JP2004096897A - 電気溶融炉システム及び電気溶融炉の制御方法 - Google Patents

電気溶融炉システム及び電気溶融炉の制御方法 Download PDF

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Tsutomu Kubota
久保田 勉
Akemasa Yoshimoto
吉本 明正
Kiyoshi Kato
加藤 清
Katsuya Uto
宇都 克哉
Yasuo Wakabayashi
若林 靖夫
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Abstract

【課題】電極の消耗が偏ってしまったり、炉内溶融雰囲気が偏ってしまうことを防止する。
【解決手段】PWMコンバータ3は、3相交流電源1からの交流電流を直流電流に変換するとともに、電流平衡化、受電力率ほぼ1化、高調波レス化及び電源電圧擾乱の抑止等を行う。自励インバータ4は、PWMコンバータ3からの直流電流を単相交流電流に変換し、ごみ焼却灰電気溶融炉10の炉上電極12と炉底電極13との間に交流電圧を印加する。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ごみ焼却灰などの被溶融物を溶融する電気溶融炉システム及び電気溶融炉の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気溶融炉には、単相電源により運転される単相電気溶融炉や3相等の多相電源により運転される多相電気溶融炉がある。
前記単相電気溶融炉には、電極を炉上と炉底とにそれぞれ1本ずつ設け、電極の消耗を最小に抑える方式や、炉上側に電極を2本対向させて設けている方式がある。さらに、電極を炉上と炉底とにそれぞれ1本ずつ設ける方式では、電極間に直流電源により電圧を印加するものがほとんどである。また、炉上電極の電極先端が被溶融物の上面近くに配置させているアーク炉やプラズマ炉でも、電極間への電圧の印加には直流電源を使用している。
【0003】
また、3相電気溶融炉は一般的には3本の電極を備えているが、6本電極を備えた3相電気溶融炉も実用化されている。そして、このような3相電気溶融炉は、それら電極間への電圧の印加が一般的には3相商用周波数50Hz又は60Hzの3相電源により行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述の単相電気炉のように2本の電極を備えた構成の電気溶融炉では、電源が直流電源である場合が殆どであり、この場合、電極の極性を正負いずれかに選ぶ必要がある。しかし、炉内に固定している電極の極性を正負いずれかに選んでしまうと、電極の消耗や炉内溶融雰囲気が、その正負いずれかの特性で、偏ってしまう。
【0005】
また、直流に変換するための整流相数が6相の場合には5、7、11、13調波等が、12相の場合には11、13、15、23、25調波等が、それぞれ発生する。この場合、高調波対策のための高調波フィルタが必要になる。
さらに、前述の3相電気溶融炉のように3相交流電源方式の電気溶融炉では、3本の電極を必要とするが、3本の各相電極間の電気抵抗が炉内負荷状況により変動する場合がある。このような場合には、従来では、各相電極の位置を適宜昇降させて各電極間の電気抵抗を調節し、電流を一定にしていた。すなわち、電気溶融炉では、負荷の変化が激しいが、その負荷の変動に追随して電極の位置を昇降制御して負荷抵抗を変えて、電流、電圧或いは電力を制御している。なお、このような制御は、前述の2本の電極を備えた構成の電気溶融炉の場合でも同様に行われている。
【0006】
しかし、電極の位置を昇降させてしまうと、各相電極の炉内における位置がアンバランスとなってしまい、最終的には、電極を炉内で最適な位置に配置することができなくなってしまう。例えば、炉は、所定位置に電極が配置されている状態で効率良く被溶融物の溶融を行うように設計されているのであり、各相電極の炉内における位置がアンバランスになると、被溶融物の溶融効率が低下してしまう等といった問題が発生する。
【0007】
さらに、以上の問題に加えて、次のような問題もある。
電源力率改善のためにコンデンサが必要であった。また、大容量の単相負荷には電源3相平衡化対策が必要であった。さらに、負荷変動が大きいとき電源電圧擾乱(フリッカ)の対策を講ずる必要があった。そして、炉内短絡が発生した場合、負荷遮断を必要としていた。また、そのような炉内短絡等による負荷の急変に対して瞬時制御をするのは難しかった。そしてまた、負荷力率の変化に対し力率をほぼ1にする制御が難しかった。
そこで、本発明は、前述した種々の問題を解決する電気溶融炉システム及び電気溶融炉の制御方法の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記問題を解決するために、請求項1記載の発明に係る電気溶融炉システムは、交流電気溶融炉の電極に交流電圧を印加して被溶融物を溶融する電気溶融炉システムであって、供給される直流電流を交流電流に変換し、この交流電流を前記電極に出力する自励インバータを備えたことを特徴としている。
【0009】
また、請求項2記載の発明に係る電気溶融炉システムは、請求項1記載の発明に係る電気溶融炉システムにおいて、前記自励インバータが、所定目標に基づいて交流電流の波形及び周波数を選定することを特徴としている。
また、請求項3記載の発明に係る電気溶融炉システムは、請求項1又は2に記載の発明に係る電気溶融炉システムにおいて、前記交流電気溶融炉は複数の電極を備え、各電極間に多相交流電流により電圧を印加しており、前記自励インバータが、供給される直流電流を多相交流電流に変換するとともに、各電極に出力する各相交流電流ごとに制御することを特徴としている。
【0010】
また、請求項4記載の発明に係る電気溶融炉システムは、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明に係る電気溶融炉システムにおいて、3相交流電源と、前記3相交流電源の交流電流を直流電流に変換するとともに、電流を平衡化させる処理、力率をほぼ1にする処理、高調波レス化させる処理又は電源電圧擾乱の抑止のための処理のうちの少なくとも一つの処理を行うPWMコンバータと、を備え、前記自励インバータが、前記PWMコンバータで変換された直流電流を交流電流に変換することを特徴としている。
【0011】
また、請求項5電気溶融炉の制御方法は、電極に交流電圧を印加して被溶融物を溶融する交流電気溶融炉を制御する電気溶融炉の制御方法であって、自励インバータにより、供給される直流電流を、所定目標に基づいて選定した波形及び周波数の交流電流に変換し、この交流電流を前記電極に出力することを特徴としている。
【0012】
また、請求項6電気溶融炉の制御方法は、請求項5記載の発明に係る電気溶融炉の制御方法において、前記交流電気溶融炉は複数の電極を備え、各電極間に多相交流電源により電圧を印加しており、前記自励インバータが、供給される直流電流を多相交流電流に変換するとともに、各電極に出力する各相交流電流ごとに制御することを特徴としている。
【0013】
また、請求項7電気溶融炉の制御方法は、請求項5又は6に記載の発明に係る電気溶融炉の制御方法において、PWMコンバータにより、3相交流電源の交流電流を直流電流に変換するとともに、電流を平衡化させる処理、力率をほぼ1にする処理、高調波レス化させる処理又は電源電圧擾乱の抑止のための処理のうちの少なくとも一つの処理を行い、前記自励インバータにより、前記PWMコンバータが変換した直流電流を交流電流に変換することを特徴としている。
【0014】
ここで、請求項1及び5に記載の発明では、自励インバータの機能を利用して、供給される直流電流を交流電流に変換し、この交流電流により交流電気溶融炉の電極に交流電圧を印加する。
また、請求項2及び5に記載の発明では、交流電流を任意波形、任意周波数にすることができる自励インバータの機能を利用して、所定目標、例えば交流電気溶融炉が最適運転となるように、波形や周波数を有する交流電流にする。
【0015】
また、請求項3及び6に記載の発明では、多相交流電流を各相個別に制御できる自励インバータの機能を利用して、交流電気溶融炉の複数の電極それぞれに多相交流電流で電圧を印加するとともに、各相交流電流を個別に制御する。例えば、前記所定目標となるように制御する。
また、請求項4及び7記載の発明では、PWMコンバータの機能を利用して、3相交流電源の交流電流を直流電流に変換するとともに、電流を平衡化させる処理、力率をほぼ1にする処理、高調波レス化させる処理又は電源電圧擾乱の抑止のための処理のうちの少なくとも一の処理を行っている。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の複数の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、第1の実施の形態であるごみ焼却灰電気溶融炉を備えたシステムの構成を示す。ここで、ごみ焼却灰電気溶融炉は、炉内に設けた電極に交流電圧を印加して被溶融物としてのごみ焼却灰を溶融するように構成した電気抵抗式の電気溶融炉である。
【0017】
このシステムは、3相交流電源1、交流/直流変換降圧変圧器2、PWMコンバータ3、自励インバータ4、及びごみ焼却灰電気溶融炉10を備えている。
このシステムにおいて、3相交流電源1から交流/直流変換降圧変圧器2を介してPWMコンバータ3に電流を供給する。なお、交流/直流変換降圧変圧器2は、3相交流電源1をPWMコンバータ3に接続するために設けている。
【0018】
PWMコンバータ3は、一般的には、交流電流を直流電流に変換するとともに、電流平衡化、受電力率ほぼ1化、高調波レス化等の処理を行うことができるように構成されている。このようなPWMコンバータ3により、交流/直流変換降圧変圧器2を介して供給される3相交流電源1の3相交流電流を直流電流に変換するとともに、電流平衡化、受電力率ほぼ1化、高調波レス化及び電源電圧擾乱の抑止等を行う。PWMコンバータ3は、変換し、各種処理を施した直流電流を自励インバータ4に出力する。
【0019】
自励インバータ4は、一般的には、直流電流を交流電流に変換するとともに、その交流電流を任意の波形や任意の周波数にすることができるように構成されている。このような自励インバータ4により、PWMコンバータ3で変換された直流電流を単相交流電流に変換している。なお、変換した交流電流は任意波形、任意周波数の単相交流である。そして、自励インバータ4は、ごみ焼却灰電気溶融炉10の炉上電極12と炉底電極13とに接続されている。すなわち、自励インバータ4により、ごみ焼却灰電気溶融炉10に対して単相交流電源を提供している。
【0020】
ごみ焼却灰電気溶融炉10は、溶融状態になった灰(ごみ焼却灰)そのものを抵抗体にしてジュール熱を発生させ、その熱でスラグの溶融状態の維持と、被溶融物100からの伝熱で灰を加熱、溶融する方式を採用して構成されている。
すなわち、ごみ焼却灰電気溶融炉10は、炉上電極12と炉底電極13とを備え、炉11の上下に各1本の電極を備えている。ここで、炉上電極12は、その電極先端が被溶融物100に埋没するように、炉11に固定して配設されており、また、炉底電極13は炉底に固定して配設されている。炉上電極12と炉底電極13とは自励インバータ4に接続されて、交流電圧が印加される。
【0021】
このようなシステムの動作は次のようになる。
3相交流電源1からの電流は、交流/直流変換降圧変圧器2で降圧されて、PWMコンバータ3に供給される。PWMコンバータ3は、入力れれた交流電流を直流電流に変換するとともに、電流平衡化、受電力率ほぼ1化、高調波レス化及び電源電圧擾乱の抑止等を行い、このように処理した直流電流を自励インバータ4に出力する。自励インバータ4は、直流電流を単相交流電流に変換し、ごみ焼却灰電気溶融炉10の炉上電極12と炉底電極13との間に交流電圧を印加する。これにより、炉上電極12と炉底電極13とには正負電流が交互に通電されるようになる。この電圧印加により、ごみ焼却灰電気溶融炉10では、溶融状態になった灰そのものを抵抗体にしてジュール熱を発生させ、その熱で被溶融物の溶融状態を維持し、被溶融物100からの伝熱で灰を加熱、溶融する。
【0022】
次に作用及び効果を説明する。
前述したように、上下各1本の電極12,13間に交流電圧を印加して、上下各1本の電極12,13に正負電流を交互に通電しているので、従来の直流電気溶融炉方式で採用し、電極に直流電流を通電する場合と異なり、各電極12,13で消耗を平均化し差異をなくすことができる。さらに、電極12,13に正負電流を交互に通電することで、炉内雰囲気或いは炉内溶融ゾーンでばらつき或いは偏りをなくすことができる。具体的には、炉内の電界や磁界のバランスがとれるので、電流の流れに偏りがなくなり、炉内の温度分布のむらをなくすことができる。
【0023】
また、自励インバータ4の機能を利用して、電流、電圧及び電力を制御することで、炉を最適運転することができる。例えば、電極間抵抗が炉内負荷状況により変動するような場合、或いは炉内短絡、負荷が急変する場合でも、自励インバータ4により電流を制御して、炉を最適運転することができる。具体的には、電極間抵抗が変動するような場合、自励インバータ4により電流を一定に制御して、炉を最適運転することができる。
【0024】
また、自励インバータ4の機能を利用すれば、交流電流を任意波形、任意周波数に選定することができる。例えば、これにより、交流電流の波形及び周波数を、炉を最適運転(例えば、炉の安定運転、電力の最適投入となる運転)にするといった所定目的を実現する波形及び周波数にすることができる。これにより、経済運転が達成できる。
【0025】
また、PWMコンバータ3の機能を利用して、3相交流電源1の交流電流を直流電流に変換するとともに、その変換の際に、3相電流の平衡化、受電力率ほぼ1化(受電力率cosφ≒1)、高調波レス化、電源電圧擾乱(フリッカ)を抑える処理を行うことができる。特に、3相交流電源の電源系統では、3相電源不平衡、低力率、電圧変動(フリッカ)が電源系統に悪影響を及ぼすものであり、このような影響をPWMコンバータ3に取り除くことができる。このように、電源3相平衡化対策、電源力率改善のためのコンデンサ、電源電圧擾乱(フリッカ)の対策、高調波対策のための高調波フィルタ等の機能を、PWMコンバータ3の本来の機能で実現することができる。
【0026】
次に、第2の実施の形態を説明する。
この第2の実施の形態のシステムは、図2に示すように、ごみ焼却灰電気溶融炉10が、炉上に2本の電極14,15を備えており、この点が、前述の第1の実施の形態のシステムと異なる。なお、この第2の実施の形態のごみ焼却灰電気溶融炉10は、前述の第1の実施の形態と同様に、単相電気抵抗炉を構成している。
【0027】
この第2の実施の形態のシステムでは、電極14,15が前記自励インバータ4に接続されており、自励インバータ4により、この各電極14,15間に交流電圧が印加されるようになっている。
このような構成により、前述の第1の実施の形態の場合と同様に、3相交流電源1からの電流は、交流/直流変換降圧変圧器2で降圧されて、PWMコンバータ3に供給される。PWMコンバータ3は、入力された交流電流を直流電流に変換するとともに、電流平衡化、受電力率ほぼ1化、高調波レス化及び電源電圧擾乱の抑止等を行い、このように処理した直流電流を自励インバータ4に出力する。自励インバータ4は、直流電流を単相交流電流に変換し、ごみ焼却灰電気溶融炉10の2本の電極14,15間に交流電圧を印加する。これにより、各電極14,15に正負電流が交互に通電されるようになる。この電圧印加により、ごみ焼却灰電気溶融炉10では、溶融状態になった灰そのものを抵抗体にしてジュール熱を発生させ、その熱で被溶融物の溶融状態を維持し、被溶融物100からの伝熱で灰を加熱、溶融する。
【0028】
そして、この第2の実施の形態のシステムでも、前述の第1の実施の形態のシステムと同様な作用や効果を得ることができる。すなわち例えば、電極14,15間に交流電圧を印加して、電極14,15に正負電流を交互に通電しているので、各電極14,15で消耗を平均化し差異をなくすことができる、といったようにである。
【0029】
次に、第3の実施の形態を説明する。
この第3の実施の形態のシステムでは、ごみ焼却灰電気溶融炉10が3相電気抵抗炉であり、炉上に3本の電極16,17,18を備えている。この第3の実施の形態のシステムでは、各電極16,17,18が前記自励インバータ4に接続されて、自励インバータ4によりこの各電極16,17,18間に各相交流電圧を印加している。さらにこのとき、自励インバータ4は、各相交流電流を個別に制御している。例えば、各電極16,17,18間に電圧を印加するため、各相交流電流の位相を120°ずらして、各相交流電流を個別に制御している。このように、自励インバータ4は、各相交流電流を個別に制御可能とした3相交流電源を提供している。
【0030】
このような構成により、前述の第1の実施の形態や第2の実施の形態の場合と同様に、3相交流電源1からの電流は、交流/直流変換降圧変圧器2で降圧されて、PWMコンバータ3に供給される。PWMコンバータ3は、入力された交流電流を直流電流に変換するとともに、電流平衡化、受電力率ほぼ1化、高調波レス化及び電源電圧擾乱の抑止等を行い、このように処理した直流電流を自励インバータ4に出力する。自励インバータ4は、直流電流を単相交流電流に変換し、ごみ焼却灰電気溶融炉10の3本の電極16,17,18間に交流電圧を印加する。これにより、各電極16,17,18に3相交流電流が交互に通電されるようになる。この電圧印加により、ごみ焼却灰電気溶融炉10では、溶融状態になった灰そのものを抵抗体にしてジュール熱を発生させ、その熱で被溶融物の溶融状態を維持し、被溶融物100からの伝熱で灰を加熱、溶融する。
【0031】
そして、この第3の実施の形態のシステムでも、前述の第1の実施の形態や第2の実施の形態のシステムと同様な作用や効果を得ることができる。
また、自励インバータ4の機能を利用して、各相交流電流を単独で制御でき、或いは各相単独で電圧を制御できるので、次のような効果を得ることができる。
例えば、従来では、炉内の抵抗が各相間でばらついている場合には炉内の電極位置を変えていたが、本発明では、このような処置をすることなく、炉内の抵抗が各相間でばらついていても、自励インバータ4により各相交流電流を単独で制御できるので、3本の電極16,17,18の位置を炉内で最適位置に固定した状態のままで、各電極ごとに最適電流値にすることができる。
【0032】
そして、自励インバータ4の機能を利用して、炉内短絡や負荷急増などの急変に対し、各相交流電流を単独で、且つ瞬時に対応することができる。すなわち例えば、一部の電極による炉内短絡に対しても、自励インバータ4により、対応する相交流電流について瞬時に制御して、対応を図ることができる。
なお、前述の第3の実施の形態のシステムでは、ごみ焼却灰電気溶融炉10が炉上に3本の電極16,17,18を備え、この各電極16,17,18に3相交流電源を給電するように構成しているが、炉上に備える電極の本数はそれ以上にすることもできる。
【0033】
すなわち例えば、図4に示すように、ごみ焼却灰電気溶融炉10が炉上に6本の電極19,20,21,22,23,24を備えていてもよい。この場合、各電極19,20,21,22,23,24に6相交流電源を給電する。
このような構成により、前述の第3の実施の形態の場合と同様に、自励インバータ4は、直流電流を単相交流電流に変換し、ごみ焼却灰電気溶融炉10の6つの電極19,20,21,22,23,24間に交流電圧を印加する。これにより、各電極19,20,21,22,23,24に正負6相交流電流が通電されるようになる。この電圧印加により、ごみ焼却灰電気溶融炉10では、溶融状態になった灰そのものを抵抗体にしてジュール熱を発生させ、その熱で被溶融物の溶融状態を維持し、被溶融物100からの伝熱で灰を加熱、溶融する。
【0034】
そして、このような構成であっても、炉上に3本の電極16,17,18を備えている場合と同様な作用や効果を得ることができる。
次に、第4乃至第6の実施の形態を説明する。
前述の第1乃至第3の実施の形態では、交流電気溶融炉が電気抵抗式溶融炉になっているが、以下に説明する第4乃至第6の実施の形態では、交流電気溶融炉をアーク加熱式或いはプラズマ加熱式の溶融炉としている。
【0035】
これら溶融炉のシステムの構成は、電気抵抗式溶融炉と基本的には同じであるが、制御方式は負荷特性が気中放電のため、気体雰囲気、電極間距離が時々刻々変化するため、常に電流変化が発生する。この電流変化に瞬時応答制御できることを特徴としている。
先ず、第4の実施の形態を説明する。
【0036】
第4の実施の形態は、図5に示すように、アーク加熱式或いはプラズマ加熱式のごみ焼却灰電気溶融炉30を備えている。
ごみ焼却灰電気溶融炉30では、炉上電極32と炉底電極33とを備え、炉31の上下に各1本の電極を備えている。ここで、炉上電極33は、その電極先端が被溶融物100の上面近くに位置されるように、炉31に固定して配設されており、また、炉底電極33は炉底に固定して配設されている。
【0037】
このような構成により、3相交流電源1からの電流は、交流/直流変換降圧変圧器2で降圧されて、PWMコンバータ3に供給される。PWMコンバータ3は、入力された交流電流を直流電流に変換するとともに、電源系統の3相交流電流平衡化、受電力率ほぼ1化、高調波レス化及び電源電圧擾乱の抑止等を行い、このように処理した直流電流を自励インバータ4に出力する。自励インバータ4は、直流電流を単相交流電流に変換し、ごみ焼却灰電気溶融炉30の炉上電極32と炉底電極33との間に交流電圧を印加する。これにより、炉上電極32と炉底電極33とには正負電流が交互に通電されるようになる。この電圧印加により、ごみ焼却灰電気溶融炉30では、溶融状態になった灰そのものを抵抗体にしてジュール熱を発生させ、その熱で被溶融物の溶融状態を維持し、被溶融物100からの伝熱で灰を加熱、溶融する。
【0038】
そして、この第4の実施の形態のシステムでは、前述の第1の実施の形態のシステムと同様な作用や効果を得ることができる。
すなわち、上下各1本の電極32,33間に正負電圧を印加して、上下各1本の電極32,33に正負電流を交互に通電しているので、従来の直流電気溶融炉方式で採用し、電極に直流電源(或いは直流通電)を使用する場合と異なり、各電極32,33で消耗を平均化し差異をなくすことができる。さらに、電極32,33に正負電流を交互に通電することで、炉内雰囲気或いは炉内溶融ゾーンでばらつき或いは偏りをなくすことができる。具体的には、炉内の電界や磁界のバランスがとれるので、電流の流れに偏りがなくなり、炉内の温度分布のむらをなくすことができる。
【0039】
また、自励インバータ4の機能を利用して、電流、電圧及び電力を制御することで、炉を最適運転することができる。例えば、電極間抵抗が炉内負荷状況により変動するような場合、或いは炉内短絡、負荷が急変する場合でも、自励インバータ4により電流を制御して、炉を最適運転することができる。具体的には、電極間抵抗が変動するような場合、自励インバータ4により電流を一定に制御して、炉を最適運転することができる。
【0040】
また、自励インバータ4の機能を利用すれば、交流電流を任意波形、任意周波数に選定することができる。例えば、これにより、交流電流の波形及び周波数を、炉を最適運転(例えば、炉の安定運転、電力の最適投入となる運転)にするといった所定目的を実現する波形及び周波数にすることができる。これにより、経済運転が達成できる。
【0041】
また、PWMコンバータ3の機能を利用して、3相交流電源1の交流電流を直流電流に変換するとともに、その変換の際に、3相電流の平衡化、受電力率ほぼ1化(受電力率cosφ≒1)、高調波レス化、電源電圧擾乱(フリッカ)を抑える処理を行うことができる。特に、3相交流電源の電源系統では、3相電源不平衡、低力率、電圧変動(フリッカ)が電源系統に悪影響を及ぼすものであり、このような影響をPWMコンバータ3に取り除くことができる。このように、電源3相平衡化対策、電源力率改善のためのコンデンサ、電源電圧擾乱(フリッカ)の対策、高調波対策のための高調波フィルタ等の機能を、PWMコンバータ3の本来の機能で実現することができる。
【0042】
次に、第5の実施の形態を説明する。
この第5の実施の形態のシステムは、図6に示すように、ごみ焼却灰電気溶融炉30が、炉上に2本の電極34,35を備えており、この点が、前述の第4の実施の形態のシステムと異なる。なお、この第5の実施の形態のごみ焼却灰電気溶融炉30は、前述の第4の実施の形態と同様に、単相電気炉を構成している。
【0043】
この第5の実施の形態のシステムでは、電極34,35が前記自励インバータ4に接続されており、自励インバータ4によりこの各電極34,35間に交流電圧を印加している。
このような構成により、前述の第4の実施の形態の場合と同様に、3相交流電源1からの電流は、交流/直流変換降圧変圧器2で降圧されて、PWMコンバータ3に供給される。PWMコンバータ3は、入力された交流電流を直流電流に変換するとともに、電流平衡化、受電力率ほぼ1化、高調波レス化及び電源電圧擾乱の抑止等を行い、このように処理した直流電流を自励インバータ4に出力する。自励インバータ4は、直流電流を単相交流電流に変換し、ごみ焼却灰電気溶融炉30の2本の電極34,35間に交流電圧を印加する。これにより、各電極34,35に正負電流が交互に通電されるようになる。この電圧印加により、ごみ焼却灰電気溶融炉30では、溶融状態になった灰そのものを抵抗体にしてジュール熱を発生させ、その熱で被溶融物の溶融状態を維持し、被溶融物100からの伝熱で灰を加熱、溶融する。
【0044】
そして、この第5の実施の形態のシステムでも、前述の第4の実施の形態のシステムと同様な作用や効果を得ることができる。すなわち例えば、電極34,35間に交流電圧を印加して、電極34,35に正負電流を交互に通電しているので、各電極34,35で消耗を平均化し差異をなくすことができる、といったようにである。
【0045】
次に、第6の実施の形態を説明する。
この第6の実施の形態のシステムでは、ごみ焼却灰電気溶融炉30が3相電気炉であり、炉上に3本の電極36,37,38を備えている。この第6の実施の形態のシステムでは、各電極36,37,38が前記自励インバータ4に接続されて、自励インバータ4によりこの各電極36,37,38間に各相交流電圧を印加している。さらにこのとき、自励インバータ4は、各相交流電流を個別に制御している。例えば、各電極36,37,38間に電圧を印加するため、各相交流電流の位相を120°ずらして、各相交流電流を個別に制御している。このように、自励インバータ4は、各相交流電流を個別に制御可能とした3相交流電源を提供している。
【0046】
このような構成により、前述の第4の実施の形態や第5の実施の形態の場合と同様に、3相交流電源1からの電流は、交流/直流変換降圧変圧器2で降圧されて、PWMコンバータ3に供給される。PWMコンバータ3は、入力された交流電流を直流電流に変換するとともに、電流平衡化、受電力率ほぼ1化、高調波レス化及び電源電圧擾乱の抑止等を行い、このように処理した直流電流を自励インバータ4に出力する。自励インバータ4は、直流電流を単相交流電流に変換し、ごみ焼却灰電気溶融炉30の3本の電極36,37,38間に交流電圧を印加する。これにより、各電極36,37,38に3相交流電流が通電されるようになる。この電圧印加により、ごみ焼却灰電気溶融炉30では、溶融状態になった灰そのものを抵抗体にしてジュール熱を発生させ、その熱で被溶融物の溶融状態を維持し、被溶融物100からの伝熱で灰を加熱、溶融する。
【0047】
そして、この第6の実施の形態のシステムでも、前述の第4の実施の形態や第5の実施の形態のシステムと同様な作用や効果を得ることができる。
また、自励インバータ4の機能を利用して、各相交流電流を単独で制御でき、或いは各相単独で電圧を制御できるので、次のような効果を得ることができる。
従来では、炉内の抵抗が各相間でばらついている場合には炉内の電極位置を変えていたが、本発明では、このような処置をすることなく、炉内の抵抗が各相間でばらついていても、自励インバータ4により各相交流電流を単独で制御できるので、3本の電極36,37,38の位置を炉内で最適位置に固定した状態のままで、各電極ごとに最適電流値にすることができる。
【0048】
そして、自励インバータ4の機能を利用して、炉内短絡や負荷急増などの急変に対し、各相交流電流を単独で、且つ瞬時に対応することができる。すなわち例えば、一部の電極による炉内短絡に対しても、自励インバータ4により、対応する相交流電流について瞬時に制御して、対応を図ることができる。
なお、前述の第6の実施の形態のシステムでは、ごみ焼却灰電気溶融炉30が炉上に3本の電極36,37,38を備え、この各電極36,37,38に3相交流電源を給電するように構成しているが、炉上に備える電極の本数はそれ以上にすることもできる。
【0049】
すなわち例えば、図8に示すように、ごみ焼却灰電気溶融炉30が炉上に6本の電極39,40,41,42,43,44を備えていてもよい。この場合、各電極39,40,41,42,43,44に6相交流電源を給電する。
このような構成により、前述の第3の実施の形態の場合と同様に、自励インバータ4は、直流電流を単相交流電流に変換し、ごみ焼却灰電気溶融炉30の6つの電極39,40,41,42,43,44間に交流電圧を印加する。これにより、各電極39,40,41,42,43,44に正負電流が交互に通電されるようになる。この電圧印加により、ごみ焼却灰電気溶融炉30では、溶融状態になった灰そのものを抵抗体にしてジュール熱を発生させ、その熱で被溶融物の溶融状態を維持し、被溶融物100からの伝熱で灰を加熱、溶融する。
【0050】
そして、このような構成であっても、炉上に3本の電極36,37,38を備えている場合と同様な作用や効果を得ることができる。
なお、前記自励インバータ4によって電源側各相電流を平衡化する電流制御をすることもでき、以下にその説明をする。
ここでは、前記図3に示した、炉上に3本の電極16,17,18を備えたごみ焼却灰電気溶融炉10のシステムについて説明する。図9は、そのように、自励インバータ4によって電源側各相電流を平衡化する電流制御を実現するための構成を示す。
【0051】
なお、PWMコンバータ3の動作の説明を以下に加えておく。
直流電源を使う場合、整流相数により高調波電流が発生する。例えば、P相変換器の発生する高調波電流の次数nは、下記(1)として示すことができ、理論発生量Inは、下記(2)として示すことができる。
n=mp±1(m=1,2,3,・・・) ………(1)
In=I・1/n ………(2)
例えば、高調波電流の次数nは、6相変換器(P=6)の場合は5,7,11,13,・・・となり、12相変換器(P=12)の場合は11,13,23,25,・・・となる。
【0052】
このような現象において、PWMコンバータ3が、電源側電流波形が正弦波となるように、PWM制御を行うことで、高調波電流をなくすことができる。また、入力力率もほぼ1になるよう電圧、電流波形の位相差をなくすことができる。これにより無効電力変動をなくし、電源電圧の変動を抑えることができる。
一方、負荷側各相電力の平衡化をするための電流制御は次のように実現することができる。
【0053】
図9に示す電流制御部50は、そのような電流制御を実現するための手段である。電流制御部50は、図9に示すように、設定器51、電力検出演算器52、加算器53、APR(Automatic Power Regulator)54、リミッタ55、加算器56、及びACR(Automatic Current Regulator)57を、各電極16,17,18に対応して備えている。また、電流制御部50は、自励インバータ4の出力から電流値を検出するCT58と、自励インバータ4の出力から電圧値を検出するPT59とを、各電極16,17,18に対応して備えている。
【0054】
このような構成において、設定器51に、各電極16,17,18に対応する電力投入量PS,PS,PSが予めセットされている。
一方、各CT58により各電極16,17,18の電流値Id,Id,Idを検出し、また、各PT59により各電極16,17,18の電圧値Vd,Vd,Vdを検出する。そして、電力検出演算器52が、そのように検出した電流値Id,Id,Id及び電圧値Vd,Vd,Vdから各電極16,17,18で消費される電力量Pd,Pd,Pdを得る。
【0055】
そして、各加算器53で、設定器51にセットしている各電極16,17,18に対応する電力投入量PS,PS,PSと、電力検出演算器52で得た消費電力量Pd,Pd,Pdとを比較し、この差分値が各APR54に入力される。そして、各APR54の出力が、各リミッタ55を介して各加算器56に入力され、各加算器56で、各CT58により検出した各電流値Id,Id,Idとを交流から直流に変換する演算器60を通して、この比較値或いは差分値が各ACR57に入力される。そして、各ACR57の出力が電流指令となって、自励インバータ4に入力される。
【0056】
以上のような各部の動作により、各APR54から各ACR57に指令(信号)が与えられ、各設定器51にセットした電力量になるように電流設定となるなるように、各ACR57から自励インバータ4に電流指令が与えられる。そして、自励インバータ4は、各ACR57からの電流指令に基づき出力制御をすることで、各電極16,17,18の電力制御を行う。このような制御により、自励インバータ4による負荷側各相電力の平衡化を実現している。
【0057】
また、各APR54の出力段に設けているリミッタ55の値を自励インバータ4の出力回路の許容電流値にセットしておくことで、炉内短絡時に電力検出演算器52による電力検出がゼロ近辺となっても、その短絡状態が解消するまで連続的に通電制御することができる。すなわち例えば、灰溶融の場合において、溶融塩や導電性金属により発生する短時間の炉内短絡に対し、許容電流値に抑えて、連続的に通電制御を行うことができる。そして、通電状態を維持することで、炉内短絡の原因となった物質は消失するので、最終的には短絡状態が解消し、通常の通電状態により炉の運転を行うことができるようになる。
【0058】
なお、ここでは、図3又は図9を用い、3相3本電極の場合を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、n相n本電極でも同様に構成して、同様な効果を得ることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、前述の実施の形態として実現されることに限定されるものではない。
【0059】
すなわち、前述の実施の形態では、ごみ焼却灰溶融炉が電気抵抗式溶融炉、アーク加熱式或いはプラズマ加熱式である場合について説明したが、これに限定されるものではなく、本発明が適用可能な限り他の方式によりごみ焼却灰溶融炉を構成してもよい。また、被溶融物がごみ焼却灰であることに限定されるものではなく、被溶融物は使用済みの自動車などのシュレッダーダストでもよい。
【0060】
さらに、本発明は、被溶融物がごみ焼却灰であるごみ焼却灰溶融炉に適用されることに限定されるものではなく、金属製品等の被溶融物とするフェロアロイ製錬炉や製鉄用アーク炉等として使用する交流電気溶融炉に適用することもできる。このような場合でも、被溶融物等に応じて自励インバータにより交流電流の制御ができるので、最適運転を実現することができる。
【0061】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、自励インバータの機能を利用することで、交流電気炉である交流電気溶融炉を最適運転することができる。例えば、各電極で消耗を平均化し差異をなくすことができる。また、炉内雰囲気のばらつきをなくすことができる。
【0062】
また、本発明によれば、PWMコンバータの機能を利用することで、交流電気炉の電源系統の安定化、経済的利用をすることができる。すなわち、電流平衡化、受電力率ほぼ1化、或いは高調波レス化することができ、さらに電源電圧擾乱(フリッカ)を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のシステムの構成を示す図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態のシステムの構成を示す図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態のシステムの構成であって、ごみ焼却灰電気溶融炉が3本の電極を備えている場合の構成を示す図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態のシステムの構成であって、ごみ焼却灰電気溶融炉が6本の電極を備えている場合の構成を示す図である。
【図5】本発明の第4の実施の形態のシステムの構成を示す図である。
【図6】本発明の第5の実施の形態のシステムの構成を示す図である。
【図7】本発明の第6の実施の形態のシステムの構成であって、ごみ焼却灰電気溶融炉が3本の電極を備えている場合の構成を示す図である。
【図8】本発明の第6の実施の形態のシステムの構成であって、ごみ焼却灰電気溶融炉が6本の電極を備えている場合の構成を示す図である。
【図9】負荷側各相電力の平衡化をすることができるシステムの構成を示す図である。
【符号の説明】
1 3相交流電源
2 交流/直流変換降圧変圧器
3 PWMコンバータ
4 自励インバータ
10,30 ごみ焼却灰電気溶融炉
11,31 炉
12,32 炉上電極
13,33 炉底電極
14〜24,34〜44 電極
100 被溶融物

Claims (7)

  1. 交流電気溶融炉の電極に交流電圧を印加して被溶融物を溶融する電気溶融炉システムであって、
    供給される直流電流を交流電流に変換し、この交流電流を前記電極に出力する自励インバータを備えたことを特徴とする電気溶融炉システム。
  2. 前記自励インバータは、所定目標に基づいて交流電流の波形及び周波数を選定することを特徴とする請求項1記載の電気溶融炉システム。
  3. 前記交流電気溶融炉は複数の電極を備え、各電極間に多相交流電源により電圧を印加しており、
    前記自励インバータは、供給される直流電流を多相交流電流に変換するとともに、各電極に出力する各相交流電流ごとに制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の電気溶融炉システム。
  4. 3相交流電源と、前記3相交流電源の交流電流を直流電流に変換するとともに、電流を平衡化させる処理、力率をほぼ1にする処理、高調波レス化させる処理又は電源電圧擾乱の抑止のための処理のうちの少なくとも一つの処理を行うPWMコンバータと、を備え、
    前記自励インバータは、前記PWMコンバータで変換された直流電流を交流電流に変換することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電気溶融炉システム。
  5. 電極に交流電圧を印加して被溶融物を溶融する交流電気溶融炉を制御する電気溶融炉の制御方法であって、
    自励インバータにより、供給される直流電流を、所定目標に基づいて選定した波形及び周波数の交流電流に変換し、この交流電流を前記電極に出力することを特徴とする電気溶融炉の制御方法。
  6. 前記交流電気溶融炉は複数の電極を備え、各電極間に多相交流電流により電圧を印加しており、
    前記自励インバータは、供給される直流電流を多相交流電流に変換するとともに、各電極に出力する各相交流電流ごとに制御することを特徴とする請求項5記載の電気溶融炉の制御方法。
  7. PWMコンバータにより、3相交流電源の交流電流を直流電流に変換するとともに、電流を平衡化させる処理、力率をほぼ1にする処理、高調波レス化させる処理又は電源電圧擾乱の抑止のための処理のうちの少なくとも一つの処理を行い、
    前記自励インバータにより、前記PWMコンバータが変換した直流電流を交流電流に変換することを特徴とする請求項5又は6に記載の電気溶融炉の制御方法。
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