JPH11341740A - 発電プラントの冷却装置および冷却方法 - Google Patents

発電プラントの冷却装置および冷却方法

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JPH11341740A
JPH11341740A JP14019798A JP14019798A JPH11341740A JP H11341740 A JPH11341740 A JP H11341740A JP 14019798 A JP14019798 A JP 14019798A JP 14019798 A JP14019798 A JP 14019798A JP H11341740 A JPH11341740 A JP H11341740A
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cooling
ice
generator
power plant
water
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JP14019798A
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Kazuo Sato
和雄 佐藤
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】氷蓄熱装置による冷熱供給を利用して、夏場の
特に昼間における電力需要の高まる時点での発電機運転
の際の冷却を空気温度以下まで効果的に行え、それによ
り発電エネルギの損失低減を一層有効的に図れ、発電機
の構成コンパクト化およびコスト低化等を図る。同一プ
ラント内の夜間電力を有効に利用して、運用能率および
経済性の向上も図る。 【解決手段】発電機3内に一次冷却材を循環させる一次
冷却系と、一次冷却系に熱交換器7を介して接続され二
次冷却材を循環させることにより熱交換器で一次冷却材
を冷却する二次冷却系8とを備える。二次冷却系は、氷
23を連続的に製造できる製氷部14と、製造した氷2
3を貯溜する氷蓄熱部15と、氷蓄熱部の氷を解氷する
ことで得られる解氷水を二次冷却材として熱交換器7に
循環させる解氷水流路16とを有する氷蓄熱装置10に
より構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発電プラントの発
電機冷却技術に係り、特に氷蓄熱装置を応用して電力の
有効利用および発電機冷却効果の向上等が図れる発電プ
ラントの冷却装置および冷却方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】発電プラントにおける発電機は、タービ
ン等の動力源から与えられる回転動力によって固定子内
で回転子を回転させ、その作用によって発電を行うが、
軸受での摩擦等によって発熱が生じる場合には、その発
生熱量分だけの発電エネルギが失われてエネルギ損失と
なる。このエネルギ損失は、大型発電プラントになるほ
ど顕著になる。そこで従来から、発電プラントの発電機
の機内冷却、軸受その他の補機冷却等を行い、エネルギ
効率を向上させる工夫が提案されている。
【0003】その一例として、発電機内に一次冷却材を
循環させる一次冷却系と、この一次冷却系に熱交換器を
介して接続され二次冷却材を循環させることにより熱交
換器で一次冷却材を冷却する二次冷却系とを備えたもの
がある。一次冷却系としては、例えば発電機の機内空間
に固定子もしくは回転子冷却用の一次冷却材として空
気、水素等の冷却ガスを循環させるガス循環系、あるい
は発電機の電機子コイル冷却用の一次冷却材として純水
等を循環させる純水循環系等が適用される。また、二次
冷却系としては、自然水もしくは空気冷却された水(空
冷水)を一次冷却系の熱交換器に循環させる冷却水循環
装置が適用される(例えば特開平8−317602号公
報)。
【0004】また、他の例として、ガスタービン軸受を
冷却する技術(特開平8−151934号公報)、原子
力発電プラントの補機冷却を行う技術(特開平8−68
892号公報)等も知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の技術に
おいては、発電機等の冷却を行うための冷熱源(二次冷
却系で使用する二次冷却材)として、自然水や空気冷却
水(例えばクーリングタワーによる冷却水)が適用され
ている。しかしながら、自然水や空気冷却水によって得
られる冷却効果には空気温度程度という限界があり、ガ
スタービンプラント等を夏場に運転するような場合に
は、水源の温度および空気温度も高く、必ずしも十分な
冷却効果が得られない。
【0006】また、夏場においては、特に昼間にルーム
クーラー等による電力需要が多くなり、例えば午後2時
ごろにピークとなって過負荷の状態が到来する。一方、
夏場においても夜間は電力需要が昼間に比べて低下して
負荷に余裕が生じることが認められている。
【0007】そこで、同一発電プラントの運用において
夜間電力を有効利用して冷熱の蓄積を行い、それを昼間
に放出して強制冷却する技術を前記の発電機の例熱源に
利用することが考えられる。そして、その場合、発電機
の冷却効果を空気温度よりも低い温度まで設定できれ
ば、発電エネルギ損失を一層低減でき、エネルギ利用の
面から好ましい結果を得ることができると見込まれる。
【0008】本発明は、このような事情のもとになされ
たものであり、その目的は、氷蓄熱装置による冷熱供給
を利用して、夏場の特に昼間における電力需要の高まる
時点での発電機運転の際の冷却を空気温度以下まで効果
的に行え、それにより発電エネルギの損失を一層低減し
て発電機の効率向上ひいては発電機構成のコンパクト化
およびコスト低化等も図れ、しかも蓄えるエネルギ源と
して同一プラント内の夜間電力を有効に利用して、運用
能率および経済性の向上も図れる発電プラントの冷却装
置および冷却方法を提供することにある。
【0009】また、本発明の他の目的は、ガスタービン
発電プラントに適用する場合に、発電機冷却とともに吸
気冷却も氷蓄熱装置を利用して行うことにより、いわゆ
るリパワリング機能も合せた総合的エネルギ利用効率の
向上が図れる発電プラントの冷却装置および冷却方法を
提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明では、発電プラントに設置される
発電機を冷却する発電プラントの冷却装置であって、前
記発電機内に一次冷却材を循環させる一次冷却系と、こ
の一次冷却系に熱交換器を介して接続され二次冷却材を
循環させることにより前記熱交換器で前記一次冷却材を
冷却する二次冷却系とを備えたものにおいて、前記二次
冷却系は、氷を連続的に製造できる製氷部と、製造した
氷を貯溜する氷蓄熱部と、この氷蓄熱部の氷を解氷する
ことで得られる解氷水を前記二次冷却材として前記熱交
換器に循環させる解氷水流路とを有する氷蓄熱装置によ
り構成したことを特徴とする発電プラントの冷却装置を
提供する。
【0011】請求項2の発明では、発電プラントに設置
される発電機を冷却する発電プラントの冷却装置であっ
て、前記発電機内に一次冷却材を循環させる一次冷却系
と、この一次冷却系に熱交換器を介して接続され二次冷
却材を循環させることにより前記熱交換器で前記一次冷
却材を冷却する二次冷却系とを備えたものにおいて、前
記二次冷却系は、自然水もしくは空冷水を前記二次冷却
材として前記熱交換器に冷却水流路を介して循環させる
冷却水循環装置と、氷を連続的に製造できる製氷部、製
造した氷を貯溜する氷蓄熱部、およびこの氷蓄熱部の氷
を解氷することで得られる解氷水を前記二次冷却材とし
て前記熱交換器に循環させる解氷水流路を有する氷蓄熱
装置と、これら冷却水循環装置の冷却水流路および氷蓄
熱装置の解氷水流路を前記熱交換器に対して選択的に接
続する流路切換え手段と、を備えたことを特徴とする発
電プラントの冷却装置を提供する。
【0012】請求項3の発明では、請求項1または2記
載の発電プラントの冷却装置において、一次冷却系は、
発電機の固定子もしくは回転子冷却用として前記発電機
の機内空間に空気、水素その他のガスを循環させる機内
冷却用ガス循環系と、前記発電機の電機子コイル冷却用
として純水その他の液を循環させる電機子冷却用液循環
系との、少なくともいずれか一方であることを特徴とす
る発電プラントの冷却装置を提供する。
【0013】請求項4の発明では、請求項1から3まで
のいずれかに記載の発電プラントの冷却装置をガスター
ビン発電プラントに適用し、このガスタービン発電プラ
ントは燃焼用空気の吸気冷却を行う燃焼用空気冷却系を
有するものであり、この燃焼用空気冷却系の冷熱源とし
て発電機の二次冷却系である氷蓄熱装置を適用したこと
を特徴とする発電プラントの冷却装置を提供する。
【0014】請求項5の発明では、請求項1から4まで
のいずれかに記載の冷却装置を使用して発電プラントの
発電機または燃焼用空気を冷却する発電プラントの冷却
方法であって、氷蓄熱装置における製氷作用を同一プラ
ントの夜間電力を使用して行う一方、前記氷蓄熱装置か
らの解氷水供給による発電機または燃焼用空気の冷却作
用を昼間の発電時に行うことを特徴とする発電プラント
の冷却方法を提供する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る発電プラント
の冷却装置および冷却方法の実施形態について図面を参
照して説明する。
【0016】第1実施形態(図1) 本実施形態は、本発明の冷却装置および冷却方法を、ガ
スタービン発電プラントに適用したものである。図1
は、この適用例を示す系統構成図である。
【0017】図1に示すように、本実施形態の発電プラ
ントでは、圧縮機1、ガスタービン2および発電機3が
一軸で連結され、そのガスタービン2に燃焼器4から燃
焼ガスが供給されて回転仕事が行われ、発電機3が駆動
されるようになっている。
【0018】この発電機3に、その機内空間へ一次冷却
材として空気または水素等の冷媒ガスを循環させ、図示
しない固定子および回転子を冷却するための一次冷却
系、すなわち機内冷却用ガス循環系5が設けられてい
る。この機内冷却用ガス循環系5は、発電機3の外部に
導出されたガス流路6およびこのガス流路6に接続され
た熱交換器7を有し、この熱交換器7で冷却された冷媒
ガスをガス流路6および図示しない機内流路に流通させ
て固定子および回転子を冷却するようになっている。
【0019】この機内冷却用ガス循環系5の熱交換器7
に、二次冷却材を循環させて機内循環用の冷媒ガスを冷
却する二次冷却系8が接続されている。本実施形態で
は、この二次冷却系8として2系統の装置、すなわち空
気との熱交換によって冷却された冷却水(空冷水)を二
次冷却材として循環させる冷却水循環装置9と、製氷・
貯氷および解氷を行い解氷水を二次冷却材として循環さ
せる氷蓄熱装置10とが備えられ、これら冷却水循環装
置9と氷蓄熱装置10とを流路切換え手段11によって
選択的に使用できるようにしてある。
【0020】すなわち、冷却水循環装置9は、空気との
接触により空冷水を得るクーリングタワー12と、この
クーリングタワー12から空冷水を機内冷却用ガス循環
系5の熱交換器7に循環させる冷却水流路としての空冷
水循環配管13とを備え、空冷水を連続的に熱交換器7
に循環させることができるようにしてある。
【0021】また、氷蓄熱装置10は基本的に、氷を連
続的に製造できる製氷部14と、製造した氷を貯溜する
氷蓄熱部15と、この氷蓄熱部15の氷を解氷すること
で得られる冷水(解氷水)を二次冷却材として熱交換器
7に循環させる解氷水流路16とを有する構成となって
いる。本実施形態では、製氷部14と氷蓄熱部15とが
同一槽17内に一体的に構成されるアイスオンコイル
(ice on coil)方式の氷蓄熱装置が適用されている。つ
まり、製氷槽と氷蓄熱槽とが同一の槽17で兼用され、
この槽17の上方には還流用のシャワー18が設けられ
る一方、槽17の内部には冷凍器19の冷却コイル20
が配置されている。
【0022】この槽17の下部に、解氷水流路16とし
て、ポンプ21を有する解氷水配管22が接続され、こ
の解氷水配管22が機内冷却用ガス循環系5の熱交換器
7を経由して還流用のシャワー18に連結されている。
そして、冷凍器19の運転により槽17内でシャーベッ
ト状の氷を連続的に製造するとともに、その槽17内に
シャーベット状の氷23を貯溜できようになっている。
なお、冷凍器19は前記のガスタービン2および発電機
3等により構成される同一発電プラントによる系内供給
電力によって駆動できる構成である。
【0023】そして、このような冷却水循環装置9の空
冷水循環配管13と、氷蓄熱装置10の解氷水配管22
とは、機内冷却用ガス循環系5の熱交換器7に共通配管
部分24を介して並列的に接続されるとともに、それぞ
れ共通配管部分24への接続および遮断が可能な開閉切
換え用のバルブ25,26を有し、これにより冷却水循
環装置9と氷蓄熱装置10とを熱交換器7に対して選択
的に切換える流路切換え手段11が構成されている。
【0024】次に、このような構成の本実施形態の冷却
装置を使用して発電機3を冷却する方法について説明す
る。
【0025】本実施形態では基本的に、電力需要が低
く、かつ昼間に比べて外気温度が低い夜間の発電運転時
に、空冷水循環配管13のバルブ25を開、解氷水配管
16のバルブ26を閉として、クーリングタワー12を
用いた冷却水循環装置9からの空冷水供給(矢印a)に
より発電機3の冷却を行うとともに、この夜間発電の際
に同プラントで発生する電力を利用して氷蓄熱装置10
で製氷を行い、かつ製造した氷23を貯溜する。そし
て、電力需要が高まるとともに、夜間に比べて外気温度
が高まる昼間の発電プラント運転時に、前記と逆に空冷
水循環配管13のバルブ25を閉、解氷水配管22のバ
ルブ26を開として、氷蓄熱装置10における解氷作用
を行わせるとともに、それによって生じる解氷水(矢印
b)を解氷水配管22に循環させることにより、発電機
3の冷却を行う。
【0026】このような冷却作用において、夜間におけ
る冷却水循環装置9からの空冷水供給(矢印a)による
発電機3の冷却効果は、空冷水温度が外気温度と同温で
あることから従来と同様であるが、昼間における氷蓄熱
装置10からの解氷水供給(矢印b)による発電機の冷
却効果は著しく向上する。すなわち、熱交換器7に供給
される解氷水温度は各種温度に調整できるが、夏期の昼
間においても最低5℃程度として供給することができ
る。この結果、発電機3の機内空間は、露点温度を考慮
した最低温度である12〜13℃という低温状態まで冷
却することが可能となる。したがって、発電機3内で熱
エネルギとなって放出される発電エネルギ損失を、従来
に比して大幅に抑制することができ、これにより発電エ
ネルギ損失の低減によって発電機性能の大幅な向上が図
れる。つまり、逆の面から見ると、同一容量の発電機を
対象とした場合には、発電機の小型化が図れることにな
る。また、発電機3の機内空間を12〜13℃という低
温状態まで冷却できることは、その発電機3内に設置さ
れる図示しない絶縁体についても、低耐熱材質のものが
適用できることに繋がる。したがって、本実施形態によ
れば、構成のコンパクト化とともに、使用する絶縁体の
低価格化という、経済効果も発揮できることとなり、実
用的に極めて大きい利点を得ることができる。
【0027】しかも、これらと合せて、特に夏期等にお
いては夜間の余剰電力を利用して氷蓄熱を行い、昼間の
例えば午後2時頃等の電力需要ピーク時に解氷による冷
熱放出によって発電機3の高機能冷却が可能となるた
め、余剰電力の利用と発電機3の効率向上という両面か
ら、プラント全体としてのエネルギ効率を向上すること
ができる。
【0028】しがたって、本実施形態によれば、ガスタ
ービンプラント等を夏場に運転するような場合に発電機
の大きい冷却効果を得ることができることから、電力需
要が多くなる昼間の時間帯での発電量アップ、および電
力需要が低下する夜間の同一発電プラントによる電力の
有効利用が図れ、しかも、発電機を空気温度よりも低い
温度まで冷却することが可能となり、発電エネルギ損失
の一層の低減が図れることにより、エネルギ利用の面か
ら好ましい結果を得ることができ、さらに発電機構成の
コンパクト化および低コスト化等が図れるという多くの
実用的効果が奏される。
【0029】第2実施形態(図2) 本実施形態は、前記第1実施形態に加えて、蓄熱装置に
よる解氷水冷却を、発電機の電機子巻線冷却を純水等に
よって行う電機子冷却用液循環系の二次冷却にも適用
し、さらにガスタービン吸気冷却系にも適用したもので
ある。図2は、この適用例を示す系統図である。
【0030】大型発電プラントの発電機においては、第
1実施形態に示した固定子および回転子冷却用の機内冷
却用ガス循環系5の他に、電機子巻線に純水を冷媒とし
て供給する電機子冷却液循環系を備える場合がある。本
実施形態では、図2に示すように、発電機3の一次冷却
系として、機内冷却用ガス循環系5とともに、電機子巻
線内に純水等の液冷媒を循環させて冷却する電機子冷却
用液循環系27を備えた構成となっている。この電機子
冷却用液循環系27は、発電機3の外部に導出された冷
媒液流路28、およびこの液冷媒流路28に接続された
熱交換器29を有する。
【0031】そして、この熱交換器29に、二次冷却系
8として第1実施形態と同様に、クーリングタワー30
を用いた第2の冷却水循環装置31が接続してある。す
なわち、この第2の冷却水循環装置31も、空気との接
触により空冷水を得るクーリングタワー30と、このク
ーリングタワー30から空冷水を電機子冷却用液循環系
27の熱交換器29に循環させる冷却水流路としての空
冷水循環配管32とを備え、空冷水を連続的に熱交換器
29に循環させることができるようにしてあり、空冷水
循環配管32には流路切換え手段11を構成する流路切
換え用のバルブ33が設置してある。
【0032】そして、このように構成した冷却水循環装
置31が、第1実施形態で示した機内冷却用ガス循環系
5の冷却水循環装置9と並列的に氷蓄熱装置10に接続
され、これにより各冷却水循環装置9,31と氷蓄熱装
置10とが流路切換え手段11によって選択的に使用で
きるようにしてある。
【0033】さらに、本実施形態では、圧縮器1の空気
入口部1aに燃焼用空気冷却系34が設けられている。
この燃焼用空気冷却系34では、ガスタービン燃焼用空
気cを冷却することによって、例えば夏期運転時におけ
る吸込み空気の密度を高め、エネルギ効率を向上させる
いわゆるリパワリングシステムを導入したものである。
【0034】本実施形態では、このような燃焼用空気冷
却系34の冷熱源として、発電機冷却装置の氷蓄熱装置
10が適用されている。つまり、氷蓄熱装置10の解氷
配管22が、流路切換え手段11としてのバルブ35を
有する分岐配管36を介して燃焼用空気冷却系34の熱
交換器37に接続され、ガスタービン燃焼用空気cを熱
交換によって冷却するようにしてある。なお、この燃焼
用空気冷却系34は、図2に示す例では発電機3の冷却
系と並列的に接続してあるが、これらは直列に接続して
もよい。例えば燃焼用空気冷却系34を発電機3の冷却
系の上流側にて氷蓄熱装置10に連結し、これにより氷
蓄熱装置10による冷熱を、始めに燃焼用空気冷却系3
4に供給し、次いで発電機3の機内冷却用ガス循環系5
および電機子冷却液循環系27に供給するようにしても
よい。なお、以上の構成以外については、前述した第1
実施形態と同様であるから、図2の該当部位に図1と同
一の符号を付して説明を省略する。
【0035】このような第2実施形態によると、第1実
施形態と同様に、電力需要が低く、かつ昼間に比べて外
気温度が低い夜間の発電運転時に、各空冷水循環配管1
3,32のバルブ25,33を開、解氷水配管22のバ
ルブ26,35を閉として、圧縮器1およびガスタービ
ン2を非冷却状態で吸気運転するとともに、発電機3で
はクーリングタワー12,30を用いた冷却水循環装置
9,31からの空冷水供給(矢印a)による冷却を行
う。そして、この夜間発電の際に同プラントで発生する
電力を利用して氷蓄熱装置10で製氷を行い、かつ製造
した氷23を貯溜する。
【0036】そして、電力需要が高まるとともに、夜間
に比べて外気温度が高まる昼間の発電プラント運転時
に、各空冷水循環配管13,32のバルブ25,33を
それぞれ閉とし、かつ解氷水配管22のバルブ26,3
5をそれぞれ開として、氷蓄熱装置10における解氷作
用を行わせるとともに、それによって生じる解氷水(矢
印b)を解氷水配管22および分岐配管36に循環させ
ることにより、発電機3の冷却および燃焼用空気冷却系
34での空気冷却を行う。
【0037】このような第2実施形態によれば、燃焼用
空気冷却系34の例熱源として解氷水を使用することに
より高エネルギ化が図れ、これによりいわゆるリパワリ
ングが行えると同時に、解氷水による冷熱によって発電
機3の機内冷却用ガス循環系5および電機子巻線冷却用
液循環系27の冷却作用が行え、前記実施形態に加えて
氷蓄熱装置10をガスタービン発電プラントの吸気冷却
および発電機全体冷却に有効に利用できるという効果が
奏され、特に大型発電プラントに適用した場合に極めて
有効なものとなる。
【0038】他の実施形態 なお、本発明は、以上の第1実施形態および第2実施形
態に限らず、他に種々の態様で実施することが可能であ
る。
【0039】例えば、前記各実施形態ではガスタービン
発電プラントへの適用例を示したが、その他の各種火力
発電プラント、原子力発電プラント、または水力発電プ
ラント等、全ての発電プラントに広く適用することがで
きる。
【0040】また、前記各実施形態では、氷蓄熱装置1
0と組合せて設置する冷却水循環装置9,31として、
クーリングタワー12,30による冷却水(空冷水)を
使用したが、このような冷却水循環系としては河川水ま
たは海水等の自然水を用いたものでもよい。
【0041】また、前記各実施形態では氷蓄熱装置10
と冷却水循環装置9,31とを切換え使用する構成とし
たが、場合によっては氷蓄熱装置10を単独で、または
氷蓄熱装置10と冷却水循環装置9,31との併用で使
用する構成とすることも可能である。
【0042】また、適用する氷蓄熱装置10としては、
前記構成以外に他のタイプを適用してもよい。すなわ
ち、図示しないが、例えば製氷槽と氷蓄熱槽とを分離し
たもの、または補助的な氷蓄熱槽を備えたもの、さらに
流水および非水溶性冷媒との接触熱交換器によってシャ
ーベット状の氷を製造するもの等、種々のタイプの構成
が適宜適用できる。
【0043】さらに、前記各実施形態では、発電機3の
一次冷却系冷媒として空気、水素、純水等を例示した
が、その他のガス冷媒あるいは液冷媒を使用するもので
あってもよい。
【0044】
【発明の効果】以上で詳述したように、本発明によれ
ば、氷蓄熱装置による冷熱供給を利用して、夏場の特に
昼間における電力需要の高まる時点で発電機の冷却を空
気温度以下まで効果的に行え、それにより発電エネルギ
の損失低減を一層有効的に図れるとともに、発電機の構
成コンパクト化およびコスト低化等も図れ、しかも蓄え
るエネルギ源として同一プラント内の夜間電力を有効に
利用して、運用能率および経済性の向上も図れる。ま
た、ガスタービンプラントに適用する場合には、吸気冷
却にも併用して、リパワリングと合せた総合的なエネル
ギ効率の向上が図れる等、多くの効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る発電プラントの冷却装置および冷
却方法の第1実施形態を示す図。
【図2】本発明に係る発電プラントの冷却装置および冷
却方法の第2実施形態を示す図。
【符号の説明】 1 圧縮機 1a 空気入口部 2 ガスタービン 3 発電機 4 燃焼器 5 機内冷却用ガス循環系 6 ガス流路 7 熱交換器 8 二次冷却系 9 冷却水循環装置 10 氷蓄熱装置 11 流路切換え手段 12 クーリングタワー 13 空冷水循環配管 14 製氷部 15 氷蓄熱部 16 解氷水流路 17 同一槽 18 シャワー 19 冷凍器 20 冷却コイル 21 ポンプ 22 解氷水配管 23 氷 24 共通配管部分 25,26 バルブ 27 電機子冷却用液循環系 28 液冷媒流路 29 熱交換器 30 クーリングタワー 31 冷却水循環装置 32 空冷水循環配管 33 バルブ 34 燃焼用空気冷却系 35 バルブ 36 分岐配管 37 熱交換器

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発電プラントに設置される発電機を冷却
    する発電プラントの冷却装置であって、前記発電機内に
    一次冷却材を循環させる一次冷却系と、この一次冷却系
    に熱交換器を介して接続され二次冷却材を循環させるこ
    とにより前記熱交換器で前記一次冷却材を冷却する二次
    冷却系とを備えたものにおいて、前記二次冷却系は、氷
    を連続的に製造できる製氷部と、製造した氷を貯溜する
    氷蓄熱部と、この氷蓄熱部の氷を解氷することで得られ
    る解氷水を前記二次冷却材として前記熱交換器に循環さ
    せる解氷水流路とを有する氷蓄熱装置により構成したこ
    とを特徴とする発電プラントの冷却装置。
  2. 【請求項2】 発電プラントに設置される発電機を冷却
    する発電プラントの冷却装置であって、前記発電機内に
    一次冷却材を循環させる一次冷却系と、この一次冷却系
    に熱交換器を介して接続され二次冷却材を循環させるこ
    とにより前記熱交換器で前記一次冷却材を冷却する二次
    冷却系とを備えたものにおいて、前記二次冷却系は、 自然水もしくは空冷水を前記二次冷却材として前記熱交
    換器に冷却水流路を介して循環させる冷却水循環装置
    と、 氷を連続的に製造できる製氷部、製造した氷を貯溜する
    氷蓄熱部、およびこの氷蓄熱部の氷を解氷することで得
    られる解氷水を前記二次冷却材として前記熱交換器に循
    環させる解氷水流路を有する氷蓄熱装置と、 これら冷却水循環装置の冷却水流路および氷蓄熱装置の
    解氷水流路を前記熱交換器に対して選択的に接続する流
    路切換え手段と、 を備えたことを特徴とする発電プラントの冷却装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の発電プラントの
    冷却装置において、一次冷却系は、発電機の固定子もし
    くは回転子冷却用として前記発電機の機内空間に空気、
    水素その他のガスを循環させる機内冷却用ガス循環系
    と、前記発電機の電機子コイル冷却用として純水その他
    の液を循環させる電機子冷却用液循環系との、少なくと
    もいずれか一方であることを特徴とする発電プラントの
    冷却装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から3までのいずれかに記載の
    発電プラントの冷却装置をガスタービン発電プラントに
    適用し、このガスタービン発電プラントは燃焼用空気の
    吸気冷却を行う燃焼用空気冷却系を有するものであり、
    この燃焼用空気冷却系の冷熱源として発電機の二次冷却
    系である氷蓄熱装置を適用したことを特徴とする発電プ
    ラントの冷却装置。
  5. 【請求項5】 請求項1から4までのいずれかに記載の
    冷却装置を使用して発電プラントの発電機または燃焼用
    空気を冷却する発電プラントの冷却方法であって、氷蓄
    熱装置における製氷作用を同一プラントの夜間電力を使
    用して行う一方、前記氷蓄熱装置からの解氷水供給によ
    る発電機または燃焼用空気の冷却作用を昼間の発電時に
    行うことを特徴とする発電プラントの冷却方法。
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