JPH11344590A - 制御棒挿入状態監視装置 - Google Patents

制御棒挿入状態監視装置

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JPH11344590A
JPH11344590A JP10151691A JP15169198A JPH11344590A JP H11344590 A JPH11344590 A JP H11344590A JP 10151691 A JP10151691 A JP 10151691A JP 15169198 A JP15169198 A JP 15169198A JP H11344590 A JPH11344590 A JP H11344590A
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discrete
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result
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JP10151691A
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English (en)
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Kan Abe
簡 阿部
Hiroshi Inushima
浩 犬島
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Abstract

(57)【要約】 【課題】 制御棒が原子炉の炉心まで確実に挿入された
か否かを監視する。 【解決手段】 制御棒位置指示装置検出器(不図示)か
らの制御棒過渡位置信号をA/D変換し、変換したデー
タ(Yi )を、離散ウェーブレット変換し、更に離散逆
ウェーブレット変換し、この逆変換結果の各スケール
(1,2,・・・,j)ごとの出力の平均値を平均値演
算器18,19,20で求め、求めた各平均値と設定器
22,24,26で予め設定されている制御棒が正常に
挿入されたときに得られる平均値(正常値)とを比較器
21,23,25で比較し、例えば、いずれかの比較結
果が正常値の3倍を超えると、比較器27に出力する。
この出力と、設定器28の設定値とを比較器27で比較
して異常か否かを判断し、異常であれば警報出力30を
発生する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、原子力発電所に
おける制御棒落下に伴う原子炉底での反動を検出して、
制御棒が確実に挿入されたことを確認するための、制御
棒挿入状態監視装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6は例えば三菱電機技報Vol.5
9,No.2,1985年2月「制御棒過渡位置検出装
置」三菱電機発行第59頁に示された、従来の制御棒落
下にともなう誘導起電力の波形を表示する制御棒挿入状
態監視装置の構成図である。図において、1は制御棒駆
動軸、2は制御棒位置指示装置検出器、3は制御棒位置
指示装置検出器2の電源供給ラインに接続された導体抵
抗、4は検出器用電源、7は制御棒の落下にともなう電
圧降下、8は制御棒過渡位置検出装置、9は検出器2の
インダクタンス変化のよる電圧変化を示す電圧波形、1
0は電圧波形で、電圧波形9の低周波成分を取り出し誘
導起電力による電圧波形変化として表示した場合の波形
であり、制御棒過渡位置信号となる。
【0003】従来は、図6に示したように制御棒落下に
ともなう誘導起電力の電圧波形10を人間が見て、制御
棒が確実に原子炉に挿入されたことを確認していた。こ
の作業は電圧波形10の立ち上がりの形状や制御棒が原
子炉の炉底で数回バウンドすることなどから判断する熟
練を要する作業であり、また、制御棒の数量も原子炉出
力が大きいものでは50数本におよんでいるので、作業
に長時間を要した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の制御棒挿入状態
監視装置は以上のように構成されているので、誘導起電
力の電圧波形変化の人間による認識は、個人差が大きく
また人間の負荷も大きいという問題点があった。このた
め、制御棒が確実に原子炉内に挿入されたかどうかの判
定に問題があった。
【0005】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、検出された誘導起電力の電圧波
形変化をパターン化して制御棒が原子炉に挿入されたこ
との自動判別をする制御棒挿入状態監視装置を得ること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】(1)この発明に係る制
御棒挿入状態監視装置は、制御棒挿入時に検出される制
御棒過渡位置信号をA/D変換し、この変換データを離
散ウェーブレット変換して更にこの変換結果を離散逆ウ
ェーブレット変換し、この逆変換結果の平均値を求める
演算手段と、上記平均値と、上記制御棒の正常挿入時の
制御棒過渡位置信号を上記演算手段で演算して得られる
平均値を正常値として比較し、その比較結果に応じて制
御棒の挿入状態を判断する比較手段とを備えたものであ
る。
【0007】(2)また、制御棒挿入時に検出される制
御棒過渡位置信号をA/D変換し、この変換データを離
散ウェーブレット変換して更にこの変換結果を離散逆ウ
ェーブレット変換し、この逆変換結果の分散値を求める
演算手段と、上記分散値と、上記制御棒の正常挿入時の
制御棒過渡位置信号を上記演算手段で演算して得られる
分散値を正常値として比較し、その比較結果に応じて制
御棒の挿入状態を判断する比較手段とを備えたものであ
る。
【0008】(3)また、制御棒挿入時に検出される制
御棒過渡位置信号をA/D変換し、この変換データを離
散ウェーブレット変換して更にこの変換結果を離散逆ウ
ェーブレット変換し、この逆変換結果の歪度を求める演
算手段と、上記歪度と、上記制御棒の正常挿入時の制御
棒過渡位置信号を上記演算手段で演算して得られる歪度
を正常値として比較し、その比較結果に応じて制御棒の
挿入状態を判断する比較手段とを備えたものである。
【0009】(4)また、制御棒挿入時に検出される制
御棒過渡位置信号をA/D変換し、この変換データを離
散ウェーブレット変換して更にこの変換結果を離散逆ウ
ェーブレット変換し、この逆変換結果の尖度を求める演
算手段と、上記尖度と、上記制御棒の正常挿入時の制御
棒過渡位置信号を上記演算手段で演算して得られる尖度
を正常値として比較し、その比較結果に応じて制御棒の
挿入状態を判断する比較手段とを備えたものである。
【0010】(5)上記(1)〜(4)のいずれか1項
において、演算手段は、制御棒挿入時に検出される制御
棒過渡位置信号をA/D変換し、この変換データを離散
ウェーブレット変換して更にこの変換結果を離散逆ウェ
ーブレット変換し、この逆変換結果の任意のスケールの
平均値、分散値、歪度、または尖度を求める演算手段と
すると共に、比較手段は、上記任意のスケール毎に求め
た演算結果と、この演算結果に対応し上記制御棒の正常
挿入時の制御棒過渡位置信号を上記演算手段で演算して
得られる上記任意のスケール毎の正常値とを比較し、そ
の比較結果に応じて制御棒の挿入状態を判断する比較手
段としたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、この発明の
実施の形態1を図について説明する。図1はこの発明の
実施の形態1による制御棒挿入状態監視装置を示す構成
図である。11は図6に示す制御棒位置指示装置検出器
2からの信号である誘導起電力の電圧波形10を、所定
時間ごとにサンプリングしてアナログ・ディジタル変換
し、複数個の時系列データYi (i=1,2,・・・,
N)を出力するA/D変換器(サンプリング手段)、1
2は時系列データYi に基づいて警報を出す異常検出処
理装置である。
【0012】図2は異常検出処理装置12の詳細な構成
を示す構成図であり、図において、13はA/D変換器
11から出力された時系列データYi に基づいて誘導起
電力の電圧波形10の離散ウェーブレット変換を演算す
る離散ウェーブレット変換演算器、14は離散ウェーブ
レット変換演算器13から出力された離散ウェーブレッ
ト変換に基づき離散逆ウェーブレット変換を演算する離
散逆ウェーブレット変換演算器、15,16,17は離
散逆ウェーブレット変換演算器14から出力された結果
で1,2,・・・,J個のスケールに分割される。18
は離散逆ウェーブレット変換演算器14から出力された
スケール1の平均値を演算する平均値演算器1、19は
離散逆ウェーブレット変換演算器14から出力されたス
ケール2の平均値を演算する平均値演算器2、20は離
散逆ウェーブレット変換演算器14から出力されたスケ
ールjの平均値を演算する平均値演算器j、なおこの平
均値演算器はj個設定しておく。
【0013】22は制御棒が正常に挿入された場合の離
散逆ウェーブレット変換のスケール1の平均値を記憶す
る設定器1、21は平均値演算器1(18)により演算
された誘導起電力の電圧波形の離散ウェーブレット変換
の離散逆ウェーブレット変換のスケール1の平均値と設
定器22に記憶された、正常時の離散ウェーブレット変
換の離散逆ウェーブレット変換のスケール1の平均値を
比較する比較器1である。
【0014】24は制御棒が正常に挿入された場合の離
散逆ウェーブレット変換のスケール2の平均値を記憶す
る設定器2、23は平均値演算器1(19)により演算
された誘導起電力の電圧波形の離散ウェーブレット変換
の離散逆ウェーブレット変換のスケール1の平均値と設
定器24に記憶された、正常時の離散ウェーブレット変
換の離散逆ウェーブレット変換のスケール2の平均値を
比較する比較器2である。
【0015】26は制御棒が正常に挿入された場合の離
散逆ウェーブレット変換のスケールjの平均値を記憶す
る設定器j、25は平均値演算器1(20)により演算
された誘導起電力の電圧波形の離散ウェーブレット変換
の離散逆ウェーブレット変換のスケール1の平均値と設
定器26に記憶された、正常時の離散ウェーブレット変
換の離散逆ウェーブレット変換のスケールjの平均値を
比較する比較器jである。
【0016】なお、図では比較器21、比較器23、比
較器25という具合に3個で代表して表記しているが、
実際にはj個の比較器が必要である。同様に設定器2
2、設定器24、設定器26という具合に3個で代表し
て表記しているが、実際にはj個の設定器が必要であ
る。
【0017】28は比較器1(21)、比較器2(2
3),...,比較器j(26)において制御棒が正常
に挿入された場合の許容パターンを記憶する設定器Mで
ある。27は比較器1(21),比較器2(2
3),...,比較器j(26)の比較結果と設定器M
に記憶された正常時の許容パターンを比較する比較器、
29は比較器27の比較結果に基づいて警報を出力する
警報発生器である。
【0018】なお、離散ウェーブレット変換演算器13
から平均値演算器18,19,20までで演算手段が構
成され、比較器21,23,25から比較器27、設定
器28までで比較手段が構成される。
【0019】次に動作について説明する。まず、従来の
ものと同様に、制御棒挿入状態監視装置で測定されたは
誘導起電力の電圧波形10をA/D変換器11が所定時
間ごとにサンプリングしてアナログ・ディジタル変換
し、複数個の時系列データYi (i=1,2,・・・,
N)を出力する。
【0020】そして、複数個の時系列データYi が異常
検出処理装置12に入力されると、異常検出処理装置1
2における離散ウェーブレット変換演算器13が以下に
示すように、時系列データYi から離散ウェーブレット
変換を演算する。
【0021】
【数1】
【0022】一般に2つの整数j,kによって、(b,
1/a)=(2-jk ,2j )と置いて離散化する。
【0023】
【数2】
【0024】と表現される。式(2)の逆変換は下記の
式(3)で表現される。
【0025】次に、離散ウェーブレット変換演算器13
からの出力から、異常検出処理装置12における離離散
逆ウェーブレット変換演算器14が以下に示すように、
離散逆ウェーブレット変換を演算する。離散逆ウェーブ
レット変換結果はスケール1,2,・・・,Jで示され
る。
【0026】
【数3】
【0027】式(3)の離散ウェーブレット変換の信号
平面は幅1/2j 、高さα2j の長方形に分割され
る。セルそれぞれに番地(k,j)が対応する。したが
って、dk (j) の値をセル(k,j)に当てはめる。α
の値はマザーウェーブレット変換により適宜決定する。
各スケールは以下のような列として表現される。
【0028】
【数4】
【0029】離散逆ウェーブレット変換結果はスケール
1,2,・・・,Jで求められると、異常検出処理装置
12における平均値演算器18、平均値演算器19、平
均値演算器20が、以下に示すように、スケール1,
2,・・・,Jの各平均値μ1,μ2 ,・・・,μjを
式(4)で演算する。
【0030】
【数5】
【0031】そして、平均値演算器18、平均値演算器
19、平均値演算器20により平均値μ1 ,μ2 ,・・
・,μjが演算されると、比較器21、比較器23、比
較器25が、誘導起電力の電圧波形が正常であるとき
の、離散ウェーブレット変換の離散逆ウェーブレット変
換のスケール1,2,・・・,Jの平均値を設定器2
2、設定器24、設定器26から入力し、その演算され
たμ1 ,μ2 ,・・・,μjと正常時の各スケール1,
2,・・・,Jの平均値と比較する。
【0032】ここで、設定器22、設定器24、設定器
26には、誘導起電力の電圧波形が正常であるときの、
離散ウェーブレット変換の離散逆ウェーブレット変換の
スケール1,2,・・・,Jの平均値が記憶されている
が、外部の装置(図示せず)が演算した正常時の平均値
を記憶するようにしてもよいことは言うまでもない。
【0033】そして、比較器21、比較器23、比較器
25は演算されたμ1 ,μ2 ,・・・,μjと正常時の
平均値を比較した結果、例えば、演算されたμ1 ,μ2
,・・・,μjが正常時の平均値の3倍を超えた時、
異常と判定し、比較器27に出力する。
【0034】ここで、誘導起電力の電圧波形の離散ウェ
ーブレット変換の離散逆ウェーブレット変換のスケール
1,2,・・・,Jの平均値が、制御棒の挿入状態の正
常・異常が区別できる理由を簡単に説明すると、誘導起
電力の電圧波形の離散ウェーブレット変換の離散逆ウェ
ーブレット変換のスケール1,2,・・・,Jは相当周
波数ごとのフィルターになっており、フィルターをかけ
た時系列データの平均値は、正常の場合ある値のまわり
に分布する。異常になると、特定のスケールあるいは、
全部のスケールの平均値が正常の場合の平均値からずれ
る。このずれ方は、異常な制御棒の挿入のされ方に依存
するので、平均値を比較することで正常・異常の判別す
ることができる。
【0035】すなわち、平均値は確率密度分布関数の平
均を示す指標であり、確率密度分布関数は制御棒の正常
挿入時には定型の分布をするが、正常に挿入されない場
合には定型の分布とは異なるため、平均値を比較するこ
とによって上記区別が行えるようになる。
【0036】そして、比較器27は、比較器21、比較
器23、比較器25の判定結果と正常時にあらかじめ定
められた各スケールごとの正常・異常パターンと比較し
て最終的な判定を決定する。この判定は、対象に応じ
て、設定器28に格納しておく。例えば、一番単純な設
定基準は、各スケールが一つでも異常なら、最終判断は
異常であるという設定である。
【0037】そして、最後に、比較器27が異常と判断
すると、警報発生器(制御棒異常挿入検出手段)29
が、制御棒異常挿入されたことを明らかにすべく、表示
装置(図示せず)に制御棒異常挿入が発生した旨を表示
し、あるいは、プラントを監視する監視装置(図示せ
ず)等に制御棒異常挿入が発生した旨を示す信号等を出
力し、一連の処理を終了する。
【0038】以上より、この実施の形態1によれば制御
棒挿入の正常・異常を判断する指標と成り得る誘導起電
力の電圧波形の離散ウェーブレット変換の離散逆ウェー
ブレット変換のスケール1,2,・・・,Jの平均値に
基づいて制御棒挿入の正常・異常を判断するように構成
したので、判断する人間に影響されず制御棒挿入の正常
・異常を判断できるように成り、また、人間の負荷を従
来のものに比べて小さくすることができ、制御棒挿入の
正常・異常の判断の時間を短くできるようになる。
【0039】実施の形態2 以下、この発明の実施の形態2を図について説明する。
この発明の実施の形態2による制御棒挿入状態監視装置
を示す構成図は、図1と同様であるので、説明を省略す
る。
【0040】図3は異常検出処理装置12の詳細な構成
を示す構成図である。図において、13〜17は図2の
同一符号のものと同様であるので説明を省略する。31
は離散逆ウェーブレット変換演算器14から出力された
スケール1の分散値を演算する分散値演算器1、32は
離散逆ウェーブレット変換演算器14から出力されたス
ケール2の分散値を演算する分散値演算器2、33は離
散逆ウェーブレット変換演算器14から出力されたスケ
ールjの分散値を演算する分散値演算器j、なおこの分
散値演算器はj個設定しておく。
【0041】22は制御棒が正常に挿入された場合の離
散逆ウェーブレット変換のスケール1の分散値を記憶す
る設定器1、21は分散値演算器1(31)により演算
された誘導起電力の電圧波形の離散ウェーブレット変換
の離散逆ウェーブレット変換のスケール1の分散値と設
定器22に記憶された、正常時の離散ウェーブレット変
換の離散逆ウェーブレット変換のスケール1の分散値を
比較する比較器1である。
【0042】24は制御棒が正常に挿入された場合の離
散逆ウェーブレット変換のスケール2の分散値を記憶す
る設定器2、23は分散値演算器1(32)により演算
された誘導起電力の電圧波形の離散ウェーブレット変換
の離散逆ウェーブレット変換のスケール1の分散値と設
定器24に記憶された、正常時の離散ウェーブレット変
換の離散逆ウェーブレット変換のスケール2の分散値を
比較する比較器2である。
【0043】26は制御棒が正常に挿入された場合の離
散逆ウェーブレット変換のスケールjの分散値を記憶す
る設定器j、25は分散値演算器1(33)により演算
された誘導起電力の電圧波形の離散ウェーブレット変換
の離散逆ウェーブレット変換のスケール1の分散値と設
定器26に記憶された、正常時の離散ウェーブレット変
換の離散逆ウェーブレット変換のスケールjの分散値を
比較する比較器jである。
【0044】なお、図では比較器21、比較器23、比
較器25という具合に3個で代表して表記しているが、
実際にはj個の比較器が必要である。同様に設定器2
2、設定器24、設定器26という具合に3個で代表し
て表記しているが、実際にはj個の設定器が必要であ
る。
【0045】28は比較器1(21)、比較器2(2
3),...,比較器j(26)において制御棒が正常
に挿入された場合の許容パターンを記憶する設定器Mで
ある。27は比較器1(21),比較器2(2
3),...,比較器j(26)の比較結果と設定器M
に記憶された正常時の許容パターンを比較する比較器、
29は比較器27の比較結果に基づいて警報を出力する
警報発生器である。
【0046】なお、離散ウェーブレット変換演算器13
から分散値演算器31,32,33までで演算手段が構
成され、比較器21,23,25から比較器27、設定
器28までで比較手段が構成される。
【0047】次に動作について説明する。実施の形態1
と同様に、図1において、制御棒挿入状態監視装置で測
定された誘導起電力の電圧波形10をA/D変換器11
が所定時間ごとにサンプリングしてアナログ・ディジタ
ル変換し、複数個の時系列データYi (i=1,2,・
・・,N)を出力し、異常検出処理装置12に入力され
る。
【0048】そして図3に示すように、複数個の時系列
データYi が離散ウェーブレット変換演算器13で変換
され、更に離散ウェーブレット逆変換されスケール1,
2,,・・・,jと出力されるまでの動作は、実施の形
態1と同様であるので説明を省略する。
【0049】離散逆ウェーブレット変換結果はスケール
1,2,・・・,Jで求められると、異常検出処理装置
12における分散値演算器31、分散値演算器32、分
散値演算器33が、以下に示すように、スケール1,
2,・・・,Jの各分散値μ1,μ2 ,・・・,μjを
式(5)で演算する。
【0050】
【数6】
【0051】そして、分散値演算器31、分散値演算器
32、分散値演算器33により分散値μ1 ,μ2 ,・・
・,μj が演算されると、比較器21、比較器23、比
較器25が、誘導起電力の電圧波形が正常であるとき
の、離散ウェーブレット変換の離散逆ウェーブレット変
換のスケール1,2,・・・,Jの分散値を設定器2
2、設定器24、設定器26から入力し、その演算され
たμ1 ,μ2 ,・・・,μj と正常時の各スケール1,
2,・・・,Jの分散値と比較する。
【0052】ここで、設定器22、設定器24、設定器
26には、誘導起電力の電圧波形が正常であるときの、
離散ウェーブレット変換の離散逆ウェーブレット変換の
スケール1,2,・・・,Jの分散値が記憶されている
が、外部の装置(図示せず)が演算した正常時の分散値
を記憶するようにしてもよいことは言うまでもない。
【0053】そして、比較器21、比較器23、比較器
25は演算されたμ1 ,μ2 ,・・・,μj と正常時の
分散値を比較した結果、例えば、演算されたμ1 ,μ2
,・・・,μj が正常時の分散値の3倍を超えた時、
異常と判定し、比較器27に出力する。
【0054】ここで、誘導起電力の電圧波形の離散ウェ
ーブレット変換の離散逆ウェーブレット変換のスケール
1,2,・・・,Jの分散値が、制御棒の挿入状態の正
常・異常が区別できる理由を簡単に説明すると、誘導起
電力の電圧波形の離散ウェーブレット変換の離散逆ウェ
ーブレット変換のスケール1,2,・・・,Jは相当周
波数ごとのフィルターになっており、フィルターをかけ
た時系列データの分散値は、正常の場合ある値のまわり
に分布する。分散値は確率密度分布関数のばらつきを示
す指標であり、通常はほぼ正規に分布する。異常になる
と、特定のスケールあるいは、全部のスケールの分散値
が正常の場合の分散値からずれる。このずれ方は、異常
な制御棒の挿入のされ方に依存するので、分散値を比較
することで正常・異常の判別することができる。
【0055】すなわち、分散値は確率密度分布関数のば
らつきを示す指標であり、確率密度分布関数は制御棒の
正常挿入時には定型の分布をするが、正常に挿入されな
い場合には定型の分布とは異なるため、分散値を比較す
ることによって上記区別が行えるようになる。
【0056】そして、比較器27は、比較器21、比較
器23、比較器25の判定結果と正常時にあらかじめ定
められた各スケールごとの正常・異常パターンと比較し
て最終的な判定を決定する。この判定は、対象に応じ
て、設定器28に格納しておく。例えば、一番単純な設
定基準は、各スケールが一つでも異常なら、最終判断は
異常であるという設定である。
【0057】そして、最後に、比較器27が異常と判断
すると、警報発生器(制御棒異常挿入検出手段)29
が、制御棒異常挿入されたことを明らかにすべく、表示
装置(図示せず)に制御棒異常挿入が発生した旨を表示
し、あるいは、プラントを監視する監視装置(図示せ
ず)等に制御棒異常挿入が発生した旨を示す信号等を出
力し、一連の処理を終了する。
【0058】以上より、この実施の形態2によれば制御
棒挿入の正常・異常を判断する指標と成り得る誘導起電
力の電圧波形の離散ウェーブレット変換の離散逆ウェー
ブレット変換のスケール1,2,・・・,Jの分散値に
基づいて制御棒挿入の正常・異常を判断するように構成
したので、判断する人間に影響されず制御棒挿入の正常
・異常を判断できるように成り、また、人間の負荷を従
来のものに比べて小さくすることができ、制御棒挿入の
正常・異常の判断の時間を短くできるようになる。
【0059】実施の形態3 以下、この発明の実施の形態3を図について説明する。
この発明の実施の形態3による制御棒挿入状態監視装置
を示す構成図は、図1と同様であるので、説明を省略す
る。
【0060】図4は異常検出処理装置12の詳細な構成
を示す構成図である。図において、13〜17は図2の
同一符号のものと同様であるので説明を省略する。34
は離散逆ウェーブレット変換演算器14から出力された
スケール1の歪度を演算する歪度演算器1、35は離散
逆ウェーブレット変換演算器14から出力されたスケー
ル2の歪度を演算する歪度演算器2、36は離散逆ウェ
ーブレット変換演算器14から出力されたスケールjの
歪度を演算する歪度演算器j、なおこの歪度演算器はj
個設定しておく。
【0061】22は制御棒が正常に挿入された場合の離
散逆ウェーブレット変換のスケール1の歪度を記憶する
設定器1、21は歪度演算器1(34)により演算され
た誘導起電力の電圧波形の離散ウェーブレット変換の離
散逆ウェーブレット変換のスケール1の歪度と設定器2
2に記憶された、正常時の離散ウェーブレット変換の離
散逆ウェーブレット変換のスケール1の歪度を比較する
比較器1である。
【0062】24は制御棒が正常に挿入された場合の離
散逆ウェーブレット変換のスケール2の歪度を記憶する
設定器2、23は歪度演算器1(35)により演算され
た誘導起電力の電圧波形の離散ウェーブレット変換の離
散逆ウェーブレット変換のスケール1の歪度と設定器2
4に記憶された、正常時の離散ウェーブレット変換の離
散逆ウェーブレット変換のスケール2の歪度を比較する
比較器2である。
【0063】26は制御棒が正常に挿入された場合の離
散逆ウェーブレット変換のスケールjの歪度を記憶する
設定器j、25は歪度演算器1(36)により演算され
た誘導起電力の電圧波形の離散ウェーブレット変換の離
散逆ウェーブレット変換のスケール1の歪度と設定器2
6に記憶された、正常時の離散ウェーブレット変換の離
散逆ウェーブレット変換のスケールjの歪度を比較する
比較器jである。
【0064】なお、図では比較器21、比較器23、比
較器25という具合に3個で代表して表記しているが、
実際にはj個の比較器が必要である。同様に設定器2
2、設定器24、設定器26という具合に3個で代表し
て表記しているが、実際にはj個の設定器が必要であ
る。
【0065】28は比較器1(21),比較器2(2
3),...,比較器j(26)において制御棒が正常
に挿入された場合の許容パターンを記憶する設定器Mで
ある。27は比較器1(21),比較器2(2
3),...,比較器j(26)の比較結果と設定器M
に記憶された正常時の許容パターンを比較する比較器,
29は比較器27の比較結果に基づいて警報を出力する
警報発生器である。
【0066】なお、離散ウェーブレット変換演算器13
から歪度演算器34,35,36までで演算手段が構成
され、比較器21,23,25から比較器27、設定器
28までで比較手段が構成される。
【0067】次に動作について説明する。実施の形態1
と同様に、図1において、制御棒挿入状態監視装置で測
定された誘導起電力の電圧波形10をA/D変換器11
が所定時間ごとにサンプリングしてアナログ・ディジタ
ル変換し、複数個の時系列データYi (i=1,2,・
・・,N)を出力し、異常検出処理装置12に入力され
る。
【0068】そして図4に示すように、複数個の時系列
データYi が離散ウェーブレット変換演算器13で変換
され、更に離散ウェーブレット逆変換されスケール1,
2,jと出力されるまでの動作は、実施の形態1と同様
であるので説明を省略する。
【0069】離散逆ウェーブレット変換結果はスケール
1,2,・・・,Jで求められると,異常検出処理装置
12における歪度演算器34、歪度演算器35、歪度演
算器36が、以下に示すように、スケール1,2,・・
・,Jの各歪度μ1 ,μ2 ,・・・,μj を演算する。
【0070】
【数7】
【0071】そして、歪度演算器34、歪度演算器3
5、歪度演算器36により歪度μ1 ,μ2 ,・・・,μ
j が演算されると、比較器21、比較器23、比較器2
5が、誘導起電力の電圧波形が正常であるときの、離散
ウェーブレット変換の離散逆ウェーブレット変換のスケ
ール1,2,・・・,Jの歪度を設定器22、設定器2
4、設定器26から入力し、その演算されたμ1 ,μ2
,・・・,μj と正常時の各スケール1,2,・・
・,Jの歪度と比較する。
【0072】ここで、設定器22、設定器24、設定器
26には、誘導起電力の電圧波形が正常であるときの、
離散ウェーブレット変換の離散逆ウェーブレット変換の
スケール1,2,・・・,Jの歪度が記憶されている
が、外部の装置(図示せず)が演算した正常時の歪度を
記憶するようにしてもよいことは言うまでもない。
【0073】そして、比較器21、比較器23、比較器
25は演算されたμ1 ,μ2 ,・・・,μj と正常時の
歪度を比較した結果、例えば、演算されたμ1 ,μ2 ,
・・・,μj が正常時の歪度の3倍を超えた時、異常と
判定し、比較器27に出力する。
【0074】ここで、誘導起電力の電圧波形の離散ウェ
ーブレット変換の離散逆ウェーブレット変換のスケール
1、2、・・・、Jの歪度が、制御棒の挿入状態の正常
・異常が区別できる理由を簡単に説明すると、誘導起電
力の電圧波形の離散ウェーブレット変換の離散逆ウェー
ブレット変換のスケール1、2、・・・、Jは相当周波
数ごとのフィルターになっており、フィルターをかけた
時系列データの歪度は、正常の場合ある値のまわりに分
布する。歪度は確率密度分布関数の偏りを示す指標であ
り、通常はほぼ正規に分布する。異常になると、特定の
スケールあるいは、全部のスケールの歪度が正常の場合
の歪度からずれる。このずれ方は、異常な制御棒の挿入
のされ方に依存するので、歪度を比較することで正常・
異常の判別することができる。
【0075】すなわち、歪度は確率密度分布関数の偏り
を示す指標であり、確率密度分布関数は制御棒の正常挿
入時には定型の分布をするが、正常に挿入されない場合
には定型の分布とは異なるため、歪度を比較することに
よって上記区別が行えるようになる。
【0076】そして、比較器27は、比較器21、比較
器23、比較器25の判定結果と正常時にあらかじめ定
められた各スケールごとの正常・異常パターンと比較し
て最終的な判定を決定する。この判定は、対象に応じ
て、設定器28に格納しておく。例えば、一番単純な設
定基準は、各スケールが一つでも異常なら、最終判断は
異常であるという設定である。
【0077】そして、最後に、比較器27が異常と判断
すると、警報発生器(制御棒異常挿入検出手段)29
が、制御棒異常挿入されたことを明らかにすべく、表示
装置(図示せず)に制御棒異常挿入が発生した旨を表示
し、あるいは、プラントを監視する監視装置(図示せ
ず)等に制御棒異常挿入が発生した旨を示す信号等を出
力し、一連の処理を終了する。
【0078】以上より、この実施の形態3によれば制御
棒挿入の正常・異常を判断する指標と成り得る誘導起電
力の電圧波形の離散ウェーブレット変換の離散逆ウェー
ブレット変換のスケール1,2,・・・,Jの歪度に基
づいて制御棒挿入の正常・異常を判断するように構成し
たので、判断する人間に影響されず制御棒挿入の正常・
異常を判断できるように成り、また、人間の負荷を従来
のものに比べて小さくすることができ、制御棒挿入の正
常・異常の判断の時間を短くできるようになる。
【0079】実施の形態4 以下、この発明の実施の形態4を図について説明する。
この発明の実施の形態2による制御棒挿入状態監視装置
を示す構成図は、図1と同様であるので、説明を省略す
る。
【0080】図5は異常検出処理装置12の詳細な構成
を示す構成図である。図において、13〜17は図2の
同一符号のものと同様であるので説明を省略する。37
は離散逆ウェーブレット変換演算器14から出力された
スケール1の尖度を演算する尖度演算器1、38は離散
逆ウェーブレット変換演算器14から出力されたスケー
ル2の尖度を演算する尖度演算器2、39は離散逆ウェ
ーブレット変換演算器14から出力されたスケールjの
尖度を演算する尖度演算器j、なおこの尖度演算器はj
個設定しておく。
【0081】22は制御棒が正常に挿入された場合の離
散逆ウェーブレット変換のスケール1の尖度を記憶する
設定器1、21は尖度演算器1(37)により演算され
た誘導起電力の電圧波形の離散ウェーブレット変換の離
散逆ウェーブレット変換のスケール1の尖度と設定器2
2に記憶された、正常時の離散ウェーブレット変換の離
散逆ウェーブレット変換のスケール1の尖度を比較する
比較器1である。
【0082】24は制御棒が正常に挿入された場合の離
散逆ウェーブレット変換のスケール2の尖度を記憶する
設定器2、23は尖度演算器1(38)により演算され
た誘導起電力の電圧波形の離散ウェーブレット変換の離
散逆ウェーブレット変換のスケール1の尖度と設定器2
4に記憶された、正常時の離散ウェーブレット変換の離
散逆ウェーブレット変換のスケール2の尖度を比較する
比較器2である。
【0083】26は制御棒が正常に挿入された場合の離
散逆ウェーブレット変換のスケールjの尖度を記憶する
設定器j、25は尖度演算器1(39)により演算され
た誘導起電力の電圧波形の離散ウェーブレット変換の離
散逆ウェーブレット変換のスケール1の尖度と設定器2
6に記憶された、正常時の離散ウェーブレット変換の離
散逆ウェーブレット変換のスケールjの尖度を比較する
比較器jである。
【0084】なお、図では比較器21、比較器23、比
較器25という具合に3個で代表して表記しているが、
実際にはj個の比較器が必要である。同様に設定器2
2、設定器24、設定器26という具合に3個で代表し
て表記しているが、実際にはj個の設定器が必要であ
る。
【0085】28は比較器1(21),比較器2(2
3),...,比較器j(26)において制御棒が正常
に挿入された場合の許容パターンを記憶する設定器Mで
ある。27は比較器1(21),比較器2(2
3),...,比較器j(26)の比較結果と設定器M
に記憶された正常時の許容パターンを比較する比較器、
29は比較器27の比較結果に基づいて警報を出力する
警報発生器である。
【0086】なお、離散ウェーブレット変換演算器13
から尖度演算器37,38,39までで演算手段が構成
され、比較器21,23,25から比較器27、設定器
28までで比較手段が構成される。
【0087】次に動作について説明する。実施の形態1
と同様に、図1において、制御棒挿入状態監視装置で測
定された誘導起電力の電圧波形10をA/D変換器11
が所定時間ごとにサンプリングしてアナログ・ディジタ
ル変換し、複数個の時系列データYi (i=1,2,・
・・,N)を出力し、異常検出処理装置12に入力され
る。
【0088】そして図5に示すように、複数個の時系列
データYi が離散ウェーブレット変換演算器13で変換
され、更に離散ウェーブレット逆変換されスケール1,
2,jと出力されるまでの動作は、実施の形態1と同様
であるので説明を省略する。
【0089】離散逆ウェーブレット変換結果はスケール
1,2,・・・,Jで求められると、異常検出処理装置
12における尖度演算器37、尖度演算器38、尖度演
算器39が、以下に示すように、スケール1,2,・・
・,Jの各尖度μ1 ,μ2 ,・・・,μj を演算する。
【0090】
【数8】
【0091】そして、尖度演算器37、尖度演算器3
8、尖度演算器39により尖度μ1 ,μ2 ,・・・,μ
j が演算されると、比較器21、比較器23、比較器2
5が、誘導起電力の電圧波形が正常であるときの、離散
ウェーブレット変換の離散逆ウェーブレット変換のスケ
ール1,2,・・・,Jの尖度を設定器22、設定器2
4、設定器26から入力し、その演算されたμ1 ,μ2
,・・・,μj と正常時の各スケール1,2,・・
・,Jの尖度と比較する。
【0092】ここで、設定器22、設定器24、設定器
26には、誘導起電力の電圧波形が正常であるときの、
離散ウェーブレット変換の離散逆ウェーブレット変換の
スケール1,2,・・・,Jの尖度が記憶されている
が、外部の装置(図示せず)が演算した正常時の尖度を
記憶するようにしてもよいことは言うまでもない。
【0093】そして、比較器21、比較器23、比較器
25は演算されたμ1 ,μ2 ,・・・,μj と正常時の
尖度を比較した結果、例えば、演算されたμ1 ,μ2 ,
・・・,μj が正常時の尖度の3倍を超えた時、異常と
判定し、比較器27に出力する。
【0094】ここで、誘導起電力の電圧波形の離散ウェ
ーブレット変換の離散逆ウェーブレット変換のスケール
1,2,・・・,Jの尖度が、制御棒の挿入状態の正常
・異常が区別できる理由を簡単に説明すると、誘導起電
力の電圧波形の離散ウェーブレット変換の離散逆ウェー
ブレット変換のスケール1,2,・・・,Jは相当周波
数ごとのフィルターになっており、フィルターをかけた
時系列データの尖度は、正常の場合ある値のまわりに分
布する。尖度は確率密度分布関数の広がりを示す指標で
あり、通常はほぼ正規に分布する。異常になると、特定
のスケールあるいは、全部のスケールの尖度が正常の場
合の尖度からずれる。このずれ方は、異常な制御棒の挿
入のされ方に依存するので、尖度を比較することで正常
・異常の判別することができる。
【0095】すなわち、尖度は確率密度分布関数の広が
りぐあいを示す指標であり、確率密度分布関数は制御棒
の正常挿入時には定型の分布をするが、正常に挿入され
ない場合には定型の分布とは異なるため、尖度を比較す
ることによって上記区別が行えるようになる。
【0096】そして、比較器27は、比較器21、比較
器23、比較器25の判定結果と正常時にあらかじめ定
められた各スケールごとの正常・異常パターンと比較し
て最終的な判定を決定する。この判定は、対象に応じ
て、設定器28に格納しておく。例えば、一番単純な設
定基準は、各スケールが一つでも異常なら、最終判断は
異常であるという設定である。
【0097】そして、最後に、比較器27が異常と判断
すると、警報発生器(制御棒異常挿入検出手段)29
が、制御棒異常挿入されたことを明らかにすべく、表示
装置(図示せず)に制御棒異常挿入が発生した旨を表示
し、あるいは、プラントを監視する監視装置(図示せ
ず)等に制御棒異常挿入が発生した旨を示す信号等を出
力し、一連の処理を終了する。
【0098】以上より、この実施の形態4によれば制御
棒挿入の正常・異常を判断する指標と成り得る誘導起電
力の電圧波形の離散ウェーブレット変換の離散逆ウェー
ブレット変換のスケール1,2,・・・,Jの尖度に基
づいて制御棒挿入の正常・異常を判断するように構成し
たので、判断する人間に影響されず制御棒挿入の正常・
異常を判断できるように成り、また、人間の負荷を従来
のものに比べて小さくすることができ、制御棒挿入の正
常・異常の判断の時間を短くできるようになる。
【0099】実施の形態5.上記実施の形態1から実施
の形態4の図2〜図5において、比較器Mの代わりに、
論理回路のOR回路、AND回路、または、2 out
of 3等の回路としてもよい。また、比較器Mを省
いて、比較器21,23,25からそれぞれ警報出力を
送出するようにしてもよい。
【0100】また、比較器21,23,25の内、いず
れか1台または2台のみ用いるようにしてもよい。これ
はスケール1からスケールjまでの各スケールの内、制
御棒挿入状態の判別容易な比較結果が得られるスケール
のみ用いるようにするものである。また、スケール1か
らスケールjに分けずに全体を1つのスケールとして比
較してもよい。この場合、比較器21,23,25は1
台のみあればよく、比較器Mも不要になる。
【0101】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば制御棒
過渡位置信号をA/D変換したデータを離散ウェーブレ
ット変換し、この変換結果を離散逆ウェーブレット変換
し、この逆変換結果の平均値、分散値、歪度、または尖
度を演算し、この演算結果と正常値との比較に応じて制
御棒の挿入状態を判断するようにしたので、正確に判断
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による制御棒挿入状
態監視装置を示す構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による制御棒挿入状
態監視装置における異常処理装置12の構成図である。
【図3】 この発明の実施の形態2による制御棒挿入状
態監視装置における異常処理装置12の構成図である。
【図4】 この発明の実施の形態3による制御棒挿入状
態監視装置における異常処理装置12の構成図である。
【図5】 この発明の実施の形態4による制御棒挿入状
態監視装置における異常処理装置12の構成図である。
【図6】 従来の制御棒挿入状態監視装置を示す構成図
である。
【符号の説明】
1 制御棒駆動軸 2 制御棒位置指
示装置検出器 4 検出器用電源 8 制御棒過渡位
置検出装置 9 電圧波形 10 電圧波形(制
御棒過渡位置信号) 11 A/D変換器 12 異常検出処
理装置 13 離散ウェーブレット変換演算器14 離散逆ウェ
ーブレット変換演算器 15 スケール1の波形 16 スケール2
の波形 17 スケールjの波形 18 平均値演算
器1 19 平均値演算器2 20 平均値演算
器j 21 比較器1 22 設定器1 23 比較器2 24 設定器2 25 比較器j 26 設定器j 28 設定器M 27 比較器 29 警報発生器 30 警報 31 分散値演算器1 32 分散値演算
器2 33 分散値演算器j 34 歪度演算器
1 35 歪度演算器2 36 歪度演算器
j 37 尖度演算器1 38 尖度演算器
2 39 尖度演算器j

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御棒挿入時に検出される制御棒過渡位
    置信号をA/D変換し、この変換データを離散ウェーブ
    レット変換して更にこの変換結果を離散逆ウェーブレッ
    ト変換し、この逆変換結果の平均値を求める演算手段
    と、上記平均値と、上記制御棒の正常挿入時の制御棒過
    渡位置信号を上記演算手段で演算して得られる平均値を
    正常値として比較し、その比較結果に応じて制御棒の挿
    入状態を判断する比較手段とを備えた制御棒挿入状態監
    視装置。
  2. 【請求項2】 制御棒挿入時に検出される制御棒過渡位
    置信号をA/D変換し、この変換データを離散ウェーブ
    レット変換して更にこの変換結果を離散逆ウェーブレッ
    ト変換し、この逆変換結果の分散値を求める演算手段
    と、上記分散値と、上記制御棒の正常挿入時の制御棒過
    渡位置信号を上記演算手段で演算して得られる分散値を
    正常値として比較し、その比較結果に応じて制御棒の挿
    入状態を判断する比較手段とを備えた制御棒挿入状態監
    視装置。
  3. 【請求項3】 制御棒挿入時に検出される制御棒過渡位
    置信号をA/D変換し、この変換データを離散ウェーブ
    レット変換して更にこの変換結果を離散逆ウェーブレッ
    ト変換し、この逆変換結果の歪度を求める演算手段と、
    上記歪度と、上記制御棒の正常挿入時の制御棒過渡位置
    信号を上記演算手段で演算して得られる歪度を正常値と
    して比較し、その比較結果に応じて制御棒の挿入状態を
    判断する比較手段とを備えた制御棒挿入状態監視装置。
  4. 【請求項4】 制御棒挿入時に検出される制御棒過渡位
    置信号をA/D変換し、この変換データを離散ウェーブ
    レット変換して更にこの変換結果を離散逆ウェーブレッ
    ト変換し、この逆変換結果の尖度を求める演算手段と、
    上記尖度と、上記制御棒の正常挿入時の制御棒過渡位置
    信号を上記演算手段で演算して得られる尖度を正常値と
    して比較し、その比較結果に応じて制御棒の挿入状態を
    判断する比較手段とを備えた制御棒挿入状態監視装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項の制御棒挿
    入状態監視装置において、演算手段は、制御棒挿入時に
    検出される制御棒過渡位置信号をA/D変換し、この変
    換データを離散ウェーブレット変換して更にこの変換結
    果を離散逆ウェーブレット変換し、この逆変換結果の任
    意のスケールの平均値、分散値、歪度、または尖度を求
    める演算手段とすると共に、比較手段は、上記任意のス
    ケール毎に求めた演算結果と、この演算結果に対応し上
    記制御棒の正常挿入時の制御棒過渡位置信号を上記演算
    手段で演算して得られる上記任意のスケール毎の正常値
    とを比較し、その比較結果に応じて制御棒の挿入状態を
    判断する比較手段としたことを特徴とする制御棒挿入状
    態監視装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100655119B1 (ko) 2005-12-27 2006-12-08 한국전기연구원 원자로 제어봉 구동장치의 비정상 동작 검출장치 및 그검출방법
JP2007310665A (ja) * 2006-05-18 2007-11-29 Toshiba Corp プロセス監視装置
JP2012083142A (ja) * 2010-10-07 2012-04-26 Toshiba Corp 二次電池の内部抵抗演算装置

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