JPH11329094A - シールド付多芯ケーブル - Google Patents
シールド付多芯ケーブルInfo
- Publication number
- JPH11329094A JPH11329094A JP14061698A JP14061698A JPH11329094A JP H11329094 A JPH11329094 A JP H11329094A JP 14061698 A JP14061698 A JP 14061698A JP 14061698 A JP14061698 A JP 14061698A JP H11329094 A JPH11329094 A JP H11329094A
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- Japan
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- core
- shield
- wire
- shield layer
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 優れたシールド特性を長期間安定して維持す
ることができるとともに、軽量であり、且つ充分な可と
う性を備えることにより極めて良好な使用性を示すシー
ルド付多芯ケーブルを安価に提供することにある。 【解決手段】 絶縁芯線及び/又は同軸芯線の集合体か
らなるケーブルユニット1本又は複数本を束ねたケーブ
ルコア上にシールド層を形成してなるシールド付多芯ケ
ーブルにおいて、前記シールド層は、太さ600デニー
ルのポリエステル繊維芯2a上に外径0.05mmの錫
めっき軟銅線2bを2本引き揃えて螺旋状に横巻きして
なるシールド素線を筒状に編組したものから構成されて
いる。
ることができるとともに、軽量であり、且つ充分な可と
う性を備えることにより極めて良好な使用性を示すシー
ルド付多芯ケーブルを安価に提供することにある。 【解決手段】 絶縁芯線及び/又は同軸芯線の集合体か
らなるケーブルユニット1本又は複数本を束ねたケーブ
ルコア上にシールド層を形成してなるシールド付多芯ケ
ーブルにおいて、前記シールド層は、太さ600デニー
ルのポリエステル繊維芯2a上に外径0.05mmの錫
めっき軟銅線2bを2本引き揃えて螺旋状に横巻きして
なるシールド素線を筒状に編組したものから構成されて
いる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シールド付多芯ケ
ーブルに係り、特に、優れたシールド特性を長期間安定
して維持することができるとともに、軽量であり、且つ
充分な可とう性を備えることにより極めて良好な使用性
を示す、例えば、医療機器や計測機器などの配線材とし
て好適なシールド付多芯ケーブルに関する。
ーブルに係り、特に、優れたシールド特性を長期間安定
して維持することができるとともに、軽量であり、且つ
充分な可とう性を備えることにより極めて良好な使用性
を示す、例えば、医療機器や計測機器などの配線材とし
て好適なシールド付多芯ケーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば、シールド特性が要求
されるような用途で使用される多芯ケーブルにおいて
は、複数本の絶縁芯線の集合体からなるケーブルコアの
外周に、外部からの電磁波の影響を低減することを目的
として、錫めっき軟銅線や錫めっき銅合金線等の金属線
を編組してシールド層を形成することが一般的に行われ
ている。
されるような用途で使用される多芯ケーブルにおいて
は、複数本の絶縁芯線の集合体からなるケーブルコアの
外周に、外部からの電磁波の影響を低減することを目的
として、錫めっき軟銅線や錫めっき銅合金線等の金属線
を編組してシールド層を形成することが一般的に行われ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この種
の多芯ケーブルは、シールド層を構成する金属編組が耐
屈曲性や引張強度等の機械的強度に劣ることから、例え
ば、実使用時に屈曲力や引張力が継続的又は断続的に長
期間加わると、金属編組にほつれや断線が発生し、次第
にシールド特性が低下してしまうという欠点があった。
金属編組が断線した場合には、断線した金属線によって
ケーブルコアを構成する絶縁芯線が損傷を受けてしま
い、ケーブルとしての機能が損なわれてしまう恐れがあ
った。又、この種の多芯ケーブルは固く可とう性に劣る
とともに、重量も重いことから取り扱いが困難であり使
用性が悪いという欠点もあった。
の多芯ケーブルは、シールド層を構成する金属編組が耐
屈曲性や引張強度等の機械的強度に劣ることから、例え
ば、実使用時に屈曲力や引張力が継続的又は断続的に長
期間加わると、金属編組にほつれや断線が発生し、次第
にシールド特性が低下してしまうという欠点があった。
金属編組が断線した場合には、断線した金属線によって
ケーブルコアを構成する絶縁芯線が損傷を受けてしま
い、ケーブルとしての機能が損なわれてしまう恐れがあ
った。又、この種の多芯ケーブルは固く可とう性に劣る
とともに、重量も重いことから取り扱いが困難であり使
用性が悪いという欠点もあった。
【0004】ここで、金属編組のほつれや断線などの問
題に関しては、例えば、特公平5−3085号公報にお
いて、シールド層を構成する編組素線として、高導電率
の導体の外周にステンレス製の紡績糸をつむいで一本の
線材としたものを使用し、これによって導体の断線や絶
縁芯線の損傷を防止することが提案されている。上記の
公報によると、ケーブルの屈曲に伴って生じる導体間の
擦れをステンレス製紡績糸が保護し、導体の断線を防止
できるとされている。
題に関しては、例えば、特公平5−3085号公報にお
いて、シールド層を構成する編組素線として、高導電率
の導体の外周にステンレス製の紡績糸をつむいで一本の
線材としたものを使用し、これによって導体の断線や絶
縁芯線の損傷を防止することが提案されている。上記の
公報によると、ケーブルの屈曲に伴って生じる導体間の
擦れをステンレス製紡績糸が保護し、導体の断線を防止
できるとされている。
【0005】しかしながら、導体の外周にステンレス製
の紡績糸をつむぐという作業は非常に生産性に劣る作業
であることから製造コストが著しく上昇してしまい、コ
スト面で使用範囲が制限されてしまう場合があった。更
に、このケーブルの場合も、上記したケーブルと同様に
固く可とう性に劣るとともに、重量も重いことから取り
扱いが困難であり使用性が悪いという欠点があった。
の紡績糸をつむぐという作業は非常に生産性に劣る作業
であることから製造コストが著しく上昇してしまい、コ
スト面で使用範囲が制限されてしまう場合があった。更
に、このケーブルの場合も、上記したケーブルと同様に
固く可とう性に劣るとともに、重量も重いことから取り
扱いが困難であり使用性が悪いという欠点があった。
【0006】本発明はこのような点に基づいてなされた
ものでその目的とするところは、優れたシールド特性を
長期間安定して維持することができるとともに、軽量で
あり、且つ充分な可とう性を備えることにより極めて良
好な使用性を示すシールド付多芯ケーブルを安価に提供
することにある。
ものでその目的とするところは、優れたシールド特性を
長期間安定して維持することができるとともに、軽量で
あり、且つ充分な可とう性を備えることにより極めて良
好な使用性を示すシールド付多芯ケーブルを安価に提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するべく
本発明によるシールド付多芯ケーブルは、絶縁芯線及び
/又は同軸芯線の集合体からなるケーブルユニット1本
又は複数本を束ねたケーブルコア上にシールド層を形成
してなるシールド付多芯ケーブルにおいて、前記シール
ド層は、繊維芯上に金属細線を巻装してなるシールド素
線を筒状に編組したものから構成されていることを特徴
とするものである。
本発明によるシールド付多芯ケーブルは、絶縁芯線及び
/又は同軸芯線の集合体からなるケーブルユニット1本
又は複数本を束ねたケーブルコア上にシールド層を形成
してなるシールド付多芯ケーブルにおいて、前記シール
ド層は、繊維芯上に金属細線を巻装してなるシールド素
線を筒状に編組したものから構成されていることを特徴
とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明において使用されるケーブ
ルコアは、絶縁芯線及び/又は同軸芯線を集合して形成
したケーブルユニットそのもの、若しくは、該ケーブル
ユニット複数本を束ねたものから構成される。
ルコアは、絶縁芯線及び/又は同軸芯線を集合して形成
したケーブルユニットそのもの、若しくは、該ケーブル
ユニット複数本を束ねたものから構成される。
【0009】ここで、絶縁芯線としては、導体上に絶縁
被覆が施された構成の絶縁電線などが挙げられ、又、同
軸芯線としては、上記構成の絶縁電線の外周に、金属線
の横巻き又は編組、金属箔テープの横巻き又は縦添えな
どからなる2次導体と、公知の絶縁材料からなるシース
層が順次形成された構成の同軸電線などが挙げられる。
被覆が施された構成の絶縁電線などが挙げられ、又、同
軸芯線としては、上記構成の絶縁電線の外周に、金属線
の横巻き又は編組、金属箔テープの横巻き又は縦添えな
どからなる2次導体と、公知の絶縁材料からなるシース
層が順次形成された構成の同軸電線などが挙げられる。
【0010】本発明においては、上記構成のケーブルコ
ア上に、繊維芯上に金属細線を所定のピッチで螺旋状に
巻装した構造のシールド素線1本又は複数本を引き揃え
るか、若しくは撚り合わせたものを使用し、従来公知の
製紐法によって筒状に編組することによりシールド層を
形成する。
ア上に、繊維芯上に金属細線を所定のピッチで螺旋状に
巻装した構造のシールド素線1本又は複数本を引き揃え
るか、若しくは撚り合わせたものを使用し、従来公知の
製紐法によって筒状に編組することによりシールド層を
形成する。
【0011】繊維芯を構成する繊維材料としては、例え
ば、ガラス繊維、アルミナ繊維、ポリエステル系繊維、
ポリアミド系繊維、ポリオレフィン系繊維などが挙げら
れる。
ば、ガラス繊維、アルミナ繊維、ポリエステル系繊維、
ポリアミド系繊維、ポリオレフィン系繊維などが挙げら
れる。
【0012】繊維芯上に巻装される金属細線としては、
例えば、銅線、銅合金線、ニッケル線、鉄線、アルミニ
ウム線、ステンレス線、ニッケルクロム合金線、更に
は、これらの金属線に錫、銀、ニッケル等の表面処理を
施したものなどからなる金属細線の単線、撚り線、引き
揃え線などが挙げられる。形状としては、通常の丸線の
他、テープ状(箔状)のものを使用することも考えられ
るが、テープ状のものは薄く強度に劣るため繊維芯上に
巻装する際に容易に破損してしまう恐れがあるととも
に、例え、巻装できたとしても、そのようなシールド素
線によって形成されたシールド層を備えたケーブルは、
耐熱性が著しく低いものとなってしまうため安定したシ
ールド特性を得ることが不可能になってしまい好ましく
ない。
例えば、銅線、銅合金線、ニッケル線、鉄線、アルミニ
ウム線、ステンレス線、ニッケルクロム合金線、更に
は、これらの金属線に錫、銀、ニッケル等の表面処理を
施したものなどからなる金属細線の単線、撚り線、引き
揃え線などが挙げられる。形状としては、通常の丸線の
他、テープ状(箔状)のものを使用することも考えられ
るが、テープ状のものは薄く強度に劣るため繊維芯上に
巻装する際に容易に破損してしまう恐れがあるととも
に、例え、巻装できたとしても、そのようなシールド素
線によって形成されたシールド層を備えたケーブルは、
耐熱性が著しく低いものとなってしまうため安定したシ
ールド特性を得ることが不可能になってしまい好ましく
ない。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例を説
明する。
明する。
【0014】実施例1 本実施例によるシールド付多芯ケーブルは図1に示すよ
うな構成になっている。まず、符号1は、ケーブルコア
であり、このケーブルコア1は、16本の同軸芯線を撚
り合わせて押さえテープで一まとめにしてなるケーブル
ユニット1aを8ユニット撚り合わせて押さえテープで
一まとめにしたものから構成されている。符号2は、ケ
ーブルコア1上に形成されたシールド層であり、このシ
ールド層2は、図2に示す構造のシールド素線を公知の
製紐機を用いて、打数64、持数2、ピッチ約40m
m、編組密度約95%の条件で筒状に編組することによ
り形成されている。本実施例では、シールド素線とし
て、太さ600デニールのポリエステル繊維芯2a上に
外径0.05mmの錫めっき軟銅線2bを2本引き揃え
てピッチ約1.5mmで横巻きしたものを使用した。
うな構成になっている。まず、符号1は、ケーブルコア
であり、このケーブルコア1は、16本の同軸芯線を撚
り合わせて押さえテープで一まとめにしてなるケーブル
ユニット1aを8ユニット撚り合わせて押さえテープで
一まとめにしたものから構成されている。符号2は、ケ
ーブルコア1上に形成されたシールド層であり、このシ
ールド層2は、図2に示す構造のシールド素線を公知の
製紐機を用いて、打数64、持数2、ピッチ約40m
m、編組密度約95%の条件で筒状に編組することによ
り形成されている。本実施例では、シールド素線とし
て、太さ600デニールのポリエステル繊維芯2a上に
外径0.05mmの錫めっき軟銅線2bを2本引き揃え
てピッチ約1.5mmで横巻きしたものを使用した。
【0015】比較例1 外径0.08mmの錫めっき軟銅線からなるシールド素
線を公知の製紐機を用いて、打数24、持数12、ピッ
チ約48mm、編組密度約85%の条件で筒状に編組す
ることによりシールド層を形成した他は、上記実施例1
と同様にしてシールド付多芯ケーブルを製造した。
線を公知の製紐機を用いて、打数24、持数12、ピッ
チ約48mm、編組密度約85%の条件で筒状に編組す
ることによりシールド層を形成した他は、上記実施例1
と同様にしてシールド付多芯ケーブルを製造した。
【0016】ここで、上記2種類のケーブルのシールド
特性を評価するために以下に示すような屈曲試験を実施
し、試験前後のシールド効果を吸収クランプ法によって
測定した。又、このとき、屈曲試験後の各試料の外観状
態も併せて確認した。実施例1の試料のシールド効果を
図3、比較例1の試料のシールド効果を図4に示した。
図3及び図4において、(I)は屈曲試験前のシールド効
果、(II)は屈曲試験後のシールド効果を示している。
特性を評価するために以下に示すような屈曲試験を実施
し、試験前後のシールド効果を吸収クランプ法によって
測定した。又、このとき、屈曲試験後の各試料の外観状
態も併せて確認した。実施例1の試料のシールド効果を
図3、比較例1の試料のシールド効果を図4に示した。
図3及び図4において、(I)は屈曲試験前のシールド効
果、(II)は屈曲試験後のシールド効果を示している。
【0017】屈曲試験方法 まず、10mmの間隔をあけて配置された外径10mm
のマンドレルの間に、一端に質量500gのおもりを吊
り下げた長さ2mの試料の中間部分が位置するようにし
て垂直状態に配置し、次いで、マンドレルを支点とし
て、試料のおもりの吊り下げられていない側を左右方向
に90゜、毎分60回の速さで100回屈曲させた。こ
の屈曲試験は、試料の中間部分における屈曲部位を10
cmづつずらしながら計5回実施した。
のマンドレルの間に、一端に質量500gのおもりを吊
り下げた長さ2mの試料の中間部分が位置するようにし
て垂直状態に配置し、次いで、マンドレルを支点とし
て、試料のおもりの吊り下げられていない側を左右方向
に90゜、毎分60回の速さで100回屈曲させた。こ
の屈曲試験は、試料の中間部分における屈曲部位を10
cmづつずらしながら計5回実施した。
【0018】図3及び図4から明らかなように、本発明
に係るシールド層を備えた実施例1のケーブルは、屈曲
試験前後でシールド特性にほとんど変化が認められてお
らず全周波数帯域で優れたシールド効果を示しているの
に対し、錫めっき軟銅線のみの編組からなるシールド層
を備えた比較例1のケーブルは、屈曲試験後5〜10d
B程度シールド特性が低下していることが判る。
に係るシールド層を備えた実施例1のケーブルは、屈曲
試験前後でシールド特性にほとんど変化が認められてお
らず全周波数帯域で優れたシールド効果を示しているの
に対し、錫めっき軟銅線のみの編組からなるシールド層
を備えた比較例1のケーブルは、屈曲試験後5〜10d
B程度シールド特性が低下していることが判る。
【0019】又、各試料の外観状態については、実施例
1のケーブルには何の異常も認められなかったが、比較
例1のケーブルはシールド層を構成する錫めっき軟銅線
の編組にほつれや断線が発生しており、部分的にケーブ
ルコアを構成する同軸芯線が露出していた。この露出部
分から電磁波が漏れ出ていると思われる。
1のケーブルには何の異常も認められなかったが、比較
例1のケーブルはシールド層を構成する錫めっき軟銅線
の編組にほつれや断線が発生しており、部分的にケーブ
ルコアを構成する同軸芯線が露出していた。この露出部
分から電磁波が漏れ出ていると思われる。
【0020】又、本実施例では更に、上記2種類のケー
ブルを試料として可とう性についての評価も行った。試
験方法としては、まず、試料を内径200mmのループ
状にし、ループのつなぎ部分が上方にくるように保持し
た。次に、ループの中央最下点に、試料に急激な変形を
与えないように注意しながら質量100gの重りを吊り
下げ、30秒経過した後、ループの上端から100mm
下方のループの幅を測定した。この試験では、可とう性
に優れているケーブルの方がループ幅が小さくなる。
ブルを試料として可とう性についての評価も行った。試
験方法としては、まず、試料を内径200mmのループ
状にし、ループのつなぎ部分が上方にくるように保持し
た。次に、ループの中央最下点に、試料に急激な変形を
与えないように注意しながら質量100gの重りを吊り
下げ、30秒経過した後、ループの上端から100mm
下方のループの幅を測定した。この試験では、可とう性
に優れているケーブルの方がループ幅が小さくなる。
【0021】その結果、錫めっき軟銅線のみの編組から
なるシールド層を備えた比較例1のケーブルのループ幅
が13mmであったのに対し、本発明に係るシールド層
を備えた実施例1のケーブルのループ幅は11.5mm
であり、比較例1に比べて優れた可とう性を示した。
なるシールド層を備えた比較例1のケーブルのループ幅
が13mmであったのに対し、本発明に係るシールド層
を備えた実施例1のケーブルのループ幅は11.5mm
であり、比較例1に比べて優れた可とう性を示した。
【0022】比較例2 太さ600デニールのポリエステル繊維芯上に厚さ0.
03mm、幅0.4mmの錫めっき軟銅テープをピッチ
約0.5mmで横巻きしてなるシールド素線を公知の製
紐機を用いて、打数64、持数2、ピッチ約45mm、
編組密度約88%の条件で筒状に編組することによりシ
ールド層を形成した他は、上記実施例1と同様にしてシ
ールド付多芯ケーブルを製造した。
03mm、幅0.4mmの錫めっき軟銅テープをピッチ
約0.5mmで横巻きしてなるシールド素線を公知の製
紐機を用いて、打数64、持数2、ピッチ約45mm、
編組密度約88%の条件で筒状に編組することによりシ
ールド層を形成した他は、上記実施例1と同様にしてシ
ールド付多芯ケーブルを製造した。
【0023】ここで、上記実施例1及び比較例2の2種
類のケーブルの耐熱性を評価するために、各試料を18
0℃に保持された恒温槽内に300時間放置し、熱老化
前後のシールド効果を吸収クランプ法によって測定し
た。実施例1の試料のシールド効果を図5、比較例2の
試料のシールド効果を図6に示した。図5及び図6にお
いて、(I)は熱老化前のシールド効果、(II)は熱老
化後のシールド効果を示している。
類のケーブルの耐熱性を評価するために、各試料を18
0℃に保持された恒温槽内に300時間放置し、熱老化
前後のシールド効果を吸収クランプ法によって測定し
た。実施例1の試料のシールド効果を図5、比較例2の
試料のシールド効果を図6に示した。図5及び図6にお
いて、(I)は熱老化前のシールド効果、(II)は熱老
化後のシールド効果を示している。
【0024】図5及び図6から明らかなように、本発明
に係るシールド層を備えた実施例1のケーブルは、熱老
化前後でシールド特性にほとんど変化が認められておら
ず、全周波数帯域で優れたシールド効果を示しているの
に対し、ポリエステル繊維芯上に錫めっき軟銅テープを
横巻きしたシールド素線の編組体によって構成されたシ
ールド層を備えた比較例2のケーブルは、熱老化後20
dB程度シールド特性が低下していることが判る。
に係るシールド層を備えた実施例1のケーブルは、熱老
化前後でシールド特性にほとんど変化が認められておら
ず、全周波数帯域で優れたシールド効果を示しているの
に対し、ポリエステル繊維芯上に錫めっき軟銅テープを
横巻きしたシールド素線の編組体によって構成されたシ
ールド層を備えた比較例2のケーブルは、熱老化後20
dB程度シールド特性が低下していることが判る。
【0025】尚、本発明は上記の実施例に限定されるも
のではない。まず、上記の実施例では、シールド層の周
上に絶縁外被を形成していないが、使用用途によっては
適宜に絶縁外被を形成することになる。絶縁外被は、公
知の電気絶縁材料を公知の方法によって形成すれば良
い。
のではない。まず、上記の実施例では、シールド層の周
上に絶縁外被を形成していないが、使用用途によっては
適宜に絶縁外被を形成することになる。絶縁外被は、公
知の電気絶縁材料を公知の方法によって形成すれば良
い。
【0026】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、ケ
ーブルコア上に形成されるシールド層を、繊維芯上に金
属細線を巻装してなるシールド素線の編組体から構成し
たことにより、実使用時に屈曲力や引張力が加わった場
合にも、シールド層にほつれや断線などが発生すること
が無くなり、優れたシールド特性を長期間安定して維持
することができる。又、特公平5−3085号公報にて
提案されていた構造のケーブルに比べて、シールド素線
自体の構造が単純であり、容易な作業でケーブルを製造
することができるため製造コストも大幅に低減する。更
に、シールド層が金属線の編組のみから構成されていた
従来タイプのケーブルや特公平5−3085号公報にて
提案されていた構造のケーブルに比べて重量が軽量化さ
れ、且つ可とう性にも優れることから、極めて良好な使
用性を示すものとなる。従って、例えば、医療機器や計
測機器などの配線材として好適に使用することができ
る。
ーブルコア上に形成されるシールド層を、繊維芯上に金
属細線を巻装してなるシールド素線の編組体から構成し
たことにより、実使用時に屈曲力や引張力が加わった場
合にも、シールド層にほつれや断線などが発生すること
が無くなり、優れたシールド特性を長期間安定して維持
することができる。又、特公平5−3085号公報にて
提案されていた構造のケーブルに比べて、シールド素線
自体の構造が単純であり、容易な作業でケーブルを製造
することができるため製造コストも大幅に低減する。更
に、シールド層が金属線の編組のみから構成されていた
従来タイプのケーブルや特公平5−3085号公報にて
提案されていた構造のケーブルに比べて重量が軽量化さ
れ、且つ可とう性にも優れることから、極めて良好な使
用性を示すものとなる。従って、例えば、医療機器や計
測機器などの配線材として好適に使用することができ
る。
【図1】本発明の実施例を示す図で、シールド付多芯ケ
ーブルの一部切欠斜視図である。
ーブルの一部切欠斜視図である。
【図2】本発明の実施例を示す図で、シールド素線の斜
視図である。
視図である。
【図3】本発明によるシールド付多芯ケーブル(実施例
1)の屈曲試験前後のシールド効果を示す図である。
1)の屈曲試験前後のシールド効果を示す図である。
【図4】従来構造のシールド付多芯ケーブル(比較例
1)の屈曲試験前後のシールド効果を示す図である。
1)の屈曲試験前後のシールド効果を示す図である。
【図5】本発明によるシールド付多芯ケーブル(実施例
1)の熱老化前後のシールド効果を示す図である。
1)の熱老化前後のシールド効果を示す図である。
【図6】比較例2のシールド付多芯ケーブルの熱老化前
後のシールド効果を示す図である。
後のシールド効果を示す図である。
1…ケーブルコア 1a…ケーブルユニット 2…シールド層 2a…ポリエステル繊維芯 2b…錫めっき軟銅線
Claims (1)
- 【請求項1】 絶縁芯線及び/又は同軸芯線の集合体か
らなるケーブルユニット1本又は複数本を束ねたケーブ
ルコア上にシールド層を形成してなるシールド付多芯ケ
ーブルにおいて、前記シールド層は、繊維芯上に金属細
線を巻装してなるシールド素線を筒状に編組したものか
ら構成されていることを特徴とするシールド付多芯ケー
ブル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14061698A JPH11329094A (ja) | 1998-05-06 | 1998-05-06 | シールド付多芯ケーブル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14061698A JPH11329094A (ja) | 1998-05-06 | 1998-05-06 | シールド付多芯ケーブル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11329094A true JPH11329094A (ja) | 1999-11-30 |
Family
ID=15272859
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14061698A Pending JPH11329094A (ja) | 1998-05-06 | 1998-05-06 | シールド付多芯ケーブル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11329094A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103503082A (zh) * | 2012-05-01 | 2014-01-08 | 住友电气工业株式会社 | 多芯线缆 |
JP2016021415A (ja) * | 2015-10-02 | 2016-02-04 | 住友電気工業株式会社 | 多芯ケーブル及びその製造方法 |
-
1998
- 1998-05-06 JP JP14061698A patent/JPH11329094A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN103503082A (zh) * | 2012-05-01 | 2014-01-08 | 住友电气工业株式会社 | 多芯线缆 |
JP2016021415A (ja) * | 2015-10-02 | 2016-02-04 | 住友電気工業株式会社 | 多芯ケーブル及びその製造方法 |
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