JPH11341684A - 電圧検出形アクティブフィルタ装置 - Google Patents

電圧検出形アクティブフィルタ装置

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JPH11341684A
JPH11341684A JP10162963A JP16296398A JPH11341684A JP H11341684 A JPH11341684 A JP H11341684A JP 10162963 A JP10162963 A JP 10162963A JP 16296398 A JP16296398 A JP 16296398A JP H11341684 A JPH11341684 A JP H11341684A
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JP
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voltage
harmonic
higher harmonic
power supply
active filter
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JP10162963A
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Kinji Yoshioka
忻治 吉岡
Junichi Inoue
純一 井上
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Toyo Electric Manufacturing Ltd
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Toyo Electric Manufacturing Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電圧形アクティブフィルタは高調波電圧に対し
て基本波電圧の比率が大きいため、高調波電圧の検出精
度が悪かった点を解決することにある。 【解決手段】電力の供給源と任意のインピーダンスを介
して給電される負荷装置間の基本波に関して互いに同相
の関係にある電力の供給源側の電圧と、任意のインピー
ダンスを介した後の負荷装置側の電圧とを検出する電圧
検出手段を少なくとも2組設け、基本波に関して互いに
同相の関係にある電力の供給源側と負荷装置側の各検出
電圧との差の電圧を検出して補償指令値を得る補償手段
を設けたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の実施の形態】本発明は、電源から任意のインピ
ーダンスを介して接続された負荷装置に発生する高調波
の抑制を負荷装置に並列に設けた電圧検出形アクティブ
フィルタ装置により、高調波を抑制する電圧検出形アク
ティブフィルタ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来技術によるアクティブフィルタの
内、負荷に対して並列に設けて高調波を補償する並列形
アクティブフィルタの高調波検出装置は、電流検出形ア
クティブフィルタと電圧検出形アクティブフィルタが考
えられている。前者は、更に電流の検出方法によって、
電源電流検出方式、負荷電流方式があり、それぞれ補償
対象の負荷装置と電源との電気的な設置位置関係や制御
方式に応じて、高調波の補償機能、補償精度および安定
性などの特性が異なる。後者は電源に含まれる高調波電
圧を検出して高調波を抑制する方式であり、本願はこれ
らの内、電圧検出形に関するものである。
【0003】一般に、電圧検出形アクティブフィルタ装
置の高調波電圧検出手段は、負荷装置の受電端の電源電
圧を検出し、高調波抑制制御を行う制御装置の内部演算
処理を行うことにより高調波電圧を抽出する。その手段
は、先ず、受電端で検出した高調波を含む電源電圧か
ら、制御装置に内臓したフィルタを介して基本波電圧を
得る。次に、受電端にて検出した高調波を含む電圧と前
述の基本波電圧との差の演算により、高調波電圧成分を
抽出している。従って、電圧検出形アクティブフィルタ
装置としては、前述の検出した高調波電圧に対して、符
号を反転させた高調波電圧を作成し、高調波電圧を補償
するに見合う補償電流をアクティブフィルタ装置から出
力することにより、高調波電圧を打ち消すように動作さ
せている。なお、電圧検出形アクティブフィルタ装置の
場合、電流検出形アクティブフィルタに対して、負荷電
流や電源電流の検出部をアクティブフィルタの注入点の
電圧を検出して高調波電圧を抽出する点が異なるが、出
力として電源側に注入する補償電流が結果的に高調波電
圧を補償することになるので制御方法の基本は電流検出
形アクティブフィルタと同様である。
【0004】以下、一般的に多く使用されている従来の
電流検出形アクティブフィルタ装置について、その詳細
を説明する。図4は需要家側に設置された進相コンデン
サとリアクトル、負荷装置としての整流装置および高調
波電流を抑制する電流検出形のアクティブフィルタ装置
とを設置する電力配電系統下の回路構成図であり、図5
は従来の電流形アクティブフィルタ装置の制御回路構成
を示すブロック線図である。
【0005】図4において、3相の電力配電系統電源2
1は配電線のインピーダンス22と変圧器23を介し
て、整流装置等の負荷機器24に給電している。スイッ
チ25は直列リアクトル26を介して、進相コンデンサ
27に接続することにより、変圧器23を含む下流の整
流装置等の負荷機器24の力率を調整するものである。
これらの負荷機器群の高調波電流を抑制する従来の電流
検出形アクティブフィルタは、電源電流検出器28、出
力電流検出器29、出力変圧器30、コンバータ部31
および直流コンデンサ32により形成されている。従っ
て、この回路構成では、電源側の高調波電流を電流検出
器28により検出し、出力電流検出器29と出力変圧器
30を介して、コンバータ部31から高調波補償電流を
供給している。このコンバータ部31はゲート信号によ
りオン・オフできるスイッチング素子とダイオードとの
逆並列接続した素子構成で3相ブリッジ接続したコンバ
ータ部31を形成している。
【0006】出力変圧器30は、その漏れインダクタン
スにより、アクティブフィルタから外部への注入電流を
制限する役目も兼ねる。また、直流コンデンサ32はコ
ンバータ部31の直流側電圧を安定にする目的で設けて
いる。なお、図中では省略してあるが、一般には進相コ
ンデンサ27の容量は負荷の遅れ力率の容量に応じて進
相容量を任意に増減する複数組のスイッチ25、直列リ
アクトル26、進相コンデンサ27の群で構成してい
る。直列リアクトル26の目的は、進相コンデンサ27
に流入する高調波電流を制限するため設置してあり、進
相コンデンサ高調波電流の流入が少ない場合には省略さ
れることもある。
【0007】次に、図5により、従来の電流形アクティ
ブフィルタの制御回路の動作を説明する。同図中の制御
回路は、電力演算回路51、ハイパスフィルタ52、符
号反転回路53、電流指令値演算回路54および電流制
御とゲート回路55により構成されている。電力演算回
路51では図4の負荷側電流iL、すなわち図5の各相
電流iLU、iLV、iLWと各相の系統電源電圧e
U、eV、eWの各検出値から、瞬時実電力pと瞬時虚
電力qを求め、ハイパスフィルタ52を介すことによ
り、それらの交流分pAC、qACを生成する。更に、
符号反転回路53により反転して、実電力指令p*およ
び虚電力指令q*と3相の配電系統電源電圧eU、e
V、eWとから、電流指令値演算回路54により、各相
の補償電流指令値iU*、iV*、iW*を求める。
【0008】これらの各相の補償電流指令値iU*、i
V*、iW*は図4のコンバータ部31の出力電流i、
すなわち図5の各相出力電流iU、iV、iW、前述の
補償電流指令値iU*、iV*、iW*に追従させるよ
うに、電流制御回路とゲート回路55によりゲートパル
スVgを生成して、コンバータ部31に内臓のスイッチ
ング素子を駆動することにより、高調波電流を補償して
いる。
【0009】一方、図4において、電力配電系統電源2
1に高調波電圧が含まれる場合、リアクトル26、進相
コンデンサ27および配電線のインピーダンス22とで
直列共振回路が形成されることにより、3相の電力配電
系統電源21を高調波電圧源として、高調波電流が拡大
することもある。この場合には電源電流を検出して制御
される電流形アクティブフィルタは高調波電圧成分に比
例した補償電流を出力して、高調波電流に対して等価抵
抗として動作することにより、高調波電圧を低減する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
アクティブフィルタは、電流検出形でも電圧形アクティ
ブフィルタの場合であっても、検出した配電系統の電流
や電圧から電力演算回路51により瞬時実電力pや瞬時
虚電力qを演算により求め、ハイパスフィルタ52でそ
れぞれの交流分pAC、qACを得た後、符号反転回路
53を経て実電力指令p*、虚電力指令q*を生成す
る。従って、高調波抽出から符号反転までの演算時間を
要したり、配電系統の電圧変動やスイッチ25の入り切
りに伴うハイパスフィルタの過渡特性の影響によって、
高調波補償性能が悪化するとともに制御系が複雑化する
ため、コストの増大につながるという問題があった。
【0011】また、電圧検出形アクティブフィルタの場
合、制御の安定性が良いこと、電力潮流の変更によらず
高調波の検出ができることおよび高調波に対するダンピ
ング効果が高く、系統内の高調波拡大現象を効果的に抑
制できるという性質がある反面、高調波電圧の検出精度
面の問題を有する。つまり、配電系統の電源側に近い
程、電源の定格電源電圧に対する高調波電圧の割合は小
さく、精度の高い高調波成分の検出・抽出が困難であ
り、高調波拡大の抑制性能も得にくい。そのため、現状
では需要家用負荷装置の高調波補償用に使用された例は
なく、もっぱら電力配電系統の主として高調波電圧の大
きい配電線の末端側に設置され、高調波の拡大抑制用に
試用または検討されているのが実状である。本発明は上
述した点に鑑みて創案されたもので、その目的とすると
ころは、これらの欠点を解決した電圧検出形アクティブ
フィルタ装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明のその目的を達成
する手段は、以下のとおりである。 (1)請求項1において、任意のインピーダンスを介し
て給電を受ける負荷装置の発生する高調波電圧または高
調波電流の抑制を行うアクティブフィルタ装置であっ
て、基本波に関して互いに同相の関係にある前記任意の
インピーダンス前の電力の供給源側の電圧と、前記任意
のインピーダンスを介した後の負荷装置側の電圧とをそ
れぞれ検出する電圧検出手段を設け、この電圧検出手段
を少なくとも一組具備し、前記の基本波に関して互いに
同相の関係にある電力の供給源側の検出電圧と負荷装置
側の検出電圧との差の電圧を検出して、少なくとも高調
波成分を補償する補償指令値を生成する補償手段を設
け、負荷装置の発生する高調波成分の抑制制御を行うよ
う構成したことを特徴とする電圧検出形アクティブフィ
ルタ装置である。
【0013】(2)請求項2において、前記任意のイン
ピーダンスを、変圧器又はリアクトル又は両者を兼ね備
えたものとする請求項1記載の電圧検出形アクティブフ
ィルタ装置である。
【0014】その作用は次に示される。本発明のかかる
高調波電圧の抽出と高調波補償指令値を得る手段は、以
下のとおりである。すなわち、任意のインピーダンスを
介して給電を受ける負荷装置の電源側と負荷側の両側に
おいて、互いに同相の関係にある電力の供給源側の電圧
と、前記任意のインピーダンスを介した後の負荷装置側
の電圧とを検出する手段を有し、互いに同相関係にある
電圧の差を検出することにより、基本波電圧成分は相殺
されほぼ零となる。これに対して、高調波電圧成分は任
意のインピーダンスによる電圧降下が基本波に比して高
調波の次数倍だけ高調波電圧降下が大きくなって検出さ
れるため、基本波に対する高調波電圧の検出精度を向上
することができ、基本波と高調波を分離するためのハイ
パスフィルタを省略可能とすることができる。
【0015】また、任意のインピーダンスを変圧器とす
ることにより、配電系統電圧と負荷側の電圧が異なる場
合においても、電源側および負荷側のそれぞれの定格電
圧に見合う変圧比の変圧器を採用して差の電圧を検出
し、基本波電圧を相殺することにより、高調波電圧を精
度良く検出することができる。同様にして、任意のイン
ピーダンスをリアクトルとすることによっても、リアク
トル両端に発生する基本波電圧を相殺した高調波電圧を
高精度に得ることができる。更に、任意のインピーダン
スを変圧器とリアクトルの組み合わせによって、それら
両者の和の電圧降下から、高調波電圧を高精度に容易に
検出できることは述べるまでもない。以下、本発明の一
実施例を図面に基づいて詳述する。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は本願発明の電圧検出形アク
ティブフィルタを電力配電系統下に設置した場合の一例
を示す回路構成図である。図1において、3相回路より
なる電力配電系統電源1から配電線のインピーダンス2
を経て、変圧器3により整流装置等の負荷機器4に給電
しており、負荷機器の遅れ位相を調整するためのスイッ
チ5、直列リアクトル6、進相コンデンサ7(これら図
中省略するが、5〜7の各機器が複数組接続されてい
る)よりなる進相コンデンサ群で力率補償を行ってい
る。8はその詳細を図2に示す高調波電圧検出・反転部
であり、変圧器3の入力側と出力側の両側から、各相の
電圧を検出し、各相ごとに両者の差の電圧を検出・反転
することにより、高調波電圧の指令値を出力する。この
高調波電圧の指令値は出力電流検出器9の検出値ととも
に、変圧器10を出力側とするコンバータ部11に入力
され、コンバータの直流電圧安定化のための直流コンデ
ンサ12を含む電圧検出形アクティブフィルタとしての
回路構成を成している。なお、コンバータ部11の主回
路はゲート信号によりオン・オフできるスイッチング素
子とダイオードとの逆並列接続した素子構成で3相ブリ
ッジ接続したコンバータを形成しており、図4の従来例
に示すコンバータ部の主回路と同様の構成であるが、制
御回路が後述する部分で相違するものである。
【0017】次に、図2により、高調波電圧の検出と反
転部の詳細について説明する。図2の変圧器3は図1の
変圧器3と同一のものであり、一次側はそれぞれA、
B、Cの各相から、2次側のA’、B’、C’の各相に
給電している。変圧器3の一次側には一次電圧検出用P
T81(以下PT81と略す)、二次側には二次電圧検
出用PT82(以下PT82と略す)を設けている。こ
こで、これら81と82の該各PTは一次側、二次側と
も星形結線のPTであるが、どちらか一方又は両側がデ
ルタ結線となっていても電圧検出形アクティブフィルタ
のコンバータ部の動作位相関係をPTの一次〜二次相互
間位相に応じて補正すれば、同様に成立する。
【0018】以下、図2による高調波電圧の検出・反転
原理を説明するために、同図中の結線において、変圧器
3が所定値の負荷状態(接続する負荷機器の常用する負
荷状態を意味し、変圧器の定格容量やそれ以下の平均的
な常用所定値の負荷容量、適用先や運用方法に応じて調
整した所定値)で、かつ、一次・二次間に全く高調波が
ない状態として、変圧器3と各PT間の巻数比の関係が
次の条件を満たすものとする。すなわち、例えば、PT
81のR−0間の相電圧に対応する二次側R’−01間
に発生する電圧とPT82のU−P間の相電圧に対応す
る二次側U’−P1間に発生する電圧が互いに打ち消し
合うように設定する。つまり、図1に示す系統電圧V1
および負荷の所要電源電圧V2を勘案して、高調波電圧
検出・反転部8の出力電圧V0が0ボルト、すなわち、
図2中の端子記号K〜N間の電圧V0が0ボルトとなる
ように、変圧器3およびPT81、82の巻数比を決め
る。この関係を3相の他相についても全く同様とするこ
とにより、前述の所定値の負荷状態における各PT8
1、82の他の2次相互間の端子L〜N間、M〜N間で
得られる電圧を0ボルトとすることができる。
【0019】先ず、この図2の接続方法と変圧器3や各
PTの巻数比が前述の条件を満たし、変圧器3が所定値
の負荷状態にある場合について本願の動作を説明する。
簡単のために、系統電源側A、B、Cの各相には高調波
がなく、逆に負荷装置側のA’、B’、C’の各相側に
負荷装置等の発生する高調波が含まれた場合で説明す
る。同図の結線から明白なように、図中の端子NはPT
82のP1〜P3側(反ドット側)で結線された共通の
端子である。また、PT81のR’とPT82のU’、
同様にして、S’とV’、T’とW’がそれぞれ直接接
続されていることにより、端子Nを共通接地点として、
負荷装置等の発生する高調波電圧とは逆相の高調波電圧
成分のみ、K〜N、L〜N、M〜Nの各端子間に現れ
る。従って、それらの各端子間に現れる高調波電圧の逆
相電圧成分をそのまま、電圧形アクティブフィルタの高
調波電圧指令値とすることができるため、簡易な制御装
置とすることができる。
【0020】なお、簡単のために、系統電源側A、B、
Cの各相には高調波がない場合で説明したが、系統電源
側に高調波が含まれていても変圧器3の両側の差の電圧
をPT81、82による差の電圧として検出し、電源側
から負荷側に移行した高調波分の検出がなされるため、
前述の場合と全く同様に高調波電圧指令値を得ることが
できる。図2の場合、3相の各相に対応した指令値を3
組出力しているが、従来例と全く同様にこれらの内少な
くとも2組使用することにより、3相制御信号を得るこ
とができる。
【0021】次に、前述の前提である変圧器3と各PT
の巻数比が若干異なったり、或は一般的な運転状態であ
る場合について、本願の特徴を説明する。もし、図2中
の端子Nと他の各端子K〜M間に基本波電圧分が存在す
る場合でも、一般的には負荷装置等の電源側に設けられ
た変圧器3による電圧降下は電力系統電源の定格電圧に
比して、10%以下の小さい値であることが殆どであ
る。これに対して、高調波電流が変圧器3のような有限
値をもつ任意のインピーダンスを通過する場合、基本波
による電圧降下に比して、高調波による電圧降下は高調
波の次数倍だけ大きな電圧降下となる。そのため、従来
の方式に比べて基本波に対する高調波電圧の割合が向上
し、高調波検出精度が格段に向上することになり、高調
波の補償と電源系統を含むリアクタンス分と進相コンデ
ンサ群で構成される共振回路による高調波の拡大現象に
対しても、従来方式の電圧検出形アクティブフィルタに
比して補償性能や補償精度を高めた装置を提供すること
ができる。
【0022】前述した説明から、本願の意図するところ
は明白と考えるが、図3の制御回路構成のブロック図に
より、制御方法を補足説明する。同図において、電圧検
出・反転部40は図2の高調波電圧検出・反転部8を示
しており、端子Nと各端子K〜M間に、それぞれ図3中
に示す高調波電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*を出力
していることに相当する。そこで、これらの高調波電圧
指令値は電流指令値演算部41にて、高調波電圧を補償
するに見合う補償電流の指令値を得るように演算して、
電圧形アクティブフィルタの電流指令値iU* 、iV*
、iW*を求める。つまり、高調波電圧成分に制御ゲイ
ンを乗じることにより、電流指令値を得る。この求めた
指令値は比例積分演算回路42により、電圧形アクティ
ブフィルタの実出力電流iU、 iV、 iWとの偏差を比
例積分して過渡特性を調整した後、図1のコンバータ部
内の各スイッチング素子に対応するゲートタイミングを
生成して、ゲート回路43によりゲート信号Vg (U
p,Vp,Wp,Un,Vn,Wnの各ゲート信号)を
出力する。
【0023】本願は以上のような構成であるから、従来
装置のように検出した基本波電圧と高調波電圧の混在す
る電圧から、ハイパスフィルタを介して基本波電圧を生
成した後両者の差を演算回路により得る必要がなく、制
御システムとして簡略な構成とすることができるととも
に、より高速な演算処理が可能となる。
【0024】以上の説明から、既に明白なように、図1
に示す変圧器3は電力配電系統電圧と負荷装置等の必要
電源電圧が合致すれば、変圧器が等価インピーダンスの
作用をしている点から、変圧器をリアクトルとすること
ができるとともに、変圧器とリアクトルの合成であって
も同等の作用、効果を奏する。なお、前述したPT8
1、82間に若干の基本波電圧成分が含まれていても、
一般的には負荷側の電圧が低めとなるような構成であれ
ば、電圧の指令値は逆に出力を高める方向となるが、図
1の直流コンデンサ12の電圧が垂下する結果、回路構
成に見合うバランスが得られ、コンバータ部11の出力
交流電圧が、電源側の電圧以上となることはない。この
点を更に、高精度化するために、本願の構成に加えて従
来相当のハイパスフィルタを設けて構成することもでき
る。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、電
圧検出形アクティブフィルタの電圧検出方法を電源側と
負荷装置側との間の任意のインピーダンスや変圧器、リ
アクトルおよびそれらの組み合わせしたものの電圧降下
を利用して、基本波と高調波の分離を効果的に行うこと
により、簡便で精度の高い、安価な装置を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかわる電圧検出形アクティブフィル
タを電力配電系統下に設置した場合の一例を示す回路構
成図である。
【図2】図1の一部と高調波電圧検出・反転部の詳細な
内部回路の一例を示す回路構成図である。
【図3】本発明の電圧形アクティブフィルタの制御回路
構成の一例を示すブロック線図である。
【図4】従来の電流形アクティブフィルタを電力配電系
統下に設置した場合の一例を示す回路構成図である。
【図5】従来の電流検出形アクティブフィルタの制御回
路の一例を示すブロック線図である。
【符号の説明】
1,21 電力配電系統電源 2,22 配電線のインピーダンス 3,23 変圧器 4,24 整流装置等の負荷機器 5,25 スイッチ 6,26 直列リアクトル 7,27 進相コンデンサ 8 高調波電圧検出・反転部 9,29 出力電流検出器 10,30 出力変圧器 11,31 コンバータ部 12,32 直流コンデンサ 40 電圧検出・反転部 41 電流指令値演算部 42 比例積分演算回路 43 ゲート回路 51 電力演算回路 52 ハイパスフィルタ 53 符号反転回路 54 電流指令値演算回路 55 電流制御とゲート回路 81 一次電圧検出用PT 82 2次電圧検出用PT

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】任意のインピーダンスを介して給電を受け
    る負荷装置の発生する高調波電圧または高調波電流の抑
    制を行うアクティブフィルタ装置において、基本波に関
    して互いに同相の関係にある前記任意のインピーダンス
    前の電力の供給源側の電圧と、前記任意のインピーダン
    スを介した後の負荷装置側の電圧とをそれぞれ検出する
    電圧検出手段を設け、この電圧検出手段を少なくとも一
    組具備し、前記の基本波に関して互いに同相の関係にあ
    る電力の供給源側の検出電圧と負荷装置側の検出電圧と
    の差の電圧を検出して、少なくとも高調波成分を補償す
    る補償指令値を生成する補償手段を設け、負荷装置の発
    生する高調波成分の抑制制御を行うよう構成したことを
    特徴とする電圧検出形アクティブフィルタ装置。
  2. 【請求項2】前記任意のインピーダンスを、変圧器又は
    リアクトル又は両者を兼ね備えたものとする請求項1記
    載の電圧検出形アクティブフィルタ装置。
JP10162963A 1998-05-27 1998-05-27 電圧検出形アクティブフィルタ装置 Pending JPH11341684A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2731244A2 (en) 2012-11-08 2014-05-14 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Controller for active converter, and method and program therefor
JP2019092286A (ja) * 2017-11-14 2019-06-13 三菱重工サーマルシステムズ株式会社 アクティブフィルタ、アクティブフィルタによる制御方法及びプログラム

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