JPH11349403A - 高粘性キサンタンガムを含有する農薬 - Google Patents

高粘性キサンタンガムを含有する農薬

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JPH11349403A
JPH11349403A JP15255198A JP15255198A JPH11349403A JP H11349403 A JPH11349403 A JP H11349403A JP 15255198 A JP15255198 A JP 15255198A JP 15255198 A JP15255198 A JP 15255198A JP H11349403 A JPH11349403 A JP H11349403A
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JP
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xanthan gum
viscosity
heating
agrochemical
plant
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JP15255198A
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English (en)
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Junichi Inata
淳一 生稲
Yuko Terui
優子 照井
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Nisshin Oil Mills Ltd
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Nisshin Oil Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来のキサンタンガムでは、各種農薬に対する
有効成分の徐放性、農薬の動植物への付着性、農薬の乳
化安定性、有効成分の分散安定性、粒剤の微粉の剥離防
止性が不十分であった。 【解決手段】キサンタンガムを特定の条件で加熱して得
た高粘性キサンタンガムを各種農薬に含有させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高粘性キサンタンガ
ムを含有する農薬に関する。かかる農薬に含有される高
粘性キサンタンガムは、広く農薬の原料として、農薬の
有効成分の徐放性、農薬の動植物への付着性、有効成分
の農薬中での分散安定性、乳化安定性等の目的で用いら
れる。
【0002】
【従来の技術】殺菌剤、殺虫剤、殺ダニ剤、除草剤およ
び植物成長調節剤等の農薬は、乳剤、水和剤、粒剤、粉
剤、フロアブル剤等の剤型で使用される。これら剤型
は、農薬の効果を充分引き出すため、農薬の散布時の作
業効率もしくは安全性の面から適切な剤型が選択され、
物性上の工夫がなされる。例えば、乳剤や水和剤は万遍
なく散布対象に対して均一に付着することが期待され、
使用されている。粒剤、粉剤では、散布時の省力化のほ
か、特に粒剤では散布時の粉末吸引に伴う作業者の危険
性が少ないことや有効成分の徐放性から使用されてい
る。これらの剤型を安定に分散させ、農薬剤型の機能を
補助する目的で多糖類を含む多価アルコールなどが基材
あるいは添加剤として配合される。多糖類の中で、キサ
ンタンガムは様々なpHや塩類に対する耐性が比較的強
く、他の農薬中の基材・添加剤による粘度低下等の機能
低下が少ないことのために、使われてきた。キサンタン
ガムは、微生物キサントモナス・カンペストリス(Xa
nthomoas campestris)により、澱
粉、グルコース、ショ糖等の炭水化物からつくられる微
生物多糖類の一種である。キサンタンガムの構造は、主
としてD−グルコース、D−マンノースおよびD−グル
クロン酸のナトリウム、カリウムおよびカルシウム塩か
らなり、主鎖はD−グルコースのβ−1,4結合からな
る。キサンタンガムの製造方法として、発酵工程の後、
微生物を殺菌するために熱処理され、そのアルコールを
取り除き、乾燥、粉砕する方法などが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
キサンタンガムを用いても、農薬の有効成分の徐放性、
農薬の動植物への付着性などの機能を十分有するものは
なく、未だ問題点があった。また、特に農薬の保存安定
性、すなわち乳剤中での乳化安定性、水和剤中での有効
成分の分散安定性、粒剤の微粉の剥離防止性が要求さ
れ、これらを満足するものは得られていなかった。
【0004】
【発明が解決するための手段】本発明者らは、かかる問
題を達成するために、鋭意研究を重ねた結果、キサンタ
ンガムを特定の乾燥減量を有する固体状態で加熱して得
たキサンタンガムが、優れた粘度特性を有し、これを添
加剤として農薬に含有させることにより、保存安定性、
乳化安定性、徐放性等において、予測される以上の効果
を発揮することを見出し、本発明を完成した。即ち、か
かる本発明は、キサンタンガム濃度として0.5重量%
の水溶液とした場合、4000〜25000mPa・s
(B型粘度計6rpm 25℃)の粘度を示す高粘性キ
サンタンガムを含有することを特徴とする。また、本発
明で用いる高粘性キサンタンガムは、上記水溶液をオー
トクレーブ等を用いて120℃で3時間加熱した場合
に、粘度が加熱前より3000mPa・s(B型粘度計
6rpm 25℃)以上低下するという性質を有する。
【0005】本発明で用いる高粘性キサンタンガムは、
一般に、乾燥減量(常圧下、105℃、5時間加熱)が
50重量%以下のキサンタンガムを100〜140℃で
30分以上加熱することによって得ることができる。上
記加熱は、気体中でも液体中でも行うことができる。気
体中で行う場合、空気中等酸素の存在下で行うと着色す
る恐れがあるので、不活性ガス中で行うのが良い。ま
た、気体中での加熱を減圧下で行うことによっても着色
を回避できる。液体中で加熱を行う場合、キサンタンガ
ムを溶解しない不活性溶剤中にキサンタンガムを分散さ
せた状態で加熱する。液体中で加熱を行う場合も着色は
起こらない。高粘度キサンタンガムを基材あるいは添加
物として本発明の農薬に用いる場合、配合量は、農薬の
薬効成分、即ち農薬として添加する成分、例えば殺菌作
用、殺虫作用、除草作用等を有する成分の0.01〜1
0000倍である。
【0006】本発明における農薬に対する効果として、
農薬を散布した後の有効成分の徐放性の改善、農薬の動
植物への付着性が向上する。また、乳剤中での乳化安定
性が向上し、水和剤中での有効成分の分散安定性が向上
し、粒剤の微粉の剥離が減少し農薬の保存安定性が著し
く向上することが挙げられる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に説明す
る。本発明で用いる高粘性キサンタンガムは、一般に、
乾燥減量(常圧下、105℃、5時間加熱、以下別に定
義する場合を除き、「乾燥減量」はこの条件下での乾燥
減量をいうものとする)が50重量%以下のキサンタン
ガムを100〜140℃で30分以上加熱することによ
って得ることができる。
【0008】この高粘性キサンタンガムを製造するのに
使用する原料キサンタンガムは、乾燥減量が50重量%
以下、好ましくは20重量%以下、さらに好ましくは1
5重量%以下のキサンタンガムである。かかる原料キサ
ンタンガムとしては、まず市販の粉末状、顆粒状等のキ
サンタンガムを用いることができる。かかる原料キサン
タンガムとしてはまた、トウモロコシ澱粉やグルコース
等を炭素源として、キサントモナス・カンペストリスを
液体培養して得られる培養液から低級アルカノールで分
別沈殿させるキサンタンガムの製造法において、分別沈
殿後の乾燥工程中に乾燥減量が50重量%以下となった
キサンタンガムを用いることができる。原料キサンタン
ガムの乾燥減量が50重量%より多いと、キサンタンガ
ムの品温が十分に上がらず粘度向上の効果がない。高粘
性キサンタンガムを製造するために、かかる原料キサン
タンガムを加熱するが、加熱は100〜140℃、好ま
しくは100〜130℃、さらに好ましくは105〜1
25℃で、30分以上、好ましくは30分〜10時間、
さらに好ましくは30分〜7時間、さらに一層好ましく
は30分〜6時間である。これらの条件中においても、
高温側では比較的短時間加熱、低温側では比較的長時間
加熱が好ましい。加熱温度が100℃未満であると、粘
性の改善が十分でなく、140℃を超えると一般に着色
する可能性が大きくなる。
【0009】上記加熱は気体中でも液体中でも行うこと
ができる。気体中で行う場合、空気中等酸素の存在下で
行うと着色する恐れがあるので、キサンタンガムと反応
しない不活性ガス中で行うのが良い。不活性ガスとして
は、窒素ガス、ヘリウムガス、炭酸ガス、水蒸気等を挙
げることができる。また、気体中での加熱を減圧下で行
うことによっても着色を回避できる。この場合の気体と
しては、上記不活性ガスを用いることができるのは勿論
であるが、減圧の程度によっては空気も着色を生じるこ
となく用いることができる。減圧の程度は、特に制限な
いが、200〜0.01mmHgが適当である。
【0010】液体中で加熱を行う場合、キサンタンガム
を溶解しない不活性溶剤中にキサンタンガムを分散させ
た状態で加熱する。液体中で加熱を行う場合も着色は起
こらない。不活性溶剤としてはキサンタンガムを溶解せ
ず、キサンタンガムと反応しないものであれば特に制限
はない。不活性溶剤の例としては、メタノール、エタノ
ール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタ
ノール、n−ペンチルアルコール、n−ヘキシルアルコ
ール等の炭素数1〜6のアルカノール、1,3−ブチレ
ングリコール、プロピレングリコール、エチレングリコ
ール等の炭素数1〜4のアルカンジオール、エチレング
リコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチ
ルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル
(メチルセロソルブ)、エチレングリコールモノエチル
エーテル(エチルセロソルブ)等のエチレングリコール
のモノもしくはジ低級アルキル(C=1〜4、特に1〜
2)エーテル、ジエチレングリコール、ジエチレングリ
コールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノブチルエーテル等のジエチレングリ
コールのモノもしくはジ低級アルキル(C=1〜4、特
に1〜2)エーテル等の他、植物油脂、動物油脂、脂肪
酸、脂肪酸とグリセリン等のモノ、ジ、トリエステル等
の各種油脂類を挙げることができる。不活性溶剤中での
反応は場合により加圧下で、例えばオートクレーブ中で
行うことができる。
【0011】上述したキサンタンガムの処理方法は、本
特許の対象となる農薬の製造工程の内、キサンタンガム
が特定の乾燥状態であれば、どの部分でもこの処理を行
うことができる。加熱処理後に得られる高粘性キサンタ
ンガムの単離は、例えば加熱処理液を濾過し、ケーキを
必要に応じエタノール等の低沸点溶剤で洗浄し、ついで
真空乾燥することによって行うことができる。上記方法
によって製造される高粘性キサンタンガムは、その高い
粘性において従来のキサンタンガムと異なる。すなわ
ち、本発明の高粘性キサンタンガムは、キサンタンガム
濃度として0.5重量%の水溶液とした場合、4000
〜25000mPa・s(mPa・s=ミリパスカル×
秒)(B型粘度計、6rpm、25℃。以下別に定義す
る場合を除き、粘度値はこの条件下でのものをいうもの
とする。なお、1mPa・s=1cP(センチポアズ)
である)、好ましくは4500〜23000mPa・
s、さらに好ましくは5000〜22000mPa・
s、さらに一層好ましくは6000〜21000mPa
・sの粘度を示す。従来のキサンタンガムの0.5重量
%水溶液の粘度は1600〜3300mPa・s程度で
あることから、本発明の高粘性キサンタンガムの粘度は
驚異的である。
【0012】また、この高粘性キサンタンガムは、一般
に、キサンタンガム濃度として0.5重量%とした水溶
液をオートクレーブ等を用いて120℃で3時間加熱し
た場合に、粘度が加熱前より3000mPa・s以上、
好ましくは3000〜23000mPa・s、さらに好
ましくは4000〜20000mPa・s、さらに一層
好ましくは5000〜20000mPa・s低下する。
その他の物性については、みかけの分子量が従来のキサ
ンタンガムと比し、大きくなっているが、分子式上の実
質的変化はない。
【0013】以下農薬についての具体的実施の形態を述
べる。高粘性キサンタンガムの添加時期は、特に限定さ
れるものではない。また添加方法についても特に限定さ
れるものではない。本発明の対象となる農薬とは、特に
限定するものではないが、例えば乳剤、水和剤、粒剤、
粉剤、フロアブル剤の剤型で利用することができる。さ
らに農薬の組成物として、高粘性キサンタンガムのほ
か、殺菌作用、殺虫作用、殺ダニ作用、除草作用、植物
成長調節作用を有する薬剤、および添加剤および担体等
を必要に応じて1種以上配合することができる。
【0014】殺菌作用を有する薬剤としては、フェナリ
モル、8−ヒドロキシキノリン銅、トリシクラゾール、
5−メチル−1,2,4−トリアゾロ[3,4−b]ベ
ンゾチアゾール、3−(3,5−ジクロルフェニル)−
N−イソプロピル−2,4−ジオキソイミダゾリジン−
1−カルボキサミド、N−トリクロルメチルチオテトラ
ヒドロフタルイミド、2,6−ジクロル4−ニトロアニ
リン、α,α,α,−トリフルオロ−3‘−イソプロポ
キシ−O−トリアニリド、3−アリルオキシ−1,2−
ベンゾイソチアゾール−1,1−ジオキシド、ジイソプ
ロピル−1,3−ジチオラン−2−イリデン−マロネー
ト、1,2,5,6−テトラヒドロピロロ〔3,2,1
−ij〕キノリン−4−オン、6−(3,5−ジクロル
−4−メチルフェニル)−3(2H)−ピリダジノン、
1−(4−ジクロルベンジル)−1−シクロペンチル−
3−フェニル尿素、メチル−(E)−メトキシイミノ
〔α−(O−トリルオキシ)−O−トリル〕−アセテー
ト、(E)−2−メトキシイミノ−N−メチル−2−
(2−フェノキシフェニル)アセトアミド、2−{2−
(4−〔2−シアノフェノキシ〕ピリミジン−6−イル
オキシ)フェニル}−2−メトキシプロピオン酸メチ
ル、2−{2−[4−(2−シアノフェノキシ)ピリミジ
ン−6−イルオキシ]フェニル}−3−メトキシプロピ
オン酸メチル、メチル−(E)−メトキシイミノ〔α−
(o−トリルオキシ)−o−トリル〕アセテート、4−
メチル−N−フェニル−6−(1−プロビニル)−2−
ピリミジンアミン、N−〔2,6−ジブロモ−4−(ト
リフルオロメトキシ)フェニル〕−2−メチル−4−
(トリフルオロメチル)−5−チアゾールカルボキシア
ミド、(E)−2−メトキシイミノ−N−メチル−2−
(2−フェノキシフェニル)アセトアミド、(IR,3
S/1S,3R)−2,2−ジクロル−N−〔(R)−
1−(4−クロルフェニル)エチル〕−1−エチル−3
−メチルシクロプロパンカルボキシアミド等が挙げられ
るが、これに限定するものではない。
【0015】殺虫作用を有する薬剤としては、α−シア
ノ−3−フェノキシベンジル−2−(4−クロルフェニ
ル)−3−メチルバレエート、シアノ(4−フルオロ−
3−フェノキシフェニルメチル)−3−(2,2−ジク
ロルエテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカル
ボキシレート、2,2−ジクロルビニルジメチルホスフ
ェート、ジメチル−4−ニトロ−m−トリル−ホスホロ
チオネート、S−〔1,2−ビス(エトキシカルボニ
ル)エチル〕ジメチルホスホロチオールチオネート、ジ
メチル−S−(N−メチルカルバモイルメチル)ホスホ
ロチオールチオネート、S−〔α−(エトキシカルボニ
ル)ベンジル〕ジメチルホスホロチオールチオネート、
O,O−ジメチル−O−(3−メチル−4−メチルメル
カプトフェニルチオホスフェート)、O−ブチルフェニ
ルメチルカーバメート、m−トリメチルカーバメート、
3,4−ジメチルフェニル−N−メチルカーバメート、
メチル−〔(メチルカルバモイル)オキシ〕チオアセト
イミド、1,3−ビス(カルバモイルチオ)−2−
(N,N−ジメチルアミノ)プロパンハイドロクロライ
ド等が挙げられるが、これに限定するものではない。
【0016】殺ダニ作用を有する薬剤としては、ヘキサ
キス(β,β−ジメチルフェネチル)ジスタンノキサ
ン、trans−5−(4−クロルフェニル)−N−シ
クロヘキシル−4−メチル−2−オキソチアゾリン−3
−カルボキサミド、1,1−ビス(p−クロルフェニ
ル)−2,2,2−トリクロルエタノール、3−メチル
ー1,5−ビス(2,4−キシリル)−1,3,5−ト
リアザペンタ−1,4−ジエン、2−(p−ターシャリ
ーブチルフェノキシ)シクロヘキシル−2−プロピニル
スルフィド、2,4,5,4’−テトラクロロジフェニ
ルスルホン、サンマイン、ミルベノック、ダニトロン等
が挙げられるが、これに限定するものではない。
【0017】除草作用を有する薬剤としては、エチル−
5−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イルカルバ
モイルスルファモイル)−1−メチルピラゾール−4−
カルボキシレート、ハロスルフロンメチル、メチル−α
−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イルカルバモ
イルスルファモイル)−O−トルアート、1−(4,6
−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−
3−〔2−(2−メトキシエトキシ)フェニルスルホニ
ル〕ウレア、N−(2−クロルイミダゾ〔1,2−a〕
ピリジン−3−イルスルホニル)−N’−(4,6−ジ
メトキシ−2−ピリミジニル)ウレア、キザロホップエ
チル、2−クロル−2’,6’−ジエチル−N−(2−
プロポキシエチル)アセトアニリド、グルホシネート、
5−ターシャリーブチル−3−(2,4−ジクロル5−
イソプロポキシフェニル)−1,3,4−オキサジアゾ
リン−2−オン、メチル−N−(3,4−ジクロルフェ
ニル)カーバメート、3−イソプロピル−2,1,3−
ベンゾ−チアジアジノン−(4)−2,2−ジオキシ
ド、2,4−ジクロルフェノキシ酢酸、2−メチル−4
−クロルフェノキシ酢酸、2−メチルチオ−4,6−ビ
ス(イソプロピルアミノ)−s−トリアジン、2−メチ
ルチオ−4−エチルアミノ−6−イソプロピルアミノ−
s−トリアジン、2−クロル4,6−ビス(エチルアミ
ノ)−s−トリアジン、2−クロル4−エチルアミノ−
6−イソプロピルアミノ−s−トリアジン、2−ベンゾ
チアゾール−2−イルオキシ−N−メチルアセトアニリ
ド、2−メチルチオ−4−エチルアミノ−6−(1,2
−ジメチルプロピルアミノ)−s−トリアジン、5−ジ
プロピルアミノ−α,α,α−トリフルオロ−4,6−
ジニトロ−o−トルイジン、α,α,α−トリフルオロ
−2,6−ジニトロ−N,N−ジプロピル−p−トルイ
ジン、2,4−ジクロルフェニル−3’−メトキシ−
4’−ニトロフェニルエーテル、5−(2,4−ジクロ
ルフェノキシ)−2−ニトロ安息香酸メチル等が挙げら
れるが、これに限定するものではない。
【0018】植物成長調節作用を有する薬剤を有する薬
剤としては、マレイン酸ヒドラジッド、2−クロルエチ
ルホスホン酸、アブシジン酸、アルキルベンゼンスルホ
ン酸カルシウム等が挙げられるが、これに限定するもの
ではない。添加剤としては、展着剤、結合剤、分散剤、
乳化剤、湿潤剤、固着剤、薬剤の安定化剤、薬剤の働き
を助ける添加剤、分散剤、防腐剤等が挙げられるが、こ
れに限定するものではない。担体としては、剤型を形成
するものが挙げられる。例えば水、脂肪酸、動植物油、
動植物油の水素添加物、アルコール類、ケトン類、エス
テル類、エーテル類などの溶媒のほか、各種多糖類、動
植物油の水素添加化合物、ワックス類などのペーストも
しくは固形状油、石灰石、炭酸カルシウム、珪砂、海
砂、珪石などの鉱物、硝子ビーズ、シリカゲル、アルミ
ナ等の人工鉱物等が挙げられるがこれに限定するもので
はない。また、本発明の農薬には必要に応じて肥料等の
1種以上を混合して用いることができる。
【0019】本発明を以下実施例、比較例および参考例
によって具体的に説明するが、これらは本発明を例証す
るためのものであって、本発明を何等限定するものでは
ない。 (従来のキサンタンガムの比較製造例)市販のキサンタ
ンガムの0.5重量%水溶液を作り、粘度を測定した
(試料A群)。さらに、各0.5重量%水溶液をオート
クレーブ(120℃、3時間)にかけた後、粘度を測定
した(試料B群)。結果を表1に示す。
【0020】
【表1】 測定条件:B型粘度計、6rpm、25℃
【0021】(高粘性キサンタンガムの製造例1)キサ
ンタンガム粉末(ザ・ニュートラスウィート・ケルコカ
ンパニー・ア・ユニット・オブ・モンサントカンパニー
製、乾燥減量14重量%)1Kgを大豆油中4Kgに分
散させ、110〜120℃で加熱した。キサンタンガム
分散液をそれぞれ濾過し、ケーキをエタノール40gで
洗浄した。真空乾燥に12時間付してエタノールを除去
して高粘性キサンタンガム(高粘性品1〜4)を得た。
それぞれの0.5重量%水溶液を調製し、粘度を測定し
た(試料A群)。さらに、各0.5重量%水溶液をオー
トクレーブ(120℃、3時間)にかけた後、粘度を測
定した(試料B群)。結果を表2に示す。
【0022】
【表2】 ※ 測定条件:B型粘度計、6rpm、25℃
【0023】(高粘性キサンタンガムの製造例2)キサ
ンタンガム粉末(ローヌ・プーラン・ケミカルズ・カン
パニー製、乾燥減量8重量%)1Kgを大豆油中4Kg
に分散させ、105〜120℃で加熱した。キサンタン
ガム分散液をそれぞれ濾過し、ケーキをエタノール40
gで洗浄した。真空乾燥に12時間付してエタノールを
除去して高粘性キサンタンガム(高粘性品5〜8)を得
た。それぞれの0.5重量%水溶液を調製し、粘度を測
定した(試料A群)。さらに、各0.5重量%水溶液を
オートクレーブ(120℃、3時間)にかけた後、粘度
を測定した(試料B群)。結果を表3に示す。
【0024】
【表3】 ※ 測定条件:B型粘度計、6rpm、25℃
【0025】(高粘性キサンタンガムの製造例3)キサ
ンタンガム粉末(株式会社興人製、乾燥減量11重量
%)100gを110℃の窒素中において加熱した。得
られた高粘性キサンタンガム(高粘性品9〜11)の
0.5重量%水溶液を作り、粘度を測定した(試料あ
群)。さらに、各0.5重量%水溶液をオートクレーブ
(120℃、3時間)にかけた後、粘度を測定した(試
料B群)。結果を表4に示す。なお、表4中の加熱時間
は、キサンタンガムの品温が100℃以上で加熱された
時間である。
【0026】
【表4】 測定条件:B型粘度計、6rpm、25℃
【0027】
【実施例】以下本発明の実施例および比較例を説明す
る。 実施例1および比較例1 <乳剤:殺菌剤、成長調節剤>表5の組成の殺菌作用、
成長調節作用を有する乳剤原液を製造した。乳剤原液を
水で100倍に希釈し、乳化液とし、稲に散布した。乳
化液の安定性と稲表面の皮膜形成、10日後の稲表面の
残留農薬を評価した。
【0028】
【表5】 注)◎:優 ○:良 △:やや劣る ×:劣る
【0029】本発明品1により得られた農薬は、比較品
と比べ著しく良好な乳化安定性、植物への付着性を有す
るものであった。
【0030】実施例2および比較例2 <粒剤:殺虫剤>表6の組成を粉砕混合した後に乾燥し
ながら造粒し、殺虫作用を有する直径5mmの粒剤を製
造した。粒剤をフラスコに入れ、振とう試験で微粉の剥
離を評価した。さらに、散布10日後の粒剤から有効成
分を抽出し、徐放性を評価した。
【0031】
【表6】 注)◎:優 ○:良 △:やや劣る ×:劣る
【0032】本発明品1により得られた農薬は、比較品
と比べ著しく良好な微粉剥離防止性、徐放性を有するも
のであった。
【0033】実施例3および比較例3 <粉剤:成長調製剤>表7の組成を混合した後に乾燥し
ながら造粒し、成長調製作用を有する粉剤を製造した。
散布10日後の粒剤から有効成分を抽出し、徐放性を評
価した。
【0034】
【表7】 注)◎:優 ○:良 △:やや劣る ×:劣る
【0035】本発明品1により得られた農薬は、比較品
と比べ著しく良好な徐放性を有するものであった。
【0036】実施例4および比較例4 <水和剤:殺ダニ剤>表8の組成の殺ダニ作用を有する
水和剤を製造した。水和剤の保存試験(室温、1年)を
行い、分散安定性を評価した。また、水和剤を水で10
00倍に希釈し、カンザワハダニのメス成虫に散布し
た。ついで散布液の5倍重量部の水を散布し、3日後の
殺ダニ率を比較した。
【0037】
【表8】 注)◎:優 ○:良 △:やや劣る ×:劣る
【0038】本発明品1および2により得られた農薬
は、比較品と比べ著しく良好な分散化安定性、殺ダニ率
を有する。殺ダニ率の結果からダニへの付着性が良好な
ことがわかる。
【0039】参考例1 比較製造例のキサンタンガム(未加熱品1、2)と製造
例1、2の高粘性キサンタンガム(高粘性品2、6)の
0.3、0.6,0.9重量%水溶液を作った。各溶液
を光散乱光度計(大塚電子株式会社製 DLS−700
0型)で、24.5℃における40、50、60、7
0、80、90°の角度の静的光散乱測定を行い、Zi
mmプロット解析を行って見かけの分子量と慣性自乗半
径を求めた。表9にその結果を示す。表9に示すとおり
高粘性キサンタンガムは、未加熱品より大きな粒子で存
在することが示された。
【0040】
【表9】
【0041】参考例2 比較製造例のキサンタンガム(未加熱品1)と製造例1
の高粘性キサンタンガム(高粘性品1)の1重量%水溶
液にそれぞれクエン酸ナトリウム、リン酸L-アスコルビ
ルマグネシウム(VC-PMg)を0〜2重量%添加したときの
粘度を測定した。結果を図1に示す。図1に示すとお
り、高粘性キサンタンガムは、塩に対し強く、各塩濃度
において未加熱品よりも高い粘度であった。
【0042】参考例3 比較製造例のキサンタンガム(未加熱品1)と製造例1
の高粘性キサンタンガム(高粘性品1)の1重量%水溶
液の粘弾性を測定した。測定にはCarri−Med社
製ストレス制御式レオメーター(CSL―100型)を
用いた。図2に未加熱品1のフローテストの結果を、図
3に高粘性品1のフローテストの結果を示す。図2およ
び図3の比較から、未加熱品より高粘性品の方が降伏値
が高いことが示された。
【0043】参考例4 キサンタンガム(高粘性キサンタンガム)粉末の0.1
重量%水溶液を調製し、B型粘度計で回転数を変え粘度
を測定した。チキソトロピー性を下記のように定義し、
比較した(表10)。 チキソトロピー性=6rpmの粘度値(A)/60rp
mの粘度値(B) 粘度値(A):B型粘度計、6rpm,25℃ 粘度値(B):B型粘度計、60rpm、25℃
【0044】
【表10】
【0045】
【発明の効果】本発明の農薬は、特定の高粘性を有した
高粘性キサンタンガムを含有することにより、農薬の有
効成分の徐放性、動植物への付着性、乳化安定性、分散
安定性、微粉の剥離防止性等が従来品よりも著しく優れ
たものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 塩類によるキサンタンガムの粘度の影響を表
す図である。
【図2】 キサンタンガム(未加熱品1)のフローテス
トの結果を表す図である。
【図3】 高粘性キサンタンガム(高粘性品1)のフロ
ーテストの結果を表す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A01N 25/04 102 A01N 25/04 102 25/12 25/12 25/14 25/14

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キサンタンガム濃度として0.5重量%
    の水溶液とした場合、4000〜25000mPa・s
    (B型粘度計6rpm 25℃)の粘度を示す高粘性キ
    サンタンガムを含有することを特徴とする農薬。
  2. 【請求項2】 請求項1の水溶液を120℃で3時間加
    熱した場合に、粘度が加熱前より3000mPa・s
    (B型粘度計6rpm 25℃)以上低下する高粘性キ
    サンタンガムを含有することを特徴とする農薬。
  3. 【請求項3】 農薬が殺菌剤、殺虫剤、殺ダニ剤、除草
    剤および植物成長調節剤から選択される請求項1または
    2記載の農薬。
  4. 【請求項4】 農薬が、栽培植物を植える前、栽培植物
    の成長時、栽培植物の収穫時もしくは収穫物の保管およ
    び輸送時のいずれかに散布される請求項1〜3のいずれ
    か1項記載の農薬。
  5. 【請求項5】 高粘性キサンタンガムが、乾燥減量(常
    圧下、105℃、5時間)が50重量%以下のキサンタ
    ンガムを100〜140℃で30分以上加熱するもので
    ある請求項1〜4のいずれか1項記載の農薬。
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WO2001015527A1 (en) * 1999-09-02 2001-03-08 Forrest, Jack Biocidal adjuvant
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