JPH11335110A - 黒鉛化電気炉 - Google Patents
黒鉛化電気炉Info
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- JPH11335110A JPH11335110A JP10141901A JP14190198A JPH11335110A JP H11335110 A JPH11335110 A JP H11335110A JP 10141901 A JP10141901 A JP 10141901A JP 14190198 A JP14190198 A JP 14190198A JP H11335110 A JPH11335110 A JP H11335110A
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- Japan
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- carbon powder
- cathode
- furnace
- electrodes
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- Resistance Heating (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 電極の摩耗を抑えて連続的に黒鉛粉末を製造
し得る。 【解決手段】 炉本体に充填されたカーボン粉末に対
し、該カーボン粉末を挟んむように炉本体に対向配置さ
れた電極に通電し、該通電によるカーボン粉末の発熱に
よってカーボン粉末を黒鉛化するようにした黒鉛化電気
炉において、3相交流の半波整流出力の何れかが各々接
続されると共に所定距離を隔てて近接する3個の陽極と
前記半波整流出力の中性点が接続された1個の陰極とを
カーボン粉末を挟んで対向配置して構成する。
し得る。 【解決手段】 炉本体に充填されたカーボン粉末に対
し、該カーボン粉末を挟んむように炉本体に対向配置さ
れた電極に通電し、該通電によるカーボン粉末の発熱に
よってカーボン粉末を黒鉛化するようにした黒鉛化電気
炉において、3相交流の半波整流出力の何れかが各々接
続されると共に所定距離を隔てて近接する3個の陽極と
前記半波整流出力の中性点が接続された1個の陰極とを
カーボン粉末を挟んで対向配置して構成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、連続的に黒鉛を製
造することができる黒鉛化電気炉に関するものである。
造することができる黒鉛化電気炉に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、カーボン粉末を不活性雰囲気
下で約3000℃以上に加熱処理することにより、前記
カーボン粉末を黒鉛化する人造黒鉛粉末製造法が工業化
されている。この種の黒鉛粉末の製造には、アチソン炉
等の黒鉛化電気炉が用いられており、コークスに通電し
て発生するジュール熱で素材となるカーボン粉末を間接
的に加熱して黒鉛化するが、一般的に、既存の黒鉛化電
気炉は、バッチ式で黒鉛粉末の製造を行うものであるた
めに生産性が悪く、連続的にカーボン粉末を加熱処理し
て黒鉛粉末を製造し得るような黒鉛化電気炉の開発が望
まれていた。
下で約3000℃以上に加熱処理することにより、前記
カーボン粉末を黒鉛化する人造黒鉛粉末製造法が工業化
されている。この種の黒鉛粉末の製造には、アチソン炉
等の黒鉛化電気炉が用いられており、コークスに通電し
て発生するジュール熱で素材となるカーボン粉末を間接
的に加熱して黒鉛化するが、一般的に、既存の黒鉛化電
気炉は、バッチ式で黒鉛粉末の製造を行うものであるた
めに生産性が悪く、連続的にカーボン粉末を加熱処理し
て黒鉛粉末を製造し得るような黒鉛化電気炉の開発が望
まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現時点
で提案されている連続式の黒鉛化電気炉の殆どのもの
は、対にした黒鉛電極間にカーボン粉末を充填し、該カ
ーボン粉末を移動させながら両黒鉛電極間に通電してジ
ュール熱によりカーボン粉末を加熱するとともに、両黒
鉛電極自体もジュール熱により発熱させて積極的にヒー
ターとして利用しながら炉内を約3000℃以上に保持
し、カーボン粉末を連続的に黒鉛化するという設計思想
に立脚したものであったため、黒鉛電極が約3000℃
以上もの高温に晒された際に昇華して損耗するという問
題が避けられず、この黒鉛化電極の損耗の問題は、連続
式の黒鉛化電気炉の実用化に向けた大きな障害となって
いた。
で提案されている連続式の黒鉛化電気炉の殆どのもの
は、対にした黒鉛電極間にカーボン粉末を充填し、該カ
ーボン粉末を移動させながら両黒鉛電極間に通電してジ
ュール熱によりカーボン粉末を加熱するとともに、両黒
鉛電極自体もジュール熱により発熱させて積極的にヒー
ターとして利用しながら炉内を約3000℃以上に保持
し、カーボン粉末を連続的に黒鉛化するという設計思想
に立脚したものであったため、黒鉛電極が約3000℃
以上もの高温に晒された際に昇華して損耗するという問
題が避けられず、この黒鉛化電極の損耗の問題は、連続
式の黒鉛化電気炉の実用化に向けた大きな障害となって
いた。
【0004】また、黒鉛化電極を複数組設け、各組の黒
鉛化電極への通電を順次切り替えることにより黒鉛化電
極の温度上昇を抑えることが可能であるが、この場合、
通電切替時にアークが生じたり、サージ電圧が生じたり
するために、黒鉛化電極の摩耗が誘発される。
鉛化電極への通電を順次切り替えることにより黒鉛化電
極の温度上昇を抑えることが可能であるが、この場合、
通電切替時にアークが生じたり、サージ電圧が生じたり
するために、黒鉛化電極の摩耗が誘発される。
【0005】本発明は、上述する問題点に鑑みてなされ
たもので、電極の摩耗を抑えて連続的に黒鉛粉末を製造
し得るようにした実用性の高い黒鉛化電気炉の提供を目
的としている。
たもので、電極の摩耗を抑えて連続的に黒鉛粉末を製造
し得るようにした実用性の高い黒鉛化電気炉の提供を目
的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、炉本体に充填されたカーボン粉末に対
し、該カーボン粉末を挟んむように炉本体に対向配置さ
れた電極に通電し、該通電によるカーボン粉末の発熱に
よってカーボン粉末を黒鉛化するようにした黒鉛化電気
炉において、3相交流の半波整流出力の何れかが各々接
続されると共に所定距離を隔てて近接する3個の陽極と
前記半波整流出力の中性点が接続された1個の陰極とを
カーボン粉末を挟んで対向配置して構成するという手段
を採用する。
に、本発明では、炉本体に充填されたカーボン粉末に対
し、該カーボン粉末を挟んむように炉本体に対向配置さ
れた電極に通電し、該通電によるカーボン粉末の発熱に
よってカーボン粉末を黒鉛化するようにした黒鉛化電気
炉において、3相交流の半波整流出力の何れかが各々接
続されると共に所定距離を隔てて近接する3個の陽極と
前記半波整流出力の中性点が接続された1個の陰極とを
カーボン粉末を挟んで対向配置して構成するという手段
を採用する。
【0007】また、上記手段において、陰極を極近接し
て配置した3つの陰極から構成し、該3つの陰極の各々
をサイリスタを介して中性点に接続すると共に、これら
サイリスタを陽極の電圧に同期して導通状態とするとい
う手段を採用する。
て配置した3つの陰極から構成し、該3つの陰極の各々
をサイリスタを介して中性点に接続すると共に、これら
サイリスタを陽極の電圧に同期して導通状態とするとい
う手段を採用する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明に
係わる黒鉛化電気炉の一実施形態について説明する。
係わる黒鉛化電気炉の一実施形態について説明する。
【0009】図1は、本実施形態における水冷構造の炉
本体1の縦断面図である。該炉本体1の上部中央には、
原料であるカーボン粉末2をスクリューコンベヤ3を介
して投入し得るようにしたカーボン粉末投入口4が設け
られ、前記炉本体1の下部中央には、カーボン粉末2を
加熱処理することにより黒鉛化した黒鉛粉末5をスクリ
ューコンベヤ6を介して回収し得るようにした黒鉛粉末
回収口7が設けられており、炉本体1の内部は、アルゴ
ンガス等の不活性ガス雰囲気、もしくは真空として外気
と遮断されている。
本体1の縦断面図である。該炉本体1の上部中央には、
原料であるカーボン粉末2をスクリューコンベヤ3を介
して投入し得るようにしたカーボン粉末投入口4が設け
られ、前記炉本体1の下部中央には、カーボン粉末2を
加熱処理することにより黒鉛化した黒鉛粉末5をスクリ
ューコンベヤ6を介して回収し得るようにした黒鉛粉末
回収口7が設けられており、炉本体1の内部は、アルゴ
ンガス等の不活性ガス雰囲気、もしくは真空として外気
と遮断されている。
【0010】また、本実施形態では、3個の銅製等の導
電性材料による陽極9a、1個の銅製等の導電性材料に
よる陰極9bが、カーボン粉末投入口4と黒鉛粉末回収
口7との間の中途位置の胴部内側壁に取り付けられてい
る。該電極9a,9bと同じ高さ位置で、やや電極9b
に接近した位置に黒鉛化領域8(図中における楕円領
域)が存在する。このように黒鉛化領域8は炉本体1の
中心軸Oから外れ、電極9b寄りに偏っているので、投
入するカーボン粉末が黒鉛化領域8を通るように、また
製造された黒鉛粉末が黒鉛粉末回収口7の方向に流れる
ように、粉末の流れ制御板10(例えば黒鉛製)が炉本
体1内には固定されている。
電性材料による陽極9a、1個の銅製等の導電性材料に
よる陰極9bが、カーボン粉末投入口4と黒鉛粉末回収
口7との間の中途位置の胴部内側壁に取り付けられてい
る。該電極9a,9bと同じ高さ位置で、やや電極9b
に接近した位置に黒鉛化領域8(図中における楕円領
域)が存在する。このように黒鉛化領域8は炉本体1の
中心軸Oから外れ、電極9b寄りに偏っているので、投
入するカーボン粉末が黒鉛化領域8を通るように、また
製造された黒鉛粉末が黒鉛粉末回収口7の方向に流れる
ように、粉末の流れ制御板10(例えば黒鉛製)が炉本
体1内には固定されている。
【0011】図2は、炉本体1において黒鉛化領域8に
おける横断面図及び加熱回路の接続とを示す図である。
陽極9aは、3個の陽極P1,P2,P3,を代表し、
陰極9bは、共通接続され実質的に1個の陰極9bを形
成する3つの電極Q1,Q2,Q3を代表する(以後1
個の陰極としてQ123と記す)。
おける横断面図及び加熱回路の接続とを示す図である。
陽極9aは、3個の陽極P1,P2,P3,を代表し、
陰極9bは、共通接続され実質的に1個の陰極9bを形
成する3つの電極Q1,Q2,Q3を代表する(以後1
個の陰極としてQ123と記す)。
【0012】各陽極P1、P2,P3は、相互に接近し
て配置され、かつ陰極Q123に対向するように炉本体
1内に位置し、サイリスタ整流器11を経由して変圧器
12の2次側巻線に接続されている。陰極Q123は、
変圧器12の2次側の中性点に接続されている。変圧器
12の1次側には、例えば3相200VACあるいは4
00VACが入力される。変圧器12は、この3相交流
を降圧してサイリスタ整流器11に供給する。
て配置され、かつ陰極Q123に対向するように炉本体
1内に位置し、サイリスタ整流器11を経由して変圧器
12の2次側巻線に接続されている。陰極Q123は、
変圧器12の2次側の中性点に接続されている。変圧器
12の1次側には、例えば3相200VACあるいは4
00VACが入力される。変圧器12は、この3相交流
を降圧してサイリスタ整流器11に供給する。
【0013】整流器11は、サイリスタSCR1〜SC
R3からなる周知の半波整流器であり、低電圧かつ大電
流の出力、例えば40V,1000Aの容量出力を有す
るものである。図2においては、最も一般的な△―Y結
線の変圧器を示しているが、他の結線の変圧器を使用し
ても機能は同じである。
R3からなる周知の半波整流器であり、低電圧かつ大電
流の出力、例えば40V,1000Aの容量出力を有す
るものである。図2においては、最も一般的な△―Y結
線の変圧器を示しているが、他の結線の変圧器を使用し
ても機能は同じである。
【0014】次に、上記構成になる連続黒鉛化炉の動作
について、図3に示す電極配置図、印加電圧波形及び陰
陽極間に流れる電流波形を参照して説明する。ここで、
この図において、(a)は陽極P1,P2,P3が陰極
Q123に対して45度の角度をなす電極配置、(b)
は30度の角度をなす電極配置を示している。また、
(c)は上記電極配置(a)に対する各電極の電圧及び
電流波形、(d)は上記電極配置(b)に対する各電極
の電圧及び電流波形である。
について、図3に示す電極配置図、印加電圧波形及び陰
陽極間に流れる電流波形を参照して説明する。ここで、
この図において、(a)は陽極P1,P2,P3が陰極
Q123に対して45度の角度をなす電極配置、(b)
は30度の角度をなす電極配置を示している。また、
(c)は上記電極配置(a)に対する各電極の電圧及び
電流波形、(d)は上記電極配置(b)に対する各電極
の電圧及び電流波形である。
【0015】カーボン粉末投入口4から炉本体1に投入
されたカーボン粉末は、陽極P1と陰極Q123との間
を流れる電流、陽極P2と陰極Q123との間を流れる
電流、陽極P3と陰極Q123との間を流れる電流によ
ってジュール加熱される。上記各電極間では、連続的に
ジュール加熱されるのではなく、陽極P1,P2,P3
が陰極Q123に対して正の期間だけ電流が流れてジュ
ール加熱され、しかも順次電極をシフトし、加熱路を替
えながら通電加熱される。
されたカーボン粉末は、陽極P1と陰極Q123との間
を流れる電流、陽極P2と陰極Q123との間を流れる
電流、陽極P3と陰極Q123との間を流れる電流によ
ってジュール加熱される。上記各電極間では、連続的に
ジュール加熱されるのではなく、陽極P1,P2,P3
が陰極Q123に対して正の期間だけ電流が流れてジュ
ール加熱され、しかも順次電極をシフトし、加熱路を替
えながら通電加熱される。
【0016】図3の電圧及び電流波形において、I期間
は主として陽極P2と陰極Q123との間に電流が流
れ、II期間では主として陽極P1と陰極Q123との間
を電流が流れ、さらにIII期間では主として陽極P3と
陰極Q123との間を電流が流れる。各加熱電流の遮断
は、各陽極P1,P2,P3,と陰極Q123との間の
電圧が0となったとき、すなわち電流が0となったとき
自動的に遮断されるので、回路のインダクタンスによる
パルスの発生はない。
は主として陽極P2と陰極Q123との間に電流が流
れ、II期間では主として陽極P1と陰極Q123との間
を電流が流れ、さらにIII期間では主として陽極P3と
陰極Q123との間を電流が流れる。各加熱電流の遮断
は、各陽極P1,P2,P3,と陰極Q123との間の
電圧が0となったとき、すなわち電流が0となったとき
自動的に遮断されるので、回路のインダクタンスによる
パルスの発生はない。
【0017】図から明らかなように、3個の陽極P1,
P2,P3と1個の陰極Q123を配置した構造では、
陽極の近辺では1周期の1/3の期間が加熱期間である
のに対して、陰極近傍では1周期の全期間を通じて加熱
されるので、高温領域は陰極近傍に形成され、黒鉛化領
域8も中心から陰極寄りに移行している。このためカー
ボン粉末投入口4から投入されたカーボン粉末が効果的
に黒鉛化領域を通るような仕組みが必要で、例えば粉末
の流れ制御板10が必要である。
P2,P3と1個の陰極Q123を配置した構造では、
陽極の近辺では1周期の1/3の期間が加熱期間である
のに対して、陰極近傍では1周期の全期間を通じて加熱
されるので、高温領域は陰極近傍に形成され、黒鉛化領
域8も中心から陰極寄りに移行している。このためカー
ボン粉末投入口4から投入されたカーボン粉末が効果的
に黒鉛化領域を通るような仕組みが必要で、例えば粉末
の流れ制御板10が必要である。
【0018】I期間の電流は、II、III期間の電流より
小さく、陰陽極間の距離、すなわち陰陽極間の抵抗値の
違いが加熱電流の差となって現れている。電極P1及び
電極P3を電極P2に接近させ、各期間I〜IIIの電流
をほぼ等しくし、3つの電流がともに黒鉛化領域を貫通
し、効率よく黒鉛化領域を加熱することが望ましいが、
あまり接近させると黒鉛化領域の有効面積が小さくなる
ので、最適電極配置にすることが必要である。
小さく、陰陽極間の距離、すなわち陰陽極間の抵抗値の
違いが加熱電流の差となって現れている。電極P1及び
電極P3を電極P2に接近させ、各期間I〜IIIの電流
をほぼ等しくし、3つの電流がともに黒鉛化領域を貫通
し、効率よく黒鉛化領域を加熱することが望ましいが、
あまり接近させると黒鉛化領域の有効面積が小さくなる
ので、最適電極配置にすることが必要である。
【0019】いずれにせよ、電流が集中する陰極近傍に
高温領域が移行するのは避けられないが、一方、水冷構
造となっている炉本体1付近は水冷により冷却されるの
で、また電極自体も炉壁の近傍にあり冷却されるので、
消耗の大きい黒鉛電極の替わりに銅電極を用いることも
可能となり、長時間の安定した運転が可能となる。
高温領域が移行するのは避けられないが、一方、水冷構
造となっている炉本体1付近は水冷により冷却されるの
で、また電極自体も炉壁の近傍にあり冷却されるので、
消耗の大きい黒鉛電極の替わりに銅電極を用いることも
可能となり、長時間の安定した運転が可能となる。
【0020】次に、他の実施形態について図4を参照し
て説明する。上述した実施形態では陰極Q123に電流
が集中し、陰極の負荷が最も厳しい。この負荷を分散さ
せるため、本実施形態では、図示するように、Q123
を構成する3つの陰極Q1,Q2,Q3を各々にサイリ
スタSCR4〜SCR6を介して共通接続し、各陽極電
圧に同期してサイリスタSCR4〜SCR6を導通状態
にして負荷の分散を図っている。
て説明する。上述した実施形態では陰極Q123に電流
が集中し、陰極の負荷が最も厳しい。この負荷を分散さ
せるため、本実施形態では、図示するように、Q123
を構成する3つの陰極Q1,Q2,Q3を各々にサイリ
スタSCR4〜SCR6を介して共通接続し、各陽極電
圧に同期してサイリスタSCR4〜SCR6を導通状態
にして負荷の分散を図っている。
【0021】すなわち、I期間のときは、SCR5のみ
を導通状態として、陽極P2と陰極Q2との間に加熱電
流を流し、II期間のときにはSCR4のみを導通状態と
して、陽極P1と陰極Q1との間に加熱電流を流し、II
I期間のときにはSCR6のみを導通状態として、陽極
P3と陰極Q3との間に加熱電流を流す。これら加熱電
流による負荷は、確実に各陰極Q1,Q2,Q3に分散
され、さらに路壁の水冷効果と相まって、銅電極などの
使用を可能ならしめる。
を導通状態として、陽極P2と陰極Q2との間に加熱電
流を流し、II期間のときにはSCR4のみを導通状態と
して、陽極P1と陰極Q1との間に加熱電流を流し、II
I期間のときにはSCR6のみを導通状態として、陽極
P3と陰極Q3との間に加熱電流を流す。これら加熱電
流による負荷は、確実に各陰極Q1,Q2,Q3に分散
され、さらに路壁の水冷効果と相まって、銅電極などの
使用を可能ならしめる。
【0022】このように、図2及び図4の黒鉛化電気炉
では、3個の陽極P1,P2,P3と実質的に1個の陰
極Q123から構成されているが、3個の陰極と1個の
共通陽極でもジュール加熱の機構はまったく同じであ
る。この場合、 サイリスタ整流器11を構成する各サ
イリスタSCR1〜SCR3の極性を逆にして接続すれ
ばよい。
では、3個の陽極P1,P2,P3と実質的に1個の陰
極Q123から構成されているが、3個の陰極と1個の
共通陽極でもジュール加熱の機構はまったく同じであ
る。この場合、 サイリスタ整流器11を構成する各サ
イリスタSCR1〜SCR3の極性を逆にして接続すれ
ばよい。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、以下のような効果を奏することができる。 (1)炉本体に充填されたカーボン粉末に対し、該カー
ボン粉末を挟んむように炉本体に対向配置された電極に
通電し、該通電によるカーボン粉末の発熱によってカー
ボン粉末を黒鉛化するようにした黒鉛化電気炉におい
て、3相交流の半波整流出力の何れかが各々接続される
と共に所定距離を隔てて近接する3個の陽極と前記半波
整流出力の中性点が接続された1個の陰極とをカーボン
粉末を挟んで対向配置して構成するので、近接設置した
3個の陽極と1個の陰極とが配置されている黒鉛化電気
炉に3相交流の半波整流出力を加える簡単な方式によっ
て陽極の摩耗を抑えて連続して黒鉛を製造することがで
きる。 (2)また、陰極を極近接して配置した3つの陰極から
構成し、該3つの陰極の各々をサイリスタを介して中性
点に接続すると共に、これらサイリスタを陽極の電圧に
同期して導通状態とすることにより、各陰極には3相中
の各1相分の電流が流れ、陰極の負荷を分散することが
できる。これにより黒鉛電極の代替として銅電極の使用
を可能ならしめ、長期間、連続して黒鉛粉末を製造でき
る黒鉛化電気炉の実用化を図ることができる。
ば、以下のような効果を奏することができる。 (1)炉本体に充填されたカーボン粉末に対し、該カー
ボン粉末を挟んむように炉本体に対向配置された電極に
通電し、該通電によるカーボン粉末の発熱によってカー
ボン粉末を黒鉛化するようにした黒鉛化電気炉におい
て、3相交流の半波整流出力の何れかが各々接続される
と共に所定距離を隔てて近接する3個の陽極と前記半波
整流出力の中性点が接続された1個の陰極とをカーボン
粉末を挟んで対向配置して構成するので、近接設置した
3個の陽極と1個の陰極とが配置されている黒鉛化電気
炉に3相交流の半波整流出力を加える簡単な方式によっ
て陽極の摩耗を抑えて連続して黒鉛を製造することがで
きる。 (2)また、陰極を極近接して配置した3つの陰極から
構成し、該3つの陰極の各々をサイリスタを介して中性
点に接続すると共に、これらサイリスタを陽極の電圧に
同期して導通状態とすることにより、各陰極には3相中
の各1相分の電流が流れ、陰極の負荷を分散することが
できる。これにより黒鉛電極の代替として銅電極の使用
を可能ならしめ、長期間、連続して黒鉛粉末を製造でき
る黒鉛化電気炉の実用化を図ることができる。
【図1】 本発明の一実施形態における炉本体の縦断面
図である。
図である。
【図2】 本発明の一実施形態の電極配置と加熱回路を
示す図である。
示す図である。
【図3】 本発明の一実施形態を説明するための電極配
置及び該電極配置に対する電圧及び電流波形を示す図で
ある。
置及び該電極配置に対する電圧及び電流波形を示す図で
ある。
【図4】 本発明の他の実施形態の電極配置と加熱回路
を示す図である。
を示す図である。
1…炉本体 2…カーボン粉末 3…スクリューコンベヤ 4…カーボン粉末投入口 7…黒鉛粉末回収口 8…黒鉛化領域 9a,P1,P2,P3…陽極 9b,Q1,Q2,Q3(Q123)…陰極 10…整流器 11…変圧器 SCR1〜SCR6…サイリスタ
Claims (2)
- 【請求項1】 炉本体に充填されたカーボン粉末に対
し、該カーボン粉末を挟んむように炉本体に対向配置さ
れた電極に通電し、該通電によるカーボン粉末の発熱に
よってカーボン粉末を黒鉛化するようにした黒鉛化電気
炉であって、 3相交流の半波整流出力の何れかが各々接続されると共
に所定距離を隔てて近接する3個の陽極と前記半波整流
出力の中性点が接続された1個の陰極とをカーボン粉末
を挟んで対向配置してなることを特徴とする黒鉛化電気
炉。 - 【請求項2】 前記陰極を極近接して配置した3つの陰
極から構成し、該3つの陰極の各々をサイリスタを介し
て中性点に接続すると共に、これらサイリスタを陽極の
電圧に同期して導通状態とすることを特徴とする請求項
1記載の黒鉛化電気炉。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10141901A JPH11335110A (ja) | 1998-05-22 | 1998-05-22 | 黒鉛化電気炉 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10141901A JPH11335110A (ja) | 1998-05-22 | 1998-05-22 | 黒鉛化電気炉 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11335110A true JPH11335110A (ja) | 1999-12-07 |
Family
ID=15302804
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10141901A Pending JPH11335110A (ja) | 1998-05-22 | 1998-05-22 | 黒鉛化電気炉 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11335110A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111362262A (zh) * | 2020-05-07 | 2020-07-03 | 辽宁金田储能科技有限公司 | 一种高纯石墨化炉 |
-
1998
- 1998-05-22 JP JP10141901A patent/JPH11335110A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111362262A (zh) * | 2020-05-07 | 2020-07-03 | 辽宁金田储能科技有限公司 | 一种高纯石墨化炉 |
CN111362262B (zh) * | 2020-05-07 | 2023-06-13 | 辽宁金田储能科技有限公司 | 一种高纯石墨化炉 |
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