JPH11349521A - 新規カルコン化合物及びそれを含む医薬 - Google Patents

新規カルコン化合物及びそれを含む医薬

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JPH11349521A
JPH11349521A JP16262098A JP16262098A JPH11349521A JP H11349521 A JPH11349521 A JP H11349521A JP 16262098 A JP16262098 A JP 16262098A JP 16262098 A JP16262098 A JP 16262098A JP H11349521 A JPH11349521 A JP H11349521A
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compound
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chalcone compound
aldose reductase
chalcone
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JP16262098A
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Toru Okuyama
徹 奥山
Yoshihito Okada
嘉仁 岡田
Shoji Shibata
承二 柴田
Nobuyuki Nagata
信幸 永田
Susumu Iwata
進 岩田
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MINOFUAAGEN SEIYAKU KK
Minophagen Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
MINOFUAAGEN SEIYAKU KK
Minophagen Pharmaceutical Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C49/00Ketones; Ketenes; Dimeric ketenes; Ketonic chelates
    • C07C49/76Ketones containing a keto group bound to a six-membered aromatic ring
    • C07C49/82Ketones containing a keto group bound to a six-membered aromatic ring containing hydroxy groups
    • C07C49/835Ketones containing a keto group bound to a six-membered aromatic ring containing hydroxy groups having unsaturation outside an aromatic ring
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C45/00Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds
    • C07C45/61Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by reactions not involving the formation of >C = O groups
    • C07C45/67Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by reactions not involving the formation of >C = O groups by isomerisation; by change of size of the carbon skeleton
    • C07C45/68Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by reactions not involving the formation of >C = O groups by isomerisation; by change of size of the carbon skeleton by increase in the number of carbon atoms
    • C07C45/72Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by reactions not involving the formation of >C = O groups by isomerisation; by change of size of the carbon skeleton by increase in the number of carbon atoms by reaction of compounds containing >C = O groups with the same or other compounds containing >C = O groups
    • C07C45/74Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by reactions not involving the formation of >C = O groups by isomerisation; by change of size of the carbon skeleton by increase in the number of carbon atoms by reaction of compounds containing >C = O groups with the same or other compounds containing >C = O groups combined with dehydration

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヒトアルドース還元酵素を阻害する新規なカ
ルコン化合物およびその製造方法を提供することであ
る。 【解決手段】 一般式(I)で表されるカルコン化合
物、好ましくは、2’,2,4’,4−テトラヒドロキ
シカルコンを化学的に合成する。 【化1】 (式中のR1及びR2は、各々独立して、水酸基、アルコ
キシ基、-N-R34基、フッ素原子及び水素原子から成
る群から選択された基を表す。R3及びR4は、各々独立
して、水素原子またはメチル基を表す。但し、R1が水
素原子の場合は、R2は水酸基となる化合物を含まな
い。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なカルコン化
合物及びそれを含む医薬に関するものである。詳しく
は、本発明は、糖尿病合併症治療に有用な、アルドース
還元酵素を阻害する新規なカルコン化合物及びそれを含
む医薬を提供することである。
【0002】
【従来の技術】生体を構成する組織の多くはエネルギー
源としてグルコースを利用している。通常、グルコース
は、インスリンの作用により細胞内へ取り込まれ、その
大部分は、最初の律速酵素であるヘキソキナーゼによ
り、グルコース−6−リン酸に変換されてから、解糖系
を経て代謝される。
【0003】しかし、糖尿病合併症の発症と関連の深い
組織(神経や腎糸球体、目の水晶体及び網膜等)ではイ
ンスリンに非依存的に、細胞外グルコース濃度に従って
細胞内にグルコースが取り込まれる。従って、糖尿病の
ように血液中の糖濃度が高い場合は、細胞内に高濃度の
グルコースが取り込まれて、解糖系が飽和状態となって
しまい、供給過剰のグルコースを代謝するため、副代謝
経路であるポリオール代謝経路(polyol pathway)が利
用される。この代謝経路は2つのステップから成ってお
り、アルドース還元酵素は最初のステップの律速酵素で
ある。
【0004】通常、このように過剰に存在するグルコー
スはアルドース還元酵素と補酵素(NADPH)によっ
てソルビトールに還元され、更に、ソルビトールは脱水
素酵素と補酵素(NAD)によりフルクトースに変換さ
れて代謝される。しかし、細胞内では、ソルビトールの
代謝率に比べてソルビトールの産生率が高く、更に、ソ
ルビトールは細胞膜透過性が低いことから、細胞内にソ
ルビトールが過剰に蓄積するようになる。そして、過剰
に存在するソルビトールが様々な合併症を引き起こすも
のと考えられている。
【0005】このように種々の糖尿病合併症の発症にア
ルドース還元酵素を介した機構が関与していると考えら
れており、糖尿病合併症治療薬としてアルドース還元酵
素阻害剤についての研究がされてきた。
【0006】これまでの研究から天然物の化合物の中
で、フラボノ類に比較的強い阻害活性が認められてお
り、この中で甘草の主要成分であるイソリクイリチゲニ
ンが知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、アルドース
還元酵素阻害活性を有する新規なカルコン化合物及びそ
れを含む医薬を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するため、精鋭検討した結果、2’、4’−カルコ
ンを基本骨格としたカルコン化合物が、その目的に適合
すること見い出し、本発明を完成にするに至った。即
ち、本発明は、下記一般式(X)に記載されたカルコン
化合物である。(式中のR1及びR2は、各々独立で、水
酸基、アルコキシ基、-N-R34基、フッ素原子及び水
素原子から成る群から選択された基を表す。ここで、R
3及びR4は、各々独立で、水素原子またはメチル基を表
す。また、R1及びR2は、同じでも良く、また、違って
いても良い。但し、R1が水素原子の場合は、R2は水酸
基となる化合物を含まない。)
【0009】
【化2】 また、好ましくは、式中のR1は、水酸基、メトキシ
基、ジメチルアミノ基またはフッ素原子である。R
2は、水酸基、メトキシ基、ジメチルアミノ基、フッ素
原子または水素原子である。
【0010】また、更に好ましくは、式中のR1は、水
酸基またはフッ素原子であり、R2は、水酸基、フッ素
原子又は水素原子であるのが好ましい。
【0011】更に、本発明は前記カルコン化合物を含む
アルドース還元酵素阻害剤である。
【0012】更に、本発明は前記カルコン化合物を含む
医薬である。
【0013】
【発明の実施の形態】<1>カルコン化合物 本発明のカルコン化合物は、一般式(X)で表されるも
のである。ここで、R 1及びR2は官能基を表し、各々独
立して、水酸基、アルコキシ基、-N-R34基、フッ素
原子又は水素原子である。ここで、R3及びR4は、各々
独立で、水素原子またはメチル基を表す。また、R1
2は、同じでも良く、また、違っていても良い。但
し、R1が水素原子の場合は、R2は水酸基となる化合物
を含まない。好ましくは、R1及びR2は、メトキシ基、
ジメチルアミノ基、水酸基又はフッ素原子である。更に
好ましくは、R1は水酸基またはフッ素原子であり、R2
は、水酸基、フッ素原子又は水素原子である。具体的に
は、2’,2,4’,4−テトラヒドロキシカルコン
(化合物II)、2’,2,4’−トリヒドロキシカル
コン(化合物IV)等がある。
【0014】
【化3】
【0015】
【化4】 更に、本発明のカルコン化合物は必要に応じてその塩と
して提供することも可能である。このような塩として
は、ナトリウム塩、カリウム塩等があるが、これらに限
定されるものではない。 <2>カルコン化合物の製造方法 上記カルコン化合物は、すべて常法により化学合成する
ことができる。即ち、以下のように製造することができ
る。図1に示すように、目的化合物に必要な官能基を有
するベンズアルデヒドと2,4−ジヒドロキシアセトフ
ェノンをクライゼン−シュミット縮合させることによ
り、前記カルコン化合物を得ることができる。但し、図
1中のR1及びR2は、各々独立で、水酸基、アルコキシ
基、-N-R 34基、フッ素原子又は水素原子である。ま
た、R3及びR4は、各々独立で、水素原子またはメチル
基を表す。
【0016】即ち、ベンズアルデヒドと2,4−ジヒド
ロキシアセトフェノンをエタノール等の溶媒に溶解さ
せ、水酸化ナトリウムの存在でクライゼン−シュミト反
応により縮合反応を行うことができる。収率の点から
は、2,4−ジヒドロキシアセトフェノン中の水酸基を
保護してから反応を行うのが好ましい。ベンズアルデヒ
ドと2,4−ジヒドロキシアセトフェノンとの重量比
は、好ましくは、1:0.1〜30.0であり、更に好
ましくは、1:0.5〜5.0である。両化合物は、可
溶化できる溶媒に溶解させてから反応を行うのが好まし
い。溶媒は両化合物を可溶化できるものであれば特に限
定されないが、メチルアルコール、エチルアルコールの
ようなアルコール類を使用するのが好ましい。反応は、
水酸化ナトリウム、水酸化カルウム等の強塩基を添加し
て行うのが好ましい。
【0017】水酸化、ジメチルアミノ化、フッ素化等の
目的化合物に必要な官能基を有するベンズアルデヒド
は、常法により得ることができる。
【0018】この場合、官能基の種類に応じて、その官
能基にメトキシメチル化等の保護を行った後、縮合をさ
せ、その後脱保護をして目的化合物を得ることもでき
る。
【0019】2,4−ジヒドロキシベンズアルデヒドを
反応物質として使用する場合は、副反応を防止し、反応
効率を挙げるため、水酸基を保護してから反応を行うの
が好ましい。ここで保護基は、塩基性溶媒中で安定であ
り、且つ酸により加水分解されて脱離するものをいい、
クロロトリメチルシラン、クロロジメチルエーテル等が
ある。反応を効率良く行うためには、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、ジクロロエタンン、クロロホルム、四塩
化炭素、ジメチルホルムアミド、ジエチルエーテル、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、アセトニトリル、ヘキ
サン、酢酸エチル等の非プロトン性溶媒を使用するのが
好ましい。反応効率の点からは、反応補充剤として、ク
ラウンエーテル等を添加して行うのが好ましい。反応生
成物である2,4−ジメトキシメトキシベンズアルデヒ
ド等は、反応液からエーテル抽出、乾燥、シリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーにより、分離精製することがで
きる。
【0020】また、2,4−ジヒドロキシアセトフェノ
ンとの縮合反応により生成した2’,4’−ジヒドロキ
シ−2,4−ジメトキシメトキシカルコンからは、エタ
ノール等の溶媒に溶解させ、HCl等の酸触媒を適宜加
える等の常法により、水酸基の保護基を加水分解するこ
とにより、2’,2,4’,4−テトラヒドロキシカル
コンを得ることができる。 <3>カルコン化合物を含むアルドース還元酵素剤阻害
剤 本発明のカルコン化合物は、細胞内でソルビトールを産
制するアルドース還元酵素を効果的に阻害することがで
きる。即ち、糖尿病のように血液中の糖濃度が高い場合
には、過剰に存在する糖は、副代謝経路であるポリオー
ル代謝経路により変換されて、細胞内に過剰なソリビト
ールを蓄積させ、蓄積したソリビトールが様々な合併症
を引き起こすものと考えられる。これは、ポリオール代
謝経路の最初の律速酵素であるアルドース還元酵素の活
性が相対的に高いために起こると考えられている。従っ
て、このアルドース還元酵素の活性を阻害しソルビトー
ルの細胞内蓄積を減少させることができれば、上記糖尿
病に伴う合併症を改善することができると解される。従
って、本発明のカルコン化合物は、アルドース還元酵素
を阻害するので、細胞中のソルビトール濃度を低く保つ
ことができ、結果として、糖尿病に伴う各種合併症に対
して有効な予防薬または治療薬になると考えられる。
【0021】また、本発明の一つの態様は、カルコン化
合物を低濃度で使用した場合でも、アルドース還元酵素
の高い阻害活性を示すことである。
【0022】更に、本発明の他の態様は、使用したカル
コン化合物の量に対して用量依存的に、アルドース還元
酵素の阻害活性を増加させることである。
【0023】本発明のカルコン化合物を糖尿病に伴う合
併症に対する予防薬または治療薬に使用する場合は、剤
型等は特に限定されるものではない。例えば、一種又は
数種の賦形剤、例えば乳糖、バレイショデンプン、炭酸
カルシウムまたはアルギン酸ナトリウム等を配剤した散
剤、顆粒剤、錠剤、カップセル剤等として使用すること
がでる。また、注射剤として使用する場合は、溶剤とし
て注射用蒸留水またはポリエチレングリコール等を使用
することができ、更に、これに分散剤を添加することも
できる。
【0024】また、公知の方法に従い、経口的または非
経口的に投与することができる。投与量は、患者の年
齢、症状等により異なるが、経口投与の場合、一日当た
りカルコン化合物の量として0.01〜500mg程度
の範囲が例示される。また、非経口投与の場合、成人一
日当たりの投与量は、通常、上記経口投与の場合の60
%程度の量が適当である。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に具体的に説
明する。
【0026】
【実施例1】2’,4’−ジヒドロキシ−2,4−ジメ
トキシメトキシカルコン(化合物I)の製造 2,4−ジヒドロキシベンズアルデヒド2gをアセトニ
トリル60mlに溶解し、更に18−クラウン−6−エ
ーテル0.5g及びクロロジメチルエーテル3mlを加
え、室温でしばらく攪拌した後、無水炭酸カリウム15
gを攪拌しながら加え一時間反応を続けた。
【0027】反応液をろ過した後、ろ液を減圧濃縮し、
ジエチルエーテル−水で分配しエーテル層を分取した。
得られたエーテル層に無水硫酸ナトリウムを加えて6時
間乾燥させた後、硫酸ナトリウムをろ過除去し、溶媒を
40℃以下で留去した。得られた残査をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(溶媒、ヘキサン:酢酸エチル=
4:1)により分離し、2,4−ジメトキシメトキシベ
ンズアルデヒド1.9gを得た。
【0028】得られた2,4−ジメトキシメトキシベン
ズアルデヒド1.8gと2,4−ジヒドロキシアセトフ
ェノン1.2gとをエタノール10mlに溶解し、更に
60%水酸化ナトリウム水溶液3.5mlを加え、室温
にて3日間攪拌した。
【0029】反応終了後、反応液を10%HClでやや
酸性とし、減圧濃縮した後、酢酸エチル−水で分配し、
酢酸エチル層を硫酸ナトリウムで6時間乾燥させた。乾
燥後、硫酸ナトリウムをろ過除去し、溶媒を留去した。
残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒、ヘ
キサン:酢酸エチル=3:1)により分離し、2’,
4’−ジヒドロキシ−2,4−ジメトキシメトキシカル
コン320mgを得た。
【0030】
【化5】
【0031】
【実施例2】2’,2,4’,4−テトラヒドロキシカ
ルコン(化合物II)の製造 実施例1で得られた2’,4’−ジヒドロキシ−2,4
−ジメトキシメトキシカルコン300mgをエタノール
6mlに溶解し、3N−HCl 2mlを加え、20分
間煮沸環流を行った。反応終了後、反応液を減圧濃縮し
酢酸エチルで分配し、酢酸エチル層を硫酸ナトリウムで
乾燥させた。硫酸ナトリウムをろ過除去し、溶媒を留去
した後、残査を少量のメタノールに溶解し、オクタデシ
ルシリカ(ODS)カラムを用いて高速液体クロマトグ
ラフィー(溶媒 メタノール:水=75:25)により分
取した。カルコン化合物の検出は、254nmの吸光度
を測定することにより行った。
【0032】得られた画分をメタノール:水で再結晶さ
せることにより、2’,2,4’,4−テトラヒドロキ
シカルコン80mgを得た。
【0033】
【化6】 以下に物性を示す。 1)融点 182℃ (dec) 2)質量スペクトル(%Int.) m/z 272(M+) (13.2) m/z 252 (base) m/z 137 (70.4) 3)高分解能質量スペクトル 測定値:272.0688(計算値:272.0684) 4)1H−NMRスペクトル(DMSO−d6)δpp
m(TMS) 13.78(s,1H,2'-aromatic-OH),10.61(bs,1H,aromatic-O
H),10.27(bs,1H,aromatic-OH)10.04(bs,1H,aromatic-O
H),8.08(d,1H,J=15.5HZ オレフィン),8.06(d,1H,J=8.7HZAr)
7.74(d,1H,J=8.5HZ Ar),7.69(d,1H,J=15.5HZ オレフィン),6.
41(d,1H,J=8.7HZ Ar)6.40(s,1H,Ar),6.33(d,1H,J=8.5HZ
Ar),6.27(s,1H,Ar)
【0034】
【実施例3】2’,2,4’−トリヒドロキシカルコン
(化合物IV)の製造 実施例1及び2と同様の方法により、2’,2,4’−
トリヒドロキシカルコンを製造した。
【0035】
【化7】 以下に物性を示す。 1)融点 198℃ 2)質量スペクトル(%Int.) m/z 256(M+) (29.7) m/z 238 (base) m/z 137 (52.4) 3)高分解能質量スペクトル 測定値:256.0732(計算値:256.0736) 4)1H−NMRスペクトル(DMSO−d6)δpp
m(TMS) 13.53(s,1H,2'-aromatic-OH), 10.72(bs,1H, aromatic-
OH), 10.32(bs,1H,aromatic-OH), 8.13(d,1H,15.5Hz オレ
フィン), 8.13(d,1H,J=8.7Hz Ar), 7.91(d,1H,J=15.5Hzオレフ
ィン), 7.91(d,1H,J=8.3Hz Ar), 7.29(t,1H,J=8.3Hz Ar),
6.95(d,1H,J=8.3Hz Ar), 6.89(t,1H,J=8.3Hz Ar), 6.4
3(dd,1H,J=8.7,J=2.0 Ar),6.30(d,1H,J=2.0 Ar) また、2',4'−シ゛ヒト゛ロキシ−4−メトキシカルコン(III)、2',4'−シ゛
ヒト゛ロキシ−4−シ゛メチルアミノカルコン(V)、2',4'−シ゛ヒト゛ロキシ−2,4−
シ゛フルオロカルコン(VI)、2',4'−シ゛ヒト゛ロキシ−2−フルオロカルコン(VI
I)、 2',4'−シ゛ヒト゛ロキシ−4−フルオロカルコン(VIII)、2',4'−シ゛
ヒト゛ロキシカルコン(IX)も同様の方法により合成した。
【0036】
【実施例4】 カルコン化合物のアルドース還元酵素の
活性 本発明のカルコン化合物のアルドース還元酵素に対する
阻害効果は、以下の実験により評価した。
【0037】即ち、本発明のカルコン化合物溶液(ジメ
チルスルホキシド(DMSO)に3μg/ml及び1μ
g/mlの濃度になるように溶解したもの)3μl、
0.2Mリン酸緩衝液(pH6.2)700μl、1.
5mM NADPH リン酸緩衝液100μl、ヒト筋
肉細胞由来アルドース還元酵素溶液(3.0×10-3un
it/ml、和光純薬社製、リン酸緩衝液中に3%含む)
100μlに、100mM dl-グリセルアルデヒド1
00μlを加え、180秒間、NADPHの340mn
における吸光度の変化を測定した。尚、最初の30秒間
はラグタイムとして測定値から除外した。即ち、反応液
を混合してから30秒経過した後の1分間の吸光度変化
を測定をした。但し、コントロールは、カルコン化合物
溶液の代わりにDMSOを用いた溶液を使用して吸光度
を測定した。また、ブランクは、カルコン化合物溶液の
代わりにDMSOを、アルドース還元酵素溶液の代わり
にリン酸緩衝液を用いた溶液をして吸光度を測定した。
測定値は、2回の実験値の平均値で示した。阻害率
(%)は以下の式により算出した。 阻害率=[1-(△As−△Ab)/(△Ac−△Ab)]
×100 ここで、△Asはカルコン化合物を含む試験溶液の1分
間当たりの吸光度変化を、△Acはコントロール溶液の
1分間当たりの吸光度変化を、△Abはブランク溶液の
1分間当たりの吸光度変化を示す。結果を表1に示す。
【0038】
【表1】 いずれのカルコン化合物も3μg/mlの濃度で添加し
た場合、アルドース還元酵素に対して高い阻害率を示し
た。特に、2’,2,4’,4−テトラヒドロキシカル
コン、2’,2,4’−トリヒドロキシカルコンは、1
μg/mlの濃度で添加した場合でも、アルドース還元
酵素を90%以上阻害した。
【0039】
【実施例5】低濃度のカルコン化合物によるアルドース
還元酵素の阻害 更に添加濃度を低くした場合の阻害効果を調べるため、
カルコン化合物の中で2’,2,4’,4−テトラヒド
ロキシカルコンと2’,2,4’−トリヒドロキシカル
コンをそれぞれ、ジメチルスルホキシド(DMSO)に
より0.3μg/ml及び0.1μg/mlの濃度にな
るように調整した溶液3μlを使用して、実施例1と同
様の条件で試験を行い、阻害率を測定した。結果を表2
に示す。
【0040】
【表2】 表2 低濃度のカルコン化合物によるアルドース還元酵素の阻害 ─────────────────────────────────── カルコン化合物 阻害率 ─────────────────────────────────── 0.3μg/ml 0.1μg/ml ──────────────── 2',2,4'−トリヒト゛ロキシカルコン(IV) 78.4% 60.4% 2',2,4',4−テトラヒト゛ロキシカルコン(II) 84.7% 75.7% ──────────────────────────────────── 低濃度においても両化合物は、アルドース還元酵素の阻
害作用を有しており、そのIC50(50%阻害濃度)
は、2’,2,4’−トリヒドロキシカルコン(化合物
IV)が1.6×10-7、2’,2,4’,4−テトラ
ヒドロキシカルコン(化合物II)が7.4×10-9
あると計算された。
【0041】
【比較例1】 イソリクイリチゲニンによるアルドース
還元酵素の阻害 本発明のカルコン化合物に代えて、イソリクイリチゲニ
ン溶液(DMSOに3μg/ml及び1μg/mlの濃
度になるように調整したもの)3μlを使用して、実施
例1と同様の条件で試験を行った。3μg/ml及び1
μg/mlの濃度で加えた場合の阻害率は、それぞれ8
9.8%及び82.9%であった。更に、0.3μg/
ml及び0.1μg/mlの濃度で加えた場合の阻害率
は、それぞれ59.6%及び40.8%であった。ま
た、そのIC50=7.0×10-7と計算された。
【0042】
【化8】
【0043】
【発明の効果】本発明により、アルドース還元酵素に対
して阻害作用を有する新規なカルコン化合物を提供する
ことができた。また、本発明のカルコン化合物は本発明
の製造方法によって製造することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカルコン化合物の製造方法を示す図で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12N 9/99 C12N 9/99

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の一般式(X)で表されるカルコン
    化合物。 【化1】 (式中のR1及びR2は、各々独立して、水酸基、アルコ
    キシ基、-N-R34基、フッ素原子及び水素原子から成
    る群から選択された基を表す。ここで、R3及びR4は、
    各々独立して、水素原子またはメチル基を表す。但し、
    1が水素原子の場合は、R2は水酸基となる化合物を含
    まない。)
  2. 【請求項2】 R1が水酸基またはフッ素原子であり、
    2が水酸基、フッ素原子又は水素原子の何れか一つで
    ある請求項1記載のカルコン化合物。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のカルコン化合物を含むア
    ルドース還元酵素阻害剤。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のカルコン化合物を含む医
    薬。
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