス素材を実質的
    に垂直に落下させることができる請求項6記載のガイド
    手段。
  8. 【請求項8】 上型と下型からなる成形型の下型の成形
    面上に被成形ガラス素材を供給する方法であって、被成
    形ガラス素材を下型の成形面上に供給した後、被成形ガ
    ラス素材の位置を被成形ガラス素材の垂直中心と下型の
    成形面の中心点とが実質的に合致するように修正するこ
    とを特徴とする被成形ガラス素材の供給方法。
  9. 【請求項9】 被成形ガラス素材の位置の修正を、開口
    端面がリング状の被成形ガラス素材当接部または同心円
    状に配列した突起部を有する被成形ガラス素材当接部を
    有する位置修正手段を用い、前記被成形ガラス素材当接
    部の垂直中心が下型の成形面の中心点に一致するように
    配置し、かつ前記被成形ガラス素材当接部を被成形ガラ
    ス素材に当接させながら垂直に降下することで行う請求
    項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 被成形ガラス素材当接部の内径が被成
    形ガラス素材の外径と同等またはそれ以下またはそれ以
    上である請求項9記載の方法。
  11. 【請求項11】 位置修正手段が加熱されている請求項
    8〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 【請求項12】 上型と下型からなる成形型の下型の成
    形面上に供給される被成形ガラス素材の位置を修正する
    方法に使用される手段であって、被成形ガラス素材に当
    接させて移動させるための被成形ガラス素材当接部を有
    し、かつ該被成形ガラス素材当接部は開口端面がリング
    状であるか、または同心円状に配列した突起部を有する
    ことを特徴とする位置修正手段。
  13. 【請求項13】 被成形ガラス素材当接部の内径が被成
    形ガラス素材の外径と同等またはそれ以下またはそれ以
    上である請求項12記載の位置修正手段。
  14. 【請求項14】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の
    方法により下型の成形面上に供給された被成形ガラス素
    材の位置を請求項8〜11のいずれか1項に記載の方法
    により修正することを特徴とする被成形ガラス素材の供
    給方法。
  15. 【請求項15】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の
    方法により下型の成形面上に供給された被成形ガラス素
    材を加圧成形することを特徴とするガラス光学素子の製
    造方法。
  16. 【請求項16】 被成形ガラス素材を加圧成形する方法
    が、105.5 〜108 ポアズの範囲の粘度を有する被成
    形ガラス素材をこの被成形ガラス素材が108 〜10
    10.5ポアズの粘度を示す温度の成形型(但し、被成形ガ
    ラス素材の温度は成形型の温度より高い)で初期加圧し
    成形する工程、成形型及び成形されたガラス(以下、成
    形ガラスという)をこのガラスの転移点以下に降温させ
    る工程、並びに成形ガラスを成形型から取り出す工程を
    含む請求項15に記載の製造方法。
  17. 【請求項17】 被成形ガラス素材を気流により浮上さ
    せながら加熱することにより軟化させ、かつ加熱軟化し
    た被成形ガラス素材を落下させることにより成形型に供
    給する請求項15または16に記載の製造方法。
  18. 【請求項18】 請求項8〜11のいずれか1項に記載
    の方法により位置を修正した被成形ガラス素材を加圧成
    形することを特徴とするガラス光学素子の製造方法。
  19. 【請求項19】 被成形ガラス素材を加圧成形する方法
    が、105.5 〜108 ポアズの範囲の粘度を有する被成
    形ガラス素材をこの被成形ガラス素材が108 〜10
    10.5ポアズの粘度を示す温度の成形型(但し、被成形ガ
    ラス素材の温度は成形型の温度より高い)で初期加圧し
    成形する工程、成形型及び成形されたガラス(以下、成
    形ガラスという)をこのガラスの転移点以下に降温させ
    る工程、並びに成形ガラスを成形型から取り出す工程を
    含む請求項18に記載の製造方法。
  20. 【請求項20】 被成形ガラス素材を気流により浮上さ
    せながら加熱することにより軟化させ、かつ加熱軟化し
    た被成形ガラス素材を落下させることにより成形型に供
    給する請求項18または19に記載の製造方法。
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