JPH1133281A - 洗濯機 - Google Patents

洗濯機

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Publication number
JPH1133281A
JPH1133281A JP19414697A JP19414697A JPH1133281A JP H1133281 A JPH1133281 A JP H1133281A JP 19414697 A JP19414697 A JP 19414697A JP 19414697 A JP19414697 A JP 19414697A JP H1133281 A JPH1133281 A JP H1133281A
Authority
JP
Japan
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rotor
control lever
rotation
switching member
low speed
Prior art date
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Pending
Application number
JP19414697A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Nishimura
博司 西村
Michiaki Ito
道明 伊藤
Koji Kuno
功二 久野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP19414697A priority Critical patent/JPH1133281A/ja
Publication of JPH1133281A publication Critical patent/JPH1133281A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 全体の軽量化、小形化、並びに騒音の減少を
図り得ると共に、回転力伝達ロスの減少を図り得、さら
にベルトテンション管理も必要とせず、加えて、動作上
の信頼性や耐久性を高く得ることのできるようにする。 【解決手段】 洗い運転時には、モータ21のロータ2
7により撹拌軸18ひいては撹拌体5を直接的に回転駆
動し、脱水運転時には、モータ21のロータ27により
撹拌軸18及び槽軸15ひいては撹拌体5及び回転槽4
の双方を直接的に回転駆動するダイレクトドライブ構造
とした。また、クラッチ31を切換える制御レバー42
が動作されると、その動作後にロータ27が低速にて回
転されるようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は回転槽及び撹拌体の
駆動構造を改良した洗濯機に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来より、洗濯機にお
いては、周知のように、洗い槽兼脱水槽である回転槽の
内部に撹拌体を備え、この撹拌体及び回転槽をモータに
より駆動するようにしている。詳細には、洗い運転時に
は、モータの回転を減速し撹拌体のみに伝達してこれを
回転駆動し、脱水運転時にはモータの回転を減速せずに
撹拌体及び回転槽の両者に伝達してこれらを高速で回転
駆動するようにしている。このような洗濯機において
は、モータから回転槽及び撹拌体までの回転伝達経路中
にベルト伝達機構を備えていると共に、遊星ギアを内蔵
したギア減速機構を備え、また、洗い運転時と脱水運転
時とでモータの回転伝達の切換えを行なうためのクラッ
チを備えている。
【0003】上述のようにモータから回転槽及び撹拌体
までの回転伝達経路中にベルト伝達機構やギア減速機構
等が設けられている従来のものでは、全体重量が重くな
ると共に、全体形状が高さ方向に大形化し、また、ギア
減速機構の動作時にかなり大きな音が発生する。さら
に、動力伝達ロスの問題もあり、ベルトのテンション管
理等の配慮も必要であった。
【0004】本発明は上述の事情に鑑みてなされたもの
であり、従ってその目的は、回転力伝達構成に改良を加
えて、全体の軽量化、小形化、並びに騒音の減少を図る
と共に、回転力伝達ロスの減少を図り、さらにベルトテ
ンション管理も必要とせず、加えて、クラッチの切換動
作の確実性を図る洗濯機を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、外槽
の内部に設けられた回転槽と、この回転槽の内部に設け
られた撹拌体と、前記回転槽に回転力を伝達するための
中空状の槽軸と、この槽軸に挿通され前記撹拌体に回転
力を伝達するための撹拌軸と、前記撹拌軸と同心状態に
設けられたステータと該撹拌軸の下端部に取付けられた
ロータとから構成されたモータと、前記槽軸にこれと一
体回転し得るように設けられたホルダを有すると共に、
静止部位に形成された第1の係合部及び前記ロータに形
成された第2の係合部を有し、前記ホルダにトグル動作
するように設けられこのトグル動作に基いて前記第1の
係合部及び第2の係合部に選択的に係合し第1の係合部
との係合により前記ロータと前記撹拌軸とを連継し第2
の係合部との係合により前記ロータと前記撹拌軸及び槽
軸の双方とを連継する切換部材を有し、駆動源により動
作されてこの切換部材をトグル動作させる制御レバーを
有し、この制御レバーにより前記切換部材を軸方向にト
グル動作させることに基づき洗い運転に際して前記ロー
タと前記撹拌軸とを連継する場合と脱水運転に際して前
記ロータと前記撹拌軸及び槽軸の双方とを連継する場合
とを切換えるクラッチと、前記駆動源を駆動制御して前
記制御レバーを動作させると共に、この制御レバーの動
作後に前記ロータを低速にて回転させるように制御する
クラッチ動作制御手段とを備えてなるところに特徴を有
する。
【0006】この構成においては、洗い運転時には、モ
ータのロータにより撹拌軸ひいては撹拌体を直接的に回
転駆動し、脱水運転時には、モータのロータにより撹拌
軸及び槽軸ひいては撹拌体及び回転槽の双方を直接的に
回転駆動するから、いわゆるダイレクトドライブ構造と
なり、軽量化及び小形化並びに騒音の減少を図り得るよ
うになり、また、回転力伝達ロスの減少が図られ、さら
にベルトテンション管理も必要としなくなる。
【0007】ところで、制御レバーにより切換部材を動
作させる場合、例えば、洗い運転でのクラッチ状態(切
換部材が第1の係合部と係合した状態)から脱水運転で
のクラッチ状態(切換部材が第2の係合部と係合する状
態)に切換えられる時、切換部材と第1の係合部との係
合が解除されて切換部材が第2の係合部と係合すること
になる。この場合、第2の係合部はロータと一体的回転
するものであるから、その位置は不定であり、このた
め、切換部材と第2の係合部との係合が確実になされな
いこともある。
【0008】しかるに上記構成においては、クラッチ動
作制御手段により、制御レバーの動作後に前記ロータを
低速にて回転させるように制御するから、第2の係合部
が切換部材と確実に遭遇するようになり、この結果第2
の係合部と切換部材との係合が確実となり、総じて、ク
ラッチの切換動作が確実となる。さらにこの場合、ロー
タが低速で回転されるから、上述の第2の係合部の切換
部材に対する遭遇が穏やかであり、各部の破損の虞がな
い。
【0009】また、脱水運転でのクラッチ状態(切換部
材が第2の係合部と係合した状態)から洗い運転でのク
ラッチ状態(切換部材が第1の係合部と係合する状態)
に切換えられる時、切換部材と第2の係合部と係合が解
除されて切換部材が第1の係合部と係合することにな
る。この場合、脱水運転によって切換部材はロータと一
体的回転した後であるから、その位置は不定であり、こ
のため、切換部材の位置が、動作後の制御レバーに対し
てずれていて切換部材が動作されず、切換部材と第1の
係合部との係合が確実になされないこともある。
【0010】しかるに上記構成においては、クラッチ動
作制御手段により、制御レバーの動作後にロータを回転
させるように制御するから、切換部材が制御レバーと確
実に遭遇するようになり、この結果第1の係合部と切換
部材との係合が確実となり、総じて、クラッチの切換動
作が確実となる。さらにこの場合も、ロータが低速で回
転されるから、上述の切換部材の第2の係合部に対する
遭遇が穏やかであり、各部の破損の虞がない。
【0011】請求項2の発明は、クラッチ動作制御手段
が、駆動源を駆動制御して制御レバーを動作させると共
に、この制御レバーの動作後にロータを間欠的に低速に
て回転させるように制御する構成であるところに特徴を
有する。この構成においては、ロータが間欠的に回転さ
れるから、切換部材と第1の係合部との係合、及び、切
換部材と第2の係合部との係合がより一層確実になされ
るようになる。
【0012】請求項3の発明は、クラッチ動作制御手段
が、駆動源を駆動制御して制御レバーを動作させると共
に、この制御レバーの動作後にロータを低速にて正回転
及び逆回転を短周期で繰り返すように回転制御する構成
であるところに特徴を有するものである。この構成にお
いては、ロータが正回転及び逆回転を短周期で繰り返す
ように回転制御されるから、切換部材と第1の係合部と
の係合、及び、切換部材と第2の係合部との係合がより
一層確実になされるようになる。
【0013】請求項4の発明は、クラッチ動作制御手段
が、駆動源を駆動制御して制御レバーを動作させると共
に、この制御レバーの動作後にロータを低速にて正回転
及び逆回転を短周期で繰り返すように回転制御し、且つ
正回転の回転量と逆回転の回転量とに差をもたせてロー
タを全体として一方向へ回転させるように制御する構成
であるところに特徴を有する。この構成においては、ロ
ータが小さく正逆回転されながら全体としては一方向へ
回転されるから、切換部材と第1の係合部との係合、及
び、切換部材と第2の係合部との係合がより一層確実に
なされるようになる。
【0014】請求項5の発明は、クラッチ動作制御手段
が、駆動源を駆動制御して制御レバーを動作させると共
に、この制御レバーの動作後にロータを低速にて正回転
及び逆回転を短周期で繰り返すように回転制御し、且つ
正回転の回転量と逆回転の回転量とに増加方向の差及び
減少方向の差をもたせてロータを全体として正回転方向
及び逆回転方向へ回転させるように制御する構成である
ところに特徴を有するものである。この構成において
は、ロータが小さく正逆回転されながら全体としては正
回転方向及び逆回転方向へ回転されるから、切換部材と
第1の係合部との係合、及び、切換部材と第2の係合部
との係合がより一層確実になされるようになる。
【0015】請求項6の発明は、クラッチ動作制御手段
が、駆動源を駆動制御して制御レバーを動作させると共
に、この制御レバーの動作前にロータを低速にて正回転
及び逆回転を短周期で繰り返すように回転させ、制御レ
バーの動作後にロータを低速にて一方向へ回転させるよ
うに制御する構成であるところに特徴を有する。この構
成においては、制御レバーの動作前にロータを低速にて
正回転及び逆回転を短周期で繰り返すように回転させる
から、切換部材と第1の係合部との係合解除、及び、切
換部材と第2の係合部との係合解除が良好に行なわれる
ようになり、これによってもクラッチの切換動作が確実
となる。
【0016】請求項7の発明は、クラッチ動作制御手段
が、駆動源を駆動制御して制御レバーを動作させると共
に、この制御レバーの動作前にロータを低速にて正回転
及び逆回転を短周期で繰り返すように回転させ、制御レ
バーの動作後にロータを低速にて一方向へ回転させ、そ
の後、ロータを低速にて正回転及び逆回転させる構成で
あるところに特徴を有する。この構成においては、切換
部材と第1の係合部との係合解除、及び、切換部材と第
2の係合部との係合解除が良好に行なわれるようにな
り、且つ、切換部材と第1の係合部との係合、及び、切
換部材と第2の係合部との係合も、より一層確実になさ
れるようになる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施例につ
き図1ないし図20を参照しながら説明する。まず図2
には洗濯機全体の構成を示しており、外箱1内に、外槽
2を複数組(1組のみ図示)の弾性吊持機構3を介して
弾性支持している。この外槽2の内部には洗い槽及び脱
水槽を兼ねる回転槽4を配設しており、さらに、この回
転槽4の内部には撹拌体5を配設している。
【0018】上記回転槽4は、上方へ漸次拡開するテー
パ円筒状をなす槽本体4aと、この槽本体4aの内側に
揚水用空隙を形成するように設けた内筒4b、及び槽本
体4a上端部に取付けたバランスリング4cとを有して
構成されている。そして、この回転槽4は回転される
と、内部の水を回転遠心力により揚水して槽本体4a上
部の図示しない脱水孔部から外槽2へ放出するものであ
る。
【0019】また、上記外槽2の底部には槽軸貫通孔部
6を形成すると共に、排水口7を形成しており、排水口
7には排水弁8を具えた排水路9を接続している。上記
排水弁8は後述するギアドモータ43により開閉するよ
うにしている。また、外槽2の底部には補助排水口7a
を形成しており、この補助排水口7aは図示しない連結
ホースを介し前記排水弁8をバイパスして前記排水路9
に接続し、前記回転槽4の回転によってその上部から外
槽2内へ放出された水を排出するようになっている。
【0020】図1に示すように、上記外槽2の外底部に
は機構部ハウジング10を取付けている。この機構部ハ
ウジング10は、上フレーム部10aと下フレーム部1
0bとから成っており、その上フレーム部10aの中央
部には上向きの筒部11を形成していると共に、下フレ
ーム部10bの中央部には下向きの筒部12を形成して
いる。そして、その両筒部11,12にはそれぞれ例え
ばボールベアリングから成る軸受13,14を配設して
いて、これら軸受13,14に中空の槽軸15を挿通し
支承している。また、筒部11には軸受13の上方部に
シール16を嵌着している。
【0021】上記槽軸15の上部にはフランジ部17a
を有する支持筒17を槽軸15と一体回転するように取
付けている。さらに、槽軸15の内部には、撹拌軸18
を例えばメタルから成る軸受18a,18aを介して回
転自在に挿通支承しており、その上端部を支持筒17か
ら突出させ、下端部を槽軸15の下端部から突出させて
いる。しかして、支持筒17のフランジ部17aには前
記回転槽4を一体回転するように取付けており、また、
撹拌軸18の上端部には前記撹拌体5を一体回転するよ
うに取付けている。
【0022】なお、外槽2の内底部には、図2にも示す
ように、排水カバー19を装着しており、これにより、
回転槽4の底部から前記排水口7部分の排水弁8まで通
じる排水通路20を形成している。従って、排水弁8を
閉鎖した状態で回転槽4内へ給水することにより、上記
排水通路20内から回転槽4内に水が溜められ、排水弁
8を開放すると回転槽4内の水を排水通路20を通じ排
水できるようになっている。
【0023】さて、外槽2の外底部の機構部フレーム1
0部分には、ブラシレスモータ形に構成したモータ21
を設けている。すなわち、図1に示すように、機構部フ
レーム10には、撹拌軸18と同心状態にステータ22
をねじ23によって取付けている。このステータ22
は、積層鉄心24と、これのティース部にボビン25a
を介して巻回された巻線25とを有して構成されてい
る。
【0024】上記機構部フレーム10とステータ22と
の間には、図1に示すように、例えばPPS樹脂(ポリ
フェニレンサルファイド樹脂)からなる絶縁体26a、
26bが介在されている。すなわち、ステータ22は上
述したねじ23によって機構部フレーム10に取付けら
れているが、この場合、上方の絶縁体26aは、機構部
フレーム10とステータ22と間、及び、ねじ23上半
部とステータ22との間に介在しており、また、下方の
絶縁体26bは、ねじ23下半部(頭部を含む)とステ
ータ22との間に介在している。さらに上方の絶縁体2
6aは、図7に示すように、ステータ22と図7の位置
状態の後述する制御レバー42との間に介在するように
延出部26Aが形成され、ステータ22と図8の位置状
態の制御レバー42との間に介在するように延出部26
Bが形成されている。
【0025】一方、上記ステータ22とでモータ21を
構成するロータ27は、前記撹拌軸18の下端部にこれ
と一体回転するように取付けている。このロータ27
は、ロータハウジング28と、ロータヨーク29と、ロ
ータマグネット30とを有して構成されている。ロータ
ハウジング28の中心部にはボス部28aを有してお
り、外周端部に断面L字状のマグネット配置部28bを
有している。このマグネット配置部28bの内面には、
上述のロータヨーク29及び1極1個の上記ロータマグ
ネット30を取着している。
【0026】前記機構ハウジング10の下方部にはクラ
ッチ31を設けている。このクラッチ31において、ホ
ルダ32は、槽軸15の下端部外周にこれと一体回転す
るように取付けている。詳細には、図3ないし図5に示
すように、槽軸15の外面には4面に平坦面15aを形
成している。これに対して、ホルダ32は直方体状の例
えば金属ブロックから成るもので、ほゞ中央部に上記槽
軸15の平坦面15a部分と嵌合する嵌合孔32aを形
成している。
【0027】また、このホルダ32の他方側部(図中右
側部)には後述するシャフト36が挿通される挿通孔3
3を形成している。そして、その構成で、ホルダ32
は、嵌合孔32aを槽軸15の4面の平坦面15a部分
に嵌合した上で、ねじ32b(図1参照)にて落ち止め
固定することにより、槽軸15にこれと一体回転するよ
うに取付けている。
【0028】切換部材34は、矩形の枠状に形成してお
り、前記ホルダ32の外周に前記槽軸15の回転方向に
一体回転するように嵌合している。この切換部材34に
おける基端部34aの両側部には、それぞれ上記ホルダ
32の挿通孔33と対応する挿通孔35を形成してお
り、その一方の挿通孔35から丸棒状のシャフト36を
ホルダ32の挿通孔33に回転可能に通して他方の挿通
孔35に嵌着固定することにより、切換部材34とホル
ダ32との間にシャフト36を渡し、このシャフト36
によって、切換部材34をホルダ32に軸方向(この場
合、上下方向)に回動し得るように枢支している。
【0029】さらに、上記切換部材34には、ホルダ3
2との間にコイルばねから成るトグル用のばね37を、
切換部材34に形成した突起34b(図5参照)とホル
ダ32に形成した穴(図示せず)との間に渡して設けて
おり、これによって、切換部材34を軸方向の一方(上
方)の回動位置及び他方(下方)の回動位置に保持する
ようになっている。さらに、この切換部材34の先端部
にはその上下にそれぞれ係合部たる凸部38a,38b
を一体に形成し、先端面部に被操作部39を同じく一体
に形成している。この被操作部39は、上向きのガイド
受面である傾斜面39aを有していると共に、下向きの
ガイド受面である傾斜面39bを有している。これら傾
斜面39a、39bは図5に示すように曲面に形成さ
れ、また、各面39a、39bには低摩擦樹脂たるフッ
素樹脂をコーティングしている。
【0030】さらに、静止部位である前記機構部フレー
ム10の下フレーム部10bには、上記切換部材34の
上部の凸部38aと対応するようにして第1の係合部た
る孔40を形成しており、また、ロータハウンジング2
8の上面には、下部の凸部38bの回転軌跡に対応する
ようにして第2の係合部たる複数の凸部41を形成して
いる。上記孔40の両側には図3に示すように合成樹脂
からなる緩衝用の部材40a、40aが設けられてい
る。
【0031】しかして、洗い運転時には、図1に示すよ
うに、上部の凸部38aと孔40との係合により、槽軸
15を回転しないように固定して、前記ロータ27と前
記撹拌軸18とが連継する状態に留め(もともと一体回
転の関係にある)、一方、脱水運転時には、図14に示
すように、下部の凸部38bと凸部41との係合によ
り、槽軸15とロータ27とを連継し、もって、前記ロ
ータ27と前記撹拌軸18及び槽軸15の双方とを連継
するようになっている。
【0032】図1に示す制御レバー42は、機構部フレ
ーム10に中間支軸42aにより回動可能に設けてお
り、これは、図6に示す制御レバー42の駆動源及び排
水弁駆動手段としてのギアドモータ43の動作に基づい
て矢印A方向及びその反対の矢印B方向へ回動されるよ
うになっている。すなわち、この制御レバー42の後述
するアーム部44cが、連結具43aに連結されてお
り、ギアドモータ43が通電駆動されると、該モータ4
3がワイヤ43bを巻き上げて連結具43aを矢印K方
向へ引く。このK方向への動きにより制御レバー42が
矢印A方向へ回動される。なお、回動後、モータ43が
断電されると、後述するレバーばね51により制御レバ
ー42が矢印B方向へ復帰すると共に、連結具43aも
反矢印K方向へ復帰する。また、ギアドモータ43が上
述のように通電されて連結具43aが矢印K方向へ動か
されると、排水弁8が開放するようになっている(常時
は閉塞状態)。
【0033】この制御レバー42について、図9ないし
図12を参照して詳述する。制御レバー42は、大別す
ると、主動部44と従動部45とから構成されている。
主動部44は、断面逆コ状をなす基部44aと、この基
部44aの下板部44bから図10の左方へ延び且つ上
方へ屈曲するアーム部44cを有する。基部44aの下
板部44b及び上板部44dには、前述の中間支軸42
aを通すための孔部44e(図10参照)が形成されて
いる。また、側板部44fには仮組立て用の係合手段た
る例えば爪部44gが形成されていると共に、アーム部
44c側の端部にばね受け44hが形成されている。
【0034】一方、従動部45は、前記主動部44の基
部44aに外側から嵌まるところの断面逆コ状の基部4
5aに第1のレバー部45bと第2のレバー部45cと
を形成している。そして、第1のレバー部45bの先端
部には、動作部たる傾斜片部45dが形成されていると
共に、その近傍に初期位置決め部45eが形成されてい
る。この初期位置決め部45eには、例えば合成ゴムか
らなる緩衝体46が嵌着固定されている。また、この従
動部45の基部45aの下板部45f及び上板部45g
には中間支軸42aを通すための孔部45hが形成さ
れ、側板部45iには仮組立て用の係合手段たる例えば
係合孔部45jが形成されていると共に、端部にばね受
け45kが形成されている。
【0035】そして、ばね受け44hとばね受け45k
との間には、弾性部材たるコイル形のばね47が調節さ
れている。このばね47は、筒状の合成ゴム等からなる
弾性体47aにより覆われている。さらに、主動部44
の基部44aの側板部44fと、従動部45の基部45
aの側板部45iとの接触箇所には、例えば合成ゴムか
らなる緩衝体48が、側板部44f側に固着されて設け
られている。
【0036】さらに、従動部45の第2のアーム部45
cの先端部には、動作部たる傾斜片49が回動可能(倒
れ可能)に軸支されており、そしてばね49aにより常
時図12の矢印S方向へ付勢されている。また、この矢
印S方向への回動限度位置はストッパ45mによって規
制されるようになっている。この傾斜片49は後述より
明らかとなるが、その上面49bが動作面となってお
り、また、前記傾斜片部45dはその下面45d′が動
作面となっており、各面49b、45d′には低摩擦樹
脂例えばフッ素樹脂がコーティングされている。そのコ
ーティング層を符号50で示している。
【0037】しかして、図10に示すところの、仮組立
て状態の制御レバー42を、予め機構部フレーム10に
取付けた前記中間支軸42aに通して適宜落ち止めする
ことにより制御レバー42が取付けられる。さらにこの
中間支軸42aには、制御レバー42の従動部44と機
構部フレーム10との間にばね力を作用させるレバーば
ね51(図1、図6、図7参照)が設けられており、こ
のばね51により制御レバー42を図6の常時矢印B方
向に付勢している。
【0038】上記制御レバー42は、通常(ギアドモー
タ43断電状態)は、上記レバーばね51により図1、
図6及び図7に示す初期位置にあり、この初期位置で
は、傾斜片49の上面49bと切換部材34の傾斜面3
9bとが当接したときに、この切換部材34の凸部38
aが前記孔40と上下にほぼ対向する位置関係となるよ
うに構成されている。
【0039】しかして、図7の状態から制御レバー42
が矢印A方向へ回動されると、詳細については後述する
が、図4に示すように、傾斜片部45dの下面45d′
が前記切換部材34の被操作部39の傾斜面39aに摺
接して該被操作部39を下方へ押圧することに基づき、
トグル用のばね37のばね力によって、最終的に図14
及び図8に示す状態(切換部材34の下部の凸部38b
をロータ27の凸部41間に係合させて、ロータ27と
撹拌軸18及び槽軸15の双方とを連継する脱水運転時
状態)となる。
【0040】また、この図14及び図8の状態からギア
ドモータ43が断電されてレバーばね51により制御レ
バー42が矢印B方向へ回動されて初期位置に戻される
と、後述するロータ27の低速回転(図4の矢印C方向
への回転)により、傾斜片49の上面49bに前記切換
部材34の被操作部39の傾斜面39bが摺接して該被
操作部39が上方へ押圧することに基づき、トグルばね
37のばね力によって、最終的には、図1及び図7に示
す状態(切換部材34の上部の凸部38aを機構部フレ
ーム10の孔40に係合させて、槽軸15を固定し、ロ
ータ27と撹拌軸18とが連継する洗濯運転時状態)と
なる。なお、制御レバー42が図14及び図8の位置に
あるとき(脱水運転時)には排水弁8が開放されてい
る。
【0041】次に電気的構成を示す図13において、制
御回路52はマイクロコンピュータを主体として構成さ
れており、これには、図示しない操作パネルに設けられ
た各種スイッチを含むスイッチ入力部53からの入力が
与えられると共に、洗濯機蓋1a(図2参照)の開閉を
検出する蓋スイッチ54からの開閉検出信号が与えら
れ、また、回転槽4内の水位を検出する水位センサ55
からの水位検出信号が与えられるようになっている。
【0042】上記制御回路52は、モータ駆動回路56
を介してモータ21を駆動制御すると共に、ギアドモー
タ43を駆動回路57を介し、また回転槽4内に給水す
るための給水弁58を駆動回路59を介してそれぞれ駆
動制御するようになっており、制御回路52における制
御動作は、ROM等の記憶手段により記憶された制御プ
ログラムに従って行なわれるもので、この制御回路52
により、詳述は省略するが、洗い、すすぎ及び脱水の各
運転が実行されるようになっている。また、上記モータ
21にはロータ27の位置検出のための位置検出素子2
1aが複数設けられており、この位置検出素子21aの
位置検出信号は回転速度検出にも用いられるようになっ
ている。なお、洗い運転時には、ロータ27を正逆回転
させるが、この場合、その回転速度は、洗い用回転速度
例えば100〜140r.p.mに設定されるようにな
っており、また、脱水運転時には、ロータ27を一方向
(矢印C方向)へ回転させるが、この場合、その回転速
度は脱水用回転速度例えばほぼ900r.p.m程度に
設定されるようになっている。
【0043】次に、上記構成のものの作用を述べる。洗
い運転開始前においては、ギアドモータ43が断電され
ており、制御レバー42はレバーばね51により矢印B
方向に付勢されいて、図1及び図7に示す初期位置状態
にある。このクラッチ状態は、洗い運転のためのクラッ
チ状態であり、前述のごとく、切換部材34の上部の凸
部38aが機構部フレーム10の孔40に係合して、槽
軸15を固定し、モータ21のロータ27と撹拌軸18
とが連継する状態となっている。
【0044】そして、洗い運転が開始されると、制御回
路52によりモータ21の巻線25が通電制御されるこ
とにより、ロータ27が正方向(図7のC方向)及び逆
方向(図7のD方向)に交互に前述した洗い用回転速度
(100〜140r.p.m)で回転され、従って撹拌
軸18がその正逆両方向に回転される。これにて撹拌体
5が正逆回転され、回転槽4内の水及び洗濯物が流動し
て洗濯物が洗浄される。このような洗い運転時におい
て、回転槽4内の水及び洗濯物の流動により回転槽4が
これら水あるいは洗濯物と共回りしようとするが、これ
はクラッチ31(切換部材34の上部の凸部38aと機
構部フレーム10の孔40との係合による槽軸15の固
定)によって防止される。
【0045】次に、脱水運転が開始される直前(図17
に示す時点t1)には、制御回路52によりギアドモー
タ43が通電され、これにより、制御レバー42が図7
の状態から矢印A方向へ回動され、傾斜片部45dが前
記切換部材34の被操作部39の傾斜面39aに摺接し
て該被操作部39を下方へ押圧する。この後、図17に
示すように、制御回路52は、時点t2において、ロー
タ27に対する正逆回転制御を開始する。この場合、矢
印D及び矢印C方向へ短周期でしかも低速回転(15
r.p.m以下、特には5r.p.m以下が好ましい)
で正逆させる。詳述すると、まず、図18(a)に示す
ように、所定時間例えば160msにおいて矢印C方向
へ回転させ(これにより角度2.5°矢印C方向へ回転
する)、次に所定時間例えば320msにおいて矢印D
方向へ回転させる(これにより角度5.0°矢印D方向
へ回転する)。つまり、矢印C方向への回転量と矢印D
方向への回転量とに差をもたせており、これにより、結
果的には矢印D方向へロータ27がその差分回転され
る。
【0046】制御回路52は、この制御を所定時間例え
ば時間T1において繰り返す。さらにこの時間T1が経
過すると次の時間T2において、図18の(b)に示す
正逆回転制御を行なう。すなわち、時間320msにお
いて矢印C方向へ回転させる(これにより角度5.0°
矢印C方向へ回転する)ことと、時間160msにおい
て矢印D方向へ回転させる(これにより角度2.5°矢
印C方向へ回転する)ことを繰り返す。さらに、この時
間T2が経過すると次の時間T3において最初の制御パ
ターン(図18の(a)に示すパターン)にて制御を行
なう。
【0047】しかして、上述の時点t1において制御レ
バー42が動作されると、このレバー42により切換部
材34がトグル用のばね37のばね力により下方向へト
グル動作する。この時、切換部材34の下部の凸部38
bとロータ27の凸部41間とが対向していれば、切換
部材34の下部の凸部38bがロータ27の凸部41間
に係合して、ロータ27と撹拌軸18及び槽軸15の双
方とを連継する状態となる(図14及び図8参照)。
【0048】ところで、制御レバー42により切換部材
34が下方向へ押圧された時、図15に示すように上記
凸部38bが凸部41に乗り上げた状態となることも予
測される。この状態では、制御レバー42は、図11の
二点鎖線で示すように従動部45が主動部44に対して
折曲された状態となるが、切換部材34を押し下げた状
態にある。この後、上述したように、時点t2でロータ
27が正逆回転制御されるから、凸部38bが凸部41
間に至るようになり、これにて、凸部38bがロータ2
7の凸部41間に嵌入係合するようになる。これにてク
ラッチ動作が確実に行なわれる。この場合、低速度の回
転であるから、切換部材34の凸部38bや相手側であ
る凸部41が破損するようなことはない。この場合、正
回転(矢印C方向)の回転量と逆回転(矢印D方向)の
回転量とに差をもたせてロータ27を全体として矢印D
方向へ回転させるように制御するから、凸部41が切換
部材34の凸部38bに確実に遭遇するようになり、ま
た、ロータ27を全体として矢印C方向(矢印Dとは逆
方向)へも回転させるようにしたから、万一、凸部41
が切換部材34の凸部38bを通過することがあっても
逆回転により遭遇するようになる。もって、クラッチ動
作がさらに確実となるものである。
【0049】なお、図15に示したように上記凸部38
bが凸部41に乗り上げた状態では、制御レバー42が
過剰負荷状態となるが、制御レバー42の主動部44と
従動部45とは回動可能に連結され、主動部44と従動
部45との間には、これらの連結状態を所定状態に保持
する弾性部材たるばね47が設けられているから、従動
部45が主動部44に対して、弾性力に抗して回動する
ことで制御レバー42全体に無理な外力が作用すること
がなく、さらに、従動部45が動作可能となれば、ばね
47のばね力により所定の連結状態を保持して追随する
ようになる。つまり、異常状態から通常状態への復帰動
作も確実となる。
【0050】このようにしてクラッチ動作がなされて、
図14の状態となると、切換部材34は、上述の制御レ
バー42が矢印A方向へ回動したこと、及び該切換部材
34自体が下方へ動作したことにより、制御レバー42
とは当たらない位置状態となる。
【0051】この後、制御回路52は、モータ21の巻
線25を通電制御してロータ27を正方向(図7のC方
向)にのみ高速(前述した脱水用回転速度)で回転させ
る。これにより、槽軸15及び撹拌軸18もその正方向
にのみ一体に回転され、もって、回転槽4及び撹拌体5
が一体に回転される。なお、この脱水運転状態では、制
御レバー42が図8に示す位置にまで回動される。
【0052】この脱水運転が、予め設定された脱水時間
の所定時間前例えば1分前となると、制御回路52は、
モータ21を、これ自身に電気的にブレーキ(電磁ブレ
ーキ)がかかるように制御し、そして、モータ21のロ
ータ27が停止した時点(図19に示す時点t11)に
て、制御回路52は、ロータ27が短周期でしかも低速
で正逆回転制御を例えば2周期分行なう。この正逆回転
制御は、図20に示すように、ロータ27は時間200
msにおいて矢印D方向へ低速回転させた後、時間40
0msにおいて矢印C方向へ低速回転させることを行な
う。そして、時点t12となったところで、ギアドモー
タ43を断電する(制御レバー42を動作させる)。
【0053】これにより、図14及び図8の状態から制
御レバー42がレバーばね51のばね力により矢印B方
向へ回動されて、初期位置に戻る。同時に、この時点t
12で、制御回路52はロータ27を時間T11におい
て矢印C方向へ低速の一定速度で回転させる。そして、
この時間T11が経過した時点t13において、最初の
正逆回転制御と同じパターンでロータ27を正逆回転さ
せる。これらの動作は、脱水運転の前記設定終了時間ま
でに完了するようになっている。
【0054】しかして、上述の時点t11での、制御レ
バー42動作前の正逆回転制御により、切換部材34の
下方の凸部38bに対して、ロータ27の凸部41が正
逆方向に揺すられ、これにより、凸部38bと凸部41
との係合が外れやすくなる。この後、前記時点t12に
おいて、制御レバー42が矢印B方向の回動して、初期
位置に戻る。この時切換部材34が時点11で既に回転
停止しているが、その定位置は不定である。しかし、時
点t12でロータ27が矢印C方向へ低速で回転される
ので、該切換部材34が制御レバー12の被操作部39
の傾斜面39bが、制御レバー42の傾斜面49の上面
49bに遭遇して摺接し、上方への押し上げ力を受け
る。この時、前述したように、凸部38bと凸部41と
の係合が外れやすくなっているから、切換部材34の凸
部38bが凸部41間から抜け出て係合が解除され、も
って、該切換部材34が上方へトグル動作して凸部38
aが孔40に嵌入係合する。
【0055】ここで、万一、凸部38aと孔40との対
応関係が僅かにずれていた場合には、上述の凸部38a
の孔40への嵌入がスムーズにいかないことが懸念され
るが、前述の時点t13からの正逆回転制御により、上
述の凸部38aの孔40への嵌入がスムーズになされ
る。総じて、クラッチ動作が確実になされる。なお、制
御レバー42が初期位置にあるときには、切換部材34
は、これ自身が上方へ動作したことにより、該制御レバ
ー42とは当たらない状態となる。このような脱水運転
のクラッチ状態から洗い運転のクラッチ状態へのクラッ
チ動作により、槽軸15が固定し、ロータ27と撹拌軸
18とが連継するようになる。
【0056】なお、脱水運転中に、使用者が図示しない
一時停止スイッチを操作したり、蓋スイッチ54を開放
操作したりすると、制御回路52は、その時点でモータ
21に電磁ブレーキ制御を行ない、ロータ27が停止し
たところでこの電磁ブレーキを解除する。なお、運転が
再開されることを考慮して、クラッチ31の状態はその
ままとなっているが、一定時間後にはギアドモータ43
を断電するようにしてモータ43の過熱や焼損を防止す
るようにしている。この断電により、制御レバー42が
初期位置に戻される。このとき、ロータ27はブレーキ
解除状態にあることから、この状態で、使用者による洗
濯物の取り出し方によっては、回転槽4が脱水方向と反
対方向(図7の矢印D方向)に回転する(ロータ27が
脱水方向と反対方向に回転する)ことがあり、この場
合、切換部材34の被操作部39が制御レバー42の傾
斜片49と通常とは反対の矢印D方向から遭遇してしま
うことがある。
【0057】この場合、制御レバー42が破損すること
が懸念されるが、本実施例によれば、傾斜片49を所定
方向(図12の反矢印S方向)へ倒れ可能に設けている
から、切換部材34の被操作部39が制御レバー42の
傾斜片49に対して通常とは反対の矢印D方向、すなわ
ち図12の矢印U方向から遭遇すると、傾斜片49がば
ね49aのばね力に抗して図12の反矢印S方向へ逃げ
るように回動する(図16参照)。この結果、切換部材
34の被操作部39が制御レバー42の傾斜片49部分
を通過するようになり、制御レバー42及び切換部材3
4の破損を防止できるようになる。
【0058】このように本構成のものでは、洗い運転時
には、モータ21のロータ27により撹拌軸18ひいて
は撹拌体5を直接的に回転駆動し、脱水運転時には、モ
ータ21のロータ27により撹拌軸18及び槽軸15の
双方ひいては撹拌体5及び回転槽4の双方を直接的に回
転駆動するもので、いわゆるダイレクトドライブ構造と
なり、従来のもののようなベルト伝達機構やギア減速機
構等を要しないから、軽量化及び小形化並びに騒音の減
少を達成することができる。また、回転力伝達ロスの減
少も図られるものであり、さらにベルトテンション管理
等も必要としなくなる。
【0059】ところで、制御レバー42により切換部材
34を動作させる場合、例えば、洗い運転でのクラッチ
状態(切換部材34の凸部38aが第1の係合部である
孔40と係合した状態)から脱水運転でのクラッチ状態
(切換部材34の凸部38bが第2の係合部である凸部
41と係合する状態)に切換えられる時、切換部材34
の凸部38aと孔40と係合が解除されて切換部材34
の凸部38bが凸部41と係合することになる。この場
合、凸部41はロータ27と一体的回転するものである
から、その位置は不定であり、このため、切換部材34
の凸部38bとこの凸部41との係合が確実になされな
いこともある。
【0060】しかるに上記実施例においては、制御回路
52により、制御レバー52の動作後にロータ27を回
転させるように制御するから、凸部41が切換部材34
の凸部38bと確実に遭遇するようになり、この結果、
これらの係合が確実となり、総じて、クラッチ31の切
換動作が確実となる。さらにこの場合、ロータ27が低
速で回転されるから、切換部材34の凸部38bに対す
る凸部41の遭遇が穏やかであり、各部の破損の虞がな
い。
【0061】また、脱水運転でのクラッチ状態から洗い
運転でのクラッチ状態に切換えられる時、切換部材34
の凸部38bと凸部41とが係合が解除されて切換部材
34の凸部38aと孔40とが係合することになる。こ
の場合、脱水運転によって切換部材34はロータ27と
一体的回転した後であるから、その位置は不定であり、
このため、切換部材34の位置が、動作後の制御レバー
42に対してずれていて切換部材34が動作されず、切
換部材34の凸部38a孔40との係合が確実になされ
ないこともある。
【0062】しかるに本実施例によれば、この場合も、
制御レバー42の動作後にロータ27を回転させるよう
に制御するから、切換部材34の傾斜面39bが制御レ
バー42の傾斜片49と確実に遭遇するようになり、こ
の結果孔40と切換部材34の凸部38aとの係合が確
実となり、総じて、クラッチ31の切換動作が確実とな
る。さらにこの場合も、ロータが低速で回転されるか
ら、上述の制御レバー42の傾斜片49に対する切換部
材34の傾斜面39bの遭遇が穏やかであり、また、孔
40に対する切換部材34の凸部38aの嵌入係合動作
も穏やかとなり、もって、各部の破損の虞がない。
【0063】さらに本実施例によれば、制御レバー42
の動作後にロータ27を間欠的に低速にて回転させるよ
うにしたから、切換部材34の凸部38aと孔40との
係合、及び、切換部材34の凸部38bと凸部41との
係合がより一層確実になされ、クラッチ切換動作がより
一層確実となる。特に、ロータ27を、間欠回転させる
際に正回転及び逆回転を短周期で繰り返すように回転制
御するから、上述した係合がより一層確実になされ、ク
ラッチ切換動作が、上述より一層確実となる。
【0064】さらにまた、制御レバー42の動作後にロ
ータ27を低速にて正回転及び逆回転を短周期で繰り返
すように回転制御するのに加え、その正回転の回転量と
逆回転の回転量とに差をもたせてロータ27を全体とし
て一方向へ回転させるようにしたから、クラッチ切換動
作が、上述よりさらに確実となる。またこの場合、正回
転の回転量と逆回転の回転量とに増加方向の差及び減少
方向の差をもたせて、ロータを全体として正回転方向の
みならず逆回転方向へも回転させるようにしたから、ク
ラッチ切換動作が、上述よりさらに確実となる。
【0065】さらに本実施例によれば、制御レバー42
の動作前にロータ27を低速にて正回転及び逆回転を短
周期で繰り返すように回転させ、制御レバー42の動作
後にロータ27を低速にて一方向へ回転させるようにし
たから、切換部材34の凸部38bと凸部41との係合
解除が良好に行なわれるようになり、これによってもク
ラッチ31の切換動作が確実となる。なお、このような
制御は、脱水運転状態から洗い運転へのクラッチ切換の
ときに、行なうようにしたが、逆に、洗い運転状態から
脱水運転へのクラッチ切換のときに、行なうようにして
も良く、この場合、切換部材34の凸部38aと孔40
との係合解除が良好に行なわれ、よって、この場合もク
ラッチ31の切換動作が確実となる。
【0066】さらに、この場合、制御レバー42の動作
後にロータ27を低速にて一方向へ回転させた後、再
度、ロータ27を低速にて正回転及び逆回転させるよう
にしたから、クラッチ31の切換動作が、上述よりさら
に確実となる。なお、本発明は、第2の実施例として示
す図21及び図22に示すように、制御レバー42の動
作(図21の時点t1、図22の時点12)後、一方向
低速回転制御を行なうようにしても良い。
【0067】
【発明の効果】本発明は以上の説明から明らかなよう
に、次の効果を得ることができる。請求項1の発明によ
れば、いわゆるダイレクトドライブ構造となり、軽量化
及び小形化並びに騒音の減少、また、回転力伝達ロスの
減少を図り得、さらにベルトテンション管理も必要とし
なくなる。しかも、制御レバーの動作後にロータを低速
にて回転させるように制御するから、クラッチの切換動
作が確実となり、制御レバーや切換部材等の破損をおそ
れもない。
【0068】請求項2の発明によれば、間欠的な回転に
より、切換部材と第1の係合部との係合、及び、切換部
材と第2の係合部との係合がより一層確実になされ、ク
ラッチの切換動作がより確実となる。請求項3の発明に
よれば、正回転及び逆回転を短周期で繰り返すことによ
り、クラッチの切換動作がより確実となる。請求項4の
発明によれば、正回転及び逆回転を短周期で繰り返し、
且つ正回転の回転量と逆回転の回転量とに差をもたせて
ロータを全体として一方向へ回転させることにより、ク
ラッチの切換動作がより確実となる。請求項5の発明に
よれば、正回転及び逆回転を短周期で繰り返すし、且つ
正回転の回転量と逆回転の回転量とに増加方向の差及び
減少方向の差をもたせてロータを全体として正回転方向
及び逆回転方向へ回転させることにより、クラッチの切
換動作がより確実となる。
【0069】請求項6の発明によれば、制御レバーの動
作前にロータを低速にて正回転及び逆回転を短周期で繰
り返すように回転させ、制御レバーの動作後にロータを
低速にて一方向へ回転させることにより、切換部材と第
1の係合部との係合解除、及び、切換部材と第2の係合
部との係合解除を良好に行なうことができ、これによっ
てもクラッチの切換動作が確実となる。
【0070】請求項7の発明によれば、制御レバーの動
作前にロータを低速にて正回転及び逆回転を短周期で繰
り返すように回転させ、制御レバーの動作後にロータを
低速にて一方向へ回転させ、さらに、その後、ロータを
低速にて正回転及び逆回転させることにより、切換部材
と第1の係合部との係合解除、及び、切換部材と第2の
係合部との係合解除を良好に行なうことができると共
に、切換部材と第1の係合部との係合、及び、切換部材
と第2の係合部との係合も、より一層確実に行なうこと
ができ、もって、クラッチの切換動作が極めて確実とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す主要部分の縦断側
面図
【図2】洗濯機全体の破断側面図
【図3】モータ及びクラッチ部分の分解斜視図
【図4】クラッチ部分の拡大斜視図
【図5】切換部材の斜視図
【図6】ロータを省いて示す水受槽の下面図
【図7】クラッチ部分の下面図
【図8】状態の異なるクラッチ部分の下面図
【図9】制御レバーの斜視図
【図10】制御レバーの側面図
【図11】制御レバーの下面図
【図12】制御レバーの正面図
【図13】電気的構成を示すブロック図
【図14】クラッチ動作状態の異なる主要部分の縦断側
面図
【図15】切換部材が凸部に乗り上げた状態を示す主要
部分の縦断側面図
【図16】切換部材に対する制御レバーの遭遇状態が異
なる主要部分の縦断側面図
【図17】洗い運転状態から脱水運転へのクラッチ切換
動作に伴うロータの回転方向及び回転量を説明するため
のタイムチャート
【図18】正逆パターンを示すための図
【図19】脱水運転状態から洗い運転へのクラッチ切換
動作に伴うロータの回転方向及び回転量を説明するため
のタイムチャート
【図20】正逆パターンを示すための図
【図21】本発明の第2の実施例を示す図17相当図
【図22】図19相当図
【符号の説明】
2は外槽、4は回転槽、5は撹拌体、10は機構部ハウ
ジング、15は槽軸、18は撹拌軸、21はモータ、2
2はステータ、27はロータ、31はクラッチ、32は
ホルダ、33は挿通孔、34は切換レバー(切換部
材)、35は挿通孔、36はシャフト、38a,38b
は凸部(係合部)、39は被操作部、40は孔、41は
凸部、42は制御レバー、43はギアドモータ、44は
主動部、44gは爪部(係合手段)、45は従動部、4
5dは傾斜片部、45eは初期位置決め部、46は緩衝
体、47はばね(弾性部材)、48は緩衝体、49は傾
斜片、51はレバーばね、52は制御回路(クラッチ動
作制御手段)を示す。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外槽の内部に設けられた回転槽と、 この回転槽の内部に設けられた撹拌体と、 前記回転槽に回転力を伝達するための中空状の槽軸と、 この槽軸に挿通され前記撹拌体に回転力を伝達するため
    の撹拌軸と、 前記撹拌軸と同心状態に設けられたステータと該撹拌軸
    の下端部に取付けられたロータとから構成されたモータ
    と、 前記槽軸にこれと一体回転し得るように設けられたホル
    ダを有すると共に、静止部位に形成された第1の係合部
    及び前記ロータに形成された第2の係合部を有し、前記
    ホルダにトグル動作するように設けられこのトグル動作
    に基いて前記第1の係合部及び第2の係合部に選択的に
    係合し第1の係合部との係合により前記ロータと前記撹
    拌軸とを連継し第2の係合部との係合により前記ロータ
    と前記撹拌軸及び槽軸の双方とを連継する切換部材を有
    し、駆動源により動作されてこの切換部材をトグル動作
    させる制御レバーを有し、この制御レバーにより前記切
    換部材を軸方向にトグル動作させることに基づき洗い運
    転に際して前記ロータと前記撹拌軸とを連継する場合と
    脱水運転に際して前記ロータと前記撹拌軸及び槽軸の双
    方とを連継する場合とを切換えるクラッチと、 前記駆動源を駆動制御して前記制御レバーを動作させる
    と共に、この制御レバーの動作後に前記ロータを低速に
    て回転させるように制御するクラッチ動作制御手段とを
    備えてなる洗濯機。
  2. 【請求項2】 クラッチ動作制御手段は、駆動源を駆動
    制御して制御レバーを動作させると共に、この制御レバ
    ーの動作後にロータを間欠的に低速にて回転させるよう
    に制御する構成であることを特徴とする請求項1記載の
    洗濯機。
  3. 【請求項3】 クラッチ動作制御手段は、駆動源を駆動
    制御して制御レバーを動作させると共に、この制御レバ
    ーの動作後にロータを低速にて正回転及び逆回転を短周
    期で繰り返すように回転制御する構成であることを特徴
    とする請求項1記載の洗濯機。
  4. 【請求項4】 クラッチ動作制御手段は、駆動源を駆動
    制御して制御レバーを動作させると共に、この制御レバ
    ーの動作後にロータを低速にて正回転及び逆回転を短周
    期で繰り返すように回転制御し、且つ正回転の回転量と
    逆回転の回転量とに差をもたせてロータを全体として一
    方向へ回転させるように制御する構成であることを特徴
    とする請求項1記載の洗濯機。
  5. 【請求項5】 クラッチ動作制御手段は、駆動源を駆動
    制御して制御レバーを動作させると共に、この制御レバ
    ーの動作後にロータを低速にて正回転及び逆回転を短周
    期で繰り返すように回転制御し、且つ正回転の回転量と
    逆回転の回転量とに増加方向の差及び減少方向の差をも
    たせてロータを全体として正回転方向及び逆回転方向へ
    回転させるように制御する構成であることを特徴とする
    請求項1記載の洗濯機。
  6. 【請求項6】 クラッチ動作制御手段は、駆動源を駆動
    制御して制御レバーを動作させると共に、この制御レバ
    ーの動作前にロータを低速にて正回転及び逆回転を短周
    期で繰り返すように回転させ、制御レバーの動作後にロ
    ータを低速にて一方向へ回転させるように制御する構成
    であることを特徴とする請求項1記載の洗濯機。
  7. 【請求項7】 クラッチ動作制御手段は、駆動源を駆動
    制御して制御レバーを動作させると共に、この制御レバ
    ーの動作前にロータを低速にて正回転及び逆回転を短周
    期で繰り返すように回転させ、制御レバーの動作後にロ
    ータを低速にて一方向へ回転させ、その後、ロータを低
    速にて正回転及び逆回転させる構成であることを特徴と
    する請求項1記載の洗濯機。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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