JP2015119409A - フレーム補間装置及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】フレーム間で画像の連続性が失われる場合であっても、適切な補間フレームを得ることを可能とする。【解決手段】フレーム補間装置1は、補間フレームに対する相対的な時刻a及びb(|b|>|a|)における画像フレームI(a)及びI(b)を複数対入力し、補間フレーム内の点(p,q)及び画像フレームI(b)内の点(p+u,q+v)を時空間内で通る直線が画像フレームI(a)と交差する点(p+au/b,q+av/b)の画素値と、画像フレームI(b)内の点(p+u,q+v)の画素値との誤差を評価し、画像フレームの対ごとに動きベクトルを推定する動き推定部11と、動きベクトルに基づいて画像フレームI(a)及びI(b)の少なくとも一方を動き補償して画像フレームの対ごとに動き補償画像を生成する動き補償部12と、動き補償画像を重畳して補間フレームを生成する補間フレーム生成部13と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、入力フレーム群のうちの複数のフレームを参照して補間フレームを生成し、フレームを時間方向に補間するフレーム補間装置及びそのプログラムに関する。
従来、動画像の時間分解能を向上させる手法として、フレーム補間技術が用いられている。例えば、隣接フレームの相加平均をとることで中割りのフレームを生成し、もともと存在したフレームと中割りの補間フレームとを交互に配置することでフレーム周波数を倍増する方法が知られている。中割りの補間フレームが隣接フレームの時刻間の中央にあるとは限らない場合には、例えばその時間的な距離に応じて、隣接フレームを重み付け平均して合成する方法もとられる。
しかし、隣接フレームの相加平均や重み付け平均により補間フレームを生成する手法では、動物体が補間フレーム上で二重像になってしまう。そのため、フレーム間で動きベクトルを求め、動きベクトルを按分して動き補償を適用することで内挿フレームを生成する手法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許第3793333号公報
特許文献1に記載の手法を含め動きベクトルを用いる手法では、動物体が補間フレーム上で二重像になるという問題は軽減される。しかし、例えば被写体の背後から別の被写体が現れる場合や、フラッシュが焚かれた瞬間のようにある特定フレームだけ全体が明るい、あるいは暗い場合に、動きベクトル推定を誤ってしまうことや、動き補償元に前記別の被写体が写っておらず適切な動き補償を行えないことがあり、このような場合には適切な補間フレームが得られないという問題があった。
かかる事情に鑑みてなされた本発明の目的は、フレーム間で画像の連続性が失われる場合であっても、適切な補間フレームを得ることが可能なフレーム補間装置及びそのプログラムを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明に係るフレーム補間装置は、複数対の画像フレームから補間フレームを生成するフレーム補間装置であって、補間フレームに対する相対的な時刻a及びb(|b|>|a|)における画像フレームI(a)及びI(b)を複数対入力し、前記補間フレーム内の点(p,q)及び前記画像フレームI(b)内の点(p+u,q+v)を時空間内で通る直線が前記画像フレームI(a)と交差する点(p+au/b,q+av/b)の画素値と、前記画像フレームI(b)内の点(p+u,q+v)の画素値との誤差を評価し、前記画像フレームI(a)及びI(b)の対ごとに動きベクトルを推定する動き推定部と、前記動きベクトルに基づいて前記画像フレームI(a)及びI(b)の少なくとも一方を動き補償して前記画像フレームI(a)及びI(b)の対ごとに動き補償画像を生成する動き補償部と、前記動き補償画像を重畳して補間フレームを生成する補間フレーム生成部と、を備えることを特徴とする。
さらに、本発明に係るフレーム補間装置において、前記補間フレーム生成部は、前記動き補償画像を重畳する際に、前記誤差が大きいほど重みが小さくなるように重みづけを行うことを特徴とする。
さらに、本発明に係るフレーム補間装置において、前記補間フレーム生成部は、前記動き補償画像を重畳する際に、該動き補償画像の動き補償元の画像フレームと前記補間フレームとの時刻が離れているほど重みが小さくなるように重みづけを行うことを特徴とする。
また、上記課題を解決するため、本発明に係るプログラムは、コンピュータを、上記フレーム補間装置として機能させることを特徴とする。
本発明によれば、フレーム間で画像の連続性が失われる場合であっても、適切な補間フレームを得ることができ、補間フレームの画質を向上させることが可能となる。
本発明に係るフレーム補間装置の処理概要を説明する図である。 本発明の第1の実施形態に係るフレーム補間装置の構成例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係るフレーム補間装置における動き推定部の構成例を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係るフレーム補間装置の構成例を示すブロック図である。
以下、本発明について、図面を参照して詳細に説明する。本明細書では、入力フレーム群(入力映像)をIとし、その時刻tの画像フレームをI(t)と記し、補間フレーム(出力画像フレーム)をJと記す。また、時刻tは補間フレームJの時刻を基準(時刻0)とし、補間フレームJに対する相対的な値とする。また、画像フレームI(t)の画像座標(x,y)における画素値をI(t;x,y)と記し、補間フレームJの画像座標(x,y)における画素値をJ(x,y)と記す。
図1は、本発明に係るフレーム補間装置の処理概要を説明する図である。本発明に係るフレーム補間装置は、補間フレームJに対する相対的な時刻a及びb(|b|>|a|)における画像フレームI(a)及びI(b)を参照フレームとして複数対入力し、動きベクトル推定及び動き補償を行い、補間フレームJを生成する。
動きベクトルを推定するには、まず補間フレームJ上の部分領域B内に存在する点(p,q)と、画像フレームI(b)上の所定の探索範囲内における動きベクトルの候補(u,v)とを決定する。そして、時空間内において、補間フレームJ上の点(p,q)と、画像フレームI(b)上の点(p+u,q+v)とを通る直線Lを引く。次に、部分領域B内において点(p,q)を移動させて直線Lを移動させつつ、直線L及び画像フレームI(b)の交差する点(p+u,q+v)の画素値I(b;p+u,q+v)と、直線L及び画像フレームI(a)の交差する点(p+au/b,q+av/b)の画素値I(a;p+au/b,q+av/b)との誤差の大きさを集積する。そして、動きベクトルの候補(u,v)を所定の探索範囲内で走査した時に、集積された誤差の大きさが最小となるときの動きベクトルの候補(u,v)を求め、この誤差最小のベクトルを動きベクトル(U,V)とする。
続いて、動きベクトル(U,V)をa/b倍したベクトルを用いて、画像フレームI(a)から補間フレームJへの動き補償を行う。なお、動きベクトル(U,V)をそのまま用いて、画像フレームI(b)から補間フレームJへの動き補償を行うようにしてもよい。時刻対(a,b)を様々に変えて動き補償を行い、得られた複数の動き補償画像を重畳することで補間フレームJを構成する。
[第1の実施形態]
図2は、本発明の第1の実施形態に係るフレーム補間装置の構成例を示すブロック図である。この例では、フレーム補間装置1は、動き推定部11と、動き補償部12と、補間フレーム生成部13とを備える。また、図2の構成では、フレーム補間装置1の外部に映像信号原2が接続されている。
映像信号源2は、時刻a及びb、並びに時刻a及びbにおける画像フレームI(a)及びI(b)をフレーム補間装置1に出力する。映像信号原2は、時刻対選択部21と、フレームメモリ22と、読出部23とを備える。
フレームメモリ22は、映像の複数の画像フレームを記憶する。
時刻対選択部21は、2時点の時刻a及びbの対を複数出力する。例えば、時刻a及びbの対を時分割的に順次出力する。
読出部23−1は、時刻対選択部21が指定した一方の時刻(例えば時刻a)の画像フレーム(例えば画像フレームI(a))をフレームメモリ22から読み出し、フレーム補間装置1に出力する。読出部23−2は、時刻対選択部21が指定した他方の時刻(例えば時刻b)の画像フレーム(例えば画像フレームI(b))をフレームメモリ22から読み出し、フレーム補間装置1に出力する。
動き推定部11は、映像信号源2から入力される時刻対(a,b)、及び画像フレーム対(I(a),I(b))に基づき動き推定を行って、単位時間あたり(例えば、時刻0から時刻1)の動きベクトル(U,V)を動き補償部12に出力する。また、動き推定部11は、後述するように誤差マップEを補間フレーム生成部13に出力してもよい。
図3は動き推定部11の構成例を示す図である。動き推定部11は、領域指定部111と、動きベクトル走査部112と、按分部113と、画素位置走査部114と、加算部115(115−1及び115−2)と、画素読出部116(116−1及び116−2)と、誤差評価部117と、総和部118と、最小化部119と、動きベクトル出力部120とを備える。
領域指定部111は、時刻0における仮想的な画像フレーム上において、動きベクトルを求めるための部分領域(例えば、ブロック領域)Bを、場所を変えつつ順次設定する。部分領域Bの形状は任意であり、順次形状や大きさが変化してもよいが、以下では部分領域Bの形状は矩形とする。また、順次設定される部分領域B同士は、互いに重なり合っていてもよいし、互いに重なり合わなくてもよい。また、順次設定された部分領域Bの和集合は、画像フレーム全体を覆わなくてもよい。
動きベクトル走査部112は、部分領域Bにおける画像フレーム対((I(a),I(b))間の動きベクトルを求めるため、所定の探索範囲において動きベクトルの候補(u,v)を順次出力する。具体的には、例えば探索範囲が部分領域Bに対して水平方向に±Sx画素、垂直方向に±Sy画素である場合には、式(1)を満たす動きベクトルの候補(u,v)をラスタ走査の順序で順次出力する。
Figure 2015119409
按分部113は、動きベクトル走査部112から入力される動きベクトルの候補(u,v)、及び映像信号現2から入力される時刻対(a,b)から、(au/b,av/b)を計算し、加算部115−1に出力する。
画素位置走査部114は、領域指定部111が指定した部分領域B内に存在する画素位置(p,q)を順次出力する。例えば、画素位置走査部114は、部分領域B内に存在する画素位置をラスタ走査の順序で順次(p,q)として出力する。なお、この画素位置は、整数画素位置に限ってもよいし、小数画素位置(例えば、1/4画素単位)であってもよい。
加算部115−1は、按分部113から入力されるベクトル(au/b,av/b)、及び画素位置走査部114から入力されるベクトル(p,q)を加算し、加算したベクトル(p+au/b,q+av/b)を画素読出部116−1に出力する。
加算部115−2は、動きベクトル走査部112から入力されるベクトル(u,v)、及び画素位置走査部114から入力されるベクトル(p,q)を加算し、加算したベクトル(p+u,q+v)を画素読出部116−2に出力する。
画素読出部116−1は、加算部115−1から入力される画像座標(p+au/b,q+av/b)における画像フレームI(a)の画素値I(a;p+au/b,q+av/b)を読み出し、誤差評価部117に出力する。
画像座標(p+au/b,q+av/b)が小数画素位置であった場合には、画素読出部116−1は例えば、最近傍の整数画素位置における画像フレームI(a)の画素値を読み出す。または、例えば、画像座標(p+au/b,q+av/b)近傍の複数の整数画素位置における画像フレームI(a)の画素値列から補間処理を行うことで、出力すべき画素値を決定してもよい。例えば、前記補間処理としては、双一次補間や双三次補間、スプライン補間、Lanczos補間などを用いることができる。また、画像座標(p+au/b,q+av/b)(またはその近傍の整数画素位置)が画像フレームI(a)の外側となる場合には、当該位置の画素値を無効値として以降の演算を行わなくてもよいし、または画像座標(p+au/b,q+av/b)に最も近い画像フレームI(a)内の画素値を出力してもよい。
画素読出部116−2は、加算部115−2から入力される画像座標(p+u,q+v)における画像フレームI(b)の画素値I(b;p+u,q+v)を読み出し、誤差評価部117に出力する。
画像座標(p+u,q+v)が小数画素位置であった場合には、例えば、最近傍の整数画素位置における画像フレームI(b)の画素値を読み出す。または、例えば、画像座標(p+u,q+v)近傍の複数の整数画素位置における画像フレームI(b)の画素値列から補間処理を行うことで、出力すべき画素値を決定してもよい。例えば、前記補間処理としては、双一次補間や双三次補間、スプライン補間、Lanczos補間などを用いることができる。また、画像座標(p+u,q+v)(またはその近傍の整数画素位置)が画像フレームI(b)の外側となる場合には、当該位置の画素値を無効値として以降の演算を行わなくてもよいし、または画像座標(p+u,q+v)に最も近い画像フレームI(b)内の画素値を出力してもよい。
誤差評価部117は、画素読出部116−1読み出した画素値I(a;p+au/b,q+av/b)と、画素読出部116−2の読み出した画素値I(b;p+u,q+v)との誤差を評価し、誤差値e(p,q;u,v)を出力する。例えば、誤差の評価としては式(2)に示す絶対値誤差や二重誤差を用いる。
Figure 2015119409
総和部118は、誤差値e(p,q;u,v)の(p,q)に対する総和を求め、式(3)により部分領域Bにおける誤差和D(B;u,v)を最小化部119に出力する。このようにして、図1を参照して説明したように、部分領域B内において点(p,q)を移動させて直線Lを移動させつつ、直線L及び画像フレームI(b)の交差する点(p+u,q+v)の画素値I(b;p+u,q+v)と、直線L及び画像フレームI(a)の交差する点(p+au/b,q+av/b)の画素値I(a;p+au/b,q+av/b)との誤差の大きさを集積する。
Figure 2015119409
最小化部119は、総和部118からの誤差和D(B;u,v)を最小化するベクトル(uopt(B),vopt(B))、及び誤差和の最小値Dmin(B)を、式(4)により求める。
Figure 2015119409
動きベクトル出力部120は、最小化部119で得られた部分領域Bごとのベクトル(uopt(B),vopt(B))及び誤差和の最小値Dmin(B)をまとめ、動きベクトル(U,V)及び動きベクトルの誤差を示す誤差マップEを出力する。このとき、最小値Dmin(B)については部分領域Bの面積(又は画素数)により正規化を行う。部分領域Bの面積(又は画素数)が定数である場合には、最小値Dmin(B)の正規化を省略できる。
例えば、動きベクトル(U,V)や誤差マップEが部分領域Bごとに表現され出力される場合には、動きベクトル出力部120は、式(5)により正規化する。なお、|B|は部分額域の面積又は画素数とする。
Figure 2015119409
また、動きベクトル出力部120において、動きベクトル(U,V)や誤差マップEが画素ごとに表現され出力される場合には、部分領域B内の全ての画素について式(6)を適用するものとする。なお、以下では、動きベクトル(U,V)や誤差マップEが画素ごとに表現され出力される場合で例示する。
Figure 2015119409
なお、領域指定部111が順次指定した1個以上の部分領域Bのいずれにも含まれない画素位置が存在する場合には、動きベクトル出力部120は、1個以上の部分領域Bのうち最も当該画素位置に距離の近い部分領域Bに属するものとして式(6)を適用してもよいし、あるいは該画素位置については動きベクトル(U,V)及び誤差マップEが未定義であるものとしてもよい。
一方、領域指定部111が順次指定した2個以上の部分領域Bの複数に含まれる画素位置が存在する場合には、動きベクトル出力部120は、該複数部分領域に関する式(6)の結果の代表値(例えば、平均値)をもって動きベクトル(U,V)及び誤差マップEの値を定義してもよいし、あるいは該画素位置を含む部分領域Bのうち最もその代表点(例えば、重心点)が近い部分領域Bに属するものとして上記式(6)を適用してもよい。
動き補償部12は、動き推定部11により求められた動きベクトル(U,V)に基づき、式(7)に示すように画像フレームI(a)を動き補償し、動き補償画像C(x,y)を画像重畳部131に出力する。
Figure 2015119409
補間フレーム生成部13は、動き補償部12から入力される複数の動き補償画像C(x,y)を重畳して補間フレームJを生成する。例えば、補間フレーム生成部13は、画像重畳部131と、正規化部132とから構成される。
画像重畳部131は、動き補償部12から出力される動き補償画像Cを、時刻対選択部21の選んだ時刻対(a,b)の複数通りの場合について重ね合わせ、式(8)に示すように重畳画像S(x,y)及び重畳回数T(x,y)を出力する。
Figure 2015119409
このとき、画像重畳部131は、動き推定部11からの誤差マップEや、時刻対選択部21から入力される時刻aを勘案した重みづけによって重ね合わせを行ってもよい。画像重畳部131が動き推定部11から入力される誤差マップEを勘案する場合には、誤差値が大きいほど重みが小さくなるように重みづけを行う。また、画像重畳部131が、時刻aを勘案する場合には、時刻aの値の絶対値が大きいほど(つまり、画像フレームI(a)と補間フレームJとの時刻が離れているほど)重みが小さくなるように重みづけを行う。さらに、画像重畳部131が誤差マップE及び時刻aを勘案した重みづけを行いつつ重ね合わせを行う場合には、時刻対選択部21がn番目(nは自然数)に選択した時刻をaとしたとき、例えば式(9)に示す演算を行う。
Figure 2015119409
ここで、関数g,hは広義単調減少関数とする。例えば、式(10)のような指数関数を用いることができる。なお、aは正の実定数、bは非負の実定数とする。
Figure 2015119409
正規化部132は、時刻対選択部21と画像重畳部131がそれぞれN回(Nは自然数)動作したときに、画像重畳部131から入力されるS及びTに基づき、式(11)に示すように画素毎の正規化を行うことにより、補間フレームJを出力する。以上の動作により、フレーム補間装置1は、複数の画像フレーム対(I(a),I(b))を参照して、それらを重ね合わせた補間フレームJを生成する。
Figure 2015119409
以上説明したように、フレーム補間装置1は、動き推定部11により、補間フレームJ内の点(p,q)及び画像フレームI(b)内の点(p+u,q+v)を時空間内で通る直線Lが画像フレームI(a)と交差する点(p+au/b,q+av/b)の画素値I(a;p+au/b,q+av/b)と、画像フレームI(b)内の点(p+u,q+v)の画素値I(b;p+u,q+v)との誤差を評価し、画像フレームI(a)及びI(b)の対ごとに動きベクトルを推定する。そして、動き補償部12により、推定した動きベクトルに基づいて画像フレームI(a)を動き補償し、複数の動き補償画像を生成し、補間フレーム生成部13により、複数の動き補償画像を重畳して補間フレームJを生成する。よって、フレーム補間装置1は、複数の画像フレームI(a)から補間フレームJを生成するため、フレーム間で画像の連続性が失われる場合であっても適切な補間フレームを得ることが可能でき、補間フレームの画質を向上させることが可能となる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図4は、本発明の第2の実施形態に係るフレーム補間装置の構成例を示すブロック図である。第2の実施形態のフレーム補間装置3は、第1の実施形態のフレーム補間装置1と比較して動き補償部14を更に備え、画像重畳部131が動き補償部12及び動き補償部14から入力される動き補償画像に基づいて画像を重畳する点が相違する。その他の構成については第1の実施形態と同様であるため、同一の参照番号を付して適宜説明を省略する。
動き補償部14は、動き推定部11により求められた動きベクトル(U,V)に基づき、式(12)に示すように画像フレームI(b)を動き補償し、動き補償画像C(x,y)を画像重畳部131に出力する。
Figure 2015119409
画像重畳部131は、動き補償部12から入力される動き補償画像C、及び動き補償部14から入力される動き補償画像Cを、時刻対選択部21により選択される時刻対の複数通りについて、式(13)に示すように重ね合わせる。そして、重畳画像S(x,y)及び重畳回数T(x,y)を正規化部132に出力する。
Figure 2015119409
このとき、画像重畳部131は、動き推定部11からの誤差マップEや、時刻対選択部21から入力される時刻a,bの少なくとも一方を勘案した重みづけによって重ね合わせを行ってもよい。画像重畳部131が動き推定部11から入力される誤差マップEを勘案する場合には、誤差値が大きいほど重みが小さくなるように重みづけを行う。画像重畳部131が、時刻aを勘案する場合には、時刻aの値の絶対値が大きいほど重みが小さくなるように重みづけを行い、時刻bを勘案する場合には、時刻bの値の絶対値が大きいほど重みが小さくなるように重みづけを行う。画像重畳部131が誤差マップE、時刻a及びbを勘案した重みづけを行いつつ重ね合わせを行う場合には、時刻対選択部21がn番目(nは自然数)に選択した時刻対を(a,b)としたとき、例えば式(14)に示す演算を行う。
Figure 2015119409
ここで、関数g,h,kはいずれも広義単調減少関数とする。例えば、式(15)のような指数関数を用いることができる。なお、a,a,aは正の実定数、b,b,bは非負の実定数とする。
Figure 2015119409
以上説明したように、フレーム補間装置3は、フレーム補間装置1と同様に、動き推定部11により動きベクトル(U,V)を推定する。動き補償部12では、複数の時刻対a,bについて、動きベクトル(U,V)に基づいて画像フレームI(a)及びI(b)を動き補償した複数の動き補償画像を生成し、補間フレーム生成部13により、複数の動き補償画像を重畳して補間フレームJを生成する。よって、フレーム補間装置1は、複数の時刻対a,bに対応する画像フレームI(a)及びI(b)から補間フレームJを生成するため、フレーム補間装置1よりも多くの動き補償画像に基づいて重畳処理を行うことができ、更に補間フレームの画質を向上させることが可能となる。
なお、上述したフレーム補間装置1,3として機能させるためにコンピュータを好適に用いることができ、そのようなコンピュータは、フレーム補間装置1,3の各機能を実現する処理内容を記述したプログラムを、当該コンピュータの記憶部に格納しておき、当該コンピュータのCPUによってこのプログラムを読み出して実行させることで実現することができる。
上述の実施形態は、代表的な例として説明したが、本発明の趣旨及び範囲内で、多くの変更及び置換ができることは当業者に明らかである。したがって、本発明は、上述の実施形態によって制限するものと解するべきではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。例えば、実施形態に記載の構成ブロックは複数を1つに組み合わせたり、あるいは分割したりすることが可能である。
また、上述の第1の実施形態では画像フレームI(a)を動き補償して補間フレームJを生成し、第2の実施形態では画像フレームI(a)及びI(b)を動き補償して補間フレームJを生成したが、同様に画像フレームI(b)を動き補償して補間フレームJを生成することも可能である。
このように、本発明によれば、補間フレームの画質を向上させることができるので、入力フレーム群の補間フレームを生成する任意の用途に有用である。
1,3 フレーム補間装置
2 映像信号原
11 動き推定部
12 動き補償部
13 補間フレーム生成部
21 時間対選択部
22 フレームメモリ
23 読出部
111 領域指定部
112 動きベクトル走査部
113 按分部
114 画素位置走査部
115 加算部
116 画素読出部
117 誤差評価部
118 総和部
119 最小化部
120 動きベクトル出力部
131 画像重畳部
132 正規化部

Claims (4)

  1. 複数対の画像フレームから補間フレームを生成するフレーム補間装置であって、
    補間フレームに対する相対的な時刻a及びb(|b|>|a|)における画像フレームI(a)及びI(b)を複数対入力し、前記補間フレーム内の点(p,q)及び前記画像フレームI(b)内の点(p+u,q+v)を時空間内で通る直線が前記画像フレームI(a)と交差する点(p+au/b,q+av/b)の画素値と、前記画像フレームI(b)内の点(p+u,q+v)の画素値との誤差を評価し、前記画像フレームI(a)及びI(b)の対ごとに動きベクトルを推定する動き推定部と、
    前記動きベクトルに基づいて前記画像フレームI(a)及びI(b)の少なくとも一方を動き補償して前記画像フレームI(a)及びI(b)の対ごとに動き補償画像を生成する動き補償部と、
    前記動き補償画像を重畳して補間フレームを生成する補間フレーム生成部と、
    を備えることを特徴とするフレーム補間装置。
  2. 前記補間フレーム生成部は、前記動き補償画像を重畳する際に、前記誤差が大きいほど重みが小さくなるように重みづけを行うことを特徴とする、請求項1に記載のフレーム補間装置。
  3. 前記補間フレーム生成部は、前記動き補償画像を重畳する際に、該動き補償画像の動き補償元の画像フレームと前記補間フレームとの時刻が離れているほど重みが小さくなるように重みづけを行うことを特徴とする、請求項1又は2に記載のフレーム補間装置。
  4. コンピュータを、請求項1から3のいずれか一項に記載のフレーム補間装置として機能させるためのプログラム。
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