JPH11331923A - 移動通信端末故障診断システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 遠隔地から診断試験を実施し故障箇所及び故
障内容を利用者に通知することを可能とする移動通信端
末の故障診断システムの提供にある。 【解決手段】 移動通信端末４ａの故障診断試験の依頼
は、当該移動通信端末４ａからも他の移動通信端末４ｂ
又は固定電話５からも可能であり、その際自動診断制御
装置１ｂまたは故障診断試験操作卓１ｃのいずれかを選
択できる。自動診断制御装置１ｂは依頼者の要求通りの
試験を自動で実行し、自動で故障内容を通知する。また
故障診断試験操作卓１ｃを選択したときその操作者は依
頼者から故障状況及び現象を確認した上で適切な試験を
し、結果を判断して依頼者に故障箇所、故障内容を通知
する。故障診断システム制御装置１ａは自動診断制御装
置１ｂまたは故障診断試験操作卓１ｃと交換機２及び無
線送受信装置３を介して当該移動通信端末４ａを接続
し、試験用のインタフェースを利用して操作卓１ｃ等か
ら指示された試験を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、移動可能な通信端
末の正常動作を遠隔地において確認する移動通信端末故
障診断システムに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の有線電話に対する保守サービス
は、その電話網を提供している事業者が加入者の電話機
を含めた試験まで実施していた。しかし、近年急速に利
用者が増えた移動通信端末に対しては外部よりその端末
の正常動作を試験するシステムは未だなされていないの
が現状である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】そのため、従来の技術
では、利用者が発信できない等のトラブルが発生した場
合、その問題が端末自体の故障か、無線送受信装置や交
換機を含むネットワーク側の問題なのかを利用者が認識
できなかった。

【０００４】本発明の目的は、遠隔地から診断試験を実
施し、故障箇所及び故障内容を利用者に通知することを
可能とする移動通信端末故障診断システムを提供するこ
とにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記の目的は、移動通信
端末の故障診断依頼を受け、要求される診断試験を自動
で実行し、故障箇所の切分け、故障内容を自動で通知す
る自動診断制御装置と、移動通信端末の故障診断依頼を
受け、故障状況及び現象を確認した後適切な診断試験を
実行し、その結果の総合的判断により故障箇所の切分
け、故障内容を通知する故障診断試験操作卓と、上記自
動診断制御装置または故障診断試験操作卓からの故障診
断試験の指示を受け、交換機、無線送受信装置、及び当
該移動通信端末に対して試験用のインタフェースを利用
して所要の試験を制御する故障診断システム制御装置と
を備えたことによって達成される。

【０００６】上記の手段によれば、自動診断制御装置
は、依頼者の要望により保守者の介在なしに診断する場
合に用いられ、依頼者からの試験種別情報により自動で
診断試験を実行する。また保守者を介在させる場合は故
障診断試験操作卓を用い、保守者が故障状況及び現象等
を依頼者に確認した上で適切な試験を実行する。この試
験の実行は、自動診断制御装置または故障診断試験操作
卓が試験種別や試験開始を指示し、この指示を受けて故
障診断システム制御装置が、交換機、該交換機に接続さ
れた無線送受信装置及び故障診断しようとする移動通信
端末に対して試験用のインタフェースを利用して所要の
試験を制御する。その試験は擬似発信試験、各装置間の
折返し試験、送受信レベルの測定試験、付加サービスに
対する試験等の中から試験指示にしたがった試験が行な
われる。試験結果は指示を出した自動診断制御装置また
は故障診断試験操作卓が収集する。そして自動診断制御
装置または故障診断試験操作卓の操作者はいくつかの試
験結果を基に総合的判断をして故障箇所の切分け、故障
内容等を依頼者に通知する。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
により説明する。

【０００８】図１は、本発明の一実施形態の移動通信端
末の故障診断システムの構成図である。１は故障診断シ
ステム全体を示し、この中は、故障診断システム制御装
置１ａ、自動診断制御装置１ｂ、及び故障診断試験操作
卓１ｃで構成されている。故障診断システム１が接続さ
れる交換機２は、故障診断システムのサービス対象とな
る移動体通信網の交換機能を有する。交換機２には無線
送受信装置３が接続され、移動通信端末４ａ、４ｂから
の無線信号を送受信して交換機２とのインタフェースの
整合をとる。また交換機２には固定電話５が有線で収容
されている。

【０００９】以上の構成において、移動通信端末４ａの
利用者は、移動通信端末４ａの故障診断試験を希望する
場合、特殊番号をダイヤルすることで無線送受信装置３
及び交換機２を経て自動診断制御装置１ｂまたは故障診
断試験操作卓１ｃに接続される。また他の利用者が、他
の移動通信端末４ｂまたは固定電話５より上記移動通信
端末４ａに何度ダイヤルしてもつながらないような場
合、他の利用者は移動通信端末４ｂまたは固定電話５か
ら特殊番号をダイヤルすることで同様に無線送受信装置
３及び交換機２を経て自動診断制御装置１ｂまたは故障
診断試験操作卓１ｃに接続される。このようにして故障
診断システム１への試験依頼は試験対象の移動通信端末
４ａからも、他の移動通信端末４ｂまたは固定電話５を
利用しても行なえる。その際、利用者は保守者を介在さ
せる診断試験の依頼も保守者を介在させない診断試験の
依頼の何れもできる。

【００１０】保守者を介在させない試験依頼があった場
合、故障診断システム制御装置１ａは、自動診断制御装
置１ｂと故障診断する移動通信端末４ａとを無線送受信
装置３及び交換機２を介して接続する。そこで自動診断
制御装置１ｂは移動通信端末４ａの番号及び試験種別の
情報を依頼者に要求し、その要求通りの試験を自動で実
行する。また保守者が介在する試験依頼があった場合、
故障診断システム制御装置１ａは、故障診断試験操作卓
１ｃと故障診断の移動通信端末４ａとを無線送受信装置
３及び交換機２を介して接続する。そこで故障診断試験
操作卓１ｃの保守者は、移動通信端末４ａの番号及び故
障状況及び現象等について依頼者に直接口頭でその内容
を確認し、その確認情報から適切な試験種別を選定して
試験をする。

【００１１】自動診断制御装置１ｂまたは故障診断試験
操作卓１ｃから試験種別及び試験開始指示を受けた故障
診断システム制御装置１ａは、交換機２、交換機を介し
ての無線送受信装置３、及び当該移動通信端末４ａに対
して試験用インタフェースを利用して、試験指示による
各装置間（無線区間を含む）の折返し試験、擬似発信試
験、無線送受信レベルの測定試験、その他付加サービス
に対する試験等の機能を制御する。

【００１２】図２〜５は、故障診断を行なうフロー図を
示し、図２において試験依頼者は故障診断システム制御
装置１ａに対して試験依頼をする。その試験依頼が保
守者を介在させない試験依頼であった場合、故障診断シ
ステム制御装置１ａは自動診断制御装置１ｂに自動試験
依頼−１をし、各種試験指示−１を受ける。また試
験依頼が保守者を介在させる試験依頼であった場合
は、故障診断システム制御装置１ａは故障診断試験操作
卓１ｃに故障診断試験依頼−２をし、各種試験指示
−２を受ける。この試験指示を受けた故障診断システム
制御装置１ａは指示された各種試験を制御する。

【００１３】故障診断システム制御装置１ａは、図２に
したがい交換機２を介する無線送受信装置３の折返し試
験−１をする。これは交換機２側から特定のｂｉｔ信
号を送信し、無線送受信装置３で折返されたｂｉｔ信号
の内容と比較することでネットワーク内の信号送受信の
正常性を確認する。これにより試験結果−１が得られ
る。

【００１４】また図３にしたがって移動通信端末（試験
対象４ａ）の折返し試験−２を実施する。この折返し
試験も前者と同じであるが、折返し点を端末４ａとする
ことで無線区間を含む信号送受信の正常性を確認する。
これにより試験結果−２を得る。

【００１５】また図４により無線の送受信レベル測定試
験−３を実施する。これは試験対象端末４ａと無線送
受信装置３を接続し、相互で受信レベルを測定する。こ
れにより試験結果−３を得る。

【００１６】また擬似発信試験−４を実施する。これ
は無線送受信装置３に対して試験対象の移動通信端末番
号を通知することで擬似的に移動通信端末４ａから発信
しているように動作させ、当該端末からの発信の正常性
を確認する。これにより試験結果−４が得られる。

【００１７】図５において、各種試験結果−１、−
２、−３、−４は故障診断システム制御装置１ａか
ら試験を指示した自動診断制御装置１ｂまたは故障診断
試験操作卓１ｃに転送される。

【００１８】これにより故障診断システム制御装置１ａ
により適切な試験をして取得した試験結果を故障診断試
験操作卓１ｃに取込み、保守者は収集したいくつかの試
験結果に基づいて総合的に判断して故障箇所の切分け、
故障内容等を移動通信端末４ａの試験依頼者に通知−
２する。また保守者がいない場合の試験は、自動診断制
御装置１ｂが取込んだ試験結果から自動で判断して故障
箇所の切分け、故障内容の通知−１をする。

【００１９】故障箇所、故障内容を通知された試験依頼
者は、即座に原因が判明するため交換設備の問題であっ
て、短時間に消滅する障害であれば時間を置いてかけ直
すか、または他のエリアからかけ直すかの対応処置をと
ることができる。また移動通信端末の故障であればすぐ
に修理依頼でき、修理する場合もある程度故障状況がわ
かるので修理時間も短縮でき、保守の容易化が図れる。

【００２０】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、移動通信
端末の利用者が発信できない場合、他から何度ダイヤル
しても相手の移動通信端末の利用者が応答しない等のト
ラブルが発生したような場合でも、いずれの側からも番
号をダイヤルすることで試験依頼することができ、故障
診断システム側の保守者が介在する場合と、介在しない
場合とを依頼者が選択して診断してもらい、即座に故障
内容を通知してもらえる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態の構成図。

【図２】本発明の一実施形態の故障診断試験のフロー
図。

【図３】本発明の一実施形態の故障診断試験のフロー
図。

【図４】本発明の一実施形態の故障診断試験のフロー
図。

【図５】本発明の一実施形態の故障診断試験のフロー
図。

【符号の説明】

１…故障診断システム、１ａ…故障診断システム制御装
置、１ｂ…自動診断制御装置、１ｃ…故障診断試験操作
卓、２…交換機、３…無線送受信装置、４ａ、４ｂ…移
動通信端末、５…固定電話。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 移動可能な通信端末を保守する故障診断
   システムにおいて、移動通信端末の故障診断依頼を受
   け、要求される診断試験を自動で実行し、故障箇所の切
   分け、故障内容を自動で通知する自動診断制御装置と、
   移動通信端末の故障診断依頼を受け、故障状況及び現象
   を確認した後に適切な診断試験を実行し、その結果の総
   合的判断により故障箇所の切分け、故障内容を通知する
   故障診断試験操作卓と、上記自動診断制御装置または故
   障診断試験操作卓からの故障診断試験の指示を受け、交
   換機、無線送受信装置、及び当該移動通信端末に対して
   試験用のインタフェースを利用して所要の試験を制御す
   る故障診断システム制御装置とを備えたことを特徴とす
   る移動通信端末故障診断システム。
2. 【請求項２】 上記故障診断システム制御装置は、交換
   機、無線送受信装置、及び当該移動通信端末に対して試
   験用のインタフェースを利用することにより擬似発信試
   験、各装置間の折返し試験、送受信レベルの測定試験、
   及び付加サービスに対する試験の中の少なくとも１つの
   機能試験を制御するものであることを特徴とする請求項
   １記載の移動通信端末故障診断システム。