JPH11327197A - トナー - Google Patents

トナー

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JPH11327197A
JPH11327197A JP12977998A JP12977998A JPH11327197A JP H11327197 A JPH11327197 A JP H11327197A JP 12977998 A JP12977998 A JP 12977998A JP 12977998 A JP12977998 A JP 12977998A JP H11327197 A JPH11327197 A JP H11327197A
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貴重 粕谷
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由紀 唐木
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聡 吉田
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寛 遊佐
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トナー像の転写性に優れ、転写残トナーが少
なく、厳しい環境下での多数枚プリントによっても高品
位な画像が得られるトナーを提供することにある。 【解決手段】 少なくとも結着樹脂と着色剤を含有する
トナー粒子と無機微粉体及びハイドロタルサイト類化合
物を有するトナーであり、該トナーの画像解析装置で測
定した形状係数SF−1の値が100〜160であり、
かつSF−2の値が100〜140であることを特徴と
するトナーに関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法,静電
記録法,磁気記録法,トナージェット方式記録法などを
利用した記録方法に用いられるトナーに関するものであ
る。詳しくは、本発明は、予め静電潜像担持体上にトナ
ー像を形成後、転写材上に転写させて画像形成する、複
写機,プリンター,ファックスに用いられるトナーに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法としては多数の方法が
知られているが、一般には光導電性物質を利用し、種々
の手段により像担持体(感光体)上に電気的潜像を形成
し、次いで該潜像をトナーで現像を行なって可視像と
し、必要に応じて紙などの転写材にトナー像を転写した
後、熱・圧力等により転写材上にトナー画像を定着して
複写物を得るものである。
【0003】電気的潜像を可視化する方法としては、カ
スケード現像法,磁気ブラシ現像法,加圧現像方法等が
知られている。さらには、磁性トナーを用い、中心に磁
極を配した回転スリーブを用い感光体上とスリーブ上の
間を電界にて飛翔させる方法も用いられている。
【0004】一成分現像方式は二成分方式のようにガラ
スビーズや鉄粉等のキャリア粒子が不要な為、現像装置
自体を小型化・軽量化できる。さらには、二成分現像方
式はキャリア中のトナーの濃度を一定に保つ必要がある
為、トナー濃度を検知し必要量のトナーを補給する装置
が必要である。よって、ここでも現像装置が大きく重く
なる。一成分現像方式ではこのような装置は必要となら
ない為、やはり小さく軽く出来るため好ましい。
【0005】また、プリンター装置はLED、LBPプ
リンターが最近の市場の主流になっており、技術の方向
としてより高解像度即ち、従来240、300dpiで
あったものが400、600、800dpiとなって来
ている。従って現像方式もこれにともなってより高精細
が要求されてきている。また、複写機においても高機能
化が進んでおり、そのためデジタル化の方向に進みつつ
ある。この方向は、静電荷像をレーザーで形成する方法
が主である為、やはり高解像度の方向に進んでおり、こ
こでもプリンターと同様に高解像・高精細の現像方式が
要求されてきている。このためトナーの小粒径化が進ん
でおり、特開平1−112253号公報、特開平1−1
91156号公報、特開平2−214156号公報、特
開平2−284158号公報、特開平3−181952
号公報、特開平4−162048号公報などでは特定の
粒度分布の粒径の小さいトナーが提案されている。
【0006】現像工程で感光体上に形成されたトナー像
は転写工程で転写材に転写されるが、感光体上に残った
転写残トナーはクリーニング工程でクリーニングされ、
廃トナー容器にトナーは蓄えられる。このクリーニング
工程については、従来ブレドクリーニング,ファーブラ
シクリーニング,ローラークリーニング等が用いられて
いた。装置面からみると、かかるクリーニング装置を具
備するために装置が必然的に大きくなり装置のコンパク
ト化を目指すときのネックになっていた。さらには、エ
コロジーの観点より、トナーの有効活用と言う意味で廃
トナーの少ないシステムが望まれており、転写効率の良
いトナーが求められていた。
【0007】特開昭61−279864号公報において
は形状係数SF−1及びSF−2を規定したトナーが提
案されている。しかしながら、該公報には転写に関して
なんの記載もなく、また、実施例を行った結果、転写効
率が低く、さらなる改良が必要である。
【0008】さらに、特開昭63−235953号公報
においては機械的衝撃力により球形化した磁性トナーが
提案されている。しかしながら、転写効率はいまだ不十
分であり、さらなる改良が必要である。
【0009】また、近年では環境保護の観点から、従来
から使用されているコロナ放電を利用した一次帯電及び
転写プロセスから感光体当接部材を用いた一次帯電、転
写プロセスが主流となりつつある。
【0010】例えば、特開昭63−149669号公報
や特開平2−123385号公報が提案されている。こ
れらは、接触帯電方法や接触転写方法に関するものであ
るが、静電潜像担持体に導電性弾性ローラーを当接し、
該導電性ローラーに電圧を印加しながら該静電潜像担持
体を一様に帯電し、次いで露光,現像工程によってトナ
ー像を得た後該静電潜像担持体に電圧を印加した別の導
電性ローラーを押圧しながらその間に転写材を通過さ
せ、該静電潜像担持体上のトナー画像を転写材に転写し
た後、定着工程を経て転写画像を得ている。
【0011】しかしながら、このようなコロナ放電を用
いないローラー転写方式においては、転写部材が転写時
に転写部材を介して感光体に当接されるため、感光体上
に形成されたトナー像を転写材へ転写する際にトナー像
が圧接され、所謂転写中抜けと称される部分的な転写不
良の問題が生じる。
【0012】また、トナーが小径化するに従い、転写で
トナー粒子にかかるクーロン力に比して、トナー粒子の
感光体への付着力(鏡像力やファンデルワールス力な
ど)が大きくなってきて結果として転写残トナーが増加
する傾向があった。
【0013】更にまた、近年では電子写真法を用いた複
写機、プリンター、ファックス等においてはカラー化の
需要が高まってきている。
【0014】一般にカラートナーは、その色味の関係か
ら磁性体を含有した磁性トナーを用いることが困難なた
め非磁性トナーが用いられる。黒トナーに磁性トナーを
用い、カラートナーに非磁性トナーを用いたカラー電子
写真装置においては、非磁性トナーの最適転写電流値が
磁性トナーの最適転写電流値よりも高い値になる。この
ため機器本体の転写条件を非磁性トナーに合わせた場
合、磁性トナーは転写材に転写されたトナーが潜像担持
体に戻ってしまういわゆる再転写の問題が生じる。また
逆に黒トナーに最適転写条件を合わせた場合では、非磁
性トナーの転写不良が生じる。
【0015】このような磁性トナーと非磁性トナーを同
時に用いる場合の転写は、小型・軽量かつ低コストで高
解像・高精細画像が得られるカラー電子写真装置を得る
ために是非とも改善されねばならない問題であった。
【0016】一方、ハイドロタルサイト類を含有したト
ナーとしては、特許第2584306号においてMg−
Al系が提案されているが、感光体表面からのNOX
の除去を目的としており、帯電安定性等不十分である。
また、特許第2682331号、特開平6−13869
7号公報等に帯電安定性を目的として、例えばMg−A
l系に2価金属(Zn等)の1種又は2種を追加した3
又は4元系のハイドロタルサイト類を含有したトナーの
提案がされている。しかしながら、より厳しい環境にお
ける帯電安定性、転写性が未だ不十分である。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の従来技術の問題点を解決したトナーを提供することに
ある。
【0018】即ち本発明の目的は、転写性に優れ、転写
残トナーが少なく、ローラー転写方式においても転写中
抜けが発生しないか、又はこれらの現像が抑制されたト
ナーを提供することにある。
【0019】さらに本発明の目的は、厳しい環境下でも
帯電安定性に優れ、耐久時のチャージアップ・放置時の
チャージダウンによる濃度の低下並びにカブリ等の画像
欠陥が少ないトナーを提供することにある。
【0020】さらに本発明の目的は、幅広い転写電流条
件で再転写を防止し、高い転写効率の得られるトナーを
提供することにある。
【0021】さらに本発明の目的は、静電潜像担持体に
圧接する部材の汚染による帯電異常や画像欠陥が発生し
ないか、又はこれらの現象が抑制されたトナーを提供す
ることにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも結
着樹脂と着色剤を含有するトナー粒子と無機微粉体及び
ハイドロタルサイト類化合物を有するトナーであり、該
トナーの画像解析装置で測定した形状係数SF−1の値
が100〜160であり、かつSF−2の値が100〜
140であることを特徴とするトナーに関する。
【0023】更に本発明は、該トナーの画像解析装置で
測定した形状係数SF−1の値が100〜150であ
り、かつSF−2の値が100〜140であることを特
徴とするトナーに関する。
【0024】更に本発明は、該トナーの画像解析装置で
測定した形状係数SF−1の値が110〜160であ
り、SF−2の値が115〜140であり、かつ形状係
数SF−2の値から100を引いた値BとSF−1の値
から100を引いた値Aとの比B/Aが1.0以下であ
ることを特徴とするトナーに関する。
【0025】更に本発明は、該トナーに含有される無機
微粉体がチタニア、アルミナ、シリカ、あるいはその複
酸化物の中から選ばれる1種以上の無機微粉体であるこ
とを特徴とするトナーに関する。
【0026】更に本発明は、該トナーに含有される無機
微粉体が疎水化処理されているものであることを特徴と
するトナーに関する。
【0027】更に本発明は、該トナーに含有される疎水
化無機微粉体が少なくともシリコーンオイルで処理され
たものであることを特徴とするトナーに関する。
【0028】更に本発明は、該トナーが負帯電性を示す
ことを特徴とするトナーに関する。
【0029】更に本発明は、該トナーの結着樹脂が酸価
を有することを特徴とするトナーに関する。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明者らは、少なくとも結着樹
脂と着色剤を含有するトナー粒子と無機微粉体及びハイ
ドロタルサイト類化合物を有するトナーであり、該トナ
ーの画像解析装置で測定した形状係数SF−1の値が1
00〜160であり、かつSF−2の値が100〜14
0であるトナーを用いることによって、本発明の目的が
高度に達成できることを見出した。
【0031】詳細は不明であるが、形状を規定したトナ
ーに対してハイドロタルサイト類化合物を外添すること
により、帯電安定性に優れ、かつ転写性に優れることが
明らかとなった。
【0032】本発明のハイドロタルサイト類化合物は、
下記一般式(1)で示される不定比化合物である。
【0033】
【数1】 M2+ y3+ x(OH)2n- (x/n)・mH2O (1) (ただし、0<x≦0.5、y=1−x、m≧0、
2+:少なくともMg,Zn,Ca,Ba,Ni,S
r,Cu,Feから選ばれる2価の金属イオン、M3+
少なくともAl,B,Ga,Fe,Co,Inから選ば
れる3価の金属イオン、An-:n価のアニオン。)
【0034】2価又は3価金属は、少なくとも1種以上
存在し、異なる元素を複数含有する固溶体であっても構
わない。また、1価の金属を微量含んでも構わない。
【0035】本発明に使用されるハイドロタルサイト類
のAn-(n価のアニオン)としては、CO3 2-、OH-
Cl-、I-、F-、Br-、SO4 2-、HCO3 -、CH3
OO-、NO3 -が例示され、単独或は複数存在しても構
わない。
【0036】本発明に使用されるハイドロタルサイト類
の比表面積は、1.0m2/g以上、より好ましくは
5.0m2/g以上が好ましい。
【0037】比表面積はBET法に従って、比表面積測
定装置オートソーブ1(湯浅アイオニクス社製)を用い
て試料表面に窒素ガスを吸着させ、BET多点法を用い
て比表面積を算出した。
【0038】本発明に使用されるハイドロタルサイト
は、表面処理剤によって疎水化処理を行うことが環境安
定化を図る上でも好ましい。表面処理剤としては、高級
脂肪酸類、カップリング剤類、エステル類、シリコーン
オイル等のオイル類等が使用可能である。
【0039】ハイドロタルサイト類化合物のトナーに対
する添加量としては、トナー100重量部に対して0.
03〜3重量部(より好ましくは0.1〜1.0重量
部)である。添加量が0.03重量部未満となると本発
明の効果が不十分となり、3重量部を超えると環境安定
性が不十分となる。
【0040】また、本発明のハイドロタルサイト類化合
物は、2価の金属イオンがMg、3価の金属イオンがA
lである一般式(2)で表示されるものが好ましい。
【0041】
【数2】 MgyAlx(OH)2n- (x/n)・mH2O (2) (ただし、0<x≦0.5、y=1−x、m≧0、
n-:n価のアニオン。)
【0042】更に本発明は、該トナーの画像解析装置で
測定した形状係数SF−1の値が100〜160、より
好ましくは110〜150であり、かつSF−2の値が
100〜140、より好ましくは115〜140である
こと、さらに該トナーの形状係数SF−2の値から10
0を引いた値BとSF−1の値から100を引いた値A
との比B/Aが1.0以下であることを特徴とする。
【0043】本発明者らは、トナーの形状係数を上記の
如く規定し、本発明のハイドロタルサイト類化合物を含
有することにより、帯電安定性・転写性の向上が更に高
度に達成でき、ドット再現性も優れたものとなることを
見出した。
【0044】本発明において、形状係数を示すSF−
1,SF−2とは、例えば日立製作所製FE−SEM
(S−800)を用い、1000倍に拡大した2μm以
上のトナー像を100個無作為にサンプリングし、その
画像情報はインターフェースを介して、例えばニコレ社
製画像解析装置(Luzex III)に導入し解析を
行い下式より算出し得られた値を形状係数SF−1,S
F−2と定義する。
【0045】
【数3】 (式中、MXLNGは粒子の絶対最大長、PERIME
は粒子の周囲長、AREAは粒子の投影面積を示す。)
【0046】形状係数SF−1はトナー粒子の丸さの度
合を示し、形状係数SF−2はトナー粒子の凹凸の度合
を示している。
【0047】トナーの形状係数SF−1,SF−2は、
それぞれ100に近い方が転写性に優れるが、トナーの
形状係数SF−1が110以下の時あるいはトナーの球
状係数SF−2が110以下の時、及びSF−2の値か
ら100を引いた値BとSF−1の値から100を引い
た値Aとの比B/Aの値が1.0を超えるときは、一般
にクリーニング不良が発生しやすく、トナーの形状係数
SF−1が160を超えると、球形から離れて不定形に
近づき、現像器内でトナーが破砕され易く、粒度分布が
変動したり、帯電量分布がブロードになりやすく地カブ
リや反転カブリが生じやすい。また、SF−2が140
を超えると、静電潜像担持体(感光体)から転写材への
転写時におけるトナー像の転写効率の低下、および文字
やライン画像の転写中抜けを招き好ましくない。この
際、粉砕法で製造したトナーが好ましく用いられる。
【0048】また、B/Aは図4において、原点を通る
直線の傾きを示し、好ましくはこの値が0.2〜0.9
(さらには0.35〜0.85)であることが、現像性
を維持しながら転写性を向上させるために好ましい。ま
た、さらにトナー粒子表面に無機微粉体及びハイドロタ
ルサイト類化合物を有することで、転写効率の向上及び
文字やライン画像の転写中抜けの改善が高度に達成され
る。
【0049】本発明では、上記効果以外にトナー形状を
上記の如く規定することにより、トナー像の密な充填が
可能となり、得られる画像に平滑性が増し、品位ある画
像となる。
【0050】本発明において更に高画質化のためより微
小な潜像ドットを忠実に現像するために、トナー粒子は
重量平均径が4μm〜8μmであることが好ましい。重
量平均径が4μm未満のトナー粒子においては、転写効
率の低下から感光体上に転写残のトナーが多く、さら
に、カブリ・転写不良に基づく画像の不均一ムラの原因
となりやすく、本発明で使用するトナーには好ましくな
い。また、トナー粒子の重量平均径が8μmを超える場
合には、文字やライン画像の飛び散りが生じやすい。
【0051】トナーの平均粒径及び粒度分布はコールタ
ーカウンターTA−II型あるいはコールターマルチサ
イザー(コールター社製)等を用い、個数分布,体積分
布を出力するインターフェイス(日科機製)及びPC9
801パーソナルコンピューター(NEC製)を接続
し、電解液は1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl
水溶液を調製する。たとえば、ISOTON R−II
(コールターサイエンティフィックジャパン社製)が使
用できる。測定法としては、前記電解水溶液100〜1
50ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアル
キルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5ml加え、
更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電
解液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない前
記コールターカウンターTA−II型によりアパーチャ
ーとして100μmアパーチャーを用いて、2μm以上
のトナーの体積,個数を測定して体積分布と個数分布と
を算出した。それから、本発明に係わる体積分布から求
めた体積基準の重量平均粒径(D4)、個数分布から求
めた個数基準の長さ平均粒径(D1)を求めた。
【0052】本発明に使用される結着樹脂の種類として
は、例えば、ポリスチレン、ポリ−p−クロルスチレ
ン、ポリビニルトルエン等のスチレン及びその置換体の
単重合体;スチレン−p−クロルスチレン共重合体、ス
チレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナ
フタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重
合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチ
レン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレ
ン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチ
ルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル
共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、ス
チレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共
重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合
体等のスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニル、フェノー
ル樹脂、天然変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マレイ
ン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビ
ニール、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレ
タン、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キ
シレン樹脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、ク
マロンインデン樹脂、石油系樹脂等が使用できる。ま
た、架橋されたスチレン系樹脂も好ましい結着樹脂であ
る。
【0053】スチレン系共重合体のスチレンモノマーに
対するコモノマーとしては、例えば、アクリル酸、アク
リル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、
アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸
−2−エチルヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリ
ル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸ブチル、メタクリル酸オクチル、アクリロニト
リル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等のような
二重結合を有するモノカルボン酸もしくはその置換体;
例えば、マレイン酸、マレイン酸ブチル、マレイン酸メ
チル、マレイン酸ジメチル、等のような二重結合を有す
るジカルボン酸及びその置換体;例えば、塩化ビニル、
酢酸ビニル、安息香酸ビニル等のようなビニルエステル
類、例えば、エチレン、プロピレン、ブチレン等のよう
なエチレン系オレフィン類;例えば、ビニルメチルケト
ン、ビニルヘキシルケトン等のようなビニルケトン類;
例えば、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテ
ル、ビニルイソブチルエーテル等のようなビニルエーテ
ル類;等のビニル単量体が単独もしくは組み合わせて用
いられる。ここで架橋剤としては、主として2個以上の
重合可能な二重結合を有する化合物が用いられ、例え
ば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン等のような
芳香族ジビニル化合物;例えば、エチレングリコールジ
アクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、
1,3−ブタンジオールジメタクリレート等のような二
重結合を2個有するカルボン酸エステル;ジビニルアニ
リン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジビニ
ルスルホン等のジビニル化合物;及び3個以上のビニル
基を有する化合物;が単独もしくは混合物として使用で
きる。
【0054】本発明のトナーに用いる結着樹脂が酸価を
有することが好ましい。樹脂が酸価を有することで、本
発明のハイドロタルサイト類化合物との組み合わせにお
いて、帯電の立ち上がりがより速く、帯電安定性がより
高度に達成できる。結着樹脂の酸価としては、1〜35
mgKOH/g(より好ましくは5〜25mgKOH/
g)が良い。1mgKOH/g未満だと帯電の立ち上が
りが悪く、35mgKOH/gを超えると環境安定性が
劣る。
【0055】本発明に使用可能な離型剤としては、パラ
フィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペト
ロラクタム等の石油系ワックス及びその誘導体、モンタ
ンワックス及びその誘導体、フィッシャートロプシュ法
による炭化水素ワックス及びその誘導体、ポリエチレン
に代表されるポリオレフィンワックス及びその誘導体、
カルナバワックス、キャンデリラワックス等天然ワック
ス及びその誘導体などで、誘導体には酸化物や、ビニル
系モノマーとのブロック共重合物、グラフト変性物を含
む。高級脂肪族アルコール;ステアリン酸、パルミチン
酸等の脂肪酸、あるいはその化合物、酸アミド、エステ
ル、ケトン、硬化ヒマシ油及びその誘導体、植物系ワッ
クス、動物性ワックス等示差熱分析における吸熱ピーク
を60℃以上120℃以下に有するものが好ましい。
【0056】これらの中でも、示差熱分析における吸熱
ピークを60℃以上120℃以下に有する化合物が、ポ
リオレフィンもしくはフィッシャートロプシュ法による
炭化水素ワックスもしくは石油系ワックスもしくは高級
アルコールである場合が本発明においては特に好まし
い。
【0057】上記のある化合物を用いた場合、「再転
写」防止効果がさらに高くなる。
【0058】これらの化合物は、比較的それ自身の極性
が低くトナー母体の帯電を安定させるものと考えられ
る。
【0059】本発明のトナーには荷電制御剤をトナー粒
子に配合(内添)、又はトナー粒子と混合(外添)して
用いることが好ましい。荷電制御剤によって、現像シス
テムに応じた最適の荷電量コントロールが可能となり、
特に本発明では粒度分布と荷電量とのバランスを更に安
定したものとすることが可能である。トナーを負荷電性
に制御するものとして下記物質がある。
【0060】例えば有機金属錯体、キレート化合物が有
効であり、モノアゾ金属錯体、アセチルアセトン金属錯
体、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族ダイカルボ
ン酸系の金属錯体がある。他には、芳香族ハイドロキシ
カルボン酸、芳香族モノ及びポリカルボン酸及びその金
属塩、無水物、エステル類、ビスフェノール等のフェノ
ール誘導体類等がある。
【0061】また正荷電性に制御するものとして下記物
質がある。
【0062】ニグロシン及び脂肪酸金属塩等による変性
物;トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ
−4−ナフトスルフォン酸塩、テトラブチルアンモニウ
ムテトラフルオロボレート等の四級アンモニウム塩、及
びこれらの類似体であるホスホニウム塩等のオニウム塩
及びこれらのレーキ顔料、トリフェニルメタン染料及び
これらのレーキ顔料(レーキ化剤としては、燐タングス
テン酸、燐モリブデン酸、燐タングステンモリブデン
酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリシアン
化物、フェロシアン化物等)、高級脂肪酸の金属塩;ジ
ブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサイド、ジ
シクロヘキシルスズオキサイド等のジオルガノスズオキ
サイド;ジブチルスズボレート、ジオクチルスズボレー
ト、ジシクロヘキシルスズボレート等のジオルガノスズ
ボレート類;これらを単独あるいは2種類以上組み合わ
せて用いることができる。
【0063】本発明による効果が効果的に発揮できるす
なわち、帯電安定性・転写性向上が効率よく図れるの
は、負帯電トナーの場合である。
【0064】負帯電性トナーの場合、本発明のハイドロ
タルサイト類はトナーに対して逆極性であり、これがト
ナー表面に存在することにより、帯電が減衰した場合マ
イクロキャリア的に帯電を上昇させ、逆にトナーがチャ
ージアップした場合中和し、トナー帯電を均一化する。
【0065】正帯電性トナーに対してもチャージを補う
効果があるものの安定性に関しては、負帯電性トナーと
の組み合わせに劣る。
【0066】上述した荷電制御剤は微粒子状として用い
ることが好ましく、この場合これらの荷電制御剤の個数
平均粒径は4μm以下さらには3μm以下が特に好まし
い。これらの荷電制御剤をトナーに内添する場合は結着
樹脂100質量部に対して0.1〜20質量部、特に
0.2〜10質量部使用することが好ましい。
【0067】本発明のトナーに用いられる着色剤は、黒
色着色剤としてカーボンブラック,磁性体,以下に示す
イエロー/マゼンタ/シアン着色剤を用い黒色に調色さ
れたものが利用される。
【0068】イエロー着色剤としては、縮合アゾ化合
物,イソインドリノン化合物,アンスラキノン化合物,
アゾ金属錯体,メチン化合物,アリルアミド化合物に代
表される化合物が用いられる。具体的には、C.I.ピ
グメントイエロー12、13、14、15、17、6
2、74、83、93、94、95、97、109、1
10、111、120、127、128、129、14
7、168、174、176、180、181、191
等が好適に用いられる。
【0069】マゼンタ着色剤としては、縮合アゾ化合
物,ジケトピロロピロール化合物,アンスラキノン,キ
ナクリドン化合物,塩基染料レーキ化合物,ナフトール
化合物,ベンズイミダゾロン化合物,チオインジゴ化合
物,ペリレン化合物が用いられる。具体的には、C.
I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、23、4
8;2、48;3、48;4、57;1、81;1、1
44、146、166、169、177、184、18
5、202、206、220、221、254が特に好
ましい。
【0070】シアン着色剤としては、銅フタロシアニン
化合物及びその誘導体,アンスラキノン化合物,塩基染
料レーキ化合物等が利用できる。具体的には、C.I.
ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:2、
15:3、15:4、60、62、66等が特に好適に
利用できる。
【0071】これらの着色剤は、単独又は混合し更には
固溶体の状態で用いることができる。本発明の着色剤
は、色相角,彩度,明度,耐候性,OHP透明性,トナ
ー中への分散性の点から選択される。該着色剤の添加量
は、樹脂100質量部に対し1〜20質量部添加して用
いられる。
【0072】黒色着色剤として磁性体を用いた場合に
は、他の着色剤と異なり、樹脂100質量部に対し30
〜200質量部添加して用いられる。
【0073】磁性体としては、鉄,コバルト,ニッケ
ル,銅,マグネシウム,マンガン,アルミニウム,珪素
などの元素を含む金属酸化物などがある。中でも四三酸
化鉄,γ−酸化鉄等,酸化鉄を主成分とするものが好ま
しい。また、トナー帯電性コントロールの観点から硅素
元素またはアルミニウム元素等、他の金属元素を含有し
ていてもよい。これら磁性粒子は、窒素吸着法によるB
ET比表面積が好ましく2〜3m2/g、特に3〜28
2/g、更にモース硬度が5〜7の磁性粉が好まし
い。
【0074】磁性体の形状としては、8面体,6面体,
球体,針状,鱗片状などがあるが、8面体,6面体,球
体,不定型等の異方性の少ないものが画像濃度を高める
上で好ましい。磁性体の平均粒径としては0.05〜
1.0μmが好ましく、さらに好ましくは0.1〜0.
6μm、さらには、0.1〜0.4μmが好ましい。
【0075】磁性体量は結着樹脂100質量部に対し3
0〜200質量部、好ましくは40〜200質量部、さ
らには50〜150質量部が好ましい。30質量部未満
ではトナー搬送に磁気力を用いる現像器においては、搬
送性が不十分で現像剤担持体上の現像剤層にムラが生じ
画像ムラとなる傾向であり、さらに現像剤トリボの上昇
に起因する画像濃度の低下が生じ易い傾向であった。一
方、200質量部を超えると定着性に問題が生ずる傾向
であった。
【0076】また本発明のトナーに含有される無機微粉
体としては公知のものが用いられるが、帯電安定性,現
像性,流動性,保存性向上のため、シリカ,アルミナ,
チタニアあるいはその複酸化物の中から選ばれることが
好ましい。さらには、シリカであることがより好まし
い。例えば、かかるシリカは硅素ハロゲン化物やアルコ
キシドの蒸気相酸化により生成されたいわゆる乾式法又
はヒュームドシリカと称される乾式シリカ及びアルコキ
シド,水ガラス等から製造されるいわゆる湿式シリカの
両者が使用可能であるが、表面及びシリカ微粉体の内部
にあるシラノール基が少なく、またNa2O,SO
2−等の製造残滓の少ない乾式シリカの方が好ましい。
また乾式シリカにおいては、製造工程において例えば、
塩化アルミニウム,塩化チタン等他の金属ハロゲン化合
物を硅素ハロゲン化合物と共に用いることによって、シ
リカと他の金属酸化物の複合微粉体を得ることも可能で
ありそれらも包含する。
【0077】本発明に用いられる無機微粉体は、BET
法で測定した窒素吸着による比表面積が30m2/g以
上、特に50〜400m2/gの範囲のものが良好な結
果を与え、トナー100質量部に対してシリカ微粉末
0.1〜8質量部、好ましくは0.5〜5質量部、さら
に好ましくは1.0を超えて3.0質量部まで使用する
のが特に良い。い。
【0078】また、本発明に用いられる無機微粉体は、
必要に応じ、疎水化,帯電性制御等の目的でシリコーン
ワニス,各種変性シリコーンワニス,シリコーンオイ
ル,各種変性シリコーンオイル,シランカップリング
剤,官能基を有するシランカップリング剤,その他有機
硅素化合物,有機チタン化合物等の処理剤で、あるい
は、種々の処理剤で併用して処理されていることも可能
であり好ましい。
【0079】また、本発明においては、クリーニング性
向上等のために、前記無機微粉体及びハイドロタルサイ
ト類化合物に加えて、さらに一次粒径が30nmを超え
る(好ましくは比表面積が50m2/g未満)、より好
ましくは50nm以上(好ましくは比表面積が30m2
/g未満)の無機又は有機の球状に近い微粒子をさらに
添加することも好ましい形態の一つである。例えば球状
シリカ粒子,球状ポリメチルシルセスキオキサン粒子,
球状樹脂粒子等が好ましく用いられる。
【0080】本発明のトナーにおいては、実質的な悪影
響を与えない範囲内で更に他の添加剤、例えばテフロン
粉末、ステアリン酸亜鉛粉末、ポリフッ化ビニリデン粉
末の如き滑剤粉末;酸化セリウム粉末、炭化硅素粉末、
チタン酸ストロンチウム粉末などの研磨剤;例えば酸化
チタン粉末、酸化アルミニウム粉末などの流動性付与
剤;ケーキング防止剤、あるいは例えばカーボンブラッ
ク粉末、酸化亜鉛粉末、酸化スズ粉末等の導電性付与
剤、また、逆極性の有機微粒子及び無機微粒子を現像性
向上剤として少量用いることもできる。
【0081】本発明に係わるトナーを作製するには、公
知の方法が用いられるが、例えば、結着樹脂、ワック
ス、金属塩ないしは金属錯体、着色剤としての顔料、染
料、又は磁性体、必要に応じて荷電制御剤、その他の添
加剤等をヘンシェルミキサー、ボールミル等の混合器に
より十分混合してから加熱ロール、ニーダー、エクスト
ルーダーの如き熱混練機を用いて溶融混練して樹脂類を
お互いに相溶せしめた中に金属化合物、顔料、染料、磁
性体を分散又は溶解せしめ、冷却固化、粉砕後、分級及
び表面処理を行なってトナー粒子を得、無機微粉体及び
ハイドロタルサイト類化合物を添加混合することによっ
て、本発明に係るトナーを得ることが出来る。分級及び
表面処理の順序は、どちらが先でも良い。分級工程にお
いては生産効率上、多分割分級機を用いることが好まし
い。
【0082】本発明のトナーの特定の円形度分布及び粒
度分布を達成するためには、機械衝撃式、ジェット式等
の公知の粉砕装置を用いた方法により粉砕(必要に応じ
て分級)するだけでも良い。よりシャープな円形度分布
を得る場合には、熱をかけて粉砕したり、さらに補助的
に機械的衝撃を加える処理をすることが好ましい。
【0083】また、微粉砕(必要に応じて分級)された
トナー粒子を熱水中に分散させる湯浴法、熱気流中を通
過させる方法などを用いても良いが、トナーの帯電量が
低くなり転写特性及びその他画像特性、更に生産性の面
でも機械的衝撃力による処理を加える方法が最も好まし
い。
【0084】機械的衝撃力を加える手段としては、例え
ば川崎重工社製のクリプトロンシステムやターボ工業社
製のターボミル等の機械衝撃式粉砕機を用いる方法、ま
た、ホソカワミクロン社製のメカノフージョンシステム
や奈良機械製作所製のハイブリダイゼーションシステム
等の装置のように、高速回転する羽根によりトナーをケ
ーシングの内側に遠心力により押しつけ、圧縮力、摩擦
力等の力によりトナーに機械的衝撃力を加える方法が挙
げられる。
【0085】また、本発明のトナーの特定の円形度分布
及び粒度分布を達成するためには、特公昭56−139
45号公報等に記載のディスク又は多流体ノズルを用い
溶融混合物を空気中に霧化し球状トナーを得る方法や、
特公昭36−10231号公報,特開昭59−5385
6号公報,特開昭59−61842号公報に述べられて
いる懸濁重合方法を用いて直接トナーを生成する方法
や、単量体には可溶で得られる重合体が不溶な水系有機
溶剤を用い直接トナーを生成する方法や、単量体には可
溶で得られる重合体が不溶な水系有機溶剤を用い直接ト
ナーを生成する分散重合方法又は水溶性極性重合開始剤
存在下で直接重合しトナーを生成するソープフリー重合
方法に代表される乳化重合方法等を用いトナーを製造す
ることが可能である。
【0086】本発明は、像担持体の表面が高分子結着剤
を主体として構成される場合に有効である。例えば、セ
レン,アモルファスシリコンなどの無機像担持体の上に
樹脂を主体とした、保護膜を設ける場合、又は機能分離
型有機像担持体の電荷輸送層として、電荷輸送材と樹脂
からなる表面層をもつ場合、さらにその上に上記のよう
な保護層を設ける場合等がある。このような表面層に離
型性を付与する手段としては、膜を構成する樹脂自体
に表面エネルギーの低いものを用いる、撥水,親油性
を付与するような添加剤を加える、高い離型性を有す
る材料を粉体状にして分散する、などが挙げられる。
の例としては、樹脂の構造中にフッ素含有基、シリコン
含有基等を導入することにより達成する。としては、
界面活性剤等を添加剤とすればよい。としては、フッ
素原子を含む化合物、すなわちポリ4フッ化エチレン、
ポリフッ化ビニリデン、フッ化カーボン等の粉体が挙げ
られる。この中でも特にポリ4フッ化エチレンが好適で
ある。本発明においては、の含フッ素樹脂などの離型
性粉体の最表面層への分散が特に好適である。
【0087】これらの手段によって像担持体表面の水に
対する接触角を85度以上(好ましくは90度以上)と
することができる。85度未満では耐久によるトナーお
よびトナー担持体の劣化が生じやすい。
【0088】これらの粉体を表面に含有させるために
は、バインダー樹脂中に該粉体を分散させた層を像担持
体最表面に設けるか、あるいは、元々樹脂を主体として
構成されている有機像担持体であれば、新たに表面層を
設けなくても、最上層に該粉体を分散させれば良い。
【0089】該粉体の表面層への添加量は、表面層総質
量に対して、1〜60質量%、さらには、2〜50質量
%が好ましい。1質量%より少ないとトナー及びトナー
担持体の耐久性改善の効果が不十分であり、60質量%
を超えると膜の強度が低下したり、像担持体への入射光
量が著しく低下したりするため、好ましくない。
【0090】本発明は、帯電手段が帯電部材を像担持体
に当接させる直接帯電法の場合に特に効果的である。帯
電手段が像担持体に接することのないコロナ放電等に比
べて、像担持体表面に対する負荷が大きいので像担持体
寿命という点で改善効果が顕著であり、好ましい適用形
態の一つである。
【0091】本発明に用いられる像担持体の好ましい態
様の一つを以下に説明する。
【0092】導電性基体としては、アルミニウム,ステ
ンレス等の金属、アルミニウム合金,酸化インジウム−
酸化錫合金等による被膜層を有するプラスチック、導電
性粒子を含浸させた紙,プラスチック,導電性ポリマー
を有するプラスチック等の円筒状シリンダー及びフィル
ムが用いられる。
【0093】これら導電性基体上には、感光層の接着性
向上,塗工性改良,基体の保護,基体上の欠陥の被覆,
基体からの電荷注入性改良,感光層の電気的破壊に対す
る保護等を目的として下引き層を設けても良い。下引き
層は、ポリビニルアルコール,ポリ−N−ビニルイミダ
ゾール,ポリエチレンオキシド,エチルセルロース,メ
チルセルロース,ニトロセルロース,エチレン−アクリ
ル酸コポリマー,ポリビニルブチラール,フェノール樹
脂,カゼイン,ポリアミド,共重合ナイロン,ニカワ,
ゼラチン,ポリウレタン,酸化アルミニウム等の材料に
よって形成される。その膜厚は通常0.1〜10μm、
好ましくは0.1〜3μm程度である。
【0094】電荷発生層は、アゾ系顔料,フタロシアニ
ン系顔料,インジゴ系顔料,ペリレン系顔料,多環キノ
ン系顔料,スクワリリウム色素,ピリリウム塩類,チオ
ピリリウム塩類,トリフェニルメタン系色素、セレン,
非晶質シリコン等の無機物質などの電荷発生物質を適当
な結着剤に分散し塗工あるいは蒸着等により形成され
る。結着剤としては、広範囲な結着性樹脂から選択で
き、例えば、ポリカーボネート樹脂,ポリエステル樹
脂,ポリビニルブチラール樹脂,ポリスチレン樹脂,ア
クリル樹脂,メタクリル樹脂,フェノール樹脂,シリコ
ーン樹脂,エポキシ樹脂,酢酸ビニル樹脂等が挙げられ
る。電荷発生層中に含有される結着剤の量は80質量%
以下、好ましくは0〜40質量%に選ぶ。また、電荷発
生層の膜厚は5μm以下、特には0.05〜2μmが好
ましい。
【0095】電荷輸送層は、電界の存在下で電荷発生層
から電荷キャリアを受け取り、これを輸送する機能を有
している。電荷輸送層は電荷輸送物質を必要に応じて結
着樹脂と共に溶剤中に溶解し、塗工することによって形
成され、その膜厚は一般的には5〜40μmである。電
荷輸送物質としては、主鎖または側鎖にビフェニレン,
アントラセン,ピレン,フェナントレンなどの構造を有
する多環芳香族化合物、インドール,カルバゾール,オ
キサジアゾール,ピラゾリンなどの含窒素環式化合物、
ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、セレン,セレン−
テルル,非晶質シリコン,硫化カドニウム等が挙げられ
る。
【0096】また、これら電荷輸送物質を分散させる結
着樹脂としては、ポリカーボネート樹脂,ポリエステル
樹脂,ポリメタクリル酸エステル,ポリスチレン樹脂,
アクリル樹脂,ポリアミド樹脂等の樹脂、ポリ−N−ビ
ニルカルバゾール,ポリビニルアントラセン等の有機光
導電性ポリマー等が挙げられる。
【0097】また、表面層として、保護層を設けてもよ
い。保護層の樹脂としては、ポリエステル,ポリカーボ
ネート,アクリル樹脂,エポキシ樹脂,フェノール樹
脂、あるいはこれらの樹脂の硬化剤等が単独あるいは2
種以上組み合わされて用いられる。
【0098】また、保護層の樹脂中に導電性微粒子を分
散してもよい。導電性微粒子の例としては、金属,金属
酸化物等が挙げられ、好ましくは、酸化亜鉛,酸化チタ
ン,酸化スズ,酸化アンチモン,酸化インジウム,酸化
ビスマス,酸化スズ被膜酸化チタン,スズ被膜酸化イン
ジウム,アンチモン被膜酸化スズ,酸化ジルコニウム等
の超微粒子がある。これらは単独で用いても2種以上を
混合して用いても良い。一般的に保護層に粒子を分散さ
せる場合、分散粒子による入射光の散乱を防ぐために入
射光の波長よりも粒子の粒径の方が小さいことが必要で
あり、本発明における保護層に分散される導電性,絶縁
性粒子の粒径としては0.5μm以下であることが好ま
しい。また、保護層中での含有量は、保護層総質量に対
して2〜90質量%が好ましく、5〜80質量%がより
好ましい。保護層の膜厚は、0.1〜10μmが好まし
く、1〜7μmがより好ましい。
【0099】表面層の塗工は、樹脂分散液をスプレーコ
ーティング,ビームコーティングあるいは浸透(ディッ
ピング)コーティングすることによって行うことができ
る。
【0100】次に、本発明のトナーを用いる画像形成方
法に適用可能な接触転写工程について具体的に説明す
る。
【0101】接触転写工程とは、静電荷像担持体又は中
間転写体と転写材を介して転写手段を当接しながら現像
画像を転写材に静電転写するのであるが、転写手段の当
接圧力としては線圧2.9N/m(3g/cm)以上で
あることが好ましく、より好ましくは19.6N/m
(20g/cm)以上である。当接圧力としての線圧が
2.9N/m(3g/cm)未満であると、転写材の搬
送ずれや転写不良の発生が起こりやすくなるため好まし
くない。
【0102】接触転写工程における転写手段としては、
転写ローラーあるいは転写ベルトを有する装置が使用さ
れる。図5に示した転写ローラー114は少なくとも芯
金114aと導電性弾性層114bから構成され、導電
性弾性層はカーボンの如き導電材を分散させたウレタン
やEPDMの如き、体積抵抗106〜1010Ωcm程度
の弾性体で作られている。
【0103】本発明は、静電潜像担持体(感光体)の表
面が有機化合物である様な画像形成装置において特に有
効に用いられる。即ち、有機化合物が感光体の表面層を
形成している場合には、無機材料を用いた他の感光体よ
りもトナー粒子に含まれる結着樹脂との接着性に優れ、
転写性がより低下する傾向にあるためである。
【0104】本発明に係る感光体の表面物質としては、
たとえばシリコーン樹脂、塩化ビニリデン、エチレン−
塩化ビニル、スチレン−アクリロニトリル、スチレン−
メチルメタクリレート、スチレン、ポリエチレンテレフ
タレートおよびポリカーボネートが挙げられるが、これ
らに限定されることなく他のモノマーあるいは前述の結
着樹脂間での共重合体およびブレンド体も使用すること
ができる。
【0105】本発明は、直径が50mm以下の小径の感
光体を有する画像形成装置に対し特に有効に用いられ
る。即ち、小径感光体の場合には、同一の線圧に対する
曲率が大きく、当接部における圧力の集中が起こりやす
いためである。ベルト感光体でも同一の現象があると考
えられるが、本発明は、転写部での曲率半径が25mm
以下の画像形成装置に対しても有効である。
【0106】また本発明のトナーは、トナー担持体上の
トナーを規制する部材によってトナー担持体上のトナー
層厚よりも像担持体とトナー担持体の最近接間隙が広く
なるように設定して用いるが、トナー担持体上の磁性ト
ナーを規制する部材がトナーを介してトナー担持体に当
接されている弾性部材によって規制されることが、トナ
ーを均一帯電させる観点から特に好ましい。
【0107】また、本発明に使用されるトナー担持体の
表面粗さはJIS中心線平均粗さ(Ra)で0.2〜
3.5μmの範囲にあることが好ましい。
【0108】Raが0.2μm未満ではトナー担持体上
の帯電量が高くなり、現像性が不充分となる。Raが
3.5μmを超えると、トナー担持体上のトナーコート
層にムラが生じ、画像上で濃度ムラとなる。さらに好ま
しくは、0.5〜3.0μmの範囲にあることが好まし
い。
【0109】さらに本発明の磁性トナーは高い帯電能力
を有するために現像に際しては、トナーの総帯電量をコ
ントロールすることが望ましく、本発明に係わるトナー
担持体の表面は導電性微粒子及び/又は滑剤を分散した
樹脂層で被覆されていることが好ましい。
【0110】トナー担持体表面を被覆する樹脂層に含有
される導電性微粒子としては、カーボンブラック、グラ
ファイト、導電性酸化亜鉛等の導電性金属酸化物及び金
属複酸化物、などが単独もしくは2つ以上好ましく用い
られる。また、該導電性微粒子が分散される樹脂として
は、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリアミド系
樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、
ポリオレフィン系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹
脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂など公知の樹脂が
用いられる。
【0111】特に熱硬化性もしくは、光硬化性の樹脂が
好ましい。
【0112】本発明において一成分現像方法を用いる場
合には、高画質を得るためにトナー担持体上に、トナー
担持体−潜像担持体の最近接距離(S−D間)よりも小
さい層厚で、磁性トナーを塗布し、交番電界を印加して
現像を行う現像工程で現像されることが好ましい。
【0113】本発明においてはオゾンが発生しないよう
に帯電部材が感光体に当接されていることが環境保全上
好ましい。
【0114】帯電ローラーを用いたときの好ましいプロ
セス条件としては、ローラーの当接圧が5〜500g/
cmで、直流電圧に交流電圧を重畳したものを用いたと
きには、交流電圧=0.5〜5kVpp,交流周波数=
50〜5kHz,直流電圧=±0.2〜±5kVであ
る。
【0115】この他の帯電手段としては、帯電ブレード
を用いる方法や、導電性ブラシを用いる方法がある。こ
れらの接触帯電手段は、高電圧が不要になったり、オゾ
ンの発生が低減するといった効果がある。
【0116】接触帯電手段としての帯電ローラー及び帯
電ブレードの材質としては、導電性ゴムが好ましく、そ
の表面に離型性被膜を設けてもよい。離型性被膜として
は、ナイロン系樹脂,PVDF(ポリフッ化ビニリデ
ン),PVDC(ポリ塩化ビニリデン)及びフッ素アク
リル樹脂が適用可能である。
【0117】次に本発明の画像形成方法の好ましい形態
を図に沿って具体的に説明する。
【0118】図1において、100は静電潜像担持体
(感光体)で、その周囲に一次帯電部材117、現像器
140、転写手段114、クリーナ116、レジストロ
ーラー124等が設けられている。静電潜像担持体10
0に当接する一次帯電部材117にバイアスを印加し
て、静電潜像担持体100は一様に一次帯電される。そ
して、レーザー発生装置121によりレーザー光123
を潜像担持体100に照射、露光することによって静電
潜像が形成される。現像器140は図2に示すように潜
像担持体100に近接して、アルミニウム,ステンレス
等非磁性金属で作られた円筒状の基体上に被覆層を設け
たトナー担持体(現像スリーブ)102が配設され、潜
像担持体100とトナー担持体102との間隙は、図示
されないトナー担持体/潜像担持体間隙保持部材等によ
り一定に維持されている。また現像器内には撹拌棒14
1が配設され、現像スリーブ内には複数の磁極を有する
マグネットローラー104がトナー担持体102と同心
的に固定、配設されており、トナー担持体102は回転
可能である。マグネットローラー104には図示の如く
複数の磁極が具備されており、S1は現像、N1はトナー
量規制、S2はトナーの取り込み/搬送、N2はトナーの
吹き出し防止に影響している。トナー担持体102に付
着して搬送される磁性トナー量を規制する部材として当
接ブレード103が配設され、トナー担持体102に搬
送されるトナー量を制御する。現像領域では、潜像担持
体100とトナー担持体102との間に現像バイアスが
印加され、トナー担持体上トナーは静電潜像に応じて潜
像担持体100上に飛翔し可視像となる。
【0119】
【実施例】以下、本発明を製造例及び実施例により具体
的に説明するが、これは本発明をなんら限定するもので
はない。尚、以下の配合における部数は全て質量部であ
る。
【0120】 (実施例1) ・磁性体(平均粒径0.22μm、球状) 100部 ・スチレン−アクリル酸ブチル−マレイン酸ブチルハーフエステル共重合体 (ガラス転移点Tg=63℃) 100部 ・モノアゾ染料の鉄錯体(負帯電性制御剤) 2部 ・低分子量ポリエチレン(DSC吸熱ピーク106.7℃、Mw/Mn= 1.08) 4部
【0121】上記材料をブレンダーにて混合し、110
℃に加熱した二軸エクストルーダーで溶融混練し、冷却
した混練物をハンマーミルで粗粉砕し、粗粉砕物を機械
式粉砕器で微粉砕し、得られた微粉砕物をコアンダ効果
を用いた多分割分級機にて厳密に分級し、その後衝撃式
表面処理装置(処理温度60℃、回転式処理ブレード周
速100m/sec.)て磁性トナー粒子(1)を得
た。
【0122】ついで、得られた磁性トナー粒子(1)1
00部に対し、ヘキサメチルジシラザンとシリコーンオ
イルで疎水化処理された一次粒径12nmの乾式シリカ
1.2部とハイドロタルサイト〔Mg0.72Al0.28(O
H)2(CO30.14・0.54H2O;BET比表面積
10m2/g〕0.3部を添加し、混合機にて混合し磁
性トナー1を得た。得られた磁性トナー1は重量平均粒
径6.9μm、SF−1が120、SF−2が115で
あった。得られた磁性トナー1のその他の物性を表1に
示す。
【0123】<評価方法> (感光体製造例1)感光体としては直径30mmのAl
シリンダーを基体とした。これに、図3に示すような構
成の層を順次浸漬塗布により積層して、感光体を作製し
た。
【0124】(1)導電性被覆層:酸化錫及び酸化チタ
ンの粉末をフェノール樹脂に分散したものを主体とす
る。膜厚15μm。
【0125】(2)下引き層:変性ナイロン及び共重合
ナイロンを主体とする。膜厚0.6μm。
【0126】(3)電荷発生層:長波長域に吸収を持つ
アゾ顔料をブチラール樹脂に分散したものを主体とす
る。膜厚0.6μm。
【0127】(4)電荷輸送層:ホール搬送性トリフェ
ニルアミン化合物をポリカーボネート樹脂(オスワルド
粘度法による分子量2万)に8:10の質量比で溶解し
たものを主体とし、さらにポリ4フッ化エチレン粉体
(粒径0.2μm)を総固形分に対して3質量%添加
し、均一に分散した。膜厚15μm。水に対する接触角
は87度であった。
【0128】なお、接触角の測定は純水を用い、装置は
協和界面科学(株)、接触角計CA−X型を用いた。
【0129】画像形成装置として、概ね図1に示される
ものを用いた。
【0130】静電潜像担持体として(感光体製造例1)
の有機感光体(OPC)ドラムを用い暗部電位Vd=−
600V,明部電位VL=−200Vとした。感光ドラ
ムと現像スリーブとの間隙を300μmとし、トナー担
持体として下記の構成の層厚約7μm,JIS中心線平
均粗さ(Ra)1.3μmの樹脂層を、表面が鏡面であ
る直径20φのアルミニウム円筒上に形成した現像スリ
ーブを使用し、現像磁極が95mT(950ガウス)
で、トナー規制部材として厚み1.0mm,自由長10
mmのウレタンゴム製ブレードを14.7N/m(15
g/cm)の線圧で当接させた。 フェノール樹脂 100部 グラファイト(粒径約7μm) 90部 カーボンブラック 10部
【0131】次いで、現像バイアスとして直流バイアス
成分Vdc=−400V,重畳する交流バイアス成分V
P-P=1600V,f=2000Hzを用いた。また、
現像スリーブの周速は感光体周速(100mm/se
c)に対して順方向に100%のスピード(100mm
/sec)とした。
【0132】また、図5のような転写ローラー(導電性
カーボンを分散したエチレン−プロピレンゴム製、導電
性弾性層の体積抵抗値106Ωcm、表面ゴム硬度22
°、直径20mm、当接圧49N/m(50g/c
m))を、感光体周速(100mm/sec)に対して
等速とし、転写バイアスを2〜20μAの間で振って転
写性のラチチュードを評価した。トナーとして磁性トナ
ー1を使用し、28.5℃,85%RH環境下で転写バ
イアスを2〜20μAの間で振って転写性のラチチュー
ドを評価した。転写紙としては90g/m2の紙を使用
した。
【0133】この時の感光体から転写材への転写効率9
0%以上が得られる範囲は、4〜18μAと広い条件に
おいて高い転写効率を示し、文字やラインの転写中抜け
もなく、画像上に飛び散りのない良好な画像が得られ
た。転写性はベタ黒の感光体上の転写残トナーをマイラ
ーテープにより、テーピングしてはぎ取り、紙上に貼っ
たもののマクベス濃度から、テープのみを貼ったものの
マクベス濃度を差し引いた数値で評価した。
【0134】また、中央から左半分にベタ白画像、右半
分にベタ黒画像を配置した画像で30.0℃,80%R
H環境下で耐久をし、現像スリーブ上のトナーの帯電量
を測定した。
【0135】評価結果を表2に示す。耐久初期・後期双
方ともベタ白部とベタ黒部のトナー帯電量差が少なく、
また耐久前期・後期でのベタ白部の帯電量差が少なく、
濃度変動、カブリ、画像飛び散りのないドット再現性に
優れた画像が得られた。
【0136】(実施例2)実施例1における衝撃式表面
処理装置の条件を変更して、磁性トナー粒子(2)を得
た。
【0137】得られた磁性トナー粒子(2)100部に
対し、ヘキサメチルジシラザンとシリコーンオイルで疎
水化処理された一次粒径11nmの乾式シリカ1.4部
とハイドロタルサイト0.08部を添加し、混合機にて
混合し磁性トナー2を得た。得られた磁性トナー2のそ
の他物性を表1に示す。
【0138】トナーとして上記のトナー2を使用した以
外は実施例1と同様の装置・条件で画出しを行ったとこ
ろ、表2に示した様に良好な結果が得られた。
【0139】(実施例3)実施例1における衝撃式表面
処理装置の条件を変更して、磁性トナー粒子(3)を得
た。
【0140】得られた磁性トナー粒子(3)100部に
対し、ヘキサメチルジシラザンとシリコーンオイルで疎
水化処理された一次粒径11nmの乾式シリカ1.4部
とハイドロタルサイト0.7部を添加し、混合機にて混
合し磁性トナー3を得た。得られた磁性トナー3のその
他物性を表1に示す。
【0141】トナーとして上記のトナー3を使用した以
外は実施例1と同様の装置・条件で画出しを行った。そ
の結果、表2に示した様に良好な結果が得られた。
【0142】(実施例4)実施例1における衝撃式表面
処理装置の条件を変更して、磁性トナー粒子(4)を得
た。
【0143】得られた磁性トナー粒子(4)100部に
対し、ヘキサメチルジシラザンとシリコーンオイルで疎
水化処理された一次粒径11nmの乾式シリカ1.4部
とハイドロタルサイト1.2部を添加し、混合機にて混
合し磁性トナー4を得た。得られた磁性トナー4のその
他物性を表1に示す。
【0144】トナーとして上記の磁性トナー4を使用し
た以外は実施例1と同様の装置・条件で画出しを行っ
た。その結果、表2に示した様に良好な結果が得られ
た。
【0145】 (比較例1) ・スチレン−アクリル酸ブチル−ジビニルベンゼン共重合体 (ガラス転移点Tg=65℃) 100部 ・磁性体 80部 ・モノアゾ染料の鉄錯体(負帯電性制御剤) 2部 ・低分子量ポリプロピレン(DSC吸熱ピーク145℃、Mw/Mn= 8.8) 4部
【0146】上記材料をブレンダーにて混合し、130
℃に加熱した二軸エクストルーダーで溶融混練し、冷却
した混練物をハンマーミルで粗粉砕し、粗粉砕物をジェ
ットミルで微粉砕し、得られた微粉砕物をコアンダ効果
を用いた多分割分級機にて厳密に分級して磁性トナー粒
子(5)を得た。
【0147】得られた磁性トナー粒子(5)100部に
対し、1.0部のヘキサメチルジシラザンで疎水化処理
した一次粒径約16nmの乾式シリカ(BET比表面積
100m2/g)を1.2部添加し、混合機にて混合し
磁性トナー5を得た。得られた磁性トナー5の物性を表
1に示す。
【0148】トナーとして上記のトナー5を使用する以
外は、実施例1と同様の装置・条件で画出しを行った。
その結果、感光体から転写材への転写効率90%以上が
得られる範囲は8μAのみであり、十分な転写ラチチュ
ードは得られなかった。また、やや文字やラインの転写
中抜けが多く、飛び散りが非常に多い画像であった。
【0149】(比較例2)比較例1と同様にして、磁性
トナー粒子(6)を得た。
【0150】得られた磁性トナー粒子(6)100部に
対し、ヘキサメチルジシラザンとシリコーンオイルで疎
水化処理された一次粒径11nmの乾式シリカ1.4部
とハイドロタルサイト0.7部を添加し、混合機にて混
合し磁性トナー6を得た。得られた磁性トナー6のその
他物性を表1に示す。
【0151】トナーとして上記のトナー6を使用した以
外は実施例1と同様の装置・条件で画出しを行った。そ
の結果、感光体から転写材への転写効率90%以上が得
られる範囲は6〜8μAのみであり、十分な転写ラチチ
ュードは得られず、しかも画像濃度が薄く貧弱な、飛び
散りが非常に多い画像であった。
【0152】
【表1】
【0153】
【表2】
【0154】
【発明の効果】帯電安定性に優れ、高画像濃度・潜像再
現性を保持しつつ、高品位で鮮鋭な画像が得られる。特
に従来のトナーと比較して幅広い転写ラチチュードが得
られ、特に非磁性のフルカラートナーと同時一括転写す
るプロセスにおいて非常に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に用いた画像形成装置の一例の
説明図である。
【図2】図1の要部拡大図である。
【図3】感光体の構成の一例を示す説明図である。
【図4】形状係数SF−1,SF−2における、本発明
の範囲を示す図である。
【図5】当接転写部材の一例を示す図である。
【符号の説明】
100 感光ドラム 102 現像スリーブ(トナー担持体) 103 当接ブレード 104 マグネットローラー 114 転写帯電ローラー 116 クリーナ 117 一次帯電ローラー 140 現像器 141 攪拌棒
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 遊佐 寛 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 田中 篤志 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも結着樹脂と着色剤を含有する
    トナー粒子と無機微粉体及びハイドロタルサイト類化合
    物を有するトナーであり、該トナーの画像解析装置で測
    定した形状係数SF−1の値が100〜160であり、
    かつSF−2の値が100〜140であることを特徴と
    するトナー。
  2. 【請求項2】 該トナーの画像解析装置で測定した形状
    係数SF−1の値が110〜160であり、SF−2の
    値が115〜140であり、かつ形状係数SF−2の値
    から100を引いた値BとSF−1の値から100を引
    いた値Aとの比B/Aが1.0以下であることを特徴と
    する請求項1に記載のトナー。
  3. 【請求項3】 該トナーに含有される無機微粉体がチタ
    ニア,アルミナ,シリカあるいはその複酸化物の中から
    選ばれる1種以上の無機微粉体であることを特徴とする
    請求項1又は2に記載のトナー。
  4. 【請求項4】 該トナーに含有される無機微粉体が疎水
    化処理されているものであることを特徴とする請求項1
    乃至3のいずれかに記載の現像用トナー。
  5. 【請求項5】 該トナーに含有される疎水化無機微粉体
    が少なくともシリコーンオイルで処理したものであるこ
    とを特徴とする請求項4に記載のトナー。
  6. 【請求項6】 該トナーが負帯電性を示すことを特徴と
    する請求項1乃至5のいずれかに記載のトナー。
  7. 【請求項7】 該トナーの結着樹脂が酸価を有すること
    を特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のトナ
    ー。
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