JPH11349574A - テトラヒドロピリミジン誘導体の分離法 - Google Patents

テトラヒドロピリミジン誘導体の分離法

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JPH11349574A
JPH11349574A JP13297499A JP13297499A JPH11349574A JP H11349574 A JPH11349574 A JP H11349574A JP 13297499 A JP13297499 A JP 13297499A JP 13297499 A JP13297499 A JP 13297499A JP H11349574 A JPH11349574 A JP H11349574A
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zeolite
aqueous solution
tetrahydropyrimidine
solution
adsorption
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Andreas Dr Karau
カラウ アンドレアス
Wiltrud Treffenfeldt
トレッフェンフェルト ヴィルトルート
Andrea Dr Preuss
プロイス アンドレア
Stefan Stockhammer
シュトックハマー シュテファン
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Degussa GmbH
Degussa Huels AG
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水溶液中に存在するテトラヒドロピリミジン
を相当するヒドロキシ化合物から分離する方法の提供。 【解決手段】 水溶液中に存在するテトラヒドロピリミ
ジンを相当するヒドロキシ化合物から分離する方法にお
いて、この化合物の水溶液を、モジュラス15〜100
0を有する酸性ゼオライトとpH値1.0〜7.0で接触
させ、吸着が達せられた後、優先的にヒドロキシ化合物
を含有する上澄みを分離し、かつ吸着された誘導体を、
場合により塩基性有機成分を添加することによりpH値
>8.0に調節した水溶液でゼオライトから脱着する。 【効果】 テトラヒドロピリミジンを水溶液から効果的
に分離する選択的な方法が達せられた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水溶液中に一緒に存
在する、テトラ−ヒドロピリミジン−誘導体、特に2−
メチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−4−
カルボン酸(エクトイン)及び2−メチル、5−ヒドロ
キシ−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−4−カ
ルボン酸(ヒドロキシエクトイン)を成分の一方を選択
的にゼオライトに吸着させることにより分離するための
方法に関する。
【0002】テトラヒドロピリミジン誘導体とは、特に
EP−A1−0553884から公知の化合物を考慮し
ている。
【0003】エクトインは構造的には環式アミノ酸誘導
体であり、これはいわゆる“相容性溶質(compatible s
olute)”のクラスに属する。これらの化合物は細胞質
とも高濃度で相容性であり、かつ細胞成分を水活性の低
い媒体中で安定化する。この作用は医薬及び香粧品分野
においても広い適用分野を有する。
【0004】新たな生物工学的方法により、好塩性真性
細菌、例えばハロモナス種(Halomonasu species)を培
養し、かつこの微生物が周囲培地中にエクトインを分泌
することに、成功した(T.Sauer等、GIT Fachz.Lab.10/
95)。
【0005】発酵条件により、エクトイン及びヒドロキ
シエクトインが生産されるので、純粋な成分を得るため
には、引き続き行なわれる処理工程において両方の成分
を分離することが必要である。この分離は、例えばエク
トイン及びヒドロキシエクトインの異なる溶解性を利用
してメタノールで抽出することより実施することができ
る(T.Sauer及びErwin A.Galinski.Biotechnology and
Bioengineering Vol 57,No3,1998)。しかしながら、こ
の方法は著しい量のメタノールを必要とすることによ
り、工業的な規模では費用がかかる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、テト
ラヒドロピリミジン誘導体、特にエクトイン及びヒドロ
キシエクトインを、場合によりその他の有機及び無機化
合物を含有する水溶液から、溶剤の添加なしに、効果的
に分離する選択的な方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は、水溶液
中に存在するテトラヒドロピリミジンを相応するヒドロ
キシ化合物から分離するための方法であり、特に水溶液
中に一緒に存在する2−メチル−1,4,5,6−テトラ
ヒドロピリミジン−4−カルボン酸(エクトイン
(I))2−メチル、5−ヒドロキシ−1,4,5,6−
テトラヒドロピリミジン−4−カルボン酸(ヒドロキシ
エクトイン)(II)の分離法であり、これら両方の成
分を含有する水溶液を、モジュラス15〜1000を有
する有利に酸性のゼオライトとpH値1.5〜7.0で接
触させることを特徴とする。この際ヒドロキシエクトイ
ンに対してエクトインの動力学的に優先的な吸着が行な
われる。ゼオライト及び溶液間の実験的に調べるべき接
触時間を最適化することにより、出発溶液からのエクト
インの選択的減少が生じ、一方ヒドロキシエクトインは
最初は溶液中にとどまり、かつ長時間の接触時間におい
てはじめて有意の量で吸着される。ゼオライトに結合し
たエクトイン−誘導体はpH値を>8.0に調節するこ
とにより、特に水酸化アンモニウム溶液の使用下に、使
用したゼオライトから脱着される。この溶液を、他の塩
基性、場合により有機成分、特にリシンの添加によりこ
のpH値に調節することもできる。
【0008】単離すべき誘導体の必要な純度に依存し
て、精製法は場合により複数回順次実施される工程によ
り行なわれる。
【0009】本発明により分離すべきテトラヒドロピリ
ミジン誘導体とは、特に式:
【0010】
【化2】
【0011】[式中、R1はH、R2はOHを表わす]
の化合物を表わす。
【0012】この物質をそこから分離する溶液は、一般
に水性又は有機の性質を示す。
【0013】本発明により分離すべき化合物の吸着に好
適なゼオライトはタイプY、DAY、モルデン沸石、脱
アルミニウムモルデン沸石、ZMS−5、脱アルミニウ
ムZMS−5、β−又はVPI−5であり、モジュラス
10〜1000、特に15〜200、特に有利に15〜
45である。有利にはH−、アンモニウム又はNa−型
のZSM−5−タイプを使用する。
【0014】この方法は、一般に15〜80℃、有利に
は20〜40℃の温度範囲で経過する。
【0015】分離すべきエクトインもしくはヒドロキシ
エクトインの濃度は公知の溶解性範囲で変動する。分離
すべき化合物の公知技術において通常の濃度比(モル)
は本発明による方法で処理可能であり、かつ所望の生成
物を必要な純度で提供することができる。吸着剤は粉末
形で、成形体として又は担体固定して使用する。方法の
実現のためにはバッチ法、固定床法又は交流(cross fl
ow)濾過法を連続的に又は不連続的に実施することがで
きる。
【0016】有利な実施形においては、ゼオライトへの
吸着と交流濾過とを組み合わせる。その際、場合により
バイオマスを除去し、テトラヒドロピリミジン誘導体を
含有する溶液を酸性ゼオライトの懸濁液と吸着運動力学
に相当する時間の間接触させ、かつ引き続き上澄み中に
存在するヒドロキシ−テトラピリミジン誘導体を交流濾
過により分離するが、この際に a)負荷したゼオライトを懸濁液の形で多孔性平面体/
膜に沿って流し、この際 b)平面体/膜の上方流側とその反対側との間に圧力差
をかけて、 c)平面体/膜の上方を流れる、吸着された化合物を全
く含有しないか又は部分的のみ含有する、ヒドロキシ化
合物を含有する溶液の一部を流動方向に横方向に平面体
/膜を貫通させ(濾液流)、 d)洗浄工程で、吸着された化合物を含有せず、ヒドロ
キシ化合物を含有する溶液を分離し、かつ e)引き続き吸着された化合物を脱着する。
【0017】最後の工程は、好適なpH値、特にpH値
>8.0で達せられる。
【0018】吸着剤として特に好適であるのは、粒径1
〜100μm、特に2〜20μmを有する前記タイプの
微細なゼオライト粉末である。短かい粒子内分散経路が
吸着における高い選択性を可能とし、かつ高い分離ファ
クターを可能とする。
【0019】達成された上澄み中のヒドロキシエクトイ
ンに関する純度は(全エクトインに対して)、例えばZ
SM5/28を使用して、1時間の接触時間の後100
%である(実施例1)。モルデン沸石30においてはよ
りゆっくりな動力学のために、24時間後に約60%で
ある(実施例2)。しかしながら、この純度を工程の好
適な組合せにおいて上昇させることができる。
【0020】純度を上昇させるためには、この溶液を本
発明の精製法に一回又は複数回導入する。本発明による
方法の変法は、本発明による方法を有機カチオン交換体
及び他の精製工程の使用による従来技術から公知の方法
と組み合わせることにある。
【0021】相応する吸着工程及び脱着工程を本発明に
より使用したゼオライトでの吸着、引き続く脱着により
精製工程の前及び/又は後に実施する。
【0022】
【実施例】実施例1: ZSM5/28でのエクトイン/ヒドロキシエクトイン
混合物の吸着 エクトイン及びヒドロキシエクトインに関する時間的濃
度経過ならびにヒドロキシエクトインに関する純度(全
エクトインに対して) 出発溶液の組成 液体容量[ml] 30 ゼオライト濃度[重量%] 10 エクトイン濃度[g/l] 1.5 ヒドロキシエクトイン濃度[g/l] 0.14 その他の不純物[g/l] 約1 結果を第1図に示す。
【0023】実施例2: モルデン沸石30でのエクトイン/ヒドロキシエクトイ
ン混合物の吸着 上澄み中のエクトイン及びヒドロキシエクトインに関す
る時間的濃度経過ならびにヒドロキシエクトインに関す
る純度(全エクトインに対して) 出発溶液の組成 液体容量[ml] 30 ゼオライト濃度[重量%] 10 エクトイン濃度[g/l] 1.5 ヒドロキシエクトイン濃度[g/l] 0.14 その他の不純物[g/l] 約1 結果を第2図に示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1によるZSM5/28でのエクトイン
/ヒドロキシエクトイン混合物の吸着の結果を示す図で
ある。
【図2】実施例2によるモルデン沸石30でのエクトイ
ン/ヒドロキシエクトイン混合物の吸着の結果を示す図
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 アンドレア プロイス ドイツ連邦共和国 ハーナウ ファザネリ ーシュトラーセ 3 (72)発明者 シュテファン シュトックハマー スロヴァキア国 ブルスノ ザムリュニー 500

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水溶液中に存在するテトラヒドロピリミ
    ジンを相当するヒドロキシ化合物から分離する方法にお
    いて、これらの化合物の水溶液を、モジュラス15〜1
    000を有する酸性ゼオライトとpH値1.0〜7.0で
    接触させ、吸着が達せられた後、優先的にヒドロキシ化
    合物を含有する上澄みを分離し、かつ吸着された誘導体
    を、場合により塩基性有機成分を添加することによりp
    H値>8.0に調節した水溶液でゼオライトから脱着す
    ることを特徴とするテトラヒドロピリミジン誘導体の分
    離法。
  2. 【請求項2】 水溶液中に存在する、一般式: 【化1】 [式中、R1=H及びR2=OHを表わす]の2−メチル
    −1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−4−カルボ
    ン酸(エクトイン)の混合物を分離する請求項1記載の
    方法。
  3. 【請求項3】 吸着の後に得られた上澄みを、前記ゼオ
    ライトタイプの1つと接触させ、引き続き吸着剤を分離
    し、かつこの工程を場合により1回又は複数回繰り返
    す、請求項1又は2記載の方法。
  4. 【請求項4】 水溶液として、発酵溶液を使用する請求
    項1から3までのいずれか1項記載の方法。
  5. 【請求項5】 吸着の前に微生物を少なくとも部分的に
    発酵溶液から分離する請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 吸着の前に可溶性のタンパク質を少なく
    とも部分的に発酵溶液から分離する請求項4又は5記載
    の方法。
  7. 【請求項7】 吸着剤としてモジュラス15〜1000
    の酸性ゼオライト、タイプY、DAY、モルデン沸石、
    脱アルミニウムモルデン沸石、ZMS−5、脱アルミニ
    ウムZMS−5、β−又はVPI−5を使用する請求項
    1から6までのいずれか1項記載の方法。
  8. 【請求項8】 タイプZSM5又はモルデン沸石のゼオ
    ライトをH−、アンモニウム又はNa−型で使用する請
    求項6記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記の、特に式(I)のテトラヒドロピ
    リミジン誘導体を分離するための方法において、これを
    交流濾過と組合せ、その際 a)負荷したゼオライトを懸濁液の形で多孔性平面体/
    膜に沿って流し、この際 b)平面体/膜の上方流側とその反対側との間に圧力差
    をかけて、 c)平面体/膜の上方を流れる、吸着された化合物を全
    く含有しないか又は部分的のみ含有する、ヒドロキシ化
    合物を含有する溶液の一部を流動方向に横方向に平面体
    /膜を貫通させ(濾液流)、 d)洗浄工程で、吸着された化合物を含有せず、ヒドロ
    キシ化合物を含有する溶液を分離し、かつ e)引き続き吸着された化合物を脱着する請求項1から
    8までのいずれか1項記載の方法。
  10. 【請求項10】 平均粒径1〜100μmを有するゼオ
    ライトを使用する請求項9記載の方法。
  11. 【請求項11】 膜透過圧を0.2〜3バールに調節す
    る請求項9又は10記載の方法。
  12. 【請求項12】 限外濾過特性又はマイクロ濾過特性又
    はナノ濾過特性を有するセラミック又は有機の膜/多孔
    性平面体を使用する請求項9から11までのいずれか1
    項記載の方法。
  13. 【請求項13】 脱着した溶液を1回又は複数回吸着及
    び脱着する請求項1から12までのいずれか1項記載の
    方法。
  14. 【請求項14】 化合物(A)を分離する方法を、カチ
    オン交換体への吸着又は他の精製工程及びそこから脱着
    により、場合により繰り返し得られる溶液と組み合わせ
    る請求項1から13までのいずれか1項記載の方法。
JP13297499A 1998-05-13 1999-05-13 テトラヒドロピリミジン誘導体の分離法 Pending JPH11349574A (ja)

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