JPH11332440A - 友釣り用鼻環 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】道糸を容易に挿通させることができ、かつ挿通
後にずり落ちることのない鼻環を提供すること。 【解決手段】本発明の鼻環１は、第一環状部２と第二環
状部５でほぼ環状に構成され、第一環状部側の一端にお
とり鮎の鼻孔に挿入される挿通部２ａを有し、第二環状
部側の他端におとり鮎の鼻孔への取り付け又は取り外し
する際に弾性変形する弾性変形体１０を備えている。弾
性変形体１０は、その一端が第一環状部２の開口部７
を、他端が第二環状部５の開口部８を開閉可能に閉塞し
ている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、鮎の友釣りを行う
際、おとり鮎に装着される鼻環に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、友釣りを行う際に用いられる鼻環
として、特開平７−２１３２０６号に開示されているも
のが知られている。この公報に開示されている鼻環は、
鮎の鼻に対して挿通される挿通部を備えた環状の鉤部
と、この鉤部と一体的に形成され、道糸が挿通される道
糸縛着部と、この道糸縛着部の先端部側において、前記
挿通部に向けて延出するように設けられた弾性変形体と
を備えて構成されている。前記弾性変形体は、鉤部およ
び道糸縛着部を、わずかの間隙を持って閉成するように
構成されており、おとり鮎の装着、取り外しを容易にし
ている。

【０００３】また、実開平６−６４４６６号には、鮎の
鼻に対して挿通される挿通部を備えた鉤部と、この鉤部
の端部において、前記挿通部に向けて延出するように設
けられたコイルスプリングとを備えた鼻環が開示されて
いる。前記コイルスプリングが設けられる部分には、鉤
部から突出するように閉塞環状部が一体形成されてお
り、ここに道糸を挿通させるようになっている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記した特開平７−２
１３２０６号に開示されている鼻環では、鼻環（釣糸縛
着部）に道糸を挿通させる際に、道糸が環状となった鉤
部の底に簡単にずり落ちてしまい、安定して保持されな
い欠点がある。また、実開平６−６４４６６号に開示さ
れている鼻環では、閉塞環状部の径が小さすぎて、道糸
を通し難いという欠点がある。

【０００５】この発明は、上記問題点に基づいてなされ
たものであり、道糸を容易に挿通させることができ、か
つ挿通後にずり落ちることのない鼻環を提供することを
目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の友釣り用鼻環は、第一環状部と第二環状部
でほぼ環状に構成され、第一環状部側の一端におとり鮎
の鼻孔に挿入される挿通部を有し、第二環状部側の他端
におとり鮎の鼻孔への取り付け又は取り外しする際に弾
性変形する弾性変形体を備えており、前記弾性変形体
は、その一端が前記第一環状部の開口部を、他端が前記
第二環状部の開口部を開閉可能に閉塞していることを特
徴とする。

【０００７】上記した鼻環により、おとり鮎は、その一
端、すなわち第一環状部側の挿通部から取り付けられ、
第一環状部によって係止される。また、道糸は、第二環
状部内に位置する。おとり鮎は、第一環状部の開口部に
位置している弾性変形体が弾性変形することによって容
易に取り付け、取り外しが行われると共に、前記弾性変
形体に規制され、鼻環が鮎の鼻孔から外れることが防止
される。また、道糸は、第一環状部内から、弾性変形体
を介して容易に第二環状部内に案内、挿通させることが
でき、しかも、第二開口部に位置した道糸は、前記弾性
変形体によって規制され、第一環状体側にずり落ちるよ
うなことはない。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態に係
る友釣り用鼻環について、図１乃至図３を参照して具体
的に説明する。図１及び図２は、鼻環を示す平面図であ
る。鼻環１は、第一環状部２と、第一環状部の先端側を
屈曲して形成された第二環状部５とによって構成されて
おり、これらの環状部は、全体としてほぼ環状に一体形
成されている。この場合、第一環状部２は、実際に鮎が
係止される部分であり、第二環状部５は、第一環状部よ
りも小さく形成されて道糸Ｓが配される部分である。第
一環状部の基端側は、挿通部２ａを形成しており、ここ
からおとり鮎の鼻孔が差し込まれる。

【０００９】前記第二環状部５の先端側は前記第一環状
部の挿通部２ａに向けて屈曲されており、係止保持部５
ａを形成している。この係止保持部５ａは、前記挿通部
２ａとの間で所定の間隔が生じるように所定長さを有し
て終端している。上記した各環状部の構成により、第一
環状部２には、鼻環の外部に対する開口部７が規定さ
れ、第二環状部５には、第一環状部内に対する開口部８
が規定される。

【００１０】前記係止保持部５ａには、その軸方向に沿
って弾性変形体１０が設けられている。弾性変形体の両
端は、夫々図に示すように、係止保持部５ａから突出し
ており、上記した開口部７及び開口部８を閉塞してい
る。この場合、弾性変形体１０の長さは、各端部１０
ａ，１０ｂが、挿通部２ａ、第二環状部５の付け根部分
との間で僅かの間隔が生じるように設定されており、各
端部が弾性変形することにより、各開口部７，８を開閉
可能に閉塞している。

【００１１】上記弾性変形体１０は、容易に装着できる
ように、すなわち、係止保持部５ａの端部から差し込め
るようにパイプ状の部材で構成することが好ましく、さ
らにおとり鮎への負担やコスト等を考慮して、軽量な素
材、例えば樹脂やゴムで構成することが好ましい。ま
た、係止保持部５ａの中間位置に、弾性変形体１０を抜
け止めするように、突部５ｂを形成しておくことが好ま
しい。

【００１２】上記した構成の鼻環１によれば、道糸Ｓを
挿通させる場合、最初に大きく開口している第一環状部
２に挿通させ（図１参照）、次に挿通した道糸Ｓを開口
部８及び弾性変形体１０の端部１０ｂを介して第二環状
部５内に案内するだけで良いため（図２参照）、その挿
通操作をきわめて容易に行える。第二環状部５内に位置
した道糸Ｓは、開口部８を閉塞している弾性変形体１０
の端部１０ｂによって規制されるため、一旦、第二環状
部５に配した後にずり落ちることはない。

【００１３】そして、図３に示すように、おとり鮎Ｘの
鼻孔を挿通部２ａに差し込む。この際、開口部７を閉塞
している弾性変形体１０の端部１０ａが変形するため、
容易におとり鮎の係止操作が行える。また、逆に、おと
り鮎Ｘを容易に取り外すことも可能である。おとり鮎Ｘ
は、第一環状部２で係止される。

【００１４】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、本発明は、図に示した実施の形態に限定されるこ
とはなく、例えば以下に詳述するように、種々変形する
ことが可能である。

【００１５】鼻環１を構成する第一環状部２および第二
環状部５は、図に示した形状では、全体的に滑らかな曲
線によって構成されているが、部分的に角部が形成され
ていても良く、あるいは図に示すように、略半円状に構
成する以外にも、Ｕ字型にする等、その形状については
限定されることはない。また、弾性変形体１０について
も、開口部７，８を開閉可能に閉塞できれば、その材質
についても限定されることはない。

【００１６】

【発明の効果】本発明の友釣り用鼻環によれば、おとり
鮎を容易に係止することができることに加え、と共に、
道糸を小さい第二環状部に挿通させる際、大きい第一環
状部から案内することができるため、その挿通操作を容
易に行えるようになる。また、一旦挿通された道糸は、
第二環状部に案内されて、弾性変形体によって閉塞され
るため、そこからずり落ちることはなく、安定して保持
される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態を示す鼻環の平面図。

【図２】道糸を保持させた状態を示す鼻環の平面図。

【図３】鼻環をおとり鮎に装着した状態を示す図。

【符号の説明】

１…鼻環、２…第一環状部、２ａ…挿通部、５…第二環
状部、５ａ…係止保持部、７，８…開口部、１０弾性変
形体。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 第一環状部と第二環状部でほぼ環状に構
   成され、第一環状部側の一端におとり鮎の鼻孔に挿入さ
   れる挿通部を有し、第二環状部側の他端におとり鮎の鼻
   孔への取り付け又は取り外しする際に弾性変形する弾性
   変形体を備えた友釣り用鼻環であり、 前記弾性変形体は、その一端が前記第一環状部の開口部
   を、他端が前記第二環状部の開口部を開閉可能に閉塞し
   ていることを特徴とする友釣り用鼻環。
2. 【請求項２】 前記第二環状部の端部には突部が形成さ
   れており、前記弾性変形体は前記突部によって係止保持
   されることを特徴とする請求項１に記載の友釣り用鼻
   環。