JPH11332594A - Cd4陽性細胞の分離装置および分離方法 - Google Patents

Cd4陽性細胞の分離装置および分離方法

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JPH11332594A
JPH11332594A JP16302398A JP16302398A JPH11332594A JP H11332594 A JPH11332594 A JP H11332594A JP 16302398 A JP16302398 A JP 16302398A JP 16302398 A JP16302398 A JP 16302398A JP H11332594 A JPH11332594 A JP H11332594A
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JP
Japan
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antibody
cdr
seq
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gly
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JP16302398A
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Mitsuharu Ono
満春 大野
Takayuki Kusaka
孝之 草加
Ikuo Morimoto
幾夫 森本
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 組換え抗体を利用したCD4陽性細胞を分離
検出する装置を提供する。 【解決手段】 抗CD4抗体の遺伝子から産生した組換
え抗体を利用することにより、安全かつ安価なCD4陽
性細胞分離装置あるいはこの装置を使用する分離検出方
法を提供する。 【効果】 従来の方法に比べ抗CD4抗体を大量に生産
することが可能であることから、自己免疫疾患治療を目
的とした自己反応性抗原受容体をもったTリンパ球の捕
集、骨髄移植用細胞からのリンパ球の除去などの分野に
おいて有効である。

Description

【発明の詳細な説明】 【発明の属する技術分野】
【0001】本発明は、ヒトCD4抗原に対する組換え
抗体を利用したヒトCD陽性細胞の分離方法または該細胞
の検出方法、および分離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ヒトCD4は分子量55kDの糖タンパク質
で、モノマーとして細胞膜上に存在し、主としてT細胞
に発現されている。CD4を発現しているT細胞(末梢
T細胞の約65%)はヘルパーT細胞としての性質をも
ち、クラスIIMHC 分子によって提示された抗原を認識す
る。また、CD4はHIV (human immunodeficiency viru
s:エイズウイルス)と結合し、感染の際に受容体とし
て働くことも知られている。免疫系においてヘルパーT
細胞は抗原に対して適切に応答するのに不可欠であり、
B細胞のほとんどの抗体応答に必須のものである。ヘル
パーT細胞は主として抗原提示細胞の表面に結合した非
自己抗原を認識した場合活性化され、インターロイキン
2を分泌してT細胞の増殖を刺激してこれがB細胞の活
性化を補助しており、さらには抗体の産生を促してい
る。またリンパ球を補助するだけでなくγインターフェ
ロンを分泌することによりマクロファージを活性化する
ヘルパーT細胞も存在する。
【0003】健常人では自己障害を防ぐために、自己反
応性抗原受容体を持ったリンパ球クローンの除去(clon
al deletion)、それらの無反応性化(clonal anergy)、
その働きの抑制(suppression)といった様々な機構を用
意している(免疫寛容)。自己免疫疾患の発生に関する
メカニズムはまだ十分には解明されていないが、このよ
うな免疫寛容機構の異常が自己免疫疾患の原因となると
考えられている。自己反応性抗原受容体を持ったリンパ
球クローンはCD4を発現しているヘルパーT細胞だけ
ではないが、ヘルパーT細胞の自己免疫疾患における重
要性は認識されている。
【0004】ある自己免疫疾患の治療方法としては、そ
の症状の程度に応じて副腎皮質ホルモン剤の投与,脾臓
の摘出,免疫抑制剤の投与などが適用される。しかしこ
うした薬物療法や摘脾手術を行なっても、効果的に回復
しない症例も多く存在している。こうした患者に対する
治療方法についても絶対的なものは確立されていないの
が現状であり対策が急がれている。
【0005】自己免疫疾患の他の治療方法として、免疫
吸着カラムを用いた血液の体外循環による自己抗体の吸
着除去も種々試みられている。たとえば免疫グロブリン
と結合性を有するプロテインAを担体に固定化したカラ
ムの適用も検討されている。しかしプロテインAは高価
であり、吸着特異性の点でもあまり優れず、さらには副
作用の生じた症例も報告されており、こうした医療用機
材に利用するには種々の問題点が残されている。
【0006】近年においては、液性因子の血液からの除
去のみならず、血液細胞分離技術が報告されている。し
かし、用いるリガンドによっては抗原との結合性が弱
い、抗原との反応特異性が低いなどの問題により、十分
な細胞除去を期待できない、あるいは目的以外の細胞が
非特異的に吸着されるといった問題がある。
【0007】特開平3-32680 号公報にTリンパ球に親和
性を有するペプチドまたは脂質を固定化した分離材が、
また、特開平6-154316号公報、特開平6-154317号公報、
特開平6-218051号公報、特開平6-269663号公報にはCD
4陽性細胞に親和性を有するペプチドを不織布に固定化
したCD4陽性細胞捕集材がそれぞれ開示されている
が、いずれもリガンドに用いているペプチドの抗原に対
する親和性、特異性に問題があり、十分な細胞吸着能力
を期待できない。特に後者は抗CD4抗体の抗原結合部
位の形成に密接に関係している、相補性決定領域「CDR
」とその間に介在する枠組領域「フレームワーク」の
一部分のペプチドを用いており、一部分だけでは効果的
な抗原結合は望めない。CDR には、H鎖とL鎖のそれぞ
れについて、N末端側から「CDR-1」 「CDR-2」 「CD-3」 と
呼ばれる3つの領域が存在することが知られており、少
なくともH鎖あるいはL鎖の「CDR-1」 「CDR-2」 「CDR-3」
の立体配置が抗体と実質的に同様に保たれていることが
効果的な抗原結合を望む上で必須である。本発明でいう
「実質的に同じ機能」とは、抗原分子上のエピトープ、
抗原との結合力が実質上同じであることをいう。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】抗体は、一般に抗原と
の結合性が強く、かつ特異性が高いことが知られ、医療
への利用が期待されている。しかし、医療機器作成に際
し、抗体の製造に掛かる費用が問題となっている。抗体
を効率よく生産し、医療機器への応用を行うことが必要
である。そのため、抗体を効率よく生産する方法とし
て、組換え抗体を作成する技術を確立し、それを医療機
器へ応用することが期待される。
【0009】
【課題を解決するための手段】モノクローナル抗体の作
製は、通常目的の抗原を免疫した動物よりBリンパ球を
分離し、ミエローマ細胞と融合することによりハイブリ
ドーマを作製することに始まる。次に目的の抗原を用い
たスクリーニングを行い、抗体産生ハイブリドーマを取
得する。この際に抗原との結合性が強く、かつ特異性が
高い抗体を産生するハイブリドーマを取得するためには
数多くの細胞をスクリーニングしなければならず多大な
労力を要する。本発明者らが鋭意検討した結果、H鎖可
変領域のCDR-1、 CDR-2およびCDR-3 がそれぞれ配列表配
列番号:1、2および3に記載のアミノ酸配列であり、
L鎖可変領域のCDR-1、 CDR-2およびCDR-3 がそれぞれ配
列表配列番号:4、5および6に記載のアミノ酸配列で
ある4H5 抗体がヒトCD4抗原に対して特に高い親和性
と特異性をもつ抗体であることを見出した。
【0010】1例を例示すれば、抗ヒトCD4抗体とし
て知られる OKT4A抗体のヒトCD4抗原に対する結合親
和性は、KA=4×108M-1と報告されており(Virginia L.
Pulito ら、The Journal of Immunology, 156 : 2840-
2850 (1996))、故に解離定数(KD:この値が低いほど結
合親和性は高い)は、KD= 2.5×10-9M (1/KA =KDよ
り) 。一方、本明細書中の実施例に記載の通り、 4H5抗
体のヒトCD4抗原に対する解離定数は、KD=8.08×10
-10M (実施例5)である。これは OKT4A抗体より4H5抗
体の方がヒトCD4抗原に対してより強く結合しうるこ
とを示している。4H5抗体を産生するハイブリドーマ、
Mouse-Mouse hybridoma 4H5は、日本国通商産業省工業
技術院生命工学工業技術研究所に、受託番号:FERM P-1
6807として寄託されている。
【0011】生体内に存在する通常の抗体は、抗原特異
的な可変領域塩基配列及び定常領域遺伝子の2つが必要
である。定常領域遺伝子には少数のクラスが知られる
が、H鎖L鎖の可変領域塩基配列は極めて多様性が高
く、目的とする可変領域塩基配列の取得は非常に労力を
要する。しかしながら、遺伝子増幅(PCR)や抗原を用い
た酵素免疫測定法(EIA)による結合実験を駆使すること
により、ハイブリドーマ中の複数の抗体遺伝子の中から
目的であるヒトCD4抗原に対する抗体遺伝子を取得す
るに至り、その遺伝子を組換えてヒトマウスキメラ抗
体、1本鎖抗体を大量に生産することを可能にした。
【0012】通常の抗体は大小2種類のポリペプチドか
らなり、その大きい方のサブユニットを「H鎖」とい
い、小さい方のサブユニットを「L鎖」という。また、
それぞれのペプチドはN末端側に存在して抗原結合部位
を形成する「可変領域」(または「V領域」)と、抗体
のクラス別に一定の「定常領域」(または「Fc」)から
なっている。可変領域は、更に、特に抗原結合部位の形
成に密接に関係している相補性決定領域「CDR 」とその
間に介在する枠組領域「フレームワーク」に分けられ
る。CDR には、H鎖とL鎖のそれぞれについて、N末端
側から「CDR-1」 「CDR-2」 「CDR-3」と呼ばれる3つの領域
が存在することが知られている。図1にIgGの構造模式
図を示す。
【0013】抗体の可変領域を構成するアミノ酸数は、
抗体により異なることが多い。4H5抗体のH鎖の可変部
位のアミノ酸配列は、配列表配列番号:35に示した。配
列表配列番号:35のアミノ酸1位から30位はフレームワ
ーク1、31位から35位はCDR-1 、36位から49位はフレー
ムワーク2、50位から66位はCDR-2 、67位から98位はフ
レームワーク3、99位から 107位はCDR-3、 108位から 1
18位はフレームワーク4を示す。 4H5抗体のL鎖の可変
部位のアミノ酸配列は、配列表配列番号:36に示した。
配列表配列番号:36のアミノ酸1位から23位はフレーム
ワーク1、24位から38位はCDR-1 、39位から53位はフレ
ームワーク2、54位から60位はCDR-2 、61位から92位は
フレームワーク3、93位から 101位はCDR-3、 102位から
111位はフレームワーク4を示す。これらのフレームワ
ークとCDR の境は、Sequences ofProteins of Immunolo
gical Interest, 5th edition, 1991 (USA NIH 発行)
に掲載されたマウス抗体可変領域の遺伝子配列を参考に
して決定した。
【0014】配列表配列番号:7には、配列表配列番
号:35のアミノ酸9位から 118位に相当する核酸塩基配
列を示した。配列表配列番号:8には、配列表配列番
号:36のアミノ酸9位から 111位に相当する核酸塩基配
列を示した。
【0015】本発明は、次の細胞分離装置及びこれを使
用する細胞の分離方法、あるいは検出方法に関する (1) CD4分子に結合するキメラ抗体、1本鎖抗体、ま
たはそれらを組合せた抗体を用いたCD4陽性細胞分離
装置。 (2) H鎖可変領域のCDR-1、 CDR-2およびCDR-3 がそれぞ
れ配列表配列番号:1、2および3に記載のアミノ酸配
列であり、L鎖可変領域のCDR-1、 CDR-2およびCDR-3 が
それぞれ配列表配列番号:4、5および6に記載のアミ
ノ酸配列であり、Fc領域がヒト型であるキメラ抗体を用
いたCD4陽性細胞分離装置。 (3) H鎖可変領域のCDR-1、 CDR-2およびCDR-3 がそれぞ
れ配列表配列番号:1、2および3に記載のアミノ酸配
列であり、L鎖可変領域のCDR-1、 CDR-2およびCDR-3 が
それぞれ配列表配列番号:4、5および6に記載のアミ
ノ酸配列である1本鎖抗体を用いたCD4陽性細胞分離
装置。 (4) キメラ抗体、1本鎖抗体、またはそれらを組み合わ
せた抗体を用いたヒトCD4陽性細胞の分離または検出
方法。 (5) H鎖可変領域のCDR-1、 CDR-2およびCDR-3 がそれぞ
れ配列表配列番号:1、2および3に記載のアミノ酸配
列であり、L鎖可変領域のCDR-1、 CDR-2およびCDR-3 が
それぞれ配列表配列番号:4、5および6に記載のアミ
ノ酸配列であり、Fc領域がヒト型であるキメラ抗体を用
いたヒトCD4陽性細胞の分離または検出方法。 (6) H鎖可変領域のCDR-1、 CDR-2およびCDR-3 がそれぞ
れ配列表配列番号:1、2および3に記載のアミノ酸配
列であり、L鎖可変領域のCDR-1、 CDR-2およびCDR-3 が
それぞれ配列表配列番号:4、5および6に記載のアミ
ノ酸配列を含有する1本鎖抗体を用いたヒトCD4陽性
細胞の分離または検出方法。
【0016】本発明でいう「抗体」とは、通常生体内に
存在する形の抗体の他に、抗体のH鎖もしくはL鎖の可
変領域もしくはその組み合わせで形成される抗原結合部
位を少なくとも1つ含む分子を含む。例えば、H鎖の可
変領域のみ含むペプチド、1組のH鎖断片とL鎖断片か
らなるFab 、2組のH鎖断片とL鎖断片からなる(Fa
b')2、H鎖断片とL鎖断片が同一ペプチド上に直列に結
合した1本鎖抗体「ScFv」なども含まれる。
【0017】本発明でいう「ヒトCD4抗原」とは、Pa
rnes, J.R.によりに報告(Adv. Immunology誌、44巻、 2
65頁、1989年)され、リンパ球上に発現するヘルパーT
細胞の抗原マーカーとして知られている。またCD4抗
原はヒトでは他に単球、マクロファージなどにも発現さ
れている。
【0018】抗体の抗原特異性と抗原への結合の強さ
が、主にCDR のアミノ酸配列によって決定されることは
マウス抗体のヒト化で示されている(Gussow, D. and S
eemann, G., Methods in Enzymology, 203:99-121 (199
1) ; Glaser, S.M. et al., J.Immunology 149:2607-26
14 (1992))。
【0019】COS7細胞による抗体の分泌発現には、種々
のベクターが使用可能であるが(Whittle, N. and Adai
r, J. et al. (1987), Protein Eng., 1 (6), 499-505.
; Sutter, K.D. and Feys, V. et al. (1992), Gene 1
13, 223-30.)、ヒト抗体の発現プラスミド(pG1)を利用
し、ヒト・マウスキメラ抗ヒトCD4抗体を発現し得る
プラスミドpG14H5を作成した。これをCOS7細胞へ遺伝子
導入し、ヒト抗CD4抗体の生産を行える。ここで言
う、ヒト・マウスキメラ抗体とは、可変領域がハイブリ
ドーマ由来のマウス遺伝子配列であり、定常領域がヒト
由来の遺伝子配列から構成される遺伝子によって生産さ
れた抗体を示す。pG1 は、国際公開公報WO95/15393に記
載のpSE プラスミドのヒト Cγ1 の配列に付加された膜
通過ドメイン(TM)を除去して、通常の抗体の様に生体
内に分泌される様改良したプラスミドである。その作成
の詳細は、参考例1として記してある。つまり、ヒト定
常領域をコードする遺伝子配列を有しており、マウス可
変領域遺伝子をつなぐことにより、ヒトマウスキメラ抗
体を発現しうるプラスミドである。
【0020】COS7細胞は通常10%ウシ胎児血清(FBS)加
Dulbecco's Modified Eagle's Medium (DMEM 培地)を
用い、5% CO2存在下37℃で培養する。COS7細胞への遺
伝子導入法や、遺伝子導入後の細胞の育種生産法は、バ
イオマニュアルシリーズ4遺伝子導入と発現・解析法;
横田 祟、新井 賢一 羊土社(1994)等の実験書に記
載されている。COS7細胞への遺伝子導入法は、電気穿孔
法の他、DEAEデキストラン法(Bebbington, C.R. (199
1) ; METHODS : A Companion to Methods in Enzymolog
y, 2 (2), 136-45.) であっても良い。
【0021】本発明では、 pG1に組み込まれた定常領域
遺伝子が Cγ1 であるため、各クローンはIgG1として発
現した。抗体の生産時には、血清由来のウシ抗体の混入
を避けるために、無血清のDMEM培地によって培養するこ
とが望ましい。こうして培養上清中に分泌された抗CD
4抗体は、例えばプロテインAやプロテインGを用いる
一般的な IgG抗体の精製法によって容易に精製すること
ができる。
【0022】工業生産の場合の宿主としてはCHO 細胞、
ミエローマSp 2/0細胞がよく知られている(Xiang, J.
et al. (1990) Mol. Immun., 27, 809 ; Bebbington,
C.R.et al. (1992) Bio/technology, 10, 169 ; Larric
k, J.W. and Wallace, E.F.et al. (1992) Imunol. Re
v. 130, 69-85. ; Deyev, S.M. andLieber, A. et al.
(1994) Appl. Biochem. Biotechnol. 47 (2-3), 143-5
4.)。例えばCHO 細胞では、MTX 等の薬剤により生産性
の高いクローンを選択する方法も報告されており(Bebb
ington, C.R. (1991) METHODS : A Companion to Metho
ds in Enzymology, 2 (2), 136-45.) 、安定な高生産株
が取得できれば、その株を組換え抗ヒトCD4抗体の工
業的生産に利用できる。
【0023】ヒトマウスキメラ抗体は、医薬品として利
用した場合、ヒト体内での抗原性がマウス抗体に較べ極
度に低下しており、より安全性が向上している。通常の
抗体をペプシンなどのプロテアーゼで分解したF(ab')
2 化した場合でもヒトFcを利用した断片は、マウスのも
のに較べ安全性が高い。また、医療機器への応用に際し
ても、リガンドとして利用されている抗体がプロテアー
ゼ等の分解を受け微量に遊離してくる可能性があるが、
そうした分解産物に関してもヒト化されたものは、安全
性が高いといえる。
【0024】1本鎖抗体においては、低分子化すること
により抗原性を低下させ得る効果が期待される。抗体を
パパインなどのプロテアーゼ処理し Fab化した抗体は、
マウスの定常領域を依然として含むが、1本鎖抗体はそ
れらを除いたものであり、抗原性が非常に低くすること
ができ得る。ハイブリドーマから1本鎖抗体を単離する
方法は、Recombinant Phage Antibody System キット
(ファルマシア社)などを利用することが可能な場合も
あるが、生産宿主となる大腸菌にとって該1本鎖抗体が
毒性を持ち、大腸菌の死滅、該1本鎖抗体の分解を起こ
すような場合には、キットを有効に使用できず多くの工
夫を要する。1本鎖抗体は、pSE380プラスミド(インビ
トロジェン社)やpET24d(+) プラスミド(ノバジェン
社)などの誘導性のベクターと宿主となる菌種を検討す
ることにより、調製し得る。また、生産においては、上
述の方法の他、真核細胞発現系、昆虫細胞発現系、酵母
細胞発現系も有効に利用しうる。H鎖及びL鎖を結合す
るリンカーは、(Gly-Gly-Gly-Gly-Ser)×3回繰り返し
の15残基のアミノ酸を使用したが、本配列に限定され
ずに利用することができる。
【0025】本発明で生産した抗体を利用し、CD4陽
性細胞の分離を行うことができる。本発明により、体外
において血液細胞懸濁液から、もしくは体外循環により
血液から効率よくCD4陽性細胞を分離することが可能
となり、分離した細胞もしくはCD4陽性細胞を除去し
た細胞群は、種々の疾患の治療に用いうる。CD4陽性
細胞を除去した細胞混合液、血液製剤の作成、もしくは
CD4陽性細胞を主たる成分とした細胞懸濁液;CD4
陽性細胞製剤の作成を容易に行うことができる。CD4
陽性細胞除去により自己免疫疾患である慢性関節リウマ
チ、多発性硬化症、全身性エリテマトーデスなどの症状
の改善が期待される。
【0026】抗体の形状として、生産抗体分子をそのま
ま利用することも可能であるが、各種プロテアーゼ処理
により得られる抗原結合部位を含む断片である Fab、 F
(ab')2 、FvあるいはFdなども適用することができる。
これらの断片については、「抗体工学入門」(地人書
館)などに説明がされている。その他にも本発明をヒト
体内の血液の体外循環に応用する場合には抗体が血液中
に遊離した際の副作用,抗原性などを考慮して可変領域
以外の部分をヒト型抗体にするようなキメラ抗体を用い
ることも有用である。これら抗体の作製方法は特に限定
されるものではないが、高純度に精製されたものを用い
なければならない。モノクロナール抗体の生産方法は、
通常行なわれているハイブリドーマをマウスの腹腔で増
殖させ腹水から生産された抗体を回収する方法、もしく
は、無血清培地による培養上清から得る方法でよい。断
片ペプチドの場合には抗体分子の酵素処理により得るこ
とができるが、遺伝子工学的な手法により細菌,酵母な
どに産生させることも可能である。これらの方法により
得たモノクローナル抗体、モノクローナル抗体由来抗体
断片、ペプチド等を組み合わせることにより、より強固
な結合性を生じる。
【0027】現在、細胞の分離方法として、抗体を利用
して特異的に目的の細胞だけを分離する方法が開発され
つつある。例えば、蛍光抗体標識細胞分離法,水不溶性
担体に目的細胞と親和性を有するリガンドを固定化しこ
れに目的細胞を直接的または間接的に結合させる方法、
免疫吸着カラムによる分離および免疫磁気ビーズによる
分離法などがある。
【0028】蛍光抗体標識細胞分離法は、最初に細胞混
合液を目的とする細胞に発現されている膜抗原を認識す
る蛍光標識したモノクローナル抗体とインキュベートし
た後、処理した細胞にセルソーターなどでレーザー光を
照射することにより抗体が結合した細胞のみが蛍光を発
することを応用して、蛍光抗体が結合した細胞を分離す
る方法である。
【0029】目的細胞の膜表面に存在する抗原に対する
モノクローナル抗体を直接分離装置表面に固定化して用
いる方法、および最初に細胞混合液を目的細胞上の膜抗
原に結合するモノクローナル抗体とインキュベートし
て、それから細胞表面上の抗体に結合する抗イムノグロ
ブリン抗体のようなリガンドを固定化した細胞分離装置
で処理される方法が国際公開公報WO87-04628に記載され
ている。細胞分離は担体または装置に固定化されたモノ
クローナル抗体に対して、該抗原陽性細胞が直接もしく
は、間接的に結合することで行なわれる細胞分離方法で
ある。これらの方法は、抗体を固定化したプラスチック
シャーレ上で分離されるもので、細胞混合液は最初抗体
を固定化したプラスチックシャーレ上に注がれ、抗体と
目的細胞上の膜抗原とを結合させるためにインキュベー
トされる。インキュベート後プラスチックシャーレを洗
浄して結合していない細胞を除去して分離する。免疫吸
着カラム法は目的細胞上の膜抗原に対する抗体などのリ
ガンドをビーズ表面に固定化しこれをカラムに充填して
細胞分離を行なうものである。
【0030】目的細胞上の膜抗原に対する抗体をビオチ
ン標識したものを細胞混合液中に加えて、インキュベー
トすることにより細胞−抗体−ビオチン結合を形成させ
た後、多孔質アクリルアミドゲルにアビジンを固定化し
たビーズを充填したカラムを通過させビオチン−アビジ
ンの強力な結合を利用して目的細胞をカラム内に結合さ
せて分離する方法が国際公開公報WO91-16116に記載され
ている。免疫磁気ビーズ法は最初に細胞混合液を抗体の
結合した磁気ビーズとインキュベートすることにより目
的細胞を磁気ビーズで標識する。標識後磁気装置を用い
て標識されていない細胞から標識細胞を分離する。しか
し、これらの方法により細胞分離を実行するためには多
量の抗体分子を必要とし、特に医療現場への応用に際し
てはそのコストが問題となる。本発明により生産される
組換え抗体によりそのコストを容易に下げることができ
る。
【0031】同じ細胞を認識する2種類または、2種類
以上の抗体を直接固定化する担体の一つとして、水不溶
性の担体を利用できる。CD4分子と、その他のCD4
陽性細胞に発現する分子、例えばGタンパク共役型レセ
プターで、HIV 感染のセカンドレセプターとして働く、
Fusin (CXCR-4) (Feng, Y ら、Science 、 272 (5263)
巻、872-877,1996年)や、同じく HIV感染のセカンドレ
セプターとして働く、CCR-5 (Deng, Hら、Nature、381
(6584)巻、661-666,1996年)等と組合せも可能である。
これらの分子は発現頻度が少なく、分離効率が悪いが、
CD4分子を認識する抗体と同時にこれらの分子を認識
する抗体を組み合わせることにより、これらの発現細胞
を単離しうる。
【0032】また、目的のCD4陽性細胞にCD4抗体
を反応させておき、結合した抗CD4抗体に対する抗体
を利用して、水不溶性担体に間接的に反応させることも
できる。例えば、あらかじめ細胞に固定化させる抗体に
ビオチンや、磁気ビーズを結合させておき、次にそのビ
オチンや磁気ビーズと結合しやすい物質、例えばアビジ
ンや磁気を結合または含む水不溶性担体と反応させるこ
とにより、容易に細胞が結合した水不溶性担体を回収す
ることができる。また抗体の結合した細胞と、抗イムノ
グロブリン抗体を結合した水不溶性担体と反応させ、水
不溶性担体を洗浄または回収することで選択的に目的の
細胞だけを分離することができる。水不溶性担体である
磁気ビーズに固定化した抗体を利用すれば、磁石等によ
り分離を効率化することもできる。
【0033】本発明に用いられる容器形状として、水不
溶性担体を充填したカラム、フラスコ状あるいは、フラ
スコ状ケースに水不溶性担体を充填したものが例示され
る。これらの容器形状とこれらの抗体を直接または、間
接的に固定化した不溶性担体との組み合わせによりCD
4陽性細胞の分離器を作製しうる。また、これらの分離
器は、細胞懸濁液や、生理食塩水などを流すポンプと組
み合わせることにより、細胞分離システムとして利用性
の高いものにすることができる。
【0034】抗体を水不溶性担体に固定化する際に、抗
体と水不溶性担体との間にスペーサーを介して結合する
ことも有用である。更に、必要に応じて水不溶性担体と
化合物を任意の長さの分子(スペーサー)を介して結合
させてもよい。スペーサーの詳細に関しては、例えば、
「アフィニティクロマトグラフィー」(笠井献一ら、東
京化学同人出版、1991年、 105〜108 頁)を参照するこ
とができる。スペーサーの例として、ポリメチレン鎖及
びポリエチレングリコール鎖等が挙げられる。スペーサ
ーの長さは 500Å以下であることが好ましく、 200Å以
下であることが更に好ましい。スペーサーを介して水不
溶性担体に化合物を結合させる方法としては、例えば、
水不溶性担体としてアガロースを用いる場合、アガロー
スの水酸基とスペーサーとして用いるヘキサメチレンジ
イソシアナートの片側のイソシアナート基を反応、結合
させ、残ったイソシアナート基と抗体のアミノ基、水酸
基又はカルボキシル基等を反応、結合させる方法等が挙
げられる。
【0035】本発明でいう水不溶性担体とは、常温の水
溶液中で固形状態にあるものをいい、いずれの形状であ
ってもよい。形状を例示すると球状、立方状、平面状、
チップ状、繊維状、平膜状、スポンジ状、中空糸状のも
のなどが挙げられる。これらの内、細密充填のしやす
さ、抗体を比較的均質に表面に保持しやすい点、実有効
面積を比較的多く確保できる点、及び細胞懸濁液の流通
面から、球状、粒状及び繊維状のものが望ましい。
【0036】水不溶担体の材質は、表面に抗体を保持で
きるものであれば、無機化合物、有機化合物を問わない
が、細胞懸濁液との接触時に溶出物が少ないこと、形状
の制御がより容易なことから有機高分子化合物が望まし
い。このような例として、ポリプロピレン、ポリスチレ
ン、ポリメタクリレートエステル、ポリアクリレートエ
ステル、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール等のビ
ニル系化合物あるいはその誘導体の重合体及び共重合
体、ナイロン6あるいは66等のポリアミド系化合物、ポ
リエチレンテレフタレート等のポリエステル系化合物、
セルロース等の植物由来の多糖類系化合物等が挙げられ
る。また、これらと磁石を組み合わせて、これらの水不
溶性担体の回収を容易にすることもできる。
【0037】水不溶性担体を修飾し、表面に親水性を付
与することも本発明に好適に用いられる。アルブミン、
グロブリン等の生体由来タンパク質を固定化すること
や、合成官能基を導入することによって、水不溶性担体
表面に親水性を付与しうる。親水性を付与する合成官能
基の例を示すと、繰り返し単位が2から1500のポリエチ
レングリコール鎖、水酸基、アミド基、エーテル基、エ
ステル基がそれに該当する。但し、ポリエチレングリコ
ール鎖と水酸基は結合していても、別に存在しても良
い。親水性を付与するポリエチレングリコール鎖を有す
るモノマーの例を挙げると、メトキシジエチレングリコ
ールメタクリレート、メトキシトリエチレングリコール
メタクリレート等の末端メトキシメタクリレート、メト
キシジエチレングリコールアクリレート、メトキシトリ
エチレングリコールアクリレート等の末端メトキシアク
リレート、及びメチル基の代わりに水素が結合した末端
水酸基を有するメタクリレート及びアクリレート、また
末端に1つ以上の重合性の官能基を有する繰り返し単位
が2〜1500のポリエチレングリコール鎖を有するモノマ
ー全般をさす。更に、担体に直接結合させる場合、繰り
返し単位2〜1500のポリエチレングリコール誘導体も含
まれる。親水性を与えるその他の置換基を有するモノマ
ーの例を示すと、ビニルピロリドン等が挙げられるがこ
れに限定されるものではない。更に重合性官能基は1つ
以上幾つ存在しても良い。重合性の官能基とは、単独ま
たは2つ以上の官能基によって重合できる官能基を指
し、例を挙げるとビニル基、アセチレン基、ジエン基等
の炭素多重結合、エポキシ基、オキセタン基等の環構
造、等が挙げられるがこれに限定されるものではない。
【0038】更に、上記官能基と共に非イオン性官能基
が存在しても良くその例を挙げると、非イオン性官能基
で特に親水性の向上を目的にしたジメチルアミド基、ジ
エチルアミド基、ジイソプロピルアミド基等のアミド
基、ポリエチレンテレフタレート鎖、ポリブチレンテレ
フタレート鎖等の芳香族ポリエステル鎖及び脂肪族ポリ
エステル鎖等のポリエステル鎖、メチレングリコール
鎖、プロピレングリコール等のポリエーテル鎖、ポリカ
ーボネート鎖、等の非イオン性親水性官能基、または、
疎水性付与を目的としたアルキル鎖、弗化アルキル鎖、
アリル鎖等の非イオン性官能基全般を含む。以上の何れ
の官能基が共存しても良いが、好ましくは、非イオン性
親水性官能基を有する場合が良好である。
【0039】水不溶性担体を修飾し、表面に親水性を付
与する方法として、共有結合、イオン結合、放射線やプ
ラズマによるグラフト法、物理吸着、包埋あるいは基材
表面への沈澱不溶化等あらゆる公知の方法を用いること
もできる。従って、高分子化合物やその単量体を放射線
或いはプラズマ等を用いてグラフト重合したり、共有結
合するなどの公知の方法により表面改質(特開平1-2490
63号公報、特開平3-502094号公報)を施す方法は本発明
に好適に用いられる。
【0040】水不溶性担体表面に抗体を固定化する方法
には、化学的あるいは放射線や電子線を用いてのグラフ
ト法によって水不溶性担体表面に抗体を共有結合する方
法、あるいは、化学的方法により水不溶性担体表面の官
能基を介して共有結合する方法などがある。この中で官
能基を介しての共有結合方法が使用時の抗体の溶出の危
険性が無く好ましい。水不溶性担体が被覆層を有する場
合は、その被覆層表面に不溶化することもできる。
【0041】水不溶性担体、あるいはその被覆層表面に
抗体固定化のための活性基を得る方法の一例としてハロ
ゲン化シアン法、エピクロロヒドリン法、ビスエポキシ
ド法、ブロモアセチルブロミド法、ハロゲン化アセトア
ミド法等がある。具体的には、アミノ基、カルボキシル
基、ヒドロキシル基、チオール基、酸無水化物、サクシ
ニルイミド基、置換性ハロゲン基、アルデヒド基、エポ
キシ基、トレシル基などが挙げられる。抗体固定化のし
やすさとして、ブロムシアン法、N-ヒドロサクシンイミ
ド基法、ハロゲン化アセトアミド法が特に望ましい。
【0042】活性基に用いるハロアセトアミノメチル化
剤としては、N-ヒドロキシメチルクロロアセトアミド、
N-ヒドロキシメチルフルオロアセトアミド、N-ヒドロキ
シメチルブロモアセトアミド、N-ヒドロキシメチルヨー
ドアセトアミド等が良好に用いられる。中でも、経済性
及び安定性の面から好ましくは、N-ヒドロキシメチルブ
ロモアセトアミド、N-ヒドロキシメチルヨードアセトア
ミド、等が良好に用いられる。水不溶性担体に導入され
たフルオロ基、クロロ基は活性基導入後に、ヨウ化カリ
ウム或いは臭化カリウムの溶液で処理することで容易に
ヨウ素基或いは臭素基に変換できる。これらの活性基を
導入した水不溶性担体の製造に用いられる酸触媒として
は、強酸特にプロトン酸であれば何れのものでもよい
が、敢えて例を挙げるとトリフルオロメタン、メタン、
ベンゼン、トルエン等のスルホン酸誘導体及び硫酸、塩
化亜鉛、塩化アルミニウム、四塩化スズ等のフリーデル
・クラフツ触媒等が良好に用いられる。
【0043】他の抗体由来の可変領域の遺伝子を組み合
わせることにより、バイスペシフィック抗体、マルチス
ペシフィック抗体の生産も可能となる。マルチスペシフ
ィックとは、異なる抗原もしくはエピトープを認識する
抗原結合部位を少なくとも2種類以上有する抗体を示
す。中でもバイスペシフィックとは、異なる抗原もしく
はエピトープを認識する抗原結合部位を2種類以上有す
る抗体を示す。例えば、通常の抗体の一方の抗原結合部
位がCD4抗原を認識し、もう一方の抗原結合部位をT
リンパ球抗原 CD3等に対するバイスペシフィック化した
ものは、CD4陽性Tリンパ球をより強く認識すること
が可能であると考えられる。 CD3以外にも、汎リンパ球
マーカー例えばCD2, CD5, CD6, CD7などが利用し得る。
これらを組み合わせてIgM として発現させれば、バイス
ペシフィック、マルチスペシフィックの抗体を作成し得
る。こうした生産時にバイスペシフィック化する以外
に、モノクローナル抗体を生産、精製し、その後に抗体
同士を結合させ、バイスペシフィック化、マルチスペシ
フィック化することができる。
【0044】1本鎖抗体の場合において、生産時でのバ
イスペシフィック化、マルチスペシフィック化が可能で
あり、1ペプチド内に複数の抗原認識部位の組み合わせ
のH鎖L鎖を繰り返して並べることにより生産させるこ
とができる。生産、精製後に結合させることもできる。
【0045】これらは、異なる抗原に対してのみなら
ず、同一分子内の異なるエピトープ、例えば異なる抗C
D4抗体を組み合わせることも可能である。抗CD4抗
体は、いくつか報告されている。例えばLeu-3a抗体、Le
u-3b抗体(ベクトンデッキンソン社)、OKT4抗体、OKT4
A 抗体(オーソ社)、T4抗体(コールター社)、MT310
抗体 (ダコ社)、F101-69 抗体、16P25 抗体(バイオシ
ス社)、Edu-2 抗体、MEM-115 抗体(シンバスバイオテ
クノロジー社)、7E14抗体(エクサルフィアコーポレー
ション社)、BL4 抗体、13B8.2抗体(イムノテック
社)、KT69-7抗体(ラブビジョンコーポレーション
社)、B-F51 抗体(プロゲンバイオテクニック社)、BL
-TH4抗体(サンバイオBV社)、94B1抗体、L197抗体、L8
0 抗体、L93 抗体、L201抗体、L34 抗体、L202抗体、L2
00抗体、L252抗体、73F11 抗体、72G4抗体、NUTH1 抗
体、L71 抗体、RFT4抗体、MT151 抗体、MT321 抗体(D.
G. Healey ら、Eur. J. Immunol.誌、21巻、1491頁、19
91年)、OKT4B 抗体、OKT4C 抗体、OKT4D 抗体、OKT4E
抗体、OKT4F 抗体、Q6D3抗体、L77 抗体、L104抗体、L8
3 抗体、L190抗体、L122抗体、L120抗体(Matthias Mer
kenschlager ら、The J.Immunol.誌、 145巻、2839頁、
1990年)などが知られ、これらの抗体遺伝子を単離し、
生産に用いることができる。
【0046】1本鎖抗体のアミノ酸配列は、配列表配列
番号:9および配列番号:10に示した。また、それをコ
ードする核酸配列の例をアミノ酸配列と共に示した。配
列番号:9のアミノ酸配列1位から22位は大腸菌から分
泌用シグナルを含む配列、23位から 133位はL鎖の可変
領域、 134位から 148位はリンカー、 149位から 266位
はH鎖の可変領域、 267位から 305位まではFLAG-tag(2
70位から 277位)、c-myc-tag (281位から 290位)、 H
is×6-tag (296位から 301位)を含む配列を示す。配列
番号:10のアミノ酸配列1位から22位は大腸菌から分泌
用シグナルを含む配列、23位から 140位はH鎖の可変領
域、 141位から 155位はリンカー、 156位から 266位は
L鎖の可変領域、 267位から 305位まではFLAG-tag(270
位から 277位)、c-myc-tag (281位から 290位)、 His
×6-tag (296位から 301位)を含む配列を示す。
【0047】配列番号:9および配列番号:10に記載の
アミノ酸配列1位から20位を欠失させ、大腸菌菌体内に
1本鎖抗体を発現することも可能である。また、配列番
号:9および配列番号:10に記載のアミノ酸配列 267位
から 305位までは、1本鎖抗体の検出および精製のため
の配列であり、欠失あるいは如何なる配列にも置換し得
る。大腸菌からの分泌シグナル及び検出、精製のための
配列を含むベクターの作製は参考例2として示した。配
列番号:9のアミノ酸配列 134位から 148位および配列
番号:10のアミノ酸配列 141位から 155位のリンカー
は、L鎖およびH鎖の可変領域の立体構造を実質的に4H
5 抗体と同等に保持できるものであれば、如何なる配列
にも置換し得る。配列番号:9および配列番号:10に記
載のアミノ酸配列 305位の Lys残基は水不溶性の担体に
固定化する場合に1本鎖抗体分子の方向性を揃えるな
ど、有効に働くが、より固定化効率を上げるために Lys
残基を複数導入することもできる。また、 Cys残基を導
入することも有効である。上述のような改変は遺伝子工
学的手法により容易に実施しうる。
【0048】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を説明する
が、これら実施例は具体例により本発明を更に説明する
ものであって、本発明を限定するものではない。
【参考例1】pG1 プラスミドの調製を行った。膜結合型
ヒト抗体の発現ベクターpSE(国際公開公報WO95/15393)
の膜貫通領域(TM)を除去し、ヒト抗体を分泌発現可能
なベクターを作製した。まず発現ベクターpSE を制限酵
素SalIで消化後、切断末端を平滑化した。この反応は、
DNA Blunting Kit(宝酒造社)を用い、添付のプロトコ
ールに従って操作した。以上の処理を行った発現ベクタ
ーpSE を制限酵素ApaIで消化後、 0.7%アガロースゲル
にて電気泳動し、 Cγ1 遺伝子及び膜貫通領域(TM)を
含む遺伝子領域が欠失した pSEベクター DNAを抽出精製
した。この反応はGeneClean II Kit (Bio 101 社)を用
い、添付のプロトコールに従って操作した。抽出した p
SEベクターの制限酵素切断末端は、ウシアルカリフォス
ファターゼ(宝酒造社)により、自己環化が起きないよ
う処理した。次に、ヒト Cγ1 遺伝子の全長が組み込ま
れたプラスミドDNA pUCCG1を制限酵素KpnI(宝酒造社)
で消化し、切断末端を平滑末端化した後、制限酵素ApaI
で消化した。この反応物を0.7%アガロースゲルにて電
気泳動し、 Cγ1 遺伝子の全長を含む DNA断片を抽出精
製した。この DNA断片と、先の処理を行った pSEベクタ
ーをライゲーションキットVer.2(宝酒造社) を用いて連
結し、連結反応産物を大腸菌 DH5株へ導入した。出現し
たコロニーから数個を選んで培養し、常法に従ってプラ
スミドDNA を抽出精製した。pSE ベクターに存在する適
当な制限酵素を用いてこれらプラスミドの切断パターン
を調べ、予想されたパターンに一致したものを選び出し
た。以上の操作によって得られたプラスミドを pG1とし
た。図2に pG1プラスミドの図を示した。
【0049】
【参考例2】1本鎖抗体(ScFv抗体)を産生するベクタ
ーは、抗CD4抗体遺伝子を導入する前にあらかじめ大
腸菌からの分泌シグナル、及び精製、検出用のtag をコ
ードする配列を含むプラスミドの作成を行った。大腸菌
からの分泌シグナル(PelBタンパク質のシグナル配列)
の取得は、配列表配列番号:21(5'TCATGAAATACCTGCTGC
CGACCGCTGCTGCTGGTCTGCTGCTCCTCGCGGCCCAG 3')及び配列
番号:22(5'TGCGGCCGCAGCCATGGTGTTTGCGGCCATCGCCGGCT
GGGCCGCGAGGAGCAGCA 3')の2種を等量混合し、94℃ 5
分、熱変性後65℃にて5分アニールさせ、72℃ 10分、
GeneAmp PCR Reagent Kit with AmpliTaq DNA Polymera
se (宝酒造社)を用い、ポリメラーゼにより伸長反応を
行った。この断片を TA cloning kit(インビトロジェン
社)を使用し、クローニングした。これにより大腸菌か
らの分泌シグナルをコードするcDNAを取得した。
【0050】精製、検出用のtag をコードする配列の取
得は、配列表配列番号:23(5'TGCGGCCGCAGACTACAAGGAT
GACGATGACAAAGGCTCGAGCGAGCAGAAGCTGA 3')及び配列番
号:24(5'GGTGGGTCGACCTCGAGCCCAGATCCTCTTCGCTGATCAG
CTTCTGCTCGCTCGAGC 3') の2種を等量混合し、94℃ 5
分、熱変性後60℃にて5分アニールさせ、72℃ 10分、
GeneAmp PCR Reagent Kit with Ampli Taq DNA Polymer
ase(宝酒造社)を用い、ポリメラーゼにより伸長反応を
行った。この反応後のサンプルをテンプレートとして、
さらに以下に示すプライマーを用いてPCR 反応を行い、
増幅された断片をTA cloning kit(インビトロジェン
社)を使用し、クローニングした。これにより精製、検
出用のtag をコードするcDNAを取得した。使用したプラ
イマーは配列表配列番号:25(5'TGCGGCCGCAGACTACAAGG
ATG 3') 及び配列番号:26(5'TAAGCTTATCATTTGGTCGA C
CCGTGGTGATGATGATGGTGGGTCGACCTCGAGCC 3') を使用し
た。PCR条件はGeneAmp PCR Reag ent Kit with AmpliTa
q DNA Polymerase(宝酒造社)を用い、94℃ 1分、62℃
1分、72℃ 1分を1サイクルとして、18サイクル行っ
た。PCR装置は、型名DNA Thermal Cycler 480(パーキ
ンエルマー社)を使用した。クローニングした遺伝子
を、大腸菌からの分泌シグナルをコードするcDNAは、制
限酵素BspHI (New England Biolabs社)及びNotI(宝酒
造社)で消化し、精製、検出用のtag をコードするcDNA
は、制限酵素HindIII(宝酒造社)及びNotI(宝酒造社)
で消化した後、 3.5%アガロースゲルにて電気泳動し各
々のDNA 断片を切り出し抽出した。アガロースゲルから
の DNA断片の抽出には、PCRprep(プロメガ社)を用いて
行った。
【0051】pET24d(+) プラスミド(ノバジェン社)は
予め、マルチクローニングサイト中の制限酵素NotIサイ
トから制限酵素Bpu1102Iサイト間の除去を行った。制限
酵素NotI(宝酒造社)及び制限酵素Bpu1102I(宝酒造
社)を用いてpET24d(+) プラスミドを消化し、Klenow f
ragment (New England Biolabs社)とdNTP mixture(宝
酒造社)を用いて添付のプロトコールに従い平滑末端化
した。このプラスミド DNA断片を1%アガロースゲルに
て電気泳動し、切り出し抽出した。これを自己環化させ
ることによって、制限酵素サイトの除去を行ったpET24d
(+) プラスミドを取得した。自己環化は、ライゲーショ
ンVer. 2キット(宝酒造社)を使用した。またアガロー
スゲルからの DNA断片の抽出には、GeneCleanII Kit (B
io 101社)を用い行った。
【0052】pSE380プラスミド(インビトロジェン社)
または上記の制限酵素サイトの除去を行ったpET24d(+)
プラスミドを制限酵素NcoI(宝酒造社)及びHindIII(宝
酒造社)で消化し、 0.8%アガロースゲルにて電気泳動
し、ベクター DNA断片を抽出精製した。前述の制限酵素
消化した大腸菌からの分泌シグナルをコードするcDNA及
び、精製、検出用のtag をコードするcDNAをこのベクタ
ー断片と連結した。各々のライゲーションは、ライゲー
ションVer. 2キット(宝酒造社)を使用した。またアガ
ロースゲルからの DNA断片の抽出には、GeneCleanII Ki
t (Bio 101社)を用い行った。以上の操作により作製し
たScFv抗体産生用プラスミドベクターをpSE380ScFv及び
pET24ScFv とした。図3、図4にそれぞれの概略図を示
した。
【0053】
【実施例1】種々の抗体とヒトCD4との結合親和性を
評価するため、ヒト可溶性CD4の生産と精製を行っ
た。健常人より末梢血15mlを採取し、ハンクスバランス
ド生理食塩水(ギブコ社)で30mlとし、フィコールパッ
ク(ファルマシア社)を10mlずつ分注した遠沈管2本に
静かに13mlずつ重層し、 800回転/分、20分の条件にて
分離し、単核細胞層の細胞を回収した。回収した細胞を
ハンクス液で洗浄した。この細胞1×107 個からmRNAを
QuickPrep mRNA Purification Kit(ファルマシア社)を
使用し、添付の説明書に従って単離した。得られたmRNA
を鋳型として、1st strand cDNA を合成した。これは、
cDNA Synthesis Kit(ファルマシア社)を使用し、添付
の説明書に従い行った。その後、 PCR法により、目的の
遺伝子の開始コドンから膜貫通領域(TM)の前まで増幅
および5'末端側にHindIII サイトの付加、3'末端側にFL
AG-tag配列、ストップコドン、NotIサイトの付加を行っ
た。使用したプライマーは配列表配列番号:11(5'AAGC
TTATGAACCGGGGAGTCCCTTTTA 3')および配列番号:12(5'
GCGGCCGCTCACTTGTCATCGTCGTCCTTGTAGTCTGGCTGCACCGGGGT
GGACCA 3')である。
【0054】PCR条件はGeneAmp PCR Reagent Kit with
AmpliTaq DNA Polymerase(宝酒造社)を用い、94℃ 1
分、57℃ 1分、72℃ 2分を1サイクルとして、30サイク
ル行った。 PCR装置は、型名DNA Thermal Cycler 480
(パーキンエルマー社)を使用した。増幅された遺伝子
断片は、TA cloning kit(インビトロジェン社)を使用
し、クローニングした。塩基配列の決定は DNA シーク
エンサー Ver.1. 2. 0,Model373A (Applied Biosystem
s社)を用い、メーカーのプロトコールに従って行っ
た。標識反応は、Universal M13 Reverse primer(イン
ビトロジェン社)またはUniversal M13 Forward primer
(インビトロジェン社)をプライマーとして、PRISM Re
ady Reaction Dye Deoxy Terminator Cycle Sequencin
g Kit (Applied Biosystems 社)を用い、方法は添付の
プロトコールに従った。染色は、 ABI社のラベリングキ
ットを利用した。得られた遺伝子配列の確認後、真核細
胞発現ベクターであるpcDNA3プラスミド(インビトロジ
ェン社)およびクローニングしたヒト可溶性CD4cDNA を
有するプラスミドを制限酵素HindIII(宝酒造社)と制限
酵素NotI(宝酒造社)を用いて消化し、常法によるアガ
ロースゲル電気泳動後、ベクターおよびヒト可溶性CD4c
DNA を抽出精製した。この反応はGeneCleanII Kit (Bio
101社)を用い、添付のプロトコールに従って操作し
た。これら2つのDNA をライゲーションキットVer. 2
(宝酒造社)を用いて連結し、連結反応産物を大腸菌 D
H5株へ導入した。出現したコロニーから数個を選んで培
養し、常法に従ってプラスミド DNAを抽出精製した。pc
DNA3に存在する適当な制限酵素を用いてこれらプラスミ
ドの切断パターンを調べ、予想されたパターンに一致し
たものを選び出した。
【0055】次に得られたヒト可溶性CD4発現プラス
ミドを、DEAEデキストラン法(Beb-bington, C.R. (199
1) ; METHODS : A Compa-nion to Methods in Enzymolo
gy,2 (2), 136-45.) にてそれぞれCOS7細胞へ導入し
た。COS7細胞を10%ウシ胎児血清(FBS)加Dulbecco's M
odified Eagle's Medium (DMEM) にて、遺伝子組み込み
の4日前に直径 100mmのディッシュあたり約 6.1×105
Cells/10mlとなるよう蒔き直し、培養した。4日後、ま
ず上清を除き、PBS(−)にて細胞を静かに洗浄して、 4
mlの10% FBS加DMEMを加え、次いでDEAEデキストラン/
ヒト可溶性CD4発現プラスミド混合液を細胞へ均一に
ふりかけて、37℃で4時間インキュベ−トした。この混
合液は 20mg/mlのDEAEデキストラン(ファルマシア社)
水溶液と、ヒト可溶性CD4発現プラスミドをTBS(−)
(20mM Tris ・ HCl (pH7.4), 0.15M NaCl)により0.17μg
/μl とした溶液を2:1 (v/v) で混合したものであり、
ディッシュあたり 180μl を添加する。インキュベーシ
ョン後、上清を捨て、10%ジメチルスルフォキシド(DM
SO)添加PBS(−) 5ml を加えて1分静置した。次いで上
清を捨て、PBS(−)で洗浄後、 100μM クロロキン(Sig
ma社)入りの2% FBS添加DMEM 7mlを加え、37℃で3時
間インキュベートした。その後、上清を捨て、PBS(−)
で洗浄して、10% FBS加DMEM 10ml を加え、培養した。
翌日、PBS(−)及びDMEMにて、 FBS加DMEMをよく除去し
た後、無血清のDMEM 10mlを加え、生産を開始した。
【0056】生産開始から3日後培養上清を回収し、以
後約2週間生産を続けた。得られた培養上清を集め、抗
FLAG-M2 ゲル(イーストマンケミカル社)カラムクロマ
トグラフィーにより精製し、これをヒト可溶性CD4の
精製標品とした。
【0057】
【実施例2】抗ヒトCD4抗体産生ハイブリドーマ4H5
(受託番号FERM P-16807) は、10%FBS (ICN社)を添加
したDMEM培地(GIBCO社)で培養した。あらかじめハイブ
リドーマは、限界希釈法で、クローンを分離したのち、
培養上清をヒト可溶性CD4(リプリジェン社)を固相
化した ELISA法にてヒト可溶性CD4への結合性の高い
クローンを選択した。この細胞1×107 個からmRNAをQu
ickPrep mRNA Purification Kit(ファルマシア社)を使
用し、添付の説明書に従って単離した。得られたmRNAを
鋳型として、1st strand cDNA を合成した。これは、cD
NA Synthesis Kit(ファルマシア社)を使用し、添付の
説明書に従い行った。その後、 PCR法により、上記で取
得したcDNAをテンプレートとして、目的の遺伝子の増幅
を行った。
【0058】H鎖の取得に関しプライマーは、Mouse Ig
-Prime Kit(ノバジェン社)を使用し、配列表配列番
号:13(5'GGGAATTCATGRAATGSASCTGGGTYWTYCTCTT 3')及
び配列番号:14(5'CCCAAGCTTCCAGGGRCCARKGGATARACNGR
TGG 3') の配列を持つプライマーから遺伝子が増幅され
た。 PCR条件は、GeneAmp PCR Reagent Kit with Ampli
Taq DNA Polymerase(宝酒造社)を用い、94℃ 1分、50
℃ 1分、72℃ 2分を1サイクルとして、30サイクル行っ
た。 PCR装置は、型名DNA Thermal Cycler 480(パーキ
ンエルマー社)を使用した。増幅された遺伝子断片は、
TA cloning kit(インビトロジェン社)を使用し、クロ
ーニングした。
【0059】L鎖の取得に関し、予めL鎖ペプチドのN
末端アミノ酸配列をプロテインシーケンサー(Applied
Biosystems社 492 Protein Sequencer) により、N末端
から15残基を添付のプロトコールに従って決定した。セ
ンスプライマーは、このN末端アミノ酸配列を基にコー
ドしうる塩基配列を複数合成した。アンチセンスプライ
マーは、マウス抗体遺伝子cDNAが合成しうる配列候補を
Sequences of Proteins of Immunological Interest, 5
th edition, 1991(USA NIH 発行)に掲載されたマウス
抗体可変領域の遺伝子配列を参考にして複数合成した。
それらセンスプライマーとアンチセンスプライマーを組
み合わせた PCR法を行った。配列表配列番号:15(5'TG
TGCCCTCGAGCTNACNCARAGYCCNGC 3') 及び配列番号:16
(5'ATGGATACTAGTGGTGCAGCATCAGCCC 3')の配列を持つプ
ライマーからL鎖可変領域遺伝子(部分長)が増幅され
た。 PCR条件はGeneAmp PCR Reagent Kit with AmpliTa
q DNA Polymerase(宝酒造社)を用い、94℃ 1分、55℃
1分、72℃ 2分を1サイクルとして、30サイクル行っ
た。 PCR装置は、型名DNA Thermal Cycler 480(パーキ
ンエルマー社)を使用した。増幅された遺伝子断片は、
TA cloning kit(インビトロジェン社)を使用し、クロ
ーニングした。
【0060】これら得られた遺伝子のH鎖及びL鎖の可
変領域(部分長)塩基配列を決定した。塩基配列の決定
はDNA シークエンサー Ver.1. 2. 0, Model373A (Appl
iedBiosystems社)を用い、メーカーのプロトコールに
従って行った。標識反応は、Universal M13 Reverse pr
imer(インビトロジェン社)またはUniversal M13 Forw
ard primer(インビトロジェン社)をプライマーとし
て、PRISM Ready Reaction DyeDeoxy Terminator Cycle
Sequencing Kit(Applied Biosystems社)を用い、方法
は添付のプロトコールに従った。染色は、 ABI社のラベ
リングキットを利用した。
【0061】更にL鎖の取得に関し、N末端部の未取得
領域を取得するために再度 PCR法により、目的の遺伝子
の増幅を行った。プライマーは、Mouse Ig-Prime Kit
(ノバジェン社)と取得したL鎖「CDR-3」 cDNA に相補
的な塩基配列を使用し、配列表配列番号:17(5'GGGAAT
TCATGGAGACAGACACACTCCTGCTAT 3') および配列番号:18
(5'CGTCGGAGGATCCTCACTACT 3') の配列を持つプライマ
ーから遺伝子が増幅された。 PCR条件はGeneAmp PCR Re
agent Kit with AmpliTaq DNA Polymerase(宝酒造社)
を用い、94℃ 1分、50℃ 1分、72℃ 2分を1サイクルと
して、30サイクル行った。 PCR装置は、型名DNA Therma
l Cycler 480(パーキンエルマー社)を使用した。増幅
された遺伝子断片は、TA cloning kitを使用し、クロー
ニングし、同様にL鎖の可変領域(N末端部)塩基配列
を、決定した。先にpCR2.1プラスミド(TA cloning kit
に添付)上にクローニングされたL鎖の可変領域(部分
長)中の制限酵素 PflMIサイトと HindIIIサイトを利用
し、L鎖の可変領域(N末端部)とL鎖の可変領域(部
分長)の遺伝子を組換え、L鎖可変領域(完全長)の遺
伝子断片を構築した。制限酵素 PflMIは New England B
iolabs社、制限酵素 HindIIIは宝酒造社のものを使用し
た。アガロースゲル電気泳動後の抽出精製にはGeneClea
nII Kit (Bio 101社)を用い、添付のプロトコールに従
って操作した。これら2つの DNAの連結には、ライゲー
ションキットVer. 2(宝酒造社)を用いた。
【0062】以上の操作により決定した 4H5抗体H鎖可
変領域(完全長)の遺伝子配列をアミノ酸配列とともに
配列表配列番号:37、L鎖可変領域(完全長)の遺伝子
配列をアミノ酸配列とともに配列表配列番号:38に示し
た。
【0063】
【実施例3】実施例2で得られた抗ヒトCD4抗体(4H5
抗体)のH鎖(アミノ酸4位から 118位)、L鎖(アミ
ノ酸4位から 111位)可変領域塩基配列を含む遺伝子断
片をpG1プラスミドへ組み込み、抗CD4ヒトマウスキ
メラ抗体を発現可能なプラスミドを作製した。H鎖可変
領域の遺伝子断片を含むクローンのプラスミド DNAをテ
ンプレートとして配列表配列番号:19(5'CAGGATCCGCTG
CAGCAGTCTGGACCT 3')および配列番号:20(5'TGGGCCCGT
CGTTTTGGCTGCAGAGAC 3') の配列を持つプライマーを用
いて、ApaI及び BamHI制限酵素サイトを新たに導入した
H鎖可変領域断片を PCR法により作製した。 PCR条件
は、GeneAmp PCR Reagent Kit with AmpliTaq DNA Poly
merase(宝酒造社)を用い、94℃ 1分、55℃ 1分、72℃
2分を1サイクルとして、30サイクル行った。 PCR装置
は、型名DNA Thermal Cycler 480(パーキンエルマー
社)を使用した。増幅された断片をTA cloning kit(イ
ンビトロジェン社)を使用し、クローニングした。この
H鎖(アミノ酸4位から 118位)可変領域塩基配列を含
む DNA断片を制限酵素ApaI(宝酒造社)及びBamHI(宝酒
造社)で消化後、2%アガロース電気泳動ゲルにて展開
し、切り出し抽出した。アガロース電気泳動ゲルからの
DNA断片の抽出には、GeneCleanII Kit (Bio 101社)を
用い、添付のプロトコールに従って操作を行った。
【0064】次に、ベクター pG1を制限酵素ApaI及び B
amHIで消化後、 0.7%アガロース電気泳動ゲルから同様
に切り出し抽出したものと連結した。連結反応物を大腸
菌JM109株へ導入した。この連結反応には、ライゲーシ
ョンキットver. 2(宝酒造社)を用いた。形質転換した
大腸菌をアンピシリン含有LBプレートに蒔いて一晩培養
し、出現したコロニーの中から数個を選び、常法に従っ
てプラスミド DNAを抽出精製した。これらを組み込みに
用いた制限酵素ApaI及び BamHIにて消化し、H鎖可変領
域塩基配列を含む断片が挿入されたものを選び出した。
次にL鎖に関し、実施例5にて取得した配列表配列番
号:13(5'TGTGCCCTCGAGCTNACNCARAGYCCNGC 3') 及び配
列番号:14(5'ATGGATACTAGTGGTGCAGCATCAGCCC 3')の配
列を持つプライマーから遺伝子が増幅されたクローンの
プラスミドDNA(L鎖(アミノ酸4位から 111位)可変領
域塩基配列を含む遺伝子断片)を制限酵素XhoI(宝酒造
社)及びSpeI(宝酒造社)で消化後、1%アガロース電
気泳動ゲルにて展開し、L鎖可変領域塩基配列を含む D
NA断片を切り出し抽出した。アガロースゲルからの DNA
断片の抽出には、GeneCleanII Kit (Bio 101社)を用
い、添付のプロトコールに従って操作を行った。次に、
H鎖可変領域塩基配列を含む DNA断片が挿入されたベク
ターpG1 を制限酵素XhoI及びSpeIで消化後、 0.7%アガ
ロースゲルにて同様に切り出し抽出したものと連結し、
連結反応物を大腸菌JM 109株へ導入した。この連結反応
には、ライゲーションキットver. 2(宝酒造社)を用い
た。形質転換した大腸菌をアンピシリン含有LBプレート
に蒔いて一晩培養し、出現したコロニーの中から数個を
選び、常法に従ってプラスミド DNAを抽出精製した。こ
れらを組み込みに用いた制限酵素XhoI及びApaIにて消化
し、H鎖及びL鎖可変領域塩基配列を含む断片が挿入さ
れたものを選び出した。以上の方法にて得られた分泌型
抗体発現プラスミドをpG14H5とした。
【0065】
【実施例4】実施例3にて得られた分泌型抗体発現プラ
スミドpG14H5を、DEAEデキストラン法(Beb-bington,
C.R. (1991) ; METHODS : A Compa-nion to Methods in
Enzymology,2 (2), 136-45.)にてそれぞれCOS7細胞へ
導入した。COS7細胞を10%ウシ胎児血清(FBS)加Dulbec
co's Modified Eagle's Medium (DMEM) にて、遺伝子組
み込みの4日前に直径 100mmのディッシュあたり約 6.1
×105 Cells/10mlとなるよう蒔き直し、培養した。4日
後、まず上清を除き、PBS(−)にて細胞を静かに洗浄し
て、 4mlの10% FBS加DMEMを加え、次いでDEAEデキスト
ラン/分泌型抗体発現プラスミド混合液を細胞へ均一に
ふりかけて、37℃で4時間インキュベ−トした。この混
合液は 20mg/mlのDEAEデキストラン(ファルマシア社)
水溶液と、分泌型抗体プラスミドを、TBS(−)(20mM Tri
s ・ HCl (pH7.4), 0.15M NaCl)により0.17μg/μl とし
た溶液を2:1 (v/v) で混合したものであり、ディッシュ
あたり 180μl を添加する。インキュベーション後、上
清を捨て、10%ジメチルスルフォキシド(DMSO)添加PB
S(−)5ml を加えて1分静置した。
【0066】次いで上清を捨て、PBS(−)で洗浄後、 1
00μM クロロキン(Sigma社)入りの2% FBS添加DMEM 7
mlを加え、37℃で3時間インキュベートした。その後、
上清を捨て、PBS(−)で洗浄して、10% FBS加 DMEM 10
mlを加え、培養した。翌日、PBS(−)及びDMEMにて FBS
加DMEMをよく除去した後、無血清のDMEM 10ml を加え、
生産を開始した。生産開始から3日後培養上清を回収
し、以後約2週間生産を続けた。得られた培養上清を集
め、プロテインGセファロースカラムクロマトグラフィ
ーにより精製し、これをヒトマウスキメラ抗CD4抗体
の精製標品とした(以下キメラ4H5抗体とする)。
【0067】
【実施例5】実施例1において調製したヒト可溶性CD
4をSuperdex 200ゲル濾過カラム(ファルマシア社)と
SMARTsystem(ファルマシア社)を用いて、10mM酢酸緩衝
液pH=5.0 にbuffer置換した。このヒト可溶性CD4液
(250μg/ml、20μl)をセンサーチップ CM5(ファルマシ
ア社)のそれぞれ異なるレーンに5μl/min で送液する
ことによりアミンカップリング法にて固定化し、ヒト可
溶性CD4固定化センサーチップを得た。4H5 抗体また
はキメラ 4H5抗体(実施例4で調製)をSuperdex 200ゲ
ル濾過カラム(ファルマシア社)とSMARTsystem(ファル
マシア社)を用いて、HBSbuffer(ファルマシア社)にbu
ffer置換した。BIA-core2000(ファルマシア社)を用い
て、先に作製したヒト可溶性CD4固定化センサーチッ
プ上に、この 4H5抗体液またはキメラ 4H5抗体液(50μ
g/ml、20μl)をアナライトとして、5μl/min で各レー
ンに送液し結合時のセンサグラムを得た。その後HBSbuf
fer のみを5μl/min でセンサーチップの各レーンに送
液し解離時のセンサグラムを得た。このセンサグラムの
解析によりヒト可溶性CD4と抗ヒトCD4抗体との解
離定数(KD:この値が低いほど結合親和性は高い)を得
た。その結果、 4H5抗体はKD=8.08×10-10M(Kon=6.60
×103M-1.S-1、Koff=5.33×10-6 S-1)であり、キメラ
4H5抗体ではKD=1.24×10-9M (Kon=2.36×104M-1.
S-1、Koff=2.92×10-5 S-1)であり、ヒトCD4抗原
に強く結合しうることが明らかとなった。
【0068】
【実施例6】キメラ 4H5抗体の工業生産利用しうる、安
定な高生産株を取得した。工業生産の場合の宿主として
は CHO細胞、ミエローマSp 2/0細胞がよく知られている
(Xiang, J. et al. (1990) Mol. Immun., 27, 809; Be
bbington, C.R. et al. (1992) Bio/technology, 10, 1
69 ; Larrick, J.W. and Wallace, E.F. et al. (1992)
Imunol. Rev. 130, 69-85.; Deyev, S.M. and Lieber,
A. etal. (1994) Appl. Biochem. Biotechnol. 47 (2-
3), 143-54.)。 例えば CHO細胞では、 MTX等の薬剤によ
り生産性の高いクローンを選択する方法も報告されてお
り(Bebbington, C.R. (1991) METHODS : A Companion
to Methods in Enzymology, 2 (2), 136-45)この方法を
参考にし、安定なキメラ 4H5抗体の高生産株を取得し
た。
【0069】すなわち、CHOdhfr-株(ATCC CRL-9096)を
電気穿孔法用緩衝液(272mM sucrose、7mM リン酸緩衝
液、 1mM MgCl2、pH=7.4)に 1.0×107 cells/mlの濃度
に調製し、電気穿孔法用キュベット(bio-rad社)に 500
μl を分注し、氷冷した。ここに実施例3において作製
したpG14H5プラスミド10μg とpSV2dhfrプラスミド(AT
CC No.37146) 1μg を混合し、5分間氷冷した。 3μF
、0.55kVの電気パルスを与え、1分間氷冷した。もう
一度 3μF 、0.55kVの電気パルスを与え、5分間氷冷し
た。この電気パルスの負荷は bio-rad社のジーンパルサ
ーを用いて行った。細胞を F12培地(GIBCO社)に10% F
BSを添加した培地10mlに移し、 100mm組織培養用dish
(FALCON社)において37℃、5%CO2 下で一晩培養し
た。この細胞をトリプシン-EDTA 液(GIBCO社)を用いて
dishから剥離し、DMEM培地(GIBCO社)に10%透析FBS (G
IBCO社)を添加した培地 120mlに移し、 150mm組織培養
用dish4枚に播種した。2から3日毎に同培地で培地交
換を行った。約2週間程度で肉眼で観察できる程度に細
胞のコロニーが形成される。
【0070】コロニーを数十個単離し、それぞれMTX (A
methopterin;SIGMA 社) 20nMを添加したDMEM培地+10%
透析FBS (GIBCO社)で培養した。2から3日毎に同培地
で培地交換を行い一ヶ月培養した。 MTX薬剤耐性を獲得
したクローン(同培地中で増殖し得るクローン)をそれ
ぞれMTX100nMを添加したDMEM培地+10%透析 FBS培地で
培養した。2から3日毎に同培地で培地交換を行い一ヶ
月培養した。最終的に100nM MTX薬剤耐性を獲得したク
ローン(同培地中で増殖し得るクローン)の培養上清中
のキメラ 4H5抗体濃度を human Immunoglobulin G (Ig
G) subclass EIAkit (The Binding site社)のIgG1用を
用いて測定し、安定なキメラ 4H5抗体の高生産株を選択
した。これらの手法により、キメラ 4H5抗体を 5μg/10
6 cells/day の割合で生産する安定発現株を作製した。
【0071】
【実施例7】抗体遺伝子をScFv抗体産生用ベクターに組
み込むため、実施例2で得た配列表配列番号:37及び配
列番号:38に記載の遺伝子を、制限酵素配列及びリンカ
ー配列を含むプライマーを使用し、 PCR法で増幅させ
た。L鎖用プライマーは、配列表配列番号:27(5'AGCC
GGCCATGGCCGACATTGTGCTGACCCAATCTCCA 3')及び配列番
号:28(5'CTCCGGAGCCACCTCCGCCTGAACCGCCTCCACCTTTGAT
TTCCAGCTTGGTGCCTCC 3')、H鎖用プライマーは、配列表
配列番号:29(5'CTCCGGAGGTGGCGGATCGCAGGTTCAGCTGCAG
CAGTCT 3')、及び配列番号:30(5'TGCGGCCGCTGCAGAGAC
AGTGACCAGAGTC 3')を使用した。 PCR条件はGeneAmp PCR
Reagent Kit with AmpliTaq DNA Polymerase(宝酒造
社)を用い、94℃ 45秒、58℃ 45秒、72℃ 1分を1サ
イクルとして、18サイクル行った。 PCR装置は、型名DN
A Thermal Cycler 480(パーキンエルマー社)を使用し
た。増幅された断片をそれぞれTA cloning kit(インビ
トロジェン社)を使用し、クローニングした。この遺伝
子をL鎖は制限酵素NaeI(宝酒造社)及びMroI(東洋紡
社)で消化し、H鎖は制限酵素MroI(東洋紡社)及びNo
tI(宝酒造社)で消化した後、2%アガロースゲルにて
電気泳動し各々の DNA断片を切り出し抽出した。アガロ
ースゲルからの DNA断片の抽出には、Gene CleanII Kit
(Bio 101 社)を用いて行った。
【0072】参考例2において調製したpSE380ScFvまた
はpET24ScFv ベクターを制限酵素NaeI(宝酒造社)及び
NotI(宝酒造社)で消化した後、1%アガロースゲルに
て電気泳動し各々の DNA断片を切り出し抽出した。これ
を上記で制限酵素消化したL鎖及びH鎖 DNA断片と連結
した。ライゲーションは、ライゲーションVer. 2キット
(宝酒造社)を使用した。またアガロースゲルからの D
NA断片の抽出には、GeneCleanII Kit (Bio 101社)を用
い行った。以上の操作によって得られたプラスミドをそ
れぞれ大腸菌DH5株へ導入した。形質転換した大腸菌を
pSE380ScFvベクター由来のものはアンピシリン含有LBプ
レート、またはpET24ScFv ベクター由来のものはカナマ
イシン含有LBプレートに蒔いて一晩培養し、出現したコ
ロニーの中から数個を選び、常法に従ってプラスミド D
NAを抽出精製した。適当な制限酵素を用いてこれらプラ
スミドの切断パターンを調べ、予想されたパターンに一
致したものを選び出した。以上の操作によって得られ
た、抗CD4抗体の配列を有する4H5ScFv(N 末 VL-link
er-VH C末型:以下LH型)抗体を発現するプラスミドを
それぞれpSE380ScFv4H5LH またはpET24ScFv4H5LHとし
た。また配列表配列番号:9に、1本鎖抗体(ScFv4H5L
H)のアミノ酸配列をそれをコードする核酸塩基配列の1
例とともに示した。
【0073】
【実施例8】抗体遺伝子をScFv抗体産生用ベクターに組
み込むため、実施例2で得た配列表配列番号:37及び配
列番号:38に記載の遺伝子を、制限酵素配列及びリンカ
ー配列を含むプライマーを使用し、 PCR法で増幅させ
た。H鎖用プライマーは、配列表配列番号:31(5'AGCC
GGCCATGGCCCAGGTTCAGCTGCAGCAGTCT 3') 及び配列番号:
32(5'CTCCGGAGCCACCTCCGCCTGAACCGCCTCCACCTGCAGAGACA
GTGACCAGAGTC 3')、L鎖用プライマーは、配列表配列番
号:33(5'CTCCGGAGGTGGCGGATCGGACATTGTGCTGACCCAATCT
CCA 3') 、及び配列番号:34(5'TGCGGCCGCTTTGATTTCCA
GCTTGGTGCCTCC 3') を使用した。 PCR条件はGeneAmp PC
R Reagent Kit with AmpliTaq DNA Polymerase(宝酒造
社)を用い、94℃ 45秒、58℃ 45秒、72℃ 1分を1サ
イクルとして、18サイクル行った。 PCR装置は、型名DN
A Thermal Cycler 480(パーキンエルマー社)を使用し
た。増幅された断片をそれぞれTA cloning kit(インビ
トロジェン社)を使用し、クローニングした。この遺伝
子をH鎖は制限酵素NaeI(宝酒造社)及びMroI(東洋紡
社)で消化し、L鎖は制限酵素MroI(東洋紡社)及びNo
tI(宝酒造社)で消化した後、2%アガロースゲルにて
電気泳動し各々の DNA断片を切り出し抽出した。アガロ
ースゲルからの DNA断片の抽出には、GeneCleanII Kit
(Bio 101社)を用いて行った。
【0074】参考例2において調製したpSE380ScFvまた
はpET24ScFv ベクターを制限酵素NaeI(宝酒造社)及び
NotI(宝酒造社)で消化した後、1%アガロースゲルに
て電気泳動し各々の DNA断片を切り出し抽出した。これ
を上記で制限酵素消化したH鎖及びL鎖 DNA断片と連結
した。ライゲーションは、ライゲーションVer. 2キット
(宝酒造社)を使用した。またアガロースゲルからの D
NA断片の抽出には、GeneCleanII Kit (Bio 101社)を用
い行った。以上の操作によって得られたプラスミドをそ
れぞれ大腸菌DH5株へ導入した。形質転換した大腸菌を
pSE380ScFvベクター由来のものはアンピシリン含有LBプ
レート、またはpET24ScFv ベクター由来のものはカナマ
イシン含有LBプレートに蒔いて一晩培養し、出現したコ
ロニーの中から数個を選び、常法に従ってプラスミド D
NAを抽出精製した。適当な制限酵素を用いてこれらプラ
スミドの切断パターンを調べ、予想されたパターンに一
致したものを選び出した。以上の操作によって得られ
た、抗CD4抗体の配列を有する4H5ScFv (N末 VH-link
er-VL C末型:以下HL型)抗体を発現するプラスミドを
それぞれpSE380ScFv4H5HL またはpET24ScFv4H5HLとし
た。また配列表配列番号:10に、1本鎖抗体(ScFv4H5H
L)のアミノ酸配列をそれをコードする核酸塩基配列の1
例とともに示した。
【0075】
【実施例9】実施例7のpSE380ScFv4H5LH プラスミドで
トランスフォームした大腸菌DH5株を 100μg/mlアンピ
シリンおよび1%グリセロール添加2×YT培地(1.6%バ
クトトリプトン、1%バクトイーストエキストラクト、
0.5%NaCl)にて培養した。翌日この一部を10倍量の上
記培地に加え、1時間培養した後上清を除き、 1mMのIP
TG、 100μg/mlアンピシリンおよび1%グリセロール添
加2×YT培地の等量に換えて、さらに3時間培養した
後、培養上清を除去した菌体を培養容積の1/10量の氷冷
した TES液(200mM Tris-HCl (pH=8.0)、0.5mM EDTA、
0.5Mスクロース)に懸濁した。10分氷温で放置した後、
14000回転/分、4℃、20分遠心分離した。上清を除
き、培養容積の1/10量の氷冷したTE液(10mM Tris-HCl
(pH=8.0)、 0.5mM EDTA)に懸濁した。30分氷温で放置
した後、 14000回転/分、4℃、20分遠心分離すること
により、ペリプラズム中の抗体を回収した。得られた抗
体粗画分を抗 FLAG-M2ゲル(イーストマンケミカル社)
カラムクロマトグラフィーにより精製し、さらにTALON
metal affinityゲル(クロンテック社)により精製し
た。カラムクロマトグラフィーはそれぞれゲルに添付の
プロトコールに従って行った。これを抗ヒトCD4 1
本鎖抗体(ScFv4H5LH)の精製標品とした。
【0076】実施例1において調製したヒト可溶性CD
4のPBS(−)溶液(5.2μg/ml) をポリスチレン96穴プレ
ートに50μl ずつ分注し、4℃一晩静置することによっ
て抗原を固定化した。上清を除去したのち0.05%Tween20
加PBS(−)(以下PBS-T) 250μl で洗浄した。ブロック
エース(大日本製薬)100μl を個々のウェルに分注し、
室温で1時間静置することによってブロッキングを行っ
た。個々のウェルの上清を除去したのち、PBS-T 250μ
l で2回洗浄した。上清を除去後、上記で調製した抗ヒ
トCD4 1本鎖抗体(ScFv4H5LH)のPBS(−)溶液、10
μg/ml、50μlを分注し、室温で2時間静置反応した。
上清を除去したのちPBS-T 250μl で3回洗浄した。上
清を除去した後、1000倍に PBS-Tで希釈した西洋ワサビ
ペルオキシダーゼ標識抗 myc抗体(インビトロジェン
社)50μl を個々のウェルに分注し、室温で2時間静置
した。上清を除去したのちPBS-T 250μl で3回洗浄し
た。上清を除去後、オルトフェニレンジアミン(SIGMA
社)のPBS(−)溶液に0.01%H2O2を添加した発色液50μ
l を加え、室温で7分間反応後、2N硫酸液50μl を加え
酵素反応を停止した。このプレートの 490nmにおける吸
光度を測定した。その際の吸光度は 0.574であった。ま
た、ヒト可溶性CD4の固定化操作のみをせずに同様の
実験を行ったところ、吸光度は 0.109であった。これら
の結果より抗ヒトCD4 1本鎖抗体(ScFv4H5LH)はヒ
トCD4を認識し、親和性を持つことが示された。
【0077】
【実施例10】2-ヨードアセトアミド(東京化成社)50g
を蒸留水 100mlに懸濁し、37%ホルムアルデヒド(和光
純薬工業社)20mlを加え50℃攪拌下で溶解した。炭酸カ
リウム25.2gを徐々に加え、スターラーで10分間攪拌
後、室温にて2時間放置した。さらに4℃で一晩静置し
たのち、上清をデカンテーションにより捨て、蒸留水を
40ml加えたのち50℃で沈殿を溶解し、室温にて2時間放
置し、さらに4℃で一晩再び静置した。この操作をもう
一度繰り返してから、生じた沈殿を G-3のガラスフィル
ター(フィルター径30mm:日本理化学器械(株)社)を
通過させることにより回収し、1時間アスピレーターに
て吸引乾燥してから、24時間凍結乾燥し、水不溶性担体
に導入可能な抗体固定化用活性基であるN-ヒドロキシメ
チルヨードアセトアミドを調製した。
【0078】ガラス製のフラスコに硫酸 5.7ml、ニトロ
ベンゼン 7.2ml及びパラホルムアルデヒド 0.0363gを加
え、攪拌下溶解後、N-ヒドロキシメチルヨードアセトア
ミド0.58gを加え攪拌した。これにポリプロピレンから
なる不織布(平均繊維直径 3.3μm) 0.3g を入れ室温に
て一晩反応した。反応後不織布を取り出し、純水にて洗
浄し、これを真空乾燥して、抗体固定化用活性基を導入
した不織布を得た。この不織布を直径 0.7cmの円に切断
し、それぞれ4枚ずつをPBS(−)に溶解した抗ヒトCD
4抗体(4H5抗体)液(17.7μg/ 400μl)または実施例9
にて調製した抗ヒトCD4 1本鎖抗体(ScFv4H5LH)液
(17.7μg/ 400μl)に室温にて 2.5時間浸し、抗体を固
定した。 2.5時間後、PBS(−)で洗浄した。入口と出口
を有する容量1mlの容器に4枚充填しカラムを作成し
た。また比較対照として牛血清アルブミン(BSA;ピアス
社アルブミンスタンダード)を抗体の代わりに同様に固
定化したカラムも作成した。
【0079】ヒト健常人血液より実施例1と同様に、フ
ィコールパック(ファルマシア社)を使った密度勾配遠
心法により単核細胞層の細胞を回収した。回収した細胞
をPBS(−)で洗浄し、 1.2×106 個/ml に調整した。こ
の単核球浮遊液4mlをシリンジポンプを用いて流速1ml/
分で送液し、上記で作製したカラムの入口より流した。
カラム出口より処理後の液を回収した。この時のCD4
陽性細胞の比率を、公知のフローサイトメトリー法(FA
CS)で測定した。FACS解析の際の細胞の染色はFITC標識
抗CD4抗体(ファーミンジェン社)を用い、FACSCali
bur(ベックトン・ディッキンソン社)を用いて測定し
た。
【0080】表1にカラム通過前後でのCD4陽性細胞
と他の細胞(CD4陰性細胞)の比率を示した。また、
この実施例の際の 4H5抗体固定化カラム通過後のCD4
陽性細胞の除去率は 100%、ScFv4H5LH 固定化カラム通
過後のCD4陽性細胞の除去率は99.9%であった。これ
らの結果より抗ヒトCD4 1本鎖抗体(ScFv4H5LH)は
4H5抗体に比べ、CD4陽性細胞に対しての結合親和性
および特異性が 4H5抗体と実質的に同じ機能であること
が明らかとなった。
【0081】
【表1】
【0082】
【実施例11】4H5 ハイブリドーマの取得は、以下のよ
うにして行った。血液をフィコールハイパックに重層
し、遠心後、単核白血球層を回収し、さらに抗CD8抗体
でCD8陽性細胞を免疫沈降除去することでCD4リンパ
球を濃縮した画分を得た。さらにこの細胞画分をPHAレ
クチン(イーワイラボラトリー社)で刺激することで、
免疫用細胞を調製した。その細胞をDMEM培地(ギブコ
社)で洗浄後、その細胞をアジュバントであるタイター
マックス(CytRx 社)と混合し、マウス当たり約2×10
7 細胞をBalb/cマウス(日本チャールズリバー社)腹腔
内に投与し免疫した。初回免疫から2週間おきに追加免
疫を行った。その後初回免疫から、3ヶ月後に、同様に
調製した細胞を静注にて追加免疫した。BALB/cマウス由
来の骨髄腫細胞株であるNS1 細胞株(ATCC TIB-18)は、
20% FCS添加DMEM培地(ギブコ社)で継代を行った。
【0083】上記の免疫動物のマウスから取得した脾臓
をほぐし、DMEM培地で洗浄しながらメッシュで濾過後、
遠心分離を行い、脾臓細胞を分離した。この脾臓細胞と
上記の増殖させたNS1細胞株を混合した後、遠心分離を
行った。混合した細胞に対し、ポリエチレングリコール
(ベーリンガーマンハイム社)の最終濃度が30%となる
ように懸濁した。細胞を遠心分離で分離し、マウス脾臓
細胞をフィーダーとして、20%牛胎児血清を含むDMEM組
織培養培地(ギブコ社)で徐々に分散させた。そして、
平底の96穴マイクロタイタープレート(ヌンク社製)の
ウエルに、1ウエル当たり 106個/100 μlの細胞数の
細胞を植え、5%の二酸化炭素中37℃で培養した。細胞
融合後1日目に、各ウエルに 100μl の HAT培地(上記
の増殖培地に13.61 μg/mlヒポキサンチン、3.88μg/ml
チミジン及び0.18μM アミノプテリンとなるようにそれ
ぞれを補充した)を添加した。その後3日間は、毎日、
約半分のHAT培地を新しいHAT培地と交換し、更にそ
の後は、2〜3日ごとに同様の交換を行った。ハイブリ
ドーマ(融合細胞)のクローンはHT培地(アミノプテ
リンを含まない HAT培地)で培養、保持した。
【0084】上記のハイブリドーマ複数個を、限界希釈
法にてサブクローニングした。これらのハイブリドーマ
の細胞数を、トリパン青染料排除法及び血球計により計
数を行った。そして、これらのハイブリドーマを、100
μl のHT培地当たり、0.5個の生育細胞数の割合で懸
濁し、96穴の平底マイクロプレートの1ウエル当たり10
0 μl ずつ分注した。これを2〜3日ごとに培地を交換
して、ハイブリドーマを増殖させた。
【0085】得られたハイブリドーマの培養上清を、ヒ
ト白血球と反応させ、ヒト白血球のCD4陽性細胞を認
識する抗体を検出した検出は、FACScan(ベクトンディッ
キンソン社)で行った。本操作により、得られた抗体群
より、特異性、結合性の優れた4H5 細胞を取得すること
に成功した。
【0086】
【発明の効果】本発明により、CD4陽性細胞の分離を
特異的かつ効率よく行うことが可能となった。本発明
は、自己免疫疾患などの治療を目的とした自己反応性抗
原受容体を持ったTリンパ球の捕集、骨髄移植用細胞か
らのリンパ球除去などの分野において有効である。
【0087】
【配列表】 配列番号:1 配列の長さ:5 配列の型:アミノ酸 起源 生物名:マウス 株名:4H5 配列 Asp Tyr Val Ile Asn 1 5
【0088】 配列番号:2 配列の長さ:17 配列の型:アミノ酸 起源 生物名:マウス 株名:4H5 配列 Glu Ile Tyr Pro Gly Ser Gly Ser Ala Tyr Tyr Asn Glu Met Phe Lys 1 5 10 15 Gly
【0089】配列番号:3 配列の長さ:9 配列の型:アミノ酸 起源 生物名:マウス 株名:4H5
【0090】 配列番号:4 配列の長さ:15 配列の型:アミノ酸 起源 生物名:マウス 株名:4H5 配列 Lys Ala Ser Gln Ser Val Asp Tyr Asp Gly Asp Ser Tyr Met Asn 1 5 10 15
【0091】配列番号:5 配列の長さ:7 配列の型:アミノ酸 起源 生物名:マウス 株名:4H5
【0092】配列番号:6 配列の長さ:9 配列の型:アミノ酸 起源 生物名:マウス 株名:4H5
【0093】 配列番号:7 配列の長さ:330 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA 起源 生物名:マウス 株名:4H5 配列 CCT GAG CTG GTG AAG CCT GGG GCT TCA GTG AAG ATG TCC TGC AAG GCT 48 Pro Glu Leu Val Lys Pro Gly Ala Ser Val Lys Met Ser Cys Lys Ala 1 5 10 15 TCT GGA TAC ACA TTC ACT GAC TAT GTT ATA AAC TGG TTG AAC CAG AGA 96 Ser Gly Tyr Thr Phe Thr Asp Tyr Val Ile Asn Trp Leu Asn Gln Arg 20 25 30 ACT GGA CAG GGC CTT GAG TGG ATT GGA GAG ATT TAT CCT GGA AGT GGT 144 Thr Gly Gln Gly Leu Glu Trp Ile Gly Glu Ile Tyr Pro Gly Ser Gly 35 40 45 AGT GCT TAC TAC AAT GAG ATG TTC AAG GGC AAG GCC ACA CTG ACT GCA 192 Ser Ala Tyr Tyr Asn Glu Met Phe Lys Gly Lys Ala Thr Leu Thr Ala 50 55 60 GAC AAA TCC TCC AAC ACA GCC TAC ATG CAG CTC AGC AGC CTG ACA TCT 240 Asp Lys Ser Ser Asn Thr Ala Tyr Met Gln Leu Ser Ser Leu Thr Ser 65 70 75 80 GAG GAC TCT GCG GTC TAT TTC TGT GCA AGA CGC GGA ACT GGG ACG GGG 288 Glu Asp Ser Ala Val Tyr Phe Cys Ala Arg Arg Gly Thr Gly Thr Gly 85 90 95 TTT GCT TAC TGG GGC CGA GGG ACT CTG GTC ACT GTC TCT GCA 330 Phe Ala Tyr Trp Gly Arg Gly Thr Leu Val Thr Val Ser Ala 100 105 110
【0094】 配列番号:8 配列の長さ:309 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA 起源 生物名:マウス 株名:4H5 配列 GCT TCT TTG GCT GTG TCT CTA GGG CAG AGG GCC ACC ATC TCC TGC AAG 48 Ala Ser Leu Ala Val Ser Leu Gly Gln Arg Ala Thr Ile Ser Cys Lys 1 5 10 15 GCC AGC CAA AGT GTT GAT TAT GAT GGT GAT AGT TAT ATG AAC TGG TAC 96 Ala Ser Gln Ser Val Asp Tyr Asp Gly Asp Ser Tyr Met Asn Trp Tyr 20 25 30 CAA CAG AAA CCA GGA CAG CCA CCC AAA CTC CTC ATC TAT GCT GCA TCC 144 Gln Gln Lys Pro Gly Gln Pro Pro Lys Leu Leu Ile Tyr Ala Ala Ser 35 40 45 AAT CTA GAA TCT GGG ATC CCA GCC AGG TTT AGT GGC AGT GGG TCT GGG 192 Asn Leu Glu Ser Gly Ile Pro Ala Arg Phe Ser Gly Ser Gly Ser Gly 50 55 60 ACA GAC TTC ACC CTC AAC ATC CAT CCT GTG GAG GAG GAG GAT GCT GCA 240 Thr Asp Phe Thr Leu Asn Ile His Pro Val Glu Glu Glu Asp Ala Ala 65 70 75 80 ACC TAT TAC TGT CAG CAA AGT AGT GAG GAT CCT CCG ACG TTC GGT GGA 288 Thr Tyr Tyr Cys Gln Gln Ser Ser Glu Asp Pro Pro Thr Phe Gly Gly 85 90 95 GGC ACC AAG CTG GAA ATC AAA 309 Gly Thr Lys Leu Glu Ile Lys 100
【0095】 配列番号:9 配列の長さ:925 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA 起源 生物名:マウス 株名:4H5 配列 ATG AAA TAC CTG CTG CCG ACC GCT GCT GCT GGT CTG CTG CTC CTC GCG 48 Met Lys Tyr Leu Leu Pro Thr Ala Ala Ala Gly Leu Leu Leu Leu Ala 1 5 10 15 GCC CAG CCG GCC ATG GCC GAC ATT GTG CTG ACC CAA TCT CCA GCT TCT 96 Ala Gln Pro Ala Met Ala Asp Ile Val Leu Thr Gln Ser Pro Ala Ser 20 25 30 TTG GCT GTG TCT CTA GGG CAG AGG GCC ACC ATC TCC TGC AAG GCC AGC 144 Leu Ala Val Ser Leu Gly Gln Arg Ala Thr Ile Ser Cys Lys Ala Ser 35 40 45 CAA AGT GTT GAT TAT GAT GGT GAT AGT TAT ATG AAC TGG TAC CAA CAG 192 Gln Ser Val Asp Tyr Asp Gly Asp Ser Tyr Met Asn Trp Tyr Gln Gln 50 55 60 AAA CCA GGA CAG CCA CCC AAA CTC CTC ATC TAT GCT GCA TCC AAT CTA 240 Lys Pro Gly Gln Pro Pro Lys Leu Leu Ile Tyr Ala Ala Ser Asn Leu 65 70 75 80 GAA TCT GGG ATC CCA GCC AGG TTT AGT GGC AGT GGG TCT GGG ACA GAC 288 Glu Ser Gly Ile Pro Ala Arg Phe Ser Gly Ser Gly Ser Gly Thr Asp 85 90 95 TTC ACC CTC AAC ATC CAT CCT GTG GAG GAG GAG GAT GCT GCA ACC TAT 336 Phe Thr Leu Asn Ile His Pro Val Glu Glu Glu Asp Ala Ala Thr Tyr 100 105 110 TAC TGT CAG CAA AGT AGT GAG GAT CCT CCG ACG TTC GGT GGA GGC ACC 384 Tyr Cys Gln Gln Ser Ser Glu Asp Pro Pro Thr Phe Gly Gly Gly Thr 115 120 125 AAG CTG GAA ATC AAA GGT GGA GGC GGT TCA GGC GGA GGT GGC TCC GGA 432 Lys Leu Glu Ile Lys Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly 130 135 140 GGT GGC GGA TCG CAG GTT CAG CTG CAG CAG TCT GGA CCT GAG CTG GTG 480 Gly Gly Gly Ser Gln Val Gln Leu Gln Gln Ser Gly Pro Glu Leu Val 145 150 155 160 AAG CCT GGG GCT TCA GTG AAG ATG TCC TGC AAG GCT TCT GGA TAC ACA 528 Lys Pro Gly Ala Ser Val Lys Met Ser Cys Lys Ala Ser Gly Tyr Thr 165 170 175 TTC ACT GAC TAT GTT ATA AAC TGG TTG AAC CAG AGA ACT GGA CAG GGC 576 Phe Thr Asp Tyr Val Ile Asn Trp Leu Asn Gln Arg Thr Gly Gln Gly 180 185 190 CTT GAG TGG ATT GGA GAG ATT TAT CCT GGA AGT GGT AGT GCT TAC TAC 624 Leu Glu Trp Ile Gly Glu Ile Tyr Pro Gly Ser Gly Ser Ala Tyr Tyr 195 200 205 AAT GAG ATG TTC AAG GGC AAG GCC ACA CTG ACT GCA GAC AAA TCC TCC 672 Asn Glu Met Phe Lys Gly Lys Ala Thr Leu Thr Ala Asp Lys Ser Ser 210 215 220 AAC ACA GCC TAC ATG CAG CTC AGC AGC CTG ACA TCT GAG GAC TCT GCG 720 Asn Thr Ala Tyr Met Gln Leu Ser Ser Leu Thr Ser Glu Asp Ser Ala 225 230 235 240 GTC TAT TTC TGT GCA AGA CGC GGA ACT GGG ACG GGG TTT GCT TAC TGG 768 Val Tyr Phe Cys Ala Arg Arg Gly Thr Gly Thr Gly Phe Ala Tyr Trp 245 250 255 GGC CGA GGG ACT CTG GTC ACT GTC TCT GCA GCG GCC GCA GAC TAC AAG 816 Gly Arg Gly Thr Leu Val Thr Val Ser Ala Ala Ala Ala Asp Tyr Lys 260 265 270 GAT GAC GAT GAC AAA GGC TCG AGC GAG CAG AAG CTG ATC AGC GAA GAG 864 Asp Asp Asp Asp Lys Gly Ser Ser Glu Gln Lys Leu Ile Ser Glu Glu 275 280 285 GAT CTG GGC TCG AGG TCG ACC CAC CAT CAT CAT CAC CAC GGG TCG ACC 912 Asp Leu Gly Ser Arg Ser Thr His His His His His His Gly Ser Thr 290 295 300 AAA TGA TAA GCT T 925 Lys 305
【0096】 配列番号:10 配列の長さ:925 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA 起源 生物名:マウス 株名:4H5 配列 ATG AAA TAC CTG CTG CCG ACC GCT GCT GCT GGT CTG CTG CTC CTC GCG 48 Met Lys Tyr Leu Leu Pro Thr Ala Ala Ala Gly Leu Leu Leu Leu Ala 1 5 10 15 GCC CAG CCG GCC ATG GCC CAG GTT CAG CTG CAG CAG TCT GGA CCT GAG 96 Ala Gln Pro Ala Met Ala Gln Val Gln Leu Gln Gln Ser Gly Pro Glu 20 25 30 CTG GTG AAG CCT GGG GCT TCA GTG AAG ATG TCC TGC AAG GCT TCT GGA 144 Leu Val Lys Pro Gly Ala Ser Val Lys Met Ser Cys Lys Ala Ser Gly 35 40 45 TAC ACA TTC ACT GAC TAT GTT ATA AAC TGG TTG AAC CAG AGA ACT GGA 192 Tyr Thr Phe Thr Asp Tyr Val Ile Asn Trp Leu Asn Gln Arg Thr Gly 50 55 60 CAG GGC CTT GAG TGG ATT GGA GAG ATT TAT CCT GGA AGT GGT AGT GCT 240 Gln Gly Leu Glu Trp Ile Gly Glu Ile Tyr Pro Gly Ser Gly Ser Ala 65 70 75 80 TAC TAC AAT GAG ATG TTC AAG GGC AAG GCC ACA CTG ACT GCA GAC AAA 288 Tyr Tyr Asn Glu Met Phe Lys Gly Lys Ala Thr Leu Thr Ala Asp Lys 85 90 95 TCC TCC AAC ACA GCC TAC ATG CAG CTC AGC AGC CTG ACA TCT GAG GAC 336 Ser Ser Asn Thr Ala Tyr Met Gln Leu Ser Ser Leu Thr Ser Glu Asp 100 105 110 TCT GCG GTC TAT TTC TGT GCA AGA CGC GGA ACT GGG ACG GGG TTT GCT 384 Ser Ala Val Tyr Phe Cys Ala Arg Arg Gly Thr Gly Thr Gly Phe Ala 115 120 125 TAC TGG GGC CGA GGG ACT CTG GTC ACT GTC TCT GCA GGT GGA GGC GGT 432 Tyr Trp Gly Arg Gly Thr Leu Val Thr Val Ser Ala Gly Gly Gly Gly 130 135 140 TCA GGC GGA GGT GGC TCC GGA GGT GGC GGA TCG GAC ATT GTG CTG ACC 480 Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Asp Ile Val Leu Thr 145 150 155 160 CAA TCT CCA GCT TCT TTG GCT GTG TCT CTA GGG CAG AGG GCC ACC ATC 528 Gln Ser Pro Ala Ser Leu Ala Val Ser Leu Gly Gln Arg Ala Thr Ile 165 170 175 TCC TGC AAG GCC AGC CAA AGT GTT GAT TAT GAT GGT GAT AGT TAT ATG 576 Ser Cys Lys Ala Ser Gln Ser Val Asp Tyr Asp Gly Asp Ser Tyr Met 180 185 190 AAC TGG TAC CAA CAG AAA CCA GGA CAG CCA CCC AAA CTC CTC ATC TAT 624 Asn Trp Tyr Gln Gln Lys Pro Gly Gln Pro Pro Lys Leu Leu Ile Tyr 195 200 205 GCT GCA TCC AAT CTA GAA TCT GGG ATC CCA GCC AGG TTT AGT GGC AGT 672 Ala Ala Ser Asn Leu Glu Ser Gly Ile Pro Ala Arg Phe Ser Gly Ser 210 215 220 GGG TCT GGG ACA GAC TTC ACC CTC AAC ATC CAT CCT GTG GAG GAG GAG 720 Gly Ser Gly Thr Asp Phe Thr Leu Asn Ile His Pro Val Glu Glu Glu 225 230 235 240 GAT GCT GCA ACC TAT TAC TGT CAG CAA AGT AGT GAG GAT CCT CCG ACG 768 Asp Ala Ala Thr Tyr Tyr Cys Gln Gln Ser Ser Glu Asp Pro Pro Thr 245 250 255 TTC GGT GGA GGC ACC AAG CTG GAA ATC AAA GCG GCC GCA GAC TAC AAG 816 Phe Gly Gly Gly Thr Lys Leu Glu Ile Lys Ala Ala Ala Asp Tyr Lys 260 265 270 GAT GAC GAT GAC AAA GGC TCG AGC GAG CAG AAG CTG ATC AGC GAA GAG 864 Asp Asp Asp Asp Lys Gly Ser Ser Glu Gln Lys Leu Ile Ser Glu Glu 275 280 285 GAT CTG GGC TCG AGG TCG ACC CAC CAT CAT CAT CAC CAC GGG TCG ACC 912 Asp Leu Gly Ser Arg Ser Thr His His His His His His Gly Ser Thr 290 295 300 AAA TGA TAA GCT T 925 Lys 305
【0097】 配列番号:11 配列の長さ:28 配列の型:核酸 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列 AAGCTTATGA ACCGGGGAGT CCCTTTTA 28
【0098】 配列番号:12 配列の長さ:56 配列の型:核酸 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列 GCGGCCGCTC ACTTGTCATC GTCGTCCTTG TAGTCTGGCT GCACCGGGGT GGACCA 56
【0099】 配列番号:13 配列の長さ:34 配列の型:核酸 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列 GGGAATTCAT GRAATGSASC TGGGTYWTYC TCTT 34
【0100】 配列番号:14 配列の長さ:35 配列の型:核酸 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列 CCCAAGCTTC CAGGGRCCAR KGGATARACN GRTGG 35
【0101】 配列番号:15 配列の長さ:29 配列の型:核酸 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列 TGTGCCCTCG AGCTNACNCA RAGYCCNGC 29
【0102】 配列番号:16 配列の長さ:28 配列の型:核酸 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列 ATGGATACTA GTGGTGCAGC ATCAGCCC 28
【0103】 配列番号:17 配列の長さ:33 配列の型:核酸 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列 GGGAATTCAT GGAGACAGAC ACACTCCTGC TAT 33
【0104】 配列番号:18 配列の長さ:21 配列の型:核酸 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列 CGTCGGAGGA TCCTCACTAC T 21
【0105】 配列番号:19 配列の長さ:27 配列の型:核酸 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列 CAGGATCCGC TGCAGCAGTC TGGACCT 27
【0106】 配列番号:20 配列の長さ:27 配列の型:核酸 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列 TGGGCCCGTC GTTTTGGCTG CAGAGAC 27
【0107】 配列番号:21 配列の長さ:56 配列の型:核酸 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列 TCATGAAATA CCTGCTGCCG ACCGCTGCTG CTGGTCTGCT GCTCCTCGCG GCCCAG 56
【0108】 配列番号:22 配列の長さ:56 配列の型:核酸 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列 TGCGGCCGCA GCCATGGTGT TTGCGGCCAT CGCCGGCTGG GCCGCGAGGA GCAGCA 56
【0109】 配列番号:23 配列の長さ:56 配列の型:核酸 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列 TGCGGCCGCA GACTACAAGG ATGACGATGA CAAAGGCTCG AGCGAGCAGA AGCTGA 56
【0110】 配列番号:24 配列の長さ:57 配列の型:核酸 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列 GGTGGGTCGA CCTCGAGCCC AGATCCTCTT CGCTGATCAG CTTCTGCTCG CTCGAGC 57
【0111】 配列番号:25 配列の長さ:23 配列の型:核酸 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列 TGCGGCCGCA GACTACAAGG ATG 23
【0112】 配列番号:26 配列の長さ:56 配列の型:核酸 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列 TAAGCTTATC ATTTGGTCGA CCCGTGGTGA TGATGATGGT GGGTCGACCT CGAGCC 56
【0113】 配列番号:27 配列の長さ:38 配列の型:核酸 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列 AGCCGGCCAT GGCCGACATT GTGCTGACCC AATCTCCA 38
【0114】 配列番号:28 配列の長さ:58 配列の型:核酸 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列 CTCCGGAGCC ACCTCCGCCT GAACCGCCTC CACCTTTGAT TTCCAGCTTG GTGCCTCC 58
【0115】 配列番号:29 配列の長さ:40 配列の型:核酸 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列 CTCCGGAGGT GGCGGATCGC AGGTTCAGCT GCAGCAGTCT 40
【0116】 配列番号:30 配列の長さ:31 配列の型:核酸 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列 TGCGGCCGCT GCAGAGACAG TGACCAGAGT C 31
【0117】 配列番号:31 配列の長さ:35 配列の型:核酸 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列 AGCCGGCCAT GGCCCAGGTT CAGCTGCAGC AGTCT 35
【0118】 配列番号:32 配列の長さ:56 配列の型:核酸 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列 CTCCGGAGCC ACCTCCGCCT GAACCGCCTC CACCTGCAGA GACAGTGACC AGAGTC 56
【0119】 配列番号:33 配列の長さ:43 配列の型:核酸 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列 CTCCGGAGGT GGCGGATCGG ACATTGTGCT GACCCAATCT CCA 43
【0120】 配列番号:34 配列の長さ:33 配列の型:核酸 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列 TGCGGCCGCT TTGATTTCCA GCTTGGTGCC TCC 33
【0121】 配列番号:35 配列の長さ:118 配列の型:アミノ酸 起源 生物名:マウス 株名:4H5 配列 Gln Val Gln Leu Gln Gln Ser Gly Pro Glu Leu Val Lys Pro Gly Ala 1 5 10 15 Ser Val Lys Met Ser Cys Lys Ala Ser Gly Tyr Thr Phe Thr Asp Tyr 20 25 30 Val Ile Asn Trp Leu Asn Gln Arg Thr Gly Gln Gly Leu Glu Trp Ile 35 40 45 Gly Glu Ile Tyr Pro Gly Ser Gly Ser Ala Tyr Tyr Asn Glu Met Phe 50 55 60 Lys Gly Lys Ala Thr Leu Thr Ala Asp Lys Ser Ser Asn Thr Ala Tyr 65 70 75 80 Met Gln Leu Ser Ser Leu Thr Ser Glu Asp Ser Ala Val Tyr Phe Cys 85 90 95 Ala Arg Arg Gly Thr Gly Thr Gly Phe Ala Tyr Trp Gly Arg Gly Thr 100 105 110 Leu Val Thr Val Ser Ala 115
【0122】 配列番号:36 配列の長さ:111 配列の型:アミノ酸 起源 生物名:マウス 株名:4H5 配列 Asp Ile Val Leu Thr Gln Ser Pro Ala Ser Leu Ala Val Ser Leu Gly 1 5 10 15 Gln Arg Ala Thr Ile Ser Cys Lys Ala Ser Gln Ser Val Asp Tyr Asp 20 25 30 Gly Asp Ser Tyr Met Asn Trp Tyr Gln Gln Lys Pro Gly Gln Pro Pro 35 40 45 Lys Leu Leu Ile Tyr Ala Ala Ser Asn Leu Glu Ser Gly Ile Pro Ala 50 55 60 Arg Phe Ser Gly Ser Gly Ser Gly Thr Asp Phe Thr Leu Asn Ile His 65 70 75 80 Pro Val Glu Glu Glu Asp Ala Ala Thr Tyr Tyr Cys Gln Gln Ser Ser 85 90 95 Glu Asp Pro Pro Thr Phe Gly Gly Gly Thr Lys Leu Glu Ile Lys 100 105 110
【0123】 配列番号:37 配列の長さ:354 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA 起源 生物名:マウス 株名:4H5 配列 CAG GTT CAG CTG CAG CAG TCT GGA CCT GAG CTG GTG AAG CCT GGG GCT 48 Gln Val Gln Leu Gln Gln Ser Gly Pro Glu Leu Val Lys Pro Gly Ala 1 5 10 15 TCA GTG AAG ATG TCC TGC AAG GCT TCT GGA TAC ACA TTC ACT GAC TAT 96 Ser Val Lys Met Ser Cys Lys Ala Ser Gly Tyr Thr Phe Thr Asp Tyr 20 25 30 GTT ATA AAC TGG TTG AAC CAG AGA ACT GGA CAG GGC CTT GAG TGG ATT 144 Val Ile Asn Trp Leu Asn Gln Arg Thr Gly Gln Gly Leu Glu Trp Ile 35 40 45 GGA GAG ATT TAT CCT GGA AGT GGT AGT GCT TAC TAC AAT GAG ATG TTC 192 Gly Glu Ile Tyr Pro Gly Ser Gly Ser Ala Tyr Tyr Asn Glu Met Phe 50 55 60 AAG GGC AAG GCC ACA CTG ACT GCA GAC AAA TCC TCC AAC ACA GCC TAC 240 Lys Gly Lys Ala Thr Leu Thr Ala Asp Lys Ser Ser Asn Thr Ala Tyr 65 70 75 80 ATG CAG CTC AGC AGC CTG ACA TCT GAG GAC TCT GCG GTC TAT TTC TGT 288 Met Gln Leu Ser Ser Leu Thr Ser Glu Asp Ser Ala Val Tyr Phe Cys 85 90 95 GCA AGA CGC GGA ACT GGG ACG GGG TTT GCT TAC TGG GGC CGA GGG ACT 336 Ala Arg Arg Gly Thr Gly Thr Gly Phe Ala Tyr Trp Gly Arg Gly Thr 100 105 110 CTG GTC ACT GTC TCT GCA 354 Leu Val Thr Val Ser Ala 115
【0124】 配列番号:38 配列の長さ:333 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA 起源 生物名:マウス 株名:4H5 配列 GAC ATT GTG CTG ACC CAA TCT CCA GCT TCT TTG GCT GTG TCT CTA GGG 48 Asp Ile Val Leu Thr Gln Ser Pro Ala Ser Leu Ala Val Ser Leu Gly 1 5 10 15 CAG AGG GCC ACC ATC TCC TGC AAG GCC AGC CAA AGT GTT GAT TAT GAT 96 Gln Arg Ala Thr Ile Ser Cys Lys Ala Ser Gln Ser Val Asp Tyr Asp 20 25 30 GGT GAT AGT TAT ATG AAC TGG TAC CAA CAG AAA CCA GGA CAG CCA CCC 144 Gly Asp Ser Tyr Met Asn Trp Tyr Gln Gln Lys Pro Gly Gln Pro Pro 35 40 45 AAA CTC CTC ATC TAT GCT GCA TCC AAT CTA GAA TCT GGG ATC CCA GCC 192 Lys Leu Leu Ile Tyr Ala Ala Ser Asn Leu Glu Ser Gly Ile Pro Ala 50 55 60 AGG TTT AGT GGC AGT GGG TCT GGG ACA GAC TTC ACC CTC AAC ATC CAT 240 Arg Phe Ser Gly Ser Gly Ser Gly Thr Asp Phe Thr Leu Asn Ile His 65 70 75 80 CCT GTG GAG GAG GAG GAT GCT GCA ACC TAT TAC TGT CAG CAA AGT AGT 288 Pro Val Glu Glu Glu Asp Ala Ala Thr Tyr Tyr Cys Gln Gln Ser Ser 85 90 95 GAG GAT CCT CCG ACG TTC GGT GGA GGC ACC AAG CTG GAA ATC AAA 333 Glu Asp Pro Pro Thr Phe Gly Gly Gly Thr Lys Leu Glu Ile Lys 100 105 110
【図面の簡単な説明】
【図1】IgG の構造を模式的に示す。
【図2】pG1 プラスミドの概略図である。
【図3】pSE380ScFvプラスミドの概略図である。
【図4】pET24ScFv プラスミドの概略図である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CD4分子に結合するキメラ抗体、1本
    鎖抗体、またはそれらを組合せた抗体を用いたCD4陽
    性細胞分離装置。
  2. 【請求項2】 H鎖可変領域のCDR-1、 CDR-2およびCDR-
    3 がそれぞれ配列表配列番号:1、2および3に記載の
    アミノ酸配列であり、L鎖可変領域のCDR-1、CDR-2およ
    びCDR-3 がそれぞれ配列表配列番号:4、5および6に
    記載のアミノ酸配列であり、Fc領域がヒト型であるキメ
    ラ抗体を用いたCD4陽性細胞分離装置。
  3. 【請求項3】 H鎖可変領域のCDR-1、 CDR-2およびCDR-
    3 がそれぞれ配列表配列番号:1、2および3に記載の
    アミノ酸配列であり、L鎖可変領域のCDR-1、CDR-2およ
    びCDR-3 がそれぞれ配列表配列番号:4、5および6に
    記載のアミノ酸配列である1本鎖抗体を用いたCD4陽
    性細胞分離装置。
  4. 【請求項4】 キメラ抗体、1本鎖抗体、またはそれら
    を組み合わせた抗体を用いたヒトCD4陽性細胞の分離
    または検出方法。
  5. 【請求項5】 H鎖可変領域のCDR-1、 CDR-2およびCDR-
    3 がそれぞれ配列表配列番号:1、2および3に記載の
    アミノ酸配列であり、L鎖可変領域のCDR-1、CDR-2およ
    びCDR-3 がそれぞれ配列表配列番号:4、5および6に
    記載のアミノ酸配列であり、Fc領域がヒト型であるキメ
    ラ抗体を用いたヒトCD4陽性細胞の分離または検出方
    法。
  6. 【請求項6】 H鎖可変領域のCDR-1、 CDR-2およびCDR-
    3 がそれぞれ配列表配列番号:1、2および3に記載の
    アミノ酸配列であり、L鎖可変領域のCDR-1、CDR-2およ
    びCDR-3 がそれぞれ配列表配列番号:4、5および6に
    記載のアミノ酸配列を含有する1本鎖抗体を用いたヒト
    CD4陽性細胞の分離または検出方法。
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KR1020007013223A KR20010043797A (ko) 1998-05-25 1999-05-24 세포 분리 장치 및 분리 방법
EP99919666A EP1083226A4 (en) 1998-05-25 1999-05-24 DEVICE FOR SEPARATING CELLS AND SEPARATION METHOD.
CN99808058A CN1307640A (zh) 1998-05-25 1999-05-24 细胞分离装置和分离方法
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006106976A1 (ja) * 2005-03-31 2006-10-12 Osaka University 細胞膜表面抗原に対する抗体のアッセイ法
WO2008001802A1 (fr) 2006-06-27 2008-01-03 Asahi Kasei Kabushiki Kaisha Substrat pour traitement de fluide biologique
JP2011505810A (ja) * 2007-12-13 2011-03-03 シャンハイ グオジアン バイオ−テック インスティチュート ヒト化抗ヒトcd34抗体、その調製方法および使用

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