JPH11329141A - 接点用酸化被膜の形成方法 - Google Patents

接点用酸化被膜の形成方法

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JPH11329141A
JPH11329141A JP10133039A JP13303998A JPH11329141A JP H11329141 A JPH11329141 A JP H11329141A JP 10133039 A JP10133039 A JP 10133039A JP 13303998 A JP13303998 A JP 13303998A JP H11329141 A JPH11329141 A JP H11329141A
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JP
Japan
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contact
oxide film
forming
energy density
ultraviolet laser
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JP10133039A
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English (en)
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Satoshi Hirono
聡 廣野
Hirokazu Tanaka
宏和 田中
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Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接触抵抗の小さな耐環境性に優れた酸化被膜
を形成する。 【解決手段】 接点4の表面に、紫外光レーザ1を照射
し、接点表面の有機不純物を除去すると共に、所定量の
酸化被膜層5を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リレー等に使用さ
れる接点の表面に、接触抵抗を増大させることのなく、
耐環境性を向上可能な酸化被膜を形成する方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、リレー等に使用される接点の表
面は、使用雰囲気及び製品内部から発生するガス等によ
り硫化物・酸化物・有機物が形成されやすい環境に置か
れている。そして、接点の開閉によりアークが発生すれ
ば、過剰な酸化膜が形成されることになる。この酸化膜
は、接触抵抗(接点が閉成した際の電気抵抗値)を増大
させ、動作特性に悪影響を与える。
【0003】このため、従来から、予め接点の表面に有
機物を塗布したり、金属酸化物を分散させたり、Auメ
ッキ層、Auクラッド層で被覆することにより、接点の
耐環境性を向上させるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、接点の
表面に有機物を塗布する場合、塗布後に希釈材を除去す
る加熱工程や化学薬品による洗浄処理が必要である。こ
のため、加工工程が増え、コストアップを招来する。
【0005】また、金属酸化物を分散させる場合、その
酸化物を適切な量に調整することが非常に困難で、所望
の接触抵抗を得ることができない。
【0006】さらに、Auメッキ層、Auクラッド層で
被覆する場合、加工工程や使用材料が増加し、コストア
ップを招来する。
【0007】そこで、本発明は、接触抵抗の小さな耐環
境性に優れた酸化被膜を形成することのできる接点用酸
化被膜の形成方法を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するための手段として、接点の表面に、紫外光レーザ
を照射し、接点表面の有機不純物を除去すると共に、接
触抵抗値が数mΩ以下となる酸化被膜層を形成するよう
にしたものである。
【0009】前記酸化被膜の膜厚は、紫外光レーザの照
射エネルギー密度に基づいて調整すればよい。
【0010】また、前記酸化被膜の膜厚は、紫外光レー
ザの照射ショット数に基づいて調整するようにしてもよ
い。前記紫外光レーザの照射エネルギー密度を調整する
場合、0.5〜2J/cm2とすればよく、又、前記紫外
光レーザの照射ショット数を調整する場合、1ショット
の照射エネルギー密度が1J/cm2であれば、1〜5
とすればよい。
【0011】前記接点には、Ag合金が使用できる。
【0012】前記紫外光レーザの照射を低圧酸素雰囲気
で行うと、酸化反応をより細かく制御することができ、
酸化膜の厚みを所望の値に形成しやすくなる点で好まし
い。この場合の低圧酸素雰囲気とは、雰囲気が大気圧よ
りも低圧であればよいが、一般には10-2Torr程度でよ
い。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面に従って説明する。
【0014】図1は、本発明に係る接点用酸化被膜5の
形成方法を説明するための概略図で、図示しないレーザ
発生装置から照射された紫外光レーザ1が、レンズ2を
介して搬送台3上にピン止めした接点4に照射された状
態が示されている。
【0015】前記紫外光レーザ1には、波長が400n
m以下のものが使用されている。紫外光レーザ1として
はパルスレーザが好ましく、例えば、YAG第3高周波
(波長355nm)、KrFエキシマレーザ(波長24
8nm)等が使用可能である。
【0016】前記レンズ2は、紫外光レーザ1を接点4
の表面にのみ照射できるようにするためのものである。
したがって、接点4の表面にのみ照射可能とできるなら
ば、レンズ2に代えて、マスク投影やコンタクトマスク
を使用することも可能である。
【0017】前記搬送台3は、ピン止めした接点4を所
定ピッチで搬送するためのものである。
【0018】前記接点4にはAgや、Ag―CdO,A
g―Cu等のAg合金等が使用されている。
【0019】次に、前記接点4に紫外光レーザ1を照射
して、その表面から有機物を除去して酸化被膜5を形成
する方法について説明する。
【0020】まず、搬送台3上に接点4をピン止めし、
移動させることにより、レーザ発生装置の下方の所定位
置に接点4を位置決めする。そして、紫外光レーザ1と
してYAG第3高周波(波長355nm)を使用し、レ
ンズ2を介して接点4の表面にのみ照射する。このと
き、接点4の表面に形成される酸化被膜5を所望厚さと
するために、照射エネルギー密度又は照射ショット数を
調整する。照射エネルギー密度は、例えば、投影倍率を
変化させたり、集光位置をずらせる等により調整する。
また、パルス周波数としては熱影響の出にくい1〜50
Hzとし、波形はトップハット(平坦度が0.5〜2J
/cm2程度の粗いものでもよい。)とする。なお、接
点4の接触面が中央部等の狭い範囲に限定される場合、
ガウシアンを使用することもできる。
【0021】照射エネルギー密度の調整では、次のよう
にして所望厚さの酸化被膜5が得られる値を決定した。
すなわち、大気雰囲気中でAg合金表面に紫外光レーザ
1を照射すると、接点表層のAg/O比率が図2(a)
に示すように変化することをオージェ分析により見出し
た。この場合、接触抵抗は、図2(b)に示すように変
化するので、照射エネルギー密度が約0.5J/cm2
よりも小さければ、十分に有機被膜の除去ができず、2
J/cm2を超えると、形成される酸化膜が過剰となる
と判断した。そこで、接点4の接触抵抗値が使用に耐え
得る範囲となる酸化被膜5を形成可能な照射エネルギー
密度を0.5〜2J/cm2に決定した。
【0022】また、照射ショット数の調整では、次のよ
うにして所望厚さの酸化被膜5が得られる値を決定し
た。すなわち、1ショットでの照射エネルギー密度を1
J/cm2とした場合、照射ショット数の変化に伴い、
接点表層のAg/O比率が図3(a)に示すように変化
することをオージェ分析により見出した。この場合、接
触抵抗は図3(b)のグラフに示すように変化する。そ
こで、接点4の接触抵抗値が使用に耐え得る範囲となる
酸化被膜5を形成可能な照射ショット数を1〜5に決定
した。
【0023】このようにして形成される酸化被膜5は非
常に薄く、接触抵抗値は数mΩ以下に抑制されたままで
あるにも拘わらず、酸化被膜5のない接点4に比べて耐
硫化性等、耐環境性が格段に向上する。
【0024】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係る接点用酸化被膜の形成方法によれば、接点の表面
に、紫外光レーザを照射し、接点表面の有機不純物を除
去すると共に、所定量の酸化被膜層を形成するようにし
たので、それ以上酸化することがなく、耐環境性に優れ
た接点とすることができる。
【0025】また、前記酸化量は、紫外光レーザの照射
エネルギー密度や照射ショット数を調整することにより
行うようにしたので、微調整が可能となり、所望厚さの
酸化被膜を確実に形成することができる。
【0026】また、Ag合金を使用したので、紫外光レ
ーザの照射による酸化被膜の形成が容易となる。
【0027】また、紫外光レーザの照射を、低圧酸素雰
囲気で行うようにしたので、酸化被膜を均一に安定して
形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る接点用酸化被膜の形成方法を説
明するための概略図である。
【図2】 照射エネルギー密度又は照射ショット数と、
接点の表面酸化量との関係を示すグラフである。
【図3】 照射エネルギー密度又は照射ショット数と、
接点の接触抵抗値との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1: 紫外光レーザ 2: レンズ 3: 搬送台 4: 接点 5: 酸化被膜

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接点の表面に、紫外光レーザを照射し、
    接点表面の有機不純物を除去すると共に、接触抵抗値が
    数mΩ以下となる酸化被膜層を形成することを特徴とす
    る接点用酸化被膜の形成方法。
  2. 【請求項2】 前記酸化被膜の膜厚は、紫外光レーザの
    照射エネルギー密度に基づいて調整することを特徴とす
    る請求項1に記載の接点用酸化被膜の形成方法。
  3. 【請求項3】 前記紫外光レーザの照射エネルギー密度
    は、0.5〜2J/cm2であることを特徴とする請求項
    2に記載の接点用酸化被膜の形成方法。
  4. 【請求項4】 前記酸化被膜の膜厚は、紫外光レーザの
    照射ショット数に基づいて調整することを特徴とする請
    求項1に記載の接点用酸化被膜の形成方法。
  5. 【請求項5】 前記紫外光レーザの照射ショット数は、
    1ショットの照射エネルギー密度を1J/cm2とした
    場合、1〜5であることを特徴とする請求項4に記載の
    接点用酸化被膜の形成方法。
  6. 【請求項6】 前記接点は、Ag合金であることを特徴
    とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の接点用
    酸化被膜の形成方法。
  7. 【請求項7】 前記紫外光レーザの照射を、低圧酸素雰
    囲気で行うことを特徴とする請求項1ないし6のいずれ
    か1項に記載の接点用酸化被膜の形成方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002218578A (ja) * 2001-01-22 2002-08-02 Citizen Electronics Co Ltd 多機能型発音体及びその製造方法
JP2008280562A (ja) * 2007-05-09 2008-11-20 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 金属表面加工装置及び方法
JP2013500864A (ja) * 2009-08-07 2013-01-10 イノベーティブ プロセッシング テクノロジーズ インコーポレーテッド 形状記憶材料を含む材料の加工方法およびその装置

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US9186853B2 (en) 2009-08-07 2015-11-17 Smarter Alloys Inc. Methods and systems for processing materials, including shape memory materials
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