JPH11331796A - テレビ会議端末装置及びテレビ会議システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、対向するテレビ会議端末装置から
ズームや移動などのカメラ制御指示を受信し、動画符号
化処理の前に入力した画像のフォーマットを変換する回
路に対してフォーマットを指示するカメラ制御回路を備
え、カメラ制御量に応じて入力画像の縮小度を調整する
フォーマット変換を行い、カメラ制御量が大きい程小さ
く縮小された画像を伝送することでアングルをあわせる
ことを容易にし、且つ画質の良い画像を伝送することが
できるテレビ会議端末装置及びテレビ会議システムを提
供する点にある。 【解決手段】 本発明のテレビ会議端末装置は図１に示
すように画像フォーマット変換回路と動画像符号化回路
と多重・分離回路とカメラ制御回路とから概略構成され
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、対向するテレビ会
議端末装置からズームや移動などのカメラ制御指示がで
きるテレビ会議端末装置及びテレビ会議システムに属す
る。

【０００２】

【従来の技術】デジタルデータ伝送を提供するＩＳＤＮ
回線の普及に伴い、低ビットレートで動画像を伝送する
動画像符号化装置を用いたＴＶ会議端末の利用が急速に
拡大している。動画像符号化装置にカメラとＴＶモニタ
を接続してＴＶ会議を運用する上で、対向する相手方の
雰囲気や発言者が誰なのかの識別のため、対向する相手
のＴＶ会議端末のカメラを動かす等の制御（移動、ズー
ム）機能が必要とされている。

【０００３】従来、動画像を伝送する動画像符号化装置
の圧縮方式としては、例えば、ＩＴＵ−Ｔ勧告Ｈ．２６
３で採用されている方式で、入力する画像信号をＣＩＦ
（３５２画素ｘ２８８ライン)、ＱＣＩＦ（１７６画素
ｘ１４４ライン)、及びＳＱＣＩＦ（１２８画素ｘ９６
ライン)のフォーマットに変換した後、動き補償フレー
ム間符号化、ＤＣＴ変換符号化、量子化および可変長符
号化により画像圧縮を施し、さらに発生した画像情報を
平滑化して一定ビットレートで伝送するバッファメモリ
により固定ビットレートであるＩＳＤＮ回線で伝送可能
な方式を用いるということが一般に行われている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術においては以下に掲げる問題点があった。カメラ制御
を対向する相手側から行い、あるポイントにアングルを
合わせようとする場合に受信画像のコマ落しが大きく、
また１枚の画像品質が劣化しているためアングルを合わ
せる操作が困難な問題があった。

【０００５】また、解像度の高いＣＩＦの画像フォーマ
ットを使用する場合、通常のＴＶ会議シーンを伝送する
には十分な画品質が得られるが、カメラ移動した場合に
増大する発生情報量を平滑化するためにフレームの間引
きや荒い量子化を施す必要が生じて画質が劣化するとい
う問題点があった。

【０００６】また、ＱＣＩＦの画像フォーマットを使用
した場合、カメラ移動に対する追従は良くなるが、大き
なＴＶモニタに表示するＴＶ会議を行った場合には、解
像度が低いためにぼけた画像となってしまう。

【０００７】本発明は、斯かる問題点を鑑みてなされた
ものであり、その目的とするところは、対向するテレビ
会議端末装置からズームや移動などのカメラ制御指示を
受信し、動画符号化処理の前に入力した画像のフォーマ
ットを変換する回路に対してフォーマットを指示するカ
メラ制御回路を備え、カメラ制御量に応じて入力画像の
縮小度を調整するフォーマット変換を行い、カメラ制御
量が大きい程小さく縮小された画像を伝送することでア
ングルをあわせることを容易にし、且つ画質の良い画像
を伝送することができるテレビ会議端末装置及びテレビ
会議システムを提供する点にある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の本発明の
要旨は、カメラにより得られた画像信号を符号化して送
受信するテレビ会議端末装置であって、画像フォーマッ
ト変換手段と、カメラ制御手段とを備え、前記画像フォ
ーマット変換手段は、前記カメラ制御手段からのフォー
マット指示信号に従って入力動画像信号の縮小度を調整
し、前記カメラ制御手段はカメラ制御指示信号に従って
外部に接続されたカメラに対してズームや移動などの制
御コマンドを発行すると同時に前記カメラ制御指示信号
の制御量に応じた前記フォーマット指示信号を出力する
ことを特徴とするテレビ会議端末装置に存する。

【０００９】請求項２記載の本発明の要旨は、前記フォ
ーマット変換手段を備えたフォーマット変換回路と、前
記カメラ制御手段を備えたカメラ制御回路と、フォーマ
ット変換された画像信号に対して高能率符号化を施し情
報量圧縮を行う動画像符号化回路と、符号化された画像
信号を伝送フレームのデータに組立て、逆に対向するテ
レビ会議端末装置から受信したデータをズームや移動な
どのカメラ制御指示信号に分離する多重・分離回路とを
備えたことを特徴とする請求項１記載のテレビ会議端末
装置に存する。

【００１０】請求項３記載の本発明の要旨は、前記画像
フォーマット変換回路は、画素方向縮小回路を備えたこ
とを特徴とする請求項１又は２記載のテレビ会議端末装
置に存する。

【００１１】請求項４記載の本発明の要旨は、前記画像
フォーマット変換回路は、ライン方向縮小回路を備えた
ことを特徴とする請求項１乃至３のいずれかに記載のテ
レビ会議端末装置に存する。

【００１２】請求項５記載の本発明の要旨は、前記カメ
ラ制御回路は前記カメラ制御指示信号に従って外部に接
続されたカメラに対してズームや移動などの制御コマン
ドを発行すると同時に前記カメラ制御指示信号の制御量
に応じた前記フォーマット指示信号を出力することを特
徴とする請求項１乃至４のいずれかに記載のテレビ会議
端末装置に存する。

【００１３】請求項６記載の本発明の要旨は、前記画素
方向縮小回路は、画素方向の縮小度合いに応じて帯域制
限を行う画素フィルタと、

【００１４】前記画素フィルタで縮小された信号をサン
プル取出しできるダウンサンプラーと、を備えたことを
特徴とする請求項１乃至５のいずれかに記載のテレビ会
議端末装置に存する。

【００１５】請求項７記載の本発明の要旨は、ライン方
向縮小回路は、ライン方向の縮小度合いに応じて帯域制
限を行うラインフィルタと、前記ライン方向縮小回路で
縮小された信号をサンプル取出しできるダウンサンプラ
ーとを備えたことを特徴とする請求項１乃至６のいずれ
かに記載のテレビ会議端末装置に存する。

【００１６】請求項８記載の本発明の要旨は、前記カメ
ラ制御回路は、前記カメラの制御量が大の場合にＳＱＣ
ＩＦフォーマット、カメラの制御量が小の場合にＱＣＩ
Ｆフォーマット、カメラ制御がない場合にはＣＩＦフォ
ーマット指示を出力することを特徴とする請求項１乃至
７のいずれかに記載のテレビ会議端末装置に存する。

【００１７】請求項９記載の本発明の要旨は、請求項１
乃至８のいずれかに記載のテレビ会議端末装置を複数備
えたことを特徴とするテレビ会議システムに存する。な
お、、本発明において「ＣＩＦ、ＱＣＩＦ，ＳＱＣＩ
Ｆ」とは、ＩＴＵ−Ｔ勧告Ｈ．２６３で採用されている
方式を意味する。

【００１８】

【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して詳細に説明する。本発明のテレビ会
議端末装置は図１に示すように画像フォーマット変換回
路と動画像符号化回路１１と多重・分離回路１２とカメ
ラ制御回路１３とから概略構成される。

【００１９】画像フォーマット変換回路１０はカメラ制
御回路１３からのフォーマット指示信号１０７に従って
入力動画像信号１００の縮小度を調整する。

【００２０】動画像符号化回路１１はフォーマット変換
された画像信号１０１に対して高能率符号化を施し情報
量圧縮を行う。

【００２１】多重・分離回路１２は符号化された画像信
号１０２を伝送フレームのデータ１０３に組立て、逆に
対向するテレビ会議端末装置から受信したデータ１０４
をズームや移動などのカメラ制御指示信号１０５に分離
する。

【００２２】カメラ制御回路１３はカメラ制御指示信号
１０５に従って外部に接続されたカメラに対してズーム
や移動などの制御コマンドを発行すると同時にカメラ制
御指示信号１０５の制御量に応じたフォーマット指示信
号１０７を出力する。

【００２３】次に、テレビ会議端末装置の動作を図１と
図２を用いて詳細に説明する。外部から入力される画像
信号１００は、図２で示されるＣＣＩＲ６０１で規定さ
れる７２０画素ｘ４８０ラインのフォーマットで画像フ
ォーマット変換回路１０に入力される。画像フォーマッ
ト変換回路１０は、動画像符号化方式の一例であるＩＴ
Ｕ−Ｔ勧告Ｈ．２６３で規定される３つの画像フォーマ
ットに変換する回路であり、ＣＣＩＲ６０１フォーマッ
ト（７２０画素ｘ４８０ライン）の左右８画素を削除し
た７０４画素ｘ４８０ラインを３５２画素ｘ２８８ライ
ンのＣＩＦ（図３）、１７６画素ｘ１４４ラインのＱＣ
ＩＦ（図４）、及び１２８画素ｘ９６ラインのＳＱＣＩ
Ｆ（図５）の各フォーマットに変換する。

【００２４】図６は画像フォーマット変換回路の一例で
あり、画素方向縮小回路とライン方向縮小回路から構成
される。画素方向縮小回路は、画素方向の縮小度合い
（１／Ｎ）に応じて帯域制限を行う画素フィルタと１／
Ｎのダウンサンプラーから構成される。また、ライン方
向縮小回路は、ライン方向の縮小度合い（１／Ｍ）に応
じて帯域制限を行うラインフィルタと１／Ｍのダウンサ
ンプラーから構成される。

【００２５】画像フォーマット変換回路に入力された画
像は、画素方向縮小回路で画素方向に１／Ｎ縮小された
後、ライン方向縮小回路でライン方向に１／Ｍ縮小さ
れ、出力端子に出力される。画素およびライン方向の縮
小度合いは、図１のカメラ制御回路１３からのＣＩＦ，
ＱＣＩＦ、ＳＱＣＩＦのフォーマット指示信号１０７に
よって決定される。Ｎ、Ｍとフォーマット指示の対応を
図７に示す。

【００２６】次いで、画像フォーマット変換回路１０で
カメラ制御回路１３からのフォーマット指示信号１０７
に従って入力動画像信号１００の縮小度を調整された画
像信号１０１を動画像符号化回路１１に入力し、高能率
符号化を施し情報量圧縮を行う。

【００２７】次いで、符号化された画像信号１０２は、
多重・分離回路１２で伝送フレームに組立てたられてテ
レビ会議端末装置に伝送される。逆に対向するテレビ会
議端末装置からのデータ１０４を受信して多重・分離回
路１２でズームや移動などのカメラ制御指示信号１０５
を分離する。カメラ制御回路１３は、カメラ制御指示信
号１０５に従って外部に接続されたカメラに対してズー
ムや移動などの制御コマンド１０６を発行する。

【００２８】次いで、、カメラの制御量に応じてフォー
マット指示信号１０７を画像フォーマット変換回路に出
力する。カメラ制御量が大の場合にＳＱＣＩＦフォーマ
ット、カメラ制御量が小の場合にＱＣＩＦフォーマッ
ト、カメラ制御がない場合にはＣＩＦフォーマット指示
を出力する。

【００２９】次いで、動画像符号化回路１１は、例えば
ＩＴＵ−Ｔ勧告Ｈ．２６３で規定されている動き補償フ
レーム間符号化方式により空間領域および時間領域の冗
長を除く高能率符号化を実現する回路である。カメラ制
御量が大きい程、縮小度合いが大きい画像フォーマット
の画像すなわち小さい画像を符号化することで、解像度
は低下するものの１フレーム当たりの発生情報量が低減
され、駒落としの少ないスムーズな画像が得られる

【００３０】実施の形態に係るテレビ会議端末装置は上
記の如く構成されているので、以下に掲げる効果を奏す
る。相手からのカメラ制御量が大きい程、縮小度合いが
大きい画像フォーマットの画像、すなわち小さい画像を
符号化することで、解像度は低下するものの１フレーム
当たりの発生情報量が低減され、駒落としの少ないスム
ーズな画像が得られ、容易にカメラ焦点やアングルを合
わせることがきる。また、カメラ制御が行われない場合
には、解像度の高いフォーマットで符号化するため鮮明
な画像通信が行える。

【００３１】

【発明の効果】本発明は以上のように構成されているの
で、以下に掲げる効果を奏する。相手からのカメラ制御
量が大きい程、縮小度合いが大きい画像フォーマットの
画像を符号化することで、解像度は低下するものの１フ
レーム当たりの発生情報量は低減され、駒落としの少な
いスムーズな画像が得られ、容易にカメラ焦点やアング
ルを合わせることがきる。また、カメラ制御が行われな
い場合には、解像度の高いフォーマットで符号化するた
め鮮明な画像通信が行える。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態に係るテレビ会議端末装置
の構成図である。

【図２】ＣＣＩＲ６０１フォーマットを示す図である。

【図３】ＣＩＦフォーマットを示す図である。

【図４】ＱＣＩＦフォーマットを示す図である。

【図５】ＳＱＣＩＦフォーマットを示す図である。

【図６】図１の画像フォーマット変換回路の一例を示す
図である。

【図７】画像フォーマット指示の対応の一例を示す図で
ある。

【符号の説明】

１０ 画像フォーマット変換回路 １１ 動画像符号化回路 １２ 多重・分離回路 １３ カメラ制御回路 １００ 入力動画像信号 １０１、１０２ 画像信号 １０３、１０４ データ １０５ カメラ制御指示信号 １０６ 制御コマンド １０７ フォーマット指示信号

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 カメラにより得られた画像信号を符号化
   して送受信するテレビ会議端末装置であって、 画像フォーマット変換手段と、カメラ制御手段とを備
   え、 前記画像フォーマット変換手段は、前記カメラ制御手段
   からのフォーマット指示信号に従って入力動画像信号の
   縮小度を調整し、 前記カメラ制御手段はカメラ制御指示信号に従って外部
   に接続されたカメラに対してズームや移動などの制御コ
   マンドを発行すると同時に前記カメラ制御指示信号の制
   御量に応じた前記フォーマット指示信号を出力すること
   を特徴とするテレビ会議端末装置。
2. 【請求項２】 前記フォーマット変換手段を備えたフォ
   ーマット変換回路と、 前記カメラ制御手段を備えたカメラ制御回路と、 フォーマット変換された画像信号に対して高能率符号化
   を施し情報量圧縮を行う動画像符号化回路と、 符号化された画像信号を伝送フレームのデータに組立
   て、逆に対向するテレビ会議端末装置から受信したデー
   タをズームや移動などのカメラ制御指示信号に分離する
   多重・分離回路とを備えたことを特徴とする請求項１記
   載のテレビ会議端末装置。
3. 【請求項３】 前記画像フォーマット変換回路は、画素
   方向縮小回路を備えたことを特徴とする請求項１又は２
   記載のテレビ会議端末装置。
4. 【請求項４】 前記画像フォーマット変換回路は、ライ
   ン方向縮小回路を備えたことを特徴とする請求項１乃至
   ３のいずれかに記載のテレビ会議端末装置。
5. 【請求項５】 前記カメラ制御回路は前記カメラ制御指
   示信号に従って外部に接続されたカメラに対してズーム
   や移動などの制御コマンドを発行すると同時に前記カメ
   ラ制御指示信号の制御量に応じた前記フォーマット指示
   信号を出力することを特徴とする請求項１乃至４のいず
   れかに記載のテレビ会議端末装置。
6. 【請求項６】 前記画素方向縮小回路は、画素方向の縮
   小度合いに応じて帯域制限を行う画素フィルタと、 前記画素フィルタで縮小された信号をサンプル取出しで
   きるダウンサンプラーと、 を備えたことを特徴とする請求項１乃至５のいずれかに
   記載のテレビ会議端末装置。
7. 【請求項７】 ライン方向縮小回路は、ライン方向の縮
   小度合いに応じて帯域制限を行うラインフィルタと、 前記ライン方向縮小回路で縮小された信号をサンプル取
   出しできるダウンサンプラーとを備えたことを特徴とす
   る請求項１乃至６のいずれかに記載のテレビ会議端末装
   置。
8. 【請求項８】 前記カメラ制御回路は、前記カメラの制
   御量が大の場合にＳＱＣＩＦフォーマット、カメラの制
   御量が小の場合にＱＣＩＦフォーマット、カメラ制御が
   ない場合にはＣＩＦフォーマット指示を出力することを
   特徴とする請求項１乃至７のいずれかに記載のテレビ会
   議端末装置。
9. 【請求項９】 請求項１乃至８のいずれかに記載のテレ
   ビ会議端末装置を複数備えたことを特徴とするテレビ会
   議システム。