JPH11339615A - 基板型抵抗・温度ヒュ−ズ - Google Patents

基板型抵抗・温度ヒュ−ズ

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JPH11339615A
JPH11339615A JP16431298A JP16431298A JPH11339615A JP H11339615 A JPH11339615 A JP H11339615A JP 16431298 A JP16431298 A JP 16431298A JP 16431298 A JP16431298 A JP 16431298A JP H11339615 A JPH11339615 A JP H11339615A
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Mitsuaki Uemura
充明 植村
Takashi Okamoto
尚 岡本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】抵抗体の通電発熱による温度ヒュ−ズの作動性
を向上でき、かつ充分な小型化を保証できる基板型抵抗
・温度ヒュ−ズを提供する。 【解決手段】絶縁基板1の片面に第1電極21、第2電
極22及び第3電極23を設け、第1電極21と第3電
極23との間に低融点可溶合金片4を接続し、第2電極
22と第3電極23との間に抵抗体5を接続し、各電極
21〜23にリ−ド線31〜33を接続してなり、第3
電極23とリ−ド線33との接続箇所p3から第3電極
側抵抗体端50に至る距離Lを同接続箇所p3から第3
電極側低融点可溶合金片端40に至る距離L’よりも長
くした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は絶縁基板上に低融点
可溶合金片と抵抗体とを設けた抵抗・温度ヒュ−ズ、即
ち基板型抵抗・温度ヒュ−ズに関するものである。
【0002】
【従来の技術】電気機器の保護素子として抵抗・温度ヒ
ュ−ズを使用することがあり、この抵抗・温度ヒュ−ズ
として絶縁基板上に低融点可溶合金片と抵抗体とを設け
た基板型抵抗・温度ヒュ−ズが公知である。この抵抗・
温度ヒュ−ズにより機器を保護するには、機器の異常発
熱時にその発生熱で低融点可溶合金片を溶断させて機器
への通電を遮断し、上記異常発熱以外の異常が機器に生
じると、その異常を検出して抵抗体に電流を流し、抵抗
の通電発熱で低融点可溶合金片を溶断させて機器を電源
から遮断している。例えば、リチウムイオン二次電池の
保護に使用し、過充電時に発生する異常電圧で検出通電
制御部を作動させて抵抗体を通電発熱させその発熱で低
融点可溶合金片を溶断させて当該電池を電源から遮断
し、当該電池に短絡等により異常電流が流れて異常発熱
が発生すると、その発熱で低融点可溶合金片を溶断させ
て当該電池を負荷から遮断している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
基板型抵抗・温度ヒュ−ズでは、抵抗体の発生熱がリ−
ド線等の外部熱伝導路より漏出してその温度上昇速度が
緩慢化され易く、迅速作動性を保証し難い。
【0004】本発明の目的は、基板型抵抗・温度ヒュ−
ズにおいて、抵抗体の通電発熱による温度ヒュ−ズの作
動性を向上でき、かつ充分な小型化を保証できる基板型
抵抗・温度ヒュ−ズを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る基板型抵抗
・温度ヒュ−ズは、絶縁基板の片面に第1電極、第2電
極及び第3電極を設け、第1電極と第3電極との間に低
融点可溶合金片を接続し、第2電極と第3電極との間に
抵抗体を接続し、各電極にリ−ド線を接続してなり、第
3電極とリ−ド線との接続箇所から第3電極側抵抗体端
に至る熱伝達路距離Lを同接続箇所から第3電極側低融
点可溶合金片端に至る距離L’よりも長くしたことを特
徴とする構成であり、距離Lを第3電極側抵抗体端と第
3電極側低融点可溶合金片端との距離L”より大とする
ことが好ましい。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
実施の形態について説明する。図1の(イ)は本発明に
係る基板型抵抗・温度ヒュ−ズを示す図面、図1の
(ロ)は図1の(イ)におけるロ−ロ断面図である。図
1において、1は耐熱性の絶縁基板、例えばセラミック
ス基板であり、通常縦横の各寸法は10mm以下、厚み
は1mm以下である。21は絶縁基板1の片面上に設け
た第1電極、22は第2電極、23は第3電極であり、
導電ペ−スト(例えば、銀ペ−スト)をスクリ−ン印刷
し、これを焼付けにより設けることができる。31〜3
3は各電極21〜23に溶接またははんだ付けにより接
続したリ−ド線であり、銅線、銅メッキ鉄線等を使用で
きる。4は第1電極21と第3電極23との間に接続し
た低融点可溶合金片(平型線または丸線)、41は低融
点可溶合金片4上に塗布したフラックスである。L’は
第3電極23におけるリ−ド線接続箇所p3と第3電極
側低融点可溶合金片端40との間の距離を示している。
5は第2電極22と第3電極23との間に接続した抵抗
体であり、例えば、抵抗ペ−スト(例えば、酸化ルテニ
ウム粉末と無機バインダ−と溶媒との混合物)をスクリ
−ン印刷し、これを焼付けることにより設けることがで
きる。Lは第3電極23におけるリ−ド線接続箇所p3
と第3電極側抵抗体端50との間の距離を示し、L>
L’としてある。上記において、第3電極23における
リ−ド線接続箇所p3は低融点可溶合金片4を基準とし
て抵抗体5に対し遠方側に位置させてあり、低融点可溶
合金片端40と抵抗体端50との間の距離をL”とすれ
ば、L>L”としてある。6は電極21〜23や低融点
可溶合金片4や抵抗体5を覆って絶縁基板1に被覆した
絶縁層であり、例えば硬化性絶縁樹脂塗料(例えばエポ
キシ樹脂塗料)の浸漬塗装や滴下塗装により設けること
ができる。
【0007】本発明に係る抵抗・温度ヒュ−ズにより機
器を保護するには、当該抵抗・温度ヒュ−ズを機器に充
分な熱感度のもとで取付け、機器の異常発熱時にその発
生熱で低融点可溶合金片を溶断させて機器への通電を遮
断し、機器に上記異常発熱以外の異常、例えば異常電圧
が発生すると、その異常を検出して抵抗体に電流を流
し、抵抗の通電発熱で低融点可溶合金片を溶断させて機
器を電源から遮断し、図2はその保護回路の一例を示し
ている。
【0008】図2において、Aは本発明に係る抵抗・温
度ヒュ−ズを、4は温度ヒュ−ズエレメントとしての低
融点可溶合金片を、5は抵抗エレメントとしての膜抵抗
を、21〜23は第1電極〜第3電極をそれぞれ示し、
回路zと電源sとの間に上記抵抗・温度ヒュ−ズAと過
電圧検出通電器B(トランジスタ−Trのベ−ス側にツ
エナダイオ−ドDを接続)とを挿入し、回路zにツエナ
ダイオ−ドDの降伏電圧以上の逆電圧が作用すると、ベ
−ス電流が流れ、このベ−ス電流に応じてコレクタ電流
が流れて抵抗エレメント5が通電発熱され、この発生熱
が温度ヒュ−ズエレメント4に伝達されて温度ヒュ−ズ
エレメントとしての低融点可溶合金片が溶断され、回路
zが電源sから遮断される。
【0009】本発明に係る基板型抵抗・温度ヒュ−ズに
おいては、(電極の厚み)/(絶縁基板の厚み)の比が
小さく(1/100〜1/10程度)、しかも、電極が
ガラス等のバインダ−と金属粒体との混合物であって熱
伝導性に優れた金属を含んでいても金属粒子間の接触に
よる熱伝達であり金属単体に較べて相当に低い熱伝導率
であるから、平面的な熱伝達に電極が関与するところは
少なく2点間での熱伝達性は2点間の距離で評価でき
る。しかるに、L>L’として抵抗体5からリ−ド線接
続箇所p3に至る距離を長くしてあるから、すなわち外
気と接して放熱点となるリ−ド線33の始端から抵抗体
5までの距離を長くしてあるから、その放熱点に至るま
での熱抵抗を高くでき、抵抗体発生熱の外部への漏出量
をそれだれ少なくできる。更に、L>L”としているの
で、抵抗体端50から前記放熱点に至る熱経路の途中か
ら低融点可溶合金片4に抵抗体発生熱を伝達できて抵抗
体端50から低融点可溶合金片端40に至るまでの熱抵
抗を相当に低くできるので、抵抗体5の発生熱を低融点
可溶合金片4に効率よく伝達できる。従って、抵抗体発
熱に基づく低融点可溶合金片4の溶断を迅速に行わせる
ことができる。
【0010】また、機器の異常発熱時、その発生熱が第
3電極23のリ−ド線33→このリ−ド線の接続箇所p
3→低融点可溶合金片端40を経て低融点可溶合金片4
に伝達される経路を考察すると、リ−ド線33の接続箇
所p3→低融点可溶合金片端40に至る距離L’は、
L’<Lであり充分に短いから当該経路の熱抵抗が小で
あり、機器の異常発熱に基づく低融点可溶合金片4の溶
断も迅速に行わせることができる。
【0011】図3の(イ)は本発明に係る基板型抵抗・
温度ヒュ−ズの別実施例を示す図面、図3の(ロ)は同
じく底面図であり、各電極21〜23に絶縁基板1の裏
面側に延在させた脚部210〜230を設け、これらの
脚部を回路基板にチップオンボ−ド法によりリフロ−法
ではんだ付けしての実装するものであり、第3電極の脚
部付け根231と第3電極側抵抗体端50との間の距離
Lを同脚部付け根231と第3電極側低融点可溶合金片
端40との距離L’よりも長くしてある。この基板型抵
抗・温度ヒュ−ズにおいて、第3電極の脚部は抵抗体の
通電発熱に対する外部放熱点となり、また、機器発生熱
の低融点可溶合金片への熱伝達導入点となり、第3電極
の脚部が前記実施例における第3電極のリ−ド線接続箇
所と熱的には実質的に同様な作用を奏する。従って、第
3電極23の脚部付け根231から第3電極側抵抗体端
50に至る距離Lを同脚部付け根231から第3電極側
低融点可溶合金片端40に至る距離L’よりも長くした
ために、前記実施例と同様、抵抗体発熱に基づく低融点
可溶合金片4の溶断を迅速に行わせることができ、また
抵抗体発熱に基づく低融点可溶合金片4の溶断を迅速に
行わせることができる。図3において、1は絶縁基板、
41はフラックス、5は抵抗体(膜抵抗)、6は絶縁層
である。
【0012】本発明に係る基板型抵抗・温度ヒュ−ズに
おいては、第3電極を抵抗体用と低融点可溶合金片用と
に併用し、低融点可溶合金片への熱導入経路の一部を抵
抗体発熱に対する熱放出経路の一部として利用してお
り、両経路を独立して設けている従来の基板型抵抗・温
度ヒュ−ズに較べ小型にできる。
【0013】本発明に係る基板型抵抗・温度ヒュ−ズに
おいては、図1(図3)において各電極のリ−ド線接続
箇所p1、p2、p3(各電極の脚部付け根)を結んだ三
角内に電極21−23間低融点可溶合金片部分の少なく
とも90%が存在し、同三角外に電極22−23間抵抗
体部分の少なくとも85%が存在するように設計するこ
とが寸法上好ましい。
【0014】なお、上記実施例においては、L>L”と
しているが、L”>Lのもとで、L>L’の形態で実施
することも可能である。
【0015】
【発明の効果】本発明に係る基板型抵抗・温度ヒュ−ズ
においては、低融点可溶合金片と抵抗体に対する共通電
極である第3電極のリ−ド線接続位置を特定の位置にす
ることにより、抵抗体発熱に基づく低融点可溶合金片の
溶断を迅速に行わせることができ、また抵抗体発熱に基
づく低融点可溶合金片の溶断を迅速に行わせることがで
きるようにしてあり、作動速度の迅速化を図ることがで
きる。また、第3電極を抵抗体用と低融点可溶合金片用
とに併用し、低融点可溶合金片への熱導入経路の一部を
抵抗体発熱に対する熱放出経路の一部として利用してお
り、両経路を独立して設けている従来の基板型抵抗・温
度ヒュ−ズに較べ小型にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る基板型抵抗・温度ヒュ−ズの一例
を示す図面である。
【図2】本発明に係る基板型抵抗・温度ヒュ−ズの使用
状態を示す図面である。
【図3】本発明に係る基板型抵抗・温度ヒュ−ズの別例
を示す図面である。
【符号の説明】
1 絶縁基板 21 第1電極 22 第2電極 23 第3電極 31 リ−ド線 32 リ−ド線 33 リ−ド線 4 低融点可溶合金片 40 第3電極側低融点可溶合金片端 p3 第3電極とリ−ド線との接続箇所 5 抵抗体 50 第3電極側抵抗体端 231 第3電極の脚部付け根

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁基板の片面に第1電極、第2電極及び
    第3電極を設け、第1電極と第3電極との間に低融点可
    溶合金片を接続し、第2電極と第3電極との間に抵抗体
    を接続し、各電極にリ−ド線を接続してなり、第3電極
    とリ−ド線との接続箇所から第3電極側抵抗体端に至る
    熱抵抗を同接続箇所から第3電極側低融点可溶合金片端
    に至る熱抵抗よりも大としたことを特徴とする基板型抵
    抗・温度ヒュ−ズ。
  2. 【請求項2】絶縁基板の片面に第1電極、第2電極及び
    第3電極を設け、第1電極と第3電極との間に低融点可
    溶合金片を接続し、第2電極と第3電極との間に抵抗体
    を接続し、各電極にリ−ド線を接続してなり、第3電極
    とリ−ド線との接続箇所から第3電極側抵抗体端に至る
    距離Lを同接続箇所から第3電極側低融点可溶合金片端
    に至る距離L’よりも長くしたことを特徴とする基板型
    抵抗・温度ヒュ−ズ。
  3. 【請求項3】絶縁基板の片面に第1電極、第2電極及び
    第3電極を設け、第1電極と第3電極との間に低融点可
    溶合金片を接続し、第2電極と第3電極との間に抵抗体
    を接続し、各電極に回路板の導体に接合する脚部を設け
    てなり、第3電極の脚部付け根から第3電極側抵抗体端
    に至る距離Lを同脚部付け根から第3電極側低融点可溶
    合金片端に至る距離L’よりも長くしたことを特徴とす
    る基板型抵抗・温度ヒュ−ズ。
  4. 【請求項4】距離Lを第3電極側抵抗体端と第3電極側
    低融点可溶合金片端との距離L”より大とした請求項2
    または3記載の基板型抵抗・温度ヒュ−ズ。
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