JPH11343592A - 耐久性、抗菌性、防藻性および抗黴性に優れた表面処理金属材料 - Google Patents

耐久性、抗菌性、防藻性および抗黴性に優れた表面処理金属材料

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JPH11343592A
JPH11343592A JP10149860A JP14986098A JPH11343592A JP H11343592 A JPH11343592 A JP H11343592A JP 10149860 A JP10149860 A JP 10149860A JP 14986098 A JP14986098 A JP 14986098A JP H11343592 A JPH11343592 A JP H11343592A
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貞子 山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 強い抗菌性、防藻性および抗黴性のいずれの
特性を備え有し、しかも耐久性の点でも優れた表面処理
金属材料を提供する。 【解決手段】 本発明の表面処理金属材料は、Pを1〜
10%含むNi−P系合金皮膜が素地金属表面に被覆さ
れたものである。また本発明の表面処理金属材料におい
ては、前記Ni−P系合金皮膜中に水素、硫黄、塩素等
を適切な範囲で含有させることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トイレ用建材、厨
房用建材、医療施設用建材等の様に、耐久性、抗菌性、
防藻性および抗黴性のいずれの特性にも優れていること
が要求される建材の素材として有用な表面処理金属材料
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、食品加工業界や医療施設を初め生
活必需品に至るまでの様々な用途において、衛生上の観
点から細菌、藻、黴等の生育を阻害する特性を付与する
処理を施した金属材料の採用が検討されている。本発明
ではこれらの特性を、夫々抗菌性、防藻性および抗黴性
と称している。そして各種の用途で必要とされる各特性
の強さは種々異なっており、高衛生という好イメージ付
与のためわずかな抗菌性を必要とする用途から、細菌、
藻および黴の時間単位での繁殖、感染の防止を必要とす
るための即効性を重んじる用途まで様々である。
【0003】これらの用途のうち、例えば床材や壁材、
昇降台、敷居、食品倉庫や厨房、トイレのドアノブ、ス
ウィングドア、ラッチ等の建材、更には食品産業用機械
部品、食品や衣料品の台車のように、抗菌性、防藻性お
よび抗黴性と共に耐久性も兼備した表面処理金属材料へ
の要望も高まっている。
【0004】抗菌性を付与した表面処理金属材料に関し
て、これまで様々な技術が提案されている。こうした技
術として、大きく分けて下記(1)〜(3)の様な技術
が知られている。
【0005】(1)CuやAg等の抗菌性を有する各種
金属やTiO2 等の光触媒機能を有する各種セラミック
スを含有する塗装または樹脂層を金属表面に施す方法
(例えば、特開平8−156175号、特開平8−27
404号、特開平8−25548号等)。 (2)金属、主にステンレス表面にCuやAg等の抗菌
性を有する金属を濃化させる方法(例えば、特開平8−
53738号、特開平8−60303号、特開平8−1
04952号等)。 (3)化成処理やめっき処理により、CuやAg等の抗
菌性を有する各種金属やTiO2 等の光触媒機能を有す
る各種セラミックスを含有する層を金属表面に施す方法
(例えば、特開平9−195061号、特開平8−12
0482号、特開平7−228999号、特開平9−1
57860号等)。
【0006】しかしながら、これまで提案されている技
術では、いずれも下記の様な問題を抱えており、近年の
要求に十分に応えることができない。まず上記(1)の
方法で得られた金属材料では、抗菌性付与効果だけを考
慮してなされたものであるので、皮膜の耐久性の点では
十分とはいえず、皮膜が摩耗することによって抗菌性付
与効果が早期に消滅してしまうという事態が生じる。ま
た抗菌性、防藻性および抗黴性に関しても性能的に不十
分なものであり、しかもその効果を発揮するまでに長時
間若しくは多くの日数を必要とするものも少なくない。
【0007】上記(2)の方法で得られた金属材料は、
(1)の方法で得られたものよりも耐久性を有するが、
表面硬度が低い為に抗菌効果のあるCu等の表面濃化層
が損耗する場合がある。また抗菌性、防藻性および抗黴
性等の付与効果が不十分であり、しかも上記(1)の技
術と同様にその効果を発揮するまでに長時間もしくは多
くの日数を必要とする。従って、強い抗菌性、防藻性お
よび抗黴性付与効果を必要とする部材には不適である。
更に、上記(3)の方法は、例えば特開平8−1204
82号や同7−228999号等のように、Crめっき
等に抗菌粒子を分散させた金属材料では耐久性を有する
が、やはり抗菌性、防藻性および抗黴性付与効果が不十
分であり、その効果を発揮するものも長時間若しくは多
くの日数を必要とする。従って、前記(2)の方法と同
様に、強い抗菌性、防藻性および抗黴性付与効果を必要
とする部材には不適合である。
【0008】尚特開平9−157860号には、Ni−
Pめっきに抗菌剤粒子を分散させたものも開示されてい
るが、このNi−Pめっきは通常のものを使用している
ので、抗菌剤粒子を分散しない場合や分散状態が特開平
9−157860号提案のものと異なる場合には抗菌性
付与が達成されず、分散状態を工夫することによりよう
やく抗菌性を付与できたものである。またこの技術で
は、耐久性を有する部材が得られるが、やはり抗菌性を
発揮するまで6時間もの長時間を必要とし、防藻性およ
び抗黴性付与効果も不十分である。
【0009】また前述した処理のうち、光触媒機能を付
与した表面処理材はその効果を発揮させるためには高強
度の日光または紫外線を照射しなければならないが、実
用部品においてこうした照射は必ずしも実行できる訳で
はなく、こうした部材が使用できる分野は限られたもの
となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこうした状況
の下でなされたものであって、その目的は、強い抗菌
性、防藻性および抗黴性のいずれの特性を備え有し、し
かも耐久性の点でも優れた表面処理金属材料を提供する
ことにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すること
のできた本発明の表面処理金属材料は、Pを1〜10%
含むNi−P系合金皮膜が素地金属表面に被覆されたも
のである点に要旨を有するものである。
【0012】本発明の表面処理金属材料においては、下
記(a)〜(h)の少なくともいずれかの要件を満足す
るものであることが好ましい。また本発明の表面処理金
属材料で用いる素地金属としては、アルミニウム、アル
ミニウム合金、ステンレス鋼、チタンまたはチタン合金
であることが好ましい。
【0013】(a)Ni−P系合金皮膜中のPの含有量
が2〜5%である。 (b)Ni−P系合金皮膜中の水素含有量が0.000
01〜0.005%(より好ましくは0.00015〜
0.002%)である。 (c)Ni−P系合金皮膜中の硫黄含有量が0.002
5〜0.1%(より好ましくは0.01〜0.05%)
である。 (d)Ni−P系合金皮膜中の塩素含有量が0.001
〜0.01%(より好ましくは0.005〜0.01
%)である。 (e)30℃の静止水中へ浸漬したときのNi−P系合
金皮膜からのNi溶出量が1〜50μg/cm2 /週
(より好ましくは10〜50μg/cm2 /週)であ
る。 (f)Ni−P系合金皮膜の表面粗度が中心線平均粗さ
Raで0.25μm以上である。 (g)Ni−P系合金皮膜の表面硬度がHv500以上
(より好ましくはHv600以上)である。 (h)Ni−P系合金皮膜におけるビッカース圧子押し
込み時の皮膜割れ発生最小荷重が10kgf/cm2
上(より好ましくは20kgf/cm2 以上)である。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明者らは、上記した従来技術
における問題を解決するために様々な角度から検討を加
えた。そして一般にCu,Ag,Coよりも抗菌性、防
藻性および抗黴性が劣ると言われているNiにPを含有
させて合金化させた、いわゆるNi−P系合金皮膜に着
目し、この合金皮膜中のP,H,S,Cl等の含有量や
水中へのNi溶出量を制御すれば、上記各特性Cu,A
g,Co等を使用したときよりも格段に高めることがで
きることを見出し、本発明を完成した。
【0015】本発明の表面処理金属材料は、素地金属表
面にNi−P系合金皮膜を被覆したものであるが、この
皮膜中のP含有量を1〜10%とする必要がある。即
ち、Ni−P系合金皮膜のP含有量が1%未満では、抗
菌性、防藻性および抗黴性のいずれの性能も劣るものと
なり、P含有量が10%よりも多くなると、防藻性およ
び抗黴性に優れるが抗菌性に劣る。
【0016】またNi−P系合金皮膜のP含有量の好ま
しい範囲は、各特性によって異なり、例えば抗菌性に関
してはP含有量が1〜5%の範囲にするのが好ましく、
防藻性および抗黴性に関しては、P含有量が2%以上の
範囲で優れた性能を発揮する。従って、Ni−P系合金
皮膜のP含有量が2〜5%の範囲内の場合には、優れた
抗菌性、防藻性および抗黴性をともに付与することがで
きる。
【0017】本発明に適用できるNi−P系合金皮膜は
特に制限されず、例えばNi−P,Ni−P−B,Ni
−P−C,Ni−Co−P,Zn−Ni−P等の各種合
金皮膜が挙げられ、また必要によってこれらの皮膜中に
硬質粒子、自己潤滑粒子、光触媒機能粒子等を分散させ
た各種複合皮膜を適用できる。また本発明に適用できる
Ni−P系合金皮膜の作製方法としては、例えば電気め
っき、無電解めっき、気相めっきなどの様々な表面処理
が挙げられ、特に制限されるものではないが、本発明を
簡便に実行できる方法としては電気めっきが推奨され
る。
【0018】本発明の表面処理金属材料においては、N
i−P系合金皮膜中の水素含有量を0.00001〜
0.005%の範囲に制御することが好ましい。この水
素量は、皮膜を基材から機械的に剥がし、皮膜自身につ
いて室温から350℃までの昇温分析を行い、検出され
る水素量である。より具体的には、昇温速度12℃/m
inで350℃まで連続加熱し、発生水素量を大気圧イ
オン化質量分析計(API−MS)により測定した値で
ある。この水素含有量が0.00001%未満では、P
含有量に依らず防藻性および抗黴性が十分に発揮されに
くくなり、0.00001%以上、より好ましくは0.
00015%以上とすることによってPの添加効果を増
大させ、本発明の効果を有効に発揮させることができ
る。
【0019】Ni−P系合金皮膜が抗菌性、防藻性およ
び抗黴性に有効に機能するのは、次の様な理由によるも
のと考えることができる。即ち、Ni−P系合金皮膜の
表面には、通常で10nm〜1μm、高湿度の状態で数
10〜数100μm厚さの吸着水が存在するが、この吸
着水中に皮膜中のNiおよびPが溶出し、吸着水を介し
て増殖すると考えられる細菌、藻および黴を死滅させる
ことができるためであると考えられる。
【0020】そしてNi−P系合金皮膜中の水素量が抗
菌性、防藻性および抗黴性に効果を発揮するのは、水素
は還元作用を発揮することから皮膜表面において酸化を
防ぎNiを活性化して、NiおよびPの上記溶出量を増
加させ、またPを抗菌性、防藻性および抗黴性に有効な
水素化物として溶出させ得るからであると推定される。
【0021】Ni−P系合金皮膜中の水素を増加させる
方法としては、皮膜形成後に、高温水素ガス雰囲気中に
曝す方法、電気化学的には水素チャージする方法などが
あり、いずれの方法も採用できる。尚電気めっきによっ
てNi−P系合金皮膜を形成する場合には、カソード反
応の一つとして水素反応があるので、電流効率をあえて
低下させたりすることにより水素含有量を増加させるこ
とができるので、水素含有量の増加を同時に達成できる
皮膜形成方法として望ましい。しかし、Ni−P系合金
皮膜中の水素含有量が0.005%を超えると皮膜の靭
性が著しく低下し、皮膜に割れが発生することがあるの
で、水素含有量は0.005%以下にすることが好まし
く、より好ましくは0.002%以下にするのが良い。
【0022】本発明の表面処理金属材料においては、N
i−P系合金皮膜中の硫黄含有量を0.0025〜0.
1%の範囲に、塩素含有量を0.001〜0.01%の
範囲に制御することが好ましい。Ni−P系合金皮膜中
の硫黄含有量が0.0025%未満、または塩素含有量
が0.001%未満となると、抗菌性、防藻性および抗
黴性の付与効果が小さいくなる。この様に硫黄含有量や
塩素含有量を適切の規定することが抗菌性、防藻性およ
び抗黴性に効果を発揮するのは、硫黄は皮膜表面におい
て酸化を防ぎ活性化することと、水素吸蔵を助長する
(水素過電圧を下げる)硫黄化合物を形成することによ
り、また塩素は皮膜表面において自然皮膜を破壊するこ
とにより、前述した吸着水中へのNiの溶出量を増大さ
せるためと推定できる。
【0023】Ni−P系合金皮膜中の硫黄や塩素の含有
量を増加させる方法については特に限定するものではな
いが、湿式めっきの浴成分を制御したり、電気めっきの
電流効率をあえて低下させることで前記水素含有量を増
加すれば、硫黄や塩素の含有量を同時に増加させること
ができる。但し、Ni−P系合金皮膜中の硫黄が0.1
%を超えると、或は塩素が0.01%を超えると、皮膜
の靭性および強度が著しく低下するので、硫黄や塩素の
含有量は上記範囲内に制御する必要がある。尚上記硫黄
含有量のより好ましい上限は0.05%であり、より好
ましい下限は0.01%である。また上記塩素含有量の
より好ましい上限は0.01%であり、より好ましい下
限は0.005%である。
【0024】本発明の表面処理金属材料においては、3
0℃の静止水中へ浸漬したときのNi−P系合金皮膜か
らのNi溶出量が1〜50μg/cm2 /週以上である
ことが好ましく、より好ましく10〜50μg/cm2
/週以上であるのが良い。ここでNi溶出量測定方法と
しては、例えば500mlビーカー中に試料の面積25
cm2 相当部分をイオン交換水50mlに浸したときに
イオン交換水中に溶け出したNiの量である。このNi
溶出量が1μg/cm2 /週未満では、抗菌性、防藻性
および抗黴性のいずれの性能も劣るものとなる。Ni溶
出量が増加するほど抗菌性、防藻性および抗黴性のいず
れの特性も向上し、10μg/cm2 /週以上でいずれ
の特性も最大となる。Ni−P系合金皮膜からのNi溶
出量を増加させる方法としては、前述した皮膜中のH,
S,Cl元素を制御する方法が推奨されるが、その他単
位面積当たりの表面積を増大させることや、Niよりも
電位的に貴な物質を皮膜中に混合させる等して皮膜の電
位をコントロールする、等の方法が採用できる。しかし
ながら、Ni溶出量が50μg/cm2 /週を超える
と、耐食性や変色等が問題となることがあり、また装飾
品等に用いるときには金属アレルギーが問題となるの
で、Ni溶出量は50μg/cm2 /週以下とするのが
を好ましい。このNi溶出量のより好ましい上限は、2
5μg/cm2 /週程度である。
【0025】本発明の表面処理金属材料においては、N
i−P系合金皮膜の表面粗度を中心線平均粗さRaで
0.25μm以上とすることにより、Ni、Pの溶出量
が増加し、抗菌性、防藻性および抗黴性を更に高めるこ
とができる。また本発明の表面処理金属材料は、素地金
属材料の表面をNi−P系合金めっき皮膜で被覆したも
のであり、このめっき皮膜によって耐久性も基本的に優
れたものであるが、この特性をより発揮させるために
は、前記めっき皮膜の硬度はHv500以上であること
が好ましく、より好ましくはHv600以上とするのが
良い。また同様の観点から、ビッカース圧子押し込み時
の皮膜剥離発生最小荷重を10kgf/cm 2 以上とす
るのが好ましく、より好ましくは20kgf/cm2
上とするのが良い。この様にNi−P系合金めっき皮膜
の硬度をHv500以上とすることにより、摩擦による
皮膜消失を防止することができ、またビッカース圧子押
し込み時の皮膜剥離発生最小荷重を10kgf/cm2
以上とすることにより、チッピングによる皮膜消失を防
止することができるため、長期間に亘って本発明の効果
を維持することができ、耐久性に優れたものとなる。
【0026】本発明で素地金属として用いる金属材料と
しては、全ての金属および合金材料が適用でき何ら制限
されるものではないが、耐食性、強度等の観点からすれ
ば、特にチタン、チタン合金およびステンレス鋼が好ま
しいものとして挙げられ、軽量化の観点からはアルミ、
アルミ合金が好ましいものとして挙げられる。尚アルミ
合金基材等の様に、Ni−P系表面処理皮膜よりも電位
の卑な金属・合金基材で耐食性を重視する場合には、N
i−P系合金皮膜の膜厚を15μmとするのが好まし
く、より好ましくは30μm以上とするのが良い。また
本発明の表面処理金属材料が適用される用途としては、
抗菌性、防藻性および抗カビ性が必要な全ての分野に用
いることができるが、短時間での抗菌性、防藻性および
抗黴性効果が必要であり、また耐久性も必要であるトイ
レ用・厨房用・医療施設用建材に特に用いることが推奨
される。
【0027】以下本発明を実施例によって更に詳細に説
明するが、下記実施例は本発明を限定する性質のもので
はなく、前・後記の趣旨に徴して設計変更することはい
ずれも本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【0028】
【実施例】素地金属として、純Tiまたはステンレスを
用いて以下に示すような条件で供試材を作製した。まず
各々の素地金属を、市販めっき前処理液を用いて脱脂、
エッチング、表面活性化、Niストライクめっきを順次
行った。その後NiSO4:240g/l、NiCl
2 :45g/l、ほう酸:30g/lからなるいわゆる
ワット浴やワット浴の塩化ニッケル量、硫酸ニッケル量
を増減させた浴(電気Niめっき浴)に、適宜、界面活
性剤、光沢剤等を加えた浴を用い、上記素地金属表面に
約20μmのめっきを施して供試材とした。また上述電
気Niめっき浴にリン酸、亜リン酸、オルトほう酸、ア
スコルビン酸、硫酸コバルト等を適宜添加した電気Ni
−P系めっき浴を調整し、このめっき浴にて各々約20
μmのめっきを施し、供試材とした。また一部の供試材
においては、水素チャージを行い、めっき皮膜中の水素
含有量を増加させた。
【0029】各供試材のめっき皮膜中におけるP,S,
Clの含有率量について、各々のめっきを溶解した後、
ICP発光分光分析法にて測定した。また水素含有量
は、各々のめっき皮膜を素地金属から機械的に剥離し、
皮膜自身を昇温速度12℃/minで350℃まで連続
加熱し、発生ガスおよびその量を大気圧イオン化質量分
析計(API−MS)により分析した。尚この皮膜中の
水素分析方法は、岩田らの既報(神戸製鋼技報/Vo1
47、No.1、P24、Apr.1997)に従っ
た。またNi溶出量について、各々の試料25cm2
30℃に保持した静止水(イオン交換水)50cm2
で1週間浸漬し、浸漬後の液をICP発光分光分析法に
て分析した。
【0030】得られた各表面処理金属材料(供試材)に
ついて、耐久性、抗菌性、防藻性および抗黴性について
調査し、各特性について評価した。このとき市販されて
いる各種の抗菌性付与表面処理部材(下記表1)につい
ても同様の評価を行なった。
【0031】(耐久性)摺動摩耗試験を下記の条件で行
い、試験前後の質量変化を測定し、各々の密度から摩耗
減量が5×10-4cm2 未満のものを評価A、5〜10
-4cm2 のものを評価B、10-4cm2 以上のもの、ま
たは皮膜に割れ、剥離等が発生したものを評価Cとして
評価した。 相手材:SUS304球 摺動面圧:1kgf/mm2 摺動距離:1cm×1万回往復
【0032】(抗菌性)大腸菌(IFO13500)の
濃度が5×106 (CPU/ml)となるように調整し
た液50μlをサンプルに接種した後、30℃で2時間
保持し、その後生菌数(菌の生存率、%)を平板希釈法
によって測定した。菌の生存率が20%未満の場合は評
価A、20〜50%の場合は評価B、50%を超える場
合は評価Cとして評価した。
【0033】(防藻性)クロレラ226株の濃度が10
5 個/mlとなるように調整した液1mlをサンプル上
に接種した後、25℃で12時間のサイクルで3000
ルクスの明条件および暗条件にしたインキュベーターの
もとで3週間保持し、クロロフィルをエタノールで抽出
した。その後分光光度計により660nmの吸収を測定
し、クロロフィルのみの標準曲線との比較によりクロレ
ラの個体数を算出した。個体数が105 個/ml未満の
場合は評価A、105 〜106 個/mlの場合は評価
B、106 個/mlを超える場合は評価Cとして評価し
た。
【0034】(抗黴性)十分に生育させた黒麹カビ(ア
スペルギルス・ニガー:IFO6342)を懸濁させた
液1mlをサンプルに接種した後、28℃で48時間保
持した後、Alamar blueを0.1ml添加
し、分光光度計により570nm、600nmの2波長
の吸収値の差を測定し、液のみの吸収値の差との比較に
より阻害率を算出した。阻害率が95%を超える場合は
評価A、90〜95%の場合は評価B、90%未満の場
合は評価Cとして評価した。
【0035】従来の抗菌性付与表面処理金属材料におけ
る試験結果を表1に示すが、この結果から明らかな様に
従来材では耐久性、抗菌性、防藻性および抗黴性をいず
れをも満足するものが得られていないことがわかる。
【0036】
【表1】
【0037】一方、Ni−P系合金皮膜(Ni合金皮膜
も含む)を金属材料表面に被覆した表面処理金属材料の
試験結果を図1〜4に示す。このうち図1はNi−P系
合金皮膜中のP含有量と水素含有量が各特性(耐久性、
抗菌性、防藻性および抗黴性)に与える影響を示したグ
ラフ、図2はNi−P系合金皮膜中の硫黄含有量が各特
性に与える影響を示したグラフ、図3はNi−P系合金
皮膜中の塩素含有量が各特性に与える影響を示したグラ
フ、図4はNi−P系合金皮膜中のP含有量とNi溶出
量の関係を示したグラフである。このときの抗菌性、防
藻性および抗黴性の評価は、下記の5段階の基準による
総合評価とした。尚図1に評価対象となった表面処理金
属材料は、全て硫黄含有量:0.0025〜0.1%、
塩素含有量:0.001〜0.01%、Ni溶出量:1
0〜50μg/cm2 /週のものである。また図1中で
「☆」印が付してあるものは、成膜した状態で水素含有
量が0.00001%未満であって、後処理および水素
チャージによって水素含有量を増加させたものである。
更に、図2〜4において、〜で示したものは、Ni
−P系合金皮膜中のPや水素の含有量が下記のものであ
ることを示している(但し、図4における,は水素
含有量のみが下記の範囲を満足するものである)。
【0038】[総合評価基準] ◎:抗菌性、防藻性および抗黴性の3特性とも評価Aの
とき ○:抗菌性、防藻性および抗黴性の3特性のうち、1特
性が評価Bで2特性が評価Aのとき △:抗菌性、防藻性および抗黴性の3特性のうち、2特
性が評価Bで1特性が評価Aのとき、または3特性とも
評価Bのとき +:抗菌性、防藻性および抗黴性の3特性のうち、1〜
2特性が評価Cのとき ×:抗菌性、防藻性および抗黴性の3特性とも評価Cの
とき
【0039】[P,水素の含有量] P含有量:3%、水素含有量:0.00015〜0.
002% P含有量:8%、水素含有量:0.00001〜0.
00015% P含有量:3%、水素含有量<0.00001% P含有量:12%、水素含有量:0.00015〜
0.0020%
【0040】これらの結果から、次の様に考察できる。
Ni−P系合金皮膜中のP含有量、水素含有量、硫黄含
有量、塩素含有量、30℃の静止水中へのNi溶出量等
に、耐久性、抗菌性、防藻性および抗黴性が大きく依存
し、これらの範囲を適切に制御することによって、上記
特性のいずれをも良好にできることがわかる。
【0041】
【本発明の効果】本発明は以上の様に構成されており、
強い抗菌性、防藻性および抗黴性のいずれの特性を備え
有し、しかも耐久性の点でも優れた表面処理金属材料が
実現でき、こうした表面処理金属材料は従来耐久性不足
あるいは抗菌性、防藻性及び抗カビ性不足等の理由によ
り適用することができなかった様々な分野に適用するこ
とができる。即ち、本発明の表面処理金属材料は、ホー
ル、福祉施設、学校、病院、駅、空港、輸送等の各種公
共施設に用いられる床、壁、天井、敷居、手摺等の各種
建材、コンベア部品等の産業用機械部品、食品や衣料品
の台車、昇降台、更には食品倉庫や厨房、トイレのドア
ノブ、スイングドア、ラッチ等の素材として有用であ
る。また本発明の表面処理金属材料は、各種衛生用品の
みならず、冷蔵庫、電子レンジ、洗濯機、乾燥機、食器
乾燥機、エアコン等の電化製品の他、ごみ回り品やトイ
レ用品、厨房品、各種工業用・家庭用タンク、医療器
具、サニタリー用品、文房具等、各種製品の素材として
も有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】Ni−P系合金皮膜中のP含有量と水素含有量
が各特性(耐久性、抗菌性、防藻性および抗黴性)に与
える影響を示したグラフである。
【図2】Ni−P系合金皮膜中の硫黄含有量が各特性に
与える影響を示したグラフである。
【図3】Ni−P系合金皮膜中の塩素含有量が各特性に
与える影響を示したグラフである。
【図4】Ni−P系合金皮膜中のP含有量とNi溶出量
の関係を示したグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中山 武典 神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会 社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 (72)発明者 山田 貞子 神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会 社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Pを1〜10%(質量%の意味、以下同
    じ)含むNi−P系合金皮膜が素地金属表面に被覆され
    たものであることを特徴とする耐久性、抗菌性、防藻性
    および抗黴性に優れた表面処理金属材料。
  2. 【請求項2】 Ni−P系合金皮膜中のPの含有量が2
    〜5%である請求項1に記載の表面処理金属材料。
  3. 【請求項3】 Ni−P系合金皮膜中の水素含有量が
    0.00001〜0.005%である請求項1または2
    に記載の表面処理金属材料。
  4. 【請求項4】 Ni−P系合金皮膜中の硫黄含有量が
    0.0025〜0.1%である請求項1〜3のいずれか
    に記載の表面処理金属材料。
  5. 【請求項5】 Ni−P系合金皮膜中の塩素含有量が
    0.001〜0.01%である請求項1〜4のいずれか
    に記載の表面処理金属材料。
  6. 【請求項6】 30℃の静止水中へ浸漬したときのNi
    −P系合金皮膜からのNi溶出量が1〜50μg/cm
    2 /週である請求項1〜5のいずれかに記載の表面処理
    金属材料。
  7. 【請求項7】 Ni−P系合金皮膜の表面粗度が中心線
    平均粗さRaで0.25μm以上である請求項1〜6の
    いずれかに記載の表面処理金属材料。
  8. 【請求項8】 Ni−P系合金皮膜の表面硬度がHv5
    00以上である請求項1〜7のいずれかに記載の表面処
    理金属材料。
  9. 【請求項9】 Ni−P系合金皮膜におけるビッカース
    圧子押し込み時の皮膜割れ発生最小荷重が10kgf/
    cm2 以上である請求項1〜8のいずれかに記載の表面
    処理金属材料。
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