JPH11344618A - 偏光板粘着シートの製造方法 - Google Patents

偏光板粘着シートの製造方法

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JPH11344618A
JPH11344618A JP10151387A JP15138798A JPH11344618A JP H11344618 A JPH11344618 A JP H11344618A JP 10151387 A JP10151387 A JP 10151387A JP 15138798 A JP15138798 A JP 15138798A JP H11344618 A JPH11344618 A JP H11344618A
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JP
Japan
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polarizing plate
sodium acetate
concn
film
adhesive layer
Prior art date
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Pending
Application number
JP10151387A
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English (en)
Inventor
Takahiko Sawada
貴彦 澤田
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温高湿の環境下でも保護膜の分解や偏光板
の褪色が起こらず、粘着剤層との剥離が起こらない偏光
板粘着シートの製造方法を提供する。 【解決手段】 保護膜として3酢酸セルロースフィルム
を用いた偏光板に、濃度が0.5〜5重量%である酢酸
ナトリウム水溶液を塗布し、乾燥させた後、該塗布面に
粘着剤層を積層する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶セルに貼り合
わせ、表示装置として使用される偏光板粘着シートの製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶セルの複屈折性を利用した高
コントラストな液晶表示ディスプレイは一般的に用いら
れており、液晶セルの複屈折性に基づく楕円偏光による
表示面の着色をなくすために、液晶パネルに偏光板が貼
り合わされている。上記偏光板の表面には3酢酸セルロ
ースフィルムが保護膜として貼り合わされたものがあ
る。この偏光板の耐久性を調べるために、60℃、95
%RHという高温高湿環境で劣化促進試験を行うと、保
護膜である3酢酸セルロースフィルムが加水分解して脆
化する結果、偏光板が褪色する。更に、粘着剤層に発泡
が生じたり、偏光板と粘着剤層とが剥離するという問題
がある。
【0003】一方、このような液晶表示ディスプレイは
使用環境の多様化が進んでおり、車内や屋外などの高温
高湿下での使用機会が増えてきている。従って、これに
用いる偏光板には高温高湿条件においても保護膜が脆化
せず、偏光板の褪色が起こらず、偏光板が粘着剤層から
剥離することのない性能が要求されている。
【0004】上記の問題点を解消するものとして、片面
にアクリル系重合樹脂の塗膜層が形成された偏光板(特
開昭53−97851号公報)が、また、表面に酸化金
属やフッ素系ポリマーの防湿層が設けられた偏光板(特
開平3−148603号公報)が知られている。
【0005】しかしながら、上記いずれの公報に記載の
ものも、表面層である塗膜層や防湿層を形成するための
塗布工程が必要であり、製造能率やコストの面で不利で
ある。また、これらの表面層を用いたものは、3酢酸セ
ルロースを保護膜としたものと比べ偏光度や画像のコン
トラスト等の光学性能が劣るという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題に
鑑みてなされたものであり、高温高湿の環境下でも保護
膜の分解や偏光板の褪色が起こらず、粘着剤層との剥離
が起こらない偏光板粘着シートの製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の偏光板粘着シー
トは、保護膜として3酢酸セルロースフィルムを用いた
偏光板に、濃度が0.5〜5重量%である酢酸ナトリウ
ム水溶液を塗布し、乾燥させた後、該塗布面に粘着剤層
を積層することを特徴とするものである。
【0008】本発明でいう偏光板とは、今日量産されて
いる通常の偏光板であり、液晶表示セルと共に電子部品
として機能するものである。偏光子の構成成分のうち、
2色性物質は1軸延伸ポリビニルアルコール沃素錯体ま
たはポリビニルアルコール−2色性染料であり、偏光子
の両面に保護膜として3酢酸セルロースフィルムが積層
されたものである。また、位相差板と積層し、楕円偏光
板として用いられるものも当然本発明の対象とされる。
【0009】3酢酸セルロースフィルム面に塗布する酢
酸ナトリウム水溶液は0.5〜5重量%のものを用い
る。この理由は0.5重量%よりも薄いと充分な耐湿性
が得られず、5重量%を超えると3酢酸セルロースフィ
ルム面で酢酸ナトリウムが析出物となって残留し、この
ために粘着剤層との接着性が悪くなるからである。
【0010】酢酸ナトリウムは上記濃度範囲の水溶液の
固形分として均一な厚みの層を形成する必要がある。水
溶液を肉眼で水滴と認められるほどの大きさで散布した
り、不均一な厚みで塗布すると、固形分が部分的に偏っ
て不均一に存在することになる。酢酸ナトリウム水溶液
の塗布方法は特に限定されないが、酢酸ナトリウム水溶
液を均一な厚みの層として塗布するためには、フィルム
面の曇りとして見られるようなごく小さい水滴として噴
霧することが効果的である。一例として超音波加湿器に
より霧状に噴霧する方法が、薄く均一に塗膜を形成する
ことができるので好ましい。
【0011】塗布された酢酸ナトリウム水溶液の水分の
大部分は酢酸セルロースフィルムに吸収される。表面に
残った水分は自然乾燥させてもよく、加熱等による強制
乾燥は必ずしも必要としないが、偏光板に影響を与えな
い範囲で乾燥手段を採ってもよい。このようにして該フ
ィルム表面には酢酸ナトリウムの層が形成され、これに
より耐熱性、耐水性が付与される。
【0012】形成された酢酸ナトリウム層の上に積層す
る粘着剤層としては、アクリル系粘着剤を用いるのが耐
久性にすぐれているので好ましい。偏光板に積層される
粘着剤層の厚みは通常20〜30μmである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例を説明す
る。 偏光板:沃素を吸着配向させたポリビニルアルコール系
フィルムの表面に3酢酸セルロースの保護膜を有する偏
光板(サンリッツ社製,LLC2 −9518RE)を用
いた。 アクリル系粘着剤:アクリル酸エステルを主成分とする
モノマーを共重合して得られたポリマー溶液にイソシア
ネート系硬化剤を配合したものを用いた。 粘着剤層の作製:シリコーン離型処理したポリエチレン
テレフタレートフィルムに、上記粘着剤を乾燥後の平均
厚みが25μmとなるように塗布し、110℃のオーブ
ンで5分間乾燥して粘着剤層を形成した。
【0014】(実施例1)超音波加湿器を用いて、0.
5重量%の酢酸ナトリウム水溶液を偏光板の片面の酢酸
セルロースフィルム面に噴霧した。噴霧量は微小な水滴
により該フィルム面が曇る程度とした。これを室温で放
置し、噴霧した水溶液の水分がなくなって曇りが消えて
から、この面に上記粘着剤層を貼り合わせて偏光板粘着
シートを得た。
【0015】(実施例2)酢酸ナトリウム水溶液の濃度
を4.7重量%としたこと以外は実施例1と同様にして
偏光板粘着シートを得た。
【0016】(比較例1)酢酸ナトリウム水溶液を噴霧
しなかったこと以外は実施例1と同様にして偏光板粘着
シートを得た。
【0017】(比較例2)酢酸ナトリウム水溶液の濃度
を0.1重量%としたこと以外は実施例1と同様にして
偏光板粘着シートを得た。
【0018】(比較例3)酢酸ナトリウム水溶液の濃度
を10重量%としたこと以外は実施例1と同様にして偏
光板粘着シートを得た。
【0019】評価試験 実施例及び比較例で得た偏光板粘着シートを230mm
×175mmの長方形に裁断し、ポリエチレンテレフタ
レートフィルムを除去し、ラミネーターにより粘着剤層
面をガラス板に3kg/cm2 の圧力で貼り合わせた。
これを50℃、5atmのオートクレーブで10分間処
理した後、60℃、95%RHの高温高湿条件下で12
0時間放置するという耐久性試験を行い、偏光板の褪色
と保護膜の分解及び粘着剤層の発泡の有無と、偏光板と
粘着剤層との剥がれの有無を観察した。その結果を表1
に示した。
【0020】
【表1】
【0021】
【発明の効果】本発明の偏光板粘着シートの製造方法に
よると、高温高湿の環境下でも保護膜の分解や偏光板の
褪色が起こらず、粘着剤層との剥離が起こらない偏光板
粘着シートを得ることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 保護膜として3酢酸セルロースフィルム
    を用いた偏光板に、濃度が0.5〜5重量%である酢酸
    ナトリウム水溶液を塗布し、乾燥させた後、該塗布面に
    粘着剤層を積層することを特徴とする偏光板粘着シート
    の製造方法。
JP10151387A 1998-06-01 1998-06-01 偏光板粘着シートの製造方法 Pending JPH11344618A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010196056A (ja) * 2000-03-27 2010-09-09 Daicel Chem Ind Ltd 酢酸セルロース及びその製造方法
CN105283784A (zh) * 2013-08-01 2016-01-27 株式会社Lg化学 用于制造偏振膜的方法、偏振膜制造装置和使用其制造的偏振膜

Cited By (5)

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CN105283784B (zh) * 2013-08-01 2018-04-17 株式会社Lg化学 用于制造偏振膜的方法、偏振膜制造装置和使用其制造的偏振膜
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