JPH11328739A - 光記録媒体 - Google Patents
光記録媒体Info
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- JPH11328739A JPH11328739A JP10127206A JP12720698A JPH11328739A JP H11328739 A JPH11328739 A JP H11328739A JP 10127206 A JP10127206 A JP 10127206A JP 12720698 A JP12720698 A JP 12720698A JP H11328739 A JPH11328739 A JP H11328739A
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- JP
- Japan
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- groove
- recording
- pit
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 大容量の光記憶媒体、特に光磁気記録媒体を
提供する。 【解決する手段】 基板側からレーザー光を照射して記
録または再生を行う光記録媒体であって、同心円状また
はスパイラル状のトラッキング用ランドと、記録領域と
して設けられたグルーブを有し、グルーブ深さDg、グ
ルーブ幅Wgが以下の関係を満たすことを特徴とする光
記録媒体。 Wg/φ≧0.454 Wg/φ≧2.38Dg/(λ/n)+0.068 Wg/φ≦1.20Dg/(λ/n)+0.363 Wg/φ≦―1.53Dg/(λ/n)+0.797 Dg/(λ/n)≧0.125 Wg/φ≦0.539 Wg/φ≦2.76Dg/(λ/n)+0.148 (ただし、λは再生光の波長(空気中)を、nは基板の
屈折率を、φは再生光のスポット径を示す。)
提供する。 【解決する手段】 基板側からレーザー光を照射して記
録または再生を行う光記録媒体であって、同心円状また
はスパイラル状のトラッキング用ランドと、記録領域と
して設けられたグルーブを有し、グルーブ深さDg、グ
ルーブ幅Wgが以下の関係を満たすことを特徴とする光
記録媒体。 Wg/φ≧0.454 Wg/φ≧2.38Dg/(λ/n)+0.068 Wg/φ≦1.20Dg/(λ/n)+0.363 Wg/φ≦―1.53Dg/(λ/n)+0.797 Dg/(λ/n)≧0.125 Wg/φ≦0.539 Wg/φ≦2.76Dg/(λ/n)+0.148 (ただし、λは再生光の波長(空気中)を、nは基板の
屈折率を、φは再生光のスポット径を示す。)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光記録媒体(光ディ
スク)に存し、特に良好な記録再生信号品質を示す高密
度光記録媒体に存する。
スク)に存し、特に良好な記録再生信号品質を示す高密
度光記録媒体に存する。
【0002】
【従来の技術】大容量記録媒体として、書換え可能な光
磁気記録媒体(ディスク)や読み出し専用光ディスク等
を含む光記録媒体が広範囲に利用されるようになってい
る。例えば光磁気ディスクには、ユーザー記録領域全面
がユーザが自らデータを記録する書き換え可能な光磁気
記録再生領域となっている書き換え型ディスク、ユーザ
ー記録領域全面がディスク制作者により読み出し専用の
データがピットの長短に基づいて予め記録されたROM
領域となっているROMディスク、ユーザー記録領域に
光磁気記録再生領域とROM領域の両方を備えるパーシ
ャルROMディスク等がある。このような光磁気ディス
クでは、一般に、トラッキング制御のための環状グルー
ブ(光学溝)が形成され、このグルーブ位置に従ってヘ
ッドの位置制御が行われる。
磁気記録媒体(ディスク)や読み出し専用光ディスク等
を含む光記録媒体が広範囲に利用されるようになってい
る。例えば光磁気ディスクには、ユーザー記録領域全面
がユーザが自らデータを記録する書き換え可能な光磁気
記録再生領域となっている書き換え型ディスク、ユーザ
ー記録領域全面がディスク制作者により読み出し専用の
データがピットの長短に基づいて予め記録されたROM
領域となっているROMディスク、ユーザー記録領域に
光磁気記録再生領域とROM領域の両方を備えるパーシ
ャルROMディスク等がある。このような光磁気ディス
クでは、一般に、トラッキング制御のための環状グルー
ブ(光学溝)が形成され、このグルーブ位置に従ってヘ
ッドの位置制御が行われる。
【0003】光磁気媒体は、これらのピットやグルーブ
が精密に形成された光磁気媒体用原盤を用いて射出成形
を行うことにより、これらのピットやグルーブが忠実に
転写された基板を作製し、その基板の上に記録膜、反射
膜、保護膜等を成膜することにより作製される。ところ
で、4倍密度の光ディスクの規格を定めたISO/IE
C14517(InternationalStand
ardOrganization/Internati
onalElectrotechnicalCommi
ssion14517)など最近の光ディスク規格の一
部においては、記録容量を増大させるため、以下のよう
な高記録密度化や記録方式が採用されている。
が精密に形成された光磁気媒体用原盤を用いて射出成形
を行うことにより、これらのピットやグルーブが忠実に
転写された基板を作製し、その基板の上に記録膜、反射
膜、保護膜等を成膜することにより作製される。ところ
で、4倍密度の光ディスクの規格を定めたISO/IE
C14517(InternationalStand
ardOrganization/Internati
onalElectrotechnicalCommi
ssion14517)など最近の光ディスク規格の一
部においては、記録容量を増大させるため、以下のよう
な高記録密度化や記録方式が採用されている。
【0004】記録再生に用いるレーザー光の波長を短く
したり対物レンズの開口数を上げたりすることで記録面
上に集光される光スポットの径を小さくし、良好な記録
再生信号品質を損なうことなく、グルーブのピッチを縮
め、記録マークや記録ピットを小さくするが可能とな
り、これにより面記録密度を増やしている。記録方式と
しては、MCAV(ModifiedConstant
AngularVelocity)方式、すなわち、記
録領域をディスクの半径方向のゾーンに分割し、トラッ
クの円周方向を区切るセクターの数を内周から外周に渡
って増やす方式が主流になっている。MCAV方式は外
周においても線記録密度を高く保てるため記録容量の増
加に効果的である。
したり対物レンズの開口数を上げたりすることで記録面
上に集光される光スポットの径を小さくし、良好な記録
再生信号品質を損なうことなく、グルーブのピッチを縮
め、記録マークや記録ピットを小さくするが可能とな
り、これにより面記録密度を増やしている。記録方式と
しては、MCAV(ModifiedConstant
AngularVelocity)方式、すなわち、記
録領域をディスクの半径方向のゾーンに分割し、トラッ
クの円周方向を区切るセクターの数を内周から外周に渡
って増やす方式が主流になっている。MCAV方式は外
周においても線記録密度を高く保てるため記録容量の増
加に効果的である。
【0005】また、マーク位置記録方式からマークエッ
ジ記録方式への変調方式の変更も行われている。マーク
位置記録方式とは、光記録媒体に記録される0と1で表
現された情報ビット列を、例えば1に対応してピットま
たはマークを形成する変調方式であり、マークエッジ記
録方式とは、光記録媒体に記録される0と1で表現され
た情報ビット列を、例えば1をピットまたはマークの前
縁と後縁に対応させる変調方式である。マーク位置記録
方式からマークエッジ記録方式へ変更し、符号変換方式
もそれぞれの方式に適したものに変えることにより記録
密度は約1.5倍大きくすることが可能である。
ジ記録方式への変調方式の変更も行われている。マーク
位置記録方式とは、光記録媒体に記録される0と1で表
現された情報ビット列を、例えば1に対応してピットま
たはマークを形成する変調方式であり、マークエッジ記
録方式とは、光記録媒体に記録される0と1で表現され
た情報ビット列を、例えば1をピットまたはマークの前
縁と後縁に対応させる変調方式である。マーク位置記録
方式からマークエッジ記録方式へ変更し、符号変換方式
もそれぞれの方式に適したものに変えることにより記録
密度は約1.5倍大きくすることが可能である。
【0006】例として、直径130mmの光ディスクに
おけるISO/IEC13549規格(容量1.3G
B)とISO/IEC14517(容量2.6GB)と
を比較すると以下のようになる。ISO/IEC135
49規格は、記録再生レーザースポット径1.42μ
m、トラックピッチ1.39μm、MCAV方式、
(2,7)変調のマーク位置記録記録方式で、回転数1
800rpmで半径30mmの単位チャンネルビットの
周波数は13.2MHzである。
おけるISO/IEC13549規格(容量1.3G
B)とISO/IEC14517(容量2.6GB)と
を比較すると以下のようになる。ISO/IEC135
49規格は、記録再生レーザースポット径1.42μ
m、トラックピッチ1.39μm、MCAV方式、
(2,7)変調のマーク位置記録記録方式で、回転数1
800rpmで半径30mmの単位チャンネルビットの
周波数は13.2MHzである。
【0007】一方、ISO/IEC14517規格は、
記録再生レーザースポット径1.24μm、トラックピ
ッチ1.15μm、MCAV方式、(1,7)変調のマ
ークエッジ記録記録方式で、回転数3000rpmで半
径30mmの単位チャンネルビットの周波数は27.9
MHzである。これらの変更により2倍の容量を達成し
ている。
記録再生レーザースポット径1.24μm、トラックピ
ッチ1.15μm、MCAV方式、(1,7)変調のマ
ークエッジ記録記録方式で、回転数3000rpmで半
径30mmの単位チャンネルビットの周波数は27.9
MHzである。これらの変更により2倍の容量を達成し
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】光磁気ディスク、RO
MディスクおよびパーシャルROMディスク等、各方式
の光ディスク媒体について、相互に異なるドライブ装置
間での互換性を確保するため、それらの光ディスクから
得られるグルーブ再生信号やピット再生信号について、
その特性が前述のISO規格において規定されている。
グルーブ再生信号は一般的にトラッキング制御等に使用
され、前述のISO規格では再生用光スポットがトラッ
クを横断したときのクロストラック信号、プッシュプル
信号、ディバイディト゛・プッシュプル信号等の振幅が規
定されている。また、ピット再生信号は基板に予め形成
された情報の再生に利用され、前述のISO規格ではセ
クターマーク信号振幅、最密ピット信号振幅に当たるV
FO(Variable Frequency Osc
illator)信号振幅、最密ピット信号振幅と最粗
ピット信号振幅の比である分解能等が規定されている。
安定にトラッキングを行い、データを記録再生するに
は、これらの信号振幅が規格で定められた値の範囲に常
に入っていることが要求され、グルーブやピットの形状
は、これらの信号振幅を大きく変動させる最も重要なフ
ァクターである。
MディスクおよびパーシャルROMディスク等、各方式
の光ディスク媒体について、相互に異なるドライブ装置
間での互換性を確保するため、それらの光ディスクから
得られるグルーブ再生信号やピット再生信号について、
その特性が前述のISO規格において規定されている。
グルーブ再生信号は一般的にトラッキング制御等に使用
され、前述のISO規格では再生用光スポットがトラッ
クを横断したときのクロストラック信号、プッシュプル
信号、ディバイディト゛・プッシュプル信号等の振幅が規
定されている。また、ピット再生信号は基板に予め形成
された情報の再生に利用され、前述のISO規格ではセ
クターマーク信号振幅、最密ピット信号振幅に当たるV
FO(Variable Frequency Osc
illator)信号振幅、最密ピット信号振幅と最粗
ピット信号振幅の比である分解能等が規定されている。
安定にトラッキングを行い、データを記録再生するに
は、これらの信号振幅が規格で定められた値の範囲に常
に入っていることが要求され、グルーブやピットの形状
は、これらの信号振幅を大きく変動させる最も重要なフ
ァクターである。
【0009】例えば、光スポットがトラックを横断した
ときのディバイディッド・プッシュプル信号の振幅が十
分大きいと、光スポットと記録トラックの中心との位置
ずれによるディバイディッド・プッシュプル信号のレベ
ル変動が大きくなるためトラックずれの精密な検出が容
易となり、正確にトラッキングし易くなる。このディバ
イディッド・プッシュプル信号振幅はグルーブの深さと
幅に大きく依存する。これらの信号に要求される特性は
基本的に記録密度によらず一定である。高密度光ディス
クの記録再生装置は、一般に、数世代前までの、より低
密度の光ディスクの再生機能を備える場合が多いため、
記録密度によらず同程度の信号特性が得られることは非
常に重要なことである。しかしながら、高密度化するに
つれ、グルーブおよびピットから十分な信号を得ること
は困難になる。例えば、トラックピッチを小さくすると
以下のような問題点が生じる。トラックピッチの狭小化
に伴ってグルーブ幅も狭くするのであれば、プッシュプ
ル信号振幅が十分得られず、トラッキングが不安定にな
りやすい。
ときのディバイディッド・プッシュプル信号の振幅が十
分大きいと、光スポットと記録トラックの中心との位置
ずれによるディバイディッド・プッシュプル信号のレベ
ル変動が大きくなるためトラックずれの精密な検出が容
易となり、正確にトラッキングし易くなる。このディバ
イディッド・プッシュプル信号振幅はグルーブの深さと
幅に大きく依存する。これらの信号に要求される特性は
基本的に記録密度によらず一定である。高密度光ディス
クの記録再生装置は、一般に、数世代前までの、より低
密度の光ディスクの再生機能を備える場合が多いため、
記録密度によらず同程度の信号特性が得られることは非
常に重要なことである。しかしながら、高密度化するに
つれ、グルーブおよびピットから十分な信号を得ること
は困難になる。例えば、トラックピッチを小さくすると
以下のような問題点が生じる。トラックピッチの狭小化
に伴ってグルーブ幅も狭くするのであれば、プッシュプ
ル信号振幅が十分得られず、トラッキングが不安定にな
りやすい。
【0010】一方、グルーブ幅を狭くしないならば、ラ
ンド幅が狭くなり、ランド上のピット幅も狭くせざるを
得ず、ピット再生信号振幅が十分に得られなくなる。こ
のため、再生光スポット径に対して光学分解能が低下す
るため信号品質は劣化してしまうのである。また、高密
度化に伴って再生光波長を短波長化した場合も、それに
応じたグルーブ、ピット形状の設定が必要になる。
ンド幅が狭くなり、ランド上のピット幅も狭くせざるを
得ず、ピット再生信号振幅が十分に得られなくなる。こ
のため、再生光スポット径に対して光学分解能が低下す
るため信号品質は劣化してしまうのである。また、高密
度化に伴って再生光波長を短波長化した場合も、それに
応じたグルーブ、ピット形状の設定が必要になる。
【0011】さらに、8倍密度(8×)の光ディスクの
規格を定めたISO/IECFCD15286(Int
ernationalStandardOrganiz
ation/InternationalElectr
otechnicalFinal Commissio
nCommittee Draft15286)におい
ては、さらに記録容量を増大させるため、従来のランド
上にデータを記録するランド記録方式に代わってグルー
ブ内にデータを記録するグルーブ記録方式が初めて採用
されている。グルーブ記録方式の場合、グルーブ幅が狭
いと記録されたデータ品質を表すキャリア/ノイズ比
(C/N、CNR)が低いが、グルーブ幅を広げていく
とC/Nが向上し、トラックピッチが狭い場合、同じト
ラックピッチのランド記録方式と比べて良いCNRが得
られる。これは以下に示すような理由によると考えられ
る。一般に、光ディスクの原盤作製プロセスにおいて
は、ポジ型フォトレジストを用いてグルーブ部を露光し
現像することによって露光部を溶解除去する。このた
め、ある限界幅以下のグルーブを安定して形成すること
は困難であるため、結果として残されたランドの幅は
(トラックピッチ−限界グルーブ幅)以上にはできな
い。一方、グルーブは、集光した光ビームを高速にウォ
ブルしながら露光したり、複数の集光した光ビームをト
ラック方向に並べて露光する等して任意の幅で形成でき
るため、ランドよりも広い平坦なグルーブを形成でき
る。したがって、グルーブ記録方式の方がランド記録方
式よりも記録トラックを広くすることが可能であり、そ
こに記録されるデータのマーク幅も大きくすることがで
き、これによって大きな再生信号振幅を得ることができ
る。
規格を定めたISO/IECFCD15286(Int
ernationalStandardOrganiz
ation/InternationalElectr
otechnicalFinal Commissio
nCommittee Draft15286)におい
ては、さらに記録容量を増大させるため、従来のランド
上にデータを記録するランド記録方式に代わってグルー
ブ内にデータを記録するグルーブ記録方式が初めて採用
されている。グルーブ記録方式の場合、グルーブ幅が狭
いと記録されたデータ品質を表すキャリア/ノイズ比
(C/N、CNR)が低いが、グルーブ幅を広げていく
とC/Nが向上し、トラックピッチが狭い場合、同じト
ラックピッチのランド記録方式と比べて良いCNRが得
られる。これは以下に示すような理由によると考えられ
る。一般に、光ディスクの原盤作製プロセスにおいて
は、ポジ型フォトレジストを用いてグルーブ部を露光し
現像することによって露光部を溶解除去する。このた
め、ある限界幅以下のグルーブを安定して形成すること
は困難であるため、結果として残されたランドの幅は
(トラックピッチ−限界グルーブ幅)以上にはできな
い。一方、グルーブは、集光した光ビームを高速にウォ
ブルしながら露光したり、複数の集光した光ビームをト
ラック方向に並べて露光する等して任意の幅で形成でき
るため、ランドよりも広い平坦なグルーブを形成でき
る。したがって、グルーブ記録方式の方がランド記録方
式よりも記録トラックを広くすることが可能であり、そ
こに記録されるデータのマーク幅も大きくすることがで
き、これによって大きな再生信号振幅を得ることができ
る。
【0012】さらに、ノイズの原因となる平坦でない部
分、すなわち、ランド記録方式の場合のグルーブと、グ
ルーブ記録方式の場合のランドの占める幅を比べると、
グルーブ記録の方が小さくなるため、ノイズもグルーブ
記録の方がランド記録よいも小さくできる。8×の光デ
ィスクにおけるグルーブ記録は、幅広グルーブを用いる
点で従来使用されていたグルーブ記録と大きく異なる。
このように、グルーブ記録の場合は、溝信号だけではな
く、記録されるデータ品質もグルーブ形状に依存するこ
とになり、グルーブ形状の設定は従来にも増して重要に
なる。
分、すなわち、ランド記録方式の場合のグルーブと、グ
ルーブ記録方式の場合のランドの占める幅を比べると、
グルーブ記録の方が小さくなるため、ノイズもグルーブ
記録の方がランド記録よいも小さくできる。8×の光デ
ィスクにおけるグルーブ記録は、幅広グルーブを用いる
点で従来使用されていたグルーブ記録と大きく異なる。
このように、グルーブ記録の場合は、溝信号だけではな
く、記録されるデータ品質もグルーブ形状に依存するこ
とになり、グルーブ形状の設定は従来にも増して重要に
なる。
【0013】一方、ピットは、トラックピッチを狭めて
も良好な信号特性が得られるように、グルーブを中断し
た鏡面部に記録する形となっている。したがって、ピッ
トにはグルーブは影響を及ぼさない。しかしながら、一
般に、グルーブ記録方式の光ディスクの原盤作製プロセ
スにおいては、グルーブ部のフォトレジストは完全に除
去されるため、同様にフォトレジストが完全に除去され
るピット部とほぼ同じ深さとなる。したがって、グルー
ブ深さはピットの信号特性にも影響を与えることとな
る。
も良好な信号特性が得られるように、グルーブを中断し
た鏡面部に記録する形となっている。したがって、ピッ
トにはグルーブは影響を及ぼさない。しかしながら、一
般に、グルーブ記録方式の光ディスクの原盤作製プロセ
スにおいては、グルーブ部のフォトレジストは完全に除
去されるため、同様にフォトレジストが完全に除去され
るピット部とほぼ同じ深さとなる。したがって、グルー
ブ深さはピットの信号特性にも影響を与えることとな
る。
【0014】以上述べた通り、グルーブ記録はトラック
ピッチを狭めた場合有利になるが、特に、ランド記録に
おけるランド幅を0.5μm以上確保することが難し
い、トラックピッチを0.9μm以下とした光ディスク
に有利である。本発明は、特に上述したようなグルーブ
記録方式によって記憶容量を増加させた高密度媒体にお
いて、良好なトラッキング特性と再生信号品質を有する
光記録媒体を提供する。
ピッチを狭めた場合有利になるが、特に、ランド記録に
おけるランド幅を0.5μm以上確保することが難し
い、トラックピッチを0.9μm以下とした光ディスク
に有利である。本発明は、特に上述したようなグルーブ
記録方式によって記憶容量を増加させた高密度媒体にお
いて、良好なトラッキング特性と再生信号品質を有する
光記録媒体を提供する。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らは種々検討の
結果、グルーブ深さ、幅、および、グルーブ形状を再生
光波長、基板の屈折率、再生光のスポット径との関係に
おいて特定の値とすることで、上述のような問題を解決
しうることを見いだし、本発明を完成させた。本発明の
第1の要旨は、基板側からレーザー光を照射して記録ま
たは再生を行う光記録媒体であって、同心円状またはス
パイラル状のトラッキング用ランドと、記録領域として
設けられたグルーブを有し、グルーブ深さDg、グルー
ブ幅Wgが
結果、グルーブ深さ、幅、および、グルーブ形状を再生
光波長、基板の屈折率、再生光のスポット径との関係に
おいて特定の値とすることで、上述のような問題を解決
しうることを見いだし、本発明を完成させた。本発明の
第1の要旨は、基板側からレーザー光を照射して記録ま
たは再生を行う光記録媒体であって、同心円状またはス
パイラル状のトラッキング用ランドと、記録領域として
設けられたグルーブを有し、グルーブ深さDg、グルー
ブ幅Wgが
【0016】
【数4】 Wg/φ≧0.454 Wg/φ≧2.38Dg/(λ/n)+0.068 Wg/φ≦1.20Dg/(λ/n)+0.363 Wg/φ≦―1.53Dg/(λ/n)+0.797 Dg/(λ/n)≧0.125 Wg/φ≦0.539 Wg/φ≦2.76Dg/(λ/n)+0.148
【0017】(ただし、λは再生光の波長(空気中)
を、nは基板の屈折率を、φは再生光のスポット径を示
す。)を満たすことを特徴とする光記録媒体に存する。
を、nは基板の屈折率を、φは再生光のスポット径を示
す。)を満たすことを特徴とする光記録媒体に存する。
【0018】本発明の第2の要旨は、基板側からレーザ
ー光を照射して記録または再生を行う光記録媒体であっ
て、同心円状またはスパイラル状のトラッキング用ラン
ドと、記録領域として設けられたグルーブを有し、グル
ーブ深さDg、グルーブ幅Wgが
ー光を照射して記録または再生を行う光記録媒体であっ
て、同心円状またはスパイラル状のトラッキング用ラン
ドと、記録領域として設けられたグルーブを有し、グル
ーブ深さDg、グルーブ幅Wgが
【0019】
【数5】 Wg/φ≧0.471 Wg/φ≧2.60Dg/(λ/n)+0.030 Wg/φ≦2.39Dg/(λ/n)+0.165 Wg/φ≦―1.62Dg/(λ/n)+0.784 Wg/φ≦0.513
【0020】(ただしλ、n、及びφは前述の定義と同
じ。)を満たすことを特徴とする光記録媒体に存する。
じ。)を満たすことを特徴とする光記録媒体に存する。
【0021】本発明の第3の要旨は、基板側からレーザ
ー光を照射して記録または再生を行う光記録媒体であっ
て、同心円状またはスパイラル状のトラッキング用ラン
ドと、記録領域として設けられたグルーブを有し、グル
ーブ深さDg、グルーブ幅Wgが
ー光を照射して記録または再生を行う光記録媒体であっ
て、同心円状またはスパイラル状のトラッキング用ラン
ドと、記録領域として設けられたグルーブを有し、グル
ーブ深さDg、グルーブ幅Wgが
【0022】
【数6】 Wg/φ≧5.00Dg/(λ/n)−0.380 Wg/φ≦―0.763Dg/(λ/n)+0.605 Wg/φ≦0.482 Wg/φ≦1.80Dg/(λ/n)+0.213 Wg/φ≧0.454
【0023】(ただしλ、n、及びφは前述の定義と同
じ。)を満たすことを特徴とする光記録媒体に存する。
じ。)を満たすことを特徴とする光記録媒体に存する。
【0024】又、さらなる本発明の要旨としては、上述
した光記録媒体において、グルーブの中心の延長線上
に、マークエッジ記録方式で2値情報をあらわすピット
列を有することを特徴とする光記録媒体に存する。
した光記録媒体において、グルーブの中心の延長線上
に、マークエッジ記録方式で2値情報をあらわすピット
列を有することを特徴とする光記録媒体に存する。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明について図を用いて
詳細に説明する。図1(a)、(b)および(c)はそ
れぞれ、本発明の光ディスクの一形態である光磁気ディ
スクの一般的な構造を示す平面図、そのA−A矢視図、
および、B―B矢視図である。光磁気ディスクの記録再
生面10には、光磁気記録再生領域(書き換え可能領
域)12と再生専用(ROM)領域14とが設けらる。
光磁気記録領域12にはデータが記録される平坦な底を
持つグルーブ部からなる光磁気データトラック16と、
該光磁気データトラック16と交互に設けられて記録再
生用光スポットを光磁気データトラック16の中央に案
内するための環状のランド18とが形成される。
詳細に説明する。図1(a)、(b)および(c)はそ
れぞれ、本発明の光ディスクの一形態である光磁気ディ
スクの一般的な構造を示す平面図、そのA−A矢視図、
および、B―B矢視図である。光磁気ディスクの記録再
生面10には、光磁気記録再生領域(書き換え可能領
域)12と再生専用(ROM)領域14とが設けらる。
光磁気記録領域12にはデータが記録される平坦な底を
持つグルーブ部からなる光磁気データトラック16と、
該光磁気データトラック16と交互に設けられて記録再
生用光スポットを光磁気データトラック16の中央に案
内するための環状のランド18とが形成される。
【0026】また、ROM領域14には平坦な鏡面22
の上にデータ用のピット24がグルーブの中心の延長線
(一点破線で表示)上に沿って形成される。このピット
24とその間隔の長短によって、トラック番号、セクタ
番号、あるいは、その他の専用データがディスク製作者
により記録される。一般に、グルーブ部16およびデー
タピット24の形状は、スタンパーに形成された凹凸を
射出成形等により基板表面に転写することにより形成さ
れる。転写を可能とすることで、データの複製を大量か
つ安価に作製することができるので、データをピットと
して記録したROMディスクやパーシャルROMディス
ク等の光ディスクは、ソフトウェア等の画一的なデータ
を大量に作製・配布するために有用である。このよう
に、データを大量かつ安価に複製できることが光ディス
クの大きな特徴の一つとなっている。
の上にデータ用のピット24がグルーブの中心の延長線
(一点破線で表示)上に沿って形成される。このピット
24とその間隔の長短によって、トラック番号、セクタ
番号、あるいは、その他の専用データがディスク製作者
により記録される。一般に、グルーブ部16およびデー
タピット24の形状は、スタンパーに形成された凹凸を
射出成形等により基板表面に転写することにより形成さ
れる。転写を可能とすることで、データの複製を大量か
つ安価に作製することができるので、データをピットと
して記録したROMディスクやパーシャルROMディス
ク等の光ディスクは、ソフトウェア等の画一的なデータ
を大量に作製・配布するために有用である。このよう
に、データを大量かつ安価に複製できることが光ディス
クの大きな特徴の一つとなっている。
【0027】書き換え可能領域12における環状ランド
18の読み取りは、ヘッド又はピックアップと一体的に
移動する光スポットの反射光を受光する、光ディスクの
半径方向に2分割されたサーボ用光検出器26により行
われ、その第1の光検出部28の出力I1 と、第2の光
検出部30の出力I2 が信号処理回路(図示しない)に
おいて演算処理される。光スポットがグルーブ部16中
央にあるときには、出力I1 およびI2 の出力は高く、
中心よりランド部に近よるにつれて低くなり、ランド部
にあるときに最も低くなる。
18の読み取りは、ヘッド又はピックアップと一体的に
移動する光スポットの反射光を受光する、光ディスクの
半径方向に2分割されたサーボ用光検出器26により行
われ、その第1の光検出部28の出力I1 と、第2の光
検出部30の出力I2 が信号処理回路(図示しない)に
おいて演算処理される。光スポットがグルーブ部16中
央にあるときには、出力I1 およびI2 の出力は高く、
中心よりランド部に近よるにつれて低くなり、ランド部
にあるときに最も低くなる。
【0028】I1 とI2 を加え合わせた信号(I1 +I
2 )は、光スポットが光磁気データトラック16中央す
なわちグルーブ部中央にあるときには高く、ランド部1
8にあるときには低いため、光スポットが通過するトラ
ックのカウントに用いられる。また、I1 とI2 の差を
とった信号(I1 −I2 )は、その零点を検出すること
により、トラック中心を検出するために利用される。こ
のような光ディスクを異なった装置で記録再生可能とす
るため、トラッククロス信号、プッシュプル信号、ディ
バイディド・プッシュプル信号等の溝信号、ピット信
号、および、キャリア/ノイズ比(C/N)等の光磁気
記録信号の品質を適切な範囲に制御する必要がある。
2 )は、光スポットが光磁気データトラック16中央す
なわちグルーブ部中央にあるときには高く、ランド部1
8にあるときには低いため、光スポットが通過するトラ
ックのカウントに用いられる。また、I1 とI2 の差を
とった信号(I1 −I2 )は、その零点を検出すること
により、トラック中心を検出するために利用される。こ
のような光ディスクを異なった装置で記録再生可能とす
るため、トラッククロス信号、プッシュプル信号、ディ
バイディド・プッシュプル信号等の溝信号、ピット信
号、および、キャリア/ノイズ比(C/N)等の光磁気
記録信号の品質を適切な範囲に制御する必要がある。
【0029】トラッククロス信号は光検出部の出力の和
信号(I1 +I2 )の振幅、すなわち、光スポットがグ
ルーブ部16にあるときに得られるレベルから光スポッ
トがランド部18にあるときのに得られるレベルを引い
たレベル差に比例する信号として表され、一般に、実質
的に平坦な鏡面部の反射率(I1 +I2 )aを基準とし
て表現される。また、プッシュプル信号は、光検出部の
差信号(I1 −I2 )に比例する信号として表され、そ
れぞれ、実質的に平坦な鏡面部の反射率(I1+I2 )
aを基準として表現される。ディバイディド・プッシュ
プル信号は、双方の光検出部の差信号(I1 −I2 )を
和信号(I1 +I2 )で実時間で除算した信号の振幅と
して表される。
信号(I1 +I2 )の振幅、すなわち、光スポットがグ
ルーブ部16にあるときに得られるレベルから光スポッ
トがランド部18にあるときのに得られるレベルを引い
たレベル差に比例する信号として表され、一般に、実質
的に平坦な鏡面部の反射率(I1 +I2 )aを基準とし
て表現される。また、プッシュプル信号は、光検出部の
差信号(I1 −I2 )に比例する信号として表され、そ
れぞれ、実質的に平坦な鏡面部の反射率(I1+I2 )
aを基準として表現される。ディバイディド・プッシュ
プル信号は、双方の光検出部の差信号(I1 −I2 )を
和信号(I1 +I2 )で実時間で除算した信号の振幅と
して表される。
【0030】ピット信号は、光スポットが光データトラ
ック上に存在するピット24を通過するときに得られる
和信号(I1 +I2 )の信号振幅を実質的に平坦な鏡面
部の反射率(I1 +I2 )aを基準として表現される。
これが小さすぎると、ピット信号を再生した際にエラー
を生じやすい。また、グルーブに光磁気効果を用いてユ
ーザーデータを記録するグルーブ記録方式の場合、光磁
気信号品質もグルーブの形状に大きき依存する。一般に
光磁気信号の品質は、最短マークを細密パターンで記録
した際の信号振幅とその周波数のノイズの比をとったC
/Nで表される。
ック上に存在するピット24を通過するときに得られる
和信号(I1 +I2 )の信号振幅を実質的に平坦な鏡面
部の反射率(I1 +I2 )aを基準として表現される。
これが小さすぎると、ピット信号を再生した際にエラー
を生じやすい。また、グルーブに光磁気効果を用いてユ
ーザーデータを記録するグルーブ記録方式の場合、光磁
気信号品質もグルーブの形状に大きき依存する。一般に
光磁気信号の品質は、最短マークを細密パターンで記録
した際の信号振幅とその周波数のノイズの比をとったC
/Nで表される。
【0031】本発明は、各種グルーブ再生信号、ピット
再生信号および光磁気信号について満足すべき信号品質
を得るために、これらのグルーブとピットの形状を適切
な範囲内に制御し、その形状は、再生光波長(空気
中)、対物レンズの開口数、それらによって決まる再生
光スポット径、および、基板の屈折率による。本発明の
光記録媒体は、基板側からレーザー光を照射して記録ま
たは再生を行う光記録媒体であって、同心円状またはス
パイラル状のトラッキング用ランドと、記録領域として
設けられたグルーブを有し、グルーブ深さDg、グルー
ブ幅Wgが以下の式(1)〜(7)を満足する。
再生信号および光磁気信号について満足すべき信号品質
を得るために、これらのグルーブとピットの形状を適切
な範囲内に制御し、その形状は、再生光波長(空気
中)、対物レンズの開口数、それらによって決まる再生
光スポット径、および、基板の屈折率による。本発明の
光記録媒体は、基板側からレーザー光を照射して記録ま
たは再生を行う光記録媒体であって、同心円状またはス
パイラル状のトラッキング用ランドと、記録領域として
設けられたグルーブを有し、グルーブ深さDg、グルー
ブ幅Wgが以下の式(1)〜(7)を満足する。
【0032】
【数7】 Wg/φ≧0.454 … (1) Wg/φ≧2.38Dg/(λ/n)+0.068 … (2) Wg/φ≦1.20Dg/(λ/n)+0.363 … (3) Wg/φ≦―1.53Dg/(λ/n)+0.797 … (4) Dg/(λ/n)≧0.125 … (5) Wg/φ≦0.539 … (6) Wg/φ≦2.76Dg/(λ/n)+0.148 … (7)
【0033】(ただしλ、n、及びφは前述の定義と同
じ。) 好ましくは、これらの式が、以下の式(8)〜(12)
を満たすか又は(13)〜(17)を満たすものであ
る。
じ。) 好ましくは、これらの式が、以下の式(8)〜(12)
を満たすか又は(13)〜(17)を満たすものであ
る。
【0034】
【数8】 Wg/φ≧0.471 … (8) Wg/φ≧2.60Dg/(λ/n)+0.030 … (9) Wg/φ≦2.39Dg/(λ/n)+0.165 … (10) Wg/φ≦―1.62Dg/(λ/n)+0.784 … (11) Wg/φ≦0.513 … (12) Wg/φ≧5.00Dg/(λ/n)−0.380 … (13) Wg/φ≦―0.763Dg/(λ/n)+0.605 … (14) Wg/φ≦0.482 … (15) Wg/φ≦1.80Dg/(λ/n)+0.213 … (16) Wg/φ≧0.454 … (17)
【0035】また、本発明の光記録媒体は、該グルーブ
の中心の延長線上に該グルーブを中断して設けられたマ
ークエッジ記録方式で2値情報をあらわすピット列を有
するのが好ましく、ピットの断面積が0.03〜0.0
6(λ/n・φ)であることが好ましい。ピット列と
は、光記録媒体上に凹凸をもって予め設けられたプリピ
ット列を指し、ユーザーデータ用、ヘッダーデータ用を
含む。例えば、アドレス情報などが記されているセクタ
ーヘッダー領域、SFP(Standard Form
atted Part)と呼ばれる媒体情報が記されて
いる再生専用領域、またはアプリケーション用データが
記された再生専用領域なども含む。以上、光磁気ディス
クを例にとって説明したが、本発明は相変化媒体、色素
媒体などにも適用できる。
の中心の延長線上に該グルーブを中断して設けられたマ
ークエッジ記録方式で2値情報をあらわすピット列を有
するのが好ましく、ピットの断面積が0.03〜0.0
6(λ/n・φ)であることが好ましい。ピット列と
は、光記録媒体上に凹凸をもって予め設けられたプリピ
ット列を指し、ユーザーデータ用、ヘッダーデータ用を
含む。例えば、アドレス情報などが記されているセクタ
ーヘッダー領域、SFP(Standard Form
atted Part)と呼ばれる媒体情報が記されて
いる再生専用領域、またはアプリケーション用データが
記された再生専用領域なども含む。以上、光磁気ディス
クを例にとって説明したが、本発明は相変化媒体、色素
媒体などにも適用できる。
【0036】ピットのエッジ部が急峻、すなわち、ピッ
ト底の幅Wpbとピット開口部の幅Wptの比Wpt/
Wpbが大きいと、記録膜がピットのエッジ部で薄くな
るため記録膜の耐食性が低下し、長年の使用において劣
化が生じエラーが発生することがあり、また、成形にお
いても、スタンパーのピットのエッジが急峻であると、
転写不良や転写ずれが生じやすい。この観点から、この
比Wpt/Wpbは0.3〜0.7であることが好まし
い。
ト底の幅Wpbとピット開口部の幅Wptの比Wpt/
Wpbが大きいと、記録膜がピットのエッジ部で薄くな
るため記録膜の耐食性が低下し、長年の使用において劣
化が生じエラーが発生することがあり、また、成形にお
いても、スタンパーのピットのエッジが急峻であると、
転写不良や転写ずれが生じやすい。この観点から、この
比Wpt/Wpbは0.3〜0.7であることが好まし
い。
【0037】ピット深さDpは大きいほど信号振幅が大
きくなる。前述したスタンパーの製法では、ピット深さ
Dpとグルーブ深さDgはほぼ同じとなるが、グルーブ
露光、現像後、さらにフォトレジストを塗布し、ピット
を露光する等の方法により、ピット深さDpをグルーブ
深さDgより大きいすることが可能である。さらなるピ
ット再生信号特性の向上が必要な場合は、ピット深さD
pをグルーブ深さDgより大きいすることが好ましい。
きくなる。前述したスタンパーの製法では、ピット深さ
Dpとグルーブ深さDgはほぼ同じとなるが、グルーブ
露光、現像後、さらにフォトレジストを塗布し、ピット
を露光する等の方法により、ピット深さDpをグルーブ
深さDgより大きいすることが可能である。さらなるピ
ット再生信号特性の向上が必要な場合は、ピット深さD
pをグルーブ深さDgより大きいすることが好ましい。
【0038】本発明においては、所望の高記録密度を達
成するために、トラックピッチが0.9μm以下である
ことが好ましい。このようにトラックピッチを狭めた場
合に有利なグルーブ記録を用いることとする。また、ト
ラックピッチが0.5μmより狭いと溝信号が得られに
くくなるため、それ以上であることが好ましい。
成するために、トラックピッチが0.9μm以下である
ことが好ましい。このようにトラックピッチを狭めた場
合に有利なグルーブ記録を用いることとする。また、ト
ラックピッチが0.5μmより狭いと溝信号が得られに
くくなるため、それ以上であることが好ましい。
【0039】
【実施例】以下、本発明を実施例を用いてさらに具体的
に説明する。ただし、本発明はその要旨を越えない限り
以下の実施例に限定されるものではない。本実施例で用
いた記録再生装置の記録再生光の波長は680nm、対
物レンズの開口数は0.55で記録面上での集光ビーム
のスポットサイズは1.17μm、偏光方向はグルーブ
に平行であった。ここで、スポットサイズは光の強度が
ピーク強度の1/e2 となる位置の直径である。
に説明する。ただし、本発明はその要旨を越えない限り
以下の実施例に限定されるものではない。本実施例で用
いた記録再生装置の記録再生光の波長は680nm、対
物レンズの開口数は0.55で記録面上での集光ビーム
のスポットサイズは1.17μm、偏光方向はグルーブ
に平行であった。ここで、スポットサイズは光の強度が
ピーク強度の1/e2 となる位置の直径である。
【0040】基板厚さは1.2mm、屈折率は1.58
であり、基板上には誘電体膜、光磁気記録膜、干渉膜、
反射膜を成膜した後、上記記録再生装置で評価を行っ
た。一般に、ユーザが記録する光磁気マークのC/N等
の再生特性はディスクの持つ位相差が大きいと悪化する
が、グルーブ記録方式の場合、この位相差は溝形状に大
きく依存する。そこで、C/Nが影響を受けないよう
に、記録膜の位相差をディスクの位相差が±10度以内
に入るようにした。データの記録フォーマットはISO
/IEC FCD15286(情報技術−情報の互換を
目的にした容量5、2ギガバイトの直径130mm光デ
ィスクカートリッジ)にのっとり、トラックピッチは
0.85μm、MCAV方式、(1,7)変調のマーク
エッジ記録方式(Nmin=2、Nmax=8)、回転
数3000rpmで半径30mmでの単位チャンネルビ
ットの周波数は35.3MHzであった。基板上のグル
ーブの深さおよび幅は光回折法によりU溝近似として測
定した。また、ピットの高さおよび幅は走査型原子間力
顕微鏡により測定した。また、以下において、λは再生
光の空気中の波長、nは基板の屈折率、φは記録面上で
の再生ビームのスポットサイズである。
であり、基板上には誘電体膜、光磁気記録膜、干渉膜、
反射膜を成膜した後、上記記録再生装置で評価を行っ
た。一般に、ユーザが記録する光磁気マークのC/N等
の再生特性はディスクの持つ位相差が大きいと悪化する
が、グルーブ記録方式の場合、この位相差は溝形状に大
きく依存する。そこで、C/Nが影響を受けないよう
に、記録膜の位相差をディスクの位相差が±10度以内
に入るようにした。データの記録フォーマットはISO
/IEC FCD15286(情報技術−情報の互換を
目的にした容量5、2ギガバイトの直径130mm光デ
ィスクカートリッジ)にのっとり、トラックピッチは
0.85μm、MCAV方式、(1,7)変調のマーク
エッジ記録方式(Nmin=2、Nmax=8)、回転
数3000rpmで半径30mmでの単位チャンネルビ
ットの周波数は35.3MHzであった。基板上のグル
ーブの深さおよび幅は光回折法によりU溝近似として測
定した。また、ピットの高さおよび幅は走査型原子間力
顕微鏡により測定した。また、以下において、λは再生
光の空気中の波長、nは基板の屈折率、φは記録面上で
の再生ビームのスポットサイズである。
【0041】実施例1 以下の形状のグルーブを有する光磁気ディスクについ
て、グルーブの再生信号、および、光磁気記録信号の最
短マーク(0.533μm)/最短スペース(0.53
3μm)でのC/Nを測定した。測定は線速度9.4m
/sで行った。その結果を表―1に示す。 グルーブ深さDg: 0.148λ/n グルーブ幅 Wg: 0.477φ このグルーブ形状は式(1)から(17)のすべての式
を満たしている。ところで、ISO/IEC FCD1
5286(情報技術−情報の互換を目的にした容量5、
2ギガバイトの直径130mm光ディスクカートリッ
ジ)における各種記録再生信号の規定値は以下の通りで
ある。
て、グルーブの再生信号、および、光磁気記録信号の最
短マーク(0.533μm)/最短スペース(0.53
3μm)でのC/Nを測定した。測定は線速度9.4m
/sで行った。その結果を表―1に示す。 グルーブ深さDg: 0.148λ/n グルーブ幅 Wg: 0.477φ このグルーブ形状は式(1)から(17)のすべての式
を満たしている。ところで、ISO/IEC FCD1
5286(情報技術−情報の互換を目的にした容量5、
2ギガバイトの直径130mm光ディスクカートリッ
ジ)における各種記録再生信号の規定値は以下の通りで
ある。
【0042】 クロストラック信号振幅 : 0.10〜0.30 プッシュプル信号振幅 : 0.25〜0.60 ディバイディッド・プッシュプル信号振幅 : 0.35〜0.70 C/N : 45.0dB以上
【0043】表―1から分かるように、クロストラック
信号振幅が0.23、プッシュプル信号振幅が0.4
2、ディバイディッド・プッシュプル信号振幅が0.4
8、C/Nが45.6dBと上記全ての記録再生信号に
おいて良好な特性を示した。上記規定値はディスクのド
ライブでの互換性を保つために規定された物であるが、
長年に渡る使用によりドライブのピックアップのレンズ
表面やディスク表面にごみ、埃等が付着して信号振幅が
低下した場合、動作不良がおこると可能性がある。そこ
で、上記規定値の下限値に対して余裕を持った特性を持
つことは好ましい。本実施例は、このようなことを考慮
に入れて、ISO規格の規定値より下限値を厳しく設定
した下記の基準値(2)をも満たしている。
信号振幅が0.23、プッシュプル信号振幅が0.4
2、ディバイディッド・プッシュプル信号振幅が0.4
8、C/Nが45.6dBと上記全ての記録再生信号に
おいて良好な特性を示した。上記規定値はディスクのド
ライブでの互換性を保つために規定された物であるが、
長年に渡る使用によりドライブのピックアップのレンズ
表面やディスク表面にごみ、埃等が付着して信号振幅が
低下した場合、動作不良がおこると可能性がある。そこ
で、上記規定値の下限値に対して余裕を持った特性を持
つことは好ましい。本実施例は、このようなことを考慮
に入れて、ISO規格の規定値より下限値を厳しく設定
した下記の基準値(2)をも満たしている。
【0044】 クロストラック信号振幅 : 0.15〜0.30 プッシュプル信号振幅 : 0.30〜0.50 ディバイディッド・プッシュプル信号振幅 : 0.42〜0.70 C/N : 45.5dB以上
【0045】また、記録膜の性能が向上したり、PRM
L(Partial Response Most L
ikelyhood)等の再生方式が採用された場合、
要求C/Nが緩和される可能性がある。しかしながら、
グルーブ再生信号については、このようなグルーブ形状
以外の性能向上が期待できない。そこで、上記基準値
(2)において、C/Nの基準を緩和し、トラッキング
に最も重要なディバイディッド・プッシュプル信号振幅
を下限値を更に厳しく設定した下記の基準値(3)を設
定した。この実施例はこの基準値(3)をも満たしてい
る。
L(Partial Response Most L
ikelyhood)等の再生方式が採用された場合、
要求C/Nが緩和される可能性がある。しかしながら、
グルーブ再生信号については、このようなグルーブ形状
以外の性能向上が期待できない。そこで、上記基準値
(2)において、C/Nの基準を緩和し、トラッキング
に最も重要なディバイディッド・プッシュプル信号振幅
を下限値を更に厳しく設定した下記の基準値(3)を設
定した。この実施例はこの基準値(3)をも満たしてい
る。
【0046】 クロストラック信号振幅 : 0.15〜0.30 プッシュプル信号振幅 : 0.30〜0.50 ディバイディッド・プッシュプル信号振幅 : 0.48〜0.70 C/N : 45.0dB以上
【0047】実施例2 表―1に示す様に、グルーブ深さ0.168λ/n、グ
ルーブ幅0.475φの光磁気ディスクについて、記録
再生信号を測定した。このグルーブ形状は式(1)から
(17)のすべてを満たしている。グルーブ形状以外は
の条件は全て実施例1と同じである。表―1に示すよう
に、全ての記録再生信号において良好な特性を示した。
ここで、ISO基準値を満たしているか否かを、各信号
特性の判定1と総合判定1に「OK」と「NG」で示し
た。同様に、上記基準値(2)および(3)を満たして
いるか否かを、各信号特性の判定2および判定3と総合
判定2および総合判定3に「OK」と「NG」で示し
た。これらの実施例については、上記実施例1と同様、
すべての信号についてISO規定値と上記基準値(2)
および(3)を満たしている。
ルーブ幅0.475φの光磁気ディスクについて、記録
再生信号を測定した。このグルーブ形状は式(1)から
(17)のすべてを満たしている。グルーブ形状以外は
の条件は全て実施例1と同じである。表―1に示すよう
に、全ての記録再生信号において良好な特性を示した。
ここで、ISO基準値を満たしているか否かを、各信号
特性の判定1と総合判定1に「OK」と「NG」で示し
た。同様に、上記基準値(2)および(3)を満たして
いるか否かを、各信号特性の判定2および判定3と総合
判定2および総合判定3に「OK」と「NG」で示し
た。これらの実施例については、上記実施例1と同様、
すべての信号についてISO規定値と上記基準値(2)
および(3)を満たしている。
【0048】実施例3〜31 表―1に示すグルーブ形状を有するそれぞれの光磁気デ
ィスクについて、記録再生信号を測定した。これらのグ
ルーブ形状は、式(1)から(12)を満足している
が、式(14)、(15)、あるいは、(16)を満足
していない。グルーブ形状以外はの条件は全て実施例1
と同じである。表―1に示すように、全ての記録再生信
号においてISO基準値および上述基準値(2)を満足
した。
ィスクについて、記録再生信号を測定した。これらのグ
ルーブ形状は、式(1)から(12)を満足している
が、式(14)、(15)、あるいは、(16)を満足
していない。グルーブ形状以外はの条件は全て実施例1
と同じである。表―1に示すように、全ての記録再生信
号においてISO基準値および上述基準値(2)を満足
した。
【0049】特に実施例30においては、グルーブ形状
が好ましい範囲にあり、各種記録再生信号特性がバラン
スの良い値となっている。例えばトラッキング時に重視
されるディバイディッド・プッシュプル信号振幅は0.
46と規定値0.35〜0.70を十分に満足してお
り、かつ、ユーザーが記録するデータの品質に直接結び
つ光磁気信号のC/Nは48.2dBと規定値45dB
を余裕を持って満足している。さらに、クロストラック
信号振幅は0.23、プッシュプル信号振幅は0.40
とISO規定値のほぼ中央に位置する値となっている。
しかしながら、これらの実施例ではディバイディッド・
プッシュプル信号が0.42から0.47であり、上述
基準値(3)の0.48を下回っている。
が好ましい範囲にあり、各種記録再生信号特性がバラン
スの良い値となっている。例えばトラッキング時に重視
されるディバイディッド・プッシュプル信号振幅は0.
46と規定値0.35〜0.70を十分に満足してお
り、かつ、ユーザーが記録するデータの品質に直接結び
つ光磁気信号のC/Nは48.2dBと規定値45dB
を余裕を持って満足している。さらに、クロストラック
信号振幅は0.23、プッシュプル信号振幅は0.40
とISO規定値のほぼ中央に位置する値となっている。
しかしながら、これらの実施例ではディバイディッド・
プッシュプル信号が0.42から0.47であり、上述
基準値(3)の0.48を下回っている。
【0050】実施例32〜33 表―1に示すグルーブ形状を有するそれぞれの光磁気デ
ィスクについて、記録再生信号を測定した。これらのグ
ルーブ形状は、式(1)から(7)、および、式(1
3)から(17)を満足しているが、式(8)は満足し
ていない。グルーブ形状以外はの条件は全て実施例1と
同じである。表―1に示すように、全ての記録再生信号
においてISO基準値および上記基準値(3)を満足し
た。しかしながら、これらの実施例ではC/Nが45.
0から45.4dBであり、上記基準値(2)の45.
5dBを下回っている。
ィスクについて、記録再生信号を測定した。これらのグ
ルーブ形状は、式(1)から(7)、および、式(1
3)から(17)を満足しているが、式(8)は満足し
ていない。グルーブ形状以外はの条件は全て実施例1と
同じである。表―1に示すように、全ての記録再生信号
においてISO基準値および上記基準値(3)を満足し
た。しかしながら、これらの実施例ではC/Nが45.
0から45.4dBであり、上記基準値(2)の45.
5dBを下回っている。
【0051】実施例35 表―1に示すグルーブ深さ0.182λ/n、グルーブ
幅0.508φの光磁気ディスクについて、記録再生信
号を測定した。これらのグルーブ形状は、式(1)から
(7)を満足しているが、式(11)と式(13)、
(14)、(15)を満足していない。グルーブ形状以
外はの条件は全て実施例1と同じである。表―1に示す
ように、全ての記録再生信号においてISO基準値を満
足した。しかしながら、この実施例ではディバイディッ
ド・プッシュプル信号振幅が0.38であり、上記基準
値(2)の0.42および上記基準値(3)の0.48
を下回っている。
幅0.508φの光磁気ディスクについて、記録再生信
号を測定した。これらのグルーブ形状は、式(1)から
(7)を満足しているが、式(11)と式(13)、
(14)、(15)を満足していない。グルーブ形状以
外はの条件は全て実施例1と同じである。表―1に示す
ように、全ての記録再生信号においてISO基準値を満
足した。しかしながら、この実施例ではディバイディッ
ド・プッシュプル信号振幅が0.38であり、上記基準
値(2)の0.42および上記基準値(3)の0.48
を下回っている。
【0052】実施例36〜57 表―1に示すグルーブ形状を有するそれぞれの光磁気デ
ィスクについて、記録再生信号を測定した。これらのグ
ルーブ形状は、式(1)から(7)を満足しているが、
式(10)または(12)、および、式(14)、(1
5)、(16)は満足していない。グルーブ形状以外は
の条件は全て実施例1と同じである。表―1に示すよう
に、全ての記録再生信号においてISO基準値を満足し
た。しかしながら、これらの実施例ではディバイディッ
ド・プッシュプル信号振幅が0.36から0.42であ
り、上記基準値(2)の0.42および上記基準値
(3)の0.48を下回っている。
ィスクについて、記録再生信号を測定した。これらのグ
ルーブ形状は、式(1)から(7)を満足しているが、
式(10)または(12)、および、式(14)、(1
5)、(16)は満足していない。グルーブ形状以外は
の条件は全て実施例1と同じである。表―1に示すよう
に、全ての記録再生信号においてISO基準値を満足し
た。しかしながら、これらの実施例ではディバイディッ
ド・プッシュプル信号振幅が0.36から0.42であ
り、上記基準値(2)の0.42および上記基準値
(3)の0.48を下回っている。
【0053】比較例1 表―2に示すグルーブ深さ0.170λ/n、グルーブ
幅0.458φの光磁気ディスクについて記録再生信号
を測定した。これらのグルーブ形状は式(2)を満足し
ていない。グルーブ形状以外の条件は全て実施例1と同
じである。表―2に示すように、全ての記録再生信号に
おいて、クロストラック信号振幅が0.31であり、I
SO規定値の0.30を上回っている。
幅0.458φの光磁気ディスクについて記録再生信号
を測定した。これらのグルーブ形状は式(2)を満足し
ていない。グルーブ形状以外の条件は全て実施例1と同
じである。表―2に示すように、全ての記録再生信号に
おいて、クロストラック信号振幅が0.31であり、I
SO規定値の0.30を上回っている。
【0054】比較例2 表―2に示すグルーブ深さ0.179λ/n、グルーブ
幅0.534φの光磁気ディスクについて記録再生信号
を測定した。これらのグルーブ形状は式(4)を満足し
ていない。グルーブ形状以外の条件は全て実施例1と同
じである。表―2に示すように、全ての記録再生信号に
おいて、ディバイディッド・プッシュプル信号振幅が
0.32であり、ISO規定値の0.35を下回ってい
る。
幅0.534φの光磁気ディスクについて記録再生信号
を測定した。これらのグルーブ形状は式(4)を満足し
ていない。グルーブ形状以外の条件は全て実施例1と同
じである。表―2に示すように、全ての記録再生信号に
おいて、ディバイディッド・プッシュプル信号振幅が
0.32であり、ISO規定値の0.35を下回ってい
る。
【0055】比較例3〜5 表―2に示すグルーブ形状の光磁気ディスクについて記
録再生信号を測定した。これらのグルーブ形状は式
(1)を満足していない。グルーブ形状以外の条件は全
て実施例1と同じである。表―2に示すように、全ての
記録再生信号において、C/Nが44.4dBから4
4.9dBであり、ISO規定値の45dBを下回って
いる。
録再生信号を測定した。これらのグルーブ形状は式
(1)を満足していない。グルーブ形状以外の条件は全
て実施例1と同じである。表―2に示すように、全ての
記録再生信号において、C/Nが44.4dBから4
4.9dBであり、ISO規定値の45dBを下回って
いる。
【0056】比較例6〜9 表―2に示すグルーブ形状の光磁気ディスクについて記
録再生信号を測定した。これらのグルーブ形状は式
(3)、(6)または(7)を満足していない。グルー
ブ形状以外の条件は全て実施例1と同じである。表―2
に示すように、全ての記録再生信号において、ディバイ
ディッド・プッシュプル信号振幅が0.27から0.3
4であり、ISO規定値の0.35を下回っている。
録再生信号を測定した。これらのグルーブ形状は式
(3)、(6)または(7)を満足していない。グルー
ブ形状以外の条件は全て実施例1と同じである。表―2
に示すように、全ての記録再生信号において、ディバイ
ディッド・プッシュプル信号振幅が0.27から0.3
4であり、ISO規定値の0.35を下回っている。
【0057】実施例58〜65及び比較例12〜14 表―3に示すピット形状を有する光磁気ディスクにおい
てピット再生信号を測定した。測定は実施例1と同じ条
件で行った。その結果を表―3に示す。ところで、IS
O/IEC FCD15286(情報技術−情報の互換
を目的にした容量5、2ギガバイトの直径130mm光
ディスクカートリッジ)におけるピットの各種再生信号
の規定値は以下の通りである。
てピット再生信号を測定した。測定は実施例1と同じ条
件で行った。その結果を表―3に示す。ところで、IS
O/IEC FCD15286(情報技術−情報の互換
を目的にした容量5、2ギガバイトの直径130mm光
ディスクカートリッジ)におけるピットの各種再生信号
の規定値は以下の通りである。
【0058】 セクタマーク信号振幅 : 0.08〜0.65 VFO信号振幅 : 0.08〜0.25 分解能 : 0.20以上
【0059】しかし、セクターマーク信号振幅およびV
FO信号振幅の下限値については、0.08と非常に小
さな値となっており、その測定精度は微弱信号がため他
の信号規定値に比べると悪く、ディスク製造に当たって
は充分マージンをもっておく必要がある。そのため、こ
こでは、これらの下限値を0.10として、下記基準を
基に最適なピット形状を求めた。
FO信号振幅の下限値については、0.08と非常に小
さな値となっており、その測定精度は微弱信号がため他
の信号規定値に比べると悪く、ディスク製造に当たって
は充分マージンをもっておく必要がある。そのため、こ
こでは、これらの下限値を0.10として、下記基準を
基に最適なピット形状を求めた。
【0060】 セクタマーク信号振幅 : 0.10〜0.65 VFO信号振幅 : 0.10〜0.25 分解能 : 0.20以上
【0061】ここで、ピットの形状としてその半径方向
の断面の面積、すなわち、(ピットの深さDp)X
{(ピットの底の幅Wpb)+(ピットの開口部の幅W
pt)}/2を用いて、これとVFO信号振幅とセクタ
ーマーク信号振幅を調べた。その結果を表−3及び4に
示す。その結果、VFO部のピットの断面積、および、
セクターマーク部のピットの断面が、0.03〜0.0
6(λ/n・φ)となる実施例58から65において
は、これら全てのピット信号について良好な特性を示し
た。
の断面の面積、すなわち、(ピットの深さDp)X
{(ピットの底の幅Wpb)+(ピットの開口部の幅W
pt)}/2を用いて、これとVFO信号振幅とセクタ
ーマーク信号振幅を調べた。その結果を表−3及び4に
示す。その結果、VFO部のピットの断面積、および、
セクターマーク部のピットの断面が、0.03〜0.0
6(λ/n・φ)となる実施例58から65において
は、これら全てのピット信号について良好な特性を示し
た。
【0062】ただし、VFO部のピットの断面積が0.
03(λ/n・φ)に近い値となっている実施例63に
おいては、VFO信号振幅が0.11となり上記基準値
ぎりぎりの値となっている。また、セクターマーク部の
ピットの断面が0.06(λ/n・φ)に近い値となっ
ている実施例65においては、セクターマーク信号振幅
が0.64となり上記基準値の上限値0.65ぎりぎり
の値となっている。また、これらの実施例では、ピット
の(開口部の幅Wpt)/(底の幅Wpb)が0.3〜
0.7の範囲にあるが、これらを耐食性を調べたところ
ピットのエッジ部での記録膜の劣化は観察されず良好な
結果となった。成形においてもピットの転写不良、転写
ずれ等の問題は無かった。
03(λ/n・φ)に近い値となっている実施例63に
おいては、VFO信号振幅が0.11となり上記基準値
ぎりぎりの値となっている。また、セクターマーク部の
ピットの断面が0.06(λ/n・φ)に近い値となっ
ている実施例65においては、セクターマーク信号振幅
が0.64となり上記基準値の上限値0.65ぎりぎり
の値となっている。また、これらの実施例では、ピット
の(開口部の幅Wpt)/(底の幅Wpb)が0.3〜
0.7の範囲にあるが、これらを耐食性を調べたところ
ピットのエッジ部での記録膜の劣化は観察されず良好な
結果となった。成形においてもピットの転写不良、転写
ずれ等の問題は無かった。
【0063】一方、VFO部のピットの断面積が0.0
3(λ/n・φ)を下まわる比較例12と13において
は、VFO信号振幅が0.10を下回り、上記基準値の
下限値に満たさない値となっている。また、セクターマ
ーク部のピットの断面が0.06(λ/n・φ)を越え
る比較例14においては、セクターマーク信号振幅が上
記基準値の上限値0.65を上回ってしまっている。
3(λ/n・φ)を下まわる比較例12と13において
は、VFO信号振幅が0.10を下回り、上記基準値の
下限値に満たさない値となっている。また、セクターマ
ーク部のピットの断面が0.06(λ/n・φ)を越え
る比較例14においては、セクターマーク信号振幅が上
記基準値の上限値0.65を上回ってしまっている。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、発明によれば、高
密度光記録媒体であって、安定なトラッキング特性を有
し、ピット信号、および、光磁気信号も良好な高密度記
録媒体を供給することができる。
密度光記録媒体であって、安定なトラッキング特性を有
し、ピット信号、および、光磁気信号も良好な高密度記
録媒体を供給することができる。
【0065】
【表1】
【0066】
【表2】
【0067】
【表3】
【0068】
【表4】
【0069】
【表5】
【0070】
【図1】(a)光磁気ディスクの一般的な構造を示す平
面図、(b)そのA−A矢視図、および(c)そのB−
B矢視図
面図、(b)そのA−A矢視図、および(c)そのB−
B矢視図
【図2】本発明の光ディスクにおけるグルーブ深さ、幅
の範囲を示す図。
の範囲を示す図。
【図3】本発明の光ディスクにおけるグルーブ深さ、幅
の範囲を示す図。
の範囲を示す図。
【図4】本発明の光ディスクにおけるグルーブ深さ、幅
の範囲を示す図。
の範囲を示す図。
10 記録再生面 12 書き換え可能領域 14 読み出し専用領域 16 グルーブ部 18 ランド部 22 鏡面部 24 ピット(プリピット) 26 光検出器 28、30 光検出部
Claims (8)
- 【請求項1】 基板側からレーザー光を照射して記録ま
たは再生を行う光記録媒体であって、同心円状またはス
パイラル状のトラッキング用ランドと、記録領域として
設けられたグルーブを有し、グルーブ深さDg、グルー
ブ幅Wgが以下の関係を満たすことを特徴とする光記録
媒体。 【数1】 Wg/φ≧0.454 Wg/φ≧2.38Dg/(λ/n)+0.068 Wg/φ≦1.20Dg/(λ/n)+0.363 Wg/φ≦―1.53Dg/(λ/n)+0.797 Dg/(λ/n)≧0.125 Wg/φ≦0.539 Wg/φ≦2.76Dg/(λ/n)+0.148 (ただし、λは再生光の波長(空気中)を、nは基板の
屈折率を、φは再生光のスポット径を示す。) - 【請求項2】 グルーブ深さDg、グルーブ幅Wgが以
下の関係を満たすことを特徴とする請求項1に記載の光
記録媒体。 【数2】 Wg/φ≧0.471 Wg/φ≧2.60Dg/(λ/n)+0.030 Wg/φ≦2.39Dg/(λ/n)+0.165 Wg/φ≦―1.62Dg/(λ/n)+0.784 Wg/φ≦0.513 (ただしλ、n、及びφは前述の定義と同じ。) - 【請求項3】 グルーブ深さDg、グルーブ幅Wgが以
下の関係を満たすことを特徴とする請求項1に記載の光
記録媒体。 【数3】 Wg/φ≧5.00Dg/(λ/n)−0.380 Wg/φ≦―0.763Dg/(λ/n)+0.605 Wg/φ≦0.482 Wg/φ≦1.80Dg/(λ/n)+0.213 Wg/φ≧0.454 (ただしλ、n、及びφは前述の定義と同じ。) - 【請求項4】 グルーブの中心の延長線上に、マークエ
ッジ記録方式で2値情報をあらわすピット列を有するこ
とを特徴とする請求項1ないし3に記載の光記録媒体。 - 【請求項5】 ピットの断面積が0.03〜0.06
(λ/n・φ)であることを特徴とする請求項4に記載
の光記録媒体。 - 【請求項6】 トラック・ピッチが0.9μm以下であ
ることを特徴とする請求項1ないし5に記載の光記録媒
体。 - 【請求項7】 ピット底の幅Wpbとピット開口部の幅
Wptの比Wpt/Wpbが0.3〜0.7であること
を特徴とする請求項4ないし6に記載の光記録媒体。 - 【請求項8】 ピット深さDpがグルーブ深さDgより
大きいことを特徴とする請求項4ないし7に記載の光記
録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10127206A JPH11328739A (ja) | 1998-05-11 | 1998-05-11 | 光記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10127206A JPH11328739A (ja) | 1998-05-11 | 1998-05-11 | 光記録媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11328739A true JPH11328739A (ja) | 1999-11-30 |
Family
ID=14954355
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10127206A Pending JPH11328739A (ja) | 1998-05-11 | 1998-05-11 | 光記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11328739A (ja) |
-
1998
- 1998-05-11 JP JP10127206A patent/JPH11328739A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050222 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050308 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050506 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20061031 |