JPH11345524A - 耐火電線 - Google Patents
耐火電線Info
- Publication number
- JPH11345524A JPH11345524A JP10151827A JP15182798A JPH11345524A JP H11345524 A JPH11345524 A JP H11345524A JP 10151827 A JP10151827 A JP 10151827A JP 15182798 A JP15182798 A JP 15182798A JP H11345524 A JPH11345524 A JP H11345524A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- insulating layer
- layer
- fire
- cooling
- insulating
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Insulated Conductors (AREA)
- Processes Specially Adapted For Manufacturing Cables (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 絶縁層の厚さが増しても良好な絶縁性能
を有する耐火電線を提供する。 【解決手段】 導体と、導体の外周にマイカテープを巻
き付けてなる耐火層と、耐火層の外側に樹脂を押出被覆
して形成される絶縁層とを有する絶縁線心を備えた耐火
電線であって、前記絶縁層は、押出被覆を２回に分けて
下の層の冷却後に上の層を押出被覆して形成されている
ことを特徴とする耐火電線を提供する。
を有する耐火電線を提供する。 【解決手段】 導体と、導体の外周にマイカテープを巻
き付けてなる耐火層と、耐火層の外側に樹脂を押出被覆
して形成される絶縁層とを有する絶縁線心を備えた耐火
電線であって、前記絶縁層は、押出被覆を２回に分けて
下の層の冷却後に上の層を押出被覆して形成されている
ことを特徴とする耐火電線を提供する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、非常用電源路等に
用いられる耐火電線の製造方法に関する。
用いられる耐火電線の製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】一般に、耐火電線としては、図１に示す
ように、導体１上にガラスマイカテープ、プラスチック
マイカテープ等のマイカテープを重ね巻きして耐火層２
を設け、その外側にプラスチック等の絶縁層３を設けた
絶縁線心４の上にポリオレフィン、ポリ塩化ビニル等を
押出被覆してシース５設けた構造のものが用いられてい
る。この時、高圧用のものにあっては、耐火層２の上に
プラスチックテープを巻回してなる押さえ巻きテープ層
が設けられたり、絶縁層３の上に金属遮蔽層が設けられ
るのが一般的である。
ように、導体１上にガラスマイカテープ、プラスチック
マイカテープ等のマイカテープを重ね巻きして耐火層２
を設け、その外側にプラスチック等の絶縁層３を設けた
絶縁線心４の上にポリオレフィン、ポリ塩化ビニル等を
押出被覆してシース５設けた構造のものが用いられてい
る。この時、高圧用のものにあっては、耐火層２の上に
プラスチックテープを巻回してなる押さえ巻きテープ層
が設けられたり、絶縁層３の上に金属遮蔽層が設けられ
るのが一般的である。
【０００３】耐火電線は、消防庁告示第７号の耐火電線
の基準に規定された耐火性能を有するとともに、電気用
品取締法や電気設備技術基準などに規定された構造、寸
法、電気的・機械的特性を満足する必要がある。そのた
め、絶縁層３の厚みは、電圧階級および導体サイズによ
り決められており、６００Ｖ級の場合、０．８〜３．５
ｍｍ、６ｋＶ級の場合、４．０〜５．０ｍｍ程度を必要
とする。
の基準に規定された耐火性能を有するとともに、電気用
品取締法や電気設備技術基準などに規定された構造、寸
法、電気的・機械的特性を満足する必要がある。そのた
め、絶縁層３の厚みは、電圧階級および導体サイズによ
り決められており、６００Ｖ級の場合、０．８〜３．５
ｍｍ、６ｋＶ級の場合、４．０〜５．０ｍｍ程度を必要
とする。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】絶縁層は耐火層の外側
に樹脂を押出被覆することで形成されるが、絶縁層形成
直後に水冷し、絶縁層を固化する処理を行っている。こ
れは、押出被覆時の加熱によって耐火層中に存在する気
体（空気）が膨張して絶縁層中に混入してボイドを形成
するのを防ぐためである。
に樹脂を押出被覆することで形成されるが、絶縁層形成
直後に水冷し、絶縁層を固化する処理を行っている。こ
れは、押出被覆時の加熱によって耐火層中に存在する気
体（空気）が膨張して絶縁層中に混入してボイドを形成
するのを防ぐためである。
【０００５】ところが、絶縁層の厚みが増すと絶縁層の
内部まで冷却されるのに時間がかかるようになり、絶縁
層の厚みが２．５ｍｍを越えるくらいから耐火層中の気
体が絶縁層中に混入してボイドの発生が多くなる。絶縁
層中にボイドが発生すると電圧印可時にボイドの部分で
放電が発生し絶縁性能を著しく損なうため、絶縁層厚み
の大きな絶縁線心の冷却には、加圧冷却装置が用いられ
ていた。しかし、特別な冷却装置は高価で、運転維持費
もかさむため、コスト低減の妨げとなっていた。
内部まで冷却されるのに時間がかかるようになり、絶縁
層の厚みが２．５ｍｍを越えるくらいから耐火層中の気
体が絶縁層中に混入してボイドの発生が多くなる。絶縁
層中にボイドが発生すると電圧印可時にボイドの部分で
放電が発生し絶縁性能を著しく損なうため、絶縁層厚み
の大きな絶縁線心の冷却には、加圧冷却装置が用いられ
ていた。しかし、特別な冷却装置は高価で、運転維持費
もかさむため、コスト低減の妨げとなっていた。
【０００６】本発明はこのような問題を解決するために
なされたもので、絶縁層の厚さが増しても良好な絶縁性
能を有する耐火電線を提供することを目的とする。
なされたもので、絶縁層の厚さが増しても良好な絶縁性
能を有する耐火電線を提供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明におい
ては、導体と、導体の外周にマイカテープを巻き付けて
なる耐火層と、耐火層の外周に樹脂を押出被覆して形成
される絶縁層とを有する絶縁線心を備えた耐火電線であ
って、前記絶縁層は、押出被覆を２回に分けて下の層の
冷却後に上の層を押出被覆して形成されていることを特
徴とする耐火電線が提供される。
ては、導体と、導体の外周にマイカテープを巻き付けて
なる耐火層と、耐火層の外周に樹脂を押出被覆して形成
される絶縁層とを有する絶縁線心を備えた耐火電線であ
って、前記絶縁層は、押出被覆を２回に分けて下の層の
冷却後に上の層を押出被覆して形成されていることを特
徴とする耐火電線が提供される。
【０００８】
【発明の実施の形態】耐火電線の代表的な構造は図１に
示すように、銅撚線などの導体１にガラスマイカテー
プ、プラスチックマイカテープなどのマイカテープを横
巻きまたは縦添えして設けた耐火層２、耐火層２の上に
押さえ巻きテープ層６、さらにその上にポリエチレンな
どの樹脂を押出被覆して設けた絶縁層３、絶縁層３の上
にポリオレフィンまたはポリ塩化ビニルなどの樹脂を押
出成形して形成されるシース５が設けられたものであ
る。また、使用電圧によっては絶縁線心４上に半導電層
と銅テープや銅線からなる金属遮蔽層を設けることがあ
る。
示すように、銅撚線などの導体１にガラスマイカテー
プ、プラスチックマイカテープなどのマイカテープを横
巻きまたは縦添えして設けた耐火層２、耐火層２の上に
押さえ巻きテープ層６、さらにその上にポリエチレンな
どの樹脂を押出被覆して設けた絶縁層３、絶縁層３の上
にポリオレフィンまたはポリ塩化ビニルなどの樹脂を押
出成形して形成されるシース５が設けられたものであ
る。また、使用電圧によっては絶縁線心４上に半導電層
と銅テープや銅線からなる金属遮蔽層を設けることがあ
る。
【０００９】本発明において絶縁層３は２回に分けて押
出被覆されており、下の層の冷却後に上の層を押出被覆
して形成される。２回に分けて押出被覆を行うので一度
に冷却対象となる樹脂層の厚みは小さくて済み、絶縁層
の冷却固化をすばやく行うことができる。したがって、
本発明の耐火電線は、冷却が不十分なために耐火層中に
含まれている気体が絶縁層中に混入してできるボイドの
ない、絶縁性能に優れたものとなっている。また、本発
明の耐火電線は、絶縁層を形成する際、一時に冷却する
厚みが小さいので、冷却性能が特別優れた加圧冷却装置
などの設備を必ずしも必要とせず、大気圧下での水冷で
も十分に絶縁層の冷却固化を行うことができる点で、コ
スト的にも優れている。
出被覆されており、下の層の冷却後に上の層を押出被覆
して形成される。２回に分けて押出被覆を行うので一度
に冷却対象となる樹脂層の厚みは小さくて済み、絶縁層
の冷却固化をすばやく行うことができる。したがって、
本発明の耐火電線は、冷却が不十分なために耐火層中に
含まれている気体が絶縁層中に混入してできるボイドの
ない、絶縁性能に優れたものとなっている。また、本発
明の耐火電線は、絶縁層を形成する際、一時に冷却する
厚みが小さいので、冷却性能が特別優れた加圧冷却装置
などの設備を必ずしも必要とせず、大気圧下での水冷で
も十分に絶縁層の冷却固化を行うことができる点で、コ
スト的にも優れている。
【００１０】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいてさらに具体
的に説明する。 （本発明例）断面積３８ｍｍ2 の軟銅撚線導体上に、厚
さ０．１８ｍｍのガラスマイカテープをマイカ面を導体
側に向けて１／２ラップ巻きした。同様のガラスマイカ
テープをさらに５回巻き回して耐火層を形成し、その上
を厚さ０．０５ｍｍのポリエステルテープを１／２ラッ
プで押さえ巻きした。次いで、その上にポリエチレンに
架橋剤（ジクミルパーオキサイド）、酸化防止剤（４，
４’−チオビス（３−メチル−６−tert−ブチルフェノ
ール））などを配合した架橋性樹脂組成物を押出被覆し
た後、大気圧下で水冷して２ｍｍの架橋ポリエチレン層
を形成した。続いて、同様の架橋性樹脂組成物を押出被
覆して大気圧下で水冷して２ｍｍの架橋ポリエチレン層
を設け、厚み４ｍｍの架橋ポリエチレン製の絶縁層を形
成し、絶縁線心を得た。なお、絶縁層は２回に分けて形
成されているが、外側の層を押出被覆する際の熱により
２層は一体化し、絶縁層としては１層となっている。
的に説明する。 （本発明例）断面積３８ｍｍ2 の軟銅撚線導体上に、厚
さ０．１８ｍｍのガラスマイカテープをマイカ面を導体
側に向けて１／２ラップ巻きした。同様のガラスマイカ
テープをさらに５回巻き回して耐火層を形成し、その上
を厚さ０．０５ｍｍのポリエステルテープを１／２ラッ
プで押さえ巻きした。次いで、その上にポリエチレンに
架橋剤（ジクミルパーオキサイド）、酸化防止剤（４，
４’−チオビス（３−メチル−６−tert−ブチルフェノ
ール））などを配合した架橋性樹脂組成物を押出被覆し
た後、大気圧下で水冷して２ｍｍの架橋ポリエチレン層
を形成した。続いて、同様の架橋性樹脂組成物を押出被
覆して大気圧下で水冷して２ｍｍの架橋ポリエチレン層
を設け、厚み４ｍｍの架橋ポリエチレン製の絶縁層を形
成し、絶縁線心を得た。なお、絶縁層は２回に分けて形
成されているが、外側の層を押出被覆する際の熱により
２層は一体化し、絶縁層としては１層となっている。
【００１１】得られた絶縁線心上に、半導電性テープを
横巻きして半導電層を設け、その上に軟銅テープを横巻
きして金属遮蔽層を設けた。その上にポリオレフィンを
押出成形して厚み２．３ｍｍのシースを形成し、耐火電
線を得た。
横巻きして半導電層を設け、その上に軟銅テープを横巻
きして金属遮蔽層を設けた。その上にポリオレフィンを
押出成形して厚み２．３ｍｍのシースを形成し、耐火電
線を得た。
【００１２】（比較例）絶縁層を１回の押出被覆により
設けた以外は、本発明例と同様にして耐火電線を得た。
設けた以外は、本発明例と同様にして耐火電線を得た。
【００１３】得られた本発明例と比較例の耐火電線を輪
切りして、絶縁層を観察したところ、本発明例の耐火電
線にはボイドはなかったが、比較例の耐火電線には絶縁
層の耐火層側にボイドが発生しており、その最大のもの
は１ｍｍ程度であった。
切りして、絶縁層を観察したところ、本発明例の耐火電
線にはボイドはなかったが、比較例の耐火電線には絶縁
層の耐火層側にボイドが発生しており、その最大のもの
は１ｍｍ程度であった。
【００１４】得られた耐火電線について部分放電試験を
行った。導体と金属遮蔽層間に商用周波電圧を印可し、
９．３ｋＶまで徐々に昇圧させた後、５．３ｋＶまで徐
々に降下させて、６．９ｋＶ（昇圧時）、５．３ｋＶ
（降圧時）において部分放電測定を行った判定は、両測
定においていずれかでも放電電荷量が１０ｐＣを上回っ
たものは不合格とした。結果を表１に示す。
行った。導体と金属遮蔽層間に商用周波電圧を印可し、
９．３ｋＶまで徐々に昇圧させた後、５．３ｋＶまで徐
々に降下させて、６．９ｋＶ（昇圧時）、５．３ｋＶ
（降圧時）において部分放電測定を行った判定は、両測
定においていずれかでも放電電荷量が１０ｐＣを上回っ
たものは不合格とした。結果を表１に示す。
【００１５】
【表１】
【００１６】部分放電試験の結果、表１に示すように本
発明例の耐火電線は絶縁層中にボイドなどの欠陥部分は
検出されなかったが、一方、比較例の耐火電線は絶縁層
中にボイドなどの欠陥部分が検出された。
発明例の耐火電線は絶縁層中にボイドなどの欠陥部分は
検出されなかったが、一方、比較例の耐火電線は絶縁層
中にボイドなどの欠陥部分が検出された。
【００１７】
【発明の効果】本発明の耐火電線は、絶縁層を形成する
際に、押出被覆を２回に分けて、下の層の冷却後に上の
層を押出被覆するので、押出被覆後の冷却がすばやく行
える。そのため、本発明の耐火電線は、耐火層中に含ま
れる気体が絶縁層中に混入することでできるボイドの発
生がなく、絶縁性能に優れたものである。また、特別な
冷却装置を必ずしも必要とせず、大気圧下での水冷で十
分に冷却することができるので、コスト的にも優れたも
のである。
際に、押出被覆を２回に分けて、下の層の冷却後に上の
層を押出被覆するので、押出被覆後の冷却がすばやく行
える。そのため、本発明の耐火電線は、耐火層中に含ま
れる気体が絶縁層中に混入することでできるボイドの発
生がなく、絶縁性能に優れたものである。また、特別な
冷却装置を必ずしも必要とせず、大気圧下での水冷で十
分に冷却することができるので、コスト的にも優れたも
のである。
【図１】耐火電線の構造を説明する断面図。
１ 導体 ２ 耐火層 ３ 絶縁層 ４ 絶縁線心 ５ シース ６ 押さえ巻きテープ層
Claims (1)
- 【請求項１】 導体と、導体の外周にマイカテープを巻
き付けてなる耐火層と、耐火層の外側に樹脂を押出被覆
して形成される絶縁層とを有する絶縁線心を備えた耐火
電線であって、前記絶縁層は、押出被覆を２回に分けて
下の層の冷却後に上の層を押出被覆して形成されている
ことを特徴とする耐火電線。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10151827A JPH11345524A (ja) | 1998-06-02 | 1998-06-02 | 耐火電線 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10151827A JPH11345524A (ja) | 1998-06-02 | 1998-06-02 | 耐火電線 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11345524A true JPH11345524A (ja) | 1999-12-14 |
Family
ID=15527187
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10151827A Pending JPH11345524A (ja) | 1998-06-02 | 1998-06-02 | 耐火電線 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11345524A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20140065241A (ko) * | 2012-11-21 | 2014-05-29 | 엘에스전선 주식회사 | 고압용 내화 케이블 및 그 제조방법 |
-
1998
- 1998-06-02 JP JP10151827A patent/JPH11345524A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20140065241A (ko) * | 2012-11-21 | 2014-05-29 | 엘에스전선 주식회사 | 고압용 내화 케이블 및 그 제조방법 |
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