JPH11335819A - 真空蒸着装置 - Google Patents
真空蒸着装置Info
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- JPH11335819A JPH11335819A JP14085198A JP14085198A JPH11335819A JP H11335819 A JPH11335819 A JP H11335819A JP 14085198 A JP14085198 A JP 14085198A JP 14085198 A JP14085198 A JP 14085198A JP H11335819 A JPH11335819 A JP H11335819A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】被蒸着物質の幅方向において反応物質吹出し量
をより高度に均一にする。 【解決手段】真空蒸着装置3は、第1ないし第4酸素吹
出し管6a,6b,6c,6dに合成樹脂フィルム2の幅
方向に分割して設け、これらの第1ないし第4酸素吹出
し管6a,6b,6c,6dを通して酸素をアルミの蒸気
中に吹き出すようにしている。これにより、各酸素吹出
し管の各酸素吹出し孔からの酸素吹出し量が均一とな
り、合成樹脂フィルム2の幅方向におけるアルミと酸素
との反応のばらつきが解消される。また、第1および第
4マノメータ19,20,21,22でそれぞれ第1およ
び第4酸素給送管10,11,12,13の流量を測定
し、その測定結果に基づいて、第1ないし第4酸素吹出
し管6a,6b,6c,6dからの吹出し量が均一となる
ように、第1ないし第4流量調整バルブ15,16,1
7,18を制御している。これにより、酸素吹出し量を
更に高度に均一にできる。
をより高度に均一にする。 【解決手段】真空蒸着装置3は、第1ないし第4酸素吹
出し管6a,6b,6c,6dに合成樹脂フィルム2の幅
方向に分割して設け、これらの第1ないし第4酸素吹出
し管6a,6b,6c,6dを通して酸素をアルミの蒸気
中に吹き出すようにしている。これにより、各酸素吹出
し管の各酸素吹出し孔からの酸素吹出し量が均一とな
り、合成樹脂フィルム2の幅方向におけるアルミと酸素
との反応のばらつきが解消される。また、第1および第
4マノメータ19,20,21,22でそれぞれ第1およ
び第4酸素給送管10,11,12,13の流量を測定
し、その測定結果に基づいて、第1ないし第4酸素吹出
し管6a,6b,6c,6dからの吹出し量が均一となる
ように、第1ないし第4流量調整バルブ15,16,1
7,18を制御している。これにより、酸素吹出し量を
更に高度に均一にできる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合成樹脂フィルム
等の被蒸着物に、アルミ(Al)、酸化シリコン(Si
O)等の蒸着材料を蒸着させるための真空蒸着装置の技
術分野に属するものである。
等の被蒸着物に、アルミ(Al)、酸化シリコン(Si
O)等の蒸着材料を蒸着させるための真空蒸着装置の技
術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】食品等の物を包装あるいは収納するため
に、従来から合成樹脂フィルムが多く使用されている
が、この合成樹脂フィルムは、物を包装あるいは収納す
るために必要とする十分な可撓性を有するばかりでな
く、きわめて薄く形成でき、しかも所定の強度を備えて
おり、物の包装あるいは収納に適している。
に、従来から合成樹脂フィルムが多く使用されている
が、この合成樹脂フィルムは、物を包装あるいは収納す
るために必要とする十分な可撓性を有するばかりでな
く、きわめて薄く形成でき、しかも所定の強度を備えて
おり、物の包装あるいは収納に適している。
【0003】ところで、合成樹脂フィルムは、香り、水
および酸素を透過させる性質を有しているため、それ自
体単独で使用されると、包装あるいは収納されたものが
外部から影響されてしまう。そこで、これらの香り、水
および酸素を透過させないようにするために、従来アル
ミニウムを合成樹脂フィルムに蒸着させた積層合成樹脂
フィルムが使用されている。この積層合成樹脂フィルム
によれば、アルミニウムが香り、水および酸素を透過さ
せないので、包装あるいは収納されたものが外部から影
響されなくなる。
および酸素を透過させる性質を有しているため、それ自
体単独で使用されると、包装あるいは収納されたものが
外部から影響されてしまう。そこで、これらの香り、水
および酸素を透過させないようにするために、従来アル
ミニウムを合成樹脂フィルムに蒸着させた積層合成樹脂
フィルムが使用されている。この積層合成樹脂フィルム
によれば、アルミニウムが香り、水および酸素を透過さ
せないので、包装あるいは収納されたものが外部から影
響されなくなる。
【0004】しかし、このアルミニウムを蒸着させた積
層合成樹脂フィルムでは、アルミニウムが光を透過させ
ないので、透明でなく、中身を見ることができないばか
りでなく、アルミニウムがマイクロ波を透過させないの
で、電子レンジ等で使用することができないという問題
がある。
層合成樹脂フィルムでは、アルミニウムが光を透過させ
ないので、透明でなく、中身を見ることができないばか
りでなく、アルミニウムがマイクロ波を透過させないの
で、電子レンジ等で使用することができないという問題
がある。
【0005】このようなことから、合成樹脂フィルムに
金属酸化物をコーティングした積層合成樹脂フィルムが
開発されており、この積層合成樹脂フィルムによれば、
前述のアルミニウムの利点である、香り、水および酸素
を透過させないバリヤ特性を維持しながら、アルミニウ
ムの欠点である、マイクロ波を透過させないという問題
を解消されるようになる。しかも、この合成樹脂フィル
ムにコーティングする金属酸化物としては、酸化アルミ
(AlOx)がこのような積層合成樹脂フィルムに最も
適しており、多く使用されている。しかも、この酸化ア
ルミがコーティングされた積層合成樹脂フィルムは廃棄
処理時に分別する必要がないので、廃棄処理作業が簡単
になり、環境上もきわめて有効なものとなっている。こ
のような酸化アルミを合成樹脂フィルムにコーティング
する方法として、従来、一般に真空での物理蒸着による
真空蒸着法が採用されている。
金属酸化物をコーティングした積層合成樹脂フィルムが
開発されており、この積層合成樹脂フィルムによれば、
前述のアルミニウムの利点である、香り、水および酸素
を透過させないバリヤ特性を維持しながら、アルミニウ
ムの欠点である、マイクロ波を透過させないという問題
を解消されるようになる。しかも、この合成樹脂フィル
ムにコーティングする金属酸化物としては、酸化アルミ
(AlOx)がこのような積層合成樹脂フィルムに最も
適しており、多く使用されている。しかも、この酸化ア
ルミがコーティングされた積層合成樹脂フィルムは廃棄
処理時に分別する必要がないので、廃棄処理作業が簡単
になり、環境上もきわめて有効なものとなっている。こ
のような酸化アルミを合成樹脂フィルムにコーティング
する方法として、従来、一般に真空での物理蒸着による
真空蒸着法が採用されている。
【0006】図2は、従来の、このような酸化アルミを
真空蒸着により合成樹脂フィルムに蒸着させることによ
り積層樹脂フィルムを製造するための製造装置の一例を
模式的に示す図であり、図3は、図2に示す積層樹脂フ
ィルムの製造装置における真空蒸着装置の一例を示す図
である。図中、1は積層樹脂フィルムの製造装置、2は
巻取りローラに巻かれた原材料の合成樹脂フィルム、3
は真空蒸着装置、4は酸化アルミの蒸着時に合成樹脂フ
ィルムをガイドする真空蒸着装置3のコーティングロー
ラ、5はアルミ(Al)を収容する坩堝、6は酸素吹出
し管、7は巻取りローラに巻かれ、酸化アルミが蒸着さ
れて製品となった積層樹脂フィルムである。なお、酸素
吹出し管6はコーティングローラ4と坩堝5との間に配
置されており、酸素を吹き出す複数の吹出し孔を備えて
いる。
真空蒸着により合成樹脂フィルムに蒸着させることによ
り積層樹脂フィルムを製造するための製造装置の一例を
模式的に示す図であり、図3は、図2に示す積層樹脂フ
ィルムの製造装置における真空蒸着装置の一例を示す図
である。図中、1は積層樹脂フィルムの製造装置、2は
巻取りローラに巻かれた原材料の合成樹脂フィルム、3
は真空蒸着装置、4は酸化アルミの蒸着時に合成樹脂フ
ィルムをガイドする真空蒸着装置3のコーティングロー
ラ、5はアルミ(Al)を収容する坩堝、6は酸素吹出
し管、7は巻取りローラに巻かれ、酸化アルミが蒸着さ
れて製品となった積層樹脂フィルムである。なお、酸素
吹出し管6はコーティングローラ4と坩堝5との間に配
置されており、酸素を吹き出す複数の吹出し孔を備えて
いる。
【0007】この積層樹脂フィルムの製造装置1におい
ては、原材料の合成樹脂フィルム2に酸化アルミを真空
蒸着するにあたって、まず原材料の合成樹脂フィルム2
をコーティングローラ4の方へ送るとともに、坩堝5を
加熱して坩堝5内のアルミを蒸発させる。蒸発したアル
ミは合成樹脂フィルムに蒸着するようになる。その場
合、同時に外部から酸素を酸素吹出し管6に給送して酸
素吹出し管6の吹出し孔からアルミの蒸気中に吹き込ん
で、アルミに酸化反応を起こさせる。なお、図3に示す
例では、酸素を酸素吹出し管6の一端から給送するよう
になっているが、酸素を酸素吹出し管6の両端から給送
することも、従来行われている。
ては、原材料の合成樹脂フィルム2に酸化アルミを真空
蒸着するにあたって、まず原材料の合成樹脂フィルム2
をコーティングローラ4の方へ送るとともに、坩堝5を
加熱して坩堝5内のアルミを蒸発させる。蒸発したアル
ミは合成樹脂フィルムに蒸着するようになる。その場
合、同時に外部から酸素を酸素吹出し管6に給送して酸
素吹出し管6の吹出し孔からアルミの蒸気中に吹き込ん
で、アルミに酸化反応を起こさせる。なお、図3に示す
例では、酸素を酸素吹出し管6の一端から給送するよう
になっているが、酸素を酸素吹出し管6の両端から給送
することも、従来行われている。
【0008】そして、この酸化反応を起こしたアルミの
蒸気がコーティングローラ4にガイドされている合成樹
脂フィルム2に蒸着される。このとき、アルミは酸化反
応を起こしているので、効果的に合成樹脂フィルム2に
蒸着されるようになる。
蒸気がコーティングローラ4にガイドされている合成樹
脂フィルム2に蒸着される。このとき、アルミは酸化反
応を起こしているので、効果的に合成樹脂フィルム2に
蒸着されるようになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の真空
蒸着装置3においては、1本の酸素吹出し管6により、
酸素をアルミの蒸気中に吹き込むようにしているため、
酸素吹出し管6は合成樹脂フィルム2の幅よりも長く設
定されている。合成樹脂フィルム2の幅は、通常、約2
m程度に設定されており、したがって、酸素吹出し管6
はそれ以上の長さにされている。
蒸着装置3においては、1本の酸素吹出し管6により、
酸素をアルミの蒸気中に吹き込むようにしているため、
酸素吹出し管6は合成樹脂フィルム2の幅よりも長く設
定されている。合成樹脂フィルム2の幅は、通常、約2
m程度に設定されており、したがって、酸素吹出し管6
はそれ以上の長さにされている。
【0010】しかしながら、1本の長い酸素吹出し管6
で酸素を吹き出す場合、各吹出し孔からの酸素吹出し量
は均一ではなく、吹出し孔の位置によって異なってしま
う。このように各吹出し孔の酸素吹出し量に均一でない
と、アルミと酸素との反応がばらついてしまい、酸素吹
出し量が多いところでは酸素反応過多になり、また酸素
吹出し量が多いところでは酸素反応不足となる。そし
て、酸化アルミが合成樹脂フイルムに蒸着された際、合
成樹脂フィルム2の幅方向において酸素反応の異なった
酸化アルミが蒸着されるようになる。このため、酸素反
応過多の酸化アルミが蒸着されたところでは、酸素反応
過多により積層合成樹脂フイルムにおけるバリア値が低
下してしまい、また、酸素反応不足の酸化アルミが蒸着
されたところでは、酸素反応不足により積層合成樹脂フ
イルムに着色ムラが生じてしまう。
で酸素を吹き出す場合、各吹出し孔からの酸素吹出し量
は均一ではなく、吹出し孔の位置によって異なってしま
う。このように各吹出し孔の酸素吹出し量に均一でない
と、アルミと酸素との反応がばらついてしまい、酸素吹
出し量が多いところでは酸素反応過多になり、また酸素
吹出し量が多いところでは酸素反応不足となる。そし
て、酸化アルミが合成樹脂フイルムに蒸着された際、合
成樹脂フィルム2の幅方向において酸素反応の異なった
酸化アルミが蒸着されるようになる。このため、酸素反
応過多の酸化アルミが蒸着されたところでは、酸素反応
過多により積層合成樹脂フイルムにおけるバリア値が低
下してしまい、また、酸素反応不足の酸化アルミが蒸着
されたところでは、酸素反応不足により積層合成樹脂フ
イルムに着色ムラが生じてしまう。
【0011】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、その目的は、被蒸着材料の幅方向にお
いて反応物質吹出し量をより高度に均一にすることので
きる真空蒸着装置を提供することである。
たものであって、その目的は、被蒸着材料の幅方向にお
いて反応物質吹出し量をより高度に均一にすることので
きる真空蒸着装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに、請求項1の発明は、蒸着材料を収容した蒸着材料
容器と、この蒸着材料容器の真上に配設され、前記蒸着
材料容器から蒸発した蒸着材料が蒸着される被蒸着フィ
ルムをガイドするガイド手段と、前記蒸着材料容器と前
記ガイド手段との間で前記被蒸着フィルムの幅方向に延
設して配設され、前記蒸着材料を被蒸着フィルムに効果
的に蒸着させるために、蒸発した蒸着材料に反応する反
応物質を吹き出す反応物質吹出し管とを少なくとも備え
た真空蒸着装置において、前記反応物質吹出し管が、前
記被蒸着フィルムの幅方向に分割された配設されている
とともに、分割された各反応物質吹出し管はそれぞれ所
定数の反応物質吹出し孔が設けられており、更に分割さ
れた反応物質吹出し管にはそれぞれ反応物質給送管が個
別に接続されていることを特徴としている。
めに、請求項1の発明は、蒸着材料を収容した蒸着材料
容器と、この蒸着材料容器の真上に配設され、前記蒸着
材料容器から蒸発した蒸着材料が蒸着される被蒸着フィ
ルムをガイドするガイド手段と、前記蒸着材料容器と前
記ガイド手段との間で前記被蒸着フィルムの幅方向に延
設して配設され、前記蒸着材料を被蒸着フィルムに効果
的に蒸着させるために、蒸発した蒸着材料に反応する反
応物質を吹き出す反応物質吹出し管とを少なくとも備え
た真空蒸着装置において、前記反応物質吹出し管が、前
記被蒸着フィルムの幅方向に分割された配設されている
とともに、分割された各反応物質吹出し管はそれぞれ所
定数の反応物質吹出し孔が設けられており、更に分割さ
れた反応物質吹出し管にはそれぞれ反応物質給送管が個
別に接続されていることを特徴としている。
【0013】また、請求項2の発明は、前記各反応物質
給送管が、それぞれ反応物質吹出し管の長手方向中央に
接続されていることを特徴としている。更に、請求項3
の発明は、各反応物質給送管が1つのマニホールド管に
接続されており、更にこのマニホールド管が反応物質供
給源に接続されていることを特徴としている。
給送管が、それぞれ反応物質吹出し管の長手方向中央に
接続されていることを特徴としている。更に、請求項3
の発明は、各反応物質給送管が1つのマニホールド管に
接続されており、更にこのマニホールド管が反応物質供
給源に接続されていることを特徴としている。
【0014】更に、請求項4の発明は、前記各反応物質
給送管に、それらの反応物質給送管を流れる反応物質の
流量を調整する流量調整弁がそれぞれ個別に設けられて
いることを特徴としている。
給送管に、それらの反応物質給送管を流れる反応物質の
流量を調整する流量調整弁がそれぞれ個別に設けられて
いることを特徴としている。
【0015】更に、請求項5の発明は、更に、前記各反
応物質給送管に、それらの反応物質給送管を流れる反応
物質の流量を測定する流量計がそれぞれ個別に設けられ
ているとともに、これらの流量計の測定結果に基づい
て、前記各反応物質吹出し管の反応物質吹出し孔からの
反応物質吹出し量が均一となるように前記流量調整弁を
制御することを特徴としている。
応物質給送管に、それらの反応物質給送管を流れる反応
物質の流量を測定する流量計がそれぞれ個別に設けられ
ているとともに、これらの流量計の測定結果に基づい
て、前記各反応物質吹出し管の反応物質吹出し孔からの
反応物質吹出し量が均一となるように前記流量調整弁を
制御することを特徴としている。
【0016】更に、請求項6の発明は、前記被蒸着フィ
ルムが合成樹脂フィルムであり、また前記蒸着材料はア
ルミニウムであり、更に前記反応物質が酸素であること
を特徴としている。
ルムが合成樹脂フィルムであり、また前記蒸着材料はア
ルミニウムであり、更に前記反応物質が酸素であること
を特徴としている。
【0017】
【作用】このように構成された本発明の真空蒸着装置に
おいては、反応物質吹出し管が被蒸着フィルムの幅方向
に所定数に分割して設けられ、これらの反応物質吹出し
管を通して反応物質が蒸着材料の蒸気中に吹き出される
ようになる。したがって、反応物質吹出し管が長くなる
ことがなく、各反応物質吹出し孔からの反応物質吹出し
量は、反応物質吹出し管の長さに基づく不均一さがほと
んどなくなり、被蒸着フィルムの幅方向にわたって均一
となる。これにより、蒸着材料と反応物質との反応のば
らつきが解消されるようになる。
おいては、反応物質吹出し管が被蒸着フィルムの幅方向
に所定数に分割して設けられ、これらの反応物質吹出し
管を通して反応物質が蒸着材料の蒸気中に吹き出される
ようになる。したがって、反応物質吹出し管が長くなる
ことがなく、各反応物質吹出し孔からの反応物質吹出し
量は、反応物質吹出し管の長さに基づく不均一さがほと
んどなくなり、被蒸着フィルムの幅方向にわたって均一
となる。これにより、蒸着材料と反応物質との反応のば
らつきが解消されるようになる。
【0018】特に、各流量計でそれぞれ各反応物質給送
管の反応物質の流量を測定し、その測定結果に基づい
て、反応物質吹出し管からの反応物質吹出し量が均一と
なるように、各流量調整バルブが制御されることによ
り、各反応物質吹出し孔からの反応物質吹出し量がより
一層高度に均一となる。
管の反応物質の流量を測定し、その測定結果に基づい
て、反応物質吹出し管からの反応物質吹出し量が均一と
なるように、各流量調整バルブが制御されることによ
り、各反応物質吹出し孔からの反応物質吹出し量がより
一層高度に均一となる。
【0019】このように、各反応物質吹出し孔からの反
応物質吹出し量が均一になることにより、蒸着材料と反
応物質との反応のばらつきが解消されるので、被蒸着フ
ィルムへの蒸着材料の蒸着は、反応物質による反応の過
不足が生じることなく行われる。したがって、蒸着材料
が被蒸着フイルムに蒸着された際、被蒸着フィルムの幅
方向において反応物質による反応の均一な蒸着材料が蒸
着されるようになる。これにより、蒸着材料が蒸着され
た積層被蒸着フイルムにおいては、バリア値が均一かつ
高性能に保持されるようになるとともに、着色ムラが解
消されるようになる。
応物質吹出し量が均一になることにより、蒸着材料と反
応物質との反応のばらつきが解消されるので、被蒸着フ
ィルムへの蒸着材料の蒸着は、反応物質による反応の過
不足が生じることなく行われる。したがって、蒸着材料
が被蒸着フイルムに蒸着された際、被蒸着フィルムの幅
方向において反応物質による反応の均一な蒸着材料が蒸
着されるようになる。これにより、蒸着材料が蒸着され
た積層被蒸着フイルムにおいては、バリア値が均一かつ
高性能に保持されるようになるとともに、着色ムラが解
消されるようになる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。図1は、本発明にかかる真
空蒸着装置の実施の形態の一例を模式的に示し、(a)
は図3と同様の図、(b)は(a)におけるIB−IB線に
沿う断面図である。なお、前述の従来の真空蒸着装置と
同じ構成要素には同じ符号を付すことにより、その詳細
な説明は省略する。
施の形態について説明する。図1は、本発明にかかる真
空蒸着装置の実施の形態の一例を模式的に示し、(a)
は図3と同様の図、(b)は(a)におけるIB−IB線に
沿う断面図である。なお、前述の従来の真空蒸着装置と
同じ構成要素には同じ符号を付すことにより、その詳細
な説明は省略する。
【0021】図1(a)に示すように、この例の真空蒸
着装置1は、酸素吹出し管6が合成樹脂フィルムの幅方
向に4個の第1ないし第4酸素吹出し管6a,6b,6
c,6dに分割されて、互いに独立して設けられてい
る。これらの第1ないし第4酸素吹出し管6a,6b,6
c,6dは、ともに形状および寸法が同じに設定されて
いるとともに、各酸素吹出し管6a,6b,6c,6d毎
に、6個の酸素吹出し孔がそれぞれ等ピッチで設けられ
ている。同図(b)に示すように、これらの酸素吹出し
孔8は下方に開口するように設けられており、この酸素
吹出し孔8に対向してV字状のガイド部材9が各酸素吹
出し管6a,6b,6c,6dにそれぞれ取り付けられて
いる。したがって、各酸素吹出し管6a,6b,6c,6
dに給送されてきた酸素は酸素吹出し孔8から下方に吹
き出され、吹き出された酸素はガイド部材9に衝突し、
このガイド部材9によって上方へガイドされかつ拡散し
てアルミの蒸気中に吹き出され、このアルミと効果的に
反応するようになっている。また、各酸素吹出し管6
a,6b,6c,6dは、互いに隣接する酸素吹出し管に
おける隣接する酸素吹出し孔8間の距離が酸素吹出し孔
8のピッチに等しくなるように配設されている。したが
って、第1ないし第4酸素吹出し管6a,6b,6c,6
dの全部の酸素吹出し孔8が等ピッチで配置されるてい
る。
着装置1は、酸素吹出し管6が合成樹脂フィルムの幅方
向に4個の第1ないし第4酸素吹出し管6a,6b,6
c,6dに分割されて、互いに独立して設けられてい
る。これらの第1ないし第4酸素吹出し管6a,6b,6
c,6dは、ともに形状および寸法が同じに設定されて
いるとともに、各酸素吹出し管6a,6b,6c,6d毎
に、6個の酸素吹出し孔がそれぞれ等ピッチで設けられ
ている。同図(b)に示すように、これらの酸素吹出し
孔8は下方に開口するように設けられており、この酸素
吹出し孔8に対向してV字状のガイド部材9が各酸素吹
出し管6a,6b,6c,6dにそれぞれ取り付けられて
いる。したがって、各酸素吹出し管6a,6b,6c,6
dに給送されてきた酸素は酸素吹出し孔8から下方に吹
き出され、吹き出された酸素はガイド部材9に衝突し、
このガイド部材9によって上方へガイドされかつ拡散し
てアルミの蒸気中に吹き出され、このアルミと効果的に
反応するようになっている。また、各酸素吹出し管6
a,6b,6c,6dは、互いに隣接する酸素吹出し管に
おける隣接する酸素吹出し孔8間の距離が酸素吹出し孔
8のピッチに等しくなるように配設されている。したが
って、第1ないし第4酸素吹出し管6a,6b,6c,6
dの全部の酸素吹出し孔8が等ピッチで配置されるてい
る。
【0022】各酸素吹出し管6a,6b,6c,6dに
は、それぞれその長手方向中央に第1ないし第4酸素給
送管10,11,12,13が接続されており、これらの
第1ないし第4酸素給送管10,11,12,13は、積
層合成樹脂フィルムの製造装置1のハウジング14を気
密に貫通して外部に延設されている。更に、これらの第
1ないし第4酸素給送管10,11,12,13は1つの
マニホールド管14に接続されているとともに、このマ
ニホールド管14は図示しない酸素供給源に接続されて
いる。
は、それぞれその長手方向中央に第1ないし第4酸素給
送管10,11,12,13が接続されており、これらの
第1ないし第4酸素給送管10,11,12,13は、積
層合成樹脂フィルムの製造装置1のハウジング14を気
密に貫通して外部に延設されている。更に、これらの第
1ないし第4酸素給送管10,11,12,13は1つの
マニホールド管14に接続されているとともに、このマ
ニホールド管14は図示しない酸素供給源に接続されて
いる。
【0023】更に、第1ないし第4酸素給送管10,1
1,12,13の外部の部分には、第1ないし第4流量調
整バルブ15,16,17,18がそれぞれ設けられてい
るとともに、これらの第1ないし第4流量調整バルブ1
5,16,17,18の真空蒸着装置3側に隣接して第1
ないし第4マノメータ19,20,21,22がそれぞれ
設けられている。その場合、第1ないし第4流量調整バ
ルブ15,16,17,18は、それぞれ第1ないし第4
酸素吹出し管6a,6b,6c,6dまでの距離ができる
だけ等しくなるように設定することが、第1ないし第4
酸素吹出し管6a,6b,6c,6dからの吹出し量を均
一にするうえで望ましい。
1,12,13の外部の部分には、第1ないし第4流量調
整バルブ15,16,17,18がそれぞれ設けられてい
るとともに、これらの第1ないし第4流量調整バルブ1
5,16,17,18の真空蒸着装置3側に隣接して第1
ないし第4マノメータ19,20,21,22がそれぞれ
設けられている。その場合、第1ないし第4流量調整バ
ルブ15,16,17,18は、それぞれ第1ないし第4
酸素吹出し管6a,6b,6c,6dまでの距離ができる
だけ等しくなるように設定することが、第1ないし第4
酸素吹出し管6a,6b,6c,6dからの吹出し量を均
一にするうえで望ましい。
【0024】そして、第1ないし第4酸素給送管10,
11,12,13の流量を第1ないし第4マノメータ1
9,20,21,22によって測定し、第1ないし第4酸
素吹出し管6a,6b,6c,6dからの吹出し量が均一
となるように、第1ないし第4流量調整バルブ15,1
6,17,18を制御するようになっている。その場合、
第1ないし第4マノメータ19,20,21,22の測定
結果に基づいて、図示しない電子制御装置が第1ないし
第4流量調整バルブ15,16,17,18を自動的に制
御するようにすることもできる。
11,12,13の流量を第1ないし第4マノメータ1
9,20,21,22によって測定し、第1ないし第4酸
素吹出し管6a,6b,6c,6dからの吹出し量が均一
となるように、第1ないし第4流量調整バルブ15,1
6,17,18を制御するようになっている。その場合、
第1ないし第4マノメータ19,20,21,22の測定
結果に基づいて、図示しない電子制御装置が第1ないし
第4流量調整バルブ15,16,17,18を自動的に制
御するようにすることもできる。
【0025】このように、この例の真空蒸着装置3にお
いては、従来の酸素吹出し管6を第1ないし第4酸素吹
出し管6a,6b,6c,6dに合成樹脂フィルム2の幅
方向に分割して設け、これらの第1ないし第4酸素吹出
し管6a,6b,6c,6dを通して酸素をアルミの蒸気
中に吹き出すようにしているので、酸素吹出し管が長く
なることがなく、各酸素吹出し孔からの酸素吹出し量
に、酸素吹出し管の長さに基づく不均一さがほとんどな
くなる。したがって、酸素吹出し孔からの酸素吹出し量
が均一となり、合成樹脂フィルム2の幅方向におけるア
ルミと酸素との反応のばらつきが解消されるようにな
る。
いては、従来の酸素吹出し管6を第1ないし第4酸素吹
出し管6a,6b,6c,6dに合成樹脂フィルム2の幅
方向に分割して設け、これらの第1ないし第4酸素吹出
し管6a,6b,6c,6dを通して酸素をアルミの蒸気
中に吹き出すようにしているので、酸素吹出し管が長く
なることがなく、各酸素吹出し孔からの酸素吹出し量
に、酸素吹出し管の長さに基づく不均一さがほとんどな
くなる。したがって、酸素吹出し孔からの酸素吹出し量
が均一となり、合成樹脂フィルム2の幅方向におけるア
ルミと酸素との反応のばらつきが解消されるようにな
る。
【0026】特に、この例では、第1ないし第4酸素吹
出し管6a,6b,6c,6dがともに形状および寸法が
同じに形成されているとともに、すべての酸素吹出し孔
8が等ピッチで配置されているので、アルミと酸素との
反応のばらつきがより一層解消される。
出し管6a,6b,6c,6dがともに形状および寸法が
同じに形成されているとともに、すべての酸素吹出し孔
8が等ピッチで配置されているので、アルミと酸素との
反応のばらつきがより一層解消される。
【0027】また、第1および第4マノメータ19,2
0,21,22でそれぞれ第1および第4酸素給送管1
0,11,12,13の流量を測定し、その測定結果に基
づいて、第1ないし第4酸素吹出し管6a,6b,6c,
6dからの吹出し量が均一となるように、第1ないし第
4流量調整バルブ15,16,17,18を制御している
ので、各酸素吹出し孔からの酸素吹出し量をより一層高
度に均一にすることができるようになる。
0,21,22でそれぞれ第1および第4酸素給送管1
0,11,12,13の流量を測定し、その測定結果に基
づいて、第1ないし第4酸素吹出し管6a,6b,6c,
6dからの吹出し量が均一となるように、第1ないし第
4流量調整バルブ15,16,17,18を制御している
ので、各酸素吹出し孔からの酸素吹出し量をより一層高
度に均一にすることができるようになる。
【0028】このように、各酸素吹出し孔からの酸素吹
出し量が均一になることにより、アルミと酸素との反応
のばらつきが解消されるので、酸素反応の過不足が生じ
ることなく行われる。したがって、酸化アルミが合成樹
脂フイルム2に蒸着された際、合成樹脂フィルム2の幅
方向において酸素反応の均一な酸化アルミが蒸着される
ようになる。これにより、酸化アルミが蒸着された積層
合成樹脂フイルムにおいては、バリア値を均一かつ高性
能に保持できるとともに、着色ムラを解消することがで
きるようになる。この例の真空蒸着装置3の他の構成お
よび他の作用効果は、前述の従来例と同じである。
出し量が均一になることにより、アルミと酸素との反応
のばらつきが解消されるので、酸素反応の過不足が生じ
ることなく行われる。したがって、酸化アルミが合成樹
脂フイルム2に蒸着された際、合成樹脂フィルム2の幅
方向において酸素反応の均一な酸化アルミが蒸着される
ようになる。これにより、酸化アルミが蒸着された積層
合成樹脂フイルムにおいては、バリア値を均一かつ高性
能に保持できるとともに、着色ムラを解消することがで
きるようになる。この例の真空蒸着装置3の他の構成お
よび他の作用効果は、前述の従来例と同じである。
【0029】なお、前述の例では、第1ないし第4酸素
吹出し管6a,6b,6c,6dを4個設けるものとして
いるが、これに限定されることはなく、酸素吹出し管6
a,6b,6c,6dは、合成樹脂フィルム2の幅方向に
任意の数だけ設けることができる。また、1個の酸素吹
出し管6a,6b,6c,6dに設けられる酸素吹出し孔
8も6個に限定されることはなく、任意の数だけ設ける
ことができる。更に、第1ないし第4酸素吹出し管6
a,6b,6c,6dの内径および長さがすべて等しいと
限定されるものではなく、任意に設定できる。
吹出し管6a,6b,6c,6dを4個設けるものとして
いるが、これに限定されることはなく、酸素吹出し管6
a,6b,6c,6dは、合成樹脂フィルム2の幅方向に
任意の数だけ設けることができる。また、1個の酸素吹
出し管6a,6b,6c,6dに設けられる酸素吹出し孔
8も6個に限定されることはなく、任意の数だけ設ける
ことができる。更に、第1ないし第4酸素吹出し管6
a,6b,6c,6dの内径および長さがすべて等しいと
限定されるものではなく、任意に設定できる。
【0030】更に、蒸着材料もアルミに限定されること
はなく、SiOを始め、合成樹脂フィルムに蒸着できる
ものであればどのようなものでもよく、また吹出し管か
ら吹き出されるものも酸素に限定されることはなく、蒸
着材料と反応して、この蒸着材料を効果的に合成樹脂フ
ィルム2に蒸着させるものであればどのようなものでも
よい。
はなく、SiOを始め、合成樹脂フィルムに蒸着できる
ものであればどのようなものでもよく、また吹出し管か
ら吹き出されるものも酸素に限定されることはなく、蒸
着材料と反応して、この蒸着材料を効果的に合成樹脂フ
ィルム2に蒸着させるものであればどのようなものでも
よい。
【0031】
【実施例】実際に、第1ないし第4酸素吹出し管6a,
6b,6c,6dを作成し、試験をした結果、バリア値に
ついて表1に示す結果が得られ、また着色状況について
表2に示す結果が得られた。試験に用いた各部品の仕
様、試験条件および測定機器は次の通りである。
6b,6c,6dを作成し、試験をした結果、バリア値に
ついて表1に示す結果が得られ、また着色状況について
表2に示す結果が得られた。試験に用いた各部品の仕
様、試験条件および測定機器は次の通りである。
【0032】酸素吹出し管の内径12φ、長さ150m
m; 4本の酸素吹出し管の配列状態での全長600mm; 酸素吹出し孔の径0.8φ、ピッチ25mm; 酸素給送管の内径10φ; 合成樹脂フィルムの有効幅500mm; 合成樹脂フィルムに蒸着される酸化アルミ膜の厚み20
0〜230オンク゛ストローム; 酸化アルミ膜の形成速度(合成樹脂フィルムの送り速
度)600m/min; 必要酸素量7000cc/min; 全酸素吹出し孔の全吹出し面積12.06mm2; 酸素吹出し孔の単位面積580.4cc/mm2/mi
n; 酸素吹出し孔の1個当たりの流量291cc/min MOCON社製 酸素透過度測定器 OXTRAN ミノルタ製 色差計 反射Lab表色系
m; 4本の酸素吹出し管の配列状態での全長600mm; 酸素吹出し孔の径0.8φ、ピッチ25mm; 酸素給送管の内径10φ; 合成樹脂フィルムの有効幅500mm; 合成樹脂フィルムに蒸着される酸化アルミ膜の厚み20
0〜230オンク゛ストローム; 酸化アルミ膜の形成速度(合成樹脂フィルムの送り速
度)600m/min; 必要酸素量7000cc/min; 全酸素吹出し孔の全吹出し面積12.06mm2; 酸素吹出し孔の単位面積580.4cc/mm2/mi
n; 酸素吹出し孔の1個当たりの流量291cc/min MOCON社製 酸素透過度測定器 OXTRAN ミノルタ製 色差計 反射Lab表色系
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】なお、表1および表2において、比較例は
図2および図3に示す従来例、すなわち1本の酸素吹出
し管を用いた場合であり、また5つのデータは、合成樹
脂フィルムの幅方向の5カ所のデータである。
図2および図3に示す従来例、すなわち1本の酸素吹出
し管を用いた場合であり、また5つのデータは、合成樹
脂フィルムの幅方向の5カ所のデータである。
【0036】表1から、酸化アルミ膜が形成された積層
樹脂フィルムの幅方向において、バリア値がほぼ等しく
なることがわかるとともに、表2から、積層樹脂フィル
ムの幅方向において、着色状況もほぼ等しくなることが
わかる。
樹脂フィルムの幅方向において、バリア値がほぼ等しく
なることがわかるとともに、表2から、積層樹脂フィル
ムの幅方向において、着色状況もほぼ等しくなることが
わかる。
【0037】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の真空蒸着装置によれば、反応物質吹出し管を被蒸着フ
ィルムの幅方向に所定数に分割して設け、これらの反応
物質吹出し管を通して反応物質を蒸着材料の蒸気中に吹
き出すようにしているので、反応物質吹出し管が長くな
ることがなく、各反応物質吹出し孔からの反応物質吹出
し量の不均一さがほとんどなくなり、反応物質吹出し量
を被蒸着フィルムの幅方向にわたって均一にすることが
できる。これにより、蒸着材料と反応物質との反応のば
らつきを解消することができる。
の真空蒸着装置によれば、反応物質吹出し管を被蒸着フ
ィルムの幅方向に所定数に分割して設け、これらの反応
物質吹出し管を通して反応物質を蒸着材料の蒸気中に吹
き出すようにしているので、反応物質吹出し管が長くな
ることがなく、各反応物質吹出し孔からの反応物質吹出
し量の不均一さがほとんどなくなり、反応物質吹出し量
を被蒸着フィルムの幅方向にわたって均一にすることが
できる。これにより、蒸着材料と反応物質との反応のば
らつきを解消することができる。
【0038】特に、各流量計でそれぞれ各反応物質給送
管の反応物質の流量を測定し、その測定結果に基づい
て、反応物質吹出し管からの反応物質吹出し量が均一と
なるように、各流量調整バルブを制御することにより、
各反応物質吹出し孔からの反応物質吹出し量をより一層
高度に均一にすることができる。
管の反応物質の流量を測定し、その測定結果に基づい
て、反応物質吹出し管からの反応物質吹出し量が均一と
なるように、各流量調整バルブを制御することにより、
各反応物質吹出し孔からの反応物質吹出し量をより一層
高度に均一にすることができる。
【0039】そして、各反応物質吹出し孔からの反応物
質吹出し量を均一にすることにより、蒸着材料と反応物
質との反応のばらつきを解消できるので、被蒸着フィル
ムへの蒸着材料の蒸着を、反応物質による反応の過不足
が生じることなく行うことができる。したがって、蒸着
材料を被蒸着フイルムに蒸着した際、被蒸着フィルムの
幅方向において反応物質による反応の均一な蒸着材料を
蒸着することができるようになる。これにより、蒸着材
料が蒸着された積層被蒸着フイルムにおいては、バリア
値を均一かつ高性能に保持できるとともに、着色ムラを
解消することができるようになる。
質吹出し量を均一にすることにより、蒸着材料と反応物
質との反応のばらつきを解消できるので、被蒸着フィル
ムへの蒸着材料の蒸着を、反応物質による反応の過不足
が生じることなく行うことができる。したがって、蒸着
材料を被蒸着フイルムに蒸着した際、被蒸着フィルムの
幅方向において反応物質による反応の均一な蒸着材料を
蒸着することができるようになる。これにより、蒸着材
料が蒸着された積層被蒸着フイルムにおいては、バリア
値を均一かつ高性能に保持できるとともに、着色ムラを
解消することができるようになる。
【図1】 本発明にかかる真空蒸着装置の実施の形態の
一例を模式的に示し、(a)は真空蒸着装置の図、
(b)は(a)におけるIB−IB線に沿う断面図である。
一例を模式的に示し、(a)は真空蒸着装置の図、
(b)は(a)におけるIB−IB線に沿う断面図である。
【図2】 従来の、真空蒸着を用いて積層樹脂フィルム
を製造するための製造装置を模式的に示す図である。
を製造するための製造装置を模式的に示す図である。
【図3】 図2に示す積層樹脂フィルムの製造装置にお
ける真空蒸着装置部分を示す図である。
ける真空蒸着装置部分を示す図である。
1…積層樹脂フィルムの製造装置、2…合成樹脂フィル
ム、3…真空蒸着装置、4…コーティングローラ、5…
坩堝、6a,6b,6c,6d…酸素吹出し管、7…積層
樹脂、8…酸素吹出し孔、9…ガイド部材、10…第1
酸素給送管、11…第2酸素給送管、12…第3酸素給
送管、13…第4酸素給送管、14…マニホールド管、
15…第1流量調整バルブ、16…第2流量調整バル
ブ、17…第3流量調整バルブ、18…第4流量調整バ
ルブ、19…第1マノメータ、20…第2マノメータ、
21…第3マノメータ、22…第4マノメータ
ム、3…真空蒸着装置、4…コーティングローラ、5…
坩堝、6a,6b,6c,6d…酸素吹出し管、7…積層
樹脂、8…酸素吹出し孔、9…ガイド部材、10…第1
酸素給送管、11…第2酸素給送管、12…第3酸素給
送管、13…第4酸素給送管、14…マニホールド管、
15…第1流量調整バルブ、16…第2流量調整バル
ブ、17…第3流量調整バルブ、18…第4流量調整バ
ルブ、19…第1マノメータ、20…第2マノメータ、
21…第3マノメータ、22…第4マノメータ
Claims (6)
- 【請求項1】 蒸着材料を収容した蒸着材料容器と、こ
の蒸着材料容器の真上に配設され、前記蒸着材料容器か
ら蒸発した蒸着材料が蒸着される被蒸着フィルムをガイ
ドするガイド手段と、前記蒸着材料容器と前記ガイド手
段との間で前記被蒸着フィルムの幅方向に延設して配設
され、前記蒸着材料を被蒸着フィルムに効果的に蒸着さ
せるために、蒸発した蒸着材料に反応する反応物質を吹
き出す反応物質吹出し管とを少なくとも備えた真空蒸着
装置において、 前記反応物質吹出し管は、前記被蒸着フィルムの幅方向
に分割された配設されているとともに、分割された各反
応物質吹出し管はそれぞれ所定数の反応物質吹出し孔が
設けられており、更に分割された反応物質吹出し管には
それぞれ反応物質給送管が個別に接続されていることを
特徴とする真空蒸着装置。 - 【請求項2】 前記各反応物質給送管は、それぞれ反応
物質吹出し管の長手方向中央に接続されていることを特
徴とする請求項1記載の真空蒸着装置。 - 【請求項3】 各反応物質給送管は1つのマニホールド
管に接続されており、更にこのマニホールド管は反応物
質供給源に接続されていることを特徴とする請求項1ま
たは2記載の真空蒸着装置。 - 【請求項4】 前記各反応物質給送管に、それらの反応
物質給送管を流れる反応物質の流量を調整する流量調整
弁がそれぞれ個別に設けられていることを特徴とする請
求項1ないし3のいずれか1記載の真空蒸着装置。 - 【請求項5】 更に、前記各反応物質給送管に、それら
の反応物質給送管を流れる反応物質の流量を測定する流
量計それぞれ個別に設けられているとともにこれらの流
量計の測定結果に基づいて、前記各反応物質吹出し管の
反応物質吹出し孔からの反応物質吹出し量が均一となる
ように前記流量調整弁を制御することを特徴とする請求
項4記載の真空蒸着装置。 - 【請求項6】 前記被蒸着フィルムは合成樹脂フィルム
であり、また前記蒸着材料はアルミニウムであり、更に
前記反応物質は酸素であることを特徴とする請求項1な
いし5のいずれか1記載の真空蒸着装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14085198A JPH11335819A (ja) | 1998-05-22 | 1998-05-22 | 真空蒸着装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14085198A JPH11335819A (ja) | 1998-05-22 | 1998-05-22 | 真空蒸着装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11335819A true JPH11335819A (ja) | 1999-12-07 |
Family
ID=15278220
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14085198A Pending JPH11335819A (ja) | 1998-05-22 | 1998-05-22 | 真空蒸着装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11335819A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002061166A1 (fr) * | 2001-01-29 | 2002-08-08 | Nippon Sheet Glass Co., Ltd. | Dispositif de pulverisation |
JP2009235545A (ja) * | 2008-03-28 | 2009-10-15 | Toray Ind Inc | 金属酸化物薄膜形成装置ならびに金属酸化物薄膜付きシートの製造方法 |
JP2009263740A (ja) * | 2008-04-28 | 2009-11-12 | Toray Ind Inc | 金属酸化物薄膜付きシートの製造方法および製造装置 |
EP2702184A1 (en) * | 2011-04-29 | 2014-03-05 | Applied Materials, Inc. | Gas system for reactive deposition process |
US20150000598A1 (en) * | 2013-06-28 | 2015-01-01 | Applied Materials, Inc. | Evaporation apparatus with gas supply |
-
1998
- 1998-05-22 JP JP14085198A patent/JPH11335819A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002061166A1 (fr) * | 2001-01-29 | 2002-08-08 | Nippon Sheet Glass Co., Ltd. | Dispositif de pulverisation |
JP2009235545A (ja) * | 2008-03-28 | 2009-10-15 | Toray Ind Inc | 金属酸化物薄膜形成装置ならびに金属酸化物薄膜付きシートの製造方法 |
JP2009263740A (ja) * | 2008-04-28 | 2009-11-12 | Toray Ind Inc | 金属酸化物薄膜付きシートの製造方法および製造装置 |
EP2702184A1 (en) * | 2011-04-29 | 2014-03-05 | Applied Materials, Inc. | Gas system for reactive deposition process |
US9732412B2 (en) | 2011-04-29 | 2017-08-15 | Applied Materials, Inc. | Gas system for reactive deposition process |
EP2702184B1 (en) * | 2011-04-29 | 2018-12-05 | Applied Materials, Inc. | Gas system for reactive deposition process |
US20150000598A1 (en) * | 2013-06-28 | 2015-01-01 | Applied Materials, Inc. | Evaporation apparatus with gas supply |
US10081866B2 (en) * | 2013-06-28 | 2018-09-25 | Applied Materials, Inc. | Evaporation apparatus with gas supply |
EP2818572B1 (en) * | 2013-06-28 | 2019-11-13 | Applied Materials, Inc. | Evaporation apparatus with gas supply |
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---|---|---|---|
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