JPH11335002A - 長尺塑性変形部材保管リ―ル - Google Patents

長尺塑性変形部材保管リ―ル

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JPH11335002A
JPH11335002A JP6965799A JP6965799A JPH11335002A JP H11335002 A JPH11335002 A JP H11335002A JP 6965799 A JP6965799 A JP 6965799A JP 6965799 A JP6965799 A JP 6965799A JP H11335002 A JPH11335002 A JP H11335002A
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JP
Japan
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liner
support plate
wound
plastic deformation
long plastic
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JP6965799A
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English (en)
Inventor
Nobuyoshi Shimazaki
信好 島崎
Yoshio Otsu
善男 大津
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長尺塑性変形部材とライナーを重ね合わせて
巻き取って保管した場合でも、長尺塑性変形部材の変形
を抑えることができる長尺塑性変形部材保管リールを得
る。 【解決手段】 ライナーと、長尺塑性変形部材とを重ね
合わせて、一対のフランジ12、14を備えたドラム1
6に巻き取って保管する場合に、ライナーを支持するた
めの支持板20を、フランジの外側から内側へ突出する
ように、かつ突出部分がライナー間の隙間に配置される
ように挿入する。このため、長尺塑性変形部材とライナ
ーを重ね合わせて巻き取って保管した場合でも、支持板
20を境として、長尺塑性変形部材の荷重関係が分断さ
れ、巻き取られた長尺塑性変形部材が変形するのを抑え
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ライナーと長尺塑
性変形部材とを重ね合わせた状態で巻き取る長尺塑性変
形部材保管リールに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、タイヤのトレッドやサイドウ
ォール等の未加硫の生ゴムを貯蔵するために、押出機か
ら押し出された長尺の生ゴム部材をリールに巻き取って
保存する場合があるが、この時、生ゴムは粘着性を有し
ているため、そのまま巻き取ると、巻き取られた外側の
生ゴムと内側の生ゴムが互いに接着してしまい、生ゴム
が変形してしまう場合がある。そのため、押出機から押
し出された長尺の生ゴムをライナーを介して巻き取り、
生ゴム同士の接着を防止する方法が知られている。
【0003】一般に、未加硫状態の生ゴムは可塑性を呈
しているので、機械的応力を受けたときには変形し易
く、ライナーを介して巻き取る場合には、該ライナーの
張力及び生ゴム自身の重量により生ゴムの形状が変形し
てしまう。特に、多段に巻き取られた生ゴム自身の重量
の押圧による変形が大きく、生ゴムを加工する際の後工
程での成形に支障をきたし、製品のユニフォミティー
(不均一性)性能を著しく悪化させてしまう。
【0004】そこで、図20に示す如く、ライナー10
3の両端にスペーサ102を取り付けて一体化し、ライ
ナー103を介在させてリールに巻き取られた生ゴム部
材101の外側部分と、ライナー103の内側部分との
間に隙間dができるようにし、生ゴム部材101が変形
するのを防止する長尺材の貯蔵装置が提案されている。
【0005】また、図21に示す如く、相対向する一対
の回転部材202、203の相対向する側に、リールの
中心軸まわりに規則的間隔をもった渦巻き線に沿って受
部材204、205を設け、該受部材204、205に
より、ライナー206を介して長尺部材201を巻き取
り、巻き取られた長尺部材201の外側部分と、ライナ
ー206の内側部分との間に隙間dを形成し、生ゴム製
品が塑性変形するのを防止することができる長尺材の貯
蔵装置が特開平5−319639号公報に開示されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】生ゴム製品は厚みの異
なるものが多数存在するので、上述した図20、21に
示す貯蔵装置では、渦巻線の間隔dは、最も厚い生ゴム
製品を基準に決められる。このため、より薄い生ゴム部
材を巻き取る場合には、隙間dが大きくなり、生ゴム部
材の巻取り長さが短くなり、巻取り効率が悪い。この問
題を解決するために、スペーサ102の厚みの異なるラ
イナー103を複数種類用意したり、渦巻線間隔dの異
なる装置を複数種類用意するのはコストがかかり、使用
効率も悪くなるという欠点がある。
【0007】本発明は上記事実を考慮し、生ゴム等の長
尺塑性変形部材を重ねて巻き取って保管した場合でも、
長尺塑性変形部材の変形を抑えることができる長尺塑性
変形部材保管リールを得ることが目的である。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、薄肉プレート状のライナー
と、長尺塑性変形部材とを重ね合わせた状態で、一対の
フランジを備えたドラムに巻き取って前記ドラムの軸線
が設置面に対して略平行な状態で保管する長尺塑性変形
部材保管リールであって、前記長尺塑性変形部材を巻き
取った後に、前記フランジの外側から内側へ突出するよ
うに挿入され、該突出部分が前記ライナー間の隙間に配
置されることによって、前記ライナーを支持する支持板
を有することを特徴とする。
【0009】請求項1記載の発明では、薄肉プレート状
のライナーと、長尺塑性変形部材とを重ね合わせて、一
対のフランジを備えたドラムに巻き取ってドラムの軸線
が設置面に対して略平行な状態で保管する場合に、ライ
ナーを支持するための支持板を、フランジの外側から内
側へ突出するように、かつ突出部分がライナー間の隙間
に配置されるように挿入する。このため、保管時におい
て、ライナーが支持板で支持された状態で、支持板で支
持されたライナーに対して径方向外側に巻き取られた長
尺塑性変形部材と、ライナーに対して径方向内側に巻き
取られた長尺塑性変形部材の荷重関係が分断され、径方
向外側に巻き取られた長尺塑性変形部材の荷重は、径方
向内側に巻き取られた長尺塑性変形部材には影響しなく
なる。このため、長尺塑性変形部材が変形するのを抑え
ることができる。
【0010】ライナーの支持位置は周方向に1箇所また
は2箇所以上設けてよい。1箇所にする場合には、リー
ルの取り扱い上、リールを転がすことは必然であるか
ら、保管時における支持位置の周方向位置を、支持板の
位置がドラムの軸の上方にくるように規定する必要があ
る。また、リールを台車上に支持して、台車ごと搬送す
るようにする場合には、ライナーの支持位置は1箇所で
もよい。
【0011】請求項2記載の発明は、前記ライナーは、
周方向に複数箇所支持されることを特徴とする。
【0012】請求項2に記載の発明では、ライナーの支
持位置を周方向に複数箇所設けることにより、保管時に
支持位置の周方向位置を規定する必要がなくなり、長尺
塑性変形部材保管リールを取り扱う上で作業性が良くな
る。また、支持位置を複数設けることで、支持効率を高
めることができ、支持板の寸法、材質、ライナー剛性な
どの面において、より簡単で安価な支持板を採用するこ
とができる。
【0013】請求項3記載の発明は、前記ライナーは、
径方向に複数箇所支持されることを特徴とする。
【0014】請求項3に記載の発明では、径方向に支持
位置を複数箇所設けることにより、長尺塑性変形部材保
管リールの径(最大径)を大きくして長尺塑性変形部材
の巻取り量を増やした場合にも対応することができる。
また、径方向の支持位置間隔を細かくして配置すること
により、長尺塑性変形部材の厚みの大小に応じて支持板
の位置を調整する必要がなくなり、支持板の位置を固定
化して、長尺塑性変形部材保管リールを簡素な構成と
し、かつ設備コストの低廉化を実現することができる。
【0015】請求項4記載の発明は、前記支持板を、前
記一対のフランジの内側へ挿入して前記ライナーを支持
する支持位置と、前記一対のフランジの外側へ退避させ
る退避位置とに移動させる移動手段と、をさらに有する
ことを特徴とする。
【0016】請求項4に記載の発明では、支持板を一対
のフランジの内側へ挿入しやすく、または外側へ出しや
すくするために、ライナーを支持する支持位置と、前記
一対のフランジの外側へ退避させる退避位置とに移動さ
せる移動手段を設ける。このため、長尺塑性変形部材を
巻き取った後に支持板を一対のフランジの内側または外
側へ出し入れすることが容易になり、作業効率を向上さ
せることができる。
【0017】請求項5記載の発明は、前記移動手段は、
前記支持板を回転させる略L字状部材と、前記略L字状
部材の端部を支持し、前記略L字状部材を回転させる回
転操作板からなることを特徴としている。
【0018】請求項5に記載の発明では、移動手段が、
支持板を回転させる略L字状部材と、略L字状部材の端
部を支持し、略L字状部材を回転させる回転操作板によ
って構成されており、回転操作板を操作することによっ
て、略L字状部材が回転し、支持板が回転する。従っ
て、支持板を略L字状部材を回転させることによって、
一対のフランジの内側へ挿入してライナーを支持する支
持位置と、一対のフランジの外側へ退避させる退避位置
とに移動させることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0020】図4には、一例として未加硫のタイヤのト
レッド部材を巻き取るためのトレッド部材巻取り装置6
0の概略が示されている。トレッド部材巻取り装置60
は、図示しない押出機、該押出機から押出されたトレッ
ド部材34を搬送するための搬送ベルト38、該搬送ベ
ルト38を巻きかけるための搬送ローラ36、ライナー
32を供給するためのローラ40、ライナー32を介し
てトレッド部材34を巻き取るための長尺塑性変形部材
保管リール10等から構成される。
【0021】押出機から押出されたトレッド部材34は
搬送ベルト38により搬送され、長尺塑性変形部材保管
リール10により巻き取られる。その際、ローラ40に
巻きかけられたライナー32も長尺塑性変形部材保管リ
ール10により巻き取られるため、トレッド部材34は
自身の粘着性によりライナー32に接着して巻き取られ
る。このため、巻き取られたトレッド部材34同士が接
着してしまうことはない。
【0022】ライナー32は、トレッド部材34が巻き
取られた際にトレッド部材34の荷重を受けても後述す
る支持板20から外れない程度に撓まない程度の剛性を
有するプラスチックや鋼、アルミニウム等、可撓性を有
する材質から成っている。また、ライナー32の剛性は
後述する支持板20により支持される部分にのみ高い剛
性があればよいことから、図8に示すように、支持板2
0により支持される部分にのみ高い剛性を有するライナ
ー32にし、その他の部分はトレッド部材34の巻取り
にのみ十分な剛性を有するライナー42にしてもよい。
【0023】さらに、図9に示すように、支持板20に
より支持される部分にのみ、ローラ46から高い剛性を
有するライナー32を供給し、ローラ40から供給され
るトレッド部材34の巻取りにのみ十分な剛性を有する
ライナー44を補強するような構成にしてもよい。
【0024】なお、トレッド部材34の断面形状は図7
に示す如く、中心部に溝があり、両側が突出している所
謂コンター形状となっているものが多い。トレッド部材
34を巻き取って保管する際には、このコンター形状の
潰れを抑制する必要がある。
【0025】図1〜図3には、長尺塑性変形部材保管リ
ール10の概略が示されている。長尺塑性変形部材保管
リール10は、一対のフランジ12、14を備えたドラ
ム16ともに本発明の移動手段としての支持手段30
(図1ではフランジ14の支持手段30は省略)を有し
ている。支持手段30は、軸受部18、支持板20、回
転軸22、歯車24、歯板26、把持部28等から成
り、フランジ12、14の外側に設けられた支持板20
は、歯車24とともに回転軸22とともに軸通されてい
る。回転軸22は軸受部18に回転可能に軸支されてお
り、フランジ12、14には、支持板20をフランジ1
2、14の内側へ出し入れするための挿入孔が設けられ
ている。この挿入孔は、フランジ12、14の周方向及
び径方向に複数設けるようにしてもよい。
【0026】歯車24には歯板26が噛合しており、歯
板26には把持部28が取り付けられている。歯板26
は図示しないハウジングにより図1に示す矢印C方向に
移動可能に支持されている。そして、図3に示すように
把持部28を、矢印A方向に移動させることにより、支
持板20は図中矢印B方向へ回転され、フランジ12、
14に設けられた挿入孔を通ってフランジ12、14の
内側へ挿入されるようになっている。また、上記と逆の
動作をすれば、フランジ12、14の外側へ支持板20
を退避させることができる。
【0027】次に、本発明の実施の形態における作用に
ついて図面を参照しながら詳細に説明する。
【0028】図示しない押出機から押し出し形成された
トレッド部材34は、搬送ベルト38により搬送され、
トレッド部材34自身の粘着性によりライナー32の上
面にライナー32を介して長尺塑性変形部材保管リール
10に巻き取られる。
【0029】トレッド部材34、ライナー32の巻き取
り中においては、支持板20はフランジ12、14の内
側には挿入されていないので、トレッド部材34、ライ
ナー32の巻き取りには何ら支障はない。
【0030】所定長さのトレッド部材34の巻き取りが
終了したならば、図3に示す如く、フランジ12、14
に取り付けられた支持手段30の把持部28を矢印A方
向へ移動させて、支持板20をフランジ12、14の内
側へ挿入する。
【0031】巻き取られたトレッド部材34及びライナ
ー32は自身の重量により重力方向へ下降して少しずつ
潰れて変形し始める。そして、支持板20の支持によ
り、トレッド部材34及びライナー32の下降は停止す
る。
【0032】ライナー32が支持板20に支持される
と、支持板20で支持されたライナー32の径方向外側
に巻き取られたトレッド部材34と、支持板20で支持
されたライナー32の径方向内側に巻き取られたトレッ
ド部材34の荷重関係は分断され、支持板20で支持さ
れたライナー32の径方向外側に巻き取られたトレッド
部材34の荷重は、支持板20で支持されたライナー3
2の径方向内側に巻き取られたトレッド部材34には影
響しなくなる。
【0033】このため、巻き取られたトレッド部材34
の荷重関係は支持板20を境に径方向外側と径方向内側
で独立したものになり、内側に巻き取られたトレッド部
材34に対する押圧荷重は大幅に軽減されるので、トレ
ッド部材34の潰れ変形も大幅に減少する。
【0034】次に、支持板20を1枚とし、長尺塑性変
形部材保管リール10に巻き取られたトレッド部材34
の長さの1/2に相当する位置に支持板20を挿入した
場合のトレッド部材34の潰れ量について説明する。
【0035】図5には支持板20を挿入しない場合のト
レッド部材34の潰れ具合が示されている。図6には長
尺塑性変形部材保管リール10に巻き取られたトレッド
部材34の長さの1/2に相当する位置に支持板20を
挿入した場合のトレッド部材34の潰れ具合が示されて
いる。
【0036】ここで、トレッド部材34の巻き取り直後
における最も外側に巻き取られたトレッド部材34の厚
みをt1a、最も内側に巻き取られたトレッド部材34
の厚みをt1nとし、トレッド部材34の巻き取りから
所定時間経過後における最も外側に巻き取られたトレッ
ド部材34の厚みをt2a、最も内側に巻き取られたト
レッド部材34の厚みをt2nとする。トレッド部材3
4の巻き取り直後ではt1aとt1nはほぼ等しいが、
トレッド部材34の巻き取りから所定時間経過後では長
尺塑性変形部材保管リール10の最も内側に巻き取られ
たトレッド部材34の厚みt2nは、トレッド部材34
自身の重量により潰されるので、最も外側に巻き取られ
たトレッド部材34の厚みt2aよりも小さくなる。
【0037】そして、長尺塑性変形部材保管リール10
に巻き取られたトレッド部材34の長さの1/2に相当
する位置に支持板20を挿入し、所定時間経過後におけ
るトレッド部材34の最も外側に巻き取られたトレッド
部材34の厚みをt3a、支持板20を挟んで上側のト
レッド部材34の厚みをt3j、下側のトレッド部材3
4の厚みをt4k、最も内側に巻き取られたトレッド部
材34の厚みをt4nとして、それぞれの厚みについて
発明者が測定を行った結果、以下の式のような関係にな
ることが分かった。
【0038】 (t3a−t3j)/(t2a−t2n)≒(t4k−t4n)/(t2a −t2n) ≒0.5〜0.7 このように、支持板20の上側に巻かれたトレッド部材
34の潰れ量と支持板20の下側に巻かれたトレッド部
材34の潰れ量はほとんど変わらず、支持板20を挿入
しない場合のトレッド部材34の潰れ量の約50%〜7
0%程度の潰れ量にまで減少させることができる。
【0039】これを製品ゲージ(加硫済みタイヤのトレ
ッドの潰れに対応する位置)で見た場合には、支持板2
0を挿入しない場合の潰れ量の約30%〜40%程度の
潰れ量にまで減少させることができ、ユニフォミティ性
能(ここでは、RFV(ラジアルフォースバリエーショ
ン)を測定)に至っては約15%以下にまで減少させる
ことができる。このような潰れの影響は巻き取られたト
レッド部材の一部であるので、最終的な製品としての不
良は、1/10以下にまで減少する。このため、従来の
ように、トレッド部材とトレッド部材の間に所定の隙間
を設ける方法と比べてもほとんど製品の不良率は変わら
ない。
【0040】また、支持板20を2枚とし、長尺塑性変
形部材保管リール10に巻き取られたトレッド部材34
から最も外側へ巻き取られたトレッド部材34の長さの
1/3、2/3に相当する位置に支持板20を挿入した
場合には、トレッド部材34の突出部の潰れ量は、支持
板20を挿入しない場合の潰れ量の約30%〜40%程
度の潰れ量にまで減少し、製品ゲージでは約20〜25
%程度、ユニフォミティ性能に至っては約5%程度にま
で減少するので、最終的な製品の不良はほとんど発生し
ない。
【0041】一般的な乗用車用のタイヤでは、トレッド
部材の突出部の厚みは大体約8mm〜15mm程度であ
り、従来のように、巻き取られるトレッド部材とトレッ
ド部材の間に所定の隙間を設ける方法では、最も厚いト
レッド部材に合わせなければならないため、トレッド部
材の巻取り間隔は15mmに設定することになるが、本
実施の形態では、隙間なく巻き取ることができるので、
8mmの厚さのトレッド部材を巻き取った場合には従来
と比べて約1.8倍、10mmの厚さのトレッド部材の
場合で約1.5倍の巻取り長さを得ることができる。こ
のため、長尺塑性変形部材保管リール10の数も従来例
と比べて約2/3に減らすことができる。
【0042】次に本発明における移動手段としての支持
手段30の他の例について説明する。図10〜図12及
び図13〜図15に支持手段30の他の例が示されてい
る。図1〜図3に示した長尺塑性変形部材保管リール1
0と同一の部分には同一の符号を付し、説明は省略す
る。
【0043】図10に示す如く、フランジ12、14に
は、上面及び下面にドラムの軸方向に長い長孔が設けら
れたハウジング50が取り付けられている。この長孔に
は支持板20を軸通したスライダ軸54が挿通されてお
り、該スライダ軸54は図示しないバネと接続されてお
り、該バネはフランジ12の外側へ張力を有している。
支持板20はハウジング50内に支持されており、図1
0に示す矢印E方向へ移動可能になっている。
【0044】また、一例として三角柱のような形状で、
一端が細く、他端が太くなっていて、支持板20をフラ
ンジ12の内側へ押し出すための押出部材52がハウジ
ング50に支持されている。押出部材52には把持部2
8が取り付けられており、図12に示す矢印F方向へ押
すと、支持板20がフランジ12の内側へ押し出されて
ライナー32を支持する。また、矢印Fの逆方向へ把持
部28を引くと、押出部材52の先端が細くなっている
ので、図示しないバネの張力によりスライダ軸54がフ
ランジ12の外側へ引っ張られ、支持板20はフランジ
12の外側へ引っ張り出される。支持板20をフランジ
12の内側へ挿入する場合には上記と逆の動作を行えば
よい。このようにして、支持板20をフランジ12の内
側あるいは外側へ出し入れする。また、フランジ14に
ついても同様に支持手段30が設けられている。
【0045】一方、図13〜図15に示された支持手段
30の他の例は、図13に示す如く、フランジ12、1
4には、周方向に沿って支持板20をフランジ12、1
4の内側へ出し入れするための挿入孔70が複数箇所に
設けられている。フランジ12、14の外側面には、支
持板20をフランジ12、14の内側へ出し入れするた
めの支持手段30が設けられており、支持手段30は、
支持板20、回転操作板72、プーリー74、略L字状
部材76、及びL字型ブラケット78、80によって主
に構成されている。
【0046】支持板20は、略L字状部材76が貫通さ
れ略L字状部材76に抑止されており、略L字状部材の
回転に伴ってフランジ12、14の内側へ出し入れされ
る。略L字状部材76は、フランジ12、14に係止さ
れたL字型ブラケット78、80によって回転可能に軸
支されている。
【0047】フランジ12、14の外側面には、回転操
作板72が設けられており、回転操作板72は、略ドー
ナツ型の形状とされ、回転操作を行うための操作部72
aを備えて構成されている。また、回転操作板72は、
フランジ12、14の外側面に回転可能に設けられたプ
ーリー74によって回転操作板72の外周及び内周を挟
持されており、フランジ12、14に対して図13矢印
X方向に相対移動可能なように構成されている。また、
回転操作板72の操作部72aには、貫通孔が設けられ
この貫通孔にロッド82が挿通されており、ロッド82
のフランジ12、14側端部は、フランジ12、14に
設けられたスライド溝84に挿入されて構成されてい
る。すなわち、回転操作板72の回転操作に沿って、ロ
ッド82がスライド溝84を移動し、回転操作のガイド
を行うようになっている。また、フランジ12、14に
は、回転操作板72の回転操作を規制するためにストッ
パ86が設けられており、回転操作板72のオーバース
トロークを規制している。なお、回転操作板72の操作
部72aの貫通孔を長孔としてロッド82が長孔方向に
移動可能なように構成し、合わせてスライド溝も回転操
作板72の回転操作停止位置に溝を設けて(クランク型
の溝や略コ字状の溝などの形状にし)、回転操作板72
の回転操作停止位置にロッド82をスライド溝84の溝
に沿って移動させることによって回転操作板72の回転
操作を規制する構成としてもよい。
【0048】また、回転操作板72には、周方向に沿っ
て貫通孔88が、フランジ12、14の挿入孔70に対
応して設けられており、貫通孔88には、上述の略L字
状部材76の端部が挿通されている。
【0049】すなわち、回転操作板72を図13矢印X
方向に回転操作することによって、回転操作板72の貫
通孔88に挿通された略L字状部材76が図15矢印Y
方向に移動され、略L字状部材76が回転される。略L
字状部材76が回転されることによって、支持部材20
は、図13、15に示すように、フランジ12、14の
内側へ出し入れされる。従って、図14(A)、(B)
に示すように、回転操作板72の回転操作によって支持
板20をフランジ12、14の内側へ挿入してライナー
32支持する位置(図14(A))、及び、フランジ1
2、14の外側へ退避させる位置(図14(B))に移
動することができ、操作性を向上させることができる。
【0050】なお、図14(b)には、それぞれの支持
板20によってライナー32を支持している図が示され
ているが、図2及び図11に示すように任意の支持板2
0によってライナー32を支持するようにしてもよい
(フランジ12、14の内側に挿入した時、ライナー3
2を支持しない支持板20があってもよい)。
【0051】また、図16に示す如く、支持板20の出
入機構を設けず、支持板20をフランジ12、14の挿
入孔へ出し入れするだけにしてもよい。このようにすれ
ば、部品の数を減らすことができ、コストを低くするこ
とができる。
【0052】また、図17に示す如く、支持板20を細
かい間隔で複数備えれば、厚さの異なるトレッド部材3
4に容易に対応できる。
【0053】また、図18に示す如く、支持板20をフ
ランジ12、14の周方向及び径方向に複数設けるよう
にすれば、さらにトレッド部材34の変形を抑えること
ができるとともに、支持板20の周方向位置を規制する
必要がない。
【0054】また、図19に示す如く、支持板20の代
わりに、ゴムまたはチューブ状等の膨張材56等を用い
て、巻取り途中では膨張させず、巻取り後に直ちに膨張
させて、両側からライナー32を挟んで支持するような
構成にしてもよい。
【0055】なお、本実施の形態では長尺塑性変形部材
としてタイヤのトレッド部材を例に説明したが、サイド
ゴム、インナーライナー、チェーファー等、長尺状のも
ので塑性変形しやすいゴム製品、中間部材であれば、本
発明を適用できることはいうまでもない。また、リール
単体を保管するようにしているが、台車の上に支持した
形で保管してもよい。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
記載の発明によれば、薄肉プレート状のライナーと、長
尺塑性変形部材とを重ね合わせて、一対のフランジを備
えたドラムに巻き取って保管する場合に、ライナーを支
持するための支持板を、フランジの外側から内側へ突出
するように、かつ突出部分がライナー間の隙間に配置さ
れるように挿入するので、支持板がライナーを支持する
ことにより、長尺塑性変形部材が変形するのを抑えるこ
とができる。また、巻取り効率が向上し、設備コストの
低減化も図れる。
【0057】請求項2記載の発明によれば、ライナーの
支持位置を周方向に複数箇所設けることにより、保管時
に支持位置の周方向位置を規定する必要がなくなり、長
尺塑性変形部材保管リールを取り扱う上で作業性が良く
なる。また、支持位置を複数設けることで、支持効率を
高めることができ、支持板の寸法、材質、ライナー剛性
などの面において、より簡単で安価な支持板を採用する
ことができる。
【0058】請求項3記載の発明によれば、径方向に支
持位置を複数箇所設けることにより、長尺塑性変形部材
保管リールの径(最大径)を大きくして長尺塑性変形部
材の巻取り量を増やした場合にも対応することができ
る。また、径方向の支持位置間隔を細かくして配置する
ことにより、長尺塑性変形部材の厚みの大小に応じて支
持板の位置を調整する必要がなくなり、支持板の位置を
固定化して、長尺塑性変形部材保管リールを簡素な構成
とし、かつ設備コストの低廉化を実現することができ
る。
【0059】請求項4記載の発明によれば、支持板を一
対のフランジの内側へ挿入しやすく、または外側へ出し
やすくするために、ライナーを支持する支持位置と、前
記一対のフランジの外側へ退避させる退避位置とに移動
させる移動手段を設けるようにしたので、長尺塑性変形
部材を巻き取った後に支持板を一対のフランジの内側ま
たは外側へ出し入れすることが容易になり、作業効率を
向上させることができる。
【0060】請求項5記載の発明によれば、移動手段を
支持板を回転させる略L字状部材と、略L字状部材の端
部を支持し、略L字状部材を回転させる回転操作板によ
って構成することによって、回転操作板を回転操作する
ことで容易に支持板を一対のフランジの内側または外側
へ出し入れすることができるようになり、作業性を向上
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る長尺塑性変形部材保管リールの概
略を示す斜視図である。
【図2】(A)支持板をフランジの内側へ挿入していな
い場合の長尺塑性変形部材保管リールを示す側面図であ
る。(B)は支持板をフランジの内側へ挿入した場合の
長尺塑性変形部材保管リールを示す側面図である。
【図3】図2(A)を上側から見た図である。
【図4】トレッド部材巻取り装置の概略構成図である。
【図5】支持板を挿入しない場合における、巻き取られ
たトレッド部材の潰れ量を説明するための説明図であ
る。
【図6】支持板を挿入した場合における、巻き取られた
トレッド部材の潰れ量を説明するための説明図である。
【図7】トレッド部材の断面形状を説明するための説明
図である。
【図8】トレッド部材の巻取り装置の他の例を示す概略
構成図である。
【図9】トレッド部材の巻取り装置の他の例を示す概略
構成図である。
【図10】本発明に係る長尺塑性変形部材保管リールの
他の例を示す斜視図である。
【図11】(A)支持板をフランジの内側へ挿入してい
ない場合の図10における長尺塑性変形部材保管リール
を示す側面図である。(B)は支持板をフランジの内側
へ挿入した場合の図10における長尺塑性変形部材保管
リールを示す側面図である。
【図12】図11(A)を上側から見た図である。
【図13】本発明に係る長尺塑性変形部材保管リールの
他の例を示す斜視図である。
【図14】(A)支持板をフランジの内側へ挿入してい
ない場合の図13における長尺塑性変形部材保管リール
を示す側面図である。(B)は支持板をフランジの内側
へ挿入した場合の図13における長尺塑性変形部材保管
リールを示す側面図である。
【図15】図14(A)を上側から見た図である。
【図16】本発明に係る長尺塑性変形部材保管リールの
他の例を示す側面図である。
【図17】巻き取られたトレッド部材を支持板で支えた
部分の拡大図である。
【図18】本発明に係る長尺塑性変形部材保管リールの
側面図である。
【図19】支持手段の他の例を示す側面図である。
【図20】従来例に係る長尺材の貯蔵装置の概略構成図
である。
【図21】従来例に係る長尺材の貯蔵装置の概略構成図
である。
【符号の説明】
10 長尺塑性変形部材保管リール 12、14 フランジ 16 ドラム 20 支持板 22 回転軸 24 歯車 26 歯板 28 把持部 30 支持手段 32 ライナー 34 トレッド部材(長尺塑性変形部材) 50 ハウジング 52 押出部材 54 スライダ軸 72 回転操作板 74 プーリー 76 略L字状部材 78、80 L字型ブラケット

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄肉プレート状のライナーと、長尺塑性
    変形部材とを重ね合わせた状態で、一対のフランジを備
    えたドラムに巻き取って前記ドラムの軸線が設置面に対
    して略平行な状態で保管する長尺塑性変形部材保管リー
    ルであって、 前記長尺塑性変形部材を巻き取った後に、前記フランジ
    の外側から内側へ突出するように挿入され、該突出部分
    が前記ライナー間の隙間に配置されることによって、前
    記ライナーを支持する支持板を有する長尺塑性変形部材
    保管リール。
  2. 【請求項2】 前記ライナーは、周方向に複数箇所支持
    されることを特徴とする請求項1記載の長尺塑性変形部
    材保管リール。
  3. 【請求項3】 前記ライナーは、径方向に複数箇所支持
    されることを特徴とする請求項1または請求項2記載の
    長尺塑性変形部材保管リール。
  4. 【請求項4】 前記支持板を、前記一対のフランジの内
    側へ挿入して前記ライナーを支持する支持位置と、 前記一対のフランジの外側へ退避させる退避位置とに移
    動させる移動手段と、 をさらに有する請求項1乃至請求項3のいずれか1項に
    記載の長尺塑性変形部材保管リール。
  5. 【請求項5】 前記移動手段は、前記支持板を回転させ
    る略L字状部材と、前記略L字状部材の端部を支持し、
    前記略L字状部材を回転させる回転操作板からなること
    を特徴とする請求項4に記載の長尺塑性変形部材保管リ
    ール。
JP6965799A 1998-03-23 1999-03-16 長尺塑性変形部材保管リ―ル Pending JPH11335002A (ja)

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JP10-73745 1998-03-23
JP7374598 1998-03-23
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1059255A2 (en) * 1999-06-08 2000-12-13 Bridgestone Corporation Device and method for storing elongated plastically deformable member

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1059255A2 (en) * 1999-06-08 2000-12-13 Bridgestone Corporation Device and method for storing elongated plastically deformable member
EP1059255A3 (en) * 1999-06-08 2004-04-14 Bridgestone Corporation Device and method for storing elongated plastically deformable member

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