JPH11330849A

JPH11330849A - 平面アンテナ装置

Info

Publication number: JPH11330849A
Application number: JP10133364A
Authority: JP
Inventors: Kazuo Kobayashi; 一夫小林; Masaaki Miyata; 正明宮田
Original assignee: Mitsumi Electric Co Ltd
Current assignee: Mitsumi Electric Co Ltd
Priority date: 1998-05-15
Filing date: 1998-05-15
Publication date: 1999-11-30

Abstract

(57)【要約】【課題】簡単な構造で組み立てが容易であり、回路部
を含めて小型化が可能である左旋／右旋円偏波共用の平
面アンテナ装置を提供することを目的とする。【解決手段】一面にＲＦ回路８を配設し、裏面をグラ
ンドプレーン３ａとした回路基板３と、回路基板３のグ
ランドプレーン３ａに対向させて平行に配置される放射
素子板２と、回路基板３と放射素子板２との間に配置さ
れ、回路基板に設けた貫通穴７ａ，７ｂを通じて給電部
とＲＦ回路８とを接続する給電導体５ａ，５ｂと、回路
基板３と放射素子板２との間に配置されるスペーサ６と
で構成することにより、簡単な構造で組み立てが容易で
あり、回路部を含めて小型化が可能である左旋／右旋円
偏波共用の平面アンテナ装置を実現する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、平面アンテナ装置
に係り、特に左旋円偏波と右旋円偏波とを送受信するこ
とが可能な平面アンテナ装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】衛星放送用アンテナの一つとして平面ア
ンテナが利用されている。平面アンテナは薄型化が可能
であり設置する物体の形状に沿って配置できるため、特
に移動体の衛星放送用アンテナとして利用される。従来
の平面アンテナについて、図６を利用して説明する。図
６は従来の平面アンテナ装置の一例の構成図である。

【０００３】平面アンテナ装置１００は、放射素子１１
０と、長さＬＶ＋ＬＨのＬ字形給電導体１２０と、放射
素子１１０よりも大面積の両面印刷配線板１４０とによ
って構成されている。両面印刷配線板１４０の一面は全
面がグランドプレーン１４０ａであり、裏面に形成した
ＲＦ回路配線パターン１４０ｂに電子部品が搭載されて
ＲＦ回路を構成している。グランドプレーン１４０ａ
は、上方に放射素子１１０がグランドプレーン１４０ａ
と平行に配置され、放射素子１１０とグランドプレーン
１４０ａとの間に給電導体１２０が配置されている。給
電導体１２０は、両面印刷配線板１４０に設けた非スル
ーホールである貫通穴１５０を通じて裏面へ貫通し、裏
面のＲＦ回路１４０ｂに接続している。

【０００４】放射素子１１０は、給電導体１２０から電
磁結合により給電され、放射素子１１０に設けられたス
リットである摂動素子部１３０ａ，１３０ｂを設けるこ
とにより円偏波が励振され、同図に示すようにアンテナ
の正面（図１において上方）からみて貫通穴１５０から
約−４５°及び約＋１３５°の位置に摂動素子部１３０
ａ，１３０ｂを配置した場合は右旋円偏波が放射され
る。なお、図示は省略するが、摂動素子部１３０ａ，１
３０ｂの位置を１８０°回転し、給電導体１２０の延長
方向を左右反転すれば、左旋円偏波用の平面アンテナと
なる。また、放射素子１１０に設けられた摂動素子部１
３０ａ，１３０ｂを取り除き、放射素子１１０を正方形
にすることで水平偏波又は垂直偏波に対応する直線偏波
用の平面アンテナ装置となる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図６に
示すような平面アンテナ装置１００は、給電導体１２０
の形状が複雑であり、また、放射素子１１０と両面印刷
配線板１４０との間に平行に配置する必要があり、組み
立てが難しく問題がある。本発明は、上記の点に鑑みな
されたもので、簡単な構造で組み立てが容易であり、回
路部を含めて小型化が可能である左旋／右旋円偏波共用
の平面アンテナ装置を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】そこで、上記課題を解決
するため、請求項１記載の本発明は、放射素子により偏
波を受信する平面アンテナ装置において、前記放射素子
に設けられ、第１及び第２の偏波を励振させる第１及び
第２の摂動手段と、前記放射素子に設置され、前記放射
素子から前記第１及び第２の摂動手段により励振される
前記第１の偏波を抽出する第１の給電手段と、前記放射
素子に設置され、前記放射素子から前記第１及び第２の
摂動手段により励振される前記第２の偏波を抽出する第
２の給電手段とを有することを特徴とする。

【０００７】このように、放射素子に第１及び第２の摂
動手段と、第１及び第２の給電手段とを設けることによ
り、左旋／右旋円偏波共用の平面アンテナ装置を実現す
ることが可能となる。また、請求項２記載の本発明は、
前記第１及び第２の摂動手段は、前記放射素子の中心角
で互いに約１８０°の位置に配置され、前記第１及び第
２の給電手段は、前記放射素子の中心角で互いに約９０
°の位置に配置され、前記第１及び第２の摂動手段と前
記第１及び第２の給電手段とは互いに隣接する手段が約
４５°の位置となるよう配置されることを特徴とする。

【０００８】このように、放射素子の所定の位置に第１
及び第２の摂動手段と、第１及び第２の給電手段とを設
けることで、平面アンテナ装置を左旋円偏波用又は右旋
円偏波用に簡単に切りかえることができる平面アンテナ
装置を実現することが可能となる。また、請求項３記載
の本発明は、一面に前記第１及び第２の給電手段が設置
され、前記第１及び第２の給電手段により抽出された前
記第１及び第２の偏波を処理するＲＦ回路が形成され、
他面がグランドプレーンとされ、該他面が前記放射素子
に対向して配置された回路基板を有することを特徴とす
る。

【０００９】このように、一面にＲＦ回路が形成され、
他面がグランドプレーンされた回路基板が放射素子に対
向して配置されることで構造が簡単な平面アンテナ装置
を実現することが可能となる。また、請求項４記載の本
発明は、前記放射素子が、導体からなる板材と、前記回
路基板と前記放射素子との間に設けられ、前記回路基板
と前記放射素子とを所定間隔に保持するスペーサを有す
ることを特徴とする。

【００１０】このように、放射素子が導体からなる板材
と、回路基板と放射素子とを所定間隔に保持するスペー
サとを有することにより、構造が簡単で組み立ての容易
な平面アンテナ装置を実現することが可能となる。ま
た、請求項５記載の本発明は、前記スペーサが誘電体で
あることを特徴とする。

【００１１】このように、前記スペーサが誘電体である
ことにより、小型化が可能な平面アンテナ装置を実現す
ることが可能となる。また、請求項６記載の本発明は、
前記板材の形状が多角形であることを特徴とする。この
ように、前記板材の形状が多角形であっても請求項５記
載の平面アンテナ装置を実現することが可能となる。

【００１２】また、請求項７記載の本発明は、前記板材
の形状が円形であることを特徴とする。このように、前
記板材の形状が円形であっても請求項５記載の平面アン
テナ装置を実現することが可能となる。また、請求項８
記載の本発明は、前記放射素子が、誘電性基板と、前記
誘電性基板に一体に形成された導体膜とを有すること特
徴とする。

【００１３】このように、放射素子が誘電性基板とその
誘電性基板に一体に形成された導体膜とを有することに
より、小型化が可能な平面アンテナ装置を実現すること
が可能となる。また、請求項９記載の本発明は、前記導
体膜の形状が、多角形であることを特徴とする。

【００１４】このように、前記導体膜の形状が多角形で
あっても請求項８記載の平面アンテナ装置を実現するこ
とが可能となる。また、請求項１０記載の本発明は、前
記導体膜の形状が、円形であることを特徴とする。この
ように、前記導体膜の形状が円形であっても請求項８記
載の平面アンテナ装置を実現することが可能となる。

【００１５】また、請求項１１記載の本発明は、前記第
１又は第２の給電手段から出力される前記第１又は第２
の偏波を選択して出力する切り換え手段を有することを
特徴とする。このように、第１又は第２の偏波を選択し
て出力する切り換え手段を有することにより、左旋／右
旋円偏波共用の平面アンテナ装置を実現することが可能
となる。

【００１６】また、請求項１２記載の本発明は、前記切
り換え手段が、前記ＲＦ回路に供給されるＤＣ印加電圧
に応じた制御信号を出力する比較器と、前記比較器から
供給される前記制御信号によって制御されるスイッチと
で構成されることを特徴とする。このように、ＲＦ回路
に供給されるＤＣ印加電圧に応じた制御信号を出力する
比較器と、比較器から供給される制御信号によって制御
されるスイッチとで構成されることにより、請求項１１
記載の平面アンテナ装置を実現することが可能となる。

【００１７】

【発明の実施の形態】以下に、平面アンテナ装置に関す
る本発明の実施例を図面に基づいて説明する。図１は、
本発明の平面アンテナ装置の第一実施例の構成図であ
り、図１（ａ）が平面アンテナの平面図、図１（ｂ）が
平面アンテナ装置の側面図である。平面アンテナ装置１
は、放射素子板２と、放射素子板２よりも大面積の両面
印刷配線板３と、給電導体５ａ，５ｂと、スペーサ６と
によって構成されている。

【００１８】両面印刷配線板３の一面（図において上
面）は全面がグランドプレーン３ａであり、裏面に形成
したＲＦ回路配線パターン３ｂに電子部品が搭載されて
ＲＦ回路８を構成している。グランドプレーン３ａの上
方には、放射素子板２がグランドプレーン３ａと平行に
配置され、放射素子板２とグランドプレーン３ａとの間
に給電導体５ａ，５ｂが配置されている。なお、グラン
ドプレーン３ａと放射素子板２との間にはスペーサ６が
配置されている。給電導体５ａ，５ｂは、両面印刷配線
板３に設けた非スルーホールである貫通穴７ａ，７ｂを
通じて裏面へ貫通し、放射素子板２の給電点と裏面のＲ
Ｆ回路配線パターン３ｂとを接続している。放射素子板
２の給電点は、図１（ａ）に示すように、放射素子板２
の一辺の長さをａとすると、放射素子板２の外周から給
電導体５ａ又は５ｂまでの長さρ₀は以下の式（１）で
表すことができる。

【００１９】ρ₀＝０．３×（ａ／２）・・・（１）放射素子板２は、外周の１８０°対向した位置にスリッ
トが配置されており、このスリットが摂動素子部４ａ，
４ｂである。放射素子板２は、給電導体５ａ又は５ｂの
どちらか一方から給電され、摂動素子部４ａ，４ｂによ
り円偏波が励振される。同図に示すように、アンテナの
正面（図１において上方）からみて給電導体５ａから約
−４５°及び約＋１３５°の位置に摂動素子部４ａ，４
ｂを設置した場合は、給電導体５ａに給電すると右旋円
偏波が放射され、給電導体５ｂに給電すると左旋円偏波
が放射される。

【００２０】また、図１（ｂ）に示すように、平面アン
テナ１の厚さｄは、放射素子板２と両面印刷配線板３と
の間に配置されるスペーサ６の誘電率により調整するこ
とが可能となっている。例えば、スペーサ６に誘電率の
高い材料を使用することにより平面アンテナ１の厚さｄ
を薄くすることが可能である。また、図１（ｂ）に示す
ように、給電導体５ａ，５ｂは、両面印刷配線板３に設
けた非スルーホールである貫通穴７ａ，７ｂを通じて裏
面へ貫通し、裏面のＲＦ回路配線パターン３ｂ上に構成
されたＲＦ回路８に接続されている。給電導体５ａはＲ
Ｆ回路を構成するスイッチ９の（ａ）側と接続され、給
電導体５ｂはスイッチ９の（ｂ）側と接続されている。
スイッチ９は、コンパレータ１１により制御され、平面
アンテナ装置１から出力する円偏波を選択する。例え
ば、平面アンテナ装置１は、右旋円偏波を受信する場合
にスイッチ９が（ａ）側に切り換えられ、左旋円偏波を
受信する場合にスイッチ９が（ｂ）側に切り換えられ
る。

【００２１】スイッチ９により選択された左旋又は右旋
円偏波は、増幅器１０により増幅された後、発振器１３
から出力される所定の周波数信号とミキサ１２で乗算さ
れる。ミキサ１２で乗算された左旋又は右旋円偏波は、
増幅器１４で増幅され、Ｃ１を介して出力端子１５から
出力される。出力端子１５は、ＤＣ印加電圧が供給され
ており、このＤＣ印加電圧がＬ１を介してコンパレータ
１１に供給されている。コンパレータ１１は、供給され
るＤＣ印加電圧に従ってスイッチ９を制御している。

【００２２】以上により、出力端子１５に供給されるＤ
Ｃ印加電圧を可変することで、左旋／右旋円偏波共用の
平面アンテナ装置から出力される左旋又は右旋円偏波を
選択して出力することが可能となり、簡単な構造で組み
立てが容易かつ回路部を含めて小型化が可能である平面
アンテナ装置を実現できる。ここで、放射素子板２に摂
動素子４ａ，４ｂを設けることにより円偏波が放射され
る原理を図２を用いて説明する。一般に、円形及び正方
形の放射素子板２においてはその主モードが２重に縮退
している。図２に示すように、主モードで励振された放
射素子板２に、縮退分離素子Δｓである摂動素子４ａ，
４ｂを装荷すると、主モードの縮退が解け、２つのモー
ド＃１及び＃２に分離する。

【００２３】ここで、摂動素子４ａ，４ｂを装荷する前
の放射素子板２の面積をＳとし、摂動素子４ａ，４ｂの
面積をΔｓをすると、摂動量Δｓ／Ｓの増加に伴い２つ
のモード＃１と＃２との周波数差Δｆが増加する。ま
た、摂動量Δｓ／Ｓが零の場合、すなわち、摂動素子４
ａ，４ｂの無い通常の円形又は正方形の放射素子板２の
２つのモード＃１と＃２との共振周波数が等しくなり
（Δｆ＝０）、直線偏波が励振される。

【００２４】一方、２つのモード＃１と＃２との交点が
−３ｄＢとなるように摂動量Δｓ／Ｓを調整すれば、２
つのモード＃１と＃２との相対位相は約９０°となり、
放射素子板２は円偏波アンテナとして作動する。さら
に、摂動素子４ａ，４ｂの設定位置を制御することによ
り、容易に右旋偏波又は左旋偏波共用の円偏波アンテナ
装置を実現できる。

【００２５】図３は、本発明の平面アンテナ装置の第二
実施例の構成図であり、図３（ａ）が平面アンテナ装置
の平面図、図３（ｂ）が平面アンテナ装置の側面図であ
る。なお、図示は省略するが、図１（ｂ）に示したＲＦ
回路８は第一実施例と同様にＲＦ回路配線パターン２２
ｂ上に構成されているものとする。平面アンテナ装置２
０は、放射素子板２１と、放射素子板２１よりも大面積
の両面印刷配線板２２と、給電導体２４ａ，２４ｂと、
スペーサ２５とによって構成されている。

【００２６】両面印刷配線板２２の一面（図において上
面）は全面がグランドプレーン２２ａであり、裏面に形
成したＲＦ回路配線パターン２２ｂに電子部品が搭載さ
れてＲＦ回路を構成している。グランドプレーン２２ａ
の上方には、放射素子板２１がグランドプレーン２２ａ
と平行に配置され、放射素子板２１とグランドプレーン
２２ａとの間には給電導体２４ａ，２４ｂが配置されて
いる。なお、グランドプレーン２２ａと放射素子板２１
との間にはスペーサ２５が配置されている。給電導体２
４ａ，２４ｂは、両面印刷配線板２２に設けた非スルー
ホールである貫通穴２６ａ，２６ｂを通じて裏面へ貫通
し、放射素子板２１の給電点と裏面のＲＦ回路配線パタ
ーン２２ｂとを接続している。

【００２７】放射素子板２１は、外周の１８０°対向し
た位置に突出部が配置されており、この突出部が摂動素
子部２３ａ，２３ｂである。放射素子板２１は、図１に
示す第一実施例と同様に式（１）で表すことができる給
電点に設置された給電導体２４ａ又は２４ｂのどちらか
一方から給電され、摂動素子部２３ａ，２３ｂにより円
偏波が励振される。同図に示すように、アンテナの正面
（図１において上方）からみて給電導体２４ａから約＋
４５°及び約−１３５°の位置に摂動素子部２３ａ，２
３ｂを設置した場合は、給電導体２４ａに給電すると右
旋円偏波が放射され、給電導体２４ｂに給電すると左旋
円偏波が放射される。また、図３（ｂ）に示すように、
平面アンテナ２０の厚さｄは、図１（ｂ）に示す第一実
施例と同様に放射素子板２１と両面印刷配線板２２との
間に配置されるスペーサ２５の誘電率により調整するこ
とが可能となっている。

【００２８】図４は、本発明の平面アンテナ装置の第三
実施例の構成図であり、図４（ａ）が平面アンテナ装置
の平面図、図４（ｂ）が平面アンテナ装置の側面図であ
る。なお、図示は省略するが、図１（ｂ）に示したＲＦ
回路８は第一実施例と同様にＲＦ回路配線パターン３２
ｂ上に構成されているものとする。平面アンテナ装置３
０は、放射素子板３１と、放射素子板３１よりも大面積
の両面印刷配線板３２と、給電導体３４ａ，３４ｂと、
スペーサ３５とによって構成されている。

【００２９】両面印刷配線板３２の一面（図において上
面）は全面がグランドプレーン３２ａであり、裏面に形
成したＲＦ回路配線パターン３２ｂに電子部品が搭載さ
れてＲＦ回路を構成している。グランドプレーン３２ａ
の上方には、放射素子板３１がグランドプレーン３２ａ
と平行に配置され、放射素子板３１とグランドプレーン
３２ａとの間には給電導体３４ａ，３４ｂが配置されて
いる。なお、グランドプレーン３２ａと放射素子板３１
との間にはスペーサ３５が配置されている。給電導体３
４ａ，３４ｂは、両面印刷配線板３２に設けた非スルー
ホールである貫通穴３６ａ，３６ｂを通じて裏面へ貫通
し、放射素子板３１の給電点と裏面のＲＦ回路配線パタ
ーン３２ｂとを接続している。

【００３０】放射素子板３１の給電点は、図４（ａ）に
示すように、円形の放射素子板３１の半径の長さをａと
すると、放射素子板３１の中心から給電導体３４ａ又は
３４ｂまでの長さρ₀は以下の式（２）で表すことがで
きる。 ρ₀＝０．３×ａ・・・（２）放射素子板３１は、外周の１８０°対向した位置にスリ
ットが配置されており、このスリットが摂動素子部３３
ａ，３３ｂである。放射素子板３１は、給電導体３４ａ
又は３４ｂのどちらか一方から給電され、摂動素子部３
３ａ，３３ｂにより円偏波が励振される。同図に示すよ
うに、アンテナの正面（図１において上方）からみて給
電導体３４ａから約−４５°及び約＋１３５°の位置に
摂動素子部３３ａ，３３ｂを設置した場合は、給電導体
３４ａに給電すると右旋円偏波が放射され、給電導体３
４ｂに給電すると左旋円偏波が放射される。

【００３１】また、図４（ｂ）に示すように、平面アン
テナ装置３０の厚さｄは、図１（ｂ）に示す第一実施例
と同様に放射素子板３１と両面印刷配線板３２との間に
配置されるスペーサ３５の誘電率により調整することが
可能となっている。さらに、図４に示す円形の放射素子
板３１は、図３に示す第三実施例と同様に突出部で摂動
素子部を構成することも可能である。

【００３２】また、第一実施例から第三実施例の放射素
子板２，２１，３１は、正方形及び円形に限ることな
く、第一実施例から第三実施例の応用でその他の多角形
により構成できることは当然である。したがって、第１
実施例から第３実施例により、構造が簡単で小型化が可
能な左旋／右旋円偏波共用の平面アンテナ装置が実現で
きる。

【００３３】図５は、平面アンテナ装置の第四実施例の
側面図である。平面アンテナ装置４０は、放射素子４１
と、放射素子４１よりも大面積の両面印刷配線板４２
と、給電導体４３ａ，４３ｂと、誘電性基板４４とによ
って構成されている。放射素子４１は、誘電性基板４４
上に印刷，蒸着又はエッチング等の手段により一体に形
成されており、第一実施例から第三実施例と同様に給電
点に接続された給電導体４３ａ，４３ｂにより両面印刷
配線板４２に設けた非スルーホールである貫通穴４５
ａ，４５ｂを通じて裏面へ貫通し、裏面のＲＦ回路配線
パターンに接続されている。

【００３４】このように、放射素子４１を誘電性基板４
４上に印刷，蒸着又はエッチング等の手段により一体に
形成することにより、構造が簡単で組み立てが容易であ
り、小型下が可能な左旋／右旋円偏波共用の平面アンテ
ナが実現できる。なお、特許請求の範囲に記載した摂動
手段は摂動素子部に対応し、給電手段は給電部及び給電
導体に対応している。

【００３５】

【発明の効果】上述の如く、本発明の請求項１記載の発
明によれば、放射素子に第１及び第２の摂動手段と、第
１及び第２の給電手段とを設けることにより、左旋／右
旋円偏波共用の平面アンテナ装置を実現することが可能
となる。また、請求項２記載の本発明によれば、放射素
子の所定の位置に第１及び第２の摂動手段と、第１及び
第２の給電手段とを設けることで、平面アンテナ装置を
左旋円偏波用又は右旋円偏波用に簡単に切りかえること
ができる平面アンテナ装置を実現することが可能とな
る。

【００３６】また、請求項３記載の本発明によれば、一
面にＲＦ回路が形成され、他面がグランドプレーンされ
た回路基板が放射素子に対向して配置されることで構造
が簡単な平面アンテナ装置を実現することが可能とな
る。また、請求項４記載の本発明によれば、放射素子が
導体からなる板材と、回路基板と放射素子とを所定間隔
に保持するスペーサとを有することにより、構造が簡単
で組み立ての容易な平面アンテナ装置を実現することが
可能となる。

【００３７】また、請求項５記載の本発明によれば、前
記スペーサが誘電体であることにより、小型化が可能な
平面アンテナ装置を実現することが可能となる。また、
請求項６記載の本発明によれば、前記板材の形状が多角
形であっても請求項５記載の平面アンテナ装置を実現す
ることが可能となる。また、請求項７記載の本発明によ
れば、前記板材の形状が円形であっても請求項５記載の
平面アンテナ装置を実現することが可能となる。

【００３８】また、請求項８記載の本発明によれば、放
射素子が誘電性基板とその誘電性基板に一体に形成され
た導体膜とを有することにより、小型化が可能な平面ア
ンテナ装置を実現することが可能となる。また、請求項
９記載の本発明によれば、前記導体膜の形状が多角形で
あっても請求項８記載の平面アンテナ装置を実現するこ
とが可能となる。

【００３９】また、請求項１０記載の本発明によれば、
前記導体膜の形状が円形であっても請求項８記載の平面
アンテナ装置を実現することが可能となる。また、請求
項１１記載の本発明によれば、第１又は第２の偏波を選
択して出力する切り換え手段を有することにより、左旋
／右旋円偏波共用の平面アンテナ装置を実現することが
可能となる。

【００４０】また、請求項１２記載の本発明によれば、
ＲＦ回路に供給されるＤＣ印加電圧に応じた制御信号を
出力する比較器と、比較器から供給される制御信号によ
って制御されるスイッチとで構成されることにより、請
求項１１記載の平面アンテナ装置を実現することが可能
となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】平面アンテナ装置の第一実施例の構成図であ
る。

【図２】放射素子から円偏波が放射される原理の説明図
である。

【図３】平面アンテナ装置の第二実施例の構成図であ
る。

【図４】平面アンテナ装置の第三実施例の構成図であ
る。

【図５】平面アンテナ装置の第四実施例の側面図であ
る。

【図６】従来の平面アンテナ装置の一例の構成図であ
る。

【符号の説明】

１，２０，３０，４０平面アンテナ装置２，２１，３１放射素子板３，２２，３２，４２両面印刷配線板４ａ，４ｂ，２３ａ，２３ｂ，３３ａ，３３ｂ摂動
素子５ａ，５ｂ，２４ａ，２４ｂ，３４ａ，３４ｂ，４３
ａ，４３ｂ給電導体６，２５，３５，４４スペーサ４１放射素子

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】放射素子により偏波を受信する平面アン
テナ装置において、前記放射素子に設けられ、第１及び第２の偏波を励振さ
せる第１及び第２の摂動手段と、前記放射素子に設置され、前記放射素子から前記第１及
び第２の摂動手段により励振される前記第１の偏波を抽
出する第１の給電手段と、前記放射素子に設置され、前記放射素子から前記第１及
び第２の摂動手段により励振される前記第２の偏波を抽
出する第２の給電手段とを有することを特徴とする平面
アンテナ装置。
【請求項２】前記第１及び第２の摂動手段は、前記放
射素子の中心角で互いに約１８０°の位置に配置され、前記第１及び第２の給電手段は、前記放射素子の中心角
で互いに約９０°の位置に配置され、前記第１及び第２の摂動手段と前記第１及び第２の給電
手段とは互いに隣接する手段が約４５°の位置となるよ
う配置されることを特徴とする請求項１記載の平面アン
テナ装置。
【請求項３】一面に前記第１及び第２の給電手段が設
置され、前記第１及び第２の給電手段により抽出された
前記第１及び第２の偏波を処理するＲＦ回路が形成さ
れ、他面がグランドプレーンとされ、該他面が前記放射
素子に対向して配置された回路基板を有することを特徴
とする請求項１又は２記載の平面アンテナ装置。
【請求項４】前記放射素子は、導体からなる板材と、前記回路基板と前記放射素子との間に設けられ、前記回
路基板と前記放射素子とを所定間隔に保持するスペーサ
を有することを特徴とする請求項３記載の平面アンテナ
装置。
【請求項５】前記スペーサは、誘電体であることを特
徴とする請求項４記載の平面アンテナ装置。
【請求項６】前記板材の形状は、多角形であることを
特徴とする請求項４又は５記載の平面アンテナ装置。
【請求項７】前記板材の形状は、円形であることを特
徴とする請求項４又は５記載の平面アンテナ装置。
【請求項８】前記放射素子は、誘電性基板と、前記誘電性基板に一体に形成された導体膜とを有するこ
と特徴とする請求項１乃至３記載のいずれか一項記載の
アンテナ装置。
【請求項９】前記導体膜の形状は、多角形であること
を特徴とする請求項８記載の平面アンテナ装置。
【請求項１０】前記導体膜の形状は、円形であること
を特徴とする請求項８記載の平面アンテナ装置。
【請求項１１】前記第１又は第２の給電手段から出力
される前記第１又は第２の偏波を選択して出力する切り
換え手段を有することを特徴とする請求項１乃至１１い
ずれか一項記載のアンテナ装置。
【請求項１２】前記切り換え手段は、前記ＲＦ回路に
供給されるＤＣ印加電圧に応じた制御信号を出力する比
較器と、前記比較器から供給される前記制御信号によって制御さ
れるスイッチとで構成されることを特徴とする請求項１
１記載のアンテナ装置。