JPH11341507A - 色信号補正装置 - Google Patents

色信号補正装置

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JPH11341507A
JPH11341507A JP14447398A JP14447398A JPH11341507A JP H11341507 A JPH11341507 A JP H11341507A JP 14447398 A JP14447398 A JP 14447398A JP 14447398 A JP14447398 A JP 14447398A JP H11341507 A JPH11341507 A JP H11341507A
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JP
Japan
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color difference
correction
signal
difference signal
signals
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JP14447398A
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Masaaki Hanai
晶章 花井
Hitoshi Hasegawa
仁志 長谷川
Noriyuki Yamaguchi
典之 山口
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 肌色に近い色相のばらつきを安定させ、かつ
肌色以外の色相の色信号の利得を上げることによって、
より自然でかつ色鮮やかな映像を表示する。 【解決手段】 色信号補正装置は、色信号の補正演算を
行う補正演算回路3、Cb信号の正負を判定する入力C
b信号の正負判定回路4、Cr信号の正負を判定する入
力Cr信号の正負判定回路5、Cb,Cr信号から補正
を行う中心軸を計算する補正軸設定回路6、正負判定回
路4,5及び補正軸設定回路6の出力結果から補正を行
う領域を決める演算を行う補正領域設定回路7、補正さ
れたCb信号,Cr信号と補正をしないCb信号,Cr
信号を補正領域設定回路7の補正領域設定結果に従って
選択出力する選択出力回路8,9を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、複合テレビジョ
ン信号の色信号を補正する色信号補正装置に関し、詳細
には、複合テレビジョン信号を色復調する際に、簡単な
回路構成で肌色のばらつきを少なくするとともに、肌色
以外の色相の色信号の利得を強調するよう補正可能な色
信号補正回路に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、テレビジョン放送において送像
側における照明の加減等によって、テレビジョン受像機
における再生画像の肌色が緑または赤に偏って、自然な
肌色再現ができない場合が多かった。また、地上波テレ
ビジョン放送による複合テレビジョン信号は、映像信号
の伝送帯域を4.2MHzに制限してVSB(Vestigia
l Side Band)伝送しているため、検波時のフィルタの
特性によって、テレビジョン受像機で復調される色信号
の色相、すなわち復調位相が若干ずれる場合がある。こ
のため、従来のテレビジョン受像機では色信号を復調す
る際に、R−YとB−Yの間の復調角を理論値よりも広
げて、さらにR−Yの復調利得を理論値より、わずかに
高くすることによって、肌色の広がりを抑えていた。
【0003】以下、NTSC方式を具体例として説明す
る。NTSC方式では、送像側の信号処理で、B−Y、
R−Y信号はそれぞれ、 (B−Y)/2.03 (R−Y)/1.14 に圧縮して送っている。そのため、受像側では理論的に
は、R−YとB−Yの間の復調角を90度とした時の復
調利得は、 R−Y:B−Y=1.14:2.03=0.56:1 という比率で復調されるべきところである。しかし、上
記の理由から従来のテレビジョン受像機では、復調角を
110度近い値にして、その復調利得を、 (R−Y)’:(B−Y)’=1.43:2.03=
0.7:1 程度にしていた。肌色がI軸(上記の圧縮された色差の
軸でみると123度)に近い色差べクトルを持つとする
と、この方法によって、110度方向の(R−Y)’の
利得を上げることにより、(R−Y)’軸上の色差信号
について考えると、若干色差べクトルが110度からば
らついても、(B−Y)’信号の利得比率が低いので、
実際には色相の変化は僅かになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この手
法による従来の色信号補正装置にあっては、肌色から赤
色付近の色で色が濃くなるのに、他の色相では彩度が出
なかったり、また、肌色、赤色に近い色相だけのばらつ
きを減らす効果があるだけではなく、別の色相も同様に
特定の色相にシフトすることにより、微妙な色の変化を
表現できなくなるという弊害があった。
【0005】すなわち、従来の色補正は、肌色付近の色
べクトルにおいては、若干ずれたべクトルで検波されて
も、実質的な色のばらつきを少なくすることができた
が、逆に肌色を適正な色調、及び色の濃さに調整すると
他の色で彩度が出ない欠点があった。また、上記色補正
では、特定のべクトル方向に色相がシフトして、微妙な
色の変化が表現できなくなるという問題点があった。
【0006】この発明は上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、肌色に近い色相のばらつきを安
定させ、かつ肌色以外の色相の色信号の利得を上げるこ
とによって、より自然でかつ色鮮やかな映像を表示する
ことができる色信号補正装置を得ることを第1の目的と
する。
【0007】また、カラーテレビジョン信号の色べクト
ル空間を、視感的に好印象を与えるようにべクトル空間
の一部若しくは複数部分を変換することができる色信号
補正装置を得ることを第2の目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る色信号補
正装置は、第1の色差信号と第2の色差信号から2次元
平面上の極性を判定するとともに、第1の色差信号と第
2の色差信号の振幅比率が特定値となる補正軸を設定
し、該補正軸と実際に入力した第1の色差信号と第2の
色差信号の振幅比率を比較して補正を行う領域を設定す
る補正領域設定手段と、複数の補正演算式を有し、補正
領域設定手段からの出力に基づいて該補正演算式を切り
換え、切り換えた補正演算式により補正演算を行って新
たな2種類の色差信号を出力する補正演算手段と、補正
領域設定手段からの補正領域設定結果に基づいて、設定
された補正領域のみで補正演算手段から出力された補正
後の2種類の色差信号が出力されるように、補正後の2
種類の色差信号と、入力された2種類の色差信号とを選
択して出力する選択出力手段とを備えたことを特徴とす
る。
【0009】請求項2に係る色信号補正装置は、入力す
る2種類の色差信号が、R−Y、B−Y信号の両者間の
振幅比率を特定の比率に変化させたR−Y系の第1の色
差信号と、B−Y系の第2の色差信号とし、両色差軸に
おける2次元平面上で、第1の色差信号が正負のうちの
特定の極性であり、かつ第2の色差信号が正負のうちの
特定の極性であるという、特定の象限である色相領域を
検出して補正領域設定信号を出力し、さらに第1の色差
信号と第2の色差信号の振幅比率が特定値となる補正軸
を基準に、該補正軸と入力した第1の色差信号と第2の
色差信号の振幅比率を比較して補正切換信号を出力する
補正領域設定手段と、2種類の色差信号を所定の演算演
算式により、2種類の色差信号の振幅比率を補正軸のも
のに近づけるとともに、再生される色の濃度に増加若し
くは減少という特定の方向性をもたせて変換するように
補正演算して第3のR−Y系の色差信号と第4のB−Y
系の色差信号を出力する補正演算手段と、補正領域設定
手段により設定された補正領域設定信号に基づいて、補
正領域以外では第1の色差信号を、該補正領域では第3
の色差信号を選択して第5の信号として出力し、該補正
領域以外では第2の色差信号を、該補正領域では第4の
色差信号を選択して第6の信号として出力する選択出力
手段とを備え、選択出力手段の出力するR−Y系の第5
の色差信号とB−Y系の第6の色差信号を目的の出力信
号とすることを特徴とする。
【0010】請求項3に係る色信号補正装置は、補正演
算手段が、R−Y系の第1の色差信号から第2の色差信
号に特定の定数aを積算したものを加算若しくは減算し
てR−Y系の第3’の色差信号として出力し、第2の色
差信号に特定の定数cを積算したものを第4’の色差信
号として出力する第1の補正演算手段と、B−Y系の第
2の色差信号から第1の色差信号に特定の定数bを積算
したものを加算若しくは減算してB−Y系の第4”の色
差信号として出力し、第1の色差信号に特定の定数dを
積算したものを第3”の色差信号として出力する第2の
補正演算手段と、補正領域設定手段からの補正切換信号
により、第1の補正演算手段の出力信号である第3’及
び第4’の色差信号と第2の補正演算手段の出力信号で
ある第3”及び第4”の色差信号のうち何れか一方の組
み合わせの2種類の色差信号を選択して、該選択された
2種類の色差信号の比較において特定の振幅比率の範囲
である場合に限り、第1の色差信号と第2の色差信号と
を加算若しくは減算し、さらにその解に、定数a、b、
c、dから導き出される実数を積算することにより求ま
る第3”’及び第4”’の色差信号に置き換える処理を
行い、該選択処理と該置き換え処理による処理結果を第
3及び第4色差信号として出力する第3の補正演算手段
とを備えたことを特徴とする。
【0011】請求項4に係る色信号補正装置は、補正演
算手段が、R−Y系の第1の色差信号から第2の色差信
号に特定の定数aを積算したものを加算若しくは減算し
てR−Y系の第3’の色差信号として出力し、第2の色
差信号に特定の定数cを積算したものを第4’の色差信
号として出力する第1の補正演算手段と、B−Y系の第
2の色差信号から第1の色差信号に特定の定数bを積算
したものを加算若しくは減算してB−Y系の第4”の色
差信号として出力し、第1の色差信号に特定の定数dを
積算したものを第3”の色差信号として出力する第2の
補正演算手段と、補正領域設定手段からの補正切換信号
により、第1の補正演算手段の出力信号である第3’及
び第4’の色差信号と第2の補正演算手段の出力信号で
ある第3”及び第4”の色差信号のうち何れか一方の組
み合わせの2種類の色差信号を選択して、該選択された
2種類の色差信号の比較において特定の振幅比率の範囲
である場合に限り、該選択された2種類の色差信号が第
3’及び第4’の色差信号である場合には両色差信号を
補正軸に相当する振幅比率になるよう、第4’の色差信
号を置き換え、また該選択された2種類の色差信号が第
3”及び第4”の色差信号である場合には両色差信号を
該補正軸に相当する振幅比率になるよう、第3”の色差
信号を置き換える処理により、該選択処理と該置き換え
処理による処理結果を第3及び第4の色差信号として出
力する第3の補正演算手段とを備えたことを特徴とす
る。
【0012】請求項5に係る色信号補正装置は、補正演
算手段が、R−Y系の第1の色差信号から第2の色差信
号に特定の定数aを積算したものを加算若しくは減算し
てR−Y系の第3’の色差信号として出力し、第2の色
差信号に特定の定数cを積算したものを第4’の色差信
号として出力する第1の補正演算手段と、B−Y系の第
2の色差信号から第1の色差信号に特定の定数bを積算
したものを加算若しくは減算してB−Y系の第4”の色
差信号として出力し、第1の色差信号に特定の定数dを
積算したものを第3”の色差信号として出力する第2の
補正演算手段と、補正領域設定手段からの補正切換信号
により、第1の補正演算手段の出力信号である第3’及
び第4’の色差信号と第2の補正演算手段の出力信号で
ある第3”及び第4”の色差信号のうち何れか一方の組
み合わせの2種類の色差信号を選択して、該選択された
2種類の色差信号の比較において特定の振幅比率の範囲
である場合に限り、第1補正演算手段及び第2の補正演
算手段の入力点と出力点を結んだ直線と補正軸との交点
にクリップされるように置き換える処理を行い、該選択
処理と該置き換え処理による処理結果を第3及び第4色
差信号として出力する第3の補正演算手段とを備えたこ
とを特徴とする。
【0013】請求項6に係る色信号補正装置は、補正演
算手段が、R−Y系の第1の色差信号に特定の定数eを
積算したものをR−Y系の第3’の色差信号として出力
し、第2の色差信号から第1の色差信号に特定の定数g
を積算したものを加算若しくは減算して第4’の色差信
号として出力する第1の補正演算手段と、B−Y系の第
2の色差信号に特定の定数fを積算したものをB−Y系
の第4”の色差信号として出力し、第1の色差信号から
第2の色差信号に特定の定数hを積算したものを加算若
しくは減算して第3”の色差信号として出力する第2の
補正演算手段と、補正領域設定手段からの補正切換信号
により、第1の補正演算手段の出力信号である第3’及
び第4’の色差信号と該第2の補正演算手段の出力信号
である第3”及び第4”の色差信号のうち何れか一方の
組み合わせの2種類の色差信号を選択して、該選択され
た2種類の色差信号の比較において特定の振幅比率の範
囲である場合に限り、第1の色差信号と第2の色差信号
とを加算若しくは減算し、さらにその解に、第1の定数
及び第2の定数から導き出される実数を積算することに
より求まる第3”’及び第4”’の色差信号に置き換え
る処理を行い、該選択処理と該置き換え処理による処理
結果を第3及び第4の色差信号として出力する第3の補
正演算手段とを備えたことを特徴とする。
【0014】請求項7に係る色信号補正装置は、補正演
算手段は、R−Y系の第1の色差信号に特定の定数eを
積算したものをR−Y系の第3’の色差信号として出力
し、B−Y系の第2の色差信号から第1の色差信号に特
定の定数gを積算したものを加算若しくは減算して第
4’の色差信号として出力する第1の補正演算手段と、
B−Y系の第2の色差信号に特定の定数fを積算したも
のをB−Y系の第4”の色差信号として出力し、第1の
色差信号から第2の色差信号に特定の定数hを積算した
ものを加算若しくは減算して第3”の色差信号として出
力する第2の補正演算手段と、補正領域設定手段からの
補正切換信号により、第1の補正演算手段の出力信号で
ある第3’及び第4’の色差信号と第2の補正演算手段
の出力信号である第3”及び第4”の色差信号のうち何
れか一方の組み合わせの2種類の色差信号を選択して、
該選択された2種類の色差信号の比較において特定の振
幅比率の範囲である場合に限り、該選択された2種類の
色差信号が第3’及び第4’の色差信号である場合には
両色差信号を補正軸に相当する振幅比率になるよう、第
4’の色差信号を置き換え、また該選択された2種類の
色差信号が第3”及び第4”の色差信号である場合には
両色差信号を該補正軸に相当する振幅比率になるよう、
第3”の色差信号を置き換える処理により、該選択処理
と該置き換え処理による処理結果を第3及び第4の色差
信号として出力する第3の補正演算手段とを備えたこと
を特徴とする。
【0015】請求項8に係る色信号補正装置は、補正演
算手段が、R−Y系の第1の色差信号に特定の定数eを
積算したものをR−Y系の第3’の色差信号として出力
し、B−Y系の第2の色差信号から第1の色差信号に特
定の定数gを積算したものを加算若しくは減算して第
4’の色差信号として出力する第1の補正演算手段と、
B−Y系の第2の色差信号に特定の定数fを積算したも
のをB−Y系の第4”の色差信号として出力し、第1の
色差信号から第2の色差信号に特定の定数hを積算した
ものを加算若しくは減算して第3”の色差信号として出
力する第2の補正演算手段と、補正領域設定手段からの
補正切換信号により、第1の補正演算手段の出力信号で
ある第3’及び第4’の色差信号と第2の補正演算手段
の出力信号である第3”及び第4”の色差信号のうち何
れか一方の組み合わせの2種類の色差信号を選択して、
該選択された2種類の色差信号の比較において特定の振
幅比率の範囲である場合に限り、第1の補正演算手段及
び第2の補正演算手段の入力点と出力点を結んだ直線と
補正軸との交点にクリップされるように置き換える処理
を行い、該選択処理と該置き換え処理による処理結果を
第3及び第4色差信号として出力する第3の補正演算手
段とを備えたことを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、添付した図面を参照して、
この発明を具体的に説明する。
【0017】実施の形態について説明する前に、技術的
背景について説明する。カラーテレビジョン信号におい
て、輝度信号Yと2種類の色差信号R−Y、B−Yと3
種類の原色信号R、G、Bとの間には、 Y =0.30R+0.59G+0.11B R−Y=0.70R−0.59G−0.11B B−Y=−0.30R−0.59G+0.89B の関係がある。また、カラーテレビジョン放送は、エン
コード時の圧縮率を加味した(R−Y)/1.14と、
(B−Y)/2.03からなる直交軸よりそれぞれ位相
が33°進んだI軸とQ軸の色搬送波にI信号とQ信号
を載せ搬送色信号を作っている。
【0018】I信号、Q信号とR−Y信号、B−Y信号
には、 I=0.74(R−Y)−0.27(B−Y) Q=0.48(R−Y)+0.41(B−Y) の関係がある。一方、振幅比を揃えた2種類の色差信号
Cb信号,Cr信号とR−Y信号、B−Y信号には、 Cb=0.564(B−Y) Cr=0.713(R−Y) の関係があり、I信号はNTSCのエンコード時の圧縮
率の掛かった直交軸(B−Y)/2.03、(R−Y)
/1.14で見ると、(R−Y)/1.14の軸からの
傾き角Φ’=33°である。この周知の傾き角Φ’か
ら、Cb,Crを直交した色差軸としてI信号のCr軸
からの傾きを求めると式(1)で表すことができる。
【0019】
【数1】
【0020】一般に肌色は、I軸の正方向に近い色相を
もっており、この色相のみの振幅を減じてかつI軸に近
づけた後、全色相のゲインを上げることにより、肌色を
より安定したまま、その他の彩度を相対的に上げること
ができ、特にテレビ受像機の画面上で、原色がより鮮や
かに再現でき、くすんだ色は、より明るい色になる効果
がある。
【0021】これは、忠実再生ということとは異なる
が、必ずしも忠実再生することが視感上、好ましい印象
を与えるとは限らず、一般的な人の視感的な傾向とし
て、肌色には非常に敏感で、色がグリーンに偏ったり、
ピンクに偏ったり、また、色が濃すぎても薄すぎても好
感を持たれないが、その他の色に対しては比較的鈍感な
ので、彩度が高めで、鮮やかに見える方が好まれる。
【0022】上記の視感的な傾向に基づき、人の目に好
感を与えるように色マトリクスを補正することを目的と
して、マトリクスの補正部分の一例として以下の実施形
態を提案するものである。
【0023】実施の形態1.図1はこの発明の実施の形
態1に係る色信号補正装置の構成を示すブロック図であ
る。
【0024】図において、1,2は2種類の色差信号C
b,Crを入力する入力端子、3は色信号の補正演算を
行う補正演算回路(補正演算手段)、4はCb信号の正
負を判定する入力Cb信号の正負判定回路、5はCr信
号の正負を判定する入力Cr信号の正負判定回路、6は
Cb,Cr信号から補正を行う中心軸を計算する補正軸
設定回路、7は正負判定回路4,5及び補正軸設定回路
6の出力結果から補正を行う領域を決める演算を行う補
正領域設定回路、8,9は補正されたCb信号,Cr信
号と補正をしないCb信号,Cr信号を補正領域設定回
路7の補正領域設定結果に従って選択出力する選択出力
回路(選択出力手段)、10,11は最終的なCb信
号,Cr信号を出力する出力端子である。
【0025】上記入力Cb信号の正負判定回路4、入力
Cr信号の正負判定回路5、補正軸設定回路6及び補正
領域設定回路7は、全体として、2種類の色差信号から
2次元平面上の極性を判定するとともに、両色差信号の
振幅比率が特定値となる補正軸を設定し、補正軸を基準
に該補正軸と振幅比率を比較して補正を行う領域を設定
する補正領域設定手段を構成する。
【0026】上記補正演算回路3は、複数の補正演算式
を有し、補正領域設定回路7からの補正切換信号に基づ
いて補正演算式を切り換え、切り換えた補正演算式によ
り補正演算を行って新たな2種類の色差信号を選択出力
回路8,9に出力する。
【0027】上記選択出力回路8,9は、補正領域設定
回路7からの補正領域設定結果に基づいて、設定された
補正領域のみで補正演算回路3から出力された補正後の
2種類の色差信号が出力されるように、補正後の2種類
の色差信号と、入力された2種類の色差信号とを選択し
て出力する。
【0028】図2は上記補正演算回路3の詳細な構成を
示すブロック図であり、色信号補正処理の詳細を示す。
【0029】図において、12は入力された信号のうち
Cr信号のみの補正(補正演算1)を行う補正演算1回
路(第1の補正演算手段)、13は入力された信号のう
ちCb信号のみの補正(補正演算2)を行う補正演算2
回路(第2の補正演算手段)、14は補正切換信号に従
って補正演算1及び補正演算2で補正された信号を選択
するとともに、収束処理(補正演算3)を行う補正演算
3回路(第3の補正演算手段)である。
【0030】以下、上述のように構成された色信号補正
装置の動作を説明する。
【0031】まず、図1においてそれぞれのブロックの
動作を説明する。入力される色差信号Cb,Cr信号の
振幅をそれぞれx軸、y軸に対応させた2次元平面を考
えたとき(以下、この2次元平面をCb−Cr平面と呼
ぶ)、上記正負判定回路4,5でそれぞれの正負判定を
行った結果を基に上記補正領域設定回路7ではCr>0
かつCb<0の領域でのみ補正を行うように設定を行
う。以下、具体的に図を参照して説明する。
【0032】図3〜図5は色信号補正を行う領域をCb
−Cr平面上で示す図であり、図3は色信号補正を行う
領域をCb−Cr平面上で示す図、図4は補正演算1を
行う領域をCb−Cr平面上で示す図、図5は補正演算
2を行う領域をCb−Cr平面上で示す図である。
【0033】具体的には、上記補正領域設定回路7で
は、図3のハッチング部分を補正領域として設定する。
同時に、補正の中心軸をy軸から−45度として、図1
の補正軸設定回路6において入力されるCr信号とCb
信号の絶対値の大小比較を行うことにより、入力が図4
のハッチング部分の領域に含まれるのか、図5のハッチ
ング部分に含まれるのかを検出する。この時の領域の境
界はy=−xで表され、以下、これを補正の中心軸(補
正軸)とする。
【0034】補正領域設定回路7で、上記補正領域の設
定と、入力されるCr信号とCb信号の補正の中心軸に
おける領域判定が行われると、その補正領域設定結果
は、補正演算回路3及び選択出力回路8,9に出力され
る。
【0035】補正領域設定回路7による補正領域設定結
果として、補正演算回路3に補正切換信号を、また選択
出力回路8,9に補正領域設定信号をそれぞれ出力し、
補正領域設定回路7は上記補正切換信号により図4のハ
ッチング部分と図5のハッチング部分で補正演算を切り
換えるように補正演算回路3を制御し、最終的に図3の
ハッチング部分では補正演算を行った結果を、また図3
のハッチング部分以外は入力された信号をそのまま出力
するように上記補正領域設定信号により選択出力回路
8,9を制御する。
【0036】次に、上記補正演算回路3の詳細な動作に
ついて図2を用いて説明する。
【0037】図において、補正演算1回路12では入力
された信号のうちCr信号のみの補正を行う。入力され
る色差信号をCb−Cr平面上の点(x0、y0)とす
る。但し、x0、y0は任意の実数とし、また前記の通り
補正はx<0かつy>0の第2象現でのみ行うものとす
る。
【0038】図4のハッチング部分は図2の補正演算1
回路12による補正演算1を実行する領域を示すもの
で、このとき補正切換信号によりy0≧−x0の条件の入
力信号に対しては、下記の演算(補正演算1)にて(x
0,y0)を(x,y)に変換する。
【0039】x=x0 y=y0+ax0 すなわち、Cb信号成分はそのままで、Cr信号成分は
入力からCb信号成分にある定数aを乗じた値を加算し
たものとする。
【0040】図5のハッチング部分は図2の補正演算2
回路13による補正演算2を実行する領域を示すもの
で、このとき補正切換信号によりy0≦−x0の条件の入
力信号に対しては、下記の演算(補正演算2)にて(x
0,y0)を(x,y)に変換する。
【0041】x=x0+ay0 y=y0 すなわち、Cr信号成分はそのままで、Cb信号成分は
入力からCr信号成分に補正演算1と同じある定数aを
乗じた値を加算したものとする。
【0042】図6は色信号補正の様子をCb−Cr平面
上で説明するための図、図7はその収束処理を説明する
ための図である。
【0043】図6は補正後の信号がCb−Cr平面上で
どのような点に移動するかを示したものである。入力が
点A1のとき補正演算1によって信号は点A1’に移動
する。同様に、入力が点A2のときは点A2’に移動
し、この時点A1と点A2のCb成分は同一のためそれ
ぞれの移動量も同一となる。また補正演算2によって点
B1は点B1’に点B2は点B2’に移動し、やはり入
力のCr成分が同一なので、その移動量も同一となる。
【0044】図2の補正演算3回路14について説明す
る。補正演算1及び補正演算2で補正されたそれぞれの
信号を、図1の補正領域設定回路7の補正領域設定結果
に基づいた補正切換信号の制御により、図4のハッチン
グ部分では補正演算1の結果を、図5のハッチング部分
では補正演算2の結果を選択するように動作する。ま
た、入力が補正の中心軸に近い値の時には補正後の値が
補正の中心軸を超えて入力とは別の領域に移動すること
があるため、この時には補正後の値を補正の中心軸上の
ある値(以下、収束点と呼ぶ)に収束させるように動作
する。
【0045】つまり補正演算1においてy≦−xすなわ
ちy0+ax0≦−x0及び、補正演算2においてy≧−
xすなわちy0≧−(x0+ay0)の場合、図6のA
1,D,E,B1の円周上で示すとDからEの円周部分
にあたる部分をC1’に収束させるように動作する。
【0046】図7はこの収束処理を示すものである。入
力される信号が点Fの位置の時に補正演算1を行った結
果が点F’のように補正の中心軸を超えてしまう場合、
これを補正の中心軸上の収束点C1’に移動する。
【0047】同様に、入力される信号が点Fとは補正の
中心軸について対称な点Gの位置の時に補正演算2を行
った結果が点G’のように補正の中心軸を超えてしまう
場合、これを補正の中心軸上の収束点C1’に移動す
る。
【0048】ここで、収束点C1’の計算方法について
説明する。
【0049】図8は上記収束処理(補正演算3)の具体
的演算方法を説明するための図である。
【0050】入力したCb,Cr信号を(x0,y0)と
したとき、補正演算1においてy≦−x、補正演算2に
おいてy≧−xの場合、すなわち、図8のDからEの円
弧上の点を、C1’(x1,y1)に収束させる計算方法
である。
【0051】図8において、円周21はrを円周21の
半径とすると、次式(2)で示され、 x02+y02=r2 …(2) 補正演算2によって変換された曲線22はaを任意の実
数からなる定数とすると、次式(3)で示され、 (x−ay)2+y2=r2 …(3) 補正演算1によって変換された曲線23は次式(4)で
示される。
【0052】 (y−ax)2+x2=r2 …(4) 上記式(3)より、(x1,y1)においては、y1=−
x1なので、次式(5)となる。
【0053】 r2=(x1+ax1)2+x12={(a+1)2+1}x12 …(5) よって、上記式(5)より、x1、y1は次式(6)、
(7)で示される。
【0054】 x1=−r{(a+1)2+1}-1/2 …(6) y1= r{(a+1)2+1}-1/2 …(7) 図8における、(x0,y0)の乗っている円の半径rを
近似的に求める。円弧DE上の(x0,y0)から、I’
と直交する補助線を引いたとき、円と再交差する交点は
(−y0,−x0)となり、2交点の中点(xp,yp)は
式(8)の値になる。
【0055】 (xp,yp)={(x0−y0)/2,(−x0+y0)/2} …(8) したがって、rは次式(9)で示される。
【0056】 r=(−x0+y0)/(2cos45)=(−x0+y0)2-1/2 …(9) 上記式(6)、(7)、(8)より、 x1=−r{(a+1)2+1}-1/2 =−(−x0+y0)・2-1/2・{(a+1)2+1}-1/2 …(10) y1=r{(a+1)2+1}-1/2 =(−x0+y0)・2-1/2・{(a+1)2+1}-1/2 …(11) つまり、入力したCb,Cr信号を(x0,y0)とした
とき、補正演算1においてy≦−xすなわちy0+ax0
≦−x0及び、補正演算2においてy≧−xすなわちy0
≧−(x0+ay0)の場合、すなわち、図8のDからE
の円弧上の点は、上記式(10)、(11)で表される
補正演算3により、C1’(x1,y1)に収束させる。
【0057】結局、補正演算3で補正した場合、(x
1,y1)を(x,y)として出力することになる。まと
めると、Cb−Cr平面の座標(x0、y0)を、y>
0、x<0の座標象限、すなわち第2象限において、補
正を行うと、以下のようになる。
【0058】(1)y0≧−x0の場合(補正演算1) x=x0 y=y0+ax0 (2)y0≦−x0の場合(補正演算2) x=x0+ay0 y=y0 (3)上記補正演算1においてy≦−xすなわちy0+
ax0≦−x0及び、補正演算2においてy≧−xすなわ
ちy0≧−(x0+ay0)の場合については下記の演算
結果に置き換える(補正演算3)。
【0059】x=−(−x0+y0)・2-1/2・{(a+
1)2+1}-1/2 y= (−x0+y0)・2-1/2・{(a+1)2+1}
-1/2 一つの例として仮にディジタル演算し易いa=0.25
とすると、補正演算3は、 x=−0.442(−x0+y0)≒0.4375(−x0+y0) =−(1/2−1/16)×(−x0+y0) y=0.442(−x0+y0)≒0.4375(−x0+y0) =(1/2−1/16)×(−x0+y0) と近似できるので、非常にディジタル処理し易い形にな
る。
【0060】図6に戻って、外側の円弧は原点からの距
離の等しい色差信号成分のCb−Cr平面上での軌跡を
表している。入力信号がこの円弧上にあるとき補正演算
1、2、3によって、補正後の信号は内側の太線の曲線
上に移動する。補正後の曲線が補正の中心軸と交わる点
を収束点とする。すなわち、図6ではC1’が収束点と
なる。入力信号が原点から等距離を保って点A1、点
D、点C1、点E、点B1と動いたとき、補正後の信号
は点A1’、点C1’、点B1’と動く。入力が補正の
中心軸上にある場合も含め、点Dから点Eまでの間の補
正後の信号はすべて点C1’に収束することになる。
【0061】以上の補正、収束処理を行うことにより、
入力された色差信号は補正の中心軸方向に集まるととも
に、補正の中心軸付近の振幅が小さくなる。したがっ
て、本回路の後段に色差信号の復調角、復調利得を調整
し、輝度信号との合成によりR,G,B信号に変換する
デマトリックス処理回路を置いた場合、その復調角、復
調利得を理論値に近いもの、すなわち、送像側の圧縮係
数の逆比を復調利得に用いても、実施の形態1によれば
肌色付近で色がばらつくことを抑えられる。
【0062】また、実施の形態1では肌色付近で色が薄
くなる特性があるので、肌色が適正な色の濃さになるよ
うに再生画像を調整することにより、肌色以外の色が濃
くなり見栄えがよくなる。具体的には原色はより鮮やか
になり、くすんだ色も明るい色になる。
【0063】以上説明したように、実施の形態1に係る
色信号補正装置は、色信号の補正演算を行う補正演算回
路3、Cb信号の正負を判定する入力Cb信号の正負判
定回路4、Cr信号の正負を判定する入力Cr信号の正
負判定回路5、Cb,Cr信号から補正を行う中心軸を
計算する補正軸設定回路6、正負判定回路4,5及び補
正軸設定回路6の出力結果から補正を行う領域を決める
演算を行う補正領域設定回路7、補正されたCb信号,
Cr信号と補正をしないCb信号,Cr信号を補正領域
設定回路7の補正領域設定結果に従って選択出力する選
択出力回路8,9を備え、補正領域設定回路7は2種類
の色差信号から補正軸設定回路6、正負判定回路4,5
の出力信号を元に補正切換信号と補正領域設定信号を出
力し、補正演算回路3は、補正軸切換信号により補正軸
を境界にして補正演算式を切換えながら、2種類の色差
信号から補正軸に周囲の色べクトルを寄せる、補正軸に
おいて色濃度を高く、又は低くする等の補正演算処理を
行い、選択出力回路8,9は、補正領域設定結果に基づ
いて、補正すべき象限のみで補正演算回路3の出力信号
が出力され、それ以外は入力した信号を出力するよう
に、補正後の2種類の色差信号と入力された2種類の色
差信号とを選択するように構成したので、特定の色ベク
トルに周囲のベクトルを集中させる、特定の色ベクトル
をシフトする、又は特定色の濃度だけ変化させることが
可能になり、例えば肌色に近い色相のばらつきを安定さ
せ、かつ肌色以外の色相の色信号の利得を上げることに
よって、より自然でかつ色鮮やかな映像を表示すること
ができる。
【0064】特に、色信号の復調軸を回転する必要がな
く、簡単な計算により所望の色補正を実現できる。さら
に本方式はI軸方向の正の方向のみ彩度を低くするよう
に働くので、肌色の飽和度を調整することにより、その
他の色の彩度を高めることができ、結果として例えば、
原色に近い色をより鮮やかに再生することができる。
【0065】また、R−Y系の色差軸とB−Y系の色差
軸における2次元平面における、特定のべクトル方向の
色に対して周囲の色を近づけること、また逆に特定方向
の色の周囲の色の変化を大きく拡大したいとか、また、
特定の色について濃度を高めたいとか薄めたいとか、特
定の色のべクトル方向をシフトしたいとかいった要求に
対して、他の象限に影響を与えずに行うことができる。
【0066】実施の形態2.この発明の実施の形態2に
係る色信号補正装置は、実施の形態1における収束処理
部分の演算方法である補正演算3が異なるものである。
つまり、基本構成は実施の形態1である前記図1及び図
2と同じであり、補正演算3の内容のみが実施の形態1
と異なる。以下、実施の形態1と異なる部分についての
み説明する。
【0067】図9は本実施の形態によって色差信号がど
のように補正されるかを示した図である。前記図6で説
明した場合と同様に外側の円弧は入力の色差信号がCb
−Cr平面上で原点から等距離の点の軌跡であり、内側
の太線の曲線がその補正後の点の軌跡である。実施の形
態1で説明した収束点を含む補正の中心軸以外の部分は
実施の形態1と同一である。
【0068】図10は本実施の形態における収束処理を
説明する図である。
【0069】入力が補正の中心軸に近い点Fであった場
合、補正演算1により点F’に移動する。この時、本実
施の形態では点F’をy軸成分はそのままでx軸成分を
補正して補正の中心軸上の点C”に移動させる。
【0070】同様に入力される信号が点Fとは補正の中
心軸y=−xについて対称な点Gの位置の時に補正演算
2を行った結果が点G’のように補正の中心軸を超えて
しまう場合、点G’をx軸成分はそのままでy軸成分を
補正して補正の中心軸上の点C”に移動させる。また、
入力が補正の中心軸上の点であった場合は補正演算1、
補正演算2の両方を行うことでその他の点との不連続を
なくすことができる。
【0071】具体的な演算式にすると、補正演算1を用
いた部分で補正演算3の対象となる部分(y0>−x0か
つ、y≦−xすなわちy0+ax0≦−x0の場合)に対
しては、以下の式でxの補正を行いI’軸上にクリップ
する(y=−x)。
【0072】x=−(y0+ax0) 補正演算2を用いた部分で補正演算3の対象となる部分
(y0<−x0かつ、y≧−xすなわちy0≧−(x0+a
y0)の場合)に対しては、以下の式でyの補正を行い
I’軸上にクリップする(y=−x)。
【0073】y=−(x0+ay0) 以上に述べた補正の結果、図9において入力信号が原点
から等距離を保って点A1、点D、点C1、点E、点B
1の方向に動いたとき、補正後の信号は点A1’、点C
1’、点C1’、点C1’、点B1’と動く。入力が補
正の中心軸上にある場合も含め、点Dから点Eまでの間
の補正後の信号は補正の中心軸上を連続的に動くことに
なる。入力信号が補正の中心軸上にあるとき、すなわち
点C1のときには補正後の信号は補正の中心軸上で最も
振幅の小さいC1’に動くことになる。
【0074】以上の補正、収束処理を行うことにより、
入力された色差信号は補正の中心軸方向に集まるととも
に、補正の中心軸付近の振幅も小さくなる。
【0075】実施の形態3.この発明の実施の形態3に
係る色信号補正装置は、基本構成は前記図1及び図2と
同じであり、補正演算1、2、3の内容が実施の形態1
と異なる。以下、実施の形態1と異なる部分についての
み説明する。
【0076】実施の形態1で説明した2つの例では補正
の中心軸を−x軸から−45度としたが、この角度を任
意の角度に選ぶことも可能である。その角度をθとする
と、前記図1の補正軸設定回路6及び補正領域設定回路
7で設定する補正の中心軸は、 y=xtanθ と表すことができる。実施の形態1、2の応用で説明す
ると、 (1)y0/tanθ≧x0の場合(補正演算1) x=x0 y=y0+ax0 (2)y0/tanθ≦x0の場合(補正演算2) x=x0+by0 y=y0 但し、bは同一円上の入力点が補正演算1と補正演算2
によって変換される場合、補正後の曲線同士が補正軸上
の1点C’で交差するように決定しなければならない。
【0077】(3)上記補正演算1においてy≦−x、
補正演算2においてy≧−xのときは、下記の関数とな
る。
【0078】x=F(x0,y0)、y=G(x0,y0) 前記実施の形態1における補正演算3を求めたのと同様
の手法で、同一円上の入力点が補正演算1と補正演算2
によって変換される場合の補正後の曲線同士の交点C’
の半径rと定数a,bから構成される式を2曲線の方程
式から求め、さらに(x0,y0)を通り、補正軸に直交
する補助線を考え、それが(x0,y0)を通る円と再交
差する点と(x0,y0)との中点と原点との距離を求め
て、円の半径rに近似させてこれを交点C’の導入式に
代入すればC’をx0,y0及び定数a,bから導く式が
求まる(補正演算3)。
【0079】実施の形態4.この発明の実施の形態4に
係る色信号補正装置は、基本構成は前記図1及び図2と
同じであり、実施の形態1、2とは補正演算3の内容が
異なる。以下、実施の形態1、2と異なる部分について
のみ説明する。
【0080】実施の形態4では、Cb−Cr平面の座標
(x0、y0)を、y>0、x<0の座標象限、すなわち
第2象限において、補正を行うと、以下のようになる。
但し、出力を(x,y)とする。
【0081】(1)y0≧−x0の場合(補正演算1) x=x0 y=y0+ax0 (2)y0≦−x0の場合(補正演算2) x=x0+ay0 y=y0 (3)上記補正演算1においてy≦−xすなわちy0+
ax0≦−x0の場合は下記の演算結果に置き換える(補
正演算3)。
【0082】x=x0 y=−x0 また、上記補正演算2においてy≧−xすなわちy0≧
−(x0+ay0)の場合については下記の演算結果に置
き換える(補正演算3)。
【0083】x=−x0 y=y0 実施の形態5.この発明の実施の形態5に係る色信号補
正装置は、基本構成は前記図1及び図2と同じであり、
実施の形態1、2とは補正演算1、2、3の内容が異な
る。以下、実施の形態1、2と異なる部分についてのみ
説明する。
【0084】実施の形態1、2、3、4では補正を行う
領域をCb−Cr平面上の第2象現、すなわち前記図3
のハッチング部分としたが、この領域を他の象現として
任意の色相について同様の補正演算を行うことも可能で
ある。また、実施の形態1、2、3、4では補正軸で色
が薄くなるように変換したが、逆に濃くなるように補正
することも可能である。
【0085】例えば、原色に近い緑色に周囲の色を近づ
けるように補正すると同時に色が濃くなるように補正を
行う。
【0086】図11は実施の形態5の補正演算を説明す
るための図である。
【0087】Cb−Cr平面の座標(x0、y0)を、y
<0、x<0の座標象限、すなわち第3象限において、
補正を行うと、以下のようになる。
【0088】原色の緑はNTSCのエンコード時の圧縮
率の掛かった直交軸(B−Y)/2.03、(R−Y)
/1.14においては、(B−Y)/2.03軸からの
角度が240°であるので、−(R−Y)/1.14軸
(270°)からは−30°となる。よって、Cb、C
rを直交した色差軸としてI信号のCr軸からの傾きを
求めると式(12)で表すことができる。
【0089】
【数2】
【0090】上記式(12)から、−45°(Cbから
225°)を補正軸として、図11に示すように、A
1,D,C1,E,B1の円弧をA1’,C1’,B
1’の乗った太線で示す曲線に変換する。
【0091】(1)y0≦x0の場合(補正演算1)つま
り、225°から270°の領域は、 x=x0 y=ey0 但し、eは任意の実数からなる定数 (2)y0≦−x0の場合(補正演算2) x=ex0 y=y0 (3)上記(1)においてy≦xすなわち、ey0≦x0
及び、上記(2)においてy≧xすなわちy0≧ex0の
場合については下記の演算結果に置き換える(補正演算
3)。
【0092】 x=y=(x0+y0)・2-1/2・(e2+1)-1/2 この式は以下のように導かれる。すなわち、図11のD
からEの円弧上の点を、C1’(x1,y1)に収束させ
る計算方法である。
【0093】図11における円周24は半径rとする
と、次式(13)で示され、 x02+y02=r2 …(13) 補正演算2によって変換された曲線24はeを任意の実
数からなる定数とすると、次式(14)で示され、 (ex)2+y2=r2 …(14) 補正演算2によって変換された曲線23は、次式(1
5)で示される。
【0094】 (ey)2+x2=r2 …(15) 上記式(14)より、(x1,y1)においては、y1=
x1なので、次式(16)となる。
【0095】 r2=(e2+1)x12 …(16) よって、上記式(16)より、x1、y1は次式(17)
で示される。
【0096】 x1=y1=r・(e2+1)-1/2 …(17) 前記図8における、(x0,y0)の乗っている円の半径
rを近似的に求める。円弧DE上の(x0,y0)から、
I’と直交する補助線を引いたとき、円と再交差する交
点は(y0,x0)となり、2交点の中点(xp,yp)は
次式(18)の値になる。
【0097】 (xp,yp)={(x0−y0)/2,(x0+y0)/2} …(18) したがって、rは次式(19)で示される。
【0098】 r=(x0+y0)/(2cos45)=(x0+y0)2-1/2 …(19) 上記式(17)、(18)より、x1、y1は次式(2
0)で示される。
【0099】 x1=y1=r(e2+1)-1/2=(x0+y0)・2-1/2・(e2+1)-1/2 …(20) この実施の形態5により、225°の周囲の色が225
°に集まる。同時に補正軸(225°)付近では色の濃
度が高まるので、例えば肌色の濃さを調整した場合、原
色の緑付近の色が補正しない場合よりも鮮やかになる
し、ばらつきが少なくなる。つまり、補正軸を視感上好
ましい色にすれば、その色に周囲の色が集中することに
なる。またこの方法によれば、G−Yの復調利得や復調
角を変えた場合とは異なり、他の象限の色には影響を与
えない。
【0100】実施の形態6.この発明の実施の形態6に
係る色信号補正装置は、基本構成は前記図1及び図2と
同じであり、実施の形態1とは補正演算1、2、3の内
容が異なる。以下、実施の形態1と異なる部分について
のみ説明する。
【0101】応用例として以下のように、 (1)y0≧−x0の場合(補正演算1) x=cx0 y=y0+ax0 但し、a,cは任意の実数からなる定数 (2)y0≦−x0の場合(補正演算2) x=x0+ay0 y=cy0 (3)上記補正演算1においてy≦−x及び、補正演算
2においてy≧−xの場合については下記の演算結果に
置き換える(補正演算3)。
【0102】x=−(−x0+y0)・2-1/2・{(1+
a/c)2+1/c2-1/2 y=(−x0+y0)・2-1/2・{(1+a/c)2+1
/c2-1/2 補正演算3の式は実施の形態1と同様にして求めたもの
である。
【0103】実施の形態7.この発明の実施の形態7に
係る色信号補正装置は、基本構成は前記図1及び図2と
同じであり、実施の形態5とは補正演算1、2、3の内
容が異なる。以下、実施の形態1、実施の形態5と異な
る部分についてのみ説明する。
【0104】実施の形態1を実施の形態6に展開したよ
うに、補正演算1、2のうち、そのまま出していた方の
色差にも定数を積算したのと同様の実施の形態5から展
開できる態様も考えられる。実施の形態6と同様の方法
で補正演算を求めればよい。
【0105】実施の形態8.この発明の実施の形態8に
係る色信号補正装置は、基本構成は前記図1及び図2と
同じであり、実施の形態5とは補正演算3の内容が異な
る。
【0106】実施の形態5と同様の補正演算1、2を用
いて、実施の形態1から実施の形態2への展開例と同様
の方法で実施の形態5の補正演算3を変更する応用例が
考えられる。
【0107】実施の形態9.この発明の実施の形態8に
係る色信号補正装置は、基本構成は前記図1及び図2と
同じであり、実施の形態5とは補正演算3の内容が異な
る。
【0108】実施の形態5と同様の補正演算1、2を用
いて、実施の形態1から実施の形態3への展開例と同様
の方法で実施の形態5の補正演算3を変更する応用例が
考えられる。
【0109】なお、上記各実施の形態に係る色信号補正
装置を、例えば複合テレビジョン信号の色復調回路に適
用することができるが、色信号を補正するための装置で
あればどのような映像装置にも適用できることは言うま
でもない。
【0110】また、上記色信号補正装置及び補正演算回
路を構成する各種回路の種類、数、接続状態、また補正
演算式の種類、その切換え方法などは前述した各実施の
形態に限られないことは言うまでもない。
【0111】
【発明の効果】請求項1に係る色信号補正装置によれ
ば、2種類の色差信号から2次元平面上の極性を判定す
るとともに、2種類の色差信号の振幅比率が特定値とな
る補正軸を設定し、該補正軸と実際に入力した第1の色
差信号と第2の色差信号の振幅比率を比較して補正を行
う領域を設定する補正領域設定手段と、複数の補正演算
式を有し、補正領域設定手段からの出力に基づいて該補
正演算式を切り換え、切り換えた補正演算式により補正
演算を行って新たな2種類の色差信号を出力する補正演
算手段と、補正領域設定手段からの補正領域設定結果に
基づいて、設定された補正領域のみで補正演算手段から
出力された補正後の2種類の色差信号が出力されるよう
に、補正後の2種類の色差信号と、入力された2種類の
色差信号とを選択して出力する選択出力手段とを備えて
構成したので、特定の色ベクトルに周囲のベクトルを集
中させる、特定の色ベクトルをシフトする、又は特定色
の濃度だけ変化させることが可能になり、例えば肌色に
近い色相のばらつきを安定させ、かつ肌色以外の色相の
色信号の利得を上げることによって、より自然でかつ色
鮮やかな映像を表示することができる効果を奏する。
【0112】請求項2に係る色信号補正装置によれば、
特定の象限である色相領域を検出して補正領域設定信号
を出力し、さらに第1の色差信号と第2の色差信号の振
幅比率が特定値となる補正軸を基準に、該補正軸と入力
した第1の色差信号と第2の色差信号の振幅比率を比較
して補正切換信号を出力する補正領域設定手段と、2種
類の色差信号を所定の演算演算式により、2種類の色差
信号の振幅比率を補正軸のものに近づけるとともに、再
生される色の濃度に増加若しくは減少という特定の方向
性をもたせて変換するように補正演算して第3のR−Y
系の色差信号と第4のB−Y系の色差信号を出力する補
正演算手段と、補正領域設定信号に基づいて、補正領域
以外では第1の色差信号を、該補正領域では第3の色差
信号を選択して第5の信号として出力し、該補正領域以
外では第2の色差信号を、該補正領域では第4の色差信
号を選択して第6の信号として出力する選択出力手段と
を備えて構成したので、肌色に近い色相のばらつきを安
定させ、かつ肌色以外の色相の色信号の利得を上げるこ
とによって、より自然でかつ色鮮やかな映像を表示する
ことができる効果を奏する。
【0113】請求項3に係る色信号補正装置によれば、
色信号の復調軸を回転する必要がなく、簡単な計算によ
り所望の色補正を実現でき、さらにI軸方向の正の方向
のみ彩度を低くするように働くので、肌色の飽和度を調
整することにより、その他の色の彩度を高めることがで
き、原色に近い色をより鮮やかに再生することができ
る。また、R−Y系の色差軸とB−Y系の色差軸におけ
る2次元平面における、特定のべクトル方向の色に対し
て周囲の色を近づけること、特定方向の色の周囲の色の
変化を大きく拡大する、特定の色について濃度を変え
る、特定の色のべクトル方向をシフトさせる要求に対し
て、他の象限に影響を与えずに行うことができる効果を
奏する。
【0114】請求項4に係る色信号補正装置によれば、
簡単な計算により所望の色補正を実現でき、肌色の飽和
度を調整することにより、その他の色の彩度を高めるこ
とができ、原色に近い色をより鮮やかに再生することが
できる。また、信号の色べクトル空間を、視感的に好印
象を与えるようにべクトル空間の一部若しくは複数部分
を変換することができる効果を奏する。
【0115】請求項5に係る色信号補正装置によれば、
簡単な計算により所望の色補正を実現でき、肌色の飽和
度を調整することにより、その他の色の彩度を高めるこ
とができ、原色に近い色をより鮮やかに再生することが
できる効果を奏する。
【0116】請求項6に係る色信号補正装置によれば、
簡単な計算により所望の色補正を実現でき、肌色の飽和
度を調整することにより、その他の色の彩度を高めるこ
とができ、原色に近い色をより鮮やかに再生することが
できる効果を奏する。
【0117】請求項7に係る色信号補正装置によれば、
簡単な計算により所望の色補正を実現でき、肌色の飽和
度を調整することにより、その他の色の彩度を高めるこ
とができ、原色に近い色をより鮮やかに再生することが
できる効果を奏する。
【0118】請求項8に係る色信号補正装置によれば、
簡単な計算により所望の色補正を実現でき、肌色の飽和
度を調整することにより、その他の色の彩度を高めるこ
とができ、原色に近い色をより鮮やかに再生することが
できる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1である色信号補正装
置の構成を示すブロック図である。
【図2】 この発明の実施の形態1である色信号補正装
置の補正演算回路の詳細な構成を示すブロック図であ
る。
【図3】 この発明の実施の形態1である色信号補正装
置の色信号補正を行う領域をCb−Cr平面上で示す図
である。
【図4】 この発明の実施の形態1である色信号補正装
置の補正演算1を行う領域をCb−Cr平面上で示す図
である。
【図5】 この発明の実施の形態1である色信号補正装
置の補正演算2を行う領域をCb−Cr平面上で示す図
である。
【図6】 この発明の実施の形態1である色信号補正装
置の色信号補正の様子をCb−Cr平面上で説明するた
めの図である。
【図7】 この発明の実施の形態1である色信号補正装
置の収束処理を説明するための図である。
【図8】 この発明の実施の形態1である色信号補正装
置の収束処理(補正演算3)の具体的演算方法を説明す
るための図である。
【図9】 この発明の実施の形態2である色信号補正装
置の色信号補正の様子をCb−Cr平面上で説明するた
めの図である。
【図10】 この発明の実施の形態2である色信号補正
装置の収束処理を説明するための図である。
【図11】 この発明の実施の形態5である色信号補正
装置の補正演算を説明するための図である。
【符号の説明】
1 Cb信号入力端子、 2 Cr信号入力端子、 3
補正演算回路(補正演算手段)、 4 入力Cb信号
の正負判定回路、 5 入力Cr信号の正負判定回路、
6 補正軸設定回路、 7 補正領域設定回路、 8
Cb信号選択出力回路(選択出力手段)、 9 Cr
信号選択出力回路(選択出力手段)、10 補正Cb信
号出力端子、 11 補正Cr信号出力端子、 12
補正演算1回路(第1の補正演算手段)、 13 補正
演算2回路(第2の補正演算手段)、 14 補正演算
3回路(第3の補正演算手段)、 21 Cr,Cb平
面上の点(x0、y0)が乗っている原点を中心とする円
周、 22 (x0、y0)を補正演算2によって変換し
た曲線、 23 (x0、y0)を補正演算1によって変
換した曲線、 24 Cr,Cb平面上の点(x0、y
0)が乗っている原点を中心とする円周、 25 (x
0、y0)を補正演算2によって変換した曲線、 26
(x0、y0)を補正演算1によって変換した曲線。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の色差信号と第2の色差信号から2
    次元平面上の極性を判定するとともに、第1の色差信号
    と第2の色差信号の振幅比率が特定値となる補正軸を設
    定し、該補正軸と実際に入力した第1の色差信号と第2
    の色差信号の振幅比率を比較して補正を行う領域を設定
    する補正領域設定手段と、 複数の補正演算式を有し、前記補正領域設定手段からの
    出力に基づいて該補正演算式を切り換え、切り換えた補
    正演算式により補正演算を行って新たな2種類の色差信
    号を出力する補正演算手段と、 前記補正領域設定手段からの補正領域設定結果に基づい
    て、設定された補正領域のみで前記補正演算手段から出
    力された補正後の2種類の色差信号が出力されるよう
    に、前記補正後の2種類の色差信号と、入力された2種
    類の色差信号とを選択して出力する選択出力手段とを備
    えたことを特徴とする色信号補正装置。
  2. 【請求項2】 入力する2種類の色差信号が、R−Y、
    B−Y信号の両者間の振幅比率を特定の比率に変化させ
    たR−Y系の第1の色差信号と、B−Y系の第2の色差
    信号とし、両色差軸における2次元平面上で、第1の色
    差信号が正負のうちの特定の極性であり、かつ第2の色
    差信号が正負のうちの特定の極性であるという、特定の
    象限である色相領域を検出して補正領域設定信号を出力
    し、さらに第1の色差信号と第2の色差信号の振幅比率
    が特定値となる補正軸を基準に、該補正軸と入力した第
    1の色差信号と第2の色差信号の振幅比率を比較して補
    正切換信号を出力する補正領域設定手段と、 前記2種類の色差信号を所定の演算演算式により、前記
    2種類の色差信号の振幅比率を補正軸のものに近づける
    とともに、再生される色の濃度に増加若しくは減少とい
    う特定の方向性をもたせて変換するように補正演算して
    第3のR−Y系の色差信号と第4のB−Y系の色差信号
    を出力する補正演算手段と、 前記補正領域設定手段により設定された補正領域設定信
    号に基づいて、前記補正領域以外では第1の色差信号
    を、該補正領域では第3の色差信号を選択して第5の信
    号として出力し、該補正領域以外では第2の色差信号
    を、該補正領域では第4の色差信号を選択して第6の信
    号として出力する選択出力手段とを備え、 前記選択出力手段の出力するR−Y系の第5の色差信号
    とB−Y系の第6の色差信号を目的の出力信号とするこ
    とを特徴とする色信号補正装置。
  3. 【請求項3】 前記補正演算手段は、R−Y系の第1の
    色差信号から第2の色差信号に特定の定数aを積算した
    ものを加算若しくは減算してR−Y系の第3’の色差信
    号として出力し、第2の色差信号に特定の定数cを積算
    したものを第4’の色差信号として出力する第1の補正
    演算手段と、 B−Y系の第2の色差信号から第1の色差信号に特定の
    定数bを積算したものを加算若しくは減算してB−Y系
    の第4”の色差信号として出力し、第1の色差信号に特
    定の定数dを積算したものを第3”の色差信号として出
    力する第2の補正演算手段と、 前記補正領域設定手段からの補正切換信号により、前記
    第1の補正演算手段の出力信号である第3’及び第4’
    の色差信号と前記第2の補正演算手段の出力信号である
    第3”及び第4”の色差信号のうち何れか一方の組み合
    わせの2種類の色差信号を選択して、該選択された2種
    類の色差信号の比較において特定の振幅比率の範囲であ
    る場合に限り、第1の色差信号と第2の色差信号とを加
    算若しくは減算し、さらにその解に、前記定数a、b、
    c、dから導き出される実数を積算することにより求ま
    る第3”’及び第4”’の色差信号に置き換える処理を
    行い、該選択処理と該置き換え処理による処理結果を第
    3及び第4色差信号として出力する第3の補正演算手段
    とを備えたことを特徴とする請求項1又は2の何れかに
    記載の色信号補正装置。
  4. 【請求項4】 前記補正演算手段は、R−Y系の第1の
    色差信号から第2の色差信号に特定の定数aを積算した
    ものを加算若しくは減算してR−Y系の第3’の色差信
    号として出力し、第2の色差信号に特定の定数cを積算
    したものを第4’の色差信号として出力する第1の補正
    演算手段と、 B−Y系の第2の色差信号から第1の色差信号に特定の
    定数bを積算したものを加算若しくは減算してB−Y系
    の第4”の色差信号として出力し、第1の色差信号に特
    定の定数dを積算したものを第3”の色差信号として出
    力する第2の補正演算手段と、 前記補正領域設定手段からの補正切換信号により、前記
    第1の補正演算手段の出力信号である第3’及び第4’
    の色差信号と前記第2の補正演算手段の出力信号である
    第3”及び第4”の色差信号のうち何れか一方の組み合
    わせの2種類の色差信号を選択して、該選択された2種
    類の色差信号の比較において特定の振幅比率の範囲であ
    る場合に限り、該選択された2種類の色差信号が第3’
    及び第4’の色差信号である場合には両色差信号を前記
    補正軸に相当する振幅比率になるよう、第4’の色差信
    号を置き換え、また該選択された2種類の色差信号が第
    3”及び第4”の色差信号である場合には両色差信号を
    該補正軸に相当する振幅比率になるよう、第3”の色差
    信号を置き換える処理により、該選択処理と該置き換え
    処理による処理結果を第3及び第4の色差信号として出
    力する第3の補正演算手段とを備えたことを特徴とする
    請求項1又は2の何れかに記載の色信号補正装置。
  5. 【請求項5】 前記補正演算手段は、R−Y系の第1の
    色差信号から第2の色差信号に特定の定数aを積算した
    ものを加算若しくは減算してR−Y系の第3’の色差信
    号として出力し、第2の色差信号に特定の定数cを積算
    したものを第4’の色差信号として出力する第1の補正
    演算手段と、 B−Y系の第2の色差信号から第1の色差信号に特定の
    定数bを積算したものを加算若しくは減算してB−Y系
    の第4”の色差信号として出力し、第1の色差信号に特
    定の定数dを積算したものを第3”の色差信号として出
    力する第2の補正演算手段と、 前記補正領域設定手段からの補正切換信号により、前記
    第1の補正演算手段の出力信号である第3’及び第4’
    の色差信号と前記第2の補正演算手段の出力信号である
    第3”及び第4”の色差信号のうち何れか一方の組み合
    わせの2種類の色差信号を選択して、該選択された2種
    類の色差信号の比較において特定の振幅比率の範囲であ
    る場合に限り、前記第1補正演算手段及び第2の補正演
    算手段の入力点と出力点を結んだ直線と前記補正軸との
    交点にクリップされるように置き換える処理を行い、該
    選択処理と該置き換え処理による処理結果を第3及び第
    4色差信号として出力する第3の補正演算手段とを備え
    たことを特徴とする請求項1又は2の何れかに記載の色
    信号補正装置。
  6. 【請求項6】 前記補正演算手段は、R−Y系の第1の
    色差信号に特定の定数eを積算したものをR−Y系の第
    3’の色差信号として出力し、第2の色差信号から第1
    の色差信号に特定の定数gを積算したものを加算若しく
    は減算して第4’の色差信号として出力する第1の補正
    演算手段と、 B−Y系の第2の色差信号に特定の定数fを積算したも
    のをB−Y系の第4”の色差信号として出力し、第1の
    色差信号から第2の色差信号に特定の定数hを積算した
    ものを加算若しくは減算して第3”の色差信号として出
    力する第2の補正演算手段と、 前記補正領域設定手段からの補正切換信号により、前記
    第1の補正演算手段の出力信号である第3’及び第4’
    の色差信号と該第2の補正演算手段の出力信号である第
    3”及び第4”の色差信号のうち何れか一方の組み合わ
    せの2種類の色差信号を選択して、該選択された2種類
    の色差信号の比較において特定の振幅比率の範囲である
    場合に限り、第1の色差信号と第2の色差信号とを加算
    若しくは減算し、さらにその解に、第1の定数及び第2
    の定数から導き出される実数を積算することにより求ま
    る第3”’及び第4”’の色差信号に置き換える処理を
    行い、該選択処理と該置き換え処理による処理結果を第
    3及び第4の色差信号として出力する第3の補正演算手
    段と を備えたことを特徴とする請求項1又は2の何れかに記
    載の色信号補正装置。
  7. 【請求項7】 前記補正演算手段は、R−Y系の第1の
    色差信号に特定の定数eを積算したものをR−Y系の第
    3’の色差信号として出力し、B−Y系の第2の色差信
    号から第1の色差信号に特定の定数gを積算したものを
    加算若しくは減算して第4’の色差信号として出力する
    第1の補正演算手段と、 B−Y系の第2の色差信号に特定の定数fを積算したも
    のをB−Y系の第4”の色差信号として出力し、第1の
    色差信号から第2の色差信号に特定の定数hを積算した
    ものを加算若しくは減算して第3”の色差信号として出
    力する第2の補正演算手段と、 前記補正領域設定手段からの補正切換信号により、前記
    第1の補正演算手段の出力信号である第3’及び第4’
    の色差信号と前記第2の補正演算手段の出力信号である
    第3”及び第4”の色差信号のうち何れか一方の組み合
    わせの2種類の色差信号を選択して、該選択された2種
    類の色差信号の比較において特定の振幅比率の範囲であ
    る場合に限り、該選択された2種類の色差信号が第3’
    及び第4’の色差信号である場合には両色差信号を前記
    補正軸に相当する振幅比率になるよう、第4’の色差信
    号を置き換え、また該選択された2種類の色差信号が第
    3”及び第4”の色差信号である場合には両色差信号を
    該補正軸に相当する振幅比率になるよう、第3”の色差
    信号を置き換える処理により、該選択処理と該置き換え
    処理による処理結果を第3及び第4の色差信号として出
    力する第3の補正演算手段とを備えたことを特徴とする
    請求項1又は2の何れかに記載の色信号補正装置。
  8. 【請求項8】 前記補正演算手段は、R−Y系の第1の
    色差信号に特定の定数eを積算したものをR−Y系の第
    3’の色差信号として出力し、B−Y系の第2の色差信
    号から第1の色差信号に特定の定数gを積算したものを
    加算若しくは減算して第4’の色差信号として出力する
    第1の補正演算手段と、 B−Y系の第2の色差信号に特定の定数fを積算したも
    のをB−Y系の第4”の色差信号として出力し、第1の
    色差信号から第2の色差信号に特定の定数hを積算した
    ものを加算若しくは減算して第3”の色差信号として出
    力する第2の補正演算手段と、 前記補正領域設定手段からの補正切換信号により、前記
    第1の補正演算手段の出力信号である第3’及び第4’
    の色差信号と前記第2の補正演算手段の出力信号である
    第3”及び第4”の色差信号のうち何れか一方の組み合
    わせの2種類の色差信号を選択して、該選択された2種
    類の色差信号の比較において特定の振幅比率の範囲であ
    る場合に限り、前記第1の補正演算手段及び第2の補正
    演算手段の入力点と出力点を結んだ直線と前記補正軸と
    の交点にクリップされるように置き換える処理を行い、
    該選択処理と該置き換え処理による処理結果を第3及び
    第4色差信号として出力する第3の補正演算手段とを備
    えたことを特徴とする請求項1又は2の何れかに記載の
    色信号補正装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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