JPH11334810A - 搬送装置及び製造方法 - Google Patents

搬送装置及び製造方法

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JPH11334810A
JPH11334810A JP7908899A JP7908899A JPH11334810A JP H11334810 A JPH11334810 A JP H11334810A JP 7908899 A JP7908899 A JP 7908899A JP 7908899 A JP7908899 A JP 7908899A JP H11334810 A JPH11334810 A JP H11334810A
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carrier
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JP7908899A
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English (en)
Inventor
Yoshiaki Kobayashi
義明 小林
Hide Kobayashi
秀 小林
Toyohide Hamada
豊秀 浜田
Fumitoshi Wakiyama
史敏 脇山
Michiyuki Shimizu
道行 清水
Mitsuyasu Yagyu
充泰 柳生
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は半導体搬送装置に関し、従来の半導
体搬送装置に比較して、搬送時間を小さく、装置のコス
トを小さく、設置面積を小さく、および装置の信頼性を
高めた装置構成を提供することにある。 【解決手段】 半導体ウエハを収納したキャリアを保管
する棚を備え、該保管棚と、複数の半導体製造装置、又
は検査装置のワーク受け渡し部との間を、前記キャリア
を搬送、および移載を行う搬送移載機構と、前記搬送移
載機構の動作領域、および前記棚を、外部領域からのオ
ペレータの侵入から隔離する手段とを備えたことにより
達成される。 【効果】 従来のストッカと工程内搬送装置を統合でき
るので、コストが小さく、クリーンルームの占有面積が
小さく、搬送待ち時間が少ない半導体搬送装置が提供で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クリーンルーム中
に設置されている、例えば半導体製造装置(以下、製造
装置と称す)間、半導体検査装置(以下、検査装置と称
す)間、または製造装置と検査装置との間で、例えば半
導体ウエハ等の被処理物を搬送する搬送装置に関するも
のである。また、本発明は例えば半導体ウエハ等の被処
理物を、製造装置または検査装置間を搬送して製造を行
う製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体生産ラインでは同一製造装置で複
数工程の処理をするため、半導体ウエハを収納したキャ
リアを一旦ストッカに保管して、各製造装置に対してス
トッカ内にあるキャリアから優先度の高いキャリアを割
り付ける方法をとっている。このため、従来の半導体部
品搬送装置は特開平1−291442号公報や特開平4
−115512号公報に示すようにストッカ間の搬送を
行う工程間搬送装置、キャリアを保管するストッカ、ス
トッカと製造装置、検査装置間の搬送を行う工程内搬送
装置と3系統に分割されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の半導体搬送装置
は3系統の搬送装置を使用していたので、コストが大き
い問題と搬送装置の設置面積が大きいので、維持費が高
いクリーンルーム内の高クリーン領域を広く占有する問
題、搬送装置間のロット受け渡し回数が多いため搬送待
ち時間が多い問題があった。また、従来の工程内搬送装
置は複雑な移載機構を有する自走式搬送車を使用してい
たので、機構が複雑なため、搬送時間が大きく、コスト
が大きく、信頼性が低い問題があった。また、従来の半
導体製造方法は半導体ウエハ投入から完成品の払い出し
までの期間が長い問題があった。
【0004】本発明の目的は従来の半導体搬送装置の有
する上記問題を解決し、コストが小さく、クリーンルー
ムの占有面積が小さく、搬送待ち時間が少ない半導体搬
送装置を提供することである。また、本発明の別の目的
は搬送時間が短く、信頼性が高い半導体搬送装置を提供
することにある。
【0005】本発明の目的は、搬送装置のコストが小さ
く、信頼性の高い半導体製造方法を提供することであ
る。また、本発明の別の目的は、クリーンルームの有効
活用が可能で、搬送時間と搬送待ち時間が短い半導体製
造方法を提供することである。また、本発明の別の目的
は半導体ウエハ投入から完成品の払い出しまでの期間が
短い半導体製造方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の搬送装置は、処理前、または処理後の被処
理物を被処理物単位で、または所定数単位の被処理物を
収納したキャリア単位で保管する棚を備え、複数の製造
装置、または検査装置に接続して、前記被処理物若しく
はキャリアを前記棚から把持し、または前記製造装置若
しくは検査装置のワーク受け渡し部から回収して、搬送
して、および前記若しくは他のワーク受け渡し部へ供給
し、または前記若しくは他の棚へ移載する搬送移載機構
と、前記搬送移載機構の動作領域、および前記棚を、外
部領域からのオペレータの侵入から隔離する手段とを備
える。
【0007】また、本発明の搬送装置は、1式の搬送移
載機構で複数の製造装置にキャリアの供給を行うことを
特徴としている。また、本発明の搬送装置は、複数フロ
アを貫通し、各フロア毎に該キャリアを受渡可能な入出
庫口を有することを特徴としている。また、本発明の搬
送装置は、搬送移載機構の走行方向に沿って、該キャリ
アを一時保管するための棚を有することを特徴としてい
る。
【0008】上記目的を達成するため、本発明の製造方
法は、搬送装置内の搬送移載機構の動作領域および保管
用棚領域を、外部領域からのオペレータの侵入から隔離
して、複数の製造装置、または検査装置を接続して、処
理前若しくは処理後の被処理物を被処理物単位で、また
は所定数単位の被処理物を収納したキャリア単位で、前
記搬送移載機構により、前記棚から把持し、または前記
製造装置若しくは検査装置のワーク受け渡し部から回収
して、搬送して、および前記若しくは他のワーク受け渡
し部へ供給し、または前記若しくは他の棚へ移載するこ
とを特徴とする。
【0009】また、本発明の製造方法は、複数のフロア
で1台の水平搬送装置を共有し、各製造装置あるいは検
査装置群ごとに少なくとも1台の垂直搬送装置を設置
し、これら搬送装置を使用して各工程間の搬送を行っ
て、被処理物の製造を行うことを特徴としている。
【0010】また、本発明の搬送装置は、製造装置と、
前記製造装置で処理した被処理物を検査する検査装置と
に接続したことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】半導体ウエハの製造工程は大きく
分けて以下に説明するように分けられている(工程1〜
7)。半導体ウエハ上に配線や絶縁膜等の層を、化学的
または物理的な方法で形成する工程(工程1)、レジス
トを塗布し、露光、現像して半導体ウエハ上にレジスト
のパターンを形成する工程(工程2)、半導体ウエハ上
の不要な部分をエッチングする工程(工程3)、半導体
ウエハにイオンを打ち込む工程(工程4)、レジストを
除去する工程(工程5)、その他、各工程の間には、半
導体ウエハ上に付着する異物を取り除くための洗浄工程
(工程6)と、検査工程(工程7)とが適宜実施され
る。半導体製造ラインでは、上記工程を順次繰り返すこ
とで、製品を製造している。
【0012】本発明の第1の実施例を図1〜10、図3
1〜34を用いて説明する。
【0013】図1、図2、図3、図4はそれぞれ第1の
実施例の半導体搬送装置の断面斜視図、断面平面図、断
面側面図、側面図である。本実施例では図1〜4に示す
ように、グレーチング(開口率30〜70%の金属製の
床)60の上に搬送保管装置100を設け、その搬送保
管装置100に6台の製造装置700と工程間搬送装置
200を接続している。搬送保管装置100は主に半導
体ウエハを収納可能なキャリア50を搬送するクレーン
110と、キャリア50を載置可能な棚120とで構成
され、図4に示すように工程間搬送装置とキャリアの受
渡しを行う天井搬送用入出庫口140と、図示しないオ
ペレータやグレーチング60上を走行する自動搬送車と
キャリアの受渡しを行う入出庫口130とを有してい
る。搬送保管装置100には図示しないマニュアル搬送
指示端末が設置してあり、オペレータの意志で搬送保管
装置100内のキャリア50の搬送を実施できる。製造
装置700にはクレーン110でキャリア50を載置可
能なキャリア受渡口(以下ローダと称す)730が装置
前面に設けてあり、グレーチング60の下には製造装置
700の処理室内部を減圧するための真空ポンプ710
がコンクリート床70に設置され、グレーチング60と
コンクリート床70との間に製造装置700で使用する
薬液を供給するための薬液用配管720が設置してあ
る。工程間搬送装置200は装置群間のキャリア搬送を
行う搬送装置であり、主に、キャリア50を搬送するた
めの自走可能な搬送車210と工程間レール220とで
構成されている。
【0014】本発明では、搬送保管装置100全体をパ
ーティションで覆い、自動搬送装置の領域とオペレータ
の領域とを分離して、非常時以外は搬送保管装置100
内にオペレータが侵入しないようにしている。このた
め、安全上の制約が無くなり、クレーン110の動作速
度を高速にできるので、搬送時間を短縮できる。搬送保
管装置100のパーティションは、製造装置のローダ7
30と干渉する部分を切り抜いていて、クレーン110
で棚120にキャリア50を移載するのと同様の動作
で、ローダ730にキャリア50を移載できる。搬送保
管装置100内部のローダ730と干渉しない領域には
棚120が設置可能で、搬送保管装置100毎の必要数
に応じて棚120を設置する。
【0015】図5は搬送保管装置100のクレーン11
0の詳細図であり、図6はクレーン110が棚120に
キャリア50を置く動作を示す側面図と平面図である。
クレーン110はキャリア50を保持するハンド113
と、ハンド113を水平方向に移動させる(関節型)ア
ーム112、アーム112を昇降させるマスト111で
構成され、クレーン全体は走行レール114に沿って走
行可能になっている。アーム112の第1アームと第2
アームはそれぞれ独立に旋回動作可能となっている。ハ
ンド113には3本の位置決めピンが固定してあり、こ
のピンがキャリア50裏面の溝に収まることでキャリア
50を保持している。ハンド113上のキャリア50の
棚120への載置動作を図6を用いて説明する。棚12
0にはキャリア50裏面の溝に収まる位置に3本のピン
と、クレーン110のハンド113とアーム112が干
渉しないように切り欠きを設けてある。まず、マスト1
11の昇降機能で、キャリア50を保持したハンド11
3とアーム112が棚120と干渉しない高さまで上昇
させる(a)。次にアーム112を動作させ、棚120
とキャリア50の位置を水平位置をあわせ、マスト11
1の昇降機能でアーム112を降下させるとキャリア5
0は棚120に保持される(b)。そのまま、アーム1
12を降下させ、棚120とハンド113、アーム11
2が干渉しない位置まで来るとアーム112を収縮させ
て棚120へのキャリア50の載置が完了する(c)。
逆に棚120からキャリア50をハンド113で受け取
る場合は上記の逆の動作を行えばよい。当然、ローダ7
30にも棚120と同様の切り欠きを設けてあり、ロー
ダ730へのキャリア50の搬送も、棚120とのキャ
リア50の搬送と同様に行える。なお、本実施例ではハ
ンド113はキャリア50裏面を保持したが、図39に
示すように、キャリア50上部に取っ手を設け、その取
っ手を保持するハンド113を使用すれば、棚120、
ローダ730にハンド113とアーム112の干渉を避
けるための切り欠きが不要で、本実施例と同様の動作が
可能である。
【0016】図7に本実施例の半導体製造ラインのシス
テム構成図を示す。進度管理コントローラ900には、
複数の設備群管理コントローラ(800A、800B)
と工程間搬送コントローラ250が接続している。進度
管理コントローラ900には、ロットIDとプロセスフ
ローが登録してあり、ロットの進捗管理と工程間搬送コ
ントローラ250へ工程間搬送指示を行う。ロットとは
半導体ウエハ数枚からなる管理上のまとまり(1枚の場
合もある)を意味し、本実施例では、1ロットの半導体
ウエハは1つのキャリア50に収納されている。キャリ
ア50の裏面には、各ロット固有のIDを表すバーコー
ドが貼り付けられている。設備群管理コントローラ80
0には、管理領域内の製造装置(700A、700B、
…)、検査装置750と搬送保管装置コントローラ(1
50A、150B)が接続している。設備群管理コント
ローラ800は管理領域内の製造装置、検査装置の状態
と、その領域内に存在するロットの位置と、そのロット
が処理前か、処理中か、または処理済みか等の状態を管
理していて、各装置へのロットの割り付けと搬送保管装
置100への動作指示、進度管理コントローラ900へ
着工開始、処理終了等、ロットの進捗報告を行ってい
る。工程間搬送コントローラ250には、搬送台車コン
トローラ260と搬送保管装置コントローラ150が接
続している。工程間搬送コントローラ250は進度管理
コントローラ900からの搬送指示(ロットID、搬送
始点搬送保管装置ID、搬送終点搬送保管装置ID、優
先度)に従って、搬送台車コントローラ260と搬送保
管装置コントローラ150に順次指示を行い、ロットの
搬送完了後、進度管理コントローラ900にその搬送終
了を報告する。搬送保管装置コントローラ150は、ク
レーン110の制御と、棚120と搬送保管装置100
内のロットの現在位置の管理を担当している。
【0017】図8、図31、図32、図33、図34の
フローチャートを用いて本実施例の半導体製造方法を説
明する。図31は図8のサブルーチンS1、図32はサ
ブルーチンS2、図33はサブルーチンS3、図34は
サブルーチンS4の詳細内容を表している。また、補足
として図9に本実施例のロット搬送要求以降のコントロ
ーラ間通信の一部を示す。オペレータがロットAのロッ
トIDとプロセスフローIDとを図示しない端末を通し
て進度管理コントローラ900に登録すると、進度管理
コントローラ900は、ロットAの次工程を処理する製
造装置を管理する設備群管理コントローラ800Bに、
ロットAの装置割り付け指示を行う。設備群管理コント
ローラ800Bは、ロットAの次工程を処理可能な製造
装置の稼働予定から、1台の製造装置700Bを選択す
る。オペレータがロットAを搬送保管装置100Aの入
出庫口130A(図4)に置くと、搬送保管装置コント
ローラ150Aは入出庫口130Aの在荷センサの状態
変化から入出庫口130Aにロットが置かれたと認識
し、クレーン110Aの動作状態を確認する。クレーン
110Aが別の作業を行っていない場合は、搬送保管装
置コントローラ150Aは搬送保管装置100A内の棚
120から、棚番順に空き棚を検索して空き棚があった
場合は、クレーン110Aにロットを入出庫口130A
から空き棚へ搬送する指示(入庫指示)を出す。空き棚
がなかった場合は、搬送保管装置コントローラ150A
はクレーン110Aに入庫指示は出さずに、ロット入庫
指示をクレーン動作待ち行列に加えて、別のイベント
(出庫動作)で搬送保管装置100Aに空き棚ができる
のを待つ。クレーン110Aに別の作業が割りついてい
る場合、搬送保管装置コントローラ150Aはロットの
入庫指示をクレーン動作待ち行列に加えて、クレーン1
10Aの動作終了を待って、空き棚の検索を行い、以後
クレーン110Aに別作業が割り付いていなかった場合
と同様の制御を行う。
【0018】搬送保管装置コントローラ150Aはロッ
トAを入出庫口から空き棚へ運ぶ途中で、クレーン11
0Aのハンド113Aに設置してある図示しないロット
IDリーダでロットAのIDを読み込む。搬送保管装置
コントローラ150Aは読み込んだロットIDを設備群
管理コントローラ800Aへ通知すると、設備群管理コ
ントローラ800Aは進度管理コントローラ900にロ
ットAの入庫を報告する。
【0019】進度管理コントローラ900はプロセスフ
ローからロットAが次に処理を行う製造装置にロットを
搬送できる搬送保管装置100Bを選択し、工程間搬送
コントローラ250にロットAの搬送保管装置100A
から搬送保管装置100Bへの搬送指示を出す。工程間
搬送コントローラ250は搬送保管装置100Bに空き
棚があるのを確認してから、搬送台車コントローラ26
0に搬送保管装置100Aへ迎車指示を出す。搬送保管
装置100Bに空き棚がなかった場合は、工程間搬送コ
ントローラ250はロットAの搬送指示を搬送指示待ち
行列に加えて、搬送保管装置100Bに空き棚が発生す
るまで別の搬送指示を実行する。搬送保管装置100A
への迎車指示を受けた搬送台車コントローラ260は、
迎車可能な搬送台車の内、搬送保管装置100Aにもっ
とも近い搬送台車210Aを選択し、搬送台車210A
を搬送保管装置100Aの天井搬送用入出庫口140A
の前に停車させる。搬送台車コントローラ260から工
程間搬送コントローラ250に搬送台車210Aの迎車
完了報告が送られると、工程間搬送コントローラ250
は搬送保管装置100Aの搬送保管装置コントローラ1
50AにロットAを搬送台車210Aに移載する指示を
出す。クレーン110Aが別の動作を行っていない場合
は、すぐにクレーン110AがロットAを棚120から
搬送車210Aに乗せ、搬送保管装置コントローラ15
0Aは工程間搬送コントローラ250と設備群管理コン
トローラ800AにロットAの出庫を報告する。クレー
ン110Aが別の動作を行っていた場合は、搬送保管装
置コントローラ150AはロットAの出庫指示をクレー
ン動作待ち行列に加えて、クレーン110Aの動作終了
を待ってロットAの出庫を行う。ロットAの出庫報告を
受けた工程間搬送コントローラ250は、搬送台車コン
トローラ260に、搬送台車210Aを搬送保管装置1
00Bの天井搬送用入出庫口140Bの前までの搬送指
示を出す。搬送台車210Aが搬送保管装置100Bの
前に到着すると、搬送台車コントローラ260から工程
間搬送コントローラ250に搬送台車210Aの搬送完
了報告が送られる。搬送完了報告を受けた工程間搬送コ
ントローラ250は、搬送保管装置100Bの搬送保管
装置コントローラ150Bに、ロットAを搬送台車21
0Aから棚120へ入庫する指示をだす。ロットAの入
庫指示を受けた搬送保管装置コントローラ150Bが、
ロットAがどの製造装置に割り付いているかを、設備群
管理コントローラ800Bに問い合わせると、設備群管
理コントローラ800Bは搬送保管装置コントローラ1
50Bに、ロットAの次工程処理装置は製造装置700
Bと回答する。搬送保管装置コントローラ150Bは、
製造装置毎のローダ位置と棚の位置を記憶しているの
で、搬送保管装置コントローラ150Bは、例えば、製
造装置700Bのローダに近い順に空き棚を検索し、ロ
ットAの入庫棚を決定するので、製造装置700Bが待
機状態になった時により早くロットAを搬送できるよう
になっている。入庫棚を決め、クレーン110Bが別の
動作を行っていない場合は、すぐにクレーン110Bが
ロットAを搬送台車210Aから棚120Bに載置し、
搬送保管装置コントローラ150Bは工程間搬送コント
ローラ250と設備群管理コントローラ800Bにロッ
トAの入庫を報告する。クレーン110Bが別の動作を
行っていた場合は、搬送保管装置コントローラ150B
はロットAの入庫指示をクレーン動作待ち行列に加え
て、クレーン110Bの動作終了を待ってロットAの入
庫を行う。入庫動作時には前記搬送保管装置100Aへ
の入庫と同様、搬送保管装置コントローラ150Bはロ
ットIDを読み取り、設備群管理コントローラ800B
に通知し、設備群管理コントローラ800Bは進度管理
コントローラ900に入庫を報告する。
【0020】ロットAを搬送保管装置100Bに入庫し
た後、設備群管理コントローラ800Bは、製造装置7
00Bのローダ730Bの状態を調べ、ローダに空きが
あれば、搬送保管装置コントローラ100Bに、ロット
Aを棚120Bからローダ730Bへ搬送する指示を出
す。搬送保管装置コントローラ150Bはクレーン11
0Bが待機状態ならば、ロットAの搬送指示を実行し、
クレーン110Bが待機中でなければ、搬送保管装置コ
ントローラ150BはロットAの搬送指示をクレーン動
作待ち行列に加えて、クレーン110Bの動作終了を待
ってロットAの搬送指示を実行する。ローダ730Bに
空きがなかった場合、設備群管理コントローラ800B
はロットAの処理をロット処理待ち行列に加えて、製造
装置700Bのローダに空きができるのを待つ。搬送保
管装置100Bと製造装置700Bとの間でインターロ
ックを確認してから、クレーン110Bは棚120B上
のロットAを把持し、搬送して、製造装置700Bのロ
ーダ730B(ワーク受け渡し部)へ供給する。ロット
Aの搬送を行った後、搬送保管装置コントローラ150
Bが設備群管理コントローラ800BにロットAの搬送
完了報告を送ると、設備群管理コントローラ800Bは
製造装置700Bの状態を確認して、製造装置700B
が待機中ならば、設備群管理コントローラ800Bは製
造装置700BにロットAの着工指示を出し、ロットA
の処理を開始する。また、設備群管理コントローラ80
0Bは進度管理コントローラ900へロットAの着工報
告を行う。当然、製造装置700Bが待機中でなけれ
ば、製造装置700Bが待機中になるのを待って、設備
群管理コントローラ800BはロットAの着工指示を行
う。
【0021】ロットAの処理終了後、製造装置700B
が設備群管理コントローラ800Bに処理終了を報告す
ると、設備群管理コントローラ800Bは、進度管理コ
ントローラ900にはロットAの処理終了を報告する。
処理終了を受けた進度管理コントローラ900は、ロッ
トAの次工程を処理する製造装置を管理する設備群管理
コントローラ800に、ロットAの装置割り付け指示を
行う。設備群管理コントローラ800は、ロットAの次
工程を処理可能な製造装置の稼働予定から、1台の製造
装置700Cを選択する。設備群管理コントローラ80
0Bが搬送保管装置コントローラ150BにロットAの
入庫指示を行うと、搬送保管装置コントローラ150B
はクレーン110Bの動作状態を確認し、クレーン11
0Bが別の作業を行っていない場合、空き棚の検索を開
始する。搬送保管装置コントローラ150Bは設備群管
理コントローラ800Bへ、ロットAの次工程の処理を
行う製造装置を問い合わせる。次工程製造装置700C
が別の搬送保管装置100Cに接続されている場合は、
搬送保管装置コントローラ150Bは天井搬送用入出庫
口140に近い棚から空き棚の検索を行い、次工程製造
装置700Cが、製造装置700Bが接続されているの
と同じ搬送保管装置100Bに接続されている場合は、
搬送保管装置コントローラ150Bは製造装置700C
のローダ730Cに近い棚から空き棚の検索を行う。搬
送保管装置コントローラ150Bは、空き棚があった時
に、クレーン110BにロットAをローダ730Bから
棚120Bへ搬送する指示(入庫指示)を出す。空き棚
がなかった場合は、搬送保管装置コントローラ150B
はクレーン110Bに入庫指示は出さずに、ロット入庫
指示をクレーン動作待ち行列に加えて、別のイベント
(出庫動作)で搬送保管装置100Bに空き棚ができる
のを待つ。クレーン110Bに別の作業が割りついてい
る場合、搬送保管装置コントローラ150Bはロットの
入庫指示をクレーン動作待ち行列に加えて、クレーン1
10Bの動作終了を待って、空き棚の検索を行い、以後
クレーン110Bに別作業が割り付いていなかった場合
と同様の制御を行う。搬送保管装置コントローラ150
BはロットAをローダ730B(ワーク受け渡し部)か
ら回収して、空き棚へ運ぶ途中で、ロットIDを読み込
み、搬送保管装置コントローラ150Bは読み込んだロ
ットIDを設備群管理コントローラ800Bへ通知する
と、設備群管理コントローラ800Bは進度管理コント
ローラ900にロットAの入庫を報告する。その後は、
最終工程まで図8に示すフローの繰り返しとなる。
【0022】図10は本発明の第1の実施例の半導体搬
送装置の平面図であり、本発明の半導体製造方法でのキ
ャリア搬送の動線を示している。以下、この動線の内容
を説明する。前工程の搬送保管装置100から払い出さ
れたキャリア50を、工程間搬送装置200の搬送台車
210から搬送保管装置100の棚120へ搬送する
(動線1110)。棚120から製造装置700のロー
ダ730へキャリア50を搬送する(動線1120)。
製造装置700での処理終了後、ローダ730から棚1
20へキャリア50を搬送する(動線1130)。工程
間搬送装置200の搬送台車210の到着を待って、棚
120から搬送台車210へキャリア50を搬送し、次
工程の搬送保管装置100へ搬送する(動線114
0)。本実施例では、基本的に上記搬送動作の繰り返し
で半導体が製造されていく。
【0023】本発明では、物理的にクレーン110の動
作範囲にはオペレータが進入できないように、搬送保管
装置100全体に覆いが設けられていて、クレーン11
0自体の構造も高速化が容易なので、クレーン110の
動作を高速にして動作時間を短縮することが可能であ
る。図10に示す4回の搬送動作はすべて、高速動作可
能なクレーン110で行っているので、平均動作時間は
20秒以下となり、4動作合計で80秒以下である。ま
た、従来の搬送装置に比べて搬送装置間の乗り移り回数
が少ないので、搬送待ち時間も小さく、総合的な搬送時
間を大きく短縮できる。
【0024】半導体製造ラインでは、生産性向上を目的
とした半導体ウエハの大口径化に伴って、半導体ウエハ
を人手で搬送することが困難になり、自動搬送装置によ
る半導体ウエハ搬送が必須になってくる。しかし、従来
の半導体製造装置は機種毎に、ローダの位置や姿勢が異
なるため、複雑な機構を持つ自動搬送装置が必要なの
で、コストが高く、搬送時間も大きい問題がある。低コ
ストで、高速な自動搬送を実現するには、単純な機構で
キャリアを搬送することが求められるので、今後、製造
装置ローダの位置と姿勢の標準化が進むと考えられる。
本発明は、現在でも同種装置だけを設置した領域に適用
した時に、低コストで高速な半導体搬送装置を実現する
のに有効であるが、近い将来、製造装置ローダの位置と
姿勢が標準化された時には、より大きな効果が期待でき
る。
【0025】本発明の半導体製造方法の利点を示すため
に、以下に従来の半導体製造方法を示す。
【0026】従来の半導体製造ラインの概要を図23〜
27、図35〜38を用いて説明する。
【0027】図23、図24、図25はそれぞれ従来の
ベイと呼ばれる同種の製造装置を集めたジョブショップ
における半導体搬送装置の一例の、一部内部を透視した
斜視図、上面図、一部断面とした側面図である。従来は
図23〜25に示すように、グレーチング60の上にス
トッカ500、2台の工程内搬送装置300、8台の製
造装置700と工程間搬送装置200が設置してある。
ストッカ500はキャリア50を搬送するスタッカクレ
ーン510と、キャリア50を載置可能な棚520とで
構成され、天井搬送用入出庫口540と、オペレータや
自動搬送車用の入出庫口530をベイ内通路側と工程間
搬送装置側とに有している。工程内搬送装置300は、
キャリア50を搬送可能なスライドアームを2台搭載し
た自走式の工程内搬送車310と、工程内レール320
とから構成され、ストッカ500と製造装置700間の
搬送を行う。製造装置700と工程間搬送装置200と
は第1の実施例と同様の構成である。
【0028】図26に従来の半導体製造ラインのシステ
ム構成図を示す。進度管理コントローラ900は本発明
の第1の実施例と同様の機能を持っている。設備群管理
コントローラ800には、管理領域内の製造装置70
0、検査装置750と管理領域内の搬送を行う工程内搬
送コントローラ350、管理領域内のロットを保管する
ストッカコントローラ550が接続している。設備群管
理コントローラ800は管理領域内の製造装置、検査装
置の状態と、その領域内に存在するロットの位置と、現
在そのロットが製造装置で処理中であるか等の状態を管
理し、各装置へのロットの割り付けとストッカコントロ
ーラ550と工程内搬送装置コントローラ350への動
作指示を行う。工程間搬送コントローラ250には搬送
台車コントローラ260とストッカコントローラ550
が接続している。工程間搬送コントローラ250は進度
管理コントローラ900からの搬送指示に従って、搬送
台車コントローラ260とストッカコントローラ550
に順次指示を行い、ロットの搬送完了後、設備群管理コ
ントローラ800に報告する。ストッカコントローラ5
50はクレーン510の制御と、棚520とストッカ5
00内のロットの位置を管理している。工程内搬送コン
トローラ350は工程内搬送車310の制御を行う。
【0029】図27、図35、図36、図37、図38
のフローチャートを用いて従来の実施例の半導体製造方
法を説明する。図35は図27のサブルーチンS5、図
36はサブルーチンS6、図37はサブルーチンS7、
図38はサブルーチンS8の詳細内容を表している。ま
た、補足として図28に従来のロット搬送要求以降のコ
ントローラ間通信の一部を示す。オペレータがロットA
のロットIDとプロセスフローIDとを図示しない端末
を通して進度管理コントローラ900に登録する。オペ
レータがロットAをストッカ500Aの入出庫口530
Aに置くと、ストッカコントローラ550Aは入出庫口
530Aの在荷センサの状態変化から入出庫口530A
にロットが置かれたと認識し、スタッカクレーン510
Aの動作状態を確認する。スタッカクレーン510Aが
別の作業を行っていない場合は、ストッカコントローラ
550Aはストッカ500A内の棚520から棚番順に
空き棚を検索し、空き棚があった時だけスタッカクレー
ン510Aにロットを入出庫口から空き棚へ入庫指示を
出す。空き棚がなかった場合は、ストッカコントローラ
550Aはスタッカクレーン510Aに入庫指示は出さ
ずに、ロット入庫指示をスタッカクレーン動作待ち行列
に加えて、別のイベントでストッカ500Aに空き棚が
できるのを待つ。スタッカクレーン510Aに別の作業
が割りついている場合、ストッカコントローラ550A
はロットの入庫指示をスタッカクレーン動作待ち行列に
加えて、スタッカクレーン510Aの動作終了を待っ
て、空き棚の検索を行い、以後スタッカクレーン510
Aに別作業が割り付いていなかった場合と同様の制御を
行う。ストッカコントローラ550AはロットAを入出
庫口から空き棚へ運ぶ途中で、ロットIDを読み込む。
ストッカコントローラ550Aは読み込んだロットID
を設備群管理コントローラ800Aへ通知すると、設備
群管理コントローラ800Aは進度管理コントローラ9
00にロットAの入庫を報告する。
【0030】進度管理コントローラ900はプロセスフ
ローから、ロットAが次に処理を行う製造装置にロット
を搬送できる工程間搬送装置300Bに接続されている
ストッカ500Bを選択し、工程間搬送コントローラ2
50にロットAのストッカ500Aからストッカ500
Bへの搬送指示を出す。工程間搬送コントローラ250
はストッカ500Bに空き棚があるのを確認してから、
搬送台車コントローラ260にストッカ500Aへ迎車
指示を出す。ストッカ500Bに空き棚がなかった場合
は、工程間搬送コントローラ250はロットAの搬送指
示を搬送指示待ち行列に加えて、ストッカ500Bに空
き棚が発生するまで別の搬送指示を実行する。ストッカ
500Aへの迎車指示を受けた搬送台車コントローラ2
60は、迎車可能な搬送台車の内、ストッカ500Aに
もっとも近い搬送台車210Aを選択し、搬送台車21
0Aをストッカ500Aの天井搬送用入出庫口540A
の前に停車させる。搬送台車コントローラ260から工
程間搬送コントローラ250に搬送台車210Aの迎車
完了報告が送られると、工程間搬送コントローラ250
はストッカ500Aのストッカコントローラ550Aに
ロットAを搬送台車210Aに乗せる指示をだす。スタ
ッカクレーン510Aが別の動作を行っていない場合
は、すぐにスタッカクレーン510AがロットAを棚5
20から搬送車210Aに乗せ、ストッカコントローラ
550Aは工程間搬送コントローラ250と設備群管理
コントローラ800AにロットAの出庫を報告する。ス
タッカクレーン510Aが別の動作を行っていた場合
は、ストッカコントローラ550AはロットAの出庫指
示をスタッカクレーン動作待ち行列に加えて、スタッカ
クレーン510Aの動作終了を待ってロットAの出庫を
行う。ロットAの出庫報告を受けた工程間搬送コントロ
ーラ250は、搬送台車コントローラ260に、搬送台
車210Aをストッカ500Bの天井搬送用入出庫口5
40Bの前までの搬送指示を出す。搬送台車コントロー
ラ260から工程間搬送コントローラ250に搬送台車
210Aの搬送完了報告が送られると、工程間搬送コン
トローラ250はストッカ500Bのストッカコントロ
ーラ550BにロットAを搬送台車210Aから棚52
0への入庫指示をだす。スタッカクレーン510Bが別
の動作を行っていない場合は、すぐにスタッカクレーン
510BがロットAを搬送台車210Aから棚520B
に載置し、ストッカコントローラ550Bは工程間搬送
コントローラ250と設備群管理コントローラ800B
に、ロットAの入庫を報告する。クレーン110Bが別
の動作を行っていた場合は、ストッカコントローラ55
0BはロットAの入庫指示をスタッカクレーン動作待ち
行列に加えて、スタッカクレーン510Bの動作終了を
待ってロットAの入庫を行う。入庫動作時には前記スト
ッカ500Aへの入庫と同様、ストッカコントローラ5
50BはロットIDを読み取り、設備群管理コントロー
ラ800Bに通知し、設備群管理コントローラ800B
は進度管理コントローラ900に入庫を報告する。
【0031】ロットAをストッカ500Bに入庫した
後、設備群管理コントローラ800BはロットAの次工
程を処理できる複数の製造装置の内、待機状態の製造装
置700Bを選択し、製造装置700Bのローダ730
Bの状態を調べる。待機状態の製造装置がなかった場
合、設備群管理コントローラ800BはロットAの処理
をロット処理待ち行列に加えて、製造装置の処理終了を
待つ。ローダ730Bが空きの場合、設備群管理コント
ローラ800Bは工程内搬送装置コントローラ350B
に、ストッカ500Bの入出庫口530Bへの迎車指示
を出す。工程内搬送コントローラ350Bは工程内搬送
車310Bの動作状態を確認し、工程内搬送車310B
が待機中ならば工程内搬送車310Bをストッカ500
Bの入出庫口530Bの前に移動させ、工程内搬送車3
10Bの迎車完了後、設備群管理コントローラ800B
に迎車完了報告を行う。工程内搬送車310Bが迎車可
能でなければ、工程内搬送コントローラ350Bは迎車
指示を工程内搬送車指示待ち行列に加え、迎車可能にな
るまで別の作業を行う。
【0032】工程内搬送車310Bの迎車完了後、設備
群管理コントローラ800Bはストッカコントローラ5
50Bに、ロットAを入出庫口530Bに出庫する指示
を出す。ストッカコントローラ550Bは入出庫口53
0Bとスタッカクレーン550Bの状態を確認し、入出
庫口530Bに他のロットが無く、スタッカクレーン5
50Bに作業が割りついていなければ、ロットAを棚5
20Bから入出庫口530Bへの出庫指示を出す。入出
庫口530Bに他のロットがあったり、スタッカクレー
ン510Bが別の動作を行っていた場合は、上記条件が
そろうまで別の作業を行う。スタッカクレーン510B
がロットAを入出庫口530Bに載置すると、ストッカ
コントローラ550Bは設備群管理コントローラ800
Bに、ロットAの入出庫口530Bへの出庫報告を行
う。ロットAの出庫報告を受けた設備群管理コントロー
ラ800Bは、工程内搬送コントローラ350Bに、ロ
ットAの入出庫口530Bから製造装置700Bのロー
ダ730Bへの搬送指示を出すと、工程内搬送車310
BがロットAを入出庫口530Bから受け取り、工程内
搬送コントローラ350は設備群管理コントローラ80
0Bにロット受け取り報告を行って、工程内搬送車31
0Bはローダ730Bの前に停止し、製造装置700B
とインターロックを確認してからロットAをローダ73
0Bに載置する。ロットA載置後、工程内搬送コントロ
ーラ350Bは設備群管理コントローラ800Bにロッ
トAの搬送完了報告を送ると、設備群管理コントローラ
800Bは製造装置700Bへ着工指示を出し、製造装
置700BはロットAの処理を開始する。また、設備群
管理コントローラ800Bは進度管理コントローラ90
0へロットAの着工報告を行う。
【0033】製造装置700BはロットAの処理終了
後、設備群管理コントローラ800Bに処理終了を報告
すると、設備群管理コントローラ800Bは進度管理コ
ントローラ900にはロットAの処理終了を報告し、ス
トッカコントローラ550Bには入出庫口530Bの状
態を問い合わせる。入出庫口530Bに他ロットの載置
予定が無ければ、設備群管理コントローラ800Bは工
程内搬送装置コントローラ350Bに製造装置700B
のローダ730Bへの迎車指示を出す。入出庫口530
Bに他ロットが置かれているか、置かれる予定がある場
合は、そのロットの搬送が終了してから上記迎車指示を
出す。工程内搬送コントローラ350Bは工程内搬送車
310Bの動作状態を確認し、工程内搬送車310Bが
待機中ならば、工程内搬送車310Bを製造装置700
Bのローダ730Bの前に移動させる。工程内搬送車3
10Bの迎車完了後、工程内搬送コントローラ350B
は、設備群管理コントローラ800Bに迎車完了報告を
行う。工程内搬送車310Bが待機中でなければ、工程
内搬送コントローラ350Bは迎車指示を工程内搬送車
指示待ち行列に加え、迎車可能になるまで別の作業を行
う。迎車完了報告を受けた設備群管理コントローラ80
0Bが、工程内搬送コントローラ350BにロットAの
ローダ730Bからストッカ500Bの入出庫口530
Bへの搬送指示を出す。その後、工程内搬送車310B
がロットAをローダ730Bから受け取ると、工程内搬
送コントローラ350は設備群管理コントローラ800
Bにロット受け取り報告を行って、工程内搬送車310
Bは入出庫口530Bの前に停止し、工程内搬送車31
0Bはストッカ500Bとインターロックを確認してか
ら、ロットAを入出庫口530Bに載置する。ロットA
載置後、工程内搬送コントローラ350Bは設備群管理
コントローラ800BにロットAの搬送完了報告を送る
と、設備群管理コントローラ800Bはストッカコント
ローラ550Bに、ロットAの棚520Bへの入庫指示
を行う。ストッカコントローラ550Bはスタッカクレ
ーン510Bの動作状態を確認し、スタッカクレーン5
10Bが別の作業を行っていない場合は、ストッカコン
トローラ550Bはストッカ500B内の棚520から
棚番順に空き棚を検索し、空き棚があった時だけスタッ
カクレーン510Bにロットの入出庫口530Bから空
き棚へ入庫指示を出す。空き棚がなかった場合は、スト
ッカコントローラ550Bはスタッカクレーン510B
に入庫指示は出さずに、ロット入庫指示をスタッカクレ
ーン動作待ち行列に加えて、別のイベントでストッカ5
00Bに空き棚ができるのを待つ。スタッカクレーン5
10Bに別の作業が割りついている場合、ストッカコン
トローラ550Bはロットの入庫指示をスタッカクレー
ン動作待ち行列に加えて、スタッカクレーン510Bの
動作終了を待って、空き棚の検索を行い、以後スタッカ
クレーン510Bに別作業が割り付いていなかった場合
と同様の制御を行う。ストッカコントローラ550Bは
ロットAを入出庫口から空き棚へ運ぶ途中で、ロットI
Dを読み込み、ストッカコントローラ550Bは読み込
んだロットIDを設備群管理コントローラ800Bへ通
知すると、設備群管理コントローラ800Bは進度管理
コントローラ900にロットAの入庫を報告する。
【0034】その後は、最終工程まで図27に示すフロ
ーの繰り返しとなる。
【0035】図29は従来の半導体搬送装置の平面図で
あり、従来の半導体製造方法でのキャリア搬送の動線を
示している。前工程のストッカ500から払い出された
キャリア50を、スタッカクレーン510が工程搬送装
置200の搬送台車210から、ストッカ500の棚5
20へ搬送する(動線1210)。スタッカクレーン5
10がストッカ500の棚520から、ストッカ500
の入出庫口530へキャリア50を搬送する(動線12
20)。工程内搬送車310が入出庫口530から、製
造装置700のローダ730へキャリア50を搬送する
(動線1230)。製造装置700での処理終了後、工
程内搬送車310がローダ730から、ストッカ500
の入出庫口530へ搬送する(動線1240)。スタッ
カクレーン510が入出庫口530から、棚520へキ
ャリア50を搬送する(動線1250)。工程間搬送装
置200の搬送台車210の到着を待って、スタッカク
レーン510が棚520から、搬送台車210へキャリ
ア50を搬送し、次工程のストッカ500へ搬送する
(動線1260)。従来の半導体製造方法では、基本的
に上記搬送動作の繰り返しで半導体が製造されていく。
【0036】図29に示す6回の搬送動作の内、スタッ
カクレーン510で行っている4動作は、平均動作時間
20秒以下と短時間だが、コントローラ間通信やインタ
ロック等の回数が多く、動作時間も大きい工程内搬送車
310を使用した2動作は、迎車も含めて平均40秒程
度なので、6動作合計で160秒程度必要になる。ま
た、従来の搬送装置では搬送装置間の受け渡し回数が多
いので、搬送待ち時間が大きくなり、総合的な搬送時間
はさらに大きくなる。上述した従来例ではスライドアー
ム式の工程内搬送車を使用したが、従来の製造装置のロ
ーダは機種毎に、位置、姿勢が異なっているので、異種
装置を同一領域に置く場合は、より複雑なロボットを搭
載した工程内搬送車を使用することが求められ、その複
雑な工程内搬送車での搬送時間は平均90秒程度にな
る。
【0037】第1の実施例の半導体製造ラインを従来の
ものと比較すると、搬送装置や、システムの構成要素が
少なく、機構自体が単純なので、機材の購入や設置等の
導入コストとランニングコストが小さい。また、機材の
納期も短くなり、調整時間も短縮できるので、ラインの
立ち上げ期間も短縮できる。さらに、構成要素が少なく
機構が単純なので、信頼性が高く、搬送装置間の乗り換
え回数が少ないので搬送待ち時間が小さく、また、動作
が単純なので搬送時間も小さい等の利点がある。
【0038】半導体の製造装置は高価なので、半導体製
造ラインでより多くの利益を出すためには装置稼働率を
できるだけ高くする必要がある。このため、従来は製造
装置のロット搬送待ちによる稼働率低下を避けるため
に、次に処理するロット(以下次ロットと称する)を保
管するためのバッファ装置731を、各製造装置毎に設
置したりしていた。しかし、バッファ装置731は各製
造装置毎に個別対応なので高価であり、また、クリーン
ルームの占有面積が大きくなる問題があった。本発明の
搬送保管装置を使用すれば、複数の製造装置でバッファ
装置を共用できるので、バッファ装置分のコストと、ク
レーンルーム占有面積を削減できる。また、従来は各製
造装置毎に次ロットを保管していたので、ライン内の総
仕掛りロット数が増えて工完(新品ウエハ投入から完成
品の払い出しまで)が長くなる問題があったが、複数の
製造装置でバッファ装置を共用すると、複数の製造設備
で次ロットを共有できるため、ライン全体の仕掛りが減
らせるので、工完が短縮する効果もある。また、バッフ
ァ装置共用によって、同種装置の故障発生時のバックア
ップも容易になる利点がある。
【0039】第1の実施例では搬送保管装置100と工
程間搬送装置200を接続した例を示したが、搬送保管
装置100と工程間搬送装置200とを直接接続せず
に、工程間搬送装置200からストッカ、ストッカから
工程内搬送装置、工程内搬送装置から搬送保管装置10
0と接続して、搬送保管装置100を複数の製造装置の
共用バッファ装置として使用することも可能である。
【0040】第1の実施例は同種の製造装置700だけ
を同じ領域に設置した例であるが、連続する工程の製造
装置や検査装置を1台の搬送保管装置100に接続すれ
ば、工程間搬送装置200を使用する搬送時間を削減で
きるので、搬送時間が短縮し、工完が短縮できる。ま
た、搬送保管装置100内に製品の半導体ウエハを収納
したキャリア50だけでなく、QCウエハを収納したキ
ャリア50を保管することも可能であり、その場合、従
来方式に比べて装置QC実施時のQCウエハの搬送待ち
が小さくなるので、装置の稼働率を向上できる。
【0041】第1の実施例では製造装置へのキャリア搬
送がすべてクレーンで行われるため、クレーンが故障し
た場合に搬送手段がなくなってしまい、ラインが停止し
てしまう問題点がある。しかし、本実施例の半導体搬送
装置は従来のものに比べて構成要素数が少なく、機構も
単純なので信頼性が高く、年1回程度の定期メンテナン
スを行えば、ほとんど故障は発生しない。それでも故障
が発生した場合は、予備クレーンと交換して、事前に取
得済みのクレーン毎の機差を調整するオフセット値を設
定すれば、元のクレーンと同様の動作ができるようにし
ているので、ラインの停止時間を最低限に押さえること
ができ、従来よりも安定した半導体製造ラインを提供で
きる。
【0042】第1の実施例では、半導体ウエハをキャリ
アに収納して搬送を行っているが、搬送保管装置100
内部で十分なクリーン度が保てれば、半導体ウエハをキ
ャリアに収めずにウエハ単位で搬送することもできる。
【0043】第1の実施例では、ロットの搬送前に次工
程の製造装置700を割り付け、ロットを供給する場所
の近くの棚120に載置する事によって、搬送時間を低
減していたが、従来例と同様に、棚番順に空き棚を選択
しても、搬送時間が僅かに増加するだけで、本発明の効
果を大きく失うことはない。
【0044】本発明の第2の実施例を図11〜13を用
いて説明する。
【0045】図11、図12、図13はそれぞれ第2の
実施例の半導体搬送装置の、一部内部を透視した斜視
図、一部内部を透視した上面図、一部内部を透視した側
面図である。本実施例が第1の実施例と異なるのは、搬
送保管装置100に工程間搬送装置200とのキャリア
50受け渡し専用の工程間受渡用ロボット115を追加
したところである。
【0046】本実施例でのロットBの流れを以下に説明
する。工程間搬送装置200の搬送台車210で搬送さ
れてきたロットBは、搬送保管装置100の工程間受渡
用ロボット115で仮置き棚121に置かれる。その
後、クレーン110はロットBを仮置き棚121から別
の棚120へ搬送してから、製造装置700のローダ7
30へ搬送を行う。製造装置700での処理終了後、ク
レーン110はロットBを棚120へ搬送し、仮置き棚
122が空いていれば、棚120から仮置き棚122へ
搬送を行う。工程間搬送装置200の搬送台車210が
天井搬送用入出庫口140前に停止すると、工程間受渡
用ロボット115でロットBを仮置き棚122から搬送
台車210に移載する。ロットBは搬送台車210で次
工程へ搬送される。
【0047】上記した第1、第2の実施例を通して説明
されている「棚120」は、保管用棚のことであり、被
処理物(半導体ウエハ)の製造工程または検査工程間
で、被処理物が次工程の処理を行う装置へ移載されるま
で待機するための棚と定義される。それに対し、上記
「仮置き棚121、122」は、被処理物(半導体ウエ
ハ)の搬送過程で被処理物が一時的に置かれる棚と定義
される。
【0048】本実施例では第1の実施例に比べてクレー
ン110の動作回数は変わらないが、工程間受渡用ロボ
ット115の動作が2回増えているので、合計搬送時間
は16秒(8秒×2回)程度増加する。しかし、クレー
ン110が別の動作を実施中でも工程間搬送装置200
の搬送台車210とのキャリア受渡しは工程間受渡用ロ
ボット115が行うため、搬送台車210のキャリア移
載待ち時間を減少できるので、工程間搬送装置200の
負荷を低減できる利点がある。本実施例は、工程間搬送
装置200の負荷が高いラインや、同一搬送保管装置1
00内でのキャリア搬送回数が多い搬送保管装置100
に適用すると効果が大きい。
【0049】本実施例でも第1の実施例の場合と同様
に、搬送保管装置100と工程間搬送装置200とを直
接接続せずに、工程間搬送装置200からストッカ、ス
トッカから工程内搬送装置、工程内搬送装置から搬送保
管装置100と接続して、搬送保管装置100を複数の
製造装置の共用バッファ装置として使用することも可能
である。ただし、この場合の工程間受渡用ロボット11
5は、設置位置を下げて工程内搬送装置300とのキャ
リア50の受け渡しを行うようになる。また、本実施例
でも、異種の製造装置や検査装置を1台の搬送保管装置
100に接続すれば、第1の実施例で説明したのと同様
の効果が期待できる。
【0050】本発明の第3の実施例を図14〜16を用
いて説明する。
【0051】図14、図15、図16はそれぞれ第3の
実施例の半導体搬送装置の断面斜視図、断面平面図、断
面側面図である。本実施例が第1の実施例と異なるのは
搬送保管装置100を長手方向に2つに分割した例であ
る。
【0052】本実施例でのロットの流れは第1の実施例
と同様である。本実施例ではキャリア50保管用の棚1
20が片側だけに設置してあるため、薄型にできるの
で、設置の自由度が高い利点がある。
【0053】本実施例でも搬送保管装置100と工程間
搬送装置200とを直接接続せずに、工程間搬送装置2
00からストッカ、ストッカから工程内搬送装置、工程
内搬送装置から搬送保管装置100と接続して、搬送保
管装置100を複数の製造装置の共用バッファ装置とし
て使用すれば、第1、第2の実施例に比べて小型でスペ
ース効率の良い共用バッファ装置を実現できる。また、
本実施例でも、異種の製造装置や検査装置を1台の搬送
保管装置100に接続すれば、第1の実施例で説明した
のと同様の効果が期待できる。さらに、本実施例にも工
程間受渡用ロボット115を設置すれば、第2の実施例
と同様の効果が期待できる。
【0054】本発明の第4の実施例を図17〜19を用
いて説明する。
【0055】図17、図18、図19はそれぞれ第4の
実施例の半導体搬送装置の断面斜視図、断面平面図、断
面側面図である。本実施例では搬送保管装置100がク
レーチング60を貫通して縦長になり、グレーチング6
0下に床下入出庫口135を設けている。このため、第
1の実施例に比べてキャリア50保管用の棚120の数
を増やすことが可能となる。また、コンクリート床70
上に検査ブース1000を設置し、検査ブース1000
の中には図示しない検査装置を収めている。このため、
製造装置700で処理されたロットを床下入出庫口13
5から払い出し、オペレータ10が検査ブース1000
へ運んで検査を実施することが可能となっている。
【0056】本実施例でもロットの流れは基本的に第1
の実施例と同様であるが、従来は検査を実施する際、ロ
ットを検査装置のある領域まで搬送しなければならなか
ったのが、本実施例では、処理した製造装置700の近
傍の検査ブース1000で検査が可能なので、従来に比
べ工程間搬送回数が減少したり、工完を短縮する効果が
ある。また、検査装置をグレーチング60上に設置して
いた従来に比べ、クリーンルームの有効活用が可能にな
る。
【0057】本実施例でも搬送保管装置100と工程間
搬送装置200とを直接接続せずに、工程間搬送装置2
00からストッカ、ストッカから工程内搬送装置、工程
内搬送装置から搬送保管装置100と接続して、搬送保
管装置100を複数の製造装置の共用バッファ装置とし
て使用することも可能である。また、本実施例でも、異
種の製造装置を1台の搬送保管装置100に接続すれ
ば、第1の実施例で説明したのと同様の効果が期待でき
る。さらに、本実施例にも工程間受渡用ロボット115
を設置すれば、第2の実施例と同様の効果が期待でき
る。
【0058】本発明の第5の実施例を図20〜22を用
いて説明する。
【0059】図20、図21、図22はそれぞれ第5の
実施例の半導体搬送装置の断面斜視図、断面平面図、断
面側面図である。本実施例と第1の実施例との相違点
は、搬送保管装置100に工程間搬送装置200の変わ
りにフロア間搬送装置400が接続している点である。
フロア間搬送装置400はキャリア50を1個づつ搬送
するリフタ410を4台内蔵している。
【0060】本実施例の上階の搬送保管装置100での
ロットの流れは、基本的に第1の実施例での工程間搬送
装置200、搬送台車210と工程間搬送コントローラ
250を、それぞれフロア間搬送装置400、リフタ4
10とフロア間搬送コントローラに置き換えたのと同等
である。
【0061】下階の搬送保管装置100にはフロア間搬
送装置と同時に工程間搬送装置も接続しているので、上
下の搬送保管装置間の搬送だけでなく、水平方向の搬送
保管装置間の搬送も可能になっている。
【0062】本実施例でも搬送保管装置100と工程間
搬送装置200またはフロア間搬送装置400とを直接
接続せずに、工程間搬送装置200またはフロア間搬送
装置400からストッカ、ストッカから工程内搬送装
置、工程内搬送装置から搬送保管装置100と接続し
て、搬送保管装置100を複数の製造装置の共用バッフ
ァ装置として使用することも可能である。また、本実施
例でも、異種の製造装置を1台の搬送保管装置100に
接続すれば、第1の実施例で説明したのと同様の効果が
期待できる。さらに、本実施例にも工程間受渡用ロボッ
ト115を設置すれば、第2の実施例と同様の効果が期
待できる。また、本実施例でもクレーチング60下に搬
送保管装置100を延長して、検査ブース1000を設
置すれば、第4の実施例と同様の効果が期待できる。
【0063】図40、図41を用いて、本発明の第6の
実施例である、液晶パネル製造ラインについて説明す
る。本実施例は、半導体ウエハの数倍の大きさである液
晶パネルの製造ラインなので、半導体製造ラインを具体
化した第1の実施例に比べ、キャリア50、クレーン1
10、棚120、製造装置700等が大きくなってい
る。
【0064】図40、図41はそれぞれ、本実施例の液
晶パネル製造ラインの上面図および、断面側面図であ
る。本実施例が第1の実施例と異なる点は、本実施例に
は工程間搬送装置がなく、1台の搬送保管装置100
に、製造ラインのすべての製造装置700が接続してい
る点である。
【0065】液晶基板をキャリア50に収めて、搬送保
管装置100に投入し、搬送保管装置100に接続した
製造装置700で順次処理を実施することで、液晶パネ
ルが完成し、搬送保管装置100から払い出される。
【0066】本発明の対象は、第1の実施例に示すよう
に、対象製品を半導体に限ったものではなく、製造装置
を変更することにより、PDP(Plasma Display Pan
el)、HD(Hard Disk)、磁気ヘッド等の製造ライン
にも適用できる。
【0067】半導体製造工程には、さまざまな検査工程
が入っている。検査工程には、ロット内のウエハ全部を
検査する全数検査と、1ロットからウエハ数枚を抜き取
って行う抜き取り検査とが有る。また、検査工程によっ
ては、毎ロット必ず実施する工程と、数ロットに1ロッ
トの割合で行う工程とが有る。
【0068】以下に検査工程の一例として、1ロットか
らウエハ1枚を抜き取り、毎ロット検査する検査工程に
ついて説明する。
【0069】抜き取り検査を実施する検査装置の1ロッ
ト当たりの処理時間は3分から10分程度であり、製造
装置の1ロット当たりの処理時間に比べて短い。従来の
搬送装置を使用した製造ラインでは、検査装置の処理時
間が短いと、搬送装置による検査装置へのロットの供給
が追いつかずに、検査装置が処理可能な状態でも、ロッ
トがないために検査装置が遊休する時間が多くなる。こ
のため、従来の製造ラインでは検査装置の実際の処理数
が検査装置本来の処理能力に比べて少ないため、製造装
置と同等に高価な検査装置が多く必要になり、ライン全
体のコストが上昇する問題があった。また、検査装置の
遊休時間を短縮するために大容量のバッファ装置を設置
したりしていたので、コストが増加したり、仕掛りが増
加することでウエハの投入から払い出しまでの期間が長
くなる問題があった。
【0070】例えば、製造装置の1ロット処理時間を2
5分、後工程の検査装置の1ロット処理時間を5分と
し、各装置毎の故障、保守、段取り等の製品を処理でき
ない時間を1日当たり4時間に設定した場合、単純に処
理能力のバランスをとると、製造装置5台に対して検査
装置1台の組み合わせとなる(製造装置台数:検査装置
台数が5:1)。しかし、従来の搬送装置を使用する
と、上述の問題のため、例えば、検査装置1台当たりの
製造装置台数を4台または3台に減らしたり、検査装置
に大容量のバッファ装置を設置したりする必要があっ
た。
【0071】第7の実施例として、検査装置へのロット
供給に本発明の搬送装置を使用した例を図42に示す。
本実施例は、図1〜4に示す第1の実施例の6台の製造
装置700の内、1台を検査装置750に換えただけで
ある。搬送保管装置100を使用すれば、従来の搬送装
置に比べ、高速なロット搬送が可能になるので、処理時
間の短い検査装置に対しても、ロットの供給が遅れる可
能性は小さい。また、搬送保管装置100内部には棚1
20が多数あり、この棚120が、従来、検査装置専用
に必要だった大容量バッファの役割を果たすので、ロッ
ト供給の遅れによる検査装置が遊休状態になる可能性
を、更に小さくしている。
【0072】本実施例で1つのキャリアの動作を追うと
以下のようになる(動作1〜6)。
【0073】キャリア50を工程間搬送装置200の搬
送台車210から搬送保管装置100の棚120へ搬送
(動作1)、キャリア50を棚120から製造装置70
0のローダ730へ搬送(動作2)、製造装置700で
処理されたウエハを収めたキャリア50をローダ730
から棚120へ搬送(動作3)、キャリア50を棚12
0から検査装置750のローダ760へ搬送(動作
4)、検査装置750で検査後のウエハを収めたキャリ
ア50をローダ760から棚120へ搬送(動作5)、
キャリア50を棚120から工程間搬送装置200の搬
送台車210へ搬送(動作6)。
【0074】上記6搬送動作はすべてクレーン110で
行われるため、クレーン110の1搬送動作時間は平均
20秒なので、1ロット当たりのクレーンの動作時間は
120秒となる。本実施例の製造装置5台と検査装置1
台による平均処理数は、10ロット/hなので、クレー
ン110の負荷率(実際に搬送している時間÷製品を搬
送可能な時間)は約33%となる。
【0075】クレーンに同時に複数の搬送作業が割りつ
いたときに発生する搬送待ち時間は、クレーンの負荷率
の上昇に伴って、急激に増加するため、各装置へのロッ
ト供給遅れを減少させるには、クレーンの負荷率を約7
0%以下に設定する必要がある。このため、1台の搬送
保管装置に接続できる装置台数はクレーンの負荷率で制
限される。また、1台の搬送保管装置に接続する検査装
置は1台に限定するものではなく、クレーンの負荷率
と、各装置の処理能力比とによっては、例えば、検査装
置2台と製造装置5台等の組み合わせも可能である。
【0076】製造装置と検査装置の台数の比が整数にな
らない場合は、製造装置台数を整数にした比率で、検査
装置台数を単純に四捨五入するのではなく、小数点以下
を繰り上げた台数にする(例えば、製造装置台数:検査
装置台数が5:1.4の場合には、製造装置が5台、検
査装置が2台にする)方が利点が多い。実際のラインで
は被処理物の流れに、ばらつきが有り、等間隔で被処理
物が搬送されることはない。平均的な能力バランスだけ
を考慮し、前記比率の小数点以下を四捨五入した台数の
検査装置を設置した場合、各装置が安定して稼働してい
れば各装置の能力バランスはとれているが、台数が少な
い検査装置が故障、保守等で停止した時、その前後工程
の装置を遊休させないために多くの仕掛りが必要にな
る。検査装置を前記比率の小数点以下を繰り上げた台数
設置した場合、台数の少ない検査装置の台数が増加し、
装置故障などが発生した時にライン内の被処理物の流れ
全体を平準化できるので、ライン全体の仕掛りを少なく
でき、工間を短縮する効果がある。
【0077】本実施例では全ロットを検査する検査工程
について記述したが、数ロット(例えば4ロット)に1
ロットの頻度で行う検査工程でも、1回の検査時間をそ
のロット数(例えば4)で割れば、全ロットを検査した
場合と同等に扱え、同様の効果が期待できる。
【0078】本実施例は半導体の製造ラインについて説
明したが、製造装置と検査装置とを変更することによ
り、PDP(Plasma Display Panel)、HD(Hard
Disk)、磁気ヘッド等の製造ラインにも適用できる。
【0079】図43、44を用いて本発明の第8の実施
例を説明する。図43は塗布現像装置810と露光装置
830とを接続した塗布露光現像一貫装置の一部内部を
透過した上面図であり、図44は本発明の搬送保管装置
を使用した第8の実施例の半導体搬送装置を示す上面図
である。
【0080】まず、図43を用いて露光工程に使用する
塗布現像装置810と露光装置830とについて説明す
る。 塗布現像装置810のローダ811にはウエハキ
ャリアを4個搭載可能である。塗布現像装置810の内
部には、ウエハにレジストを塗布する塗布室813、8
14、感光後レジストを現像する現像室815、81
6、レジストを硬化させるベーク室818、ウエハを一
時置きするためのウエハステージ817、内部バッファ
820、ウエハ搬送用の搬送ロボットA812、搬送ロ
ボットB819、搬送ロボットC821が設置してあ
る。
【0081】露光装置830の内部には、ウエハ搬送用
の搬送ロボット831、レジストを感光させる露光室8
32が設置してある。
【0082】処理のフローを以下に説明する。ウエハを
塗布現像装置810のローダ811上のウエハキャリア
から搬送ロボットA812で搬送ロボットB819が受
け取れる位置まで搬送し、その後、搬送ロボットB81
9が搬送ロボットA812上のウエハを塗布室813へ
搬送してウエハ表面にレジストを塗布する。レジストを
塗布されたウエハを搬送ロボットA812で内部バッフ
ァ820に搬送し、該ウエハを搬送ロボットC821で
ウエハステージ817へ搬送する。露光装置830内の
搬送ロボット831がウエハステージ817上のウエハ
を露光室へ搬送し、露光室で処理されたウエハを搬送ロ
ボット831がウエハステージ817へ搬送する。な
お、ウエハステージは上下2段になっていて、各段が搬
入、搬出専用になっている。塗布現像装置810と露光
装置830の内部には合わせて50枚程度のウエハが包
含され、各装置が物待ちで待機状態になることを防止し
ている。
【0083】このように、従来は塗布現像装置810と
露光装置830とを接続して、一貫装置として使用する
のが一般的であった。この場合、処理能力が不足する方
の装置台数を増やして生産量を確保するので、塗布現像
装置と露光装置の台数を同数にする必要が有り、無駄が
あった。例えば1ロット25枚のウエハ処理にかかる時
間が、塗布40分、露光60分、現像40分とした場
合、60分当たり3ロットの処理能力が必要な生産ライ
ンでは塗布現像装置2台、露光装置3台で十分なとこ
ろ、従来は塗布現像装置3台、露光装置3台が必要だっ
た。本発明の搬送保管装置を使用すれば、塗布現像装置
と露光装置間のウエハキャリア搬送を高速に、しかも安
価に実現できるので、塗布現像装置と露光装置とを分離
して配置可能となり、図44のように塗布現像装置2
台、露光装置3台を組み合わることで、投資金額を抑え
ながら、十分な生産量を確保した生産ラインを構築でき
る。
【0084】前述したように塗布現像装置と露光装置の
内部には50枚程度の処理中ウエハが包含されている。
多品種少数ロット生産時、例えばウエハキャリア中にウ
エハが3枚しか入っていない場合、ローダ811が4個
のウエハキャリアで一杯になっていても、塗布現像装置
810と露光装置830の内部には12枚のウエハしか
なく、処理室に空きが出来てしまい、各装置の出力ウエ
ハ枚数が減少してしまう。
【0085】本発明の搬送保管装置を使用すれば、高速
搬送が可能なので、ウエハ処理中に空になったウエハキ
ャリアを棚に一時待避して、別のウエハキャリアをロー
ダに搬送することで、各装置内部に空きを作ることな
く、処理が可能となる。当然この場合、処理済みのウエ
ハが払い出される前に一時待避したウエハキャリアをロ
ーダに再度搬送する必要がある。
【0086】図30に本発明の搬送保管装置100を使
った半導体製造ライン全体をあらわす斜視図を示す。本
実施例は多数の搬送保管装置100間を、多くのフロア
間搬送装置400と、1階と2階の間に挟まれた工程間
搬送装置200で接続した例である。
【0087】従来の半導体製造ラインでは、製造装置が
設置されているフロア毎に工程間搬送装置を設置し、フ
ロア間搬送装置は少数しか設置していなかった。このた
め、工程間搬送装置に搬送台車の渋滞が発生して、搬送
能力が落ちたり、搬送時間が増える問題があった。ま
た、工程間搬送装置は同程度の搬送能力を有するフロア
間搬送装置に比べて高価なので、投資金額が大きくなる
問題があった。
【0088】本実施例のように連続する工程の製造装置
を上下に配置することで垂直の搬送回数を増加させ、水
平移動による搬送回数を減少させると、渋滞の発生しや
すい工程間搬送装置200の負荷が下がるので、搬送時
間を短縮できる。なお、搬送時間が短縮できるので、製
品の工完も短縮できる。また、比較的高価な工程間搬送
装置を複数フロアで共有して、比較的安価なフロア間搬
送装置を増やすことで、ライン全体の投資金額を縮小で
きる。
【0089】図30の実施例ではすべての製造装置70
0群に同種の搬送保管装置100を設置しているが、本
発明の第1から第5の実施例の搬送保管装置100を組
み合わせたり、従来の搬送装置を使用することも可能で
ある。
【0090】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ストッカと工程内搬送装置を統合できるため、コストが
小さく、クリーンルームの占有面積が小さく、搬送待ち
時間が少ない半導体搬送装置が提供できる。また、本発
明によれば、搬送時間が短く、信頼性が高い半導体搬送
装置が提供できる。また、本発明によれば、搬送装置の
構成要素を減少できるので、立ち上げ期間が短い半導体
搬送装置が提供できる。
【0091】本発明によれば、搬送装置のコストが小さ
く、信頼性の高い半導体製造方法を提供できる。また、
本発明によれば、クリーンルームの有効活用が可能で、
搬送時間と搬送待ち時間が短い半導体製造方法を提供で
きる。また、本発明によれば、ライン立ち上げ期間が短
く、半導体ウエハ投入から完成品の払い出しまでの期間
も短い半導体製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の半導体搬送装置をあら
わす一部内部を透視した斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施例の半導体搬送装置をあら
わす一部内部を透視した上面図である。
【図3】本発明の第1の実施例の半導体搬送装置をあら
わす一部内部を透視した断面側面図である。
【図4】本発明の第1の実施例の半導体搬送装置をあら
わす側面図である。
【図5】本発明の第1の実施例のクレーンの詳細をあら
わす斜視図である。
【図6】本発明の第1の実施例のキャリア移載動作をあ
らわす平面図と側面図である。
【図7】本発明の第1の実施例の半導体搬送装置の制御
システム構成図である。
【図8】本発明の第1の実施例の半導体製造フローをあ
らわすフローチャートである。
【図9】本発明の第1の実施例の半導体製造方法での通
信内容をあらわす概念図である。
【図10】本発明の第1の実施例の半導体製造方法での
キャリアの動線をあらわす図である。
【図11】本発明の第2の実施例の半導体搬送装置をあ
らわす一部内部を透視した斜視図である。
【図12】本発明の第2の実施例の半導体搬送装置をあ
らわす一部内部を透視した上面図である。
【図13】本発明の第2の実施例の半導体搬送装置をあ
らわす一部内部を透視した側面図である。
【図14】本発明の第3の実施例の半導体搬送装置をあ
らわす一部内部を透視した斜視図である。
【図15】本発明の第3の実施例の半導体搬送装置をあ
らわす一部内部を透視した上面図である。
【図16】本発明の第3の実施例の半導体搬送装置をあ
らわす一部を断面で示した側面図である。
【図17】本発明の第4の実施例の半導体搬送装置をあ
らわす一部内部を透視した斜視図である。
【図18】本発明の第4の実施例の半導体搬送装置をあ
らわす一部内部を透視した上面図である。
【図19】本発明の第4の実施例の半導体搬送装置をあ
らわす一部内部を透視した断面側面図である。
【図20】本発明の第5の実施例の半導体搬送装置をあ
らわす一部内部を透視した斜視図である。
【図21】本発明の第5の実施例の半導体搬送装置をあ
らわす一部内部を透視した上面図である。
【図22】本発明の第5の実施例の半導体搬送装置をあ
らわす断面側面図である。
【図23】従来の半導体搬送装置をあらわす一部内部を
透視した斜視図である。
【図24】従来の半導体搬送装置をあらわす上面図であ
る。
【図25】従来の半導体搬送装置をあらわす一部断面を
示した側面図である。
【図26】従来の半導体搬送装置の制御システム構成図
である。
【図27】従来の半導体製造フローをあらわすフローチ
ャートである。
【図28】従来の半導体製造方法での通信内容をあらわ
す概念図である。
【図29】従来の半導体製造方法でのキャリアの動線を
あらわす図である。
【図30】本発明の半導体搬送装置を使った半導体製造
ライン全体をあらわす斜視図である。
【図31】本発明の第1の実施例の半導体製造フローの
一部をあらわすフローチャートである。
【図32】本発明の第1の実施例の半導体製造フローの
一部をあらわすフローチャートである。
【図33】本発明の第1の実施例の半導体製造フローの
一部をあらわすフローチャートである。
【図34】本発明の第1の実施例の半導体製造フローの
一部をあらわすフローチャートである。
【図35】従来の半導体製造フローの一部をあらわすフ
ローチャートである。
【図36】従来の半導体製造フローの一部をあらわすフ
ローチャートである。
【図37】従来の半導体製造フローの一部をあらわすフ
ローチャートである。
【図38】従来の半導体製造フローの一部をあらわすフ
ローチャートである。
【図39】本発明の第1の実施例の変形で,ハンドとキ
ャリアの形状を変更したクレーンをあらわす斜視図であ
る。
【図40】本発明の第6の実施例の搬送装置をあらわす
上面図である。
【図41】本発明の第6の実施例の搬送装置をあらわす
一部断面を示した側面図である。
【図42】本発明の第7の実施例の半導体搬送装置をあ
らわす一部内部を透視した斜視図である。
【図43】塗布露光現像一貫装置の一例の一部内部を透
視した上面図である。
【図44】本発明の第8の実施例の半導体搬送装置をあ
らわす一部内部を透視した上面図である。
【符号の説明】
オペレータ 10,キャリア 50,グレーチング 6
0,コンクリート床 70,搬送保管装置 100,ク
レーン 110,マスト 111,アーム 112,ハ
ンド 113,走行レール 114,工程間受渡用ロボ
ット 115,棚 120, 仮置き棚 121,仮置
き棚 122,入出庫口 130,床下入出庫口 135,天
井搬送用入出庫口 140,搬送保管装置コントローラ
150,工程間搬送装置 200,搬送台車 21
0,工程間レール 220,工程間搬送コントローラ
250,搬送台車コントローラ 260,工程内搬送装
置 300,工程内搬送車 310,工程内レール 3
20,工程内搬送コントローラ 350,フロア間搬送
装置 400,リフタ 410,ストッカ 500,ス
タッカクレーン 510,棚 520,入出庫口 53
0,天井搬送用入出庫口 540,ストッカコントロー
ラ 550,工程内搬送装置 600,工程内搬送装置
コントローラ 650,製造装置 700,真空ポンプ
710,薬液用配管 720,ローダ 730,バッ
ファ装置731,検査装置750,ローダ760,設備
群管理コントローラ 800,進度管理コントローラ
900,塗布現像装置 810,塗布現像装置のローダ
811,搬送ロボットA 812.塗布室 813〜
814,現像室 815〜816,ウエハステージ 8
17,ベーク室 818,搬送ロボットB 819,内
部バッファ 820,搬送ロボットC 821,露光装
置 830,搬送ロボット 831,露光室 832,
検査ブース 1000,工程間搬送装置の搬送台車から
搬送保管装置の棚へのキャリアの動線 1110,搬送
保管装置の棚から製造装置のローダへのキャリアの動線
1120,製造装置のローダから搬送保管装置の棚へ
のキャリアの動線 1130,搬送保管装置の棚から工
程間搬送装置の搬送台車へのキャリアの動線 114
0,工程間搬送装置の搬送台車からストッカの棚へのキ
ャリアの動線 1210,ストッカの棚からストッカの
入出庫口へのキャリアの動線 1220,ストッカの入
出庫口から製造装置のローダへのキャリアの動線 12
30,製造装置のローダからストッカの入出庫口へのキ
ャリアの動線 1240,ストッカの入出庫口からスト
ッカの棚へのキャリアの動線 1250,ストッカの棚
から工程間搬送装置の搬送台車へのキャリアの動線 1
260。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 脇山 史敏 東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地 株式会社日立製作所内 (72)発明者 清水 道行 東京都小平市上水本町五丁目20番1号 株 式会社日立製作所半導体事業本部内 (72)発明者 柳生 充泰 東京都小平市上水本町五丁目20番1号 株 式会社日立製作所半導体事業本部内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被処理物、または少なくとも1個の被処理
    物を収納したキャリアを保持するハンドを少なくとも1
    個備え、前記被処理物、または前記キャリアを保持して
    搬送可能であり、前記被処理物、または前記キャリアを
    前記ハンドの可動範囲内の任意の位置へ載置することが
    可能な搬送移載機構を備え、前記搬送移載機構のハンド
    の到達範囲内に、ワーク受け渡し部を設けた少なくとも
    1台の製造装置、または検査装置が接続され、前記搬送
    移載機構のハンドの到達範囲内に、前記被処理物、また
    はキャリアを保管する棚と、前記搬送移載機構のハンド
    が到達可能な範囲、及び前記搬送移載機構に接続される
    前記製造装置、または検査装置の中を管理領域として、
    その領域内に在る前記被処理物、または前記キャリア内
    の被処理物の存在位置情報、及び処理情報を管理するコ
    ントローラとを更に備え、前記コントローラが、前記領
    域内に在る前記被処理物、または前記キャリア内の被処
    理物の中で、次に処理すべき、又は棚へ保管すべき被処
    理物を決定し、前記コントローラの指示に従って前記搬
    送移載機構が、前記製造装置または検査装置のワーク受
    け渡し部の間を、又は前記棚と前記ワーク受け渡し部と
    の間を、前記決定された被処理物またはキャリア内の被
    処理物を搬送する、ことを特徴とする搬送装置。
  2. 【請求項2】前記搬送移載機構は、被処理物またはキャ
    リアを保持する前記ハンドと、前記ハンドを水平方向に
    移動するアームと、前記アームを昇降させるマストと、
    前記マストを走行させる走行部とを備えていることを特
    徴とする請求項1に記載の搬送装置。
  3. 【請求項3】前記搬送移載機構の動作領域、および前記
    棚を、外部領域からのオペレータの侵入から隔離する手
    段とを更に備えたことを特徴とする請求項1、または請
    求項2に記載の搬送装置。
  4. 【請求項4】前記被処理物が半導体ウエハであることを
    特徴とする請求項1に記載の搬送装置。
  5. 【請求項5】前記被処理物が液晶、PDP(Plasma Disp
    lay Panel)、HD(Hard Disk)、または磁気ヘッドであ
    ることを特徴とする請求項1に記載の搬送装置。
  6. 【請求項6】前記搬送装置の占有領域が、複数フロアを
    貫通し、各フロア毎に前記キャリアを受け渡し可能な入
    出庫口を有することを特徴とする請求項1に記載の搬送
    装置。
  7. 【請求項7】前記搬送移載機構の走行方向に沿って、前
    記棚を配置したことを特徴とする請求項1に記載の搬送
    装置。
  8. 【請求項8】搬送装置内の搬送移載機構の動作領域およ
    び保管用棚領域を、外部領域からのオペレータの侵入か
    ら隔離して、少なくとも1台の製造装置、または検査装
    置を接続して、前記搬送移載機構のハンドが到達可能な
    範囲、及び前記搬送移載機構に接続される前記製造装
    置、または検査装置の中を管理領域として、その領域内
    に在る前記被処理物、または前記キャリア内の被処理物
    の存在位置情報、及び処理情報を管理して、前記領域内
    に在る前記被処理物、または前記キャリア内の被処理物
    の中で、次に処理すべき、又は棚へ保管すべき被処理物
    を決定し、 処理前若しくは処理後の被処理物を被処理物単位で、ま
    たは所定数単位の被処理物を収納したキャリア単位で、
    前記搬送移載機構により、前記棚から把持し、または前
    記製造装置若しくは検査装置のワーク受け渡し部から回
    収して、搬送して、および前記若しくは他のワーク受け
    渡し部へ供給し、または前記若しくは他の棚へ移載する
    ことを特徴とする製造方法。
  9. 【請求項9】搬送装置内の搬送移載機構の動作領域およ
    び保管用棚領域を、外部領域からのオペレータの侵入か
    ら隔離して、複数の製造装置若しくは検査装置を接続し
    て、前記搬送移載機構が、被処理物を被処理物単位で、
    または所定数単位の被処理物を収納したキャリア単位
    で、入庫口若しくは仮置き棚より受け取り、前記保管用
    棚まで搬送して載置する第1のステップと、前記搬送移
    載機構が、前記保管用棚より、被処理物を被処理物単位
    で、または所定数単位の被処理物を収納したキャリア単
    位で、前記製造装置若しくは検査装置のワーク受け渡し
    部へ搬送して載置する第2のステップと、前記搬送移載
    機構が、前記製造装置若しくは検査装置のワーク受け渡
    し部より、処理済み被処理物を被処理物単位で、または
    所定数単位の被処理物を収納したキャリア単位で、前記
    保管用棚まで搬送して載置する第3のステップと、前記
    搬送移載機構が、前記保管用棚より、前記処理済み被処
    理物を被処理物単位で、または所定数単位の被処理物を
    収納したキャリア単位で、出庫口若しくは仮置き棚まで
    搬送して載置する第4のステップと、を含むことを特徴
    とする製造方法。
  10. 【請求項10】前記被処理物が半導体ウエハであること
    を特徴とする請求項8、または請求項9に記載の製造方
    法。
  11. 【請求項11】前記被処理物が液晶、PDP(Plasma Di
    splay Panel)、HD(Hard Disk)、または磁気ヘッドで
    あることを特徴とする請求項8、または請求項9に記載
    の製造方法。
  12. 【請求項12】処理前、または処理後の被処理物を被処
    理物単位で、または所定数単位の被処理物を収納したキ
    ャリア単位で保管する棚と、 前記被処理物若しくはキャリアを前記棚から把持し、ま
    たは前記製造装置若しくは検査装置のワーク受け渡し部
    から回収して、搬送して、および前記若しくは他のワー
    ク受け渡し部へ供給し、または前記若しくは他の棚へ移
    載する搬送移載機構と、 前記搬送移載機構の動作領域、および前記棚を、外部領
    域からのオペレータの侵入から隔離する手段とを備えた
    ことを特徴とする搬送装置において、 前記搬送装置に製造装置と、前記製造装置で処理した被
    処理物を検査する検査装置とを接続したことを特徴とす
    る搬送装置。
  13. 【請求項13】前記搬送装置に接続する製造装置と、前
    記製造装置で処理した被処理物を検査する検査装置にお
    いて、 前記製造装置の故障・保守・段取り等を考慮した単位時
    間処理能力の逆数を左辺とし、前記検査装置の故障・保
    守・段取り等を考慮した単位時間処理能力の逆数を右辺
    とし、左辺を整数にした比率として、製造装置を前記比
    率の左辺の台数、検査装置を前記比率の右辺の小数点以
    下を繰り上げた台数接続したことを特徴とする請求項1
    2に記載の搬送装置。
  14. 【請求項14】1台の搬送装置に接続する製造装置およ
    び検査装置を、搬送装置の負荷率が70%以下になる台
    数接続したことことを特徴とする請求項13に記載の搬
    送装置。
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