JP2005012797A - 動き補償のための画素値選択装置および方法 - Google Patents

動き補償のための画素値選択装置および方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 ブロック当り1つの動きベクトルを推定して動き補償を行う場合、不正確に推定された動きベクトルにより発生するブロックアーティファクトを未然に防止することができる動き補償のための画素値選択装置および方法を提供する。
【解決手段】第1および第2の格納部には、入力される少なくとも1つの候補動きベクトルに対応する第1の画素値を含む現フレーム/フィールドおよび第2の画素値を含む前フレーム/フィールドがそれぞれ格納される。第1および第2の画素値抽出部は、候補動きベクトルに対応する第1および第2の画素値をそれぞれ第1および第2の格納部から抽出する。第1および第2の補償画素算出部は、抽出された第1および第2の画素値によって適応的に所定の第1の重み付け値を付与してそれぞれ動き補償のための第1および第2の補償画素値を算出する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、動き補償のための画素値選択装置および方法に関し、より詳しくは、フレームレートの変換時、1ブロックに対して多数の動き軌跡を適用して多数の画素値を抽出した後、抽出された画素値に重み付け値を付与して動き補償を行う動き補償のための画素値選択装置および方法に関する。
一般に、パソコンやHDTVでは、PALまたはNTSCのような種々の放送信号規格を有するプログラムを交換するためフレームレート変換(frame rate conversion)を行う。フレームレート変換とは、秒当りの出力されるフレーム数を変換させることを意味する。特に、フレームレートが増加される場合は、新しいフレームを補間する過程を行う必要がある。
なお、近年、放送技術の発達によってMPEG(Moving Picture Experts Group)H.263のような映像圧縮方式で映像データを圧縮した後、フレームレート変換を行っている。特に、MPEGのような映像処理分野では、多くの映像信号において自己相関(Autocorrelation)が大きいため、冗長度(redundancy)をもっている。従って、データの圧縮時に冗長性を除去することで、データ圧縮の効果を向上させることが可能となる。このとき、時間的に変化するビデオフレームを効率良く圧縮するためには、時間軸方向の冗長性を除去する必要がある。
時間軸方向の冗長性の除去は、フレームにおいて動きがないか、動きがあるとしても、似た箇所に対しては、前のフレームなどから持ってきて使用することで、転送するデータ量の大幅な減少ができるという考えに基づいている。
このため、前フレームと現フレームとの間で最も似ているブロックを探す作業を行う必要があり、これを動き推定と呼び、ブロックがどのくらい動くかの変位を示すものを動きベクトルMVと呼ぶ。
なお、動きを推定する方法としては、動き程度の正確性、リアルタイム処理可能性およびハードウェア具現などを考慮してブロックマッチングアルゴリズム(以下、「BMA」という)が一般に挙げられる。
図1は、一般のBMAを用いて動きを推定する方法を説明するための図である。Fn−1は、前フレーム/フィールド、Fは、現フレーム/フィールド、Fは、前フレーム/フィールドFn−1および現フレーム/フィールドFを用いて補間されるフレームを意味する。
BMAは、前フレーム/フィールドFn−1と現フレーム/フィールドFのように連続して入力される二枚のフレームをブロック単位に比較するが、比較されるブロック内の画素が並進運動(translation)をすると仮定して、ブロック当り1つの動きベクトルMVを推定する。このとき、動きベクトルMVは、公知のSAD(Sum of Absolute Difference)予測誤差値を用いて推定する。次に、動きベクトルが推定されると、推定された動きベクトルMVを用いて補間する現ブロックBに対して動き補償を行う。
しかし、従来の動き推定/補償方法において、ブロック別に推定されたそれぞれの動きベクトルは、不正確に推定されることがある。かかる不正確な動きベクトルを用いて動き補償を行う場合は、補間されるフレーム/フィールドFにおいては、図2に示されたようなブロックアーティファクトが発生する。
図2において実線で示されたベクトルは、実際の動きベクトルであり、点線で示されたベクトルは、推定された動きベクトルである。ブロックアーティファクトは、ブロック別に動き補償を行い、これによって、ブロック間の境界において隣接するブロックとの相関性が考慮できないため発生する。また、従来のFRCアルゴリズムは、ブロックアーティファクトを除去するためメディアンフィルタのような非線型フィルタを適用することもあるが、画質劣化の側面では、大きな効果が得られない。
本発明の目的は、ブロック当り1つの動きベクトルを推定して動き補償を行う場合、不正確に推定された動きベクトルにより発生するブロックアーティファクトを未然に防止または除去することができる動き補償のための画素値選択装置および方法を提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明に係る動き補償のための画素値選択装置によれば、入力される少なくとも1つの候補動きベクトルに対応する第1の画素値を含む現フレーム/フィールドが格納される第1の格納部と、前記少なくとも1つの候補動きベクトルに対応する第2の画素値を含む前フレーム/フィールドが格納される第2の格納部と、前記少なくとも1つの候補動きベクトルに対応する前記第1および第2の画素値をそれぞれ前記第1および第2の格納部から抽出する第1および第2の画素値抽出部と、抽出された少なくとも1つの前記第1および第2の画素値によって適応的に所定の第1の重み付け値を付与してそれぞれ動き補償のための第1および第2の補償画素値を算出する補償画素算出部とを備え、算出された前記第1および第2の補償画素値は、補間される現ブロックの動き補償に使用される。
詳しくは、前記第1および第2の画素値抽出部は、前記候補動きベクトルが0であるブロックに対応する第1および第2のゼロ画素値をそれぞれ前記第1および第2の格納部から抽出し、抽出された前記第1および第2のゼロ画素値は、前記現ブロックの前記動き補償に使用される。
また、前記第1および第2の補償画素算出部は、前記第1および第2の画素値と前記第1および第2の画素値によってそれぞれ適応的に付与された前記第1の重み付け値とを乗算した後、それぞれ乗算された値を加えて前記第1および第2の補償画素値を算出する。
また、前記第1および第2の画素値別に付与された前記第1の重み付け値の和は、それぞれ1であることが好ましい。
また、前記候補動きベクトルは、前記現フレーム/フィールドに位置する前記現ブロックの動きベクトルおよび前記現ブロックに隣接する少なくとも1つの周辺ブロックの動きベクトルからなる。
また、少なくとも1つの前記候補動きベクトルは、前記現ブロックおよび前記周辺ブロックのそれぞれに対してブロックマッチングアルゴリズムを適用して算出された多数の動き予測誤差値のうちの最小値に対応する位置から推定されたベクトルである。
好ましくは、少なくとも1つの前記第1および第2の画素値によって適応的に付与される前記第1の重み付け値は、前記現ブロックおよび前記周辺ブロック別に算出された前記動き予測誤差値に逆比例する。
また、前記動き予測誤差値は、SAD方式およびMAD(Mean Absolute Difference)方式のいずれか一方で算出される。
また、入力されるフレーム/フィールドを所定時間遅延させ、前記所定時間遅延された前記現フレーム/フィールドを前記第1の格納部に提供する第1の遅延器と、前記第1の遅延器から入力された前記現フレーム/フィールドを所定時間遅延させ、前記所定時間遅延された前記前フレーム/フィールドを前記第2の格納部に提供する第2の遅延器とをさらに備える。
前記第1および第2の画素値抽出部は、少なくとも1つの前記候補動きベクトルによって動き軌跡を推定して少なくとも1つの前記第1および第2の画素値を抽出する。
前記第1および第2の格納部には、互いに隣接している同じ性質のフィールドが格納され、前記同じ性質のフィールドは、奇数フィールドおよび偶数フィールドのいずれか一方である。
また、前記フレーム/フィールドがフィールド単位に入力される場合、入力される前記フィールドを所定時間遅延させ、所定時間遅延された第1のフィールドを前記第1の格納部に提供する第1の遅延器と、前記第1の遅延器から入力された前記第1のフィールドを所定時間遅延させ、所定時間遅延された第2のフィールドを出力する第2の遅延器と、前記第2の遅延器から入力された前記第2のフィールドを所定時間遅延させ、所定時間遅延された第3のフィールドを前記第2の格納部に提供する第3の遅延器とをさらに備え、前記第1および第3のフィールドは、前記同じ性質のフィールドである。
さらに、上記の目的を達成するための本発明に係る動き補償のための画素値選択方法によれば、入力される少なくとも1つの候補動きベクトルに対応する少なくとも1つの第1の画素値を含む現フレーム/フィールドが格納されるステップと、前記少なくとも1つの候補動きベクトルに対応する少なくとも1つの第2の画素値を含む前フレーム/フィールドが格納されるステップと、前記少なくとも1つの候補動きベクトルに対応する前記第1および第2の画素値をそれぞれ前記格納ステップから抽出するステップと、抽出された少なくとも1つの前記第1および第2の画素値によって適応的に所定の第1の重み付け値を付与し、それぞれ動き補償のための第1および第2の補償画素値をそれぞれ算出するステップとを含み、算出された前記第1および第2の補償画素値は、補間される現ブロックの動き補償に使用される。
好ましくは、前記現フレーム/フィールド格納ステップの前に、入力されるフレーム/フィールドを所定時間遅延させた後、所定時間遅延された前記現フレーム/フィールドを出力するステップと、前記前フレーム/フィールド格納ステップの前に、前記現フレーム/フィールドを所定時間遅延させた後、所定時間遅延された前記前フレーム/フィールドを出力するステップとをさらに含む。
前記第1および第2の画素値抽出ステップは、少なくとも1つの候補動きベクトルによって動き軌跡を推定し、少なくとも1つの前記第1および第2の画素値を抽出する。
前述のように、本発明に係る補償用画素値の選択が可能な動き推定/補償装置および方法によれば、現ブロックの補間時、現ブロックの動きベクトルだけでなく、現ブロックに隣接する周辺ブロックの動きベクトルも推定することで、現ブロックの補間のための複数の補償用画素値を抽出する。従って、抽出された多数の補償用画素値によって多数の動き軌跡を考慮することで、現ブロックの動きベクトルの不正確な推定によるブロックアーティファクトを未然に防止また低減させることが可能となる。また、複数の動きベクトルにおいて考慮できる全ての動き軌跡を付加的な処理を行うことなく適用するため、ハードウェア構成の複雑度を改善することが可能となる。
図3は、本発明の好適な第1の実施例に係る画素値選択装置が設けられた動き推定/補償装置を概略的に示すブロック図である。
同図を参照するに、本発明に係る画素値選択装置が設けられた動き推定/補償装置300は、第1の遅延器310、第2の遅延器320、動き推定部330、画素選択部340および動き補償補間部370を備えてなる。本発明は、多数の候補動きベクトルを推定して動きを補償するフレームレート変換またはMPEG技法に関するものであって、動き推定/補償に関連したブロックのみを示して説明する。
第1の遅延器310は、入力されるフレーム/フィールドを所定時間遅延させた後、所定時間遅延された第1の遅延フレーム/フィールドを第2の遅延器320および第1の格納部341に提供する。第2の遅延器320は、第1の遅延器310から入力された第1の遅延フレーム/フィールドを所定時間遅延させた後、所定時間遅延された第2の遅延フレーム/フィールドを第2の格納部361に提供する。以下、第1の遅延フレーム/フィールドは、現フレーム/フィールドFと、第2の遅延フレーム/フィールドは、前フレーム/フィールドFn−1と記す。
なお、本発明に係る画素値選択装置が設けられた動き推定/補償装置300が飛越走査で入力される映像信号のフレームレートを変換する場合、第2の遅延フレーム/フィールドは、現フィールドであり、第2の遅延フレーム/フィールドは、前フィールドである。従って、前フィールドが奇数または偶数フィールドであれば、現フィールドは、前フィールドに対応する偶数または奇数フィールドとなる。
動き推定部330は、BMAを用いて前フレーム/フィールドFn−1および現フレーム/フィールドF間の動きベクトルを推定する。このため、動き推定部330は、動きベクトル推定部332および動き予測誤差算出部334を備える。
動きベクトル推定部332は、現フレーム/フィールドFを所定大きさの補間するブロックに分割した後、分割された各補間するブロックと前フレーム/フィールドFn−1をなす複数のブロック(図示省略)とを単方向にマッチングし、各補間するブロック別に多数の動き予測誤差値を算出する。
具体的に、動きベクトル推定部332は、所定の大きさを有するブロックに分割された現フレーム/フィールドF内において、図4Aに示された所定大きさの検索範囲Sを設定する。次に、動きベクトル推定部332は、検索範囲S内にある補間する各ブロックと前フレーム/フィールドFn−1をなす複数のブロック(図示省略)とを単方向または両方向にマッチングし、補間する各ブロック別に多数の動き予測誤差値を算出する。
動き予測誤差値は、SAD、MADなどの種々の方式で算出することができ、本発明では、SAD値を適用する。
そして、補間する各ブロック別に多数のSAD値が算出されると、動きベクトル推定部332は、次の式(1)を用いて補間する各ブロックの動きベクトルを推定する。
Figure 2005012797

ここで、
Figure 2005012797

は、SAD値、
Figure 2005012797

は、最小SAD値を有するブロックの動きベクトル(以下、
Figure 2005012797

はベクトル量を意味する)、
Figure 2005012797

は、検索範囲を意味する。即ち、動きベクトル推定部332は、補間する各ブロック別に算出された多数のSAD値のうち最小のSAD値を有する位置から補間する各ブロックの動きベクトルを推定する。
ここで、補間するための現ブロックBの最終動きベクトルが、図4Bに示されたvである場合、周辺ブロックBないしBの最終動きベクトルは、それぞれvないしvである。
なお、現フレーム/フィールドFで設定された検索範囲Sは、補間フレーム/フィールドFで補間される領域を意味し、検索範囲S内に存在するブロックの個数は、ブロックの大きさおよび/または検索範囲Sの大きさによって異なるように設定することができるのはいうまでもない。
また、動きベクトル推定部332は、検索範囲S内に存在する各ブロックBないしBの動きベクトルvないしvだけでなく補間する現ブロックBの動きベクトルがゼロであるゼロ動きベクトルvを動き予測誤差算出部334に提供する。これは、後述の動き補償過程において、並進運動でない複雑な動きが存在する場合、BMAで推定した動きベクトルよりは、動きを考慮しない補償の方が、正確な補償が得られるためである。
動き予測誤差算出部334は、動きベクトル推定部332から提供された動きベクトルv、vないしvに対応するSAD値を、次の式(2)を用いて抽出する。
Figure 2005012797

ここで、
Figure 2005012797

は、動きベクトルvないしvに対応するSAD値、
Figure 2005012797

は、所定のブロック(BないしBのいずれか1つ)に位置する所定画素の座標値で、ベクトル量であり、
Figure 2005012797

は、各ブロックBないしBの動きベクトルvないしv
Figure 2005012797

は、前フレーム/フィールドFn−1と現フレーム/フィールドFとの時間的間隔、
Figure 2005012797

は、検索範囲S内に存在する各ブロックBないしBの個数である。これと共に、動き予測誤差算出部334は、補間される現ブロックBのゼロ動きベクトルvに対するSAD値も、式(2)を用いて抽出する。
式(2)を参照するに、動き予測誤差算出部334は、周辺ブロックBないしBの動きベクトルvないしvとゼロ動きベクトルvに相当するSAD値を現ブロックBに対して算出された全てのSAD値のうちから抽出する。即ち、動きベクトル推定部332から提供された動きベクトルv、vないしvは、補間される現ブロックBの候補動きベクトルとして適用されるものである。
これは、現ブロックBの動きベクトルvが不正確に推定された場合、周辺ブロックBないしBのうち推定が正しく行われたブロック(例えば、最も小さいなSAD値を有するブロック)の動きベクトルを現ブロックBの最終動きベクトルに取り替えるか、推定が正しく行われた周辺ブロックBないしBに対応する画素に重み付け値(weight)を付与することでより正確な動き補償を行うためである。
即ち、本発明は、ブロックBないしB間の動きがスムースであると仮定した上で、現ブロックBだけでなく周辺ブロックBないしBの動き軌跡をも考慮して動き補償を行う。これは、現ブロックBの動きベクトルvが不正確に推定された場合に発生するブロックアーティファクトの発生を未然に防止するためである。
なお、各候補動きベクトルv、vないしvに対応する各SAD値が抽出されると、動き予測誤差算出部334は、抽出された各SAD値を第1および第2の補償画素算出部353、363に提供する。
また、動きベクトル推定部332で推定された各ブロックBないしBの動きベクトルv、vないしvにより考慮される動き軌跡または分割された全てのブロック(図示省略)に対して推定されたベクトル(図示省略)は、第1および第2の画素値抽出部352、362に提供される。
図5は、補間されるフレーム/フィールドの所定位置に対する動き軌跡を現ブロックと周辺ブロックの最終動きベクトルを用いて概略的に示す図である。
同図を参照するに、Fn−1は、前フレーム/フィールド、Fは、現フレーム/フィールド、Fは、補間されるフレーム/フィールドであり、前フレーム/フィールドFn−1および現フレーム/フィールドFは、連続して入力される。補間されるフレームフィールドFの所定位置に対する仮補償画素値は、式(3)で算出されることができる。
Figure 2005012797

ここで、
Figure 2005012797

は、補間されるフレーム/フィールドFの時間的位置、
Figure 2005012797

は、補間されるフレーム/フィールドFのx位置における仮補償画素値、
Figure 2005012797

は、現ブロックBの最終動きベクトルvおよび周辺ブロックBないしBの最終動きベクトルvないしvである。
式(3)を参照するに、
Figure 2005012797

は、考慮される動き軌跡の個数であって、多数の動き軌跡により得られるx位置における仮補償画素値
Figure 2005012797

は、式(2)で算出された多数の最終動きベクトルvないしvを考慮して算出される。このようにすることで、現ブロックBの最終動きベクトルvが不正確に推定された場合に発生するブロックアーティファクトの発生を未然に防止することができる。
なお、前述のような補間する現ブロックBの候補動きベクトルvないしvは、周辺ブロックBないしBに対する最終動きベクトルvないしvだけでなく、動き分析の過程で検出された全域動きベクトルおよび同一位置の前フレーム/フィールド内で検出された動きベクトルを再使用することができる。また、候補動きベクトルのメディアンフィルタまたは平均フィルタを用いて得られた変更された動きベクトルを現ブロックBの候補動きベクトルとして使用することができるのはいうまでもない。
図3に戻り、画素選択部340は、外部から入力されるフレーム/フィールドをなす画素の画素値、動き推定部310から提供される多数のSAD値および候補動きベクトルを用いて少なくとも1つの補償画素を選択する。このため、本発明に係る画素選択部340は、第1の格納部351、第1の画素値抽出部352、第1の補償画素算出部353、第2の格納部361、第2の画素値抽出部362および第2の補償画素算出部363を備える。
第1の格納部351には、第1の遅延器310から入力される現フレーム/フィールドFをなす画素値が仮格納される。
第1の画素値抽出部352は、動きベクトル推定部332から入力される最終動きベクトルvないしvのそれぞれに対応する第1の画素値lないしlを第1の格納部351に格納された現フレーム/フィールドFの画素値から抽出する。ここで、第1の画素値lないしlは、式(4)で表現される。
Figure 2005012797

式(4)からわかるように、第1の画素値抽出部352から抽出される画素値は、それぞれlないしlの第1の画素値を有する。また、抽出される第1の画素値の個数は、動き推定部330で推定された候補動きベクトルの個数に対応する。
また、第1の画素値抽出部352は、動きベクトル推定部332から入力されるゼロ動きベクトルvに対応する第1の画素値lを第1の格納部351から抽出して動き補償補間部370に提供する。ここで、第1の画素値抽出部352は、‘0’を有する候補動きベクトルをゼロ動きベクトルvと認知して候補動きベクトルが0であるブロックに対応する補償用画素値lを抽出することもある。
第1の補償画素算出部353は、動き予測誤差算出部332から入力される各ブロックBないしBに相当するSAD値を用いて各動き軌跡における正確性を考慮した上で、式(3)で算出された各仮画素補償値に所定の重み付け値を付与する。即ち、第1の補償画素算出部353は、式(4)ないし式(7)を用いて重み付け値の付与された第1の補償画素値l’を算出する。
Figure 2005012797

ここで、重み付け
Figure 2005012797

は、式(6)を満たす必要があり、各動き軌跡に対する重み付け値は、式(7)で算出される。
Figure 2005012797
Figure 2005012797

式(5)ないし式(7)に示されたように、第1の補償画素算出部353で算出される第1の補償画素値l’は、次の通りである。これは、第1の格納部351には、現フレーム/フィールドFに対する画素値のみが格納されており、これにより、rは、‘0’の値を有するためである。
Figure 2005012797

また、各動き軌跡に対する重み付け値
Figure 2005012797
は、各ブロックBないしBの最小SAD値に逆比例することがわかる。即ち、第1の補償画素算出部353は、各ブロックBないしBの最小SAD値を比較し、最小SAD値が少ないほどより正確な動き推定が行われたと判断し、最小SAD値に逆比例する重み付け値
Figure 2005012797
を付与する。即ち、各動き軌跡における正確性は、SAD値により決定される。
なお、第2の格納部361には、第1の遅延器310から入力される前フレーム/フィールドFn−1の画素値が仮格納される。
第2の画素値抽出部362は、動きベクトル推定部332から入力される最終動きベクトルvないしvのそれぞれに対応する第2の画素値rないしrを第2の格納部361に格納された前フレーム/フィールドFn−1の画素値から抽出する。ここで、第2の画素値rないしrは、式(8)により算出される。
Figure 2005012797

式(8)を参照するに、第2の画素値抽出部362から抽出される画素値は、それぞれrないしrの第2の画素値を有する。また、第2の画素値抽出部362は、動きベクトル推定部332から入力されるゼロ動きベクトルvに対応する第2の画素値rを第2の格納部361から抽出する。ここで、第2の画素値抽出部362は、‘0’を有する候補動きベクトルをゼロ動きベクトルvと認知し、候補動きベクトルが0であるブロックに対応する補償用画素値rを抽出することもある。
第2の補償画素算出部363は、動き予測誤差算出部332から入力される各ブロックBないしBの最小SAD値を用いて各動き軌跡における正確性を考慮した上で、式(3)で算出された各仮補間画素値に所定の重み付け値を付与する。即ち、第2の補償画素算出部363は、前述の式(5)ないし式(8)を用いて重み付け値の付与された第2の補償画素値r’を算出する。
式(5)ないし式(8)を参照するに、第2の補償画素算出部363から算出される第2の補償画素値r’は、次の通りである。これは、第2の格納部361には、前フレーム/フィールドFn−1に対する画素値のみが格納されており、これによって、lは、‘0’の値を有するためである。
Figure 2005012797

即ち、前述のように、画素選択部340は、動き補償のための第1および第2の補償画素値l’、r’およびテンポラリーアベレージング(Temporal Averaging)のための第1および第2の画素値l、rを算出または抽出して動き補償補間部370に提供する。
動き補償補間部370は、信頼度算出部(図示省略)から入力されるソフトスイッチングバリュー(Soft Switching Value)kを用いて最終補間画素値fを算出する。最終補間画素値fは、次の式(9)により算出される。
Figure 2005012797

式(9)において、kは、動き補償のための第1および第2の補償画素値l’、r’と動きを考慮しない第1および第2の画素値l、rとを適応的に適用するためのソフトスイッチングバリューであって、第1および第2の補償画素値l’、r’の信頼度によって決定される。即ち、第1および第2の補償画素値l’、r’の信頼度が第1および第2の画素値l、rのそれより高い場合は、第1および第2の補償画素値l’、r’がより多く適用された最終補間画素値fを算出するため、k値は、大きくなる。これに対し、第1および第2の補償画素値l’、r’の信頼度が第1および第2の画素値l、rのそれより低い場合は、第1および第2の画素値l、rがより多く適用された最終補間画素値fを算出するため、k値が、小さくなる。
従って、ブロック間の動きがスムースであると仮定した上で、多数の動き軌跡を考慮して算出された最終補間画素値fを用いることで、図6のようにブロックアーティファクト現象が低減された映像を提供することができる。図6において、実線は、推定された動きベクトルを示す。
なお、図7は、本発明の第2の実施例に係る動き推定/補償装置を概略的に示すブロック図である。本発明の第2の実施例に係る動き推定/補償装置700は、第1の遅延器710、第2の遅延器715、第3の遅延器720、動き推定部730、画素選択部740および動き補償補間部770を備えてなる。本発明は、動きを推定して動きを補償するフレーム補間に関するものであって、フレームレート変換装置(図示省略)において動き推定/補償に関連したブロックのみを示して説明する。
図7に示された動き推定/補償装置700は、隣接する同じ性質のフィールドを用いて動き補償を行う装置であって、図7の動き推定部730、画素選択部740および動き補償補間部770については、図3の動き推定部330、画素選択部340および動き補償補間部370と同様な動作を行うため、詳細な説明は省略する。
但し、図3の動き推定/補償装置300は、フレーム単位またはフィールド単位に入力される映像信号のフレームレート変換に適用可能であるが、図7の動き推定/補償装置700は、フィールド単位に入力される映像信号のフレームレート変換にのみ適用可能である。即ち、図3の動き推定/補償装置300は、フレームとフレームとの間または奇数フィールドと偶数フィールドとの間で動き補償のための最終補間画素値fを算出するが、これに対し、図7の動き推定/補償装置700は、奇数フィールドと奇数フィールドとの間または偶数フィールドと偶数フィールドとの間で最終補間画素値fを算出する。
具体的に、第1の遅延器710から出力されるフィールドが第1の奇数フィールドである場合、第2の遅延器715から出力されるフィールドは、第1の偶数フィールドであり、第3の遅延器720から出力されるフィールドは、第2の奇数フィールドである。即ち、第1の奇数フィールドは、現フィールド、第2の奇数フィールドは、前フィールドとなる。
そして、動き推定部730の動きベクトル推定部732は、同じ性質を有する第1および第2の奇数フィールドの間で動き補償のための多数の動きベクトルを推定する。動きベクトルの推定は、動き予測誤差値を算出して推定することができる。動き予測誤差算出部734は、算出された動き予測誤差値のうち推定された動きベクトルに対応する予測誤差値を抽出する。本発明では、動き予測誤差値としてSAD値を使用する。
画素選択部740は、外部から入力される第1および第2の奇数フィールドの画素値、多数の最終動きベクトルおよび多数のSAD値を用いて少なくとも1つの補償画素l、r、l’、r’を算出する。このため、本発明に係る画素選択部740は、第1の格納部751、第1の画素値抽出部752、第1の補償画素算出部753、第2の格納部761、第2の画素値抽出部762および第2の補償画素算出部763を備え、これについては、図3に関連して説明されているため、省略する。
動き補償補間部770は、画素選択部730から提供される第1および第2の補償画素値l’、r’および第1および第2の画素値l、rを用いてソフトスイッチングバリューkによって最終補間画素値fを算出する。
動き補償補間部770は、信頼度算出部(図示省略)から入力されるソフトスイッチングバリューkを用いて最終補間画素値fを算出する。最終補間画素値fは、前述の式(9)により算出される。
図8は、図3によって画素値を選択して動きを補償する動き推定/補償方法を概略的に説明するためのフローチャートである。先ず、第1の遅延器310は、入力されるフレーム/フィールドを所定時間遅延させて現フレーム/フィールドを出力し、第2の遅延器320は、現フレーム/フィールドFを所定時間遅延させて前フレーム/フィールドFn−1を出力する。出力された現フレーム/フィールドFおよび前フレーム/フィールドFn−1は、それぞれ第1および第2の格納部351、361に格納される(S810)。
入力されるフレーム/フィールドが飛越走査方式で入力される場合、現フレーム/フィールドFは、奇数または偶数フィールドであり、前フレーム/フィールドFn−1は、偶数または奇数フィールドである。
そして、動き推定部330は、補間する現ブロックBおよび周辺ブロックBないしBのそれぞれに対する最小SAD値をBMAを用いて算出する。また、動き推定部330は、最小SAD値を有する各位置からそれぞれの最終動きベクトルvないしvを推定し、推定された多数の最終動きベクトルに対応するSAD値を抽出する(S820)。このとき、推定された現ブロックBおよび周辺ブロックBないしBのそれぞれに対する最終動きベクトルvないしvは、現ブロックBの候補動きベクトルと指定される。
S820で推定された最終動きベクトルvないしvのうち‘0’の値を有するゼロ動きベクトルvが存在する場合、画素値選択部340は、ゼロ動きベクトルvを含む多数の候補動きベクトルに対応する第1および第2の画素値(l、l、r、r、ここでi=0、1、・・・、M)を抽出する(S830)。
S830が行われると、画素値選択部340は、抽出された第1および第2の画素値(l、l、r、r、ここでi=0、1、・・・、M)に付与する所定の重み付け値を式(7)を用いて算出する(S840)。そして、画素値選択部340は、式(5)を用いて重み付け値の付与された第1および第2の補償画素値l’、r’を算出する(S850)。
S850が行われると、動き補償補間部370は、算出された第1および第2の補償画素値l’、r’に適応的にソフトスイッチングバリューkを付与して最終補償画素値fを算出する(S860)。
上述の動き推定/補償装置300、700およびその方法によれば、動き補償を行う際、現ブロックBの最終動きベクトルvだけでなく周辺ブロックBないしBの最終動きベクトルvないしvを用いて補間するブロックの動きを補償する。即ち、現ブロックBおよび周辺ブロックBないしBの最終動きベクトルvないしvを用いてそれぞれの動き軌跡におけるSAD値を算出した後、算出されたSAD値を用いて重み付け値を算出する。そして、算出されたSAD値に逆比例する重み付け値を付与することで、現ブロックBの最終動きベクトルvが正確でない時に発生する、図2のようなブロックアーティファクトを未然に防止することができる。即ち、本発明に係る動き推定/補償装置300から出力される映像は、図6のようにブロックアーティファクト現象が除去される。
以上、本発明の好適な実施例をあげて説明してきたが、本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、上述の実施例は、あらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
本発明は、フレームレート変換時、1ブロックに対して多数の動き軌跡を適用して多数の画素値を抽出した後、抽出された画素値に重み付け値を付与して動き補償を行う動き補償のための画素値選択装置および方法に適用することができる。
一般のBMAを用いて動きを推定する方法を説明するための図である。 従来の動き補償方法によりブロックアーティファクトが発生した映像のシミュレーションの例を示した図である。 本発明の好適な第1の実施例に係る画素値選択装置が設けられた動き推定/補償装置を概略的に示すブロック図である。 図3の動き推定部で動き推定のために設定した現ブロックおよび周辺ブロックを示す図である。 図4Aの現ブロックおよび周辺ブロックのそれぞれに対する最終動きベクトルを示す図である。 補間されるフレーム/フィールドの所定位置に対する動き軌跡を現ブロックと周辺ブロックの最終動きベクトルを用いて概略的に示す図である。 図3の動き推定/補償装置によりブロックアーティファクトが除去された映像のシミュレーションの例を示した図である。 本発明の好適な第2の実施例に係る画素値選択装置が設けられた動き推定/補償装置を概略的に示すブロック図である。 図3によって画素値を選択して動きを補償する動き推定/補償方法を概略的に説明するためのフローチャートである。
符号の説明
300 動き推定/補償装置
310 第1の遅延器
320 第2の遅延器
330 動き推定部
340 画素選択部
351 第1の格納部
352 第1の画素値抽出部
353 第1の補償画素算出部
361 第2の格納部
362 第2の画素値抽出部
363 第2の補償画素算出部
370 動き補償補間部

Claims (25)

  1. 入力される少なくとも1つの候補動きベクトルに対応する第1の画素値を含む現フレーム/フィールドおよび前記少なくとも1つの候補動きベクトルに対応する第2の画素値を含む前フレーム/フィールドを格納する格納部と、
    前記少なくとも1つの候補動きベクトルに対応する前記第1および第2の画素値を前記格納部からそれぞれ抽出する画素値抽出部と、
    前記第1および第2の画素値によって所定の第1の重み付け値を適応的に付与し、動き補償のための第1および第2の補償画素値をそれぞれ算出する補償画素算出部と、を備え、
    算出された前記第1および第2の補償画素値は、補間される現ブロックの動き補償に使用されることを特徴とする動き補償のための画素値選択装置。
  2. 前記画素値抽出部は、前記候補動きベクトルが0であるブロックに対応する第1および第2のゼロ画素値をそれぞれ前記格納部から抽出し、抽出された前記第1および第2のゼロ画素値は、前記現ブロックの前記動き補償に使用されることを特徴とする請求項1に記載の動き補償のための画素値選択装置。
  3. 前記補償画素算出部は、前記少なくとも1つの第1および第2の画素値と前記少なくとも1つの第1および第2の画素値によってそれぞれ適応的に付与された前記第1の重み付け値とを乗算した後、それぞれ乗算された値を加えて前記第1および第2の補償画素値を算出することを特徴とする請求項1に記載の動き補償のための画素値選択装置。
  4. 前記少なくとも1つの第1および第2の画素値別に付与された前記第1の重み付け値の和は、それぞれ1であることを特徴とする請求項1に記載の動き補償のための画素値選択装置。
  5. 前記候補動きベクトルは、前記現フレーム/フィールドに位置する前記現ブロックの動きベクトルおよび前記現ブロックに隣接する少なくとも1つの周辺ブロックの動きベクトルからなることを特徴とする請求項1に記載の動き補償のための画素値選択装置。
  6. 少なくとも1つの前記候補動きベクトルは、前記現ブロックおよび前記周辺ブロックのそれぞれに対してブロックマッチングアルゴリズムを適用して算出された多数の動き予測誤差値のうちの最小値に対応する位置から推定されたベクトルであることを特徴とする請求項5に記載の動き補償のための画素値選択装置。
  7. 少なくとも1つの前記第1および第2の画素値に適応的に付与される前記第1の重み付け値は、前記現ブロックおよび前記周辺ブロック別に算出された前記動き予測誤差値に逆比例することを特徴とする請求項6に記載の動き補償のための画素値選択装置。
  8. 前記動き予測誤差値は、SAD方式およびMAD方式のいずれか一方で算出されることを特徴とする請求項6に記載の動き補償のための画素値選択装置。
  9. 入力されるフレーム/フィールドを所定時間遅延させ、前記所定時間遅延された前記現フレーム/フィールドを前記格納部に提供する第1の遅延器と、
    前記第1の遅延器から入力された前記現フレーム/フィールドを所定時間遅延させ、前記所定時間遅延された前記前フレーム/フィールドを前記格納部に提供する第2の遅延器とをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の動き補償のための画素値選択装置。
  10. 前記画素値抽出部は、少なくとも1つの前記候補動きベクトルによって動き軌跡を推定し、少なくとも1つの前記第1および第2の画素値を抽出することを特徴とする請求項1に記載の動き補償のための画素値選択装置。
  11. 前記格納部に格納される前記現フレーム/フィールドおよび前記前フレーム/フィールドは、それぞれ互いに隣接している同じ性質のフィールドであることを特徴とする請求項1に記載の動き補償のための画素値選択装置。
  12. 前記同じ性質のフィールドは、奇数フィールドおよび偶数フィールドのいずれか一方であることを特徴とする請求項11に記載の動き補償のための画素値選択装置。
  13. 前記フレーム/フィールドは、フィールド単位に入力されることを特徴とする請求項11に記載の動き補償のための画素値選択装置。
  14. 入力される前記フィールドを所定時間遅延させ、所定時間遅延された第1のフィールドを前記第1の格納部に提供する第1の遅延器と、
    前記第1の遅延器から入力された前記第1のフィールドを所定時間遅延させ、所定時間遅延された第2のフィールドを出力する第2の遅延器と、
    前記第2の遅延器から入力された前記第2のフィールドを所定時間遅延させ、所定時間遅延された第3のフィールドを前記第2の格納部に提供する第3の遅延器とをさらに備え、
    前記第1および第3のフィールドは、前記同じ性質のフィールドであることを特徴とする請求項13に記載の動き補償のための画素値選択装置。
  15. 入力される少なくとも1つの候補動きベクトルに対応する少なくとも1つの第1の画素値を含む現フレーム/フィールドが格納されるステップと、
    前記少なくとも1つの候補動きベクトルに対応する少なくとも1つの第2の画素値を含む前フレーム/フィールドが格納されるステップと、
    前記少なくとも1つの候補動きベクトルに対応する前記第1および第2の画素値をそれぞれ前記格納ステップから抽出するステップと、
    抽出された少なくとも1つの前記第1および第2の画素値によって適応的に所定の第1の重み付け値を付与し、それぞれ動き補償のための第1および第2の補償画素値を算出するステップとを含み、
    算出された前記第1および第2の補償画素値は、補間される現ブロックの動き補償に使用されることを特徴とする動き補償のための画素値選択方法。
  16. 前記第1および第2の画素値抽出ステップは、前記候補動きベクトルが0であるブロックに対応する第1および第2のゼロ画素値をそれぞれ前記格納ステップから抽出し、抽出された前記第1および第2のゼロ画素値は、前記現ブロックの前記動き補償に使用されることを特徴とする請求項15に記載の動き補償のための画素値選択方法。
  17. 前記第1および第2の補償画素算出ステップは、前記第1および第2の画素値と前記第1および第2の画素値によってそれぞれ適応的に付与された前記第1の重み付け値とを乗算した後、それぞれ乗算された値を加えて前記第1および第2の補償画素値を算出することを特徴とする請求項15に記載の動き補償のための画素値選択方法。
  18. 前記第1および第2の画素値別に付与された前記第1の重み付け値の和は、それぞれ1であることを特徴とする請求項15に記載の動き補償のための画素値選択方法。
  19. 前記候補動きベクトルは、前記現フレーム/フィールドに位置する前記現ブロックの動きベクトルおよび前記現ブロックに隣接する少なくとも1つの周辺ブロックの動きベクトルからなることを特徴とする請求項15に記載の動き補償のための画素値選択方法。
  20. 少なくとも1つの前記候補動きベクトルは、前記現ブロックおよび前記周辺ブロックのそれぞれに対してブロックマッチングアルゴリズムを適用して算出された多数の動き予測誤差値のうちの最小値に対応する位置から推定されたベクトルであることを特徴とする請求項19に記載の動き補償のための画素値選択方法。
  21. 少なくとも1つの前記第1および第2の画素値によって適応的に付与される前記第1の重み付け値は、前記現ブロックおよび前記周辺ブロック別に算出された前記動き予測誤差値に逆比例することを特徴とする請求項20に記載の動き補償のための画素値選択方法。
  22. 前記動き予測誤差値は、SAD方式およびMAD方式のいずれか一方で算出されることを特徴とする請求項20に記載の動き補償のための画素値選択方法。
  23. 前記現フレーム/フィールド格納ステップの前に、入力されるフレーム/フィールドを所定時間遅延させた後、所定時間遅延された前記現フレーム/フィールドを出力するステップと、
    前記前フレーム/フィールド格納ステップの前に、前記現フレーム/フィールドを所定時間遅延させた後、所定時間遅延された前記前フレーム/フィールドを出力するステップとをさらに含むことを特徴とする請求項15に記載の動き補償のための画素値選択方法。
  24. 前記第1および第2の画素値抽出ステップは、少なくとも1つの前記候補動きベクトルによって動き軌跡を推定し、少なくとも1つの前記第1および第2の画素値を抽出することを特徴とする請求項15に記載の動き補償のための画素値選択方法。
  25. 動き補償のための画素値選択方法を提供するコンピュータ読み取り可能な媒体において、
    前記動作を行う方法は、
    入力される少なくとも1つの候補動きベクトルに対応する少なくとも1つの第1の画素値を含む現フレーム/フィールドが格納されるステップと、
    前記少なくとも1つの候補動きベクトルに対応する少なくとも1つの第2の画素値を含む前フレーム/フィールドが格納されるステップと、
    前記少なくとも1つの候補動きベクトルに対応する前記第1および第2の画素値をそれぞれ前記格納ステップから抽出するステップと、
    抽出された少なくとも1つの前記第1および第2の画素値によって適応的に所定の第1の重み付け値を付与し、それぞれ動き補償のための第1および第2の補償画素値を算出するステップとを含み、
    算出された前記第1および第2の補償画素値は、補間される現ブロックの動き補償に使用されることを特徴とする動き補償のための画素値選択方法を提供するコンピュータ読み取り可能な媒体。
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