JPH11345857A - 搬送装置 - Google Patents

搬送装置

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JPH11345857A
JPH11345857A JP15238598A JP15238598A JPH11345857A JP H11345857 A JPH11345857 A JP H11345857A JP 15238598 A JP15238598 A JP 15238598A JP 15238598 A JP15238598 A JP 15238598A JP H11345857 A JPH11345857 A JP H11345857A
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JP
Japan
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thin plate
plate structure
acoustic
support frame
sound
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Application number
JP15238598A
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English (en)
Inventor
Seiichiro Suzuki
成一郎 鈴木
Akihira Morishita
明平 森下
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP15238598A priority Critical patent/JPH11345857A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大面積薄板構造物を反りの無い状態で保持し
て搬送することができなかった。 【解決手段】 音響管2により増幅された音響エネルギ
を音響放射板1から放射し、音響放射板1上の被搬送体
である薄板構造物6との間に浮揚力を作用させる。この
音響管2は少なくとも一つが支持枠5に取り付けられ
る。支持枠5は、水平および鉛直方向に傾き角を変える
ことができる。そして薄板構造物6の浮揚量および傾斜
度を検知することにより、支持枠5の傾き角を薄板構造
物6が安定に保持および案内されるように傾斜制御する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄板等の所定の物
体を、所定の位置に搬送させる搬送装置に係り、特に物
体を保持し、保持した状態のままで、搬送する搬送装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】以下に、従来の搬送装置に付いて、図4
乃至7を参照して説明する。図4は、従来の搬送装置の
搬送状態を説明する図であり、図5は、従来の搬送装置
の別の搬送状態を説明する図であり、図6は、従来の流
体力を用いた搬送装置の斜視図であり、図7は従来の磁
気力を用いた搬送装置の斜視図である。
【0003】薄く、面積の広い板構造物を搬送する際に
は、反り、更に極端な場合には、構造物の反りによる破
壊を抑制する必要がある。例えば、図4は、薄板50
を、薄板50の両端にある支持棒51により支持したと
きの薄板の変形状態を示している。薄板50の中央部で
は、下側に凸状の大きな変形が生じている。
【0004】また、支持棒51のある薄板50周辺部に
は、大きな応力が発生している。現状では、この現象を
抑制するために、薄板50の変形時に生じる応力が許容
限度内となる大きさの薄板を搬送していた。
【0005】したがって、例えば、現状では一枚もので
大型の液晶表示板などを製作することは不可能であっ
た。そして、大型の液晶表示板などを作りたい時には、
小型の表示板を複数枚組み合わせることにより全体を構
成させる等の手法を用いていた。 しかしながら、複数
個の組み合わせによる場合では、各組み合わせ部分を制
御しつつ全体表示させるための制御が必要となり、制御
系が大変に複雑となり、又コスト上昇の原因となってい
た。すなわち、大面積、薄板構造物を容易に、かつ安定
に運搬することはその製品の応用範囲を広げるキー技術
となる。
【0006】以上説明した様に、大面積の薄板構造物を
運搬するには大きな問題が伴っていた。又、やむを得ず
に、大きな形状が必要とされるときには、最も簡単に
は、図5に示されるように、充分に剛な定盤60上に運
搬する薄板61を置くことのよって製作されていた。
【0007】しかしながら、このように剛な定盤60を
用いて、薄板61運搬することは、目的とする薄板61
の運搬に対して余分な重量となり、運搬装置の運搬能力
に充分な余力を設ける必要がある。更には、薄板61
が、例えば半導体ウェハのように汚染を避ける必要のあ
る時には、定盤60等の搬送支持材との接触を避ける工
夫が必要である。
【0008】以上の様な問題点は、薄板50又は61の
質量を、薄板50又は61の所定の部分でのみ支持した
ために生じたものである。また、周辺環境からの塵等か
らの汚染を抑制するためには薄板50又は61と、支持
棒51又は定盤60とを非接触に支持しなければいけな
いという問題点も生じる。
【0009】この様な点を満足する手法として、例え
ば、図6に示す様に、流体力を用いて空気浮上させる装
置が用いられている。以下に、図6の従来の装置を説明
する。
【0010】筐体121に設けられたノズル120から
空気を噴流させることにより、薄板材122を浮揚させ
る。ノズル120には、図示されていない流体供給装置
が接続されており、噴流の速度をそれぞれ制御してい
る。制御法としては、例えば、薄板材122の傾きを図
示されていない変位センサにより検知して、浮揚量の少
ない点では噴流の流量を上げ、逆に浮揚量の大きすぎる
点では噴流量を下げる等のきめの細かい制御を各ノズル
に対して図示されていない電磁弁等により制御する。し
かしながら、この方法によれば、薄板材122を浮揚さ
せるために流体力を用いており、できるだけ多くのノズ
ル120を設ける必要があった。また、ノズル120と
連結する多数のチューブが筐体121内に配線されるこ
とになる。そのため筐体121内の大部分をチューブの
設置面積として要することになる。
【0011】更には、流体を供給する装置が別に必要に
なるという問題も有している。更には、流体が漏れる恐
れがあり、仮に漏れた場合には、どの位置での漏れであ
るのかを判断するのが非常に難しいというメインテナン
ス上の問題も有していた。
【0012】更には、薄板材122を浮揚させるため
に、きめの細かい制御をする必要があり、そのためセン
サ、電磁弁、制御装置などの複雑な付帯装置が必要であ
るという問題も有していた。
【0013】また、流体力以外の方法として、例えば、
図7に示す通り、磁気力を用いる方法も提案されてい
る。搬送対象とするのは薄板鋼板242(以下、鋼板2
42と称する)である。この装置では、所定の経路に敷
設された軌道214と、搬送車216とにより構成され
ている。
【0014】搬送車216は、軌道214に沿って走行
自在に配置されている。鋼板242は、(1)下面に左
右各列に3個づつ計6個配置された磁石ユニット24
0、(2)各磁石ユニット240の両側に配置され磁石
ユニット240と被搬送体である鋼板242との間のギ
ャップ長を非接触で測定するためのギャップセンサ24
4、(3)下面前後端中央部に位置し鋼板242の対向
する部分の左右方向の移動量を非接触で測定するための
フィードモニタセンサ246、(4)架台238下面左
右端中央部に位置し鋼板242の対向する部分の前後方
向の移動量を非接触で測定するためのフィードモニタセ
ンサ248、(5)鋼板242が磁石ユニット240の
作る非接触支持可能範囲から外れることを抑制するため
に四隅を挟むように配置された8つのガイドバー25
0、とからなる。
【0015】この様な装置では、磁石ユニット240が
磁性体である鋼板242に及ぼす吸引力と、鋼板242
の重力とを釣り合わせることにより鋼板242を浮揚状
態にする。そのために、鋼板242の傾斜等をフィード
モニタセンサ246、268を用いて傾斜等を制御して
安定した浮揚状態を得ようとしている。
【0016】しかしながら、鋼板242を浮揚させるた
めに磁力を用いているために、搬送対象物(ここでは鋼
板242)が磁性体である必要があり、半導体ウェハや
液晶パネルのような非磁性体は浮揚できないという問題
があった。
【0017】また、吸引力が重力に打ち勝つと磁力の強
い磁石ユニット240に吸引されてしまい、取り外しが
困難となる。逆に、重力が打ち勝つと脱落して落下して
しまうのでガイドバー250のような安全装置が必要と
なる。
【0018】この様に磁力を用いた装置は制御が複雑と
なり、装置が高価となる原因となっていた。また、磁石
部が結局は鋼板242を支持することになるので、鋼板
242の支持部から鋼板242が反ってしまうという問
題は完全には解決できない。更には、磁界環境で動作さ
せるため、磁界をきらう材質の鋼板を搬送させるには、
当然の如く不適である。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は上記
従来の問題点に鑑みてなされたもので、大面積の薄板構
造物を搬送する際の支持による曲がり、もしくは破壊を
抑制する搬送装置の提供を目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の搬送装置は、音響波が供給され、この音
響波を共鳴させる音響共鳴手段と、前記音響共鳴手段の
一端に設けられ、前記音響共鳴手段による音響エネルギ
を、所定の物体に供給する音響エネルギ供給手段と、前
記音響エネルギ供給手段の角度を調整する角度調整手段
とから構成される。
【0021】この様な搬送装置によれば、本発明の搬送
装置は、音響発生手段からの音響エネルギを増幅する音
響管に取り付けられた音響放射板からの放射音響エネル
ギにより、音響放射板上の浮揚対象の薄板面と音響放射
板との間に浮揚力を作用させる。これにより薄板構造物
全体に浮揚力が作用するので、薄板面全体で支持したの
と等価になる。この浮揚状態で音響放射板もしくは音響
放射板を取り付ける治具全体を別の搬送装置により搬送
させる。この搬送時には、非接触状態であるので慣性力
が作用すると浮揚した薄板は滑り落ちてしまう。そこで
音響放射板もしくは取り付け治具の傾斜を制御すること
により、落下力と釣り合うように浮揚力が薄板構造物に
作用するようにする。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例の構成を図
面を参照しながら説明する。図1は、本発明の搬送装置
の第1実施例の斜視図である。特に、図1は、薄板構造
物6を浮揚させた状態で保持する搬送装置の主要部を示
している。
【0023】音響放射板(音響エネルギ供給手段)1
は、搬送対象の薄板構造物6に音響エネルギにより浮揚
力を発生させる。音響管(音響共鳴手段)2は、例えば
スピーカ等の音響発生手段3から供給される音響波の音
響エネルギを共鳴によって増幅する。容器4は、音響発
生手段3の音響放射面とは反対側(一端)からの音響放
射の抑制を行い、余分な騒音の発生を抑制すると共に、
音響発生手段3を支持する。
【0024】また、支持枠5は、音響放射板1が取り付
けられた音響管2全体を支持する。支持枠(角度調整手
段)5は、その傾斜角を自由に変化させることができ
る。具体的には、支持枠5には、支持枠5の傾斜角を制
御する傾斜アクチュエータ(角度調整手段)7、8が取
り付けられている。図1では、傾斜アクチュエータ7
は、支持枠5のピッチ軸の傾斜角を、アクチュエータ8
は、支持枠5のロール軸の傾斜角を制御する。アクチュ
エータ7及び8は、共通の筐体(不図示)に取り付けら
れている。傾斜角を制御する際には、筐体によりアクチ
ュエータ7、8を動作させる際の反力を受ける。
【0025】センサ(角度調整手段、傾斜センサ)9及
び10は、薄板構造物6と離間して配置され、支持枠5
若しくは薄板構造物6の傾斜度を検出する。また、セン
サ(角度調整手段、位置センサ)11及び13は、薄板
構造物6の支持枠5、若しくは音響放射板1に対する位
置を検出する。位置センサ11は、薄板構造物6の左右
(進行方向に対し)の動きを、位置センサ13は、薄板
構造物6の前後(進行方向に対し)の動きをそれぞれ検
出する。センサ11、13には、非接触で、所定測定物
の変位や位置を検出できるレーザスペックル相関センサ
や、多数の光軸を一列に並べ、遮光された光軸数から位
置を検出するセンサ等を用いることができる。
【0026】この様な構成からなる第1実施例の構成に
ついて説明する。音響発生手段3からは、数百Hzの可
聴帯域の音響波が、音響管2中に出力されている。この
可聴音は、音響放射板1を音響加振している。このとき
の加振周波数の選定には、音響放射板1の共振周波数と
一致する周波数を用いたり、音響管2の共鳴周波数と一
致する周波数を用いる。これにより高い効率で音響放射
板1を加振させている。音響管2中が所定の音響モード
形状を有する共鳴周波数によって、共鳴状態になれば、
その音響エネルギが増幅された、若しくは増幅されてい
る状態となる。
【0027】更に、音響放射板1が配置される位置にお
いては音圧の腹となるため、その位置では最大の音圧量
(放射圧)を得ることができる。この様な状態におい
て、薄板構造物6が音響放射板1上に配置されると、薄
板構造物6は所定の間隙を持って浮揚する。浮揚距離
は、放射圧と実質的に比例関係にあり、放射圧が高いほ
ど、浮揚距離も大きい。
【0028】しかしながら、余りに大きな放射圧を得る
ことは、音響発生手段3や音響放射板1に過度の能力
(耐久性等)を要求することになるので、センサ9及び
10により、薄板構造物6の浮揚が確認された段階で放
射音圧を適正の範囲内に保持することが実用的である。
浮揚対象物である薄板構造物6の面積が大きい場合(1
個の音響管2では、薄板構造物6を浮揚させることが困
難である場合も含む)には、図1に示す様に、音響管2
を所定の方向に複数(図1中では2個)配列させること
もできる。当然、薄板構造物6の面積によっては単数で
あることに差し障りはない。
【0029】また、支持枠5には、直接、複数の音響管
2が取り付けられている。そして、支持枠5は、ロール
軸周りと、ピッチ軸周りとに自在に回転させることがで
きる。この様な機構により、支持枠5の傾斜度を可変さ
せることができる。アクチュエータ7及び8は、支持枠
5のロール軸周りと、ピッチ軸周りとの回転角を自在に
変化させることができ、センサ9、10、及び位置セン
サ11、13からの出力信号をモニタすることによっ
て、浮揚対象物である薄板構造物6を、常に、若しくは
必要に応じて、水平に保ち、所望の位置に案内(搬送)
されるように支持枠5を回転させる。なお、支持枠5の
傾斜度を制御するには、回転アクチュエータだけではな
く、リニアアクチュエータを用いることによって、支持
枠5を傾斜させても、同様の効果を得ることができる。
また、回転若しくはリニアアクチュエータを動作させる
には、特開平8−275308号公報「磁気浮上装置
(森下)」で示した制御手法を用いることにより容易に
達成できる。
【0030】以上述べた様な第1実施例によれば、音響
発生手段3からの音響エネルギを増幅する音響管2の一
端に取り付けられた音響放射板1からの放射音響エネル
ギにより、音響放射板1上に配置される浮揚対象物であ
る薄板構造体6と、音響放射板1との間に浮揚力が作用
する。
【0031】薄板構造物6全体に浮揚力が作用するた
め、搬送時には、薄板構造物6の面全体で支持された場
合と等価になる。そのため、薄板構造物6への局所的な
応力の集中が抑制され、よって、薄板構造物6の破壊、
破損を抑制することができる。
【0032】また、薄板構造物6が大面積(薄膜構造体
6が浮揚力以上の質量がある場合も含む)の場合にも、
分割して小型化することなく、大面積のまま搬送でき
る。また、薄板構造物6が半導体ウェハなどの汚染を避
ける必要がある構造物の場合、音響放射板1と、非接触
状態にあるため、周辺環境からの塵等による汚染から保
護することができる。
【0033】また、構成要素は複雑でなく簡易にするこ
とができるため、コスト低減に寄与する。更に、薄板構
造物6の材質によらず、種種の材料からなる薄板構造物
6を使用できる。
【0034】次に、本発明の第2実施例の構成につい
て、図2を参照しながら説明する。なお、以下の各実施
例において、第1実施例と同一構成要素は、同一符号を
付し、重複する説明は省略する。
【0035】第2実施例の特徴は、浮揚させる手段と、
搬送させる手段とが、それぞれ独立して設けられている
ことである。図2は、本発明の搬送装置の第2実施例の
斜視図である。
【0036】複数の円筒形状の音響管27(図中では4
本)が、支持枠22に取り付けられている。支持枠22
は、板状の枠であるが、梁(ラーメン)構造であっても
よい。支持枠22は、更に傾斜機構支持枠21に取り付
けられている。傾斜機構支持枠21には、傾斜附加用可
動部25−a、25−b、25−c、25−dが、それ
ぞれ4ヶ所に取り付けられている。傾斜附加用可動部2
5は、ピボット26を介して支持枠22に接続されてい
る。傾斜附加用可動部25は、傾斜アクチュエータ2
3、24により可動される。
【0037】傾斜機構支持枠21は、基底部20に接合
されており、更に、基底部20は、移動機構31により
所望の位置までに装置全体が移動できるようになってい
る。第2実施例では、移動路に段差を有する場合、段差
を乗り越えて移動可能としたベルト構造になっている。
支持枠22には、第1実施例と同様に、音響管27が取
り付けられている。
【0038】また、第1実施例と同様に、音響放射板2
8も音響管27に取り付けられている。浮揚対象となる
薄板構造板32の傾斜角を検知するセンサ29、30
が、薄板構造物32近傍に設けられ、浮揚距離と傾斜度
とを検知する。また、薄板構造板32の左右及び前後の
位置を検出するセンサ51、53が、支持枠22に設け
られる。具体的には、薄板構造板32の側面には、超音
波を放射してその反射波から測距する超音波センサが用
いられている。
【0039】この様な構成からなる第2実施例の動作に
ついて説明する。薄板構造板32は、支持枠22に取り
付けられた音響管27の音響放射板28からの放射エネ
ルギ(共鳴による)により浮揚力を得て、浮揚する。大
面積である薄板構造物32は、4つの音響管27によ
り、全体がほぼ均一な浮揚距離をもって浮揚される。音
響管27の個数を増す、もしくは、音響管27の配置を
変更することにより、薄板構造物32を支持する点を増
加させて、ほぼ均一に支持(実際は浮揚だが)すること
が可能となる。音響管27を複数個設ける構成は、コス
ト面も含めて比較的容易に構成することができ、また制
御することも困難ではない。
【0040】また、浮揚状態では、薄板構造物は、ほと
んど摩擦のない状態である。そのため、音響放射板の傾
き、更には、搬送運動に従って滑り移動をする可能性が
ある。そこで、薄板構造物32(支持枠22も含む)の
傾きをセンサ29、30によって検出するとともに、薄
板構造物32(支持枠22も含む)の前後左右の移動量
をセンサ41、43によって検知して、滑り移動を抑制
する様に、支持枠22の傾きを所定の傾斜角度に制御す
ることで案内制御を行う。支持枠22は、ピボット26
を介して傾き傾斜附加可動部25に接続されている。
【0041】更に、傾斜附加可動部25は、例えば、ラ
ックピニオン機構により動作するため、アクチュエータ
23に回転運動を与えることで支持枠22のピボット2
6に直線運動を与えることができる。この直線運動を支
持枠22の4個所のそれぞれに与えることにより支持枠
22の傾斜度を可変させることができる。
【0042】例えば、傾斜附加可動部25−dを一番下
まで下げて、他の傾斜附加可動部25−a、25−b、
25−cを上に上げれば、傾斜附加可動部25−d方向
が、一番低くなるような傾斜を与えることができる。支
持枠22を傾斜させることによる変形は、ピボット26
により調整することができる。傾斜度及び薄板構造板3
2の浮揚状態、更には薄板構造板32の運動状態は、セ
ンサ29、30、51、53により、適宜検知される。
本実施例の場合には、例えば、センサ29、30にレー
ザ変位計の様な非接触式センサを用いることで、浮揚状
態に影響が及ばないようにすることができる。傾斜度を
変化させるために4個所の傾斜附加可動部25を用いて
いるので、薄膜構造物32の安定した傾斜制御が可能で
ある。
【0043】薄板構造物32に傾斜が与えられると、任
意の速度を持って支持枠22上を滑り始める。傾斜角度
が大きければ当然速い速度で移動するため、センサ5
1、53から測定された出力信号の微分により、滑り速
度も検知することができ、アクチュエータの応答特性を
調整することが可能である。具体的には、薄板構造物3
2が、所定の方向に向かって滑る時には、滑り移動する
方向が、低い位置になっているため、その低い点が高い
位置になるように支持枠22をアクチュエータで動か
す。
【0044】更に、より速い応答特性を得るためには、
センサによって検出された低い点に対向する位置のアク
チュエータを低くする動作を行うことにより対応でき
る。つまり、対角線上にあるアクチュエータの駆動を互
いに異なる方向に動作させることで応答特性を向上させ
ている。
【0045】また、浮揚量は、音響管27への音響発生
手段(不図示)に加えられる電圧の大きさに応ずる(比
例関係)ので、浮揚量もセンサで検知することにより薄
板構造物32の浮揚量が低い側の音響管27に、より高
い電圧を与えることによっても傾斜度を制御できる。
【0046】より高精細な傾斜制御を行う時には、前述
してきた手段を適宜、組み合わせることにより、より高
い効果を得ることができる。更に、傾斜機構支持枠21
の全体は、基底部20に取り付けられている。基底部2
0には、運搬移動手段31が取り付けられる。運搬移動
手段31は、段差を乗り越えることも考慮されたキャタ
ピラが設けられている。このキャタピラにより薄板構造
板32は、所望の位置まで自由に運搬することができ
る。なお、全体の移動機構はキャタピラに拘る必要は全
くなく、通常のタイヤであってもよい。更には、移動機
構を設けることなく、薄板構造物を収納可能な保管棚の
構成であっても良い。棚形状にすれば、薄板構造物を非
接触に保管することが可能となる。
【0047】また、第2実施例では、運搬する薄板構造
物32は、一枚であるが、支持枠22、浮揚機構、そし
て傾斜制御機構を傾斜機構支持枠21に複数設けること
によって複数枚の薄板構造物32を扱うこともできる。
【0048】以上述べた様な第2実施例によれば、音響
発生手段からの音響エネルギを増幅する音響管27の一
端に取り付けられた音響放射板1からの放射音響エネル
ギにより、音響放射板28上に配置される浮揚対象物で
ある薄板構造体32と、音響放射板28との間に浮揚力
を作用させる。
【0049】薄板構造物32全体に浮揚力が作用するた
め、薄板構造物32面全体で支持された場合と等価にな
る。そのため、薄板構造物32への局所的な応力の集中
が抑制され、よって、薄板構造物32の破壊、破損から
抑制することができる。
【0050】また、薄板構造物32が大面積(薄膜構造
体32が浮揚力以上の質量がある場合も含む)の場合に
も、分割して小型化することなく、大面積のまま搬送で
きる。
【0051】また、薄板構造物32が半導体ウェハなど
の汚染を避ける必要がある構造物の場合、音響放射板1
と、非接触状態にあるため、周辺環境からの塵等による
汚染から保護することができる。
【0052】また、構成要素は複雑でなく簡易な構成で
あるために、コスト低減に寄与する。また、薄板構造物
32の材料によらず、例えば非磁性体の液晶パネルのよ
うな種種の材料からなる薄板構造物32を使用できる。
【0053】次に、本発明の第3実施例の構成につい
て、図3を参照しながら説明する。第3実施例の特徴
は、搬送装置をフォークリフトの様な荷役装置に設けた
ことである。
【0054】図3は、本発明の搬送装置の第3実施例の
斜視図である。図3は、フォークリフト(荷役装置)全
体ではなく、運搬対象となる薄板構造物を受けるフォー
ク部だけを示している。
【0055】マスト40には、フォーク41が上下に摺
動可能に設けられている。フォーク41は、フォーク支
持枠42を介してマスト40に取り付けられる。フォー
ク41には、音響放射板44及び音響管43が取り付け
られており、運搬される薄板構造物を、音響管43内で
発生した音響エネルギによって浮揚させて運搬すること
が可能となる。
【0056】傾斜が生じたことにより浮揚している薄板
構造物が、フォーク41から滑り落ちて脱落する可能性
があるが、その場合には、前述した様な傾斜制御(不図
示)をすることにより脱落を抑制することができる。
【0057】第3実施例では、フォーク41は、フォー
ク支持枠42に対して水平軸周りに回転させることが可
能である。更に、フォーク41は、フォーク支持枠42
に対して、鉛直軸に傾けることが可能である。そして、
これらの回転角や傾斜角は、被浮揚薄板構造物の浮揚状
態により制御させることができるので、被浮揚構造物
は、安定にフォーク41上に把持可能である。
【0058】以上述べた様な第3実施例によれば、音響
発生手段からの音響エネルギを増幅する音響管43の一
端に取り付けられた音響放射板44からの放射音響エネ
ルギにより、音響放射板44上に配置される浮揚対象物
である薄板構造体と、音響放射板との間に浮揚力を作用
させる。
【0059】薄板構造物全体に浮揚力が作用するため、
薄板構造物面全体で支持された場合と等価になる。その
ため、薄板構造物への局所的な応力の集中が抑制され、
よって、薄板構造物の破壊、破損から抑制することがで
きる。
【0060】また、薄板構造物が大面積(薄膜構造体が
浮揚力以上の質量がある場合も含む)の場合にも、分割
して小型化することなく、大面積のまま搬送できる。ま
た、薄板構造物が半導体ウェハなどの汚染を避ける必要
がある構造物の場合、音響放射板44と、非接触状態に
あるため、周辺環境からの塵等による汚染から保護する
ことができる。
【0061】また、構成要素は複雑でなく簡易にするこ
とができるため、コスト低減に寄与する。また、薄板構
造物の材料によらず、種種の材料からなる薄板構造物を
使用できる。
【0062】更に、フォーク41をアダプタ方式とすれ
ば、従来から使われているフォークリフト装置に容易に
取り付けることが可能となる。これにより大きな変更を
することなく、大面積の薄板構造物を運搬する装置を安
価に提供することができる。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、大
面積の薄板構造物を全面で支持することができるため、
薄板構造物の反り、若しくは破壊を抑制することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の搬送装置の第1実施例の斜視図
【図2】 本発明の搬送装置の第2実施例の斜視図
【図3】 本発明の搬送装置の第3実施例の斜視図
【図4】 従来の搬送装置の搬送状態を説明する図
【図5】 従来の搬送装置の別の搬送状態を説明する図
【図6】 従来の流体力を用いた搬送装置の斜視図
【図7】 従来の磁気力を用いた搬送装置の斜視図
【符号の説明】
1 音響放射板(音響エネルギ供給手段) 2 音響管(音響共鳴手段) 3 音響発生手段 4 容器 5 支持枠 6 薄板構造物 7、8 傾斜アクチュエータ 9、10 傾斜センサ 11、13 位置センサ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】音響波が供給され、この音響波を共鳴させ
    る音響共鳴手段と、前記音響共鳴手段の一端に設けら
    れ、前記音響共鳴手段による音響エネルギを、所定の物
    体に供給する音響エネルギ供給手段と、前記音響エネル
    ギ供給手段の角度を調整する角度調整手段とを有するこ
    とを特徴とする搬送装置。
  2. 【請求項2】前記角度調整手段は、前記音響エネルギ供
    給手段の傾斜角を調整可能な支持枠と、前記支持枠の傾
    斜角度を制御する傾斜アクチュエータと、前記支持枠の
    傾斜角を検出する傾斜センサと、前記音響エネルギ供給
    手段に配置可能な物体の平面位置を検出する位置センサ
    と、前記傾斜センサ、及び前記位置センサの出力から前
    記支持枠の傾斜角を制御する傾斜制御装置と、から構成
    されることを特徴とする請求項1 記載の搬送装置。
JP15238598A 1998-06-02 1998-06-02 搬送装置 Pending JPH11345857A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009025257A1 (ja) * 2007-08-20 2009-02-26 Tokyo Electron Limited 基板処理装置及び基板処理方法
CN115475810A (zh) * 2022-10-27 2022-12-16 湖州中江纺织机械有限公司 一种蚕框、蚕盘专用的清洗槽结构

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