JPH1134902A - 電動パワーステアリング制御装置 - Google Patents

電動パワーステアリング制御装置

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JPH1134902A
JPH1134902A JP20712697A JP20712697A JPH1134902A JP H1134902 A JPH1134902 A JP H1134902A JP 20712697 A JP20712697 A JP 20712697A JP 20712697 A JP20712697 A JP 20712697A JP H1134902 A JPH1134902 A JP H1134902A
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steering
motor
vehicle speed
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久純 石川
Yoshinori Ogiso
好典 小木曽
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    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
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    • B62D5/00Power-assisted or power-driven steering
    • B62D5/04Power-assisted or power-driven steering electrical, e.g. using an electric servo-motor connected to, or forming part of, the steering gear
    • B62D5/0457Power-assisted or power-driven steering electrical, e.g. using an electric servo-motor connected to, or forming part of, the steering gear characterised by control features of the drive means as such
    • B62D5/046Controlling the motor
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  • Mechanical Engineering (AREA)
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  • Power Steering Mechanism (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ステアリングホイールの切り込み時あるいは
戻り時に、操舵トルク微分指令値に応じて電動モータの
出力を制御することで、操舵フィーリングを向上させら
れる電動パワーステアリング制御装置を提供することで
ある。 【解決手段】 切り込み・戻り判別手段21と、切り込
み時用の操舵トルク微分指令値決定手段13と、戻り時
用の操舵トルク微分指令値決定手段17とを備えてい
る。そして、モータ電流制御手段11は、基本アシスト
指令値と操舵トルク微分指令値とからなるモータ電流指
令値に応じて、電動モータ6にモータ電流を出力する構
成としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電動パワーステ
アリング制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図6に示すように、ステリングホイール
Wに連係する入力軸1の先端に、ピニオン2を設けてい
る。また、両端に車輪3R、3Lが連係するロッド4
に、ラック5を形成している。そして、上記入力軸1の
ピニオン2を、このロッド4のラック5にかみ合せてい
る。また、減速機7に連係する電動モータ6を設けると
ともに、減速機7の出力軸に設けたピニオンも上記ロッ
ド4のラック5にかみ合せている。さらに、入力軸1に
作用する操舵トルクを検出する操舵トルクセンサ8と、
車速を検出する車速センサ9とを設け、コントローラー
Cに接続している。
【0003】このコントローラーCは、図7に示すよう
に、上記センサ8、9からの操舵トルク信号及び車速信
号に応じて基本アシスト指令値を決定する基本アシスト
指令値決定回路10と、その基本アシスト指令値に応じ
て、電動モータ6にモータ電流を出力するモータ電流制
御回路11とを備えている。したがって、電動モータ6
には、操舵トルク及び車速に応じたモータ電流が流れ、
それに応じたモータトルクがアシスト力として発生する
ことになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような電動パワ
ーステアリング制御装置では、電動モータ6が回転する
と、その磁気抵抗の変化によりコギングトルクが発生し
てしまう。そして、このコギングトルクの影響でドライ
バーの手に振動が伝わり、操舵フィーリングが悪くなっ
てしまうことがあった。また、車両の走行中においてス
テアリングホイールWを切り込むとき、低速走行域で
は、ステアリングの応答性が要求される一方、中・高速
走行域では、逆にステアリングにある程度の剛性感を残
しておいたほうが、その走行を安定させることができ
る。
【0005】一方、車両の走行中において車輪3R、3
Lが転舵された状態にあるとき、これら車輪3R、3L
には中立位置に復帰しようとするセルフアライニングト
ルクが発生するが、このセルフアライニングトルクは、
車両の低速域は小さく、高速域になるほど大きくなる性
質を有する。そのため、車両の低速走行域では、ステア
リングホイールWの戻り性が悪くなる一方、高速走行域
では、逆にセルフアライニングトルクが大きくなり過ぎ
て、収れん性が悪くなってしまう。この発明の目的は、
ステアリングホイールの切り込み時あるいは戻り時に、
操舵トルク微分指令値に応じて電動モータの出力を制御
することで、操舵フィーリングを向上させることのでき
る電動パワーステアリング制御装置を提供することであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、アシスト力
を発生する電動モータと、操舵トルクを検出する操舵ト
ルク検出手段と、車速を検出する車速検出手段と、操舵
トルク信号及び車速信号に応じて基本アシスト指令値を
決定する基本アシスト指令値決定手段と、基本アシスト
指令値に応じて、電動モータにモータ電流を出力するモ
ータ電流制御手段とを備えた電動パワーステアリング制
御装置を前提とする。そして、第1の発明は、ステアリ
ングホイールの切り込み・戻り判別手段と、操舵トルク
信号を微分するとともに、ステアリングホイールの切り
込み時に、車速に応じてゲインを変化させた操舵トルク
微分指令値を出力する切り込み時用の操舵トルク微分指
令値決定手段と、操舵トルク信号を微分するとともに、
ステアリングホイールの戻り時に、車速に応じてゲイン
を変化させた操舵トルク微分指令値を出力する戻り時用
の操舵トルク微分指令値決定手段とを備え、上記モータ
電流制御手段は、基本アシスト指令値と操舵トルク微分
指令値とからなるモータ電流指令値に応じて、電動モー
タにモータ電流を出力する構成にした点に特徴を有す
る。
【0007】第2の発明は、第1の発明において、切り
込み・戻り判別手段は、上記操舵トルク検出手段と、モ
ータ回転方向検出手段とからなり、操舵トルク方向とモ
ータ回転方向とが同方向であれば、切り込み時と判別
し、逆方向であれば、戻り時と判別する構成にした点に
特徴を有する。第3の発明は、第1、2の発明におい
て、切り込み時用の操舵トルク微分指令値決定手段は、
操舵トルク微分指令値を、モータ電流指令値の脈動をモ
ータトルクの脈動と反転させる大きさに演算するととも
に、低車速域では、その操舵トルク微分指令値をほぼそ
のまま出力し、また、中・高車速域にかけては、その操
舵トルク微分指令値のゲインを徐々に小さくして出力す
る構成にした点に特徴を有する。第4の発明は、第1〜
3の発明において、戻り時用の操舵トルク微分指令値決
定手段は、操舵トルク微分指令値を、モータ電流指令値
の脈動をモータトルクの脈動と反転させる大きさに演算
するとともに、低車速域では、その操舵トルク微分指令
値をほとんどゼロに近い大きさで出力し、また、中・高
車速域にかけては、その操舵トルク微分指令値のゲイン
を徐々に大きくして出力する構成にした点に特徴を有す
る。
【0008】
【発明の実施の形態】図1〜5に、この発明の電動パワ
ーステアリング制御装置の一実施例を示す。ただし、上
記従来例と同一の構成要素については同一の符号を付
し、その詳細な説明は省略する。図1に示すように、コ
ントローラーCには、切り込み時用の操舵トルク微分指
令値決定回路13と、戻り時用の操舵トルク微分指令値
決定回路17とを設けている。そして、切り込み時用の
操舵トルク微分指令値決定回路13が決定した操舵トル
ク微分指令値を、スイッチ14を介して基本アシスト指
令値に加算し、モータ電流制御回路11に出力するよう
にしている。同じく、戻り時用の操舵トルク微分指令値
決定回路17が決定した操舵トルク微分指令値も、スイ
ッチ18を介して基本アシスト指令値に加算し、モータ
電流制御回路11に出力するようにしている。
【0009】上記切り込み時用の操舵トルク微分指令値
決定回路13は、操舵トルク微分指令値演算部15と車
速テーブル部16とからなる。このうち、操舵トルク微
分指令値演算部15では、操舵トルク微分指令値を演算
するのであるが、その説明の前に、コギングトルクにつ
いて説明しておく。電動モータ6が回転すると、その磁
気抵抗の変化によりコギングトルクが発生してしまう。
つまり、その内部のロータが周囲の磁石に吸引された
り、反発されたりするため、モータトルクに脈動が発生
してしまう。いま、説明を簡単にするため、図2(b)の
一点鎖線に示すように、一定の操舵トルクがステアリン
グホイールWに入力されているとする。このとき、電動
モータ6には一定のモータ電流が流れ、図2(a)の一点
鎖線に示すように、一定のモータトルクが発生するはず
である。ところが、上記コギングトルクが発生して、図
2(a)の実線に示すように、モータトルクに脈動が発生
してしまう。
【0010】コギングトルクによってモータトルクが増
大するときは、その分ステアリングが軽くなるので、操
舵トルクは小さく検出される。逆に、コギングトルクに
よってモータトルクが減少するときは、その分ステアリ
ングが重くなるので、操舵トルクが大きく検出される。
したがって、図2(b)の二点鎖線に示すように、操舵ト
ルク信号にも脈動が発生し、モータトルクの脈動とは反
転して生じることになる。そして、その操舵トルク信号
に応じてモータ電流も変化するので、結局は、コギング
トルクが打ち消され、その影響はなくなるはずである。
【0011】ところが、実際には、モータトルクが変化
してから、操舵トルクセンサに伝わるまでに、ラックと
ピニオンとのかみ合等を原因とする時間差が発生してし
まう。したがって、図2(b)の実線に示すように、操舵
トルク信号の脈動は、モータトルクの脈動に対してやや
遅れて発生することになる。そして、その操舵トルク信
号に応じてモータ電流が変化すると、モータトルクの脈
動がきれいに打ち消されず、それがドライバーの手に振
動として伝わり、操舵フィーリングが悪くなってしま
う。
【0012】そこで、上記操舵トルク微分指令値演算部
15では、操舵トルク微分指令値を演算して、モータ電
流指令値の脈動をモータトルクの脈動と反転させるよう
にしている。つまり、操舵トルク信号を微分、例えば、
図2(b)の実線に示す操舵トルク信号を微分すると、図
2(c)に示すように、操舵トルク信号の脈動部分だけを
抽出して、その位相を90度すすませた信号となる。そ
して、モータ電流制御回路11に伝えられるモータ電流
指令値は、基本アシスト指令値と操舵トルク微分指令値
とを加算したものである。したがって、このモータ電流
指令値を、図2(d)に示すように、モータトルクの脈動
と反転させれば、コギングトルクを打ち消すことができ
る。
【0013】ここで、上記モータ電流指令値に含まれる
コギング成分の大きさa及び位相θは、図3に示す関係
で表すことができる。つまり、操舵トルク信号には、前
述したようにやや遅れて発生したコギング成分が含まれ
るので、この基本アシスト指令値にも、そのコギング成
分が含まれることになる。それに対して、操舵トルク微
分指令値は、操舵トルク信号に含まれるコギング成分と
は90度ずれたコギング成分を有するものである。そし
て、図3に示すように、モータ電流指令値に含まれるコ
ギング成分の大きさa及び位相θは、基本アシスト指令
値に含まれるコギング成分(図3の横軸)と、それとは9
0度位相のずれた操舵トルク微分指令値(図3の縦軸)と
を合成して決めてやることができる。この実施例では、
上記操舵トルク微分指令値演算部15が、操舵トルク微
分指令値の大きさを変えて、モータ電流指令値に含まれ
るコギング成分の位相θを操舵トルク信号の遅れに一致
させるようにしている。したがって、モータ電流指令値
をモータトルクの脈動と反転させることができ、電動モ
ータ6に発生するコギングトルクを打ち消してやること
ができる。
【0014】なお、図3の横軸、すなわち、基本アシス
ト指令値に含まれるコギング成分の大きさは、車両の走
行状態に応じて決められるものである。そのため、モー
タ電流指令値に含まれるコギング成分の大きさa及び位
相θといった2つのパラメータが、操舵トルク微分指令
値の大きさだけで決められることになる。この実施例で
は、前述のように、基本アシスト指令値に含まれるコギ
ング成分の位相θを操舵トルク信号の遅れと一致させて
いるので、モータ電流指令値に含まれるコギング成分の
大きさaが、コギングトルクを打ち消すだけの電動モー
タ6に発生させる値と必ずしも一致しない。ただし、そ
の位相θが操舵トルク信号の遅れに一致しているので、
完全ではないがコギングトルクをきれいに打ち消すこと
ができる。
【0015】また、車速テーブル部16には、操舵トル
ク微分指令値のゲインを車速に応じて変化させたテーブ
ル値としてメモリしている。そして、そのゲインを、上
記操舵トルク微分指令値演算部15で演算された操舵ト
ルク微分指令値に乗算している。図4に示すように、低
車速走行域においては、ゲインを1程度とし、上記操舵
トルク微分指令値をそのまま出力するようにしている。
したがって、この操舵トルク微分指令値がモータ電流制
御回路6に伝えられると、前述のように、コギングトル
クをきれいに打ち消すことができ、ドライバーにはほと
んど振動が伝わらない。
【0016】それに対して、高車速になるにつれて、そ
のゲインを徐々に小さくした操舵トルク微分指令値を出
力するようにしているが、以下ではその理由について説
明する。一般的に、操舵トルク信号に基づいてモータト
ルクを発生させる場合、電動モータ6にはロータ慣性が
作用するため、操舵トルク信号に対してモータトルクが
遅れて発生することがある。そこで、操舵トルク微分指
令値を基本アシスト指令値に合成してやれば、電動モー
タ6に発生するモータトルクの立ち上がりを早くして、
ステアリングの応答性を向上させることができる。しか
し、車両の中・高速走行域でステアリングの応答性をよ
くすると、逆にステアリングが軽くなり過ぎて、走行安
定性を悪くしてしまうこともある。
【0017】また、前述したコギングトルクによる振動
が問題となるのは、車両の低速走行域のみであり、中・
高速走行域では、その走行自体の振動等によりドライバ
ーはコギングトルクによる振動をほとんど感じない。そ
こで、車両の中・高速走行域においては、コギングトル
クによる振動をなくすことよりも、ステアリングの応答
性を適切にセッティングし、ステアリングが軽くなり過
ぎないようにすることに重点をおいている。そして、低
車速域と同じく、コギングトルクによる振動を基準とし
て決定した操舵トルク微分指令値をそのまま基本アシス
ト指令値に加算すると、ステアリングが軽くなり過ぎる
こともあるので、ゲインを徐々に小さくしている。
【0018】この場合、モータ電流指令値に含まれるコ
ギング成分の位相θが操舵トルク信号の遅れとずれるの
で、モータ電流指令値の脈動をモータトルクの脈動と完
全に反転させることができず、コギングトルクをきれい
に打ち消すことができない。しかし、前述のように、ド
ライバーはコギングトルクによる振動をほとんど感じな
いのでなんら問題がなく、それよりも、ステアリングが
軽くなり過ぎることがなく、ある程度の剛性感を残し
て、高速走行を安定させることができる。
【0019】一方、戻り時用の操舵トルク微分指令値決
定回路17も、操舵トルク微分指令値演算部19と車速
テーブル部20とからなる。操舵トルク微分指令値演算
部19では、上記操舵トルク微分指令値演算部15と同
様に、モータ電流指令値の脈動をモータトルクの脈動と
反転させるべく操舵トルク微分指令値を演算している。
また、車速テーブル部20では、図5に示すように、低
車速域では、ゲインをほぼゼロにして、上記操舵トルク
微分指令値を実質的には出力しないようにしている。
【0020】つまり、ステアリングホイールWの戻り時
には、セルフアライニングトルクによって車輪3L、3
Rが中立位置に復帰しようとするが、このとき、ステア
リングホイールWの質量のため操舵トルクが発生する。
そのため、基本アシスト指令値決定回路10は基本アシ
スト指令値を出力するが、それによって、電動モータ6
には、上記セルフアライニングトルクに抗するモータト
ルクが発生する。この場合に、操舵トルク微分指令値ま
でを出力すると、それが基本アシスト指令値に合成され
て、電動モータ6に発生するモータトルクの立ち上がり
を早くしてしまう。そのため、ステアリングホイールW
の戻り性がさらに悪くなってしまいかねない。そこで、
低車速域では、操舵トルク微分指令値を出力しないよう
にして、ステアリングホイールWの戻り性をできるだけ
確保することにしている。
【0021】それに対して、高車速になるにつれて、そ
のゲインを徐々に大きくした操舵トルク微分指令値を出
力するようにしている。つまり、前述のように、セルフ
アライニングトルクによって車輪3L、3Rが中立位置
に復帰しようとするとき、操舵トルクが発生して、電動
モータ6にはセルフアライニングトルクに抗するモータ
トルクが発生する。しかし、高車速になるにつれてセル
フアライニングトルクは大きくなるので、それに抗する
モータトルクが発生したとしても、中立位置に復帰しよ
うとする勢いが強くなり過ぎることもある。そこで、操
舵トルク微分指令値を出力し、基本アシスト指令値に合
成させてやれば、電動モータ6に発生するモータトルク
の立ち上がりを早くして、セルフアライニングトルクに
抗するモータトルクを効果的に発生させることができ
る。同様に、車輪3L、3R側からのキックバック等が
あったときにも、電動モータ6に発生するモータトルク
の立ち上がりを早くすることができる。したがって、車
輪3L、3R側からの入力に抗するモータトルクを効果
的に発生させることができ、車両の高速走行を安定させ
ることができる。
【0022】上記操舵トルク微分指令値決定回路13、
17を選択するスイッチ14、18は、ステアリングホ
イールWの切り込み・戻りを判別する切り込み・戻り判
別回路21によって制御されている。この切り込み・戻
り判別回路21には、操舵トルクセンサ8と、モータ角
速度センサ12とを接続している。そして、これらセン
サ8、12で検出した操舵トルクの極性とモータ角速度
の極性とが同じであれば、つまり、その方向が同じであ
れば、切り込み時であると判別する。このように判別で
きるのは、ステアリングホイールWを切り込んだとき、
操舵トルクが発生し、電動モータ6はその方向に回転す
るからである。このようにして切り込み時であると判別
したときは、スイッチ14をオンにする。したがって、
切り込み時用の操舵トルク微分指令値決定回路13から
出力された操舵トルク微分信号が、基本アシストに加算
され、モータ電流制御回路11に伝えられることにな
る。
【0023】それに対して、操舵トルクの極性とモータ
角速度の極性とが異なれば、つまり、その方向が異なれ
ば、戻り時であると判別する。このように判別できるの
は、以下の通りである。すなわち、転舵後にステアリン
グホイールWに入力する力をゼロにしたような場合、セ
ルフアライニングトルクにより電動モータ6も回転させ
られるが、入力軸1にはステアリングホイールW自体の
質量により慣性が働く。そして、その慣性により発生す
るトルクを、操舵トルクセンサ8が、モータ回転方向と
は逆方向の操舵トルクとして検出するからである。この
ようにして戻り時であると判別したときは、スイッチ1
8をオンにする。したがって、戻り時用の操舵トルク微
分指令値決定回路17から出力された操舵トルク微分信
号が、基本アシストに加算され、モータ電流制御回路1
1に伝えられることになる。
【0024】ここでは、上記モータ角速度センサ12
が、電動モータ6の回転方向を検出するモータ回転方向
検出手段を構成している。もちろん、電動モータ6の回
転方向を検出できるものであれば、それ以外のセンサ類
を用いてもかまわないが、モータ角速度センサ12は電
動パワーステアリング装置に搭載されることが多く、そ
れを利用することで、コストダウンを図ることが可能と
なる。なお、図4、5に示す特性はほんの一例にすぎ
ず、これら車速テーブル部のテーブル値を変更すれば、
車種に応じて、あるいは、ユーザーからの要望に応じ
て、操舵フィーリングをきめこまやかにチューニングす
ることができる。
【0025】
【発明の効果】第1の発明によれば、電動モータに操舵
トルク微分指令値に基づいたトルクを発生させて、コギ
ングトルクを打ち消したり、ステアリングの応答性をよ
くしたりでき、操舵フィーリングを向上させることがで
きる。また、ステアリングホイールの切り込み・戻り時
に別々の制御ができ、しかも、その操舵トルク微分指令
値決定手段の特性を適宜変更してやれば、車種に応じ
て、あるいは、ユーザーからの要望に応じて、操舵フィ
ーリングをきめこまやかにチューニングすることができ
る。第2の発明によれば、第1の発明において、簡単な
構成で、ステアリングホイールの切り込み・戻り時を判
別することができる。
【0026】第3の発明によれば、第1、2の発明にお
いて、車両の低車速域では、コギングトルクを打ち消し
て、ドライバーに振動が伝わるのを防止することができ
る。それに対して、コギングトルクによる振動が問題と
ならない中・高車速域では、ステアリングの応答性を適
切にセッティングし、ステアリングが軽くなり過ぎるの
を防止して走行を安定させることができる。第4の発明
によれば、第1〜3の発明において、車両の低車速域で
は、ステアリングホイールWの戻り性を確保することが
できる。それに対して、中・高車速域では、収れん性を
向上させるとともに、車輪側からのキックバック等に対
して抗力を発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の電動パワーステアリング制御装置の
一実施例を示すブロック図である。
【図2】(a)がモータトルクの変化を示し、(b)が操舵
トルクの変化を示し、(c)が操舵トルクを微分した特性
の変化を示し、(d)がモータ電流指令値の変化を示す図
である。
【図3】モータ電流指令値に含まれるコギング成分の大
きさa及び位相θの関係を示した図である。
【図4】ステアリングホイールWの切り込み時における
ゲインと車速との関係の一例を示した図である。
【図5】ステアリングホイールWの戻り時におけるゲイ
ンと車速との関係の一例を示した図である。
【図6】電動パワーステアリング制御装置の全体図であ
る。
【図7】実施例の電動パワーステアリング制御装置を示
すブロック図である。
【符号の説明】 6 電動モータ 8 操舵トルクセンサ 9 車速センサ 10 基本アシスト指令値決定回路 11 モータ電流制御回路 12 モータ角速度センサ 13、17 操舵トルク微分指令値決定回路 14、18 スイッチ 15、19 操舵トルク微分指令値演算部 16、20 車速テーブル部 21 切り込み・戻り判別回路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アシスト力を発生する電動モータと、操
    舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、車速を検出
    する車速検出手段と、操舵トルク信号及び車速信号に応
    じて基本アシスト指令値を決定する基本アシスト指令値
    決定手段と、基本アシスト指令値に応じて、電動モータ
    にモータ電流を出力するモータ電流制御手段とを備えた
    電動パワーステアリング制御装置において、ステアリン
    グホイールの切り込み・戻り判別手段と、操舵トルク信
    号を微分するとともに、ステアリングホイールの切り込
    み時に、車速に応じてゲインを変化させた操舵トルク微
    分指令値を出力する切り込み時用の操舵トルク微分指令
    値決定手段と、操舵トルク信号を微分するとともに、ス
    テアリングホイールの戻り時に、車速に応じてゲインを
    変化させた操舵トルク微分指令値を出力する戻り時用の
    操舵トルク微分指令値決定手段とを備え、上記モータ電
    流制御手段は、基本アシスト指令値と操舵トルク微分指
    令値とからなるモータ電流指令値に応じて、電動モータ
    にモータ電流を出力する構成にしたことを特徴とする電
    動パワーステアリング制御装置。
  2. 【請求項2】 切り込み・戻り判別手段は、上記操舵ト
    ルク検出手段と、モータ回転方向検出手段とからなり、
    操舵トルク方向とモータ回転方向とが同方向であれば、
    切り込み時と判別し、逆方向であれば、戻り時と判別す
    る構成にしたことを特徴とする請求項1記載の電動パワ
    ーステアリング制御装置。
  3. 【請求項3】 切り込み時用の操舵トルク微分指令値決
    定手段は、操舵トルク微分指令値を、モータ電流指令値
    の脈動をモータトルクの脈動と反転させる大きさに演算
    するとともに、低車速域では、その操舵トルク微分指令
    値をほぼそのまま出力し、また、中・高車速域にかけて
    は、その操舵トルク微分指令値のゲインを徐々に小さく
    して出力する構成にしたことを特徴とする請求項1又は
    2記載の電動パワーステアリング制御装置。
  4. 【請求項4】 戻り時用の操舵トルク微分指令値決定手
    段は、操舵トルク微分指令値を、モータ電流指令値の脈
    動をモータトルクの脈動と反転させる大きさに演算する
    とともに、低車速域では、その操舵トルク微分指令値を
    ほとんどゼロに近い大きさで出力し、また、中・高車速
    域にかけては、その操舵トルク微分指令値のゲインを徐
    々に大きくして出力する構成にしたことを特徴とする請
    求項1〜3のいずれか一に記載の電動パワーステアリン
    グ制御装置。
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