JPH11350467A - 水底地盤の改良方法およびその装置 - Google Patents

水底地盤の改良方法およびその装置

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JPH11350467A
JPH11350467A JP16195798A JP16195798A JPH11350467A JP H11350467 A JPH11350467 A JP H11350467A JP 16195798 A JP16195798 A JP 16195798A JP 16195798 A JP16195798 A JP 16195798A JP H11350467 A JPH11350467 A JP H11350467A
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JP
Japan
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water
cap
ground
intake
mud
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Pending
Application number
JP16195798A
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English (en)
Inventor
Yuzuru Murasawa
譲 村沢
Takeshi Konishi
武 小西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Harbour & Urban Constru
Mitsui Harbour & Urban Construction Co Ltd
SANEI ENGINEERING KK
Original Assignee
Mitsui Harbour & Urban Constru
Mitsui Harbour & Urban Construction Co Ltd
SANEI ENGINEERING KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自然環境の保全を図りながら水底地盤を改良
できる方法およびその装置を提供することである。 【解決手段】 表面が適宜厚さの砂13で覆われ、かつ
バーチカルドレーン14が打設された水底の泥土地盤1
2に、下面が開口された吸気キャップ2を被せて、その
下端部2aを泥土地盤12中に差し込ませた後、前記吸
気キャップ2を真空状態にして泥土地盤12を圧密す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水底地盤の改良方法
およびその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常、湖沼の水質改善対策や周辺地域の
治水対策として、湖底に堆積した泥土を浚渫することに
より保水容量の増加や、泥土中の栄養塩類の溶出の防止
などが行われている。しかし、この方法は浚渫した軟弱
な泥土の処理および処分が困難であるという問題があっ
た。一方、浚渫によらない方法として、泥土表面を良質
の砂で覆うことが考えられるが、この方法は覆砂の厚さ
だけ湖底が高くなり、湖沼の保水容量が減少するという
問題があった。そこで、このような問題を解決するため
に、図8に示すような、いわゆる真空圧密工法が開発さ
れた。
【0003】上記の真空圧密工法は、覆砂15上面をシ
ート16で覆って、その内側をポンプ17で排水および
排気すると水圧がシート16、すなわち覆砂15上面に
作用して泥土18を圧密するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
真空圧密工法は、空気や水がシート内に流入しないよう
にシートの端部を泥土中に十分に差し込むことが困難で
あったため、周囲からシート内に空気や水が流入してし
まうという問題があった。また、前記シートは除去時に
破損したり、あるいは転用が困難であることから湖底に
そのまま残すこととなり、湖底面からの湧水の遮断や、
湖底生物を封じ込めてしまうなどの問題があった。
【0005】本発明は上記のような問題に鑑みてなされ
たものであり、その目的は、自然環境の保全を図りなが
ら水底地盤を改良できる方法およびその装置を提供する
ことである。
【0006】
【課題を解決するための手段】以上の課題を達成するた
めの手段は、請求項1の発明が、表面が適宜厚さの砂で
覆われ、かつバーチカルドレーンが打設された水底の泥
土地盤に、下面が開口された吸気キャップを被せて、そ
の下端部を泥土地盤中に差し込んだ後、前記吸気キャッ
プを真空状態にして泥土地盤を圧密することを特徴とす
る。
【0007】請求項1の発明によれば、吸気キャップを
真空状態にして泥土地盤中の水および空気を吸い上げる
と、該吸気キャップに大気圧および水圧が作用して泥土
地盤が圧密される。また吸気キャップの下端部が泥土地
盤中に十分に差し込まれるため、吸気キャップ内の気密
性が高められるとともに、吸気キャップに大気圧および
水圧が有効に作用する。
【0008】また請求項2の発明が、請求項1におい
て、前記吸気キャップは複数並べて使用することを特徴
とする。
【0009】請求項2の発明によれば、吸気キャップを
複数並べて泥土地盤を圧密することにより、地盤改良が
効率的に行える。
【0010】また請求項3の発明が、下面が開口された
吸気キャップの上部にフロート部が設けられるととも
に、吸気キャップの内面には吸水管が設置されたことを
特徴とする。
【0011】また請求項3の発明によれば、フロート部
で吸気キャップを水面に浮かせて移動させることができ
るとともに、フロート部への注水によって吸気キャップ
を自重で沈下させることもできる。また、この沈下の際
に、吸気キャップの下端部が泥土地盤内に十分に差し込
まれて、吸気キャップ内の気密性を高めることができ
る。
【0012】また請求項4の発明が、請求項3におい
て、前記吸水管は放射状に設置されたことを特徴とす
る。
【0013】請求項4の発明によれば、放射状に設置さ
れた吸水管によって、吸気キャップ内や泥土地盤中の水
が排水されて、その中がほぼ真空状態になる。また吸水
管から逆噴射される水により吸気キャップを水底から再
浮上させる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の水底地盤の改良方
法およびその装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に
説明する。はじめに水底地盤の改良装置(以下、単に改
良装置)について説明し、その後に水底地盤の改良方法
について説明する。図1は改良装置の断面図、図2は同
斜視図、図3は同平面図である。
【0015】改良装置1は、図1に示すように、吸気キ
ャップ2と、これに接続されたポンプ3とから構成さ
れ、このポンプ3は台船4上に設置されている。前記吸
気キャプ2は下面が開口された鋼製の箱体であり、その
上部には空洞のフロート部5が形成され、これには筒体
6が立設されている。この筒体6は吸気キャップ2が水
底に沈下したときに、水面から突出してその沈下状態を
示す役割をするとともに、その頂面に空気抜き穴6aが
設けられている。前記フロート部5には注水弁7と排水
弁8が設けられ、これらを開閉して注水または排水をす
ることによって吸気キャップ2を水に浮かせたり、ある
いは自重で沈下させたりできるようになっている。また
吸気キャップ2の内側上面には吸水管9が放射状に設置
され、これらが吸気管10に接続され、該吸気管10が
パイプ11を介してポンプ3に接続されている。したが
って、前記ポンプ3の稼働により吸水管9から吸水でき
るようになっている。
【0016】以下に、上記の改良装置を使用した水底地
盤の改良方法について説明する。本発明の水底地盤の改
良方法は、図4に示すように、複数の吸気キャップ2を
水面に浮かべて改良予定の水底上まで曳航した後、該水
底に沈下させて行うものであり、通常は50基の吸気キ
ャップ2が使用され、これらの吸気キャップ2の5基に
対して1基の割合でポンプ3が接続されている。
【0017】次に、地盤改良の施工手順を1基の吸気キ
ャップ2をもとに説明する。まず、図5に示すように、
湖沼、川、海などの水底の泥土地盤12上を所定厚さの
砂13で覆い、そこにペーパードレーンなどのバーチカ
ルドレーン14を打設する。そして吸気キャップ2と、
ポンプ3が設置された台船4とを前記の泥土地盤12上
にまで曳航する。このときフロート部5には空気が充填
されているため吸気キャップ2は水面に浮かんだ状態で
曳航される。
【0018】これらの吸気キャップ2を所定の位置に曳
航した後、図6に示すように、フロート部5に注水弁7
から水を流入させて吸気キャップ2を沈下させる。この
沈下は5基の吸気キャップ2を1ユニットとして行うも
のであり、水面に浮かんでいるときに互いの隣接間隔を
均等に保っておくと互いに密接した状態で沈設されて、
その下端部2aが泥土地盤12内に差し込まれる。また
吸気キャップ2の下端部2aを鋭角に形成しておくと泥
土地盤12内への差し込みが容易に行える。このように
吸気キャップ2が水底に沈下した場合でも、筒体6の一
部は水面から突出しており、この突出した筒体6によっ
て吸気キャップ2の沈下状態の管理ができる。特に、筒
体6に設けた目盛りにより、その沈下状態が簡単に確認
できる。
【0019】このような方法で全ての吸気キャップ2を
沈下させた後、ポンプ3を稼働させて吸水管9で吸気キ
ャップ2内の水を吸い上げると、該吸気キャップ2は吸
水管9が砂13の上面に密着するまで沈下して、その下
端部2aがさらに泥土地盤12中に差し込まれる。さら
に、ポンプ3を稼働し続けると吸気キャップ2内が真空
状態となるので、該吸気キャップ2に大気圧および水圧
が作用して泥土地盤12内からの排水および排気がバー
チカルドレーン14を通して促進されて圧密沈下が生じ
る。これは、例えば泥土地盤12の厚さが5mの場合
は、1〜2ケ月で約1mの割合で沈下する。
【0020】この圧密沈下は、水底に沈設させた吸気キ
ャップ2の全てで行われるため、所定箇所の圧密沈下が
完了した後、すなわち前記筒体6で吸気キャップ2の沈
下を確認したらフロート部5から水を抜き取って空洞に
する。この水は、注水弁7を閉じるとともに、排水弁8
を開いて吸気管10から抜き取り、フロート部5内から
の水がなくなったら排水弁8を閉じる。次に、ポンプ3
の逆回転稼働によって湖沼などから吸い上げた水を吸水
管9から噴射させると、吸気キャップ2が泥土地盤12
から引き抜かれて、図7の(3)に示すように、空洞の
フロート部5によって水底から再浮上して、地盤改良の
1工程が完了する。その後、前記と同様の方法で吸気キ
ャップ2と、台船4とを隣の改良予定箇所に移動させて
上記と同様の作業を行うとともに、これを順次繰り返す
ことによって地盤改良を完了させる。
【0021】
【発明の効果】吸気キャップ2内を真空状態にすると、
該吸気キャプに大気圧および水圧が作用して泥土地盤1
2内からの排水および排気がバーチカルドレーン14を
通して促進されて圧密沈下が生じるので、自然環境の保
全を図りながら水底地盤の改良ができる。また吸気キャ
ップの下端部が泥土地盤中に十分に差し込まれるため、
吸気キャップ内の気密性を高めることができる。
【0022】泥土地盤中の栄養塩類を含む水を吸引して
水処理プラントから排水するとともに、真空排気に伴っ
て泥土地盤中のメタンガスなども吸引することができる
ため湖沼などの水質浄化ができる。
【0023】吸気キャップを複数並べて泥土地盤を圧密
することにより、地盤改良が効率的に行える。
【0024】吸気キャップをフロート部で水面に浮かせ
て移動させることができるとともに、吸気キャップをフ
ロート部への注水によって沈下させることもできる。ま
た吸気キャップの下面が開口されたことにより、その下
端部を泥土地盤内に十分に差し込むことができる。さら
に吸気キャップの転用を図ることができる。
【0025】放射状に設置された吸水管によって、吸気
キャップ内や泥土地盤内の水を効果的に排水できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】吸気キャップの断面図である。
【図2】吸気キャップの斜視図である。
【図3】吸気キャップ平面図である。
【図4】水底地盤の改良方法を示す断面図である。
【図5】吸気キャップを水面に浮かせた断面図である。
【図6】吸気キャップを水底に沈下させた断面図であ
る。
【図7】(1)〜(3)は水底地盤の改良方法の施工手
順を示す断面図である。
【図8】従来の水底地盤の改良方法の断面図である。
【符号の説明】
1 改良装置 2 吸気キャップ 3 ポンプ 4 台船 5 フロート部 6 排気筒 7 注水弁 8 排水弁 9 吸水管 10 吸気管 11 パイプ 12 泥土地盤 13 覆砂 14 バーチカルドレーン

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面が適宜厚さの砂で覆われ、かつバー
    チカルドレーンが打設された水底の泥土地盤に、下面が
    開口された吸気キャップを被せて、その下端部を泥土地
    盤中に差し込んだ後、前記吸気キャップを真空状態にし
    て泥土地盤を圧密することを特徴とする水底地盤の改良
    方法。
  2. 【請求項2】 前記吸気キャップは複数並べて使用する
    ことを特徴とする請求項1に記載の水底地盤の改良方
    法。
  3. 【請求項3】 下面が開口された吸気キャップの上部に
    フロート部が設けられるとともに、吸気キャップの内面
    には吸水管が設置されたことを特徴とする水底地盤の改
    良装置。
  4. 【請求項4】 前記吸水管は放射状に設置されたことを
    特徴とする請求項3に記載の水底地盤の改良装置。
JP16195798A 1998-06-10 1998-06-10 水底地盤の改良方法およびその装置 Pending JPH11350467A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007309073A (ja) * 2006-05-19 2007-11-29 Masayoshi Kondo 圧密沈下工法と工法に使用する載荷装置及び作業船。
KR100996969B1 (ko) * 2010-06-14 2010-11-26 에스피이엔씨코퍼레이션 (주) 진공가압 기능을 갖는 탈 함수 장치를 이용한 고함수비 토사의 탈 함수 공법
KR101029978B1 (ko) * 2010-09-16 2011-04-20 에스피이엔씨코퍼레이션 (주) 진공가압 기능을 갖는 탈 함수 장치

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Effective date: 20010604