JPH11347610A - 板圧延機の圧下設定方法および圧下制御方法 - Google Patents

板圧延機の圧下設定方法および圧下制御方法

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JPH11347610A
JPH11347610A JP10159128A JP15912898A JPH11347610A JP H11347610 A JPH11347610 A JP H11347610A JP 10159128 A JP10159128 A JP 10159128A JP 15912898 A JP15912898 A JP 15912898A JP H11347610 A JPH11347610 A JP H11347610A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属板材の圧延において、圧延材の伸び率が
左右均等になるような圧延操業を行うための板圧延機の
圧下設定方法および圧下制御方法を提供する。 【解決手段】 4段以上の多段板圧延機の圧下設定方法
において、ロール回転停止状態で圧下装置を操作してキ
スロール締め込みを実施し、複数の圧下位置条件に対し
て、該板圧延機の作業側および駆動側に配設されている
圧延荷重測定用ロードセルによる締め込み荷重を測定
し、このデータよりロール系の変形量を分離し、圧延機
ハウジングおよび圧下系の変形特性の作業側と駆動側に
関する非対称性を同定し、これを用いて圧下設定値およ
び圧下制御量を演算する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼等の金属板材を
圧延する板圧延方法であって、圧下装置の設定および制
御を最適にする方法に関する。
【0002】
【従来の技術】金属板材の圧延操業における重要課題の
一つに、圧延材の伸び率を作業側と駆動側とで等しくす
ることがある。なお以下では、表記を簡単にするため作
業側と駆動側のことを左右と称することにする。伸び率
が左右不均等になった場合、キャンバーや板厚ウェッジ
という圧延材の平面形状および寸法精度不良を生ずるば
かりではなく、蛇行や尻絞りという通板トラブルを生じ
ることがある。左右の伸び率を均等にするための操作手
段としては、圧延機の圧下位置の左右差すなわち圧下レ
ベリング操作が用いられる。通常、圧下レベリングの操
作は、圧延前の設定、圧延中の操作ともに、オペレータ
が圧延操業を注意深く観察しながら操作している場合が
ほとんどであるが、上述したキャンバーや板厚ウェッジ
の品質不良や通板トラブルを十分に制御できているとは
言えない。
【0003】上記問題に対して、特公昭58−5177
1号公報には、圧延機のロードセル荷重の左右差の和に
対する比に基づいて圧下レベリング制御を実施する技術
が開示されている。
【0004】また、特開昭59−191510号公報に
は、圧延機入側の圧延材のずれ、すなわち蛇行量を直接
検出することにより、圧下レベリングを操作する技術が
開示されている。
【0005】ここで例示した、圧延材の伸び率の左右差
を零にするための技術は、何れも制御手段としては圧下
レベリングを最適化することを目標としているが、何れ
の技術も、圧延材の伸び率に左右差を生じ、これが圧延
材の蛇行やキャンバーとして検出されてからアクション
を起こすフィードバック方式の制御技術である。このよ
うな方式の制御の場合、圧延材の伸び率に左右差を生じ
てから、これが蛇行やキャンバーとして検出されるまで
には有意な時間遅れが存在し、そのためこれらフィード
バック方式の制御のみで蛇行やキャンバーの問題を完全
に解決するまでには至っていない。上記技術の問題点を
解決できる可能性のある技術として、特許第26045
28号(平成9年1月29日登録)公報が開示されてい
る。この技術は、上記フィードバック方式の技術とは異
なり、圧延機の変形特性の左右非対称性を正確に把握
し、さらには圧延材の寸法や変形抵抗のような変形特性
の左右非対称性をも正確に把握した上で、圧延開始前の
圧下設定値を最適に設定して、圧延材頭部の圧延開始時
点から蛇行やキャンバーを発生させない操業を実現する
ことを目的としていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記の特許第2604
528号公報においては、特に圧延機の変形特性の左右
非対称性を同定するため、圧下装置を操作してキスロー
ル締め込みを実施し、作業側および駆動側の圧下位置と
圧延荷重測定用ロードセルの出力を、複数の圧下位置条
件に対して測定し、各圧下位置条件に対応するロール系
の変形を計算して分離し、その結果として求められる圧
延機ハウジングおよび圧下系の変形特性の左右非対称性
を同定し、このようにして得られた圧延機の変形特性を
利用して、最適な圧下レベリング設定を実施する技術が
開示されている。ここで、キスロール締め込みとは、圧
延材の存在しない状態で、上下作業ロールを互いに接触
させて、ロール間に負荷を与えることを意味している。
しかしながら、この技術を実施したところ、圧延機によ
っては、同定された圧延機ハウジングおよび圧下系の変
形特性に十分な再現性が見られない場合があり、このた
め圧下位置の設定値を必ずしも最適化することができ
ず、その結果として、蛇行やキャンバーの発生を十分に
防止できていなかった。
【0007】そこで、本発明では、上記のような圧延機
の変形特性の左右非対称性を再現性良くかつ高精度に同
定し、その結果を活用した板圧延機の圧下設定方法およ
び圧下制御方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、綿密な調
査および解析検討の結果、圧延機のロードセルで測定さ
れる圧延荷重の左右差には、圧延材と作業ロール間の圧
延荷重分布のミルセンターに関する左右非対称性の他
に、例えば4段圧延機の場合、作業ロールと補強ロール
との間、6段圧延機の場合、作業ロールと中間ロール、
中間ロールと補強ロールとの間にロール軸方向に作用す
るスラスト力が最も大きな要因として含まれていること
を知見した。これらの他、前記した板圧延機の変形特性
同定時のようなキスロール締め込み時には、上下作業ロ
ール間にもスラスト力が作用し、これらのスラスト力
は、ロールに余分なモーメントを与え、このモーメント
に釣り合うようにロール間の接触荷重のロール軸方向分
布が変化し、これが最終的に、圧延機の圧延荷重測定用
ロードセルで測定される荷重の左右差に対する外乱とし
て現れることになる。
【0009】上記したようなロール間スラスト力が発生
する主原因は、互いに接触する隣り合うロールの回転軸
が、ロールチョックとハウジングウィンドウ間の僅かな
間隙の分だけ平行位置からずれることによる。このよう
に隣り合うロール軸の平行度に誤差を生じた場合、ロー
ル回転に伴う両者のロール周速ベクトルにロール軸方向
の偏差成分を生じることになり、この偏差成分にしたが
って、ロールの回転に伴って常にロール軸方向の滑りを
生じることになる。このような滑りによって発生する力
がロール間スラスト力であり、滑りを継続的に発生させ
る力が、ロールチョックを軸方向に固定しているキーパ
プレート等から作用するスラスト反力ということにな
る。
【0010】以上説明したようにロール間スラスト力
は、隣り合うロール軸の僅かな平行度の誤差によって発
生するので、その方向や大きさは一般には不明であり、
また、ロール表面性状の変化とともに時々刻々変化する
可能性のある不安定なものである。したがって、圧延機
の変形特性を把握する際においても、圧延荷重測定用ロ
ードセルの左右差には上記したようにロール間スラスト
力による外乱が混入することになるので、この影響を排
除して圧延機の変形特性の同定を実施する必要があるこ
とが分かる。この観点で、前記の特許第2604528 号公報
に開示されている方法を調べると、ここに開示されてい
る方法では、作業側および駆動側の圧下位置と圧延荷重
測定用ロードセルによる締め込み荷重測定値を基本デー
タとして、圧延機ハウジングおよび圧下系の変形特性の
左右非対称性を同定するので、上記したようなロール間
スラスト力によってロードセル荷重に外乱が混入した場
合、これが圧延機の変形特性の左右非対称性の同定結果
に対する大きな誤差要因となることがわかる。すなわ
ち、圧延機の変形特性の左右非対称性を正確に同定する
ためには、ロール間スラスト力の影響を排除する必要が
あることがわかる。
【0011】そこで、請求項1に記載の本発明は、4段
以上の多段板圧延機の圧下設定方法であって、圧延開始
前に予めロール回転停止状態で圧下装置を操作してキス
ロール締め込みを実施し、複数の圧下位置条件に対し
て、該板圧延機の作業側および駆動側に配設されている
圧延荷重測定用ロードセルの出力と、作業側および駆動
側の圧下位置の測定値を同時に採取し、各圧下位置条件
に対応するロール系の変形量を計算して、圧下位置の変
化量で把握される圧延機全体の変形より該ロール変形量
を分離し、その結果として同定される作業側および駆動
側それぞれの圧延機ハウジングおよび圧下系の変形特性
のデータ、または圧延機ハウジングおよび圧下系の変形
特性の作業側と駆動側に関する非対称性のデータを使用
して、作業側および駆動側の圧下位置設定値を演算する
ことを特徴とする板圧延機の圧下設定方法を要旨とす
る。
【0012】請求項2に記載の本発明は、4段以上の多
段板圧延機の圧下設定方法であって、圧延開始前に、ロ
ール回転停止状態で圧下装置を操作してキスロール締め
込みを実施し、複数の圧下位置条件に対して、該板圧延
機の作業側および駆動側に配設されている圧延荷重測定
用ロードセルの出力と、作業側および駆動側の圧下位置
の測定値を同時に採取し、各圧下位置条件に対応するロ
ール系の変形量を計算して、圧下位置の変化量で把握さ
れる圧延機全体の変形より該ロール変形量を分離し、作
業側および駆動側それぞれの圧延機ハウジングおよび圧
下系の変形特性のデータ、または圧延機ハウジングおよ
び圧下系の変形特性の作業側と駆動側に関する非対称性
のデータを抽出し、次にロール回転状態でキスロール締
め込みを実施し、圧下位置の左右平均値に対する圧延荷
重測定用ロードセル荷重の左右合計値または左右平均値
の挙動に関して、前記ロール回転停止状態におけるキス
ロール締め込みデータとの比較を実施することによっ
て、ロール回転状態における補強ロール軸受けの変形特
性を抽出し、前記圧延機ハウジングおよび圧下系の変形
特性と、該補強ロール軸受けの変形特性を加算して、ロ
ール系以外の板圧延機の変形特性を同定する手続きを予
め実施しておき、該変形特性を使用して、作業側および
駆動側の圧下位置設定値を演算することを特徴とする板
圧延機の圧下設定方法を要旨とする。
【0013】請求項3に記載の本発明は、4段以上の多
段板圧延機の圧下制御方法であって、圧延開始前に、ロ
ール回転停止状態で圧下装置を操作してキスロール締め
込みを実施し、複数の圧下位置条件に対して、該板圧延
機の作業側および駆動側に配設されている圧延荷重測定
用ロードセルの出力と、作業側および駆動側の圧下位置
の測定値を同時に採取し、各圧下位置条件に対応するロ
ール系の変形量を計算して、圧下位置の変化量で把握さ
れる圧延機全体の変形より該ロール変形量を分離し、作
業側および駆動側それぞれの圧延機ハウジングおよび圧
下系の変形特性のデータ、または圧延機ハウジングおよ
び圧下系の変形特性の作業側と駆動側に関する非対称性
のデータを抽出し、次にロール回転状態でキスロール締
め込みを実施し、圧下位置の左右平均値に対する圧延荷
重測定用ロードセル荷重の左右合計値または左右平均値
の挙動に関して、前記ロール回転停止状態におけるキス
ロール締め込みデータとの比較を実施することによっ
て、ロール回転状態における補強ロール軸受けの変形特
性を抽出し、前記圧延機ハウジングおよび圧下系の変形
特性と、該補強ロール軸受けの変形特性を加算して、ロ
ール系以外の板圧延機の変形特性を同定する手続きを予
め実施しておき、該変形特性を使用して、作業側および
駆動側の圧下位置制御量を演算することを特徴とする板
圧延機の圧下制御方法を要旨とする。
【0014】
【作用】特許第2604528号公報に開示されている
ような板圧延機の変形特性をキスロール締め込みによっ
て同定する方法は、補強ロール軸受けの挙動がロール回
転によって大きく変化するので、一般にロール回転状態
で実施される。このためロールチョックとハウジングウ
ィンドウ間の僅かな間隙に起因して発生する微小ロール
クロスによってロール間スラスト力が発生し、これによ
る誤差を生じることになるのである。
【0015】上記したロール回転状態とロール回転停止
状態の差異は、主として補強ロールベアリング部の潤滑
油膜に起因するものであり、特に、油膜軸受けを採用し
ている場合、ロール回転停止状態では、ベアリングの受
圧面の油膜厚さが極めて小さいが、ロール回転を実施す
ると回転に伴う潤滑油の引き込み効果によって油膜厚さ
が大幅に増大することになり、その分だけ上下作業ロー
ル間の間隙で評価するロール開度が変化することにな
る。この変化はローラベアリングを採用している場合で
も、定量的には小さいものの発生する。このようなロー
ル回転に伴うロール開度の変化分を考慮するため、従来
技術では、ロール回転状態下で圧下位置の零点調整が実
施され、上記したようなロール間スラスト力の問題を生
じているのである。
【0016】然しながら、圧延機ロールに使用されるベ
アリングには極めて加工精度の高いものが用いられるの
で、その個体差は少なく、上記したようなロール回転に
伴う油膜厚さの変化に作業側と駆動側とで有意な差を生
じる可能性は極めて少ない。
【0017】そこで請求項1に記載の方法によれば、ロ
ール回転停止状態でキスロール締め込みを実施し、複数
の圧下位置条件に対して作業側および駆動側ロードセル
荷重と圧下位置の測定値を採取し、これらのデータか
ら、作業側および駆動側それぞれの圧延機ハウジングお
よび圧下系の変形特性のデータ、または圧延機ハウジン
グおよび圧下系の変形特性の作業側と駆動側に関する非
対称性を抽出するという手続きを採用するので、圧延機
の変形特性の左右非対称性については極めて正確に同定
することが可能になる。そして、このような正確な圧延
機変形特性の把握に基づいて、圧下位置設定を実施する
ことで、蛇行あるいはキャンバーを生じない安定かつ高
精度な圧延操業が可能となる。
【0018】請求項2に記載の方法では、請求項1の方
法におけるロール回転停止状態におけるキスロール締め
込みによる圧延機の変形特性把握に加えて、ロール回転
状態のキスロール締め込みを実施し、ロール回転停止状
態とロール回転状態との相違の主要因である補強ロール
軸受けの潤滑油膜の影響を同定する。このとき、前記し
たように、ロール回転状態では、一般にロール間スラス
ト力が作用するので、圧延荷重測定用ロードセルで測定
された荷重の左右差には、ロール間スラスト力の影響が
外乱として含まれる。そこで、ロール回転状態における
キスロール締め込みによって測定されたロードセル荷重
については、左右合計値または左右平均値を算出し、圧
下位置については左右平均値を算出し、これら左右対称
成分のみを利用する。
【0019】ロール間スラスト力が圧延荷重測定用ロー
ドセルに与える影響は、補強ロールに作用するモーメン
トによるものであり、ロール間スラスト力自身は鉛直方
向成分を持たないので、上記のように測定された荷重を
左右合計あるいは左右平均化することにより、ロール間
スラスト力の影響を消去することができる。
【0020】このようにして左右合計あるいは左右平均
化されたロードセル荷重と、圧下位置の左右平均値との
関係を、ロール回転停止状態の同関係と比較し、その差
異を抽出することによって、ロール回転に伴う補強ロー
ル軸受けの変形特性を同定することができる。なお、こ
のとき得られる補強ロール軸受けの変形特性は、左右平
均値として得られるのみであるが、補強ロール軸受けに
ついては、前記したように、一般に有意な個体差は存在
しないので、左右平均値として得られた変形特性を、作
業側、駆動側それぞれの補強ロール軸受けの変形特性と
して取り扱っても工業的に有意な誤差は生じない。
【0021】請求項3に記載の方法は圧下制御方法であ
って、圧延開始後の圧延作業中に実施する圧下位置の動
的制御技術に関するものであるが、前記したように、板
圧延においては、種々の原因により圧延中にも蛇行や板
厚ウェッジが発生する。これを制御するためには、例え
ば、圧延機に配設された圧延荷重測定用ロードセルの出
力の変化を観測し、これより板厚ウェッジを推定して、
これを所望する値に制御する方法等が適用される。この
ような制御を実施する際には、圧延荷重の変化に伴う圧
延機変形の変化量を演算する必要があり、本発明請求項
3の方法のように、圧延機の変形特性を、その左右非対
称性を含めて正確に把握しておくことにより、上記圧下
制御の効果が大幅に改善されることになる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に添付の図面を参照して本発
明の実施の形態について説明する。先ず、図6を参照す
ると、本発明の方法を適用する圧延機として4段圧延機
の作業側の側面が図示されている。この4段圧延機は、
単なる一例であって、本発明は、更に中間ロールが加え
られた形式の5段あるいは6段以上の圧延機にも適用可
能であることは言うまでもない。また、図示されていな
いが、圧延機本体については、駆動側も作業側と概ね同
様の構成であることは当業者には理解されよう。
【0023】図6において、圧延機10は、ハウジング
12に作業ロールチョック18a、18bおよび補強ロ
ールチョック20a、20bを介して回転自在に支持さ
れた作業ロール14a、14bと、補強ロール16a、
16bを具備して成り、4段圧延機を構成している。ハ
ウジング12には左右一対、つまり作業側と駆動側の圧
下装置22が設けられており、ロードセル24を介して
上段の補強ロールチョック20aの位置を制御する。な
お、図7において、24は圧延荷重測定用ロードセル、
26a、26bはインクリース作業ロールベンディング
装置、28a、28bはディクリース作業ロールベンデ
ィング装置、30a、30bは補強ロールバランス装置
である。本実施形態では、ロールベンディング装置26
a、26b、28a、28bおよび補強ロールバランス
装置30a、30bは油圧式の装置であり、一例とし
て、インクリース作業ロールベンディング装置26aへ
油圧を供給する油圧管34および油圧管34内の油圧を
測定する作業ロールベンディング装置作動油圧測定装置
32が図示されているが、他のロールベンディング装置
およびロールバランス装置も概ね同様に構成されてい
る。
【0024】その他の構成として、厚保駅荷重測定用ロ
ードセルが下側にある場合や、油圧式圧下装置が下側ま
たは上側に配設される場合など、種々の形態の圧延機に
対して本発明は適用可能である。
【0025】次に図1から図5を参照して本発明実施形
態による板圧延機の圧下設定方法および圧下制御方法を
説明する。図1は、本発明第1の実施形態による板圧延
機の圧下設定方法のアルゴリズムを示すフローチャート
であり、圧延機のハウジング・圧下系の変形特性を作業
側と駆動側個別に同定する方法を示している。このよう
な圧延機の変形特性を把握するための作業は、圧延作業
を始める前の準備作業として必要であり、補強ロールを
組み替える毎に実施することが好ましい。
【0026】先ず、ロール回転停止状態で、圧下装置を
左右同時圧下モードで操作し、キスロール締め込み状態
とし、左右のロードセル荷重の合計値が所定の測定開始
荷重になるまで締め込む(ステップS10)。ここで、
左右同時圧下モードとは、圧下位置の左右差すなわち圧
下レベリングは固定したまま、左右の圧下位置を同じ方
向に同じ量だけ変化させる運転モードのことでる。同時
圧下モードで運転する限り圧下レベリングが変化するこ
とはない。次にロール回転停止状態のままで、左右同時
圧下モードで圧下装置を一定量だけ締め込み、左右の圧
下位置とロードセル荷重を記録する(ステップS1
2)。
【0027】ロードセル荷重が所定の測定終了荷重に到
達するまで上記ステップS12を繰り返す。つまり、ス
テップS14において所定の測定終了荷重に達したか否
かを判断し、Noの場合、アルゴリズムはステップS1
2に帰還し、Yesの場合はステップS16に進む。こ
こで、測定開始荷重は、圧延操業で負荷される可能性の
ある最小の圧延荷重よりやや小さい荷重とし、測定終了
荷重は、圧延操業で負荷される最大の圧延荷重よりやや
大きい荷重とすることが好ましいが、ロール回転停止状
態における負荷荷重に関して圧延機ハード上の制約があ
る場合はその許容範囲内で実行すればよい。
【0028】次に、ロール回転停止状態のままで、左右
同時圧下モードで圧下装置を締め込み時と同じ一定量だ
け開放し、圧下位置とロードセル荷重を記録する(ステ
ップS16)。ステップ16は、測定開始時の圧下位置
に到達するまで繰り返えされる。つまり、ステップS1
8において測定開始時の圧下位置に到達したか否かを判
断し、Noの場合、アルゴリズムはステップS16に帰
還し、Yesの場合はステップS20に進む。ステップ
S20において、以上のようにして測定されたデータを
用いて、圧下締め込み時と圧下開放時の、同じ圧下位置
に対するロードセル荷重測定値を左右独立に平均化処理
が行われる。これは、ミルヒステリシスの影響を取り除
くための処置であり、ミルヒステリシスの小さい圧延機
の場合は、このような平均化処理を実施する必要はな
い。
【0029】次に、以上のようにして得られた左右の圧
下位置とロードセル荷重の一連のデータより、ロール変
形を分離して、ハウジング・圧下系の変形特性を、作業
側と駆動側個別に抽出する(ステップS22)。このよ
うなロール変形分離の具体的方法については、例えば、
特許第2604528号公報および特公平4−7408
4号公報に開示されている方法を用いることができる。
すなわち、上記のキスロール締め込みテストによって得
られるデータは、作業側、駆動側の圧下設定値をそれぞ
れgW 、gD 、圧延荷重測定用ロードセルの出力を作業
側、駆動側それぞれPW 、PD とするとき、次式のよう
な関数関係の離散的表現と解釈できる。 gW =gW (PW 、PD ) …(1) gW =gD (PW 、PD ) …(2)
【0030】上下ロールが接触した後の圧下設定値の変
化量は、その間上下作業ロール間のロールギャップは零
のままであるから、ロール・圧下系およびハウジングの
変形、すなわち圧延機全体の変形量を表していることに
なる。この変形量から、ロール系の変形量を計算・除外
すると、作業側および駆動側のハウジングおよび圧下系
の変形量Δ0W、Δ0Dが、作業側および駆動側それぞれの
負荷荷重PW 、PD の離散的関数として次式のように表
現できることになる。 Δ0 W =Δ0 W (PW ) …(3) Δ0 D =Δ0 D (PD ) …(4)
【0031】以上のようにして、圧延機ハウジング・圧
下系の変形特性を作業側および駆動側それぞれについて
正確に同定しておくことができれば、圧延材一本毎の圧
延条件が決定した時点で、当該圧延時のロール系の変形
を計算し、これにハウジング・圧下系の変形を前記変形
特性(3)、(4)を用いて計算して加えることで、圧
延機全体の変形が求められ、これより最適な圧下レベリ
ング設定を求めることができる。なお、ここでは圧下装
置を同時圧下モードのみで操作する例について説明した
が、故意に圧下レベリングを変化させてキスロール締め
込みを実施する方法を併用して、ハウジング・圧下系の
変形特性を同定することも好ましい実施形態であうる。
【0032】図2は、本発明の第2の実施形態による板
圧延機の圧下設定方法のアルゴリズムを示すフローチャ
ートであり、第1の実施形態による方法で同定した圧延
機ハウジング・圧下系の変形特性を用いて最適な圧下レ
ベリングを設定する方法の例を示している。
【0033】先ず、これから圧延しようとする圧延材の
板幅、入側板厚、目標とする出側板厚、熱間圧延の場合
には圧延温度を含む変形抵抗特性値等の圧延条件を入力
する(ステップS30)。次いで、入力された圧延条件
と、作業ロール直径、作業ロールの弾性定数等の圧延機
側の条件を考慮して圧延荷重を予測計算する(ステップ
S32)。
【0034】次に、上記圧延荷重の計算値から、図1の
方法により求めたハウジング・圧下系の変形特性を用い
て、ハウジング・圧下系の変形量を演算し、さらにロー
ル系の変形量を計算して、圧延材の作業側端部と駆動側
端部におけるロールギャップ変化を計算する(ステップ
S34)。最後に、上記ロールギャップ変化の計算値
と、板厚の左右差すなわち板厚ウェッジの目標値とか
ら、圧下レベリング設定値を計算し、これに基づいて圧
下レベリング設定を実行する(ステップS36)。ここ
で、目標とする板厚ウェッジは、通常は左右対称な板厚
分布すなわち板厚ウェッジ零であるが、入側板厚に無視
できない板厚ウェッジが存在し、これを1パスの圧延で
矯正した場合、蛇行やキャンバーあるいは平坦度不良が
発生すると判断された場合は、零以外の板厚ウェッジ目
標を設定することも好ましい。
【0035】図3は、本発明の第3の実施形態による板
圧延機の圧下設定方法のアルゴリズムを示すフローチャ
ートであり、圧延機のロール系以外の変形特性を作業側
と駆動側個別に同定する方法を示す図である。
【0036】図3の例では、例えば、第1の実施形態の
方法と同様に、ロール回転停止状態のキスロール締め込
みテストより、圧延機ハウジング・圧下系の変形特性を
作業側と駆動側個別に抽出する。つまり、図3のアルゴ
リズムに先立って図1のステップS10からS22を実
施する。次に、ロール回転状態でキスロール締め込みテ
ストを実施し、圧下位置とロードセル荷重のデータを採
取し(ステップS40)、圧下位置の左右平均値に対す
る圧延荷重測定用ロードセル荷重の左右平均値の関係を
ロール回転停止時のものと比較し、その差異を抽出する
(ステップS42)。次いで、この差異から、ロール回
転速度と圧延荷重の関数として補強ロール軸受けの変形
特性を同定し、前記ハウジング・圧下系の変形特性を合
わせて、ロール系以外の圧延機変形特性を作業側・駆動
側個別に把握する(ステップS44)。
【0037】ここで、補強ロール軸受けの変形特性を、
ロール回転速度と圧延荷重の関数としたのは、前記した
ように、ロール回転によって変化するロール軸受けの潤
滑油膜厚さを抽出しており、これはロール回転速度はも
ちろんのこと、圧延荷重にも大きく依存するためであ
り、圧延機の操業状態によっては、潤滑油の温度も要因
として考慮することが必要な場合があるからである。
【0038】図4は、本発明の第4の実施形態による板
圧延機の圧下設定方法のアルゴリズムを示すフローチャ
ートであり、第3の実施形態による方法で把握したロー
ル系以外の圧延機の変形特性を用いた圧下設定方法の例
を示している。
【0039】先ず、これから圧延しようとする圧延材の
板幅、入側板厚、目標とする出側板厚、熱間圧延の場合
には圧延温度を含む変形抵抗特性値等の圧延条件を入力
する(ステップS50)。次いで、ステップS50で入
力した圧延条件と、作業ロール直径、作業ロールの弾性
定数等の圧延機側の条件とを考慮して圧延荷重を予測計
算する(ステップS52)。
【0040】次に、上記圧延荷重の計算値から、図3の
方法にて求めたロール系以外の圧延機変形特性を用い
て、ロール系以外の圧延機変形特性を作業側・駆動側個
別に演算し、さらにロール系の変形量を計算して、圧延
材の板幅中央位置のロールギャップ変化、および圧延材
の作業側端部と駆動側端部におけるロールギャップ変化
を計算する(ステップS54)。最後に、上記計算値
と、板幅中央位置の板厚の目標値と板厚の左右差すなわ
ち板厚ウェッジの目標値とから、該目標値を達成するた
めの作業側および駆動側の圧下設定値を計算し、これに
基づいて圧下位置設定を実行する(ステップS56)。
【0041】このように、圧延機の変形特性を左右非対
称性を含めて正確に計算して圧下設定を実施することに
よって、板幅中央部板厚と板厚ウェッジの双方において
圧延材頭部より優れた精度を実現できることになる。
【0042】図5は、本発明の第5の実施形態による板
圧延機の圧下制御方法のアルゴリズムを示すフローチャ
ートであり、図4に示した圧下設定方法を実行すること
を前提としている。つまり、第4の実施形態による方法
で把握したロール系以外の圧延機の変形特性を用いた圧
下制御方法の例を示している。
【0043】この実施形態では、前記した圧下設定計算
手続きにおいて、第1種平行剛性と第2種平行剛性を計
算する(ステップS60)。ここで、第1種平行剛性お
よび第2種平行剛性とは、昭和55年度塑性加工春季講
演会(1980)pp 。61〜64に発表されている論文「ホット
ストリップ圧延における蛇行制御方法の研究(第1
報)」(中島、菊間、松本、梶原、木村、田川著)にお
いて定義されているパラメータであり、第1種平行剛性
とは、圧延材がミルセンターより単位量だけ蛇行した場
合にミル変形の観点から生じ得る板厚ウェッジであり、
第2種平行剛性とは、圧延荷重の板幅方向分布に単位量
だけ左右差が生じた場合にミル変形の観点から生じ得る
板厚ウェッジである。第1種平行剛性、第2種平行剛性
ともに、図3の方法で、ロール系以外の圧延機の変形特
性を正確に把握できていれば、ロール系の変形計算と合
わせて容易に計算することができる。
【0044】図5の圧下制御方法では、設定計算におい
て計算しておいた第1種平行剛性および第2種平行剛性
の値を用いて、圧延実行中の圧延荷重変動の左右測定値
等の測定データより、圧延材の板厚ウェッジの変動を予
測し、これを所望の値にするための圧下レベリング制御
量を演算し、この演算結果に基づいて圧下レベリング制
御を実行する(ステップS62)。すなわち、上記文献
「ホットストリップ圧延における蛇行制御方法の研究
(第1報)」によると、圧延機の変形特性から与えられ
る板厚ウェッジhdfは、圧下レベリングSdf、第1種平
行剛性E、第2種平行剛性D、圧延材の蛇行量yC 、単
位幅あたりの圧延荷重の左右差で表現した圧延荷重分布
の左右差pdfを用いて次式で表される。 hdf=( b/ a) Sdf+EyC +Dpdf …(5)
【0045】ここで、bは圧延材の板幅、aは圧下支点
間距離である。式(5)における未知量である蛇行量y
C と圧延荷重分布の左右差pdfについては、両者とも圧
延荷重測定用ロードセル荷重に影響をおよぼすので、該
ロードセル荷重のみの測定では、これらの値を推定する
ことはできない。そこで、例えば、次のような同定方法
を採用する。
【0046】圧延材の温度等の変形抵抗特性値の左右差
と入側板厚ウェッジ等から圧延荷重分布左右差pdfを計
算で求め、測定された圧延荷重測定用ロードセル荷重の
左右差から蛇行量yC を推算する。蛇行センサー等の測
定装置で蛇行量yC を直接測定し、測定された圧延荷重
測定用ロードセル荷重の左右差から圧延荷重分布左右差
dfを推算する。
【0047】以上のようにして、圧延実行中の圧延荷重
変動の左右測定値のデータより、圧延材の板厚ウェッジ
dfの変動を予測できることになり、これを所望の値、
すなわち多くの場合は零にすることを目標として式
(5)より圧下レベリング制御量を演算し、この演算結
果に基づいて圧下レベリング制御を実行する。このよう
な制御を実行することにより、圧延中に発生する変動要
因によって発生する蛇行や板厚ウェッジを実用上問題の
ないレベルに抑えることが可能となる。
【0048】
【発明の効果】本発明によって、従来技術に比べて、は
るかに正確な圧下位置の設定および制御が実施できるこ
とになり、その結果、圧延操業における蛇行や通板トラ
ブルの発生頻度を大幅に低減し、さらに圧延材のキャン
バーや板厚ウェッジも大幅に低減することが可能になる
ので、圧延に要するコスト削減と品質向上を同時に達成
することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明請求項1の板圧延機の圧下設定方法にお
いて、圧延機のハウジング・圧下系の変形特性を作業側
と駆動側個別に同定する方法の好ましい実施形態のアル
ゴリズムを示す図。
【図2】本発明請求項1の板圧延機の圧下設定方法の好
ましい実施形態のアルゴリズムを示す図。
【図3】本発明請求項2の板圧延機の圧下設定方法にお
いて、圧延機のロール系以外の変形特性を作業側と駆動
側個別に同定する方法の好ましい実施形態のアルゴリズ
ムを示す図。
【図4】本発明請求項2の板圧延機の圧下設定方法の好
ましい実施形態のアルゴリズムを示す図。
【図5】本発明請求項3の板圧延機の圧下制御方法の好
ましい実施形態のアルゴリズムを示す図。
【図6】本発明を適用する4段圧延機の側面図である。
【符号の説明】
10…4段圧延機 12…ハウジング 14a…作業ロール 14b…作業ロール 16a…補強ロール 16b…補強ロール 18a…作業ロールチョック 18b…作業ロールチョック 20a…補強ロールチョック 20b…補強ロールチョック 22…圧下装置 24…圧延荷重測定装置 26a…インクリース作業ロールベンディング装置 26b…インクリース作業ロールベンディング装置 28a…ディクリース作業ロールベンディング装置 28b…ディクリース作業ロールベンディング装置 30a…補強ロールバランス装置 30b…補強ロールバランス装置 32…作業ロールベンディング装置作動油圧測定装置 34…油圧管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 太田 覚 愛知県東海市東海町5−3 新日本製鐵株 式会社名古屋製鐵所内 (72)発明者 河本 勝彦 愛知県東海市東海町5−3 新日本製鐵株 式会社名古屋製鐵所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 4段以上の多段板圧延機の圧下設定方法
    であって、圧延開始前にロール回転停止状態で圧下装置
    を操作してキスロール締め込みを実施し、複数の圧下位
    置条件に対して、該板圧延機の作業側および駆動側に配
    設されている圧延荷重測定用ロードセルの出力と、作業
    側および駆動側の圧下位置の測定値を同時に採取し、各
    圧下位置条件に対応するロール系の変形量を計算して、
    圧下位置の変化量で把握される圧延機全体の変形より該
    ロール変形量を分離し、その結果として同定される作業
    側および駆動側それぞれの圧延機ハウジングおよび圧下
    系の変形特性のデータ、または圧延機ハウジングおよび
    圧下系の変形特性の作業側と駆動側に関する非対称性の
    データを使用して、作業側および駆動側の圧下位置設定
    値を演算することを特徴とする板圧延機の圧下設定方
    法。
  2. 【請求項2】 4段以上の多段板圧延機の圧下設定方法
    であって、圧延開始前に、ロール回転停止状態で圧下装
    置を操作してキスロール締め込みを実施し、複数の圧下
    位置条件に対して、該板圧延機の作業側および駆動側に
    配設されている圧延荷重測定用ロードセルの出力と、作
    業側および駆動側の圧下位置の測定値を同時に採取し、
    各圧下位置条件に対応するロール系の変形量を計算し
    て、圧下位置の変化量で把握される圧延機全体の変形よ
    り該ロール変形量を分離し、作業側および駆動側それぞ
    れの圧延機ハウジングおよび圧下系の変形特性のデー
    タ、または圧延機ハウジングおよび圧下系の変形特性の
    作業側と駆動側に関する非対称性のデータを抽出し、次
    にロール回転状態でキスロール締め込みを実施し、圧下
    位置の左右平均値に対する圧延荷重測定用ロードセル荷
    重の左右合計値または左右平均値の挙動に関して、前記
    ロール回転停止状態におけるキスロール締め込みデータ
    との比較を実施することによって、ロール回転状態にお
    ける補強ロール軸受けの変形特性を抽出し、前記圧延機
    ハウジングおよび圧下系の変形特性と、該補強ロール軸
    受けの変形特性を加算して、ロール系以外の板圧延機の
    変形特性を同定する手続きを予め実施しておき、該変形
    特性を使用して、作業側および駆動側の圧下位置設定値
    を演算することを特徴とする板圧延機の圧下設定方法。
  3. 【請求項3】 4段以上の多段板圧延機の圧下制御方法
    であって、圧延開始前に、ロール回転停止状態で圧下装
    置を操作してキスロール締め込みを実施し、複数の圧下
    位置条件に対して、該板圧延機の作業側および駆動側に
    配設されている圧延荷重測定用ロードセルの出力と、作
    業側および駆動側の圧下位置の測定値を同時に採取し、
    各圧下位置条件に対応するロール系の変形量を計算し
    て、圧下位置の変化量で把握される圧延機全体の変形よ
    り該ロール変形量を分離し、作業側および駆動側それぞ
    れの圧延機ハウジングおよび圧下系の変形特性のデー
    タ、または圧延機ハウジングおよび圧下系の変形特性の
    作業側と駆動側に関する非対称性のデータを抽出し、次
    にロール回転状態でキスロール締め込みを実施し、圧下
    位置の左右平均値に対する圧延荷重測定用ロードセル荷
    重の左右合計値または左右平均値の挙動に関して、前記
    ロール回転停止状態におけるキスロール締め込みデータ
    との比較を実施することによって、ロール回転状態にお
    ける補強ロール軸受けの変形特性を抽出し、前記圧延機
    ハウジングおよび圧下系の変形特性と、該補強ロール軸
    受けの変形特性を加算して、ロール系以外の板圧延機の
    変形特性を同定する手続きを予め実施しておき、該変形
    特性を使用して、作業側および駆動側の圧下位置制御量
    を演算することを特徴とする板圧延機の圧下制御方法。
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