JPH11340242A - ラテラルトランジスタおよびその製造方法 - Google Patents

ラテラルトランジスタおよびその製造方法

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JPH11340242A
JPH11340242A JP14147698A JP14147698A JPH11340242A JP H11340242 A JPH11340242 A JP H11340242A JP 14147698 A JP14147698 A JP 14147698A JP 14147698 A JP14147698 A JP 14147698A JP H11340242 A JPH11340242 A JP H11340242A
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JP
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forming
emitter
layer
collector
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JP14147698A
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English (en)
Inventor
Yasushi Kinoshita
靖史 木下
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電流増幅率を向上でき、良好なコンタクトが
得られる高性能なラテラルPNPトランジスタおよびそ
の製造方法を提供する。 【解決手段】 異方性エッチングすることによってN型
エピタキシャル層4に凹部20を形成し、斜め回転イオ
ン注入19またはドープトポリシリコン22からの拡散
によってP型コレクタ拡散層9およびP型エミッタ拡散
層10を凹状に形成する。その後、凹部20の底面およ
び側面にシリサイドを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は半導体装置および
その製造方法に関し、特にバイポーラおよびBiCMO
SデバイスのラテラルPNPトランジスタの構造および
その製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図11は従来のラテラルPNPトランジ
スタを示す図であり、図11(a)は平面図、図11
(b)は断面図である。図において、1はP型半導体基
板、2はN型埋込層、3はP型埋込層、4はN型エピタ
キシャル層、5はP型ウエル拡散層、6はフィールド酸
化膜、7はP型チャネルカット層、8はN型ベース拡散
層、9はP型コレクタ拡散層、10はP型エミッタ拡散
層、11,12は層間絶縁膜、13はシリサイド膜、1
5はコレクタ電極、16はエミッタ電極、17はベース
電極であり、P型エミッタ拡散層10はドーナツ状に形
成されたP型コレクタ拡散層9によって囲まれている。
【0003】次に、図11に示すラテラルPNPトラン
ジスタの製造方法について説明する。まず、P型半導体
基板1上にN型イオン注入および熱拡散によりN型埋込
層2とP型イオン注入および熱拡散によりP型埋込層3
とを形成する。次に、N型エピタキシャル層4を成長さ
せた後、P型イオン注入および熱拡散によりP型ウエル
拡散層5を形成する。その後、P型チャネルカット層7
を形成した後、フィールド酸化膜6を形成する。
【0004】次に、N型イオン注入によりN型ベース拡
散層8、P型イオン注入によりP型コレクタ拡散層9お
よびP型エミッタ拡散層10を形成する。その後、層間
絶縁膜11,12を形成した後、コレクタ,エミッタ,
ベース領域を同時に開口し、シリサイド膜13および各
電極15,16,17を形成する。
【0005】さらに、バイポーラおよびBiCMOSデ
バイスにおけるラテラルPNPトランジスタのエミッタ
拡散層とコレクタ拡散層とは通常NPNトランジスタの
ベース拡散層形成時またはPMOSトランジスタのソー
ス・ドレイン層形成時に形成し、ラテラルPNPトラン
ジスタのベース領域はエピタキシャル層で形成する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のラテラルPNP
トランジスタは以上のように構成され、製造されてお
り、ラテラルPNPトランジスタのベース幅はフォトレ
ジストをマスクとして形成されるエミッタ拡散層とコレ
クタ拡散層とで決定する。つまり、エミッタ拡散層とコ
レクタ拡散層とを形成する際のフォトマスクおよびフォ
トレジストの加工精度と拡散層の深さで決まり、ラテラ
ル(横)方向のベース幅はフォトレジストの加工精度上
5〜10μmであまり小さくできない。このためエミッ
タから注入された正孔はベースまたは基板で捕らえられ
コレクタに到達する量は少なく、ラテラルPNPトラン
ジスタにおいて高い電流増幅率(hFE)を得ることは困
難であった。
【0007】一般に、コレクタ電流をIC、ベース電流
をIB、エミッタ拡散層の側面積をAS、エミッタ拡散層
の底面積をABとすると、ラテラルPNPトランジスタ
のhFEは hFE=IC/IB∝AS/AB という関係があり、エミッタ拡散層の底面積ABを小さ
く、エミッタ拡散層の側面積ASを大きくすればhFE
向上させることができる。
【0008】また、エミッタ拡散層面積をAE、エミッ
タコンタクト面積をACとすれば hFE=IC/IB∝AE/AC という関係があり、エミッタ拡散層面積AEに対してエ
ミッタコンタクト面積ACを小さくすればhFEを向上さ
せることができるが、この場合コンタクト抵抗の増加に
よるトランジスタ特性への影響を考慮しなければならな
い。
【0009】これらを解決するものとして、特開昭55
−63867号公報にはエミッタ拡散層およびコレクタ
拡散層を凹型に形成したものが開示されている。しか
し、これには電極と拡散層とのコンタクト部において良
好なコンタクトがとれないという問題点があった。
【0010】この発明は上記のような問題点を解消する
ために成されたもので、電流増幅率を向上でき、良好な
コンタクトを得ることのできるラテラルPNPトランジ
スタおよびその製造方法を提供することを目的としてい
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
るラテラルトランジスタは、コレクタ拡散層およびエミ
ッタ拡散層が凹状であり、かつ上記コレクタ拡散層およ
びエミッタ拡散層の上面および側面にシリサイドを備え
たものである。
【0012】この発明の請求項2に係るラテラルトラン
ジスタは、コレクタ拡散層およびエミッタ拡散層が凹状
であり、かつ上記コレクタ拡散層およびエミッタ拡散層
の上面および側面にポリシリコンを備えたものである。
【0013】この発明の請求項3に係るラテラルトラン
ジスタは、コレクタ拡散層およびエミッタ拡散層が凹状
であり、かつ上記コレクタ拡散層およびエミッタ拡散層
の上記凹状内にポリシリコンを埋込んだものである。
【0014】この発明の請求項4に係るラテラルトラン
ジスタは、ポリシリコン上にシリサイドを備えたもので
ある。
【0015】この発明の請求項5に係るラテラルトラン
ジスタは、エミッタ拡散層上のポリシリコンがコレクタ
拡散層上のポリシリコンにできるだけ近づくように延長
して設けたものである。
【0016】この発明の請求項6に係るラテラルトラン
ジスタは、ベース領域内のベース拡散層を凹状に形成し
たものである。
【0017】この発明の請求項7に係るラテラルトラン
ジスタの製造方法は、半導体基板上にイオン注入により
埋込層を形成する工程と、上記埋込層上にエピタキシャ
ル層を形成した後、ウエル拡散層およびチャネルカット
拡散層を形成する工程と、フィールド酸化膜を形成する
工程と、上記エピタキシャル層内にベース拡散層を形成
する工程と、全面に第1の酸化膜を形成し、レジストを
マスクとして上記第1の酸化膜および上記エピタキシャ
ル層を異方性エッチングして凹部を形成する工程と、上
記レジストを除去し、全面に第2の酸化膜を形成した
後、上記第1の酸化膜をマスクとして第2の酸化膜越し
に不純物イオンを斜め回転注入後、熱処理を行い、凹状
のエミッタ拡散層とコレクタ拡散層とを形成する工程
と、上記第2の酸化膜を除去して、全面に金属を形成
し、熱処理を行うことにより上記凹状のエミッタ拡散層
とコレクタ拡散層の上面および側面にシリサイドを形成
する工程と、を備えたものである。
【0018】この発明の請求項8に係るラテラルトラン
ジスタの製造方法は、半導体基板上にイオン注入により
埋込層を形成する工程と、上記埋込層上にエピタキシャ
ル層を形成した後、ウエル拡散層およびチャネルカット
拡散層を形成する工程と、フィールド酸化膜を形成する
工程と、上記エピタキシャル層内にベース拡散層を形成
する工程と、全面に第1の酸化膜を形成し、レジストを
マスクとして上記第1の酸化膜および上記エピタキシャ
ル層を異方性エッチングして凹部を形成する工程と、上
記レジストを除去し、全面に第2の酸化膜を形成した後
除去する工程と、全面にドープトポリシリコンを形成
し、上記凹部内にパターニングしたドープトポリシリコ
ンを形成する工程と、熱処理を行い、上記パターニング
したドープトポリシリコンから不純物イオンを拡散する
ことにより凹状のエミッタ拡散層とコレクタ拡散層とを
形成する工程と、全面に金属を形成し、熱処理を行うこ
とにより上記パターニングしたドープトポリシリコン上
にシリサイドを形成する工程と、を備えたものである。
【0019】この発明の請求項9に係るラテラルトラン
ジスタは、エミッタ拡散層の平面視が十字型であるよう
にしたものである。
【0020】この発明の請求項10に係るラテラルトラ
ンジスタは、エミッタ拡散層の平面視がL字型であるよ
うにしたものである。
【0021】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1はこの発明の
実施の形態1のラテラルPNPトランジスタの構造を示
す断面図である。図において、1はP型半導体基板、2
はN型埋込層、3はP型埋込層、4はN型エピタキシャ
ル層、5はP型ウエル拡散層、6はフィールド酸化膜、
7はP型チャネルカット層、8はN型ベース拡散層、9
はP型コレクタ拡散層、10はP型エミッタ拡散層、1
2は層間絶縁膜、13aはシリサイド膜、15はコレク
タ電極、16はエミッタ電極、17はベース電極、18
は酸化膜、20は凹部であり、P型エミッタ拡散層10
はドーナツ状に形成されたP型コレクタ拡散層9によっ
て囲まれている。
【0022】図2はこの発明の実施の形態1のラテラル
PNPトランジスタの製造方法を示す工程断面図であ
り、図にしたがって順次説明する。まず、図2(a)に
示すように、P型半導体基板1上にN型イオン注入およ
び熱拡散によりN型埋込層2とP型イオン注入および熱
拡散によりP型埋込層3とを形成する。次に、N型エピ
タキシャル層4を成長させた後、P型イオン注入および
熱拡散によりP型ウエル拡散層5を形成し、P型チャネ
ルカット層7を形成した後、フィールド酸化膜6を形成
する。その後、レジスト(図示せず)をマスクとしてN
型不純物イオン(例えばp+ 、As+ 等)注入によりN
型ベース拡散層8を形成し、酸化膜18を全面に形成す
る。
【0023】次に、図2(b)に示すように、レジスト
14をマスクとして酸化膜18およびN型エピタキシャ
ル層4を異方性エッチングして凹部20を形成する。次
に、図2(c)に示すように、レジスト14を除去した
後、異方性エッチングのダメージ層の除去のために凹部
20のシリコン表面を酸化して酸化膜21を形成する。
その後、酸化膜18をマスクとしてP型不純物イオン
(例えば、B+,BF2+等)19を斜め回転注入する。
このとき、凹部20の底面および側面には酸化膜21越
しにP型不純物イオンが注入される。次に、図2(d)
に示すように、熱処理を行い、P型コレクタ拡散層9お
よびP型エミッタ拡散層10を形成する。その後、酸化
膜21を除去する。
【0024】その後、図1に示すように、例えばTi,
Co等の金属を全面に形成した後、熱処理を行うことに
より凹部20の底面および側面のシリコン露出面にシリ
サイド(例えばTiSi2,CoSi2等)13aを選択
的に形成する。最後に、層間絶縁膜12を形成した後、
コレクタ,エミッタ,ベース領域を同時に開口し、各電
極15,16,17を形成する。
【0025】この発明のラテラルPNPトランジスタは
P型エミッタ拡散層10を凹型に形成することにより、
底面積を変えずに側面積のみ大きく形成し、また、エミ
ッタコンタクト面積を変えずにP型エミッタ拡散層10
の面積を大きくしたので、電流増幅率を向上させること
ができる。
【0026】また、P型エミッタ拡散層10およびP型
コレクタ拡散層9の側面および底面にシリサイド13a
を形成したので、エミッタ抵抗およびコレクタ抵抗を低
減できるとともにエミッタ電極15およびコレクタ電極
16とP型エミッタ拡散層10およびP型コレクタ拡散
層9とのコンタクト部においてオーミックコンタクトが
形成でき、コンタクト抵抗を低減することができる。
【0027】以上のことからトランジスタのセル面積お
よび耐圧を変えることなく電流増幅率を向上させること
ができ、トランジスタ特性のバラツキを抑制でき、高性
能なラテラルPNPトランジスタが得られる。
【0028】実施の形態2.図3はこの発明の実施の形
態2のラテラルPNPトランジスタの構造を示す断面図
である。図において、1はP型半導体基板、2はN型埋
込層、3はP型埋込層、4はN型エピタキシャル層、5
はP型ウエル拡散層、6はフィールド酸化膜、7はP型
チャネルカット層、8はN型ベース拡散層、9はP型コ
レクタ拡散層、10はP型エミッタ拡散層、12は層間
絶縁膜、13はシリサイド膜、15はコレクタ電極、1
6はエミッタ電極、17はベース電極、18は酸化膜、
20は凹部、22はp型不純物イオンを注入したドープ
トポリシリコン膜であり、P型エミッタ拡散層10はド
ーナツ状に形成されたP型コレクタ拡散層9によって囲
まれている。
【0029】図4は図3に示したラテラルPNPトラン
ジスタの製造方法を示す工程断面図である。図にしたが
って順次説明する。まず、図4(a)に示すように、P
型半導体基板1上にN型イオン注入および熱拡散により
N型埋込層2とP型イオン注入および熱拡散によりP型
埋込層3とを形成する。次に、N型エピタキシャル層4
を成長させた後、P型イオン注入および熱拡散によりP
型ウエル拡散層5を形成し、P型チャネルカット層7を
形成した後、フィールド酸化膜6を形成する。その後、
レジスト(図示せず)をマスクとしてN型不純物イオン
(例えばp+ 、As+ 等)注入によりN型ベース拡散層
8を形成し、酸化膜18を全面に形成する。
【0030】次に、図4(b)に示すように、レジスト
14をマスクとして酸化膜18およびN型エピタキシャ
ル層4を異方性エッチングして凹部20を形成する。次
に、図4(c)に示すように、レジスト14を除去した
後、異方性エッチングのダメージ層の除去のために凹部
20のシリコン表面を酸化して酸化膜21を形成して除
去する。その後、P型不純物イオンを注入したポリシリ
コン膜を全面に堆積させた後パターニングして、凹部2
0にP型不純物イオンのドープトポリシリコン膜22を
形成する。その後、ドープトポリシリコン膜22からP
型不純物イオンをシリコン中へ拡散させてP型コレクタ
拡散層9およびP型エミッタ拡散層10を形成する。最
後に、図3に示すように、層間絶縁膜12を形成した
後、コレクタ,エミッタ,ベース領域を同時に開口し、
シリサイド膜13および各電極15,16,17を形成
する。
【0031】この発明のラテラルPNPトランジスタは
P型エミッタ拡散層10を凹型に形成することにより、
底面積を変えずに側面積のみ大きく形成し、また、エミ
ッタコンタクト面積を変えずにP型エミッタ拡散層10
の面積を大きくしたので、電流増幅率を向上させること
ができる。
【0032】また、P型エミッタ拡散層10およびP型
コレクタ拡散層9をドープトポリシリコン膜22から不
純物を拡散することによって形成したので、拡散層9,
10を制御良く、均一に形成することができる。
【0033】実施の形態3.図5はこの発明の実施の形
態3のラテラルPNPトランジスタの構造を示す断面図
である。図に示すように、実施の形態2に示したラテラ
ルPNPトランジスタのドープトポリシリコン膜22上
にシリサイド13aを選択的に形成したものである。
【0034】従って、実施の形態3のラテラルPNPト
ランジスタの製造方法は図4(a)〜(c)の工程と同
様に形成した後、例えばTi,Co等の金属を全面に形
成した後、熱処理を行うことによりドープトポリシリコ
ン膜22上にシリサイド(例えばTiSi2,CoSi2
等)13aを選択的に形成する。
【0035】ここで、実施の形態3のラテラルPNPト
ランジスタの製造方法として実施の形態1と同様にして
図2(a)〜(d)の工程を経た後、全面にポリシリコ
ン膜を形成してパターニングした後、例えばTi,Co
等の金属を全面に形成した後、熱処理を行うことにより
ポリシリコン膜上にシリサイド(例えばTiSi2,C
oSi2等)13aを選択的に形成してもよい。
【0036】どちらの製造方法においても、上記実施の
形態2の効果に加えて、ポリシリコン膜をフィールド酸
化膜6上にまで延長して形成することによりコレクタ電
極15をコレクタ拡散層9内より引き出して形成するこ
とができる。このことにより、電極形成における自由度
がひろがり、ラテラルPNPトランジスタのセル面積を
縮小することができる。
【0037】実施の形態4.図6はこの発明の実施の形
態4のラテラルPNPトランジスタの構造を示す断面図
である。図に示すように、エミッタ拡散層10上のポリ
シリコン22aをできるだけ延長してコレクタ拡散層9
上のポリシリコン22bに近づくように形成されてい
る。また、この製造方法は実施の形態3と同様であり、
ポリシリコン22a,22bはパターニングすることに
よって形成される。
【0038】この場合、延長されたエミッタ拡散層10
上のポリシリコン22aによってベース領域の表面電位
を上げることができ、耐圧を向上することができる。
【0039】実施の形態5.図7はこの発明の実施の形
態5のラテラルPNPトランジスタの構造を示す断面図
である。図に示すように、コレクタ拡散層9およびエミ
ッタ拡散層10に形成した凹部20内にドープトポリシ
リコン膜22cを埋込むことにより電極を形成し、P型
コレクタ拡散層9およびP型エミッタ拡散層10はドー
プトポリシリコン膜22cからP型不純物イオンをシリ
コン中へ拡散させて形成しており、その製造方法は実施
の形態2と同様である。その後、例えばTi,Co等の
金属を全面に形成した後、熱処理を行うことによりドー
プトポリシリコン膜22c上にシリサイド(例えばTi
Si2,CoSi2等)13aを選択的に形成する。
【0040】この場合、P型コレクタ拡散層9およびP
型エミッタ拡散層10に形成する凹部20を非常に微細
に形成することができ、トランジスタのセル面積を大幅
に縮小することができる。また、コレクタ電極15をP
型コレクタ拡散層9の真上に形成する必要がないため電
極形成における自由度がひろがり、トランジスタのセル
面積を縮小することができる。
【0041】実施の形態6.上記実施の形態1〜5にお
いてN型ベース拡散層8をP型コレクタ拡散層9および
P型エミッタ拡散層10と同様に凹型に形成してもよ
い。図8はこの発明の実施の形態6のラテラルPNPト
ランジスタの構造を示す断面図である。図に示すよう
に、実施の形態5のラテラルPNPトランジスタにおい
てN型ベース拡散層8をP型コレクタ拡散層9およびP
型エミッタ拡散層10と同様に凹型に形成している。こ
の場合、N型ベース抵抗を低減することができる。
【0042】実施の形態7.図9および図10はこの発
明の実施の形態7のラテラルPNPトランジスタを示す
平面図である。図において、23はP型エミッタ拡散
層、24はP型コレクタ拡散層、25はN型ベース拡散
層、26はエミッタコンタクト部、27はコレクタコン
タクト部、28はベースコンタクト部、29はエミッタ
電極、30はコレクタ電極、31はベース電極であり、
太い実線はアルミ配線である。図9に示すように、P型
エミッタ拡散層23は十字型に形成されている。また、
図10ではP型エミッタ拡散層23はL字型に形成され
ている。
【0043】つまり、P型エミッタ拡散層23において
従来のような四角形の場合よりも周辺長を長くすること
ができ、P型エミッタ拡散層23の底面積を変えること
なく側面積のみを大きくする事ができる。従って、電流
増幅率を向上させることができる。
【0044】また、回路を構成する場合にも使用電流に
合わせていろいろなトランジスタが必要な場合において
もレイアウトの自由度を大きくできる。さらに、実施の
形態1〜6のラテラルPNPトランジスタの構造をとれ
ばより高性能なラテラルPNPトランジスタを得ること
ができる。
【0045】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、コレク
タ拡散層およびエミッタ拡散層が凹状であり、かつ上記
コレクタ拡散層およびエミッタ拡散層の上面および側面
にシリサイドを備えたので、底面積を変えずに側面積の
み大きく形成することができ、また、エミッタコンタク
ト面積を変えずにエミッタ拡散層の面積を大きく形成す
ることができるので、電流増幅率を向上でき、エミッタ
抵抗およびコレクタ抵抗を低減できるとともにエミッタ
電極およびコレクタ電極とエミッタ拡散層およびコレク
タ拡散層とのコンタクト部においてオーミックコンタク
トが形成でき、コンタクト抵抗を低減することができ
る。
【0046】また、コレクタ拡散層およびエミッタ拡散
層が凹状であり、かつ上記コレクタ拡散層およびエミッ
タ拡散層の上面および側面にポリシリコンを備えたの
で、トランジスタのセル面積および耐圧を変えることな
く電流増幅率を向上させることができ、トランジスタ特
性のバラツキを抑制でき、高性能なラテラルトランジス
タが得られ、ポリシリコン膜を延長して形成することに
より、電極形成における自由度がひろがり、ラテラルト
ランジスタのセル面積を縮小することができる。
【0047】また、コレクタ拡散層およびエミッタ拡散
層が凹状であり、かつ上記コレクタ拡散層およびエミッ
タ拡散層の上記凹状内にポリシリコンを埋込んだので、
コレクタ拡散層およびエミッタ拡散層に形成する凹部を
非常に微細に形成することができ、トランジスタのセル
面積を大幅に縮小することができる。
【0048】また、ポリシリコン上にシリサイドを備え
たので、エミッタ抵抗およびコレクタ抵抗を低減できる
とともにエミッタ電極およびコレクタ電極とエミッタ拡
散層およびコレクタ拡散層とのコンタクト部においてオ
ーミックコンタクトが形成でき、コンタクト抵抗を低減
することができる。
【0049】また、エミッタ拡散層上のポリシリコンを
コレクタ拡散層上のポリシリコンにできるだけ近づくよ
うに延長して設けたので、延長されたベース領域の表面
電位を上げることができ、耐圧を向上することができ
る。
【0050】また、ベース領域内のベース拡散層を凹状
に形成したので、ベース抵抗を低減することができる。
【0051】また、半導体基板上にイオン注入により埋
込層を形成する工程と、上記埋込層上にエピタキシャル
層を形成した後、ウエル拡散層およびチャネルカット拡
散層を形成する工程と、フィールド酸化膜を形成する工
程と、上記エピタキシャル層内にベース拡散層を形成す
る工程と、全面に第1の酸化膜を形成し、レジストをマ
スクとして上記第1の酸化膜および上記エピタキシャル
層を異方性エッチングして凹部を形成する工程と、上記
レジストを除去し、全面に第2の酸化膜を形成した後、
上記第1の酸化膜をマスクとして第2の酸化膜越しに不
純物イオンを斜め回転注入後、熱処理を行い、凹状のエ
ミッタ拡散層とコレクタ拡散層とを形成する工程と、上
記第2の酸化膜を除去して、全面に金属を形成し、熱処
理を行うことにより上記凹状のエミッタ拡散層とコレク
タ拡散層の上面および側面にシリサイドを形成する工程
と、を備えたので、底面積を変えずに側面積のみ大きく
形成することができ、また、エミッタコンタクト面積を
変えずにエミッタ拡散層の面積を大きく形成することが
できるので、電流増幅率を向上でき、エミッタ抵抗およ
びコレクタ抵抗を低減できるとともにエミッタ電極およ
びコレクタ電極とエミッタ拡散層およびコレクタ拡散層
とのコンタクト部においてオーミックコンタクトが形成
でき、コンタクト抵抗を低減することができる。
【0052】また、半導体基板上にイオン注入により埋
込層を形成する工程と、上記埋込層上にエピタキシャル
層を形成した後、ウエル拡散層およびチャネルカット拡
散層を形成する工程と、フィールド酸化膜を形成する工
程と、上記エピタキシャル層内にベース拡散層を形成す
る工程と、全面に第1の酸化膜を形成し、レジストをマ
スクとして上記第1の酸化膜および上記エピタキシャル
層を異方性エッチングして凹部を形成する工程と、上記
レジストを除去し、全面に第2の酸化膜を形成した後除
去する工程と、全面にドープトポリシリコンを形成し、
上記凹部内にパターニングしたドープトポリシリコンを
形成する工程と、熱処理を行い、上記パターニングした
ドープトポリシリコンから不純物イオンを拡散すること
により凹状のエミッタ拡散層とコレクタ拡散層とを形成
する工程と、全面に金属を形成し、熱処理を行うことに
より上記パターニングしたドープトポリシリコン上にシ
リサイドを形成する工程と、を備えたので、ドープトポ
リシリコン膜から不純物を拡散することによって形成し
ており、拡散層を制御良く、均一に形成することができ
る。
【0053】また、エミッタ拡散層の平面視が十字型で
あるようにしたので、周辺長を長くすることができ、エ
ミッタ拡散層の底面積を変えることなく側面積のみを大
きくすることができ、電流増幅率を向上させることがで
きる。また、回路を構成する場合にレイアウトの自由度
を大きくできる。
【0054】また、エミッタ拡散層の平面視がL字型で
あるようにしたので、周辺長を長くすることができ、エ
ミッタ拡散層の底面積を変えることなく側面積のみを大
きくすることができ、電流増幅率を向上させることがで
きる。また、回路を構成する場合にレイアウトの自由度
を大きくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1のラテラルPNPト
ランジスタの構造を示す断面図である。
【図2】 この発明の実施の形態1のラテラルPNPト
ランジスタの製造方法を示す工程断面図である。
【図3】 この発明の実施の形態2のラテラルPNPト
ランジスタの構造を示す断面図である。
【図4】 この発明の実施の形態2のラテラルPNPト
ランジスタの製造方法を示す工程断面図である。
【図5】 この発明の実施の形態3のラテラルPNPト
ランジスタの構造を示す断面図である。
【図6】 この発明の実施の形態4のラテラルPNPト
ランジスタの構造を示す断面図である。
【図7】 この発明の実施の形態5のラテラルPNPト
ランジスタの構造を示す断面図である。
【図8】 この発明の実施の形態6のラテラルPNPト
ランジスタの構造を示す断面図である。
【図9】 この発明の実施の形態7のラテラルPNPト
ランジスタを示す平面図である。
【図10】 この発明の実施の形態7のラテラルPNP
トランジスタを示す平面図である。
【図11】 従来のラテラルPNPトランジスタの構造
を示す平面図および断面図である。
【符号の説明】
1 P型半導体基板、2 N型埋込層、3 P型埋込
層、4 N型エピタキシャル層、5 P型ウエル拡散
層、6 フィールド酸化膜、7 P型チャネルカット
層、8 N型ベース拡散層、9 P型コレクタ拡散層、
10 P型エミッタ拡散層、13a シリサイド膜、1
4 レジスト、18,21 酸化膜、19 不純物イオ
ン、20 凹部、22,22a,22b,22c ドー
プトポリシリコン。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベース領域内にエミッタ拡散層とコレク
    タ拡散層とを備え、上記コレクタ拡散層がドーナツ状
    で、上記エミッタ拡散層を囲んで形成されているラテラ
    ルトランジスタにおいて、 上記コレクタ拡散層およびエミッタ拡散層が凹状であ
    り、かつ上記コレクタ拡散層およびエミッタ拡散層の上
    面および側面にシリサイドを備えることを特徴とするラ
    テラルトランジスタ。
  2. 【請求項2】 ベース領域内にエミッタ拡散層とコレク
    タ拡散層とを備え、上記コレクタ拡散層がドーナツ状
    で、上記エミッタ拡散層を囲んで形成するラテラルトラ
    ンジスタにおいて、 上記コレクタ拡散層およびエミッタ拡散層が凹状であ
    り、かつ上記コレクタ拡散層およびエミッタ拡散層の上
    面および側面にポリシリコンを備えることを特徴とする
    ラテラルトランジスタ。
  3. 【請求項3】 ベース領域内にエミッタ拡散層とコレク
    タ拡散層とを備え、上記コレクタ拡散層がドーナツ状
    で、上記エミッタ拡散層を囲んで形成するラテラルトラ
    ンジスタにおいて、 上記コレクタ拡散層およびエミッタ拡散層が凹状であ
    り、かつ上記コレクタ拡散層およびエミッタ拡散層の上
    記凹状内にポリシリコンを埋込むことを特徴とするラテ
    ラルトランジスタ。
  4. 【請求項4】 ポリシリコン上にシリサイドを備えるこ
    とを特徴とする請求項2または3記載のラテラルトラン
    ジスタ。
  5. 【請求項5】 エミッタ拡散層上のポリシリコンがコレ
    クタ拡散層上のポリシリコンにできるだけ近づくように
    延長して設けることを特徴とする請求項2ないし4のい
    ずれかに記載のラテラルトランジスタ。
  6. 【請求項6】 ベース領域内のベース拡散層を凹状に形
    成することを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに
    記載のラテラルトランジスタ。
  7. 【請求項7】 半導体基板上にイオン注入により埋込層
    を形成する工程と、上記埋込層上にエピタキシャル層を
    形成した後、ウエル拡散層およびチャネルカット拡散層
    を形成する工程と、フィールド酸化膜を形成する工程
    と、上記エピタキシャル層内にベース拡散層を形成する
    工程と、全面に第1の酸化膜を形成し、レジストをマス
    クとして上記第1の酸化膜および上記エピタキシャル層
    を異方性エッチングして凹部を形成する工程と、上記レ
    ジストを除去し、全面に第2の酸化膜を形成した後、上
    記第1の酸化膜をマスクとして第2の酸化膜越しに不純
    物イオンを斜め回転注入後、熱処理を行い、凹状のエミ
    ッタ拡散層とコレクタ拡散層とを形成する工程と、上記
    第2の酸化膜を除去して、全面に金属を形成し、熱処理
    を行うことにより上記凹状のエミッタ拡散層とコレクタ
    拡散層の上面および側面にシリサイドを形成する工程
    と、を備えたことを特徴とするラテラルトランジスタの
    製造方法。
  8. 【請求項8】 半導体基板上にイオン注入により埋込層
    を形成する工程と、上記埋込層上にエピタキシャル層を
    形成した後、ウエル拡散層およびチャネルカット拡散層
    を形成する工程と、フィールド酸化膜を形成する工程
    と、上記エピタキシャル層内にベース拡散層を形成する
    工程と、全面に第1の酸化膜を形成し、レジストをマス
    クとして上記第1の酸化膜および上記エピタキシャル層
    を異方性エッチングして凹部を形成する工程と、上記レ
    ジストを除去し、全面に第2の酸化膜を形成した後除去
    する工程と、全面にドープトポリシリコンを形成し、上
    記凹部内にパターニングしたドープトポリシリコンを形
    成する工程と、熱処理を行い、上記パターニングしたド
    ープトポリシリコンから不純物イオンを拡散することに
    より凹状のエミッタ拡散層とコレクタ拡散層とを形成す
    る工程と、全面に金属を形成し、熱処理を行うことによ
    り上記パターニングしたドープトポリシリコン上にシリ
    サイドを形成する工程と、を備えたことを特徴とするラ
    テラルトランジスタの製造方法。
  9. 【請求項9】 ベース領域内にエミッタ拡散層とコレク
    タ拡散層とを備え、上記コレクタ拡散層がドーナツ状
    で、上記エミッタ拡散層を囲んで形成されているラテラ
    ルトランジスタにおいて、 上記エミッタ拡散層の平面視が十字型であることを特徴
    とするラテラルトランジスタ。
  10. 【請求項10】 ベース領域内にエミッタ拡散層とコレ
    クタ拡散層とを備え、上記コレクタ拡散層がドーナツ状
    で、上記エミッタ拡散層を囲んで形成されているラテラ
    ルトランジスタにおいて、 上記エミッタ拡散層の平面視がL字型であることを特徴
    とするラテラルトランジスタ。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6362031B1 (en) * 1997-01-27 2002-03-26 Advanced Display Inc. Semiconductor TFT, producing method thereof, semiconductor TFT array substrate and liquid crystal display using the same
KR100510241B1 (ko) * 2000-10-27 2005-08-25 페어차일드코리아반도체 주식회사 횡형 피엔피 트랜지스터 및 그 제조 방법
US7521328B2 (en) 2003-12-31 2009-04-21 Dongbu Electronics Co., Ltd. Methods of fabricating bipolar transistor with emitter and collector in separate device isolation trenches
KR101044779B1 (ko) 2004-03-30 2011-06-27 매그나칩 반도체 유한회사 기생 바이폴라 트랜지스터의 제조 방법
KR101044387B1 (ko) 2004-07-22 2011-06-27 매그나칩 반도체 유한회사 바이폴라 접합 트랜지스터의 제조방법

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