JPH1132942A - 手乾燥機の制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 運転起動時に使用者を驚かせないように低速
から徐々に起動するようにした手乾燥機の制御装置を提
供することを目的とする。 【解決手段】 手を検知する赤外線センサ−１０４と、
直流モ−タ−２を回転制御するモ−タ−制御部３と、直
流電源で駆動する直流モ−タ−２から構成され、モ−タ
−制御部３には複数の抵抗値の違う固定抵抗器４〜１０
と、この固定抵抗器４〜１０を通電するスイッチング素
子１１〜１７と、このスイッチング素子１１〜１７を駆
動するマイクロコンピュ−タ１ａを設けており、起動と
同時に固定抵抗器４〜１０を抵抗値の大きいものから小
さいものへ切り換えることにより、運転開始時の直流モ
−タ−２の回転数を滑らかに上昇して、使用感を向上し
水滴の飛散を少なく抑えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、手乾燥機の制御装置に
関するものである。

【０００２】

【従来の技術】一般に手乾燥装置の運転を制御するため
に手乾燥装置の制御装置が使用されている。

【０００３】図５および図６に示すように、手乾燥機本
体１０１には、送風ファン用の直流モ−タ−１０２と、
手の存在を検出する赤外線センサ−部１０４と、この赤
外線センサ−部１０４の検出信号を受けてモ−タ−制御
部１０３に運転命令を出すマイクロコンピュ−タ１０５
を備えている。

【０００４】直流モ−タ−１０２はモ−タ−制御部１０
３により運転制御され、モ−タ−制御部１０３は直流モ
−タ−１０２の回転数を決定するための固定抵抗器１０
６と、この固定抵抗器１０６を通電するためのスイッチ
ング素子１０７と、直流モ−タ−１０２を駆動するため
のモ−タ−駆動部１０８を備えている。

【０００５】上記構成において、手乾燥機本体１０１の
吹き出し口に手を差し出すと、赤外線センサ−部１０４
が差し出された手を検知し、その信号がマイクロコンピ
ュ−タ１０５を経由してモ−タ−制御部１０３に送信さ
れる。その信号を受けたモ−タ−制御部１０３はスイッ
チング素子１０７を駆動させ、固定抵抗器１０６を通電
する。モ−タ−駆動部１０８はその固定抵抗器１０６に
より決定される回転数で直流モ−タ−１０２を即座に高
速回転させるものであった。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】このような従来の手乾
燥機の制御装置では手を差し出すと、即座にモ−タ−が
高速で回転して高速の風が吹き出すので、使用者を驚か
せることがあり、また手に付着していた水滴が周囲に飛
散しやすくなるという課題があり、風速の急激な変化を
抑え、水滴の飛散を少なくできるものが要求されてい
る。

【０００７】また、運転開始時の騒音や振動を抑えるた
めには制御用の回路部品が多くなり、回路構成も複雑に
なるという課題があり、騒音や振動を抑えるとともに回
路部品を少なく、回路構成も簡単にできるものが要求さ
れている。

【０００８】本発明は上記課題を解決するもので、運転
開始時の使用感が良く、水滴の飛散を少なくできる手乾
燥機の制御装置を提供することを第１の目的とする。

【０００９】また、第２の目的はモ−タ−起動時の騒音
や振動を少なくして、使用感をさらに向上し、しかも回
路部品を少なく回路構成を簡易化することにある。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明の手乾燥機の制御
装置は上記目的を達成するために、手を検知する赤外線
センサ−と、直流モ−タ−を駆動するモ−タ−制御部を
有し、このモ−タ−制御部は前記直流モ−タ−の回転数
を決定する複数の固定抵抗器と、この固定抵抗器にそれ
ぞれ接続するスイッチング素子と、このスイッチング素
子を通電制御するマイクロコンピュ−タ−を備え、この
マイクロコンピュ−タ−は前記赤外線センサ−の検知信
号を受けたとき、前記スイッチング素子に順次通電して
前記直流モ−タ−を回転を上昇する構成としたものであ
る。

【００１１】本発明によれば運転開始時の使用感が良
く、水滴の飛散を少なくできる手乾燥機の制御装置が得
られる。

【００１２】また、他の手段は手を検知する赤外線セン
サ−と、直流モ−タ−を駆動するモ−タ−制御部を有
し、このモ−タ−制御部は前記直流モ−タ−を低速およ
び高速で回転する一対の固定抵抗器と、この固定抵抗器
にそれぞれ接続するスイッチング素子と、このスイッチ
ング素子を通電制御するマイクロコンピュ−タ−を備
え、このマイクロコンピュ−タ−は前記赤外線センサ−
の検知信号を受けたとき、前記スイッチング素子の通電
時間比率を順次変えながら前記直流モ−タ−の回転を上
昇する構成としたものである。

【００１３】そして、本発明によればモ−タ−起動時の
振動を少なくして、しかも回路部品を少なく、回路構成
を簡易化できる手乾燥機の制御装置が得られる。

【００１４】

【発明の実施の形態】本発明は上記した第１の手段の構
成により、手を検知する赤外線センサ−と、直流モ−タ
−を駆動するモ−タ−制御部を有し、このモ−タ−制御
部は前記直流モ−タ−の回転数を決定する複数の固定抵
抗器と、この固定抵抗器にそれぞれ接続するスイッチン
グ素子と、このスイッチング素子を通電制御するマイク
ロコンピュ−タ−を備え、このマイクロコンピュ−タ−
は前記赤外線の検知信号を受けたとき、前記スイッチン
グ素子に順次通電して前記直流モ−タ−の回転を上昇さ
せるものであり、赤外線センサ−が手を検知すると、主
制御部はスイッチング素子を駆動してモ−タ−制御部の
複数の固定抵抗器を抵抗値の大きい抵抗器から抵抗値の
小さい抵抗器へ順番に通電することにより、直流モ−タ
−立ち上がり時の回転数は段階的に上昇するという作用
を有する。

【００１５】また、手を検知する赤外線センサ−と、直
流モ−タ−を駆動するモ−タ−制御部を有し、このモ−
タ−制御部は前記直流モ−タ−を低速および高速で回転
する一対の固定抵抗器と、この固定抵抗器にそれぞれ接
続するスイッチング素子と、このスイッチング素子を通
電制御するマイクロコンピュ−タ−を備え、このマイク
ロコンピュ−タ−は前記赤外線センサ−の検知信号を受
けたとき、前記スイッチング素子の通電時間比率を順次
変えながら前記直流モ−タ−の回転を上昇させるもので
あり、赤外線センサ−が手を検知すると、マイクロコン
ピュ−タ−は２種類のスイッチング素子を交互に切り換
えながら低速回転用の固定抵抗器と高速回転用の固定抵
抗器に交互に通電するが、そのとき高速回転用の固定抵
抗器に通電する時間比率を徐々に増やすことにより回転
数を滑らかに上昇させるという作用を有する。

【００１６】

【実施例】

（実施例１）以下、本発明の実施例１について図１、図
２および図５を参照しながら説明する。なお従来例と同
一構成のものは同一番号を付して詳しい説明は省略す
る。

【００１７】図に示すように、モ−タ−制御部１は直流
モ−タ−２を駆動するモ−タ−駆動部３と直流モ−タ−
２の回転数を決定する並列に接続された複数の固定抵抗
器４〜１０と、この固定抵抗器４〜１０にそれぞれ直列
に接続されたスイッチング素子１１〜１７と、このスイ
ッチング素子１１〜１７を個々に駆動するマイクロコン
ピュ−タ−１ａとから構成されている。また、マイクロ
コンピュ−タ−１ａの入力側に赤外線センサ−１０４が
接続されている。

【００１８】上記構成において、まず使用者が手乾燥機
本体の赤外線センサ−１０４の前に手を差し出すと、赤
外線センサ−１０４が手を検知して検知信号をマイクロ
コンピュ−タ−１ａに伝える。マイクロコンピュ−タ−
１ａはスイッチング素子１１を駆動し、固定抵抗器４に
通電してモ−タ−駆動部３は直流モ−タ−２を回転させ
る。このとき直流モ−タ−２は固定抵抗器４の抵抗値に
依存する回転数で回転する。

【００１９】次に、０．２秒後にスイッチング素子１１
を停止して、スイッチング素子１２を駆動させ、固定抵
抗器５を通電させると直流モ−タ−２は固定抵抗器５の
抵抗値に依存する回転数まで上昇する。

【００２０】このようにマイクロコンピュ−タ−１ａは
スイッチング素子１３〜１７を順次０．２秒毎に駆動さ
せて、固定抵抗器４〜１０を通電することにより、直流
モ−タ−２の回転数を通常運転の回転数まで上昇させ
る。

【００２１】したがって、図２に示すように差し出した
手を検出してから直流モ−タ−２への入力が０．２秒毎
に段階的に上昇するため、従来に比べ立ち上がりの回転
数はゆっくり上昇し、規定回転数に達する時間は約１．
８秒とやや長くなるが、回転数の急激な上昇部分がない
ため、風速や騒音の急激な変化を抑えることができ、使
用感を良くすることができる。さらに、急激な風速増加
がないため、手から分離した水滴が飛び散ることもな
く、周囲への水滴の飛散を少なく抑えることができる。

【００２２】（実施例２）本発明の実施例２について図
２〜図５を参照しながら説明する。なお、従来例および
実施例１と同一構成のものは同一番号を付して詳しい説
明は省略する。

【００２３】図に示すようにモ−タ−制御部１には低速
回転用固定抵抗器１８と高速回転用固定抵抗器１９が並
列に接続され、それぞれ駆動用のスイッチング素子２
０、２１が挿入されている。スイッチング素子２０、２
１を切り換えるとともに、その通電時間を切り換えるマ
イクロコンピュ−タ−１ａが設けられている。

【００２４】上記構成において、図４に示すように、ま
ず赤外線センサ−１０４からの検知信号によりマイクロ
コンピュ−タ−１ａは１サイクルの１／１０デュ−ティ
−区間のみスイッチング素子２１を駆動して高速回転用
固定抵抗器１９を通電する。残りの９／１０デュ−ティ
−区間はスイッチング素子２０を駆動して低速回転用固
定抵抗器１８を通電する。次のタイミングでは２／１０
デュ−ティ−区間のみスイッチング素子２１を駆動し、
高速回転用固定抵抗器１９を通電する。残りの８／１０
デュ−ティ−区間はスイッチング素子２０を駆動し、低
速回転用固定抵抗器１８を通電する。このように、１サ
イクル毎に固定抵抗器１９の通電時間を１／１０デュ−
ティ−ずつ延長して、逆に固定抵抗器２０の通電時間を
１／１０デュ−ティ−ずつ減らし、最終的には固定抵抗
器１９のみの通電となる。

【００２５】したがって、マイクロコンピュ−タ−１ａ
により一対の固定抵抗器１９、２０の通電時間を制御し
て直流モ−タ−２の回転数を上昇することができ、少な
い部品数と簡単な回路構成により、滑らかな運転立ち上
がり特性が得られ、使用者に対する刺激的な騒音を抑え
ることができるとともに、柔らかい風圧感を与えること
ができる。

【００２６】また、起動時の直流モ−タ−２の立ち上が
り特性が滑らかになるため、回転数が段階的に変化する
ものに比べて、手乾燥機本体の振動を抑えることができ
る。

【００２７】

【発明の効果】以上の実施例から明らかなように、本発
明によれば赤外線センサ−が手を検知すると、マイクロ
コンピュ−タ−は直流モ−タ−の回転数を決定する複数
の固定抵抗器を順次切り換えて直流モ−タ−の回転を段
階的に上昇することにより、使用者にとってソフトな運
転を開始し、水滴の飛散を少なくできるという効果のあ
る手乾燥機の制御装置を提供できる。

【００２８】また、直流モ−タ−を低速および高速で回
転させる２種の固定抵抗器と、これらの固定抵抗器を通
電させるスイッチング素子の通電比率を切り換えるマイ
クロコンピュ−タ−の働きにより、回転を滑らかに増加
することができ、使用者に対する風圧、騒音の変化がソ
フトで使用感が良くなるとともに本体の振動も少なく抑
え、さらに固定抵抗器やスイッチング素子などの部品点
数を少なく簡単な構成とすることができる効果のある手
乾燥機の制御装置を提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例１の手乾燥機の制御装置のブロ
ック回路図

【図２】同実施例１および実施例２の直流モ−タ−の起
動特性図

【図３】同実施例２の手乾燥機の制御装置のブロック回
路図

【図４】同タイミングチャ−ト図

【図５】従来の手乾燥機の要部破断の外観斜視図

【図６】従来の手乾燥機のモ−タ−制御装置のブロック
図

【符号の説明】

１ モ−タ−制御部 １ａ マイクロコンピュ−タ− ２ 直流モ−タ− ３ モ−タ−駆動部 ４〜１０ 固定抵抗器 １１〜１７ スイッチング素子 １８、１９ 固定抵抗器 ２０、２１ スイッチング素子 １０４ 赤外線センサ−

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 手を検知する赤外線センサ−と、直流モ
   −タ−を駆動するモ−タ−制御部を有し、このモ−タ−
   制御部は前記直流用モ−タ−の回転数を決定する複数の
   固定抵抗器と、この固定抵抗器にそれぞれ接続するスイ
   ッチング素子と、このスイッチング素子を通電制御する
   マイクロコンピュ−タ−を備え、このマイクロコンピュ
   −タ−は前記赤外線センサ−の検知信号を受けたとき、
   前記スイッチング素子に順次通電して前記直流モ−タ−
   の回転を上昇してなる手乾燥機の制御装置。
2. 【請求項２】 手を検知する赤外線センサ−と、直流モ
   −タ−を駆動するモ−タ−制御部を有し、このモ−タ−
   制御部は前記直流モ−タ−を低速および高速で回転する
   一対の固定抵抗器と、この固定抵抗器にそれぞれ接続す
   るスイッチング素子と、このスイッチング素子を通電制
   御するマイクロコンピュ−タ−を備え、このマイクロコ
   ンピュ−タ−は前記赤外線センサ−の検知信号を受けた
   とき、前記スイッチング素子の通電時間比率を順次変え
   ながら前記直流モ−タ−の回転を上昇してなる手乾燥機
   の制御装置。