JPH1133547A - 軟水機 - Google Patents

軟水機

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JPH1133547A
JPH1133547A JP9199871A JP19987197A JPH1133547A JP H1133547 A JPH1133547 A JP H1133547A JP 9199871 A JP9199871 A JP 9199871A JP 19987197 A JP19987197 A JP 19987197A JP H1133547 A JPH1133547 A JP H1133547A
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JP
Japan
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water
exchange resin
resin
water pipe
pipe
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Application number
JP9199871A
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English (en)
Inventor
Kuniaki Sasada
国昭 佐々田
Yoshihiro Arikita
吉宏 有北
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Takara Belmont Corp
Sumitomo Densetsu Co Ltd
Original Assignee
Takara Belmont Corp
Sumitomo Densetsu Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の軟水機にない水改質機能を備えた軟水
機を提供する。 【解決手段】 軟水機10は、陽イオン交換樹脂3が充
填された樹脂槽2と、その内部に設けられる通水管4
と、それらに接続される水路切換装置1とを備える。通
水管4内には、遠赤外線を放射するセラミックスボール
が充填されている。原水は水路切換装置1を介して上部
フィルタ5から陽イオン交換樹脂3に導かれ、樹脂3に
よって軟化された水は下部フィルタ6を通って通水管4
内に入る。軟化された水は通水管4内に充填されたセラ
ミックスボールに接触した後軟水として水路切換装置1
から取出される。遠赤外線を放射するセラミックスボー
ルにより、改質された軟水が供給される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軟水機に関し、特
に、美容業および理容業に用いられる軟水機に関する。
【0002】
【従来の技術】軟水機は、水中に含まれるカルシウム、
マグネシウムなどの成分を除去するための装置であっ
て、通常、イオン交換樹脂によってそれらの成分を除去
し、軟水を供給する。カルシウムイオンおよびマグネシ
ウムイオンの含有量が大きい水は、石鹸の働きを阻害
し、加熱により罐石を生じるため、たとえば理容業およ
び美容業においては、給湯装置における罐石の発生を防
止したり、シャンプー等の泡立ちをよくするために、軟
水機が用いられている。
【0003】近年、水への関心が高まり、浄水機や電気
分解処理水(アルカリイオン水、酸性水)生成装置が開
発され、市販されるようになってきた。理容業および美
容業においても、たとえば、浄水機によって得られるよ
うな塩素臭の少ない水、電気分解処理装置によって得ら
れるような健康によい水、殺菌効果やアストリンゼント
効果のある水等を使用することは、サービスの向上につ
ながるであろう。しかし、浄水機のように活性炭等によ
って塩素を除去した水は、静菌および殺菌の作用を有さ
ず、溜めることができないため、通常貯水槽または貯湯
槽を有する理容業および美容業の給湯システムに、その
ような水を使用することはできない。また電気分解処理
水は、通常バッチ方式において生成され、単位時間当り
の生成量が限られているため、ごく限られた用途でしか
そのような水を用いることはできない。
【0004】一方、遊離の塩素を含有する水を軟水機に
よって処理すると、長期間において陽イオン交換樹脂に
接触する塩素は相当量に上り、塩素による影響によって
イオン交換樹脂が不可逆的膨潤を起こすことがある。こ
のような膨潤が進行すると、樹脂が溶解し始め、時に
は、樹脂球が軟化変形して通水できなくなることさえあ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上に述べてきた背景
において、本発明は、従来の軟水機にない水改質機能を
有する新規な軟水機を提供することを目的とする。
【0006】さらに本発明は、用いられるイオン交換樹
脂の寿命が従来よりも長い軟水機を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】一態様において、本発明
による軟水機は、イオン交換樹脂が充填された樹脂槽
と、樹脂槽内に設けられた、イオン交換樹脂によって軟
化される水を集めて移動させるための通水管と、軟化時
において水をイオン交換樹脂に導くとともに軟化された
水を通水管から受取る一方、逆洗浄時において水路を切
換え、水を通水管に導くとともに通水管からイオン交換
樹脂を経由した水を受取り排出するための水路切換装置
とを備え、通水管内に遠赤外線を放射しかつ還元作用を
示すセラミックス体または電気石が充填されており、軟
化時にイオン交換樹脂によって軟化される水を通水管内
のセラミックス体または電気石に接触させた後供給する
ことを特徴とする。
【0008】もう一つの態様において、本発明による軟
水機は、イオン交換樹脂が充填された樹脂槽と、樹脂槽
内に設けられた、イオン交換樹脂によって軟化される水
を集めて移動させるための通水管と、軟化時において水
をイオン交換樹脂に導くとともに軟化された水を通水管
から受取る一方、逆洗浄時において水路を切換え、水を
通水管に導くとともに通水管からイオン交換樹脂を経由
した水を受取り排出するための水路切換装置と、水路切
換装置に接続されかつ遠赤外線を放射しかつ還元作用を
示すセラミックス体または電気石が充填された通水筒と
を備え、通水筒内のセラミックス体または電気石に接触
した水が軟化のために樹脂槽に導かれることを特徴とす
る。
【0009】
【発明の実施の形態】図1に示す軟水機10は、本発明
による軟水機の一具体例である。軟水機10は、水路切
換装置1に樹脂槽2が接続された構造を有している。樹
脂槽2内には、陽イオン交換樹脂3が所定量充填されて
いる。樹脂槽2は、たとえば円筒形状とすることがで
き、必要量のイオン交換樹脂を収容できるよう、適当な
内径を有する。樹脂槽2内の中心部には、通水管4が設
けられ、その一端には上部フィルタ5、他端には下部フ
ィルタ6が接続されている。上部フィルタ5の一端は水
路切換装置1に接続される。下部フィルタ6は、樹脂槽
2の底に配置される。矢印で示すように、軟化処理時に
おいて、原水は水路切換装置1から上部フィルタ5を介
して樹脂槽2内の陽イオン交換樹脂3に供給される。陽
イオン交換樹脂3によって軟化された水は下部フィルタ
6を介して通水管4に入り、通水管4内を通過して水路
切換装置1から軟水として取出される。
【0010】図2に示すように、通水管4を構成する管
本体11内には、遠赤外線を放射しかつ還元作用を示す
セラミックスボール12が充填されている。管本体11
は、たとえば円筒形状とすることができる。管本体11
の両端にはねじが切られており、ねじ切り外筒部13お
よび14がそれぞれねじ込まれている。ねじ切り外筒部
13には、上部フィルタ5の部分が取付けられ、ねじ切
り外筒部14には、下部フィルタ6が取付けられる。管
本体11の内部とその外部との間の液の流通は、下部フ
ィルタ6を介して可能である。一方、上部フィルタ5の
部分は二重管構造となっており、管本体11内の液体は
配管18を通じて取出される一方、上部フィルタ5を通
過する液体は、配管18の外側を通るようになってい
る。上部フィルタ5および下部フィルタ6が取付けられ
た通水管4は、ねじ17aおよび17bによって上述し
た水路切換装置に取付けられる。
【0011】図3は、通水管両端のねじ込み部分を示し
ている。セラミックスボール12が充填された管本体1
1の端部は、ねじが切られており、そこにねじ切り外筒
部13または14がねじ込まれている。管本体11とね
じ切り外筒部13または14との間には、貫通孔22a
を有する仕切り板22およびパッキン21が挿入されて
いる。仕切り板22は、セラミックスボール12が管本
体11の外へ流出しないようにするためのものであり、
水を通過させるための貫通孔22aの径は、セラミック
スボール12の径よりも小さい。軟水機において仕切り
板22により圧力損失が増加しないよう、貫通孔22a
の断面積の合計は、十分な大きさにされている。このよ
うにねじ込み構造を採用することによって、管本体11
は容易に着脱することができる。したがって、使用した
セラミックスボール12を取出して新しいものと取替え
ることは容易であり、メンテナンスが容易な構造になっ
ている。
【0012】上述した軟水機は、コンパクトな構造で軟
水化機能にセラミックスボールによる水改質機能を付与
せしめるものである。セラミックスボールを充填した通
水管を樹脂槽内に配置したことは、その通水構造がコン
パクトでシンプルなのに加えて、後述するようにイオン
交換樹脂の逆洗浄工程においてセラミックスボールも同
時に洗浄できるという利点を有する。また、セラミック
スボールを支持する通水管は、樹脂槽の内部に設けられ
るため、耐光性等に優れた材料によって形成する必要が
なく、ポリ塩化ビニル等のより安価な樹脂材料で形成す
ることができる。
【0013】以上に示してきた軟水機において、通水管
を構成する管本体の内径は、樹脂槽の内径の10〜30
%の範囲とすることが好ましい。この範囲内において、
適当な大きさのセラミックスボールを十分な量収容する
ことができ、しかも軟水機における圧力損失の増加を抑
制することができる。一方、管本体の内径が10%未満
であると、セラミックスボールを充填した通水管に由来
する圧力損失の上昇が顕著になるおそれがある。管本体
内径が樹脂槽内径の30%を超えると、樹脂槽内におい
てイオン交換樹脂を収容できるスペースが不足するおそ
れがある。軟水機をコンパクトにし、その処理能力を最
大限に引出すため、通水管のサイズはこの範囲がより好
ましい。上述したように、通水管を構成する管本体およ
び外筒部は、ポリ塩化ビニル等の樹脂材料で形成するこ
とがコストおよび加工性等の点で好ましい。
【0014】通水管に充填されるセラミックス体の平均
粒径は、通水管内径の20%〜60%が好ましく、30
%〜50%がより好ましい。この範囲において、軟水機
における圧力損失を顕著に上昇させることなく、通水管
に充填されるセラミックスの表面積、すなわち水のセラ
ミックスへの接触面積を十分に取ることができる。粒径
が通水管内径の20%を下回ると、セラミックスの充填
密度が上がりすぎて、圧力損失が顕著に上昇するおそれ
がある。粒径が通水管内径の60%を超えると、水の処
理に有効な接触面積を十分に取れなくなるおそれがあ
る。通水管に充填するためのセラミックスは、水処理用
のセラミックスボールとして市販されているものを使用
することができる。市販されているセラミックスは、室
温において3〜22μmの波長帯の遠赤外線を80%以
上、好ましくは90%以上の放射率で放射することがで
きる。水は、水素結合によってクラスタと呼ばれる最低
5個以上の分子集団を形成するが、そのようなセラミッ
クスによって放射される遠赤外線により、このクラスタ
構造を破壊し、水分子の集団を小さくすることができ
る。このことは、水分子の働きがより活発になることを
意味し、たとえば、洗剤との親和力の向上、洗浄効果の
向上などにつながる。また、小さくされた水分子の集団
および後述するような還元作用によって生成するOH-
イオン(H3 2 - ヒドロキシルイオン)により、水中
に残存する塩素等の成分が覆われ、その揮発を抑制した
り、その作用を抑制することも考えられる。市販の遠赤
外線放射セラミックスは、わずかながら電子供与体とし
ての触媒作用(還元作用)を有している。この還元作用
は、水中に存在する塩素(Cl2 )の一部を次亜塩素酸
または塩素酸イオン等の水に親和性の高い物質に変える
ことができる。また、この還元作用によって生成するO
- イオン(H3 2 - ヒドロキシルイオン)によって
塩素を含有する水は包まれ、塩素の刺激臭や塩素の界面
での化学的作用が抑えられる。これらの作用は、塩素に
よる殺菌作用を維持しつつ、塩素の揮発による塩素臭を
和らげ、塩素の攻撃によってイオン交換樹脂が劣化する
のを抑制することができる。また、この還元作用によ
り、受水槽、配水管などにおける赤錆の発生を軽減する
ことができる。また、この還元作用は、微量の過酸化水
素やスーパーオキサイドアニオンを発生させ得る。な
お、市販の遠赤外線放射セラミックスは、水道水中に含
まれる塩素を実質的に吸着するものではなく、塩素に由
来する制菌作用および殺菌作用を顕著に軽減させるもの
ではない。
【0015】上述したセラミックスの代わりに、電気石
(トルマリン)を用いてもよい。通水管に充填する電気
石の平均粒径の範囲は、セラミックスについて述べた範
囲と同様とすることが望ましい。電気石も、セラミック
スと同様の作用を有することができ、特に、還元作用に
ついて、好ましい効果を得ることができる。電気石も穏
和な還元作用を有しており、その作用によって生成する
OH- イオン(H3 2 - ヒドロキシルイオン)は、塩
素を含有する水を包み、塩素の刺激臭や塩素の界面での
化学的作用を抑制する。しかし、ヒドロキシルイオンで
包まれた内部の水における塩素の実質的な量は変わら
ず、塩素による殺菌効果は維持される。
【0016】本発明において、イオン交換樹脂には、市
販のNa型強酸性陽イオン交換樹脂を好ましく用いるこ
とができる。使用されるイオン交換樹脂の架橋度は、た
とえば8%程度とすることが好ましい。軟水機に用いら
れる樹脂量は、得ようとする軟水機の処理容量、設置サ
イズ等に応じて設定される。樹脂量を増やせば、処理容
量も上がるが、樹脂量が多くなると、圧力損失のために
処理流量を十分に上げることができなくなる。したがっ
て、たとえば30〜40リットル/分の処理流量に対し
て、10〜30リットルの樹脂量を用いることがより好
ましい。この範囲の樹脂量を用いることにより、樹脂に
よる圧力損失を顕著に増加させることなく、効率のよい
軟化処理が可能になる。30〜40リットル/分の処理
流量において樹脂量が10リットルを下回ると、再生工
程のインターバルが短くなるおそれがある。一方この流
量において樹脂量が30リットルを上回ると、樹脂によ
る圧力損失が増加し、軟化の効率が下がってくるおそれ
がある。
【0017】図4は、図1に示す軟水機において水路切
換装置の構造を示すとともに、軟化時の水の流れを示し
ている。矢印で示すとおり、原水は、水路切換装置1の
原水取込口31に導入され、原水路33を介して原水供
給口34から上部フィルタ5に導かれる。上部フィルタ
5を通った水は樹脂槽2内の陽イオン交換樹脂3と接触
し、それによって軟化された水は下部フィルタ6を通っ
て通水管4内に入る。通水管4を移動した水は軟水取入
口35を通って軟水供給口32から取出される。図に示
すように、水路切換装置には種々の弁が設けられてお
り、それぞれの工程に応じた開閉モードで運転ができ
る。
【0018】図5に示すように、逆洗浄を行ないたいと
き、水路切換装置1のエゼクター36が原水路33を塞
ぐ。したがって、原水取込口31から流入する水は、そ
の流路が切換わり、軟水取入口35から通水管4に流れ
るようになる。通水管4を通った水は下部フィルタ6を
出て樹脂槽2内の陽イオン交換樹脂3を洗い、上部フィ
ルタ5を通って原水供給口34に導かれる。原水供給口
34を通った水は、弁の開閉によって排水経路37に導
かれる。このように、水は軟化処理時とは逆の方向に流
され、イオン交換樹脂3が洗浄される。このとき、通水
管4に充填されたセラミックスまたは電気石も同時に洗
浄できる。通水管に充填されたセラミックスまたは電気
石を取出して別途洗浄する手間が省け、これら充填材料
の寿命も延びる。充填された通水管のメンテナンスも長
期間不要となる。
【0019】図6は、薬注・押出工程を示している。こ
の工程では、ボール弁38を開き、再生液タンク39に
収容される塩水40を配管42を介してエゼクター36
により吸込み、取込口31から導入された原水と混合し
てイオン交換樹脂3に送っている。塩水は原水によって
適当な割合で希釈される。希釈された塩水はイオン交換
樹脂3の再生に用いられる。再生後の水は下部フィルタ
6を通って通水管4に集められる。弁43が閉じた状態
であるため、通水管4からの水は軟水取入口35を介し
て排水経路37に導かれる。塩水40がなくなると、エ
アーチャッキ41により空気の吸込みを阻止しながら、
エゼクター36の噴出水量で塩水をゆっくりと洗い出
す。
【0020】図7は、その後の洗浄・注水工程を示して
いる。原水を取入口31から導入し、樹脂槽に残ってい
る塩水を完全に洗い出す。同時に、次回再生用の塩水を
調製するため、ボール弁38を開いた状態で再生液タン
ク39へ注水が行なわれる。このような洗浄・注水工程
が終了した後、元の軟化工程に戻すことができる。
【0021】図8は、本発明によるもう1つの軟水機を
示している。この軟水機80では、水路切換装置に原水
を送る配管系81にセラミックスボール82が充填され
た筒体83が装着されている。セラミックスボールの代
わりに電気石を充填してもよい。セラミックスまたは電
気石の平均粒径は、上述と同様の理由から、たとえば筒
体83内径の20〜60%が好ましく、30〜50%が
より好ましい。筒体83の両端には、セラミックスまた
は電気石の流出を防ぐため、適当なサイズの貫通孔を有
する仕切り板が設けられる。筒体83の両端部は、セラ
ミックスまたは電気石の出し入れが容易になるよう、ね
じ込み構造を有していることが好ましい。筒体83は水
路切換装置1に接続され、セラミックスボール82に接
触した原水が軟化されるようになっている。水路切換装
置1に接合された樹脂槽72内には、陽イオン交換樹脂
73が充填される。また樹脂槽72の中心部には両端に
それぞれ上部フィルタ75および下部フィルタ76が取
付けられた通水管74が設けられている。上部フィルタ
75は、水路切換装置1に接続される。矢印で示すよう
に、筒体83においてセラミックスボール82に接触し
た原水は水路切換装置1を経由して上部フィルタ75か
ら陽イオン交換樹脂73に導かれる。陽イオン交換樹脂
73によって軟化された水は下部フィルタ76を介して
通水管74に入る。通水管74を通った水は水路切換装
置1から軟水として取出される。水路切換装置1は、た
とえば上述したような構造を有することができる。通水
管74の内径は、図1に示す軟水機で用いられる通水管
の内径よりも小さいことが好ましい。通水管74内には
何も充填されておらず、内部で圧力損失が発生しないた
めである。通水管74の内径を小さくすることで、樹脂
槽72内の樹脂収容空間を大きく取ることができる。た
とえば、通水管74の内径は、樹脂槽72の内径の5%
〜10%とすることが好ましい。この範囲とすること
で、軟水機内において通水管に由来する圧力損失を発生
させることなく樹脂充填の容積を大きく取ることができ
る。樹脂量は、たとえば上述の範囲とすることが好まし
い。
【0022】図8に示す構造の軟水機において、筒体に
充填されるセラミックスまたは電気石は、上述と同様の
作用を奏するが、特にこの場合、水中に含まれる遊離塩
素のイオン交換樹脂への影響を弱め、イオン交換樹脂の
寿命を延ばすことができる。上述したように、還元作用
によって生成するOH- イオン(H3 2 - ヒドロキシ
ルイオン)が、塩素を含有する水を包み、イオン交換樹
脂との界面における塩素の化学的作用を抑制することが
できる。また塩素の一部は、還元作用によって水への親
和性が高い物質に変えられ、これにより樹脂への塩素の
直接的な影響が弱められる。これらの作用によって、イ
オン交換樹脂の塩素による劣化の進行を遅らせることが
できる。
【0023】図1および図8に示す構造の軟水機におい
て、水道水を処理し軟水を得た。図1に示す構造の軟水
機において、樹脂槽の内径を255mmφとし、高さを
585mmφとした。その中に設けられる通水管の内径
を40mmφとした。通水管には、市販の直径約16m
mの遠赤外線放射セラミックスボールを充填した。樹脂
槽には、市販の架橋度が8%程度のNa型強酸性陽イオ
ン交換樹脂を約28リットル充填した。水道水を約37
リットル/分の流量で軟水機を通し、軟化した。図8に
示す軟水機では、図1に示す通水管とほぼ同じサイズの
筒体に同じセラミックスボールを同量充填し、それを原
水供給配管系に装着した。樹脂槽の内径および高さは、
前述と同様である一方、通水管の内径は16mmφとし
た。樹脂量は前述と同様であった。この軟水機におい
て、37リットル/分の流量で水道水を処理し軟水を得
た。
【0024】得られたそれぞれの軟水について硬度を測
定した結果、ともに0ppmであった。一方原水の硬度
は43ppmであった。
【0025】これらの装置で得られた軟水と、セラミッ
クスボールを用いずに処理して得られた軟水と、原水と
について、残留塩素濃度を測定した。その結果を表1に
示す。
【0026】
【表1】
【0027】またそれらについて、塩素臭に関する官能
試験を行なった。その結果を表2に示す。
【0028】
【表2】
【0029】さらにそれらについて、酸化還元電位を測
定した。その結果を表3に示す。
【0030】
【表3】
【0031】その結果、本発明による軟水機は、塩素臭
を抑える効果があることがわかった。一方、本発明によ
る軟水機で得られた軟水は、残留塩素を保持する傾向が
見られた。また本発明の軟水機によって得られる軟水に
おいて、酸化還元電位が低下し、その傾向は持続性があ
った。一方、本発明によっても軟化能力は十分であり、
得られた軟水の感触や石鹸の泡立ち等については満足の
いくものであった。
【0032】
【発明の効果】本発明は、従来の軟水機にない水改質機
能を有する。特に、本発明によれば、水に含まれる塩素
の殺菌効果を維持しつつ、塩素の刺激臭や塩素の界面に
おける化学的作用が抑えられた軟水を供給できる。ま
た、本発明によれば、水に含まれる塩素のイオン交換樹
脂への影響を弱め、イオン交換樹脂の寿命を延ばすこと
ができる。本発明の軟水機は、感触や石鹸の泡立ち等に
ついて満足いく軟水を供給するものであり、特に美容業
および理容業に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による軟水機の構造を示す模式図であ
る。
【図2】図1の軟水機に用いられる通水管の構造を示す
一部分解正面図である。
【図3】図2に示す通水管において管端部のねじ込み構
造を示す断面図である。
【図4】本発明に用いられる水路切換装置の構造を示す
とともに軟化工程時の水の流れを示す概略断面図であ
る。
【図5】水路切換装置において逆洗浄時の水の流れを示
す概略断面図である。
【図6】水路切換装置においてイオン交換樹脂再生のた
め薬注・押出を行なう工程を示す概略断面図である。
【図7】水路切換装置においてイオン交換樹脂の再生の
後洗浄および注水を行なう工程を示す概略断面図であ
る。
【図8】本発明によるもう一つの軟水機を示す模式図で
ある。
【符号の説明】
1 水路切換装置 2、72 樹脂槽 3、73 陽イオン交換樹脂 4、74 通水管 5、75 上部フィルタ 6、76 下部フィルタ 10、80 軟水機 12、82 セラミックスボール 83 筒体

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イオン交換樹脂が充填された樹脂槽と、 前記樹脂槽内に設けられた、前記イオン交換樹脂によっ
    て軟化される水を集めて移動させるための通水管と、 軟化時において水を前記イオン交換樹脂に導くとともに
    軟化された水を前記通水管から受取る一方、逆洗浄時に
    おいて水路を切換え、水を前記通水管に導き、前記通水
    管から前記イオン交換樹脂を経由した水を受取り排出す
    るための、水路切換装置とを備え、 前記通水管内に、遠赤外線を放射しかつ還元作用を示す
    セラミックス体または電気石が充填されており、 軟化時に前記イオン交換樹脂によって軟化される水を前
    記通水管内のセラミックス体または電気石に接触させた
    後供給することを特徴とする、軟水機。
  2. 【請求項2】 イオン交換樹脂が充填された樹脂槽と、 前記樹脂槽内に設けられた、前記イオン交換樹脂によっ
    て軟化される水を集めて移動させるための通水管と、 軟化時において水を前記イオン交換樹脂に導くとともに
    軟化された水を前記通水管から受取る一方、逆洗浄時に
    おいて水路を切換え、水を前記通水管に導き、前記通水
    管から前記イオン交換樹脂を経由した水を受取り排出す
    るための、水路切換装置と、 前記水路切換装置に接続されかつ遠赤外線を放射しかつ
    還元作用を示すセラミックス体または電気石が充填され
    た通水筒とを備え、 前記通水筒内のセラミックス体または電気石に接触した
    水が、軟化のために前記樹脂槽に導かれることを特徴と
    する、軟水機。
JP9199871A 1997-07-25 1997-07-25 軟水機 Pending JPH1133547A (ja)

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JP9199871A JPH1133547A (ja) 1997-07-25 1997-07-25 軟水機

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002028646A (ja) * 2000-07-13 2002-01-29 Maruyama Seisakusho:Kk 硬水軟化装置における自動再生バルブ
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