JPH11345010A - ロボットの制御装置 - Google Patents

ロボットの制御装置

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JPH11345010A
JPH11345010A JP10152957A JP15295798A JPH11345010A JP H11345010 A JPH11345010 A JP H11345010A JP 10152957 A JP10152957 A JP 10152957A JP 15295798 A JP15295798 A JP 15295798A JP H11345010 A JPH11345010 A JP H11345010A
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JP
Japan
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force
tip
robot
torque
speed
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Application number
JP10152957A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshihiko Koyama
俊彦 小山
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/10Greenhouse gas [GHG] capture, material saving, heat recovery or other energy efficient measures, e.g. motor control, characterised by manufacturing processes, e.g. for rolling metal or metal working

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロボットの制御装置において、力センサを用
いることなく力制限制御を行う場合、演算の負荷を小さ
くする。 【解決手段】 ロボット先端に設定された3次元の座標
系のうち、定められた一つの座標軸方向に対し外部に所
定の力以上の力を発生しないように力制御するために、
定められた一つの座標軸方向に発生する力を演算する演
算手段と、この演算手段により演算された前記定められ
た一つの座標軸方向に発生する力が前記所定の力以上の
とき、その差を求める演算手段と、前記現在位置と指令
位置との偏差に応じて定められた出力トルクから前記演
算手段により演算された差の力に相当するトルクを差し
引くトルク補正手段とを設け、前記複数のサーボモータ
の出力トルクを前記トルク補正手段により補正されたト
ルクとして制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の関節を駆動
する複数のサーボモータの出力トルクを、現在位置およ
び現在速度を指令位置および指令速度と比較してその偏
差に応じて制御するロボットの制御装置に係り、特にロ
ボット先端が外部に加える力を制限するようにしたもの
に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】多関節型ロボットにお
いては、各関節を駆動するサーボモータの現在位置およ
び現在速度を検出して指令位置および指令速度と比較
し、その偏差に応じた出力トルクとなるように各サーボ
モータを制御することによってアームなどの可動部の動
作を制御している。
【0003】このような制御系において、与えられた指
令位置に向かってロボットアームが移動しているとき、
その途中に障害物があると、該ロボットアームはその障
害物に当たっても、なおそのまま目標位置に向かって移
動し続けるようにサーボモータが制御されるという状態
となる。例えば、ロボットがハンドに把持したワークを
工作機械の取付部へ取り付ける作業を行う場合、ワーク
などの精度が悪いと、ワークが取付部に至る手前で工作
機械に当たった状態となる。そして、この状態でロボッ
トアームはワークを取付部に取り付ける方向に移動し続
けるように制御される。
【0004】このような場合には、手動によってロボッ
トアームを移動させてワークを工作機械の取付部に移動
させることも困難となる。これは、ロボットアームを移
動させようとすると、サーボモータは、指令位置から外
れることとなって位置偏差が増大し、そして指令位置に
向かって移動しようとしてその出力トルクを増大させる
からである。
【0005】このような問題を、力センサを用いること
なく解消するために、特開平7−210251号公報に
は、ロボットアームなどの可動部の回転中心から先端ま
での回転平面上における距離をソフトウエアから求め、
その距離に応じてばね定数が設定値となるように位置ル
ープゲインおよび速度ループゲインを変更するようにし
て柔軟(コンプライアンス)制御を達成することが開示
されている。
【0006】しかしながら、この構成では、柔軟制御を
行う場合、各関節を駆動するサーボモータの出力トルク
を制限してロボット先端が或る値以上の力を外部に及ぼ
さないようにするために、各関節の駆動トルクについて
の計算を、各関節について、直交座標系の3つの座標軸
方向とそれら各座標軸回りとについて行わねばならず、
その演算が制御装置にとって大きな負担となる。このた
め、可動部の動作制御など、制御装置が本来負担しなけ
ればならない制御のための処理に悪影響を及ぼさないよ
うにする必要上、高速演算処理ができる制御装置を必要
とし、コスト高になるという問題を生ずる。本発明は上
記の事情に鑑みてなされたもので、その目的は、ロボッ
ト先端の力制限のための演算処理の負担を少なくするこ
とができるロボットの制御装置を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、複数の関節を駆動する複数のサーボモ
ータの出力トルクを、各サーボモータの現在位置と指令
位置とにより制御するロボットの制御装置において、ロ
ボット先端が、当該ロボット先端に設定された3次元の
座標系のうち定められた一つの座標軸方向に対し所定値
以上の力を外部に加えることがないように力制限するた
めに、前記ロボット先端が前記定められた一つの座標軸
方向に発生する力を一方向先端力として演算する第1の
演算手段と、この第1の演算手段により演算された前記
一方向先端力が前記所定値以上のとき、その差をオーバ
ー先端力として演算する第2の演算手段と、この第2の
演算手段により演算された前記オーバー先端力を発生す
る前記各サーボモータの出力トルクをオーバートルクと
して演算する第3の演算手段と、この第3の演算手段に
より演算された前記オーバートルクを前記各サーボモー
タについてその現在位置および現在速度を指令位置およ
び指令速度との偏差に応じて求めた前記出力トルクから
差し引いて補正出力トルクとして求める第4の演算手段
とを設け、前記サーボモータの出力トルクを前記第4の
演算手段により演算された前記補正出力トルクとなるよ
うに制御する構成としたことを特徴とするものである。
【0008】この構成によれば、ロボット先端が外部に
及ぼす力を制限するための演算処理は、ロボット先端の
3次元座標系の一つの座標軸方向についてだけで済む。
従って、力制限のための演算処理の負担が少なく、他の
制御のための処理に悪影響をおよぼすことを防止でき
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図1〜
図6を参照しながら説明する。図3に示すように、ロボ
ット1は、例えば垂直多関節型ロボットとして構成さ
れ、ベース2、ショルダ部3、下アーム4、上アーム
5、手首6を備えている。上記ショルダ部3はベース2
に水平方向に回転可能に設けられ、下アーム4はショル
ダ部3に垂直方向に回転可能に設けられ、上アーム5は
下アーム4に垂直方向および捻り方向に回転可能に設け
られ、手首6は上アーム5に垂直方向に回転可能に設け
られている。そして、手首6には捻り回転可能なフラン
ジ7が設けられている。
【0010】そして、ショルダ部3の水平方向の回転運
動、下アーム4の垂直方向の回転運動、上アーム5の垂
直方向および捻り方向の回転運動、手首6の垂直方向の
回転運動、およびフランジ7の捻り回転運動は、それぞ
れの関節が駆動源であるサーボモータ8〜13(図2参
照)により図示しない適宜の伝動機構を介して回転駆動
されることによって行われる。なお、図2では、ショル
ダ部3、下アーム4、上アーム5、手首6、フランジ7
を可動部として一つのブロックで示した。これに応じ
て、それらの駆動源であるサーボモータ8〜13も一つ
のブロックで示した。
【0011】上記ロボット1を制御する制御装置14
は、図2に示すように、主制御部15と、サーボ制御部
16と、駆動部17とを備えている。主制御部15は、
ティーチングペンダント18などを使用して設定された
動作プログラムを記憶している。動作プログラムには、
ロボット1の一つの動作毎にロボット先端、すなわちフ
ランジ7の先端面における捻り回転中心の位置につい
て、動作開始位置およびその方向、動作終了位置および
その方向、それら開始位置から終了位置に至るまでの途
中の経路位置およびその方向などのデータ、速度係数や
加減速度係数などのパラメータが記録されている。な
お、速度係数、加減速度係数とは、動作の許容最大速
度、許容最大加減速度に対する割合を定めたものであ
る。
【0012】そして、主制御部15は、一つの動作につ
いて、上記の動作プログラム中のデータおよびパラメー
タから速度パターンを例えば台形パターンに当てはめて
決定し、その速度パターンから各関節の位置(角度)お
よび速度(角速度)を所定のサンプリング時間、例えば
10msec経過毎に求める。なお、関節の位置は関節
の速度を積分して得る。そして、主制御部15は、速度
パターンから求めた各関節の位置および速度を、各サー
ボモータ8〜13の位置および速度に変換し、これを位
置指令値および速度指令値としてサーボ制御部16に与
えられるようになっている。
【0013】一方、各サーボモータ8〜13には、その
回転位置および回転速度を検出するために、ロータリエ
ンコーダ19〜24が設けられており、そのロータリエ
ンコーダ19〜24が検出した位置情報および速度情報
はサーボ制御部16に与えられる。サーボ制御部16
は、ロータリエンコーダ20〜24からの位置情報およ
び速度情報から各サーボモータ8〜13の現在の位置お
よび回転速度を検知し、そして、それら各サーボモータ
8〜13の現在位置を主制御部15から与えられる各サ
ーボモータ8〜13の位置指令値と比較して位置偏差を
求め、位置偏差に位置ループゲインを乗じて速度指令値
を求める。
【0014】また、サーボ制御部16は、各サーボモー
タ8〜13について、主制御部15から与えられる速度
指令値と現在の回転速度とを比較して速度偏差を求め、
この速度偏差に速度ループゲインを乗じてトルク指令値
を求める。そして、サーボ制御部16は、各サーボモー
タ8〜13のトルク指令値を駆動回路17に与え、駆動
回路17は、各サーボモータ8〜13をトルク指令値に
応じた出力トルクとなるように駆動する。これにより、
ショルダ部3、下アーム4、上アーム5、フランジ7が
駆動されてロボット先端が動作プログラムにより定めら
れた通りの動作軌跡を辿って動作し、定められた作業を
行う。
【0015】なお、実際には、サーボ制御部16は、今
回の位置指令値および速度指令値と前回の位置指令値お
よび速度指令値との差を10等分して1msec毎の位
置指令値および速度指令値に分割し、サーボモータ8〜
13の現在位置および現在速度を位置指令値および速度
指令値と比較して最終的に各サーボモータ8〜13の出
力トルクを演算するという処理(以下、通常のフィード
バック制御という)を1msec毎に行うように構成さ
れている。
【0016】ところで、サンプリング時間経過毎の各サ
ーボモータ8〜13の位置指令値および速度指令値を求
めるには、まず、各関節について、ショルダ部3はベー
ス2に対する位置および速度、下アーム4はショルダ部
3に対する位置および速度というように、各可動部3〜
7を支えている部分に対する位置および速度を求める必
要がある。これに対し、動作プログラムに記録された動
作開始位置とその方向、動作終了位置とその方向、それ
ら開始位置から終了位置までの途中の経路位置とその方
向は、全てロボット1の基準座標系におけるロボット先
端(図2にPで示すフランジ7の先端面における捻り回
転中心の位置)のものとして記録されている。
【0017】従って、動作プログラムに記録された各位
置とその方向から求められる速度パターンは、ロボット
先端のものであるから、各サーボモータ8〜13の位置
指令値および速度指令値を求めるには、まず、基準座標
系でのロボット先端の位置および速度から各関節の位置
および速度を演算しなければならない。そして、それら
各関節の位置および速度を各関節間での相対的な位置と
速度とに変換し、最後に各関節の相対的な位置と速度
と、伝動機構の減速比とに基づいて各サーボモータ8〜
13の位置と速度を求めなければならない。
【0018】そのために、図4に示すように、各関節に
は、3次元の座標系O0 〜O6 が設定されている。この
うち、ベース部2の座標系O0 は、ロボット1の基準座
標系として不動のものであり、他の座標系O1 〜O6 は
関節の回転によって位置と向きが変化する。また、フラ
ンジ7の座標系O6 については、フランジ7の先端面上
で2つの座標軸、フランジ7の捻り回転軸上で1つの座
標軸を定めるという制約はあるが、x6 ,y6 ,z6 の
3つの座標軸の方向は使用者において自由に設定できる
ようになっている。
【0019】そして、上述したようにして速度パターン
から求められたロボット先端についての各サンプリング
時間毎の速度から、各関節の速度を求めるには、周知の
ように逆ヤコビアン行列を用いて演算によって行われ
る。この場合の逆ヤコビアン行列は、基準座標系O0 の
x0 ,y0 ,z0 の3つの座標軸方向の並進運動とそれ
ら各座標軸に回りの回転運動についての6行6列の行列
式となる。基準座標系O0 において、各関節の各サンプ
リング時間毎の位置と速度とが逆ヤコビアン行列を用い
て求められると、次に座標変換が行われて各関節の相対
的な位置と速度とが演算される。そして、各関節の相対
的な位置および速度と伝動機構の減速比から各サーボモ
ータ8〜13の位置指令値と速度指令値とが求められる
のである。
【0020】さて、この実施例では、ロボット先端の座
標系O6 における一つの座標軸方向、例えばz6 座標軸
方向について力制限制御(柔軟制御)を行うことができ
るようになっている。この力制限制御が必要となる場合
を図5〜図7に例示する。まず、図5の例は、シリンダ
25に保持されているワーク26をフランジ7に取付け
られたハンド27で把持する。この状態で、ワーク26
は、機械装置のピストン28によりシリンダ25から押
し出されてくるが、このとき、ハンド27によるワーク
26の把持位置がずれることのないようにする。このよ
うな場合に、ピストン28によるワーク26の押し出し
方向がロボット先端の座標系O6 のz6 座標軸方向とな
るように設定してz6 座標軸方向の力制限を行うと、ピ
ストン28によるワーク26の押し出し速度が速くて
も、ハンド27はワーク26によりz6 座標軸方向に押
されて移動し、その結果、ワーク26に対するハンド2
7の把持位置がずれることはない。
【0021】図6の例は、ワーク29を旋盤のチャック
30に嵌め込む作業を、ハンド27で把持したワーク2
9をチャック30の先端面に押し当てて滑らせることに
よって行う。この場合、ワーク29をチャック30の先
端面に押し当てる方向をz6座標軸方向となるようにロ
ボット先端の座標系O6 を設定すれば、ワーク29の押
し当て力を制限した状態でワーク29をチャック30の
先端面上で滑らせることができる。
【0022】図7の例は、ハンド27により把持したワ
ーク31を基準台32に押し当ててその長さを測定し、
合格品を斜めにセットされたパレット33に収納する。
このとき、基準台32への押し当て方向とパレット33
への収納方向を同じにし、その方向をz6 座標軸方向と
なるようにロボット先端の座標系O6 を設定すれば、そ
のようにワーク31の押し当て力や収納力を制限した状
態でワーク31を基準台32に押し当てたり、パレット
33の表面にワーク31を滑らせながらパレット33に
収納することができる。
【0023】このように本実施例では、ロボット先端が
外部に加える力のうち、ロボット先端の座標系O6 のz
6 座標軸方向についての外部に加える力を或る力以上と
ならないように制限するものである。そのために、本実
施例では、まず、ロボット先端が座標系O6 のz6 座標
軸方向について外部に加える力を演算しその外部に加え
る力が制限力よりも大きいとき、その差をオーバー先端
力として求め、そのオーバー先端力を発生する各関節の
トルクをオーバートルクとして演算する。
【0024】そして、各サーボモータ8〜13について
通常のフィードバック制御により得られるトルクからオ
ーバートルク分だけ差し引した値をトルク指令値として
駆動部17に与えれば、或る力以上の力を外部に加えな
いように制限を加えることができるものである。
【0025】さて、ロボット先端が外部に加える力と各
関節の駆動トルクとの関係は、次の式(1)で表され
る。
【0026】
【数1】
【0027】この式(1)は、各関節が右辺のトルクを
発生した場合、ロボット先端が左辺で示すような力を外
部に加えることを意味している。なお、上記式3におい
て、添字Tは基本座標系O1 に転置したものであること
を示す。
【0028】そして、ロボット先端が座標系O6 のz6
座標軸方向について外部に加える力は、上記式(1)の
z6 座標軸方向についてだけの式により求めることがで
きる。この式を次の式(1)に示す。
【0029】
【数2】 なお、式(2)において、zの添字はロボット先端の座
標系O6 のz6 座標軸方向だけについてのものであるこ
とを示す(以下の各式において同じ)。
【0030】また、逆に、ロボット先端が或る力を外部
に及ぼすような各関節のトルクは、次の式(3)により
求めることができる。
【数3】 そして、ロボット先端がその座標系O6 のz6 座標軸方
向に関して外部に或る力を及ぼすような各関節のトルク
は次の式(4)により求めることができる。
【0031】
【数4】
【0032】以上のような基本的な考え方による力制限
の内容を図1に示すアルゴリズムを参照しながら、より
具体的に説明する。まず、主制御部15は、重力推定ト
ルクを演算する(ステップSA)。一方、サーボ制御部
16は、前述したように主制御部15から与えられる各
サーボモータ8〜13についての位置指令および速度指
令と各サーボモータ8〜13の現在位置および現在速度
とを比較し、各サーボモータ8〜13の駆動トルクを演
算する。
【0033】各関節には、可動部3〜7の重量に基づく
モーメントが作用しているため、可動部3〜7を或る姿
勢に保持するには、各関節に上記モーメントと大きさが
等しく方向が逆のトルクを加えなければならないが、こ
のトルクを重力推定トルクと称する。そして、サーボ制
御部16は、上記の通常のフィードバック制御により得
られた駆動トルクに上記重力推定トルク分を加えたもの
を各サーボモータ8〜13のトルク指令値(Tm)とす
る(ステップS1)。なお、フィードバック制御の方式
によっては、重力推定トルクがフィードバック制御の中
に含まれており、加えること(ステップS1)を省略す
る場合もある。
【0034】次に、サーボ制御部16は、力制御を行う
か否かを判断する。主制御部15は、動作プログラムに
より力制限を行う段階に入ったことを検知すると、力制
限指令をサーボ制御部16に出力するので、サーボ制御
部16は、主制御部15から力制限指令を受けたか否か
によって力制御を行うか否かを判断する(ステップS
2)。なお、力制限を行う段階は、通常は一つの動作の
終了近くのときで、ロボット先端の速度は低い。
【0035】ステップS2で力制御を行わないと判断し
た場合には、サーボ制御部16は、ステップS1で演算
したトルク指令値を駆動部17に出力し(ステップS
9)、駆動部17は、そのトルク指令に基づいて各サー
ボモータ8〜13を駆動する。
【0036】ステップS2で力制御を行うと判断した場
合、まず、トルク指令値から重力推定トルクを減じて原
トルクを求める演算を行う(ステップS3)。この演算
を行う理由は次の通りである。すなわち、ステップS1
で演算したサーボモータ8〜13のトルク中には、重力
推定トルク分が含まれている。ところが、本実施例で
は、トルク指令値のオーバートルク分を求めてロボット
先端の座標系O6におけるz6 座標軸方向の力を或る値
を越えないように制限するものであるから、そのオーバ
ートルクを求める場合、トルク指令中に重力推定トルク
分が含まれていては、可動部3〜7の重量を支えられな
い場合がでてくるからである。
【0037】一方、主制御部15が動作プログラムから
力制御を行う段階に入ったことを検知すると、該主制御
部15は、ロボット先端の座標系O6 のz6 座標軸に関
するヤコビアン行列を演算し(ステップSB)、次に同
じくz6 座標軸に関する逆ヤコビアン行列を演算する。
【0038】そして、サーボ制御部16は、原トルクを
演算した後、主制御部15が演算したz6 座標軸の逆ヤ
コビアン行列の演算結果を入力し、式(2)を用いて原
トルクによりロボット先端が外部に対しロボット先端の
座標系O6 のz6 座標軸方向に及ぼす力(先端力)を演
算する(ステップS4:第1の演算手段)。
【0039】次に、サーボ制御部16は、ステップS4
で求めたz6 座標軸方向の先端力が制限しようとする規
定値を越えているか否かを判断し(ステップS5)、先
端力が制限力以下である場合には、「YES」と判断し
てステップS1で求めたトルク指令値をそのまま駆動部
17に与える。
【0040】z6 座標軸方向の先端力が制限しようとす
る力を越えていた場合には、サーボ制御部16は、ステ
ップS5で「NO」と判断し、オーバー先端力を次に示
す式(5)により演算する(ステップS6:第2の演算
手段)。
【0041】
【数5】
【0042】次いでサーボ制御部16は、主制御部15
が演算したz6 座標軸のヤコビアン行列の演算結果を入
力し、オーバー先端力の発生原因である関節のオーバー
トルクの値を前記式4により演算する(ステップS7:
第3の演算手段)。次いで、サーボ制御部16は、ステ
ップS1で求めた各関節のトルク指令からステップS7
で求めたオーバートルクを差し引き、これをトルク指令
値として駆動部17に与える(ステップS8:第4の演
算手段)。これにより、各サーボモータ8〜13は、ロ
ボット先端の座標系O6 のz6 座標軸方向に対してfz
を越える力を外部に加えないように制御される。
【0043】このように本実施例によれば、力制限を加
える場合、ヤコビアン行列および逆ヤコビアン行列を演
算するが、そのヤコビアン行列および逆ヤコビアン行列
はロボット先端の座標系O6 のz6 座標軸方向について
だけとなる。従って、式(4)で使用するヤコビアン行
列は1行6列、式(2)で使用する逆ヤコビアン行列も
同じく1行6列であるから、その演算を比較的短時間で
済ますことができる。
【0044】ちなみに、従来の力制限は、位置ループゲ
インと速度ループゲインを変更することにより行う方式
であるから、ヤコビアン行列は6行6列のものを演算し
なければならず、その演算に多くの時間を要していた。
そして、従来では、位置ループゲインと速度ループゲイ
ンを変更して先端力を制限した後、その先端力になるよ
うに基準座標系O1 で各関節のトルク計算を行い、これ
をトルク指令値として駆動部に出力するようにしていた
が、この場合、そのトルク計算はサーボ制御部が行わね
ばならないものであった。このため、サーボ制御部の計
算負荷が大きくなっていた。
【0045】これに対し、本実施例では、ヤコビアン行
列および逆ヤコビアン行列の演算を短時間で済ますこと
ができるので、他の制御のために時間を割くことがで
き、処理能力の高いものとしなくとも良くなる。しか
も、サーボ制御部16は、トルク計算を行わなくとも良
い上、力制限制御を行うためのヤコビアン行列、および
逆ヤコビアン行列の演算は演算処理能力の大きな主制御
部15が行うので、主制御部15およびサーボ制御部1
6共に、演算能力の大きなものとしなくとも済む。図8
は本発明を4自由度の直交座標型ロボットに適用した他
の実施例を示す。この実施例の直交座標型ロボットは、
X方向(縦方向)に移動する可動部と、このX方向(横
方向)可動部に設けられてY方向に移動する可動部と、
このY方向可動部に設けられてZ方向(上下方向)に移
動する可動部と、このZ方向可動部に設けられて回転運
動を行う可動部とからなるものである。
【0046】力制限を行うためのアルゴリズムは前記し
た6自由度の垂直多関節型ロボットとほぼ同様である
が、4自由度の直交座標型ロボットでは、各関節に可動
部の重量によるモーメントが作用しない構造であるの
で、重力推定トルクを演算する必要がない。また、ヤコ
ビアン行列および逆ヤコビアン行列も、2行2列でほぼ
1となるので、主制御部15に力制限のための演算の負
担はほとんどかからない。なお、本発明は上記し且つ図
面に示す実施例に限定されるものではなく、適用可能な
ロボットは垂直多関節型、直交座標型のものに限られな
いなど、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施
できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す力制限アルゴリズムを
示す図
【図2】電気的構成を示すブロック図
【図3】垂直多関節型ロボットの斜視図
【図4】6自由度の垂直多関節型ロボットの座標系を示
す図
【図5】力制限制御が必要な場合の第1の例を示す図
【図6】力制限制御が必要な場合の第2の例を示す図
【図7】力制限制御が必要な場合の第3の例を示す図
【図8】本発明の他の実施例を示す図1相当図
【符号の説明】
1はロボット、3〜7は可動部、8〜13はサーボモー
タ、15は出力制御部(第1〜第4の演算手段)であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G05D 17/02 H02P 7/67 A H02P 7/67 G05B 19/18 D

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の関節を駆動する複数のサーボモー
    タの出力トルクを、各サーボモータの現在位置と指令位
    置とにより制御するロボットの制御装置において、 ロボット先端が、当該ロボット先端に設定された3次元
    の座標系のうち定められた一つの座標軸方向に対し所定
    値以上の力を外部に加えることがないように力制限する
    ために、 前記ロボット先端が前記定められた一つの座標軸方向に
    発生する力を一方向先端力として演算する第1の演算手
    段と、 この第1の演算手段により演算された前記一方向先端力
    が前記所定値以上のとき、その差をオーバー先端力とし
    て演算する第2の演算手段と、 この第2の演算手段により演算された前記オーバー先端
    力を発生する前記各サーボモータの出力トルクをオーバ
    ートルクとして演算する第3の演算手段と、 この第3の演算手段により演算された前記オーバートル
    クを前記各サーボモータについてその現在位置および現
    在速度を指令位置および指令速度との偏差に応じて求め
    た前記出力トルクから差し引いて補正出力トルクとして
    求める第4の演算手段とを設け、 前記サーボモータの出力トルクを前記第4の演算手段に
    より演算された前記補正出力トルクとなるように制御す
    る構成としたことを特徴とするロボットの制御装置。
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