JPH11329060A - 導電性微粒子、異方性導電接着剤及び導電接続構造体 - Google Patents

導電性微粒子、異方性導電接着剤及び導電接続構造体

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JPH11329060A
JPH11329060A JP12593098A JP12593098A JPH11329060A JP H11329060 A JPH11329060 A JP H11329060A JP 12593098 A JP12593098 A JP 12593098A JP 12593098 A JP12593098 A JP 12593098A JP H11329060 A JPH11329060 A JP H11329060A
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conductive
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less
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JP12593098A
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English (en)
Inventor
Takuo Suzuki
卓夫 鈴木
Yoshiaki Kodera
嘉秋 小寺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接続抵抗が低く、接続時の電流容量が大き
く、接続信頼性が高く、リーク現象を起こさない異方性
導電接着剤及び導電接続構造体を提供し、このための導
電性微粒子を提供する。 【解決手段】 外表面を金メッキした導電性微粒子であ
って、粒径が、0.2〜1000μmであり、アスペク
ト比が、1.5未満であり、変動係数が50%以下であ
り、粒子の明度が、4以上であり、彩度が、3以上であ
る導電性微粒子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、導電性微粒子、異
方性導電接着剤及び導電接続構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】異方性導電材料は、液晶ディスプレー、
パーソナルコンピュータ、携帯通信機等のエレクトロニ
クス製品の分野において、半導体素子等の小型部品を基
板に電気的に接続したり、基板同士を電気的に接続した
りするために広く用いられている。
【0003】このような異方性導電材料としては、導電
性微粒子をバインダー樹脂にブレンドしたもの等が広く
用いられている。このような導電性微粒子としては、有
機基材粒子又は無機基材粒子の外表面に金属メッキを施
したものが広く用いられてきた。このような導電性微粒
子としては、例えば、特公平6−96771号公報、特
開平4−36902号公報、特開平4−269720号
公報、特開平3−257710号公報等に種々の技術が
開示されている。
【0004】また、このような導電性微粒子をバインダ
ー樹脂と混ぜ合わせてフィルム状やペースト状にした異
方性導電接着剤としては、例えば、特開昭63−231
889号公報、特開平4−259766号公報、特開平
2−291807号公報、特開平5−75250号公報
等に種々の技術が開示されている。
【0005】これらの技術における異方性導電材料は、
電気的絶縁材料に無電解メッキにより導電層を設けた導
電粒子を用いるものが広く採用されている。しかしなが
ら、無電解メッキにより設けた導電層は、通常はあまり
厚くすることができないため、接続時の電流容量が少な
い欠点があった。
【0006】そこで、導電性の信頼性を向上させ接続時
の電流容量を大きくする目的のために、貴金属によるメ
ッキが採用されているが、絶縁材料に貴金属を直接メッ
キすることが困難であるため、まずニッケル等の卑金属
を無電解メッキによりメッキした後に貴金属を置換メッ
キすることが行われている。この場合の置換反応では、
卑金属層の表面が完全に置換するわけではなく、また、
メッキをし過ぎてメッキ液に溶出した下地金属が再び表
面層に戻ってくることにより、一部に卑金属が残るた
め、その部分が徐々に劣化を起こして充分な信頼性が得
られないおそれがあった。
【0007】特に、近年は電子機器や電子部品の小型化
が格段に進み、基板等の配線が微細になり、接続部の信
頼性の向上が急務となってきた。更に、最近開発されて
いるプラズマディスプレーへ適用するための素子は、大
電流駆動タイプとなっているため、大電流に対応できる
異方性導電材料が求められている。電流容量の問題を解
決するためには、導電性微粒子の濃度を上げる方法もあ
るが、濃度を上げると電極間でのリークが発生しやすく
なるという問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の現状
に鑑み、接続抵抗が低く、接続時の電流容量が大きく、
接続信頼性が高く、リーク現象を起こさない異方性導電
接着剤及び導電接続構造体を提供すること、このための
導電性微粒子を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、外表面を金メ
ッキした導電性微粒子であって、粒径が、0.2〜10
00μmであり、アスペクト比が、1.5未満であり、
変動係数が50%以下であり、粒子の明度が、4以上で
あり、彩度が、3以上であることを特徴とする導電性微
粒子である。以下に本発明を詳述する。
【0010】本発明の導電性微粒子は、外表面を金メッ
キした導電性微粒子である。本明細書において「メッ
キ」というときは、電気メッキによるものを除く。な
お、メッキについては、後述する。
【0011】本発明の導電性微粒子は、粒径が、0.2
〜1000μmである。粒径が0.2μm未満である粒
子が存在すると、接合すべき電極間に導電性微粒子が接
触することができず、電極間に隙間が生じて接触不良を
発生する。1000μmを超えると、微細な導電接合を
することができないので、上記範囲に限定される。好ま
しくは、0.5〜100μm、より好ましくは、1〜2
5μm、更に好ましくは、2〜10μmである。
【0012】本発明の導電性微粒子は、アスペクト比が
1.5未満である。上記アスペクト比とは、粒子の平均
長径を平均短径で割った値である。上記アスペクト比が
1.5以上であると、粒子が不揃いとなり、導電性微粒
子を介して電極同士を接触させる際に接触しない粒子が
大量に発生して電極間でのリーク現象が発生しやすくな
るので、上記範囲に限定される。好ましくは、1.2未
満であり、より好ましくは、1.1未満であり、更に好
ましくは1.06未満であり、最も好ましくは1.04
未満である。
【0013】本発明の導電性微粒子は、上記変動係数が
50%以下である。上記変動係数とは、式; (σ/Dn)×100 で表される。σは、粒径の標準偏差を表し、Dnは数平
均粒径を表す。
【0014】上記変動係数が50%を超えると粒子が不
揃いとなり、後述する工程において、導電性微粒子を介
して電極同士を接触させる際に接触しない粒子が大量に
発生して電極間でのリーク現象が発生しやすくなるの
で、上記範囲に限定される。好ましくは、30%以下で
あり、より好ましくは15%以下であり、更に好ましく
は7%以下であり、最も好ましくは4%以下である。
【0015】本発明の導電性微粒子に係る上記粒径、上
記アスペクト比、及び、上記変動係数は、電子顕微鏡を
用いて観察することにより測定することができる。
【0016】本発明の導電性微粒子は、外表面が金メッ
キされた導電性微粒子であって、粒子の明度が、4以上
であり、彩度が、3以上である。粒子の明度と彩度は、
金メッキ粒子を無色透明のアンプル瓶に入れて、JIS
Z 8721に準拠する標準色票と照らし合わせする
ことによって測定する。明度が4未満であったり彩度が
3未満であると、充分な初期特性と長期信頼性を得るこ
とができない。より好ましくは、明度が5以上、彩度が
4以上、更に好ましくは、粒子の色相がYR又はYで、
彩度が5以上、特に好ましくは明度が6以上で、彩度が
7以上であり、最も好ましくは、彩度が9以上である。
【0017】本発明の導電性微粒子は、複数の電極間に
挟まれた状態で抑えられると、一方の電極から他方の電
極へ電流を流すことができるが、外表面が金メッキされ
ているので、接続時の電流容量を大きくすることができ
る。
【0018】金によるメッキでない場合には、冷熱サイ
クルや高温高湿状態に長期間晒された場合、電極との接
触面で酸化が発生し、著しく接続抵抗値が上がり、信頼
性が低下する場合がある。
【0019】本発明の導電性微粒子の外表面をメッキす
る場合、下地としては、無電解メッキ等により設けられ
た導電層であることが好ましく、上記導電層は、導電性
やメッキのしやすさ等から、ニッケル、銅、銀による無
電解メッキであることが好ましい。
【0020】本発明の導電性微粒子の外表面をメッキす
る場合、当該メッキは電気メッキではない。電気メッキ
以外のメッキとしては、例えば、無電解メッキ、置換メ
ッキ等が挙げられるが、なかでも置換メッキが好まし
い。上記メッキの場合には、メッキ厚は電気容量等の点
から50nm以上であることが好ましい。
【0021】本発明の導電性微粒子の基材としては特に
限定されず、例えば、有機化合物、樹脂、無機粒子、金
属粒子、これらの混合物及び化合物等が挙げられる。ま
た、例えば有機化合物、樹脂、無機物等で被覆されてい
てもかまわない。特にK値が、200〜5000kgf
/m2 、より好ましくは、300〜800kgf/m 2
である。K値が低い場合には、衝撃や冷熱サイクル等に
より接続不良を起こす場合があり、逆にK値が大きい場
合には、電極に傷をつけるおそれがある。
【0022】本発明の異方性導電接着剤は、本発明の導
電性微粒子を絶縁性樹脂中に分散させて得ることができ
る。上記異方性導電接着剤としては、異方性導電膜、異
方性導電ペースト、異方性導電インキ等を含むものであ
る。
【0023】上記異方性導電接着剤のバインダー樹脂と
しては特に限定されず、例えば、アクリル樹脂、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体樹脂、スチレン−ブタジエンブ
ロック共重合体樹脂等の熱可塑性樹脂;グリシジル基を
有するモノマーやオリゴマーとイソシアネート等の硬化
剤と硬化性樹脂組成物等の熱や光によって硬化する組成
物等が挙げられる。上記異方性導電接着剤の塗工膜厚
は、10〜数百μmが好ましい。
【0024】本発明の異方性導電接着剤が用いられる接
続対象としては、基板、半導体等の部品等が挙げられ
る。これらの表面にそれぞれ電極部が形成されている。
本発明の異方性導電接着剤が用いられて接続された構造
体もまた、本発明の一つである。上記基板としては、フ
レキシブル基板とリジッド基板とに大別される。上記フ
レキシブル基板としては、50〜500μm厚みの樹脂
シートが用いられ、上記樹脂シートとしては、例えば、
ポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、ポリスルホン
等が挙げられる。
【0025】上記リジッド基板としては、樹脂製のもの
とセラミック製のものとに分けられる。上記樹脂製のも
のとしては、例えば、ガラス繊維強化エポキシ樹脂、フ
ェノール樹脂、セルロース繊維強化フェノール樹脂等が
挙げられる。上記セラミック製のものとしては、例え
ば、二酸化ケイ素、アミルナ等が挙げられる。
【0026】上記基板構造は、単層のものであってもよ
いし、単位面積あたりの電極数を増やすために、例え
ば、スルーホール形成等の手段により、複数の層を形成
し、相互に電気的接続を行わせる多層基板を用いてもよ
い。
【0027】上記部品としては特に限定されず、例え
ば、トランジスタ、ダイオード、IC、LSI等の半導
体等の能動部品;抵抗、コンデンサ、水晶振動子等の受
動部品等が挙げられる。上記基板、部品の表面には、電
極が形成される。上記電極の形状としては特に限定され
ず、例えば、縞状、ドット状、任意形状のもの等が挙げ
られる。上記電極の材質としては、例えば、金、銀、
銅、ニッケル、パラジウム、カーボン、アルミニウム、
ITO等が挙げられる。接触抵抗を低減させるために、
銅、ニッケル等の上に更に金を被覆したものも用いるこ
とができる。上記電極の厚みは、0.1〜100μmで
あることが好ましい。上記電極の幅は、1〜500μm
であることが好ましい。
【0028】本発明の導電性微粒子を用いて相対向する
二つの電極を電気的に接続する方法は、異方性導電接着
剤やバインダー樹脂と導電性微粒子とを別々に使用する
方法であってもよい。
【0029】本発明の異方性導電接着剤の使用方法とし
ては、例えば、表面に電極が形成された基板又は部品の
上に、本発明の異方性導電膜を載せた後、もう一方の電
極面を有する基板又は部品を置き、加熱、加圧する。異
方性導電膜を用いる代わりにスクリーン印刷やディスペ
ンサー等の印刷手段により、異方性導電ペーストを所定
量用いることができる。上記加熱、加圧には、ヒーター
が付いた圧着機やボンディングマシーン等が用いられ
る。
【0030】上記異方性導電膜や異方性導電ペーストを
用いない方法も可能であり、例えば、導電性微粒子を介
して張り合わせた二つの電極部の隙間に液状のバインダ
ーを注入した後、硬化させる方法等を用いることができ
る。上述のようにして得られた接続構造体においては、
導電性微粒子として導電性に優れた金メッキ粒子が使用
されているので、大きな電流を安定して流すことができ
る。
【0031】更に、適度な平均粒径の粒子を用いること
により、相対向する電極間でのリークが発生しにくく、
限定された変動係数やアスペクト比を有するために、導
電性微粒子を介して電極同士を接触させる際、接触しな
い粒子がほとんど発生せずに電極間でのリーク現象が発
生しにくい。
【0032】また、冷熱サイクルや高温高湿状態に長期
間晒された場合でも、電極との接触面等で酸化が発生し
にくく、著しく接続抵抗値があがったり、信頼生が低く
なったりすることがないために、このような条件下でも
長期に信頼性を保つことができる。
【0033】本発明2は、外表面が金メッキされた導電
性微粒子であって、粒径が、0.2〜1000μmであ
り、アスペクト比が、1.5未満であり、変動係数が5
0%以下であり、外表面から10nmの深さの層中に含
有される金の含有率が、50〜100重量%であること
を特徴とする導電性微粒子である。
【0034】本発明2の導電性微粒子の粒径、アスペク
ト比、変動係数は、本発明1の導電性微粒子と同じであ
る。本発明2の導電性微粒子は、外表面から10nmの
深さの層中に含有される金の含有率が、50〜100重
量%であるところに特徴がある。
【0035】外表面から10nmの深さの層中に含有さ
れる金の含有率は、オージェにより分析することにより
測定することができる。50重量%未満であると、充分
な初期特性と長期信頼性を得ることができない。より好
ましくは、70〜100重量%、更に好ましくは、80
〜100重量%、特に好ましくは、90〜100重量
%、最も好ましくは、95〜100重量%である。上記
含有率は、金メッキをした後の後処理によって不純分を
取り除くことによっても上げることができる。このよう
な処理としては、例えば、プラズマ処理等が挙げられ
る。
【0036】本発明2の導電性微粒子の金メッキの下地
となる無電解メッキ等により設けられる導電層は、メッ
キのし易さ、価格及びマイグレーション等から、ニッケ
ルが好ましく、導電性及び柔軟性を考えた場合は、銅が
好ましい。上記金メッキの方法としては特に限定されな
いが、より均一にメッキをすることができることから置
換メッキ法が好ましい。
【0037】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0038】実施例1 平均粒径6μm、アスペクト比1.03、CV値3%、
10%変形時におけるK値が、400kgf/mm2
あるジビニルベンゼン重合体に無電解メッキにより0.
15μm厚のニッケルを被覆した。その後、強制攪拌と
ともに表面の状態をみながら置換メッキを行い、粒子表
面色の明度及び彩度が低下する前にメッキ処理を終了し
た。JIS Z 8721に準拠した標準色票と比較し
た場合の粒子の明度は、8であり、彩度は、12であ
り、色相は、2.5Yであり、金の厚さは、70nmで
あった。なお、金の厚さは、金の含有量より計算で求め
た。
【0039】ここで、平均粒径、CV値(標準偏差/平
均粒径)、アスペクト比は、粒子300個の電子顕微鏡
観察により得られた値である。K値は、 K=(3/√2)・F・S-3/2・R-1/2 で表され、Fは、20℃、10%圧縮変形における荷重
値(kgf)、Sは圧縮変位(mm)、Rは半径(m
m)である。
【0040】得られた導電性微粒子をエポキシ樹脂及び
アクリル樹脂の混合物をトルエンに溶解させたバインダ
ー溶液に混合し分散させた。ついで、導電性微粒子分散
溶液を離型フィルム上に一定厚みに塗布し、トルエンを
蒸発させ、異方性導電膜を作製した。膜厚は、30μm
であり、導電性微粒子の濃度は、15%であった。ガラ
ス−エポキシ銅張り基板(厚み1.6mm、配線幅60
μm、電極ピッチ100μm)に、得られた異方性導電
膜をはりつけた。この上に、厚み100μmのポリイミ
ドフィルム基板(厚み30μm、配線幅60μm、電極
ピッチ100μm)を重ね合わせ、150℃、2分間加
熱、加圧し、導電接続構造体とした。
【0041】この導電接続構造体の接続抵抗値は、0.
005Ωと充分に低く、隣接する電極間の接続抵抗は、
1×109 以上で線間絶縁性は充分に保たれていた。−
40〜85℃の冷熱サイクルテストを1000回行った
ところ、接続抵抗はほとんど変化していなかった。更
に、この冷熱サイクルテストを5000回まで行った
が、接続抵抗はほとんど変化していなかった。
【0042】また、異方性導電ペースト中の導電性微粒
子の濃度を上げていったが、濃度25重量%まで電極間
のリークは発生しなかった。更に、この導電性微粒子を
加圧下で100℃の熱水に24時間浸漬後同様に試験し
たが、接続抵抗及び絶縁性に変化はなかった。更に、温
度を110℃に上げて浸漬を96時間まで行ったが、接
続抵抗及び絶縁性に変化はなかった。
【0043】実施例2 平均粒径3μm、CV値5%、アスペクト比1.05、
K値450kgf/mm2 のジビニルベンゼン共重合体
を用いたこと以外は実施例1と同様にして置換メッキを
行い、明度7、彩度9、色相10YRで金の厚さ60n
mの粒子を得た。この金メッキ粒子を用いたこと以外は
実施例1と同様にして試験したところ、この導電接続構
造体の接続抵抗値は、0.006Ωと充分に低く、隣接
する電極間の接続抵抗は、1×109 以上で線間絶縁性
は充分に保たれていた。−40〜85℃の冷熱サイクル
テストを1000回行ったところ、接続抵抗はほとんど
変化していなかった。更に、この冷熱サイクルテストを
5000回まで行ったが、接続抵抗はほとんど変化して
いなかった。また、異方性導電ペースト中の導電性微粒
子の濃度を上げていったが、濃度20重量%まで電極間
のリークは発生しなかった。更に、この導電性微粒子を
加圧下で100℃の熱水に24時間浸漬後同様に試験し
たが、接続抵抗及び絶縁性に変化はなかった。更に、温
度を110℃に上げて浸漬を96時間まで行ったが、接
続抵抗及び絶縁性に変化はなかった。
【0044】実施例3 平均粒径6μm、CV値8%、アスペクト比1.08、
K値400kgf/mm2 のジビニルベンゼン共重合体
に無電解メッキにより0.15μmニッケルを被覆し
た。その後、強制攪拌とともに表面の状態をみながら置
換メッキを行い、若干粒子表面色の明度及び彩度が低下
したが膜厚を確保するために少し長めにメッキ処理を行
った。明度5、彩度6、色相7.5YRで金の厚さ10
0nmの粒子を得た。この金メッキ粒子を用いたこと以
外は実施例1と同様にして試験したところ、この導電接
続構造体の接続抵抗値は、0.01Ωと充分に低く、隣
接する電極間の接続抵抗は、1×109 以上で線間絶縁
性は充分に保たれていた。−40〜85℃の冷熱サイク
ルテストを1000回行ったところ、接続抵抗はほとん
ど変化していなかった。更に、この冷熱サイクルテスト
を5000回まで行ったが、接続抵抗は若干高かったが
実用上問題なかった。また、異方性導電ペースト中の導
電性微粒子の濃度を上げていったが、濃度が20重量%
まで電極間のリークは発生しなかった。更に、この導電
性微粒子を加圧下で100℃の熱水に24時間浸漬後同
様に試験したが、接続抵抗及び絶縁性に変化はなかっ
た。更に、温度を110℃に上げて浸漬を96時間まで
行ったが、接続抵抗及び絶縁性は若干劣っていたものの
実用上問題がなかった。
【0045】実施例4 平均粒径12μm、CV値12%、アスペクト比1.1
2、K値360kgf/mm2 のジビニルベンゼン共重
合体に無電解メッキにより0.1μmニッケルを被覆し
たこと以外は実施例1と同様に置換メッキを行い、明度
5、彩度4、色相5Yで金の厚さ30nmの粒子を得
た。この金メッキ粒子を用いたこと以外は実施例1と同
様にして試験したところ、この導電接続構造体の接続抵
抗値は、0.014Ωと充分に低く、隣接する電極間の
接続抵抗は、1×109 以上で線間絶縁性は充分に保た
れていた。−40〜85℃の冷熱サイクルテストを10
00回行ったところ、接続抵抗はほとんど変化していな
かった。更に、この冷熱サイクルテストを5000回ま
で行ったが、接続抵抗は若干高かったものの、厳しい使
用状況でなければ実用上問題はなかった。また、異方性
導電ペースト中の導電性微粒子の濃度を上げていった
が、濃度が20重量%まで電極間のリークは発生しなか
った。更に、この導電性微粒子を加圧下で100℃の熱
水に24時間浸漬後同様に試験したが、接続抵抗及び絶
縁性に変化はなかった。更に、温度を110℃に上げて
浸漬を96時間まで行ったが、接続抵抗及び絶縁性は若
干劣っていたものの、実用上問題がなかった。
【0046】実施例5 平均粒径6μm、CV値18%、アスペクト比1.2、
K値550kgf/mm2 のベンゾグアナミン系重合体
に無電解メッキにより0.1μmニッケルを被覆したこ
と以外は実施例1と同様に置換メッキを行い、明度4、
彩度3、色相7.5YRで金の厚さ20nmの粒子を得
た。この金メッキ粒子を用いたこと以外は実施例1と同
様にして試験したところ、この導電接続構造体の接続抵
抗値は、0.018Ωと充分に低く、隣接する電極間の
接続抵抗は、1×109 以上で線間絶縁性は充分に保た
れていた。−40〜85℃の冷熱サイクルテストを10
00回行ったところ、接続抵抗はほとんど変化していな
かった。更に、この冷熱サイクルテストを5000回ま
で行ったが、接続抵抗は若干高かったものの、厳しい使
用状況でなければ実用上問題はなかった。また、異方性
導電ペースト中の導電性微粒子の濃度を上げていった
が、濃度が18重量%まで電極間のリークは発生しなか
った。更に、この導電性微粒子を加圧下で100℃の熱
水に24時間浸漬後同様に試験したが、接続抵抗及び絶
縁性に変化はなかった。更に、温度を110℃に上げて
浸漬を96時間まで行ったが、接続抵抗及び絶縁性は若
干劣っていたものの厳しい使用状況でなければ実用上問
題はなかった。
【0047】比較例1 強制攪拌をほとんど行わずに表面の状態をみないで置換
メッキを最終まで行ったこと以外は実施例3と同様にし
た。明度3、彩度3、色相7.5YRで金の厚さ100
nmの粒子を得た。置換メッキ後の明度及び彩度の低下
は、置換メッキの際に溶出したニッケルが戻ったためと
思われた。この金メッキ粒子を用いたこと以外は実施例
1と同様にして試験したところ、この導電接続構造体の
接続抵抗値は、0.025Ωと劣っていた。隣接する電
極間の接続抵抗は、1×109 以上で線間絶縁性は充分
に保たれていた。−40〜85℃の冷熱サイクルテスト
を1000回行ったところ、接続抵抗の上昇がみられ
た。異方性導電ペースト中の導電性微粒子の濃度を上げ
ていったが、濃度20重量%まで電極間のリークは発生
しなかった。更に、この導電性微粒子を加圧下で100
℃の熱水に24時間浸漬後同様に試験したところ、接続
抵抗及び絶縁性の低下が観察された。
【0048】比較例2 強制攪拌をほとんど行わずに表面の状態をみながら置換
メッキを行い粒子表面の明度及び彩度が上昇する前に置
換メッキを終了したこと以外は実施例4と同様にした。
明度3、彩度2、色相7.5YRで金の厚さ10nmの
粒子を得た。置換メッキ後の明度及び彩度の低下は、置
換メッキの際に溶出したニッケルが戻ったためと思われ
た。この金メッキ粒子を用いたこと以外は実施例1と同
様にして試験したところ、この導電接続構造体の接続抵
抗値は、0.04Ωと劣っていた。隣接する電極間の接
続抵抗は、1×109 以上で線間絶縁性は充分に保たれ
ていた。−40〜85℃の冷熱サイクルテストを100
0回行ったところ、接続抵抗の大幅な上昇がみられた。
異方性導電ペースト中の導電性微粒子の濃度を上げてい
ったが、濃度20重量%まで電極間のリークは発生しな
かった。更に、この導電性微粒子を加圧下で100℃の
熱水に24時間浸漬後同様に試験したところ、接続抵抗
及び絶縁性の低下が観察された。
【0049】比較例3 強制攪拌をほとんど行わずに表面の状態をみながら置換
メッキを行い粒子表面の明度及び彩度が上昇する前に置
換メッキを終了したこと以外は実施例5と同様にした。
明度2、彩度2、色相10YRで金の厚さ10nmの粒
子を得た。置換メッキ後の明度及び彩度の低下は、置換
メッキの際に溶出したニッケルが戻ったためと思われ
た。この金メッキ粒子を用いたこと以外は実施例1と同
様にして試験したところ、この導電接続構造体の接続抵
抗値は、0.05Ωと劣っていた。隣接する電極間の接
続抵抗は、1×109 以上で線間絶縁性は充分に保たれ
ていた。−40〜85℃の冷熱サイクルテストを100
0回行ったところ、接続抵抗の大幅な上昇がみられた。
異方性導電ペースト中の導電性微粒子の濃度を上げてい
ったが、濃度18重量%まで電極間のリークは発生しな
かった。更に、この導電性微粒子を加圧下で100℃の
熱水に24時間浸漬後同様に試験したところ、接続抵抗
及び絶縁性の大幅な低下が観察された。
【0050】比較例4 平均粒径1100μm、CV値8%、アスペクト比1.
08、K値340kgf/mm2 のジビニルベンゼン共
重合体に無電解メッキにより0.2μmニッケルを被覆
し、その後強制攪拌とともに表面の状態をみながら置換
メッキを行い、若干粒子表面色の明度及び彩度が低下し
たが膜厚を確保するために少し長めにメッキ処理を行っ
たこと以外は実施例1と同様に置換メッキを行い、明度
5、彩度6、色相7.5YRで金の厚さ100nmの粒
子を得た。この金メッキ粒子を用いたこと以外は実施例
3と同様にして試験したところ、この導電接続構造体は
電極ピッチを500μmにしても微細電極に対応でき
ず、ショートが発生した。
【0051】比較例5 平均粒径6μm、CV値55%、アスペクト比2、K値
400kgf/mm2のジビニルベンゼン共重合体に無
電解メッキにより0.15μmニッケルを被覆し、その
後強制攪拌とともに表面の状態をみながら置換メッキを
行い、若干粒子表面色の明度及び彩度が低下したが膜厚
を確保するために少し長めにメッキ処理を行ったこと以
外は実施例1と同様に置換メッキを行い、明度5、彩度
6、色相7.5YRで金の厚さ100nmの粒子を得
た。この金メッキ粒子を用いたこと以外は実施例3と同
様にして試験したところ、この導電接続構造体の接続抵
抗値は、0.04Ωと劣っていた。隣接する電極間の接
続抵抗は、1×109 以下で線間絶縁性が充分に保たれ
ておらず、一部ショートが観察された。
【0052】比較例6 平均粒径0.1μm、CV値20%未満、アスペクト比
1.2未満のジビニルベンゼン共重合体に無電解メッキ
により0.05μmニッケルを被覆し、その後強制攪拌
とともに表面の状態をみながら置換メッキを行い、若干
粒子表面色の明度及び彩度が低下したが膜厚を確保する
ために少し長めにメッキ処理を行ったこと以外は実施例
1と同様に置換メッキを行い、明度5、彩度6、色相
7.5YRで金の厚さ40nmの粒子を得た。この金メ
ッキ粒子を用いたこと以外は実施例3と同様にして試験
したところ、この導電接続構造体は一部で接続不良が発
生した。
【0053】実施例6 平均粒径6μm、アスペクト比1.03、CV値3%、
10%変形時におけるK値が、400kgf/mm2
あるジビニルベンゼン重合体に無電解メッキにより0.
15μm厚のニッケルを被覆した。その後、強制攪拌と
ともに表面の状態をみながら置換メッキを行い、粒子表
面色の明度及び彩度が低下する前にメッキ処理を終了し
た。その後、この金メッキ粒子にプラズマ処理を行った
ところ、金メッキの厚さ70nmで、外表面から10n
m中の金メッキ層の金含有率は95重量%以上の粒子が
得られた。ここで、平均粒径、CV値、アスペクト比
は、粒子300個の電子顕微鏡観察により得られた値で
ある。また、外表面から10nm中の金メッキ層の金含
有率は、オージェ分析法により求めた。
【0054】得られた導電性微粒子を、エポキシ樹脂及
びアクリル樹脂の混合物をトルエンに溶解させたバイン
ダー溶液に混合し分散させた。ついで、導電性微粒子分
散溶液を離型フィルム上に一定厚みに塗布し、トルエン
を蒸発させ、異方性導電膜を作製した。膜厚は、30μ
mであり、導電性微粒子の濃度は、15%であった。ガ
ラス−エポキシ銅張り基板(厚み1.6mm、配線幅6
0μm、電極ピッチ100μm)に、得られた異方性導
電膜をはりつけた。この上に、厚み100μmのポリイ
ミドフィルム基板(厚み30μm、配線幅60μm、電
極ピッチ100μm)を重ね合わせ、150℃、2分間
加熱、加圧し、導電接続構造体とした。
【0055】この導電接続構造体の接続抵抗値は、0.
003Ωと充分に低く、隣接する電極間の接続抵抗は、
1×109 以上で線間絶縁性は充分に保たれていた。−
40〜85℃の冷熱サイクルテストを1000回行った
ところ、接続抵抗はほとんど変化していなかった。更
に、この冷熱サイクルテストを5000回まで行った
が、接続抵抗はほとんど変化していなかった。
【0056】また、異方性導電ペースト中の導電性微粒
子の濃度を上げていったが、濃度25重量%まで電極間
のリークは発生しなかった。更に、この導電性微粒子を
加圧下で100℃の熱水に24時間浸漬後同様に試験し
たが、接続抵抗及び絶縁性に変化はなかった。更に、温
度を110℃に上げて浸漬を96時間まで行ったが、接
続抵抗及び絶縁性に変化はなかった。
【0057】実施例7 平均粒径3μm、CV値5%、アスペクト比1.05、
K値450kgf/mm2 であるジビニルベンゼン重合
体を用いたこと以外は実施例6と同様にして置換メッキ
を行い、金の厚さ60nm、外表面から10nm中の金
メッキ層の金含有率が90重量%の粒子を得た。得られ
た粒子を用いて実施例6と同様に試験したところ、この
導電接続構造体の接続抵抗値は、0.006Ωと充分に
低く、隣接する電極間の接続抵抗は、1×109 以上で
線間絶縁性は充分に保たれていた。−40〜85℃の冷
熱サイクルテストを1000回行ったところ、接続抵抗
はほとんど変化していなかった。更に、この冷熱サイク
ルテストを5000回まで行ったが、接続抵抗はほとん
ど変化していなかった。
【0058】また、異方性導電ペースト中の導電性微粒
子の濃度を上げていったが、濃度が20重量%まで電極
間のリークは発生しなかった。更に、この導電性微粒子
を加圧下で100℃の熱水に24時間浸漬後同様に試験
したが、接続抵抗及び絶縁性に変化はなかった。更に、
温度を110℃に上げて浸漬を96時間まで行ったが、
接続抵抗及び絶縁性に変化はなかった。
【0059】実施例8 平均粒径6μm、CV値6%、アスペクト比1.08、
K値400kgf/mm2 であるジビニルベンゼン重合
体に無電解メッキにより0.15μmニッケルを被覆
し、その後、強制攪拌とともに表面の状態をみながら置
換メッキを行い若干粒子表面色の明度及び彩度が低下し
たが少し長めにメッキ処理を行ったところ、金の厚さ1
00nm、外表面から10nm中の金メッキ層の金含有
率が80重量%の粒子を得た。得られた粒子を用いて実
施例6と同様に試験したところ、この導電接続構造体の
接続抵抗値は、0.01Ωと充分に低く、隣接する電極
間の接続抵抗は、1×109 以上で線間絶縁性は充分に
保たれていた。−40〜85℃の冷熱サイクルテストを
1000回行ったところ、接続抵抗はほとんど変化して
いなかった。更に、この冷熱サイクルテストを5000
回まで行ったが、接続抵抗は若干高くなっていたものの
実用上問題はなかった。
【0060】また、異方性導電ペースト中の導電性微粒
子の濃度を上げていったが、濃度20重量%まで電極間
のリークは発生しなかった。更に、この導電性微粒子を
加圧下で100℃の熱水に24時間浸漬後同様に試験し
たが、接続抵抗及び絶縁性に変化はなかった。更に、温
度を110℃に上げて浸漬を96時間まで行ったが、接
続抵抗及び絶縁性が若干劣っていたものの実用上問題は
なかった。
【0061】実施例9 平均粒径12μm、CV値12%、アスペクト比1.1
2、K値360kgf/mm2 であるジビニルベンゼン
重合体に無電解メッキにより0.1μmニッケルを被覆
したこと以外は実施例6と同様にして置換メッキを行
い、金の厚さ30nm、外表面から10nm中の金メッ
キ層の金含有率が70重量%の粒子を得た。得られた粒
子を用いて実施例6と同様に試験したところ、この導電
接続構造体の接続抵抗値は、0.014Ωと低く、隣接
する電極間の接続抵抗は、1×10 9 以上で線間絶縁性
は充分に保たれていた。−40〜85℃の冷熱サイクル
テストを1000回行ったところ、接続抵抗はほとんど
変化していなかった。更に、この冷熱サイクルテストを
5000回まで行ったが、接続抵抗は若干高くなってい
たものの厳しい使用状況でなければ実用上問題はなかっ
た。
【0062】また、異方性導電ペースト中の導電性微粒
子の濃度を上げていったが、濃度20重量%まで電極間
のリークは発生しなかった。更に、この導電性微粒子を
加圧下で100℃の熱水に24時間浸漬後同様に試験し
たが、接続抵抗及び絶縁性に変化はなかった。更に、温
度を110℃に上げて浸漬を96時間まで行ったが、接
続抵抗及び絶縁性が若干劣っていたものの実用上問題は
なかった。
【0063】実施例10 平均粒径6μm、CV値18%、アスペクト比1.2、
K値550kgf/mm2 であるベンゾグアナミン系重
合体に無電解メッキにより0.1μmニッケルを被覆し
たこと以外は実施例6と同様にして置換メッキを行い、
金の厚さ20nm、外表面から10nm中の金メッキ層
の金含有率が60重量%の粒子を得た。得られた粒子を
用いて実施例6と同様に試験したところ、この導電接続
構造体の接続抵抗値は、0.018Ωと低く、隣接する
電極間の接続抵抗は、1×10 9 以上で線間絶縁性は充
分に保たれていた。−40〜85℃の冷熱サイクルテス
トを1000回行ったところ、接続抵抗はほとんど変化
していなかった。更に、この冷熱サイクルテストを50
00回まで行ったが、接続抵抗は若干高くなっていたも
のの厳しい使用状況でなければ実用上問題はなかった。
【0064】また、異方性導電ペースト中の導電性微粒
子の濃度を上げていったが、濃度18重量%まで電極間
のリークは発生しなかった。更に、この導電性微粒子を
加圧下で100℃の熱水に24時間浸漬後同様に試験し
たが、接続抵抗及び絶縁性に変化はなかった。更に、温
度を110℃に上げて浸漬を96時間まで行ったが、接
続抵抗及び絶縁性が若干劣っていたものの実用上問題は
なかった。
【0065】比較例7 強制攪拌をほとんど行わずに表面の状態をみないで置換
メッキを最終まで行ったこと以外は実施例8と同様にし
たところ、金メッキの厚さ100μmで、外表面から1
0nm中の金メッキ層の金含有率が45重量%の粒子を
得た。置換メッキ後の外表面から10nm中の金メッキ
層の金含有率の低下は置換メッキの際に溶出したニッケ
ルが戻ったためと思われた。得られた粒子を用いて実施
例6と同様に試験したところ、この導電接続構造体の接
続抵抗値は、0.025Ωと劣っており、隣接する電極
間の接続抵抗は、1×109 以上で線間絶縁性は充分に
保たれていた。−40〜85℃の冷熱サイクルテストを
1000回行ったところ、接続抵抗の上昇がみられた。
異方性導電ペースト中の導電性微粒子の濃度を上げてい
ったが、濃度20重量%まで電極間のリークは発生しな
かった。更に、この導電性微粒子を加圧下で100℃の
熱水に24時間浸漬後同様に試験したところ、接続抵抗
及び絶縁性の低下が見られた。
【0066】比較例8 強制攪拌をほとんど行わずに表面の状態をみながら置換
メッキを行い粒子表面色の明度及び彩度が上昇する前に
置換メッキを終了したこと以外は実施例9と同様にした
ところ、金メッキの厚さ10μmで、外表面から10n
m中の金メッキ層の金含有率が40重量%の粒子を得
た。得られた粒子を用いて実施例6と同様に試験したと
ころ、この導電接続構造体の接続抵抗値は、0.04Ω
と劣っており、隣接する電極間の接続抵抗は、1×10
9 以上で線間絶縁性は充分に保たれていた。−40〜8
5℃の冷熱サイクルテストを1000回行ったところ、
接続抵抗の大幅な上昇がみられた。異方性導電ペースト
中の導電性微粒子の濃度を上げていったが、濃度20重
量%まで電極間のリークは発生しなかった。更に、この
導電性微粒子を加圧下で100℃の熱水に24時間浸漬
後同様に試験したところ、接続抵抗及び絶縁性の低下が
見られた。
【0067】比較例9 強制攪拌をほとんど行わずに表面の状態をみながら置換
メッキを行い粒子表面色の明度及び彩度が上昇する前に
置換メッキを終了したこと以外は実施例10と同様にし
たところ、金メッキの厚さ10μmで、外表面から10
nm中の金メッキ層の金含有率が30重量%の粒子を得
た。得られた粒子を用いて実施例6と同様に試験したと
ころ、この導電接続構造体の接続抵抗値は、0.05Ω
と劣っており、隣接する電極間の接続抵抗は、1×10
9 以上で線間絶縁性は充分に保たれていた。−40〜8
5℃の冷熱サイクルテストを1000回行ったところ、
接続抵抗の大幅な上昇がみられた。異方性導電ペースト
中の導電性微粒子の濃度を上げていったが、濃度18重
量%まで電極間のリークは発生しなかった。更に、この
導電性微粒子を加圧下で100℃の熱水に24時間浸漬
後同様に試験したところ、接続抵抗及び絶縁性の低下が
見られた。
【0068】比較例10 平均粒径1100μm、CV値8%、アスペクト比1.
08、K値340kgf/mm2 であるジビニルベンゼ
ン重合体に無電解メッキにより0.2μmニッケルを被
覆したこと以外は実施例6と同様にして置換メッキを行
い、その後強制攪拌とともに表面の状態をみながら置換
メッキを行い若干粒子表面色の明度及び彩度が低下した
が少し長めにメッキ処理を行ったところ、金の厚さ10
0nm、外表面から10nm中の金メッキ層の金含有率
が80重量%の粒子を得た。得られた粒子を用いて実施
例8と同様に試験しようとしたところ、この導電接続構
造体では電極ピッチを500μmにしても微細電極に対
応できずショートが発生した。
【0069】比較例11 平均粒径6μm、CV値55%、アスペクト比2、K値
400kgf/mm2であるジビニルベンゼン重合体に
無電解メッキにより0.15μmニッケルを被覆したこ
と以外は実施例8と同様にして置換メッキを行い、その
後強制攪拌とともに表面の状態をみながら置換メッキを
行い若干粒子表面色の明度及び彩度が低下したが少し長
めにメッキ処理を行ったところ、金の厚さ100nm、
外表面から10nm中の金メッキ層の金含有率が80重
量%の粒子を得た。得られた粒子を用いて実施例8と同
様に試験したところ、この導電接続構造体の接続抵抗値
は、0.04Ωと劣っており、隣接する電極間の接続抵
抗は、1×109 以下で線間絶縁性は充分に保たれてお
らず、一部ショートが観察された。
【0070】比較例12 平均粒径0.1μm、CV値20%未満、アスペクト比
1.2未満であるジビニルベンゼン重合体に無電解メッ
キにより0.05μmニッケルを被覆したこと以外は実
施例6と同様にして置換メッキを行い、その後強制攪拌
とともに表面の状態をみながら置換メッキを行い、金の
厚さ100nm、外表面から10nm中の金メッキ層の
金含有率が80重量%の粒子を得た。得られた粒子を用
いて実施例8と同様に試験しようとしたところ、この導
電接続構造体は、一部で接続不良が発生した。
【0071】
【発明の効果】本発明の導電性微粒子は、上述の構成よ
りなるので、接続時の電流容量が大きく、接続信頼性が
高く、リーク現象がみられない異方性導電接着剤、及び
導電接続構造体を得ることができる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外表面が金メッキされた導電性微粒子で
    あって、粒径が、0.2〜1000μmであり、アスペ
    クト比が、1.5未満であり、変動係数が50%以下で
    あり、粒子の明度が、4以上であり、彩度が、3以上で
    あることを特徴とする導電性微粒子。
  2. 【請求項2】 金メッキされた粒子の粒径が1〜25μ
    m、変動係数が15%以下、アスペクト比が1.1未満
    であり、粒子の色相がYR又はY、彩度が5以上である
    ことを特徴とする請求項1記載の導電性微粒子。
  3. 【請求項3】 金メッキされた粒子の粒径が2〜10μ
    m、変動係数が7%以下、アスペクト比が1.06未満
    であり、粒子の明度が6以上、彩度が7以上で、基材粒
    子のK値が200〜5000kgf/mm2 であること
    を特徴とする請求項1又は2記載の導電性微粒子。
  4. 【請求項4】 外表面が金メッキされた導電性微粒子で
    あって、粒径が、0.2〜1000μmであり、アスペ
    クト比が、1.5未満であり、変動係数が50%以下で
    あり、外表面から10nmの深さの層中に含有される金
    の含有率が、50〜100重量%であることを特徴とす
    る導電性微粒子。
  5. 【請求項5】 金メッキされた粒子の粒径が1〜25μ
    m、変動係数が15%以下、アスペクト比が1.1未満
    であり、外表面から10nm中の金メッキ層の金含有率
    が80重量%以上であることを特徴とする請求項4記載
    の導電性微粒子。
  6. 【請求項6】 プラズマ処理により外表面から10nm
    中の金メッキ層の金含有率が95重量%以上とされたこ
    とを特徴とする請求項4又は5記載の導電性微粒子。
  7. 【請求項7】 請求項1、2、3、4、5又は6記載の
    導電性微粒子を含有することを特徴とする異方性導電接
    着剤。
  8. 【請求項8】 請求項1、2、3、4、5又は6記載の
    導電性微粒子、あるいは、請求項7記載の異方性導電接
    着剤により接続されていることを特徴とする導電接続構
    造体。
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