JPH11328250A - 回路基板組立支援用設計評価方法、記録媒体、及び回路基板組立支援用設計評価装置 - Google Patents

回路基板組立支援用設計評価方法、記録媒体、及び回路基板組立支援用設計評価装置

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JPH11328250A
JPH11328250A JP5399299A JP5399299A JPH11328250A JP H11328250 A JPH11328250 A JP H11328250A JP 5399299 A JP5399299 A JP 5399299A JP 5399299 A JP5399299 A JP 5399299A JP H11328250 A JPH11328250 A JP H11328250A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 目標とする回路設計と実際になされた回路設
計とのズレを数値的に評価して高品質及び低コストの組
み立てを実現するための基板組立支援用設計評価方法、
評価装置、及び上記基板組立支援用設計評価方法を実行
するプログラムを記録した記録媒体を提供する。 【解決手段】 評価実行装置101を備え組立支援用設
計評価プログラムを記録した記録媒体901,902よ
り上記設計評価プログラムを読み出して、部品載置済回
路基板の技術試作前に、第1設計評価及び第2設計評価
の少なくとも一方を実行する。よって、上記技術試作前
に当該回路設計の妥当性を評価することができるので、
高品質及び低コストの組み立てを実現することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品を載置す
る回路基板の組立性を評価するための回路基板組立支援
用設計評価方法、該回路基板組立支援用設計評価方法を
実行するための評価支援プログラムでコンピュータにて
実行可能な上記評価支援プログラムを記録したコンピュ
ータ読み取り可能な記録媒体、及び上記回路基板組立支
援用設計評価方法を実行する回路基板組立支援用設計評
価装置に関する。尚、本明細書において、「設計組立動
作」とは、回路基板への電子部品の組み立ての容易さ
が、組み立て動作のみならず実際には回路設計の工程に
まで及ぶことから、回路設計及び電子部品選定の動作か
ら、所望の機能を発揮する、電子部品が載置された状態
のプリント回路基板(以下、「PCB」と記す場合もあ
る)である部品載置済回路基板の技術試作終了までの工
程をいう。よって設計評価とは、上述のような、回路設
計から部品載置済回路基板の技術試作までの動作におけ
るそれぞれの工程に含まれる設計手法及び組立手法が、
予め設定した目標とする設計手法及び組立手法をどれだ
け充足しているかを見定めることをいう。
【0002】
【従来の技術】ある物品、例えばテレビ、ビデオ等の電
子機器に使用され所望の機能を果たす回路基板を設計す
るとき、従来、図86に示すような工程を経る。即ち、
ステップ(図内では「S」にて示す)1に示すように上
記電子機器の全体にかかるシステム設計後、システム設
計書に基づき、ステップ2において該システムの機能を
実行可能な回路設計及びその回路に備える電子部品の選
定が行なわれる。これらの回路設計及び選定した部品に
関する回路図及び部品リストに基づき、ステップ3にて
回路基板及びパターン設計を行う。得られた基板設計図
及びパターン設計図に基づきステップ4では、回路基板
に電子部品を載置した部品載置済回路基板の試作品が製
作される。ステップ5では、試作された上記部品載置済
回路基板について、性能評価が行われ、所定の性能を満
足したときには部品載置済回路基板の製造試作が行われ
る。そして、該試作品について、ステップ7では品質評
価が、ステップ8では製造コスト評価が、ステップ9で
は上記試作品が製造ラインで支障なく製造可能か否か、
経験等に基づき製造評価がそれぞれ行われ、ステップ7
〜9の各評価をすべて満足するときに、部品載置済回路
基板の本生産が開始される。尚、上述のステップ5、ス
テップ7〜9における評価にて所定の性能を満足しない
ときには、ステップ12、ステップ13、ステップ14
のいずれかのステップにフィードバックし、回路基板の
再設計及び電子部品の再選定動作、回路基板及びパター
ン設計の再設計、若しくは部品載置済回路基板の再試作
から再度実行される。ここでステップ12,13,14
のいずれのステップへフィードバックするかは、各性能
評価の結果に基づき判断する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】 このように、従来で
はステップ5に示すように、回路基板設計及びパターン
設計が終了し部品載置済回路基板の試作品が作製された
後、初めて上記組立性の評価が可能となり、該評価によ
り発見された不具合箇所については再度上記回路設計及
び電子部品選定等をやり直し、再度、上記部品載置済回
路基板の試作品を作製していた。このように従来におい
ては、一旦、電子部品を載置した回路基板が仮完成した
時点でなければ、当該回路基板の設計,製作の評価が行
えないことから、設計開発リードタイムの長期化、設計
完成度が低い、生産性、対応力が低い等の問題があっ
た。 又、上述の、回路設計及び電子部品選定の動作か
ら上記部品載置済回路基板の試作品の作製までの各工程
において、従来では、設計担当者もしくは製造担当者が
有する独自の知識と判断とに基づいて、設計及び製造が
なされている。そして、その設計担当者もしくは製造担
当者によって採られた、それぞれの工程における手法
が、そのシステムの回路基板用として最善の手法である
か否かを客観的かつ公平的に判断する評価手段は従来に
は存在しない。さらに又、上記設計担当者もしくは製造
担当者が各工程で採ろうとする手法を、その手法を採ろ
うとする計画段階で客観的かつ公平的に評価できる評価
手段が従来には存在しない。
【0004】尚、特開平4−359497号公報には、
上記部品載置済回路基板の試作品の作成前において、設
計された回路基板の構造が生産し易いか否か、特に組立
し易い構造であるか否かを自動的に定量評価する回路基
板生産性設計自動評価システムが開示されている。しか
しながら上記公報にて開示される発明は、設計された回
路基板が製造工程に進んだときの当該回路基板の組立易
さを定量的に評価可能とするものである。即ち、上記公
報の発明は、豊富な経験を必要とせずに上記組立易さを
評価するため、回路基板に部品を取り付けるときの組付
動作を予め基本要素及び補正要素に分類しておき、評価
対象である回路基板若しくは部品における組付動作を上
記基本要素及び補正要素の組合せで表し、該組合せに基
づいて当該回路基板の組立ての容易さを定量的に評価す
るものである。
【0005】このように上記公報の発明は、上記試作前
にて設計評価を可能とするものではあるが、上記組付動
作に関する要素つまり製造に関する要素を基に当該回路
基板の組立易さ、換言すると生産性設計の評価を可能と
するものである。よって、上記公報の発明はもちろんの
こと従来において、上記製造に関する要素以外の要素、
つまり回路基板の設計に関する要素、及び製造における
ノウハウを含む生産技術に関する要素、及び製造設備を
考慮した製造に関する要素をも考慮して総合的に回路基
板の組立性を定量的に評価する、他の表現方法をとると
設計、生産技術、及び製造の3部門における共通の尺度
にて総合的に回路基板の組立性を定量的に評価するもの
は存在しない。さらに、上記公報の発明では、上記基本
要素及び補正要素の分類は熟練者の経験を参考になされ
るものと思われるが、その分類が客観的に正しいか否か
は定かではなく、上記組立ての容易さの評価は客観性に
欠ける。従って、上記公報の発明は、客観的かつ公平的
な評価を可能とするものでもない。さらに又、上記公報
の発明は、回路基板の生産効率の向上を図るために、上
述のように回路基板の組立易さを評価するものである。
よって、上記生産効率の向上を考慮することなく単純
に、高品質な組み立てを実現可能とするための組立性評
価を実行するものは上記公報の発明を含めて従来存在し
ない。
【0006】本発明はこのような問題点を解決するため
になされたもので、回路基板の設計に関する要素、及び
製造におけるノウハウを含む生産技術に関する要素、及
び製造設備を考慮した製造に関する要素を考慮し、これ
らの各要素に共通の尺度にて総合的に回路基板の組立性
を客観的かつ公平的に評価して、高品質な組み立てを実
現可能な、組立性を評価するための回路基板組立支援用
設計評価方法、該回路基板組立支援用設計評価方法を実
行するための評価支援プログラムでコンピュータにて実
行可能なプログラムを記録したコンピュータ読み取り可
能な記録媒体、及び上記回路基板組立支援用設計評価方
法を実行する回路基板組立支援用設計評価装置を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第1態様の回路
基板組立支援用設計評価方法は、所望の機能を果たす回
路を設計し、上記回路を構成する回路基板上のパターン
を設計した後、部品載置済回路基板の技術試作を行うこ
とを備えた設計組立動作に対する回路基板組立支援用設
計評価方法であって、上記部品載置済回路基板の技術試
作よりも前段階において、上記回路の設計及び上記パタ
ーン設計の設計側、並びに上記回路基板へ上記電子部品
を載置する組立工程側の両者を考慮した第1設計評価又
は第2設計評価を行うことを特徴とし、ここで上記第1
設計評価は、上記回路設計及び上記電子部品の選定に対
して、上記回路基板へ上記電子部品を載置する組立動作
の質の向上を図った目標となる目標回路設計及び目標部
品選定と、実際になされた当該回路設計及び当該部品選
定とのズレを評価する設計評価であり、上記第2設計評
価は、上記回路基板の設計及び該回路基板のパターン設
計に対して、上記目標となる目標基板設計及び目標パタ
ーン設計と、実際になされた当該回路基板設計及び当該
パターン設計とのズレを評価する設計評価であることを
特徴とする。
【0008】本発明の第2態様の回路基板組立支援用設
計評価方法は、所望の機能を果たす回路を設計し、上記
回路を構成する回路基板上のパターンを設計した後、部
品載置済回路基板の技術試作を行うことを備えた設計組
立動作に対する回路基板組立支援用設計評価方法であっ
て、上記部品載置済回路基板の技術試作よりも前段階に
おいて、上記回路の設計及び上記パターン設計の設計
側、並びに上記回路基板へ上記電子部品を載置する組立
工程側の両者を考慮した第1設計評価及び第2設計評価
を行うことを特徴とし、ここで上記第1設計評価は、上
記回路設計及び上記電子部品の選定に対して、上記回路
基板へ上記電子部品を載置する組立動作の質の向上を図
った目標となる目標回路設計及び目標部品選定と、実際
になされた当該回路設計及び当該部品選定とのズレを評
価する設計評価であり、上記第2設計評価は、上記回路
基板の設計及び該回路基板のパターン設計に対して、上
記目標となる目標基板設計及び目標パターン設計と、実
際になされた当該回路基板設計及び当該パターン設計と
のズレを評価する設計評価であることを特徴とする。
【0009】上記第1態様及び第2態様の回路基板組立
支援用設計評価方法において、上記第1設計評価は、少
なくとも、上記組立動作に関する組立コスト算出を行う
とともに上記回路設計及び上記電子部品選定そのものに
対する評価と、上記回路基板へ上記電子部品を載置する
組立工程側から見た回路設計及び電子部品選定に対する
評価とについて、上記目標回路設計と実際になされた当
該回路設計とのズレ及び上記目標部品選定と実際になさ
れた当該部品選定とのズレを評価することもできる。
【0010】さらに又、上記回路設計及び電子部品選定
そのものに対する評価は、設計すべき回路の上記回路設
計及び上記電子部品選定が比較対象に対して進展してい
るか否かの評価を備えることもできる。
【0011】さらに、又、上記回路設計及び電子部品選
定そのものに対する評価は、さらに、少なくとも、上記
回路設計及び電子部品選定に関し質の向上のための設計
基準の遵守に対する評価と、上記回路設計及び電子部品
選定に関し質の向上のための上記組立工程におけるノウ
ハウ事項の遵守に対する評価とを備えることもできる。
【0012】 本発明の第3態様における、プログラム
を記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、所
望の機能を果たす回路を設計し、上記回路を構成する回
路基板上のパターンを設計した後、部品載置済回路基板
の技術試作を行うことを備えた設計組立動作に対する回
路基板組立支援用設計評価処理をコンピュータに実行さ
せるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り
可能な記録媒体において、上記部品載置済回路基板の技
術試作よりも前段階において、上記回路の設計及び上記
パターン設計の設計側、並びに上記回路基板へ上記電子
部品を載置する組立工程側の両者を考慮した第1設計評
価処理又は第2設計評価処理をコンピュータに実行させ
る命令を含む回路基板組立支援用設計評価処理プログラ
ムを記録し、ここで上記第1設計評価処理は、上記回路
設計及び上記電子部品の選定に対して、上記回路基板へ
上記電子部品を載置する組立動作の質の向上を図った目
標となる目標回路設計及び目標部品選定と、実際になさ
れた当該回路設計及び当該部品選定とのズレを評価する
設計評価処理であり、上記第2設計評価処理は、上記回
路基板の設計及び該回路基板のパターン設計に対して、
上記目標となる目標基板設計及び目標パターン設計と、
実際になされた当該回路基板設計及び当該パターン設計
とのズレを評価する設計評価処理であることを特徴とす
る。
【0013】本発明の第4態様の回路基板組立支援用設
計評価装置は、所望の機能を果たす回路を設計し、上記
回路を構成する回路基板上のパターンを設計した後、部
品載置済回路基板の技術試作を行うことを備えた設計組
立動作に対する回路基板組立支援用設計評価を実行する
回路基板組立支援用設計評価装置において、上記第3態
様の、記録媒体に記録されているプログラムを読み出す
読込装置と、読み込んだ上記プログラムに基づき上記部
品載置済回路基板の技術試作よりも前段階において、上
記回路の設計及び上記パターン設計の設計側、並びに上
記回路基板へ上記電子部品を載置する組立工程側の両者
を考慮した上記第1設計評価又は上記第2設計評価を実
行する評価実行装置と、を備えたことを特徴とする。
【0014】本発明の第5態様の回路基板組立支援用設
計評価装置は、所望の機能を果たす回路を設計し、上記
回路を構成する回路基板上のパターンを設計した後、部
品載置済回路基板の技術試作を行うことを備えた設計組
立動作に対する回路基板組立支援用設計評価を実行する
回路基板組立支援用設計評価装置において、上記部品載
置済回路基板の技術試作よりも前段階において、上記回
路の設計及び上記パターン設計の設計側、並びに上記回
路基板へ上記電子部品を載置する組立工程側の両者を考
慮した第1設計評価及び第2設計評価を実行する評価実
行装置を備えたことを特徴とし、ここで上記第1設計評
価は、上記回路設計及び電子部品選定に対して、上記回
路基板へ上記電子部品を載置する組立動作の質の向上を
図った目標となる目標回路設計及び目標部品選定と、実
際になされた当該回路設計及び当該部品選定とのズレを
評価する設計評価であり、上記第2設計評価は、上記回
路基板の設計及び該回路基板のパターン設計に対して、
上記目標となる目標基板設計及び目標パターン設計と、
実際になされた当該回路基板設計及び当該パターン設計
とのズレを評価する設計評価であることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態である回路基板
組立支援用設計評価方法、該回路基板組立支援用設計評
価方法を実行する回路基板組立支援用設計評価装置、及
び上記回路基板組立支援用設計評価方法を実行するため
の回路基板組立支援用設計評価プログラムを記録した、
コンピュータにて読み取り可能な記録媒体について、図
を参照しながら以下に説明する。尚、各図において同じ
構成部分については同じ符号を付している。
【0016】まず、上記回路基板組立支援用設計評価装
置について説明する。本実施形態の回路基板組立支援用
設計評価装置(以下、単に「評価装置」と記す)100
1は、システム設計に基づき該システムの所望の機能を
果たすように設計された回路及び該回路に使用する電子
部品の選定について、上記部品載置済回路基板の技術試
作前の回路図を作成した段階で、例えば設計者が自ら、
上記設計された回路の組立性を評価する第1設計評価を
可能とする装置である。尚、上記技術試作とは、例えば
コンピュータ上でのシミュレーションは含まず現物を作
製することであり、技術試作された部品載置済回路基板
に対する性能評価の結果が良好であれば量産に移行可能
なように部品載置済回路基板を製作することをいう。よ
って上記技術試作は、量産品を組み立てるときと同一の
組み立て動作にて実行される。具体的動作としては、上
記回路基板設計図に基づく回路基板の製作、製作された
回路基板への電子部品の載置、及び、載置された電子部
品における電極と上記回路基板に形成されている電極と
の接合の動作をいう。さらに、当該評価装置1001
は、上記部品載置済回路基板の技術試作前に、上記設計
した回路の基板パターン設計を行った段階において、回
路基板設計及び該回路基板のパターン設計に関する回路
の組立性を例えば設計者自らが評価する第2設計評価を
可能とする装置である。又、本実施形態では、詳細後述
のように、上記部品載置済回路基板の技術試作前に、上
記第1設計評価若しくは上記第2設計評価、又は上記第
1設計評価及び上記第2設計評価を実行する。しかしな
がら、例えば上記技術試作における部品載置済回路基板
の完成度が非常に高くその性能が要求仕様を満足するこ
とが予めほぼ確実なときには、上記技術試作を行わずに
直ちに量産品の製造に入る場合も有り得る。このような
場合には、確認的に、上記第1設計評価若しくは上記第
2設計評価、又は上記第1設計評価及び上記第2設計評
価を実行することも可能であり、このような場合にあっ
ては、上記「部品載置済回路基板の技術試作前」を、
「量産前」と読み替えることができる。尚、本実施形態
における上記第1設計評価及び上記第2設計評価は、上
記部品載置済回路基板の技術試作のために実行するもの
ではなく、量産される部品載置済回路基板のために実行
されるものである。
【0017】上述したように、従来において、設計され
た回路の組立性の評価は、部品載置済回路基板の試作後
に実行されるものであり、上記評価装置1001のよう
に、上記部品載置済回路基板の技術試作前において、設
計、生産技術、及び製造の3部門における共通の尺度に
て総合的に設計した回路の組立性の評価である上記第1
設計評価及び第2設計評価を行うことは従来できなかっ
た。このような評価装置1001は、図1に示すよう
に、大別して評価実行装置101と、該評価実行装置1
01に接続される情報読込装置201と、キーボードや
マウス等からなる入力装置301と、結果情報を可視的
に出力する例えば表示装置やプリンタ等の出力装置40
1と、設計評価用データベース501と、検索装置60
1と、記憶装置701とを備える。又、図5には、評価
装置1001における大まかなデータの流れを示してい
る。尚、評価装置1001は、本実施形態では、本実施
形態にて使用可能なプログラムがプリインストール又は
インストール可能な、例えばノート型のパーソナルコン
ピュータにて構成されている。又、上記情報読込装置2
01は、ホストコンピュータ801、電気回路用CAD
(Computer Aided Design)831、及び基板設計及び
パターン設計用CAD861等と接続され、これらの装
置より情報を読み込む装置である。又、図3に示す評価
装置1002の情報読込装置202のように、後述の、
標準データベースにおける情報や評価用情報等を記録し
たフロッピーディスク(FD)902や、コンパクトデ
ィスクによるリードオンリーメモリ(CD−ROM)9
01等の情報記録媒体から記録情報を読み出すように構
成することもできる。上述の各構成部分におけるそれぞ
れの動作について以下に簡単に説明する。
【0018】上記情報読込装置201が上記ホストコン
ピュータ801から読み込む情報として、本実施形態で
は、現在購入可能な電子部品についての単価情報、及び
電子部品を特定するための電子部品特定情報がある。こ
こで、電子部品特定情報として、本実施形態では、電子
部品の部品番号、部品名称、メーカ名、及びメーカ品番
の情報である。又、上記情報読込装置201が電気回路
用CAD831から読み込む電気回路情報として、本実
施形態では、設計日等の一般的情報に加えて、設計され
た回路に使用されている電子部品の番号や名称、及び使
用数量の情報がある。又、上記情報読込装置201が基
板設計及びパターン設計CAD861から読み込む基板
パターン情報として、本実施形態では、設計日等の一般
的情報に加えて、回路基板上での各電子部品の載置位置
情報、多数個取りの場合の個片基板の外形寸法情報、上
記個片基板の位置や分割位置を示す基板座標、及び回路
基板上での電子部品の載置向きの情報がある。尚、本実
施形態では、後述のように、例えば設計者や作業者等が
相当する評価者による手作業により入力されるが、設計
された回路における配線パターンの総配線長情報、当該
回路基板の外形寸法情報、当該回路基板の層数情報、回
路基板に形成されたスルーホールの数、その直径寸法、
及びその位置の各情報、回路基板に形成された電子部品
の挿入孔の数、その直径寸法、及びその位置の各情報、
並びに、パターン分岐点の数、その位置、及びその分岐
長の各情報等についても、上記情報読込装置201が基
板設計及びパターン設計用CAD861から直接に情報
の読み込みを行うように構成してもよい。尚、本明細書
では、上記回路基板の層数と、後述の配線層数とは同じ
意味にて使用している。又、上述のように本実施形態で
は、上記電気回路情報及び上記基板パターン情報は、情
報読込装置201にて当該評価装置1001にて扱える
データに変換するインターフェースソフトを介して、そ
れぞれ電気回路CAD831及び基板設計及びパターン
設計CAD861から直接に当該評価装置1001に読
み込んでいるが、これに限定されずに、一旦、例えばフ
ロッピーディスク等の記録媒体に記録されたものや、通
信回線を介して供給してもよい。
【0019】このようにして情報読込装置201が読み
込んだ各情報は、設計評価用データベース501として
評価装置1001内に格納される。本実施形態における
設計評価用データベース501には、後述の標準データ
ベース511、上記電気回路用CAD831から供給さ
れた情報を格納する電気回路情報データベース512、
上記基板設計及びパターン設計用CAD861から供給
された情報を格納する基板及びパターン情報データベー
ス513、並びに、上記評価実行装置101に備わる内
部メモリ111に記憶されているデータベースが含まれ
る。該評価装置1001では、上記内部メモリ111に
は、上記第1設計評価を実行するために必要な第1設計
評価プログラム121と、設計組立動作の質の向上及び
低コスト化を図った目標となる目標回路の設計及び目標
部品の選定において必要となる目標回路設計情報及び目
標部品選定情報122と、上記目標回路設計情報及び目
標部品選定情報に対して、実際に設計された当該回路に
おける当該回路設計及び当該部品選定を数値的に評価す
るための第1評価用情報123と、上記第1設計評価に
必要な情報を評価者に入力させるための質問事項である
第1設計評価用質問情報127と、さらに、上記第2設
計評価を実行するために必要な第2設計評価プログラム
124と、設計組立動作の質の向上及び低コスト化を図
った目標となる目標基板設計及び目標パターン設計にお
いて必要となる目標基板設計情報及び目標パターン設計
情報125と、上記目標基板設計情報及び目標パターン
設計情報に対して実際に設計された当該回路における当
該基板設計及び当該パターン設計を数値的に評価するた
めの第2評価用情報126と、上記第2設計評価に必要
な情報を評価者に入力させるための質問事項である第2
設計評価用質問情報128とが記憶されている。詳細後
述するが、上記目標回路設計情報及び目標部品選定情報
122、並びに上記目標基板設計情報及び目標パターン
設計情報125のそれぞれは、具体的には目標となる数
値や、後述の採点ランクに対応する得点情報であり、上
記第1評価用情報123及び第2評価用情報126のそ
れぞれは、数値的評価を行うための具体的には例えば演
算式や、後述の採点ランク等が相当する。
【0020】尚、上記標準データベース511には、図
2に示すように本実施形態では以下の情報が格納されて
いる。即ち、電子部品データベース521、回路ブロッ
ク共通・共用データベース522、設備,段取,テスト
データベース523、基板コストデータベース524、
基板加工コストデータベース525、部品加工組立コス
トデータベース526、基板構造データベース527、
配線層数別載置密度別表528、設計基準評価用データ
ベース529、ノウハウ事項評価用データベース53
0、作業レートデータベース531、導体最小幅とパタ
ーン形成・レジスト形成との関係情報532、配線層数
別載置密度データベース533、及びヴィアホール数,
スルーホール数データベース534である。上述の各デ
ータベース等について、以下に簡単に説明する。
【0021】電子部品データベース521は、その一部
分を図54から図61に示すように、上記ホストコンピ
ュータ801から供給される電子部品のすべてについ
て、「購入先」、「機械実装工数(分)」、「手実装工
数(分)」等の項目ごとに、対応する各情報を格納した
データベースである。尚、上記機械実装工数及び手実装
工数を「部品載置コスト情報」とする。尚、図54から
図61は本来一つの図にて表示可能であるが紙面の都合
上分割したものであり、図62に、図54から図61の
配置関係を示している。回路ブロック共通・共用データ
ベース522は、図63及び図64に示すように、例え
ばコンバータ、インバータ、CPU等の各回路ブロック
毎に、「部品点数」、「コンデンサ数」、「スルーホー
ル数」等の各項目に対応する情報を格納したデータベー
スである。設備,段取,テストデータベース523は、
図65及び図66に示すように、SPP、HDP等の機
械毎に、「設備必要時間」、「載置部品数」等の各項目
に対応する情報を格納したデータベースである。尚、上
記SPP,HDP等は機械名称であり、例えば上記SP
Pはクリーム半田印刷機を示し、上記HDPは接着剤塗
布機を示す。基板コストデータベース524は、図67
及び図68に示すように、(A)基板コスト、(B)変
動費等の項目毎に、配線層別に対応するコスト情報を格
納したデータベースである。基板加工コストデータベー
ス525は、図69に示すように、回路基板に対する加
工内容毎に対応して工数情報を格納したデータベースで
ある。部品加工組立コストデータベース526は、図7
0に示すように、電子部品に対する加工内容毎に対応し
て工数情報を格納したデータベースである。基板構造デ
ータベース527は、図71に示すように、回路基板に
おける配線方法、電子部品の載置方法、半田付け方法、
及び回路の種類毎に、基板構造の採点ランク情報を格納
したデータベースである。配線層数別載置密度別表52
8は、図72に示すように、配線層数毎に、電子部品の
載置密度に対応した採点ランク情報を格納したデータベ
ースである。設計基準評価用データベース529は、図
73から図76にその一部分を示すように、設計基準項
目毎に、その評価基準等の情報を格納したデータベース
である。尚、図73から図76は本来一つの図にて表示
可能であるが紙面の都合上分割したものであり、図77
に、図73から図76の配置関係を示している。ノウハ
ウ事項評価用データベース530は、図78及び図79
にその一部分を示すように、組み立てに関するノウハウ
項目毎にその評価基準等の情報を格納したデータベース
である。尚、図78及び図79は本来一つの図にて表示
可能であるが紙面の都合上分割したものであり、図80
に、図78及び図79の配置関係を示している。作業レ
ートデータベース531は、図81に示すように、作業
者賃金情報及び設備賃金情報を格納したデータベースで
ある。導体最小幅とパターン形成・レジスト形成との関
係情報532は、図82に示すように、導体最小幅に対
応してパターン形成法及びレジスト形成法において採用
する方法に関する情報を格納したデータベースである。
配線層数別載置密度データベース533は、図83に示
すように、回路ブロック毎に、配線層数別にて使用する
機種名等の情報を格納したデータベースである。ヴィア
ホール数,スルーホール数データベース534は、図8
4に示すように、回路ブロック毎に、配線層数別にて単
位面積当たりのヴィアホール数,スルーホール数等の情
報を格納したデータベースである。尚、図54〜図6
1、図63〜図76、図78、図79、図81〜図84
に示す情報はもちろん一例である。
【0022】検索装置601は、上記設計評価用データ
ベース501から上記第1設計評価及び上記第2設計評
価に必要な情報を抽出し評価実行装置101へ送出す
る。尚、内部メモリ111に記憶されている情報は、評
価実行装置101が直接に検索、読み込みを行う。評価
実行装置101は、上記検索装置601により抽出され
た情報、内部メモリ111に記憶している情報、及び上
記第1設計評価及び第2設計評価の実行のために評価者
が入力装置301から入力する情報に基づいて、上記第
1設計評価及び第2設計評価を実行し、さらに、その評
価結果を出力装置401に表示させ、又記憶装置701
に記憶する。尚、評価実行装置101における詳細な動
作については後述する。又、上記第1設計評価及び第2
設計評価を実行するとき、必要な情報が上記標準データ
ベース511等に含まれていないとき、評価実行装置1
01は、新規又は不明分の情報に対する質問事項を出力
装置401に表示し、入力装置301を介して評価者と
の対話形式にて上記新規又は不明分の情報を入力可能と
する。又、評価実行装置101は、後述する設計基準
書、製造ノウハウ等の評価者による判断事項についても
評価者との対話形式にて入力可能とする。尚、これらの
入力装置301を使用して評価者が入力する上記情報に
ついて、上述のような評価者による入力動作による供給
に限定されるものではなく、通信回線を介して制御装置
101へダウンロードにより供給するようにしてもよ
い。
【0023】一方、上述した評価装置1002の場合で
は、図10に示すように、ステップ4001にて、上記
標準データベース511、並びに、上記第1設計評価プ
ログラム121、上記目標回路設計情報及び目標部品選
定情報122、上記第1評価用情報123、上記第2設
計評価プログラム124、上記目標基板設計情報及び目
標パターン設計情報125、上記第2評価用情報12
6、上記第1設計評価用質問情報127、並びに上記第
2設計評価用質問情報128の各情報を記録したCD−
ROM901やFD902等の記録媒体からこれらの情
報を読み込み、ステップ4002では、当該評価装置1
002に備わる設計評価用データベース501に格納す
ることになる。よって、記録媒体としての例えばCD−
ROM901には、図4に示すように、上記標準データ
ベース511用の領域である標準データベース領域55
1と、上記目標回路設計情報及び目標部品選定情報12
2用の領域である目標回路設計情報及び目標部品選定情
報領域552と、上記第1設計評価プログラム121、
上記第1評価用情報123、及び上記第1設計評価用質
問情報127用の領域である第1設計評価プログラム領
域553と、上記目標基板設計情報及び目標パターン設
計情報125用の領域である目標基板設計情報及び目標
パターン設計情報領域554と、上記第2設計評価プロ
グラム124、上記第2評価用情報126、及び上記第
2設計評価用質問情報128用の領域である第2設計評
価プログラム領域555とを備えている。次に、ステッ
プ4003にて、読み込んだ上記第1設計評価プログラ
ム121、上記第1評価用情報123、上記第2設計評
価プログラム124、及び上記第2評価用情報126、
並びに上記第1設計評価用質問情報127及び上記第2
設計評価用質問情報128に基づき評価者より供給され
た情報に基づき第1設計評価及び第2設計評価を実行
し、ステップ4004にて、それぞれの評価結果の出力
及び記憶する。
【0024】又、評価装置1002の設計評価用データ
ベース501には予め上記標準データベース511を格
納しておき、上記第1設計評価プログラム121、上記
目標回路設計情報及び目標部品選定情報122、上記第
1評価用情報123、上記第2設計評価プログラム12
4、上記目標基板設計情報及び目標パターン設計情報1
25、上記第2評価用情報126、上記第1設計評価用
質問情報127、並びに上記第2設計評価用質問情報1
28を、上記記録媒体から評価装置1002へ供給する
ようにしてもよい。尚、この場合における記録媒体に
は、上記目標回路設計情報及び目標部品選定情報領域5
52と、第1設計評価プログラム領域553と、上記目
標基板設計情報及び目標パターン設計情報領域554
と、上記第2設計評価プログラム領域555とを有する
ことになる。又、これとは逆に、評価実行装置101の
内部メモリ111に予め上記第1設計評価プログラム1
21、上記目標回路設計情報及び目標部品選定情報12
2、上記第1評価用情報123、上記第2設計評価プロ
グラム124、上記目標基板設計情報及び目標パターン
設計情報125、上記第2評価用情報126、上記第1
設計評価用質問情報127、並びに上記第2設計評価用
質問情報128を格納しておき、上記標準データベース
511を格納した記録媒体を用いて上記標準データベー
ス511を上記設計評価用データベース501へ供給す
るようにしてもよい。もちろん、上述のそれぞれの情報
を個別に格納した複数の記録媒体から情報を評価装置1
002へ供給するようにしてもよい。さらに又、上記標
準データベース511に含まれる情報は、上述のような
記録媒体から供給させる場合に限定するものではなく、
通信回線を介して当該評価装置1001又は評価装置1
002へ、いわゆるダウンロードすることによって供給
するようにしてもよい。
【0025】このように構成される評価装置1001,
1002について、代表して評価装置1001の動作、
即ち、当該評価装置1001にて実行される回路基板組
立支援用設計評価方法について以下に説明する。あるシ
ステム、例えばテレビ、ビデオ等の電子機器に使用され
所望の機能を発揮する回路基板を設計し製作するとき、
上述したように、システム設計、回路設計及び部品選
定、回路基板設計及びパターン設計、並びに上記電子部
品載置済回路基板の技術試作の各工程を経る。一方、本
実施形態の上記回路基板組立支援用設計評価方法では、
大略、図6に示すようにステップ101からステップ1
10、ステップ112、及びステップ115の動作が実
行される。即ち、ステップ101では上記システム設計
が行われ、ステップ101の次のステップ102ではシ
ステム設計書に基づき上記回路設計及び部品選定が従来
と同様に行われる。尚、本実施形態では、ステップ10
2にて回路設計及び電子部品選定の両方を行うが、どち
らか一方のみを行う場合も有り得る。そしてステップ1
02が終了し回路図及び電子部品リストが作成された時
点のステップ103にて、従来では実行できなかった本
実施形態にて特徴的な、第1回路基板組立支援用設計評
価(以下、単に「第1設計評価」と記す)を実行する。
該第1設計評価では、上記回路基板へ電子部品を載置す
る組立動作の質の向上及び低コスト化を図った目標とな
る目標回路設計及び目標部品選定と、実際になされた当
該回路設計及び当該部品選定とのズレを数値的に評価す
る。そしてステップ104では、上記第1設計評価の結
果情報の妥当性について検討が行われ、適切と判断され
たときには次のステップ105へ進み、不適切と判断さ
れたときにはステップ112へ移行する。ステップ11
2では、再度、回路設計及び電子部品選定が行われ、修
正された回路図及び電子部品リストに基づき再度上記ス
テップ103の第1設計評価が実行される。
【0026】上記ステップ105では、設計された当該
回路について、従来と同様に上記回路基板設計及びパタ
ーン設計が実行され、該回路基板設計及びパターン設計
が終了し基板設計図及びパターン図が作成された時点の
ステップ106にて、本実施形態にて特徴的な第2回路
基板組立支援用設計評価(以下、単に「第2設計評価」
と記す)が実行される。該第2設計評価では、上記回路
基板へ電子部品を載置する組立動作の質の向上及び低コ
スト化を図った目標となる目標回路基板設計及び目標パ
ターン設計と、実際になされた当該回路基板設計及び当
該パターン設計とのズレを数値的に評価する。そしてス
テップ107では、上記第2設計評価の結果情報の妥当
性について検討が行われ、適切と判断されたときには次
のステップ107へ進み、不適切と判断されたときには
ステップ115へ移行する。ステップ115では、再
度、回路基板設計及びパターン設計が行われ、修正され
た回路基板設計図及びパターン図に基づき再度上記ステ
ップ106の第2設計評価が実行される。
【0027】ステップ108では、部品載置済回路基板
の上述した技術試作が行われる。次のステップ109で
は、ステップ108にて製作された部品載置済回路基板
に対して性能評価が実行され、所定の性能が得られたと
きにはステップ110にて上記部品載置済回路基板の量
産を開始する。一方、本実施形態では極めて稀となる
が、ステップ109の性能評価にて所定の性能が得られ
なかったときには、本実施形態では、再度、ステップ1
02に戻り、回路設計及び電子部品選定からやり直す。
尚、ステップ102に戻らなくても、ステップ112や
ステップ115に戻るようにしてもよい。又、図6に示
すように、上述した「設計組立動作」に対応する範囲
は、ステップ112及びステップ115も含み、ステッ
プ102から、ステップ108にて上記部品載置済回路
基板が完成するまでの工程に相当する。
【0028】上述の動作と、図86を参照して説明した
従来の動作とを比べると明らかなように、本実施形態の
上記回路基板組立支援用設計評価方法では、部品載置済
回路基板の技術試作の前にて、回路設計及び電子部品選
定、並びに回路基板設計及びパターン設計について評価
を行い、これらの評価が不適切である場合にはその時点
で回路設計及び電子部品選定、あるいは回路基板設計及
びパターン設計のやり直しを行っている。よって、本実
施形態の上記回路基板組立支援用設計評価方法では、電
子部品を回路基板に載置した状態における性能評価にて
不適となる場合が極めて稀である。したがって、本実施
形態の上記回路基板組立支援用設計評価方法は、従来に
比べて、設計開発リードタイムの短縮化を図ることがで
き、かつ、設計完成度を高めることができ、かつ生産性
や、例えば顧客への納入対応等の種々の要求に対する対
応力の向上を図ることができる。
【0029】本実施形態では、上述のように、上記回路
設計及び電子部品選定の動作を終えた時点で上記第1設
計評価を行い、上記回路基板設計及びパターン設計を終
えた時点で上記第2設計評価を行っているが、これに限
定するものではない。即ち、上述のように、本実施形態
の回路基板組立支援用設計評価方法の特徴点は、部品載
置済回路基板の技術試作の前にて、設計、生産技術、及
び製造の3部門における共通の尺度にて総合的に設計し
た回路の組立性の評価動作を行う点であることから、図
7に示すように、上記ステップ105の後で、上記ステ
ップ108の前において、即ち上記回路基板設計及びパ
ターン設計を終えた時点であるステップ121にて、好
ましくは上記第1設計評価及び上記第2設計評価の両方
を、又は上記第1設計評価若しくは上記第2設計評価の
いずれか一方を行い、これらの評価に対して上記ステッ
プ108の前のステップ122にて検討を行う。そして
該検討において不適と判断されたときには、上記ステッ
プ112及び上記ステップ115、又は上記ステップ1
12若しくは上記ステップ115のいずれか一方へフィ
ードバックするように構成することもできる。さらに
又、図53に示すように、上記技術試作前であって回路
設計及び電子部品選定の工程後において、上記第1設計
評価のみを実行することもできる。尚、このように上記
第1設計評価のみを実行する場合には、例えば図4に示
す各情報の内、「目標基板設計情報及び目標パターン設
計情報125」、「第2設計評価プログラム124」、
「第2設計評価用質問情報128」、「第2評価用情報
126」、「配線層数別載置密度データベース53
3」、「基板構造データベース527」、「配線層数別
載置密度別表528」については使用する必要はない。
このようなそれぞれの動作フローを採ったとしても、上
述した本実施形態の場合と同様に、電子部品を回路基板
に載置した状態における性能評価にて不適となる場合が
極めて稀となり、従来に比べて、設計開発リードタイム
の短縮化を図ることができ、かつ、設計完成度を高める
ことができ、かつ生産性、対応力の向上を図ることがで
きる。尚、第1設計評価及び第2設計評価を行う場合で
あっても第2設計評価にて組立コストの計算を実行しな
い場合、つまり第1設計評価にて得た組立コスト計算結
果をそのまま採用する場合には、上述の使用する必要の
ない情報に加えてさらに「設備,段取,テストデータベ
ース523」、「基板コストデータベース524」、
「基板加工コストデータベース525」、「部品加工組
立コストデータベース526」、「作業レートデータベ
ース531」、「導体最小幅とパターン形成・レジスト
形成との関係情報532」、及び「ヴィアホール数,ス
ルーホール数データベース534」についても、使用す
る必要はない。
【0030】以下には、本実施形態にて特徴的な動作で
ある、ステップ103の上記第1設計評価、及びステッ
プ106の上記第2設計評価について以下に説明する。
上記第1設計評価は、大別して、(I)上記回路設計及
び電子部品選定から、パターン設計を介して上記部品載
置済回路基板として完成するまでの、組み立てに要する
コスト(以後、「組立コスト」という)の算出と、(I
I)上記回路設計及び電子部品選定そのものに対する評
価と、(III)回路基板へ電子部品を実際に載置する組
立工程側から見た上記回路設計及び電子部品選定に対す
る評価とに集約される。上記(I)の上記コスト算出、
上記(II)の上記回路設計及び電子部品選定そのものに
対する評価、及び上記(III)組立工程側から見た上記
回路設計及び電子部品選定に対する評価を実行する前工
程として、図8に示すように、ステップ1001〜ステ
ップ1005の動作が上記評価実行装置101にて制御
されながら実行される。尚、評価装置1001における
構成説明でも述べたが、評価装置1001において、設
計評価用データベース501には、ホストコンピュータ
801から、電子部品に関する単価、部品番号、部品名
称、メーカ名、メーカ品番の情報が供給され予め格納さ
れている。よって、例えば図54から図61に示す電子
部品データベース521では、ホストコンピュータ80
1から供給された上記部品番号に従い、ホストコンピュ
ータ801から供給されたすべての電子部品に対して上
記部品名称、上記メーカ品番、上記単価の各情報が対応
して列挙されている。
【0031】上記ステップ1001にて上記第1設計評
価がスタートし、ステップ1002において、上記評価
装置1001と評価者との対話形式により初期入力情報
が評価者により入力装置301から上記評価装置100
1に入力される。上記初期入力情報としては、本実施形
態では、当該設計に係る、機種の番号,該機種の名称,
回路基板の名称、上記評価者の氏名,部署名、評価年月
日、パワー系,ロジック系等の回路の種類情報がある。
次のステップ1003では、上記情報読込装置201を
介して電気回路CAD831から当該設計に係る回路の
電気回路情報が上記設計評価用データベース501へ読
み込まれる。尚、上記電気回路情報としては、上述のよ
うに、上記機種番号、設計日、上記回路の番号、上記設
計された回路に使用されている電子部品の部品番号及び
部品名称並びにその数量の情報である。次のステップ1
004では、上記電気回路情報の内、上記部品番号を検
索用キーワードとして、上記標準データベース511に
含まれる各情報から上記設計された回路に使用されてい
る電子部品、即ち選定電子部品に関係する情報の検索を
行う。このとき、上記標準データベース511に含まれ
ていない、即ち上記検索動作にてピックアップされてこ
ない電子部品については、ステップ1005にて、電子
部品データベースを構成する項目、例えば図54に示す
「購入先」や「単価」等に対応する情報を上記評価者が
入力装置301から入力する。
【0032】図8に示すように、上記ステップ100
4,1005における動作の終了後、上記(I),(I
I),(III)の各動作が実行される。ここで、上記
(I)組立コストの算出は、図8に示すように、ステッ
プ1101〜1104にて実行され、上記(II)回路設
計及び電子部品選定そのものに対する評価は、ステップ
1201〜1204、ステップ1211〜1213、及
びステップ1221〜1223にて実行され、上記(II
I)組立工程側から見た上記回路設計及び電子部品選定
に対する評価は、ステップ1301〜1304、及びス
テップ1311〜1313にて実行される。尚、上記
(I),(II),(III)の各動作について、動作開始順
位はなく、どの動作から開始してもかまわない。
【0033】まず、上記(I)組立コストの算出につい
て説明する。組立コストの算出を行う理由は以下の通り
である。組立コストの大部分は、回路設計時に決まる要
素が大きい。回路設計の本質業務は"良い回路"を開発す
ることであるが、設計担当者は、自分が設計した上記部
品載置済回路基板の組立コストを早い段階で把握し、回
路設計段階でコストダウンしておくことが極めて重要で
ある。又、いわゆる部品代である直接材料費について、
例えば設計者は自分の責任と意識するが、労務費や設備
償却費には全く無頓着という設計者が多い。自分の部品
選定が労務費と密接に関係があることもわきまえておく
必要があるからである。
【0034】又、該第1設計評価、及び後述する第2設
計評価において上記組立コストを算出するが、本実施形
態では上記組立コストはあくまで「算出」するに止ま
り、算出した組立コストを「評価」することは行ってい
ない。これは、本実施形態における回路基板組立支援用
設計評価が、単に回路基板の生産性や生産効率の向上を
図るという下位の観点から行うものではなく、高品質な
組み立てを実現可能とするため回路基板の組立性を客観
的かつ公平的に評価することを目的としているからであ
る。よって算出された組立コストの高、低を判断するの
は評価者であり、算出された組立コストを評価者が「高
い」と判断したときには該評価者はコスト低減に努める
であろうから、結果としてコストダウンが図られた回路
基板が設計されることになる。
【0035】具体的に説明すると、上記ステップ110
1にて上記組立コスト算出が開始され、ステップ110
2では、上記評価実行装置101が上記第1設計評価プ
ログラム121に従い、上記組立コストの算出のための
質問事項を出力装置401に表示し、これに対して評価
者が入力装置301から情報を評価装置1001に入力
する。尚、ステップ1102は、図11に示すようにス
テップ1102−1〜ステップ1102−3より構成さ
れる。このように評価者との対話形式にて情報入力を行
うのは以下の理由による。即ち、評価装置1001の上
記設計評価用データベース501には、上述のようにホ
ストコンピュータ801から供給される情報、及び標準
データベース511における情報が格納されているが、
現時点、つまり図6に示すステップ103の時点では、
評価装置1001には、当該設計に係る回路に関する情
報として、上述のように電気回路CAD831から、当
該設計に係る回路の電子部品における部品番号及び部品
名称並びにその数量等の上記電気回路情報が供給されて
いるのみである。よって現時点では、製作される回路基
板の例えば大きさ等の情報が評価装置1001には存在
しないので、本来であれば上記現時点において組立コス
トの算出動作を行うことは無理である。しかしながら、
上記評価者、つまり設計者は、自らが設計している回路
についてイメージを有していることから、例えば上記回
路基板の大きさ等の情報について、経験上や設計目標等
による概略の数値を持っている。そこで本実施形態で
は、上記組立コストの算出のために必要であるが現時点
では未入力である情報について、上記質問事項に対する
回答という対話形式にて上記評価者から推測情報として
評価装置1001へ供給し、かつ詳細後述の、本実施形
態において創作したコスト算出式に基づき、上記ステッ
プ103の段階で上記組立コストの算出を可能とする。
尚、本実施形態において、上記質問事項は上記第1設計
評価用質問情報127として、上記コスト算出式は上記
第1評価用情報123として、評価実行装置101の内
部メモリ111にそれぞれ格納されている。又、具体的
な上記質問事項は、図12の「PCB組立コスト」の欄
に示すように、例えば回路基板のX方向サイズ(m
m)、Y方向サイズ(mm)、厚みt(mm)、φ0.
5mmの穴の数、φ0.7mmの穴の数、金メッキ端子
の有無と数、…等である。ステップ1102−1では、
上記質問事項が出力装置401に表示され、評価者は、
推測にて数値を入力していく。ステップ1102−2で
は、当該組立コスト算出に必要な質問事項のすべてにつ
いて上記推測数値が入力されたか否かが判断され、ステ
ップ1102−3では入力された上記推測数値が内部メ
モリ111に格納されて行く。
【0036】ステップ1103は、図11に示すように
ステップ1103−1〜1103−6より構成され、こ
れらのステップでは、上記評価実行装置101が上記第
1設計評価プログラム121に従い、上記検索装置60
1を介して上記電気回路情報の読み込み、及び上記標準
データベース511から、後述のコスト算出式に基づき
組立コストを算出するために必要な情報の検索及び抽出
を行う。ステップ1103−1〜1103−6では、上
記選定電子部品の上記部品番号に基づき、上記必要な情
報の検索及び抽出が行われる。尚、ステップ1103−
1〜1103−6の動作順は問わない。つまりステップ
1103−1では、上記ステップ1004にて選定され
た上記選定電子部品について、上記部品データベース5
21から単価情報、機械実装工数情報、手実装工数情報
が検索、抽出され、ステップ1103−2では、上記設
備、段取、テストデータベース523から上記選定電子
部品における段取りコスト情報が検索し抽出され、ステ
ップ1103−3では、上記基板加工コストデータベー
ス525から上記選定電子部品における基板加工コスト
としての正味の工数情報、及び段取り工数情報が検索し
抽出され、ステップ1103−4では、上記部品加工組
立コストデータベース526から上記選定電子部品にお
ける部品加工組立コストとしての正味の工数情報、及び
段取り工数情報が検索し抽出され、ステップ1103−
5では、上記作業レートデータベース531から上述の
各工数情報に関係する作業レート情報が検索抽出され、
ステップ1103−6では、上記基板コストデータベー
ス524から各種のコスト情報が検索し抽出される。
【0037】ステップ1104は、図11に示すように
ステップ1104−1及びステップ1104−2より構
成され、ステップ1104−1では、上記評価実行装置
101が上記第1設計評価プログラム121に従い、上
記第1評価用情報123から後述のコスト算出式を抽出
し、かつ上述のステップ1103−1〜1103−6に
て抽出した各種の情報を基に上記コスト算出式に基づき
上記組立コストを算出する。このとき、上記ステップ1
102にて評価者から入力された上記推測数値が考慮さ
れる。即ち、以下に詳しく述べている、上記コスト算出
式における、例えば「基板材料費」を算出するために必
要な各種の値、例えば、基板のサイズ情報や、「C」,
「A」等の算出のために必要な数値等については、上記
推測数値が使用される。ステップ1104−2では、算
出された上記組立コストが内部メモリ111へ記憶され
る。
【0038】以上説明したように本実施形態では、回路
基板設計及びパターン設計の前で、回路設計及び部品選
定が終了した段階では未確定な情報は、質問事項に対し
て評価者の推測による推測情報として入力させるように
し、かつ、本実施形態にて創作したコスト算出式に基づ
き、標準データベース511から抽出した情報及び上記
推測情報を使用することで、従来においては実行できな
かった、回路設計及び部品選定が終了した段階での上記
組立コストの算出を行うことが可能となった。又、上述
のように質問事項に対して評価者が推測情報を入力する
ようにしたことで、それぞれの評価者において入力され
る内容を統一することができ、又、必要な情報のすべて
を入力させることができる。
【0039】上記コスト算出式を以下に示す。 製造原価:M=M1+M2+M3+M4 M1:直接材料費 M2:労務費(人件費) M3:設備償却費 M4:製造経費 上式が一般的な製造原価の計算式であるが、例えば評価
対象となる各事業所に対応させて、例えば次式を用いる
こともできる。 製造原価:M=M1+M5 M1:直接材料費 M5:設備償却含む労務費(検査除く) (1)PCB製造コスト(M)=直接材料費(M1)+労務費(M5) (2)直接材料費(M1) =Σ(部品単価)+基板材料費 ここで上記部品単価は、上記部品データベース521、及び上記ステップ 1005にて入力された部品情報より求める。 (3)基板材料費 = 1/(nx・ny)×1/(mx・my )×C×〔A+B〕 但し、nx=整数{シート横寸法/x }、ny=整数{シート縦寸法/y} 尚、上記シート横(縦)寸法とは、上記基板に分割する前のシートにおける寸 法をいう。 ここで、x=基板横寸法、y=基板縦寸 法 mx=整数{定尺横寸法/X}、my= 整数{定尺縦寸法/Y} ここで、X= シート横寸法、Y=シート縦寸法 ここ で、定尺横×縦寸法: 片面又は両面の とき、280×230 若しくは310×280mm、 4層又は6層のとき、270×220又は300× 270mm (4) C = M × N : M値,N値 上記基板コストデータベ ース524のM,N値を抽出 (5) A : 上記基板コストデータベース524のA値そのもの (6) B = D+E+F+G+H+I+J+K+L ここで、F,G,H,Iは、上記基板コストデータベース 524のF,G,H,Iの値を抽出 (7) D=(p×d1+q×d2)×(mx×my) ここで、d1,d2は、上記基板コストデータベース52 4のd1,d2の値を抽出 但し、 p=φ0.7mmの穴数/シート 〔=穴数/基板×mx・my〕 q=φ0.7mmの穴数/シート (8) E=(u×e1+v×e2)×(mx×my) ここで、e1,e2は、上記基板コストデータベース52 4のe1,e2の値を抽出 但し、u=パンチングの数/シート v=ルーター の数/シート (9) J=j×r×(mx×my) ここで、jは、上記基板コストデータベース524のjの 値を抽出 但し、rはピン数/シート (10)K=k×w×(mx×my) ここで、kは、上記基板コストデータベース524のkの 値を抽出 但し、wは、Vカット本数/シート (11)L=l×z×(mx×my) ここで、lは、上記基板コストデータベース524のlの 値を抽出 但し、zは、スリットの加工長さ/シート (12) 労務費(M5)= Σ(機械組立コスト)+Σ(手組立コスト) +Σ(部品加工・組立コスト)+Σ(部品段取 りコスト) +基板加工コスト+基板加工段取りコスト +設備段取りコスト ここで、上記機械組立コスト及び上記手組立 コストは、上記部品データベース521より、 上記部品加工・組立コスト、及び上記部品段取 りコストは、上記部品加工組立コストデータベ ース526より、上記基板加工コスト及び上記 基板加工段取りコストは上記基板加工コストデ ータベース525より、上記設備段取りコスト は上記設備,段取,テストデータベース523 より抽出 (13) Σ(機械組立コスト)=〔機械レート<*1>(円/分)〕 ×Σ〔部品毎の機械組立コスト<*2>( 分)〕+Σ(設備コスト D/B:〜 ) 上記機械レートは上記作業レートデータベー ス531より抽出 (14) Σ(手組立コスト)=〔作業者レート(円/分)〕 ×Σ〔部品毎の手組立工数<*3>(分) 〕 上記機械レートは上記作業レートデータベー ス531より抽出 (15) Σ(部品加工・組立コスト)=〔作業者レート(円/分)〕 ×Σ〔部品加工・組立正味工数<*4>(分 )〕 (16) Σ(部品段取りコスト)=〔作業者レート(円/分)〕 ×1/生産数量Σ〔部品部品段取り工数<*5>(分 )〕 <*1>:機械レート=作業者レートとしてもよい。 <*2>: 上記部品データベース521の値より抽出する。 <*3>: 上記部品データベース521の値より抽出する。 <*4>: 上記部品データベース521の値より抽出する。 <*5>: 上記部品データベース521の値より抽出する。 (17) 基板加工コスト=〔作業者レート(円/分)〕 ×{w×イ+1/mx・my〔ロ+ハ+ホ +ヘ〕+ニ+ト+チ} 但し、イ、ロ、ハ、ニ、ホ、ヘ、ト、チ: 上記基板加工コストデータベース525の 値より抽出 (18) 基板加工段取りコスト=〔作業者レート(円/分)〕 ×1/生産数量Σ〔基板加工段取り工数< *6>(分)〕 但し、<*6>: 上記基板加工コスト データベース525の値より抽出 (19) 設備段取りコスト=〔作業者レート(円/分)〕 ×1/生産数量Σ〔(I)+(II)+・・ ・・...〕 但し、(I)、(II)、…: 上記設備, 段取,テストデータベース523の値より 抽出
【0040】次に、上記(II)回路設計及び部品選定設
計そのものに対する評価の動作について説明する。上記
(II)回路設計及び部品選定設計そのものに対する評価
の具体的事項として、本実施形態では、(1)回路の進
展性に対する評価と、(2)配線基板設計基準の遵守に
対する評価と、(3)上記組立工程におけるノウハウ事
項の遵守に対する評価とを考える。もちろん上記具体的
事項はこれらに限定されるものではなく、設計対象のシ
ステム、事業所等に対応させて適宜選択される。
【0041】上記(1)回路の進展性に対する評価と
は、回路を常に進化させ続けることをねらいとする観点
から、回路に対する不断の改良、開発の成果に対する評
価である。即ち、生命体がその取り巻く環境に適応すべ
く常に成長進化するように、対象とするシステムの発展
に伴い電子電気回路も成長進化させてこそ、そのシステ
ム全体に適応してその機能を発揮することができる。よ
って回路の進化なくして回路基板の組立性の進化はない
と考えられる。このように回路を進化させることは回路
を設計する上での本質的項目であり、開発目標値、従来
値、他社値等の比較対象に対する比率に基づき、設計し
た回路の進展性を評価する。回路図に存在しないものは
不要であるという観点から、このような回路進展性の具
体的な評価項目を選定する。本実施形態において選定し
た上記回路進展性の具体的評価項目は、(i)電子部品
個数、(ii)コンデンサ数、(iii)消費電力、及び(i
v)回路ブロックの共通・共用化の4項目である。尚、
上記コンデンサ数は、デジタル回路のみを対象として評
価してもよいし、アナログ回路も対象とするときには発
振、整流部分を除いても良い。
【0042】上記(i)電子部品個数を評価項目に選定し
た理由は次の通りである。例えばLSIパッケージのよ
うに複数の回路を1個の部品とするように、全回路を1
個の部品で構成するのが最善であり、部品個数が少ない
方がよい。このように従来、他社等の比較対象に対して
電子部品個数をいかに少なくして同等以上の機能を発揮
させ得るかが回路設計業務の本質であるからである。
又、上記(ii)コンデンサ数を評価項目に選定した理由
は次の通りである。コンデンサは、整流・発振などの働
きを必要とする機能素子として使う以外に、ノイズ緩和
用としてグランド間に接続する使い方がある。これは、
回路特性を把握しコントロールできていれば、本来不必
要な使い方である。多忙な回路設計業務の中で、特性が
出ないとついつい増やしてしまうのが、このコンデンサ
である。よって、不要なコンデンサを少しでも減らすこ
とが、回路上また組立上も大変重要であるからである。
又、上記(iii)消費電力を評価項目に選定した理由は
次の通りである。家電主要四製品のLCA(ライフサイ
クルアセスメント)評価で10年間のエネルギー消費を
見ると、「工業材料(日刊工業新聞社、1997年2月
号)」によれば、冷蔵庫は93%が消費電力であり、エ
アコンは67%、ハイビジョンTVは73%、全自動洗
濯機は48%となっている。日常のランニングコスト、
環境問題としてのLCAの両者共に、消費電力を抑える
ことは、魅力ある製品を生み出すためには大変重要だか
らである。又、上記(iv)回路ブロックの共通・共用化
を評価項目に選定した理由は次の通りである。設計回路
は、ハード化すれば機能を発揮する一つのソフトであ
る。ソフトは繰り返し使う頻度で価値が決まる。設計業
務の効率化や組立コストダウンを図り、品質を安定化さ
せるためには、回路を共通化させることが必要不可欠な
取り組みである。
【0043】このような上記(1)回路の進展性に対す
る評価は、図8に示すステップ1201〜1204にて
実行される。ステップ1201にて回路進展性評価がス
タートし、ステップ1202において、上述のステップ
1102における動作と同様に、上記評価実行装置10
1が上記第1設計評価プログラム121に従い、上記回
路進展性評価のための質問事項を出力装置401に表示
し、これに対して評価者が入力装置301から情報を評
価装置1001に入力する。尚、ステップ1202は、
図13に示すようにステップ1202−1〜1202−
3より構成される。又、このように対話形式にて情報入
力を行う理由は、上述の組立コスト算出の場合に同様で
ある。即ち、上記回路の進展性評価のために必要である
が、上記ステップ103の段階では未入力である情報に
ついて、質問事項に回答する形式にて、評価者が考えて
いる推測情報を評価装置1001へ入力させ、かつ詳細
後述の、本実施形態にて創作した、上記(i)電子部品個
数の算出式、上記(ii)コンデンサ数の算出式、上記
(iii)消費電力の算出式、及び上記(iv)回路ブロッ
ク共通・共用化の算出式のそれぞれに基づき、上記ステ
ップ103の段階で上記回路進展性についての評価を可
能とするためである。このように質問事項に対して評価
者が情報を入力する形態を採ることで、上述したよう
に、各評価者がそれぞれ異種類の内容の情報を入力する
ことはなく、同程度、同類の情報が入力され、又、必要
な情報のすべてを入力させる事が可能となる。尚、上記
質問事項は、上記第1設計評価用質問情報127とし
て、上記(i)〜(iv)の各算出式は上記第1評価用情
報123として、評価実行装置101の内部メモリ11
1にそれぞれ格納されている。又、本実施形態におい
て、上記回路進展性評価における具体的な上記質問事項
は、図12の「回路進展性」の欄に示すように、当該設
計に係る回路と同等の従来における回路に備わる電子部
品数、設計後に削除した不要コンデンサ数、削除対象の
不要コンデンサ数、設計後の消費電力、従来の消費電
力、及び使用した共通回路の名称についてである。ステ
ップ1202−1では、上記質問事項が出力装置401
に表示され、該質問に回答する形式で評価者は推測にて
数値を入力していく。ステップ1202−2では、当該
回路進展性評価に必要な質問事項のすべてについて上記
推測数値が入力されたか否かが判断され、ステップ12
02−3では入力された上記推測数値が内部メモリ11
1に格納されていく。
【0044】ステップ1203は、図13に示すよう
に、上述の組立コスト算出の場合と同様に、上記評価実
行装置101が上記第1設計評価プログラム121に従
い、上記検索装置601を介して上記電気回路情報の読
み込み、及び上記標準データベース511から、上述の
(i)〜(iv)における、詳細後述の各算出式にて必要
な情報の検索及び抽出を行う。ステップ1203では、
上記選定電子部品について、回路ブロック共通・共用デ
ータベース522より回路ブロックの共通・共用におけ
る電子部品点数情報を検索、抽出する。
【0045】次に、ステップ1204は、図13に示す
ようにステップ1204−1及びステップ1204−2
より構成され、上記回路進展性の評価を行う。ステップ
1204−1では以下の動作が実行される。即ち、上記
評価実行装置101が上記第1設計評価プログラム12
1に従い、上記第1評価用情報123から上記(i)〜
(iv)における各算出式を抽出し、かつ上述のステップ
1203にて抽出した各抽出情報を上記各算出式に代入
して、当該回路設計及び部品選定における数値を算出す
る。さらに、上記評価実行装置101は、内部メモリ1
11に格納している目標回路設計情報及び目標部品選定
情報122を読み出し、当該回路設計及び部品選定にお
ける上記算出された数値と、上記目標回路設計情報及び
目標部品選定情報122とのズレを数値的に評価する。
ステップ1204−2では評価結果が記憶装置701に
記憶される。以下に、上記(i)〜(iv)における各算
出式について、及び上記ズレの数値的評価方法につい
て、それぞれ個別に説明する。
【0046】上記(i)電子部品個数の評価方法は、図6
3及び図64に示す回路ブロック共通・共用データベー
ス522に構成されているように、当該設計に係る回路
について、例えばインバータやCPU等のように評価対
象とする機能単位ブロックを設定し、評価する回路ブロ
ックに対して、下記の算出式にて、当該回路設計及び部
品選定における値を算出する。 「電子部品個数」(%)=100×(設計後の総電子部
品個数)/(比較対象となる回路ブロックにおける総電
子部品個数) ここで、上記「設計後の総電子部品個数」として、上記
ステップ1003にて読み込んだ上記電気回路情報に含
まれる上記使用数量の情報が相当し、上記「比較対象と
なる回路ブロックにおける総電子部品個数」には、ステ
ップ1202にて評価者より入力された、「従来回路に
備わる電子部品数」の情報が代入される。上記評価実行
装置101は、上記算出式にて算出された結果に基づ
き、図14に示すように評価する。即ち、内部メモリ1
11には、上記目標回路設計情報及び目標部品選定情報
122として図14に示すように、上記(i)〜(iv)の
各評価毎に、得点情報に相当する「採点ランク」情報が
記憶されている。よって、評価実行装置101は、算出
した値に基づき上記採点ランクを決定する。又、内部メ
モリ111には、上記目標回路設計情報及び目標部品選
定情報122として図14に示すように上記(i)〜(i
v)の各評価毎に「得点」情報が上記採点ランクごとに記
憶されている。よって、評価実行装置101は、上記決
定した採点ランクに対応した得点を評価結果として決定
する。このようにして求まった上記評価結果の情報は上
記記憶装置701に記憶される。
【0047】次に、上記(ii)コンデンサ数の評価方法
は、設計前に不要なコンデンサを定義し、今回設計する
回路において「削除対象の不要コンデンサ数」を決定
し、次式にて算出された算出値に基づき図14に示すよ
うに評価する。「 コンデンサ数」(%)=100×(設計後に削除した
不要コンデンサ数)/(削除対象の不要コンデンサ数) ここで、上記「設計後に削除した不要コンデンサ数」及
び上記「削除対象の不要コンデンサ数」はともに、ステ
ップ1202にて評価者より入力された、設計後に削除
した不要コンデンサ数及び削除対象の不要コンデンサ数
の情報がそれぞれ代入される。評価方法は、上述の電子
部品個数の評価方法の場合と同様に行われる。即ち、評
価実行装置101は、上記算出式にて算出された結果に
基づき上記採点ランクを決定し、決定した採点ランクに
基づき上記得点情報を求める。このようにして求まった
上記評価結果の情報は上記記憶装置701に記憶され
る。
【0048】次に、上記(iii)消費電力の評価方法
は、消費電力を評価できるシステムブロック単位を定義
し、対象とする回路ブロックを決定して、次式にて算出
された結果に基づき図14に示すように評価する。尚、
上記システムブロック単位とは、少なくとも一つの上記
回路ブロックを含み一つの機能を有するまとまり、例え
ば上記消費電力を測定可能なまとまりをいう。 「消費電力」(%)=100×(設計後の消費電力計算
値)/(比較対象における消費電力実績値) ここで、上記「比較対象における消費電力実績値」とし
ては、評価している上記回路ブロックと同等の、従来に
おける回路ブロックの消費電力実績値が相当する。よっ
て、上記「比較対象における消費電力実績値」、及び上
記「設計後の消費電力計算値」はともに、ステップ12
02にて評価者より入力された、従来の消費電力値及び
設計後の消費電力値がそれぞれ代入される。評価方法
は、上述の各評価方法の場合と同様に行われる。即ち、
評価実行装置101は、上記算出式にて算出された結果
に基づき上記採点ランクを決定し、決定した採点ランク
に基づき上記得点情報を求める。このようにして求まっ
た上記評価結果の情報は上記記憶装置701に記憶され
る。
【0049】次に、上記(iv)回路ブロックの共通・共
用化の評価方法は、機能ユニット毎に共通・共用化させ
る回路をブロックとして設定し、その回路ブロック中の
構成電子部品を決定して、次式にて算出された結果に基
づき図14に示すように評価する。尚、上記機能ユニッ
トとは、一つの働きを有する上記回路ブロックをいう。 「回路ブロックの共通・共用化」(%)=100×(共
通・共用部の電子部品点数)/(総電子部品点数) ここで、上記「共通・共用部の電子部品点数」は、上記
ステップ1203にて回路ブロック共通・共用データベ
ース522から抽出した、評価対象の上記回路ブロック
における「電子部品点数」の情報が相当する。又、上記
「総電子部品点数」は、上記ステップ1003にて読み
込んだ上記電気回路情報に含まれる上記使用数量の情報
が相当する。評価方法は、上述の(i)〜(iii)の各評
価方法の場合と同様に行われる。即ち、評価実行装置1
01は、上記算出式にて算出された結果に基づき上記採
点ランクを決定し、決定した採点ランクに基づき上記得
点情報を求める。このようにして求まった上記評価結果
の情報は上記記憶装置701に記憶される。
【0050】以上の部品個数、コンデンサ数、消費電
力、回路ブロックの共通化のそれぞれの評価結果に基づ
き、目標得点とのズレを確認することができる。尚、具
体的な評価結果の一例を図15に示す。さらに、評価実
行装置101は、出力装置401に対して図16に示す
ように、評価結果を可視的に表示する。
【0051】このように上記(1)回路の進展性に対す
る評価を行うことで、設計者が、常に従来に比べてより
良い回路を設計するという設計者の本質的業務を適確に
遂行しているか否かを判断することができる。さらに、
例えば電子部品点数の削減等に基づき回路のコンパクト
化を図ることができ、又、上記消費電力の低減等に基づ
き回路の高特性化を図ることができ、又、上記コンデン
サ数及び上記共通・共用回路ブロックの評価に基づきコ
ストダウンを図ることができる。
【0052】次に、上記(2)配線基板設計基準の遵守
に対する評価について説明する。配線基板設計基準書
は、回路基板設計及びパターン設計の経験を長年にわた
って蓄積し、そのノウハウを統一し、一般化して論理的
に数値化したルールである。そのルールを守ることが設
計の基本であり、評価者である例えば設計者が自らその
チェックを行うことが重要である。このように回路基板
設計及びパターン設計の憲法ともいうべき設計基準書を
遵守する事により、回路基板設計品質の確保と組立コス
トの低減を図ることがきる。そこで上記配線基板設計基
準の遵守に対する評価は以下のように行う。配線基板設
計基準書に記載されている重点項目は全て厳守すべき事
項であり、これらの基準項目をランクA〜Dに分類し、
本実施形態では、ランクC,Dに該当すると評価され
た、評価すべき項目の項目数に基づき上記配線基板設計
基準の遵守の評価を行う。上記配線基板設計基準の遵守
の評価に関する項目数は全部で65項目あり、その内、
上記第1設計評価における評価対象は9項目である。
尚、後述の第2設計評価における評価対象は56項目で
ある。又、この配線基板設計基準の遵守に対する評価
は、定期的なメインテナンスが必要であり、項目の追加
削除もしくは内容変更も適宜必要となる。
【0053】このような上記(2)配線基板設計基準の
遵守に対する評価は、図8に示すようにステップ121
1〜1213にて実行される。ステップ1211にて配
線基板設計基準の遵守に対する評価がスタートし、ステ
ップ1212において、上述のステップ1102及びス
テップ1202における動作と同様に、上記評価実行装
置101が上記第1設計評価プログラム121に従い、
上記配線基板設計基準の遵守に対する評価を行うための
質問事項を出力装置401に表示し、これに対して評価
者が入力装置301から情報を評価装置1001に入力
する。ステップ1212は、図17に示すようにステッ
プ1212−1〜1212−3にて構成される。ステッ
プ1212−1では、上記評価実行装置101は、検索
装置601を介して上記標準データベース511内よ
り、上記設計基準評価用データベース529を読み出
す。そして評価実行装置101は、読み出され、図73
から図76に示される上記設計基準評価用データベース
529に基づき、該設計基準評価用データベース529
の「評価区分」の内「評価1」に対応する、該設計基準
評価用データベース529に含まれる「評価項目」内の
No.1,2,5の各「項目」の内容を出力装置401
に表示する。表示された内容に対して評価者が回答する
形式で必要な情報が入力装置301から評価装置100
1へ入力される。ここで、上記評価者が入力する情報
は、上述の各評価動作について説明したように当該第1
設計評価の段階では評価者の推測情報である。又、この
とき、例えば上記No.1の外形寸法情報や、No.2
の板厚情報等の、上述した組立コスト算出のためにステ
ップ1102にて評価者が入力した情報の内から流用で
きる情報は、新たに入力することなく、それらを流用す
るようにしてもよい。ステップ1212−2では、当該
配線基板設計基準の遵守に対する評価に必要な事項がす
べて入力されたか否かが判断され、ステップ1212−
3では入力された上記推測情報が内部メモリ111に格
納される。
【0054】ステップ1213は、図17に示すように
ステップ1213−1及びステップ1213−2より構
成され、上記配線基板設計基準の遵守に対する評価、及
び評価結果の記憶を行う。ステップ1213−1では以
下の動作が実行される。即ち、上記設計基準評価用デー
タベース529には、図74及び図76に示すように、
上記各「項目」毎に「評価基準」を備え、供給される上
記推測情報に基づいて、得点情報に相当するA〜Dのラ
ンク付けがなされる。尚、ランクA,Bは設計変更の必
要無いもの、ランクCは関係者の承認を必要とするも
の、ランクDは再設計を要するものである。よって上記
ランクC,Dにランク付けされた項目は、上記配線基板
設計基準を遵守していないと判断される。よって、ステ
ップ1213−1では、評価者の上記推測情報の入力に
対応して付されたランクに基づいて、上記評価実行装置
101が上記第1設計評価プログラム121に従い、ラ
ンクC及びランクDが付された項目数を計数する。さら
に評価実行装置101は、内部メモリ111に格納して
いる目標回路設計情報及び目標部品選定情報122か
ら、図18に示す得点配分及び採点法の情報を読み出
し、上記ランクC及びランクDが付された項目数に対応
して、予め設定されている「得点」を配分して、当該回
路設計及び部品選定と、上記目標回路設計情報及び目標
部品選定情報122とのズレを数値的に評価する。尚、
図19に、評価結果の一例を示す。尚、図19におい
て、「PARTI」が当該第1設計評価における配線基
板設計基準の遵守に対する評価に対応する。又、図51
に示すように、本実施形態において評価対象となってい
る上記ランクC及びランクDが付された項目について、
その内容を表示、好ましくは上記配線基板設計基準の基
準書における上記内容の記載項目をも含めて表示するよ
うにしてもよい。このように上記配線基板設計基準を外
れる項目内容を表示させることで、評価者である例えば
設計者に注意を促すことができる。又、上述のように、
本実施形態では、上記配線基板設計基準の満足程度をラ
ンク分けしたので、いずれかのランクが選定されること
で上記配線基板設計基準の満足度を認識することができ
る。ステップ1213−2では評価結果が記憶装置70
1に記憶される。尚、上述のように本実施形態ではラン
クC及びランクDが付された項目数を計数するようにし
たが、これに限定されずに、例えばランクA〜Dのすべ
てについて計数を実行し各ランク別に評価を行ってもよ
い。
【0055】このように上記(2)配線基板設計基準の
遵守に対する評価を行うことで、上記設計基準を厳密に
遵守した設計が可能となり、品質不良を未然に防止する
ことができる。
【0056】次に、上記(3)組立工程におけるノウハ
ウ事項の遵守に対する評価について説明する。現場・現
物・現実だからこそ生まれてくる知恵と工夫は、ものづ
くりの貴重な財産である。普遍的、論理的内容でなくて
も、重大な関心と注意を払って設計業務に生かす必要が
ある。よって、実際に回路基板へ電子部品を載置する組
立工程を実行する現場から生まれてくる様々なノウハウ
を守る事により、組立品質の確保と組立コストの低減を
図ることができることから、上記ノウハウ事項の遵守率
を評価するものである。尚、上記組立工程におけるノウ
ハウは、統一・一般化、論理的・数値化が出来たときに
は、上述の配線基板設計基準書として再編し、取り扱い
の位置づけを変更すべきである。具体的な評価方法とし
て、まず、上記組立工程におけるノウハウの内の、遵守
が必要な要管理項目を予めピックアップする。このよう
にピックアップされた項目は、それぞれランクA〜Dに
分類されており、本実施形態ではランクC,Dに該当す
る、評価すべき項目の項目数で当該ノウハウ事項の遵守
率を評価する。上記項目数は全部で25項目あり、その
内、第1設計評価の評価対象は14項目であり、後述の
第2設計評価の評価対象は11項目である。尚、この評
価項目は、定期的なメインテナンスが必要であり、項目
の追加、削除もしくは内容変更、上記基準書への記載変
更も適宜必要となる。
【0057】このような上記(3)ノウハウ事項の遵守
に対する評価は、図8に示すようにステップ1221〜
1223にて実行される。ステップ1221にて上記ノ
ウハウ事項の遵守に対する評価がスタートし、ステップ
1222において、上述のステップ1102、ステップ
1202及びステップ1212における動作と同様に、
上記評価実行装置101が上記第1設計評価プログラム
121に従い、上記ノウハウ事項の遵守に対する評価を
行うための質問事項を出力装置401に表示し、これに
対して評価者が入力装置301から情報を評価装置10
01に入力する。ステップ1222は、図20に示すよ
うにステップ1222−1〜1222−3にて構成され
る。ステップ1222−1では、上記評価実行装置10
1は、検索装置601を介して上記標準データベース5
11内より、上記ノウハウ事項評価用データベース53
0を読み出す。そして評価実行装置101は、読み出さ
れ、図78及び図79に示される上記ノウハウ事項評価
用データベース530に基づき、該ノウハウ事項評価用
データベース530の「評価区分」の内「評価1」に対
応する、該ノウハウ事項評価用データベース530に含
まれる「評価項目」内のNo.5〜7の各「項目」の内
容を出力装置401に表示する。表示された各内容に対
して評価者が回答する形式で必要な情報が入力装置30
1から評価装置1001へ入力される。ここで、上記評
価者が入力する情報は、上述の各評価動作について説明
したように当該第1設計評価の段階では評価者の推測情
報である。又、このとき、上述した組立コスト算出のた
めにステップ1102にて評価者が入力した情報の内か
ら流用できる情報は、新たに入力することなく、それら
を流用するようにしてもよい。ステップ1222−2で
は、当該ノウハウ事項の遵守に対する評価に必要な事項
がすべて入力されたか否かが判断され、ステップ122
2−3では入力された上記推測情報が内部メモリ111
に格納される。
【0058】ステップ1223は、図20に示すように
ステップ1223−1及びステップ1223−2より構
成され、上記ノウハウ事項の遵守に対する評価、及び評
価結果の記憶を行う。ステップ1223−1では以下の
動作が実行される。即ち、上記ノウハウ事項評価用デー
タベース530には、図79に示すように、上記各「項
目」毎に「評価基準」を備え、供給される上記推測情報
に基づいて、上述の配線基板設計基準の評価の場合と同
様に、上記各「項目」毎に上記A〜Dのランク付けがな
される。そして、上記ランクC,Dにランク付けされた
項目は、上記ノウハウ事項を遵守していないと判断され
る。よって、ステップ1223−1では、評価者が入力
した上記推測情報ごとに付されたランクに基づいて、上
記評価実行装置101が上記第1設計評価プログラム1
21に従い、ランクC及びランクDが付された項目数を
計数する。さらに評価実行装置101は、内部メモリ1
11に格納している目標回路設計情報及び目標部品選定
情報122から、図21に示す得点配分及び採点法の情
報を読み出し、上記ランクC及びランクDが付された項
目数に対応して、予め設定されている「得点」を配分し
て、当該回路設計及び部品選定と、上記目標回路設計情
報及び目標部品選定情報122とのズレを数値的に評価
する。尚、図22に、評価結果の一例を示す。尚、図2
2において、「PARTI」が当該第1設計評価におけ
るノウハウ事項の遵守に対する評価に対応する。又、図
52に示すように、本実施形態において評価対象となっ
ている上記ランクC及びランクDが付された項目につい
て、その内容を表示、好ましくはノウハウ事項の基準書
における上記内容の記載項目をも含むて表示するように
してもよい。このように上記ノウハウ事項を外れる項目
内容を表示させることで、評価者である例えば設計者に
注意を促すことができる。又、上述のように、本実施形
態では、上記ノウハウ事項の満足程度をランク分けした
ので、いずれかのランクが選定されることで上記ノウハ
ウ事項の満足度を認識することができる。ステップ12
23−2では評価結果が記憶装置701に記憶される。
尚、上述のように本実施形態ではランクC及びランクD
が付された項目数を計数するようにしたが、これに限定
されずに、例えばランクA〜Dのすべてについて計数を
実行し各ランク別に評価を行ってもよい。
【0059】このように上記(3)組立工程におけるノ
ウハウ事項の遵守に対する評価を行うことで、組立工程
側、いわゆる製造側で保有しているノウハウ事項を評価
者である例えば設計者に知らしめることが可能となり、
回路の組み立てを実際に開始する前に、不良、不具合の
発生を防止し、組み立ての容易な、組み立て動作が支障
なく滑らかに移行するような設計を実現できる。その結
果、従来に比べて、回路品質の向上、コストダウン、組
立時間の短縮を図ることができる。
【0060】次に、上述の(III)基板へ電子部品を実
際に載置する組立工程側から見た上記回路設計及び部品
選定設計に対する評価について説明する。上記(III)
組立工程側から見た上記回路設計及び部品選定設計に対
する評価の具体的事項として、本実施形態では、(1)
電子部品を基板へ載置する組立工程現場が保有する電子
部品載置のための工法、設備の考慮を省略した、回路の
組み立ての容易さの評価と、(2)上記組立現場が保有
可能な上記工法、設備から、組み立てが容易な標準構造
及び標準プロセスを作成し、該標準構造及び標準プロセ
スに対するそれぞれの適合度の評価とを考える。もちろ
んこれらの具体的事項はこれらに限定されるものではな
く、設計対象のシステム、事業所等に対応させて適宜選
択される。
【0061】上記(1)の上記組立工程現場が保有する
組み立てのための工法、設備を考慮しない組み立ての容
易さの評価について説明する。一つより二つ、二つより
三つの方が複雑になる。組立工程の現場におけるものづ
くりも素直で単純な作り方が基本であり、全てのベース
となる。事が複雑だからといって高度な設備と工法とシ
ステムとを駆使して対処しようとする前に、理想的、根
本的条件を整えて物事を単純化することが重要である。
よって、回路設計の完了で決定される組立工程における
要素を評価し、組立工程現場で保有している工法・設備
にこだわることなく、対象が何であれ、ものづくりを容
易にするという理想的条件を求める観点から、当該評価
を行う。このような、上記組み立ての容易さの評価の具
体的評価項目として、本実施形態では(i)電子部品載
置面数(片面か両面か)、(ii)半田接合面数(片面か
両面か)、(iii)半田付け工法の種類(ディップ、リフ
ロー、手半田付け、複合)、(iv)電子部品種類数、
(v)電子部品の荷姿、(vi)電子部品外形寸法の近似
性(大きさがそろっているか否か)、(vii)電子部品
載置工法(自動載置部品使用率)の7項目を考える。
尚、これらの具体的評価事項は、これらに限定されるも
のではなく、対象となるシステムや各事業所において適
宜選定されるものである。以下に上記具体的評価項目の
それぞれについて説明する。
【0062】上記(i)部品載置面数の評価について説
明する。単純に、回路基板の両面への電子部品載置より
も片面載置の方が作り易い。同じ回路、同じ機能であれ
ば、片面載置の方が組立コストは小さいし、組み立て品
質も安定する。よって、該電子部品載置面数の評価の評
価方法としては、片面載置か、両面載置かに基づき評価
を行う。
【0063】上記(ii)半田接合面数の評価について説
明する。単純に、回路基板の両面への電子部品の接合よ
りも片面接合の方が作り易い。同じ回路、同じ機能であ
れば、片面の方が組立コストは小さいし、組み立て品質
も安定する。よって、該半田接合面数の評価の評価方法
としては、片面半田付けか、両面半田付けかに基づき評
価を行う。
【0064】上記(iii)半田付け工法の種類の評価に
ついて説明する。半田付け工法は、上記組立工程を行う
工場のそれぞれで特有の技術と工法を保有しており、一
概にどの工法が正しいとは断定できないが、DIP半田
付けであれ、リフロー半田付けであれ、手半田付け、導
電性接着剤の接合であれ、一種類の接合工法を用いて組
み立てる方が組立品質の安定化と組立コストのダウンに
つながる。そこで、本実施形態では、半田付け工法を次
の四種類、ディスクリート部品のDIP半田付け、
表面組立部品のDIP半田付け、表面組立部品のRE
F半田付け、手挿入部品の手半田付け、に分類し、こ
れらの工法の種類の組み合わせ数に基づき評価を行う。
即ち、単一種類しか使用しない場合には評価は高く、使
用する種類数が多くなるほど評価は低くなる。
【0065】上記(iv)電子部品種類数の評価について
説明する。回路基板に載置される電子部品の種類数は、
組立工程現場での部品準備、部品毎にあわせたツールの
セット、そして電子部品の購入・ストック・出庫の管
理、等の工数に大きな影響を与える。電子部品の種類の
共通化を進め、その種類数を減らすことがものづくりに
とっては大切な考え方である。このような観点から、上
記(iv)部品種類数の評価について次の算出式による算
出結果に基づき評価を行う。 「部品種類数」(%)=100×(設計後の部品種類
数)/(比較対象における部品種類数) ここで上記比較対象とは、例えば今回設計した回路と同
一若しくは同種の従来の回路等が該当する。
【0066】上記(v)電子部品の荷姿の評価について
説明する。電子部品は、一定の数量を、統一された大き
さと形状で梱包・供給されることが管理の基本であり、
荷姿の統一とコントロールは、電子部品の供給ミスを防
止し、装置稼働の安定化と組立品質の維持につながる。
また、電子部品供給や段取り準備工数の削減にも寄与す
る。少ない種類の荷姿でものづくりできるような工夫が
大切である。そこで上記電子部品の荷姿の評価につい
て、本実施形態では電子部品荷姿の種類を次の五種類、
テーピング品、トレイ品、スティック品、バル
クカセット品、バラ品、に分類し、使う種類数に基づ
き評価を行う。
【0067】上記(vi)電子部品外形寸法の近似性の評
価について説明する。基板は、大小様々なサイズの電子
部品が載置されて構成されている。必要な機能と特性の
選択の結果であるが、ものづくり現場の一方向の側面だ
けから観ると、電子部品サイズの違いがものづくりに大
きく影響を与える。特に組立品質に着目すると、大小混
載の基板の品質よりも、ほぼサイズが近似している電子
部品だけで組み立てられている基板品質の方が、経験則
的に、良い。載置する電子部品はサイズが近い方が扱い
易く、出来るだけ大きさを揃える事が肝要である。直接
材料費の削減だけを優先するが故に、品質ロス金額がコ
ストダウン成果金額を上回ることの内容に取り組む必要
がある。そこで、該電子部品外形寸法の近似性の評価に
ついて、本実施形態では、「平均サイズ部品」を定義
し、以下の算出式による算出結果に基づき評価を行う。 「部品外形寸法の近似性」(%)=100×(平均サイ
ズ部品個数)/(総部品個数)
【0068】次に、上記(vii)電子部品載置工法の評
価について説明する。機械化が主流の今日の現場では、
自動機で載置する方が低コストで造り易い。手作業で載
置するよりも自動載置部品を可能な限り選択する方がよ
い。そこで、該組立工法の評価については、以下の算出
式による算出結果に基づき評価を行う。 「電子部品載置工法」(自動載置部品使用率)(%)=
100×(自動載置部品点数)/(総部品点数)
【0069】上述した(i)〜(vii)の評価を有する上
記(1)組み立ての容易さの評価における動作を詳しく
以下に説明する。上記(1)組み立ての容易さの評価
は、図8に示すステップ1301〜1304にて実行さ
れる。ステップ1301にて上記組み立ての容易さの評
価がスタートし、ステップ1302において、上述のス
テップ1102,1202等における動作と同様に、上
記評価実行装置101が上記第1設計評価プログラム1
21に従い、上記組み立ての容易さの評価のための質問
事項を出力装置401に表示し、これに対して評価者が
入力装置301から情報を評価装置1001に入力す
る。尚、ステップ1302は、図23に示すようにステ
ップ1302−1〜1302−3より構成される。又、
このように対話形式にて情報入力を行う理由は、上述の
組立コスト算出の場合における理由に同様である。即
ち、上記組み立ての容易さの評価のために必要である
が、上記ステップ103の段階では未入力である情報に
ついて、質問事項に回答する形式にて、評価者が考えて
いる推測情報を評価装置1001へ入力させ、かつ上述
の、本実施形態にて創作した、上記(i)及び(vii)の各
評価について、上記ステップ103の段階で上記組み立
ての容易さの評価を可能とするためである。尚、上記質
問事項は、上記第1設計評価用質問情報127として評
価実行装置101の内部メモリ111に格納されてい
る。又、上記(iv),(vi),及び(vii)の各評価に
おける上述の各算出式は上記第1評価用情報123とし
て、評価実行装置101の内部メモリ111に格納され
ている。又、本実施形態において、上記組み立ての容易
さの評価における具体的な上記質問事項は、図12に示
すように、電子部品の載置面数、当該設計に係る回路と
比較される従来の回路における電子部品種類数、及び当
該設計に係る回路における電子部品種類数についてであ
る。ステップ1302−1では、上記質問事項が出力装
置401に表示され、該質問に回答する形式で評価者は
推測にて数値を入力していく。ステップ1302−2で
は、当該組み立ての容易さの評価に必要な質問事項のす
べてについて上記推測数値が入力されたか否かが判断さ
れ、ステップ1302−3では入力された上記推測数値
が内部メモリ111に格納されていく。
【0070】ステップ1303は、図23に示すように
上記選定電子部品について、上記標準データベース51
1の部品データベース521から、上述の(iii),
(v)〜(vii)の各評価にて必要な情報を検索、抽出す
る。
【0071】次に、ステップ1304は、図23に示す
ようにステップ1304−1及びステップ1304−2
より構成され、上記評価実行装置101が上記第1設計
評価プログラム121に従い上記組み立ての容易さの評
価、及び評価結果の記憶を行う。ステップ1304−1
では、上記評価実行装置101は以下の動作を行う。即
ち、評価実行装置101は、内部メモリ111に格納し
ている、目標回路設計情報及び目標部品選定情報12
2、並びに第1評価用情報123に含まれる、図24及
び図25に示す得点配分、採点法に関する情報を読み出
す。該得点配分、採点法情報には、上述の(i)〜(vi
i)の各評価における各「評価方法」に対応して、得点
情報に相当する「採点ランク」が定められており、さら
に各上記「採点ランク」に対応して「得点」情報が定め
られている。尚、本実施形態では、上記「評価方法」及
び「採点ランク」に相当する情報が上記第1評価用情報
123に含まれ、上記「得点」に相当する情報が上記目
標回路設計情報及び目標部品選定情報122に含まれ
る。よって、評価実行装置101は、上記ステップ13
02−1にて評価者が入力した情報及び上記ステップ1
303にて上記部品データベース521から抽出された
情報に基づき得られる、当該設計の場合の数値と、上記
「得点」情報とのズレを数値的に評価する。ステップ1
304−2では評価結果が記憶装置701に記憶され
る。
【0072】以下には、上述の(i)〜(vii)の各評価
について、上記ステップ1304−1に関する動作を具
体的に説明する。まず、上記(i)部品載置面数の評価
について説明する。当該部品載置面数の評価方法であ
る、片面載置か、両面載置かについて、評価実行装置1
01は上記ステップ1302−1にて評価者にて入力さ
れた上記「部品載置面数」の情報に基づき判断する。そ
して評価実行装置101は、該判断を元に図24の「電
子部品載置面数」のI又はIIの「採点ランク」を決定
し、決定した採点ランクに基づき上記得点情報を求め
る。
【0073】次に、上記(ii)半田接合面数の評価につ
いて説明する。当該半田接合面数の評価方法である、片
面半田付けか、両面半田付けかについて、評価実行装置
101は、上述した組立コスト算出のために上記ステッ
プ1102にて評価者が既に入力した「半田付け面数」
情報を内部メモリ111から抽出し、該半田付け面数情
報に基づき片面半田付けか、両面半田付けかを判断す
る。そして、評価実行装置101は、該判断を元に図2
4の「半田接合面数」のI又はIIの「採点ランク」を決
定し、決定した採点ランクに基づき上記得点情報を求め
る。
【0074】上記(iii)半田付け工法の種類の評価に
ついて説明する。該評価のため、評価実行装置101
は、上記選定電子部品について、上記ステップ1303
にて上記部品データベース521に含まれる、図57に
示す「チップ部品」及び「ディスクリート部品」の情報
を抽出する。抽出した情報に基づき、評価実行装置10
1は、上記選定電子部品が、図24の「半田付け工法の
種類」における「評価方法」に示される(1)〜(4)
のいずれに該当するかを判断し、さらに、該判断を元に
当該「半田付け工法の種類」のI〜IVの「採点ランク」
を決定する。そして、このように決定した採点ランクに
基づき、評価実行装置101は上記得点を求める。
【0075】上記(iv)部品種類数の評価について説明
する。該評価のため、評価実行装置101は、内部メモ
リ111に格納している上記第1評価用情報123か
ら、当該(iv)評価用の上記算出式を抽出する。該算出
式における「設計後の部品種類数」及び「比較対象にお
ける部品種類数」には、上記ステップ1302にて評価
者が入力した、設計後の部品種類数及び比較対象におけ
る従来の部品種類数の各情報をそれぞれ対応させて代入
する。さらに、このようにして求めた部品種類数割合を
元に、評価実行装置101は、当該「電子部品種類数」
のI〜IVの「採点ランク」を決定し、決定した採点ラン
クに基づき上記得点情報を求める。
【0076】上記(v)電子部品の荷姿の評価について
説明する。該評価のため、評価実行装置101は、上記
選定電子部品について、上記ステップ1303にて上記
部品データベース521に含まれる、図58及び図59
に示す「SMD部品の荷姿」及び「ディスクリートの荷
姿」の情報を抽出している。抽出したこれらの情報に基
づき、評価実行装置101は、上記選定電子部品が、図
25の「電子部品の荷姿」における「評価方法」に示さ
れる(1)〜(5)のいずれに該当するかを判断し、さ
らに、該判断を元に当該「電子部品の荷姿」のI〜IVの
「採点ランク」を決定する。そして、このように決定し
た採点ランクに基づき、評価実行装置101は上記得点
を求める。
【0077】上記(vi)電子部品外形寸法の近似性の評
価について説明する。該評価のため、評価実行装置10
1は、内部メモリ111に格納している上記第1評価用
情報123から、当該(vi)評価用の上記算出式を抽出
する。該算出式における上記「平均サイズ部品」とは、
以下のものをいう。「平均サイズ部品」の寸法につい
て、高さ(厚み)=Have.、縦=Aave.、横=Bave.と
し、各々の電子部品の寸法について、高さ(厚み)=
H、縦=A、横=Bとして、H ≦ k1×Have.、
かつ (A+B)≦ k2×(Aave.+Bave.)を満た
す部品を上記「平均サイズ部品」と呼ぶ。ここで、
1、k2は係数である。但し、ここで Have.=(1/
n)×ΣH、Aave.=(1/n)×ΣA、Bave.=(1
/n)×ΣB である。又、上記各電子部品における
上記縦(A)寸法、及び上記横(B)寸法とは、これら
の電子部品が回路基板に載置された状態において、当該
回路基板の「縦」に対応する寸法が上記縦寸法であり、
当該回路基板の「横」に対応する寸法が上記横寸法であ
る。又、本実施形態では、係数k1=3/2、k2=3/
2を適用する。これらの係数は、それぞれの担当の配線
基板の種類、もしくは取組のレベルによって設定を変更
して使用することができる。又、上記「平均サイズ部品
個数」を求めるために、評価実行装置101は、上記選
定電子部品について、上記ステップ1303にて上記部
品データベース521に含まれる、図55に示す「ボデ
ィー外形寸法」の情報を抽出し、抽出した該ボディー外
形寸法に基づいて、上記選定電子部品の各々が上記平均
サイズ部品に該当するか否かを判断し、上記平均サイズ
部品に該当する個数を求める。尚、上記「ボディー外形
寸法」情報における、「X」が上記縦(A)に対応し、
「Y」が上記横(B)に対応し、「Z」が上記高さ
(H)に対応する。一方、上記算出式における上記「総
部品個数」として、評価実行装置101は、上記ステッ
プ1003にて読み込んだ、上記電気回路情報に含まれ
る上記「使用数量」の情報を抽出して使用する。評価実
行装置101は、このようにして求めた、上記「平均サ
イズ部品個数」情報及び上記「総部品個数」情報を上記
算出式に代入して、上記電子部品外形寸法の近似性を示
す値を求める。さらに、このようにして求めた上記近似
性を示す値を元に、評価実行装置101は、当該「電子
部品外形寸法の近似性」のI〜IVの「採点ランク」を決
定し、決定した採点ランクに基づき上記得点情報を求め
る。
【0078】上記(vii)電子部品載置工法の評価につ
いて説明する。該評価のため、評価実行装置101は、
内部メモリ111に格納している上記第1評価用情報1
23から、当該(vii)評価用の上記算出式を抽出す
る。該算出式における「自動載置部品点数」を求めるた
めに、評価実行装置101は、上記選定電子部品につい
て、上記ステップ1303にて上記部品データベース5
21に含まれる、図55に示す「対応設備」の情報を抽
出し、該対応設備情報に基づき自動載置可能な部品点数
を計数する。又、上記算出式における「総部品点数」と
して、評価実行装置101は、上記ステップ1003に
て読み込んだ、上記電気回路情報に含まれる上記「使用
数量」の情報を抽出して使用する。評価実行装置101
は、このようにして求めた、上記「自動載置部品点数」
情報及び上記「総部品点数」情報を上記算出式に代入し
て、上記電子部品載置工法を示す値を求める。さらに、
このようにして求めた上記電子部品載置工法を示す値を
元に、評価実行装置101は、当該「電子部品載置工
法」のI〜IVの「採点ランク」を決定し、決定した採点
ランクに基づき上記得点情報を求める。
【0079】以上説明した電子部品載置面数、半田接合
面数、半田付け工法の種類、電子部品種類数、電子部品
の荷姿、電子部品外形寸法の近似性、及び電子部品載置
工法のそれぞれについて、具体的な評価結果例を図26
に示す。さらに、評価実行装置101は、出力装置40
1に対して図27に示すように評価結果を可視的に表示
する。
【0080】以上説明したように、上記(1)電子部品
の組み立ての容易さの評価を行うことで、設計した回路
について、シンプルな組み立てを可能とし、製造コスト
の低減、特に労務費の削減を可能とする。
【0081】上記(2)の上記組立現場が保有可能な上
記工法、設備から、組み立ての容易な標準構造及び標準
プロセスに対するそれぞれの適合度の評価について説明
する。上述した(1)電子部品の組み立ての容易さの評
価方法は、現場が保有する工法、設備を考慮しない、い
わゆる理想条件から見た評価方法であったが、ここでの
評価は、いわば上記理想条件に対する拘束条件側の評価
である。即ち、工法、設備から受ける拘束条件は、設計
した回路が造れるか否かの構造面と、上記回路を組み立
てる際の組立動作が滑らかに流れるか否かの流れの面の
二つに集約される。組み立て現場で保有している、若し
くは将来保有するであろう限られた工法と設備とを最大
限に活用することを狙いとして、現有工法、設備におい
て、つくり易い回路基板の構造と製造プロセスの自社標
準版を決め、その標準に適合するか否かを評価する。具
体的には、(i)機種別、即ち回路基板構造別にプロセ
ス、設備を標準化し、該標準回路基板構造に対する適合
性を評価し、又、(ii)電子部品点数、電子部品種類
数、電子部品荷姿、手組立や手半田付けの有無など、組
立工程を標準化し、該標準プロセスに対する適合性を評
価する。尚、ここで説明する上記製造プロセスとは、電
子部品載置済回路基板の上記技術試作用の製造プロセス
を指すのではないことはもちろんである。
【0082】上記(i)標準回路基板構造に対する適合
性の評価について説明する。回路基板構造が多岐にわた
ることは、それら全ての構造に対応するだけの工法技術
と設備を保有しなければならないことを意味する。その
考え方に基づき組立工程体制を目指す工場もあるが、一
方では、限られた工法と設備を最大限に活用できる様に
回路基板構造を標準化することも大切である。このよう
な観点から、例えば図71に示す基板構造データベース
527に示すように、回路の種類と生産ロットサイズか
ら区分した、例えばタイプA〜Fの標準回路基板構造を
設定しておき、該標準回路基板構造と設計した回路との
適合性を、図28に示す得点配分、採点法に従い評価す
る。
【0083】上記(ii)標準プロセスに対する適合性の
評価について説明する。組立工程現場に於けるものの流
れは、現場の特質をきわめてよく表現しており、流れの
整理と単純化は、問題の顕在化と課題解決に大きな効果
がある。そこで、現状の実態、もしくは将来の設備投資
計画をふまえて、予め、図29及び図49に示すような
「ライン設備・プロセスの標準構成」を作成し、これに
基づき、対象となる回路基板の流れの円滑さを、図28
に示す得点配分、採点法に従い評価する。
【0084】上述の(i),(ii)の評価を有する上記
(2)標準構造及び標準プロセスに対するそれぞれの適
合度の評価における動作を詳しく以下に説明する。上記
(2)標準構造及び標準プロセスに対するそれぞれの適
合度の評価は、図8に示すステップ1311〜1313
にて実行される。ステップ1311にて上記標準構造及
び標準プロセスに対するそれぞれの適合度の評価がスタ
ートする。ステップ1312は、図30に示すようにス
テップ1312−1〜1312−4を有する。ステップ
1312−1では、上記ステップ1002にて評価者が
既に入力したパワー系やロジック系等の回路種類の情
報、上記ステップ1101にて評価者が既に入力した配
線層数、半田付け面数、及び生産数量の情報、上記ステ
ップ1301にて評価者が既に入力した部品載置面数の
情報を、内部メモリ111から読み出す。ステップ13
12−2では、上記標準データベース511の上記部品
データベース521から、上記選定電子部品について図
57に示す「チップ部品」、「ディスクリート部品」、
及び「対応設備」の情報を検索、抽出する。さらに、ス
テップ1312−3において、上記標準データベース5
11内から図71に示す基板構造データベース527を
抽出する。さらに、ステップ1312−4において、上
記標準データベース511の上記設備,段取,テストデ
ータベース523より上記選定電子部品について「装着
部品数」の情報を検索,抽出する。
【0085】次のステップ1313は、図30に示すよ
うに、ステップ1313−1〜1313−3を有し、評
価実行装置101が上記第1設計評価プログラム121
に従い、上記標準構造及び標準プロセスに対するそれぞ
れの適合度の評価、及び評価結果の記憶を行う。ステッ
プ1313−1では、上記評価実行装置101は以下の
動作を行う。即ち、評価実行装置101は、上記内部メ
モリ111に格納している、上記目標回路設計情報及び
目標部品選定情報122並びに上記第1評価用情報12
3に含まれる図28に示す得点配分、採点法に関する情
報を読み出す。該得点配分、採点法には、上記(i),
(ii)の評価における各「評価方法」に対応して、得点
情報に相当する「採点ランク」が定められており、さら
に各上記「採点ランク」に対応して「得点」情報が定め
られている。尚、本実施形態では、上記「評価方法」及
び「採点ランク」に相当する情報が上記第1評価用情報
123に含まれ、上記「得点」に相当する情報が上記目
標回路設計情報及び目標部品選定情報122に含まれ
る。よって評価実行装置101は、ステップ1312に
て抽出した各情報に基づき各評価ごとに上記採点ランク
を決定する。そしてステップ1313−2では、評価実
行装置101は上記採点ランクに対応して得られる当該
設計の場合の数値と、上記得点情報とのズレを数値的に
評価する。ステップ1313−3では、評価結果が記憶
装置701に記憶される。
【0086】以下に、上記(i),(ii)の各評価につ
いて、上記ステップ1313−1及びステップ1313
−2に関する動作を具体的に説明する。まず、上記
(i)標準回路基板構造に対する適合性の評価について
説明する。該評価のため評価実行装置101は、ステッ
プ1313−1にて、上記ステップ1312−1〜13
12−3にて抽出した各情報に基づき上記採点ランクを
決定する。即ち、上述の配線層数、半田付け面数、生産
数量、及び部品載置面数の各情報、並びに図57に示す
上記「チップ部品」及び「ディスクリート部品」の情報
に基づき、図31に示すように、半田接合面の種類、電
子部品の載置面の種類、リード付き(ディスクリート)
部品の有無、及びチップ(SMT)部品の有無の各情報
の組み合わせにより、回路基板への電子部品の載置構造
を「A」〜「F」に示すように6つのタイプに予め区分
することができる。尚、上記「A」〜「F」の6つのタ
イプの上記載置構造は、上記半田付け面数や上記「チッ
プ部品」及び「ディスクリート部品」の情報等の組み合
わせから求まるもので、これらの情報に対する評価者か
らの具体的な情報の入力が無くても求まる。よって、図
71に示すように基板構造データベース527には、予
め上記「A」〜「F」の6つのタイプの上記載置構造が
含まれる。尚、これら「A」〜「F」の6つのタイプの
上記載置構造からいずれの載置構造が選択されるかにつ
いては、評価者による上述の入力情報により決定され
る。又、上記半田付け面数や上記「チップ部品」及び
「ディスクリート部品」の情報等の組み合わせは、図3
1に示すだけではなく、図32に示す組み合わせがあ
る。しかしながら、図32に示す組み合わせによる載置
構造は、存在しないか、若しくは手半田付けで無理に作
られた構造であるか、若しくは各社規定の標準構造に該
当しない構造である。例えば、片面SMT載置の片面リ
フローの回路基板は、本実施形態では標準化していない
という理由により、上記6つのタイプから外れている。
よって、上記載置構造は、上述の6つのタイプに限定さ
れるものではなく、例えば上記「片面SMT載置の片面
リフローの回路基板」が標準化されていれば、上記基板
構造データベースに当然含まれることになる。このよう
に、上記基板構造データベースに含ませる上記載置構造
は、各社で規定している標準回路基板構造に応じて設定
されるものである。
【0087】ステップ1313−1では、上述した基板
構造データベース527と、上述したように評価者が既
に入力した、配線層数、半田付け面数、及び部品載置面
数の情報とに基づき、評価実行装置101は上記「A」
〜「F」の6つのタイプ中からいずれか一つの上記載置
構造が選択される。さらに、上述のように評価者が入力
したパワー系やロジック系等の回路種類の情報及び生産
数量の情報を加味して、評価実行装置101は、図28
の「標準基板構造に対する適合性」のI〜IVの上記採点
ランクを決定する。そして、次のステップ1313−2
において、上記採点ランクに基づき評価実行装置101
は上記得点情報を求める。尚、評価結果の一例を図33
のNo.1に示す。
【0088】次に、上記(ii)標準プロセスに対する適
合性の評価について説明する。上記(i)標準回路基板
構造に対する適合性の評価の場合と同様に、該(ii)評
価のため評価実行装置101は、ステップ1313−1
にて、上記ステップ1312−1〜1312−4にて抽
出した各情報に基づき上記採点ランクを決定する。即
ち、本実施形態では、図29に示すように、「Aライ
ン」、「B1ライン」、「B2ライン」、及び「Cライ
ン」の4つを標準ラインと設定している。尚、このよう
な標準ラインは、図29に示すものに限定されるもので
はなく、当該回路設計評価を実際に行う各社における標
準ラインが設定される。さらに、回路の種類と、ロット
サイズ即ち生産数とを区分項目として、図49に示すよ
うな6つのプロセスフローを標準プロセスフローとして
予め設定している。又、それぞれの上記標準プロセスフ
ローに対応して標準工程数が設定されている。尚、図4
9に示す「No.」ごとに「設備・プロセスフロー」の
欄に示される各工程において、「No.1」の場合、
「供給」から「REF」までが図29に示す上記「Aラ
イン」に対応し、「UK」から「収納」までが上記「B
1ライン」及び「B2ライン」に対応し、「No.4」
の場合、「供給」から「収納」までが上記「B1ライ
ン」に対応し、「反転」から「収納」までが上記「Cラ
イン」に対応し、「No.6」の場合、「供給」から
「収納」までが上記「B1ライン」に対応し、「反転」
から「収納」までが上記「Cライン」に対応する。この
ような図49において、例えば、当該設計に係る回路が
ロジック回路でありその生産数が20s/M未満であれ
ば、「No.1」に示されるように、上記回路基板構造
はタイプCであり、当該回路を組み立てるためのプロセ
スフローは上記Aライン,上記B1ライン,上記B2ラ
インとするのが最も好ましく、そのときの標準工程数は
12であるということになる。尚、図49に示す上記プ
ロセスフローの情報は上記目標回路設計情報及び目標部
品選定情報122に含まれている。
【0089】一方、上述した当該設計に係る回路におけ
る実際の回路種類の情報、配線層数、半田付け面数、生
産数量、及び部品載置面数の各情報、さらに図57に示
す上記「チップ部品」及び「ディスクリート部品」の情
報、さらに上記選定電子部品について、上記部品データ
ベース521に含まれる「対応設備」の情報及び上記設
備,段取,テストデータベース523に含まれる「装着
部品数」の情報に基づき、当該設計に係る回路における
実際のプロセスフローが、上記第1評価用情報123に
基づき評価実行装置101にて求められる。上記実際の
プロセスフローの求め方についてより詳しく説明する。
当該設計に係る回路を組み立てるための上記A,B1,
B2,Cラインの組み合わせの決定は、上記回路基板構
造の上記A〜Fのタイプ情報と、上記選定電子部品を回
路基板に載置するために設備、いわゆる実装機を使用す
るか否かの情報と、上記設備を使用するときにはその種
類情報と、上記設備における電子部品の収納容量情報と
に基づき行われる。尚、上述の、電子部品の回路基板へ
の載置に設備を要するか否か、及び使用する設備の種類
の情報は、上記「対応設備」の情報から求まる。又、設
備の上記収納容量情報は、上記「装着部品数」の情報か
ら求まる。上記ラインの上記組み合わせは、以下に示す
条件により求められる。上記Aラインを使用するのは、
上記C,D,E,Fタイプの場合である。又、上記B1
ラインを使用するのは、上記設備を使用して電子部品を
回路基板へ載置する場合でありその設備の種類がB1ラ
インに示すUK,AV,RHで、上記A,C,Fタイプ
の場合である。上記B2ラインを使用するのは、上記設
備を使用する回路基板への載置ができない、つまり作業
者が手で電子部品の載置を行う場合を有するときであ
る。上記Cラインを使用するのは、作業者の手による載
置がなくかつ上記回路基板構造が上記B,D,Eタイプ
の場合である。又、2回、上記Aラインを繰り返すの
は、上記回路基板構造がEタイプの場合である。又、同
じラインを複数回繰り返すのは、回路基板に載置される
電子部品数が上記設備の上記収納容量を超える場合であ
る。尚、上記回路基板に載置される電子部品数の情報
は、上述のように電気回路CAD831からの上記電気
回路情報から得られる。
【0090】又、上記工程数は、以下の条件から求ま
る。即ち、「供給」及び「収納」の工程は必ずある。
又、上記作業者の手による載置の有無、及び各選定電子
部品ごとに使用される上記設備の種類と、その上記収納
容量の情報である。
【0091】ステップ1313−1において、評価実行
装置101は、上述のような各条件に基づき、当該設計
に係る回路におけるプロセスフロー及び工程数が求ま
る。そして評価実行装置101は、図49に示す標準の
設備・プロセスフロー及び工程数と、当該設計に係る回
路における組み立てプロセス及び工程数との比較を行
い、図28の「標準プロセスに対する適合性」について
I〜IVの「採点ランク」を決定する。そして、次のステ
ップ1313−2において、上記採点ランクに基づき評
価実行装置101は上記得点情報を求める。尚、評価結
果の一例を図33のNo.2に示す。
【0092】以上説明した上記(2)標準構造及び標準
プロセスに対するそれぞれの適合度の評価を行うこと
で、回路生産の効率を高め労務費を削減することができ
る。つまり、上記載置構造が標準のものと合致していな
いときには、場合によっては組み立て不能になったり、
又、設備の使用が不可能になり、手作業が多くなってし
まう。その結果、労務費の高い、コストの高い基板とな
ってしまう。又、上記「流れ」が標準のものと合致して
いないときには、標準の流れから外れた動作が必要とな
り、基板の移載、ストック、滞留等の無駄が発生し、余
分なスペースと余分な労務費を要する。その結果、組み
立て時間が長くなり、コストアップになる。上記(2)
標準構造及び標準プロセスに対するそれぞれの適合度の
評価を行うことでこれらを防止することができる。
【0093】以上説明した、第1設計評価における各評
価項目について評価結果が算出された時点で、図8に示
すステップ3001にて評価実行装置101は、図34
に示すような得点配分に従い、当該第1設計評価の全体
について図43に示すように採点を行い、その評価結果
を図44に示すように可視的に出力装置401に表示す
る。尚、図43及び図44に示す得点は一例である。
【0094】以上説明した第1設計評価を行うことで、
回路基板の生産時に回路設計及び部品選定に起因して発
生する問題点を、回路基板の上記技術試作の前に抽出
し、かつ解決することができる。よって、上記技術試作
後における回路基板の再設計を無くし、開発リードタイ
ムの短縮化、再設計費の削減を図ることができ、量産時
における回路基板の品質の向上、コストダウンを図るこ
とができる。又、例えば上述の「(II)回路設計及び部
品選定設計そのものに対する評価」における上記
「(3)組立て工程におけるノウハウ事項の遵守」、及
び上述の「(III)組立工程側から見た上記回路設計及
び部品選定設計に対する評価」にて説明したように、当
該第1設計評価では、組立工程側の事情までも考慮して
回路設計及び部品選定設計の評価を行っているので、設
計、生産技術、及び製造の上記3部門における共通の尺
度にて総合的に回路基板の組立性を定量的に評価するこ
とができる。
【0095】次に、上記第2設計評価について説明す
る。上記第2設計評価は、大別して、(I)上記組立コ
ストの再度の算出と、(II)上記組立工程側から見た基
板設計及びパターン設計に対する評価と、に集約され
る。これら(I)上記組立コストの再度の算出、及び(I
I)上記組立工程側から見た基板設計及びパターン設計
に対する評価を実行する前工程として、図9に示すよう
に、ステップ2001〜2003の動作が上記評価実行
装置101にて制御されながら実行される。ステップ2
001において、上記第2設計評価がスタートし、ステ
ップ2002では、上述した第1設計評価において、上
記質問事項に対して評価者が入力したすべての情報と、
計算結果、評価結果、採点結果、表示画面やプリンタ等
の出力装置401への出力結果のすべての結果情報とを
上記評価実行装置101が上記記憶装置701から読み
込む。尚、該第2設計評価がスタートしても、評価実行
装置101における上記内部メモリ111を含む上記設
計評価用データベース501に格納している情報は消去
されることなく、そのままの状態を維持している。よっ
て当該第2設計評価において上記設計評価用データベー
ス501に格納している情報は必要に応じて抽出され使
用される。このステップ2002にて具体的には以下の
情報が読み込まれる。即ち、図12に示す質問事項に対
する入力情報、並びに図15、図16、図19、図2
2、図26、図27、図33、図43、図44、図5
1、図52、図74、図76、及び図79に示す結果情
報が読み込まれる。ここで、上記結果情報については、
数値だけでなく表や図の画像情報をも含む。よって、例
えば図15等に示される全部の情報が読み込まれる。
又、上記結果情報には、図85に示す、組立コスト計算
の結果情報も含まれる。次のステップ2003では、上
記情報読込装置201を介して基板設計及びパターン設
計CAD861から当該設計に係る上記基板パターン情
報が上記設計評価用データベース501へ読み込まれ、
基板及びパターン情報データベース513を構成する。
尚、該基板パターン情報としては上述のように、電子部
品の載置位置情報等である。
【0096】図9に示すように、上記ステップ2003
の動作終了後、上記(I),(II)の各動作が実行され
る。ここで上記(I)組立コストの算出動作は、図9に
示すように、ステップ2101〜2104にて実行さ
れ、上記(II)上記組立工程側から見た基板設計及びパ
ターン設計に対する評価動作は、ステップ2211〜2
213、ステップ2221〜2223、及びステップ2
301〜2304にて実行される。尚、上記(I),(I
I)の各動作について、動作開始順序はなく、どの動作
から開始してもかまわない。
【0097】まず、上記(I)組立コストの算出につい
て説明するが、該組立コスト算出動作は、上述した第1
設計評価においてステップ1101〜1104にて説明
した組立コストの算出動作とほぼ同様の動作が実行され
る。よって、ここでは、上述の第1設計評価の場合と相
違する点を主として簡単に説明する。ステップ2101
にて組立コスト算出動作が開始され、ステップ2102
では質問事項に対する評価者の入力動作を行うことがで
きる。即ち、上述したようにステップ2002にて上記
第1設計評価動作での評価者の入力情報が読み込まれる
ことから、当該第2設計評価動作における組立コスト算
出に当たり上記読み込んだ情報が原則的に使用される。
一方、ステップ2003では、上述のように、基板設計
及びパターン設計CAD861の出力情報を評価者は得
ることができることから、評価者は、図12に示す「P
CB組立コスト」の各項目に対する情報について、第1
設計評価時に推測により入力した推測情報に対してより
具体的でほぼ確定した情報を入力することができる。そ
こでステップ2102では、図12に示す「PCB組立
コスト」の各項目に対する情報について、第1設計評価
時に入力した上記推測情報に対して変更があるときに
は、上記第1設計評価におけるステップ1102の場合
と同様に、評価実行装置101が上記第2設計評価プロ
グラム124に従い、出力装置401に表示した上記組
立コスト算出のための質問事項に対して評価者が入力装
置301から情報を評価装置1001に入力する。尚、
上記推測情報に対して変更がないときには上記推測情報
がそのまま使用される。又、このように評価者との対話
形式にて情報入力を行う理由も、上記第1設計評価の場
合に同じであり、上記部品載置済回路基板の技術試作前
の段階にて上記組立コストの算出を可能とするためであ
る。又、上記質問事項は、上記第2評価用質問事項12
8として、上記組立コスト算出用のコスト算出式は上記
第2評価用情報126として、評価実行装置101の内
部メモリ111にそれぞれ格納されている。尚、上記第
2評価用情報126に含まれる上記コスト算出式は、上
記第1評価用情報123に含まれ上記第1設計評価のス
テップ1104にて使用したコスト算出式に同一である
ので、上記第2評価用情報126に含ませず上記第1評
価用情報123から抽出するように構成するのが好まし
い。
【0098】このように、当該ステップ2102の動作
が上述の第1設計評価のステップ1102における動作
と大きく異なる点は、上記質問事項に対する評価者が入
力する情報の精度が第1設計評価の場合に比べて向上す
る点である。例えば第1設計評価時では、例えば回路基
板の寸法を100mm×100mmで、配線層数を4層
と推測したが、上記基板パターン情報に基づくと回路基
板の寸法は120mm×120mmで、配線層数は6層
と確定した。よって、第2設計評価にて評価者が入力す
る例えば回路基板寸法としては120mm×120mm
となり、その精度は向上する。このように第2設計評価
にて使用される情報の精度が向上することから、例えば
コスト算出において第1設計評価よりも第2設計評価の
方が精度を向上させることができる。又、もし、当該第
2設計評価動作において第1設計評価動作にて入力した
上記推測情報をそのまま使用するときには、評価者が再
度同一の情報を入力する手間を省くことができ、又、入
力ミスの発生防止を図ることができる。又、上述のよう
に、組立コストに関する情報について第1設計評価動作
時における上記推測情報を変更する場合、本実施形態で
はステップ2102にて評価者が情報を入力している
が、これに限定されずに、基板設計及びパターン設計C
AD861の出力情報を直接読み込むようにすることも
できる。このような構成としたときには、回路基板のサ
イズ情報やスルーホール数等の情報は、ステップ200
3にて自動的に読み込まれることになり、ステップ21
02における評価者の入力作業は不要となる。
【0099】ステップ2103における上記電気回路C
AD831及び標準データベース511からの情報の読
み込み、及びステップ2104における組立コストの算
出は、上記第1設計評価にて上述したステップ1103
及びステップ1104における動作にそれぞれ同じであ
るので、ここでの説明は省略する。尚、上記スルーホー
ル数等の情報についてもステップ2003にて自動的に
読み込んだとき、上記直接材料費は、上記選定電子部品
に関する上記単価情報と、上記自動的に読み込んだ上記
基板パターン情報を用いて求められる算出材料費とに基
づいて算出されることになる。
【0100】このように第2設計評価では、上記基板パ
ターン情報を利用して組立コストを算出することから、
第1設計評価の場合に比べてより高い精度にて組立コス
トを算出することができる。
【0101】次に、上記(II)組立工程側から見た基板
設計及びパターン設計に対する評価について説明する。
該評価の具体的事項として、本実施形態では、(1)配
線基板設計基準の遵守に対する評価と、(2)組立工程
におけるノウハウ事項の遵守に対する評価と、(3)基
板設計及びパターン設計に対する評価とを考える。尚、
上記具体的事項は、もちろんこれらに限定されるもので
はなく、設計対象のシステム、事業所等に対応させて適
宜選択される。
【0102】上記(1)配線基板設計基準の遵守に対す
る評価について説明する。該配線基板設計基準の遵守に
対する評価は、上述した第1設計評価における配線基板
設計基準の遵守に対する評価と基本的に同一の考え方に
基づき実行される。即ち、配線基板設計基準における項
目をランクA〜Dに分類し、本実施形態では上記図51
に示すランクC,Dに該当する項目数で評価する。上記
配線基板設計基準の全項目数は65項であり、上述のよ
うに当該第2設計評価における配線基板設計基準の遵守
に対する評価では、評価すべき項目である56項目につ
いて評価する。又、この配線基板設計基準の遵守に対す
る評価は、定期的なメインテナンスが必要であり、項目
の追加、削除若しくは内容変更も適宜必要となる。
【0103】このような上記(1)配線基板設計基準の
遵守に対する評価は、図9に示すようにステップ221
1〜2213にて実行される。ステップ2211にて配
線基板設計基準の遵守に対する評価がスタートし、ステ
ップ2212において、上述の第1設計評価の場合のス
テップ1212における動作と同様に、上記評価実行装
置101が上記第2設計評価プログラム124に従い、
上記配線基板設計基準の遵守に対する評価を行うための
質問事項を出力装置401に表示し、これに対して評価
者が入力装置301から情報を評価装置1001に入力
する。上述のようにステップ2212における動作は、
基本的に上記ステップ1212にて詳しく説明した動作
に同一であるので、ここでの詳しい説明は省略する。但
し、評価者に情報を入力させるために評価実行装置10
1が出力装置401に表示する項目内容は、上記設計基
準評価用データベース529の「評価区分」の内「評価
2」に対応する、該設計基準評価用データベース529
に含まれる「評価項目」内のNo.3,4,6〜13の
各「項目」の内容である。
【0104】ステップ2213における動作も、上述の
第1設計評価の場合のステップ1213における動作に
同様である。即ち、上記56項目に対するそれぞれの入
力情報について、上記評価実行装置101は、上記設計
基準評価用データベース529に備わる上記「評価基
準」に応じたランク付けに基づき、ランクC,Dにラン
ク付けされた項目数の計数を行い、さらに、内部メモリ
111に格納している目標基板設計情報及び目標パター
ン設計情報125に含まれる図35に示す得点配分及び
採点法の情報に基づき、当該回路設計と、上記目標基板
設計情報及び目標パターン設計情報125とのズレを数
値的に評価する。尚、図35において、「PARTII」
が当該第2設計評価における配線基板設計基準の遵守に
対する評価に対応する。又、図19に評価結果の一例を
示す。図19において、「PARTII」が当該第2設計
評価における配線基板設計基準の遵守に対する評価に対
応する。又、上述のように本実施形態ではランクC及び
ランクDが付された項目数を計数するようにしたが、こ
れに限定されずに、例えばランクA〜Dのすべてについ
て計数を実行し、各ランクごとに評価を行ってもよい。
【0105】このように上記(1)配線基板設計基準の
遵守に対する評価を行うことで、上記設計基準を厳密に
遵守した設計が可能となり、品質不良を未然に防止する
ことができる。又、回路設計に未熟であっても設計した
回路の問題点を発見することができる。
【0106】次に、上記(2)組立工程におけるノウハ
ウ事項の遵守に対する評価について説明する。該組立工
程におけるノウハウ事項の遵守に対する評価も、上述し
た第1設計評価における組立工程におけるノウハウ事項
の遵守に対する評価と基本的に同一の考え方に基づき実
行される。即ち、上記組立工程におけるノウハウ事項評
価用データベース530の中からピックアップされた項
目を、得点情報に相当するランクA〜Dに分類し、ラン
クC,Dに該当する項目数にて当該ノウハウ事項の遵守
率を評価する。上記項目数は、上述のように全部で25
項目あり、当該第2設計評価における対象項目数は11
項目である。尚、この組立工程におけるノウハウ事項の
遵守に対する評価は、定期的なメインテナンスが必要で
あり、項目の追加、削除若しくは内容変更も適宜必要と
なる。
【0107】このような上記(2)ノウハウ事項の遵守
に対する評価は、図9に示すようにステップ2221〜
2223にて実行される。ステップ2221にて上記ノ
ウハウ事項の遵守に対する評価がスタートし、ステップ
2222において、上述の第1設計評価におけるステッ
プ1222の動作と同様に、上記評価実行装置101が
第2設計評価プログラム124に従い、上記ノウハウ事
項の遵守に対する評価を行うための質問事項を出力装置
401に表示し、これに対して評価者が入力装置301
から情報を評価装置1001に入力する。尚、上述のよ
うにステップ2222における動作は、基本的に上記ス
テップ1222にて詳しく説明した動作に同一であるの
で、ここでの詳しい説明は省略する。但し、評価者に情
報を入力させるために評価実行装置101が出力装置4
01に表示する項目内容は、ノウハウ事項評価用データ
ベース530の「評価区分」の内「評価2」に対応す
る、該ノウハウ事項評価用データベース530に含まれ
る「評価項目」内のNo.1〜4の各「項目」の内容で
ある。
【0108】ステップ2223における動作も、上述の
第1設計評価の場合のステップ1223における動作に
同様である。即ち、上記11項目に対するそれぞれの入
力情報について、上記評価実行装置101は、上記ノウ
ハウ事項評価用データベース530に備わる上記「評価
基準」に応じたランク付けに基づき、ランクC,Dにラ
ンク付けされた項目数の計数を行い、さらに、内部メモ
リ111に格納している目標基板設計情報及び目標パタ
ーン設計情報125に含まれる図36に示す得点配分及
び採点法の情報に基づき、当該回路設計と、上記目標基
板設計情報及び目標パターン設計情報125とのズレを
数値的に評価する。尚、図22に、評価結果の一例を示
す。尚、図22において、「PARTII」が当該第2設
計評価におけるノウハウ事項の遵守に対する評価に対応
する。又、上述のように本実施形態ではランクC及びラ
ンクDが付された項目数を計数するようにしたが、これ
に限定されずに、例えばランクA〜Dのすべてについて
計数を実行し、各ランクごとに評価を行ってもよい。
【0109】このように上記(2)組立工程におけるノ
ウハウ事項の遵守に対する評価を行うことで、組立工程
側、いわゆる製造側で保有しているノウハウ事項を評価
者である例えば設計者に知らしめることが可能となり、
回路の組み立てを実際に開始する前に、不良、不具合の
発生を防止し、組み立ての容易な、組み立て動作が支障
なく滑らかに移行するような設計を実現できる。換言す
ると、設計、生産技術、及び製造の3部門における共通
の尺度にて総合的に、設計した回路の組立性の評価を行
うことが可能となる。その結果、従来に比べて、回路品
質の向上、コストダウン、組立時間の短縮を図ることが
できる。
【0110】次に、上記(3)基板設計及びパターン設
計に対する評価について説明する。基板設計及びパター
ン設計は、ルールや基準を守る事と、設計の合理性を追
求すること、の二つが大切である。後者は、言い換える
と設計の上手下手のことである。上手な設計ほど、シン
プルで且つコンパクトであり、個人の技術と経験の差が
大きく、一目瞭然で良い設計と判る。よって、基板設計
及びパターン設計の合理性を追求し、無駄、無理の無
い、シンプルでコンパクトな設計を行うことが必要であ
る。そこで、本実施形態では、次の具体的評価項目、
(i)総配線長、(ii)配線層数、(iii)スルホール、ヴ
ィアホール数(片面配線基板は除く)、(iv)パターン
分岐数と分岐長、(v)回路基板に占める電子部品投影面
積+パターン部面積、及び(vi)電子部品配置の分散度
(偏在がなくほぼ均一)、について評価を行う。尚、上
記具体的評価項目は、これらに限定されるものではな
く、評価対象とするシステムや、事業所等に応じて適宜
選定される。例えば、さらに、極性部品の載置方向の統
一性、基板の発熱分布、及び不要輻射発生分布、等につ
いても評価を行うことができる。
【0111】上記(i)〜(vi)の各項目について説明
する。上記(i)総配線長の評価について説明する。電
子部品における電極同士を結ぶ配線引き廻しは、インピ
ーダンス整合性が必要な場合を除き、なるべく短い方が
よい。デジタル回路における信号伝播の遅延、パワー回
路におけるループの大きさと耐ノイズ性・消費電力性、
等に不利となるからである。よってできる限り配線長を
短く設計することが肝要である。このような観点から、
本実施形態では、次式に示す「L」,「K」とについて
図37の「No.1」に示すような「評価方法」に基づ
き、総配線長の評価を行う。 L=総配線長/部品個数、K;標準回路のL値
【0112】上記(ii)配線層数の評価について説明す
る。同一回路ならば少ない層数で設計した方が上手な設
計といえる。このような観点から、図72に示す上記配
線層数別載置密度別表528に従い、得点情報に相当す
るランクI〜IVに分類し、図37の「No.2」に示す
ような採点法に基づき評価する。尚、上記配線層数別載
置密度別表528の内容は、設計対象のシステムや、各
事業所等に応じて適宜設定されるものである。
【0113】次に、上記(iii)スルホール、ヴィアホ
ール数の評価について説明する。両面配線や多層配線の
場合、片面だけの配線は問題なく行えても両面間、層間
のつなぎが困難な場合が多い。上手な設計は、接続の穴
が少なく、低インピーダンス及び低ノイズである。余分
なスルーホール・ヴィアホールを排除するパターン設計
を常に心がける必要性がある。このような観点から、図
84に示す単位面積当たりの「ヴィアホール数、スルー
ホール数」の値をKとして、対象基板の穴数Hと、上記
Kとについて、図37の「No.3」に示す比較に基づ
き評価する。尚、上記スルーホールとは、全層にわたり
貫通する穴をいい、上記ヴィアホールとは一つの層を貫
通する穴をいう。
【0114】上記(iv)パターン分岐数と分岐長の評価
について説明する。パターン配線の引き廻しは、一筆書
きでの引き廻しが基本であり図41に示すような分岐
は、配線長が長くなり、配線スぺースが余分に要り抵抗
値も大きくなることから、極力避けるべきである。イン
ピーダンスを合わせる等の回路特性上の必要性や、製造
上の特別な問題を除き、分岐を少なくする取り組みが必
要である。尚、本実施形態では、取り組みやすいシング
ルラインのみに本評価を適用する。ここで、上記「分岐
長」とは、図41に示すように、配線の本流から分岐し
た支流部分において、分岐位置から上記支流部分の終端
位置までの長さをいう。上述のような観点から、図37
の「No.4」に示すように、分岐点の数と、分岐の長
さとに対してそれぞれポイントを付与して、それらの総
合ポイントに基づき評価する。
【0115】上記(v)回路基板に占める部品投影面積
及びパターン部面積の評価について説明する。限られた
基板面積の中に部品とパターンとを配置するテクニック
が設計の上手下手を大きく左右する。つまり、「製品が
大きいから基板も大きくてもいい」との発想では基板を
無駄に大きくすることになる。よって基板の無駄なスペ
ースを無くして有効活用できる設計を常に心がける必要
がある。このような観点から、次式による算出結果に基
づき、図38の「No.5」に示すように評価を行う。
尚、上記「部品投影面積」とは、全部品の基板に対する
投影面積、即ち部品の輪郭形状の面積の和であり、上記
「パターン部面積」とは、パターン銅箔部の全長に沿っ
た実面積の和である。 「基板に占める部品投影面積+パターン部面積」(%)
=100×(部品投影面積+パターン部面積)/(基板
面積×表面配線層数) 尚、上記(部品投影面積+パターン部面積)において、
重なりは省く。又、上記表面配線層数について、片面配
線=1、両面配線=2,多層配線=2とする。
【0116】上記(vi)部品配置の分散度の評価につい
て説明する。基板及びパターン設計の上手下手は、究極
的には、部品が基板上にいかに整然と配置されているか
ということになる。このような観点から、本実施形態で
は、基板全面に一定サイズにてマトリックス状に領域を
構成し、各領域にてほぼ同数にて電子部品が載置されて
いるときには、回路基板の全面にわたり整然と電子部品
が配置され上手な設計がされていると判断できるとし
た。そこで、本実施形態では、該領域における電子部品
の平均載置密度「Nave.」に対し、領域平均寸法「Mmi
d.」を定義し、下式による算出結果に基づき、図38の
「No.6」に示すように評価を行う。尚、上記領域の
大きさは、最小部品寸法を縦A寸、横B寸としたとき、
縦g1×A、横g2×Bとする。上記g1及びg2は係数で
あり、本実施形態では、g1=10、g2=20を採用す
る。 「部品配置の分散度」(%)=(Mmid.の数)/M ここで、Mとは全領域数であり、 Mmid.とはk1×Na
ve.以上、かつk2×Nave.以下の値である。k1及びk2
は係数であり、本実施形態では、k1=0.5、k2=1.
5を用いる。又、Nave.は、(1/M)×総部品点数で
ある。
【0117】このような上記(3)基板設計及びパター
ン設計に対する評価は、図9に示すステップ2301〜
2304にて実行される。ステップ2301にて基板設
計及びパターン設計に対する評価がスタートし、ステッ
プ2302において上記評価実行装置101が上記第2
設計評価プログラム124に従い、上記基板設計及びパ
ターン設計評価のための質問事項を出力装置401に表
示し、これに対して評価者が入力装置301から情報を
評価装置1001へ入力する。尚、ステップ2302
は、図39に示すようにステップ2302−1〜230
2−3より構成される。上記質問事項は、上記第2設計
評価用質問情報128として、又、上記(i)〜(vi)
の各評価用の情報は、第2評価用情報126として、評
価実行装置101の内部メモリ111にそれぞれ格納さ
れている。又、本実施形態において、上記基板設計及び
パターン設計評価における具体的な上記質問事項は、図
40の「基板パターン設計」の欄に示すように、総配線
長、パターン分岐数、パターン分岐長、スルーホール・
ヴィアホールの数、電子部品の投影面積、及びパターン
の投影面積についてである。ステップ2302−1で
は、上記質問事項が出力装置401に表示され、該質問
に回答する形式で評価者は数値を入力していく。ステッ
プ2302−2では、当該基板設計及びパターン設計評
価に必要な質問事項のすべてについて上記数値が入力さ
れたか否かが判断され、ステップ2302−3では入力
された上記数値が内部メモリ111に格納されていく。
【0118】尚、上述するように、上記ステップ230
2−1にて入力される上記パターン分岐数等の各情報
は、基板設計及びパターン設計CAD861から自動供
給するように構成することもできる。このような自動供
給の構成を採ったときには、上記ステップ2302−1
及びステップ2302−2における動作は不要となる。
【0119】ステップ2303は、図39に示すように
ステップ2303−1〜2303−3より構成され、こ
れらのステップでも上記評価実行装置101が上記第2
設計評価プログラム124に従い、上記検索装置601
を介して上記電気回路情報の読み込み、及び上記標準デ
ータベース511から、上記(i)〜(vi)の各評価に
て必要な情報の検索及び抽出を行う。尚、ステップ23
03−1〜2303−3について、実行順序に限定はな
い。ステップ2303−1では、上記部品データベース
521から、上記選定電子部品について図55に示す
「ボディー外形寸法」情報が抽出される。ステップ23
03−2では、上記配線層数別載置密度別表528が読
み出される。ステップ2303−3では、図84に示す
ヴィアホール数及びスルーホール数データベース534
から、「配線層数」情報と上記「回路ブロック」情報と
に基づき決定される情報が抽出される。
【0120】次に、ステップ2304は、図39に示す
ようにステップ2304−1〜2304−3より構成さ
れ、上記ステップ2302及びステップ2303にて入
力、抽出された情報に基づき上記基板設計及びパターン
設計に対する評価、及びその評価結果の記憶を実行す
る。ステップ2304−1では以下の動作が実行され
る。即ち、上記評価実行装置101が上記第2設計評価
プログラム124に従い、上記内部メモリ111に格納
している、第2評価用情報126、並びに目標基板設計
情報及び目標パターン設計情報125に含まれる図37
及び図38に示す得点配分、採点法に関する情報を読み
出す。該得点配分、採点法に関する情報には、上記
(i)〜(vi)の各評価における各「評価方法」に対応
して、得点情報に相当する「採点ランク」が定められて
いる。尚、本実施形態では、上記「評価方法」及び「採
点ランク」に相当する情報が上記第2評価用情報126
に含まれ、上記「得点」に相当する情報が上記目標基板
設計情報及び目標パターン設計情報125に含まれる。
よって評価実行装置101は、ステップ2302及びス
テップ2303にて入力、抽出された各情報に基づき各
評価ごとに上記採点ランクを決定する。そしてステップ
2304−2では、評価実行装置101は上記採点ラン
クに対応して得られる当該設計に関する数値と、上記得
点情報とのズレを数値的に評価する。ステップ2304
−3では評価結果が記憶装置701に記憶される。
【0121】以下に上記(i)〜(vi)の各評価につい
て、上記ステップ2304−1及びステップ2304−
2に関する動作を具体的に説明する。尚、ステップ23
04において、上記(i)〜(vi)の各評価の実行順に
制限はなく、どの評価から実行しても構わない。まず、
上記(i)総配線長の評価について説明する。該評価を
行うため評価実行装置101は、ステップ2304−1
では以下の動作を行う。まず、上記第2評価用情報12
6から上記「L」を算出するための算出式、及びパワー
系回路及びロジック系回路に対応して予め設定された
「K」値を抽出する。尚、上記L値の算出式において、
上記「総配線長」情報は、上記ステップ2302にて入
力された上記総配線長の情報を用い、上記「部品点数」
情報は上記ステップ1003にて読み込んだ上記電気回
路情報に含まれる部品点数の情報を用いる。又、回路の
種類は上記初期入力情報として評価者が入力した回路の
種類情報により決定され、上記「K」値が決定される。
さらに、評価実行装置101は、上記K値、及び求めた
上記L値に基づき、当該設計に係る回路について図37
の「総配線長」におけるI〜IVの上記採点ランクを求め
る。そして次のステップ2304−2において、評価実
行装置101は求めた上記採点ランクに基づき当該設計
に係る回路の上記得点情報を求める。尚、評価結果の一
例を図42のNo.1に示す。
【0122】次に、上記(ii)配線層数の評価について
説明する。該評価を行うため評価実行装置101は、ス
テップ2304−1において以下の動作をする。まず、
上記ステップ2303−2にて抽出した配線層数別載置
密度別表528における「載置密度」及び「配線層数」
を求める。ここで、上記載置密度は、(電子部品点数)
/(回路基板寸法)にて求まる値であり、ここで上記電
子部品点数は上記電気回路情報から抽出される値であ
り、上記回路基板寸法及び上記配線層数は、上記ステッ
プ1102又は上記ステップ2102にて入力された情
報から得られる。このようにして当該設計に係る回路の
上記配線層数と上記部品載置密度との各情報を求め、求
めたこれらの情報を用いて上記配線層数別載置密度別表
528に基づき、図37に示す「配線層数」におけるI
〜IVのいずれかの上記「採点ランク」を決定する。そし
て次のステップ2304−2において、評価実行装置1
01は求めた上記採点ランクに基づき当該設計に係る回
路の上記得点情報を求める。尚、評価結果の一例を図4
2のNo.2に示す。
【0123】次に、上記(iii)スルホール、ヴィアホ
ール数の評価について説明する。該評価を行うため評価
実行装置101は、ステップ2304−1において以下
の動作をする。まず、上記ステップ2303−3にて抽
出したヴィアホール数・スルーホール数データベース5
34における「配線層数」及び「回路ブロック」の各情
報を求める。ここで、上記配線層数情報は、上記ステッ
プ1102又は上記ステップ2102にて入力された情
報から得られ、上記回路ブロック情報は上述のステップ
1002にて評価者が入力した上記初期入力情報の「回
路種類」情報が相当する。このようにして当該設計に係
る回路の上記配線層数と上記回路ブロックとの各情報を
求め、「K」と「H」の各値を求める。ここで、上記K
の値は、上記図84に示すヴィアホール数,スルーホー
ル数データベース534に含まれる「VIAホール数」
と「スルーホール数」との情報の総数値であり、上記H
の値は、上記ステップ1102又は上記ステップ210
2にて入力したφ0.5mmの穴の数とφ0.7mmの
穴の数との総数値である。求めた上記「K」と「H」の
情報を用いて上記ヴィアホール数・スルーホール数デー
タベース534に基づき、図37に示す「ヴィアホール
数・スルーホール数」におけるI〜IVのいずれかの上記
「採点ランク」を決定する。そして次のステップ230
4−2において、評価実行装置101は求めた上記採点
ランクに基づき当該設計に係る回路の上記得点情報を求
める。尚、評価結果の一例を図42のNo.3に示す。
【0124】次に、上記(iv)パターン分岐数と分岐長
の評価について説明する。該評価を行うため評価実行装
置101は、ステップ2304−1において以下の動作
をする。即ち、上記ステップ2302にて評価者が入力
した上記「パターン分岐数」情報及び上記「パターン分
岐長」情報に基づき、図37に示す「パターン分岐数と
分岐長」における「評価方法」に記載するように、当該
設計に係る回路における分岐点数及び分岐長の各情報に
応じてポイントを与え、その総合ポイントにて図37に
示す「パターン分岐数と分岐長」におけるI〜IVのいず
れかの上記「採点ランク」を決定する。そして次のステ
ップ2304−2において、評価実行装置101は求め
た上記採点ランクに基づき当該設計に係る回路の上記得
点情報を求める。尚、評価結果の一例を図42のNo.
4に示す。
【0125】次に、上記(v)回路基板に占める部品投
影面積及びパターン部面積の評価について説明する。該
評価を行うため評価実行装置101は、ステップ230
4−1において以下の動作をする。まず、上記第2評価
用情報126から上述の、部品投影面積及びパターン部
面積が回路基板に占める割合を算出する算出式を抽出す
る。該算出式における、上記「部品の投影面積」及び上
記「パターンの投影面積」の各情報は、上記ステップ2
302にて評価者が入力した上記部品の投影面積の情報
及び上記パターンの投影面積の情報が用いられ、上記
「基板面積」及び上記「表面配線層数」の各情報は、上
記ステップ1102,2102、又は上記ステップ23
03にて供給された上記基板パターン情報から抽出され
た基板外形サイズ情報及び配線層数の各情報が用いられ
る。これらの各情報を上記算出式に代入することで、当
該設計に係る回路における、上記部品投影面積及びパタ
ーン部面積が回路基板に占める割合を算出する。そし
て、この算出結果に基づき、図38に示す「基板に占め
る部品投影面積+パターン部面積」におけるI〜IVのい
ずれかの上記「採点ランク」を決定する。そして次のス
テップ2304−2において、評価実行装置101は求
めた上記採点ランクに基づき当該設計に係る回路の上記
得点情報を求める。尚、評価結果の一例を図42のN
o.5に示す。
【0126】次に、上記(vi)部品配置の分散度の評価
について説明する。該評価を実行するため評価実行装置
101は、ステップ2304−1において上記第2評価
用情報126に含まれる、上述した、部品配置の分散度
の評価方法に基づき、以下の動作をする。まず、最小部
品寸法に基づき上記領域を決定するための寸法を求め、
該領域に含まれる電子部品点数を計数する。次に、平均
領域数であるMmidを求める。そして、当該設計に係
る回路における、上記領域数であるMの値と、上記Mm
idの値との割合、つまり電子部品の配置分散度を算出
する。ここで、当該設計に係る回路の電子部品、つまり
上記選定電子部品における上記最小部品寸法は、上記ス
テップ2303−1にて抽出した上記部品データベース
521における「ボディー外形寸法」に基づき、最小値
が選択される。選択された最小部品寸法に基づき上記領
域の寸法を求める。例えば上記最小部品の寸法がA×B
であるとき、本実施形態において上記領域の寸法は10
A×20Bとしている。よって、上記ステップ2003
にて読み込んだ上記基板パターン情報に含まれる、上記
選定電子部品の回路基板上における上記部品座標位置の
情報に基づき、上記寸法にてなる一つの上記領域内に配
置される電子部品数が計数される。さらに、上記基板パ
ターン情報に含まれる回路基板サイズ情報に基づき、当
該回路基板における上記寸法を有する領域の全数である
上記M値を求め、該M値と、上記電気回路情報に含まれ
る当該回路における電子部品の上記使用数量の情報であ
る上記N値とに基づき、上記寸法を有する一領域当たり
の平均部品個数Naveを求める。さらに、図38にお
ける「部品配置の分散度」の「評価方法」の欄に示すよ
うに、該Naveに基づき、該Naveを中心に±50
%の範囲を上記Mmid値とする。そして、上記寸法を
有する一つの領域に含まれる電子部品の数が該Mmid
の範囲に含まれるような領域の数を計数する。そして、
該計数値を上記M値で除して、当該設計に係る回路にお
ける分散度を求める。さらに、この算出結果に基づき、
図38に示す「部品配置の分散度」におけるI〜IVのい
ずれかの上記「採点ランク」を決定する。尚、上記採点
ランクを決定するための、「0.7」や「0.5」等の
数値は、本実施形態における値であり、これに限定され
るものではない。例えば、全領域数である上記M値が9
であり、上記Naveの値が3.2とすると、上記Mm
idの値は1.6〜4.8となる。そして、各領域ごと
に含まれる電子部品数に基づき、一つの領域に含まれる
電子部品数が上記Mmid値内に含まれるような領域数
が3と求まったとき、上記分散度は、3/9となる。そ
して、該3/9の値が上記I〜IVのどの採点ランクに該
当するかによって、採点ランクが決定され、この例の場
合では(3/9)=0.33であるので、ランクIIIと
なる。そして次のステップ2304−2において、評価
実行装置101は求めた上記採点ランクに基づき当該設
計に係る回路の上記得点情報を求める。尚、評価結果の
一例を図42のNo.6に示す。
【0127】このようにして上記(3)基板設計及びパ
ターン設計に対する評価における上記(i)〜(vi)の
各項目についてそれぞれ得点が図38の合計欄に示すよ
うに算出される。又、上述のようにして上記(3)基板
設計及びパターン設計に対する評価を実行することで、
基板設計及びパターン設計の良否を評価し、回路特性の
向上、回路基板サイズの縮小化、コストダウンを図るこ
とができる。又、回路設計に未熟であっても、基板設計
及びパターン設計における問題点を容易に発見すること
ができる。
【0128】以上説明した、上記第2設計評価における
上記(II)組立工程側から見た基板設計及びパターン設
計に対する評価について、図9に示すステップ3002
において評価実行装置101は、図34に示すような得
点配分に従い、上記第2設計評価における各項目の得点
を合計して、図45に示すように採点を行う。尚、図4
5に示す得点は一例である。又、評価実行装置101
は、図46に示すようなグラフを作成し、出力装置40
1を介して出力する。
【0129】以上説明した上記第2設計評価を行うこと
で、回路基板の生産時に基板設計及びパターン設計に起
因して発生する問題点を、回路基板の上記技術試作の前
に抽出し、かつ解決することができる。よって、上記技
術試作後における回路基板の再設計を無くし、開発リー
ドタイムの短縮化、再設計費の削減を図ることができ、
生産時における回路基板の品質の向上、コストダウンを
図ることができる。
【0130】さらに、上述の第1設計評価及び第2設計
評価が終了した後、図8に示すステップ3003にて評
価実行装置101は、上記第1設計評価及び第2設計評
価におけるすべての大項目を総合して、図47に示すよ
うに採点を行う。又、評価実行装置101は、図48に
示すようなグラフを作成し、出力装置401を介して出
力する。
【0131】以上説明したように、本実施形態の回路基
板組立支援用評価方法、及び上記評価方法を実行する回
路基板組立支援用評価装置によれば、上記回路基板組立
支援用評価方法を実行することで、以下の効果を奏する
ことができる。まず第1に、評価者である例えば回路設
計者が自ら自己の設計を評価することができる。又、回
路基板の上記技術試作の前、例えば回路設計及び電子部
品の選定が終了した時点で該回路設計の評価が可能とな
ることから、組立コストと組立時の問題点を回路基板の
上記技術試作の前に把握することができる。特に、上述
した本実施形態のように、回路基板設計及び電子部品選
定が終了した時点で第1設計評価を行うことで、従来こ
の時点では不可能であった、例えば組立コストの算出等
を実行することができ、基板設計及びパターン設計前に
て当該設計の見直しを行え、開発リードタイムの短縮等
を図ることができる。
【0132】又、第2設計評価を実行するときに、第1
設計評価実行のために入力した情報等を使用することか
ら、情報入力の手間の削減、入力時間の短縮を図ること
ができる。又、設計した回路の比較対象を例えば自社の
旧モデルとすることで、今回設計した回路と上記旧モデ
ルとについて設計の良否、回路の進展性等を相対比較す
ることができる。
【0133】さらに、上記ノウハウ事項や上記設計基
準、組立プロセス等について評価を行うことから、従来
設計者が知ることが困難であったいわゆる現場のノウハ
ウ等を設計者が認識でき、回路設計、生産技術、組み立
ての3部門にて共通の尺度で組立性の課題を考えること
ができる。よって、設計段階にて例えば組立ノウハウに
関する事項まで考慮して設計を行うことから、電子部品
載置済回路基板の組み立てが従来に比してより容易にす
ることができる。
【0134】これらの効果に基づき以下の具体的効果を
奏することが可能となる。即ち、設計開発リードタイム
を短縮することができる。試作回数、試作時間を低減す
ることができる。機種切替ロスを削減することができ
る。設計完成度を向上し、市場、工場品質を向上するこ
とができる。又、当該回路設計が設計基準書を遵守して
いるか否かを容易に確認することができるので基板品質
をチェックすることができる。又、当該回路設計が組立
のノウハウ事項を取り入れているか否かを容易に確認す
ることができ、組立のノウハウ事項を早期に回路設計に
フィードバックすることができる。上記設計基準書のチ
ェック、組立のノウハウ事項のチェックにより、組立現
場でのロスを削減し、生産性、対応力を向上することが
できる。又、組み立ての容易さをチェックすることがで
きる。又、組立構造及び現場における組立工程の流れを
単純化することができる。又、回路設計及び部品選定が
終わった段階、又は基板設計及びパターン設計が終わっ
た段階にて組立コストを算出でき、上記技術試作前に組
立コストを事前管理することができる。
【0135】又、回路基板組立支援用評価方法をコンピ
ュータにて実行するための評価支援プログラムを記録し
た記録媒体によれば、携帯可能な例えばパーソナルコン
ピュータに上記記録媒体を装填し上記プログラムを読み
込ませることで、任意の場所で随時に、又、複数のパー
ソナルコンピュータにて、上記回路基板組立性の評価を
行うことができる。
【0136】又、上述した評価の内、評価内容をランク
分けする場合、該ランク分けを行う基準となる値、例え
ば、図14の「No.1」の「採点ランク」に示され
る、ランクIの「85%以下」やランクIIの「85%
超、95%以下」という値は、固定された値ではなく適
宜設定可能である。よって、各設計部署ごとに異なる値
を設定したり、評価者、例えば設計者の設計レベルに応
じて値を変化させていくようなことも可能である。
【0137】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の第1態様の
回路基板組立支援用設計評価方法、及び本発明の第4態
様の回路基板組立支援用設計評価装置によれば、評価実
行装置を備え、部品載置済回路基板の技術試作の前に、
回路の設計及びパターン設計の設計側、並びに回路基板
へ電子部品を載置する組立工程側の両者を考慮した第1
設計評価又は第2設計評価を実行するようにした。した
がって、部品載置済回路基板の技術試作の前に、当該回
路設計及び部品選定の評価、又は当該基板設計及びパタ
ーン設計の評価を行うことができ、評価者である例えば
回路設計者が自ら自己の設計を評価することができ、組
立コストと組立時の問題点を把握することができ、回路
設計、生産技術、組み立ての3部門にて共通の尺度で組
立性の課題を考えることができる。具体的には、回路の
生産中に生じる不具合を事前に把握することができるの
で、上記不具合に対する解決策を事前に採ることがで
き、開発リードタイムの短縮が可能となり、上記技術試
作の回数を削減することができる。又、回路の品質の向
上を図ることができ、コストダウン、生産効率の最適化
を図ることができる。
【0138】又、本発明の第2態様の回路基板組立支援
用設計評価方法、並びに本発明の第5態様の回路基板組
立支援用設計評価装置によれば、評価実行装置を備え、
部品載置済回路基板の技術試作の前に、回路の設計及び
パターン設計の設計側、並びに回路基板へ電子部品を載
置する組立工程側の両者を考慮した第1設計評価及び第
2設計評価を実行するようにした。したがって、まず評
価者である例えば回路設計者が自ら自己の設計を評価す
ることができる。又、例えば回路設計及び電子部品の選
定が終了した時点で該回路設計の評価が可能となること
から、組立コストと組立時の問題点を回路基板の上記技
術試作の前に把握することができる。又、当該設計に係
る回路と従来設計の回路との相対比較を行え、さらに、
回路設計、生産技術、組み立ての3部門にて共通の尺度
で組立性の課題を考えることができる。具体的には、回
路の生産中に生じる不具合を事前に把握することができ
るので、上記不具合に対する解決策を事前に採ることが
でき、開発リードタイムの短縮が可能となり、上記技術
試作の回数を削減することができる。又、回路の品質の
向上を図ることができ、コストダウン、生産効率の最適
化を図ることができる。
【0139】又、本発明の第3態様の記録媒体、及び本
発明の第4態様の回路基板組立支援用設計評価装置によ
れば、上記記録媒体に含まれる情報が上記回路基板組立
支援用設計評価装置にて読み込まれることで、部品載置
済回路基板の技術試作の前に第1設計評価若しくは第2
設計評価、又は、第1設計評価及び第2設計評価を実行
することが可能となる。したがって、例えばパーソナル
コンピュータにて例えば回路設計者が自ら自己の設計を
容易に評価することができる。又、例えば回路設計及び
電子部品の選定が終了した時点で該回路設計の評価が可
能となることから、組立コストと組立時の問題点を回路
基板の上記技術試作の前に把握することができる。又、
当該設計に係る回路と従来設計の回路との相対比較を行
え、さらに、回路設計、生産技術、組み立ての3部門に
て共通の尺度で組立性の課題を考えることができる。具
体的には、回路の生産中に生じる不具合を事前に把握す
ることができるので、上記不具合に対する解決策を事前
に採ることができ、開発リードタイムの短縮が可能とな
り、上記技術試作の回数を削減することができる。又、
回路の品質の向上を図ることができ、コストダウン、生
産効率の最適化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態における回路基板組立性支
援用設計評価装置のブロック図である。
【図2】 図1に示す標準データベースに含まれる情報
を示す図である。
【図3】 図1に示す回路基板組立性支援用設計評価装
置の変形例におけるブロック図である。
【図4】 図3に示す記録媒体に記録されている情報を
示す図である。
【図5】 本発明の実施形態における回路基板組立性支
援用設計評価方法の概略を説明するための図である。
【図6】 本発明の実施形態における回路基板組立性支
援用設計評価方法を示すフローチャートである。
【図7】 図6に示す回路基板組立性支援用設計評価方
法の他の例を示すフローチャートである。
【図8】 図6に示す回路基板組立性支援用設計評価方
法における具体的動作を示すフローチャートである。
【図9】 図6に示す回路基板組立性支援用設計評価方
法における具体的動作を示すフローチャートである。
【図10】 図3に示す回路基板組立性支援用設計評価
装置が記録媒体から回路基板組立性支援用設計評価用プ
ログラムを読み込み、設計評価を行うときのフローチャ
ートである。
【図11】 本発明の実施形態における回路基板組立性
支援用設計評価方法において第1設計評価でのコスト算
出を実行するときのフローチャートである。
【図12】 本発明の実施形態における回路基板組立性
支援用設計評価方法において設計者が入力する情報を示
す図である。
【図13】 本発明の実施形態における回路基板組立性
支援用設計評価方法において第1設計評価での回路進展
性を実行するときのフローチャートである。
【図14】 上記回路進展性の得点配分及び採点法を示
す図である。
【図15】 上記回路進展性の具体的な評価結果を示す
図である。
【図16】 上記回路進展性の具体的な評価結果をグラ
フ状に表示した図である。
【図17】 本発明の実施形態における回路基板組立性
支援用設計評価方法において第1設計評価での設計基準
の遵守評価を実行するときのフローチャートである。
【図18】 上記設計基準の遵守評価の得点配分及び採
点法を示す図である。
【図19】 上記設計基準の遵守評価の具体的な評価結
果を示す図である。
【図20】 本発明の実施形態における回路基板組立性
支援用設計評価方法において第1設計評価でのノウハウ
事項の遵守評価を実行するときのフローチャートであ
る。
【図21】 上記ノウハウ事項の遵守評価の得点配分及
び採点法を示す図である。
【図22】 上記ノウハウ事項の遵守評価の具体的な評
価結果を示す図である。
【図23】 本発明の実施形態における回路基板組立性
支援用設計評価方法において第1設計評価での組立の容
易さの評価を実行するときのフローチャートである。
【図24】 上記組立の容易さの評価の得点配分及び採
点法を示す図である。
【図25】 上記組立の容易さの評価の得点配分及び採
点法を示す図である。
【図26】 上記組立の容易さの評価の具体的な評価結
果を示す図である。
【図27】 上記組立の容易さの評価の具体的な評価結
果をグラフ状に表示した図である。
【図28】 本発明の実施形態における回路基板組立性
支援用設計評価方法において第1設計評価での標準構造
及び標準プロセスの評価の得点配分及び採点法を示す図
である。
【図29】 上記標準プロセスを示す図である。
【図30】 上記標準構造及び標準プロセスの評価を実
行するときのフローチャートである。
【図31】 上記標準構造、及び該標準構造を構成する
条件を示す図である。
【図32】 図31に示す上記条件以外の条件を示す図
である。
【図33】 上記標準構造評価の具体的な評価結果を示
す図である。
【図34】 上記第1設計評価における得点配分を示す
図である。
【図35】 本発明の実施形態における回路基板組立性
支援用設計評価方法において第2設計評価での設計基準
の遵守評価の得点配分及び採点法を示す図である。
【図36】 本発明の実施形態における回路基板組立性
支援用設計評価方法において第2設計評価でのノウハウ
事項の遵守評価の得点配分及び採点法を示す図である。
【図37】 本発明の実施形態における回路基板組立性
支援用設計評価方法において第2設計評価での基板設計
及びパターン設計評価の得点配分及び採点法を示す図で
ある。
【図38】 本発明の実施形態における回路基板組立性
支援用設計評価方法において第2設計評価での基板設計
及びパターン設計評価の得点配分及び採点法を示す図で
ある。
【図39】 上記基板設計及びパターン設計評価を実行
するときのフローチャートである。
【図40】 上記第2設計評価において設計者が入力す
る情報を示す図である。
【図41】 上記基板設計及びパターン設計評価におけ
る分岐を示す図である。
【図42】 上記基板設計及びパターン設計の具体的な
評価結果を示す図である。
【図43】 上記第1設計評価の具体的な評価結果を示
す図である。
【図44】 上記第1設計評価の結果をグラフ状に表示
した図である。
【図45】 上記第2設計評価の具体的な評価結果を示
す図である。
【図46】 上記第2設計評価の結果をグラフ状に表示
した図である。
【図47】 上記第1設計評価及び上記第2設計評価を
総合したときの具体的な評価結果を示す図である。
【図48】 上記第1設計評価及び上記第2設計評価を
総合したときの結果をグラフ状に表示した図である。
【図49】 上記標準プロセスを示す図である。
【図50】 上記基板設計及びパターン設計評価の結果
をグラフ状に表示した図である。
【図51】 上記設計基準の遵守評価において、ランク
C,Dに該当する項目内容の表示例を示す図である。
【図52】 上記ノウハウ事項の遵守評価において、ラ
ンクC,Dに該当する項目内容の表示例を示す図であ
る。
【図53】 図6に示す回路基板組立性支援用設計評価
方法のさらに他の例を示すフローチャートである。
【図54】 上記標準データベースに含まれる部品デー
タベースを示す図である。
【図55】 上記標準データベースに含まれる部品デー
タベースを示す図である。
【図56】 上記標準データベースに含まれる部品デー
タベースを示す図である。
【図57】 上記標準データベースに含まれる部品デー
タベースを示す図である。
【図58】 上記標準データベースに含まれる部品デー
タベースを示す図である。
【図59】 上記標準データベースに含まれる部品デー
タベースを示す図である。
【図60】 上記標準データベースに含まれる部品デー
タベースを示す図である。
【図61】 上記標準データベースに含まれる部品デー
タベースを示す図である。
【図62】 上記図54〜図61の配置状態を示す図で
ある。
【図63】 上記標準データベースに含まれる回路ブロ
ック共通・共用データベースを示す図である。
【図64】 上記標準データベースに含まれる回路ブロ
ック共通・共用データベースを示す図である。
【図65】 上記標準データベースに含まれる設備、段
取、テストデータベースを示す図である。
【図66】 上記標準データベースに含まれる設備、段
取、テストデータベースを示す図である。
【図67】 上記標準データベースに含まれる基板コス
トデータベースを示す図である。
【図68】 上記標準データベースに含まれる基板コス
トデータベースを示す図である。
【図69】 上記標準データベースに含まれる基板加工
コストデータベースを示す図である。
【図70】 上記標準データベースに含まれる部品加工
組立コストデータベースを示す図である。
【図71】 上記標準データベースに含まれる基板構造
データベースを示す図である。
【図72】 上記標準データベースに含まれる配線層数
別載置密度別表を示す図である。
【図73】 上記標準データベースに含まれる設計基準
評価用データベースを示す図である。
【図74】 上記標準データベースに含まれる設計基準
評価用データベースを示す図である。
【図75】 上記標準データベースに含まれる設計基準
評価用データベースを示す図である。
【図76】 上記標準データベースに含まれる設計基準
評価用データベースを示す図である。
【図77】 上記図73〜図76の配置状態を示す図で
ある。
【図78】 上記標準データベースに含まれるノウハウ
事項評価用データベースを示す図である。
【図79】 上記標準データベースに含まれるノウハウ
事項評価用データベースを示す図である。
【図80】 上記図78及び図79の配置状態を示す図
である。
【図81】 上記標準データベースに含まれる作業レー
トデータベースを示す図である。
【図82】 上記標準データベースに含まれる導体最小
幅とパターン形成・レジスト形成との関係情報を示す図
である。
【図83】 上記標準データベースに含まれる配線層数
別載置密度データベースを示す図である。
【図84】 上記標準データベースに含まれるビアホー
ル数,スルーホール数データベースを示す図である。
【図85】 組立コストの算出結果を示す図である。
【図86】 従来の回路基板設計評価方法を示すフロー
チャートである。
【符号の説明】
101…評価実行装置、111…内部メモリ、301…
入力装置、401…出力装置、501…設計評価用デー
タベース、511…標準データベース、512…電気回
路情報データベース、513…基板及びパターン情報デ
ータベース、831…電気回路CAD、861…基板設
計及びパターン設計CAD、1001…組立性評価装
置。

Claims (52)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所望の機能を果たす回路を設計し、上記
    回路を構成する回路基板上のパターンを設計した後、部
    品載置済回路基板の技術試作を行うことを備えた設計組
    立動作に対する回路基板組立支援用設計評価方法であっ
    て、 上記部品載置済回路基板の技術試作よりも前段階におい
    て、上記回路の設計及び上記パターン設計の設計側、並
    びに上記回路基板へ上記電子部品を載置する組立工程側
    の両者を考慮した第1設計評価又は第2設計評価を行う
    ことを特徴とし、ここで上記第1設計評価は、上記回路
    設計及び上記電子部品の選定に対して、上記回路基板へ
    上記電子部品を載置する組立動作の質の向上を図った目
    標となる目標回路設計及び目標部品選定と、実際になさ
    れた当該回路設計及び当該部品選定とのズレを評価する
    設計評価であり、上記第2設計評価は、上記回路基板の
    設計及び該回路基板のパターン設計に対して、上記目標
    となる目標基板設計及び目標パターン設計と、実際にな
    された当該回路基板設計及び当該パターン設計とのズレ
    を評価する設計評価である、回路基板組立支援用設計評
    価方法。
  2. 【請求項2】 所望の機能を果たす回路を設計し、上記
    回路を構成する回路基板上のパターンを設計した後、部
    品載置済回路基板の技術試作を行うことを備えた設計組
    立動作に対する回路基板組立支援用設計評価方法であっ
    て、 上記部品載置済回路基板の技術試作よりも前段階におい
    て、上記回路の設計及び上記パターン設計の設計側、並
    びに上記回路基板へ上記電子部品を載置する組立工程側
    の両者を考慮した第1設計評価及び第2設計評価を行う
    ことを特徴とし、ここで上記第1設計評価は、上記回路
    設計及び上記電子部品の選定に対して、上記回路基板へ
    上記電子部品を載置する組立動作の質の向上を図った目
    標となる目標回路設計及び目標部品選定と、実際になさ
    れた当該回路設計及び当該部品選定とのズレを評価する
    設計評価であり、上記第2設計評価は、上記回路基板の
    設計及び該回路基板のパターン設計に対して、上記目標
    となる目標基板設計及び目標パターン設計と、実際にな
    された当該回路基板設計及び当該パターン設計とのズレ
    を評価する設計評価である、回路基板組立支援用設計評
    価方法。
  3. 【請求項3】 上記第2設計評価は、上記第1設計評価
    にて使用した、回路基板仕様情報及び部品載置面数情報
    をも含めて使用して評価を行う、請求項2記載の回路基
    板組立支援用設計評価方法。
  4. 【請求項4】 上記第1設計評価は、上記部品載置済回
    路基板の技術試作よりも前段階で、上記回路設計及び電
    子部品選定の工程後、上記回路基板設計及び基板パター
    ン設計の工程前に行われる評価である、請求項1ないし
    3のいずれかに記載の回路基板組立支援用設計評価方
    法。
  5. 【請求項5】 上記第2設計評価は、上記部品載置済回
    路基板の技術試作よりも前段階で、上記回路基板設計及
    び基板パターン設計の工程後に行われる評価である、請
    求項1ないし4のいずれかに記載の回路基板組立支援用
    設計評価方法。
  6. 【請求項6】 上記第1設計評価は、上記回路設計にて
    選定された選定電子部品に関する選定電子部品情報を用
    いて、上記目標回路設計と実際になされた当該回路設計
    とのズレ及び上記目標部品選定と実際になされた当該部
    品選定とのズレを評価する、請求項1ないし5のいずれ
    かに記載の回路基板組立支援用設計評価方法。
  7. 【請求項7】 上記第1設計評価は、少なくとも、上記
    組立動作に関する組立コスト算出を行うとともに上記回
    路設計及び上記電子部品選定そのものに対する評価と、
    上記回路基板へ上記電子部品を載置する組立工程側から
    見た回路設計及び電子部品選定に対する評価とについ
    て、上記目標回路設計と実際になされた当該回路設計と
    のズレ及び上記目標部品選定と実際になされた当該部品
    選定とのズレを評価する、請求項1ないし6のいずれか
    に記載の回路基板組立支援用設計評価方法。
  8. 【請求項8】 上記回路設計及び電子部品選定そのもの
    に対する評価は、設計すべき回路の上記回路設計及び上
    記電子部品選定が比較対象に対して進展しているか否か
    の評価を備えた、請求項7記載の回路基板組立支援用設
    計評価方法。
  9. 【請求項9】 上記回路設計及び電子部品選定そのもの
    に対する評価は、さらに、少なくとも、上記回路設計及
    び電子部品選定に関し質の向上のための設計基準の遵守
    に対する評価と、上記回路設計及び電子部品選定に関し
    質の向上のための上記組立工程におけるノウハウ事項の
    遵守に対する評価とを備える、請求項8記載の回路基板
    組立支援用設計評価方法。
  10. 【請求項10】 上記進展しているか否かの評価は、上
    記回路設計及び電子部品選定がなされた回路に備わる電
    子部品の数、上記回路に備わるコンデンサの数、上記回
    路における消費電力、及び上記回路において所定の働き
    を行うまとまりである回路ブロックの共通共用化のそれ
    ぞれの項目に対する評価であり、上記目標回路設計及び
    電子部品選定において上記それぞれの項目に設定されて
    いる各得点情報と、実際になされた当該回路設計及び電
    子部品選定において算出された上記それぞれの項目にお
    ける得点情報とのズレを数値的に評価することでなされ
    る、請求項9記載の回路基板組立支援用設計評価方法。
  11. 【請求項11】 上記電子部品数の評価は、上記回路に
    おいて目標とする機能と同等以上の機能を最低限の部品
    点数にて達成することに基づき、比較対象とする上記回
    路ブロックに対して次式: (上記回路ブロックにおける実際になされた当該回路設
    計及び電子部品選定における設計部品点数)/(比較対
    象となる上記回路ブロックにおける部品点数) の算出結果に基づいて上記得点情報を算出して上記ズレ
    を数値的に評価することでなされ、ここで、上記実際の
    設計部品点数は上記選定電子部品情報から得て、上記比
    較対象となる部品点数は、上記目標とする機能と同等以
    上の機能を最低限の部品点数にて達成することに基づき
    予め設定された質問事項に対する回答により供給され
    る、請求項10記載の回路基板組立支援用設計評価方
    法。
  12. 【請求項12】 上記コンデンサ数の評価は、本来不必
    要なコンデンサを削除することに基づき、次式: (実際に削除できたコンデンサ数)/(上記本来不必要
    なコンデンサ数) の算出結果に基づいて上記得点情報を算出して上記ズレ
    を数値的に評価することでなされ、ここで、上記削除で
    きたコンデンサ数及び上記本来不必要なコンデンサ数
    は、本来不必要なコンデンサを削除することに基づき予
    め設定された質問事項に対する回答により供給される、
    請求項10又は11記載の回路基板組立支援用設計評価
    方法。
  13. 【請求項13】 上記消費電力の評価は、消費電力を低
    減することに基づき、消費電力を評価する回路ブロック
    に対して次式: (設計後の消費電力計算値)/(比較対象回路の消費電
    力実績値) の算出結果に基づいて上記得点情報を算出して上記ズレ
    を数値的に評価することでなされ、ここで、上記消費電
    力計算値及び上記消費電力実績値は、消費電力を低減す
    ることに基づき予め設定された質問事項に対する回答に
    より供給される、請求項10ないし12のいずれかに記
    載の回路基板組立支援用設計評価方法。
  14. 【請求項14】 上記回路ブロックの共通共用化の評価
    は、上記回路内の各機能単位毎に共通共用化される回路
    をブロックとして設定し該回路ブロック中の構成電子部
    品を決定して次式: (共通共用部分の部品点数)/(総部品点数) の算出結果に基づいて上記得点情報を算出して上記ズレ
    を数値的に評価することでなされ、ここで、上記共通共
    用部分の部品点数及び上記総部品点数は上記選定電子部
    品情報から求める、請求項10ないし13のいずれかに
    記載の回路基板組立支援用設計評価方法。
  15. 【請求項15】 上記設計基準の遵守に対する評価は、
    上記設計基準に挙げられた評価すべき項目数に対して上
    記設計基準を遵守できない項目数の割合を算出して得ら
    れる結果に基づき上記ズレを数値的に評価することでな
    され、ここで、上記設計基準を遵守できない項目数は、
    上記設計基準における項目の内容に対して当該設計に係
    る回路に関して予め設定された質問事項への回答に基づ
    き計数される、請求項10ないし14のいずれかに記載
    の回路基板組立支援用設計評価方法。
  16. 【請求項16】 上記設計基準の遵守に対する評価は、
    上記設計基準を遵守できない項目数の割合に応じてラン
    ク付けがなされ、ランク付けされたランクに応じて当該
    回路設計及び電子部品選定に対して再設計の有無及び再
    設計の程度を変化させている、請求項15記載の回路基
    板組立支援用設計評価方法。
  17. 【請求項17】 上記組立工程におけるノウハウ事項の
    遵守に対する評価は、挙げられた組立工程のノウハウ事
    項の評価すべき項目数に対して遵守できない項目数の割
    合を算出して得られる結果に基づいて上記得点情報を算
    出して上記ズレを数値的に評価することでなされ、ここ
    で、上記ノウハウ事項を遵守できない項目数は、上記ノ
    ウハウ事項における項目の内容に対して当該設計に係る
    回路に関して予め設定された質問事項への回答に基づき
    計数される、請求項10ないし16のいずれかに記載の
    回路基板組立支援用設計評価方法。
  18. 【請求項18】 上記ノウハウ事項の遵守に対する評価
    は、上記ノウハウ事項を遵守できない項目数の割合に応
    じてランク付けがなされ、ランク付けされたランクに応
    じて当該回路設計及び電子部品選定に対して再設計の有
    無及び再設計の程度を変化させている、請求項17記載
    の回路基板組立支援用設計評価方法。
  19. 【請求項19】 上記組立工程側から見た上記回路設計
    及び上記部品選定に対する評価は、上記電子部品を上記
    回路基板へ載置する組立現場が保有する組み立てのため
    の工法及び設備の考慮を省略した組み立ての容易さの評
    価と、上記組立現場が保有可能な組み立てのための工法
    及び設備から組み立ての容易な標準構造又は標準プロセ
    スを作成し該標準構造又は標準プロセスに対する当該設
    計に係る回路の構造又は組立プロセスの適合度の評価
    と、の少なくとも一方を備える、請求項7記載の回路基
    板組立支援用設計評価方法。
  20. 【請求項20】 上記組み立ての容易さの評価は、上記
    回路基板への電子部品載置面数、上記回路基板における
    上記電子部品の半田接合面数、半田付け工法の種類、電
    子部品種類数、上記回路基板へ載置するために供給され
    る上記電子部品の荷姿、上記電子部品の外形寸法の近似
    性、電子部品載置工法、の内の少なくとも一つについて
    の評価であり、上記目標回路設計及び電子部品選定にお
    いて設定されている得点情報と、実際になされた当該回
    路設計及び電子部品選定において算出された得点情報と
    のズレを評価することでなされる、請求項19記載の回
    路基板組立支援用設計評価方法。
  21. 【請求項21】 上記回路基板への電子部品載置面数の
    評価は、上記組み立ての容易さに基づき予め設定された
    質問事項に対して当該設計に係る回路に関する回答にて
    供給される、上記回路基板への電子部品の載置が上記回
    路基板の片面又は両面かの情報と、上記目標回路設計及
    び電子部品選定において設定されている得点情報とに基
    づいて数値的に評価することでなされる、請求項20記
    載の回路基板組立支援用設計評価方法。
  22. 【請求項22】 上記回路基板における電子部品の半田
    接合面数の評価は、上記電子部品の載置が上記回路基板
    の片面又は両面かの情報を利用して得られる得点情報
    と、上記目標回路設計及び電子部品選定において設定さ
    れている得点情報とに基づいて数値的に評価することで
    なされる、請求項20又は21記載の回路基板組立支援
    用設計評価方法。
  23. 【請求項23】 上記半田付け工法の種類についての評
    価は、使用する半田付け工法数が少ない方が組立の質の
    向上及び組立コストの低減に寄与することに基づき、上
    記選定電子部品に対して使用する半田付け工法の種類に
    基づいて求められる得点情報と、上記目標回路設計及び
    電子部品選定において設定されている得点情報とに基づ
    いて数値的に評価することでなされる、請求項20ない
    し22のいずれかに記載の回路基板組立支援用設計評価
    方法。
  24. 【請求項24】 上記電子部品種類数についての評価
    は、部品種類数が少ない方が工数低減に寄与することに
    基づき、上記選定電子部品における部品種類数を、比較
    対象回路の部品種類数にて除した値に基づいて算出され
    る得点情報と、上記目標回路設計及び電子部品選定にお
    いて設定されている得点情報とに基づいて数値的に評価
    することでなされ、ここで、上記選定電子部品における
    部品種類数及び上記比較対象回路の部品種類数は、上記
    組み立ての容易さに基づき予め設定された質問事項に対
    する当該設計に係る回路に関する回答にて供給される、
    請求項20ないし23のいずれかに記載の回路基板組立
    支援用設計評価方法。
  25. 【請求項25】 上記電子部品の荷姿についての評価
    は、荷姿の統一が少なくとも上記回路基板への上記電子
    部品の載置時における部品供給ミスの低減に寄与するこ
    とに基づき、上記選定電子部品における荷姿の種類数に
    て得られる得点情報と、上記目標回路設計及び電子部品
    選定において設定されている得点情報とに基づいて数値
    的に評価することでなされる、請求項20ないし24の
    いずれかに記載の回路基板組立支援用設計評価方法。
  26. 【請求項26】 上記電子部品の外形寸法の近似性につ
    いての評価は、平均サイズ電子部品の数を、全電子部品
    数で除した値に基づいて算出される得点情報と、上記目
    標回路設計及び電子部品選定において設定されている得
    点情報とに基づいて数値的に評価することでなされる、
    請求項20ないし25のいずれかに記載の回路基板組立
    支援用設計評価方法。
  27. 【請求項27】 上記平均サイズ電子部品は、すべての
    上記選定電子部品の厚み寸法に基づき得られる平均厚み
    寸法に第1係数を乗じた値以下の厚み寸法を有し、かつ
    縦寸法及び横寸法の加算値が、すべての上記選定電子部
    品における縦寸法に基づき得られる平均縦寸法とすべて
    の上記選定電子部品における横寸法に基づき得られる平
    均横寸法とを加えた平均縦横寸法に第2係数を乗じた値
    以下の値を有する電子部品である、請求項26記載の回
    路基板組立支援用設計評価方法。
  28. 【請求項28】 上記電子部品載置工法についての評価
    は、上記回路基板への機械による自動載置可能な電子部
    品数を、全電子部品数で除した値に基づいて算出される
    得点情報と、上記目標回路設計及び電子部品選定におい
    て設定されている得点情報とに基づいて数値的に評価す
    ることでなされる、請求項20ないし27のいずれかに
    記載の回路基板組立支援用設計評価方法。
  29. 【請求項29】 上記標準構造に対する適合度の評価
    は、標準回路基板の構造と、設計された当該回路におけ
    る回路基板構造との比較に基づいて数値的に評価するこ
    とでなされる、請求項19ないし28のいずれかに記載
    の回路基板組立支援用設計評価方法。
  30. 【請求項30】 上記標準回路基板は、配線層数、上記
    回路基板への上記電子部品の載置方法及び半田付け法、
    並びに回路の種類の組み合わせの中から設定され、上記
    当該回路における回路基板構造は、該回路基板構造に関
    する質問事項に対する回答から得られる配線層数、及び
    回路の種類の情報、並びに上記選定電子部品情報から抽
    出される、上記回路基板への上記電子部品の載置方法及
    び半田付け法の情報に基づき決定される、請求項29記
    載の回路基板組立支援用設計評価方法。
  31. 【請求項31】 上記標準プロセスに対する適合度の評
    価は、標準プロセスと、設計された当該回路における組
    立プロセスとの比較に基づいて数値的に評価することで
    なされる、請求項19ないし30のいずれかに記載の回
    路基板組立支援用設計評価方法。
  32. 【請求項32】 上記標準プロセスは、組立用ライン設
    備と、回路の種類の情報及び回路の生産数量の情報とに
    基づき設定され、上記当該回路における組立プロセス
    は、回路基板への電子部品の載置について載置装置の使
    用の可否、上記載置装置を使用可能なときにおいて上記
    電子部品ごとに使用される上記載置装置の種類情報、上
    記載置装置における電子部品の収納容量、及び設計され
    た当該回路における回路基板構造に基づき決定される、
    請求項31記載の回路基板組立支援用設計評価方法。
  33. 【請求項33】 上記組立コストの算出は、少なくとも
    直接材料費と上記組立工程における労務費とを合計する
    ことでなされ、ここで上記直接材料費は、上記選定電子
    部品及び回路基板に関する単価情報及び個数情報と、上
    記回路設計及び電子部品選定の段階で上記組立コストを
    算出するために評価者の推測に基づき供給される推測情
    報とに基づき算出され、上記労務費は、上記選定電子部
    品情報に関する部品載置コスト情報と、上記選定電子部
    品情報を用いて抽出された上記電子部品及び回路基板に
    ついてのコスト情報であって上記回路設計及び電子部品
    選定段階で当該労務費を算出するために上記推測情報に
    基づき得られた加工、組立て、段取りコスト情報とに基
    づき算出される、請求項7ないし32のいずれかに記載
    の回路基板組立支援用設計評価方法。
  34. 【請求項34】 上記第2設計評価は、上記回路設計に
    て選定された選定電子部品に関する選定電子部品情報
    と、当該設計に係る回路における上記回路基板の設計及
    び該回路基板のパターンの設計に関する回路基板及びパ
    ターン情報とを用いて、上記目標基板設計と実際になさ
    れた当該回路基板設計とのズレ及び上記目標パターン設
    計と実際になされた当該パターン設計とのズレを評価す
    る、請求項1ないし33のいずれかに記載の回路基板組
    立支援用設計評価方法。
  35. 【請求項35】 上記第2設計評価は、少なくとも、上
    記回路の組立コストの算出、及び上記電子部品を回路基
    板へ載置する組立工程側から見たパターン設計に対する
    評価について、上記目標基板設計及び上記目標パターン
    設計と実際になされた当該基板設計及び当該パターン設
    計とのズレを評価する、請求項34記載の回路基板組立
    支援用設計評価方法。
  36. 【請求項36】 上記基板設計及びパターン設計に対す
    る評価は、少なくとも、上記回路基板設計及びパターン
    設計そのものに対する評価と、上記回路基板設計及びパ
    ターン設計に関し質の向上のための設計基準の遵守に対
    する評価と、上記回路基板設計及びパターン設計に関し
    質の向上のための、回路基板へ電子部品を載置する組立
    工程におけるノウハウ事項の遵守に対する評価とを備え
    る、請求項35記載の回路基板組立支援用設計評価方
    法。
  37. 【請求項37】 上記回路基板設計及びパターン設計そ
    のものに対する評価は、少なくとも、上記パターン設計
    により形成される総配線長と、上記回路基板の配線層数
    と、上記回路基板のスルーホール及びヴィアホール数
    と、上記パターン設計により形成される配線におけるパ
    ターン分岐数及び分岐長と、回路基板に占める電子部品
    投影面積及びパターン部面積の合計値と、電子部品配置
    の分散度と、についての評価であり、上記目標回路基板
    設計及び上記目標パターン設計において設定されている
    得点情報と、実際になされた当該回路基板設計及び当該
    パターン設計において算出された得点情報とのズレを数
    値的に評価することでなされる、請求項36記載の回路
    基板組立支援用設計評価方法。
  38. 【請求項38】 上記総配線長についての評価は、Lと
    Kとを比較することで行われ、ここで、L=(上記パタ
    ーン設計により形成される総配線長)/(上記回路基板
    設計における電子部品点数)、K=標準回路のL値であ
    り、上記L値における上記総配線長は、当該回路基板設
    計及び当該パターン設計に関する質問事項に対する回答
    又は上記回路基板及びパターン情報から求められ、上記
    電子部品点数は上記選定電子部品情報に基づき計数さ
    れ、上記K値は予め設定された値である、請求項37記
    載の回路基板組立支援用設計評価方法。
  39. 【請求項39】 上記配線層数についての評価は、配線
    層数と電子部品載置密度との関係に基づき得られる得点
    情報と、上記目標回路基板設計及び上記目標パターン設
    計において設定されている得点情報とに基づき数値的に
    評価することでなされ、ここで、上記配線層数は、当該
    回路基板設計及び当該パターン設計に関する質問事項に
    対する評価者の回答又は上記回路基板及びパターン情報
    から求められ、上記電子部品載置密度は当該設計に係る
    回路の電子部品数を当該回路基板の面積で除すことで求
    める、請求項37又は38記載の回路基板組立支援用設
    計評価方法。
  40. 【請求項40】 上記スルーホール及びヴィアホール数
    についての評価は、回路基板単位面積当たりのスルーホ
    ール及びヴィアホール数の値と、当該設計に係る回路基
    板における穴数とに基づき得られる得点情報と、上記目
    標回路基板設計及び上記目標パターン設計において設定
    されている得点情報とに基づき数値的に評価することで
    なされる、請求項37ないし39のいずれかに記載の回
    路基板組立支援用設計評価方法。
  41. 【請求項41】 上記パターン分岐数及び分岐長につい
    ての評価は、当該回路基板設計及び当該パターン設計に
    関する質問事項に対する評価者の回答又は上記回路基板
    及びパターン情報を元に入力される、分岐点数と分岐の
    長さとに基づき得られる得点情報と、上記目標回路基板
    設計及び上記目標パターン設計において設定されている
    得点情報とに基づき数値的に評価することでなされる、
    請求項37ないし40のいずれかに記載の回路基板組立
    支援用設計評価方法。
  42. 【請求項42】 上記電子部品投影面積及びパターン部
    面積の合計値についての評価は、次式: (電子部品投影面積+パターン部面積)/(基板面積×
    表面配線層数) の算出結果に基づいて得られる得点情報と、上記目標回
    路基板設計及び上記目標パターン設計において設定され
    ている得点情報とに基づき数値的に評価することでなさ
    れる、請求項37ないし41のいずれかに記載の回路基
    板組立支援用設計評価方法。
  43. 【請求項43】 上記電子部品配置の分散度についての
    評価は、次式: (Mmidの数)/M の算出結果に基づいて得られる得点情報と、上記目標回
    路基板設計及び上記目標パターン設計において設定され
    ている得点情報とに基づき数値的に評価することでなさ
    れ、ここで、Mは、回路基板全面を一定の大きさの領域
    に区分した区画の数であり、Mmidは、k1×Nav
    e以上、かつk2×Naveで、該Nave=(1/
    M)×総電子部品数、上記領域の大きさは、基板上の最
    小電子部品寸法を縦A、横Bとしたとき、縦g1×A、
    横g2×B、 ここでk1,k2,g1,g2は係数であ
    る、請求項37ないし42のいずれかに記載の回路基板
    組立支援用設計評価方法。
  44. 【請求項44】 所望の機能を果たす回路を設計し、上
    記回路を構成する回路基板上のパターンを設計した後、
    部品載置済回路基板の技術試作を行うことを備えた設計
    組立動作に対する回路基板組立支援用設計評価処理をコ
    ンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコ
    ンピュータ読み取り可能な記録媒体において、 上記部品載置済回路基板の技術試作よりも前段階におい
    て、上記回路の設計及び上記パターン設計の設計側、並
    びに上記回路基板へ上記電子部品を載置する組立工程側
    の両者を考慮した第1設計評価処理又は第2設計評価処
    理をコンピュータに実行させる命令を含む回路基板組立
    支援用設計評価処理プログラムを記録し、ここで上記第
    1設計評価処理は、上記回路設計及び上記電子部品の選
    定に対して、上記回路基板へ上記電子部品を載置する組
    立動作の質の向上を図った目標となる目標回路設計及び
    目標部品選定と、実際になされた当該回路設計及び当該
    部品選定とのズレを評価する設計評価処理であり、上記
    第2設計評価処理は、上記回路基板の設計及び該回路基
    板のパターン設計に対して、上記目標となる目標基板設
    計及び目標パターン設計と、実際になされた当該回路基
    板設計及び当該パターン設計とのズレを評価する設計評
    価処理である、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  45. 【請求項45】 上記第1設計評価プログラムは、少な
    くとも、上記組立動作に関する組立コスト算出を行うと
    ともに上記回路設計及び上記電子部品選定そのものに対
    する評価と、上記回路基板へ上記電子部品を載置する組
    立工程側から見た上記回路設計及び電子部品選定に対す
    る評価とについて、上記目標回路設計と実際になされた
    当該回路設計とのズレ及び上記目標部品選定と実際にな
    された当該部品選定とのズレを評価する処理をコンピュ
    ータに実行させる命令を含む、請求項44記載のコンピ
    ュータ読み取り可能な記録媒体。
  46. 【請求項46】 上記回路設計及び電子部品選定そのも
    のに対する評価は、設計すべき回路の上記回路設計及び
    上記電子部品選定が比較対象に対して進展しているか否
    かの評価を備えた、請求項45記載のコンピュータ読み
    取り可能な記録媒体。
  47. 【請求項47】 上記回路設計及び電子部品選定そのも
    のに対する評価は、さらに、少なくとも、上記回路設計
    及び電子部品選定に関し質の向上のための設計基準の遵
    守に対する評価と、上記回路設計及び電子部品選定に関
    し質の向上のための上記組立工程におけるノウハウ事項
    の遵守に対する評価とを備える、請求項46記載のコン
    ピュータ読み取り可能な記録媒体。
  48. 【請求項48】 所望の機能を果たす回路を設計し、上
    記回路を構成する回路基板上のパターンを設計した後、
    部品載置済回路基板の技術試作を備えた設計組立動作に
    対する回路基板組立支援用設計評価を実行する回路基板
    組立支援用設計評価装置において、 請求項45、46、47のいずれかに記載の記録媒体に
    記録されているプログラムを読み出す読込装置(20
    1)と、 読み込んだ上記プログラムに基づき上記部品載置済回路
    基板の技術試作よりも前段階において上記回路の設計及
    び上記パターン設計の設計側、並びに上記回路基板へ上
    記電子部品を載置する組立工程側の両者を考慮した上記
    第1設計評価又は上記第2設計評価を実行する評価実行
    装置(101)と、を備えたことを特徴とする回路基板
    組立支援用設計評価装置。
  49. 【請求項49】 所望の機能を果たす回路を設計し、上
    記回路を構成する回路基板上のパターンを設計した後、
    部品載置済回路基板の技術試作を行うことを備えた設計
    組立動作に対する回路基板組立支援用設計評価を実行す
    る回路基板組立支援用設計評価装置において、 上記部品載置済回路基板の技術試作よりも前段階におい
    て、上記回路の設計及び上記パターン設計の設計側、並
    びに上記回路基板へ上記電子部品を載置する組立工程側
    の両者を考慮した第1設計評価及び第2設計評価を実行
    する評価実行装置(101)を備えたことを特徴とし、
    ここで上記第1設計評価は、上記回路設計及び電子部品
    選定に対して、上記回路基板へ上記電子部品を載置する
    組立動作の質の向上を図った目標となる目標回路設計及
    び目標部品選定と、実際になされた当該回路設計及び当
    該部品選定とのズレを評価する設計評価であり、上記第
    2設計評価は、上記回路基板の設計及び該回路基板のパ
    ターン設計に対して、上記目標となる目標基板設計及び
    目標パターン設計と、実際になされた当該回路基板設計
    及び当該パターン設計とのズレを評価する設計評価であ
    る、回路基板組立支援用設計評価装置。
  50. 【請求項50】 上記第1設計評価は、少なくとも、上
    記組立動作に関する組立コスト算出を行うとともに回路
    設計及び電子部品選定そのものに対する評価と、上記回
    路基板へ上記電子部品を載置する組立工程側から見た上
    記回路設計及び電子部品選定に対する評価とについて、
    上記目標回路設計と実際になされた当該回路設計とのズ
    レ及び上記目標部品選定と実際になされた当該部品選定
    とのズレを評価する、請求項49記載の回路基板組立支
    援用設計評価装置。
  51. 【請求項51】 上記回路設計及び電子部品選定そのも
    のに対する評価は、設計すべき回路の上記回路設計及び
    上記電子部品選定が比較対象に対して進展しているか否
    かの評価を備えた、請求項50記載の回路基板組立支援
    用設計評価装置。
  52. 【請求項52】 上記回路設計及び電子部品選定そのも
    のに対する評価は、さらに、少なくとも、上記回路設計
    及び電子部品選定に関し質の向上のための設計基準の遵
    守に対する評価と、上記回路設計及び電子部品選定に関
    し質の向上のための上記組立工程におけるノウハウ事項
    の遵守に対する評価とを備える、請求項51記載の回路
    基板組立支援用設計評価装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7596514B2 (en) 2000-07-21 2009-09-29 Ricoh Company, Ltd. Component management system and method
JP2010055466A (ja) * 2008-08-29 2010-03-11 Fuji Electric Systems Co Ltd セットベース設計手法を用いた製品最適化設計支援システム
KR101703734B1 (ko) * 2015-12-15 2017-02-22 현대오트론 주식회사 자동차 제어기 회로 표준 모듈화 방법 및 그 장치

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