JPH11346178A - 電力線を用いる通信装置及び通信方法 - Google Patents

電力線を用いる通信装置及び通信方法

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JPH11346178A
JPH11346178A JP11067219A JP6721999A JPH11346178A JP H11346178 A JPH11346178 A JP H11346178A JP 11067219 A JP11067219 A JP 11067219A JP 6721999 A JP6721999 A JP 6721999A JP H11346178 A JPH11346178 A JP H11346178A
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signal
power line
power
waveform
voltage
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JP11067219A
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English (en)
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Hideaki Okazaki
秀晃 岡崎
Mitsutomo Kawashima
光智 川島
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IBIDEN SANGYO KK
Original Assignee
IBIDEN SANGYO KK
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B3/00Line transmission systems
    • H04B3/54Systems for transmission via power distribution lines
    • H04B3/542Systems for transmission via power distribution lines the information being in digital form
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B2203/00Indexing scheme relating to line transmission systems
    • H04B2203/54Aspects of powerline communications not already covered by H04B3/54 and its subgroups
    • H04B2203/5404Methods of transmitting or receiving signals via power distribution lines
    • H04B2203/5412Methods of transmitting or receiving signals via power distribution lines by modofying wave form of the power source

Abstract

(57)【要約】 【課題】 正弦波信号に任意の波形情報信号が重畳され
た合成信号から、重畳された波形情報信号を、時間軸上
に波形を歪ませることなく分離し得る電力線を用いる通
信装置及び方法を提供する。 【解決手段】 交流電力線400a、bに接続される変
圧トランスTの相互インダクタンスMの項と自己インダ
クタンスL2 の項を考慮した電力線基本モデルによっ
て、変圧トランスTのインピーダンスの影響による情報
波形の波形歪を最小限に抑制するコンデンサC1 、C2
の定数を適宜選択し信号重畳装置320を設計すれば、
所望とする任意の波形の歪を最小限に抑えて電力信号に
重畳できる。これにより、例えば階段形状のパルス波形
も波形歪を最小限に抑えて電力信号に重畳することがで
きるため、交流電力線の電力信号を搬送波として情報信
号を伝送する電力線搬送においてCDMAを可能にす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、正弦波信号(搬送
波信号)に重畳された波形信号(情報信号)から波形信
号を分離する電力線を用いる通信装置及び方法、また、
交流電力線の電力信号を搬送波として情報信号を伝送す
る電力線搬送に用いる信号重畳装置および信号重畳方法
に関し、特に符号分割多元接続(以下「CDMA」とい
う。)に有効な電力線を用いる通信装置及び方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】電力線搬送等においては、正弦波の電力
信号を搬送波とし、情報信号を該電力信号に重畳して送
出している。そして、受信側では、該電力信号に重畳さ
れた情報信号フィルタ等を用いて分離している。ここ
で、電力信号から情報信号を分離する際に、フィルタの
特性により分離した情報信号の位相が変位するが、情報
信号がアナログの音声等の場合には、本質的に支障がな
かった。ここで、上記電力線搬送にてデジタル信号を送
った場合、受信側で該デジタル信号の位相が変位し、時
間軸上に波形が歪む。PCM方式でパルス信号を送る場
合には、時間軸上に波形が歪でも、受信側でパルス信号
を新たに生成することで、係る歪みに対応することがで
きた。
【0003】しかしながら、スペクトラム拡散方式を応
用して信号を多重化した場合、PCM方式のように、受
信側でパルス信号を新たに生成することができない。こ
の受信時における時間軸上の波形の歪が、スペクトラム
拡散方式及びCDMAの大きな課題となっている。更
に、従来より電力線搬送方式の一つとして、交流電力線
の正弦波電力信号を搬送波としこれに情報信号を重畳す
る方式が知られており、例えばモータ等のオンオフ制御
のような比較的単純な制御信号の伝送や音声等のアナロ
グ信号、或いはPCM方式(Pulse Code Modulation sy
stem)によるディジタル信号の伝送に用いられている。
そして、この方式に用いる信号重畳装置の多くは、伝送
路としての交流電力線との間に結合トランスを介在させ
て電力信号に情報信号を重畳する構成を採用している。
そのため、この結合トランスと交流電力線とにより形成
されるある種のフィルタによって情報信号の位相等が変
化し、重畳した情報信号に波形歪を与えることがわかっ
ている。
【0004】しかしながら、このような波形歪が情報信
号に生じても、前述した制御信号やアナログ信号では信
号処理の特質から本質的な支障を与えるには至らず、ま
たPCM方式によるディジタル信号においても受信側の
信号再生処理等により波形歪による符号誤りを修復でき
ないほどの障害には至っていないため、システム上の問
題は生じていなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一方、近年の多元接続
技術の進歩により、様々な多重化方式が検討されている
なか、周波数分割多重方式や時分割多重方式よりも比較
的に簡素な構成により多重化が可能なスペクトラム拡散
多重方式によるCDMAが特に注目されている。ところ
が、このCDMAにより多重化された情報信号を前述し
た電力線搬送方式により伝送しようとすると、情報信号
の波形歪によって受信側の逆拡散が困難になるため、情
報信号を復調することができないという問題を生ずる。
つまり、交流電力線の電力信号を搬送波としこれに情報
信号を重畳する電力線搬送方式では、所望とする波形
(例えば図15に示すような階段波形)の情報信号を波
形歪なく重畳することができないため、CDMAによる
通信ができないという問題を生じている。
【0006】本発明は、上述した課題を解決するために
なされたものであり、その目的とするところは、正弦波
信号に任意の波形情報信号が重畳された合成信号から、
重畳された波形情報信号を、時間軸上に波形を歪ませる
ことなく分離し得る電力線を用いる通信装置及び方法を
提供することにある。また、本発明は、上述した課題を
解決するためになされたものであり、その目的とすると
ころは、交流電力線の電力信号に所望とする波形の情報
信号を重畳し得る電力線を用いる通信装置及び方法を提
供することにある。さらに、本発明は、上述した課題を
解決するためになされたものであり、その目的とすると
ころは、接地または中性点を有する交流電力線(例えば
単相、三相等)の電力信号に所望とする波形の情報信号
を重畳し得る電力線を用いる通信装置及び方法を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の電力線を用いる通信装置では、波形信号
の重畳された正弦波信号から正弦波信号を取り出すフィ
ルタと、前記フィルタにより取り出された正弦波信号に
位相のずれを与える位相変位手段と、前記フィルタによ
り取り出された正弦波信号と、前記位相変位手段により
位相のずれの与えられた正弦波信号とを加算して、波形
信号の重畳される前の正弦波信号を生成する位相変換手
段と、前記位相変換手段にて生成された正弦波信号を、
波形信号の重畳された正弦波信号から減算することによ
り、該波形信号を取り出す減算手段と、を備えることを
技術的特徴とする。
【0008】また、請求項2の電力線を用いる通信装置
では、請求項1において、前記位相変位手段が、微分回
路又は積分回路からなる事を技術的特徴とする。
【0009】さらに、上記目的を達成するため、請求項
3の電力線を用いる通信方法では、波形信号の重畳され
た正弦波信号からフィルタにより正弦波信号を取り出す
ステップと、前記フィルタにより取り出された正弦波信
号に位相のずれを与えるステップと、前記フィルタによ
り取り出された正弦波信号と、前記ステップにより位相
のずれの与えられた正弦波信号とを加算して、波形信号
の重畳される前の正弦波信号を生成するステップと、前
記ステップにて生成した正弦波信号を、波形信号の重畳
された正弦波信号から減算することにより、該波形信号
を取り出すステップと、を備えることを技術的特徴とす
る。
【0010】また、上記目的を達成するため、請求項4
の電力線を用いる通信装置では、交流電力線の電力信号
に情報信号を重畳する電力線を用いる通信装置であっ
て、前記交流電力線に接続される変圧トランスの自己イ
ンダクタンスおよび相互インダクタンスを用いて求めた
回路要素を有することを技術的特徴とする。
【0011】さらに、請求項5の電力線を用いる通信装
置では、請求項4において、電力信号電圧を分圧するよ
うに前記交流電力線間に接続されるインピーダンスZ1
およびインピーダンスZ2と、前記インピーダンスZ
1、Z2により分圧される中性点と前記交流電力線のい
ずれか一方との間に接続され、前記情報信号を発生させ
る電圧源と、であることを技術的特徴とする。
【0012】さらにまた、請求項6の電力線を用いる通
信装置では、請求項5において、前記インピーダンスZ
1およびインピーダンスZ2は、それぞれコンデンサか
らなることを技術的特徴とする。
【0013】また、請求項7の電力線を用いる通信装置
では、請求項5において、前記電圧源は、符号分割多元
接続の機能を備えることを技術的特徴とする。
【0014】さらに、請求項8の電力線を用いる通信装
置では、請求項6において、前記インピーダンスZ1を
構成するコンデンサC1と、前記インピーダンスZ2を
構成するコンデンサC2との接続点Gを中性点とした3
端子電力線を用いることを技術的特徴とする。
【0015】さらに上記目的を達成するため、請求項9
の電力線を用いる通信方法では、交流電力線の電力信号
に情報信号を重畳する電力線を用いる通信方法であっ
て、L1 :前記交流電力線に接続される変圧トランスの
一次側自己インダクタンス、L2 :前記変圧トランスの
二次側自己インダクタンス、M:前記変圧トランスの相
互インダクタンス、e0 :前記変圧トランスの一次側電
圧、e1 :前記変圧トランスの二次側電圧、i0 :前記
変圧トランスの一次側電流、i1 :前記変圧トランスの
二次側電流とすると、前記変圧トランスの一次側電圧e
0 はL1 (di0 /dt)の項とM(di1/dt)の
項とを含んで表され、前記変圧トランスの二次側電圧e
1 はM(di0 /dt)の項とL2 (di1 /dt)の
項とを含んで表されるとき、前記情報信号を前記変圧ト
ランスの二次側電流i1 に与えることを技術的特徴とす
る。
【0016】さらにまた上記目的を達成するため、請求
項10の電力線を用いる通信装置では、交流電力線の電
力信号に情報信号を重畳する電力線を用いる通信装置で
あって、接地または中性点を有する交流電力線に、接続
される変圧トランスの自己インダクタンスおよび相互イ
ンダクタンスを用いて求めた回路要素を有することを技
術的特徴とする。
【0017】また、請求項11の電力線を用いる通信装
置では、請求項10において、前記回路要素は、電力信
号電圧を分圧するように前記交流電力線間に接続される
インピーダンスZ1およびインピーダンスZ2と、前記
インピーダンスZ1、Z2により電力信号電圧を分圧
し、前記接地または中性点に接続される分圧点Gと、前
記分圧点Gと前記交流電力線のいずれか一方との間に接
続され、前記情報信号を発生させる電圧源と、であるこ
とを技術的特徴とする。
【0018】さらに、請求項12の電力線を用いる通信
装置では、請求項11において、前記インピーダンスZ
1およびインピーダンスZ2は、それぞれコンデンサか
らなることを技術的特徴とする。
【0019】さらにまた、請求項13の電力線を用いる
通信装置では、請求項11において、前記電圧源は、符
号分割多元接続の機能を備えることを技術的特徴とす
る。
【0020】また、請求項14の電力線を用いる通信装
置では、請求項10において、前記交流電力線は、三相
交流電力線であり、前記回路要素は、前記三相交流電力
線の3線のうち、いずれかの2線の電力信号電圧を分圧
するように前記交流電力線間に接続されるインピーダン
スZ1およびインピーダンスZ2と、前記インピーダン
スZ1、Z2により電力信号電圧を分圧し、前記接地ま
たは中性点に接続される分圧点Gと、前記分圧点Gと前
記交流電力線のいずれか一方との間に接続され、前記情
報信号を発生させる電圧源と、であることを技術的特徴
とする。
【0021】さらに、請求項15の電力線を用いる通信
装置では、請求項10において、前記交流電力線は、二
相交流電力線であり、前記回路要素は、前記二相交流電
力線の3線のうち、いずれかの2線の電力信号電圧を分
圧するように前記交流電力線間に接続されるインピーダ
ンスZ1およびインピーダンスZ2と、前記インピーダ
ンスZ1、Z2により電力信号電圧を分圧し、前記接地
または中性点に接続される分圧点Gと、前記分圧点Gと
前記交流電力線のいずれか一方との間に接続され、前記
情報信号を発生させる電圧源と、であることを技術的特
徴とする。
【0022】さらにまた、請求項16の電力線を用いる
通信装置では、請求項10において、前記交流電力線
は、n相交流電力線であり(n≧4)、前記回路要素
は、前記n相交流電力線のn線のうち、いずれかの2線
の電力信号電圧を分圧するように前記交流電力線間に接
続されるインピーダンスZ1およびインピーダンスZ2
と、前記インピーダンスZ1、Z2により電力信号電圧
を分圧し、前記接地または中性点に接続される分圧点G
と、前記分圧点Gと前記交流電力線のいずれか一方との
間に接続され、前記情報信号を発生させる電圧源と、で
あることを技術的特徴とする。
【0023】請求項1の発明では、波形信号の重畳され
た正弦波信号からフィルタにより正弦波信号を取り出
し、取り出された正弦波信号に位相のずれを与え、フィ
ルタにより取り出された正弦波信号と、位相のずれの与
えられた正弦波信号とを加算して、波形信号の重畳され
る前の正弦波信号を生成する。そして、生成した正弦波
信号を、波形信号の重畳された正弦波信号から減算する
ことにより、該波形信号を取り出す。このように、もと
の正弦波信号と位相的にずれのない正弦波信号を生成し
て波形信号を取り出すため、該波形信号を時間軸上で歪
ますことなく抽出することができる。
【0024】請求項2の発明では、位相変位手段が、微
分回路又は積分回路からなるため、簡易に構成すること
ができる。
【0025】請求項3の発明では、波形信号の重畳され
た正弦波信号からフィルタにより正弦波信号を取り出
し、取り出された正弦波信号に位相のずれを与え、フィ
ルタにより取り出された正弦波信号と、位相のずれの与
えられた正弦波信号とを加算して、波形信号の重畳され
る前の正弦波信号を生成する。そして、生成した正弦波
信号を、波形信号の重畳された正弦波信号から減算する
ことにより、該波形信号を取り出す。このように、もと
の正弦波信号と位相的にずれのない正弦波信号を生成し
て波形信号を取り出すため、該波形信号を時間軸上で歪
ますことなく抽出することができる。
【0026】請求項4の発明では、交流電力線に接続さ
れる変圧トランスの自己インダクタンスおよび相互イン
ダクタンスを用いて求めた回路要素を有する。即ち、こ
の変圧トランスのインピーダンスを考慮し得る回路構成
になる。
【0027】請求項5の発明では、回路要素は、電力信
号電圧を分圧するように交流電線間に接続されるインピ
ーダンスZ1およびインピーダンスZ2と、このインピ
ーダンスZ1、Z2により分圧される中性点と交流電力
線のいずれか一方との間に接続される電圧源である。即
ち、回路要素は、電力信号電圧を分圧するインピーダン
スZ1およびZ2と、この中性点に接続される電圧源で
ある。
【0028】請求項6の発明では、インピーダンスZ1
およびインピーダンスZ2は、それぞれコンデンサから
なることから、情報信号を電圧として供給してもこれら
のコンデンサによって情報信号を電流信号に変換する。
【0029】請求項7の発明では、電圧源が、図15、
図17に示すようなCDMA用の情報信号を発生する機
能を備えることから、電圧源から発生する情報信号はC
DMAにより多重化される。
【0030】請求項8の発明では、インピーダンスZ1
を構成するコンデンサC1と、前記インピーダンスZ2
を構成するコンデンサC2との接続点Gを中性点とした
3端子電力線を用いることから、情報信号を電圧として
供給しても接続点Gである中性点を基準にコンデンサに
よって情報信号を電流信号に変換する。
【0031】請求項9の発明では、変圧トランスの二次
側電圧e1 がM(di0 /dt)の項とL2 (di1 /
dt)の項とを含んで表されるときに、情報信号を変圧
トランスの二次側電流i1 に与える。即ち、変圧トラン
スの二次側自己インダクタンスL2 および相互インダク
タンスMを考慮して情報信号を変圧トランスの二次側電
流i1 に与える。
【0032】請求項10の発明では、接地または中性点
を有する交流電力線に、接続される変圧トランスの自己
インダクタンスおよび相互インダクタンスを用いて求め
た回路要素を有する。即ち、この変圧トランスのインピ
ーダンスや、接地または中性点との接続を考慮し得る回
路構成になる。
【0033】請求項11の発明では、回路要素は、電力
信号電圧を分圧するように交流電力線間に接続されるイ
ンピーダンスZ1およびインピーダンスZ2と、このイ
ンピーダンスZ1、Z2により電力信号電圧を分圧し、
接地または中性点に接続される分圧点Gと、分圧点Gと
交流電力線のいずれか一方との間に接続され、情報信号
を発生させる電圧源である。
【0034】請求項12の発明では、インピーダンスZ
1およびインピーダンスZ2は、それぞれコンデンサか
らなることから、電力線の低い周波数の電流信号を流れ
難くするとともに、情報信号を発生させる電圧源が接続
された側の電力線と分圧点Gが接続された接地線との間
(即ち通信路)の電圧波形が、当該電圧源の波形と相関
があるそれぞれの値を設定することができる。
【0035】請求項13の発明では、電圧源が、図20
に示すようなCDMAを実現するための情報信号を発生
する機能を備えることから、電圧源から生成する情報信
号は多重化される。
【0036】請求項14の発明では、回路要素は、三相
交流電力線の3線のうち、いずれかの2線の電力信号電
圧を分圧するように交流電力線間に接続されるインピー
ダンスZ1およびインピーダンスZ2と、このインピー
ダンスZ1、Z2により電力信号電圧を分圧し、接地ま
たは中性点に接続される分圧点Gと、分圧点Gと交流電
力線のいずれか一方との間に接続され、情報信号を発生
させる電圧源である。
【0037】請求項15の発明では、回路要素は、二相
交流電力線の3線のうち、いずれかの2線の電力信号電
圧を分圧するように交流電力線間に接続されるインピー
ダンスZ1およびインピーダンスZ2と、このインピー
ダンスZ1、Z2により電力信号電圧を分圧し、接地ま
たは中性点に接続される分圧点Gと、分圧点Gと交流電
力線のいずれか一方との間に接続され、情報信号を発生
させる電圧源である。
【0038】請求項16の発明では、回路要素は、n相
交流電力線のn線のうち、いずれかの2線の電力信号電
圧を分圧するように交流電力線間に接続されるインピー
ダンスZ1およびインピーダンスZ2と、このインピー
ダンスZ1、Z2により電力信号電圧を分圧し、接地ま
たは中性点に接続される分圧点Gと、分圧点Gと交流電
力線のいずれか一方との間に接続され、情報信号を発生
させる電圧源である。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、本発明の正弦波信号に重畳
された波形信号の分離装置の実施形態について図を参照
して説明する。 (第1実施形態)図1は本発明の第1実施態様に係る波
形信号分離装置を用いる電力線通信方式の概要を示して
いる。
【0040】スペクトラム拡散送信機60からの波形情
報は、加算機70にて多重化され電力線重畳装置75に
より電力線90上の正弦波電力信号上に重畳される。波
形信号分離装置10は、電力線90上の正弦波電力信号
上に重畳された波形情報を分離し、スペクトラム拡散受
信機50側へ送出する。
【0041】この波形信号分離装置10の構成につい
て、図2を参照して説明する。ここで、電力線90の正
弦波電力信号をAsin (2πft)、図1に示すスペク
トラム拡散送信機60の情報信号をH(t) とすると、加
算機70にて正弦波電力信号上に情報信号を重畳した信
号は、即ち、電力線90上を搬送される信号は、Asin
(2πft)+H(t) と表される。
【0042】フィルタの作用素F(x) 、増幅率bの低域
通過フィルタ12は、上記信号Asin (2πft)+H
(t) を、bAsin (2πft+φ)とする。即ち、高周
波分である情報信号H(t) を除去する。この際、b分増
幅すると共に、位相をφ分進ま(遅ら)せる。そして、
増幅率1/bの増幅器14は、低域通過フィルタ12に
て増幅されたb分をキャンセルして、Asin (2πft
+φ)を出力する。
【0043】作用素D(x) 、増幅率2πfcの微分器1
6は、入力されたAsin (2πft+φ)の信号の位相
を90°ずらし、2πfcAcos (2πft+φ)とす
る。そして、増幅率1/2πfcの増幅器18は、低域
通過フィルタ12にて増幅された2πfc分をキャンセ
ルして、Acos (2πft+φ)を出力する。
【0044】増幅器22、加算器24、増幅器26から
成る位相変換器20は、上記信号から電力線90の正弦
波電力信号Asin (2πft)を生成する。即ち、上記
増幅器14からの信号Asin (2πft+φ)は、cos
−φの増幅率を有する増幅器26にてAsin (2πft
+φ)(cos −φ)とされて加算器24へ加えられる。
他方、上記増幅器18からの信号Acos (2πft+
φ)は、sin −φの増幅率を有する増幅器22にてAco
s (2πft+φ)(sin −φ)とされて加算器24に
加えられる。加算器26は、上記信号Asin (2πft
+φ)(cos −φ)と、信号Acos (2πft+φ)
(sin −φ)とを加算することにより、正弦波信号Asi
n (2πft)を加法定理より出力する。
【0045】減算器30は、上記位相変換器20からの
正弦波信号Asin (2πft)を、電力線90上を搬送
される信号Asin (2πft)+H(t) から減算するこ
とにより、スペクトラム拡散送信機60の情報信号H
(t) を取り出す。ここで、位相変換器20からの正弦波
信号Asin (2πft)は、電力線90上を搬送される
信号Asin (2πft)+H(t) 中の搬送波Asin (2
πft)と位相的にずれがないため、情報信号H(t) を
時間軸上で全く歪ませることなく取り出すことができ
る。なお、上記例では、低域通過フィルタ12を通過し
た信号に、90°のずれを微分器16で与えたが、積分
器を用いて、90°のずれを与えることも可能である。
【0046】ここで、波形信号分離装置10による信号
処理について実験を行った結果を、図7〜図10の波形
図を参照して説明する。図7(A)は、電力線90の正
弦波電力信号を波形Aとして、情報信号を波形Bとして
示している。この波形Aは、図1に示す電力線90上の
60Hzの商用交流周波数であり、波形Bは、図1のスペ
クトラム拡散送信機60からの情報信号に相当する。
【0047】図7(B)に示す波形Cは、図7(A)に
示す正弦波電力信号Aに情報信号Bを重畳させた信号の
波形である。また、図7(B)中には比較のため情報信
号Bを併せて示している。図7(C)は、図7(B)を
更に拡大して示している。即ち、波形Cは図1中の加算
機70の出力側の波形である。
【0048】図8(A)に示す波形Dは、図2に示す低
域通過フィルタ12を通過した信号波形である。図8
(A)中には、低域通過フィルタ12を通過前の波形C
を比較のために併せて示している。上述したように低域
通過フィルタ12にて、情報信号Bが除去されるもの
の、位相的なずれが生じている。
【0049】図8(B)に示す波形Eは、図2に示す微
分器16を通過した信号波形である。図8(B)中に
は、微分器16を通過前の波形Dを比較のために併せて
示している。上述したように微分器16にて、90°位
相がずらされている。
【0050】図8(C)に示す波形Fは、図2に示す位
相変換器20を通過した信号波形である。図8(C)中
には、位相変換器20を通過前の波形Eを比較のために
併せて示している。上述したように位相変換器20に
て、低域通過フィルタ12を通過する時に与えられた位
相のずれが元に戻されている。
【0051】図9(A)には、図8(A)に示した正弦
波電力信号Aに情報信号Bを重畳させた信号波形Cと、
上記図8(C)に示した位相変換器20にて位相が元に
戻さ正弦波電力信号Fとを示し、図9(B)には、図9
(A)の信号を拡大して示している。図中からも判るよ
うに、信号波形Cと位相が元に戻された正弦波電力信号
Fとの間に、位相的なずれがない。
【0052】図10(A)には、図8(A)に示した正
弦波電力信号Aに情報信号Bを重畳させた信号波形C
と、上記図2に示した減算器30にて該信号波形Cから
分離された情報波形Eとを示し、図10(B)には、図
10(A)の信号を拡大して示している。図中からも判
るように、情報波形Eは、図7(A)に示した源情報信
号Bから、時間軸上で波形が歪でいない。即ち、搬送さ
れる信号Asin (2πft)+H(t) 中の搬送波Asin
(2πft)と位相的にずれがない生成信号Asin (2
πft)を用いて分離しているため、情報信号H(t) を
時間軸上で歪ませることなく取り出している。
【0053】図2を参照して上述した波形信号分離装置
10は、低域通過フィルタ12にて位相的にずれた正弦
波搬送信号と、該正弦波搬送信号に90°の位相的なず
れを与えた信号とを加算することで、源正弦波搬送信号
を再生した。ここで、本発明の正弦波信号に重畳された
波形信号の分離装置では、90°ではなく、任意の位相
的ずれを与えることで、源正弦波搬送信号を再生するこ
とができる。この構成について、図3に示す波形信号分
離装置のブロック図を参照して説明する。
【0054】この改変例では、第1の線形フィルタ62
にて、情報信号の重畳された正弦波電力信号Asin (2
πft)+H(t) に対して情報信号H(t) を除く際に、
φの位相進みを与え、第2の線形フィルタ66にてψの
位相進みを与え、位相変換器80にて、正弦波電力信号
Asin (2πft)を生成する。
【0055】この原理について、さらに詳細に述べる。 時間:t 第1線形フィルタ作用素の位相進み:φ 第2線形フィルタ作用素の位相進み:ψ 第1、第2線形フィルタ作用素の増幅率:b 1、b 2 第1、第2線形フィルタ作用素:F1(x )、F2(x
) Fl (x ),F2(x )の(位相進み、増幅率)は、そ
れぞれ、(bl,φ),(b 2,ψ)と定義する。
【0056】不定積分作用素の増幅率:c1 不定積分作用素:(1/D)(x ) 微分作用素の増幅率:c2 微分作用素:D(x ) 増幅作用素:(1/b )=x/b ,(1/2πfc)
(x)=x/2πfc,d (x )=d ・x,e (x )=
e・x 振幅A、周波数f を持つ正弦波情報信号:Asin (2π
ft) 基本周波数fhを持つ任意の波形信号:H(t ) 任意の波形情報信号を重畳した、合成波形情報信号:A
sin (2πft)+H(t )と定義する。
【0057】fh≠fが成立するとき、適当な線形フィ
ルタを用いると、 F1(Asin (2πft)+H(t ))=b 1Asin
(2πft+φ) F2(Asin (2πft)+H(t ))=b 2Asin
(2πft+ψ) が成立する。
【0058】なお、不定積分作用素により、 (1/D)(Asin (2πft+φ)) =−(c1/2πf)Acos (2πft+φ) =(c1/2πf)+Asin (2πft+φ−π/
2)、 微分作用素により、 D(Asin (2πft+φ))=2πfc2Acos (2
πft+φ)=−2πfc2Asin (2πft+φ−π
/2) がそれぞれ成立するので、正弦波情報信号に対しては、
不定積分作用素と微分作用素は、線形フィルタ作用素F
2(x )と同じ作用を行うことになるので、これらも線
形フィルタ作用素F2(x )に含める。
【0059】正弦波の加法定理または、回転変換によ
り、
【数1】
【数2】 sin(2πft+φ)=sin(φ) ・cos(2πft)+cos
(φ) ・sin(2πft) sin(2πft+ψ)=sin(ψ) ・cos(2πft)+cos
(ψ) ・sin(2πft) が成立し、
【数3】 を満足するφとψが存在するので、 sin(2πft)=d ・sin (2πft+φ)+e・sin
(2πft+ψ) d=−sin(ψ)/sin(φ−ψ) e=sin(φ)/sin(φ−ψ) のような増幅作用素を定義できる。
【0060】したがって、上記の作用素から以下の情報
信号処理方式を構築すると下式が成立する。 H(t )=Asin (2πft)+H(t )−[ d・F
1(Asin (2πft)+H(t ))+e・F2(Asi
n (2πft))+H(t ))]
【0061】図2を参照して述べた波形信号分離装置と
同様に、図3に示す増幅器82、加算器84、増幅器8
6から成る位相変換器80は、上記信号から電力線90
の正弦波電力信号Asin (2πft)を生成する。即
ち、上記増幅器68からの信号Asin (2πft+ψ)
は、上述した条件を満たす増幅率eを有する増幅器86
を経て加算器82に加えられる。他方、上記増幅器64
からの信号Asin(2πft+φ)は、上述した条件を満
たす増幅率dを有する増幅器86を介して加算器84に
加えられる。加算器84は、2つの信号を加算すること
により、正弦波信号Asin (2πft)を上述した加法
定理・回転定理より出力する。
【0062】減算器88は、上記位相変換器20からの
正弦波信号Asin (2πft)を、電力線90上に搬送
される信号Asin (2πft)+H(t) から減算するこ
とにより、スペクトラム拡散送信機60の情報信号H
(t) を取り出す。ここで、位相変換器80からの正弦波
信号Asin (2πft)は、電力線90上を搬送される
信号Asin (2πft)+H(t) 中の搬送波Asin (2
πft)と位相的にずれがないため、情報信号H(t) を
時間軸上で全く歪ませることなく取り出すことができ
る。
【0063】引き続き、図4及び図5を参照して第1実
施形態の別態様について説明する。図4は第1実施形態
の別態様に係る波形信号分離装置を用いる無線通信方式
の概要を示している。
【0064】スペクトラム拡散送信機60にて拡散され
た波形情報は、送信機170にて高周波の正弦波搬送信
号上に重畳されて電波として送出される。受信機172
は、送信機から送られた電波を受信し、波形信号分離装
置110側へ出力する。波形信号分離装置110は、正
弦波搬送信号上に重畳された波形情報を分離し、スペク
トラム拡散受信機50A、50B側へ送出する。なお、
この第2実施態様では、スペクトラム拡散送信機60
は、スペクトラム拡散受信機50A、50Bへの情報を
多重化して送出し、それぞれのスペクトラム拡散受信機
50A、50Bは、受信後、多重化された情報より所望
の情報を抽出する。
【0065】この波形信号分離装置110の構成につい
て、図5を参照して説明する。ここで、正弦波搬送信号
をAsin(2πft)、図4に示すスペクトラム拡散送信
機60の情報信号をH(t) とすると、無線搬送される信
号は、Asin(2πft)+H(t) と表される。
【0066】高域通過フィルタ112は、上記信号Asi
n(2πft)+H(t) を、bAsin(2πft+φ)とす
る。即ち、低周波分である情報信号H(t) を除去する。
以後の動作は、図2を参照して述べた実施態様と同様で
あるため説明を省略する。
【0067】引き続き、図6を参照して第1実施形態の
別態様について説明する。図6は本実施形態の別態様に
係る波形信号分離装置を用いる光通信方式の概要を示し
ている。スペクトラム拡散送信機60にて生成された波
形情報は、送信機270にて高周波の正弦波搬送信号上
に重畳されて光信号として光ファイバ280へ送出され
る。受信機272は、送信機から送られた光信号を受信
し、波形信号分離装置210側へ出力する。波形信号分
離装置210は、正弦波搬送信号上に重畳された波形情
報を分離し、スペクトラム拡散受信機50側へ送出す
る。なお、この別実施態様の波形信号分離装置210
は、図5を参照して上述した実施態様と同様であるため
説明を省略する。
【0068】本発明の第1実施形態によれば、波形信号
の重畳された正弦波信号からフィルタにより正弦波信号
を取り出し、取り出された正弦波信号に位相のずれを与
え、フィルタにより取り出された正弦波信号と、位相の
ずれの与えられた正弦波信号とを加算して、波形信号の
重畳される前の正弦波信号を生成する。そして、生成し
た正弦波信号を、波形信号の重畳された正弦波信号から
減算することにより、該波形信号を取り出す。このよう
に、もとの正弦波信号と位相的にずれのない正弦波信号
を生成して波形信号を取り出すため、該波形信号を時間
軸上で歪ますことなく抽出することができるので、スペ
クトラム拡散通信において、送信された信号を再生する
際に好適に用い得る。
【0069】(第2実施形態)引き続き、本発明の信号
重畳装置および信号重畳方法の第2実施形態について図
11〜図18を参照して説明する。まず、電力線搬送方
式による通信の特徴を明確にするため、図11に示す電
力線基本モデルの性質について説明する。ここで、図1
1に示すe1,e2,ek,en-1,en は交流電力線400a
と交流電力線400bとの間に接続される端子P1,P2,
Pk,Pn-1,Pn 間のそれぞれの電圧を示し、i1,i2,i
k,in-1,in はこの端子P1,P2,Pk,Pn-1,Pn 間のそ
れぞれの電流を示す。また、e0 は振幅A、周波数fを
有する正弦波理想電圧源であり、e0 =A sin(2πf
t)で与えられる。
【0070】図11に示すように、e0,P1,P2,・・
・,Pn-1,Pn はそれぞれ並列に接続され、その接続条
件はe0 =e1 =e2 =,・・・, en およびi0 +i1
+i2+,・・・, in =0である。したがって、任意
の理想電圧源e(t) を端子Pnに与えようとしても、キ
ルヒホッフの法則からそのようなことはできないことが
わかる。つまり、振幅A、周波数fで変化する正弦波理
想電圧源e0 の一瞬をとらえた電位状態を示す図11か
らわかるように、e0 が理想電圧源である限り全ての端
子Pn においてその端子間電圧はe0 =e1 =e2 =,
・・・, en になるため、端子Pn に任意の理想電圧源
e(t) を与えることはできないのである。
【0071】この性質は、図12に示す電力線搬送方式
における従来の信号重畳装置380についても同様に考
えることができる。図12に示すように、従来の信号重
畳装置380は、交流電力線400a、400bとの間
に結合トランスT90を介在させる構成で、端子Pk には
図示しない情報信号発生器が接続されている。前述した
ようにe0 が理想電圧源である限り前述したキルヒホッ
フの法則から、ek (但しk≠0)はe0 とe(t) を加
算したものとは成りえないため、このような電力線基本
モデル上の構成では端子Pkから与える情報信号を電力
信号に重畳できないことになる。このことから、従来の
信号重畳装置380による電力線搬送方式の通信は無条
件に成立する通信方式ではないことがわかる。
【0072】つまり、この従来の通信方式が成立するた
めには、電力会社等から供給される正弦波電力信号e0
と、供給先の建物等の屋内配線、即ち交流電力線との間
には何らかの要素が存在し単なる並列接続ではないこと
になる。
【0073】その一方で、電力会社から供給先の建物ま
での間には様々な変圧トランスが介在し、例えば単相2
00Vから単相100Vに降圧されていることは周知の
通りである。したがって、この変圧トランスを境界にし
て、電力会社から変圧トランスの一次側までの交流電力
線と、変圧トランスの二次側から屋内に導入される交流
電力線とが回路的に分離されていることになる。このこ
とに着目し、変圧トランスを含む電力線基本モデルを構
築すると、前述した図11に示す電力線基本モデルは図
13に示すような回路図になる。なお、図11に示す端
子P1 、P2 、Pk 、Pn-1 およびPn のうち、図13
では端子Pk およびPn を代表して示している。
【0074】ここで、変圧トランスTの電気的特性は、
L1 を変圧トランスTの一次側自己インダクタンス、L
2 を二次側自己インダクタンス、Mを相互インダクタン
ス、e0 を変圧トランスTの一次側電圧、e1 を二次側
電圧、i0 を変圧トランスTの一次側電流、i1 を二次
側電流とすると、一般的に次式で表すことができる。
【0075】
【数4】
【0076】上記式より、二次側電圧e1 はM(di0
/dt)とL2 (di1 /dt)との重ね合わせとして
与えるられることがわかる。つまり、相互インダクタン
スMの項と自己インダクタンスL2 の項とにより二次側
電圧e1 、即ち屋内の電圧が決まるのである。したがっ
て、二次側電流i1 に情報信号を与えることによって、
e1 =[正弦波電力信号]+[情報信号]から、二次側
電圧e1 に情報信号が重畳できることになる。そして、
屋内の配線は並列接続であることから、屋内配線回路の
各端子電圧ek はe1 =e2 =e3,・・・,ek で与え
られるため、交流電力線の電力信号を搬送波としこれに
情報信号を重畳する電力線搬送方式による通信が成立す
ることになる。
【0077】図16は、第2実施形態の構成を3端子の
電力線(1本はグランド、即ち、Neurtal である)に適
用した場合、e’K は、接続点G、すなわち、グランド
(中性点)と屋内配線400a側の端子との電圧を表し
ている。この図16の例では並列に接続されているの
で、キルヒホッフの法則からコンデンサC1とコンデン
サC2の接続点GとコンデンサC1側の交流電力線40
0a間の電圧波形Vc1は、電圧源e(t) と抵抗rの電圧
を加算して電圧波形(Ve+rとする)そのものとなり、
コンデンサC2側の交流電力線400bと接続点G間の
電圧波形Vc2は、交流正弦波波形に信号波形が重畳して
いる波形、Asin2πft+H(f)からVe+rを減算した
波形、即ち、Vc2=Asin2πft+H(f)−Ve+rとな
ることが明らかである。これは、コンデンサC1の波形
を示す図18(A)、コンデンサC2の波形を示す図1
8(B)からも実験的に確認できる。
【0078】コンデンサC1側の交流電力線400aと
接続点Gの電圧波形は、電圧源e(f) がコンデンサC1
間に挿入されているので、変圧トランスTのインピーダ
ンスを考慮して最適な回路定数(C1、C2)を選択す
れば、e(f) のCDMAを実現するための情報信号を時
間軸上においてほとんど信号成分の特性を損なうことな
くC1間に重畳できることを示している。図24
(A)、図24(B)は、図17のCDMA用の信号パ
ターンをe(t) に与えた実験結果を示しており、変圧ト
ランスTのインピーダンスを考慮して最適な回路定数
(C1、C2)を選択すれば、CDMA用の信号パター
ン(信号成分)の特徴を損なうことなく重畳できること
を実験的に確認している。
【0079】第2実施形態の構成では、交流電力線に接
続される変圧トランスの自己インダクタンスおよび相互
インダクタンスを用いて求めた回路要素を有することか
ら、交流電力線に接続される変圧トランスによって生じ
る情報信号の波形歪を考慮し得る回路構成になる。これ
により、変圧トランスのインピーダンスを考慮して回路
要素を適宜選択することによって重畳された情報信号の
波形歪を最小限に抑制する回路構成にすることができ
る。したがって、重畳された情報信号の波形歪を最小限
に抑えることができるため、交流電力線の電力信号に所
望とする波形の情報信号を重畳できる効果がある。
【0080】第2実施形態の構成では、電圧源はCDM
Aの機能を備えることから、電圧源から発生する情報信
号はCDMA方式により多重化される。これにより、ス
ペクトラム拡散通信方式の多重化された情報信号を、交
流電力線の電力信号を搬送波としこれに情報信号を重畳
する電力線搬送方式により伝送できる効果がある。
【0081】第2実施形態の構成では、変圧トランスの
二次側電圧e1 がM(di0 /dt)の項とL2 (di
1 /dt)の項とを含んで表されるときに、情報信号を
変圧トランスの二次側電流i1 に与える。即ち、変圧ト
ランスの二次側自己インダクタンスL2 および相互イン
ダクタンスMを考慮して情報信号を変圧トランスの二次
側電流i1 に与えるから、変圧トランスのインピーダン
スにより位相等が変化しないような回路定数を適宜選択
して情報信号を注入することにより、情報信号の波形歪
を最小限に抑えることができる。したがって、交流電力
線の電力信号に所望とする波形の情報信号を重畳できる
効果がある。
【0082】(第3実施形態)さらに続けて、本発明の
信号重畳装置および信号重畳方法の第3実施形態につい
て図19〜図33を参照して説明する。第3実施形態に
係る信号重畳装置520は、接地または中性点付きの単
相交流電力線に用いられるものである。電力会社から供
給先の建物までの間には、様々な変圧トランスが介在す
る。したがって、この変圧トランスを境界にして、電力
会社から変圧トランスの1次側までの交流電力線と、変
圧トランスの2次側から屋内に導入される交流電力線と
が回路的に分離されていることになる。そこで、本第3
実施形態では、このことに注目して、変圧トランスを含
む接地または中性点付き電力線通信基本モデルを構築し
た(図19、数5)。
【0083】
【数5】
【0084】ここで、変圧トランスTの電気的特性は、
L1 を変圧トランスTの一次側自己インダクタンス、L
2 を二次側自己インダクタンス、Mを相互インダクタ
ンス、v1 を変圧トランスTの一次側電圧、v2 を二次
側電圧、i1 を変圧トランスTの一次側電流、i2 を二
次側電流とする。また、図19中の抵抗RL は、電力線
の負荷モデルである。
【0085】図19に示すように、信号重畳装置520
は、コンデンサC1 、C2 および情報信号発生器530
から構成され、接地線610の付いた交流電力線600
a、600bの間に並列に接続されている。コンデンサ
C1 、C2 は直列に接続され、交流電力線600a、6
00b間に挿入されている。これにより、変圧トランス
Tの二次側電圧v2 をコンデンサC1 、C2 によって分
圧している。またコンデンサC1 、C2 による分圧点G
と交流電力線の接地線610とを接続している。そのた
め、信号重畳装置520は、交流電力線600aと接地
線610とを通信路とし、コンデンサC1 の電圧VC1を
伝送信号とする交流電力線搬送を行う。
【0086】情報信号発生器530は、コンデンサC1
、C2 による分圧点Gと交流電力線600aとの間に
接続されており、情報信号電圧e(t) を出力している。
この情報信号は、スペクトラム拡散装置540により発
生しており、例えば図20に示すような階段状符号分割
多重用信号波形がスペクトル拡散装置540、CDMA
の機能によって生成されている。なお、符号rを付す抵
抗は情報信号発生器530の内部抵抗を表すもので、ま
た、符号R0 を付す抵抗は変圧トランスTの一次側に接
続される電力線のインピーダンス等を表すものである。
【0087】次に、前述した回路モデルを実際的な工学
的、物理的条件の下で計算機シミュレーションさせた結
果を図21〜図23に基づいて説明する。図21〜図2
3に示す計算機シミュレーションの結果は、e(t) とし
て図20に示す典型的な符号分割多重用信号波形を与え
たときに、コンデンサC1 、C2の回路定数を適宜選択
して行ったもので、図20は、通信路の伝送信号である
コンデンサC1 の端子電圧VC1を表している。
【0088】図21および図22に示すシュミレーショ
ン結果は、変圧トランスTや、情報信号発生器530の
内部抵抗r等を考慮して最適な回路定数(C1 、C2 )
を選択した場合の回路によるものである。この結果か
ら、e(t) に与えた波形(図20参照)と図21および
図22に示す通信路の伝送信号波形とは、ほぼ同じ形状
になっていることが分かる。つまり、e(t) に与えた波
形と通信路の伝送信号波形とは相関があることを示して
おり、これは、通信路である交流電力線の電力信号に情
報信号が重畳されていることを示している。
【0089】さらに、この信号重畳装置520を模擬電
力線上に実現し、e(t) として図20に示す典型的な符
号分割多重用信号波形を与えたときに、通信路の伝送信
号であるコンデンサC1 の端子電圧VC1を測定した結果
を図24に示す。図24(A) は、模擬電力線のケーブル
長さが30mの場合、図24(B) は、模擬電力線のケー
ブル長さが90mの場合をそれぞれ示しており、それぞ
れの同図(A) 、(B) において、模擬電力線の電力信号に
情報信号が重畳されていることが分かり、計算機シミュ
レーションだけでなく実験でも確認している。
【0090】一方、図23は、適当な回路定数を選択し
ていない場合の回路を計算機シミュレーションの結果を
示すものである。適当な回路定数を選択していないた
め、変圧トランスTや情報信号発生器530の内部抵抗
r等の影響を受け、通信路の伝送信号波形に波形歪が生
じていることが分かる。
【0091】なお、図19に示した信号重畳装置(単相
交流電力線通信基本回路モデル)およびその周囲の全体
系は、図25に示すようなインピーダンスZ1 〜Z3 に
置き換えて構成することもできる。この場合でも、前述
と同様、変圧トランスTのインピーダンスや情報信号発
生器530の内部インピーダンスZ3 を考慮したインピ
ーダンスZ1 〜Z3 の回路定数を適宜選択することによ
って、e(t) に与えたCDMA用の信号波形と通信路の
伝送信号波形とほぼ同じ形状にすることができる。な
お。図25に示すインピーダンスZ0 は、変圧トランス
Tの一次側に接続されるいくつかのトランスを含むイン
ピーダンスを表すものである。またインピーダンスZL
は、交流電力線600a、600bの全体系のインピー
ダンスを調整するためのものである。
【0092】次に、第3実施形態に係る信号重畳装置5
20の改変例を図26〜図30、数6に基づいて説明す
る。図26には、この改変例による三相交流電力線通信
基本回路モデルが示されており、このモデルでは、三相
変圧器を3個の単相変圧器T1 、T2 、T3 をY―Y結
線してモデル化したものである。なお、三相変圧器は、
3個の単相変圧器をΔ―Δ結線、Δ―Y結線、Y―Δ結
線、Y―Y結線したもの、2個の単相変圧器をV−V結
線したものと等価であるが、どの結線モデルを用いても
結果は変わらない。
【0093】
【数6】
【0094】図26に示すように、信号重畳装置720
は、コンデンサC1 、C2 および情報発生器730から
構成され、三相交流電力線700a、700b、700
cのうち、交流電力線700a、700b間に並列に接
続されている。コンデンサC1 、C2 は直列に接続さ
れ、交流電力線700a、700b間に挿入されてい
る。これにより、変圧トランスT1 とT2 の二次側電圧
v21−v22をコンデンサC1 、C2 によって分圧してい
る。またコンデンサC1 、C2 による分圧点Gと交流電
力線の接地線710とを接続している。そのため、信号
重畳装置720は、交流電力線700aと接地線710
とを通信路とし、コンデンサC1 の電圧VC1を伝送信号
とする交流電力線搬送を行う。
【0095】情報信号発生器730は、コンデンサC1
、C2 による分圧点Gと交流電力線700aとの間に
接続されており、情報信号電圧e(t) を出力している。
この情報信号は、スペクトラム拡散装置740により発
生しており、例えば、図20に示すような階段状符号分
割多重用信号波形がスペクトル拡散装置のCDMAの機
能によって生成されている。なお、符号rを付す抵抗は
情報信号発生器730の内部抵抗を表すもので、また、
符号R01、R02、R03を付す抵抗は変圧トランスT1 、
T2 、T3 の一次側に接続される電力線のインピーダン
ス等を表すものである。
【0096】次に、前述した回路モデルを実際的な工学
的、物理的条件の下で計算機シミュレーションさせた結
果を図27〜図29に基づいて説明する。図27〜図2
9に示す計算機シミュレーションの結果は、e(t) とし
て図20に示す典型的な符号分割多重用信号波形を与え
たときに、コンデンサC1 、C2の回路定数を適宜選択
して行ったもので、図20は、通信路の伝送信号である
コンデンサC1 の端子電圧VC1を表している。
【0097】図27および図28に示すシュミレーショ
ン結果は、変圧トランスT1 、T2、T3 や、情報信号
発生器730の内部抵抗r等を考慮して最適な回路定数
(C1 、C2 )を選択した場合の回路によるものであ
る。この結果から、e(t) に与えた波形(図20参照)
と図27および図28に示す通信路の伝送信号波形と
は、ほぼ同じ形状になっていることが分かる。つまり、
e(t) に与えた波形と通信路の伝送信号波形とは相関が
あることを示しており、これは、通信路である交流電力
線の電力信号に情報信号が重畳されていることを示して
いる。
【0098】一方、図29は、適当な回路定数を選択し
ていない場合の回路を計算機シミュレーションの結果を
示すものである。適当な回路定数を選択していないた
め、変圧トランスT1 、T2 、T3 や、情報信号発生器
730の内部抵抗r等の影響を受け、通信路の伝送信号
波形に波形歪が生じていることが分かる。
【0099】なお、図26に示した信号重畳装置(三相
交流電力線通信基本回路モデル)およびその周囲の全体
系は、図30に示すようなインピーダンスZ1 〜Z3 に
置き換えて構成することもできる。この場合でも、前述
と同様、変圧トランスT1 、T2、T3のインピーダンス
や情報信号発生器730の内部インピーダンスZ3 を考
慮したインピーダンスZ1 〜Z3 の回路定数を適宜選択
することによって、e(t) に与えた信号波形と通信路の
伝送信号波形とほぼ同じ形状にすることができる。な
お。図30に示すインピーダンスZ01、Z02、Z03
は、変圧トランスT1、T2 、T3 の一次側に接続され
るいくつかのトランスを含むインピーダンスを表すもの
である。またインピーダンスZL1、ZL2、ZL3 は、交
流電力線700a、700b、700cの全体系のイン
ピーダンスを調整するためのものである。
【0100】さらに、第3実施形態に係る信号重畳装置
520の別改変例を図31〜図33および数7、数8に
基づいて説明する。図31には、この改変例による二相
交流電力線通信基本回路モデルが示されており、また図
32には、n相交流電力線通信基本回路モデルが示され
ている。つまり、図31に示す信号重畳装置820は、
前述した信号重畳装置720とほぼ同様に構成されてお
り、二相交流電力線800a、800b、800cのう
ち、交流電力線800a、800b間に並列に接続され
ている。コンデンサC1、C2 は直列に接続され、交流
電力線800a、800b間に挿入されている。これに
より、変圧トランスT1 とT2 の二次側電圧v21−v22
をコンデンサC1、C2 によって分圧している。またコ
ンデンサC1 、C2 による分圧点Gと交流電力線の接地
線810とを接続している。そのため、信号重畳装置8
20は、交流電力線800aと接地線810とを通信路
とし、コンデンサC1 の電圧VC1を伝送信号とする交流
電力線搬送を行う。
【0101】
【数7】
【0102】また、図32に示す信号重畳装置920
は、前述した信号重畳装置720とほぼ同様に構成され
ており、n相交流電力線900a、900b、・・・、
900k、900nのうち、交流電力線900a、90
0b間に並列に接続されている。コンデンサC1 、C2
は直列に接続され、交流電力線900a、900b間に
挿入されている。これにより、変圧トランスT1 とT2
の二次側電圧v21−v22をコンデンサC1 、C2 によっ
て分圧している。またコンデンサC1 、C2 による分圧
点Gと交流電力線の接地線910とを接続している。そ
のため、信号重畳装置920は、交流電力線900aと
接地線910とを通信路とし、コンデンサC1 の電圧V
C1を伝送信号とする交流電力線搬送を行う。
【0103】
【数8】
【0104】なお、図32に示した信号重畳装置(n相
交流電力線通信基本回路モデル)およびその周囲の全体
系は、図33に示すようなインピーダンスZ1 〜Z3 に
置き換えて構成することもできる。この場合でも、前述
と同様、変圧トランスT1 、T2、・・・、Tk 、Tn
のインピーダンスや情報信号発生器930の内部インピ
ーダンスZ3 を考慮したインピーダンスZ1 〜Z3 の回
路定数を適宜選択することによって、e(t) に与えたC
DMAを実現するための信号波形と通信路の伝送信号波
形とほぼ同じ形状にすることができる。なお。図33に
示すインピーダンスZ01、Z02、Z0k、・・・Z0n
は、変圧トランスT1 、T2 、・・・、Tk、Tn の一
次側に接続されるいくつかのトランスを含むインピーダ
ンスを表すものである。またインピーダンスZL1、ZL
2、・・・、ZLk、ZLn は、交流電力線900a、90
0b、・・・、900k、900nの全体系のインピー
ダンスを調整するためのものである。
【0105】以上説明したように、第3実施形態による
と、単相交流電力線通信基本回路モデル、および、三相
交流電力線通信基本回路モデルによって、変圧トランス
Tのインピーダンスや情報信号発生器の内部インピーダ
ンス等の影響による通信路の伝送信号波形歪を最小限に
抑制する回路定数、例えばコンデンサC1 、C2 の定数
を適宜選択し、通信装置を設計すれば、所望とするCD
MA等の波形の歪を最小限に押さえて通信することがで
きる。これにより、接地または中性点付き電力線上で、
CDMAを可能にする効果がある。つまり、接地または
中性点付き付き電力線上で、従来実現されていなかった
スペクトラム散通多元接続を可能にする効果がある。
【0106】
【発明の効果】請求項1の発明では、波形信号の重畳さ
れた正弦波信号からフィルタにより正弦波信号を取り出
し、取り出された正弦波信号に位相のずれを与え、フィ
ルタにより取り出された正弦波信号と、位相のずれの与
えられた正弦波信号とを加算して、波形信号の重畳され
る前の正弦波信号を生成する。そして、生成した正弦波
信号を、波形信号の重畳された正弦波信号から減算する
ことにより、該波形信号を取り出す。このように、もと
の正弦波信号と位相的にずれのない正弦波信号を生成し
て波形信号を取り出すため、該波形信号を時間軸上で歪
ますことなく抽出することができる。したがって、正弦
波信号に任意の波形情報信号が重畳された合成信号か
ら、重畳された波形情報信号を、時間軸上に波形を歪ま
せることなく分離することができる効果がある。
【0107】請求項2の発明では、位相変位手段が、微
分回路又は積分回路からなるため、簡易に構成すること
ができる。したがって、簡易に構成で、正弦波信号に任
意の波形情報信号が重畳された合成信号から、重畳され
た波形情報信号を、時間軸上に波形を歪ませることなく
分離することができる効果がある。
【0108】請求項3の発明では、波形信号の重畳され
た正弦波信号からフィルタにより正弦波信号を取り出
し、取り出された正弦波信号に位相のずれを与え、フィ
ルタにより取り出された正弦波信号と、位相のずれの与
えられた正弦波信号とを加算して、波形信号の重畳され
る前の正弦波信号を生成する。そして、生成した正弦波
信号を、波形信号の重畳された正弦波信号から減算する
ことにより、該波形信号を取り出す。このように、もと
の正弦波信号と位相的にずれのない正弦波信号を生成し
て波形信号を取り出すため、該波形信号を時間軸上で歪
ますことなく抽出することができる。したがって、正弦
波信号に任意の波形情報信号が重畳された合成信号か
ら、重畳された波形情報信号を、時間軸上に波形を歪ま
せることなく分離することができる効果がある。
【0109】請求項4の発明では、交流電力線に接続さ
れる変圧トランスの自己インダクタンスおよび相互イン
ダクタンスを用いて求めた回路要素を有することから、
交流電力線に接続される変圧トランスによって生じる情
報信号の波形歪を考慮し得る回路構成になる。これによ
り、変圧トランスのインピーダンスを考慮して回路要素
を適宜選択することによって重畳された情報信号の波形
歪を最小限に抑制する回路構成にすることができる。し
たがって、重畳された情報信号の波形歪を最小限に抑え
ることができるため、交流電力線の電力信号に所望とす
る波形の情報信号を重畳できる効果がある。
【0110】請求項5の発明では、回路要素は、電力信
号電圧を分圧するインピーダンスZ1およびZ2と、こ
の分圧による中性点に接続される電圧源である。これに
より、変圧トランスの自己インダクタンスおよび相互イ
ンダクタンスを用いて求めたインピーダンスZ1、Z2
により分圧される電力信号電圧の分圧に情報信号が注入
される。したがって、変圧トランスのインピーダンスを
考慮してインピーダンスZ1、Z2を適宜選択すること
により情報信号の波形歪を最小限に抑制する回路構成に
することができ、交流電力線の電力信号に所望とする波
形の情報信号を重畳できる効果がある。
【0111】請求項6の発明では、インピーダンスZ1
およびインピーダンスZ2は、それぞれコンデンサから
なることから、情報信号を電圧として供給してもこれら
のコンデンサにより情報信号を電流信号に変換できる。
これにより、電圧源から電圧として情報信号が発生して
も、それを簡易な回路構成で電流に変換することがで
き、しかも電流信号として電力信号に重畳できる効果が
ある。
【0112】請求項7の発明では、電圧源が、図15、
図17に示すようなCDMA用の情報信号を発生する機
能を備えることから、電圧源から発生する情報信号はC
DMAにより多重化される。これにより、スペクトラム
拡散多重方式で多重化された情報信号を、交流電力線の
電力信号を搬送波としこれに情報信号を重畳する電力線
搬送方式により伝送できる効果がある。
【0113】請求項8の発明では、インピーダンスZ1
を構成するコンデンサC1と、前記インピーダンスZ2
を構成するコンデンサC2との接続点Gを中性点とした
3端子電力線を用いることから、情報信号を電圧として
供給しても接続点Gである中性点を基準にコンデンサに
よって情報信号を電流信号に変換する。これにより、電
圧源から電圧として情報信号が発生しても、それを簡易
な回路構成で電流に変換することができ、しかも中性点
を基準にした3端子電力線の電流信号として電力信号に
重畳できる効果がある。
【0114】請求項9の発明では、変圧トランスの二次
側電圧e1 がM(di0 /dt)の項とL2 (di1 /
dt)の項とを含んで表されるときに、情報信号を変圧
トランスの二次側電流i1 に与える。即ち、変圧トラン
スの二次側自己インダクタンスL2 および相互インダク
タンスMを考慮して情報信号を変圧トランスの二次側電
流i1 に与えるから、変圧トランスのインピーダンスに
より位相等が変化しないような回路定数を適宜選択して
情報信号を注入することにより、情報信号の波形歪を最
小限に抑えることができる。したがって、交流電力線の
電力信号に所望とする波形の情報信号を重畳できる効果
がある。
【0115】請求項10の発明では、接地または中性点
を有する交流電力線に接続される変圧トランスの自己イ
ンダクタンスおよび相互インダクタンスを用いて求めた
回路要素を有することから、接地または中性点付きの交
流電力線に接続される変圧トランスによって生じる情報
信号の波形歪を考慮し得る回路構成になる。これによ
り、変圧トランスのインピーダンスおよび接地または中
性点との接続を考慮して回路要素を適宜選択することに
よって重畳された情報信号の波形歪を最小限に抑制する
回路構成にすることができる。したがって、重畳された
情報信号の波形歪を最小限に抑えることができるため、
接地または中性点を有する交流電力線の電力信号に所望
とする波形の情報信号を重畳できる効果がある。
【0116】請求項11の発明では、回路要素は、電力
信号電圧を分圧するインピーダンスZ1およびZ2と、
この分圧による分圧点G(接地または中性点に接続され
るもの)と、この分圧点Gに接続される電圧源である。
これにより、変圧トランスの自己インダクタンスおよび
相互インダクタンスを用いて求めたインピーダンスZ
1、Z2により分圧される電力信号電圧の分圧に情報信
号が注入される。したがって、変圧トランスのインピー
ダンスを考慮してインピーダンスZ1、Z2を適宜選択
することにより情報信号の波形歪を最小限に抑制する回
路構成にすることができ、接地または中性点を有する交
流電力線の電力信号に所望とする波形の情報信号を重畳
できる効果がある。
【0117】請求項12の発明では、インピーダンスZ
1およびインピーダンスZ2は、それぞれコンデンサか
らなることから、電力線の低い周波数の電流信号を流れ
難くするとともに、情報信号を発生させる電圧源が接続
された側の電力線と分圧点Gが接続された接地線との間
(即ち通信路)の電圧波形が、当該電圧源の波形と相関
があるそれぞれの値を設定することができる。これによ
り、接地または中性点を有する交流電力線の電力信号に
所望とする波形の情報信号を重畳できる効果がある。
【0118】請求項13の発明では、電圧源が、図20
に示すようなCDMA用の情報信号を発生する機能を備
えることから、電圧源から発生する情報信号はCDMA
により多重化される。これにより、スペクトラム拡散多
重方式で多重化された情報信号を、接地または中性点を
有する交流電力線の電力信号を搬送波としこれに情報信
号を重畳する電力線搬送方式により伝送できる効果があ
る。
【0119】請求項14の発明では、回路要素は、三相
交流電力線による2線の電力信号電圧を分圧するインピ
ーダンスZ1およびインピーダンスZ2と、この分圧に
よる分圧点G(接地または中性点に接続されるもの)
と、この分圧点Gに接続される電圧源である。これによ
り、変圧トランスの自己インダクタンスおよび相互イン
ダクタンスを用いて求めたインピーダンスZ1、Z2に
より分圧される電力信号電圧の分圧に情報信号が注入さ
れる。したがって、変圧トランスのインピーダンスを考
慮してインピーダンスZ1、Z2を適宜選択することに
より情報信号の波形歪を最小限に抑制する回路構成にす
ることができ、接地または中性点を有する三相交流電力
線の電力信号に所望とする波形の情報信号を重畳できる
効果がある。
【0120】請求項15の発明では、回路要素は、二相
交流電力線による2線の電力信号電圧を分圧するインピ
ーダンスZ1およびインピーダンスZ2と、この分圧に
よる分圧点G(接地または中性点に接続されるもの)
と、この分圧点Gに接続される電圧源である。これによ
り、変圧トランスの自己インダクタンスおよび相互イン
ダクタンスを用いて求めたインピーダンスZ1、Z2に
より分圧される電力信号電圧の分圧に情報信号が注入さ
れる。したがって、変圧トランスのインピーダンスを考
慮してインピーダンスZ1、Z2を適宜選択することに
より情報信号の波形歪を最小限に抑制する回路構成にす
ることができ、接地または中性点を有する二相交流電力
線の電力信号に所望とする波形の情報信号を重畳できる
効果がある。
【0121】請求項16の発明では、回路要素は、n相
交流電力線(n≧4)による2線の電力信号電圧を分圧
するインピーダンスZ1およびインピーダンスZ2と、
この分圧による分圧点G(接地または中性点に接続され
るもの)と、この分圧点Gに接続される電圧源である。
これにより、変圧トランスの自己インダクタンスおよび
相互インダクタンスを用いて求めたインピーダンスZ
1、Z2により分圧される電力信号電圧の分圧に情報信
号が注入される。したがって、変圧トランスのインピー
ダンスを考慮してインピーダンスZ1、Z2を適宜選択
することにより情報信号の波形歪を最小限に抑制する回
路構成にすることができ、接地または中性点を有するn
相交流電力線の電力信号に所望とする波形の情報信号を
重畳できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る通信方式を示す説
明図である。
【図2】図1に示す波形信号分離装置のブロック図であ
る。
【図3】図1に示す波形信号分離装置の改変例に係るブ
ロック図である。
【図4】本発明の第1実施形態の別態様に係る通信方式
を示す説明図である。
【図5】図4に示す波形信号分離装置のブロック図であ
る。
【図6】本発明の第1実施形態の更に別態様に係る通信
方式を示す説明図である。
【図7】図7(A)、図7(B)、図7(C)は、本発
明の第1実施形態に係る通信方式の各部の波形図であ
る。
【図8】図8(A)、図8(B)、図8(C)は、本発
明の第1実施形態に係る通信方式の各部の波形図であ
る。
【図9】図9(A)、図9(B)は、本発明の第1実施
形態に係る通信方式の各部の波形図である。
【図10】図10(A)、図10(B)は、本発明の第
1実施形態に係る通信方式の各部の波形図である。
【図11】理想的な電力線基本モデルを示す回路図であ
る。
【図12】結合トランスを介在させて交流電力線に接続
した場合の基本モデルを示す回路図である。
【図13】変圧トランスを考慮した電力線基本モデルを
示す回路図である。
【図14】本発明の第2実施形態に係る信号重畳装置お
よびその周囲の全体系をインピーダンスモデルにより示
す回路図である。
【図15】スペクトラム拡散装置及びCDMA方式によ
り生成される階段状の波形の一例を示す波形図である。
【図16】本発明の第2実施形態の改変例に係る信号重
畳装置およびその周囲の全体系を示す回路図である。
【図17】スペクトラム拡散装置及びCDMA方式によ
り生成される階段波形の一例を示す波形図である。
【図18】図18(A)は、図16に示す信号重畳装置
のコンデンサC1に印加される電圧の波形図であり、図
18(B)は、コンデンサC2の波形図である。なお、
印加電圧は8V、120kHzである。
【図19】本発明の第3実施形態に係る信号重畳装置お
よびその周囲の全体系を示す回路図である。
【図20】図19に示すスペクトラム拡散装置(SS)
のCDMAを実現するために生成される信号波形の一例
を表す波形図である。
【図21】図19に示す回路のe(t) として図20に表
す符号分割多重を実現するための信号波形を与えたとき
の計算機シュミレーションした結果を示す波形図であ
る。
【図22】図19に示す回路のe(t) として図20に表
す符号分割多重を実現するための信号波形を与えたとき
の計算機シュミレーションした結果を示す波形図であ
る。
【図23】図19に示す回路のe(t) として図20に表
す符号分割多重を実現するための信号波形を与えたとき
の計算機シュミレーションした結果を示す波形図であ
る。
【図24】図19に示す回路のe(t) として図20に表
す符号分割多重を実現するための信号波形を与えたとき
の伝送信号波形で、図24(A) はケーブル長30mの模
擬電力線におけるもの、図24(B) はケーブル長90m
の模擬電力線におけるものである。
【図25】本発明の第3実施形態に係る信号重畳装置お
よびその周囲の全体系をインピーダンスモデルにより示
す回路図である。
【図26】本発明の第3実施形態の改変例(三相交流)
に係る信号重畳装置およびその周囲の全体系を示す回路
図である。
【図27】図26に示す回路のe(t) として図20に表
す階段状符号分割多重用信号波形を与えたときの計算機
シュミレーションした結果を示す波形図である。
【図28】図26に示す回路のe(t) として図20に表
す階段状符号分割多重用信号波形を与えたときの計算機
シュミレーションした結果を示す波形図である。
【図29】図26に示す回路のe(t) として図20に表
す階段状符号分割多重用信号波形を与えたときの計算機
シュミレーションした結果を示す波形図である。
【図30】本発明の第3実施形態の改変例に係る信号重
畳装置およびその周囲の全体系をインピーダンスモデル
により示す回路図である。
【図31】本発明の第3実施形態の別改変例(二相交
流)に係る信号重畳装置およびその周囲の全体系を示す
回路図である。
【図32】本発明の第3実施形態の他の改変例(n相交
流)に係る信号重畳装置およびその周囲の全体系を示す
回路図である。
【図33】本発明の第3実施形態の他の改変例(n相交
流)に係る信号重畳装置およびその周囲の全体系をイン
ピーダンスモデルにより示す回路図である。
【符号の説明】
10 波形信号分離装置 12 低域通過フィルタ(フィルタ、正弦波信号を取
り出すステップ) 16 微分器(位相変位手段、正弦波信号に位相のず
れを与えるステップ) 20 位相変換器(位相変換手段、正弦波信号を生成
するステップ) 30 減算器(減算手段、波形信号を取り出すステッ
プ) 50A、50B スペクトラム拡散受信機 60 スペクトラム拡散送信機 62 第1の線形フィルタ(フィルタ、正弦波信号を
取り出すステップ) 66 第2の線形フィルタ(フィルタ、正弦波信号を
取り出すステップ) 70 加算機 75 電力線重畳装置 80 位相変換器(位相変換手段、正弦波信号を生成
するステップ) 88 減算器 90 電力線 110 波形信号分離装置 112 高域通過フィルタ(フィルタ、正弦波信号を
取り出すステップ) 170、270 送信機 172、272 受信機 280 光ファイバ 320、520、720、820、920 信号重畳
装置 330、530、730、830、930 情報信号
発生器(電圧源) 340、540、740、840、940 スペクト
ラム拡散装置 400a、400b 交
流電力線 600a、600b 交
流電力線 700a、700b 交
流電力線 800a、800b、800c 交
流電力線 900a、900b、・・・、900k、900n 交
流電力線 610、710、810、910 接
地線 C1 、C2 コンデンサ(回路要素) r 内部抵抗(回路要素) G 接続点、分圧点 e0 変圧トランスTの一次側電圧 e1 変圧トランスTの二次側電圧 e(t) 情報信号電圧 i0 変圧トランスTの一次側電流 i1 変圧トランスTの二次側電流

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 波形信号の重畳された正弦波信号から正
    弦波信号を取り出すフィルタと、 前記フィルタにより取り出された正弦波信号に位相のず
    れを与える位相変位手段と、 前記フィルタにより取り出された正弦波信号と、前記位
    相変位手段により位相のずれの与えられた正弦波信号と
    を加算して、波形信号の重畳される前の正弦波信号を生
    成する位相変換手段と、 前記位相変換手段にて生成された正弦波信号を、波形信
    号の重畳された正弦波信号から減算することにより、該
    波形信号を取り出す減算手段と、 を備えることを特徴とする電力線を用いる通信装置。
  2. 【請求項2】 前記位相変位手段が、微分回路又は積分
    回路からなる事を特徴とする請求項1記載の電力線を用
    いる通信装置。
  3. 【請求項3】 波形信号の重畳された正弦波信号からフ
    ィルタにより正弦波信号を取り出すステップと、 前記フィルタにより取り出された正弦波信号に位相のず
    れを与えるステップと、 前記フィルタにより取り出された正弦波信号と、前記ス
    テップにより位相のずれの与えられた正弦波信号とを加
    算して、波形信号の重畳される前の正弦波信号を生成す
    るステップと、 前記ステップにて生成した正弦波信号を、波形信号の重
    畳された正弦波信号から減算することにより、該波形信
    号を取り出すステップと、 を備えることを特徴とする電力線を用いる通信方法。
  4. 【請求項4】 交流電力線の電力信号に情報信号を重畳
    する電力線を用いる通信装置であって、前記交流電力線
    に接続される変圧トランスの自己インダクタンスおよび
    相互インダクタンスを用いて求めた回路要素を有するこ
    とを特徴とする電力線を用いる通信装置。
  5. 【請求項5】 前記回路要素は、 電力信号電圧を分圧するように前記交流電力線間に接続
    されるインピーダンスZ1およびインピーダンスZ2
    と、 前記インピーダンスZ1、Z2により分圧される中性点
    と前記交流電力線のいずれか一方との間に接続され、前
    記情報信号を発生させる電圧源と、 であることを特徴とする請求項4記載の電力線を用いる
    通信装置。
  6. 【請求項6】 前記インピーダンスZ1およびインピー
    ダンスZ2は、 それぞれコンデンサからなることを特徴とする請求項5
    記載の電力線を用いる通信装置。
  7. 【請求項7】 前記電圧源は、符号分割多元接続の機能
    を備えることを特徴とする請求項5記載の電力線を用い
    る通信装置。
  8. 【請求項8】 前記インピーダンスZ1を構成するコン
    デンサC1と、前記インピーダンスZ2を構成するコン
    デンサC2との接続点Gを中性点とした3端子電力線を
    用いることを特徴とする請求項6記載の電力線を用いる
    通信装置。
  9. 【請求項9】 交流電力線の電力信号に情報信号を重畳
    する電力線を用いる通信方法であって、L1 :前記交流
    電力線に接続される変圧トランスの一次側自己インダク
    タンス、L2 :前記変圧トランスの二次側自己インダク
    タンス、M:前記変圧トランスの相互インダクタンス、
    e0 :前記変圧トランスの一次側電圧、e1 :前記変圧
    トランスの二次側電圧、i0 :前記変圧トランスの一次
    側電流、i1 :前記変圧トランスの二次側電流とする
    と、 前記変圧トランスの一次側電圧e0 はL1 (di0 /d
    t)の項とM(di1/dt)の項とを含んで表され、
    前記変圧トランスの二次側電圧e1 はM(di0 /d
    t)の項とL2 (di1 /dt)の項とを含んで表され
    るとき、 前記情報信号を前記変圧トランスの二次側電流i1 に与
    えることを特徴とする電力線を用いる通信方法。
  10. 【請求項10】 交流電力線の電力信号に情報信号を重
    畳する電力線を用いる通信装置であって、接地または中
    性点を有する交流電力線に、接続される変圧トランスの
    自己インダクタンスおよび相互インダクタンスを用いて
    求めた回路要素を有することを特徴とする電力線を用い
    る通信装置。
  11. 【請求項11】 前記回路要素は、 電力信号電圧を分圧するように前記交流電力線間に接続
    されるインピーダンスZ1およびインピーダンスZ2
    と、 前記インピーダンスZ1、Z2により電力信号電圧を分
    圧し、前記接地または中性点に接続される分圧点Gと、 前記分圧点Gと前記交流電力線のいずれか一方との間に
    接続され、前記情報信号を発生させる電圧源と、 であることを特徴とする請求項10記載の電力線を用い
    る通信装置。
  12. 【請求項12】 前記インピーダンスZ1およびインピ
    ーダンスZ2は、 それぞれコンデンサからなることを特徴とする請求項1
    1記載の電力線を用いる通信装置。
  13. 【請求項13】 前記電圧源は、符号分割多元接続の機
    能を備えることを特徴とする請求項11記載の電力線を
    用いる通信装置。
  14. 【請求項14】 前記交流電力線は、三相交流電力線で
    あり、 前記回路要素は、前記三相交流電力線の3線のうち、い
    ずれかの2線の電力信号電圧を分圧するように前記交流
    電力線間に接続されるインピーダンスZ1およびインピ
    ーダンスZ2と、 前記インピーダンスZ1、Z2により電力信号電圧を分
    圧し、前記接地または中性点に接続される分圧点Gと、 前記分圧点Gと前記交流電力線のいずれか一方との間に
    接続され、前記情報信号を発生させる電圧源と、 であることを特徴とする請求項10記載の電力線を用い
    る通信装置。
  15. 【請求項15】 前記交流電力線は、二相交流電力線で
    あり、 前記回路要素は、前記二相交流電力線の3線のうち、い
    ずれかの2線の電力信号電圧を分圧するように前記交流
    電力線間に接続されるインピーダンスZ1およびインピ
    ーダンスZ2と、 前記インピーダンスZ1、Z2により電力信号電圧を分
    圧し、前記接地または中性点に接続される分圧点Gと、 前記分圧点Gと前記交流電力線のいずれか一方との間に
    接続され、前記情報信号を発生させる電圧源と、 であることを特徴とする請求項10記載の電力線を用い
    る通信装置。
  16. 【請求項16】 前記交流電力線は、n相交流電力線で
    あり(n≧4)、 前記回路要素は、前記n相交流電力線のn線のうち、い
    ずれかの2線の電力信号電圧を分圧するように前記交流
    電力線間に接続されるインピーダンスZ1およびインピ
    ーダンスZ2と、 前記インピーダンスZ1、Z2により電力信号電圧を分
    圧し、前記接地または中性点に接続される分圧点Gと、 前記分圧点Gと前記交流電力線のいずれか一方との間に
    接続され、前記情報信号を発生させる電圧源と、 であることを特徴とする請求項10記載の電力線を用い
    る通信装置。
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