JPH11348288A - インクジェットヘッド用基板及びインクジェットヘッド - Google Patents
インクジェットヘッド用基板及びインクジェットヘッドInfo
- Publication number
- JPH11348288A JPH11348288A JP15438998A JP15438998A JPH11348288A JP H11348288 A JPH11348288 A JP H11348288A JP 15438998 A JP15438998 A JP 15438998A JP 15438998 A JP15438998 A JP 15438998A JP H11348288 A JPH11348288 A JP H11348288A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- substrate
- liquid
- ink jet
- jet head
- polyetheramide
- Prior art date
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- Pending
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-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41J—TYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
- B41J2/00—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
- B41J2/005—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
- B41J2/01—Ink jet
- B41J2/135—Nozzles
- B41J2/14—Structure thereof only for on-demand ink jet heads
- B41J2/14016—Structure of bubble jet print heads
- B41J2/14088—Structure of heating means
- B41J2/14112—Resistive element
- B41J2/14129—Layer structure
Landscapes
- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 耐アルカリ性および被覆性に優れた保護層を
有するインクジェットヘッド用基板、インクジェットヘ
ッドを提供する。 【解決手段】 液体吐出用のオリフィスに連通して前記
液体中に熱エネルギーを与えて該液体中に気泡を形成さ
せる熱作用部と、前記熱エネルギーを発生する電気熱変
換体と電気的に接続された一対の電極と上部保護層とを
有するインクジェットヘッド用基板において、前記上部
保護層が単層又は複数層からなり、その中の少なくとも
一層がポリエーテルアミドからなる。
有するインクジェットヘッド用基板、インクジェットヘ
ッドを提供する。 【解決手段】 液体吐出用のオリフィスに連通して前記
液体中に熱エネルギーを与えて該液体中に気泡を形成さ
せる熱作用部と、前記熱エネルギーを発生する電気熱変
換体と電気的に接続された一対の電極と上部保護層とを
有するインクジェットヘッド用基板において、前記上部
保護層が単層又は複数層からなり、その中の少なくとも
一層がポリエーテルアミドからなる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体をオリフィス
から吐出して液滴を形成するインクジェットヘッドに関
する。
から吐出して液滴を形成するインクジェットヘッドに関
する。
【0002】
【従来の技術】この種のインクジェットヘッドに関し、
例えば特開昭54−51837に記載されているインク
ジェット記録法は、熱エネルギーを液体に作用させて、
液滴吐出の原動力を得るという点において、他のインク
ジェット記録方法とは異なる特徴を有している。
例えば特開昭54−51837に記載されているインク
ジェット記録法は、熱エネルギーを液体に作用させて、
液滴吐出の原動力を得るという点において、他のインク
ジェット記録方法とは異なる特徴を有している。
【0003】即ち、上述の公報に開示されている記録法
は、熱エネルギーの作用を受けた液体が加熱されて気泡
を発生し、この気泡発生に基づく作用力によって、イン
クジェットヘッド部の先端のオリフィスから液滴が形成
され、この液滴が被記録部材に付着して情報の記録が行
われるということを特徴としている。
は、熱エネルギーの作用を受けた液体が加熱されて気泡
を発生し、この気泡発生に基づく作用力によって、イン
クジェットヘッド部の先端のオリフィスから液滴が形成
され、この液滴が被記録部材に付着して情報の記録が行
われるということを特徴としている。
【0004】この記録方法に適用されるヘッドは、一般
に液体を吐出するために設けられたオリフィスと、この
オリフィスに連通して液滴を吐出するための熱エネルギ
ーが液体に作用する部分である熱作用部を構成の一部と
する液流路とを有する液吐出部、及び熱エネルギーを発
生する手段である熱変換体としての発熱抵抗体と、電気
を印加するための電極、そして、それらを支持する基板
を有し、発熱抵抗体と基板との間には蓄熱層が設けられ
ている。更に前記発熱抵抗体、電極をインクから保護す
る上部保護層を具備している。
に液体を吐出するために設けられたオリフィスと、この
オリフィスに連通して液滴を吐出するための熱エネルギ
ーが液体に作用する部分である熱作用部を構成の一部と
する液流路とを有する液吐出部、及び熱エネルギーを発
生する手段である熱変換体としての発熱抵抗体と、電気
を印加するための電極、そして、それらを支持する基板
を有し、発熱抵抗体と基板との間には蓄熱層が設けられ
ている。更に前記発熱抵抗体、電極をインクから保護す
る上部保護層を具備している。
【0005】従来、電極部分の上部保護層として、耐熱
性が必要なくピンホール欠陥の少なさ、被覆性の良さか
ら、特開昭59−194866に開示されているように
図1、図2の107に示すように有機材料を保護層の最上層
として形成している。
性が必要なくピンホール欠陥の少なさ、被覆性の良さか
ら、特開昭59−194866に開示されているように
図1、図2の107に示すように有機材料を保護層の最上層
として形成している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来、上部保護層に用
いられる有機材料は特開昭59−194866に開示さ
れているようにシリコーン樹脂、フッ素樹脂、ポリアミ
ド樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹
脂、ザイロック樹脂、トリアジン樹脂、BT樹脂などが
提案されているが、このような樹脂の中でも被膜形成容
易性、耐インク性などの観点からポリイミド樹脂が用い
られている。
いられる有機材料は特開昭59−194866に開示さ
れているようにシリコーン樹脂、フッ素樹脂、ポリアミ
ド樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹
脂、ザイロック樹脂、トリアジン樹脂、BT樹脂などが
提案されているが、このような樹脂の中でも被膜形成容
易性、耐インク性などの観点からポリイミド樹脂が用い
られている。
【0007】ところで、最近インクジェット記録法の特
徴である紙選択性向上(普通紙対応)が要求されてい
る。そのため、従来とは異なった設計のインクが提案さ
れている。インクのにじみ率の異なる紙の選択性の向上
のために特に普通紙はコート紙に比較してにじみやすく
印字濃度が低くなる。従って、印字濃度が上がるように
インク中の染料濃度を上げなければならなかった。しか
しながら、染料濃度を上げるとノズル先端部で染料が析
出するいわゆる固着現象が発生する虞が増大し、信頼性
の低下を招いてしまう。そこで、従来インク中に保湿剤
である尿素を添加することで、染料濃度を上げても固着
現象が発生しないようにインク設計をしている。
徴である紙選択性向上(普通紙対応)が要求されてい
る。そのため、従来とは異なった設計のインクが提案さ
れている。インクのにじみ率の異なる紙の選択性の向上
のために特に普通紙はコート紙に比較してにじみやすく
印字濃度が低くなる。従って、印字濃度が上がるように
インク中の染料濃度を上げなければならなかった。しか
しながら、染料濃度を上げるとノズル先端部で染料が析
出するいわゆる固着現象が発生する虞が増大し、信頼性
の低下を招いてしまう。そこで、従来インク中に保湿剤
である尿素を添加することで、染料濃度を上げても固着
現象が発生しないようにインク設計をしている。
【0008】図1、図2に示すようなヘッドに前記のよ
うな思想で設計されたインク(尿素入りインク)を詰め
長期信頼試験を行った結果、ヘッドが故障する問題が発
生した。故障を解析すると、上部保護層の最上層の有機
樹脂層がなくなっていることが判明した。従って、従来
有機樹脂として使用していたポリイミド樹脂は尿素入り
インクに対しての信頼性が不十分であることが判明し
た。従って、被膜形成が容易であり、尿素入りインクに
対する信頼性が十分であるポリイミド樹脂に変わる有機
樹脂が必要となった。従って、皮膜形成が容易であり、
尿素入りインクに対しての信頼性が十分であり、耐熱性
がある樹脂が必要とされている。
うな思想で設計されたインク(尿素入りインク)を詰め
長期信頼試験を行った結果、ヘッドが故障する問題が発
生した。故障を解析すると、上部保護層の最上層の有機
樹脂層がなくなっていることが判明した。従って、従来
有機樹脂として使用していたポリイミド樹脂は尿素入り
インクに対しての信頼性が不十分であることが判明し
た。従って、被膜形成が容易であり、尿素入りインクに
対する信頼性が十分であるポリイミド樹脂に変わる有機
樹脂が必要となった。従って、皮膜形成が容易であり、
尿素入りインクに対しての信頼性が十分であり、耐熱性
がある樹脂が必要とされている。
【0009】更に普通紙対応ではなく、種々の媒体に記
録可能なインクなどの開発が必要となってきている。従
って、今後インクの要求性能が高まるにつれ、従来の中
性インクからアルカリ性インクなどにも変わる可能性が
あり、その面でもインク選択性の幅が重要となってき
た。
録可能なインクなどの開発が必要となってきている。従
って、今後インクの要求性能が高まるにつれ、従来の中
性インクからアルカリ性インクなどにも変わる可能性が
あり、その面でもインク選択性の幅が重要となってき
た。
【0010】また、基板上に液流路のパターン状に固体
層を設け、該固体層が設けられた基板上に液流路構成部
材の少なくとも一部を設け、前記固体層を前記基板より
除去するインクジェットヘッドの製造方法において(特
開昭61−154947)、液流路のパターン状固体層
にポジレジストを用い、液流路形成部材に、例えばエポ
キシ樹脂等を用いる場合、ポジレジストの除去液とし
て、無機アルカリ水溶液、有機アルカリ水溶液、極性溶
媒などを用いる。また、一方では、基板、天板などの部
材をAlなどの金属材料で構成すると、Si基板を用い
るよりも、蓄熱、コストなどの点で非常に有利である。
しかしながら、無機及び有機のアルカリ水溶液は、部材
の金属材料を溶解してしまうことがあるため好ましくな
く、たとえばエチルセロソルブ(エチレングリコールモ
ノエチルエーテル)のような極性溶媒を用いたほうが良
い。
層を設け、該固体層が設けられた基板上に液流路構成部
材の少なくとも一部を設け、前記固体層を前記基板より
除去するインクジェットヘッドの製造方法において(特
開昭61−154947)、液流路のパターン状固体層
にポジレジストを用い、液流路形成部材に、例えばエポ
キシ樹脂等を用いる場合、ポジレジストの除去液とし
て、無機アルカリ水溶液、有機アルカリ水溶液、極性溶
媒などを用いる。また、一方では、基板、天板などの部
材をAlなどの金属材料で構成すると、Si基板を用い
るよりも、蓄熱、コストなどの点で非常に有利である。
しかしながら、無機及び有機のアルカリ水溶液は、部材
の金属材料を溶解してしまうことがあるため好ましくな
く、たとえばエチルセロソルブ(エチレングリコールモ
ノエチルエーテル)のような極性溶媒を用いたほうが良
い。
【0011】しかしながら、有機分子からなる極性溶媒
は、無極性溶媒には溶けない高分子化合物を溶かす性質
を持つため、上記したインクジェットヘッドの製造方法
においては、上部保護層に用いる有機材料に、クラッ
ク、ボイドが生じたり、完全に溶解することがある。従
って、このような製造方法を選択する場合には、上部保
護層の材料には、耐アルカリインク性ばかりでなく、耐
ポジレジスト除去液性が必要になる。
は、無極性溶媒には溶けない高分子化合物を溶かす性質
を持つため、上記したインクジェットヘッドの製造方法
においては、上部保護層に用いる有機材料に、クラッ
ク、ボイドが生じたり、完全に溶解することがある。従
って、このような製造方法を選択する場合には、上部保
護層の材料には、耐アルカリインク性ばかりでなく、耐
ポジレジスト除去液性が必要になる。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の問題に鑑
みなされたものであって、耐アルカリ性および被覆性に
優れた保護層を有するインクジェットヘッド用基板、イ
ンクジェットヘッドを提供することを目的とする。
みなされたものであって、耐アルカリ性および被覆性に
優れた保護層を有するインクジェットヘッド用基板、イ
ンクジェットヘッドを提供することを目的とする。
【0013】該目的を達成する本発明は、液体吐出用の
オリフィスに連通して前記液体中に熱エネルギーを与え
て該液体中に気泡を形成させる熱作用部と、前記熱エネ
ルギーを発生する電気熱変換体と電気的に接続された一
対の電極と上部保護層とを有するインクジェットヘッド
用基板において、前記上部保護層が単層又は複数層から
なり、その中の少なくとも一層がポリエーテルアミドか
らなることを特徴とする。
オリフィスに連通して前記液体中に熱エネルギーを与え
て該液体中に気泡を形成させる熱作用部と、前記熱エネ
ルギーを発生する電気熱変換体と電気的に接続された一
対の電極と上部保護層とを有するインクジェットヘッド
用基板において、前記上部保護層が単層又は複数層から
なり、その中の少なくとも一層がポリエーテルアミドか
らなることを特徴とする。
【0014】また、液体吐出用のオリフィスと、前記液
体に熱エネルギーを与えて該液体中に気泡を形成させる
発熱抵抗体と、前記発熱抵抗体と電気的に接続された一
対の電極と、前記発熱抵抗体及び電極を被覆する上部保
護層と、前記発熱抵抗体、電極及び上部保護層を備える
基板と、前記発熱抵抗体及び電極を内包し前記オリフィ
スに連通する液路と、を有するインクジェットヘッドに
おいて、前記上部保護層が単層又は複数層からなり、そ
の中の少なくとも一層がポリエーテルアミドからなるこ
とを特徴とする。
体に熱エネルギーを与えて該液体中に気泡を形成させる
発熱抵抗体と、前記発熱抵抗体と電気的に接続された一
対の電極と、前記発熱抵抗体及び電極を被覆する上部保
護層と、前記発熱抵抗体、電極及び上部保護層を備える
基板と、前記発熱抵抗体及び電極を内包し前記オリフィ
スに連通する液路と、を有するインクジェットヘッドに
おいて、前記上部保護層が単層又は複数層からなり、そ
の中の少なくとも一層がポリエーテルアミドからなるこ
とを特徴とする。
【0015】以上の構成によれば、アルカリインクや極
性溶媒に対して安定した保護膜を具備する信頼性の極め
て高いインクジェットヘッド用基板及びインクジェット
ヘッドを提供することができる。
性溶媒に対して安定した保護膜を具備する信頼性の極め
て高いインクジェットヘッド用基板及びインクジェット
ヘッドを提供することができる。
【0016】なお、本発明のインクジェットヘッドは、
液路の一部を形成する溝を有する天板を基板に接合する
ことで液路を形成する形態のインクジェットヘッドも包
含する。
液路の一部を形成する溝を有する天板を基板に接合する
ことで液路を形成する形態のインクジェットヘッドも包
含する。
【0017】さらに、天板を弾性部材によって基板に押
圧固定する形態のものも本発明に含まれるものである。
圧固定する形態のものも本発明に含まれるものである。
【0018】また、本発明のインクジェットヘッドは、
エッヂシューター、サイドシューターのいずれの形態も
包含するものである。
エッヂシューター、サイドシューターのいずれの形態も
包含するものである。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
を詳細に説明する。
を詳細に説明する。
【0020】図1は、本発明にかかるインクジェットヘ
ッド用基板の平面図であり、図2は図1の基板を切断した
断面図である。また、図3は図1の基板を用いたインクジ
ェットヘッドの断面図である。
ッド用基板の平面図であり、図2は図1の基板を切断した
断面図である。また、図3は図1の基板を用いたインクジ
ェットヘッドの断面図である。
【0021】図において、101は、基板で有り、通常
シリコンやセラミック、金属といった材料で構成され
る。この基板101上には、TaN,HfB2等の発熱抵抗層103と
Al等の電極層104とからなる電気熱変換体が設けられて
おり、この電気熱変換体に駆動情報に基づき電圧が印加
され電極層から露出した部分である発熱抵抗体201が発
熱するようになっている。この発熱抵抗体で発生した熱
をインク側に効率的に伝達するために基板101上にはSiO
2等からなる蓄熱層102が設けられており、前記発熱抵抗
体201はこの蓄熱層102上に設けられる。さらに、発熱抵
抗体201の電蝕を防止するために、電気熱変換体上には
保護層が設けられる。この保護層は単層でも複数層でも
構わないが、本例では3層構造になっている。すなわ
ち、SiO2等の無機絶縁層からなる第1の保護層105と、耐
キャビテーション層となるTa等からなる第2の保護層106
と、第1の保護層105の耐インク性を向上させるための第
3の保護層107である。本例ではこの第3の保護層107にポ
リエーテルアミド層を用いている。なお、ポリエーテル
アミド層107は耐熱性を考慮して発熱抵抗体201の直上に
は配置しないほうが望ましいため、図1に示すようなパ
ターンにパターニングされている。ポリエーテルアミド
層のパターニングにはドライエッチングで行われること
が望ましく、特にO2プラズマアッシングにて行われる
ことにより高精度のパターニングが可能となる。また、
ポリエーテルアミド層107は、通常溶媒に溶解した状態
で塗布されるものであるが、この時の溶剤残存量が膜の
耐インク性に影響を与えることがわかった。すなわち、
本発明者らの研究によれば、前述のアルカリインクに対
しては溶剤残存量が4%以下であると優れた耐インク性
を示すことがわかった。また、前述の極性溶媒に対して
は0.5%以下であると優れた性能を示すことがわかっ
た。ここで、上記のような溶剤残存量とするためにはポ
リエーテルアミド層を高い温度でベークすることにより
達成できる。特にポリエーテルアミドのガラス転移点(2
30℃)以上の温度でベークした場合にはアルカリイン
ク、極性溶媒の双方に対し優れた性能を示すことがわか
った。
シリコンやセラミック、金属といった材料で構成され
る。この基板101上には、TaN,HfB2等の発熱抵抗層103と
Al等の電極層104とからなる電気熱変換体が設けられて
おり、この電気熱変換体に駆動情報に基づき電圧が印加
され電極層から露出した部分である発熱抵抗体201が発
熱するようになっている。この発熱抵抗体で発生した熱
をインク側に効率的に伝達するために基板101上にはSiO
2等からなる蓄熱層102が設けられており、前記発熱抵抗
体201はこの蓄熱層102上に設けられる。さらに、発熱抵
抗体201の電蝕を防止するために、電気熱変換体上には
保護層が設けられる。この保護層は単層でも複数層でも
構わないが、本例では3層構造になっている。すなわ
ち、SiO2等の無機絶縁層からなる第1の保護層105と、耐
キャビテーション層となるTa等からなる第2の保護層106
と、第1の保護層105の耐インク性を向上させるための第
3の保護層107である。本例ではこの第3の保護層107にポ
リエーテルアミド層を用いている。なお、ポリエーテル
アミド層107は耐熱性を考慮して発熱抵抗体201の直上に
は配置しないほうが望ましいため、図1に示すようなパ
ターンにパターニングされている。ポリエーテルアミド
層のパターニングにはドライエッチングで行われること
が望ましく、特にO2プラズマアッシングにて行われる
ことにより高精度のパターニングが可能となる。また、
ポリエーテルアミド層107は、通常溶媒に溶解した状態
で塗布されるものであるが、この時の溶剤残存量が膜の
耐インク性に影響を与えることがわかった。すなわち、
本発明者らの研究によれば、前述のアルカリインクに対
しては溶剤残存量が4%以下であると優れた耐インク性
を示すことがわかった。また、前述の極性溶媒に対して
は0.5%以下であると優れた性能を示すことがわかっ
た。ここで、上記のような溶剤残存量とするためにはポ
リエーテルアミド層を高い温度でベークすることにより
達成できる。特にポリエーテルアミドのガラス転移点(2
30℃)以上の温度でベークした場合にはアルカリイン
ク、極性溶媒の双方に対し優れた性能を示すことがわか
った。
【0022】このように作成されたインクジェットヘッ
ド基板に液路109となる溝が形成された溝付天板108を接
合することにより液路109が形成されている。
ド基板に液路109となる溝が形成された溝付天板108を接
合することにより液路109が形成されている。
【0023】この溝付天板108は、ガラスをエッチング
したり、ポリサルフォンやポリエーテルサルフォンとい
った樹脂の一体成形によって作成することができる。そ
して、樹脂の一体成形により溝付天板108が形成された
場合には、樹脂の成形時の反りを矯正するため押えばね
等の弾性部材(不図示)によって基板と溝付天板108と
を押圧接合する構成を採用することができる。本発明の
ポリエーテルアミド層107が溝付天板108の接合にまで延
在するパターンとなっていることにより、従来よりも溝
付天板108と基板との接合状態を向上させることができ
る。すなわち、従来は基板上における溝付天板108の当
接部には第2の保護層106であるTaが設けられており、こ
のTaのヤング率は1.90×104kgf/cm2である。これに対し
て、ポリエーテルアミドのヤング率は約260kgf/cm2と格
段に小さいものであり、このヤング率の値は通常溝付天
板108として用いられるポリサルフォンと同等のもので
あり、弾性部材の押圧力によってポリエーテルアミド層
107も溝付天板108の形状にならうようになるため従来よ
りも接合状態が向上するものである。なお、このヤング
率の値は、従来、第3の保護層として用いられていたポ
リイミド(300kgf/cm2)よりも低いものであり、第3の保
護層にポリイミドを設けた場合よりも密着状態を向上さ
せることができるものである。
したり、ポリサルフォンやポリエーテルサルフォンとい
った樹脂の一体成形によって作成することができる。そ
して、樹脂の一体成形により溝付天板108が形成された
場合には、樹脂の成形時の反りを矯正するため押えばね
等の弾性部材(不図示)によって基板と溝付天板108と
を押圧接合する構成を採用することができる。本発明の
ポリエーテルアミド層107が溝付天板108の接合にまで延
在するパターンとなっていることにより、従来よりも溝
付天板108と基板との接合状態を向上させることができ
る。すなわち、従来は基板上における溝付天板108の当
接部には第2の保護層106であるTaが設けられており、こ
のTaのヤング率は1.90×104kgf/cm2である。これに対し
て、ポリエーテルアミドのヤング率は約260kgf/cm2と格
段に小さいものであり、このヤング率の値は通常溝付天
板108として用いられるポリサルフォンと同等のもので
あり、弾性部材の押圧力によってポリエーテルアミド層
107も溝付天板108の形状にならうようになるため従来よ
りも接合状態が向上するものである。なお、このヤング
率の値は、従来、第3の保護層として用いられていたポ
リイミド(300kgf/cm2)よりも低いものであり、第3の保
護層にポリイミドを設けた場合よりも密着状態を向上さ
せることができるものである。
【0024】なお、本例では、保護層の構成を複数層構
成としたが本発明はこれに限られるものではない。ま
た、本例では、液路109の端部に吐出口(不図示)が形成
される、所謂エッヂシュータータイプの形態が示されて
いるが、本発明は、これに限らず発熱抵抗体の上方に吐
出口が設けられる、所謂サイドシュータータイプのヘッ
ドにも適用できることは言うまでもない。
成としたが本発明はこれに限られるものではない。ま
た、本例では、液路109の端部に吐出口(不図示)が形成
される、所謂エッヂシュータータイプの形態が示されて
いるが、本発明は、これに限らず発熱抵抗体の上方に吐
出口が設けられる、所謂サイドシュータータイプのヘッ
ドにも適用できることは言うまでもない。
【0025】次に、ポリエーテルアミド膜の耐インク性
を調べるために以下の実験を行った。
を調べるために以下の実験を行った。
【0026】(実験1)Siウエファーに熱酸化により
2.5μm厚のSiO2膜を形成し基板とした。基板に
2.5μm厚のポリエーテルアミド HIMAL HL
−1200(商標名:日立化成工業社製)層を図3の斜
線部分上に以下の工程にしたがって作成した。即ち、基
板を洗浄、乾燥後、前述の熱酸化SiO2膜上にポリエ
ーテルアミド溶液(500cps)をスピンナーでコー
ティングした。次ぎに、70℃で30分間溶剤を予備乾
燥させた後、表1に示す条件で本ベークを行い、複数の
試料を作成した。これら試料の膜中の残存溶剤(n−メ
チル−2−ピロリドン)量をガスクロマトグラフィーに
よって測定した。また、各試料を、エチレングリコー
ル:5wt%、尿素5wt%、水:balance の組成を持
つ溶液を試験インクとし、60℃保存試験及びPCTを
行い、膜の状態を観察するとともに膜厚変化を測定し
た。その結果を表1に示す。
2.5μm厚のSiO2膜を形成し基板とした。基板に
2.5μm厚のポリエーテルアミド HIMAL HL
−1200(商標名:日立化成工業社製)層を図3の斜
線部分上に以下の工程にしたがって作成した。即ち、基
板を洗浄、乾燥後、前述の熱酸化SiO2膜上にポリエ
ーテルアミド溶液(500cps)をスピンナーでコー
ティングした。次ぎに、70℃で30分間溶剤を予備乾
燥させた後、表1に示す条件で本ベークを行い、複数の
試料を作成した。これら試料の膜中の残存溶剤(n−メ
チル−2−ピロリドン)量をガスクロマトグラフィーに
よって測定した。また、各試料を、エチレングリコー
ル:5wt%、尿素5wt%、水:balance の組成を持
つ溶液を試験インクとし、60℃保存試験及びPCTを
行い、膜の状態を観察するとともに膜厚変化を測定し
た。その結果を表1に示す。
【0027】表1の結果から明らかなように、いずれの
ポリエーテルアミド膜も60℃3か月保存試験及びPC
Tにおいて消滅してしまうものはなかった。これに対し
て、ポリイミド膜 フォトニースUR−3100(商標
名:(株)東レ製)を、400℃でベークし、2.5μ
m厚の膜としたものに、表1と同様の試験を行ったとこ
ろ、60℃3か月保存試験及びPCTにおいて、フォト
ニース膜は消滅していた。また、ポリエーテルアミド膜
の膜中残存溶剤量4.0%以下の場合、ポリエーテルア
ミド膜の膜厚が試験インク中の水分によって膨潤してい
る現象は観察されるが、部分的な溶解も認められなかっ
た。
ポリエーテルアミド膜も60℃3か月保存試験及びPC
Tにおいて消滅してしまうものはなかった。これに対し
て、ポリイミド膜 フォトニースUR−3100(商標
名:(株)東レ製)を、400℃でベークし、2.5μ
m厚の膜としたものに、表1と同様の試験を行ったとこ
ろ、60℃3か月保存試験及びPCTにおいて、フォト
ニース膜は消滅していた。また、ポリエーテルアミド膜
の膜中残存溶剤量4.0%以下の場合、ポリエーテルア
ミド膜の膜厚が試験インク中の水分によって膨潤してい
る現象は観察されるが、部分的な溶解も認められなかっ
た。
【0028】このように上記実験から本発明のポリエー
テルアミド膜が優れた耐アルカリ性を有することが理解
されよう。また、特にポリエーテルアミド膜の膜中残存
溶剤量4.0%以下の場合が優れていることがわかる。
テルアミド膜が優れた耐アルカリ性を有することが理解
されよう。また、特にポリエーテルアミド膜の膜中残存
溶剤量4.0%以下の場合が優れていることがわかる。
【0029】(実験2)5インチSiウエファーに熱酸化
により5μm厚のSiO2膜を形成し基板とした。基板
に2.5μm厚のポリエーテルアミドHIMAL HL
−1200(商標名:日立化成工業社製)層を実験1と同
じ要領で塗布し、70℃で30分間溶剤を予備乾燥させ
た後、表3(1)〜(5)に示す条件で本ベークし、試
料(1)〜(5)を作成した。そして、各試料の残存溶媒量
をガスクロマトグラフィーによって測定した。また、各
試料をエチルセロソルブに4時間浸漬し、膜の状態を観
察するとともに膜厚変化を測定した。
により5μm厚のSiO2膜を形成し基板とした。基板
に2.5μm厚のポリエーテルアミドHIMAL HL
−1200(商標名:日立化成工業社製)層を実験1と同
じ要領で塗布し、70℃で30分間溶剤を予備乾燥させ
た後、表3(1)〜(5)に示す条件で本ベークし、試
料(1)〜(5)を作成した。そして、各試料の残存溶媒量
をガスクロマトグラフィーによって測定した。また、各
試料をエチルセロソルブに4時間浸漬し、膜の状態を観
察するとともに膜厚変化を測定した。
【0030】表4から明らかなように、ガラス転移点(2
30℃)以上の温度でベークし、残存溶媒量を0.5%以下に
することによって、極性溶媒であるエチルソルブに対す
る、ポリエーテルアミドのクラック発生防止及び溶解防
止が可能となった。さらに試料(4)及び(5)に対し
て、実験1と同様の試験インクを用いて60℃保存試
験、及びPCT(120℃、2atm、10hr)を行
ったが、膜減り、即ち試験インクに対する溶解の減少は
認められなかった。
30℃)以上の温度でベークし、残存溶媒量を0.5%以下に
することによって、極性溶媒であるエチルソルブに対す
る、ポリエーテルアミドのクラック発生防止及び溶解防
止が可能となった。さらに試料(4)及び(5)に対し
て、実験1と同様の試験インクを用いて60℃保存試
験、及びPCT(120℃、2atm、10hr)を行
ったが、膜減り、即ち試験インクに対する溶解の減少は
認められなかった。
【0031】(実施例1)次ぎに、以下に示す方法によっ
てインクジェットヘッドを作成し、吐出試験を行った。
てインクジェットヘッドを作成し、吐出試験を行った。
【0032】まず、5インチSiウエファーに熱酸化によ
り2.5μm厚のSiO2膜を形成しこれを蓄熱層102と
した。基板(Siウエハー)101にスパッタにより発熱抵
抗層103としてHfB2を0.15μmの厚みに形成し、
続いて電子ビーム蒸着によりTi層0.005μm、A
l層0.5μmを連続的に堆積し電極層104を形成し
た。フォトリソ工程により、図1、2のようなパターン
を形成し、図中ヒーター201のサイズは30μm幅、1
50μm長でAl電極の抵抗も含めて150オームであ
った。
り2.5μm厚のSiO2膜を形成しこれを蓄熱層102と
した。基板(Siウエハー)101にスパッタにより発熱抵
抗層103としてHfB2を0.15μmの厚みに形成し、
続いて電子ビーム蒸着によりTi層0.005μm、A
l層0.5μmを連続的に堆積し電極層104を形成し
た。フォトリソ工程により、図1、2のようなパターン
を形成し、図中ヒーター201のサイズは30μm幅、1
50μm長でAl電極の抵抗も含めて150オームであ
った。
【0033】次に基板101上の全面にSiO2をスパッタ
により2.2μmの厚さで堆積した(第1保護層105の
形成)。続いてこの上部全面にスパッタにより0.5μ
mのTaからなる第2の保護層106を積層し、パターニ
ングした。
により2.2μmの厚さで堆積した(第1保護層105の
形成)。続いてこの上部全面にスパッタにより0.5μ
mのTaからなる第2の保護層106を積層し、パターニ
ングした。
【0034】第2の保護層であるTa層を形成した後、
2.5μm厚のポリエーテルアミド層を図1、2の斜線
部分107のような形態となるように以下の工程に従って
作成した。
2.5μm厚のポリエーテルアミド層を図1、2の斜線
部分107のような形態となるように以下の工程に従って
作成した。
【0035】すなわち、第2の保護層106の形成された
基板101を洗浄、乾燥後、第2の保護層106上にポリエー
テルアミド溶液(500cp)をスピンナーでコーティ
ングした。70℃で30分の乾燥後、ポリエーテルアミ
ドのベーク工程に移るが、ベーク条件は、表2に示す3
つ(サンプル(a)〜(c))を選択した。
基板101を洗浄、乾燥後、第2の保護層106上にポリエー
テルアミド溶液(500cp)をスピンナーでコーティ
ングした。70℃で30分の乾燥後、ポリエーテルアミ
ドのベーク工程に移るが、ベーク条件は、表2に示す3
つ(サンプル(a)〜(c))を選択した。
【0036】ベークを行った後、ポリエーテルアミド膜
上にノボラック系ポジレジストOFPR800(商標
名:東京応化工業社製)を12μm厚にスピンナーで塗
布し、プリベーク後マスクアライナーを用いて露光し、
現像処理を行い所望のパターンを得た。次に酸素プラズ
マアッシャー中に投入し、ポリエーテルアミドのアッシ
ングを行った。ポリエーテルアミドのアッシングレート
はベーク条件に影響を受けず、0.2μm/分であっ
た。15分間酸素プラズマ中に放置し、2.5μmのポ
リエーテルアミドをアッシングした。その後リムーバー
(シプレイ1112A)に浸漬し超音波を加え、OFP
R800を剥離した。OFPR800剥離後のポリエー
テルアミド膜厚を測定したところ、2.5μmであるこ
とが確認された。また熱作用面周辺部の除去部分の形状
は図2に示す通りでサイズは50μm×250μmの大
きさである。
上にノボラック系ポジレジストOFPR800(商標
名:東京応化工業社製)を12μm厚にスピンナーで塗
布し、プリベーク後マスクアライナーを用いて露光し、
現像処理を行い所望のパターンを得た。次に酸素プラズ
マアッシャー中に投入し、ポリエーテルアミドのアッシ
ングを行った。ポリエーテルアミドのアッシングレート
はベーク条件に影響を受けず、0.2μm/分であっ
た。15分間酸素プラズマ中に放置し、2.5μmのポ
リエーテルアミドをアッシングした。その後リムーバー
(シプレイ1112A)に浸漬し超音波を加え、OFP
R800を剥離した。OFPR800剥離後のポリエー
テルアミド膜厚を測定したところ、2.5μmであるこ
とが確認された。また熱作用面周辺部の除去部分の形状
は図2に示す通りでサイズは50μm×250μmの大
きさである。
【0037】次いで、ウエハーを個々ヘッド用基板に分
割し、この基板上に溝つきガラス板108を所定通りに接
着した。即ち、図3に示すのと同様にBJ基板に液路10
9を形成するため溝を有する溝付ガラス板(溝サイズ幅
50μm×深さ50μm×長さ2mm)108が接着され
ている。
割し、この基板上に溝つきガラス板108を所定通りに接
着した。即ち、図3に示すのと同様にBJ基板に液路10
9を形成するため溝を有する溝付ガラス板(溝サイズ幅
50μm×深さ50μm×長さ2mm)108が接着され
ている。
【0038】このようにして作成したインクジェットヘ
ッドの電気熱変換体に10μsの30Vの矩形電圧を3
kHzで印加すると印加信号に応じて液体がオリフィス
から吐出されて、飛翔的液滴が安定的に形成された。
ッドの電気熱変換体に10μsの30Vの矩形電圧を3
kHzで印加すると印加信号に応じて液体がオリフィス
から吐出されて、飛翔的液滴が安定的に形成された。
【0039】このような液滴の形成を繰り返すと製造不
良のヘッドにおいてはAl電極の電食やTa保護層とA
l電極間の絶縁破壊などにより断線が生じインクを吐出
しなくなる。この時点での繰り返し数を本願においては
耐久回数と定義する。
良のヘッドにおいてはAl電極の電食やTa保護層とA
l電極間の絶縁破壊などにより断線が生じインクを吐出
しなくなる。この時点での繰り返し数を本願においては
耐久回数と定義する。
【0040】ポリエーテルアミドのベーク条件を変えた
3種類のサンプル(a)〜(c)と、ポリエーテルアミドの代
わりにフォトニース(ポリイミド)を用いたサンプル1
種類、計4種類のサンプルについて、耐久回数を比較し
た結果を表2に示す。
3種類のサンプル(a)〜(c)と、ポリエーテルアミドの代
わりにフォトニース(ポリイミド)を用いたサンプル1
種類、計4種類のサンプルについて、耐久回数を比較し
た結果を表2に示す。
【0041】表2の結果から明らかなように、本発明の
ヘッド、即ちポリエーテルアミド膜中の残存溶剤が4.
0wt%以下のサンプル(b)及び(c)ならば、耐久
回数109回を安定して達成できる。109回の吐出を終
えた後の印字品位も良好である。従ってマルチヘッドと
しての使用に適している。
ヘッド、即ちポリエーテルアミド膜中の残存溶剤が4.
0wt%以下のサンプル(b)及び(c)ならば、耐久
回数109回を安定して達成できる。109回の吐出を終
えた後の印字品位も良好である。従ってマルチヘッドと
しての使用に適している。
【0042】なお、サンプル(a)及びフォトニース
は、SiO2、Taのスパッタ層のピンホールを通して
の記録液の浸透によるAl電極の電食が顕著であった。
また、107回終了した時点で、サンプル(a)の印字
品位は劣化していた。フォトニースを用いたサンプル
は、電食の状態が非常に激しく、印字品位の劣化も著し
いものであった。
は、SiO2、Taのスパッタ層のピンホールを通して
の記録液の浸透によるAl電極の電食が顕著であった。
また、107回終了した時点で、サンプル(a)の印字
品位は劣化していた。フォトニースを用いたサンプル
は、電食の状態が非常に激しく、印字品位の劣化も著し
いものであった。
【0043】(実施例2)次に実験2で示した試料
(3)、(4)及び(5)のベーク条件で成膜したポリ
エーテルアミド膜を用いて、次に示す製造方法によっ
て、インクジェットヘッドを製作し、吐出試験を行っ
た。即ち、基板上に液流路のパターン上に固体層を設
け、該固体層が設けられた基板上に液流路構成部材の少
なくとも一部を設け、前記固体層を前記基板より除去す
るインクジェットヘッドの製造方法(特開昭61−15
4947号)である。
(3)、(4)及び(5)のベーク条件で成膜したポリ
エーテルアミド膜を用いて、次に示す製造方法によっ
て、インクジェットヘッドを製作し、吐出試験を行っ
た。即ち、基板上に液流路のパターン上に固体層を設
け、該固体層が設けられた基板上に液流路構成部材の少
なくとも一部を設け、前記固体層を前記基板より除去す
るインクジェットヘッドの製造方法(特開昭61−15
4947号)である。
【0044】より具体的には、実験2と同じ構成でポリ
エーテルアミド保護層を基板に形成した後、基板上に、
膜厚30μmにフォトレジスト PMER P−AR9
00(商品名:東京応化工業社製)を塗布し、これを液
流路と同じ形状にパターニングする。次にこのPMER
P−AR900パターン上に、エポキシ系光硬化型の
液流路形成材料を被覆し、8.5J/cm2で露光し、
液流路形成材料を硬化させ、更にダイシングマシーンに
て基板を切断し吐出口を形成した。続いて極性溶媒であ
るエチルセロソルブにてPMER P−AR900を溶
解除去した。
エーテルアミド保護層を基板に形成した後、基板上に、
膜厚30μmにフォトレジスト PMER P−AR9
00(商品名:東京応化工業社製)を塗布し、これを液
流路と同じ形状にパターニングする。次にこのPMER
P−AR900パターン上に、エポキシ系光硬化型の
液流路形成材料を被覆し、8.5J/cm2で露光し、
液流路形成材料を硬化させ、更にダイシングマシーンに
て基板を切断し吐出口を形成した。続いて極性溶媒であ
るエチルセロソルブにてPMER P−AR900を溶
解除去した。
【0045】このように形成したインクジェットヘッド
を実施例1と同じ要領で吐出耐久試験を行ったところ、
表4のような結果となった。なお、サンプル(3)〜(5)
は、試料(3)〜(5)に対応している。
を実施例1と同じ要領で吐出耐久試験を行ったところ、
表4のような結果となった。なお、サンプル(3)〜(5)
は、試料(3)〜(5)に対応している。
【0046】表5の結果から明らかなように、ポリエー
テルアミド膜中の残存溶剤が0.5wt%以下のサンプ
ル(4)及び(5)ならば、耐久回数109回を安定し
て達成できる。109回の吐出を終えた後の印字品位も
良好である。従ってマルチヘッドとしての使用に適して
いる。
テルアミド膜中の残存溶剤が0.5wt%以下のサンプ
ル(4)及び(5)ならば、耐久回数109回を安定し
て達成できる。109回の吐出を終えた後の印字品位も
良好である。従ってマルチヘッドとしての使用に適して
いる。
【0047】サンプル(3)は、107〜109の吐出の
範囲で、吐出耐久的には問題なかったが、印字品位はサ
ンプル(4)及び(5)と比較すると、著しく劣ってい
た。109以上では、SiO2、Taのスパッタ層のピン
ホールを通して記録液の浸透によるAl電極の電食が顕
著で、故障するに至った。
範囲で、吐出耐久的には問題なかったが、印字品位はサ
ンプル(4)及び(5)と比較すると、著しく劣ってい
た。109以上では、SiO2、Taのスパッタ層のピン
ホールを通して記録液の浸透によるAl電極の電食が顕
著で、故障するに至った。
【0048】即ち、基板上に液流路パターン上に固体層
を設け、該固体層が設けられた基板上に液流路構成部材
の少なくとも一部を設け、前記固体層を前記基板より除
去するインクジェットヘッドの製造方法(特開昭61−
154947号)においても、ガラス転移点以上の温度
でポリエーテルアミドのベークを行い、残存溶媒量を
0.5%以下にすることによって、極めて信頼性の高い
マルチヘッドの製作が可能となる。
を設け、該固体層が設けられた基板上に液流路構成部材
の少なくとも一部を設け、前記固体層を前記基板より除
去するインクジェットヘッドの製造方法(特開昭61−
154947号)においても、ガラス転移点以上の温度
でポリエーテルアミドのベークを行い、残存溶媒量を
0.5%以下にすることによって、極めて信頼性の高い
マルチヘッドの製作が可能となる。
【0049】(実施例3)次に実験2で示した試料
(4)、(5)のベーク条件で成膜したポリエーテルア
ミド膜を有するインクジェットヘッド用基板を用いて、
次に示す製造方法によって、インクジェットヘッドを製
作し、吐出試験を行った。
(4)、(5)のベーク条件で成膜したポリエーテルア
ミド膜を有するインクジェットヘッド用基板を用いて、
次に示す製造方法によって、インクジェットヘッドを製
作し、吐出試験を行った。
【0050】すなわち、実験2と同じ構成でポリエーテ
ルアミド保護層を基板101に形成した後、基板101上に、
予め成形にて作成しておいたポリサルフォンからなる溝
付天板108を載置し、発熱抵抗体と液路が対応するよう
に溝付天板108と基板101とを位置合わせし、りん青銅製
の押えばね110により両者を押圧固定した。なお、ポリ
エーテルアミド膜は基板101の天板当接部まで延在する
ようにパターニングされている。このようにして作成し
たインクジェットヘッドの外観図を図4に示す。このヘ
ッドの吐出耐久試験を行ったところいずれも良好な印字
品位を示すものであった。
ルアミド保護層を基板101に形成した後、基板101上に、
予め成形にて作成しておいたポリサルフォンからなる溝
付天板108を載置し、発熱抵抗体と液路が対応するよう
に溝付天板108と基板101とを位置合わせし、りん青銅製
の押えばね110により両者を押圧固定した。なお、ポリ
エーテルアミド膜は基板101の天板当接部まで延在する
ようにパターニングされている。このようにして作成し
たインクジェットヘッドの外観図を図4に示す。このヘ
ッドの吐出耐久試験を行ったところいずれも良好な印字
品位を示すものであった。
【0051】なお、以上の実施例においては、発熱抵抗
体とほぼ平行にインクを吐出する所謂エッヂシューター
の構成にて示したが、発熱抵抗体とほぼ垂直方向にイン
クを吐出する所謂サイドシュータータイプのヘッドにも
本発明が適用できることは言うまでもない。
体とほぼ平行にインクを吐出する所謂エッヂシューター
の構成にて示したが、発熱抵抗体とほぼ垂直方向にイン
クを吐出する所謂サイドシュータータイプのヘッドにも
本発明が適用できることは言うまでもない。
【0052】
【表1】
【0053】
【表2】
【0054】
【表3】
【0055】
【表4】
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
アルカリインクや極性溶媒に対して安定した被覆性の高
い保護膜を作成することができ、信頼性の極めて高いイ
ンクジェットヘッド用基板およびインクジェットヘッド
を提供することができる。
アルカリインクや極性溶媒に対して安定した被覆性の高
い保護膜を作成することができ、信頼性の極めて高いイ
ンクジェットヘッド用基板およびインクジェットヘッド
を提供することができる。
【図1】本発明のインクジェットヘッド用基板を示す平
面図である。
面図である。
【図2】図1のインクジェットヘッド用基板を切断した
断面図である。
断面図である。
【図3】本発明のインクジェットヘッドを液路方向に切
断した断面図である。
断した断面図である。
【図4】実施例3に係るインクジェットヘッドを示す摸
式図である。
式図である。
101 基板 102 蓄熱層 103 発熱抵抗層 104 電極層 105 第1の保護層 106 第2の保護層 107 ポリエーテルアミド保護層 108 溝付天板 109 液路 110 押えばね 201 発熱抵抗体(ヒーター)
Claims (8)
- 【請求項1】 液体吐出用のオリフィスに連通して前記
液体中に熱エネルギーを与えて該液体中に気泡を形成さ
せる熱作用部と、前記熱エネルギーを発生する電気熱変
換体と電気的に接続された一対の電極と上部保護層とを
有するインクジェットヘッド用基板において、 前記上部保護層が単層又は複数層からなり、その中の少
なくとも一層がポリエーテルアミドからなることを特徴
とするインクジェットヘッド用基板。 - 【請求項2】 前記ポリエーテルアミドからなる層は溶
剤残存量が4%以下であることを特徴とする請求項1に記
載のインクジェットヘッド用基板。 - 【請求項3】 液体吐出用のオリフィスと、前記液体に
熱エネルギーを与えて該液体中に気泡を形成させる発熱
抵抗体と、前記発熱抵抗体と電気的に接続された一対の
電極と、前記発熱抵抗体及び電極を被覆する上部保護層
と、前記発熱抵抗体、電極及び上部保護層を備える基板
と、前記発熱抵抗体及び電極を内包し前記オリフィスに
連通する液路と、を有するインクジェットヘッドにおい
て、 前記上部保護層が単層又は複数層からなり、その中の少
なくとも一層がポリエーテルアミドからなることを特徴
とするインクジェットヘッド。 - 【請求項4】 前記液路は、液路の一部を形成する溝を
有する天板を前記基板に接合することで形成される請求
項3に記載のインクジェットヘッド。 - 【請求項5】 前記天板は、弾性部材によって前記基板
に押圧固定されるとともに、前記ポリエーテルアミド層
は前記基板の天板当接部にも設けられるものである請求
項4に記載のインクジェットヘッド。 - 【請求項6】 前記天板は、樹脂の一体成形で形成され
たものである請求項5に記載のインクジェットヘッド。 - 【請求項7】 前記天板は、ポリサルフォンもしくはポ
リエーテルサルフォンからなる請求項6に記載のインク
ジェットヘッド。 - 【請求項8】 前記ポリエーテルアミドからなる層は溶
剤残存量が4%以下であることを特徴とする請求項1に記
載のインクジェットヘッド用基板。
Priority Applications (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15438998A JPH11348288A (ja) | 1998-06-03 | 1998-06-03 | インクジェットヘッド用基板及びインクジェットヘッド |
| ES99110640T ES2232047T3 (es) | 1998-06-03 | 1999-06-02 | Cabezal para chorros de tinta, sustrato para cabezal para chorros de tinta y metodo para la fabricacion del cabezal. |
| DE69923033T DE69923033T2 (de) | 1998-06-03 | 1999-06-02 | Tintenstrahlkopf, Tintenstrahlkopfträgerschicht, und Verfahren zur Herstellung des Kopfes |
| EP99110640A EP0962320B1 (en) | 1998-06-03 | 1999-06-02 | Ink-Jet head, ink-jet head substrate, and a method for making the head |
| US09/324,504 US6390606B1 (en) | 1998-06-03 | 1999-06-03 | Ink-jet head, ink-jet head substrate, and a method for making the head |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15438998A JPH11348288A (ja) | 1998-06-03 | 1998-06-03 | インクジェットヘッド用基板及びインクジェットヘッド |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11348288A true JPH11348288A (ja) | 1999-12-21 |
Family
ID=15583077
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP15438998A Pending JPH11348288A (ja) | 1998-06-03 | 1998-06-03 | インクジェットヘッド用基板及びインクジェットヘッド |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11348288A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102259496A (zh) * | 2010-05-12 | 2011-11-30 | 佳能株式会社 | 液体喷射头及其制备方法 |
| CN110239218A (zh) * | 2019-07-08 | 2019-09-17 | 华天科技(昆山)电子有限公司 | 一种喷墨打印头芯片封装结构及其制作方法 |
-
1998
- 1998-06-03 JP JP15438998A patent/JPH11348288A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102259496A (zh) * | 2010-05-12 | 2011-11-30 | 佳能株式会社 | 液体喷射头及其制备方法 |
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