JPH11331644A - 画像のシ―ケンス内の動き評価用画像処理方法、ノイズフィルタリング方法及び医用撮像装置 - Google Patents

画像のシ―ケンス内の動き評価用画像処理方法、ノイズフィルタリング方法及び医用撮像装置

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JPH11331644A
JPH11331644A JP11037497A JP3749799A JPH11331644A JP H11331644 A JPH11331644 A JP H11331644A JP 11037497 A JP11037497 A JP 11037497A JP 3749799 A JP3749799 A JP 3749799A JP H11331644 A JPH11331644 A JP H11331644A
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causal
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Raoul Florent
フローラン ラウル
Philippe Gatepin
ガテパン フィリップ
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Koninklijke Philips Electronics NV
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    • G06T2207/10016Video; Image sequence

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  • Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、対象に動きのある場合に有効なノ
イズ圧縮を実現する役立つ動き評価方法の提供を目的と
する。 【解決手段】 本発明の動き評価用画像処理方法は、ブ
ロックマッチングアルゴリズムに基づいて一つの時間画
像から次の時間画像までの動きベクトル場を決定する。
本発明の方法は、処理画像(Jt )、因果画像
(Jt-1 )及び反因果画像(Jt+1 )とを含む3個の連
続的な時間画像を獲得し、処理画像内の基準ブロック
(RBt )と、因果画像及び反因果画像に存在し、輝度
類似性規準に従って基準ブロック(RBt )と最も良く
整合する一対のブロック(CBt-1 ,CBt+1)とを決
定し、基準ブロックの位置に対する一対のブロックの位
置に基づいて基準ブロックに関係した動きベクトルを決
定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はノイズを含む画像の
シーケンス中に再生された対象の動きを評価する画像処
理方法と、かかる動き評価方法を含むノイズフィルタリ
ング方法に関する。また、本発明は、上記の動き評価方
法及び/又はノイズフィルタリング方法を実施する医用
撮像装置、特に、X線装置に関する。具体的なアプリケ
ーションでは、このX線装置は脈管系を可視化するため
蛍光透視モードで動作する。
【0002】
【従来の技術】ノイズを含む画像のシーケンス内で対象
の動きを評価する画像処理方法は、ROBERT M. ARMITANO
他による文献“ROBUST BLOCK-MATCHING MOTION-ESTIMAT
ION TECHNIQUE FOR NOISY SOURCE", IEEE Internationa
l Conference on Acoustics, Speech and Signal Proce
ssing, Vol.IV, pp.2685-2688(1997) に記載されてい
る。
【0003】上記の引用文献に記載された方法を実施す
るため、画像のシーケンスが時点tまでに獲得される。
時点tで取り扱われる画像は、最後に到達した画像であ
る。時点tで到達した画像は、座標を用いて指定される
隣接ブロックに分割され、上記隣接ブロックの中の現在
ブロックが調べられる。同じ座標を有するブロックは、
時点t−1に出現した先行画像の中で決定され、推定さ
れる動きの大きさと関連した寸法を有する探索ウィンド
ウがこのブロックの周辺に形成される。この方法は、所
謂ブロックマッチングアルゴリズム(B.M.A)に基
づいて行われるものであり、現在ブロックに整合する所
謂マッチングブロック、すなわち、所定の輝度類似性規
準に従って、現在ブロックの明度特性に最も近い明度特
性を有するブロックを探索ウィンドウ内で決定すること
を意図する。マッチングブロックの決定によって、時点
tの画像内の現在ブロックと、時点t−1の先行画像内
のマッチングブロックとの間で空間移動の量を表す動き
ベクトルが得られる。
【0004】引用文献の動き評価方法は、マッチングブ
ロックの近似的ロケーション(位置)を与えるため、粗
い動きベクトルを評価し、次に、粗い動きベクトルの付
近で実際の動きベクトルを評価するため輝度類似性規準
を適用する。類似性規準については説明されていない。
粗い動きベクトルの評価は、時点tに処理される画像に
先行したp個の連続的な時間画像の中の各画像毎に存在
する複数のp個の動きベクトルを決定し、p個の先行動
きベクトルの加重平均として粗い動きベクトルを生成す
る線形時間フィルタリングを行う。このようなp個の先
行動きベクトルの線形時間フィルタリングは予測型であ
る。予測型とは、先行画像のp個のマッチングブロック
に関係するp個の先行動きベクトルが既知であるなら
ば、時点tと時点t−1の間の粗い動きベクトルが、p
個の先行した連続的なマッチングブロックに関する動き
ベクトルは、厳密に線形であり、かつ、連続的であると
いう特定の仮定に基づいて予測されることを意味する。
類似性規準は、実際の動きベクトルを評価するため、粗
いベクトルの周辺で局所的に適用される。
【0005】上記の従来の方法は、このような予測ステ
ップを含んでいる。そこで、新たな動きが出現したとき
にp個の先行動きベクトルが存在しないので、従来の方
法は粗い動きベクトルを決定し得ないため、その有効性
が損なわれる。したがって、粗いベクトルに基づく実際
のベクトルは局所的に検出し得なくなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の引用文献には、
提案された動き評価方法は、画像が所与のレベル因りも
多くのノイズを含む場合に、特に、その方法が複数の先
行画像におけるブロックマッチングアルゴリズム(B.
M.A)を採用しているため、画像のシーケンス内で運
動中の対象を追跡することが困難であるという問題点が
指摘されている。かかるシーケンスにおいて、対象は、
必ずしも動きの結果としてではなく、ノイズのために一
方の画像と次の画像の間で変化しているように見える。
その上、この従来の方法は、大量の計算時間を必要とす
る。
【0007】また、当業者には公知のように、画像のシ
ーケンス中のノイズを圧縮する最良の方法が反復的な時
間ノイズフィルタリング法であることにより別の問題が
生ずる。しかし、反復的な時間ノイズフィルタリング法
は、動きのある場合には巧く動作しない。一般的には、
動きのある場合にかかる反復的な時間フィルタを利用す
るための唯一の解決策は、ノイズ圧縮率を実質的な量で
減少させることであるが、この解決策の結果として、時
間フィルタが運動中の小さい対象又は対象の中の小さい
ディテールを消去してしまう程度までノイズブレークス
ルーや不鮮明化のような悪影響が生じる。
【0008】本発明の目的は、動きのある場合に有効な
ノイズ圧縮を実現する際に、特に、時間フィルタ又は空
間時間フィルタを支援するため役立つ動き評価方法を提
供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記本発明の目的並びに
上記従来技術の問題点は、ブロックマッチングアルゴリ
ズムに基づいて一つの時間画像から次の時間画像までの
動きベクトル場を決定する段階を含み、ノイズを含む画
像のシーケンスにおける動き評価用の画像処理方法によ
って解決される。本発明の方法は、処理されるべき画像
(Jt )と、上記処理されるべき画像の前後にある因果
画像と称される先行画像(Jt-1 )及び反因果画像と称
される後続画像(Jt+1 )とを含む3個の連続的な時間
画像を獲得する段階と、上記処理されるべき画像内の基
準ブロック(RBt )と、上記因果画像及び上記反因果
画像に存在し、輝度類似性規準に従って上記基準ブロッ
ク(RBt )と最も良く整合する一対のブロック(CB
t-1 ,CBt+1 )とを決定する段階と、上記基準ブロッ
クの位置に対する上記一対のブロックの位置に基づいて
上記基準ブロックに関係した動きベクトルを決定する段
階とを含む。
【0010】画像のシーケンス内のノイズを圧縮する画
像処理方法は、反復的な時間フィルタリング及び上記の
動き評価方法のための装置を含む。医用撮像装置は、画
像のシーケンスを獲得するシステムと、上記画像のデー
タ及び上記画像のシーケンスの表示用システムにアクセ
スする画像処理システムと、上記ノイズ圧縮のための画
像処理方法を実施するプロセッサとを含む画像処理シス
テムとを含む。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
を詳細に説明する。本発明は、画像のサイズに関して非
常に大きいゾーン内に出現し、或いは、一つの画像から
次の画像までに高い振幅を有する動きを伴う対象を生成
するノイズ性画像のシーケンスを処理する方法に関す
る。ここで、高い振幅とは、10画素以上のオーダーの
動きを意味することに注意する必要がある。本発明の方
法は、図1の機能ブロック図に示された処理段階を含
む。
【0012】一つの実現可能なアプリケーション分野
は、ビデオ画像、特に、エンコードされるべき画像のノ
イズ圧縮である。その理由は、ノイズ画像のエンコーデ
ィングは高コストだからである。別のアプリケーション
分野は、医用画像、特に、蛍光透視モードで動作する放
射線医学用X線装置によって生成される画像のノイズ圧
縮である。毎秒3乃至25枚の画像のレートで、上記X
線装置は、非常に低いX線照射量を利用して形成される
ため非常に多くのノイズを含む画像のシーケンスを供給
する。かかる蛍光透視画像のシーケンスは、外科手術を
オンライン的に追跡するため頻繁に使用されるので、ノ
イズは実時間で圧縮される必要がある。また、画像のシ
ーケンスは、画像処理動作では消去されないカテーテル
のような動きを伴う非常に小さい対象を含む。本明細書
の説明中、小さいディテール又は小さい対象は、10画
素以下のオーダーの径を有する対象を意味することに注
意する必要がある。
【0013】動き評価方法は、処理されるべき画像Jt
と、先行画像である因果画像Jt-1と、後続画像である
反因果画像Jt+1 とを含むのシーケンスの獲得及びディ
ジタル化のステップ10を含む。図4を参照するに、各
ノイズ性ディジタル化画像J t 、Jt-1 及びJt+1 は、
3次元空間画像内でAt 、At-1 及びAt+1 のように表
現された座標x,yで指定される画素の2次元空間マト
リックスからなり、画素At 、At-1 及びAt+1 は、夫
々、ディジタル化輝度レベルIt (x,y)、I
t-1 (x,y)及びIt+1 (x,y)を有する。簡単の
ため、輝度はIt 、I t-1 及びIt+1 のように表す。
【0014】図7の(A)及び(B)を参照するに、画
像のシーケンス内の各画像のノイズを連続的に圧縮する
ため適する反復的な時間ノイズフィルタリング方法は、
座標x,yに存在する画素At 、At-1 及びAt+1 の異
なる輝度レベルIt 、It-1及びIt+1 によって時間
(τ)の関数として形成されたノイズ性時間信号の処理
を含む。図7の(A)を参照するに、時間信号は、時点
t−1と時点tとの間にある輝度の前縁部と、時点tを
越えた時点t+1の平坦頂部(プラトー)とを有する。
平坦頂部は、単純なノイズ性信号の場合には、時点t−
1と時点t+1の間の動きを表す。図7の(B)を参照
するに、時間信号は時点t−1と時点t+1の間の時点
tでノイズピークを発生し、この時間信号は単にノイズ
だけを含む信号である。図7の(C)では、動き補償の
無い反復的な時間フィルタリングによってフィルタ処理
された時間信号P(τ)を得るため、時間フィルタリン
グ方法が図7の(A)の信号に適用されている。その結
果として、輝度は、動きに起因して上昇エッジの両側に
シフトされた状態になる。図7の(D)には、同じ時間
ノイズフィルタ処理信号が示されているが、上昇エッジ
は存在しない。これは、動きが補償されたことを意味す
る。本発明の方法によれば、図7の(D)に示された結
果を獲得すべく、動きを補償するため動き評価を行うこ
とができる。
【0015】時間信号中の点である時間輝度It-1 、I
t 及びIt+1 はサンプルと呼ばれる。処理されるサンプ
ルIt に先行するサンプル及び後続するサンプルは、夫
々、因果サンプル及び反因果サンプルと称され、参照記
号It-1 及びIt+1 で示される。反復的時間フィルタリ
ング方法は、以下の通りの一般的な関数の計算を実施す
る。
【0016】 Pt =Pt-1 +Kt (It −Pt-1 ) (1) 式中、Kt は、欧州特許出願第EP-0751482号又はEP-075
1483号の明細書に開示されるように反復的な時間フィル
タリング動作が小さい局所運動及びノイズピークを取り
扱うことを保証するように適合されたノイズ圧縮率であ
る。上記の引用された明細書に開示された方法は、ノイ
ズと、ノイズピークと、ノイズトレイル(ノイズ後尾
部)のフィルタリングが可能である。
【0017】当業者に知られているように、反復的な時
間フィルタリングは、画像中のノイズを圧縮する最良の
方法の中の一つの方法である。しかし、この種のフィル
タリングは、高い振幅の動きが発生している場合に、画
像を正確にフィルタリングすることができない。動きが
存在する場合でも反復的な時間フィルタリングを使用す
ることができる解決方法は、動き補償用の第1のフェー
ズと、反復的な時間フィルタリング用の第2のフェーズ
とを有する画像処理方法を実施することである。これら
の二つのフェーズは、種々のスキームに従って組み合わ
せることができる。
【0018】第1のスキームの場合(図3の(A)を参
照)、処理されるべき画像Jt のノイズ性信号It は、
処理されるべき画像Jt に関する動きの評価及び補償が
行われる第1のフェーズ150を通過する。この第1の
フェーズは、位置合わせされた信号Ct を生ずる。位置
合わせされた信号Ct は、次に、反復的な時間フィルタ
リングを実行し、ノイズ圧縮信号Pt を供給する第2の
フェーズ250を通過する。
【0019】第2のスキームの場合(図3の(B)を参
照)、処理されるべき画像Jt のノイズ性信号It は、
位置x,yに関する動きベクトルVt の評価だけを行
い、動きベクトルVt 供給する第1のフェーズ100を
通過する。ノイズ性信号It 及び動きベクトルVt は、
次に、ノイズ圧縮画像を形成すべく、動きを補償し、現
在画素に割り当てられるべきノイズ圧縮信号Pt を生成
するため、動きベクトルVt による補助を用いて信号I
t の時間フィルタリングを行う第2のフェーズ200を
通過する。
【0020】上記2種類のスキームは、同じ結果を得る
ことを目的とする。実際上、図3の(A)に示された第
1のスキームの方が頻繁に使用される。時間フィルタ
は、画像の輝度It 及び動きベクトル場Vt を受信し、
フィルタリングと同時に画像内の動きを補償するため、
動きベクトル場を利用する。したがって、本発明の目的
は、上記のスキームの中の第1のフェーズを実施するた
め、動きを評価する方法を提供することである。動き評
価方法自体は、動きのある場合に有効なノイズ圧縮を行
うため、第2の時間フィルタリングフェーズと組み合わ
されるように画像のノイズを圧縮するため役立つ。従
来、種々の動きを評価する方法が知られているが、従来
の方法は、一般的にあまりノイズを含まない画像に適用
されるので、非常にノイズを多く含む画像に適用された
場合、許容できない結果を生じる。
【0021】図1及び図5の(A)を参照するに、本発
明の動き評価方法は、処理されるべき画像Jt が、例え
ば、12×12画素若しくは16×16画素の隣接ブロ
ックに分割される予備ステップ20を含む。画像J
t は、基準ブロックRBt として参照される基本ブロッ
クに分割される。基準ブロックは、当業者に公知である
完全に自動的な走査方法を用いて、例えば、画像の左か
ら右、画像の上から下に順番に処理される。本発明の説
明のため、現在ブロックは処理されるべき画像Jtの所
定の位置で選択された基準ブロックである場合を考え
る。画像Jt の各基準ブロックは、例えば、ブロックの
中心に在る基準点Mk によって定義される。基準点は、
常に各ブロックの同じ近傍にあることが想定され、図4
に示されるように座標x,yによって表される。画像J
t において、基準ブロック自体は、基準点Mk の近傍N
G(x,y)を構成する。
【0022】本発明における動き評価方法は、FA−B
MA方式と呼ばれ、以下の2つの重要な処理段階ステッ
プ30及びステップ40を含む。ステップ30では、処
理されるべき画像中の所定の基準ブロックに基づいて、
サブステップ31及びサブステップ32において因果画
像及び反因果画像である画像内の各探索ウィンドウ毎の
候補ブロックを定義する特定の探索戦略SPが適用され
る。
【0023】ステップ40では、因果画像及び反因果画
像の候補ブロックの中から2個のマッチングブロックを
選択し、マッチングブロック毎に基準ブロックから2個
の対称的な動きベクトルを計算することができる2重の
輝度類似性規準DCSが適用され、それに基づいて、基
準ブロックに割り当てられるべき動きベクトルが得られ
る。
【0024】かくして、本発明の動き評価方法FA−B
MAは、処理されるべき画像Jt と、因果画像J
t-1 と、反因果画像Jt+1 の3個の時間画像内の3個の
ブロックのマッチングを行う。従来技術により公知の動
き評価アルゴリズムBMA(ブロックマッチングアルゴ
リズム)は、処理されるべき画像及び因果画像の2個だ
けの時間画像において2個のブロックのマッチングを行
うに過ぎない。したがって、本発明による探索戦略ステ
ップは、従来のように2個の連続画像だけを使用するの
ではなく、因果画像Jt-1 と、処理されるべき画像Jt
と、反因果画像Jt+1である補助画像の3枚の画像を使
用する。
【0025】図5の(A)を参照するに、特定の探索戦
略SPを適用するステップ30は、一方で、所定の基準
ブロックRBt に対し、因果画像Jt-1 において基準ブ
ロックRBt と同じ位置x,yを有する相同ブロックH
t-1 を決定し、所与の数の所謂候補ブロックが定義さ
れる探索ウィンドウSWt-1 を相同ブロックHBt-1
周辺に定義するサブステップ31を含む。
【0026】特定の探索戦略SPを適用するステップ3
0は、他方で、同じ基準ブロックRBt に対し、反因果
画像Jt+1 内で反因果相同ブロックHBt+1 を決定し、
同じ処理を用いて候補ブロックが定義される反因果相同
ブロックの周辺に探索ウィンドウSWt+1 を定義する。
探索ウィンドウSWt-1 及びSWt+1 は幅によって定義
される。一方では、時点tと時点t−1の間で検出さ
れ、他方では、時点tと時点t+1の間で検出される動
きベクトルの最大の率(モジュロー)を定義する。ベク
トルは、期待される最大の動きに応じて決定され、若し
くは、画像内で補償されるべき探索ウィンドウの境界で
終了する。
【0027】2重の輝度類似性規準DSCを適用するス
テップ40、42は、一方で、因果画像Jt-1 の候補ブ
ロックと基準ブロックRBt の比較を行い、他方で、因
果画像の代わりに反因果画像に適用される同じ2重の輝
度類似性規準を用いて、反因果画像Jt+1 の候補ブロッ
クと同一の基準ブロックRBt の比較を行う。この2重
の輝度類似性規準に従って基準ブロックRBt と最も良
く類似する候補ブロックは、位置x,yにおける時点t
と時点t−1の間の第1の動きベクトルV(t,t−
1)と、同じ位置x,yにおける時点tと時点t+1の
間の第2の動きベクトルV(t,t+1)とを定義する
ため、マッチングブロックとして選択され、マッチング
ブロックCBt-1 及びCBt+1 と称される。第1の動き
ベクトルV(t,t−1)は、基準ブロックRBt の中
心MKt をマッチングブロックCB t-1 の中心MKt-1
と空間的に関連付け、画像Jt 内の基準ブロックRBt
から相同ブロックHBt-1 の方に向けられる。第2の動
きベクトルV(t,t+1)は、基準ブロックRBt
中心MKt をマッチングブロックCBt+1 の中心MK
t+1 と空間的に関連付け、画像Jt 内の基準ブロックR
t から反因果相同ブロックHBt+1 の方に向けられ
る。
【0028】新規の2重の類似性規準DSCは、一方で
画像t−1におけるマッチングブロックと画像tにおけ
る基準ブロックとの間の動き、並びに、画像tにおける
基準ブロックと画像t+1におけるマッチングブロック
との間の動きが、局所的に直線的、連続的かつ均一であ
るという仮定に基づく。これは、時点t−1と時点tの
間のベクトルV(t−1,t)が時点tと時点t+1の
間のベクトルと同一であることを意味する。かくして、
ベクトルV(t−1,t)はベクトルV(t,t+1)
と同一のベクトルであり、同じ大きさと同じ向きを有す
る。図5の(B)を参照するに、上記のベクトルは、同
じサポートによって補助され、基準ブロックRBt から
出る矢印によって表現される。以下の式によって表現さ
れる。
【0029】 V(t,t−1)=−V(t,t+1) (2) このように、2個のマッチングブロックCBt-1 及びC
t+1 は、画像Jt の基準ブロックRBt に関して対称
であるという制約の下で、第1のマッチングブロックC
t-1 は画像Jt-1 内で決定され、マッチングブロック
CBt+1 は画像J t+1 内で決定される。
【0030】このような対称的なベクトルを決定するた
め、2重の類似性規準の中の第1の所謂因果部分を形成
する基本類似性規準が定義され、探索ウィンドウSW
t-1 の第1のマッチングブロックCBt-1 と画像Jt
基準ブロックRBt との間に適用される。第1の因果部
分は以下のように表現される。 SCC (MKt ,MKt-1 +V) (3a) 同様に、2重の類似性規準の中の第2の所謂反因果部分
を形成する基本類似性規準が定義され、探索ウィンドウ
SWt+1 の第2のマッチングブロックCBt+1と画像J
t の基準ブロックRBt との間に適用される。第2の因
果部分は以下のように表現される。
【0031】 SCA (MKt ,MKt+1 +V) (3b) 点Mk とベクトルの和は、点Mk をベクトルによって平
行移動させた別の点を表す。時間信号のサンプルを考慮
に入れると、2重の類似性規準の因果部分及び反因果部
分は以下の通り表される。 SCC =Σ[It (Xk ,Yk )−It-1 (Xk +Vx ,Yk +Vy )]2 (4a) SCA =Σ[It (Xk ,Yk )−It+1 (Xk +Vx ,Yk −Vy )]2 (4b) (Xk ,Yk )∈NGk (5a) 上記の通り表された2重の類似性規準の因果部分及び反
因果部分は、それぞれ、基準ブロックと因果画像内の候
補ブロック、及び、基準ブロックと反因果画像内の候補
ブロックのユークリッド距離であり、すなわち、基準ブ
ロック内に在る画素とベクトルV(t,t−1)に対応
した因果画像内の候補ブロック内に在る画素の輝度の差
の2乗和、及び、基準ブロック内に在る画素とベクトル
V(t,t+1)に対応した反因果画像の候補ブロック
内に在る画素の輝度の差の2乗和である。
【0032】より詳細に言うと、ベクトルVは2個の成
分Vx 及びVy によって定義される。各位置x,yに対
し、基準ブロック内の画素と候補ブロック内のマッチン
グ画素が存在する。2個の画素の間の輝度差が計算さ
れ、2乗され、累計が加算される。これは非常に大量の
計算作業を必要とする。類似性規準の因果部分SCC
各候補ブロック毎に計算され、最良の類似性測定を与え
るブロックは動きベクトルを決定するため選択される。
かくして、類似性規準を評価するため計算されるべき差
の2乗の個数はブロック内に存在する画素数と一致し、
8×8画素のブロックは64要素の合計を意味する。画
素は、同じベクトルVで分離された2個ずつ、すなわ
ち、各ブロックに1個ずつ選択される。ベクトルVは各
候補ブロック毎に選択される。基準ブロックにおいて、
全ての画素は同じ動きベクトルを有すると推定される。
これは、FA−BMA法が2個のブロックを連結する並
行移動に基づくこと、並びに、Vx 及びVy が所定の候
補ブロックに対し変化しないことを意味する。8×8画
素のブロックが定義され、10又は15個程度の画素を
備えた探索ウィンドウSWが相同ブロックの周辺で定義
される場合、ブロックのx及びy方向の各辺毎に10又
は15個の実現可能な位置が存在する。これは、対象が
10又は15画素程度だけ移動し得ることを意味する。
そのため、探索ウィンドウは、28×28画素又は33
×33画素に寸法が定められる。これは、候補ブロック
毎に、64個の差が1回の類似性測定に対し2乗され、
加算されることを意味する。これは、輝度類似性規準の
第2の反因果部分SCA を用いて動きベクトルの評価の
場合にも同様である。
【0033】好ましくは、網羅的な特定の探索戦略F−
SPが使用され、この戦略によれば、探索ウィンドウの
全ての可能なブロックが選択され、すなわち、全てのブ
ロックが、例えば、中心点である基準点及びその寸法に
よって参照される。探索ウィンドウの各点は候補ブロッ
クの基準点である。本例の場合では、第1の因果規準S
C を評価するため、28×28画素又は33×33画
素の探索ウィンドウ内の全ての実現可能な候補ブロック
をテストする必要があるので、784又は1089回の
類似性測定が行われなければならない。全部で、784
×64回又は1089×64回の差の平方を必要とす
る。同じ量の計算が第2の反因果類似性規準SCA に対
しても行われる。したがって、この網羅的な探索戦略F
−SPを用いる類似性測定の計算は、動き評価を行うた
め必要な非常に大量の計算容量を利用する。
【0034】かくして、2重の輝度類似性規準D−SC
は、異なる時点に同じ基本類似性規準が適用されること
によって、因果部分と反因果部分が組み合わされる点に
新規性がある。2重の輝度類似性規準は次の式で表現さ
れる。 D−SC=SCC [Mkt ,Mkt-1 +V] +SCA [Mkt ,Mkt+1 −V] (6) 上式(6)によれば、因果部分及び反因果部分は、因果
/反因果規準と称される2重の輝度類似性規準を形成す
るため、加算することにより評価される。
【0035】探索される動きベクトルは、画像Jt+1
びJt-1 における探索ウィンドウSWt+1 及びSWt-1
内に定義された全ての候補ブロックに関して2重の類似
性規準を最小化する動きベクトルである。因果/反因果
2重類似性規準D−SCを評価するため、先に定義した
ユークリッド距離を利用してもよい。或いは、輝度差の
絶対値の和を利用してもよい。一般的に、因果/反因果
類似性規準は、輝度類似性規準の因果部分及び反因果部
分の2個の部分の組合せの関数である。
【0036】以下の説明では、L2はユークリッド距離
又は標準を表し、L1は輝度差の絶対値の和を表すこと
にする。類似性規準の部分を形成するため使用される標
準のタイプに依存して、因果/反因果類似性規準はD−
SCDL2 又はD−SCDL1 のように表される。一般的
に、ミンコフスキー距離と称される以下のような差を利
用することができる。
【0037】[Σ[It −It-1 p 1/p 以下の説明では、D−SCDLp と称されるこの2重類似
性規準の因果部分及び反因果部分を評価するため使用さ
れる距離をLp で表す。テストによって、この新規の2
重規準D−SCDLp は、ベクトルVを有するマッチング
因果ブロックが見つけられたとき、マッチング反因果ブ
ロックは必ずベクトル−Vを有するので、動きが直線的
であるときに非常に優れた結果を与えることが分かる。
そのため、従来技術のように基準ブロックと因果ブロッ
クの2個のブロックだけからの情報を使用するのではな
く、因果ブロック、基準ブロック及び反因果ブロックの
3個のブロックから取り出された情報が利用される。こ
の動き評価法は、情報の多さの利点を活かしているの
で、ノイズに対し非常に抵抗性がある。これは、実際
上、類似性測定に作用する。
【0038】しかし、動きが3枚の画像の間で直線的で
はない場合、上記の方法は適用され得ない。これはそれ
ほど頻発するケースではない。実際上、毎秒25枚の画
像のレートを使用するとき、2枚の画像は1/25秒だ
け離れている。したがって、個のレートで、3枚の連続
的な画像の間の動きは直線的であると考えられ、3枚の
時間画像に関して連続的である。
【0039】一方、図1を参照するに、時点t−1と時
点t+1の間の非直線的な動きの発生の結果を考慮する
ため、本発明は、ステップ40において、ステップ42
と並列に実行されるサブステップ41を含み、本例にお
いて適用されるステップ50によって終端される2本の
系列41及び42が形成される。単一の基準ブロックと
因果ブロックとの間に適用された基本類似性規準によっ
て決定されるベクトルをV0 で表現し、網羅的な2重因
果/反因果規準により決定されるベクトルをVDLp で表
現する。非直線、不連続かつ不均一な動きの場合に、ベ
クトルV0 は画像Jt と画像Jt-1 の間の探索ウィンド
ウ内で最良であるため、ベクトルVDLp はベクトルV0
よりも劣る。この不連続性に起因して、ベクトルVDLp
は実際の動きとは完全に異なるので、距離は以下の通り
に表される。
【0040】 Lp(V0 )<m×Lp(VDLp (7) 上式(7)において、係数mは簡明でなければならな
い。例えば、Lp(V0)がLp(VDLp )よりも20
%以上小さい場合に、連続的な直線性の仮定は、殆ど真
正であることはなく、ベクトルV0 は探索される最良ベ
クトルである。したがって、式(7)のmは、20%に
対応させるためには0.8に一致する。
【0041】ステップ50のテストを含む系列41にお
いて、式(7)が検証された場合、非直線、不連続、若
しくは、不均一な動きが検出され、 VADLp=V0 である動きベクトルが選択されたこと意味する決定61
がなされる。式(7)が検証されない場合、したがっ
て、3枚の画像の間で検出された動きが直線的、連続的
かつ均一的である場合、別の決定62がなされ、選択さ
れる動きベクトルは、 VADLp=VDLp であり、式中、ADLpは適応的DLpを表す。図1の
類似性規準は、2重の適応的な輝度類似性規準であり、
AD−SCDLp のように称される。
【0042】一方で、本発明が上記の通り直線性の仮定
に基づき得る場合、従来の方法よりも遙かにノイズに対
しロバスト性がある。他方で、本発明は、直線性の仮定
のテストを行うことが可能であり、直線性の仮定が正し
くないことが判明した場合、局所的に許容可能な解を与
える。2重の適応的な規準AD−SCDLp の使用によっ
て、実際的に優れた結果が得られ、3枚の時間画像の間
の直線性の仮定が正しくないことは極めて稀であるの
で、非常に優れた結果が得られる。
【0043】かくして、いわゆる動き評価法FA−BM
Aの場合に、2重の適応的な輝度類似性規準AD−SC
DLp は、3枚の時間ブロックの情報に基づいて、規準の
因果部分と規準の反因果部分の関数によって構成され
る。この方法は、特に、この関数の因果部分に関するテ
ストの実行を可能にし、このテストの最後に、直線性の
仮定の真偽の結論が得られる。この検証は各ブロックに
ついて行われる。一般的に、規準の因果部分に適用され
た計算は、最初に実行され、規準の因果部分を最小限に
抑えるベクトルが与えられるので、このテストは各規準
ブロック毎に1回ずつ行われる。
【0044】2重の適応的な類似性規準は時間的一貫性
の概念、すなわち、時間的な形で検出されたベクトル場
は直線性の仮定に照合すべきであるという概念を導入す
るので、探索されるベクトルに制限が加えられる。時間
フィルタリングフェーズにおいて、従来の時間方向のフ
ィルタリングの代わりに、この動きベクトルを適用する
ことにより動き方向のフィルタリングが行われる。かく
して、時間フィルタリングは、動きに起因して類似しな
いブロックの間で実行されるのではなく、相互に類似し
たブロックの間で適用される。
【0045】好ましくは、網羅的な探索戦略F−SPが
使用され、これにより、画像Jt 内の全ての基準ブロッ
クが考慮され、次に、各基準ブロックに対し、全ての可
能なブロックが因果画像の探索ウィンドウ内で解析さ
れ、同時に反因果画像の探索ウィンドウ内で解析され
る。これは、多量の計算が必要であることを意味する。
本例において、この計算は、多数のプロセッサを組み合
わせること、或いは、専用チップを用いることにより実
現される。
【0046】以下の説明では、計算の削減を可能にし、
動き評価法の実時間的な実行に完全に適合された特別の
探索戦略HF−SPを利用することを提案する。この戦
略は、階層的戦略と称される。この階層的戦略HP−S
Pを適応的な因果/反因果類似性規準AD−SCDLp
組み合わせることにより、新規の動き評価法が完全に定
義される。
【0047】図2を参照するに、階層的戦略によれば、
原画像は、ステップ101においてフィルタリング演算
とサブサンプリング演算とを適用することにより分割さ
れる。原画像Jt は、従来技術において公知の方法を適
用して、1画素が原画像の画素の近傍に関連付けられ、
近傍の平均輝度として計算された輝度がこの画素の割り
当てられる。以下に説明する例において、近傍は着目画
素の周辺の4画素により構成される。平均値は4個の画
素に対し計算される。かくして、第1のレベルに分割さ
れた画像J’t が形成される。次に、第1のレベルの画
像J’t は、第2のレベルのより小さい画像J”t を形
成するよう再分割される。かくして、画像のピラミッド
は元の解像度を備えた画像Jt から形成され、第1のレ
ベルの画像J’t は中間解像度を有し、第2のレベルの
画像J”t は粗い解像度を有する。最も粗い解像度に
は、原画像に存在する全ての重要なディテールを含む画
像が集められる。微小なニュアンス、微小なディテール
は失われるが、画像の巨視的な傾向は保存される。粗い
画像J”t はノイズフィルタ処理された画像ではないの
で、ディテールの損失はこの段階において重要ではない
ことに注意する必要がある。
【0048】図1及び6を参照するに、ステップ101
において画像Jt に対する画像のピラミッドが形成さ
れ、ステップ102において因果画像Jt-1 に対し、画
像J’ t-1 、J”t-1 が形成され、ステップ103にお
いて反因果画像Jt+1 に対する画像J’t+1 、J”t+1
が形成される。次に、ステップ110、120及び13
0において、本発明による新規性のある方法FA−BM
Aが、同一解像度を有する処理されるべき画像と因果及
び反因果画像との間に適用される。この膨張効果のた
め、動きベクトルの探索に含まれる計算の回数は、検出
されるべき動きベクトルの量には比例しなくなり、nが
分割ベルの数を表すとき、この量を2n で除算した大き
さに比例するようになる。したがって、通常の解像度に
関する二つの分割レベルの場合、計算の回数は4分の1
になる。
【0049】演算は以下の通り行われる。第1に、ステ
ップ110において、動きベクトルV”t は、粗い解像
度を有する3枚の画像を用いて決定される。次に、ステ
ップ120において、中間解像度を有するベクトルV’
t が探索される。これは、最も粗い解像度で検出された
ベクトルV”t の大きさが2倍され、基準点の位置の周
辺ではなく、最も確からしいベクトルの先端の周辺にあ
る探索ウィンドウが中間因果及び反因果画像で決定され
ることを意味する。これらの中間画像によって、新しい
ベクトルV’t がステップ120で検出され、ステップ
130で最高解像度を有する画像の3枚組に対し演算が
繰り返され、この最高解像度の動きベクトルVt の高速
決定が実現される。
【0050】実験によって、規準AD−SDCDLp は、
上記の解像度で階層的探索を利用する間に、非常に満足
できる結果を与えることが判明した。実際上、解像度が
非常に高い場合、計算の回数は膨大である。他方で、画
像が非常に粗い場合、ブロックが非常に粗いため、直線
性の仮定が意味をなさなくなるので、エラーが導入され
る可能性がある。しかし、上記の中間レベルが使用され
るとき、小さいブロックが依然として含まれるので計算
には殆どエラーが生じることがなく、計算結果は非常に
改善される。これにより、実時間演算が可能になる。計
算は、当業者に公知のシグナルプロセッサC80を用い
て実行される。このプロセッサを用いることにより、A
D−SCDLp 法は、ピラミッド形探索部HF−SPに対
し0.6に一致する利用率で、AD−SCDLp 法に先行
するピラミッド形探索部HF−SPに対し0.7の利用
率で実時間に実行可能である。上記の方法を実行するた
めには、単一コンポーネントのシグナルプロセッサC8
0だけが必要である。
【0051】
【実施例】図8を参照するに、ディジタルX線撮像装置
は、X線源1と、患者用収容台2と、撮像管4に接続さ
れた画像増倍器3と、ディジタル画像処理システム5と
を含み、撮像管4はデータをディジタル画像処理システ
ム5に供給する。ディジタル画像処理システム5は、動
き評価法及びこの動き評価法を利用するノイズフィルタ
リング演算を実施するプロセッサを含む。プロセッサ
は、数個の出力を有し、その中の出力6は、X線撮影像
のシーケンスを可視化するためモニター7に接続され
る。この画像処理システムによって、X線撮像装置は蛍
光透視モードで動作し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】動き評価方法の処理段階を説明する機能ブロッ
ク図である。
【図2】図1の動き評価方法の他の実施例の処理段階を
説明する機能ブロック図である。
【図3】(A)と(B)は、動き評価処理及び時間ノイ
ズフィルタリング方法用の2通りの装置を示す図であ
る。
【図4】3個の時間画像のシーケンスを獲得する処理を
説明する図である。
【図5】(A)は2個の探索ウィンドウを決定する処理
を説明する図であり、(B)は3個の画像のシーケンス
において2個の動きベクトルを決定する処理を説明する
図である。
【図6】3個の画像ピラミッドが形成されるように画像
シーケンス中の3個の画像を3個のレベルに分割する処
理を説明する図である。
【図7】(A)、(B)、(C)及び(D)は、動きを
伴うノイズ性時間信号、ノイズピークを伴うノイズ性信
号、動きを伴うノイズフィルタ処理された信号、及び、
動き補償とノイズフィルタ処理がなされた時間信号を夫
々に示す図である。
【図8】X線撮像装置の概要図である。
【符号の説明】
t 処理されるべき画像 Jt-1 因果(先行)画像 Jt+1 反因果(後続) RBt 基準ブロック CBt-1 ,CBt+1 マッチングブロック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 590000248 Groenewoudseweg 1, 5621 BA Eindhoven, Th e Netherlands (72)発明者 フィリップ ガテパン フランス国,75012 パリ,リュ・ド・ベ ルシー 243

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブロックマッチングアルゴリズムに基づ
    いて一つの時間画像から次の時間画像までの動きベクト
    ル場を決定する段階を有し、ノイズを含む画像のシーケ
    ンスにおける動き評価用の画像処理方法において、 処理されるべき画像(Jt )と、上記処理されるべき画
    像の前にある因果画像と称される先行画像(Jt-1
    と、上記処理されるべき画像の後にある反因果画像と称
    される後続画像(Jt+1 )とを含む3枚の連続的な時間
    画像を獲得する段階と、 上記処理されるべき画像内の基準ブロック(RBt
    と、上記因果画像及び上記反因果画像内に存在し輝度類
    似性規準に従って上記基準ブロック(RBt )と最も良
    く整合する一対のマッチングブロック(CBt-1 ,CB
    t+1 )とを決定する段階と、 上記基準ブロックの位置に対する上記一対のマッチング
    ブロックの位置に基づいて上記基準ブロックに関係した
    動きベクトルを決定する段階とを含む画像処理方法。
  2. 【請求項2】 上記輝度類似性規準は、上記基準ブロッ
    クに関して対称的なマッチングブロックを選択し、上記
    基準ブロックから各マッチングブロックに向かう対称的
    な動きベクトルを決定するため、上記因果画像内のマッ
    チングブロック及び上記反因果画像内のマッチングブロ
    ックの直線的、連続的かつ均一的な動きの仮定に基づい
    ている請求項1記載の画像処理方法。
  3. 【請求項3】 2重の輝度類似性規準は、上記基準ブロ
    ックを上記因果画像の上記マッチングブロックに関連付
    ける因果部分と称される第1の基本類似性規準と、上記
    基準ブロックを上記反因果画像の上記マッチングブロッ
    クに関連付ける反因果部分と称される第2の基本類似性
    規準との関数であり、 上記因果部分及び上記反因果部分は、同一であり、異な
    る相対的時点で上記因果画像及び上記反因果画像に夫々
    適用される請求項1又は2記載の画像処理方法。
  4. 【請求項4】 上記因果部分及び上記反因果部分に基づ
    いて上記2重の規準を形成する上記関数は、和、平均値
    及び線形結合の中から選択される請求項3記載の画像処
    理方法。
  5. 【請求項5】 上記マッチングブロックを決定する段階
    は、上記因果画像内のマッチングブロックと上記反因果
    画像内のマッチングブロックとの間の動きが直線的、連
    続的かつ均一的であるという仮定が検証されるかどうか
    を決定するためこの動きに適用されるテストを含み、こ
    のテストに基づいて上記マッチングブロックが決定さ
    れ、 上記2重の規準を最適化する上記動きベクトルが上記2
    重の規準の上記因果部分を最適化する動きベクトルと実
    質的に一致することにより上記仮定が検証された場合
    に、動きベクトルは上記2重の輝度類似性規準によって
    決定され、 上記仮定が検証されない場合に、動きベクトルは、上記
    基準ブロックと上記反因果マッチングブロックとの間の
    基本輝度類似性規準によって決定される、請求項3又は
    4記載の画像処理方法。
  6. 【請求項6】 上記基本輝度類似性規準は、ミンコフス
    キー距離(Minkowskidistances) である請求項3乃至5
    のうちいずれか一項記載の画像処理方法。
  7. 【請求項7】 上記処理されるべき画像と上記因果画像
    と上記反因果画像とから得られた異なる解像度の3枚の
    画像のピラミッド構造を形成する段階と、 上記類似性規準を、上記処理されるべき画像と上記因果
    画像と上記反因果画像とから得られた最低解像度の3枚
    の画像に適用することにより動きベクトルを決定する段
    階と、 上記処理されるべき画像と上記因果画像と上記反因果画
    像とから得られた画像内の最低解像度で検出された上記
    動きベクトルを直上の高解像度に関係付け、上記直上の
    高解像度に関係付けられたベクトルの周辺で新しい動き
    ベクトルを探索する段階と、 探索された動きベクトルを検出するため、最高解像度に
    達するまで上記段階を繰り返す段階とを含む、請求項1
    乃至6のうちいずれか一項記載の画像処理方法。
  8. 【請求項8】 上記シーケンス中の画像の間の動きベク
    トルを評価するため請求項1乃至7のうちいずれか一項
    に記載された動きベクトル評価用の画像処理方法を実施
    する段階と、 上記ベクトルを用いた動き補償を伴うノイズの反復的な
    時間フィルタリング段階とを含む画像のノイズを圧縮す
    る画像処理方法。
  9. 【請求項9】 画像のシーケンスを獲得するシステム
    と、 上記画像のデータ及び上記画像のシーケンスを表示する
    システムにアクセスする画像処理システムと、 請求項1乃至8のうちいずれか一項記載の画像処理方法
    を実施するプロセッサとを含む医用撮像装置。
  10. 【請求項10】 画像のシーケンスを獲得するシステム
    と、 上記画像のデータ及び上記画像のシーケンスを表示する
    システムにアクセスする画像処理システムと、 請求項1乃至8のうちいずれか一項記載の画像処理方法
    を実施するプロセッサとを含むX線装置。
JP11037497A 1998-02-17 1999-02-16 画像のシ―ケンス内の動き評価用画像処理方法、ノイズフィルタリング方法及び医用撮像装置 Withdrawn JPH11331644A (ja)

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